JP2007003505A - 光学式リニアエンコーダ - Google Patents
光学式リニアエンコーダ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007003505A JP2007003505A JP2005319904A JP2005319904A JP2007003505A JP 2007003505 A JP2007003505 A JP 2007003505A JP 2005319904 A JP2005319904 A JP 2005319904A JP 2005319904 A JP2005319904 A JP 2005319904A JP 2007003505 A JP2007003505 A JP 2007003505A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scale
- light receiving
- position information
- information pattern
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Optical Transform (AREA)
Abstract
【課題】簡単な構成で安価に長いストロークを実現できると共に高い検出精度を実現すること。
【解決手段】結合スケール5は、複数のスケール5−1、5−2、5−3を結合してなり、スケール結合部には位置情報パターンが形成された補助スケール6−1,6−2を近接配置し、結合スケール5側の位置情報パターンと補助スケール6−1,6−2側の位置情報パターンとをオーバーラップさせる。位置検出手段18は、検出位置がスケール結合部に来たらオーバーラップ区間において検出信号を切り替えて位置演算を実行する。
【選択図】図3
【解決手段】結合スケール5は、複数のスケール5−1、5−2、5−3を結合してなり、スケール結合部には位置情報パターンが形成された補助スケール6−1,6−2を近接配置し、結合スケール5側の位置情報パターンと補助スケール6−1,6−2側の位置情報パターンとをオーバーラップさせる。位置検出手段18は、検出位置がスケール結合部に来たらオーバーラップ区間において検出信号を切り替えて位置演算を実行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、高精度な測長又は位置検出に用いることのできる光学式リニアエンコーダに関する。
図36(a)(b)は、従来の光学式リニアエンコーダの構成例を示す概略図である。同図に示す光学式リニアエンコーダは、LEDで構成された発光素子500と、この発光素子500から光が入射するスケール501と、このスケール501から反射して入射する光を検出する受光素子502と、この受光素子502を搭載したプリント基板503とを備えている。発光素子500及びプリント基板503(受光素子502を含む)からセンサヘッドを構成していて、センサヘッドとスケール501とが矢印504又は505方向へ相対移動可能になっている。
スケール501は、図37に示すように長方形をなす透明ガラス板511の表面にクロム512をガラス板幅方向にスリット状に形成し、透明ガラス板511の長手方向には同一形状のクロム512を所定周期で配列して構成されている。このように所定周期で配列したクロム512が位置情報パターンとなる。
受光素子502は、図38に示すようにスケール501の位置情報パターンの周期と略同一周期W100で一方向に配置された感帯部513(斜線部)を有する。感帯部513の幅W101は感帯部513の周期W100の1/2又はそれ以下となっている。第1感帯部列514と第2感帯部列515との間隔W102は電気角で90°位相がずれるように設定されている。
以上のように構成された光学式リニアエンコーダにおいて、発光素子500から出射された光線がスケール501の位置情報パターンで反射し、この反射光を受光素子502の感帯部513にて検出する。受光素子502からは図39に示す90°位相がずれた正弦波状の電流信号100,101が出力される。図40に示すように、電流信号100,101はI/V変換回路521で電圧信号110,111に変換された後、マイクロコンピュータユニット522に取り込まれる。そして、マイクロコンピュータユニット522において内挿処理することにより高い分解能を有する位置情報を取得している。
以上のような光学式リニアエンコーダでは、スケール長によって最大測定範囲が制限される。しかし、透明ガラス板511を基板としたスケール501を長くする場合、製造設備によりスケール長には限界があり、また位置情報パターンの歩留まりが悪化してコスト高となる問題がある。
そこで、複数のスケールをつなぎ合わせて測定範囲を延ばした光学式リニアエンコーダが提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる光学式リニアエンコーダは、主格子が形成されたメインスケールに対して、インデックススケールに形成された4つの副格子を少し傾けて配置することにより、スケールのつなぎ目における位相ずれによる検出誤差を防止すると共に単一の検出系でメインスケールのつなぎ目における信号強度低下を抑制している。
しかしながら、特許文献1に記載の光学式リニアエンコーダは、スケールのつなぎあわせ部での位相ずれによる検出誤差を防止することはできるが、スケールのつなぎ合わせ部以外においても常に主格子に対して副格子が傾いているので、副格子を傾けない場合に比べてコントラストが低下し検出精度が低下する問題がある。また、4つの副格子を設けることから構成が複雑化してコストアップになる問題もある。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で安価に長いストロークを実現できると共に高い検出精度を奏することのできる光学式リニアエンコーダを提供することを目的とする。
本発明の光学式リニアエンコーダは、各々位置情報パターンが形成された二以上のスケールを連結してなり、スケール結合部において少なくとも一方のスケールの位置情報パターンに対してスケール幅方向の異なる位置で他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンがスケール長手方向にオーバーラップする結合スケールと、前記結合スケールの位置情報パターン形成面に対して対向配置された発光手段と、前記一方のスケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられた第1の受光セルアレイと、前記他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンと対向する位置に設けられた第2の受光セルアレイと、を有する受光手段と、スケール結合部において一方のスケールの位置情報パターンと他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンとがオアーバーラップする区間で前記第1の受光セルアレイの出力信号から前記第2の受光セルアレイの出力信号に切り替えて位置検出を行う位置検出手段と、を具備したことを特徴とする。
このように構成された光学式リニアエンコーダによれば、スケール結合部において一方のスケールの位置情報パターンと他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンとをオーバーラップさせ、そのオーバーラップ区間で第1の受光セルアレイの出力信号から第2の受光セルアレイの出力信号に切り替えるので、スケールのつなぎあわせ部での位相ずれによる検出誤差を防止することができる。しかも、従来は必要であった副格子を削除でき、構成が簡素化される共に受光光量の減少も抑制でき、高い検出精度を奏することができる。
また、結合スケールのスケール結合部に近接して補助スケールを備え、当該補助スケールに一方のスケール端部と他方のスケール端部の双方の位置情報パターンに対してスケール長手方向にオーバーラップする位置情報パターンを形成するようにしても良い。
また、スケール結合部において一方のスケール端部に形成された凸部又は凹部と他方のスケール端部に形成された凹部又は凸部とが互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップするように組み合わされるようにしても良い。スケール端部に形成される凸部又は凹部としてL字型の切欠き部を形成してもよい。
また、所定の角度で切断された一方のスケールのスケール端部と同一角度で切断された他方のスケールのスケール端部とが互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップさせるようにして接合しても良い。
また、隣接するスケールが互いに重ならないようにスケール幅方向にずれると共にスケール長手方向に互いの位置情報パターンがオーバーラップするようにスケール端部が接合されるようにしても良い。
なお、受光手段は、第1及び第2の受光セルアレイを同一素子上に形成した複合受光素子を備えるようにしても良い。
また、本発明の光学式リニアエンコーダは、複数のスケールからなり互いの位置情報パターンをスケール幅方向にオーバーラップさせて結合した結合スケールと、前記結合スケールの位置情報パターンに対向して配置され、4つ以上に分割された受光素子及び該受光素子の中心又は周辺に配置された光源とを一体化した一体化受発光素子と、スケール結合部では前記受光素子の各分割領域からの出力信号を切り替えて位置を検出する位置検出手段と、を具備するものとした。
このように構成された光学式リニアエンコーダによれば、発光素子及び受光素子を一体化した受発光素子を使用することにより、光学系を1系統にすることができて構成を簡略化でき、また位置調整が困難な発光素子及び受光素子の点数を削減できる。
また本発明は、上記光学式リニアエンコーダにおいて、前記受光素子の各分割領域からの出力信号を切り替える際に発生する位置検出誤差を補正する信号補正手段を備えるものとした。
これにより、結合された一方のスケールに形成された位置情報パターンと他方のスケールに形成された位置情報パターンの位相がずれていても信号補正手段により当該位相ずれが補正されるので、パターンの位相ずれに起因した検出誤差を排除することができる。
また本発明は、上記光学式リニアエンコーダにおいて、前記一体化受発光素子が前記スケール結合部に対向する区間では、前記光源の光出力をスケール結合部以外での光出力よりも増大させるものとした。
これにより、スケール結合部に対向する区間では位置情報パターンに対向した一部の分割領域からの出力信号だけで位置検出を行う場合であっても、当該出力信号の信号振幅を増大でき、信号振幅に起因して検出精度が低下するのを防止できる。
また本発明は、上記光学式リニアエンコーダにおいて、前記受光素子から出力された出力信号のうち位置検出に用いる信号の信号振幅を検知する振幅検知手段と、前記振幅検知手段からの振幅情報に基づいて前記光源の光出力を制御し前記信号振幅を所定値に自動調整する振幅自動調整手段と、を具備するものとした。
これにより、スケール結合部に対向する区間では位置情報パターンに対向した一部の分割領域からの出力信号だけで位置検出を行う場合であっても、当該出力信号の信号振幅を増大でき、信号振幅に起因して検出精度が低下するのを防止できる。
本発明によれば、安価で非常に長いストロークを実現できると共にスケールのつなぎ目での位相ずれに起因した検出誤差を防止でき、さらにストロークの全長に亘り安定して高い検出精度を奏することができる。
以下、本発明を適用した光学式エンコーダの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)に本発明の第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの模式的な側面図を示す。同図(b)はスケール側からセンサヘッド側を見た検出光学系の概略的な平面図である。本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、センサヘッドとスケールとを対向配置し、センサヘッドからスケールに光線を照射しその反射光を検出する反射型光学式エンコーダである。
図1(a)に本発明の第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの模式的な側面図を示す。同図(b)はスケール側からセンサヘッド側を見た検出光学系の概略的な平面図である。本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、センサヘッドとスケールとを対向配置し、センサヘッドからスケールに光線を照射しその反射光を検出する反射型光学式エンコーダである。
