JP2006522237A - フルオロポリマー混合糸 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フルオロポリマー糸とポリエステル、ポリアミド、またはアクリル繊維の糸との混合糸に関するものであり、後者は染色されている場合にフルオロポリマー糸が染色されていない状態でさえ、色を混合糸に提供する。ポリエステル、ポリアミド、またはアクリル繊維糸がフルオロポリマー糸より強い場合、かかる繊維の糸は混合糸を強化する

Description

本発明はフルオロポリマー糸と他の糸との混合に関する。
米国特許公報(特許文献1)は、先行のフルオロポリマー糸および方法と比べて高速製造で高靭性糸を製造するためのフルオロポリマーの融点より高温での溶融紡糸を開示している。糸形成前のフルオロポリマーへの着色剤の添加が開示されている、すなわち、顔料濃度に依存して、溶融紡糸糸が顔料の糸を有するように顔料は溶融紡糸の前に共重合体に添加される。着色剤(顔料)が溶融紡糸の前にフルオロポリマーに添加される理由は、フルオロポリマー糸の化学的不活性が紡糸後に従来の織物繊維染色法および染料によってそれを実質的に染色できなくすることである。染料染色は、未染色糸の広範囲の色への変換を可能にする上でより大きな多様性を提供することで顔料着色より有利である。フルオロポリマー糸はこの多様性を提供してこなかった。このように、顔料着色なしに、フルオロポリマーは、白色から乳白色(半透明の)の、透明の範囲に及ぶ天然色を示す。フルオロポリマー糸での別の問題は、それらが、通常5.9gpd(g/den)より大きい一般の高靭性合成織物繊維糸、すなわち、ポリエステルおよびポリアミドの強度を持たないことである。上に特定された特許出願公開の実施例9に開示されているように、PFAポリマー(テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体)は異なる速度で溶融紡糸されて0.94〜1.10gpd/68〜80%伸度および1.41gpd/25%伸度の靭性/伸度を有する糸を生み出し、靭性が高くなるにつれて伸度が低下するという通常の状況を明らかにしている。該特許出願公開で製造された最高靭性糸は実施例26に開示されており、ここで、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体糸は2.44gpdの靭性および18.8%の伸度を有する。
米国特許出願公開第2002/0079610 A1号明細書 米国特許第3,624,250号明細書 米国特許第4,025,595号明細書 カーク−オスマー化学技術事典(Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology)、第4版(1994年)の第10巻、559〜565および576〜581ページ(アクリル)、662〜667、670〜677ページ(ポリエステル)、および第19巻、519〜522、528、530〜539、および543〜544ページ(ポリアミド) エイ.デミック(A.Demic)による学術論文、「インターミングリング/インタレーシング:広範な調査(Intermingling/Interlacing:A Broad Survey)」(41〜60ページ)を含む、「エアジェットテクスチャー加工および混繊(Air−Jet Texturing & Mingling)」、ラフバラ大学(Loughborough University)(1989年)
本発明の一態様は、添加色を持たない、すなわち、それが顔料着色されていないし、また、フルオロポリマーが通常の織物繊維染料および染色法によって染色されないので染料染色されてもいないフルオロポリマーに色を提供するという問題を解決する。この問題を解決する実施形態は、少なくとも第1糸と第2糸との混合糸であって、前記第1糸がフルオロポリマー繊維を含み、前記第2糸がポリエステル、ポリアミド、またはアクリルを含む少なくとも1つの染色されたまたは可染性の繊維を含む混合糸として記載することができる。第1および第2糸は撚り合わせることによって混合糸へ組み合わせることはできるが、糸を組み合わせる好ましい方法はエアジェット・混合法により混繊することによってである。第2糸は、第1糸との組合せ時に染色されていないことが可能であり、引き続いて混合糸を第2糸のみを着色する染色にかける。あるいはまた、第2糸は第1糸と組み合わせる前に染色することができる。どちらの実施形態でも、混合糸は第2糸の色の外観を有し、糸の組合せが混繊による時に色は最も一様である。混合糸のフルオロポリマー糸成分の耐候性(化学的安定性、湿気、太陽光、高および低温暴露)は、それを屋外用途で特に有用にする。特に好ましい用途は、所望の破壊強度を達成するために混合糸の多数の端部を含む縫糸である。縫糸は、入手可能である様々な着色布とマッチするために多種多様な色で入手可能である。本発明の縫糸は、第2糸を構成するポリエステル、ポリアミド、および/またはアクリル繊維の可染性のおかげで、これらの多種多様な色で可染性であるという多様性を有する。本発明の好ましい縫糸はバインダーを含む。第2糸用のバインダーは、フルオロポリマーの周知の非粘着性のために、フルオロポリマーには通常接着しない。驚くべきことに、混合糸へのバインダーの適用は、フルオロポリマーおよび第2糸の両方を結び合わせるのに役立ち、その結果、得られた結合縫糸は、従来の工業裁縫装置を用いることによって最もトラブルのない(思わぬ障害のない)裁縫を提供することができる。
