JP2007000989A - 曲面の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加工段差の発生を抑制し、良好な光学部品や、成形用型が得られる研磨方法を提供する。
【解決手段】 ワークを均一研磨(ステップS101)した後に、形状測定をし(ステップS102)、所望の形状に対して誤差がある場合には、誤差をゼロにするように修正研磨(ステップS103)を実施した後に、ワークの外周縁部に生じる加工段差を見込んで行う見込み研磨を実施する(ステップS104)。見込み研磨を行う領域は、ワークの外縁から、球状ポリッシャがワークに接触する接触面の長手方向の距離の2倍以内の範囲とする。見込み研磨が終了したら、形状測定を実施し(ステップS106)、所望の形状が得られるまで修正研磨と見込み研磨とを繰り返す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、非球面や、自由曲面等の曲面を研磨する研磨方法に関する。
レンズやプリズムなどの光学部品や、そのような光学部品を成形する成形用型をワークとして研磨する際には、ワークをワーク台に載置固定し、その表面を研磨部材で研磨することが知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、ワークの外周に、ワークと同じ材質のヤトイと言われるダミーを装着して研磨し、ワークの外周の縁だれを防止する研磨方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、従来の研磨方法について図6を参照して説明する。研磨装置101は、スピンドル102を有し、スピンドル102にはワーク台103が固定され、ワーク104の外周にはダミー105が密着させられている。ダミー105の研磨面105Aはワーク104の光学面104Aと連続した面になっている。この研磨装置101では、ワーク104の光学面104A及びダミー105の研磨面105Aに、研磨部材である球状ポリッシャ108を所定の押圧力で当接させながら相対運動させて光学面104Aを研磨する。球状ポリッシャ108は、ワーク104及びダミー105に法線方向から接し、なおかつ、ワーク104の光学面104A全域及びダミー105を渦巻状に走査する。球状ポリッシャ108でワーク104及びダミー105を均一に研磨(均一研磨)した後に、形状測定を行い、実際の形状と設計上の形状との誤差をなくすように修正研磨がワーク104及びダミー105に対して実施される。
特開平8−229811号公報 特開2001−54862号公報
しかしながら、ワーク104とダミー105を強固に密着させても、その境界には微視的なレベルで隙間が存在し、光学面104Aと研磨面105Aとを完全に一致することは事実上困難であるので、これに起因する不一致な研磨がワーク104とダミー105の境界で行われ、バリと言われる加工段差を生じていた。このような加工段差は、ワーク104とダミー105の材質を同じにし、かつ加工性を同じにしても生じてしまい、加工段差は均一研磨や修正研磨を重ねることで成長する。したがって、従来の研磨方法では、ワーク104の外周縁部に極端な形状誤差を生じ易かった。さらに、修正研磨は、設計値に合致するように研磨を追加する工程であるので、修正研磨を行っても加工段差は解消されずに、かえって加工段差を成長させてしまう。
ここで、ワーク104が凹状の光学面104Aを有する場合に、その外周縁部にバリが発生した場合の形状測定結果の一例を図7に示す。このような加工段差の波及範囲は、ワーク104の光学的な有効面にまで影響を与えるもので、特に、外周縁部の端部までP−V値で0.1〜0.15μm以下が要求されるような超高精度な光学部品や、そのような光学部品の成形用の型を研磨する際には、このような加工段差は大きな問題となる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、加工段差の発生を抑制し、良好な光学部品や、成形用型が得られるようにすることを主な目的とする。
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、外周にダミーを嵌め込んだ曲面を有するワークに対し、前記曲面をポイント研磨可能な研磨部材を用いて前記ワークと前記研磨部材とを相対的に移動させながら前記ワークに押圧力を作用させて研磨をする曲面の研磨方法において、前記ダミーと前記ワークに亘って研磨をする第一の研磨工程と、前記第一の研磨工程によって前記ダミーと前記ワークとの境界に生じる加工段差を見込んで前記ワークの外周縁部に対して研磨をする第二の研磨工程とを有し、前記第二の研磨工程を前記第一の研磨工程の前工程又は後工程の少なくとも一方に実施することを特徴とする曲面の研磨方法とした。