本光学式リニアエンコーダのセンサヘッドは、第1の検出光学系を構成する第1の発光素子1及び第1の受光素子2と、第2の検出光学系を構成する第2の発光素子3及び第2の受光素子4とを備えた構成である。第1の発光素子1と第1の受光素子2、並びに第2の発光素子3と第2の受光素子4は、それぞれエンコーダ移動方(矢印14,15方向)に沿った直線上に配置されている。第1及び第2の受光素子2,4は回路基板11上に設けられている。回路基板11に取り付けられた第1及び第2の発光素子1,3に対向して複数のスケールを連結してなる結合スケール5が配置されている。なお、回路基板11にはマイクロコンピュータユニット13が設けられている。
図2は結合スケール5の平面図である。本実施の形態では、3つの独立したスケール(以下、左側スケール5−1、中央スケール5−2、右側スケール5−3という)を連結して長尺化している。左側スケール5−1と中央スケール5−2とのつなぎ合わせ部及び中央スケール5−2と右側スケール5−3とのつなぎ合わせ部には補助スケール6−1及び6−2をそれぞれ設けている。
図3は図2に点線で囲んだ部分Aの拡大図であり、左側スケール5−1と中央スケール5−2とのつなぎ合わせ部を示している。左側スケール5−1及び中央スケール5−2は従来のスケール501と同様に構成されている。すなわち、透明ガラス板511の表面に短冊状をなすクロム512を形成し、透明ガラス板511の長手方向に同一形状のクロム512を所定周期で配列して構成されている。このように所定周期で配列したクロム512が位置情報パターンとなる。
さらに本実施の形態では、結合スケール5に隣接して左側スケール5−1と中央スケール5−2とのつなぎ合わせ部を跨ぐように補助スケール6−1を設けている。補助スケール6−1は、スケール5と同じ周期の位置情報パターンを有しており、当該つなぎ合わせ部において左側スケール5−1と中央スケール5−2の位置情報パターンとそれぞれオーバーラップするように配置される。なお、補助スケール6−1の位置情報パターンもスケール5と同様に透明ガラス板の表面に短冊状のクロムを形成し、透明ガラス板の長手方向に所定周期で配列してなるものである。
図4は第1及び第2の受光素子2,4を回路基板11側から見た平面図を示す。第1の受光素子2は結合スケール5と対向するライン上に配置され、第2の受光素子4は補助スケール6−1及び6-2と対向するライン上に配置される。すなわち、第1の受光素子2が結合スケール5を構成する各スケール5−1〜5−3の位置情報パターンを検出し、第2の受光素子4は補助スケール6−1、6−2の位置情報パターンを検出するように位置調整されている。なお、図4において斜線部が光を検出する感帯部513であり、各感帯部513の周期及び幅については、図38に示す従来の受光素子と同様の設定になっている。また、第1及び第2の受光素子2、4は、それぞれ第1感帯部列514,514´と第2感帯部列515,515´とで構成されている。
図5は、本光学式リニアエンコーダの電気系の概略的なブロック図である。マイクロコンピュータユニット13は、第1及び第2の受光素子2,4から出力される検出信号を切り替えて位置検出を行う位置検出手段18を備える。第1及び第2の受光素子2,4から出力される検出信号はAD変換器19でデジタル信号に変換されてからマイクロコンピュータユニット13に取り込まれる。なお、位置検出手段18は、CPUがソフトウエアをメモリから読み込んで実行することにより実現される機能であるが、同等の機能をLSIで実現することもできる。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
センサヘッドが、図3に示す左側スケール5−1のα領域を検出している場合、第1の発光素子1から出射された光線はα領域の位置情報パターンで反射して第1の受光素子2へ入射する。一方、第2の発光素子3から出射された光線の入射位置にはα領域では補助スケール6−1が存在しないため、第2の受光素子4へは位置情報パターンの反射光が入射しない。その結果、図6に示すように第1の受光素子2からは正弦波状の検出信号1000、1001が得られるが、第2の受光素子4からは正弦波状の検出信号は得られずにLowレベルに固定されたフラットな出力信号1002,1003となる。なお、第1の受光素子2からの検出信号1000は第1感帯部列514からの出力信号であり、検出信号1001は第2感帯部列515からの出力信号である。また、第2の受光素子4からの検出信号1002は第1感帯部列514´からの出力信号であり、検出信号1003は第2感帯部列515´からの出力信号である。
センサヘッドが、図3に示す左側スケール5−1のα領域を検出している場合、第1の発光素子1から出射された光線はα領域の位置情報パターンで反射して第1の受光素子2へ入射する。一方、第2の発光素子3から出射された光線の入射位置にはα領域では補助スケール6−1が存在しないため、第2の受光素子4へは位置情報パターンの反射光が入射しない。その結果、図6に示すように第1の受光素子2からは正弦波状の検出信号1000、1001が得られるが、第2の受光素子4からは正弦波状の検出信号は得られずにLowレベルに固定されたフラットな出力信号1002,1003となる。なお、第1の受光素子2からの検出信号1000は第1感帯部列514からの出力信号であり、検出信号1001は第2感帯部列515からの出力信号である。また、第2の受光素子4からの検出信号1002は第1感帯部列514´からの出力信号であり、検出信号1003は第2感帯部列515´からの出力信号である。
また、センサヘッドが、図3に示す左側スケール5−1と中央スケール5−2とのつなぎ合わせ部が存在するβ領域を検出している場合、位置情報パターンの形成されていないβ領域のつなぎ合わせ部において第1の発光素子1から出射された光線が透明ガラス板を透過するため、第1の受光素子2には位置情報パターンからの反射光は実質的に入射しない。一方、第1の発光素子1から出射された光線がβ領域のつなぎ合わせ部に入射している区間では、第2の発光素子3から出射された光線の入射位置に位置情報パターンの形成された補助スケール6−1が存在するため、第2の受光素子4には補助スケール6−1の位置情報パターンからの反射光が入射する。その結果、図7に示すように第1の受光素子2から出力されていた正弦波状の検出信号1000、1001は、位置情報パターンの形成されていないβ領域のつなぎ合わせ部に相当する区間でLowレベルに固定されたフラットな出力信号となるが、第2の受光素子4からはβ領域のつなぎ合わせ部の少し手前から正弦波状の検出信号1002,1003となる。
図3のα領域及びβ領域において、図6、7に示すように変化する第1及び第2の受光素子2,4からの検出信号1000〜1003はAD変換器10でデジタル信号に変換されてマイクロコンピュータユニット13に取り込まれる。
マイクロコンピュータユニット13では、位置検出手段18が位置検出に用いる検出信号(1000,1001)(1002,1003)を次のように切り替える。
エンコーダ移動に伴って、第1の発光素子1の光線入射位置が左側スケール5−1の左端の初期位置から中央スケール側へ移動する。このとき、第2の受光素子4から出力される検出信号1002,1003がLowレベルから立ち上がるまでは、第1の受光素子2から出力される正弦波状信号である検出信号1000,1001を用いて位置検出を行い、それまでLowレベルに固定されていた検出信号1002,1003が立ち上がり正弦波状の検出信号になるタイミングで検出信号(1000,1001)から検出信号(1002,1003)に切り替える。
さらに、第1の発光素子1の光線入射位置がつなぎ合わせ部を通過して中央スケール5−2の最初の感帯部に到達したところで第1の受光素子2から出力される検出信号1000、1001が再び立ち上がる。検出信号1000、1001が再び立ち上がり正弦波状の検出信号になるタイミングで検出信号(1002,1003)から検出信号(1000,1001)に切り替える。
ここで、図3に示すようにスケール連結部におけるスケール側の位置情報パターンと補助スケール6−1の位置情報パターンとはエンコーダ移動方向に所定量だけオーバーラップしている。このため、第2の受光素子4が補助スケール6−1の位置情報パターンを検出して正弦波状の検出信号1002,1003を出力している途中で、第1の受光素子2から出力される検出信号1000,1001が立ち上がり正弦波状信号になる。したがって、エンコーダ検出位置が補助スケール6−1を通過する前に補助スケール6−1から中央スケール5−2に切り替えることができる。
なお、上記説明では第2の受光素子4の検出信号1002,1003の立ち上がり及び第1の受光素子2の検出信号1000,1001の立ち上がりタイミングで、位置検出に用いる検出信号の切り替えを実行したが、スケールつなぎ合わせ部における位置情報パターンのオーバーラップ区間内であれば、いずれのタイミングで切り替えても良い。
また、中央スケール5−2と右側スケール5−3とのつなぎ合わせ部において、補助スケール6−2を通過する区間では、上記同様に位置検出に用いる検出信号を、第1の受光素子2からの検出信号(1000,1001)から第2の受光素子4からの検出信号(1002,1003)へ切り替え、右側スケール5−3の位置情報パターンが検出可能になった時点で再び第2の受光素子4からの検出信号(1002,1003)から第1の受光素子2からの検出信号(1000,1001)へと切り替える。
このように、第1の受光素子2から出力される検出信号1000,1001がLowレベルに固定されて位置検出に用いられない区間では、第2の受光素子4から出力される正弦波状の検出信号1002,1003を用いて位置検出を継続する。
なお、マイクロコンピュータユニット13では以上のような検出信号の切替えタイミングは結合スケール5上の位置に置き換えて管理することができる。例えば、左側スケール5−1と中央スケール5−2とのつなぎ合わせ部での検出信号の切り替えタイミングとして、図3に示すように結合スケール5の左端(距離0となる原点位置)から距離R1の位置が検出信号(1000,1001)から検出信号(1002,1003)への切り替えタイミングとなり、結合スケール5の左端から距離R2の位置が検出信号(1002,1003)から検出信号(1000,1001)への切り替えタイミングとなるように設定する。中央スケール5−2と右側スケール5−3とのつなぎ合わせ部での検出信号の切り替えタイミングも同様に結合スケール5の左端から各距離で設定しておく。
マイクロコンピュータユニット13の位置検出手段18は、AD変換器19から取り込んだ検出信号を処理して位置検出を行い、例えば位置検出結果がR1になったと認識すると上記検出信号の切り替えを実行する。
このように本実施の形態によれば、複数のスケール5−1〜5−3を直線状に接続すると共に各スケールつなぎ合わせ部に補助スケール6−1、6−2を設け、結合スケール5からの検出信号1000,1001が位置検出に用いられない区間では、位置検出に用いる検出信号を補助スケール6−1又は6−2からの検出信号1002,1003に切り替えるようにしたので、安価で非常に長いストロークを実現できると共に高い検出精度を奏することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダにおける検出光学系を簡素化したものである。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダにおける検出光学系を簡素化したものである。
図8(a)は本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダ模式的な側面図であり、同図(b)はスケール側からセンサヘッド側を見た検出光学系の概略的な平面図である。同図に示すように、本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、センサヘッドが1つの発光素子と一つの受光素子で構成されている。センサヘッド9は、一つの発光素子7と、第1の受光素子及び第2の受光素子としての機能を備える複合受光素子8とで構成されている。センサヘッド9における検出光学系の構成を除き、結合スケールを含めて他の構成は第1の実施の形態と同じであるので、ここでは主にセンサヘッド9について説明する。