本発明の別の態様は、ある種の用途向けに所望のものより小さい靭性を有するフルオロポリマー糸単独の靭性の問題を解決する。この問題は、上に記載された第1糸と第2糸との混合糸であって、前記第2糸の伸度および靭性が、前記混合糸の総合靭性が第1糸単独より少なくとも1gpd大きくなるようなものである混合糸によって解決される。ポリエステルおよびポリアミド糸は典型的には高い伸度を有し、その結果、第2糸は混合糸にかけられた張力下で単に伸びるに過ぎないが、第1糸の伸度は超過し、第1糸の破損をもたらす場合、第1糸よりただ単に強い第2糸はより強い混合糸を与えない。従って、好ましくは第2糸の伸度は第1糸の伸度以下であるべきである。しかしながら、高靭性第2糸は高い伸度、例えば20%より大きい伸度を有し、一方、高靭性第1糸は典型的にはより少ない伸度、例えば、15%未満の伸度を有するので、これを達成することは困難である。驚くべきことに、たとえ第2糸が第1糸より高い伸度を有しても、それでも第2糸は混合糸の靭性を高くし得ることが発見された。好ましくは、第2糸の伸度は第1糸のそれを10%未満上回る、すなわち、第1糸が10%の伸度を有する場合、第2糸の伸度は20%未満であるべきである。
屋外実用において第2糸の強度が風化によって低下する時に混合糸の第1糸成分が特定の用途に必要とされる十分な残留強度を提供するように、フルオロポリマー糸はできるだけ強いことが好ましい。従って、混合糸中の第1糸は少なくとも2gpdの靭性を有し、かつ、第2糸が前段落に記載されたような伸度を有して、前記第2糸の靭性は少なくとも5.9gpdであることが好ましい。典型的には第1糸の靭性は5gpdを超えないであろう。
驚くべきことに、第2糸がポリエステルまたはポリアミドである場合にその存在に起因する混合糸のより高い靭性が同じ風化作用に単独で暴露された時の第2糸の靭性の劣化を考慮すると驚くほど高いように、混合糸中のフルオロポリマー糸の存在は第2糸の耐候性を上げることが分かった。
本発明の混合糸を構成する糸を先ず説明すると、第1糸を製造することができるフルオロポリマーの例には次のものが含まれる:(A)変性ポリテトラフルオロエチレン、すなわち、少量のコモノマーがテトラフルオロエチレンと共重合されているものをはじめとする、非溶融二次加工性のポリテトラフルオロエチレン、ならびに(B)ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のような、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)以外のホモポリマー、およびパーフルオロオレフィンと、アルキル基が1〜6個の炭素原子を含有し、2つ以上のPAVEであることができるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)とをはじめとするコモノマーとで製造されるテトラフルオロエチレン(TFE)の共重合体のようなパーフッ素化共重合体、またはかかるポリマーのブレンドをはじめとする溶融二次加工性フルオロポリマー。用語「共重合体」は、本発明の目的のためには、単一ポリマー中に2つ以上のコモノマーを含むポリマーを包含することを意図される。代表的なパーフルオロオレフィンはヘキサフルオロプロピレンである。代表的なパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)は、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、およびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)である。好ましい高フッ素化ポリマーは、テトラフルオロエチレンと1つまたは複数のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)とから製造される共重合体およびテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとから製造される共重合体である。最も好ましい共重合体は、一般にFEPとして知られる、TFEと1〜20モル%のパーフルオロオレフィンコモノマー、好ましくは3〜10モル%ヘキサフルオロプロピレンとの共重合体またはTFEと3〜10モル%ヘキサフルオロプロピレンおよび0.2〜2モル%PEVEもしくはPPVEとの共重合体、ならびに一般にPFAとして知られる、TFEと、0.5〜3モル%PPVEもしくはPEVEをはじめとする、0.5〜10モル%パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合体、または一般にMFAとして知られる、PMVEとPEVEおよびPPVEの1つまたは複数との両方を含有するような共重合体である。上に記載されたフルオロポリマー(B)は、米国材料試験協会(ASTM)D2116、D3307、D1238、または他の高フッ素化熱可塑性ポリマーに利用可能な相当する試験に従って372℃で測定された時に1〜約50g/10分の溶融流量(MFR)を好ましくは示す。ポリフッ化ビニリデンは、ASTM D3222に従って測定された1〜4×103Pa・sの溶融粘度を好ましくは有する。
