JP2006527773A - メラノコルチン受容体4(mc4)作用薬とその用途 - Google Patents

メラノコルチン受容体4(mc4)作用薬とその用途 Download PDF

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Abstract

本発明はMC4受容体のペプチド作用薬に関しており、この受容体の活性化に応答的な障害、例えば肥満、真性糖尿病、男性及び/又は女性の性機能不全の治療に有効である。

Description

本発明はMC4受容体のペプチド作用薬に関しており、この受容体の活性化に応答的な障害、例えば肥満、真性糖尿病、男性及び/又は女性の性機能不全の治療に有効である。
プロオピオメラノコルチン(POMC)遺伝子は、7つの成熟ペプチドホルモンの前駆体である31〜36kDaのプレプロホルモンをコード化している。POMCのプロセシングは組織内で特定の方法を使って行なわれ、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、α−メラノサイト刺激ホルモン(α−MSH)、β−MSH、そしてγ−MSHの4つのメラノコルチンペプチドを生成する。
今まで5つのメラノコルチン受容体が確認されており、MC1、MC2、MC3、MC4、そしてMC5と呼ばれている。主要内因性リガンドがα−MSHであるMC1は色素沈着に関係している。主要内因性リガンドがACTHであるMC2はステロイド産生に関係している。MC2は他のメラノコルチン受容体とは明確に異なっており、ACTHまたはその類似体以外の内因性または合成MSHとは相互作用しないと考えられている。(シオス(Schioeth)等、ライフサイエンス(Life Sciences)59(10):797−801、1996)。MC5には主要リガンドがα−MSHとACTHの2つ存在すると考えられており、アメナンド外分泌皮脂腺の脂質分泌に関係している。
げっ歯類とヒトから得られる遺伝学および製薬学的データを含む様々な証拠により、エネルギー恒常性の調節、特に食物摂取と代謝の調節におけるMC4受容体の役割が支持されている。脳のMC4受容体の分布とメラノコルチン仲介摂食行動への感受性を示す脳内の領域が良く一致している(マクネイル(MacNeil)等、Eur.J.Pharm.440(2−3):141−57、2002)。更に、MC4受容体は体重の調節に有意に関係していると考えられており、それはMc4r−/−マウスが肥満であり、メラノコルチンMC4受容体遺伝子に変異のある人が肥満であると言う事実により証明されている。従って、MC4受容体作用薬は肥満の治療に有効であると考えられる。
メラノコルチン受容体の選択的ペプチド作用薬の開発は、種々のメラノコルチン受容体のサブタイプとその主要リガンドの同定の直後に行なわれた。同上。13アミノ酸ペプチドであるα−MSHは、MC1とMC3〜MC5の4つのメラノコルチン受容体の非選択的作用薬である。NDPα−MSHは更に強力なプロテアーゼ抵抗性を示すが、やはりα−MSHの非選択的類似体である。
MTIIとして知られるα−NDP−MSHの4−10断片由来のラクタムはインビボでNDP−α−MSHより更に強力であるが、非選択的である。MTIIのD−PheをD−(2’)NaIで置き換えると、MC3とMC4に高親和的な拮抗薬が生産され、それはMC1とMC5受容体の作用薬である。このペプチドはSHU9119として知られている。
ジスルフィドブリッジにより環状になっている多くのペプチドはMC4受容体作用薬であるが、MC3受容体に中程度の選択性を持つMC4受容体拮抗薬もいくつか存在する。ペプチドHS014はMC1とMC5受容体の部分的な作用薬であるが、HSO24はMC1とMC3受容体に作用薬としての活性を示さない。更に、PCT公告番号WO00/35952は、MC4作用薬として有効であり、ジスルフィドブリッジにより環状になっているいくつかのペプチドを開示している。
上述またはその他の様々な前進があったにも拘わらず、製薬学的、特に肥満の治療に有効で、製薬学的に望ましい選択性と効力を持つMC4作用薬が、依然として現在も求められている。特に望ましいのは、臨床的に好ましい薬物動態と安全性を有するMC4作用薬である。
肥満
肥満、特に上半身の肥満は、米国でも世界の他の地域でも同様に深刻な健康問題を呈している。最近の統計によると、米国人の25%とカナダ人の27%は肥満である(クズマルスキ(Kuczmarski)、Amer.J.of Clin.Nutr.55:495S−502S、1992;リーダー(Reeder)等、Can.Med.Assn.J.、23:226−33、1992)。上半身の肥満は、II型真性糖尿病にとって最大のリスク要因として知られており、心臓血管病と癌のリスク要因でもある。肥満の治療にかかる医療費は、全世界で、1,500億ドルであると推測されている。公衆衛生局長官が米国でますます増大する肥満との闘いを率先して行なっているほど、これは深刻な問題である。
男性および/または女性の性機能不全
MC4受容体は他の生理機能、つまり毛づくろい行動、勃起、そして血圧にも関係しているようである。女性の性機能不全には、これだけに限定されるものではないが、性欲の欠如、関連の覚醒障害、オーガズムの欠如、潤滑作用の困難、膣痙なども含まれる。
勃起不全は、勃起、射精、あるいはその両方ができない哺乳類のオスに関する障害である。勃起不全の症状には、勃起不能、勃起維持の困難、射精不能、早漏、オーガズムの欠如などが含まれる。勃起不全は年齢に関連している場合が多く、一般には肉体的な病気や医薬品の副作用として生じる。不能と言う用語は、こういう症状を表すのによく使用される。合成メラノコルチン受容体作用薬には、心因性の勃起不全で悩む男性の勃起を開始する機能のあることが見出された(ウェッセルス(Wessells)等、合成メラノコルチン受容体作用薬は心因性の勃起不全で悩む男性の勃起を開始:二重盲検偽薬コントロール交差試験、J.Urol.、160:389−93、1998)。脳のメラノコルチン受容体の活性化が、正常な性欲の刺激を開始するようである。MC4受容体が男性および/または女性の性的機能不全に関係しているという証拠は、WO00/74670に詳細に記されている。
糖尿病
糖尿病は、哺乳動物の血糖値を調節する機能が損なわれる病気である。グルコースをグリコーゲンに換え、筋肉や肝細胞に貯蔵する機能が減少することにより生じる。I型糖尿病では、インスリン生産の減少によりグルコース貯蔵機能が減退する。II型糖尿病または非インスリン依存真性糖尿病(NIDDM)は、主要インスリン感性組織である筋肉、肝臓、脂肪組織において、グルコースや脂質の代謝を刺激したり調節したりするインスリンの機能が阻害されることにより生じる糖尿病である。インスリン応答が阻害されることにより、グルコースの摂取、酸化、筋肉内の貯蔵に必要なインスリンの活性が不十分となり、脂肪組織における脂質分解と肝臓でのグルコース生産と分泌に関与するインスリンの抑制機能が不十分となる。こういう細胞のインスリン感性の低下に伴って、体は異常な量のインスリンを生産することによりそれを補おうとし、その結果、高インスリン血症が生じる。高インスリン血症は高血圧と肥満に関係している。インスリンは、インスリン感性細胞がグルコース、アミノ酸、そしてトリグリセリドを血液から吸収するのを促進するのであるから、インスリン感性の低下した人は、心臓血管障害のリスク要因であるトリグリセリドとLDLの値が高くなる。高インスリン血症と高血圧、肥満、高トリグリセリド、高LDLが組み合わさった症状は症候群Xとして知られている。
本出願者は、MC4に異常に高い親和性を示し、他のメラノコルチン受容体サブタイプよりもMC4受容体に選択的に反応する化合物を発見した。
本発明は、次の構造式Iにより表される化合物、
Figure 2006527773
[式中、WはGlu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、Trp、Phe、Lys、Leu、Cyaまたは不在、
1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4NHC(NH)NH2、Tyr−βArg−、Ac−Tyr−β−hArg−、グルコノイル−Tyr−Arg−、Ac−ジアミノブチリル−、Ac−ジアミノプロピオニル−、N−プロピオニル−、N−ブチリル−、N−バレリル−、N−メチル−Tyr−Arg−、N−グルタリル−Tyr−Arg−、N−スクシニル−Tyr−Arg−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)Arg−、R6−SO2NHCH2CH2CH2C(O)−、C3−C7シクロアルキルカルボニル、フェニルスルホニル、C8−C14二環式アリールスルホニル、フェニル−(CH2qC(O)−、C8−C14二環式アリール−(CH2qC(O)−、
Figure 2006527773
であり、
2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3、−NH−TyrC(O)CH3、R6SO2NH−、Ac−Cya−NH−、Tyr−NH−、HO−(C65)−CH2CH2C(O)NH−またはCH3−(C65)−C(O)CH2CH2C(O)NH−であり、
3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、NH2−CH2−(CH2q−、HO−H2−、(CH32CHNH(CH24−、R6(CH2q−、R6SO2NH−、Ser、Ile、
Figure 2006527773
であり、
qは0、1、2または3、
6はフェニルまたはC8−C14二環式アリール、
mは1または2、nは1、2、3または4、
9は(CH2pまたは(CH32C−、
Pは1または2、
10はNH−または不在、
7は5または6員環のヘテロアリール、または適宜R4で置換されていてもよい5または6員環のヘテロアリール環、
4はH、C1−C4直鎖または側鎖アルキル、フェニル、ベンジルまたは(C65)−CH2−O−CH2−、
8はフェニル、適宜Xで置換されていてもよいフェニル環またはシクロへキシル、
XはH、Cl、F、Br、メチルまたはメトキシ、
11は−C(O)または−CH2
5は−NH2、−OH、グリシノール、NH2−Pro−Ser−、NH2−Pro−Lys−、HO−Ser−、HO−Pro−Ser−、HO−Lys−、−Serアルコール、―Ser―Proアルコール、―Lys―Proアルコール、HOCH2CH2−O−CH2CH2NH−、NH2−Phe−Arg−、NH2−Glu−、NH2CH2RCH2NH−、RHN−またはRO−(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキルである)、
Lは−S−S−または−S−CH2−S−である]
または製薬的に容認可能なその付加塩に関している。
好ましい実施形態では、本発明は次の構造式IIにより表される化合物、
Figure 2006527773
[式中、Wは単鎖、Glu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、TrpまたはPhe、
1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4−NHC(NH)NH2、Tyr−βArg、グルコノイル−Tyr−Arg、Ac−Dab、Ac−Dap、N−スクシニルTyr−Arg、N−プロピオニル、N−バレリル、N−グルタリル−Tyr−Arg、N−ブチリル、
Figure 2006527773
2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3または−NH−TyrC(O)CH3
3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、Ser、Ile、
Figure 2006527773
であり、
qは0、1、2または3、
mは1または2、
pは1または2、
4はHまたはC1−C4直鎖または側鎖アルキル、
XはH、Cl、F、Br、メチルまたはメトキシ、
5は−NH2、−OH、グリシノール、−Ser−Pro−NH2、−Lys−Pro−NH2、−Ser−OH、−Ser−Pro−OH、−Lys−Pro−OH−Arg−Phe−NH2、−Glu−NH2、−NHRまたは−OR(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキル)である]
または製薬的に容認可能なその付加塩に関している。
本発明の別の実施形態では、R2=Tyr、R3=Arg、W=Glu、R4=H、X=H、m=1、p=1およびR5=NH2の組み合わせが特に除外されていることを条件として、構造式IIにより表される化合物に関している。
本発明の別の好ましい実施形態は、構造式IIIの化合物、
Figure 2006527773
[式中、WはGlu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、Trp、Phe、Lys、Leu、Cyaまたは不在、
1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4NHC(NH)NH2、Tyr−βArg−、Ac−Tyr−β−hArg−、グルコノイル−Tyr−Arg−、Ac−ジアミノブチリル−、Ac−ジアミノプロピニル−、N−プロピオニル−、N−ブチリル−、N−バレリル−、N−メチル−Tyr−Arg−、N−グルタリル−Tyr−Arg−、N−スクシニル−Tyr−Arg−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)Arg−、R6−SO2NHCH2CH2CH2C(O)−、C3−C7シクロアルキルカルボニル、フェニルスルホニル、C8−C14二環式アリールスルホニル、フェニル−(CH2qC(O)−、C8−C14二環式アリール−(CH2qC(O)−、
Figure 2006527773
であり、
2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3、−NH−TyrC(O)CH3、R6SO2NH−、Ac−Cya−NH−、Tyr−NH−、HO−(C65)−CH2CH2C(O)NH−またはCH3−(C65)−C(O)CH2CH2C(O)NH−、
3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、NH2−CH2−(CH2q−、HO−CH2−、(CH32CHNH(CH24−、R6(CH2q−、R6SO2NH−、Ser、Ile、
Figure 2006527773
であり、
qは0、1、2または3、
6はフェニルまたはC8−C14二環式アリール、
mは1または2、
pは1または2、
4はH、C1−C4直鎖または側鎖アルキル、フェニル、ベンジルまたは(C65)−CH2−O−CH2−、
XはH、Cl、F、B、メチルまたはメトキシ、
5は−NH2、−OH、グリシノール、NH2−Pro−Ser−、NH2−Pro−Lys−、HO−Ser−、HO−Pro−Ser−、HO−Lys−、−Serアルコール、−Ser−Proアルコール、−Lys−Proアルコール、HOCH2CH2−O−CH2CH2NH−、NH2−Phe−Arg−、NH2−Glu−、NH2CH2RCH2NH−、RHN−またはRO−(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキル)である]
または製薬的に容認可能なその付加塩に関している。
本発明の別の好ましい実施形態は、WがGluまたは単鎖(すなわち不在)、R4がHまたはCH3、XはH、Cl、FまたはBr、およびR5がNH2またはOHである構造式IIIの化合物である。
好ましい実施形態には、WがGluまたは不在、R1がH−、Ac−、Arg−、Ac−Arg−またはAc−D−Arg−、mが1または2、pが1、およびR5がNH2またはOHである構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明の別の好ましい実施形態には、Wが不在、R1がAc−、mが2、pが1、およびR5がNH2である構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明の別の好ましい実施形態には、WがGlu、R1がAc−Arg−、mが1、pが1、およびR5がNH2である構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明の別の好ましい実施形態には、Wが不在、R1がH、mが2、pが1、およびR5がNH2である構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明の別の好ましい実施形態には、Wが不在、R1がArg−、mが2、pが1、およびR5がOHである構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明の最も好ましい実施形態には、WがGlu、R1がAc−D−Arg−、mが1、pが1、およびR5がNH2である構造式IIIの化合物も含まれる。
本発明には、これだけに限定されるものではないが、以下の表に掲載されている化合物も含まれる。
表1 本発明に含まれる具体的な化合物
Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773

Figure 2006527773
本発明の好ましい実施形態には、化合物No.48、52、132、137、そして155も含まれる。化合物No.52および137からなる群が更に好ましい。別の更に好ましい実施形態には、Ac−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2と命名されている化合物No.137が含まれる。本発明の最も好ましい実施形態には、Ac−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2と命名されている化合物No.52が含まれる。