発光素子7は、結合スケール5及び補助スケール6−1、6−2の双方に対して同時に光線を照射し得る位置に設けられている。複合受光素子8は、図9に示すように1つの基板20上に図4に示す第1の受光素子2と同じ第1及び第2感帯部列514、515を形成すると共に第2の受光素子4と同じ第1及び第2感帯部列514´、515´を形成している。基板20の一方の側に形成された第1及び第2感帯部列514、515は結合スケール5に対して対向する一方、他方の側に形成された第1及び第2感帯部列514´、515´は補助スケール6−1(6−2)に対して対向するように位置調整されている。各感帯部513の幅及び周期は図38に示す従来の受光素子と同様の設定になっている。
以上のように構成された本実施の形態では、発光素子7から出射された光線によって結合スケール5及び補助スケール6−1(6−2)のそれぞれの位置情報パターンの形成ラインが同時に照射される。結合スケール5の位置情報パターンから反射された反射光は、複合受光素子8の下側の感帯部列である第1及び第2感帯部列514、515に入射する。また、補助スケール6−1(6−2)が存在するスケールつなぎ合わせ部では、補助スケール6−1(6−2)の位置情報パターンから反射された反射光は、複合受光素子8の上側の感帯部列である第1及び第2感帯部列514´、515´に入射する。
複合受光素子8からは下側の第1感帯部列514から検出信号1000が出力され、第2感帯部列515から検出信号1001が出力される。また上側の第1感帯部列514´から検出信号1002が出力され、第2感帯部列515´から検出信号1003が出力される。検出信号1000〜1004は図6及び図7に示す信号波形と同一になる。
このように、結合スケール5の位置情報パターンを検出する第1の受光素子及び補助スケール6−1(6−2)の位置情報パターンを検出する第2の受光素子を、1つの基板上に作り込んだ1つの複合受光素子8とすることにより、1つの発光素子7で対応可能となり発光素子数を削減可能で、低コスト化を図ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダにおける結合スケールのつなぎ合わせ部の構成を変えて、補助スケールを削除したものである。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係る光学式リニアエンコーダにおける結合スケールのつなぎ合わせ部の構成を変えて、補助スケールを削除したものである。
図10は本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの模式的な側面図である。リニアエンコーダのセンサヘッドは、回路基板101、回路基板101上に設けた第1発光素子102及び第2発光素子103(図10では現れていない)、各発光素子102(103)に隣接させて回路基板101上に設けた第1受光素子104及び第2受光素子105(図10では現れていない)を主な構成要素として構成されている。このセンサヘッドと対向するように長尺な結合スケール106が配設されている。
図11は回路基板101をスケール側から見た平面図である。第1受光素子104と第2受光素子105はエンコーダ移動方向107,108と直交する方向(結合スケール106の幅方向)に離間配置されている。すなわち、第1受光素子104が結合スケール106の片側半分と対向し、第2受光素子105が結合スケール106の残りの片側半分と対向するように設定している。
図12は第1受光素子104、第2受光素子105の拡大平面図である。各受光素子104,105の表面には、2つの感帯部列110、111が平行に形成されている。各感帯部列110、111は、結合スケール106に形成している位置情報パターンとなる格子の周期とほぼ同じ周期Pで配置された感帯部112から構成される。個々の感帯部112の幅W11は周期Pの1/2以下となっている。また、一方の感帯部列110を構成する感帯部112ともう一方の感帯部列111を構成する感帯部112とでは90°の位相差となるずれ幅D11が設けられている。
ここで、本実施の形態で用いられる結合スケール106の構造について、図13(a)(b)、図14を参照して説明する。結合前の単体のスケール106−1の表面にはその長手方向に周期Pの位置情報パターンCが形成されている。図13(a)(b)に示すようにスケール106−1の端部をL字型に切欠いている。L字型に切欠いたスケール端部の凸部内にも位置情報パターンの一部106b、106cが残るようにしている。図14に示すように一方のスケール106−1(左側スケール)のスケール端部と他方のスケール106−2(右側スケール)のスケール端部とをかみ合わせて結合している。
スケール双方のL字型の切欠き部を連結することにより、スケールの上側半分に位置するつなぎ目113とスケールの下側半分に位置するつなぎ目114とがスケール長手方向にずれた配置状態となり、スケール端部の凸部内に残した位置情報パターンの一部106b、106cが互いにオーバーラップする。したがって、第2受光素子105が上側半分のつなぎ目113近傍の位置情報パターンが無い部分と対向したとしても、第1受光素子104は左側スケール106−1の位置情報パターンCと対向しているので、引き続き位置情報パターンを検出できる。また第1受光素子104がスケール下半分のつなぎ目114近傍の位置情報パターンが無い部分と対向した時には、第2受光素子105は右側スケール106−2の位置情報パターンCを検出できる状態となる。
次に、上記光学式リニアエンコーダの動作を説明する。図15は各タイミングT11からT15と第1受光素子104及び第2受光素子105の対向領域(α1、α2、β1、β2)との関係を示し、図16は第1受光素子104及び第2受光素子105から出力される信号波形を示している。なお、図16に示す検出信号2001は第1受光素子104の一方の感帯部列110からの出力信号であり、検出信号2002は第1受光素子104のもう一方の感帯部列111からの出力信号である。図16に示す検出信号2003は第2受光素子105の一方の感帯部列110からの出力信号であり、検出信号2004は第2受光素子105のもう一方の感帯部列111からの出力信号である。
図15に示すタイミングT11では、図16に示すように第1受光素子104及び第2受光素子105からは正弦波状の検出信号が出力される。
センサヘッドが移動したタイミングT12では図15に示すように、第1受光素子104はα1領域のスケール端部のガラス113a(つなぎ目113近傍の位置情報パターンCが無い部分)を検出するため、出力信号はLowレベル又はHighレベルに固定となる。しかし、第2受光素子105はβ1領域のパターンCを検出しているため、正弦波状の検出信号2003,2004を発生する。
さらにセンサヘッドが移動したタイミングT13では、第1受光素子104は図15のα2領域のパターンCを検出し、第2受光素子105はβ1領域のパターンCを検出しているため、双方とも正弦波状の検出信号2001〜2004を出力する。
またセンサヘッドが移動したタイミングT14では、第1受光素子104は引き続きα2領域のパターンCを検出しているため、正弦波状の信号2001、2002を出力しているが、第2受光素子105はスケール端部のガラス114a(つなぎ目114近傍の位置情報パターンCが無い部分)を検出するため、検出信号2003、2004はLowレベル又はHighレベルに固定となる。
さらにセンサヘッドが移動したタイミングT15では、第1受光素子104及び第2受光素子105はそれぞれα2領域及びβ2領域のパターンCを検出しているため、それぞれの受光素子104,105からは正弦波状の検出信号2001〜2004が出力される。
図16に示す検出信号に対して、図15に示すタイミングT11、T12では、第2受光素子105がβ1領域のパターンCを検出して出力した正弦波状の検出信号2003,2004を位置検出に用いる。また、図15に示すタイミングT13では位置検出に用いる検出信号を切り替える。すなわち、第1受光素子104がα2領域のパターンCを検出して出力する正弦波状の検出信号2001,2002を位置検出に用いる。また、図15に示すタイミングT14、T15では第1受光素子105がα2領域のパターンCを検出して出力する正弦波状の検出信号2001,2002を位置検出に用いる。このように、図15に示すタイミングT13で位置検出信号として扱うべき信号を切り替えることにより、スケールのつなぎ合せ部で出力信号がLowレベル又はHighレベルに固定された状態となっても正確な位置検出信号を得ることが出来る。
ところで、α1領域及びβ1領域で構成される左側スケール106−1と、α2領域及びβ2領域で構成される右側スケール106−2とは接着剤等で接続するため、必ずしも左右スケール間で位置情報パターンが同期する(ずれのない状態)とは限らない。そのため、タイミングT13での信号切り替え時の検出信号は、図17に示すように位相差D1が発生する可能性がある。
そこで、予めタイミングT13での信号切り替え時に発生する位相差D1をマイクロコンピュータユニット13のメモリに補正値として保存しておき、タイミングT13での信号切り替え時にこの補正値を用いて位相差D1の影響を除去するように構成する。すなわち、位置検出手段18がタイミングT13で位置検出に用いる検出信号を検出信号2003,2004から検出信号2001,2002に切り替える。この切り替え後の検出信号2001,2002の位相を位相差D1だけ補正して位置検出を行う。
このような本実施の形態によれば、スケール端部を位置情報パターンが残るようにL字形状に切り欠いて互いのスケール端部を結合することで位置情報パターンをオーバーラップさせたので、オーバーラップ部分で位置検出に用いる検出信号を切り替えることによりつなぎ合わせ部の影響を受けることなく位置検出を継続することができる。したがって、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で用いていた補助スケールを削除することが可能になると共に信号切り替え回数を削減することもできる。
また、右側スケール106−1と左側スケール106−2との互いの位置情報パターンの位相差D1が信号切り替え後の位置検出に影響を与えるが、信号切り替え後に位置検出に用いる検出信号を位相差D1で補正処理するので正確な位置検出を実現できる。また、安価な短いスケールをつなぎ合わせることによりストロークの長いリニアエンコーダを実現でき、低コスト化を図ることもできる。
なお、以上の説明では2本のスケールを結合したが3本以上のスケールを結合してスケールの長尺化を図ることも可能である。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上記第3の実施の形態において結合スケールのつなぎ合わせ部の形状を変えたものであり、その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上記第3の実施の形態において結合スケールのつなぎ合わせ部の形状を変えたものであり、その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
図18はスケール端部の形状を示す平面図である。本実施の形態に用いる結合スケールは、上記スケール106−1、106−2と同様の位置情報パターンCが形成された左側スケール120−1及び右側120−2を連結してなる。左側スケール120−1の連結側端部は、所定の角度にて切断されていて、連結端面121が形成されている。一方、右側スケール120−2の連結端部は、左側スケール120−1の連結側端部の切断角度と同一角度で同一方向に切断されていて、連結端面122が形成されている。図19に示すように、左側スケール120−1の連結端面121と右側スケール120−2の連結端面122とを接合して一本の結合スケール120としている。双方の連結端面121,122は同一角度であるので、左側スケール120−1の位置情報パターンCと右側スケール120−2の位置情報パターンCとは平行となる。連結端面121,122の近傍は位置情報パターンCが形成されておらずガラスが露出した状態となっている。かかる領域では位置情報パターンの反射光が入射しないための出力信号はLowレベルに固定された状態となる。
図19に示すように、スケール連結部において左側スケール120−1のスケール端部の位置情報パターンC1と右側スケール120−2のスケール端部の位置情報パターンC2とがオーバーラップするものとなる。したがって、第3の実施の形態と同様の検出光学系にてつなぎ合わせ部における信号の切り替えが可能になる。
第1発光素子102及び第1受光素子104は結合スケール120のα11領域及びα12領域上を移動するように対向配置され、第2発光素子103及び第2受光素子105は結合スケール120のβ11領域及びβ12領域上を移動するように対向配置される。
以上のように構成された光学式リニアエンコーダの動作について説明する。