上に記載されたフッ素化熱可塑性テトラフルオロエチレン共重合体(B)に加えて、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)およびエチレン/クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)のようなフッ素化熱可塑性(溶融二次加工性)ポリマーもまた本発明で使用することができ、ETFEが好ましい。かかるETFEは、耐応力亀裂性のような共重合体特性を改善するために好ましくは少ない割合の1つまたは複数の追加モノマーを含有する、エチレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体である。米国特許公報(特許文献2)はかかるポリマーを開示している。E(エチレン)対TFE(テトラフルオロエチレン)のモル比は約40:60〜約60:40、好ましくは約45:55〜約55:45である。共重合体はまた、少なくとも2個の炭素原子を含有する側鎖を提供する約0.1〜約10モル%の少なくとも1つの共重合性ビニルモノマーを好ましくは含有する。パーフルオロアルキルエチレンはかかるビニルモノマーであり、パーフルオロブチルエチレンが好ましいモノマーである。ポリマーは約250℃〜約270℃、好ましくは約255℃〜約270℃の融点を有する。融点はASTM D3159の手順に従って測定される。ASTM手順に従って、融点は熱分析計から得られる吸熱のピークである。好ましくは、本発明で使用されるETFEは、ASTM D3159に従って5kg負荷を用いて45g/10分未満の溶融流量(MFR)を有し、ここで、297℃の溶融温度が特定される。より好ましくは、ETFEのMFRは35g/10分以下であり、少なくとも15g/10分、好ましくは少なくとも20g/10分である。ポリマーの低下した分子量に起因して、MFRが35g/10分から上がるにつれて、より高い溶融紡糸速度の利点は、低下した分子量のポリマーからの糸の低下した強度(靱性)によって相殺されるようになり、45g/10分のMFRに達すると、靱性の低下は生産速度の上昇を上回るほどである。それより下ではポリマーは糸に必要とされる小さな押出オリフィスを通してほとんど溶融紡糸できない15g/10分のMFRに達するまで、MFRが20g/10分から下がるにつれて、より粘稠のポリマーの押出での困難が増えて、非経済的溶融紡糸速度をもたらす。
TFE共重合体のブレンドをはじめとする高度にフッ素化された熱可塑性ポリマーのブレンドもまた本発明の実施に好適である。
フルオロポリマー(A)は、フルオロポリマーを糸へ紡糸する工程、またはフルオロポリマーのシートもしくはストランドを形成し、引き続きそれらからフィラメントをカットする工程を含む公知の方法によって糸の形にすることができる。フルオロポリマー(B)は、好ましくは米国特許公報(特許文献1)に開示されている方法によって糸へ溶融紡糸することができる。ETFE共重合体糸は少なくとも2gpd、好ましくは少なくとも2.5gpdの靱性を有することができる。少なくとも3gpdの靱性を有する糸の好ましい製造方法は本明細書で下記の実施例に記載される。典型的には、本発明の混合糸を製造するために使用されるフルオロポリマー糸は、より高い靱性を提供するために8〜25%、好ましくは8〜15%の伸度を有するであろう。
本明細書で開示される糸デニールは、ASTM D1577の手順に従って測定され、引張特性(破断点伸び(伸度)および靱性)はASTM2256に開示されている手順に従って測定される。
ポリエステル、ポリアミド、アクリルポリマーの糸は商業的に入手可能であり、本発明の混合糸を製造するための第2糸として使用することができる。かかる糸ならびにそれらの製造方法およびそれらの染色法は、(非特許文献1)に開示されている。ポリエステルおよびポリアミド糸は溶融紡糸によって製造されるが、ポリアクリル糸は典型的には湿式または乾式紡糸によって製造される。糸を製造するために使用されるポリエステル、ポリアミド、およびアクリルポリマーはホモポリマーまたは共重合体であることができ、本発明の混合糸に望まれる靱性を提供するのに十分に高い分子量を有する。使用されてもよい好適なホモポリマーおよび/または共重合体には、例えば、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(プロピレンテレフタレート)、ポリ[エチレンテレフタレート/(5−ナトリウムスルホ)イソフタレート]が含まれる。ポリヘキサメチレンアジパミド、それぞれカチオン染料またはダーク酸性染料を受け入れることができるスルホまたはアミノ基を含有するポリヘキサメチレンアジパミドなどおよびそれらの混合物。アクリルポリマーの例には、モダクリル、すなわち、35〜85重量%アクリロニトリル単位を含有するアクリロニトリル共重合体をはじめとする、アクリロニトリルホモポリマーおよび共重合体が挙げられる。