1つの実施形態では、本発明は少なくとも1つの化合物または製薬的に容認可能なその塩、そして製薬的に容認可能な担体を含む製薬組成物に関する。
別の実施形態では、本発明はMC4受容体に作用させる方法に関しており、構造式I、IIまたはIIIにより代表される化合物またはその製薬的塩の適量を患者に投与する方法もそれに含まれる。
別の実施形態では、本発明は哺乳動物の肥満を治療する方法に関しており、構造式I、IIまたはIIIにより代表される化合物の少なくとも1つまたはその製薬的塩の製薬的適量を哺乳動物に投与するステップもそれに含まれる。
別の実施形態では、本発明は哺乳動物の真性糖尿病を治療する方法に関しており、構造式I、IIまたはIIIにより代表される化合物の少なくとも1つまたはその製薬的塩の製薬的適量を哺乳動物に投与するステップもそれに含まれる。
本発明の別の実施形態は哺乳動物の雄および/または雌の性機能不全を治療する方法に関しており、構造式I、IIまたはIIIにより代表される化合物の少なくとも1つまたはその製薬的塩の製薬的適量を哺乳動物に投与するステップもそれに含まれる。
別の実施形態では、本発明は構造式I、IIまたはIIIの化合物またはその製薬的塩の医薬品としての用途に関する。
別の実施形態では、本発明は肥満を治療する医薬品の製造における構造式I、IIまたはIIIの化合物またはその製薬的塩の用途に関する。
別の実施形態では、本発明は真性糖尿病を治療する医薬品の製造における構造式I、IIまたはIIIの化合物またはその製薬的塩の用途に関する。
別の実施形態では、本発明は性機能不全を治療する医薬品の製造における構造式I、IIまたはIIIの化合物またはその製薬的塩の用途に関する。
本発明の化合物は、真性糖尿病および雄と雌の性機能不全の治療および予防にも有効であると考えられる。更にこういう化合物は、当該症状を治療するのに現在使用されている化合物よりも安全であると考えられる。
現在の発明を記載するのに使用される用語は、本出願では以下のような意味を有している。
構造式I、IIまたはIIIで代表される化合物が複数のキラル置換体を有している場合、それはジアステレオ異性体の形で存在する場合がある。ジアステレオ異性体の対は当業者に良く知られている方法(クロマトグラフィや結晶化など)で分離できる。各対の鏡像異性体も当業者に良く知られた方法で分離できる。本発明には、構造式I、IIおよびIIIの化合物の各ジアステレオ異性体とその混合物も含まれる。
構造式I、IIおよびIIIの化合物の中には、様々な安定した立体配座で存在しているのもあり、それが分離可能な場合もある。立体障害や環のひずみなどが原因で不斉単結合の周りの回転が制限されている捻れ不斉の場合は、異なる配座異性体を分離できる場合がある。本発明には、構造式I、IIおよびIIIの化合物の立体配座異性体とその混合物も含まれる。
構造式I、IIおよびIIIの化合物の中には、両性イオンの形で存在しているのもある。本発明には、構造式I、IIおよびIIIの化合物の各両性イオンとその混合物も含まれる。
本出願で使用される場合、C1−C4直鎖または側鎖アルキルとは、完全に飽和され非置換である1〜4の炭素原子を持つ直鎖または側鎖の炭化水素を意味する。C3−C7シクロアルキルとは、飽和され非置換である3から7の炭素原子を持つ炭化水素環を意味する。C1−C4直鎖または側鎖へテロアルキルとは、完全に飽和され非置換である1〜4の炭素原子を持ち、少なくとも1つのヘテロ原子を含む直鎖または側鎖の炭化水素を意味する。ヘテロ原子とは窒素、酸素または硫黄である。C3−C7へテロシクロアルキルとは、3〜7の炭素原子を持ち、少なくとも1つのヘテロ原子を含む飽和非置換の炭化水素環を意味する。C1−C4直鎖または側鎖アルキル、C3−C7シクロアルキル、C1−C4直鎖または側鎖へテロアルキル、そしてC3−C7へテロシクロアルキルは、カルボニル、スルホニル、スルホンアミドなど別の官能基への置換体を記述する総称的な修飾子としても使用可能である。例えば、C3−C7シクロアルキルカルボニルは、カルボニル基と結合した3〜7の炭素原子を持つ飽和非置換の炭化水素を意味する。
8−C14二環式アリールとは、ナフタレンのように、8〜14の炭素原子を持つ2〜3の炭化水素環が縮合したものを意味する。C8−C14二環式アリール環には少なくとも1つの芳香環が含まれている。5または6員環へテロアリールとは、5〜6の原子を持ち、そのうち1〜4の原子がヘテロ原子である単環式芳香環を意味する。8〜14員環の二環式へテロアリール環とは、8から14の原子、少なくとも1つの芳香環、そして1〜4のヘテロ原子を含む2または3の炭化水素環が縮合したものを意味する。
フェニル、ベンジル、ベンゾイル、C8−C14二環式アリール、5または6員環ヘテロアリール、あるいは8〜14員環の二環式ヘテロアリールは、C1−C4直鎖または側鎖アルキル、F、Cl、Br、−OH、メトキシ、フェニル、ベンジル、ベンゾイルまたはベンジルオキシメチルで置換されていても良いし、置換されていなくても良い。更に、フェニル、ベンジル、ベンゾオイル、C8−C14二環式アリール、5または6員環ヘテロアリール、そして8〜14員環の二環式ヘテロアリールは、カルボニル、スルホニル、スルホンアミドなど別の官能基への置換体を記述する総称的な修飾子としても使用可能である。例えば、C8−C14に環式アリールスルホニルとは、スルホニルに結合した8〜14の炭素原子を持つ二環式アリール環を意味する。
修飾されたアミノ酸は、アミノ酸と修飾子を括弧で括ってある(例えば(4−Cl−D−Phe)はフェニルアラニンD異性体の4−クロロ修飾を意味する)。構造式I、IIおよびIIIに記述されている部分の1文字の略号は定義された通りであり、その文字に対応する1文字のアミノ酸を意味するものではない。
前述の3文字の略号の前に付されたDと言う文字、例えばD−PheのDはアミノ酸のDタイプを意味している。アミノ酸の1文字略号を使用する場合は、アミノ酸のDタイプを示す文字の前にdを挿入する(例えばdF=D−Phe)。
アミノアルコールとは、C末端のカルボニル基を還元してメチル基に修飾したアミノ酸を意味する。アミノアルコールは、一般名としてXaaアルコールとして示される。ここでXaaとはカルボニル基が除去される特定のアミノ酸である。具体例として、Serアルコールは、アミノ酸のSerの構造であるH2N−CH(CH2OH)−COOHの代わりにH2N−CH(CH2OH)−CH2OHの構造を有している。
単結合とは、本出願で使用される場合、特定の位置にアミノ酸を含まない構造を意味する。特定の位置の隣のカルボニルとその位置の反対側の隣のアミンとが互いにペプチド結合を形成する場合のように、その位置にアミノ酸が不在であることを示すのに用いられる。
*はDとLの両方の異性体が可能であることを意味する。
Acはアセチル(すなわち−C(O)CH3)を意味する。
Ornはオルニチンを意味する。
hCysはホモシステインを意味する。
hArgはホモアルギニンを意味する。
Lys(ipr)はリシン(N−イソプロピル)を意味する。
Citはシトルリンを意味する。
nLeuはノルロイシンを意味する。
Meはメチルを意味する。
OMeはメトキシを意味する。
Cyaはシステイン酸を意味する。
Dapはジアミノプロピオニルを意味する。
Dabはジアミノブチリルを意味する。
MC4作用薬とは、MC4受容体に親和性があり、MC4受容体を含む細胞、組織、そして有機体で測定可能な生物活性を示す化合物を意味する。そういう活性を測定するアッセイは当業者には良く知られている。
選択的と言う用語は、受容体の活性を示す全細胞、組織または有機体アッセイに基づいて定量可能な活性が、ある受容体において他の受容体よりも高いことを意味する。選択性は、関連受容体のEC50値を比較することにより確認される。
製薬的に容認可能な塩とは、哺乳動物に実質的に非毒性である構造式I、IIまたはIIIの化合物の塩を意味する。製薬的に容認可能な典型的な塩には、本発明の化合物とミネラルまたは有機酸、あるいは有機塩基または無機塩基との反応により調製される塩が含まれる。そういう塩はそれぞれ酸付加塩および塩基付加塩として知られている。本発明の塩の一部を形成する特定の対イオンは、塩が全体として製薬的に容認可能であり、その対イオンが全体的に好ましくない性質をその塩に提供しない限り重要ではない。
製薬的な酸付加塩とは、構造式Iの化合物の遊離塩基と製薬用の酸との反応により形成される塩を意味する。製薬用の酸は、例えば、製薬技術百科事典(Encyclopedia of Pharmaceutical Technology), 編集者ジェームス・スウォーブリック(James Swarbrick)及びジェームス C.ボイラン(James C.Boylan)、第13巻(1996);塩としての製薬生成物の保存および吸収などに記されている。塩には、これだけに限定されるものではないが、酢酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、4−クロロベンゼンスルホン酸塩、クエン酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、d−グルコン酸塩、d−グルクロン酸塩、グルタル酸塩、グリコール酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、dl−乳酸塩、マレイン酸塩、d−リンゴ酸塩、l−リンゴ酸塩、マロン酸塩、d−マンデル酸塩、l−マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、1,5−ナフタレンジスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、リン酸塩、サリチル酸塩、琥珀酸塩、硫酸塩、d−酒石酸塩、l−酒石酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが含まれる。
製薬的塩基付加塩は、構造式Iの化合物の遊離酸と前出の製薬技術百科事典などに記載されている製薬用の塩基との反応により形成される塩である。塩には、これだけに限定されるものではないが、カルシウム、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、リシン、マグネシウム、ピペラジン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン(トリス、トリズマ)塩などが含まれる。
活性成分という用語は、構造式I、IIまたはIIIにより一般的に記述されている化合物とその塩を意味する。
製薬的に容認可能とは、担体、希釈剤、賦形剤、そして塩が組成物の他の成分と反応せず、臨床的に有害な反応を示さないことを意味する。本発明の製薬組成物は、当業者に良く知られている方法と容易に入手可能な成分を使って調製される。
治療および治療すると言う用語には、本出願で使用される場合、一般的に受け入れられている意味、つまり本出願記載の病理学的症状または後遺症の進行または重篤度を軽減、改善、管理、予防、防止、抑制、緩慢化、停止または逆転すると言う意味が含まれている。
本発明の化合物が有効である疾病、障害または症状は、(1)肥満、(2)真性糖尿病、そして(3)男性および/または女性の性機能不全である。
予防と言うのは、本出願記載の病理学的症状のいずれかが生じるまたは進展する可能性を減少させることを意味する。予防と言う用語は、医療診断で決定される特定の病理学的症状に罹りやすい患者に特に使用される。
製薬的に有効な量と言うのは、組織、システムまたは哺乳類の生物学的または医学的反応を引き出す、および/または本出願記載の症状を治療することのできる、あるいはMC3および/またはMC4受容体に作用することのできる化合物またはその塩の量を意味する。被験者に投与されるペプチドの有効量は、疾患または症状のタイプや重篤度、および一般的健康、年齢、性別、体重、医薬品の許容性など被験者の条件によっても左右される。患者の担当医は、様々な関連条件に基づいて投与量を決定すべきである。
製薬的に有効な量は、疾患や症状が進行しやすいと考えられる患者に予防的に投与しても良い。そういう量が予防的に患者に投与される場合、症状を予防したり重篤度を軽減したりするのにも有効である。本発明の化合物を含む製剤の投与量は、種々の要因を考慮の上、医学界または獣医学界の当業者により選択される。その要因には、必ずしもこれだけに限定されるものではないが、投与経路、患者の病歴、治療の対象となる病理学的状況または症状、治療される状況/症状の重篤度、患者の年齢と性別などが含まれる。しかし投与量は、諸般の関連状況を考慮の上、担当医が決定すべきであることは了解済みである。
本発明の化合物の1日最低有効投与量は、一般的に、約0.01mgを超える。1日の最高有効投与量は、ふつう約1000mgを超えることはない。より好ましい1日最低有効投与量は約0.05mgと50mgの間であり、更に好ましいのは0.1mgと10mgの間である。本発明のMC4R作用薬の最も好ましい1日最低有効投与量は、約2μg/kg超約20μg/kg未満である。正確な投与量は、医学界の標準的なやり方である用量滴定法、つまり最初は化合物の低用量を投与し、目的の治療効果が観察されるまで徐々にその量を増やしていく方法に従って決定しても良い。
哺乳動物とは、分類学の哺乳綱に属する動物を意味する。哺乳綱には、ヒト、サル、チンパンジー、ゴリラ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、イヌ、ネコ、マウス、ラットなどが含まれる。通常の技術を身につけている医師であれば、本発明の化合物及び組成物の投与により恩恵を得ることのできる人を確認できる。
患者と言う用語には、ヒトおよびヒト以外の動物、例えば犬や猫などのペット動物、家畜、実験室用の動物などが含まれる。
製薬的と言う用語は、本出願で形容詞として用いられる場合、患者に実質的に無害であることを意味している。
構造式I、IIまたはIIIの化合物の製薬的有効量は、体重の減少、肥満、糖尿病、そして雄および雌の性機能不全の治療に有効な医薬品の調製にも使用できる。
調剤:
本発明の製薬組成物は、良く知られている入手しやすい成分を使って既知の方法により調製される。そういう方法には、例えば、通常の混合方式、溶解、粒状化、ドラジェー製造、糊状化、乳化、カプセル化、包括固定化、凍結乾燥などの方法が含まれる。
本発明の化合物は酸性部分(つまりカルボキシ)を含んでいるので、ナトリウム塩などの製薬的塩基付加塩として調剤しても良い。同様に、本発明の化合物は塩基部分(つまりアミノ)を含んでいるので、錯酸塩などの製薬的酸付加塩として調剤しても良い。
本発明の組成物を調剤するにあたり、通常、活性成分(本発明の化合物)が担体と混合、担体で希釈、あるいは担体の中に封入される。担体が希釈剤として使用される場合、活性成分の溶剤、賦形剤または媒体として機能するならば、それは固体でも半固体でも液体であっても良い。従って、組成物は例えば懸濁液でも溶液でも注射可能な無菌溶液であっても良い。
注射可能な無菌水溶液や油性懸濁液などの注射可能調剤は、適切な分散剤か加湿剤および懸濁剤を使って調製しても良い。注射可能な無菌調剤は、1,3−ブタンジオールのような非経口的に投与可能な非毒性の希釈剤または溶媒を使った溶液または懸濁液であっても良い。使用可能な溶剤および溶媒には、水、注射用の滅菌水(WFI)、注射用の静菌水、リンガー液、等張性の塩化ナトリウム溶液などが含まれる。更に、無菌固定油も溶媒または懸濁剤として使用されている。固定油および脂肪酸、例えば油酸などを注射可能調剤の調製に使用しても良い。
本発明の化合物および製薬的に容認可能な塩は、薬物動態的に貴重な性質を有しており、本発明の化合物または製薬的に容認可能なその塩の製薬的有効量と1つまたはそれ以上の製薬的に容認可能な賦形剤を組み合わせた製薬組成物として使用可能である。賦形剤には、担体、希釈剤、充填剤、風味剤、甘味料、潤滑剤、溶解剤、懸濁剤、その他の通常の補助剤が含まれる。適切な調剤方法は、投与経路および賦形剤間の相互作用により影響を受ける。製薬組成物は、通常、本発明の化合物である活性成分を約1〜約99重量%含んでいる。
固体の調剤には粉末、錠剤、そしてカプセルが含まれる。固体の担体は、風味剤、潤滑剤、溶解剤、懸濁剤、結合剤、錠剤崩壊剤、カプセル化物質としても機能する1つまたはそれ以上の種類の物質であっても良い。
無菌液体調剤には、懸濁液、乳濁液、シロップ、そしてエリクシルが含まれる。活性成分は、無菌水、無菌有機溶媒、あるいは無菌水や無菌有機溶媒の混合液のような製薬的に容認可能な担体に溶解または懸濁しても良い。注射可能な調剤は、例えば、細菌またはウイルス保持フィルターによる濾過や放射線照射によって滅菌しても良いし、無菌固体組成物の形の滅菌剤を使用前に無菌水または他の注射可能無菌媒体に溶解または分散することにより滅菌しても良い。
本発明の化合物は、患者へ投与する前に、最小投薬単位の形に調剤しても良い。最小投薬単位の形と言うのは、被験者や他の哺乳動物に投与するのに適した形の最小投薬量を含む個々に分離されたものを言う。最小投薬単位は、予め決定される本発明の活性化合物の量であり、通常は1つまたはそれ以上の製薬的に容認可能な賦形剤との関連で目的の治療効果を得るための量として計算される。最小投薬単位の活性成分の量は特定の治療内容により様々であり、約0.01〜約1000mgの間で調整される。
本発明の化合物は、単一の1日投薬量として投与しても良いし、1日投薬量を2、3またはそれ以上の回数に分割して投与しても良い。あるいは連続注入を行なっても良い。勿論、投与が経皮により行なわれる場合は投与は連続的である。
本発明の化合物は、経口、皮下、局所、非経口(例えば静脈内や筋肉内)、気管支内、鼻腔内など種々の経路により投与可能である。
本発明の化合物の連続注入とは、コントロールされた環境の下に、ペプチドを患者に長期間、非経口的に投与することを意味する。連続注入による投与には、これだけに限定されるものではないが、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、脳内、動脈内投与などの方法を使って、ポンプ、デポー剤、座薬、ペッサリー、経皮パッチ、あるいは他の局所投与(例えば、頬内、舌下、スプレー、軟膏、ゲルなど)により行なう方法が含まれる。
