JP2007003756A - 偏光光学素子、光学部品組み立て体、及び光学装置 - Google Patents

偏光光学素子、光学部品組み立て体、及び光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子及び光学部品組み立て体、並びに低減された大きさ及びコストを備えた光学装置を提供する。
【解決手段】 偏光光学素子は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を少なくとも有する。光学部品組み立て体は、第一の光学部品及び第二の光学部品を少なくとも含み、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方は、前記の偏光光学素子である。光学装置は、前記の偏光分離素子又は前記の光学部品組み立て体を含む。
【選択図】 図6

Description

本発明は、偏光光学素子、光学部品組み立て体、及び光学装置に関する。
偏光光学素子の一つである偏光分離素子は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する光学素子であるが、従来、偏光分離素子として、樹脂などの有機材料で作られた有機偏光板及び無機材料で作られた無機偏光板が知られている。
有機偏光板は、その材料である樹脂が、互いに直交する方向に偏光した光の一方を吸収することによって、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光板である。一方、無機偏光板は、互いに直交する方向に偏光した光の一方を反射することによって、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光板である。
なお、無機偏光体としては、例えば、ワイヤーグリッド構造を備えた偏光板及びフォトニック結晶構造を備えた偏光板が知られている。
図1(a)及び(b)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板を表す図であり、(a)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板の斜視図であり、(b)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板の断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板10は、ベース基板11及びベース基板11上に蒸着された複数の金属ワイヤー12を有する。金属ワイヤー12は、例えば、アルミニウムで作られる。そして、複数の金属ワイヤー12は、ベース基板11上に周期的に配列され、複数の金属ワイヤーの間隔は、無機偏光板10に入射する光の波長よりも十分小さい。このように、光の波長よりも十分に小さい間隔で配列された金属ワイヤー10の方向に平行な方向に電場の振動面を有する光は、金属ワイヤー10の間を通過することができず、反射される。また、金属ワイヤー10の方向に垂直な方向に電場の振動面を有する光は、金属ワイヤー10の間を通過することができる。このようにして、互いに直交する電場の振動面を有する光は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板10によって分離される。
また、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板及びその製造方法の例は、例えば、特許文献1に開示されている。
図2は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板を表す図である。ここで、フォトニック結晶は、高い屈折率の層及び低い屈折率の層を規則的に配置させることにより、周期的な屈折率分布を有するナノ構造デバイスである。図2に示す無機偏光板20は、波長の1/4〜1/2のピッチで形成されたライン/スペース形状の溝を有する基板21、及び基板21の溝を埋めると共に溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部を備えた調整層22を有し、調整層22の上に透明な高屈折率の媒質からなる複数の高屈折率層23と透明な低屈折率の媒質からなる複数の低屈折率層24が交互に積層されている。高屈折率層23及び低屈折率層24は、調整層22の溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部の形状に合わせて、短手方向に三角波形状で長手方向に直線状の形状を備えた面を有する。このように、光の波長よりも十分に小さいピッチで短手方向に三角波形状で長手方向に直線状の形状を備えた面を有する高屈折率層23及び低屈折率層24の積層体に光が、入射すると、高屈折率層23及び低屈折率層24の長手方向に平行な(短手方向に垂直な)方向に電場の振動面を有する(TEモードの)光の大部分は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板20を通過することができず、反射されるが、高屈折率層23及び低屈折率層24の長手方向に垂直な(短手方向に平行な)方向に電場の振動面を有する(TMモードの)光の大部分は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板20を通過することができる。このようにして、互いに直交する電場の振動面を有する光は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板20によって分離される。
図3(a)〜(d)は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板の製造方法を説明する図である。まず、図3(a)に示すように、基板31に電子ビームリソグラフィ及びドライエッチングによりライン/スペース形状の周期的な溝を形成する。次に、図3(b)に示すように、基板と同じ材料のターゲットを用いたスパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるスパッタエッチングを繰り返して、基板31のライン/スペース形状の周期的な溝を埋めると共に溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部を備えた調整層32を形成する。次に、図3(c)に示すように、透明な高屈折率の媒質及び透明な低屈折率の媒質のターゲットを用いて、同様に、スパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるスパッタエッチングを繰り返して、高屈折率層33及び低屈折率層34を順次積層させる。続いて、図3(d)に示すように、複数の高屈折率層33及び複数の低屈折率層34を積層させて、目的とするフォトニック結晶構造を備えた無機偏光板30を製造することができる。
このような偏光分離素子は、例えば、液晶プロジェクターのような様々な光学装置において、他の光学素子と組み合わせて使用される。例えば、偏光分離素子は、液晶プロジェクターにおいては、1/2波長板及び他のレンズ系等と組み合わせて、使用される。なお、1/2波長板は、二枚の1/4波長板の組み合わせであってもよい。1/2波長板は、互いに直交する方向に偏光した光の一方に、波長の1/2に相当する位相差(180°)を与えると共に楕円偏光の傾き及び回転の無機を変換する板である。また、1/4波長板は、互いに直交する方向に偏光した光の一方に、波長の1/4に相当する位相差(90°)を与えると共に直線偏光と円偏光との変換をする板である。
このような1/2波長板及び1/4波長板などの波長板は、ナノインプリント技術を利用して製作されるサブ波長構造の波長板であってもよい。ナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の構成及びその製造方法は、例えば、非特許文献1に開示されている。
図4(a)及び(b)は、サブ波長構造の波長板の構成及びナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の製造方法を説明する図である。
図4(a)は、サブ波長構造の波長板の構成を説明する図であり、(b)は、ナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の製造方法を説明する図である。図4(a)に示すように、例えば、サブ波長構造の波長板40は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)のような同一の樹脂からなる、基板部分41及び基板部分41に連続する複数の壁体部分42を有する。ここで、複数の壁体部分41は、等間隔で基板部分41に連続しており、基板部分41上に形成されている複数の壁体部分42のピッチP(壁体部分の厚さDと隣接する壁体部分間の間隔との和)は、波長板40に入射する光の波長以下である。例えば、図4(a)に示すサブ波長構造の波長板40においては、複数の壁体部分42の厚さDは、275nmであり、複数の壁体部分42のピッチPは、400nmである。また、複数の壁体部分42の高さHは、互いに直交する方向に偏光した光に与える位相差に比例する。図4(a)に示すサブ波長構造の波長板40においては、複数の壁体部分42の高さHは、2400nmである。
このような光の波長以下のピッチで設けられた複数の壁体部分41を備えたサブ波長構造の波長板40に、互いに直交する方向に偏光した光が、入射すると、複数の壁体部分42の厚さD方向に平行な方向に電場の振動面を有する光と複数の壁体部分42の厚さD方向に垂直な方向に電場の振動面を有する光との間で、波長の四分の一に相当する位相差が生じる。すなわち、図4(a)に示すサブ波長構造の波長板40は、1/4波長板として作用する。
図4(b)は、ナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の製造方法を説明する図である。図4(b)に示すように、例えばシリコンからなると共にサブ波長構造の波長板40の形状の反転形状を備えた型44を、加熱すると同時に樹脂バルク材43に対して押し付ける。その後、型44を冷却すると共にサブ波長構造の波長板40の形状を備えた樹脂バルク材から型を離型する。このようにして、サブ波長構造の波長板40を容易に製造することができる。
上述したように、例えば、液晶プロジェクターのような光学装置において、偏光分離素子は、別個の他の光学素子と組み合わせて使用される。例えば、偏光分離素子は、液晶プロジェクターにおいては、別個の1/2波長板及び別個の他のレンズ系等と組み合わせて、使用される。
しかしながら、光学装置において、偏光分離素子を、別個の他の光学素子と組み合わせて使用すると、光学装置に用いられる光学素子の総数が、増加するため、光学装置の全体の大きさ及びコストが、増加する。
特許第3288976号公報 KONICA MINOLTA TECHNOLOGY REPORT VOL.2(2005) pp.97−100
本発明は、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子及び光学部品組み立て体を提供することを目的とする。
また、低減された大きさ及びコストを備えた光学装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を少なくとも有することを特徴とする偏光光学素子である。
本発明の第二の態様は、第一の光学部品及び第二の光学部品を少なくとも含む光学部品組み立て体であって、該第一の光学部品及び該第二の光学部品の少なくとも一方は、本発明の第一の態様である偏光光学素子であることを特徴とする、光学部品組み立て体である。
本発明の第三の態様は、本発明の第一の態様である偏光分離素子又は本発明の第二の態様である光学部品組み立て体を含むことを特徴とする光学装置である。
本発明によれば、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子及び光学部品組み立て体を提供することができる。
また、本発明によれば、低減された大きさ及びコストを備えた光学装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
本発明による第一の実施形態は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を少なくとも有する偏光光学素子である。本発明による第一の実施形態によれば、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子を提供することができる。すなわち、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を少なくとも有するので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光分離素子及び光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた光学構成部品の両方を別個に設ける必要が無く、光学構成部品の数を低減させることが可能である。その結果として、偏光光学素子を含む光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能になる。
