JP2006521446A - インクジェットインク組成物及びインク/受理体組み合せ物 - Google Patents

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Abstract

顔料と、感熱性イオノマーと、1種以上の界面活性剤と、湿潤剤と、
を含んでなる水性インクジェットインク組成物であって、該イオノマーが、5モル%以上の負又は正に荷電された反復単位を有する荷電ポリマーである水性インクジェットインク組成物。

Description

本発明は、顔料及び感熱性イオノマーを含む水性インクジェットインク組成物に関し、また、インクと受理体との組み合せ物に関する。
インクジェット印刷は、デジタル信号に応答して、基体(紙、透明フィルム、布地など)上にインク液滴をデポジットすることにより、画像を生成する非衝撃法である。インクジェットプリンターは、工業用ラベリングから、事務文書までの少量印刷、画像形成、並びに屋外用途、例えば垂れ幕、標識、ディスプレイ、ポスター、広告板、及びバスの車体広告のための大判印刷に至るまでの種々の市場全体にわたって、幅広く利用されている。
この印刷技術は、多孔質及び無孔質表面を含む種々の表面(受理体)上への印刷に適している。多孔質インクジェット受理体は、流体取込み量が多いという利点を有し、このことは、高速の印刷スピードを可能にする。しかし、いくつかの用途、例えば垂れ幕、標識、ディスプレイ、ポスター、広告板、及びバスの車体広告の場合、これらの多孔質受理体は、耐久性の問題、例えば耐光性、耐水性、耐磨耗性及び耐候性の問題をかかえる。これらの問題を克服するために、印刷物は通常、ラミネーションのような方法によって後処理される。このような後処理は、コストを相当に高くする。従来、これらの問題を克服するために、非吸収性基体、例えばビニル上に印刷を施すための溶剤系インク又はUV硬化性インクを開発し、これにより所望の耐久性を得た。米国特許第4,106,027号明細書に記載されたこのような溶剤系インクは、非吸収性表面上に画像を印刷するのに適しており、これとともに付着力及び耐久性が改善される。欧州特許出願公開第0 882 104号明細書には、非吸収性基体上の印刷物の耐久性を改善するための、UV硬化性インクジェットインク組成物が記載されている。インクのこれらの両タイプに関する環境、健康及び安全性の重大な懸念は、溶剤又はUVモノマーが印刷中に蒸発することである。
米国特許第6,087,416号明細書には、非吸収性ビニル基体上に印刷を施すための水性顔料インクの使用が記載されている。そのインクは、水性ビヒクルには可溶性であるが、しかし水には不溶性であるグラフトコポリマーバインダーを含有する。しかしこのインクには、インクビヒクルにバインダーが可溶性である性質に基づき、インク粘性が高く、印刷信頼性が低いという問題がある。加えて、印刷画像は溶剤に対して耐久性ではない。
米国特許第4,762,875号明細書に記載された印刷インクは、顔料、及びプラスチック又は金属表面のためのポリマー添加剤を含有するが、しかし上記発明には、このインクの固形物含有率が高く、従ってインクの粘性がインクジェット用途にはあまりにも高いという問題が伴う。加えて、上記発明に使用される添加剤は、本質的に親水性であり、従ってその結果得られる塗膜の耐水性は低い。
特開平01-262022号公報に開示されたインクジェットインク組成物は、顔料と熱硬化剤とを含有する。上記発明の問題は、印刷物中に過剰の親水性成分が残り、画像耐久性を達成するために、これらの材料を除去する余分の「洗浄」工程を行わなければならない点にある。
米国特許出願第10/083,258号明細書には、印刷版用途において感熱性ポリマーを含有する組成物の使用が開示されているが、しかしインクジェットインクにおける使用は開示されていない。
従って、良好な耐水性、耐光性、耐磨耗性、及び未処理ビニルを含む非吸収性基体に対する良好な付着力を提供し、しかも圧電プリントヘッド又はサーマルプリントヘッドを介して信頼性良く印刷することができる水性インクジェットインクが必要である。
この目的及びその他の目的は、
顔料と、
感熱性イオノマーと、
1種以上の界面活性剤と、
湿潤剤と、
を含んでなる水性インクジェットインク組成物であって、
該イオノマーが、5モル%以上の負又は正に荷電された反復単位を有する荷電ポリマーである水性インクジェットインク組成物を開示する本発明に従って達成される。
本発明の別の実施態様は:
水性インクジェットインクと受理体との組み合せ物であって、前記水性インクジェットインクが、
顔料と、
感熱性イオノマーと、
1種以上の界面活性剤と、
湿潤剤と、
を含み、そして
前記受理体が非吸収性基体を含む、水性インクジェットインクと受理体との組み合せ物を開示する。
本明細書中に記載された組成物を使用して、インクジェット画像のコロイド安定性、汚れにくさ、及び耐磨耗性が改善されることが見いだされた。
本発明のインク組成物は、種々の基体上、特に非吸収性基体上に印刷するのに適している。本発明において使用可能な非吸収性基体は、事実上無孔質の任意の基体を含む。これらの非吸収性基体は通常、付加的な液体吸収のために特別に処理されることはない。従って、これらの材料の液体吸収キャパシティは極めて低いか又は全くない。このような非吸収性基体の例は、金属、例えばアルミニウム、銅、ステンレス鋼及び合金など;プラスチック、例えばビニル、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、セルロース;及びその他の基体、例えばセラミック、ガラスである。
非吸収性基体上に水性インクを印刷する場合に良好な画像耐久性を達成するために、インク組成物中の高分子バインダーは、事実上疎水性であり、非吸収性基体に対する良好な付着強度を提供することができ、そしてまた、乾燥後に水中に容易には再分散できないことを必要とする。加えて、良好なインク貯蔵安定性並びにノズル噴射性を得るためには、疎水性ポリマーバインダーが分散体として十分に安定的であり、しかもその他のインク成分、例えば界面活性剤、着色剤及び湿潤剤との適合性を有することが必要となる。さらにインクは、非吸収性基体上に印刷する場合には、良好な湿潤性を有するのに十分に低い表面張力を有するのが好ましい。
本発明において使用される顔料は、米国特許第5,630,868号明細書に記載されているような自己分散性顔料、係属中の米国特許出願第09/822,723号明細書に記載されているようなカプセル化型顔料であってよく、或いは、分散剤によって安定化させることができる。顔料からインクを製造する方法は一般に、2つの工程、すなわち:(a)顔料を一次粒子に破砕するための分散又は磨砕工程、及び(b)分散された顔料濃縮物をキャリヤ及びその他の追加物で希釈して作業強度インクにする希釈工程を伴う。磨砕工程の場合、顔料は通常、剛性の不活性粉砕媒体とともにキャリヤ(典型的には、完成されたインク中のものと同じキャリヤ)中に懸濁される。この顔料分散体に機械エネルギーが供給され、そして磨砕媒体と顔料とが衝突することにより、顔料は脱凝集してその一次粒子になる。顔料分散体に一般に分散剤又は安定剤、又はその両方を添加することにより、生の顔料の脱凝集を容易にし、コロイド粒子安定性を維持し、そして粒子の再凝集及び沈降を遅らせる。
磨砕媒体として使用することができる多くの種々異なる材料、例えばガラス、セラミック、金属及びプラスチックがある。好ましい実施態様の場合、粉砕媒体は、好ましくは実質的に球形の粒子、例えば事実上高分子樹脂から成るビードを含むことができる。一般に、磨砕媒体として使用するのに適した高分子樹脂は、化学的且つ物理的に不活性であり、金属、溶剤及びモノマーを実質的に含んでおらず、また、磨砕中に欠けたり圧潰されたりするのを回避可能にするのに十分な硬度及び発射性を有している。好適な高分子樹脂は架橋型ポリスチレン、例えばジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレン、スチレンコポリマー、ポリアクリレート、例えばポリ(メチルメチルアクリレート)、ポリカーボネート、ポリアセタール、例えばDerlin(登録商標)、塩化ビニルポリマー及びコポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ(テトラフルオロエチレン)、例えばTeflon(登録商標)、及びその他のフルオロポリマー、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロースエーテル及びエステル、例えばセルロースアセテート、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、シリコーン含有ポリマー、例えばポリシロキサンなどを含む。ポリマーは生分解性であってよい。生分解性ポリマーの例は、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ラクチドとグリコリドとのコポリマー、ポリ酸無水物、ポリ(イミノカーボネート)、ポリ(N-アシルヒドロキシプロリン)エステル、ポリ(N-パルミトイルヒドロキシプロリノ)エステル、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、及びポリ(ホスファゼン)を含む。高分子樹脂の密度は0.9〜3.0 g/cm3となることができる。樹脂の密度はより高い方が、より効率的な粒子サイズ減小を可能にするため好ましい。より好ましいのは、スチレンを基剤とする架橋型又は無架橋型高分子媒体である。