本発明の化合物を送達するポンプは、患者の体内に埋め込むこともできる。あるいは、カテーテル、針または他の連結方法を使ってポンプを患者の体の外に装着しても良い。医薬品の送達に適したポンプであれば、どのようなものでも使用可能である。例えば、米国特許番号6,659,982に記載されているようなポンプでも良い。
デポー剤は本発明の化合物を含む生体適合性ポリマーであり、ペプチドを時間をかけて送達する。例えば、マイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノ粒子、リポソーム、ヒドロゲル、あるいは他のポリマー・インプラントがそれに含まれる。デポー剤により作用薬を送達する好ましい期間は、1週間、2週間、そして1ヶ月である。必要ならば、患者に別のデポー剤を投与して、ペプチドの継続送達を行なう。
半減期を長くするように本発明の化合物を加工することによっても、MC4受容体作用薬が受容体に送達する時間を持続させることができる。そういう修飾には、アルブミン、抗体、および抗原などの分子量の大きい蛋白質と結合させる方法や、脂肪酸、ポリエチレングリコール(PEG)ポリマーなどと結合させることにより半減期を長くする化学修飾などが含まれる。
本発明の化合物は、目的とする治療内容により、単独で使用しても良いし、1つまたはそれ以上の活性成分と組み合わせて使用しても良い。併用療法には、構造式I、IIまたはIIIの化合物と1つまたはそれ以上の活性成分を含む単一の製薬組成物を投与する方法、および構造式I、IIまたはIIIの化合物と各活性成分をそれぞれ別の製薬調剤として投与する方法も含まれる。調剤を別々に投与する方法の場合は、構造式I、IIまたはIIIの化合物と1つまたはそれ以上の活性成分を実質的に同時に投与しても良いし、時間をずらして、つまり一定の順序に従ってそれを投与しても良い。併用療法にはこういう方法のすべてが含まれていることは了解済みである。
肥満治療のための好ましい併用療法は、本発明の化合物をシブトラミン(またはシブトラミンの活性代謝産物、例えばデスメチル・シブトラミンおよびジデスメチル・シブトラミン)と組み合わせて使用する方法である。シブトラミン塩酸塩一水和物であるのが更に好ましい。別の好ましい組み合わせは、本発明の化合物をオーリスタットと組み合わせて使用する方法である。
性的機能不全(勃起不全)の治療のための好ましい併用療法は、本発明の化合物をクエン酸シルデナフィルと組み合わせて使用する方法である。別の好ましい組み合わせは、本発明の化合物をタダラフィルと組み合わせて使用する方法である。別の好ましい組み合わせは、本発明の化合物をバルデナフィルと組み合わせて使用する方法である。バルデナフィルの塩酸塩であるのが更に好ましい。
以下の実施例は本発明の範囲を制限する意図を持って行われたものではない。本発明のペプチドはすべて手動または自動合成技術を使い、固体相合成法により合成できる(メリフィールド(Merrifield)、J.Am.Chem.Soc.85:2149−54、1963)。自動アセンブリーは、ABI 431Aまたは433Aシンセサイザーを使って実現できる。
化合物No.48:Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
Arg−Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys配列は、以下に示す図Aに従って、ABI 431を使う標準のFmoc化学により合成する。自動アセンブリーは、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)の標準シングル1.5時間ジサイクロへキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾール(DCC/HOBt)活性化プロトコールを使って実行される。使用される固体支持体はRink MBHA樹脂(リンク(Rink)、Tet.Lett.28:3787−90、1987)であり、側鎖保護基はArg(Pbf)、Cys(Trt)、Glu(OtBu)、Gln(Trt)、His(Trt)、Trp(Boc)、Tyr(tBu)である。保護されたアミノ酸とRink樹脂はノバ・バイオケム(Nova Biochem)またはミッドウェスト・バイテク(Midwest Biotech)から購入できる。鎖構築後のα−アミノ基のアセチル化は、5当量の無水酢酸、10当量のDIEA(無水DMFまたはNMP中)とともに、室温で1時間、オフラインで行なわれる。仕上がったペプチドは、TFA/H2O/TIS/EDT(95/2/1/2、v/v)またはTFA/H2O/TIS/アニソール(92/2/4/2、v/v)のスカベンジャー・カクテルを室温で2時間使用して、脱保護と樹脂からの開裂を同時に行なう。次に溶媒を真空蒸発させ、沈殿したペプチドを冷却ジエチルエーテルで3度洗浄し、スカベンジャーを除去する。粗生成物は環化反応に直接使用する。
環化プロトコール
遊離システイン・スルフヒドリル基の酸化は、20%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含む0.2M酢酸アンモニウム緩衝液中pH7.0で空気酸化することにより、あるいは30%DMSOを含む2.7Mグアニジン緩衝液中の2,2’−ピリジルジスルフィドで処理することにより行なわれる。いずれの場合も、最終生成物は高性能液体クロマトグラフィで単離する。
精製
精製は標準の予備HPLC技術を使って行なう。環化反応の直後、ペプチドを希釈し、HPLCカラムに載せ、214nmでモニターしながら、0.1%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル・グラジエントで溶出する。適切な画分を集め、凍結乾燥する。最終生成物の特徴づけは、当業者が良く知っている分析用HPLCと質量分析を用いて行なう。データの要約は以下の表2に示してある。
錯酸塩への変換
ペプチドを0.1%TFA/H2Oで平衡化した2.1x25cm Zorbax C18予備カラムに吸収させる。次にカラムを2容量の0.1M酢酸アンモニウム/5%アセトニトリル、その後2カラム容量の水で洗浄する。ペプチドは2%酢酸を使って溶出し、凍結乾燥する。
反応式A:
Figure 2006527773
Figure 2006527773
以下の化合物は説明目的のための例に過ぎず、本発明を制限する方向に解釈されるべきではない。
化合物No.1:Ac−シクロ[Cys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6および8であるFmoc−Glu(OtBu)およびFmoc−Arg(pbf)は使用しない。
化合物No.2:Ac−Cya−Arg−シクロ[Cys−Ala−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)はFmoc−Alaで置き換える。ステップ8と9の間に、Fmoc−Cya(Fmoc−システイン酸)のステップを加える。更に、ペプチド環化(ジスルフィド結合の形成)は、10当量のヨウ素(DMF中)を使い、室温で2時間、樹脂上で行なう。
化合物No.3:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Ala−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Alaを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間に加える。
化合物No.4:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Arg−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Arg(Pbf)を使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.5:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Asn−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Asnを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間に加える。
化合物No.6:Ac−シクロ[Cys−Asp−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8でFmoc−Arg(Pbf)を使用しない。ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Aspを使用する。
化合物No.7:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Asp−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Aspを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間に加える。
化合物No.8:Ac−シクロ[Cys−Gln−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8でFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Glnを使用する。
化合物No.9:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Gln−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)は使用しないし、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Gln(Trt)を使用する。更に、Rink樹脂の代わりにプリロードしたFmoc−Cys(Trt)−Wang樹脂(ウォン(Wang)、J.Am.Chem.Soc.95:1328−33、1972)を使用する。
化合物No.10:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Gln−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OMeの合成
実施例10に従って調製できる。開裂、環化、精製後、ペプチド(化合物No.9)を無水メタノールに溶解する。次に、塩化水素ガスを約30秒間メタノール溶液に通す。反応を室温で10分間行なわせる。溶媒は真空除去し、最終生成物は実施例1に記載の方法で精製する。
化合物No.11:Tyr−Arg−シクロ[Cys−Gly−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Glyを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8の後に加える。ステップ9の無水酢酸によるアセチル化を省く。
化合物No.12:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Gly−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Glyを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.13:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−His−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Hisを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.14:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Ile−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Ileを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.15:Ac−シクロ[Cys−Leu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Leuを使用する。
化合物No.16:Ac−シクロ[Cys−Lys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Lys(Boc)を使用する。
化合物No.17:N−メチル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Met−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9の無水酢酸を使ったアセチル化は使用しない。ステップ8の後、Fmoc−N−メチル−Tyrを使用する。更に、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Metを使用する。
化合物No.18:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Met−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Metを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.19:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Phe−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Pheを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.20:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Pro−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Proを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.21:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Ser−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Serを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.22:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Thr−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Thrを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.23:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Trp−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Trpを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.24:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Tyr−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Tyr(tBu)を使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間に加える。
化合物No.25:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Val−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)の代わりにFmoc−Valを使用する。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間で使用する。
化合物No.26:Ac−Arg−シクロ[Cys−Cya−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)をFmoc−Cyaで置き換える。更に、ペプチド環化(ジスルフィド結合の形成)は、10当量のヨウ素(DMF中)を使い、室温で2時間、樹脂上で行なう。
化合物No.27:Ac−D−Arg−シクロ[Cys−Cya−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は、それぞれFmoc−CyaとFmoc−D−Arg(pbf)で置き換える。更にペプチド環化は、10当量のヨウ素(DMF中)を使い、室温で2時間、樹脂上で行なう。
化合物No.28:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Cya−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)はFmoc−Cyaで置き換える。Fmoc−Tyr(tBu)をステップ8と9の間に加える。更にペプチド環化は、10当量のヨウ素(DMF中)を使い、室温で2時間、樹脂上で行なう。
化合物No.29:シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8と9は省く。
化合物No.30:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。
