JP2007000898A - 金型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造効率を向上させ得る金型装置を提供する。
【解決手段】仮想円の円周上に配設されると共に仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車の鋳造用雄型を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコア22を有する下金型2と、下金型2に接合した状態において中心方向にスライドさせられた各スライドコア22の外側にはめ合わされて各スライドコア22のスライドを規制する固定リングを有する上金型3とを備え、各スライドコア22は、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、コア部材には、鋳造用雄型における羽根の各面に対応するキャビティ面を構成する第1壁面、第2壁面、第3壁面および第4壁面がその先端部における一方の側面側および他方の側面側に形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】仮想円の円周上に配設されると共に仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車の鋳造用雄型を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコア22を有する下金型2と、下金型2に接合した状態において中心方向にスライドさせられた各スライドコア22の外側にはめ合わされて各スライドコア22のスライドを規制する固定リングを有する上金型3とを備え、各スライドコア22は、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、コア部材には、鋳造用雄型における羽根の各面に対応するキャビティ面を構成する第1壁面、第2壁面、第3壁面および第4壁面がその先端部における一方の側面側および他方の側面側に形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、羽根車および羽根車の鋳造用雄型のいずれかを成形可能な金型装置に関するものである。
この種の金型装置として、特開昭59−232810号公報に開示された羽根車模型成形金型(以下、「成形金型」ともいう)が知られている。この成形金型は、複数のレール溝が形成された円形状フレームと、円形状フレームのレール溝に沿ってラジアル方向(半径方向)に移動可能な複数のスライドコアおよびシュラウド金型と、各スライドコアおよび各シュラウド金型を固定する固定型とを備えている。この場合、スライドコアとシュラウド金型とは、湾曲した各々の当接面を密着させた状態で固定されている。この成形金型では、各スライドコアおよび各シュラウド金型が中央部に移動させられて環状に組み合わされると共に、この状態の各スライドコアの後部環状テーパ面に固定型の内側環状テーパ面が当接して各スライドコアおよび各シュラウド金型が固定されることにより、羽根車模型を成形可能なブレードキャビティが構成される。
特開昭59−232810号公報(第2−3頁、第4図)
ところが、上記の成形金型には、以下の問題点がある。すなわち、この成形金型では、ブレードキャビティを構成する各スライドコアと各シュラウド金型とが、湾曲した各々の当接面を密着させた状態で固定されている。この場合、羽根車模型におけるバリの発生を防止するためには、各々の当接面の間に隙間が生じないように、ボルト等を用いて両者を強固に固定する必要がある。しかしながら、この固定作業では、曲面同士を密着させた状態を維持しつつ慎重にボルト締めをする必要があるため、この成形金型を組み立てる際には、この固定作業に起因して、長い作業時間が必要となっている。また、この成形金型を繰り返して使用したときには、たとえスライドコアとシュラウド金型とを強固に固定したとしても、成形時の圧力や振動によってボルトが緩んで両者の間に隙間が生じるおそれがある。このため、成形金型を分解して、ボルトの緩みを点検するメインテナンスを定期的に行う必要がある。