この曲面の研磨方法では、第一の研磨工程を実施したときにワークとダミーとの間に発生する加工段差を見込んで、第一の研磨工程の前又は後に、ワークの外縁部のみに対して第二の研磨工程を実施し、加工段差の発生を抑制する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の曲面の研磨方法において、前記第二の研磨工程は、前記ワークと前記ダミーの境界から前記研磨部材が前記ワークに接触する接触面の長手方向の距離の3倍以内の範囲内に発生する加工段差を見込んで行われ、前記研磨部材の押圧力、相対速度、研磨回数、研磨部位のいずれか一つ以上を制御して実施されることを特徴とする。
この曲面の研磨方法では、第二の研磨工程を行う範囲を研磨部材がワークに当接する大きさに基づいて決定し、研磨部材がワークとダミーの境界を通過するときに発生する加工段差を第二の研磨工程によって除去する。さらに、研磨部材の押圧力、相対速度、研磨回数などを第一の研磨工程と異ならせることで加工段差の発生を抑制する。
本発明によれば、第一の研磨工程によって発生する加工段差を相殺するように研磨条件を見込んで第二の研磨工程を実施するようにしたので、加工段差が重畳して大きな形状ずれが生じることを防止できる。第一の研磨工程を複数回繰り返す場合に、第一の研磨工程の前又は後に第二の研磨工程を行うことで、加工段差が発生する領域が広がることを防止できるので、従来のように加工段差を最後にまとめて修正する場合に比べて研磨時間を短縮できる。また、従来では第一の研磨工程を重ねるうちに、修正が困難になるほど加工段差が大きくなることがあるが、本発明では加工段差が大きくなる前に第二の研磨工程で加工段差を減少させるので、形状精度を向上させることができる。
(第1の実施の形態)
図1に本実施の形態で使用される研磨装置の概略構成を示す。研磨装置1は、スピンドル2にワーク台3が固定されており、ワーク台3にワーク4が載置固定さている。ワーク4は、上部に曲面からなる光学面4Aが凹設されており、その外周にはダミー5を密着させてある。ダミー5は、ワーク4と同じ材料、又は同等の加工性を有する材料から製造されており、その上面である研磨面5Aは、ワーク4の光学面4Aに連続するように成形されている。ワーク4の上方には、ポリッシャ軸6が駆動装置7に支持され、XY方向に移動自在になっている。さらに、ポリッシャ軸6は、ポリッシャ軸6回りに回転自在で、且つθ方向にて揺動自在になっている。ポリッシャ軸6の下端には、ワーク4に押し当てられる研磨部材である球状ポリッシャ8が取り付けられている。球状ポリッシャ8は、研磨面が球面状になっており、例えば、硬質ゴムから製造されている。さらに、駆動装置7とスピンドル2とは、制御装置9に接続されている。制御装置9は、装置全体の制御を司るもので、特にワーク4の光学面4A及びダミー5の研磨面5Aに対して球状ポリッシャ8が常に法線方向から接し、かつ光学面4Aの全域を渦巻き状に走査し、任意の部分の研磨、及び全体の均一研磨が可能になるように制御をする。なお、制御装置9は、記憶装置を有し、研磨装置1の制御に必要なデータが格納されると共に、後述する見込み研磨加工(第二の研磨工程)に使用する見込み加工データを格納することが可能である。見込み加工データには、過去に加工段差を修正した際の実績のある加工データや、経験則を数値化した加工データが用いられる。
ここで、ワーク4には、光学部品や、光学部品を成形するための型用の部材が用いられる。光学面4Aは、曲面として凹形状を有する非球面になっている。なお、ワーク4の光学面4Aは、曲面として凸形状を有する非球面であっても良い。
次に、この研磨装置1を用いたポイント研磨工程について説明する。