化合物No.31:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−(4−F−D−)Phe]−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。更にステップ4では、Fmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−F−D−Pheを使用する。
化合物No.32:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。
化合物No.33:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。更に、Fmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Br−D-Pheを使用する。
化合物No.34:Ac−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Me−Hisを使用する。ステップ8のFmoc−Arg(Pbf)は省く。
化合物No.35:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Lys−Pro−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−Lys(Boc)とFmoc−Proを使用する。Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。
化合物No.36:Ac−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys−Ser−Pro−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−SerとFmoc−Proを使用する。Fmoc−Arg(Pbf)はステップ8で使用しない。
化合物No.37:N−プロピオニル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8は実行しない。更に、ステップ9は無水酢酸の代わりにプロピオン酸/DCC/HOBtで行う。
化合物No.38:N−ブチリル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8は実行しない。更に、ステップ9は無水酢酸の代わりに酪酸/DCC/HOBtで行なう。
化合物No.39:N−バレリル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8は実行しない。更に、ステップ9は無水酢酸の代わりにバレリアン酸/DCC/HOBtで行なう。
化合物No.40:3−グアニジノプロピオニル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
ペプチド樹脂Cys(Trt)Glu(OtBu)His(Trt)−D−Phe−Arg(Pbf)Trp(Boc)Cys(Trt)−Rink−PSを前に記載した標準Fmoc化学を使って合成する。次にDCC/HOBt(DMF中)で活性化した3倍過剰の市販のFmocHNCH2CH2COOHで、樹脂を1.5時間処理する。Fmoc基は30%ピペリジン(DMF中)で除去し、樹脂はDMFおよびDCMで洗浄する。次に樹脂をNMPに懸濁し、2.0当量のN,N−ジ(Boc)−1−グアニルピラゾールおよび2.0当量のDIEA(NMP中)で処理し、室温で一晩振盪する(バーナトウィッツ(Bernatowicz), ウー(Wu), マツエダ(Matsueda)、J.Org.Chem.57(8):2497−2502、1992)。
樹脂は大量のNMP、DCM、およびMeOHで洗浄する。遊離アミンのニンヒドリン試験はネガティブである。樹脂は開裂、脱保護し、その結果得られるペプチドは、前に記載した方法で環化し精製する。
化合物No.41:4−グアニジノブチリル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
ペプチドは上述の実施例40に従って調製できるが、Fmoc−HNCH2CH2COOHの代わりにFmocHNCH2CH2CH2COOHを使用する。
化合物No.42:5−グアニジノバレリル−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
ペプチドは上述の実施例40に従って調製できるが、FmocHNCH2CH2COOHの代わりにFmocHNCH2CH2CH2CH2COOHを使用する。
化合物No.43:Ac−Dap−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ArgCysGluHis−D−PheArgTrpCys樹脂は無水酢酸ではなく、DCC/HOBtで活性化した3.0当量のN−α−Fmoc−N−β−tBoc−L−ジアミノプロピオン酸で処理する。N−末端Fmoc基は30%ピペリジン(DMF中)で処理することにより除去する。遊離のN−末端は5当量の無水酢酸と10当量のDIEA(無水DMF中)で1時間、室温で処理する。樹脂の開裂、環化、精製は実施例1の方法で行う。
化合物No.44:Ac−Dab−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Arg−Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys樹脂は無水酢酸ではなくDCC/HOBtで活性化した3.0当量のN−α−Fmoc−N−γ−tBoc−L−ジアミノ酪酸で処理する。N−末端のFmoc基は30%ピペリジン(DMF中)で処理することにより除去する。遊離のN−末端は5当量の無水酢酸と10当量のDIEA(無水DMF中)で1時間、室温で処理することにより除去する。樹脂の開裂、環化、精製は実施例1の方法で行う。
化合物No.45:Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.46:D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)はFmoc−D−Arg(pbf)で置き換える。更に、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は行なわない。
化合物No.47:Ac−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4のFmoc−D−Pheとステップ8のFmoc−Arg(pbf)はそれぞれFmoc−PheとFmoc−D−Arg(pbf)で置き換える。
化合物No.48:Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できる。
化合物No.49:Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.50:Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.51:Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及びAc−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−(1−Me−His)を使用する。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.52:Ac−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−D−Arg(Pbf)を使用する。
化合物No.53:Ac−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)の代わりにFmoc−D−Arg(pbf)を使用する。更に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.54:Ac−hArg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−hArg(Pbf)を使用する。
化合物No.55:Ac−Cit−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Citを使用する。
化合物No.56:Ac−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及びAc−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−)D−His]−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Me−Hisを使用する。ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Citを使用する。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.57:Ac−Leu−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Leuを使用する。
化合物No.58:Ac−Lys−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Lys(Boc)を使用する。
化合物No.59:Ac−Lys(ipr)−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Lys(ipr)(Boc)を使用する。
化合物No.60:Ac−nLeu−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−nLeuを使用する。
化合物No.61:Ac−nLeu−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Ser−Pro−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−SerとFmoc−Proを使用する。更に、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−nLeuを使用する。
化合物No.62:Ac−Orn−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Ornを使用する。
化合物No.63:Ac−Val−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Valを使用する。
化合物No.64:N−(2−ナフタレンスルホニル)−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)とステップ9の無水酢酸はそれぞれFmoc−D−Arg(pbf)と2−ナフタレンスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.65:N−(4−(2−ナフタレンスルホンアミド)−4−オキソ−ブチリル)−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)とステップ9の無水酢酸はそれぞれFmoc−D−Arg(pbf)と無水琥珀酸で置き換える。ナフタレン2’−スルホンアミドの付加は次のようにして行なう。ステップ9の後、樹脂をDCMで膨潤させ、無水DMFで数回洗浄する。次に5当量のナフタレン2’−スルホンアミド、10当量のPyBOP、そして10当量のDIEA(無水DMF中)を触媒量のDMAP(4−(N,N’−ジメチルアミノ)ピリジン)と一緒に樹脂に加える。室温で3時間、カップリング反応を行なわせ、樹脂を洗浄・乾燥する。
化合物No.66:3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Arg−Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys樹脂は無水酢酸ではなく、DCC/HOBtで活性化した過剰の3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸で処理する。環化と精製は実施例1の方法で行う。
化合物No.67:3−(4−メチルベンゾイル)プロピオニル−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Arg−Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys樹脂は無水酢酸ではなくDCC/HOBtで活性化した過剰の3−(4−メチルベンゾイル)プロピオン酸で処理する。環化と精製は実施例1の方法で行う。
化合物No.68:Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。ステップ8の後、Fmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.69:Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。ステップ8の後、Fmoc−Tyr(tBu)を加える。更に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.70:Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH−(CH26−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Risk樹脂の代わりに、1,6−ジアミノヘキサントリチル樹脂(ナッシュ(Nash)、バイクロフト(Bycroft)、チャン(Chan)、Tet.Lett.37(15):2625−28、1996)を使用する。更に、ステップ9は行なわない。
化合物No.71:Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Glu−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−Gluを使用する。ステップ8の後にFmoc−Tyr(tBu)を加える。ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は省く。
化合物No.72:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.73:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.74:N−スクシニル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9は無水酢酸ではなく無水スクシニルで行なう。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.75:N−グルタリル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9は無水酢酸ではなく無水グルタリルで行なう。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.76:N−グルタリル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9は無水酢酸ではなく無水グルタリルで行なう。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.77:N−グルコノイル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9は行なわない。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。ペプチドはDMFに溶解し、一晩グルコノラクトン/DMAPと反応させる。最終生成物は精製する。
化合物No.78:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−アルコールの合成
公表されている方法(ヤン(Yan)及びマイヤー(Mayer)、J.Org.Chem.68(3):1161−62、2003)に従って、市販のFmoc−Cys(Trt)アルコールを市販のトリクロロアセトイミデート誘導Wang樹脂に付加する。ペプチド鎖は通常の方法で拡張し、樹脂に結合したTyr−Arg−Cys−Glu−His−DPhe−Arg−Trp−Cysアルコール配列を得る。α−アミノ酸のアセチル化は、上述の如く、5当量の無水酢酸と10当量のDIEA(無水DMF中)を使い、室温で1時間行なう。樹脂の開裂、環化、精製は上述の実施例に従って行なう。