したがって、この成形金型には、組み立てやメインテナンスに長時間を必要とする結果、製造効率を向上させるのが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、製造効率を向上させ得る金型装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の金型装置は、仮想円の半径方向に沿ってそれぞれスライド可能に当該仮想円の円周上に配設されると共に当該仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車および当該羽根車の鋳造用雄型のいずれか一方を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコアを有する第1金型と、当該第1金型に接合した状態において前記中心方向にスライドさせられた前記各スライドコアの外側にはめ合わされて当該各スライドコアのスライドを規制する固定リングを有する第2金型とを備えた金型装置であって、前記各スライドコアは、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、前記コア部材には、前記いずれか一方における1つの羽根の一面に対応する前記キャビティ面を構成する第1壁面と当該1つの羽根の側面における当該一面側の部分に対応する前記キャビティ面を構成する第2壁面とがその先端部における一方の側面側に形成されると共に、前記1つの羽根に隣接する他の羽根の他面に対応する前記キャビティ面を構成する第3壁面と当該他の羽根の前記側面における当該他面側の部分に対応する前記キャビティ面を構成する第4壁面とが前記先端部における他方の側面側に形成されている。この場合、本明細書において、1つの羽根に隣接する他の羽根の他面とは、他の羽根において、その1つの羽根における一面の反対側の面(裏面)に相当する面を意味する。
また、請求項2記載の金型装置は、仮想円の半径方向に沿ってそれぞれスライド可能に当該仮想円の円周上に配設されると共に当該仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車および当該羽根車の鋳造用雄型のいずれか一方を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコアを有する第1金型と、当該第1金型に接合した状態において前記中心方向にスライドさせられた前記各スライドコアの外側にはめ合わされて当該各スライドコアのスライドを規制する固定リングを有する第2金型とを備えた金型装置であって、前記各スライドコアは、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、前記コア部材には、前記いずれか一方における1つの羽根の一面に対応する前記キャビティ面を構成する第1壁面と当該1つの羽根の側面に対応する前記キャビティ面を構成する第5壁面とがその先端部における一方の側面側に形成されると共に、前記1つの羽根に隣接する他の羽根の他面に対応する前記キャビティ面を構成する第3壁面が前記先端部における他方の側面側に形成されている。
請求項1記載の金型装置では、羽根車や羽根車の鋳造用雄型における羽根の各面に対応する各キャビティ面を構成する第1壁面〜第4壁面がスライドコアを構成する単一のコア部材にすべて形成されている。このため、複数の部材をボルト等で固定して各キャビティ面を形成する構成とは異なり、たとえ連続成形を行ったとしても、ボルトの緩みによってこれらの部材の間に隙間が生じてバリが発生する事態を確実に防止することができる。また、コア部材が単一の部材のため、複数の部材をボルト等で固定する構成と比較して、コア部材の分解や組み立てが不要な分、金型装置の組み立てやメインテナンスの作業を短時間でしかも容易に行うことができる。したがって、この金型装置によれば、羽根車や羽根車の鋳造用雄型の製造効率を十分に向上することができる。また、第1壁面および第2壁面をコア部材の先端部における一方の側面側に形成すると共に、第3壁面および第4壁面をコア部材の先端部における他方の側面側に形成したことにより、羽根の形状が複雑な曲面形状であったとしても、各壁面を切削加工によって正確かつ容易に形成することができるため、加工作業の効率を十分に向上させることができる。
また、請求項2記載の金型装置では、羽根車や羽根車の鋳造用雄型における羽根の各面に対応する各キャビティ面を構成する第1壁面、第3壁面および第5壁面がスライドコアを構成する単一のコア部材にすべて形成されている。このため、複数の部材で各キャビティ面を形成する構成とは異なり、たとえ連続成形を行ったとしても、バリが発生する事態を確実に防止することができる。また、コア部材が単一の部材のため、金型装置の組み立てやメインテナンスの作業を短時間でしかも容易に行うことができる結果、羽根車や羽根車の鋳造用雄型の製造効率を十分に向上することができる。また、第1壁面および第5壁面をコア部材の先端部における一方の側面側に形成すると共に、第3壁面をコア部材の先端部における他方の側面側に形成したことにより、羽根の形状が複雑な曲面形状であったとしても、各壁面を切削加工によって正確かつ容易に形成することができるため、加工作業の効率を十分に向上させることができる。
以下、本発明に係る金型装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、金型装置1の構成について説明する。