本発明による第一の実施形態において、偏光とは、光波の電気ベクトルの振動方向が規則的な波、及びその状態の総称である。一般には、光放射の進行方向に垂直な面内で互いに直角の方向に振動する二つの直線偏光の成分に分けることができる。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子は、単一の光学素子であり、少なくとも第一の面及び第二の面を有する。本発明による第一の実施形態である偏光光学素子においては、第一の面及び第二の面の各々は、光の入射側に設けられてもよく、光の射出側に設けられてもよい。偏光光学素子は、第一の面及び第二の面と異なるさらなる単数又は複数の面を有してもよい。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、第一の面は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する。ここで、互いに直交する方向に偏光した光は、互いに直交する方向に振動する電場の振動面を備えた偏光を意味する。よって、互いに直交する方向に偏光した光を分離するとは、ある方向に振動する電場の振動面を備えた偏光と、その方向に直交する方向に振動する電場の振動面を備えた偏光とを部分的に又は完全に分離することを意味する。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、第二の面は、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備える。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、例えば、第二の面は、光を屈折させる面である。第二の面が、光の屈折の機能を有する場合には、光が第一の面から第二の面へ進行するときには、第一の面によって分離された互いに直交する方向に偏光した光を、第二の面で屈折させる。あるいは、光が第二の面から第一の面へ進行するときには、第二の面で屈折させられた且つ互いに直交する方向に偏光した光を、第一の面によって分離する。ここで、光の屈折の機能は、光を収束させる機能、光を発散させる機能、及び光を平行光にする機能、光を偏向させる機能を含む。第二の面は、例えば、単数又は複数の凸面、凹面、又はプリズム面であってもよい。ここで、単数又は複数の凸面、凹面、又はプリズム面などは、公知の方法によって設計及び製造することができる。なお、複数の凸面又は凹面としては、マイクロレンズアレイが挙げられる。すなわち、第二の面は、光を屈折させる面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び光を屈折させる機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
第二の面が、光を屈折させる面である場合において、第二の面は、例えば、光を収束させる面又は発散させる面である。すなわち、光を収束させる面は、例えば、単数又は複数の凸面であり、球面又は非球面である。第二の面が、光を収束させる面又は光を発散させる面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び光を収束させる又は発散させる機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
第二の面が、光を屈折させる面である場合において、第二の面は、例えば、光を偏向させる面である。すなわち、光を偏向させる面は、例えば、光の光軸を折り曲げる面であり、例えば、単数又は複数のプリズム面である。第二の面が、光を偏向させる面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び光を偏向させる機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、例えば、第二の面は、光を反射させる面である。第二の面が、光の反射の機能を有する場合には、第一の面によって分離された互いに直交する方向に偏光した光を、第二の面で反射させる。ここで、光の反射の機能は、偏光光学素子に入射する光の全て又は一部を反射させる機能を含む。第二の面は、例えば、単数又は複数の鏡面であってもよい。すなわち、第二の面は、光を反射させる面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び光を反射させる機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、例えば、第二の面は、偏光の位相を制御する面である。第二の面が、偏光の位相制御の機能を有する場合には、光が第一の面から第二の面へ進行するときには、第一の面によって分離された互いに直交する方向に偏光した光の位相を、第二の面で制御する。あるいは、光が第二の面から第一の面へ進行するときには、第二の面で位相を制御された互いに直交する方向に偏光した光を、第一の面によって分離する。よって、第二の面は、偏光の位相を制御する面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び偏光の位相を制御する機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
ここで、偏向の位相制御の機能は、互いに直交する方向に偏光した光に、所定の位相差を与える機能を含む。すなわち、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、第二の面は、例えば、互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える面である。第二の面は、例えば、偏光光学素子に入射する互いに直交する方向に偏光した光に、その光の波長の半分((1/2)λ)、波長の四分の一((1/4)λ)、波長の八分の一((1/8)λ)の位相差を与える面であってもよい。この場合には、偏光光学素子は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光子としての作用及び互いに直交する方向に偏光した光に所定の位相差を与える波長板の作用を有する。特に、第二の面が、偏光光学素子に入射する互いに直交する方向に偏光した光に、その光の波長の半分((1/2)λ)に相当する位相差を与えることは、偏光光学素子に入射する光の振動面を90°回転させることを意味する。また、その光の波長の四分の一((1/4)λ)に相当する位相差を与えることは、偏光光学素子に入射する直線偏光(又は円偏光)を円偏光(又は直線偏光)に変換することを意味する。よって、第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える面であるので、互いに直交する方向に偏光した光を分離する機能及び互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える機能の両方を備えた偏光光学素子を提供することができる。
互いに直交する方向に偏光した光に所定の位相差を与える第二の面としては、例えば、サブ波長構造が挙げられる。サブ波長構造は、等間隔で設けられ且つ一定の高さを備えた複数の壁体が、一定のピッチ(壁体部分の厚さと隣接する壁体部分間の間隔との和)で設けられる構造である。ここで、複数の壁体部分のピッチは、偏光光学素子に入射する光の波長以下である構造であり、複数の壁体部分の高さは、互いに直交する方向に偏光した光に与える位相差に比例する。例えば、図4(a)と共に説明した構成を有すると共に図4(b)を共に説明した製造方法によって製造されるサブ波長構造を用いることができる。
本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、第一の面を含む第一の部分及び第一の部分と異なると共に第二の面を含む第二の部分は、それぞれ、無機材料及び/又は有機材料を含んでもよい。好ましくは、無機材料及び/又は有機材料は、偏光光学素子に入射する光を透過させることができる材料である。ここで、第一の部分は、第一の面の全てを含む偏光光学素子の一部分であり、第二の部分は、第二の面の全てを含む偏光光学素子の一部分であり、第一の部分及び第二の部分は、偏光光学素子の互いに異なる部分である。なお、第一の部分は、第二の面を含まず、第二の部分は、第一の面を含まない。また、好ましくは、第一の部分及び第二の部分は、同一の材料からなる。第一の部分及び第二の部分が、同一の材料からなる場合には、偏光光学素子を、その同一の材料のみを用いて、製造することが可能になる。さらに、偏光光学素子が、その同一の材料のみからなる場合には、周囲温度等の環境の変化に対する偏光光学素子の耐久性を向上させることができる。
また、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、好ましくは、第一の面を含む第一の部分及び第一の部分と異なると共に第二の面を含む第二の部分の少なくとも一方は、無機材料からなる。一般に、無機材料は、有機材料と比較して、高い耐熱性を有する。よって、第一の面を含む第一の部分及び第一の部分と異なると共に第二の面を含む第二の部分の少なくとも一方が、無機材料からなる場合には、より高い耐熱性を備えた偏光光学素子を提供することが可能になる。さらに、好ましくは、第一の面を含む第一の部分及び第一の部分と異なると共に第二の面を含む第二の部分の両方が、無機材料からなる。この場合には、その全体が無機材料からなる偏光光学素子を提供することが可能になる。そして、偏光光学素子の全体が、無機材料からなる場合には、さらに高い耐熱性を備えた偏光光学素子を提供することができる。無機材料としては、例えば、各種ガラス材料及び金属材料などが挙げられる。
特に、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面を含む第一の部分が、無機材料からなる場合には、互いに直交する方向に偏光した光における一方の偏光の成分を透過させると共に、その一方の偏光の成分と直交する他方の偏光の成分を反射させる。ここで、“透過させる”は、完全に透過させること及び実質的に透過させることの両方を含み、“反射させる”は、完全に反射させること及び実質的に反射させることの両方を含む。よって、無機材料からなる第一の部分には、光のエネルギーが完全に又は実質的に吸収されないため、無機材料からなる第一の部分の温度は、容易には上昇せず、無機材料からなる第一の部分は、高い耐熱性を備える。従って、第一の部分が、無機材料からなる場合には、互いに直交する方向に偏光した光を分離する際に偏光光学素子の温度上昇を抑制することができ、より高い耐熱性を備えた偏光光学素子を提供することができる。(これに対して、第一の部分が、有機材料からなる場合には、互いに直交する方向に偏光した光における一方の偏光の成分を透過させると共に、その一方の偏光の成分と直交する他方の偏光の成分を吸収する。よって、有機材料からなる第一の部分には、光のエネルギーが完全に又は実質的に吸収されるため、有機材料からなる第一の部分の温度は、容易に上昇し、有機材料からなる第一の部分の耐熱性は、一般に低い。)
第一の面を含む第一の部分が、無機材料からなる場合には、無機材料からなる第一の部分としては、例えば、フォトニック結晶構造を備えた部及びワイヤーグリッド構造を備えた部分が挙げられる。すなわち、第一の面は、例えば、フォトニック結晶構造又はワイヤーグリッド構造を有する。
なお、ワイヤーグリッド構造は、基板及び基板に設けられた基板の面の一方向に平行に且つ周期的に設けられた複数のワイヤーを有し、複数のワイヤーの間隔は、光の波長よりも短い。ワイヤーグリッド構造については、例えば、図1(a)及び(b)に示したような従来のワイヤーグリッド構造を用いることができる。また、フォトニック結晶構造は、高い屈折率の層及び低い屈折率の層を規則的に配置させることにより、周期的な屈折率分布を有するナノ構造デバイスである。フォトニック結晶構造については、例えば、図2に示したような従来のフォトニック結晶構造を用いることができる。ここで、第一の部分の無機材料としては、例えば、ワイヤーグリッド構造に使用されるアルミニウムなどの金属、フォトニック結晶構造の層に使用される各種ガラスなどが挙げられる。
また、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子において、好ましくは、第一の面は、フォトニック結晶構造を有する。第一の部分が、フォトニック結晶構造を有する場合には、第一の部分に含まれるフォトニック結晶構造の高い屈折率の層及び低い屈折率の層の構成を公知のFDTD(時間領域差分)法を用いて適切に設計することによって、第一の部分のフォトニック結晶構造による互いに直交する方向に偏光した光を分離する性能(偏光分離性能)を調整することができる。よって、例えば、第一の部分に含まれるフォトニック結晶構造による偏光分離性能を調整して、偏光光学素子の偏光分離性能を最適化することができる。
