JP2007005047A - 有機el表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
水分等による表示品質の劣化が低減された有機EL表示装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】
本発明の一態様にかかる有機EL表示装置は、陽極配線1と陰極配線3との間に有機EL層9が備えられた有機EL表示装置であって、陰極配線3の上に捕水材層11が設けられているものである。捕水材層11はアルカリ土類金属やアルカリ土類金属の酸化物薄膜であり、スパッタや蒸着などの真空プロセスで形成することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は本発明は有機EL表示装置及びその製造方法に関し、特に詳しくは捕水材を有する有機EL表示装置及びその製造方法に関する。
近年、FPD(Flat Panel Display)として有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイが注目されている。有機ELディスプレイは、自発光表示素子であり、液晶表示素子と比較して視野角が広く、バックライトが不要なため薄型化が可能である。また、応答速度も速く、有機物が有する発光性の多様性から、次世代の表示装置として期待されている。
有機ELディスプレイは、画素となる有機EL素子を複数配置した有機EL表示パネルを備えている。この有機EL表示パネルは、例えば、平行なストライプ状に配列された陽極と、当該陽極に交差するように、かつ、平行なストライプ状に配列された陰極との交差部の間に有機層が挟持された構造となっている。この有機層に電流を流すことによって発光する。この一つの交差部に、発光素子としての画素が形成せしめられている。有機EL表示パネルは、このような画素が無数にマトリックス状に配列されることにより構成されている。
ところが、有機EL表示パネルは、時間経過により発光輝度、発光の均一性等の表示特性が劣化するという問題がある。有機EL表示パネル内の構成部品の表面に吸着している水分、あるいは有機EL表示パネル内に浸入した水分や酸素により有機EL素子が劣化するためである。従って、有機EL表示パネルでは、有機EL素子が形成された素子基板に対向基板を貼り合わせて有機EL素子が形成された空間を密閉している。例えば、対向基板に凹部を形成し、その凹部に捕水材を形成する。そして、捕水材が形成された対向基板と有機EL素子が形成された素子基板とを貼り合わせている。また、吸湿層をスパッタ法や等の真空蒸着法などにより成膜するものもある(特許文献1)。
特開2004−95233号公報
しかしながら、この有機EL表示装置では、有機層が形成された後、捕水材が形成された対向基板で封止されるまでの間において、有機EL素子が水分等によってが劣化してしまうおそれがあった。そのため、従来の有機EL表示装置では、発光輝度や均一性等の表示特性が劣化するという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、表示特性の劣化が低減された有機EL表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる有機EL表示装置は、第1の電極と第2の電極との間に有機発光層が備えられた有機EL表示装置であって、前記第2の電極に接するようにアルカリ土類金属又はアルカリ土類金属の酸化物からなる捕水材層を備えるものである。これにより、表示特性の劣化を低減することができる。
本発明の第2の態様にかかる有機EL表示装置は、上記の有機EL表示装置であって、前記捕水材層の厚さが100〜200nmであることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様にかかる有機EL表示装置の製造方法は、基板上に第1の電極を形成するステップと、前記第1の電極の上に、有機発光層を形成するステップと、前記有機発光層の上に第2の電極を形成するステップと、前記第2の電極の上に、捕水材層を形成するステップとを備えるものである。これにより、表示特性の劣化を低減することができる。
本発明の第4の態様にかかる有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記捕水材層が、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属の酸化物からなることを特徴とするものである。