図1に示す金型装置1は、例えば、模型100(図4参照)を製造するための金型であって、下金型2および上金型3を備えて構成されている。ここで、模型100は、例えば、この模型100と同じ形状のターボチャージャー用の羽根車(本発明における羽根車の一例)をロストワックス法で鋳造する際に用いられる鋳造用雄型であって、射出成形機を用いて金型装置1内のキャビティCa(図2参照)にワックスを射出することよって製造(射出成形)される。この場合、模型100は、図4に示すように、中心軸101と、中心軸101から外側に向かって突出形成された曲面形状を有する複数(例えば8枚)のブレード(本発明における羽根)102,102・・とを備えている。
下金型2は、本発明における第1金型に相当し、図2に示すように、本体部21、および8個のスライドコア22,22・・を備えている。本体部21は、例えば、矩形の厚板状に形成されて、射出成形機の固定側取付部に取り付け可能に構成されている。また、本体部21の表面(同図では上面)には、スライドコア22,22をそれぞれスライドさせるためのガイド溝(図示せず)が形成されている。また、本体部21の表面には、下金型2と上金型3とが接合する際に上金型3における本体部61のガイド穴61a,61a・・(図3参照)に挿入させられて両金型2,3を位置合わせするためのガイドピン21a,21a・・が取り付けられている。
スライドコア22,22・・は、本発明におけるスライドコアの一例であって、図5,6に示すように、本体部31を備えている。本体部31は、本発明における単一のコア部材に相当し、基端部(図5における左側の部分)が本体部21における図外のガイド溝に嵌合可能な形状に形成されている。また、本体部31の先端部(同図における右側の部分、および図6における左側の部分)には、壁面41a〜41e(以下、区別しないときには「壁面41」ともいう)が形成されている。この場合、各壁面41は、例えば、5軸制御切削加工によって形成される。
また、スライドコア22,22・・は、本体部21における図外のガイド溝に本体部31の基端部が嵌め込まれることにより、図7,8に示すように、仮想円Aの半径方向に沿ってそれぞれスライド可能に、かつ仮想円Aの円周上に等間隔に配設されている。さらに、スライドコア22,22・・は、図7に示すように、仮想円Aの中心方向に向けてスライドさせられたときに、各々の側面が互いに当接した状態で連接して環状体を構成する。また、この状態において、スライドコア22,22・・における各々の壁面41,41・・が、模型100を成形可能なキャビティCaのキャビティ面を構成する。
この場合、壁面41a(図5参照)は、本発明における第1壁面に相当し、模型100における1つのブレード102(例えば、図4に示すブレード102a)の内面201(本発明における一面:図4参照)に対応するキャビティ面を構成する。また、壁面41b(図5参照)は、本発明における第2壁面に相当し、ブレード102aの側面203(図4参照)の厚み方向における内面201側の半分(ほぼ半分)の部分に対応するキャビティ面を構成する。この場合、壁面41a,41bは、本体部31の先端部における一方の側面側(図5における手前側)において互いに連続するようにして形成されている。さらに、壁面41c(図6参照)は、本発明における第3壁面に相当し、ブレード102aに隣接する他のブレード102(例えば、図4に示すブレード102b)の外面202(本発明における他面:図4参照)に対応するキャビティ面を構成する。また、壁面41d(図6参照)は、本発明における第4壁面に相当し、ブレード102bの側面203の厚み方向における外面202側の半分(ほぼ半分)の部分に対応するキャビティ面を構成する。この場合、壁面41c,41dは、本体部31の先端部における他方の側面側(図6における手前側)において互いに連続するようにして形成されている。また、壁面41eは、模型100の中心軸101の外周面に対応するキャビティ面を構成する。
ここで、この金型装置1では、切削加工によって各壁面41が形成された単一のコア部材でスライドコア22の本体部31が構成されている。このため、複数の部材をボルト等で固定してスライドコアを作製する構成と比較して、金型装置1を短時間でしかも容易に組み立てることが可能となっている。