本発明による第二の実施形態は、第一の光学部品及び第二の光学部品を少なくとも含む光学部品組み立て体であって、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方は、本発明による第一の実施形態の偏光光学素子である、光学部品組み立て体である。ここで、光学部品組み立て体は、第一の光学部品及び第二の光学部品以外の光学部品を含んでもよい。第一の光学部品及び第二の光学部品は、互いに別個の光学部品である。また、第一の光学部品及び第二の光学部品は、互いに分離されていてもよく、互いに直接的に又は間接的に接続されていてもよい。さらに、第一の光学部品及び第二の光学部品は、互いに同一の光学部品であってもよく、互いに異なる光学部品であってもよい。そして、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方が、本発明による第一の実施形態の偏光光学素子であるので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な光学部品組み立て体を提供することができる。すなわち、そして、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方に、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能の両方を備えた本発明による第一の実施形態の偏光光学素子を用いることによって、光学装置における光学部品の数を低減することができる。その結果として、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能となる。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、前記第一の光学部品及び前記第二の光学部品の両方が、それぞれ独立に、本発明による第一の実施形態の偏光光学素子である。第一の光学部品及び第二の光学部品の両方が、本発明による第一の実施形態の偏光光学素子であるので、光学装置の大きさ及びコストをさらに低減することが可能な光学部品組み立て体を提供することができる。すなわち、第一の光学部品及び第二の光学部品の両方に、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能の両方を備えた本発明による第一の実施形態の偏光光学素子を用いることによって、光学装置における光学部品の数をさらに低減することができる。その結果として、光学装置の大きさ及びコストをさらに低減することが可能となる。また、第一の光学部品及び第二の光学部品の両方が、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面を有するので、第一の光学部品の第一の面及び第二の光学部品の第一の面の両方によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離することができる。ここで、光学部品組み立て体を通じた互いに直交する方向に偏光した光の透過率は、第一の面を備えた第一の光学部品の透過率×第一の面を備えた第二の光学部品の透過率である。特に、第一の光学部品の第一の面及び第二の光学部品の第一の面の両方が、同一であると共に互いに整列されていれば、光学部品組み立て体を通じた互いに直交する方向に偏光した光の透過率は、第一の面を備えた第一又は第二の光学部品の透過率の二乗になる。その結果、互いに直交する方向に偏光した光を分離する性能を向上させた光学部品組み立て体を提供することができる。すなわち、光学部品組み立て体を通じた互いに直交する方向に偏光した光の透過率の比(例えば、TEモードの光の透過率に対するTMモードの光の透過率の比)(コントラスト)を向上させることができる。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、第一の光学部品に含まれる第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に第一の位相差を与える面であり、第二の光学部品に含まれる第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に第二の位相差を与える面である。この場合には、第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面の両方によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離することができるのみならず、第一の光学部品に含まれる第二の面及び第二の光学部品に含まれる第二の面の両方によって、互いに直交する方向に偏光した光に、第一の位相差及び第二の位相差の和に相当する位相差を与えることができる。第一の光学部品に含まれる第二の面及び第二の光学部品に含まれる第二の面は、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。また、第一の位相差及び第二の位相差も、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、例えば、第一の位相差及び第二の位相差の和は、光の波長の半分に対応する位相差である。この場合には、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光に、光の波長の半分に対応する位相差を与えることができる。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光子の機能及び互いに直交する方向に偏光した光に、光の波長の半分に対応する位相差を与える(1/2)波長板の機能の両方を備えた光学部品組み立て体を提供することができる。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、第一の光学部品に含まれる第二の面は、光を屈折させる第一の屈折面を含み、第二の光学部品に含まれる第二の面は、光を屈折させる第二の屈折面を含み、第一の屈折面は、第二の屈折面と整列されている。この場合には、第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面の両方によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離することができるのみならず、第一の光学部品に含まれる第二の面及び第二の光学部品に含まれる第二の面の両方によって、第一の屈折面の屈折力及び第二の屈折面の屈折力の和に対応する屈折力で光を屈折させることができる。第一の光学部品に含まれる第二の面及び第二の光学部品に含まれる第二の面は、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。また、光の屈折は、光の収束、光の発散、及び光の平行化、光の偏向を含み、第一の屈折面及び第二の屈折面は、それぞれ、単数又は複数の凸面、凹面、又はプリズム面であってもよい。なお、複数の凸面又は凹面としては、マイクロレンズアレイが挙げられる。屈折面の屈折力は、その屈折面に入射する光の入射高さにおける屈折力であり、第一の屈折面の屈折力及び第二の屈折面の屈折力の絶対値及び符号は、それぞれ、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。第一の屈折面及び第二の屈折面の整列は、少なくとも、第一の屈折面の光軸及び第二の屈折面の光軸が完全に又は実質的に一致することを意味する。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、例えば、第一の屈折面及び第二の屈折面は、マイクロレンズアレイである。この場合には、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、第一の屈折面及び第二の屈折面のマイクロレンズアレイによって、屈折させることができる。ここで、第一の屈折面及び第二の屈折面のマイクロレンズアレイは、通常、互いに整列されている。ただし、第一の屈折面及び第二の屈折面のマイクロレンズアレイは、互いに同一の形状を有する必要はない。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光を分離する偏光子の機能及び光学部品組み立て体を通過する光を屈折させる機能の両方を備えた光学部品組み立て体を提供することができる。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面は、互いに平行な偏光軸を有する。なお、互いに平行な偏光軸は、完全に平行な偏光軸及び実質的に平行であるとみなせる偏光軸の両方を含む。第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面が、互いに平行な偏光軸を有する場合には、互いに平行な偏光軸を備えた第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面を透過する、偏光軸に平行な又は垂直な方向に偏光した光の透過率が、最大又は最小になり、偏光軸に平行な方向に偏光した光と偏光軸に垂直な方向に偏光した光とのコントラストが、最大になる。特に、互いに平行な偏光軸を備えた第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面が、同一の偏光分離特性を有する又は同一の偏光分離部である場合には、互いに平行な偏光軸を備えた第一の光学部品に含まれる第一の面及び第二の光学部品に含まれる第一の面を透過する、偏光軸に平行な又は垂直な方向に偏光した光の透過率は、(単一の光学部品を透過する偏光軸に平行な又は垂直な方向に偏光した光の透過率)のN乗となる。ここで、Nは、互いに平行な偏光軸を備えた光学部品の数である。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、第一の光学部品及び第二の光学部品は、それぞれ独立に、互いに直交する方向に偏光した光が入射しない非有効部分を有すると共に非有効部分で接合される。第一の光学部品及び第二の光学部品に含まれる非有効部分は、それぞれ、互いに直交する方向に偏光した光が入射しない第一の光学部品及び第二の光学部品の部分である。第一の光学部品及び第二の光学部品における非有効部分の形態及び構成は、特に限定されないが、非有効部分としては、例えば、第一の光学部品及び第二の光学部品の外周部分が挙げられる。そして、非有効部分を有する第一の光学部品及び第二の光学部品は、互いに非有効部分で接合される。この場合には、第一の光学部品及び第二の光学部品が、非有効部分を有するので、第一の光学部品及び第二の光学部品の非有効部分に、無色のみならず着色した接着剤を塗布することができる。よって、非有効部分を有する第一の光学部品及び第二の光学部品を、無色のみならず着色した接着剤を用いて、接合することができる。
より具体的には、φ10μm〜200μm程度の直径及び直径よりも長い長さのガラス棒を切断して得られるガラス材料を含む接着剤を用いて、第一の光学部品及び第二の光学部品を接合することができる。ここで、ガラス材料は、ギャップ材料として使用される。また、必要に応じて、第一の光学部品及び第二の光学部品の接合箇所に専用の凹凸構造を製作し、第一の光学部品及び第二の光学部品に専用の接合部位を設定することができる。このような凹凸構造を採用することによって、第一の光学部品及び第二の光学部品の接合強度、よって、第一の光学部品及び第二の光学部品の信頼性を向上させることができる。また、二つの光学部品の各々における片面の周辺部分の全体に凹凸構造を設けて、二つの光学部品を接合する場合には、二つの光学部品の凹凸部分が設けられた側の中央の面は、接合された凹凸部分によって密閉することが可能となる。よって、二つの光学部品の凹凸部分が設けられた側の中央の面は、凹凸部分によって保護され、製作初期の状態を維持することが可能となる。例えば、それらの中央の面についての耐洗浄性を向上させることができ、光学部品の凹凸部分が設けられた側に、第一の面(第二の面)が設けられる場合には、凹凸部分によって第一の面(第二の面)を保護することができる。
なお、可能であれば、第一の光学部品及び第二の光学部品を、非有効部分で接合するのみならず、互いに直交する方向に偏光した光が入射する有効部分でも接合してもよい。すなわち、第一の光学部品及び第二の光学部品を、第一の光学部品及び第二の光学部品の有効部分及び非有効部分の両方を介して、接合させてもよい。例えば、二つの光学部品における外側の面に二つの光学部品の第一の面を設け、二つの光学部品における内側の面に、互いに合致する形態を備えた第二の面を設けるとすれば、二つの光学部品の内側の面の全部を互いに接合させることが可能となる。
本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体において、好ましくは、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方は、光学部品を固定する固定用部材に固定される。この場合には、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方を、光学部品を固定する固定用部材に機械的に容易に固定することができる。また、固定用部材が、光学部品の位置を調整する機能を有する場合には、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方を、光学部品を固定する固定用部材に固定する際に、光学部品組み立て体において、固定用部材に固定される光学部品の位置を調整することが可能となる。なお、光学部品を固定する固定用部材は、特に限定されないが、光学部品を収納すると共に固定することができる板状のセルなどの治具が挙げられる。また、第一の光学部品及び第二の光学部品の両方を、固定用部材に固定する場合には、固定用部材の厚さを変更することによって、第一の光学部品及び第二の光学部品の間隔(距離)を、変更又は調整することが可能となる。