第2糸の靱性は、それが製造されているポリマーと、いったん糸が形成されると靱性を高めるための延伸の程度とに依存するであろう。靱性はまた、第2糸が連続フィラメントであるかステープルファイバーであるかにも依存するであろう。所与のポリマーについて、連続フィラメント糸はステープルファイバー糸より高い靱性を有する。未着色フルオロポリマー糸を含有する着色糸を提供するという問題を解決するためには、第2糸の靱性はそれほど重要ではない。従って、ステープルファイバー糸として入手できるに過ぎず、かつ、2〜3gpdの靱性を有するアクリルポリマー糸を使用することができる。ポリエステル・ステープルファイバー糸は一般に2.4〜7gpdの靱性を示し、ポリアミド・ステープルファイバー糸は2.9〜7.2gpdの靱性を示す。しかしながら、より高い靱性レベルでは、アクリルポリマー糸についてさえも、ステープルファイバー糸はフルオロポリマー糸単独より大きい靱性を示すフルオロポリマー糸との混合糸を提供することができる。同じことは、少なくとも3.5gpdの靱性を示す、連続フィラメント・ポリエステルおよびポリアミド糸一般についても真実である。しかしながら、フルオロポリマー糸成分より大きい靱性を有する混合糸を提供するためには、第2糸として高靱性ポリエステルおよびポリアミド糸の使用が好ましい。かかる糸は、少なくとも5.9gpd、好ましくは少なくとも6.5gpdの靱性を示す。一般に、ポリエステルおよびポリアミド糸の靱性は9gpdを超えないであろう。
典型的には、第2糸は15〜30%の伸度を有するであろう。好ましくは、第2糸の伸度は第1糸のそれより8%未満上、より好ましくは第1糸のそれより5%未満上、最も好ましくは第1糸のそれより2%未満上である。伸度のこれらの差は、本明細書に記載される第1および第2糸のそれぞれに適用される。混合糸中の第1糸が少なくとも2.5gpd、より好ましくは少なくとも3gpdの靱性を有することもまた好ましい。第2糸の靱性が第1糸の靱性より少なくとも2gpd大きいこともまた好ましい。
本発明の第1糸はモノフィラメントまたはマルチフィラメントであることができる。糸がモノフィラメントである場合、それは一般に50〜1000マイクロメートルの直径を有するであろう。糸がマルチフィラメントである場合、個々のフィラメントは一般に8〜30マイクロメートルの直径を有し、糸は一般に30〜5000、好ましくは100〜1000のデニールを有し、20〜200フィラメントを含有する。マルチフィラメント糸のケースでは、個々のフィラメントは好ましくはそれぞれ2〜50デニール、好ましくは5〜40デニール/フィラメント、最も好ましくは10〜30デニール/フィラメントであり、20〜30デニール/フィラメントが過度の堅さなしで最高の破壊強度のために好ましいであろう。第2糸は好ましくは、この段落で先にマルチフィラメント第1糸を特徴付けた同じパラメーターによって特徴付けることができるマルチフィラメント糸であろう。第1および第2糸はまた、外観を良くするために連続フィラメントよりもむしろステープルファイバーでできていることもでき、本発明の混合糸は連続フィラメント糸とステープルファイバー糸との混合物であることができる。本発明の混合糸で使用されるステープルファイバー第1糸および/または第2糸のケースでは、ステープルファイバーは一般に1〜10のデニール、好ましくは1〜5デニール/繊維(または繊維が製造されているフィラメント)を有するであろう。
第1および第2糸は、撚りのような通常の織物繊維法によって混合することができ、撚られた混合糸のペアは、コードを形成するために一緒に、例えば、反対の撚り方向にさらに撚ることができる。糸は、紡糸されたまま、すなわち、フラットヤーンであることができ、または糸の嵩高さを上げるために通常の方法によってテクスチャー加工することができる。混合糸の形成前か後かのどちらかでの第2糸の染色は、たとえ第1糸が染色されなくても、混合糸の色に、混合糸の撚りペアに、および混合糸のコードに第2糸の色を与えるであろう。
第1および第2糸を一緒に混合する好ましい方法は、1989年9月のラフバラ大学(Loughborough University)での国際会議で発表された論文の論文集として同大学によって出版された(非特許文献2)に記載されているような混繊である。インターミングリングは、フィラメントの広がり部分の近くであるが、フィラメントの広がり部分への糸の進路に対してある角度で、フラットヤーンまたはテクスチャー加工糸のルーズな束を乱流の冷エアジェット衝突(混繊ジェット)にさらすこととして説明され、フィラメントは互いに絡み合い、インターミングルするようになってコンパクトな部分を形成する。混繊は、2つの糸についてのインターミングリング法の実施として説明され、それによって絡み合いおよびインターミングリングは両糸のフィラメントを含む。得られた混ざり合った糸は粘着性糸であり、すなわち、2つの糸は単糸に結合され(混合)、得られた混合糸は開き部分と周期的に交互する交錯部分の形にある。この説明および製造方法は、本発明の混繊混合糸に適用される。本発明の混繊混合糸は、(非特許文献2)のデミック(Demic)の論文の59ページの図5に「ブレンディング」として描写されている混合糸に似ている。(非特許文献2)のデミック(Demic)の論文に記載されているような、混繊のために用いられるエアジェットおよび混繊法を実施するための条件は周知であり、米国特許公報(特許文献3)でインターミングリングとして開示されている。