JP2006523290A - 取り外し可能な踵を有する靴に適用できる迅速組立用装置 - Google Patents

Abstract

【課題】特別な道具を必要としないで２つの部材を迅速に組立および分解できること。
【解決手段】本発明は、特別な道具を必要としない、２つの部材の迅速な組立装置に関する。１つの実施形態は、取り外し可能な踵を有する靴のコンセプトである。組み立てるべき一方の部材は、他方の部材に予定してある凹部と共働する指状部材を備えている。１つの指状部材は、組立のときに部材の位置決定の操作を容易にするために、他の指状部材に比べて巾がより広く、より長い。鎖錠装置は、組立をそのまま維持することを可能にする。

Description

本発明は、特別な道具を必要とすることなく、２つの部材間の迅速かつ容易な組立および分解を可能にする装置、並びにこの装置の実施形態に関する。踵が取り外し可能かつ取替え可能な靴のコンセプト、道具を必要とすることなく容易に分解できる家具のコンセプト、あるいはまた例えば、テーブルの延長用補助板の如き連続的に組み立てられる要素からなる製品のコンセプトを特に引用できる。

本発明は、技術の現状から見て、努力も道具も必要とすることなく、容易で瞬間的に行なえるしっかりした組立および分解を可能にする利点を有する。
本発明は、器用でない、または目の良くない利用者、あるいは例えば、歩行に適している靴の踵を自動車の運転に適している靴の踵に迅速に取り替えたい場合に起り得る快適でない状態にある利用者を含めて、誰にでもその取り扱いができる。

本発明の解説は、図１乃至図８を参照しながら行なうものとする。

図１は、組み立てるべき２つの部材１および部材２を表している。
部材１は、１つの指状部材５および１つ乃至複数の指状部材６を含んでおり、どの指状部材も、相互に並行している。
部材２は、１つの凹部９および１つまたは複数の凹部６を含んでおり、
部材１と２が組み立てられているとき、指状部材５は凹部９と共働し、指状部材６は凹部１１と共働する。
指状部材５の直径は凹部９の直径とほぼ同一である。
指状部材６の直径は凹部１１の直径とほぼ同一である。
指状部材５の直径は指状部材６の直径よりも大きいので、指状部材５は、凹部９だけの中に入ることができるが、凹部１１の中に入れない。
なお、指状部材５は、他の全ての指状部材６よりも長いので、組み立てるべき部材１と２の位置決定は、第１段階で、指状部材５を凹部９内に挿入することからなり、それにより、部材間の軸に沿った並列が保証され、
第２段階で、指状部材６を凹部１１内に挿入することにより、部材間の角位置決定が保証される。
指状部材５が凹部９だけの中に入ることができ、この作業のときに、指状部材６は、第１段階中に凹部１１と並ぶ必要が全然ないので、部材１と２を相互に正確に位置づけるのは容易である。
指状部材５が指状部材６に比べてより長く、より巾広いことにより、組み立てるべき部材１と２を２つの段階で位置づけることができる。
すなわち、第１段階で、指状部材５を凹部９内に格納するために注視する必要がなく、次に、第２段階では、第１段階が既に完了していることに誘導されて、指状部材６を凹部１１内に挿入することができる。

凹部９の開口部のレベルにおける拡張部１０は、凹部９内への指状部材５の誘導および進入を容易にするために予定できる。

両部材の位置決定が終ると、鎖錠装置で、集合体組立部を鎖錠することができる。
図１は、部材１と部材２のそれぞれに位置づけられている１組の永久磁石７と１２からなる鎖錠装置を表している。これは、鎖錠装置の非限定的実例である。

単一または複数の指状部材６を予定でき、１組の永久磁石７と１２は、他の
箇所に位置づけできる。
例えば、図２は、組み立てるべき２つの部材を表しているが、図１と比較すると一方では、２つの永久磁石７と１２は、部材１と２の接触面の中央に位置づけされていず、他方では、単一の指状部材６と単一の凹部１１が予定されている。

図３は、鎖錠が、孔部１５が穿設されている部材２および孔部１３が穿設されている指状部材５を同時に貫通する止めピン１６で実施される本発明のコンセプトを表現している。
止めピン１６は、本装置が鎖錠されていないとき、止めピン１６が紛失する恐れを防止するために、小型鎖１７を介して部材２に連結してある。

図４は、部材１と２が組み立てられているとき、指状部材５が凹部９内に位置する硬球１８と共働するためののど部を含む、本発明のコンセプトを表現している。
ばねに押されている同硬球１８は、指状部材５内に設置されているのど部内に格納されているとき、鎖錠機能を保証する。