本発明による第三の実施形態は、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子又は本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体を含む、光学装置である。本発明の第三の実施形態である光学装置によれば、光学装置が、上述した本発明による第一の実施形態である偏光光学素子又は本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体を含むので、低減された大きさ及びコストを備えた光学装置を提供することができる。光学装置は、偏光光学素子又は光学部品組み立て体を含む装置であれば、特に限定されないが、偏光光学素子又は光学部品組み立て体を含む光学装置としては、例えば、(液晶)プロジェクターなどが挙げられる。すなわち、例えば、公知の(液晶)プロジェクターに含まれる偏光光学素子又は光学部品組み立て体として、第一の実施形態である偏光光学素子又は本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体を用いることによって、本発明の第三の実施形態である光学装置を実施することができる。
本発明による第四の実施形態は、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子又は本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体を用いて、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、偏光光学素子又は光学部品組み立て体を通過する光を屈折させる、光を反射させる、又は偏光の位相を制御する方法である。本発明の第四の実施形態である方法によれば、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子又は本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体を用いて、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、偏光光学素子又は光学部品組み立て体を通過する光を屈折させる、光を反射させる、又は偏光の位相を制御するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能となる。
図5(a)〜(e)は、本発明の本発明による第一の実施形態である偏光光学素子の具体例を説明する図であり、(a)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光収束機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(b)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光発散機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(c)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光偏向機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(d)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光反射機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(e)、偏光分離機能を備えた第一の面及び偏光の位相制御機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図である。
図5(a)に示すように、偏光光学素子50は、第一の面51及び第二の面52を有する。第一の面51は、互いに直交する方向に偏光した光を分離し、第二の面52は、光を収束させる。また、第一の面51は、フォトニック結晶構造を有し、第二の面52は、凸面である。なお、図5(a)には、単数の凸面のみ図示したが、複数の凸面からなるマイクロレンズアレイであってもよい。さらに、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分(点線より右側)は、いずれも無機材料からなる。図5(a)に示す偏光光学素子50の第一の面51側から、偏光光学素子50に互いに直交する方向に偏光した光を入射させると、互いに直交する方向に偏光した光は、第一の面51によって分離される。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光の一方が、第一の面51を透過し、互いに直交する方向に偏光した光の他方が、第一の面51によって反射される。第一の面51を透過した光は、第二の面52によって収束させられる。このようにして、図5(a)に示す偏光光学素子50によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光の一方を、透過させると共に収束させることができる。さらに、偏光光学素子50は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面51及び光を収束させる機能を備えた第二の面52の両方を有するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子50を提供することができる。なお、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分の両方、すなわち、偏光光学素子50の全体が、無機材料からなるので、偏光光学素子50の耐熱性は、高い。
図5(b)に示すように、偏光光学素子50は、第一の面51及び第二の面52を有する。第一の面51は、互いに直交する方向に偏光した光を分離し、第二の面52は、光を発散させる。また、第一の面51は、フォトニック結晶構造を有し、第二の面52は、凹面である。なお、図5(b)には、単数の凹面のみ図示したが、複数の凹面からなるマイクロレンズアレイであってもよい。さらに、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分(点線より右側)は、いずれも無機材料としてのガラス材料からなる。図5(b)に示す偏光光学素子50の第一の面51側から、偏光光学素子50に互いに直交する方向に偏光した光を入射させると、互いに直交する方向に偏光した光は、第一の面51によって分離される。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光の一方が、第一の面51を透過し、互いに直交する方向に偏光した光の他方が、第一の面51によって反射される。第一の面51を透過した光は、第二の面52によって発散させられる。このようにして、図5(b)に示す偏光光学素子50によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光の一方を、透過させると共に発散させることができる。さらに、偏光光学素子50は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面51及び光を発散させる機能を備えた第二の面52の両方を有するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子50を提供することができる。なお、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分の両方、すなわち、偏光光学素子50の全体が、無機材料からなるので、偏光光学素子50の耐熱性は、高い。
図5(c)に示すように、偏光光学素子50は、第一の面51及び第二の面52を有する。第一の面51は、互いに直交する方向に偏光した光を分離し、第二の面52は、光を偏向させる。また、第一の面51は、フォトニック結晶構造を有し、第二の面52は、プリズム面(斜平面)である。なお、図5(b)には、単数のプリズム面のみ図示したが、複数のプリズム面からなるプリズムアレイ(複数のプリズムが配置された構成を指す)であってもよい。さらに、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分(点線より右側)は、いずれも無機材料としてのガラス材料からなる。図5(c)に示す偏光光学素子50の第一の面51側から、偏光光学素子50に互いに直交する方向に偏光した光を入射させると、互いに直交する方向に偏光した光は、第一の面51によって分離される。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光の一方が、第一の面51を透過し、互いに直交する方向に偏光した光の他方が、第一の面51によって反射される。第一の面51を透過した光は、第二の面52によって偏向させられる。このようにして、図5(c)に示す偏光光学素子50によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光の一方を、透過させると共に偏向させることができる。さらに、偏光光学素子50は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面51及び光を偏向させる機能を備えた第二の面52の両方を有するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子50を提供することができる。なお、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分の両方、すなわち、偏光光学素子50の全体が、無機材料からなるので、偏光光学素子50の耐熱性は、高い。
図5(d)に示すように、偏光光学素子50は、第一の面51及び第二の面52を有する。第一の面51は、互いに直交する方向に偏光した光を分離し、第二の面52は、光を反射させる。また、第一の面51は、フォトニック結晶構造を有し、第二の面52は、反射面(鏡面)である。なお、図5(d)には、単数の反射面のみ図示したが、複数の反射面からなっていてもよい。さらに、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分(点線より右側)は、いずれも無機材料からなる。ただし、第一の面51を含む第一の部分は、複数種類のガラス材料で形成され、第二の面52を含む第二の部分は、金属材料で形成される。図5(d)に示す偏光光学素子50の第一の面51側から、偏光光学素子50に互いに直交する方向に偏光した光を入射させると、互いに直交する方向に偏光した光は、第一の面51によって分離される。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光の一方が、第一の面51を透過し、互いに直交する方向に偏光した光の他方が、第一の面51によって反射される。第一の面51を透過した光は、第二の面52によって反射させられる。ここで、第一の面51を透過した光が、第二の面52によって反射されるとき、光の位相が反転する。このため、第二の面52によって反射された光は、第一の面51によって反射されることになる。次に、この第一の面51によって反射された光は、再度第二の面52に入射し、第二の面52によって、再度反射させられる。第一の面52によって反射された光が、第二の面52によって反射させられるときにも、光の位相が、再度反転し、第二の面52によって二度反射させられた光の位相は、基に戻る。そして、第二の面52によって二度反射させられた光は、第一の面51を透過して、偏光光学素子50から射出される。このようにして、偏光光学素子50に入射する互いに直交する方向に偏光した光は、それぞれ、反射されることになる。
例えば、第一の面のフォトニック結晶構造が、互いに直交する方向に偏光した光の一方であるTMモードの光を透過し、それら光の他方であるTEモードの光を反射させるとすれば、偏光光学素子50に入射するTMモードの光は、第一51の面を透過し、TEモードの光は、第一の面51によって反射させられる。第一の面51を透過したTMモードの光は、第二の面52によって反射されるとき、光の位相が反転し、第二の面52によって反射された光は、TEモードの光となる。第二の面52によって反射されたTEモードの光は、TMモードの光を透過させると共にTEモードの光を反射させる第一の面51によって、反射させられる。第一の面51によって反射されたTEモードの光は、再度第二の面52によって反射されるとき、光の位相が、反転し、第二の面52によって再度反射された光は、TMモードの光となる。そして、第二の面52によって反射されたTMモードの光は、第一の面51を透過し、偏光光学素子50から射出される。すなわち、偏光光学素子50に入射するTMモードの光は、TMモードの光として偏光光学素子50から射出され、すなわち、偏光光学素子50に入射するTEモードの光は、TEモードの光として偏光光学素子50から射出される。