図16のタイミングT12で第1の発光素子102からの光線がα11領域からその先のガラス領域に入射することになり第1の受光素子104からの検出信号2001、2002がフラットになる。このとき、β11領域は右側スケール120−2側へ突出しているので、第2の受光素子105からの検出信号2003、2004は正弦波状信号のままである。
図16のタイミングT12で第1の発光素子102からの光線がα11領域からその先のガラス領域に入射することになり第1の受光素子104からの検出信号2001、2002がフラットになる。このとき、β11領域は右側スケール120−2側へ突出しているので、第2の受光素子105からの検出信号2003、2004は正弦波状信号のままである。
タイミングT13では左側スケール120−1のβ11領域の一部と右側スケール120−2のα12領域の一部とがオーバーラップしているので、第1の受光素子104から出力される検出信号2001、2002と第2の受光素子105から出力される検出信号2003、2004とは共に正弦波状信号となる。このタイミングT13で、位置検出に用いる検出信号を検出信号2003、2004から検出信号2001、2002へ切り替える。その後は、スケール端部に到達するまで検出信号2001、2002を用いて位置検出を行う。なお、つなぎ合わせ部での信号の切り替え後は位相差D1で補正処理するものとする。
このような本実施の形態によれば、スケール端部を斜めに切断して接合するといった簡単な構成でスケールを長尺化できる。また、左側スケール120−1と右側スケール120−2とで位置情報パターンに位相ずれが存在しても、信号切り替え後に位置検出に用いる検出信号を位相差D1で補正処理するので正確な位置検出を実現できる。
なお、以上の説明では2本のスケールを結合したが3本以上のスケールを結合してスケールの長尺化を図ることも可能である。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上記第3及び第4の実施の形態とはスケールのつなぎ方を変えたものであり、その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上記第3及び第4の実施の形態とはスケールのつなぎ方を変えたものであり、その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
図20は本実施の形態で用いられる結合スケールの全体図であり、図21はスケール端部の連結状態を示す平面図である。本実施の形態に用いる結合スケール124は、それぞれ位置情報パターンCの形成された左側スケール124−1、中央スケール124−2、右側スケール124−3を連結して構成される。
図21を参照してスケールの連結構造を詳しく説明する。スケール幅方向には重ならないようにずらすと共にスケール長手方向にはスケール端部を一部重ね、左側スケール124−1の一端部上辺と中央スケール124−2の一端部下辺とを接合している。スケール長手方向に重ねられた左側スケール124−1の一端部の位置情報パターンと中央スケール124−2の一端部の位置情報パターンとがオーバーラップした状態となっている。なお、中央スケール124−2と右側スケール124−3との連結部も同様に上下に配置して互いの位置情報パターンの一部をオーバーラップさせた状態としている。
第2発光素子103及び第2受光素子105は左側スケール124−1及び右側スケール124−3上を移動するように対向配置され、第1発光素子102及び第1受光素子104は中央スケール124−2上を移動するように対向配置される。
以上のように構成された光学式リニアエンコーダの動作について説明する。
図22は図21に示す連結部近傍での検出信号の状態を示す信号波形図である。エンコーダ検出位置が、左側スケール124−1の連結部に到達するまで、第1発光素子102の対向位置に中央スケール124−2は現れないので、第1受光素子104から出力される検出信号2001、2002はLowレベルに固定した状態となる。一方、第2発光素子103及び第1受光素子105には左側スケール124−1の位置情報パターンが対向しているので正弦波状の検出信号2003,2004が出力される。したがって、検出信号2001、2002が立ち上がる図22のタイミングT21までは第2受光素子105からの検出信号2003,2004を位置検出に用いる。
図22は図21に示す連結部近傍での検出信号の状態を示す信号波形図である。エンコーダ検出位置が、左側スケール124−1の連結部に到達するまで、第1発光素子102の対向位置に中央スケール124−2は現れないので、第1受光素子104から出力される検出信号2001、2002はLowレベルに固定した状態となる。一方、第2発光素子103及び第1受光素子105には左側スケール124−1の位置情報パターンが対向しているので正弦波状の検出信号2003,2004が出力される。したがって、検出信号2001、2002が立ち上がる図22のタイミングT21までは第2受光素子105からの検出信号2003,2004を位置検出に用いる。
エンコーダが左側スケール124−1と中央スケール124−2との連結部に到達すると、双方のスケールの位置情報パターンがオーバーラップするので、第1受光素子104からの検出信号も立ち上がり正弦波状の出力信号となる。このタイミングT21で位置検出に用いる検出信号を第1受光素子104から出力される検出信号2001、2002に切り替える。中央スケール124−2と右側スケール124−3とのつなぎ合わせ部でも同様の切り替えが行われる。なお、つなぎ合わせ部での信号の切り替え後は各スケール間での位相差D1、D2で補正処理するものとする。
このように本実施の形態によれば、スケール端部を加工する手間が不要となるので、低コスト化を図ることができる。
なお、上記第3、第4、第5の実施の形態において、上記第2の実施の形態と同様に、第1受光素子及び第2受光素子としての機能を、1つの基板上にそれぞれの受光セルアレイを作り込んだ1つの複合受光素子で実現するようにしても良い。光源側も1つの発光素子で対応可能となり発光素子数を削減可能で、低コスト化を図ることができる。
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、スケール結合位置をマイクロコンピュータユニットにおいて自動検出するようにしたものである。なお、センサヘッド及びスケールの構成は第3の実施の形態を前提として説明する。
次に本発明の第6の実施の形態に係る光学式エンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、スケール結合位置をマイクロコンピュータユニットにおいて自動検出するようにしたものである。なお、センサヘッド及びスケールの構成は第3の実施の形態を前提として説明する。
図23は第1及び第2の検出光学系及びマイクロコンピュータユニット13の概略的な機能ブロックを示す構成説明図である。マイクロコンピュータユニット13は、AD変換器19を介して取り込まれる検出信号からスケール結合位置を検出するスケール結合位置検出手段130を備える。本実施の形態ではスケール結合位置検出手段130から位置検出手段18に信号切り替えのためのトリガが自動的に与えられるように構成されている。
次に、本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの動作について説明する。
図24にマイクロコンピュータユニット13における信号処理のフローチャートを示す。まずステップS1では第1受光素子104及び第2受光素子105からの検出信号をAD変換器19を介して取り込む。次に、ステップS2ではスケール結合位置検出段130が取り込まれた検出信号から現在位置がスケール結合位置であるか否か判断する。
図24にマイクロコンピュータユニット13における信号処理のフローチャートを示す。まずステップS1では第1受光素子104及び第2受光素子105からの検出信号をAD変換器19を介して取り込む。次に、ステップS2ではスケール結合位置検出段130が取り込まれた検出信号から現在位置がスケール結合位置であるか否か判断する。
ここで、スケール結合位置検出段130によるスケール結合位置検出の原理について説明する。図25はスケール結合部付近での第1及び第2受光素子104,105から出力される検出信号の波形図であり、図16に示す波形図に対応している。すなわち、検出信号2001,2002は第1受光素子104から出力される信号であり、検出信号2003、2004は第2受光素子105から出力される信号である。
スケール結合部に到達するまでは、結合スケール5とセンサヘッドとの相対移動に伴って第1受光素子104からは正弦波状の検出信号2001、2002が出力され、第2受光素子105からは正弦波状の検出信号2003,2004が出力される。センサヘッドの位置を、図25のT30の位置とし、検出信号2003,2004を選択して位置検出に用いているものとする。
センサヘッドが移動してスケール結合部に到達すると、最初に第1受光素子104が位置情報パターンの無い領域113a(図15参照)と対向する。かかる領域113aからは反射光が無いため検出信号2001,2002の信号レベルが著しく低下する。そこで、スケール結合位置検出手段130は、検出信号の信号レベルの変化を検出し、信号レベルが予め定めた閾値TH1を下回った場合は、現在位置がスケール結合位置であると判断する。図25の検出信号2001,2002の場合、タイミングT31で信号レベルが閾値TH1を下回り、タイミングT32で再び立ち上がり信号レベルが閾値TH1を越える。このタイミングT32は第1発光素子102及び第1受光素子104がスケール結合部の領域113aを通過して右側スケール160−2の位置情報パターン上に移動したタイミングである。
スケール結合位置検出手段130は、検出信号2001,2002の信号レベルをモニタしていて、タイミングT31,T32の順に信号レベルの変化を検出した場合はスケールが左側スケール160−1から右側スケール160−2に切り替わったと判断し、位置検出に用いる検出信号を検出信号2003,2004から検出信号2001,2002に切り替えるトリガを位置検出手段18へ与える。
図24のステップS3では、ステップS2でのスケール結合位置検出結果に基づいて検出信号の切り替えを行う。ステップS4では、位置検出手段18が選択された検出信号を用いて位置演算処理を行い、位置検出する。
このように本実施の形態によれば、スケール結合位置を検出信号の新レベルの変化から検出するスケール結合位置検出手段130を設けたので、エンコーダの設定作業を簡略化することができ、検出信号切り替え用の位置情報を格納するメモリを削減することもできる。
なお、以上の説明では第3の実施の形態を前提に説明したが、その他の実施の形態に対して同様に適用可能である。
(第7の実施の形態)
図26は本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの模式的な側面図である。光学式リニアエンコーダのセンサヘッドは、各種の回路素子が作り込まれた回路基板11、回路基板11の一方の面に設けた一体化受発光素子12、回路基板11の他方の面に設けたマイクロコンピュータユニット13を主な構成要素として構成されている。このセンサヘッドと対向するように結合スケール106が配設されている。結合スケール106は、上述した図13(a)(b)に示すものと同じ構造のスケールを連結した結合スケールである。すなわち、左側スケール106−1と右側スケール106−2のスケール端部をそれぞれL字型に切欠き、左側スケール106−1の切欠きと右側スケール106−2の切欠きとをかみ合わせて連結している。L字型の切欠き部を連結することにより、スケールの上側半分に位置するつなぎ目113とスケールの下側半分に位置するつなぎ目114とがスケール長手方向にずれた配置状態となり、スケール端部の凸部内に残した位置情報パターンの一部106b、106cが互いにオーバーラップする。なお、結合スケール106は3つ以上のスケールを連結して長尺化したものを用いることもできる。このようなセンサヘッドと結合スケール106とは結合スケール106の長手方向である矢印14,15方向に相対移動する。