本発明の第5の態様にかかる有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記捕水材層が真空プロセスによって形成されるものである。これにより、表示特性の劣化をより低減することができる。
本発明の第6の態様にかかる有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記有機発光層を形成するステップから、前記捕水材層を形成するステップまでの間、前記基板が真空中で処理されていることを特徴とするものである。これにより、表示特性の劣化をさらに低減することができる。
本発明によれば、表示特性の劣化が低減された有機EL表示装置及びその製造方法を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態の説明をする。以下の説明は、本発明の実施形態についてのものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
本発明にかかる有機EL表示パネルの構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明にかかる有機EL表示パネルの構成を示す断面図である。。本発明にかかる有機EL表示パネル100は、陽極配線1、陽極補助配線2、陰極配線3、開口絶縁膜5、画素開口部6、陰極隔壁7、有機EL層9、素子基板10、捕水材層11、対向基板20、捕水材収納部21、対向基板側捕水材22及びシール材23とを備えている。また、図2は、図1に示す有機EL表示パネルにおける素子基板10の有機EL層9が形成される前の構成を模式的に示す斜視図である。
素子基板10としては、例えば、矩形状の無アルカリガラス基板(例えば、旭硝子社製AN100)、又は、アルカリガラス基板(例えば、旭硝子社製AS)等の透明基板を用いることができる。もちろん、これ以外の基板であってもよい。例えば、プラスチック製の基板であってもよい。素子基板10の厚みは、特に限定されないが、例えば0.1〜1.1mmのものを用いることが好ましい。
素子基板10上には、複数の陽極配線1が形成されている。複数の陽極配線1は、平行に配設されている。すなわち、複数の陽極配線1は一定の間隔を隔てて平行に配置される。陽極配線1は、透明導電膜により構成され、例えばITO(Indium Tin Oxide)を用いることが好ましい。陽極配線1の厚さは、例えば100〜150nmで形成される。
それぞれの陽極配線1の端部の上には、陽極補助配線2が形成される。陽極補助配線2は陽極配線1と電気的に接続される。陽極補助配線2は厚さ500〜600nmの金属膜によって構成される。陽極補助配線2は、素子基板10の端部側において異方性導電膜(以下、「ACF」と略記する)を介してFPC(Flexible Printed Circuit)やTCP(Tape Career Package)等の外部配線と接続するための金属パッドとして機能する。このように構成することにより、外部に設けられた駆動回路から陽極補助配線2を介して陽極配線1に電流が供給されることになる。
素子基板10上には、図1に示すように複数の陰極配線3が設けられている。複数の陰極配線3は、それぞれが平行となるよう、かつ、陽極配線1と直交するように配設されている。陰極配線3は、通常はAl又はAl合金を使用する。他に、Li等のアルカリ金属、Ag,Ca、Mg,Y、Inやこれらを含む合金を用いることもできる。あるいは、透明導電膜を用いてもよい。陰極配線の厚さは、100〜150nm程度とする。また、陰極配線3の端部には、陽極配線1に対する陽極補助配線2と同様に、陰極補助配線(図示せず)を設ける。
素子基板10上には、陽極配線1を覆うように開口絶縁膜5が形成される。開口絶縁膜5には、陽極配線1の一部を露出するよう矩形状の画素開口部6が設けられている。そして、複数の画素開口部6は、陽極配線1の上にマトリクス状に配置されている。すなわち、開口絶縁膜5は格子状にパターニングされる。この画素開口部6において、後述するように陽極配線1と陰極配線3の間に有機EL層9が設けられる。すなわち、それぞれの画素開口部6が画素となる。従って、マトリクス状に設けられた画素開口部6に対応して表示領域が形成される。例えば、開口絶縁膜5の膜厚を200〜300nmとし、画素開口部6の大きさを300μm×300μmとすることができる。