なお、第二の面52に入射する光は、第二の面52に入射する光の入射角と第二の面52によって反射される光の反射角が等しいように、第二の面52によって反射される。図5(d)においては、第二の面52は、第一の面51に対して傾斜しているので、第二の面52に入射する光は、第二の面52に入射する光の方向から傾斜した方向へ反射される。このようにして、図5(d)に示す偏光光学素子50によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光の一方を、透過させると共に反射させることができる。さらに、偏光光学素子50は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面51及び光を反射させる機能を備えた第二の面52の両方を有するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子50を提供することができる。なお、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分の両方、すなわち、偏光光学素子50の全体が、無機材料からなるので、偏光光学素子50の耐熱性は、高い。
図5(e)に示すように、偏光光学素子50は、第一の面51及び第二の面52を有する。第一の面51は、互いに直交する方向に偏光した光を分離し、第二の面52は、互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える。また、第一の面51は、フォトニック結晶構造を有し、第二の面52は、サブ波長構造を有する。さらに、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分(点線より右側)は、いずれも無機材料からなる。ただし、第一の面51を含む第一の部分は、ガラス材料で形成され、第二の面52を含む第二の部分は、ポリメタクリル酸メチルのような有機樹脂で形成される。図5(e)に示す偏光光学素子50の第一の面51側から、偏光光学素子50に互いに直交する方向に偏光した光を入射させると、互いに直交する方向に偏光した光は、第一の面51によって分離される。すなわち、互いに直交する方向に偏光した光の一方が、第一の面51を透過し、互いに直交する方向に偏光した光の他方が、第一の面51によって反射される。第一の面51を透過した光(直線偏光)は、第二の面52によって、位相差を与えられる。位相差は、例えば、互いに直交する方向に偏光した光の波長の半分、四分の一などが挙げられる。そして、互いに直交する方向に偏光した光の波長の半分、四分の一の位相差を与えることは、それぞれ、第一の面51を透過した直線偏光の振動面を90°回転させること、第一の面51を透過した直線偏光を円偏光に変換することに相当する。このようにして、図5(e)に示す偏光光学素子50によって、互いに直交する方向に偏光した光を分離すると共に、互いに直交する方向に偏光した光の一方を透過させると共に互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与えることができる。さらに、偏光光学素子50は、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面51及び互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える機能を備えた第二の面52の両方を有するので、光学装置の大きさ及びコストを低減することが可能な偏光光学素子50を提供することができる。なお、第一の面51を含む第一の部分(点線より左側)及び第二の面52を含む第二の部分の両方、すなわち、偏光光学素子50の全体が、無機材料からなるので、偏光光学素子50の耐熱性は、高い。
図6(a)、(b)、(c)及び(d)は、本発明の本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体の具体例を説明する図であり、(a)は、前段における偏光分離機能を備えた偏光分離素子並びに後段における偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(b)は、前段における偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子並びに後段における偏光分離機能を備えた偏光分離素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(c)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の四分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する二つの偏光光学素子を含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(d)は、図6(a)に示す偏光分離素子及び偏光光学素子の組み合わせ並びにミラー及びハーフミラーを含む光学部品組み立て体を説明する図である。
図6(a)に示すように、光学部品組み立て体60は、前段に偏光分離機能を備えた偏光分離素子64及び後段に偏光光学素子61を含む。偏光光学素子61は、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63を有する。偏光分離素子64は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を有する。
偏光光学素子61における第一の面62は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を含み、偏光光学素子61における第二の面63は、波長の二分の一の位相差を与える機能を備えたサブ波長構造を含む。第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61及び偏光分離素子64は、それぞれ、無機材料からなる。なお、偏光光学素子61の第一の面62に含まれるフォトニック結晶構造の偏光軸及び偏光分離素子64のフォトニック結晶構造の偏光軸は、互いに平行である。
光学部品組み立て体60に、互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光の両方を同じ割合で含む光を入射させる。互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光は、それぞれ、TEモードの光及びTMモードの光と呼ばれる。なお、TEモード及びTMモードの光の電場の振動面は、それぞれ、光の進行方向に対しても直交する。光学部品組み立て体60の偏光分離素子64に入射したTEモードの光及びTMモードの光は、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造によって、分離される。すなわち、TMモードの光は、偏光分離素子64を透過するが、TEモードの光の大部分は、偏光分離素子64によって反射され、TEモードの光の一部は、偏光分離素子64を透過する。次に、偏光分離素子64を透過したTEモードの光及びTMモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62のフォトニック結晶構造によって、分離される。すなわち、TMモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62を透過するが、TEモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62によって反射される。次に、偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光には、偏光光学素子61の第二の面63のサブ波長構造によって、光の波長の二分の一に対応する位相差が与えられる。これにより、偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光は、TEモードの光に変換され、TEモードの光が、偏光光学素子61の第二の面63から射出される。
このようにして、光学部品組み立て体60を用いて、互いに直交する方向に偏光したTEモードの光及びTMモードの光を分離すると共に分離された光に光の波長の二分の一に対応する位相差が与えることができる。ここで、第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61並びに偏光分離素子64は、ガラスのような無機材料からなるので、光学部品組み立て体60の耐熱性が改善される。また、偏光光学素子61の第一の面62及び偏光分離素子64が、フォトニック結晶構造を含むので、光学部品組み立て体60のコントラストを改善することができる。なお、光学部品組み立て体60のコントラストは、TEモードの光の透過率に対するTMモードの光の透過率の比(コントラスト=TMモードの光の透過率/TEモードの光の透過率)である。さらに、偏光光学素子61が、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63の両方を含むので、光学部品組み立て体60に含まれる光学構成部品の数を低減させ、その結果、光学部品組み立て体60の大きさ及びコストを低減することができる。
図6(a)に示すような光学部品組み立て体60を、液晶プロジェクタなどに用いることができる。具体的には、光学部品組み立て体60を、液晶プロジェクタの光源と液晶デバイスとの間に設ける。ここで、光学部品組み立て体60の偏光分離素子64は、液晶プロジェクタの光源側に配置され、光学部品組み立て体60の偏光光学素子61は、液晶デバイス側に設けられる。なお、光学部品組み立て体60の偏光光学素子61及び偏光分離素子64のフォトニック結晶構造の両方が、P偏光を透過させると共にS偏光を反射させるように構成されている。そして、光源から放射されるS偏光及びP偏光の両方を含む光を光学部品組み立て体60に入射させると、図6(a)に示したのと同様にして、光学部品組み立て体60に入射したP偏光は、S偏光に変換されて、光学部品組み立て体60から射出され、光学部品組み立て体60に入射したS偏光は、光源側に反射される。光学部品組み立て体60から射出されたS偏光は、液晶デバイスに入射し、液晶デバイスによって変調される。
図6(b)に示すように、光学部品組み立て体60は、前段に偏光光学素子61及び後段に偏光分離機能を備えた偏光分離素子64を含む。偏光光学素子61は、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63を有する。偏光分離素子64は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を有する。
偏光光学素子61における第一の面62は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を含み、偏光光学素子61における第二の面63は、波長の二分の一の位相差を与える機能を備えたサブ波長構造を含む。第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61及び偏光分離素子64は、それぞれ、無機材料からなる。なお、偏光光学素子61の第一の面62に含まれるフォトニック結晶構造の偏光軸及び偏光分離素子64のフォトニック結晶構造の偏光軸は、互いに平行である。
光学部品組み立て体60に、互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光の両方を同じ割合で含む光を入射させる。互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光は、それぞれ、TEモードの光及びTMモードの光と呼ばれる。なお、TEモード及びTMモードの光の電場の振動面は、それぞれ、光の進行方向に対しても直交する。光学部品組み立て体60の偏光光学素子61に入射したTEモードの光及びTMモードの光には、偏光光学素子61の第二の面63のサブ波長構造によって、光の波長の二分の一に対応する位相差が与えられる。これにより、偏光光学素子61の第二の面63を透過したTEモードの光及びTMモードの光は、それぞれ、TMモードの光及びTEモードの光に変換され、偏光光学素子61の第一の面62へ入射する。次に、偏光光学素子61の第一の面62へ入射した光は、偏光光学素子61の第一の面62のフォトニック結晶構造によって、分離される。すなわち、偏光光学素子61の第二の面63を通じてTEモードの光を変換することによって得られたTMモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62を透過するが、偏光光学素子61の第二の面63を通じてTMモードの光を変換することによって得られたTEモードの光の大部分は、偏光光学素子61の第一の面62によって第二の面63に向かって反射され、TEモードの光の一部は、偏光光学素子61の第一の面62を透過する。ここで、偏光光学素子61の第一の面62によって反射されたTEモードの光の大部分には、偏光光学素子61の第二の面63のサブ波長構造によって、光の波長の二分の一に対応する位相差が与えられ、偏光光学素子61の第一の面62によって反射されたTEモードの光の大部分は、TMモードの光に変換され、偏光光学素子61から射出される。一方、偏光光学素子61の第一の面62を透過したTEモードの光の一部及びTMモードの光は、偏光分離素子64に入射し、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造によって分離される。すなわち、TMモードの光は、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造を透過するが、TEモードの光の一部は、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造によって反射される。