図５は、より高度の鎖錠装置を使用する、本発明による組立装置のコンセプトを表現している。
このコンセプトでは、鎖錠は、孔部１５が穿設されている部材２および孔部１３が穿設されている指状部材５を同時に貫通するロッド３で保証されている。
ロッド３は、図５に表してあるように、ｄおよびＤで示すことにする、異なる直径の円筒状区分からなる。
ｄの直径は、Ｄの直径よりも明らかに小さい。Ｄの直径は、孔部１３とほぼ同一である。
孔部１３に並行のスリット２０が指状部材５内に設置してあるので、指状部材５は、ロッド３が存在している場合を含めて、凹部９内に挿入できる。
上記スリット２０の巾がｄよりも大きいがＤよりも小さいので、指状部材５は、凹部９を貫通するロッド３の円筒状区分の直径がｄである場合にのみ凹部９内に挿入できる。
従って、鎖錠を行なうには、
凹部９内で円筒状区分の直径がｄであるようにロッド３を牽引し、
指状部材５を凹部９内に挿入し、そのとき、ロッド３はスリット２０内を通過し、
ロッド３の直径Ｄの円筒状区分が孔部１３の内部を入るようにロッド３を押す。
スリット２０の巾が直径Ｄよりも小さいので、指状部材５は引き出せなくなり、本装置は鎖錠状態になる。

より高度のコンセプトによる実施形態によれば、ロッド３は止めピン２６またはその他の既知の装置を備えて、それにより孔部１５からロッド３を引き抜くことができなくなり、従って、ロッド３を紛失する恐れが回避される。
ロッド３を瞬時に鎖錠状態に維持するために、ばね２１を更に予定でき、解錠には、利用者はばねの復元力に逆らって、力を若干加える必要がある。

図６は、連続的に組み立てるべき複数の部材２、１ａ、１ｂなどを表している。各部材１ａ、１ｂなどは、それぞれ５ａ、５ｂなどで示してある指状部材および同指状部材５ａ、５ｂなどよりも巾と長さがより小さい、６ａ、６ｂなどで示してある１つまたは複数の指状部材を備えている。
各部材は、連続的に組み立てる２つの部材間の組立部の鎖錠を保証するための装置も備えてある。

図７は、靴の分野における本発明の実施形態を表している。
この実施形態では、部材１は、靴の上部２２に組み込まれることができ、靴の上部には靴底も含まれ、それに対して部材２は、踵に組み込まれている。
要素２２と要素２３の組立で、完全な靴２５が得られる。
従って、本発明は、踵が利用者によって容易に取り替えられる靴の着想を可能にする。
この実施形態は、例えば、歩行に適する踵を自動車の運転に適する踵と取り替えるため、それとも少々損傷しており、または汚染している踵を新品または清潔な踵と取り替えるため、または当日の服装に合う靴の踵を配するため、あるいはまた利用者の脚間の長さの僅かな相違を補正するために、右と左の靴に、幾らか異なる長さの踵を配置するために有利である。
この実施形態では、本鎖錠装置の効果は、利用者の体重が要素２２と要素２３の接触の維持に寄与することにより、強化される。

図８は、家具分野における本発明の実施形態を表している。
本発明による組立装置は、道具を必要とすることなく、この分野において、容易に分解できる要素を着想できる。

本明細書で記述した鎖錠装置の各種コンセプトは、非限定的な例として示した。技術の現状で知られている他の鎖錠装置を使用することはあり得る。

部材１と２の組立時に接触する面が図１乃至図８の諸図において平坦な面として示されているが、他の形態の面も可能である。但し、当然、接触し合う２つの面が、両部材１と２の組立後、完全にぴったり合い、更に組立装置が見えないように、相互に補足し合う形状を有することが必要である。

指状部材５と６は、図１乃至図８に、部材１に固定した状態で示してあり、凹部６は、部材２に穿設された状態で示してある。
それは非限定的な例であり、指状部材５と６は、部材２に配置でき、あるいは部材１と２に分けて配分できるが、指状部材と共働する凹部６が他方の部材に配設されるのは当然である。

部材１と部材２のそれぞれに位置づけられている１組の永久磁石７と１２からなる鎖錠装置を表す図である。 組み立てるべき２つの部材を表す図である。 鎖錠が、孔部１５が穿設されている部材２および孔部１３が穿設されている指状部材５を同時に貫通する止めピン１６で実施される本発明のコンセプトを表現する図である。 部材１と２が組み立てられているとき、指状部材５が凹部９内に位置する硬球１８と共働するためののど部を含む、本発明のコンセプトを表現する図である。 より高度の鎖錠装置を使用する、本発明による組立装置のコンセプトを表現する図である。 連続的に組み立てるべき複数の部材２、１ａ、１ｂなどを表す図である。 靴の分野における本発明の実施形態を表す図である。 家具分野における本発明の実施形態を表す図である。