上金型3は、本発明における第2金型に相当し、図3に示すように、本体部61、固定リング62および注入部63を備えている。本体部61は、例えば、矩形の厚板状に形成されて、射出成形機の可動側取付部に取り付け可能に構成されている。また、本体部61の表面(同図では上面)には、下金型2と上金型3とが接合する際に、下金型2のガイドピン21a,21a・・をそれぞれ挿入させるガイド穴61a,61a・・が形成されている。また、本体部61の裏面(図1では上面)には、射出成形機における射出ノズルに連通してワックスを注入させる注入口が形成されている。固定リング62は、本体部61の表面に取り付けられている。この場合、固定リング62は、上金型3と下金型2とが接合する際に、仮想円Aの中心方向に向けてスライドさせられて環状体を構成した状態の各スライドコア22,22・・における先端部の外側に嵌め合わされて、各スライドコア22,22・・のスライドを規制する。注入部63は、固定リング62の中心部に取り付けられている。この場合、注入部63は、上金型3と下金型2とが接合する際に、各スライドコア22,22・・によって構成された環状体の中心部に先端部が当接して、射出成形機によって射出されたワックスをキャビティCa内に注入させる。
次に、金型装置1を用いて模型100を成形する方法について、図面を参照して説明する。
まず、射出成形機(図示せず)の固定側取付部に金型装置1における下金型2の本体部21を固定すると共に、射出成形機の可動側取付部に金型装置1における上金型3の本体部31を固定する。次いで、図7に示すように、下金型2の各スライドコア22,22・・を、本体部21における図外のガイド溝に沿って仮想円Aの中心方向に向けてスライドさせる。この際に、同図に示すように、各スライドコア22,22・・の各側面が互いに当接して、本体部21の中央部において環状体を構成して、各スライドコア22,22・・における各々の壁面41,41・・によってキャビティCaが構成される。
続いて、射出成形機を作動させて、上金型3を下金型2に近接させる。この際に、上金型3の固定リング62が、本体部21の中央部において環状体を構成している状態の各スライドコア22,22・・における先端部の外側に嵌め合わされる。これにより、各スライドコア22,22・・のスライドが規制される。また、上金型3のガイド穴61a,61a・・に下金型2のガイドピン21a,21a・・が挿入される。これにより、下金型2と上金型3とが位置合わせされて、両者が接合する。
次に、射出成形機を作動させて、溶融したワックスを上金型3の注入口および注入部63を介して金型装置1のキャビティCaの内部に射出させる。次いで、キャビティCa内のワックスを十分に冷却して固化させる。続いて、射出成形機を作動させて、上金型3を下金型2から離間させる。この際に、上金型3の固定リング62が、各スライドコア22,22・・から離間して、各スライドコア22,22・・のスライドの規制が解除される。また、下金型2のガイドピン21a,21a・・が上金型3のガイド穴61a,61a・・から引き抜かれて、下金型2と上金型3との接合が解除される。
次いで、図8に示すように、下金型2における、各スライドコア22,22・・を、本体部21における図外のガイド溝に沿って仮想円Aの外周方向に向けてスライドさせる。この際に、同図に示すように、各スライドコア22,22・・が互いに離間する。これにより、キャビティCa内で固化したワックス(模型100)が、下金型2から取り出し可能な状態となる。続いて、成形品(固化したワックス)を下金型2から取り出して、ランナー等の不要な部分を成形品から切り落とす。以上により、模型100が完成する。以下、上記と同様の作業工程を繰り返すことにより、模型100が連続して製造(連続成形)される。
このように、この金型装置1によれば、模型100におけるブレード102の内面201に対応する壁面41aと、ブレード102の側面203における内面201側の部分に対応する壁面41bと、ブレード102の外面202に対応する壁面41cと、ブレード102の側面203における外面202側の部分に対応する壁面41dとを単一の部材である本体部31にすべて形成したことにより、複数の部材をボルト等で固定する構成とは異なり、たとえ連続成形を行ったとしても、ボルトの緩みによってこれらの部材の間に隙間が生じてバリが発生する事態を確実に防止することができる。また、スライドコア22の本体部31が単一の部材のため、複数の部材をボルト等で固定する構成と比較して、スライドコア22における本体部31の分解や組み立てが不要な分、金型装置1の組み立てやメインテナンスの作業を短時間でしかも容易に行うことができる。したがって、この金型装置1によれば、模型100の製造効率を十分に向上することができる。