開口絶縁膜5の上には、有機EL層9が形成されている。有機EL層9は、画素開口部6において陽極配線1と陰極配線3とに挟持されている。すなわち、有機EL層9の下面が陽極配線1と接触し、上面が陰極配線3と接触する。有機EL層9は、例えば、図3に示すようにホール注入層91、ホール輸送層92、発光層93、電子輸送層94、電子注入層95により構成される。なお、図3は有機EL層の構成を模式的に示す断面図である。もちろん、図3とは異なる層構成を有する場合もある。有機EL層9の厚さは、例えば、150〜200nm程度とすることができる。
図2に示すように、開口絶縁膜5の上には、複数の陰極隔壁7が陽極配線1と垂直な方向沿って形成されている。陰極隔壁7は、図1に示すよう陰極配線3の配線同士が導通しないように、複数の陰極配線3を空間的に分離するための役割を担っている。従って、隣接する陰極隔壁7の間にそれぞれ陰極配線3が配置される。陰極隔壁7の断面形状は、逆テーパ形状であることが好ましい。逆テーパ形状とは、図1に示すように素子基板10から離間するにつれて陰極隔壁7の断面幅が大きくなる形状のことをいう。このように構成することにより、陰極隔壁7の側壁及び立ち上がり部分が陰となり、後述する陰極配線3の製造工程において、複数の陰極配線3を空間的に分離しやすくすることができる。陰極隔壁7の大きさとしては、例えば、高さが2〜3μm、幅が10μmのものを用いる
陰極配線3の上には、捕水材層11が配設されている。捕水材層11はアルカリ土類金属又はその酸化物を用いることができる。具体的には、捕水材層11として、例えば、Mg、Ca、CaO、Ba、BaOなどを用いることができる。もちろん、Mg、Ca、CaO、Ba、BaOを2種類以上混合した材料であってもよく、これ以外の材料であってもよい。捕水材層11の厚さは、例えば、100〜200nmとすることができる。すなわち、捕水材層11の捕水能力を向上するため、捕水材層11は100nm以上とすることが好ましい。また、応力による影響を考慮して、捕水材層11は200nmとすることが好ましい。すなわち、捕水材層11を200nm以上とした場合、陰極配線3などの下層の薄膜が剥離してしまうおそれがあるからである。マスクを用いて成膜することによって、捕水材層11を表示領域の全体に形成する。捕水材層11は、陰極配線3の上に陰極配線3に接するように直接配置される。この、捕水材層11も陰極隔壁7により分離される。また、陰極隔壁7の上にも、捕水材層11が形成される。
素子基板10は、対向基板20とシール材23を介して貼り合わせられている。これにより、有機EL層9等を設けられた空間を封止することができ、有機EL層9が空気中の水分により劣化するのを防ぐことができる。対向基板20としては、例えば厚さが0.7〜1.1mmのガラス基板を使用する。素子基板10と同様のものを用いてもよい。対向基板20の素子基板10側の面には、捕水材収納部21が設けられている。すなわち、対向基板20を掘り込み、凹部を形成することによって、捕水材収納部21を設けることができる。
この捕水材収納部21には、対向基板側捕水材22が配設されている。対向基板側捕水材22は、吸着剤と不活性油を主成分とするものである。対向基板側捕水材22には、捕水性能及び塗布性能に影響を与えない範囲で添加剤を含んでいてもよい。吸着剤としては、例えば、モレキュラシーブスを用いることができる。不活性油としては、例えば、フッ素系油、又はシリコン系油等の合成油を用いることができる。もちろん、上記以外の材料であってもよい。なお、素子基板10側に設けられた捕水材層11が十分な捕水能力を有する場合は、対向基板20に対向基板側捕水材22を設けなくてもよい。
捕水材収納部21の外側の凸部には、シール材23が塗布されている。シール材23は表示領域全体を囲うように、額縁状に形成される。このシール材23によって素子基板10と対向基板20とが貼り合わせられる。封止された空間内には上述した捕水材層11や陰極配線3等と離間して対向基板側捕水材22が配設されている。なお、上記の構成は典型的な有機EL表示パネルの一例であり、本発明は上記の構成に限られるものではない。
次に図4及び図5を用いて本発明にかかる有機EL表示パネルの製造工程について説明する。図4は、本発明にかかる有機EL表示パネルの製造工程における構成を示す断面図である。図5は有機EL表示装置の製造工程を示すフローチャートである。
まず、素子基板10上に陽極配線材料を成膜する(ステップS1)。例えば、陽極配線材料としてITOを用いる。成膜には、基板全面に均一性よく成膜する観点からスパッタや蒸着を用いて行うことが好ましい。