このようにして、光学部品組み立て体60を用いて、互いに直交する方向に偏光したTEモードの光及びTMモードの光を分離すると共に分離された光に光の波長の二分の一に対応する位相差が与えることができる。ここで、第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61並びに偏光分離素子64は、ガラスのような無機材料からなるので、光学部品組み立て体60の耐熱性が改善され、偏光光学素子61の第一の面62及び偏光分離素子64が、フォトニック結晶構造を含むので、光学部品組み立て体60のコントラストを改善することができる。なお、光学部品組み立て体60のコントラストは、TEモードの光の透過率に対するTMモードの光の透過率の比(コントラスト=TMモードの光の透過率/TEモードの光の透過率)である。また、偏光光学素子61が、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63の両方を含むので、光学部品組み立て体60に含まれる光学構成部品の数を低減させ、その結果、光学部品組み立て体60の大きさ及びコストを低減することができる。
図6(b)に示すような光学部品組み立て体60を、液晶プロジェクタなどに用いることができる。具体的には、光学部品組み立て体60における偏光光学素子61と偏光分離素子64との間に液晶デバイスを設ける。ただし、偏光光学素子61の第一の面は、P偏光を透過させるように構成されたフォトニック結晶構造であり、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造は、S偏光を透過させるように構成されているとする。そして、光源から放射される光を、偏光ビームスプリッターを用いてS偏光に変換する。S偏光は、光学部品組み立て体60における偏光光学素子61の第二の面63によって、P偏光に変換させられる。P偏光に変換された光は、光学部品組み立て体60における偏光光学素子61の第一の面62を透過し、残余のS偏光成分は、光学部品組み立て体60における偏光光学素子61の第一の面62によって、反射させられる。次に、偏光光学素子61の第一の面62を透過したP偏光は、液晶デバイスに入射し、液晶デバイスにおいてS偏光に変換される。液晶デバイスによって変換されたS偏光は、光学部品組み立て体60における偏光分離素子64を透過し、残余のP偏光成分は、偏光分離素子64によって反射させられる。光学部品組み立て体60における偏光分離素子64を透過したS偏光は、合成プリズム及び投射レンズを介してスクリーンへ投射される。
図6(c)に示すように、光学部品組み立て体60は、二つの偏光光学素子61を含む。二つの偏光光学素子61は、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の四分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63を有する。偏光光学素子61における第一の面62は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を含み、偏光光学素子61における第二の面63は、波長の二分の一の位相差を与える機能を備えたサブ波長構造を含む。第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61は、無機材料からなる。なお、二つの偏光光学素子61の第一の面62に含まれるフォトニック結晶構造の偏光軸は、互いに平行である。また、一方の偏光光学素子61の第二の面63は、他方の偏光光学素子61に面する側に配置される。
光学部品組み立て体60に、互いに直交する方向に電場及び磁場の振動面を有する偏光した光の両方を同じ割合で含む光を入射させる。互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光は、それぞれ、TEモードの光及びTMモードの光と呼ばれる。なお、TEモード及びTMモードの光の電場の振動面は、それぞれ、光の進行方向に対しても直交する。光学部品組み立て体60の(光の入射側における)第一の偏光光学素子61に入射したTEモード及びTMモードの光は、第一の偏光光学素子61の第一の面62によって分離される。すなわち、TMモードの光は、第一の偏光光学素子61の第一の面62を透過するが、TEモードの光は、第一の偏光光学素子61の第一の面62によって反射される。第一の偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光は、第一の偏光光学素子61の第二の面63のサブ波長構造によって、光の波長の四分の一に対応する位相差が与えられる。次に、光の波長の四分の一に対応する位相差が与えられた光は、(光の射出側における)第二の偏光光学素子61の第二の面63へ入射する。ここで、光の波長の四分の一に対応する位相差が与えられた光に、光の波長の四分の一に対応する位相差がさらに与えられる。よって、第一の偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光には、合計で光の波長の二分の一に対応する位相差が与えられる。これにより、第一の偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光は、TEモードの光に変換される。次に、第一の偏光光学素子61の第二の面63及び第二の偏光光学素子61の第二の面63によって変換されたTEモードの光は、第二の偏光光学素子61の第一の面62へ入射する。そして、第二の偏光光学素子61の第一の面62に入射したTEモードの光は、第二の偏光光学素子61の第一の面62によって、反射される。第二の偏光光学素子61の第一の面62によって反射されたTEモードの光には、第二の偏光光学素子61の第二の面63及び第一の偏光光学素子の第一の面62によって、それぞれ、光の波長の四分の一に対応する位相差が与えられる。すなわち、第二の偏光光学素子61の第一の面62によって反射されたTEモードの光は、第二の偏光光学素子61の第二の面63及び第一の偏光光学素子の第一の面62を通じて、TMモードの光に変換される。TMモードに変換された光は、第一の偏光光学素子61の第一の面62を透過し、第一の偏光光学素子61から射出される。
このようにして、光学部品組み立て体60を用いて、互いに直交する方向に偏光したTEモードの光及びTMモードの光を分離すると共に分離された光に合計で光の波長の二分の一(光の波長の四分の一×2)に対応する位相差が与えることができる。ここで、第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61は、ガラスのような無機材料からなるので、光学部品組み立て体60の耐熱性が改善される。また、偏光光学素子61が、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63の両方を含むので、光学部品組み立て体60に含まれる光学構成部品の数を低減させ、その結果、光学部品組み立て体60の大きさ及びコストを低減することができる。
図6(d)に示すように、光学部品組み立て体60は、光の入射側から順に、ハーフミラー65、偏光分離機能を備えた偏光分離素子64、偏光光学素子61、並びにミラー66を含む。偏光光学素子61は、偏光分離機能を備えた第一の面62及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面63を有する。偏光分離素子64は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を有する。偏光光学素子61における第一の面62は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を含み、偏光光学素子61における第二の面63は、波長の二分の一の位相差を与える機能を備えたサブ波長構造を含む。第一の面62及び第二の面63を備えた偏光光学素子61及び偏光分離素子64は、それぞれ、無機材料からなる。なお、偏光光学素子61の第一の面62に含まれるフォトニック結晶構造の偏光軸及び偏光分離素子64のフォトニック結晶構造の偏光軸は、互いに平行である。また、ハーフミラー65は、ハーフミラー65に入射する光量の半分の光を透過させ、ハーフミラー65に入射する光量の半分の光を反射させる。ミラー66は、ハーフミラー65に入射する光量の全てを反射させるミラーである。
光学部品組み立て体60に、互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光の両方を同じ割合で含む光を入射させる。互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光は、それぞれ、TEモードの光及びTMモードの光と呼ばれる。なお、TEモード及びTMモードの光の電場の振動面は、それぞれ、光の進行方向に対しても直交する。光学部品組み立て体60のハーフミラー65に入射したTEモードの光及びTMモードの光の光量の半分は、ハーフミラー65を透過し、残りの半分は、ハーフミラー65によって反射される。次に、ハーフミラー65を透過したTEモードの光及びTMモードの光は、偏光分離素子64のフォトニック結晶構造によって、分離される。すなわち、TMモードの光は、偏光分離素子64を透過するが、TEモードの光の大部分は、偏光分離素子64によって反射され、TEモードの光の一部は、偏光分離素子64を透過する。そして、偏光分離素子64によって反射されたTEモードの光の大部分は、ハーフミラー65に入射し、ハーフミラー65によって反射されることになる。ここで、ハーフミラー65に入射した光は、ハーフミラー65によって反射されるときに、光の位相が反転し、ハーフミラー65によって反射された光は、TMモードの光となる。一方、偏光分離素子64を透過したTEモードの光及びTMモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62のフォトニック結晶構造によって、分離される。すなわち、TMモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62を透過するが、TEモードの光は、偏光光学素子61の第一の面62によって反射される。そして、偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光には、偏光光学素子61の第二の面63のサブ波長構造によって、光の波長の二分の一に対応する位相差が与えられる。これにより、偏光光学素子61の第一の面62を透過したTMモードの光は、TEモードの光に変換され、TEモードの光が、偏光光学素子61の第二の面63から射出される。次に、偏光光学素子61の第二の面63から射出された光は、ミラー66に入射し、ミラー66によって反射されることになる。ここで、ミラー66に入射した光は、ミラー66によって反射されるときに、光の位相が反転し、ミラー66によって反射された光は、TMモードの光となる。すなわち、ハーフミラー65及びミラー66によって反射された光は、いずれもTMモードの光である。
このようにして、図6(d)に示す光学部品組み立て体60を用いて、互いに直交する方向に偏光したTEモード及びTMモードの両方を含む光から、互いに直交する方向に偏光した光の一方であるTMモードの光を効率的に得ることができる。
図7は、本発明の本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体の別の具体例を説明する図であり、偏光分離機能を備えた第一の面及び光を屈折させる機能を備えた第二の面を有する二つの偏光光学素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図である。
図7に示すように、光学部品組み立て体70は、二つの偏光光学素子71、72を含む。二つの偏光光学素子71、72のうち、光の入射側における偏光光学素子71及び光の射出側における偏光光学素子72を、それぞれ、第一の偏光光学素子71及び第二の偏光光学素子72と呼ぶことにする。第一の偏光光学素子71は、偏光分離機能を備えた第一の面73及び光を収束させる機能を備えた第二の面74を有する。第二の偏光光学素子72は、偏光分離機能を備えた第一の面73及び光を発散させる機能を備えた第二の面75を有する。第一の偏光光学素子71及び第二の偏光光学素子72における第一の面73は、偏光分離機能を備えたフォトニック結晶構造を含む。第一の偏光光学素子71における第二の面74は、光を収束させる機能を備えた凸面を含み、第二の偏光光学素子72における第二の面75は、光を発散させる機能を備えた凹面を含む。なお、第一の偏光光学素子71における凸面及び第二の偏光光学素子72における凹面は、それぞれ、単数であってもよく、複数(マイクロレンズアレイ等)であってもよい。第一の偏光光学素子71及び第二の偏光光学素子72は、いずれも無機材料からなる。なお、二つの偏光光学素子71の第一の面73に含まれるフォトニック結晶構造の偏光軸は、互いに平行であり、第一の偏光光学素子71における凸面及び第二の偏光光学素子72における凹面は、整列されている。また、一方の偏光光学素子71の第二の面74は、他方の偏光光学素子72に面する側に配置される。