また、壁面41a,41bをスライドコア22の本体部31における先端部の一方の側面側に形成すると共に、壁面41c,41dを本体部31における先端部の他方の側面側に形成したことにより、模型100のブレード102の形状が複雑な曲面形状であったとしても、各壁面41a〜41dを切削加工によって正確かつ容易に形成することができるため、加工作業の効率を十分に向上させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、本体部31の先端部における一方の側面側に壁面41a,41bを形成すると共に、本体部31の先端部における他方の側面側に壁面41c,41dを形成したスライドコア22を備えた例について上記したが、スライドコア22に代えて、図9,10に示すスライドコア22Aを採用することもできる。なお、スライドコア22A、および後述するスライドコア22Bについての以下の説明において、スライドコア22と同じ構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。このスライドコア22Aは、図9に示すように、単一のコア部材としての本体部31Aの先端部における一方の側面側(同図における手前側)に壁面41f,41gが形成されると共に、図10に示すように、本体部31Aの先端部における他方の側面側(同図における手前側)に壁面41hが形成されて構成されている。この場合、壁面41fは、本発明における第1壁面に相当し、模型100における1つのブレード102(例えば、図4に示すブレード102a)の内面201(本発明における一面)に対応するキャビティ面を構成する。また、壁面41gは、本発明における第5壁面に相当し、模型100における1つのブレード102(この場合、ブレード102a)の側面203に対応するキャビティ面を構成する。さらに、壁面41hは、本発明における第3壁面に相当し、ブレード102aに隣接する他のブレード102(例えば、図4に示すブレード102b)の外面202(本発明における他面)に対応するキャビティ面を構成する。ここで、上記したスライドコア22では、ブレード102の側面203に対応するキャビティ面が2つの壁面41b,41dで構成されているのに対して、このスライドコア22Aでは、側面203に対応するキャビティ面が1つの壁面41gだけで構成されている。つまり、このスライドコア22Aを備えた金型装置では、3つの壁面41f,41g,41hによってブレード102の各面に対応するキャビティ面が構成されている。
このスライドコア22Aを備えた金型装置においても、模型100におけるブレード102の各面に対応する壁面41f,41g,41hを単一のコア部材としての本体部31Aにすべて形成したことにより、金型装置1と同様にして、たとえ連続成形を行ったとしても、バリが発生する事態を確実に防止することができる。また、金型装置の組み立てやメインテナンスの作業を短時間でしかも容易に行うことができるため、模型100の製造効率を十分に向上することができる。また、壁面41f,41gを本体部31Aにおける先端部の一方の側面側に形成し、壁面41hを他方の側面側に形成したことにより、各壁面41f,41g,41hを切削加工によって正確かつ容易に形成することができるため、加工作業の効率を十分に向上させることができる。
また、スライドコア22,に代えて、図11,12に示すスライドコア22Bを採用することもできる。このスライドコア22Bは、図11に示すように、単一のコア部材としての本体部31Bの先端部における一方の側面側(同図における手前側)に壁面41i,41jが形成されると共に、図12に示すように、本体部31Bの先端部における他方の側面側(同図における手前側)に壁面41kが形成されて構成されている。この場合、壁面41iは、本発明における第1壁面に相当し、模型100における1つのブレード102(例えば、図4に示すブレード102b)の外面202(本発明における一面)に対応するキャビティ面を構成する。また、壁面41jは、本発明における第5壁面に相当し、模型100における1つのブレード102(この場合、ブレード102b)の側面203に対応するキャビティ面を構成する。さらに、壁面41kは、本発明における第3壁面に相当し、ブレード102bに隣接する他のブレード102(例えば、図4に示すブレード102a)の内面201(本発明における他面)に対応するキャビティ面を構成する。ここで、このスライドコア22Bでは、側面203に対応するキャビティ面が1つの壁面41jだけで構成されている。つまり、このスライドコア22Bを備えた金型装置では、3つの壁面41i,41j,41kでブレード102の各面に対応するキャビティ面が構成されている。
このスライドコア22Bを備えた金型装置においても、模型100におけるブレード102の各面に対応する壁面41i,41j,41kを単一のコア部材としての本体部31Bにすべて形成したことにより、金型装置1と同様にして、たとえ連続成形を行ったとしても、バリが発生する事態を確実に防止することができる。また、金型装置の組み立てやメインテナンスの作業を短時間でしかも容易に行うことができるため、模型100の製造効率を十分に向上することができる。また、壁面41i,41jを本体部31Bにおける先端部の一方の側面側に形成し、壁面41kを他方の側面側に形成したことにより、各壁面41i,41j,41kを切削加工によって正確かつ容易に形成することができるため、加工作業の効率を十分に向上させることができる。