次いで、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、陽極配線材料をパターニングする(ステップS2)。これにより、図4(a)に示すように、素子基板10上に陽極配線1が形成される。エッチング工程は、ウエットエッチング法、又はドライエッチング法のいずれを用いてもよい。例えば、レジストとしてフェノールノボラック樹脂を使用する。エッチング工程は、ウエットエッチング法を採用し、処理液として塩酸及び硝酸の混合水溶液を使用する。剥離液として、例えばモノエタノールアミン水溶液を使用する。
続いて、陽極配線1の上に補助配線材料を成膜する(ステップS3)。基板全面に均一性よく成膜する観点からスパッタや蒸着により補助配線材料を成膜することが好ましい。補助配線材料としては、例えば、Al又はAl合金などの低抵抗な金属材料を用いることができる。また、下地との密着性向上や、腐食防止等の観点からAl膜の下層又は上層にTiNやCr等のバリア層を形成して、補助配線を多層構造体とすることができる。このバリア層も、スパッタや蒸着により成膜することができる。
次に、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、補助配線材料をパターニングする(ステップS4)。これにより、図4(b)に示すよう陽極補助配線2が形成される。この工程では、ウエットエッチング法を採用することができる。具体的には、燐酸、酢酸、硝酸の混合水溶液よりなるエッチング液を使用することができる。無論、これに限定されるものではなく、公知のエッチング液を用いることができる。なお、陽極材料と補助配線材料とを順に成膜した後に、陽極材料及び補助配線材料を順番にエッチングすることも可能である。さらには、補助配線材料を成膜した後に、陽極材料を成膜することも可能である。なお、この工程で陰極配線3に対する陰極補助配線を形成してもよい。
その後、開口絶縁膜材料を成膜する(ステップ5)。開口絶縁膜材料としては、例えば感光性ポリイミドを用いることができる。例えば、スピンコーティングによりポリイミドを成膜する。
次に、開口絶縁膜材料のパターニングを行う(ステップS6)。これにより、図4(c)に示すように画素開口部6を有する開口絶縁膜5が形成される。感光性ポリイミドを用いる場合には、露光工程、現像工程の後にキュア工程を行う。
続いて、陰極隔壁材料を成膜する(ステップS7)。陰極隔壁材料としては、感光性ノボラック樹脂、感光性アクリル樹脂等を用いることができる。成膜方法としては、例えばスピンコート法を採用することができる。
その後、陰極隔壁材料のパターニングを行う(ステップS8)。具体的には、陰極隔壁材料を露光、現像することによりパターニングを行なう。これにより、図4(d)に示すよう陰極隔壁7が形成される。陰極隔壁7は、図1に示すように陰極配線3と平行になるように形成される。陰極隔壁7の断面形状は、逆テーパ構造とすることが好ましい。逆テーパ構造を得るためには、ネガタイプの感光性樹脂を用いることが好ましい。ネガタイプの感光性樹脂を用いると、露光工程において、陰極隔壁5の素子基板10側ほど光反応が不十分となり逆テーパ構造を容易に形成できるからである。
逆テーパ構造の陰極隔壁7を設けることにより、後述する陰極配線3の形成時に陰極配線3同士を空間的に分離することができる。これは、陰極配線3の蒸着時に、蒸着源から見て陰となる部分には蒸着が及ばないためである。ネガタイプの感光性ノボラック樹脂を用いた場合には、露光工程、現像工程の後にキュア工程を行い陰極配線7のパターンを得る。なお、後述するステップS9の前に、画素開口部6により露出するITO層の表面改質を行うために、酸素プラズマ又は紫外線を照射する工程を加えてもよい。
続いて、有機EL層9をマスク蒸着する(ステップS9)。例えば、ホール注入層91を40nm、ホール輸送層92を10nm、発光層93を60nm、電子輸送層94を30nm、電子注入層95を0.5nmとなるように順次蒸着する。表示領域に対応する開口部を有するマスクを介して有機EL層を蒸着する。これにより、図4(e)に示す構成となる。この有機EL層9は画素開口部6において、陽極配線1と接する。この、有機EL層9は陰極隔壁7の上にも形成される。なお、有機EL層9は上記の方法以外の方法で形成してもよい。
さらに、陰極配線3を形成する(ステップS10)。この工程では、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理的気相成長法(PVD)を用いることができる。なお、有機EL層9に対するダメージを低減するため、蒸着によって陰極配線3を形成することが好ましい。表示領域に対応する開口を有するマスクを用いて蒸着すると、蒸着膜が陰極隔壁7によって分離され、陰極配線3が形成される。これにより、陽極配線1と陰極配線3との間に挟持された有機EL層9を備える有機EL素子が形成される。このとき、図4(f)に示すように陰極隔壁7の上にも蒸着膜が形成される。