図2のフローチャートのステップS101に示すように、外周にダミー5を嵌め込んだワーク4に対して研削加工により曲面を形成した後、このワーク4及びダミー5の曲面(上面)に最初に均一研磨(研磨加工)を実施する。スピンドル2を回転させて、ワーク台3ごとワーク4及びダミー5を回転させる。駆動装置7及び制御装置9は、球状ポリッシャ8をワーク4の上面及びダミー5の研磨面5Aに、法線方向から所定の押圧力で当接するように走査させ、かつ球状ポリッシャ8を軸回りに回転させる。このようにして、球状ポリッシャ8をワーク4に対して押圧力を付与しつつ相対運動させることによって研磨を行い、光学面4Aを得る。この際に、ワーク4の外周縁部を外側から中心に向かって研磨するときは、ダミー5の研磨面5Aに案内されるようにして研磨されるので、光学面4Aが均一に形状精度良く研磨される。なお、均一研磨の条件としては、例えば、球状ポリッシャ8には、直径5mmのものを用い、ポリッシャ軸6の回転数は150rpm、研磨押圧力1Nとし、XYθ走査は、ワークの設計データに基づくNC(Numerical Control)加工データに従って行った。また、スピンドル2の回転数は、200rpmとした。
均一研磨が終了したら、ステップS102として形状測定を実施する。例えば、接触式又は光学式の形状測定装置(不図示)で、ワーク4の光学面4Aの形状を測定し、設計上のデータと比較する。形状誤差がある場合には、ステップS103として修正研磨を行う。修正研磨の研磨条件は、形状測定結果からなる形状データに基づいて作成され、形状誤差をゼロにするようにXYθの走査データ、研磨条件が設定される。制御装置9は、走査データ及び研磨条件に従ってスピンドル2及び球状ポリッシャ8を駆動させ、光学面4A全体及び研磨面5Aに対して追加的な研磨である修正研磨を行う。
ここで、均一研磨(ステップS101)及び修正研磨(ステップS103)は、従来の研磨工程に相当するもので第一の研磨工程に相当し、これらの研磨ではワーク4の外周縁部に図7に示すようなバリと言われる加工段差が生じることが知られている。さらに、このような加工段差は、修正研磨(ステップS103)を重ねるごとに助長されることが経験的に知られている。したがって、ステップS104として加工段差の発生を見込んだ第二の研磨工程として見込み研磨を実施する。見込み研磨の条件は、制御装置9の記憶装置の見込み加工データに基づいて決定される。例えば、研磨範囲は、図1に示す研磨範囲Rとなる。この研磨範囲Rは、例えば、ワーク4とダミー5の境界部を0点(基準点)とし、ここからワーク4の中心(内側)に向かう方向を「−」とし、球状ポリッシャ8の接触面径が、加工痕の実測値から0.2mmである場合に、接触面径の2倍の0.4mm以内である0.3mmの範囲を研磨対象とした。そして、
(1−1):研磨範囲0〜−0.05mmを2回
(1−2):研磨範囲0〜−0.10mmを1回
(1−3):研磨範囲0〜−0.30mmを1回
といった3つの研磨がこの順番に実施されるようにレシピを作成し、見込み研磨のレシピとして制御装置9に登録し、実行させた。
このようなレシピに基づいて球状ポリッシャ8を制御し、見込み研磨を実施したら、ステップS105で形状測定を行う。所望の形状精度に達していた場合には(ステップS106でYes)、研磨を終了する。これに対して、所望の形状精度に達していない場合には(ステップS106でNo)、ステップS103に戻り、修正研磨と見込み研磨とを光学面4Aが所望の形状に達するまで実施した。
研磨後のワーク4の形状の一例を図3に示す。図3は、ワーク4が凹形の光学面4Aを有する場合である。従来(図7参照)に比べて、バリの発生が抑制され、良好な形状及び面精度が得られた。
この実施の形態によれば、ワーク4とダミー5との境界を通過するような研磨(均一研磨、修正研磨)によって生じる加工段差を見込んだ研磨工程(見込み研磨)を実施したので、加工段差の発生を抑制することができる。特に、見込み研磨は、ワーク4の外周縁部から球状ポリッシャ8の接触面径の2倍以下の範囲に行い、過去の経験則やデータに基づき、研磨範囲と研磨回数とを制御するようにしたので、加工段差を確実に除去することができる。さらに、見込み研磨と、従来の修正研磨とを交互に行うことで加工段差を相殺するようにしたので、加工段差による形状崩れがなくなり、外周縁部まで良好な形状精度が得られる。従来では、均一研磨や修正研磨を重ねて行うことで、加工段差による形状崩れが助長されて広範囲の形状崩れを生じており、このような広範囲の形状崩れは修正し難いので修正に長い時間を要していたが、この実施の形態では、修正範囲を狭くすることができ、修正時間を短縮できる。さらに、別途の工程で加工段差の修正を行う必要がなくなるので、加工の段取り時間を短縮することができる。また、加工段差を抑制するように特別な形状をダミーに設ける必要がなくなる。
なお、研磨範囲は、球状ポリッシャ8の接触面径の2倍以内としたが、ワーク4の大きさや形状、研磨条件によっては、3倍以内としても良い。また、球状ポリッシャ8とワーク4の接触面が円形以外の場合には、その長手方向の長さの3倍以内で研磨範囲が設定されることが望ましい。