化合物No.79:Ac−Tyr−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−D−Arg(Pbf)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.80:Ac−Tyr−Arg−シクロ[dCys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−D−Cysを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.81:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.82:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−(1−Me−His)を使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−)D−His]−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.84:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.85:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Me−Hisを使用する。ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−F−D−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−F−D−Phe)-Arg-Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.86:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys-Glu−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.87:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.88:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Cl−D−Pheを使い、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−(1−Me−His)を使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−DHis)−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.89:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Br−D−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.90:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.91:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Br−D−Pheを使用し、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−(1−Me−His)を使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−Br−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.92:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−(4−Me−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Me−D−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.93:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−(4−OMe−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−OMe−D−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.94:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−OMe−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.95:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−OMe−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Me−Hisを使用する。ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−OMe−D−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−(4−OMe−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2及び
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−(4−OMe−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.96:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(3−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−3−Me−Hisが使用される。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.99:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Bzl−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.100:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Bzl−D−His)−DPhe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Bzl−Hisを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Bzl−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Bzl−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Bzl−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Bzl−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.101:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−Bom−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Bom−Hisを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.110:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(2−フリル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−β−(2−furyl)−Alaを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.111:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(チエン−2−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−β−(チエン−2−イル)−Alaを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.112:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(1,3−チアゾール−4−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−β−(1,3−チアゾール−4−イル)−Alaを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.113:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(ピリジン−4−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−β−(ピリジン−4−イル)−Alaを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.114:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−グリシノールの合成
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりにグリシノール2−クロロトリチル樹脂(バーロス(Barlos)、チャッツィ(Chatzi)、ガトス(Gatos)、及びスタブロポロス(Stavropoulos)、Int.J.Pept.Protein Res.37(6):513−20、1991)を使用する。
化合物No.115:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−2−(2−アミノエトキシ)エタノールの合成
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりに2−(2−アミノエトキシ)エタノール2−クロロトリチル樹脂(バーロス(Barlos)、チャッツィ(Chatzi)、ガトス(Gatos)、及びスタブロポロス(Stavropoulos)、Int.J.Pept.Protein Res.37(6):513−20、1991)を使用する。
化合物No.116:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Serアルコールの合成
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。公表されている方法(ヤン(Yan)とマイヤー(Mayer)、J.Org.Chem.68:1161−62、2003)に従い、ステップ1の前にWang樹脂をFmoc−セリノール(tBu)でプリロードする。ステップ8と9の間でTyr(tBu)を使用する。
化合物No.117:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH−(CH26−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりに1,6−ジアミノヘキサントリチル樹脂(ナッシュ(Nash)、バイクロフト(Bycroft)、およびチャン(Chan)、Tet.Lett.37(15):2625−28、1996)を使用する。
化合物No.118:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Glu−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−Glu(OtBu)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.119:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Ser−Pro−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−SerとFmoc−Proを使用する。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyrを使用する。
化合物No.120:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Ser−Proアルコール
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。公表されている方法(ヤン(Yan)とマイヤー(Mayer)、J.Org.Chem.68:1161−62、2003)に従い、Wang樹脂をFmoc−プロリノールでプリロードし、ステップ1の前にFmoc−Ser(tBu)を加える。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.121:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Lys−Pro−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−Lys(Boc)とFmoc−Proを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。
化合物No.122:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Lys−Proアルコール
実施例1に従って調製できるが、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。公表されている方法(ヤン(Yan)とマイヤー(Mayer)、J.Org.Chem.68:1161−62、2003)に従い、Wang樹脂をFmoc−プロリノールでプリロードし、ステップ1の前にFmoc−Lys(Boc)を加える。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.123:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−Arg−Phe−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1の前にFmoc−Arg(Pbf)とFmoc−Pheを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。
化合物No.124:Ac−Tyr−Cit−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Citを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.125:Ac−Tyr−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及びAc−Tyr−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−1−Me−Hisを使用する。ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Citを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Ac−Tyr−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Cit−シクロ[Cys−Glu−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.126:Ac−Tyr−hArg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−hArg(Pbf)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(OtBu)を加える。
化合物No.127:Ac−Tyr−(l−β−hArg)−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−l−β−hArg(Pbf)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−(tBu)を使用する。
化合物No.128:Ac−Tyr−Lys−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Lys(Boc)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。
化合物No.129:Ac−Tyr−Ser−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Serを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。
化合物No.130:Ac−Tyr−Val−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)の代わりにFmoc−Valを使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。
化合物No.131:N−スクシニル−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9は無水酢酸の代わりに無水スクシニルを使って行なう。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.132:シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6と8のFmoc−Glu(OtBu)とFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。更に、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。最後に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.133:シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)、そしてステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.134:シクロ[hCys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)、そしてステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用し、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−(4−F−D−Phe)を使用する。