図26は本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダの模式的な側面図である。光学式リニアエンコーダのセンサヘッドは、各種の回路素子が作り込まれた回路基板11、回路基板11の一方の面に設けた一体化受発光素子12、回路基板11の他方の面に設けたマイクロコンピュータユニット13を主な構成要素として構成されている。このセンサヘッドと対向するように結合スケール106が配設されている。結合スケール106は、上述した図13(a)(b)に示すものと同じ構造のスケールを連結した結合スケールである。すなわち、左側スケール106−1と右側スケール106−2のスケール端部をそれぞれL字型に切欠き、左側スケール106−1の切欠きと右側スケール106−2の切欠きとをかみ合わせて連結している。L字型の切欠き部を連結することにより、スケールの上側半分に位置するつなぎ目113とスケールの下側半分に位置するつなぎ目114とがスケール長手方向にずれた配置状態となり、スケール端部の凸部内に残した位置情報パターンの一部106b、106cが互いにオーバーラップする。なお、結合スケール106は3つ以上のスケールを連結して長尺化したものを用いることもできる。このようなセンサヘッドと結合スケール106とは結合スケール106の長手方向である矢印14,15方向に相対移動する。
図27は、回路基板11に設けた一体化受発光素子12をスケール側から見た平面図であり、回路基板11及びマイクロコンピュータユニット13の機能ブロックを一緒に図示している。結合スケール106と対向する回路基板11の一方の面であって、結合スケール106の位置情報パターンCに対して光源光を入射可能であると共に位置情報パターンCからの反射光を受光可能な位置に一体化受発光素子12が配設されている。
一体化受発光素子12は、独立して光を検出する4つの受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22に分割されている。本実施の形態では4分割の例を示すが、分割数は4つ以上であれば任意の分割数に設定可能である。受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22の中心に光源10を配置している。光源10の配置場所は、光量の大幅な減衰を伴わない範囲であれば4分割された受光素子の周辺にすることもできる。このように、一体化受発光素子12は受光素子と光源とが一体化された構造を備えている。
マイクロコンピュータユニット13は、位相ずれを補正するための補正値を記憶したメモリ16と、後述する位相ずれを補正する信号補正手段17と、位置検出信号に基づいて位置を求めるための位置演算を行う位置検出手段18とを備える。マイクロコンピュータユニット13のハードウエアは、CPU、ROM、RAM、内部バス、外部インターフェース等を主な構成要素として構成されている。CPUがROMに格納された組み込みソフトウエアを実行することにより信号補正手段16、位置検出手段17といった機能を実現している。RAMがメモリ16の記憶領域として用いられる。外部インターフェースにはAD変換器19のデジタル信号出力端子が接続される。AD変換器19のアナログ入力端子は一体化受発光素子30の出力端子が接続され、受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22の出力信号が入力する。
図28は一体化受発光素子12の構成を示す平面図である。各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22は、結合スケール106の位置情報パターンCの格子周期とほぼ同じ周期Pで、結合スケール106と回路基板11の相対的な移動方向14,15に対して垂直方向に配置された光を検出する線状の感帯部21を有する。各感帯部21の幅W1は、感帯部21の周期Pの1/2の幅、もしくはそれ以下に設定している。
また、感帯部21の周期Pを電気角で360°とした場合、左下隅の受光セルアレイ12−1と右下隅の受光セルアレイ12−2の位相差を90°に設定するため、受光セルアレイ12−1と受光セルアレイ12−2との間隔L1を次のように設定している。すなわち、L1=P/4+n(nは整数)としている。また、左上隅の受光セルアレイ12−11と右上隅の受光セルアレイ12−22の位相差を90°に設定するため、受光セルアレイ12−11と受光セルアレイ12−22との間隔L2を、L2=P/4+nとしている。なお、受光セルアレイ12−1と受光セルアレイ12−11との位相差は、同相であっても、所定の位相差を設けても良いが、図28に示す例では同相としている。
ここで、4つの受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22と結合スケール106におけるスケール結合部との位置関係について説明する。図29に示すように、スケール結合部では、上側のつなぎ目113近傍にパターンの無いガラス部113aが存在し、下側のつなぎ目114近傍にパターンの無いガラス部114aが存在する。2つの受光セルアレイ12−1、12−2は、図29に示す結合スケール106の上側半分に対向し、検出領域となる進行路上にパターンCの形成されたα1領域及びα2領域が存在し、さらにα1領域、α2領域間にガラス部113aが存在する。一方、受光セルアレイ12−11、12−22は、図29に示す結合スケール106の下側半分に対向し、検出領域となる進行路上にパターンCの形成されたβ1領域及びβ2領域が存在し、さらにβ1領域、β2領域間にガラス部114aが存在する。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
結合スケール106のスケール結合部以外では、受光セルアレイ12−1、12−2から出力される正弦波状の出力信号及び受光セルアレイ12−11、12−22から出力される正弦波状の出力信号を位置検出信号として用いて位置演算を行う。センサヘッドが結合スケール106に対して相対移動し図29に示すスケール結合部に到達したならば、以下のように位置検出信号として使用する出力信号の切り替え処理を行う。
結合スケール106のスケール結合部以外では、受光セルアレイ12−1、12−2から出力される正弦波状の出力信号及び受光セルアレイ12−11、12−22から出力される正弦波状の出力信号を位置検出信号として用いて位置演算を行う。センサヘッドが結合スケール106に対して相対移動し図29に示すスケール結合部に到達したならば、以下のように位置検出信号として使用する出力信号の切り替え処理を行う。
図29のタイミングT1では、受光セルアレイ12−1、12−2はα1領域からの反射光が入射するので、α1領域のパターンCを検出して図30に示すように位相が90°ずれた正弦波状の出力信号1001、1002を出力する。一方、受光セルアレイ12−11、12−22はβ1領域からの反射光が入射するので、β1領域のパターンCを検出して図30に示すように位相が90°ずれた正弦波状の出力信号1003、1004を出力する。
タイミングT1で各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22から出力された出力信号はAD変換器19でデジタル信号に変換されてからマイクロコンピュータユニット13に取り込まれる。位置検出手段18は正弦波信号であった出力信号1003、1004を位置検出信号として位置演算を実行する。
図29のタイミングT2では、センサヘッドが進んで、受光セルアレイ12−1、12−2がガラス部113a上に到達する。パターンCが無いガラス部113aからの反射光を受けた受光セルアレイ12−1、12−2の出力信号1001、1002は、図30に示すようにLowレベル又はHighレベル(図30ではLowレベルの状態を示す)に固定された状態となる。一方、受光セルアレイ12−11、12−22はパターンCを残して上側のガラス部113aよりも延出させたβ1領域端部からの反射光が入射するので、β1領域のパターンCを検出して図30に示すように位相が90°ずれた正弦波状の信号1003、1004を出力する。
タイミングT2で各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22から出力された出力信号はAD変換器19でデジタル信号に変換される。マイクロコンピュータユニット13の位置検出手段18は、正弦波信号であった出力信号1003、1004を位置検出信号として位置演算に用いる。
図29のタイミングT3では、センサヘッドが進んで、受光セルアレイ12−1、12−2がスケール端部のガラス部113aを通過して右側スケール106−2のα2領域上に到達する。したがって、図30に示すように、受光セルアレイ12−1、12−2の出力する出力信号1001、1002は再び正弦波信号に戻る。一方、受光セルアレイ12−11、12−22は引き続きβ1領域端部上に掛かっているので、β1領域からの反射光が入射し、図30に示すように位相が90°ずれた正弦波状の信号1003、1004を出力する。
タイミングT3で各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22から出力された出力信号はAD変換器19でデジタル信号に変換される。受光セルアレイ12−11、12−22の出力信号1003,1004は正弦波信号であるが、受光セルアレイ12−1、12−2が右側スケール106−2のα2領域のパターンCの検出を開始しているので、位置検出信号として扱う受光セルアレイを受光セルアレイ12−11、12−22から受光セルアレイ12−1、12−2に切り替える。したがって、位置検出手段18は出力信号1001、1002を位置検出信号として位置演算を実行する。
図29のタイミングT4では、受光セルアレイ12−1、12−2は引き続きα2領域からの反射光が入射するので、図30に示すように、受光セルアレイ12−1、12−2の出力する出力信号1001、1002は正弦波信号となる。一方、受光セルアレイ12−11、12−22は、下側のガラス部114a上に到達したため、図30に示すように出力信号1003、1004はLowレベル又はHighレベル(図30ではLowレベルの状態を示す)に固定された状態となる。
タイミングT4で各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22から出力された出力信号はAD変換器19でデジタル信号に変換されるが、位置検出手段18は引き続き出力信号1001,1002を位置検出信号として用いる。
図29のタイミングT5では、センサヘッドが進んで完全に右側スケール106−2側へ移動している。この結果、受光セルアレイ12−1、12−2はα2領域からの反射光が入射し、受光セルアレイ12−11、12−22はβ2領域からの反射光が入射するようになる。図30に示すように受光セルアレイ12−1、12−2の出力信号1001,1002、受光セルアレイ12−11、12−22の出力信号1003,1004はそれぞれ正弦波状の信号になる。
タイミングT5では、位置検出手段18は引き続き出力信号1001,1002を位置検出信号として用いる。
タイミングT5以降は、次のスケール端部(更にスケールが結合されている場合はスケール結合部)に到達するまで、各受光セルアレイ12−1、12−2、12−11、12-22の出力信号1001〜1004は正弦波信号になるので、信号切り替えを行うことなく出力信号1001,1002を位置検出信号として用いて位置演算を行う。
このように本実施の形態によれば、位置情報パターンを検出する光学系に一体化受発光素子12を用いたので、複数の光学系(発光素子及び受光素子)を装備する構成に比べて、構成の簡略化を図ることができ、しかも高精度な位置調整を必要とする発光素子及び受光素子の数を低減できるので、全体のコストダウンを図ることもできる。
次に、複数のスケールをつなぎ合わせることにより生じるスケール間の位相ずれを補正する方法について説明する。
図14に示すように、左側スケール106−1と右側スケール106−2とを結合する場合、互いのスケール端部を接着剤等で簡単に結合している。そのため、右側スケール106−2に形成されている位置情報パターンと左側スケール106−1に形成されている位置情報パターンとの位相が正確に一致するとは限らない。互いに結合した右側スケール106-2と左側スケール106−1の位置情報パターンの位相がずれていると、図29に示すタイミングT3で位置検出信号として用いる出力信号の切り替えを行った時に出力信号に位相ずれが生じてしまう。
本実施の形態では、この出力信号の位相ずれに起因した検出誤差を無くすために、補正値を記憶したメモリ16と、当該補正値に基づいて位相ずれ補正を行う信号補正手段17と、を備えている。
タイミングT3での出力信号切り替え時に発生する位相差情報を予めメモリ16に記憶しておく。補正値の記憶領域はメモリ16に限定されるものではなく、回路基板11上に設けた外部メモリでも良い。
今、図29においてセンサヘッド(一体化受発光素子12)が結合スケール106に対して相対的に左側スケールから右側スケールの方向へ移動しているものとする。タイミングT2までは左側スケールのβ1領域のパターンを検出した出力信号1003,1004を位置検出信号として用いているが、タイミングT3では右側スケールのα2領域のパターンを検出した出力信号1001,1002を位置検出信号として用いるように、位置検出信号として取り込む出力信号が切り替わる。