磨砕は任意の好適な粉砕ミル内で行うことができる。好適なミルはエアジェットミル、ローラミル、ボールミル、アトリッターミル、及びビードミルを含む。高速ミルが好ましい。高速ミルとは、1秒当たり約5メートルよりも速い速度に粉砕媒体を加速することができる磨砕装置を意味するものとする。例えば、9,000 rpmで作業される場合、直径40 mmのCowles型鋸歯羽根車において、十分な研磨媒体速度が達成される。磨砕媒体、顔料、液体分散媒及び分散剤の好ましい比率は、幅広い範囲内で変化することができ、そして例えば、選択された特定の材料、及び磨砕媒体のサイズ及び密度などに依存する。磨砕が完了した後、活性材料の分散体は、単純な篩分け又は濾過によって粉砕媒体から分離される。上記様式のいずれかによって、ミル粉砕物の成分の好ましい量及び比が、特定の材料及び意図された用途に応じて大幅に変化することになる。磨砕混合物の内容物は、ミル粉砕物及び磨砕媒体を含む。ミル粉砕物は、顔料、分散剤及び液状キャリヤ、例えば水を含む。水性インクジェットインクの場合、顔料は通常、磨砕媒体を除いて、1〜50重量%でミル粉砕物中に存在する。顔料と分散剤との重量比は20:1〜1:2である。高速ミルは、高撹拌装置、例えばMorehouse-Cowles, Hockmeyer他によって製造された装置である。
分散剤はミル粉砕物中の別の成分である。分散剤は小分子又はポリマーであってよい。本発明中に使用される好ましい分散体は、ドデシル硫酸ナトリウム、アクリル及びスチレン-アクリルのコポリマー、例えば米国特許第5,085,698号明細書及び同第5,172,133号明細書に開示されているもの、及びスルホン化ポリエステル及びスチレン、例えば米国特許第4,597,794号明細書に開示されているものを含む。顔料利用可能性との関連において上記に言及した他の特許明細書はまた、多種多様の分散剤を開示している。実施例において使用される分散剤は、カリウムN-メチル-N-オレオイルタウレート(K-OMT)である。
磨砕時間は幅広く変動することができ、そして顔料及び機械的手段及び選択された滞留条件、初期粒子サイズ及び所望の最終粒子サイズなどに依存する。好ましい顔料、分散剤及び上記磨砕媒体を使用した水性ミル研磨物の場合、磨砕時間は典型的には1〜100時間となる。磨砕された顔料の濃縮物は好ましくは、濾過によって磨砕媒体から分離される。
本発明において有用な顔料粒子は、プリントヘッドを通して噴射され得る任意の粒子サイズを有することができる。好ましくは、顔料粒子の平均粒子サイズは約0.5ミクロン未満、より好ましくは約0.2ミクロン未満である。
単独又は組み合わせの状態の多種多様な有機及び無機顔料を、本発明における使用のために選択することができる。本発明において使用することができる着色剤粒子は、例えば米国特許第5,026,427号明細書;同第5,086,698号明細書;同第5,141,556号明細書;同第5,160,370号明細書;及び同第5,169,436号明細書に開示された顔料を含む。上記明細書の開示内容を参考のため本明細書中に引用する。顔料は、具体的な用途、及び性能要件、例えば色再現及び画像安定性の要件に応じて正確に選択される。本発明において使用するのに適した顔料は例えば、アゾ顔料、モノアゾ顔料、ジアゾ顔料、アゾ顔料レーキ、β-ナフトール顔料、ナフトールAS顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアゾ縮合顔料、金属錯体顔料、イソインドリノン及びイソインドリン顔料、多環式顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラピリミドン顔料、フラバンスロン顔料、アンタンスロン顔料、ジオキサジン顔料、トリアリールカルボニウム顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、酸化チタン、酸化鉄、及びカーボンブラックを含む。