符号の説明

１ 部材
１ａ 部材
１ｂ 部材
２ 部材
３ ロッド
５ 指状部材
５ａ 指状部材
５ｂ 指状部材
６ 指状部材
６ａ 指状部材
６ｂ 指状部材
７ 永久磁石
９ 凹部
１０ 拡張部
１１ 凹部
１２ 永久磁石
１３ 孔部
１５ 孔部
１６ 止めピン
１７ 小型鎖
１８ 硬球
２０ スリット
２１ ばね
２２ 靴の上部
２３ 踵部
２５ 靴
２６ 止めピン
２７ 戻しばね

Claims (12)

1. 部材１が相互に並行している１つの指状部材５と１つまたは複数の指状部材６を含んでおり、
   部材２が指状部材５の直径とほぼ同一の直径を有する凹部９および指状部材６の直径とほぼ同一の直径を有する１つまたは複数の凹部１１を含み、
   それは、部材１と２との組立時に、指状部材５が凹部９内に嵌合し、指状部材６が凹部１１内に嵌合するためであり、
   指状部材５が他のどの指状部材６よりも巾が大きく、凹部９だけに進入できるが、他のどの凹部１１にも進入できず、
   指状部材５が他のどの指状部材６よりも長く、
   組み立てるべき部材１と部材２の位置決定が第１の段階で指状部材５を凹部９内に挿入し、それにより部材１と２との間の軸に沿った整列が保証され、
   第２の段階で、諸指状部材６を諸凹部１１内に嵌合させて、それにより部材１と２との間の角位置決定が保証され、
   鎖錠装置が、上記のように組み立てられた部材１と２を維持することが可能になることを特徴とする、２つの部材１と２の組立用装置。
2. 鎖錠装置が部材１と２のそれぞれに位置する１組の永久磁石７と１２からなり、
   両部材１と２を組み立てると、引力が保証されることを特徴とする請求項１に記載の組立用装置。
3. 鎖錠装置が、指状部材５に位置する孔部１３と、部材２に位置する孔部１５を同時に貫通する止めピン１６からなることを特徴とする請求項１に記載の組立用装置。
4. 部材１と２が組み立てられていないとき、止めピン１６の紛失の恐れが無いように、止めピン１６が小型鎖１７で部材２に連結してあることを特徴とする請求項３に記載の組立用装置。
5. 鎖錠装置が、部材１内に位置する孔部１５および指状部材５内に位置する孔部１３を同時に貫通するロッド３からなり、
   ロッド３がその全長の一部で孔部１３の直径とほぼ同一の直径Ｄを有し、全長の他の一部で、孔部１３の直径よりも明らかに小さい直径ｄを有し、
   ｄとＤとの間に含まれる、巾を有するスリットが指状部材５に設置してあるので、
   凹部９の部分を貫通するロッド３の部分が直径ｄであるとき、ロッド３が存在しているときを含めて、指状部材５を凹部９に挿入でき、
   ロッド３が利用者により軸に沿って移動でき、ロッド３の位置に応じて、凹部９を貫通するロッド３の占める部分が
   直径ｄだけであり、それにより部材１と２を組み立て、または分解することができ、または、
   全体または部分的に直径Ｄであって、従って組立体を鎖錠状態に維持できることを特徴とする請求項１に記載の組立用装置。
6. ロッド３の紛失の恐れを回避するために、止めピン２６または同等の装置により、ロッド３が部材２の内部に保持されることを特徴とする請求項５に記載の組立用装置。
7. ロッド３が戻しばね２７の作用で、自動的に鎖錠状態になることを特徴とする請求項６に記載の組立用装置。
8. 部材１と２が靴の上部２２と踵部２３に組み込まれて、それにより取り外しおよび取替え可能な踵を有する靴２５を着想できることを特徴とする請求項１乃至７の何れか１つの請求項に記載の組立用装置。
9. 請求項１乃至８の何れか１つの請求項に記載の組立用装置を含む靴の上部２２と踵部２３からなる靴。
10. 請求項１乃至８の何れか１つの請求項に記載の組立用装置を含む靴の踵部２３。
11. 部材１と２が組み立てすべき家具の要素に組み込まれるためにあることを特徴とする請求項１乃至７の何れか１つの請求項に記載の組立用装置。
12. 請求項１乃至８の何れか１つの請求項に記載の組立用装置を含む家具。

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