光学部品組み立て体70に、互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光の両方を同じ割合で含む光を入射させる。互いに直交する方向に電場の振動面を有する偏光した光は、それぞれ、TEモードの光及びTMモードの光と呼ばれる。なお、TEモード及びTMモードの光の電場の振動面は、それぞれ、光の進行方向に対しても直交する。光学部品組み立て体70の第一の偏光光学素子71に入射したTEモード及びTMモードの光は、第一の偏光光学素子71の第一の面73によって分離される。すなわち、TMモードの光は、第一の偏光光学素子71の第一の面73を透過するが、TEモードの光の大部分は、第一の偏光光学素子71の第一の面73によって反射され、TEモードの光の一部は、第一の偏光光学素子71の第一の面73を透過する。第一の偏光光学素子71の第一の面73を透過したTMモードの光及びTEモードの光の一部は、第一の偏光光学素子71の第二の面74の凸面によって、収束させられる。次に、第一の偏光光学素子71の第二の面74の凸面によって収束させた光は、第二の偏光光学素子72の第二の面74へ平行光として入射する。ここで、第一の偏光光学素子71の第二の面74の凸面によって収束させられた光は、第二の偏光光学素子72の第二の面75の凹面によって、発散させられ、概略平行光として、第二の偏光光学素子72の第一の面73へ入射する。そして、第二の偏光光学素子72の第一の面73に入射したTMモードの光は、第二の偏光光学素子72の第一の面73を透過し、第二の偏光光学素子72の第一の面73に入射したTEモードの光は、第二の偏光光学素子72の第一の面73によって反射させられる。
このようにして、光学部品組み立て体70を用いて、互いに直交する方向に偏光したTEモードの光及びTMモードの光を分離すると共に分離された光を屈折させることができる。ここで、第一の面73及び第二の面74、75を備えた二つの偏光光学素子71、72は、ガラスのような無機材料からなるので、光学部品組み立て体70の耐熱性が改善され、二つの偏光光学素子71、72の第一の面73が、フォトニック結晶構造を含むので、光学部品組み立て体70のコントラストを改善することができる。なお、光学部品組み立て体70のコントラストは、TEモードの光の透過率に対するTMモードの光の透過率の比(コントラスト=TMモードの光の透過率/TEモードの光の透過率)である。また、偏光光学素子71、72が、偏光分離機能を備えた第一の面73及び光を屈折させる機能を備えた第二の面74、75の両方を含むので、光学部品組み立て体70に含まれる光学構成部品の数を低減させ、その結果、光学部品組み立て体70の大きさ及びコストを低減することができる。
図8は、本発明による光学部品組み立て体を含む液晶プロジェクタの例を説明する図である。
図8に示すような液晶プロジェクタは、光の入射側に偏光分離素子84を含み、光の射出側に偏光光学素子81を含む。偏光分離素子84は、S偏光を透過させると共にP偏光を反射させるように構成されたフォトニック結晶構造を有する。また、偏光光学素子81は、S偏光を透過させると共にP偏光を反射させるように構成されたフォトニック結晶構造を備えた第一の面82及び偏光光学素子81に入射する光に光の波長の二分の一に対応する位相差を与える第二の面83を有する。そして、偏光光学素子81の第一の面82は、光の射出側に面し、第二の面83は、光の入射側に面する。液晶プロジェクタの液晶デバイス85は、光学部品組み立て体の偏光分離素子84と偏光光学素子81との間に設けられる。なお、偏光ビームスプリッターなどの液晶プロジェクタのその他の構成要素は、公知のものと同様であり、ここではその詳細な記載は省略する。
図8に示す液晶プロジェクタにおいては、まず、光源から放射される光を、偏光ビームスプリッターを用いてS偏光に変換する。S偏光は、光学部品組み立て体における偏光分離素子84を透過し、残余のP偏光成分は、偏光分離素子84によって、反射させられる。次に、偏光分離素子84を透過したS偏光は、液晶デバイス85に入射し、液晶デバイス85においてP偏光に変換される。液晶デバイス85によって変換されたP偏光は、光学部品組み立て体における偏光光学素子81の第二の面83によって、再度S偏光に変換される。そして、偏光光学素子81の第二の面83によって変換されたS偏光は、偏光光学素子81の第一の面82を透過し、合成プリズム及び投射レンズを介してスクリーンへ投射される。
図9は、第一の光学部品及び第二の光学部品が非有効部分を有すると共に非有効部分で接合される光学部品組み立て体の例を説明する図である。
図9に示すように、光学部品組み立て体は、第一及び第二の光学部品91を含む。第一及び第二の光学部品91は、それぞれ、偏光分離機能を備えた第一の面及び偏光の位相制御機能を備えた第二の面を有する。そして、第一及び第二の光学部品91は、それぞれ、第一の面及び第二の面の外周に、互いに直交する方向に偏光した光が入射しない非有効部分92を有する。そして、そして、第一及び第二の光学部品91は、非有効部分92に塗布した接着剤93で接合される。接着剤93は、互いに直交する方向に偏光した光が入射しない非有効部分92に塗布されるため、無色のみならず着色した接着剤を使用することができる。このように、図9に示すような光学部品組み立て体を、図6(c)に示す光学部品組み立て体と同様に用いることによっても、互いに直交する方向に偏光したTEモードの光及びTMモードの光を分離すると共に分離された光に光の波長の二分の一に対応する位相差が与えることができる。なお、図9におけるフォトニック結晶構造の一方又は両方に代えて、ワイヤーグリッド構造も用いることができる。
図10は、第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方は、光学部品を固定する固定用部材に固定される光学部品組み立て体の例を説明する図である。
図10に示すように、光学部品組み立て体においては、互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を有する光学部品が、光学部品を固定する固定用部材に固定されている。固定用部材は、光学部品101の周囲(の四つの面)を囲むことになる四枚のガラス板(二枚のガラス板のみ図示する)を有するセル102及びセル102の四枚のガラス板のうち二枚のガラス板の間隔を調整するための機械的手段103を有する。より詳しくは、光学部品101をセル102の四枚のガラス板に囲まれる空間に位置させ、セル102の二枚のガラス板で光学部品101をはさむ。そして、セル102の二枚のガラス板の間隔を、機械的手段103を使用して、減少させる。このようにして、光学部品101は、セル102の二枚のガラス板に硬く挟みこまれ、セル102内に固定される。また、光学組み立て品に含まれる他の光学部品も同様の固定用部材によって所定の位置に固定される。よって、光学部品101を容易に固定することができる。また、図示していないが、セル102に複数のガラス板の位置を調整するために、複数の機械的手段を設ければ、偏光分離素子における光学部品101の位置を調整することができる。
図5(e)に示すような、ガラス材料からなるフォトニック結晶構造及びサブ波長構造を備えた偏光光学素子を、FDTD(時間領域差分)法を用いて設計し、図3に示すような方法によって、偏光光学素子のフォトニック結晶構造を製造した。
偏光光学素子のフォトニック結晶構造は、石英からなる基板及び低屈折率層の材料と同じ材料からなる調整層、並びに調整層に順次積層された第一の薄膜層群〜第十三の薄膜層群を含む。第一の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2の高屈折率層及び厚さλ/2の低屈折率層を交互にそれぞれ10層ずつ積層させたものである。第二の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2の高屈折率層及び厚さλ/2×0.90の低屈折率層を交互にそれぞれ10層ずつ積層させたものである。第三の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.95の高屈折率層及び厚さλ/2×0.90の低屈折率層を交互にそれぞれ10層ずつ積層させたものである。第四の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.95の高屈折率層及び厚さλ/2×0.85の低屈折率層を交互にそれぞれ8層ずつ積層させたものである。第五の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.90の高屈折率層及び厚さλ/2×0.85の低屈折率層を交互にそれぞれ8層ずつ積層させたものである。第六の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.90の高屈折率層及び厚さλ/2×0.80の低屈折率層を交互にそれぞれ6層ずつ積層させたものである。第七の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.85の高屈折率層及び厚さλ/2×0.80の低屈折率層を交互にそれぞれ6層ずつ積層させたものである。第八の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.80の高屈折率層及び厚さλ/2×0.70の低屈折率層を交互にそれぞれ4層ずつ積層させたものである。第九の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.75の高屈折率層及び厚さλ/2×0.60の低屈折率層を4層ずつ積層させたものである。第十の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.70の高屈折率層及び厚さλ/2×0.55の低屈折率層をそれぞれ1層ずつ積層させたものである。第十一の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.60の高屈折率層及び厚さλ/2×0.50の低屈折率層をそれぞれ1層ずつ積層させたものである。第十二の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.50の高屈折率層及び厚さλ/2×0.40の低屈折率層をそれぞれ1層ずつ積層させたものである。第十三の薄膜層群は、基板側から、厚さλ/2×0.50の高屈折率層及び厚さλ/2×0.30の低屈折率層をそれぞれ1層ずつ積層させたものである。
なお、λは、偏光分離素子に入射させる光の波長であり、ここでは、470nmである。また、波長λ(470nm)における石英、高屈折率層、低屈折率層の屈折率は、それぞれ、1.45、2.333、1.435である。
次に、偏光光学素子の基板におけるフォトニック結晶構造と反対側に、図4(a)に示すようなサブ波長構造を、図4(b)に示すような方法に従って形成した。サブ波長構造の複数の壁体部分は、屈折率が1.54である、SiOに僅かにTiO2を混合し屈折率調整したスパッタリング薄膜表面からなる薄膜であった。壁体部分の高さは、2.4μmであり、壁体部分の厚さは、120nmであり、壁体部分のピッチは、400nmであった(フィリングファクター=(ピッチ−厚さ)/ピッチ=0.7)。
図11は、偏光分離機能を備えた第一の面及び偏光の位相制御機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子に対する光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。図11の縦軸は、偏光光学素子に対する光の透過率を示し、図11の横軸は、表面微細パターンの方向に対する入射光の偏波面の角度(度)を表す。横軸について、より詳しくは、表面微細パターンの方向に対する入射光の偏波面の角度は、入射光の偏波面と偏光光学素子におけるサブ波長構造の壁体部分の長手方向との間の角度であり、角度0度及び±180度は、入射光の偏波面と偏光光学素子におけるサブ波長構造の壁体部分の長手方向とが平行であることを意味し、角度±90度は、入射光の偏波面と偏光光学素子におけるサブ波長構造の壁体部分の長手方向とが垂直であることを意味する。また、偏光光学素子に入射する光の波長は、400nm、500nm、600nm、700nm、800nmであった。得られた偏光光学素子の透過率は、表面微細パターンの方向に対する入射光の偏波面の角度の全体及び可視光の波長領域の全体(400nm〜800nm)にわたって、従来のKONICA MINOLTA TECHNOLOGY REPORT VOL.2(2005) pp.97−100で報告されたサブ波長構造の透過率よりも高い均一性を示した。