陰極配線3の上から、捕水材層11を形成する(ステップS11)。これにより、図4(g)に示す構成となる。捕水材層11は、スパッタや蒸着、イオンプレーティング等の物理的気相成長法(PVD)を用いることができる。すなわち、捕水材層11を真空プロセスによって形成する。例えば、Mg、Ca、Baなどのアルカリ土類金属又は、CaOやBaO等のアルカリ土類金属の酸化物を捕水材層11とすることができる。Mg、Ca、Baなどのアルカリ土類金属の薄膜層を蒸着により形成する。あるいは、アルカリ土類金属の酸化物を形成する場合、CaOやBaO等をターゲットとして、スパッタにより堆積してもよい。すなわち、アルカリ土類金属やその酸化物をPVDにより陰極配線3の上に堆積して、捕水機能を有する薄膜を形成する。有機EL層9に対するダメージがある場合は、スパッタよりも蒸着により形成することが好ましい。この捕水材層11も陰極隔壁7によって、陰極配線3と同様に分離される。
PVDにより捕水材層11を形成することによって、有機EL層9の形成から捕水材層11までの工程を全て真空中のプロセスで実行することが可能となる。すなわち、有機EL層9の蒸着、陰極配線3の成膜及び捕水材層11の形成を真空チャンバー内で行なうことができる。換言すると、蒸着された有機EL層9が捕水材層11の形成までの間に大気に曝されることがなくなる。さらには、開口絶縁膜5や陰極隔壁7の上にも、捕水材層11が形成されるため、開口絶縁膜5や陰極隔壁7を構成する樹脂材料が水分を吸着するのを防ぐことができる。これにより、後述する対向基板20との封止工程までの間に、有機EL層9やその周辺に水分等が侵入するのを防ぐことができ、有機EL素子の劣化を防ぐことができる。
次に、有機EL素子を封止するための対向基板20を製造する工程について説明する。まず、対向基板20上に凹部形状の捕水材収容部21を設ける(ステップS21)。捕水材収容部21は、図1に示すように素子基板10上に設けられた有機EL素子と対向する位置に設ける。捕水材収容部21の凹部形状は、例えば、エッチングやサンドブラストにより形成する。
続いて、対向基板20の捕水材収容部21が設けられている面側に、図1に示すようにシール材23を塗布する(ステップ22)。シール材23は、捕水材収容部21が設けられている凹部を囲むように塗布する。すなわち、シール材23は捕水材収納部21の外側の凸部に設けられる。このシール材23は、有機EL表示領域を封止する役割を担う。複数の有機EL素子から構成される表示領域は、シール材23により外周がすべて囲まれることになる。シール材23は陽極補助配線2及び陰極補助配線を横切るように形成する。陽極補助配線2及び陰極補助配線の端部がシール材23の外側に配置されるようにシール材23を形成する。後述する実装工程で、各配線のシール材23の外側まで延設された部分に、外部の駆動回路が接続される。シール材23は、ディスペンサ等を用いて塗布することができる。シール材23の材料としては、例えば、光カチオン重合型エポキシ樹脂などの感光性エポキシ樹脂を用いることができる。もちろん、これ以外の材料であってもよい。
そして、ペースト状の対向基板側捕水材22を塗布ノズルによって塗布する(ステップS23)。対向基板側捕水材22の塗布量は、捕水材収容部21の大きさに応じて適宜変更して適切な量が塗布されるようにする。なお、対向基板側捕水材22はペースト状のものに限らず、例えば、シート状のものを用いることができる。また、捕水材層11に十分な捕水能力がある場合は、対向基板側捕水材22を形成しなくてもよい。これにより、捕水材収納部21の形成工程(ステップS21)及び、対向基板側捕水材22の塗布工程(ステップS23)を省略することができる。従って、製造工程を簡略化することができる。以上のようにして、対向基板20を製造する。
その後、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる(ステップS12)。素子基板10と対向基板20とを位置合わせした後に、両基板を加圧し、シール材23にUV光を照射する。これにより、シール材23が硬化して、素子基板10と対向基板20とを接着することができる。これにより、図4(h)に示すように、有機EL層9が形成された有機EL表示領域が封止される。