信号補正手段17は、出力信号が切り替わるタイミングT3で取り込んだ出力信号1001,1002に対してメモリ16から読み出した補正値を用いて位相補正する。このように位相補正を行った出力信号1001,1002のデジタル信号を位置検出手段18に与えて位置演算を行う。
これにより、左側スケールと右側スケールの位置情報パターンの位相がずれていたとしても、スケール結合部における位置検出信号の切り替え時に、左側スケールと右側スケールの位置情報パターンの位相ずれに起因した測定誤差を排除することができ、検出精度を上げることができる。
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態である光学式リニアエンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上述した第7の実施の形態と基本的な構成は同じであり、一体化受発光素子の受光セルアレイの位相条件及びマイクロコンピュータの機能の一部を変形したものである。以下、第7の実施形態と同一機能を有する構成要素には同一符号を用いて説明する。
次に、本発明の第8の実施の形態である光学式リニアエンコーダについて説明する。
本実施の形態に係る光学式リニアエンコーダは、上述した第7の実施の形態と基本的な構成は同じであり、一体化受発光素子の受光セルアレイの位相条件及びマイクロコンピュータの機能の一部を変形したものである。以下、第7の実施形態と同一機能を有する構成要素には同一符号を用いて説明する。
図31に示すように、一体化受発光素子30は、独立して光を検出する4つの受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30-22に分割されており、それら受光セルアレイの中心部に光源10を配置している。光源10はマイクロコンピュータ13から与えられる光源電流指令値により光出力を制御可能に構成されている。マイクロコンピュータ13は、センサヘッドがスケール結合部を通過する期間で光源10の光出力を略2倍にする光源電流指令値を出力する振幅調整手段31としての機能を備える。本実施の形態で用いられるスケールは、第7の実施形態で用いられた結合スケール106と同じものである。
図32は一体化受発光素子30の平面図である。各受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22は、結合スケール106の位置情報パターンCの格子周期とほぼ同じ周期Pで、結合スケール106と回路基板11の相対的な移動方向14,15に対して垂直方向に配置された光を検出する線状の感帯部21を有する。各感帯部21の幅W1は、感帯部21の周期Pの1/2の幅、もしくはそれ以下に設定している。
また、感帯部21の周期Pを電気角で360°とした場合、左下隅の受光セルアレイ30−1と右上隅の受光セルアレイ30−11の位相差を180°に設定するため、受光セルアレイ30−1と受光セルアレイ30−11との間隔L2を次のように設定している。すなわち、L2=P/2+nP(nは整数)としている。また、右下隅の受光セルアレイ30−2と左上隅の受光セルアレイ30−22の位相差を180°に設定するため、受光セルアレイ30−2と受光セルアレイ30−22との間隔L3を、L3=P/2+nPとしている。また、左下隅の受光セルアレイ30−1と左上隅の受光セルアレイ30−22の位相差を90°に設定するため、受光セルアレイ30−1と受光セルアレイ30−22との間隔L4を、L4=P/4+nPとしている。
また、一体化受発光素子30は、受光セルアレイ30−1から出力される出力信号(図33の2001)と受光セルアレイ30−11から出力される出力信号(図33の2004)との差動を取る第1差動回路と、受光セルアレイ30−2から出力される出力信号(図33の2002)と受光セルアレイ30−22から出力される出力信号(図33の2003)との差動を取る第2差動回路とを備える。回路基板11のAD変換器19に入力する検出信号として、上記2つの差動回路の出力信号(図33の2005,2006)を含む構成としている。なお、第1差動回路及び第2差動回路はAD変換器19の前段に設けるのではなく、マイクロコンピュ−タユニット13の内部でデジタル信号処理によって生成するようにしてもよい。
次に、以上のように構成された本実施の形態の動作について説明する。
図33は、前述した各タイミングT1〜T5(図29参照)において、各受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22が出力する出力信号及び所定の出力信号の差動を取った差動信号の各信号波形を示している。
図33は、前述した各タイミングT1〜T5(図29参照)において、各受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22が出力する出力信号及び所定の出力信号の差動を取った差動信号の各信号波形を示している。
結合スケール106のスケール結合部以外では、受光セルアレイ30−1から出力される正弦波状の出力信号2001と受光セルアレイ30−11から出力される正弦波状の出力信号2004との差動をとった差動信号を位置検出信号2005とし、受光セルアレイ30−2から出力される正弦波状の出力信号2002と受光セルアレイ30−22から出力される正弦波状の出力信号2003との差動をとった差動信号を位置検出信号2006として位置演算を行う。センサヘッドが結合スケール106に対して相対移動し図29に示すスケール結合部に到達したならば、以下のように位置検出信号の切り替え処理を行う。このように、位相が180°ずれた正弦波信号の差動を取ることにより、信号振幅を2倍にすることができ、高分解能、高精度な装置を実現できる。
図29のタイミングT1では、受光セルアレイ30−1、30−2はα1領域からの反射光が入射するので、α1領域のパターンCを検出して図33に示すように正弦波状の出力信号2001、2002を出力する。一方、受光セルアレイ30−11、30−22はβ1領域からの反射光が入射するので、β1領域のパターンCを検出して図33に示すように正弦波状の出力信号2003、2004を出力する。このとき、受光セルアレイ30−1からの出力信号2001と受光セルアレイ30−22からの出力信号2003との位相差は設定通り90°であり、受光セルアレイ30−1からの出力信号2001と受光セルアレイ30−11からの出力信号2004との位相差は設定通り180°となっている。また、受光セルアレイ30−2からの出力信号2002と受光セルアレイ30−22からの出力信号2003との位相差は設定通り180°となっている。受光セルアレイ30−1と受光セルアレイ30−11とは位相が180°ずれるように設定しているので、第1差動回路で信号2001と信号2004との差動を取ることにより、2倍の振幅に増幅された正弦波状の差動信号が生成されて出力される。また、受光セルアレイ30−2と受光セルアレイ30−22とは位相が180°ずれるように設定しているので、第2差動回路で信号2002と信号2003との差動を取ることにより、2倍の振幅に増幅された正弦波状の差動信号が生成されて出力される。
タイミングT1では、一体化受発光素子30から出力された上記2つの差動信号を位置検出信号2005,2006として扱う。信号2001と信号2004との差動を取った差動信号2005と、信号2002と信号2003との差動を取った差動信号2006とをAD変換器19でデジタル信号に変換して位置検出信号としてマイクロコンピュータユニット13に取り込む。位置検出手段18は位置検出信号(2005、2006)を用いて位置演算を行う。
ここで、本実施の形態は、受光セルアレイ30−1、30−2がスケール結合部のガラス部113aに掛かるタイミングT2では、もう一方の受光セルアレイ30−11、30−22の出力信号2004、2003を位置検出信号として扱う。また、受光セルアレイ30−1、30−2が右側スケール106−2のα2領域のパターンCを検出可能な位置まで進み、受光セルアレイ30−11、30−22が未だ左側スケール106−1上にあるタイミングT3,T4では、受光セルアレイ30−1、30−2の出力信号2001、2002を位置検出信号として扱う。すなわち、スケール結合においては受光セルアレイ30−1、30−2又は受光セルアレイ30−11、30−22の出力信号をそのまま(差動を取らずに)位置検出信号として用いる。
ところが、受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22の出力信号は、差動信号に比べて信号振幅が半分しかないので、そのままでは差動信号を位置検出信号として用いる場合の半分程度まで分解能が低下してしまう。
そこで、本実施の形態は、受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22の出力信号をそのまま位置検出信号として用いるスケール結合部においては、受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22の出力信号の信号振幅を2倍とする対策を講じた。具体的には、センサヘッドがスケール結合部を通過する期間で光源10の光出力を略2倍にするものとした。
本実施の形態では、受光セルアレイ30−1、30−2の先端部がスケール端部のガラス部113aに到達する直前のタイミングである時刻t1で、光源10の光出力をそれまでの2倍にする光源電流を流す指令値を与える。そして、受光セルアレイ30−11、30−22の後端部がスケール端部のガラス部114aを通過した直後のタイミングである時刻t2で、光源10の光出力が元になる光源電流を流す指令値に変更する。本例では、マイクロコンピュータユニット13から一体化受発光素子30に与える光源電流指令値で光源制御を行う。
図33に示す光源制御の開始時刻t1から終了時刻t2までの期間、マイクロコンピュータユニット13の振幅調整手段31から一体化受発光素子30に対して光源10の光出力を2倍とする光源電流指令値が与えられる。光源10は、光源電流指令値を受けて光出力が2倍になるように光源電流が制御される。光源10の光出力が2倍になると、スケール106のβ1領域のパターンC又はα2領域のパターンCからの反射光量も2倍となる。この結果、β1領域のパターンCからそれまでの2倍の反射光が入射している受光セルアレイ30−11、30−22の出力信号の振幅も略2倍になる。また、α2領域のパターンCからそれまでの2倍の反射光が入射している受光セルアレイ30−11、30−22の出力信号の振幅も略2倍になる。
図29のタイミングT2では、センサヘッドが進んで、受光セルアレイ30−1、30−2がガラス部113aに位置し、出力信号2001、2002は、図33に示すようにLowレベル又はHighレベル(図33ではLowレベルの状態を示す)に固定された状態となる。一方、受光セルアレイ30−11、30−22はガラス部113aよりも延出したパターンCを残したβ1領域端部に位置しているのでそこからスケール結合部以外の領域に比べて2倍の反射光が入射するので、図33に示すように略2倍の信号振幅を持った正弦波状の信号2004、2003を出力する。
タイミングT2では、出力信号2003と出力信号2004とをAD変換器19でデジタル信号に変換して位置検出信号としてマイクロコンピュータユニット13に取り込む。位置検出手段18は出力信号2003,2004を位置検出信号2005,2006として用いて位置演算を行う。
このように、タイミングT2では差動を取らない信号2003,2004を位置検出信号とするため、そのままでは信号振幅が低下してしまうところ、光源10の光出力を2倍にして出力信号2003、2004の信号振幅をタイミングT1における位置検出信号と同等にしたので、高い検出精度をそのまま維持することができる。
図29に示すタイミングT3では、受光セルアレイ30−1、30−2は、右側スケール106−2のα2領域のパターンを検出し、受光セルアレイ30−11、アレイ30−22は左側スケール106−1のβ1領域を検出している。このため、図33に示すように出力信号2001〜2004は全て正弦波信号となる。
タイミングT3では、位置検出信号として扱う信号を出力信号2003、2004から出力信号2001、2002に切り替える。AD変換器19でデジタル信号に変換された出力信号2001、2002を位置検出信号2005,2006として取り込む。マイクロコンピュータユニット13の位置検出手段18は、この位置検出信号2005,2006を用いて位置演算を行う。