図7に示すような、二つの偏光光学素子を含む光学部品組み立て体を形成した。第一の偏光光学素子は、フォトニック結晶構造を備えた第一の面及び球面の凸面を備えた第二の面を有し、第二の偏光光学素子は、フォトニック結晶構造を備えた第一の面及び球面の凹面を備えた第二の面を有する。フォトニック結晶構造の構成は、上述した実施例1のものと同様である。また、球面の凸面及び球面の凹面については、複数個の球面の凸面及び球面の凹面が、設けられており、マイクロレンズアレイを形成している。光線の入射高さにおける凸面の屈折力及び凹面の屈折力は、互いに、反対の符号及び実質的に等しい絶対値を有していた。球面の凸面の曲率半径は、700μmであり、球面の直径は、12.0μmであり、球面の凹面の曲率半径は、500μmであり、球面の凹面の直径は、11.0μmであった。また、マイクロレンズのピッチは、12.0μmであり、球面の凸面と球面の凹面との間の距離は、500μmであった。
加えて、上記の光学部品組み立て体において、球面の凸面及び球面の凹面の組み合わせを、表1に示すように、それぞれ、600μm及び400μm、800μm及び600μm、900μm及び700μm、並びに1000μm及び800μmに変更した光学部品組み立て体を製作した。
表1 製作したマイクロレンズの曲率半径及びそれらの光学特性
Figure 2007003756
本実施例で得られた光学部品組み立て体を、それぞれ、0.7インチ液晶プロジェクター用パネルに取り付けた液晶デバイスの光学特性を測定した。また、光学部品組み立て体に入射する光の入射角は、約±4°の範囲にあった。
本実施例で得られた光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率を、比較例の光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率と比較した。比較例の光学部品組み立て体は、球面の凸面及び球面の凹面が形成されていないフォトニック結晶構造を備えた二つの偏光光学素子からなる光学部品組み立て体である。
表1に示すように、比較例の光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率を1とすると、本実施例で得られた光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率は、1.4を超えており、本実施例で得られた光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率は、比較例の光学部品組み立て体を備えた液晶デバイスの透過効率よりも顕著に高かった。また、表1に示すように、本実施例で得られた光学部品組み立て体に、約±4°の範囲の入射角で光を入射させたとき、本実施例で得られた光学部品組み立て体から射出される光の射出角の平均値は、概略平行光であるとみなせる射出角である、0.1°よりも十分に小さかった。このため、光学部品組み立て体の透過効率を向上させると共に隣接するマイクロレンズを透過する光の混合を低減する光学部品組み立て体を得ることができた。すなわち、本実施例の光学部品組み立て体を含む液晶デバイスを用いた液晶プロジェクターを使用した場合には、液晶分子の劣化が低減されて、液晶デバイスの光に対する耐久性が向上し、スクリーンに投射される画像のコントラストの低下及び混色は、見られなかった。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を具体的に説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、これら本発明の実施の形態及び実施例を、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
(a)及び(b)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板を表す図であり、(a)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板の斜視図であり、(b)は、ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板の断面図である。 フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板を表す図である。 (a)〜(d)は、フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板の製造方法を説明する図である。 (a)及び(b)は、サブ波長構造の波長板の構成及びナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の製造方法を説明する図であり、(a)は、サブ波長構造の波長板の構成を説明する図であり、(b)は、ナノインプリント技術を利用したサブ波長構造の波長板の製造方法を説明する図である。 (a)〜(e)は、本発明による第一の実施形態である偏光光学素子の具体例を説明する図であり、(a)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光収束機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(b)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光発散機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(c)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光偏向機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(d)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び光反射機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図であり、(e)、偏光分離機能を備えた第一の面及び偏光の位相制御機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子を説明する図である。 図6(a)、(b)、(c)及び(d)は、本発明の本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体の具体例を説明する図であり、(a)は、前段における偏光分離機能を備えた偏光分離素子並びに後段における偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(b)は、前段における偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の二分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子並びに後段における偏光分離機能を備えた偏光分離素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(c)は、偏光分離機能を備えた第一の面及び波長の四分の一の位相差を与える機能を備えた第二の面を有する二つの偏光光学素子を含む光学部品組み立て体を説明する図であり、(d)は、図6(a)に示す偏光分離素子及び偏光光学素子の組み合わせ並びにミラー及びハーフミラーを含む光学部品組み立て体を説明する図である。 本発明の本発明による第二の実施形態である光学部品組み立て体の別の具体例を説明する図であり、偏光分離機能を備えた第一の面及び光を屈折させる機能を備えた第二の面を有する二つの偏光光学素子の組み合わせを含む光学部品組み立て体を説明する図である。 本発明による光学部品組み立て体を含む液晶プロジェクタの例を説明する図である。 第一の光学部品及び第二の光学部品が非有効部分を有すると共に非有効部分で接合される光学部品組み立て体の例を説明する図である。 第一の光学部品及び第二の光学部品の少なくとも一方は、光学部品を固定する固定用部材に固定される光学部品組み立て体の例を説明する図である。 偏光分離機能を備えた第一の面及び偏光の位相制御機能を備えた第二の面を有する偏光光学素子に対する光の透過率のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
10 ワイヤーグリッド構造を備えた無機偏光板
11 ベース基板
12 金属ワイヤー
20、30 フォトニック結晶構造を備えた無機偏光板
21、31 基板
22、32 調整層
23、33 高屈折率層
24、34 低屈折率層
40 サブ波長構造の波長板
41 基板部分
42 壁体部分
43 樹脂バルク材
44 型
50、61、81 偏光光学素子
51、62、82 第一の面
52、63、83 第二の面
60 光学部品組み立て体
64、84 偏光分離素子
65 ハーフミラー
66 ミラー
70 光学部品組み立て体
71 第一の偏光光学素子
72 第二の偏光光学素子
73 第一及び第二の偏光光学素子の第一の面
74 第一の偏光光学素子の第二の面
75 第二の偏光光学素子の第二の面
85 液晶デバイス
91、101 光学部品
92 非有効部分
93 接着剤
102 セル
103 機械的手段

Claims (18)

  1. 互いに直交する方向に偏光した光を分離する第一の面、並びに、光の屈折、反射、及び偏光の位相制御からなる群より選択される少なくとも一つの機能を備えた第二の面を少なくとも有することを特徴とする偏光光学素子。
  2. 前記第一の面を含む第一の部分及び該第一の部分と異なると共に前記第二の面を含む第二の部分の少なくとも一方は、無機材料からなることを特徴とする請求項1に記載の偏光光学素子。
  3. 前記第一の面は、フォトニック結晶構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光光学素子。
  4. 前記第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に位相差を与える面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光光学素子。
  5. 前記第二の面は、光を屈折させる面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光光学素子。
  6. 前記第二の面は、光を収束させる面又は発散させる面であることを特徴とする請求項5に記載の偏光光学素子。
  7. 前記第二の面は、光の偏向させる面であることを特徴とする請求項5に記載の偏光光学素子。
  8. 前記第二の面は、光を反射させる面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光光学素子。
  9. 第一の光学部品及び第二の光学部品を少なくとも含む光学部品組み立て体であって、
    該第一の光学部品及び該第二の光学部品の少なくとも一方は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光光学素子であることを特徴とする、光学部品組み立て体。
  10. 前記第一の光学部品及び前記第二の光学部品の両方が、それぞれ独立に、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光光学素子であることを特徴とする、請求項9に記載の光学部品組み立て体。
  11. 前記第一の光学部品に含まれる第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に第一の位相差を与える面であり、
    前記第二の光学部品に含まれる第二の面は、互いに直交する方向に偏光した光に第二の位相差を与える面であることを特徴とする請求項10に記載の光学部品組み立て体。
  12. 前記第一の位相差及び前記第二の位相差の和は、前記光の波長の半分に対応する位相差であることを特徴とする請求項11に記載の光学部品組み立て体。
  13. 前記第一の光学部品に含まれる第二の面は、光を屈折させる第一の屈折面を含み、
    前記第二の光学部品に含まれる第二の面は、光を屈折させる第二の屈折面を含み、
    該第一の屈折面は、該第二の屈折面と整列されていることを特徴とする請求項10に記載の光学部品組み立て体。
  14. 前記第一の屈折面及び前記第二の屈折面は、マイクロレンズアレイであることを特徴とする請求項13に記載の光学部品組み立て体。
  15. 前記第一の光学部品に含まれる第一の面及び前記第二の光学部品に含まれる第一の面は、互いに平行な偏光軸を有することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか一項に記載の光学部品組み立て体。
  16. 前記第一の光学部品及び前記第二の光学部品は、それぞれ独立に、互いに直交する方向に偏光した光が入射しない非有効部分を有すると共に該非有効部分で接合されることを特徴とする請求項6乃至12のいずれか一項に記載の光学部品組み立て体。
  17. 前記第一の光学部品及び前記第二の光学部品の少なくとも一方は、光学部品を固定する固定用部材に固定されることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか一項に記載の光学部品組み立て体。
  18. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の偏光分離素子又は請求項9乃至17のいずれか一項に記載の光学部品組み立て体を含むことを特徴とする光学装置。
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