混繊ジェットに供給される糸がテクスチャー加工される場合、該テクスチャー加工は、エアジェットテクスチャー加工、仮撚りテクスチャー加工、および熱流体テクスチャー加工のような異なるタイプのテクスチャー加工を含むことができる。本発明の混繊混合糸は、テキスタイル加工に望まれる粘着性を達成するために、メートル当たり3〜50絡み合い(米国特許公報(特許文献3)の列3に開示されているように測定されて)を好ましくは有する。混合された糸の長さに沿った絡み合いは結び目であり、結び目は時々挟みまたは節と言われ、これらの絡み合いは混合された糸に完全性を提供する。第1糸がモノフィラメントまたはステープルファイバーである場合でさえ、第2糸フィラメントは、モノフィラメントまたはステープルファイバー糸と交錯して完全性を有する混合された糸を提供するであろう。同じことは、糸の1つまたは両方がステープルファイバー糸である場合にも真実である。好ましい混合糸では、第1糸および第2糸の両方がマルチフィラメント糸であり、それは混合糸に最高の靱性を、そしてまた混合糸の最も一様な色外観を提供し、これは第2糸の染色された色である。
本発明の別の好ましい混合糸は、第2糸がコア中に存在し、第1糸がシース中に存在して、コアおよびシースを含む混合糸である。この混合糸は、第2糸の周りを第1糸で包むことによって製造することができるが、好ましくは混繊によって製造され、ここで、第1糸は混繊ジェットへの第2糸の供給と比べて該ジェットに過剰供給され、第1糸のフィラメントに第2糸の周りを包ませる傾向があるが、各糸のフィラメントは混繊法によって一緒に交錯させられことになる。第1糸の供給過剰は、混繊ジェットから下流の混合糸の巻取りより速い速度で第1糸を該ジェットに供給することによって達成される。本発明の混合糸の構造は、第1糸の強度より混合糸の強度を上げるために第2糸のより大きい強度のより良い利用という利点を有する。この構造において、シース糸、すなわち、第1糸の本来の姿は、コア糸、すなわち、第2糸の完全被覆ではなく、それによって第2糸の染色された色はいずれにせよ混合糸の着色を提供する。第2糸の色が第1糸のフィラメントの厚さを通して目に見えるように、幾らかは反射によって、幾らかは光透過によって、第1糸は、第2糸の色をピックアップすることによって混合糸色に寄与する。
第1糸と第2糸とを本発明の混合糸へ組み合わせるための一判定基準は、混合糸に望まれるデニールである。かかるデニールは、第1および第2糸のデニールの選択によっておよび混合糸中の各かかる糸の数によって達成される。混合糸は等数の第1および第2糸よりなることができる。あるいはまた、第1糸の数は第2糸の数を上回る、またはその逆であることができる。好ましい混合糸は2つの第1糸と1つの第2糸とを有し、別の好ましい混合は2つの第2糸と1つの第1糸とを有する。述べられた第1の好ましい混合糸は、最大の残留屋外風化強度のためにフルオロポリマー糸含有率を最大にする。述べられた第2の好ましい混合糸は初期混合糸強度および色一様性を最大にする。これらの目標はまた、第1および第2糸の相対デニールによって達成することもできる。例えば、より高いデニール第2糸は、第1糸と第2糸とのデニール差に依存して、たった1つの糸が存在する場合、色一様性および高い初期混合糸強度の最大化に向かう傾向がある。本発明の混繊された混合糸のケースでは、第1および第2糸の1つまたは両方がステープルファイバー糸である時、各糸で糸間およびステープルファイバー間の混繊のための機会を増やすように複数のステープルファイバー糸が好ましくは使用される。
第2糸がポリエステル、ポリアミド、またはアクリル繊維でできているかどうかに依存して、第2糸は通常の織物繊維染色法によって、通常の織物繊維染料を使用して染色することができる。かかる染色法および染料ならびに糸を構成するポリマーの変性についてのさらなる記載は、上に言及された(非特許文献1)に開示されている。第2糸は、混合糸への組合せの前後に染色することができる。混合糸の染色は第1糸を未染色のままにしておく。
好ましい混合糸は少なくとも2つの第2糸を含有し、その1つはアクリル・ステープルファイバーであり、その他方はポリエステルか、ポリアミドか、両方かのいずれかである。かかる混合糸は風雨にさらされる用途で特に有用であり、ここで、アクリル繊維の染色堅牢度は混合糸のために色を維持し、フルオロポリマー糸は長期強度を提供する。
実施例で使用される糸は、MFR測定のために5kgを用いて、両方ともASTM3159に従って測定されるように、258℃の溶融温度(ピーク)および29.6g/10分の溶融流量を有する、エチレン、テトラフルオロエチレン、および5モル%未満パーフルオロアルキルエチレン・ターモノマーのターポリマーであるテフゼル(Tefzel)(登録商標)ETFEフルオロポリマーである。
溶融紡糸後に糸をコーティングするために使用される滑剤は次の通りである:88.9重量%クラリアント・アフィラン(Clariant Afilan)(登録商標)PPポリオールポリエステル、5重量%ユニケマ(Uniqema)(登録商標)G−1144ポリオールエトキシル化キャップドエステルオイル乳化剤、0.67重量%サイテック・エアロゾル(Cytek Aerosol)(登録商標)OTジオクチルスルホスクシネート湿潤剤(75重量%水溶液)、5重量%コグニス・エマーゾル(Cognis Emersol)871脂肪酸界面活性剤、0.26重量%ユニロイヤル・ナウガード(Uniroyal Naugard)(登録商標)PHRホスファイト酸化防止剤、0.67重量%水酸化ナトリウム(45重量%水溶液)脂肪酸向け安定剤、および0.04重量%ダウ・コーニング(Dow Corning)ポリジメチルシロキサン(加工助剤−熱ロールへの滑剤の沈積を最小限にする)。