また、ターボチャージャー用の羽根車の模型100を製造する例について上記したが、ターボチャージャー用の羽根車に限定されず、各種羽根車の模型の製造に金型装置1を用いることができる。また、羽根車をロストワックス法で鋳造するための模型100を製造する金型装置1を例に挙げて説明したが、樹脂製の羽根車を射出成形するための金型装置、および金属製の羽根車をダイキャスト法やチクソモールド法で成形するための金型装置などの各種の金型装置に本発明を適用することができる。
また、スライドコア22の各壁面41を5軸制御切削加工によって形成する例について上記したが、模型100の形状に応じて、3軸制御切削加工や4軸制御切削加工によって各壁面41を形成することもできる。また、スライドコア22,22・・を個別的にスライドさせる金型装置1を例に挙げて説明したが、スライド機構を設けて各スライドコア22,22・・を一括してスライドさせるように金型装置を構成することもできる。この場合、上金型の移動に連動してスライド機構を作動させるように金型装置を構成することで、各スライドコア22,22・・のスライド動作を自動的に行わせることもできる。この構成によれば、模型100の連続成形の高速化が可能となる。また、この構成においても、上記の金型装置1と同様にして金型装置のメインテナンスの作業時間を短縮することができるため、連続成形の高速化によってメインテナンスの頻度が増加したとしても、製造効率を向上させることができる。
1 金型装置
2 下金型
3 上金型
22,22A,22B スライドコア
31,31A,31B 本体部
41a〜41k 壁面
62 固定リング
100 模型
102 ブレード
201 内面
202 外面
203 側面
A 仮想円
Ca キャビティ
2 下金型
3 上金型
22,22A,22B スライドコア
31,31A,31B 本体部
41a〜41k 壁面
62 固定リング
100 模型
102 ブレード
201 内面
202 外面
203 側面
A 仮想円
Ca キャビティ
Claims (2)
- 仮想円の半径方向に沿ってそれぞれスライド可能に当該仮想円の円周上に配設されると共に当該仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車および当該羽根車の鋳造用雄型のいずれか一方を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコアを有する第1金型と、当該第1金型に接合した状態において前記中心方向にスライドさせられた前記各スライドコアの外側にはめ合わされて当該各スライドコアのスライドを規制する固定リングを有する第2金型とを備えた金型装置であって、
前記各スライドコアは、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、
前記コア部材には、前記いずれか一方における1つの羽根の一面に対応する前記キャビティ面を構成する第1壁面と当該1つの羽根の側面における当該一面側の部分に対応する前記キャビティ面を構成する第2壁面とがその先端部における一方の側面側に形成されると共に、前記1つの羽根に隣接する他の羽根の他面に対応する前記キャビティ面を構成する第3壁面と当該他の羽根の前記側面における当該他面側の部分に対応する前記キャビティ面を構成する第4壁面とが前記先端部における他方の側面側に形成されている金型装置。 - 仮想円の半径方向に沿ってそれぞれスライド可能に当該仮想円の円周上に配設されると共に当該仮想円の中心方向にスライドさせられたときに互いに連接して羽根車および当該羽根車の鋳造用雄型のいずれか一方を成形可能なキャビティのキャビティ面をその壁面で構成する複数のスライドコアを有する第1金型と、当該第1金型に接合した状態において前記中心方向にスライドさせられた前記各スライドコアの外側にはめ合わされて当該各スライドコアのスライドを規制する固定リングを有する第2金型とを備えた金型装置であって、
前記各スライドコアは、単一のコア部材をそれぞれ備えて構成され、
前記コア部材には、前記いずれか一方における1つの羽根の一面に対応する前記キャビティ面を構成する第1壁面と当該1つの羽根の側面に対応する前記キャビティ面を構成する第5壁面とがその先端部における一方の側面側に形成されると共に、前記1つの羽根に隣接する他の羽根の他面に対応する前記キャビティ面を構成する第3壁面が前記先端部における他方の側面側に形成されている金型装置。
Priority Applications (1)
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