使用することができる典型的な顔料例は、カラーインデックス(C.I)ピグメントイエロー1、 2、 3、 5、 6、 10、 12、 13、 14、 16、 17、 62、 65、 73、 74、 75、 81、 83、 87、 90、 93、 94、 95、 97、 98、 99、 100、 101、 104、 106、 108、 109、 110、 111、 113、 114、 116、 117、 120、 121、 123、 124、 126、 127、 128、 129、 130、 133、 136、 138、 139、 147、 148、 150、 151、 152、 153、 154、 155、 165、 166、 167、 168、 169、 170、 171、 172、 173、 174、 175、 176、 177、 179、 180、 181、 182、 183、 184、 185、 187、 188、 190、 191、 192、 193、 194;C.I. ピグメントオレンジ 1、 2、 5、 6、 13、 15、 16、 17、 17:1、 19、 22、 24、 31、 34、 36、 38、 40、 43、 44、 46、 48、 49、 51、 59、 60、 61、 62、 64、 65、 66、 67、 68、 69;C. I. ピグメントレッド1、 2、 3、 4、 5、 6、 7、 8、 9、 10、 11、 12、 13、 14、 15、 16、 17、 18、 21、 22、 23、 31、 32、 38、 48:1、 48:2、 48:3、 48:4、 49:1、 49:2、 49:3、 50:1、 51、 52:1、 52:2、 53:1、 57:1、 60:1、 63:1、 66、 67、 68、 81、 95、 112、 114、 119、 122、 136、 144、 146、 147、 148、 149、 150、 151、 164、 166、 168、 169、 170、 171、 172、 175、 176、 177、 178、 179、 181、 184、 185、 187、 188、 190、 192、 194、 200、 202、 204、 206、 207、 210、 211、 212、 213、 214、 216、 220、 222、 237、 238、 239、 240、 242、 243、 245、 247、 248、 251、 252、 253、 254、 255、 256、 258、 261、 264;C. I. ピグメントバイオレット1、 2、 3、 5:1、 13、 19、 23、 25、 27、 29、 31、 32、 37、 39、 42、 44、 50;C. I. ピグメントブルー1、 2、 9、 10、 14、 15:1、 15:2、 15:3、 15:4、 15:6、 15、 16、 18、 19、 24:1、 25、 56、 60、 61、 62、 63、 64、 66;C. I. ピグメントグリーン1、 2、 4、 7、 8、 10、 36、 45;C. I. ピグメントブラック1、 7、 20、 31、 32及びC. I. ピグメントブラウン1、 5、 22、 23、 25、 38、 41、 42を含む。本発明の好ましい実施態様の場合、顔料はC. I. ピグメントブルー15:3、C. I. ピグメントレッド122、C. I. ピグメントイエロー155、C. I. ピグメントイエロー74、C. I. ピグメントブラック7、又は米国特許第4,311,775号明細書に記載されたビス(フタロシアニルアルミノ)テトラフェニルジシロキサンであり、その内容を参考のため本明細書中に引用する。
有機顔料の場合、インクは最大約20重量%の顔料を含有してよいが、しかし一般には顔料は、たいていのインクジェット印刷用途の場合、総インク組成物の約0.1〜10重量%、好ましくはほぼ0.1〜5重量%の範囲になる。無機顔料が選択される場合、このインクは、有機顔料を採用する比較可能なインクよりも高い重量パーセントの顔料を含有する傾向がある。