フルオロポリマーおよび滑剤は周囲温度でそれぞれ25ダイン/cmおよび23.5ダイン/cmの表面張力を有する。
フルオロポリマーの溶融紡糸は、キスロール112およびガイド111が存在しないことを除いて、米国特許公報(特許文献1)の図9に示されるような装置配置を用いて実施し、滑剤は、方向ガイドでの変更から上流へ、アニーラー110の真下に置かれたアプリケーター・ガイドを用いて塗布する。塗布ガイドは、押し出されたフィラメントの配列をスロット内で一緒にし、かつ、V形状の底部にアプリケーターを含むV形状スロットを有するルロ−ジェット(Luro−Jet)(登録商標)アプリケーター・ガイドに似ており、アプリケーターは順繰りにオリフィスを含み、糸がアプリケーターを通過する時に滑剤はオリフィスを通って糸上へポンプ送液される(定量供給される)。
押出機はギアポンプに連結された1.5インチ(3.8cm)直径ハステロイ(Hastelloy)C−276単軸スクリュー押出機であり、ギアポンプは順繰りにアダプターによって溶融ポリマーを濾過するためのスクリーンパックを含む紡糸口金アセンブリに連結されている。紡糸口金アセンブリは米国特許公報(特許文献1)の図8のアセンブリ70であり、図8で、それぞれ、要素78および75として描かれているトランスファーラインおよび紡糸口金面板を含む。紡糸口金面板は、2インチ(5.1cm)直径を有する円に配置された30の穴を有し、各穴(押出ダイオリフィス)は30ミルの直径および90ミルの長さを有する。アニーラーは米国特許公報(特許文献1)の実施例12ならびに図10Aおよび10Bのものである。
操作温度は次の通りである。
押出機:押出機ゾーン−それぞれフィード、#1および#2で250℃、265℃、270℃
トランスファーライン:317℃
紡糸口金面板:350℃
アニーラー:それぞれ、#1、#2、および#3位置で204℃、210℃、および158℃
フルオロポリマー押出量(紡糸口金を出るフルオロポリマー)は、最大値、すなわち、押し出されたフィラメントに溶融破壊をもたらす直前であるようにギアポンプによって設定し、この最大値は50.5g/分(6.7ポンド/時)である。得られた糸は、押出オリフィスの直径の50倍より大きい紡糸口金からの距離で凝固する。上に記載した滑剤はアニーラーの真下で糸に塗布され、供給ロールはおおよそ180℃の温度および309m/分の表面速度である。延伸ロールは150℃に加熱され、1240m/分の表面速度で回転して4.01の延伸比を提供する。糸はリーソナ(Leesona)巻取機を用いてボビンへ巻き取られる。得られた糸は次の特性を有する:靱性−3.45gpd、伸度−7.7%、引張弾性率−55gpd。延伸ロールの表面速度を1140m/分に下げることによって延伸比を3.69に下げた場合、次の糸特性が得られる:靱性−3.14gpd、伸度−9.4%、弾性率−51gpd。糸デニールは374から407に上がる。
糸のデニールの変動係数は2%未満である。変動係数は、糸の5つの連続した10メートル長さの平均重量で割った標準偏差(×100)である。
(実施例1)
本実施例で使用するフルオロポリマー糸は、より低い靱性を有するより高い伸度の糸を得るために延伸比が僅かに下げられることを除いて、上に記載した方法によって一般に製造される糸である。糸は400デニールであり、13フィラメントを含有し、2.9gpdの靱性および14.3%の伸度を有する。本実施例で使用する他の糸はポリエステル糸である。1つのかかる糸は100フィラメントを有し、延伸後に633デニール(元のデニール640)であり、7.89gpdおよび24%の伸度を有する(PET糸A)。PET糸Aは白色に染色されており、デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,DE)の本願特許出願人から入手される。かかる糸のもう1つは108フィラメントを有し、延伸および染色後に885デニールであり(元のデニールは840である)、7.49gpdおよび20%の伸度を有する(PET糸B)。PET糸Bはニュージャージー州ウェインのユナイテッド・ヤーン社(United Yarn Co.,Wayne,NJ)から入手されるアクラ・カンパニー(Akra Company)糸であり、青色に染色されている。
ETFE共重合体糸の1端とPET糸Aの1端との混合糸は、次の通りエアジェット混合(混繊)によって製造する:FOO絡ませ機を用いる。該機械は、ノースカロライナ州ウィンストン−サーレム(Winston−Salem,N.C.)のインターナショナル・マシナリー・セールス(International Machinary Sales)(IMS)社から入手される空気交錯ジェットIMSタイプ3−2を用いる。フルオロポリマー糸は、5グラムの糸張力でジェットによって過剰供給され、PET糸Aは20グラムの糸張力でジェットによって供給され、これらの糸を混繊するためにかけられる空気圧は40psiであり、巻取速度は250ypmである。得られた混繊混合糸は、フルオロポリマー糸が混合糸の表面で優位を占め、1070のデニール、4.45gpdの靱性および21.83%の伸度を有する、シース/コア混合糸である。