化合物No.135:シクロ[hCys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)、そしてステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ7ではFmoc−hCys(Trt)を使用し、ステップ4ではFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.136:Ac−シクロ[hCys−His−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)をステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ4のFmoc−D−Pheとステップ7のFmoc−Cys(Trt)はそれぞれFmoc−PheとFmoc−hCys(Trt)で置き換える。
化合物No.137:Ac−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。更に、ステップ7のシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.138:Ac−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ7のシステインの代わりにホモシステインを使用し、ステップ8からFmoc−Arg(Pbf)を省く。Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.139:Ac−シクロ[hCys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ7のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−(4−F−D−Phe)を使用する。
化合物No.140:Ac−シクロ[hCys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ4と7のFmoc−Cys(Trt)とFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.141:N−シクロプロパンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7のFmoc−Cys(Trt)はFmoc−hCys(Trt)で置き換える。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロプロパンカルボン酸で置き換える。
化合物No.142:N−シクロブタンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロブタンカルボン酸で置き換える。
化合物No.143:N−シクロペンタンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7のFmoc−Cys(Trt)はFmoc−hCys(Trt)で置き換える。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロペンタンカルボン酸で置き換える。
化合物No.144:N−シクロヘキサンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロヘキサンカルボン酸で置き換える。
化合物No.145:N−ヘキサノイル-シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したn−ヘキサン酸で置き換える。
化合物No.146:N−ベンゾイル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化した安息香酸で置き換える。
化合物No.147:4−フェニルブチリル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化した4−フェニル酪酸で置き換える。
化合物No.148:3−グアニジノプロピオニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ7のFmoc−Cys(Trt)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−β−Ala(Fmoc−3−アミノプロピオン酸)で置き換える。更に、ステップ9のアセチル化は次の処置(グアニジル化)で置き換える。Fmocの脱保護の後、樹脂は10当量のN,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシアミジンおよび10当量のDIEA(NMP(N−メチルピロリドン)中)と一緒に室温で一晩インキュベートする。
化合物No.149:5−グアニジノバレリル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ7のFmoc−Cys(Trt)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は、Fmoc−hCys(Trt)とFmoc−5−アミノ吉草酸でそれぞれ置き換える。更に、ステップ9のアセチル化は次の処置(グアニジル化)で置き換える。Fmocの脱保護の後、樹脂は10当量のN,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシアミジンおよび10当量のDIEA(NMP(N−メチルピロリドン)中)と一緒に室温で一晩インキュベートする。
化合物No.150:N−フェニルスルホニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ9の無水酢酸はフェニルスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.151:N−(2−ナフタレンスルホニル)−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ9の無水酢酸は2−ナフタレンスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.152:N−(4−フェニルスルホンアミド−4−オキソ−ブチリル)−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ9の無水酢酸は無水琥珀酸で置き換える。更にステップ9の後に1ステップを加える。フェニルスルホンアミドの付加は次のようにして行なう。ステップ9の後、樹脂をDCM中で膨潤させ、無水DMFで数回洗浄する。次に5当量のフェニルスルホンアミド、10当量のPyBOP、そして10当量のDIEA(無水DMF中)を触媒量のDMAP(4−(N,N’−ジメチルアミノ)ピリジン)と一緒に樹脂に加える。カップリング反応を室温で3時間行ない、樹脂は洗浄・乾燥する。
化合物No.153:Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.154:D−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)はFmoc−D−Arg(pbf)で置き換え、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。最後に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.155:Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。最後に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.156:Arg−シクロ[hCys−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.157:Arg−シクロ[hCys−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ5ではFmoc−His(Trt)の代わりにFmoc−(1−Me−His)を使用する。ステップ6ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。Fmoc−(1−Me−His)の側鎖が保護されていないので、この残基はカップリングのときラセミ化され、2種類のペプチドを提供する。
Arg−シクロ[hCys−(1−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Arg−シクロ[hCys−(1−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
この2つのペプチド異性体はHPLCで容易に分離できる。各ペプチドの1−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.158:Ac−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.159:Ac−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。最後に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.160:Ac−nLeu−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ7のFmoc−Cys(Trt)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)はそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−nLeuで置き換える。
化合物No.161:N−フェニルスルホニル−Gly−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ7と8では、それぞれFmoc−Cys(Trt)とFmoc−Arg(pbf)の代わりにFmoc−hCys(Trt)とFmoc−Glyを使用する。ステップ9の無水酢酸はフェニルスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.162:Tyr−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。最後に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.163:Tyr−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。更に、ステップ8の後にFmoc−Tyr(tBu)を加える。最後に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.164:Ac−Tyr−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。ステップ6ではFmoc−Glu(OtBu)を使用しない。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.165:Ac−Tyr−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−OHの合成
実施例1に従って調製できるが、Fmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。ステップ8の後にFmoc−Tyr(tBu)を加える。最後に、Rink樹脂の代わりにWang樹脂を使用する。
化合物No.166:Ac−Tyr−Arg−シクロ[hCys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を使用する。ステップ7ではシステインの代わりにホモシステインを使用する。
化合物No.167:Ac−シクロ[hCys−His−(β−シクロへキシル−D−Ala)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ7のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−(β−シクロへキシル−D−Ala)を使用する。
化合物No.168:Ac−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりに、それぞれFmoc−ペニシラミン(Trt)とFmoc−hCys(Trt)を使用する。
化合物No.169:Ac−シクロ[hCys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)およびステップ4のFmoc−D−Pheは、それぞれFmoc−ペニシラミン(Trt)、Fmoc−hCys(Trt)、そしてFmoc−4−Cl−D−Pheで置き換える。
化合物No.170:N−ヘキサノイル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−ペニシラミン(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したn−ヘキサン酸で置き換える。
化合物No.171:N−シクロペンタンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)は、それぞれFmoc−ペニシラミン(Trt)とFmoc−hCys(Trt)で置き換える。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロペンタンカルボン酸で置き換える。
化合物No.172:N−シクロヘキサンカルボニル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−ペニシラミン(Trt)が使用される。更にステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化したシクロヘキサンカルボン酸で置き換える。
化合物No.173:N−ベンゾイル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)Fmoc−ペニシラミン(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化した安息香酸で置き換える。
化合物No.174:4−フェニルブチリル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−ペニシラミン(Trt)を使用する。更に、ステップ9の無水酢酸は、DIC(1,3−ジイソプロピルカルボジイミド)/HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)で予め活性化した4−フェニル酪酸で置き換える。
化合物No.175:N−(フェニルスルホニル)−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−ペニシラミン(Trt)を使用する。ステップ9の無水酢酸はフェニルスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.176:(4−ベンゼンスルホンアミド)ブチリル−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ8では、Fmoc−Arg(pbf)はFmoc−γ−アミノ酪酸で置き換える。更に、ステップ7と1では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−ペニシラミン(Trt)を使用する。ステップ9の無水酢酸はフェニルスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.177:Ac−nLeu−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)およびステップ8のFmoc−Arg(pbf)は、それぞれFmoc−ペニシラミン(Trt)、Fmoc−hCys(Trt)、そしてFmoc−nLeuで置き換える。
化合物No.178:N−フェニルスルホニル−Gly−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−ペニシラミン]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ1、7、8では、それぞれFmoc−Cys(Trt)、Fmoc−Cys(Trt)、そしてFmoc−Arg(pbf)の代わりにFmoc−ペニシラミン(Trt)、Fmoc−hCys(Trt)、そしてFmoc−Glyを使用する。ステップ9の無水酢酸はフェニルスルホニルクロライドで置き換える。
化合物No.179:シクロ[3−チオプロピオニル−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)、そしてステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1と7では、Fmoc−Cys(Trt)の代わりにそれぞれFmoc−hCys(Trt)と(S−Trt)−3−チオプロピオン酸を使用する。
化合物No.180:シクロ[Cys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。
化合物No.181:シクロ[Cys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)、ステップ8のFmoc−Arg(pbf)、そしてステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−(4−F−D−Phe)を使用する。