顔料の代わりに、色素を本発明において使用することもできる。好ましくは、色素は水不溶性色素である。インクを形成するために、水不溶性色素は、2001年12月14日付けで出願された米国特許出願第10/020,694号明細書に開示されている水分散性粒子中に分散又はカプセル化することができる。本発明において、広範囲の水不溶性色素、例えば油色素、分散色素、又は溶剤色素、例えばCiba-Geigy Orasol Red G, Ciba-Geigy Orasol Blue GN, Ciba-Geigy Orasol Pink及びCiba-Geigy Orasol Yellowを使用することができる。好ましい水不溶性色素はキサンテン色素、メチン色素、ポリメチン色素、アントロキノン色素、メロシアニン色素、アザメチン色素、アジン色素、キノフタロン色素、チアジン色素、オキサジン色素、フタロシアニン色素、モノ又はポリアゾ色素、及び金属錯体色素であってよい。より好ましくは、水不溶性色素はアゾ色素、例えば2000年10月12日付けで出願された米国特許出願第09/689,184号明細書(参考のため本明細書中に引用する)に開示されているピラゾールアゾインドールの水不溶性類似体、米国特許第4,698,651号明細書(参考のため本明細書中に引用する)に開示されたアリールアゾイソチアゾール色素、又は金属錯体色素、例えば米国特許第5,997,622号明細書及び同第6,001,161号明細書(双方を参考のため本明細書中に引用する)に記載された色素の水不溶性類似体、すなわち8-ヘテロシクリルアゾ-5-ヒドロキシキノリンであってよい。本発明において使用される水不溶性色素の溶解度は、水1L中1g未満、より好ましくは水1L中0.5g未満である。
水不溶性色素は、本発明のインク中に任意の有効量で、通常はインクジェットインク組成物の最大約20重量%、そして好ましくは約0.05〜15重量%で存在することができる。本発明において使用される着色剤は、色素であってもよい。本発明の好ましい実施態様の場合、色素は水不溶性色素である。インクを形成するために、水不溶性色素は、2001年12月14日付けで出願された米国特許出願第10/020,694号明細書に開示されている水分散性粒子中に分散又はカプセル化することができる。本発明において、広範囲の水不溶性色素、例えば油色素、分散色素、又は溶剤色素、例えばCiba-Geigy Orasol Red G, Ciba-Geigy Orasol Blue GN, Ciba-Geigy Orasol Pink及びCiba-Geigy Orasol Yellowを使用することができる。好ましい水不溶性色素はキサンテン色素、メチン色素、ポリメチン色素、アントロキノン色素、メロシアニン色素、アザメチン色素、アジン色素、キノフタロン色素、チアジン色素、オキサジン色素、フタロシアニン色素、モノ又はポリアゾ色素、及び金属錯体色素であってよい。より好ましくは、水不溶性色素はアゾ色素、例えば米国特許第6,468,338号明細書(参考のため本明細書中に引用する)に開示されているピラゾールアゾインドールの水不溶性類似体、米国特許第4,698,651号明細書(参考のため本明細書中に引用する)に開示されたアリールアゾイソチアゾール色素、又は金属錯体色素、例えば米国特許第5,997,622号明細書及び同第6,001,161号明細書(双方を参考のため本明細書中に引用する)に記載された色素の水不溶性類似体、すなわち8-ヘテロシクリルアゾ-5-ヒドロキシキノリンの遷移金属錯体であってよい。本発明において使用される水不溶性色素の溶解度は、水1L中1g未満、より好ましくは水1L中0.5g未満である。
水不溶性色素は、本発明のインク中に任意の有効量で、通常はインクジェットインク組成物の最大約20重量%、より好ましくは0.05〜15重量%で存在することができる。
本発明において使用される感熱性イオノマーは、一般に、その5モル%以上が同じ電荷のイオン基を含む反復単位から成っている。好ましくは反復基の15モル%以上が、同じイオン電荷のイオン基を含む。こうしてこれらのポリマーのそれぞれは、これらのイオン基によって提供される正味の正電荷又は負電荷を有する。
本発明の実施において有用な代表的なイオノマーは、下記4つの広範囲のクラスの材料:
I) 正に荷電されたペンダントN-アルキル化芳香族複素環式基を含む反復単位を含む架橋型又は無架橋型ビニルポリマー;
II) 反復有機オニウム基を含む架橋型又は無架橋型ポリマー;
III) ペンダントチオスルフェート(ブンテ塩)基を含むポリマー;及び
IV) カルボキシ基又はカルボキシレート基を有する反復単位を含むポリマー
のうちの1つ又は2つ以上から選択することができる。
イオノマーのそれぞれのクラスを説明する。インクジェットインクは、それぞれのクラスから選択されたイオノマーの1種又は2種以上の混合物、或いは、混合されたイオノマーが互いに適合性を有する場合には、2つ又は3つ以上のクラスの1つ又は2つ以上のイオノマーから成る混合物を含むことができる。