別の混合糸を、同じETFE共重合体糸およびPET糸Bを、各糸の1端を使用して、同じエアジェット混繊法によって製造して、1326のデニール、5.5gpdの靱性、および21.5%の伸度を有し、一様な青色を示す混繊シース/コア混合糸を得る。
別の混合糸を、両ETFE糸が同じ張力5gでジェットによって供給され、PET糸張力が20gで、同じETFE共重合体糸の2端とPET糸Bの1端とを用いて、同じエアジェット混繊法によって製造して、1728のデニール、3.93gpdの靱性、および16.24%の伸度を有する混繊糸を得る。ETFEとPET糸Aとの混合糸は白色であり、ETFEとPET糸Bとの混合糸は、青色着色PET糸Bの使用のため青色である。
類似の結果がPET糸をポリアミドまたはアクリル糸で置き換えた場合に得られる。
(実施例2)
糸の縫糸を、(a)1撚り/cmの混合糸に撚りをかける工程と、(b)かかる糸の3端を1/cmの撚りで、しかし糸の撚りとは反対の方向に撚り合わせる工程と、(c)得られたスレッドを張力下140〜150℃でヒートセットする工程とによってETFE共重合体糸の1端とPET糸Bの1端とを用いて実施例1で製造した混繊糸から製造する。得られた縫糸は3978のデニールを有する。バインダーまたは仕上剤を次に必要ならば縫糸に塗布することができる。得られた縫糸は、一様なデニールを有する、かつ、からむまたはもつれるといういかなる性向もなしに、優れた縫目ループ形成を示すバランスのとれたひも状構造である。
(実施例3)
400デニール・カイナー(Kynar)(登録商標)710(PVDF糸)の1端と885デニールPET糸Bの1端とを、PVDF糸について供給過剰状態を用いて実施例1に記載したように一緒にエアジェット混繊して、1290デニール、5.56gpdの靱性、および20.0%の伸度の青色着色混合糸をもたらす。カイナー(登録商標)710PVDF連続フィラメント糸は単独では3.1gpdの靱性および39.1%伸度を有する。
(実施例4)
885デニールPET糸Bの1端と20s/2プライ(512デニール)紺色アクリル・ステープル糸の1端と400デニールETFE糸の1端とを、ETFEおよびアクリル糸の両方を同じ張力で過剰供給して、実施例3に記載したようにエアジェット混繊して、1885デニール、3.97gpdの靱性、および20.5%の伸度の色調青色着色混合糸をもたらす。512デニール・アクリルステープルファイバーはファー・ヤーン社(Pharr Yarns Inc.)を通して入手し、1.7gpdの靱性および38.34%の伸度を有する。
(実施例5)
本願特許出願人製の840デニール(840−140−400T)、白色高靱性ナイロンの1端と400デニールETFEの1端とを実施例3に記載したようにエアジェット混繊して、1263デニール、6.15gpdの靱性、および25.5%の伸度の白色混合糸をもたらす。840デニール・ナイロンフィラメントは9.30gpdの靱性および25.5%の伸度を有する。
(実施例6)
本実施例は、混合糸が第2糸用のバインダーを含有する実施形態を記載し、かかるバインダーの例はポリウレタン−またはシリコ−ン−ベースのポリマーである。これらのバインダーはフルオロポリマーには接着しないが、複合糸を結び付けるのに役立つ。バインダー(結合剤)を糸に塗布するための一般手順は、バインダーを含有する液体媒体を形成し、キスロールの使用、糸上へのバインダー媒体のパジング、または浸漬もしくは吹き付けによる糸への媒体の塗布によるような通常の方法によってそれを糸に塗布することであり、ヒートセットおよび最終パッケージへの巻取りがそれに続く。
例として、混繊糸は400デニール、13dpf・ETFE糸の1端と220デニール、3.25dpfポリエステル糸の1端とよりなる。単糸は、9S撚り(9回転/インチ(tpi)、9回転/2.54cm)、すなわち、「S」方向に9回転によって特徴付けられる。これらの糸の2つが合撚りされ、合撚りは7Z(7tpi、7回転/2.54cm)、すなわち「Z」方向に7回転によって特徴付けられる。バインダーはヌボンド(NuBond)(登録商標)UVRH(ペンシルバニア州ベスレヘムのシンセチック・スレッド(Synthetic Thread,Bethlehem,PA)として入手可能な水性ポリウレタンであり、1450の総合測定デニールを有する合撚糸へキスロールによって塗布され、ヒートセットされ、最終パッケージに巻き取られる。得られた結合糸は、同じ糸を使用するがバインダーなしでの場合よりはるかに長時間連続して裁縫を実施することを可能にすることによって工業裁縫においてより良く機能する。このように、バインダーの使用は、機械シャットダウンの典型的な原因である糸切れまたは糸絡み合いの減少につながる。この改善された裁縫性能は、同じバインダーと一緒に単独で使用されるポリエステル糸についての裁縫性能に似ている。ポリエステル糸単独に対するバインダーの効果は組成物EFTE/ポリエステル糸に対するバインダーの効果に似ている。類似の改善された裁縫性能は、ポリウレタン・バインダーが塗布され、ヒートセットされた2572測定デニールの複合糸を作り出すために合撚りされた同じ糸の混合について得られる。