また、ステップ12の貼り合わせ工程を真空中で行なうようにしてもよい。これにより、有機EL層9を形成後、有機EL素子を大気に曝すことなく封止することができる。よって、水分等による劣化を防ぐことができる。具体的には、捕水材層11が設けられた素子基板10を大気に曝すことなく、貼り合わせ用の真空チャンバーに搬送する。また、対向基板20も、貼り合わせ用の真空チャンバーに搬送して貼り合わせを行なう。これにより、有機EL層9の形成工程から貼り合わせ工程の間の全期間を、素子基板10が真空中で処理される。よって、水分等による劣化を防ぐことができる。
そして、各有機EL表示パネルに切断分離する(ステップS13)。これにより、マザーガラスから複数の有機EL表示パネルを製造することができる。その後、駆動回路等を実装する(ステップS14)。シール材23の外側まで延設された陰極補助配線及び陽極補助配線2の端部に、ACFを貼り付け、駆動回路が設けられたTCPと接続する。例えば、日立化成製のアニソルム7106Uと配線の端子部とを80℃、1.0MPa、圧着時間5sの条件下で仮圧着する。次いで、駆動回路が内蔵されたTCPを、170℃、2.0MPa、圧着時間20sの条件下で本圧着する。これにより、駆動回路を実装することができる。そして、有機EL表示パネル30を筐体に取り付け、有機EL表示装置が完成する。
以上のような工程により有機EL表示装置を製造することによって、有機EL層9の上に捕水材層11を形成することができる。これにより、有機EL層9に水分等が浸入するのを防ぐことができる。さらに、有機EL層9の形成から、捕水材層11の形成までのステップを真空中のプロセスで実行することができる。すなわち、有機EL層9を大気に曝すことなく、有機EL層9の上から捕水材層11を形成することができる。よって、水分等による有機EL素子の劣化を防ぐことができる。これにより、表示品質の劣化を防ぐことができ、表示特性の優れた有機ELディスプレイを提供することができる。なお、上述した有機EL表示パネルの構成及び製造工程は典型的な一例であり、これに限るものではない。例えば、パッシブマトリクス型の有機EL表示装置に限らず、アクティブマトリクス型の有機EL表示装置に対して用いてもよい。
本発明にかかる有機EL表示パネルの構成を模式的に示す断面図である。 本発明にかかる有機EL表示パネルにおける素子基板の有機EL層が形成される前の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明にかかる有機EL表示パネルの有機EL層の構成を示す断面図である。 本発明にかかる有機EL表示パネルの製造工程における構成を示す断面図である。 本発明にかかる有機EL表示装置の製造工程を示すフローチャートである。
符号の説明
1 陽極配線
2 陽極補助配線
3 陰極配線
5 開口絶縁膜
6 画素開口部
7 陰極隔壁
9 有機EL層
10 素子基板
11 捕水材層
20 対向基板
21 捕水材収納部
22 対向基板側捕水材
23 シール材

Claims (6)

  1. 第1の電極と第2の電極との間に有機発光層が備えられた有機EL表示装置であって、
    前記第2の電極に接するようにアルカリ土類金属又はアルカリ土類金属の酸化物からなる捕水材層を備える有機EL表示装置。
  2. 前記捕水材層の厚さが100〜200nmであることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 基板上に第1の電極を形成するステップと、
    前記第1の電極の上に、有機発光層を形成するステップと、
    前記有機発光層の上に第2の電極を形成するステップと、
    前記第2の電極の上に、捕水材層を形成するステップとを備える有機EL表示装置の製造方法。
  4. 前記捕水材層が、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属の酸化物からなることを特徴とする請求項3に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  5. 前記捕水材層が真空プロセスによって形成される請求項3又は4に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  6. 前記有機発光層を形成するステップから、前記捕水材層を形成するステップまでの間、前記基板が真空中で処理されていることを特徴とする請求項3、4又は5に記載の有機EL表示装置の製造方法。

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