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、図1に示す研磨装置を用いて実施され、ポイント研磨の方法のみが異なる。このため、重複する説明は省略する。
図4のフローチャートに示すように、ポイント研磨方法は、均一研磨(ステップS201)を実施した後に、形状測定を実施する(ステップS202)。均一研磨の条件は、第1の実施の形態と同じにした。形状測定では、ワーク4の光学面4Aの形状を測定し、設計上のデータと比較する。形状誤差がある場合には、後に修正研磨を実施するので、形状データに基づいてXYθの走査データ、研磨条件を作成し、記憶装置に登録する。
ここで、均一研磨後のワーク4の外周縁部には、図7に示すような加工段差が生じ、このまま修正研磨を実施すると加工段差がさらに助長されるので、加工段差の発生を見込んだ見込み研磨を行う(ステップS203)。見込み研磨の条件は、記憶装置の見込み加工データに基づく、例えば、球状ポリッシャ8の接触面径が、加工痕の実測値から0.2mmである場合には、接触面径の2倍の0.4mm以内である0.3mmの範囲を研磨対象とし、
(2−1):研磨範囲0〜−0.05mm、研磨圧力=4N
(2−2):研磨範囲−0.05〜−0.10mm、研磨圧力=2.5N
(2−3):研磨範囲−0.10〜−0.30mm、研磨圧力=1.5N
といった3つの研磨がこの順番に実施されるようにレシピを作成し、見込み研磨のレシピとして制御装置9に登録して実行した。なお、研磨圧力は、球状ポリッシャ8を光学面4Aに押し付ける押圧力の大きさを荷重で示したものである。
このようなレシピに基づいて球状ポリッシャ8を制御し、見込み研磨を実施したら、ステップS204として修正研磨を行う。修正研磨は、形状測定(ステップS202)時に作成したデータに基づいて行う。そして、修正研磨が終了したら、ステップS205で形状測定を実施する。形状測定の結果、所望の形状精度に達していた場合には(ステップS206でYes)、研磨を終了する。これに対して、所望の形状精度に達していない場合には(ステップS207でNo)、ステップS203に戻り、見込み研磨と修正研磨とを光学面4Aが所望の形状に達するまで実施する。なお、2回目以降の修正研磨は、見込み研磨に戻る前に測定した結果に基づいて実施した。
研磨後のワーク4の形状は、第1の実施の形態と同様に図3に示すようになり、バリの発生が抑制され、良好な形状及び面精度が得られた。
この実施の形態によれば、均一研磨と修正研磨との間に見込み研磨を実施するようにしたので、加工段差が助長される前に加工段差を抑制させることが可能になる。また、修正研磨を連続して行う場合には、各修正研磨の前に見込み研磨を実施するようにしたので、加工段差を抑制することができる。さらに、過去の経験則やデータに基づく見込み研磨として、研磨範囲と研磨圧力とを制御するようにし、加工段差を抑制するようにした。これらのことから、第1の実施の形態とは異なるタイミングで見込み研磨を行ったり、見込み研磨時の制御パラメータを変化させたりしても加工段差を抑制することができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、図1に示す研磨装置を用いて実施し、ポイント研磨の方法のみが異なる。このため、重複する説明は省略する。
図5のフローチャートに示すように、ポイント研磨方法は、最初に均一研磨(ステップS301)を実施する。均一研磨の条件は、第1の実施の形態と同じにした。ここで、均一研磨(ステップS301)を実施すると、ワーク4の外周縁部に図7に示すような加工段差が生じ、このまま修正研磨を実施すると加工段差がさらに助長されるので、加工段差の発生を見込んだ見込み研磨を実施する(ステップS302)。見込み研磨の条件は、記憶装置の見込み加工データに基づく、例えば、球状ポリッシャ8の接触面径が、加工痕の実測値から0.2mmである場合には、接触面径の2倍の0.4mm以内である0.3mmの範囲を研磨対象とし、
(3−1):研磨範囲0〜−0.05mm、送り速度=1.1mm/min
(3−2):研磨範囲−0.05〜−0.10mm、送り速度=1.8mm/min
(3−3):研磨範囲−0.10〜−0.30mm、送り速度=3.0mm/min
といった3つの研磨がこの順番に実施されるようにレシピを作成し、見込み研磨のレシピとして制御装置9に登録して実行した。なお、送り速度は、ワーク4に対して球状ポリッシャ8を相対的に移動させるときの相対速度である。