化合物No.182:シクロ[Cys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1と4では、それぞれFmoc−Cys(Trt)とFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.183:Ac−シクロ[Cys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)をステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ1と4では、Fmoc−Cys(Trt)とFmoc−D−Pheの代わりにFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.184:Ac−シクロ[Cys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−F−D−Pheを使用する。
化合物No.185:Ac−シクロ[Cys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.186:Arg−シクロ[Cys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。
化合物No.187:Arg−シクロ[Cys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−F−D−Pheを使用する。
化合物No.188:Arg−シクロ[Cys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.189:Ac−Arg−シクロ[Cys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ1ではFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。
化合物No.190:Ac−Arg−シクロ[Cys−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−F−D−Pheを使用する。
化合物No.191:Ac−Arg−シクロ[Cys−His−(4−Cl−D−Phe)−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。更に、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)とステップ4のFmoc−D−Pheの代わりに、それぞれFmoc−hCys(Trt)とFmoc−4−Cl−D−Pheを使用する。
化合物No.192:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.193:Ac−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ6ではFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ8ではFmoc−Arg(Pbf)は使用しない。
化合物No.194:Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ6ではFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ9の無水酢酸によるアセチル化は使用しない。
化合物No.195:Ac−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ6ではFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。
化合物No.196:Ac−Tyr−Arg−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ6ではFmoc−Glu(OtBu)は使用しない。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.197:Ac−Tyr−Arg−シクロ[hCys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−hCys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ1と7のFmoc−Cys(Trt)の代わりにFmoc−hCys(Trt)を使用する。ステップ8と9の間でFmoc−Tyr(tBu)を加える。
化合物No.198:Ac−シクロ(s−CH2)−S)[Cys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例1に従って調製できるが、ステップ6のFmoc−Glu(OtBu)とステップ8のFmoc−Arg(pbf)は使用しない。更に、線形ペプチドの樹脂からの開裂と脱保護の後、ジスルフィド結合を形成する環化は行なわない。その代わり、粗ペプチド(200mg)を1.0MのTBAF(フッ化テトラブチルアンモニウムTHF溶液)3mLを含む200mLのジクロロメタン/アセトニトリル(1:1 v/v)に懸濁し、室温で30分撹拌する。次に3mLの氷酢酸を加え反応を静める。溶媒は真空除去する。
化合物No.83:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−(4−F−D−Phe)−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
アミノ酸の側鎖保護は、以下の図Bに示されるように、標準のt−ブチルオキシカルボニルtBoc化学に基づいている。Cys(4−MeBzl)、Trp(CHO)、4−F−D−Phe、His(3−bom)、Glu(O−cHx)、Cys(4−MeBzl)、Arg(p−Tos)、Tyr(2−BrZ)。固体支持体としては市販のMBHA樹脂(ミッドウェスト・バイオテク(Midwest Biotech))を使用する。カップリングは、DCC/HOBtで活性化した3倍過剰のアミノ酸で各残基を手動でカップリングする方法、および製造元の標準t−BocプロトコールでプログラムされたABI 431AまたはABI 433A合成機を使って自動で行なう方法がある。N−末端アセチル化は、5当量の無水酢酸と10当量のDIEA(無水DMF中)と一緒に室温で1時間反応させることにより行なう。トリプトファンのホルミル基の脱保護は、樹脂結合ペプチドを20%ピペリジン(DMF中)で処理し、DMFとジクロロメタンで洗浄することにより行なわれる。m−クレゾールとチオクレゾールの存在下に、液体フッ化水素で1時間(0℃)処理することにより、ペプチドの樹脂からの開裂と脱保護が同時に行なわれる。ペプチドはエーテルで沈殿させ、エーテルで洗浄し、酢酸水溶液で抽出し、凍結乾燥する。
環化プロトコール
遊離システイン・スルフヒドリル基の酸化は、20%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含む0.2M酢酸アンモニウム緩衝液中pH7.0で空気酸化することにより、あるいは30%DMSOを含む2.7Mグアニジン緩衝液中の2,2’−ピリジルジスルフィドで処理することにより行なわれる。いずれの場合も、最終生成物は高性能液体クロマトグラフィで単離する。
精製
精製は標準の予備HPLC技術を使って行なう。環化反応の直後、ペプチドを希釈し、HPLCカラムに載せ、214nmでモニターしながら、0.1%トリフルオロ酢酸水溶液/アセトニトリル・グラジエントで溶出する。適切な画分を集め、凍結乾燥する。最終生成物の特徴づけは、当業者が良く知っている分析用HPLCと質量分析を用いて行なう。
酢酸塩への変換
ペプチドを0.1%TFA/H2Oで平衡化した2.1x25cm Zorbax C18予備カラムに吸収させる。次にカラムを2容量の0.1M酢酸アンモニウム/5%アセトニトリル、その後2カラム容量の水で洗浄する。ペプチドは2%酢酸を使って溶出し、凍結乾燥する。
生成物は質量分析により特徴付けし、HPLC純度は当業者が容認する方法を使って検出される。要約は以下の表2に示してある。
反応式B:
Figure 2006527773
化合物No.97:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(5−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.98:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(5−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例182に従って調製できるが、ステップ5ではBoc−His(3−Bom)の代わりに、Boc−5−Me−(d/l)−His(3−Boc)を使用する。2種類のペプチド異性体はHPLCで容易に分離され、次の化合物を提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(5−Me−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(5−Me−D−His)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
各ペプチドの5−Me−His残基の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.102:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−ピラゾリル−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及びAc−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−ピラゾリル−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例182に従って調製できるが、ステップ5ではBoc−His(3−Bom)の代わりにBoc−1−ピラゾリル−(d/l)Alaを使用する。2種類のペプチド異性体はHPLCで容易に分離され、次の化合物を提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−ピラゾリル−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2及びAc−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(1−ピラゾリル−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
各ペプチドのHis残基置換の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.103:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及び化合物No.104:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例182に従って調製できるが、ステップ5ではBoc−His(3−Bom)の代わりにBoc−4−フェニル−1H−イミダゾリル−(d/l)Alaを使用する。2種類のペプチド異性体はHPLCで容易に分離され、次の化合物を提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
各ペプチドのHis残基置換の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.105:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(2−ピラジン−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成、及びAc−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(2−ピラジン−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例182に従って調製できるが、ステップ5ではBoc−His(3−Bom)の代わりにBoc−2−ピラジン−(d/l)Alaを使用する。2種類のペプチド異性体はHPLCで容易に分離され、次の化合物を提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(2−ピラジン−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2及び
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(2−ピラジン−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
各ペプチドのHis残基置換の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
化合物No.106:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(1,2,4−トリアゾール−3−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2、化合物No.107:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(1,2,4−トリアゾール−3−イル)−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2、化合物No.108:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−((1−ベンジル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2、及び化合物No.109:Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−((1−ベンジル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2の合成
実施例182に従って調製できるが、ステップ5ではBoc−His(3−Bom)の代わりにBoc−(β−((1−ベンジル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−(d/l)Alaを使用する。HF開裂のときベンジル保護基が部分的に除去される。合成により4種類のペプチド異性体が得られる。4種類のペプチド異性体はHPLCで容易に分離され、次の化合物を提供する。
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−((1−ベンジル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(1,2,4−トリアゾール−3−イル)−D−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−((1−ベンジル)−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2および
Ac−Tyr−Arg−シクロ[Cys−Glu−(β−(1,2,4−トリアゾール−3−イル)−Ala)−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2
各ペプチドのヒスチジン残基置換の絶対立体配置は、適切な標準ペプチドと対照を使った二次元NMR技術により明確になる。
表2:分析データ
Figure 2006527773

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MC受容体発現プラスミドの作成
ヒトMC1発現プラスミドの作成:ヒトゲノムDNA(クロンテック(Clontech)カタログ番号6550−1)をテンプレートとしてPCRによりヒトMC1 cDNAをクローン化する。開始コドン(ATG)とEcoRI部位を含むhMC1遺伝子特異的なフォーワードプライマー、および停止コドンとXbaI部位を含むhMC1遺伝子特異的なリバースプライマーをPCRに使用する。PCRにより生成された全長のhMC1 cDNAをpUC18/SmaIプラスミド(ファルマシア(Pharmacia)カタログ番号27−5266−01)にクローン化し、正しいhMC1 cDNAをDNA配列決定で確認する。配列決定されたpUC18hMC1はEcoRIとXbaIで消化し、hMC1 cDNA断片をpcDNA3.1(インビトロゲン(Invitrogen)カタログ番号V790−20)にサブクローン化し、発現プラスミドpCDNA3−hMC1を作成する。
ヒトMC3発現プラスミドの作成:ヒトゲノムDNA(クロンテック(Clontech)カタログ番号6550−1)をテンプレートとしてPCRによりヒトMC3 cDNAをクローン化する。開始コドン(ATG)とEcoRI部位を含むhMC3遺伝子特異的なフォーワードプライマー、および停止コドンとXbaI部位を含むhMC3遺伝子特異的なリバースプライマーをPCRに使用する。PCRにより生成された全長のhMC3 cDNAをpUC18/SmaIプラスミド(ファルマシア(Pharmacia)カタログ番号27−5266−01)にクローン化し、正しいhMC3 cDNAをDNA配列決定で確認する。配列決定されたpUC18hMC3はEcoRIとXbaIで消化し、hMC3 cDNA断片をpcDNA3.1(インビトロゲン(Invitrogen)カタログ番号V790−20)にサブクローン化し、発現プラスミドpCDNA3−hMC3を作成する。