図29のタイミングT4では、センサヘッドが進んで、受光セルアレイ30−11、30−22がガラス部114aに位置する。このため、出力信号2003、2004は、図33に示すようにLowレベル又はHighレベル(図33ではLowレベルの状態を示す)に固定された状態となる。一方、受光セルアレイ30−1、30−2は右側スケール106−2のα2領域のパターンを検出しているため、正弦波状の出力信号2001、2002を出力している。このとき、光源10は2倍の光出力となるように制御されているので、出力信号2001、2002の信号振幅はタイミングT1のときの略2倍になっている。
タイミングT4では、タイミングT3と同様に、出力信号2001と出力信号2002とをAD変換器19でデジタル信号に変換して位置検出信号2005,2006としてマイクロコンピュータユニット13に取り込む。位置検出手段18はこの位置検出信号2005,2006を用いて位置演算を行う。
このように、タイミングT3、T4では差動を取らない信号2001,2002を位置検出信号とするため、そのままでは信号振幅が低下してしまうところ、光源10の光出力を2倍にして出力信号2001、2002の信号振幅をタイミングT1における位置検出信号と同等にしたので、高い検出精度をそのまま維持することができる。
図33に示すように、タイミングT4とタイミングT5との間に光源制御の終了時刻t2が到来する。終了時刻t2になると、振幅調整手段31から一体化受発光素子30に対して光源10の光出力を、タイミングT1の時と同じ光出力とする光源電流指令値が与えられる。これにより、光源10の光出力は当初の光量に戻る。
図29に示すタイミングT5では、センサヘッドが完全に右側スケール106−2に移動している。この時点では、受光セルアレイ30−1、30−2は右側スケール106−2のα2領域のパターンCを検出し、受光セルアレイ30−11、30−22は右側スケール106−2のβ2領域のパターンCを検出しているため、出力信号2001〜2004は正弦波状の信号となる。出力信号2001〜2004は光出力に対応して元の振幅に戻っている。
タイミングT5では、タイミングT1と同様に、出力信号2001と出力信号2004との差動を取った差動信号を位置検出信号2005とし、出力信号2002と出力信号2003との差動を取った差動信号を位置検出信号2006として扱う。位置検出手段18は差動信号からなる位置検出信号(2005、2006)を用いて位置演算を行う。
このように、タイミングT5では出力信号2001と出力信号2004との差動を取った差動信号を位置検出信号2005として扱い、出力信号2002と出力信号2003との差動を取った差動信号を位置検出信号2006として扱うので、差動を取らない場合に比べて位置検出信号の振幅が略2倍となるので高い検出精度を実現することができる。
以上のように本実施の形態によれば、位相を180°ずらした受光セルアレイ(30−1、30−11)(30−2、30−22)からの出力信号の差動を取った差動信号では信号振幅が半分に低下するスケール結合部では、光源10の光出力を2倍にして、スケール結合部以外の領域での位置検出信号と同等の信号振幅を得られるようにしたので、結合スケール106の全長に亘って高精度、高分解能を実現することができる。
なお、以上の説明では、スケール結合部での光出力をスケール結合部以外の領域で設定する光出力の2倍としたが、2倍に限定されるものではなく所望の信号振幅に応じて任意に設定可能である。高い分解能を実現するならば2倍以上に設定することが望ましい。
(第9の実施の形態)
次に、本発明の第9の実施の形態である光学式リニアエンコーダについて説明する。
上述した第8の実施の形態ではスケール結合部において光源の光出力を2倍に制御していたが、本実施の形態では出力信号の振幅が目標値になるように光源の光出力をフィードバック制御するものとした。以下、第7の実施の形態、第8の実施の形態と同一機能を有する構成要素には同一符号を用いて説明する。
次に、本発明の第9の実施の形態である光学式リニアエンコーダについて説明する。
上述した第8の実施の形態ではスケール結合部において光源の光出力を2倍に制御していたが、本実施の形態では出力信号の振幅が目標値になるように光源の光出力をフィードバック制御するものとした。以下、第7の実施の形態、第8の実施の形態と同一機能を有する構成要素には同一符号を用いて説明する。
図34に示すように、光源10はマイクロコンピュータ13から与えられる光源電流指令値により光出力を制御可能に構成されている。マイクロコンピュータ13は、受光セルアレイの出力信号の差動を取った差動信号の振幅変化を検出する振幅検知手段41と、この振幅検知手段41の検知結果に基づいて光源10の光出力を自動調整する振幅自動調整手段42としての機能を備える。本実施の形態で用いられるスケールは、第7の実施形態で用いられた結合スケール106と同じものである。
図35は光源制御を実施しなかった場合の受光セルアレイ30−1、30−2、30−22、30−11の出力信号2001〜2004の信号波形を示している。位置検出信号2005、2006は、出力信号2001と出力信号2004との差動を取った差動信号、出力信号2002と出力信号2003との差動を取った差動信号及び出力信号2001〜2004から作られる。タイミングT1〜T5は、図29に示す各タイミングを示している。
図35に示すように、受光セルアレイ30−1、30−2がスケール結合部に差し掛かったところで、出力信号2001と出力信号2004との差動を取った差動信号(位置検出信号2005)と出力信号2002と出力信号2003との差動を取った差動信号(位置検出信号2006)の信号振幅が低下する。本実施の形態は、振幅検知手段41が位置検出信号2005,2006として用いられる差動信号の信号振幅の低下を検知し、振幅変化量を振幅自動調整手段42に送信する。振幅自動調整手段42は、振幅変化量に基づき、信号振幅が予め設定された値になるように光源10に流す電流値を変更する。例えば、タイミングT1で得られる位置検出信号2005又は2006の信号振幅を目標値として、光源10に流す電流値にフィードバック制御を掛けるように構成する。
これにより、スケール結合部における受光セルアレイ30−1、30−2、30−11、30−22の出力信号2001、2002、2004、2003を、図8に示す信号振幅を持った信号波形とすることができる。
スケール結合部以外では、図33に示すタイミングT1での同じ信号振幅の差動信号が得られるので、これらの差動信号を位置検出信号2005、2006として取り込み、位置演算に使用する。
このような本実施の形態によれば、位置検出信号2005又は2006の信号振幅の低下を検出して所望の信号振幅が得られるように光源10に流す電流値を制御するので、スケール結合部における振幅低下を防ぐことができ、高分解能、高精度な光学式リニアエンコーダを実現できる。
なお、上記した各実施の形態に係る光学式リニアエンコーダを搬送装置(半導体検査装置、半導体製造装置、工作機械、その他の各種装置を含む)に組み込み、高精度な位置決め、速度制御を可能にする位置検出センサとして用いることができる。
本発明は、半導体検査装置、半導体製造装置、工作機械、その他の各種装置において高精度な位置決め、速度制御を可能にする位置検出センサに適用し得る。
1 第1発光素子
2 第1受光素子
3 第2発光素子
4 第2受光素子
5、106、124 結合スケール
6−1、6−2 補助スケール
8 複合受光素子
9 センサヘッド
10 光源
11 回路基板
12、30 一体化受発光素子
13 マイクロコンピュータユニット
16 メモリ
17 信号補正手段
18 位置検出手段
19 AD変換器
12−1、12−2、12−11、12−22 受光セルアレイ
21 感帯部
30−1、30−2、30−11、30−22 受光セルアレイ
31 振幅調整手段
41 振幅検知手段
42 振幅自動調整手段
106 スケール
106−1 左側スケール
106−2 右側スケール
2 第1受光素子
3 第2発光素子
4 第2受光素子
5、106、124 結合スケール
6−1、6−2 補助スケール
8 複合受光素子
9 センサヘッド
10 光源
11 回路基板
12、30 一体化受発光素子
13 マイクロコンピュータユニット
16 メモリ
17 信号補正手段
18 位置検出手段
19 AD変換器
12−1、12−2、12−11、12−22 受光セルアレイ
21 感帯部
30−1、30−2、30−11、30−22 受光セルアレイ
31 振幅調整手段
41 振幅検知手段
42 振幅自動調整手段
106 スケール
106−1 左側スケール
106−2 右側スケール
Claims (15)
- 各々位置情報パターンが形成された二以上のスケールを連結してなり、スケール結合部において少なくとも一方のスケールの位置情報パターンに対してスケール幅方向の異なる位置で他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンがスケール長手方向にオーバーラップする結合スケールと、
前記結合スケールの位置情報パターン形成面に対して対向配置された発光手段と、
前記一方のスケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられた第1の受光セルアレイと、前記他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンと対向する位置に設けられた第2の受光セルアレイと、を有する受光手段と、
スケール結合部において一方のスケールの位置情報パターンと他方のスケールの位置情報パターン又は他の位置情報パターンとがオーバーラップする区間で前記第1の受光セルアレイの出力信号から前記第2の受光セルアレイの出力信号に切り替えて位置検出を行う位置検出手段と、
を具備したことを特徴とする光学式リニアエンコーダ。 - 前記結合スケールは、スケール結合部に近接して補助スケールを備え、当該補助スケールに一方のスケール端部と他方のスケール端部の双方の位置情報パターンに対してスケール長手方向にオーバーラップする前記他の位置情報パターンが形成され、
前記受光手段は、第1の受光セルアレイが前記一方のスケール及び他方のスケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられ、前記第2の受光セルアレイが前記補助スケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられ、
前記位置検出手段は、検出位置が一方のスケール端部に到達する手前で前記第1の受光セルアレイの出力信号から前記第2の受光セルアレイの出力信号に切り替え、検出位置が前記補助スケールの端部に到達する手前で前記第2の受光セルアレイの出力信号から前記第1の受光セルアレイの出力信号に切り替えることを特徴とする請求項1記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記結合スケールは、スケール結合部において一方のスケール端部に形成された凸部又は凹部と他方のスケール端部に形成された凹部又は凸部とが互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップするように組み合わされ、
前記受光手段は、第1の受光セルアレイが一方のスケール端部に形成された凸部又は凹部に形成された位置情報パターンと対向する位置に設けられ、第2の受光セルアレイが他方のスケール端部に形成された凹部又は凸部に形成された位置情報パターンと対向する位置に設けられ、
前記位置検出手段は、前記一方のスケールの位置情報パターンと前記他方のスケールの位置情報パターンとがオーバーラップする区間で位置検出に用いる出力信号を切り替えることを特徴とする請求項1記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記結合スケールは、スケール結合部において、一方のスケール端部に位置情報パターンを残して形成されたL字型の切欠き部と、他方のスケール端部に位置情報パターンを残して形成されたL字型の切欠き部とが、互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップするように組み合わされ、
前記受光手段は、第1の受光セルアレイがスケール結合部においてオーバーラップした位置情報パターンの一方と対向する位置に設けられ、第2の受光セルアレイがスケール結合部においてオーバーラップした位置情報パターンの他方と対向する位置に設けられ、