このようなレシピに基づいて球状ポリッシャ8を制御し、見込み研磨を実施したら、ステップS303として形状測定を行う。形状測定の結果、形状誤差がある場合には、後に修正研磨を実施するので、形状データに基づいてXYθの走査データ、研磨条件を作成し、記憶装置に登録すると共に、ステップS304として見込み研磨を実施する。この見込み研磨の条件は、ステップS302の条件と同じにした。見込み研磨が終了したら、ステップS305として修正研磨を実施する。このときの条件は、前記の形状測定(ステップS303)の結果に基づく。
さらに、ステップS306で形状測定を行い、形状測定の結果、所望の形状精度に達していた場合には(ステップS307でYes)、研磨を終了する。これに対して、所望の形状精度に達していない場合には(ステップS308でNo)、ステップS304に戻り、見込み研磨と修正研磨とを光学面4Aが所望の形状に達するまで実施する。なお、2回目以降の修正研磨は、見込み研磨に戻る前に測定した結果に基づいて実施した。
研磨後のワーク4の形状は、第1の実施の形態と同様に図3に示すようになり、バリの発生が抑制され、良好な形状及び面精度が得られた。
この実施の形態によれば、均一研磨の後と、修正研磨の後とにそれぞれ見込み研磨を実施するようにし、見込み研磨が実施される頻度を高めたので、加工段差が助長される前に加工段差を抑制させることが可能になる。さらに、過去の経験則やデータに基づく見込み研磨として、研磨範囲と送り速度とを制御するようにし、加工段差を抑制するようにした。これらのことから、第1、第2の実施の形態とは異なるタイミングや、異なる頻度で見込み研磨を行ったり、見込み研磨時の制御パラメータを変化させたりしても加工段差を抑制することができ、第1の実施の形態と同様の効果が得られた。
なお、本発明は前記の各実施の形態に限定されずに広く応用することが可能である。
例えば、各実施の形態における見込み研磨の実施タイミングと頻度と、見込み研磨時の制御パラメータとは任意に組み合わせることができる。さらに、各見込み研磨時の制御パラメータにおいて、研磨回数を変更することが可能である。例えば、第1の実施の形態の(1−1)では、2回研磨を行うとしたが、1回又は3回以上に変更しても良い。また、1回の見込み研磨における研磨回数は3条件(例えば、(1−1)〜(1−3)の3つ)に限定されず、例えば、(1−1)から(1−3)を複数回実施するようにしても良い。そして、見込み研磨時の制御パラメータは、任意に組み合わせることが可能である。
本発明の実施の形態に係る研磨方法を実施するための装置構成を示す図である。 研磨方法の一例を示すフローチャートである。 光学面が凹形状のワークを研磨した後のワークの外周縁部の形状を測定した結果を示す図である。 研磨方法の一例を示すフローチャートである。 研磨方法の一例を示すフローチャートである。 従来の研磨方法を説明するための図である。 従来の研磨方法によるワークの外周縁部の形状を測定した結果を示す図であり、ワークの光学面が凹形状である場合の図である。
符号の説明
4 ワーク
4A 光学面(曲面)
5 ダミー
8 球状ポリッシャ(研磨部材)
S101,S201,S301 均一研磨(第一の研磨工程)
S103,S204,S305 修正研磨(第一の研磨工程)
S104,S203,S302,S304 見込み研磨(第二の研磨工程)

Claims (2)

  1. 外周にダミーを嵌め込んだ曲面を有するワークに対し、前記曲面をポイント研磨可能な研磨部材を用いて前記ワークと前記研磨部材とを相対的に移動させながら前記ワークに押圧力を作用させて研磨をする曲面の研磨方法において、
    前記ダミーと前記ワークに亘って研磨をする第一の研磨工程と、前記第一の研磨工程によって前記ダミーと前記ワークとの境界に生じる加工段差を見込んで前記ワークの外周縁部に対して研磨をする第二の研磨工程とを有し、前記第二の研磨工程を前記第一の研磨工程の前工程又は後工程の少なくとも一方に実施することを特徴とする曲面の研磨方法。
  2. 前記第二の研磨工程は、前記ワークと前記ダミーの境界から前記研磨部材が前記ワークに接触する接触面の長手方向の距離の3倍以内の範囲内に発生する加工段差を見込んで行われ、前記研磨部材の押圧力、相対速度、研磨回数、研磨部位のいずれか一つ以上を制御して実施されることを特徴とする請求項1に記載の曲面の研磨方法。

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