(実施例7)
本実施例は、第2糸が複合糸としてフルオロポリマー糸と関係がある時により良好に風化する、すなわち、第2糸の強度劣化が単独糸として風化される時より混合糸で少なく、それによって混合糸の引張強度が予期されるよりも高い実施形態を指向する。この効果は、第2糸がポリエステルまたはポリアミドである場合に得られる。本実施例での糸は実施例6に記載したものである。
促進暴露性能は、イリノイ州シカゴのアトラス・カンパニー(Atlas Company,Chicago,Illinois)から入手可能なキセノンアーク促進暴露装置を用いてSAE J1960に従って測定する。糸の靱性および伸度は、450キロジュール・エネルギー(フロリダ45°南向きで4ヶ月より長い屋外暴露に同等)への暴露の前後に測定する。この暴露は、ETFE糸単独の伸度の34%低下およびポリエステル糸単独の伸度の63%低下をもたらすのに十分である。対照的に、複合ETFE糸/ポリエステル糸の伸度の低下はたったの37%に過ぎず、それはETFE糸単独についてとほぼ同じであり、かつ、ポリエステル糸単独よりはるかに少ない。さらに、暴露後に、ETFE糸単独の靱性(gpd)はほとんど影響を受けないが、ポリエステル糸単独ではその元の靱性のたったの43%を保持するに過ぎない。対照的に、複合糸はその元の靱性の91%を保持する。

Claims (19)

  1. 少なくとも第1糸と第2糸との混合糸(yarn blend)であって、前記第1糸がフルオロポリマー繊維を含み、前記第2糸がポリエステル、ポリアミド、またはアクリルを含む少なくとも1つの染色された、または可染性の繊維を含むことを特徴とする混合糸。
  2. 前記糸が混繊(co−mingled)されていることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  3. 前記第1糸が染色されておらず、前記第2糸が染色されており、前記混合糸を形成する前記糸の混繊(co−mingling)が前記混合糸に前記第2糸の色の外観を与えることを特徴とする請求項2に記載の混合糸。
  4. 前記第1および第2糸が撚り合わされていることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  5. 前記混合糸の複数の端部が一緒に束ねられていることを特徴とする請求項4に記載の混合糸。
  6. 請求項1に記載の前記混合糸の複数の端部を含むことを特徴とする縫糸。
  7. 前記第2糸の伸度(elongation)および強度(tenacity)が、前記混合糸の総合強度が前記第1糸単独より少なくとも1gpd大きくなるようなものであることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  8. 前記第1糸の強度が少なくとも2gpdであり、前記第2糸の強度が少なくとも5.9gpdであり、前記第2糸の伸度が前記第1糸の伸度より大きい伸度を有することを特徴とする請求項7に記載の混合糸。
  9. 前記第2糸の伸度が前記第1糸の伸度を10%未満上回ることを特徴とする請求項8に記載の混合糸。
  10. 前記第1糸が少なくとも2gpdの強度を有するエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  11. 前記第1糸の前記強度が少なくとも2.5gpdであることを特徴とする請求項10に記載の混合糸。
  12. 第2糸より多い数の第1糸を含むことを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  13. 第1糸より多い数の第2糸を有することを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  14. 前記第2糸の強度が少なくとも6.5gpdであることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  15. 前記第1および第2糸が連続フィラメント糸およびステープルファイバー糸よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  16. 少なくとも2つの前記第2糸を含有し、前記第2糸の一方がアクリル・ステープルファイバーであり、前記第2糸の別の一方がポリエステルおよびポリアミドよりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  17. コア(core)およびシース(sheath)を含み、前記第2糸が前記コア中に存在し、前記第1糸が前記シース中に存在することを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
  18. バインダーをさらに含有することを特徴とする請求項6に記載の糸。
  19. 前記第2糸がポリエステルまたはポリアミドであることを特徴とする請求項1に記載の混合糸。
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