前記位置検出手段は、前記一方のスケールの位置情報パターンと前記他方のスケールの位置情報パターンとがオーバーラップする区間で位置検出に用いる出力信号を切り替えることを特徴とする請求項1記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記結合スケールは、所定の角度で切断された一方のスケールのスケール端部と同一角度で切断された他方のスケールのスケール端部とが互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップさせて接合され、
前記受光手段は、第1の受光セルアレイがスケール結合部においてオーバーラップした位置情報パターンの一方と対向する位置に設けられ、第2の受光セルアレイがスケール結合部においてオーバーラップした位置情報パターンの他方と対向する位置に設けられ、
前記位置検出手段は、前記一方のスケールの位置情報パターンと前記他方のスケールの位置情報パターンとがオーバーラップする区間で位置検出に用いる出力信号を切り替えることを特徴とする請求項1記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記結合スケールは、隣接するスケールが互いに重ならないようにスケール幅方向にずれると共にスケール長手方向に互いの位置情報パターンがオーバーラップするようにスケール端部が接合され、
前記受光手段は、第1の受光セルアレイが一方のスケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられ、第2の受光セルアレイが他方のスケールの位置情報パターンと対向する位置に設けられ、
前記位置検出手段は、前記一方のスケールの位置情報パターンと前記他方のスケールの位置情報パターンとがオーバーラップする区間で位置検出に用いる出力信号を切り替えることを特徴とする請求項1記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記受光手段は、第1及び第2の受光セルアレイを同一素子上に形成した複合受光素子を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。
- 複数のスケールからなり互いの位置情報パターンをスケール長手方向にオーバーラップさせて結合した結合スケールと、前記結合スケールの位置情報パターンに対向して配置され、4つ以上に分割された受光素子及び該受光素子の中心又は周辺に配置された光源とを一体化した一体化受発光素子と、スケール結合部では前記受光素子の各分割領域からの出力信号を切り替えて位置を検出する位置検出手段と、を具備したことを特徴とする光学式リニアエンコーダ。
- 出力信号を切り替える際に発生する位置検出誤差を補正する信号補正手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。
- 前記信号補正手段は、信号切替え時に発生する位置検出誤差を補正する補正値をメモリに保持し、前記補正値にて出力信号を補正することを特徴とする請求項9記載の光学式リニアエンコーダ。
- 前記一体化受発光素子が前記スケール結合部に対向する区間では、前記光源の光出力をスケール結合部以外での光出力よりも増大させることを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。
- 前記受光素子から出力された出力信号のうち位置検出に用いる信号の信号振幅を検知する振幅検知手段と、前記振幅検知手段からの振幅情報に基づいて前記光源の光出力を制御し前記信号振幅を所定値に自動調整する振幅自動調整手段と、を具備したことを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。
- 前記一体化受発光素子は、スケール結合部においてオーバーラップした一方の位置情報パターンに対向する第1、第2の分割領域とオーバーラップした他方の位置情報パターンに対向する第3、第4の分割領域とが形成されるように前記受光素子が4分割され、前記第1の分割領域と前記第4の分割領域との位相が180°だけずれるように調整され、前記第2の分割領域と前記第3の分割領域との位相が180°だけずれるように調整され、前記第1の分割領域と前記第4の分割領域の出力信号の差動を取った差動信号を出力すると共に前記第2の分割領域と前記第3の分割領域の出力信号の差動を取った差動信号を出力するように構成され、
前記位置検出手段は、スケール結合部以外では前記差動信号を位置検出信号として用いて位置を検出する、ことを特徴とする請求項8から請求項12の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。 - 前記出力信号の信号レベルに基づいて出力信号の切り替えタイミングを得ることを特徴とする請求項1から請求項13の何れかに記載の光学式リニアエンコーダ。
- 請求項1から請求項14の何れかに記載の光学式リニアエンコーダを組み込んだ搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005319904A JP2007003505A (ja) | 2005-05-23 | 2005-11-02 | 光学式リニアエンコーダ |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005149327 | 2005-05-23 | ||
JP2005319904A JP2007003505A (ja) | 2005-05-23 | 2005-11-02 | 光学式リニアエンコーダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007003505A true JP2007003505A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37689266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005319904A Pending JP2007003505A (ja) | 2005-05-23 | 2005-11-02 | 光学式リニアエンコーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007003505A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011032971A1 (de) | 2009-09-17 | 2011-03-24 | Piezocryst Advanced Sensorics Gmbh | Vorrichtung zur gewinnung von winkelsignalen |
JP2011180129A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Dr Johannes Heidenhain Gmbh | 基準尺 |
JP2018036071A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | オークマ株式会社 | 光学式エンコーダ |
JP2019207440A (ja) * | 2014-12-01 | 2019-12-05 | キヤノン株式会社 | 操作部材及び電子機器 |
JP2021085816A (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 三男 眞鍋 | 位置測定装置 |
CN114812621A (zh) * | 2022-05-17 | 2022-07-29 | 上海麦可洛自动化科技有限公司 | 用于可拼接轨道的直线编码器定位结构及定位方法 |
-
2005
- 2005-11-02 JP JP2005319904A patent/JP2007003505A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011032971A1 (de) | 2009-09-17 | 2011-03-24 | Piezocryst Advanced Sensorics Gmbh | Vorrichtung zur gewinnung von winkelsignalen |
AT508874B1 (de) * | 2009-09-17 | 2012-03-15 | Piezocryst Advanced Sensorics | Vorrichtung zur gewinnung von winkelsignalen |
JP2011180129A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Dr Johannes Heidenhain Gmbh | 基準尺 |
CN102192730A (zh) * | 2010-03-02 | 2011-09-21 | 约翰尼斯海登海恩博士股份有限公司 | 标尺 |
DE102010002496B4 (de) | 2010-03-02 | 2022-01-20 | Dr. Johannes Heidenhain Gmbh | Maßstab |
JP2019207440A (ja) * | 2014-12-01 | 2019-12-05 | キヤノン株式会社 | 操作部材及び電子機器 |
JP2018036071A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | オークマ株式会社 | 光学式エンコーダ |
JP2021085816A (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 三男 眞鍋 | 位置測定装置 |
CN114812621A (zh) * | 2022-05-17 | 2022-07-29 | 上海麦可洛自动化科技有限公司 | 用于可拼接轨道的直线编码器定位结构及定位方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007003505A (ja) | 光学式リニアエンコーダ | |
EP2511666B1 (en) | Encoder | |
KR101347945B1 (ko) | 광학식 엔코더 | |
JP2008261701A (ja) | 絶対位置測長型エンコーダ | |
TWI421753B (zh) | Calibration method, detection device and optical touch panel for optical touch panel | |
JP5751842B2 (ja) | 速度検出装置および画像形成装置 | |
US10514253B2 (en) | Three-dimensional measurement apparatus | |
KR101392686B1 (ko) | 광학식 인코더 | |
US7112782B2 (en) | Optical position measuring system | |
JP2007183116A (ja) | 光学式エンコーダ | |
JP6293700B2 (ja) | エンコーダ | |
US8805022B2 (en) | Velocity detection apparatus having two detectors | |
JP6321386B2 (ja) | 露光装置および露光方法 | |
JP6115655B2 (ja) | エンコーダ装置、及び装置 | |
JP2006329645A (ja) | 光学式リニアエンコーダ | |
JP4416560B2 (ja) | 光学式変位測定装置 | |
JP2014002078A (ja) | エンコーダおよびレンズ装置 | |
JP2008058174A (ja) | 投光器 | |
JP3122150B2 (ja) | 移動体の移動基準位置検出方法 | |
JP5044342B2 (ja) | 描画装置および描画方法 | |
JP2007285717A (ja) | エンコーダ | |
JP6395666B2 (ja) | 干渉式位置測定装置および干渉式位置測定装置の作動方法 | |
JP2014219233A (ja) | 位置検出装置、レンズ装置、撮像システム、工作装置、および、位置検出方法 | |
JP2016014612A (ja) | エンコーダ | |
JP2005308474A (ja) | 光学式変位測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20080919 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080919 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080919 |