ヒトMC4発現プラスミドの作成:hMC3 cDNAと同じような方法で、ヒト胎児脳cDNA(クロンテック(Clontech)カタログ番号7402−1)をテンプレートとして使い、PCRによりヒトMC4(hMC4)cDNAをクローン化する。hMC4 cDNA PCR生成物をEcoRI/XbaIで消化し、pCIneo(プロメガ(Promega)カタログ番号E1841)にクローン化し、配列決定する。その結果得られるhMC4Rプラスミドには2つの突然変異があるので、それを修正し、正しいhMC4蛋白質をコード化するhMC4 cDNAを作成する。修正したhMC4 cDNAはpcDNA3.1にサブクローン化し、発現プラスミドpCDNA3−hMC4を作成する。
ヒトMC5発現プラスミドの作成:ヒトゲノムDNA(クロンテック(Clontech)カタログ番号6550−1)をテンプレートとしてPCRによりヒトMC5 cDNAをクローン化する。開始コドン(ATG)とHindIII部位を含むhMC5遺伝子特異的なフォーワードプライマー、および停止コドンとXbaI部位を含むhMC5遺伝子特異的なリバースプライマーをPCRに使用する。PCRにより生成された全長のhMC5 cDNAをpUC18/SmaIプラスミド(ファルマシア(Pharmacia)カタログ番号27−5266−01)にクローン化し、正しいhMC5 cDNAをDNA配列決定で確認する。配列決定されたpUC18hMC5はEcoRIとXbaIで消化し、hMC5 cDNA断片をpcDNA3.1(インビトロゲン(Invitrogen)カタログ番号V790−20)にサブクローン化し、発現プラスミドpCDNA3−hMC5を作成する。
ヒトMCRSを発現する安定HEK−293細胞:全hMCRを発現する安定293細胞は、リポフェクタミンプラス試薬(インビトロゲン(Invitrogen)カタログ番号10964−013)のプロトコールに従って、pCDNA3−hMC4RとCREルシフェラーゼ・レポーター・プラスミドをHEK−293細胞に同時形質移入することにより作成する。安定トランスフェクタントを選択するため、形質移入の開始から48時間後にゲンチシン(G418)を300μg/mLの濃度で培地に加える。2〜3週間後、40〜50の分離されたクローンを選択し、増殖させ、ルシフェラーゼ・レポーター・ジーン・アッセイ・キット(ロシュ(Roche)カタログ番号1814036)を使ってルシフェラーゼ活性のアッセイを行なう。10nM NDP−αMSHによってルシフェラーゼ活性を強く刺激される安定クローンを約5つ確立する。
メランコルチン受容体全細胞cAMP蓄積アッセイ
フェノールレッドを含まないハンクスの平衡塩溶液(HBSS−092)、1M HEPES、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、牛胎児血清(FBS)、抗体/抗真菌性溶液、および酢酸ナトリウムはGibcoBRLから入手する。Triton X−100、アスコルビン酸、cAMP、および3−イソブチル−1−メチル−キサンチン(IBMX)はシグマ(Sigma)から購入する。牛血清アルブミン(BSA)はロシュ(Roche)から入手する。SPA PVT抗体結合ビーズタイプII抗ヒツジビーズおよび125I cAMPはアマシャム(Amersham)から入手する。抗ヤギcAMP抗体はICNから入手する。無酵素細胞解離溶液Hank’s basedはスペシャルティ・メディア(Specialty Media)から入手する。NDP−αMSHはカルビオケム(Calbiochem)から入手する。ジメチルスルホキシド(DMSO)はアルドリッチ(Aldrich)から入手する。
化合物の調製
作用薬アッセイにおいては、化合物は100% DMSO中10mMとして、 NDP−αMSH(コントロール)は33.3μM保存溶液として調製する。こういう溶液は100%DMSOで連続的に希釈する。化合物プレートは化合物希釈緩衝液(HBSS−092、1mMアスコルビン酸, 1mM IBMX、0.6%DMSO、0.1%BSA)でさらに希釈し、アッセイの最終濃度範囲を得る。化合物に関しては0.5%DMSO中600nM〜6pM、NDP−αMSHコントロールに関しては100nM〜1pMである。化合物溶液の20μLをこのプレートから4つのPET96ウェルプレートへ移す(アッセイはすべて各受容体に関して重複して行なう)。
細胞の培養および細胞の刺激
ヒトMC3RまたはMC4Rで安定的に形質移入されたHEK293細胞は、10%FBSおよび1%抗体/抗真菌性溶液を含むDMEM中で成長させる。アッセイが行なわれる日、細胞は無酵素細胞解離溶液で解離し、1x106細胞/mLで、細胞緩衝液(HBSS−092、0.1%BSA、10mM HEPES)に再び懸濁する。20μLの希釈化合物またはコントロールを含むPET96ウェルプレートに、ウェルあたり40μLの細胞懸濁液を加える。プレートは37℃の水浴中、20分間インキュベートする。50μLのクエンチバッファー(50mM酢酸ナトリウム、0.25%Triton X−100)でアッセイを停止する。
cAMP濃度の決定
放射性リガンド結合アッセイは、SPA緩衝液(50mM酢酸ナトリウム、0.1%BSA)中で行なう。ビーズ、抗体、および放射性リガンドをSPA緩衝液で希釈し、各96ウェルプレートにその十分量を提供する。クエンチしたアッセイ用の各ウェルに33.33μLのビーズ、33.33μLの抗体、そして33.33μLの125I−cAMPを含む100μLの混合液を加える。この値は、最終アッセイ容量210μLの最終濃度である6.3mg/mLビーズ、0.65%抗ヤギ抗体、そして61pMの125I−cAMP(25,000〜30,000CPMを含む)に基づいている。プレートは、12時間のインキュベーションの後、Wallac MicroBetaカウンターで計数する。
データは、同じ条件の下にアッセイした標準曲線を使ってcAMP pmolに換算する。そのデータはActivity Baseソフトウェアを使って解析し、作用薬効力(EC50)およびNDP−αMSHと比較した効力比較%データを算出する。
表3:MC4の効力および選択性
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【配列表】
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Claims (23)

  1. 式:
    Figure 2006527773
    [式中、WはGlu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、Trp、Phe、Lys、Leu、Cyaまたは不在、
    1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4NHC(NH)NH2、Tyr−βArg−、Ac−Tyr−β−hArg−、グルコノイル−Tyr−Arg−、Ac−ジアミノブチリル−、Ac−ジアミノプロピオニル−、N−プロピオニル−、N−ブチリル−、N−バレリル−、N−メチル−Tyr−Arg−、N−グルタリル−Tyr−Arg−、N−スクシニル−Tyr−Arg−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)Arg−、R6−SO2NHCH2CH2CH2C(O)−、C3−C7シクロアルキルカルボニル、フェニルスルホニル、C8−C14二環式アリールスルホニル、フェニル−(CH2qC(O)−、C8−C14二環式アリール−(CH2qC(O)−、
    Figure 2006527773
    であり、
    2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3、−NH−TyrC(O)CH3、R6SO2NH−、Ac−Cya−NH−、Tyr−NH−、HO−(C65)−CH2CH2C(O)NH−またはCH3−(C65)−C(O)CH2CH2C(O)NH−であり、
    3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、NH2−CH2−(CH2q−、HO−CH2−、(CH32CHNH(CH24−、R6(CH2q−、R6SO2NH−、Ser、Ile、
    Figure 2006527773
    であり、
    qは0、1、2または3、
    6はフェニルまたはC8−C14二環式アリール、
    mは1または2、
    nは1、2、3または4、
    9は(CH2pまたは(CH32C−、
    Pは1または2、
    10はNH−または不在、
    7は5または6員環のヘテロアリール、または適宜R4で置換されていてもよい5または6員環のヘテロアリール環、
    4はH、C1−C4直鎖または側鎖アルキル、フェニル、ベンジルまたは(C65)−CH2−O−CH2−、
    8はフェニル、適宜Xで置換されていてもよいフェニル環またはシクロへキシル、
    XはH、Cl、F、Br、メチルまたはメトキシ、
    11は−C(O)または−CH2
    5は−NH2、−OH、グリシノール、NH2−Pro−Ser−、NH2−Pro−Lys−、HO−Ser−、HO−Pro−Ser−、HO−Lys−、−Serアルコール、−Ser−Proアルコール、−Lys−Proアルコール、HOCH2CH2−O−CH2CH2NH−、NH2−Phe−Arg−、NH2−Glu−、NH2CH2RCH2NH−、RHN−またはRO−(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキル)、
    Lは−S−S−または−S−CH2−S−である]
    で示される化合物または製薬的に容認可能なその付加塩。
  2. 式:
    Figure 2006527773
    [式中、Wは単鎖、Glu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、TrpまたはPhe、
    1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4−NHC(NH)NH2、Tyr−βArg、グルコノイル−Tyr−Arg、Ac−Dab、Ac−Dap、N−スクシニル−Tyr−Arg、N−プロピオニル、N−バレリル、N−グルタリル−Tyr−Arg、N−ブチリル、
    Figure 2006527773
    であり、
    2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3または−NH−TyrC(O)CH3
    3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、Ser、Ile、
    Figure 2006527773
    であり、
    qは0、1、2または3、
    mは1または2、
    pは1または2、
    4はHまたはC1−C4直鎖または側鎖アルキル、
    XはH、Cl、F、Br、メチルまたはメトキシ、
    5は−NH2、−OH、グリシノール、−Ser−Pro−NH2、−Lys−Pro−NH2、−Ser−OH、−Ser−Pro−OH、−Lys−Pro−OH−Arg−Phe−NH2、−Glu−NH2、−NHRまたは−OR(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキル)である]
    で示される化合物または製薬的に容認可能なその付加塩。
  3. 2=Tyr、R3=Arg、W=Glu、R4=H、X=H、m=1、p=1およびR5=NH2の組み合わせが特に除外されていることを条件とした請求項2記載の化合物。
  4. 式:
    Figure 2006527773
    [式中、WはGlu、Gln、Asp、Asn、Ala、Gly、Thr、Ser、Pro、Met、Ile、Val、Arg、His、Tyr、Trp、Phe、Lys、Leu、Cyaまたは不在、
    1は−H、−C(O)CH3、−C(O)(CH21-4CH3、−C(O)(CH21-4NHC(NH)NH2、Tyr−βArg−、Ac−Tyr−β−hArg−、グルコノイル−Tyr−Arg−、Ac−ジアミノブチリル−、Ac−ジアミノプロピニル−、N−プロピオニル−、N−ブチリル−、N−バレリル−、N−メチル−Tyr−Arg−、N−グルタリル−Tyr−Arg−、N−スクシニル−Tyr−Arg−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)−、R6−SO2NHC(O)CH2CH2C(O)Arg−、R6−SO2NHCH2CH2CH2C(O)−、C3−C7シクロアルキルカルボニル、フェニルスルホニル、C8−C14二環式アリールスルホニル、フェニル−(CH2qC(O)−、C8−C14二環式アリール−(CH2qC(O)−、
    Figure 2006527773
    であり、
    2は−H、−NH2、−NHC(O)CH3、−NHC(O)(CH21-4CH3、−NH−TyrC(O)CH3、R6SO2NH−、Ac−Cya−NH−、Tyr−NH−、HO−(C65)−CH2CH2C(O)NH−または CH3−(C65)−C(O)CH2CH2C(O)NH−、
    3はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、NH2−CH2−(CH2q−、HO−CH2−、(CH32CHNH(CH24−、R6(CH2q−、R6SO2NH−、Ser、Ile、
    Figure 2006527773
    であり、
    qは0、1、2または3、
    6はフェニルまたはC8−C14二環式アリール、
    mは1または2、
    pは1または2、
    4はH、C1−C4直鎖または側鎖アルキル、フェニル、ベンジルまたは(C65)−CH2−O−CH2−、
    XはH、Cl、F、B、メチルまたはメトキシ、
    5は−NH2、−OH、グリシノール、NH2−Pro−Ser−、NH2−Pro−Lys−、HO−Ser−、HO−Pro−Ser−、HO−Lys−、−Serアルコール、−Ser−Proアルコール、−Lys−Proアルコール、HOCH2CH2−O−CH2CH2NH−、NH2−Phe−Arg−、NH2−Glu−、NH2CH2RCH2NH−、RHN−またはRO−(ここにRはC1−C4直鎖または側鎖アルキル)である]
    で示される化合物または製薬的に容認可能なその付加塩。
  5. WがGluまたは不在、
    1がH−、Ac−、Arg−、Ac−Arg−またはAc−D−Arg−、
    mが1または2、
    pが1、
    5がNH2またはOHである請求項4記載の化合物。
  6. WがGlu、R1がAc−D−Arg−、mが1、pが1、およびR5がNH2である請求項4記載の化合物。
  7. Wが不在、R1がAc−、mが2、pが1、およびR5がNH2である請求項4記載の化合物。
  8. WがGlu、R1がAc−Arg−、mが1、pが1、およびR5がNH2である請求項4記載の化合物。
  9. Wが不在、R1がH、mが2、pが1、およびR5がNH2である請求項4記載の化合物。
  10. Wが不在、R1がArg−、mが2、pが1、およびR5がOHである請求項4記載の化合物。
  11. 化合物番号1〜198からなる群から選択される化合物。
  12. 化合物が化合物番号48、52、132、137または155である請求項11記載の化合物。
  13. 化合物がAc−D−Arg−シクロ[Cys−Glu−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2である請求項12記載の化合物。
  14. 化合物がAc−シクロ[hCys−His−D−Phe−Arg−Trp−Cys]−NH2である請求項12記載の化合物。
  15. 製薬的に容認可能な担体と請求項1〜14のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物を含む製薬組成物。
  16. 請求項1〜14のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物の製薬的有効量をそれを必要とする患者に投与することを特徴とする、MC4受容体に作用させる方法。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物の製薬的有効量をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物の肥満を治療する方法。
  18. 請求項1〜14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の製薬的有効量をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物の真性糖尿病を治療する方法。
  19. 請求項1〜14のいずれかに記載の少なくとも1つの化合物の製薬的有効量をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物の雄および/または雌の性機能不全を治療する方法。
  20. 医薬品として使用される請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物。
  21. 肥満を治療する医薬品の製造における請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物の用途。
  22. 真性糖尿病を治療する医薬品の製造における請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物の用途。
  23. 性機能不全を治療する医薬品の製造における請求項1〜14のいずれか1項記載の化合物の用途。
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