クラスIのイオノマー
クラスIのイオノマーは一般に、1000以上の分子量を有しており、そして所要の正荷電基を含む種々様々なビニルホモポリマー及びコポリマーのいずれかを有することができる。これらのイオノマーは、任意のコンベンショナルな重合技術を用いて、エチレン系不飽和型重合可能モノマーから調製される。好ましくは、ポリマーは、2種又は3種以上のエチレン系不飽和型重合可能モノマーから調製されたコポリマーであり、これらのモノマーのうちの1つ以上は、所望のペンダント正荷電基を含有し、そして別のモノマーは、他の特性、例えば架橋性部位及び場合によっては支持体に対する付着力を提供することができる。これらのポリマーを調製するのに必要な手順及び反応体がよく知られている。本明細書中に提供される追加の教示内容を用いて、既知のポリマー反応体及び条件を当業者によって変化させることにより、好適なカチオン基を結合することができる。
カチオン基の存在は、カチオン基がその対イオンと反応すると、何らかの形式で熱に暴露された領域内で、印刷済層を親水性から疎水性に「切り換える」のを可能にし、又は容易にするように見える。最終的な結果として、電荷は失われる。このような反応は、アニオンの求核性及び/又は塩基性が強ければ強いほど、より容易に達成される。例えば酢酸塩アニオンは典型的には塩化物アニオンよりも反応性が高い。アニオンの化学的性質を変化させることにより、感熱性ポリマーの反応性に変更を加えて、周囲条件における十分な貯蔵寿命とのバランスがとれた一連の所与の条件(例えばレーザーハードウェア及び出力、及び印刷機のニーズ)にとって最適な画像解像度を提供することができる。有用なアニオンは、ハロゲン化物、カルボン酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、及びスルホン酸塩を含む。代表的なアニオンの一例としては、塩化物、臭化物、フッ化物、酢酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、ギ酸塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、及び当業者には容易に明らかなその他のアニオンが挙げられる。ハロゲン化物及びカルボン酸塩が好ましい。
芳香族カチオン基は、上記熱活性化反応が、画像形成済印刷層の所望の疎水性を提供できるほどに十分なポリマー反復単位内に存在する。これらの基はポリマーの主鎖に沿って結合するか、又は高分子網状構造の1つ又は2つ以上の分枝に結合するか、又はその両方に結合することができる。芳香族基は一般に、環内に5〜10個の炭素、窒素、硫黄又は酸素原子を含み(1つ以上が正に荷電された窒素原子である)、環には、分枝状又は非分枝状の置換型又は無置換型アルキル基が結合される。従って、芳香族複素環式基を含有する反復単位は、下記式I:
Figure 2006521446
によって表すことができる。
この構造において、R1は、炭素原子数1〜12の分枝状又は非分枝状の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、ヘキシル、メトキシメチル、ベンジル、ネオペンチル及びドデシル)である。好ましくはR1は、炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型の分枝状又は非分枝状アルキル基であり、最も好ましくは置換型又は無置換型メチル基である。
R2は、置換型又は無置換型アルキル基(上記定義の通りであり、また追加として、シアノアルキル基、ヒドロキシアルキル基及びアルコキシアルキル基)、炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、オキシメチルメトキシ、n-プロポキシ及びブトキシ)、環内炭素原子数6〜14の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、ナフチル、アントリル、p-メトキシフェニル、キシリル及びアルコキシカルボニルフェニル)、ハロ(例えばクロロ及びブロモ)、環内炭素原子数5〜8の置換型又は無置換型シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル及び4-メチルシクロヘキシル)、又は環内に1つ以上の窒素、硫黄又は酸素原子を含む、環内原子数5〜8の置換型又は無置換型複素環式基(例えばピリジル、ピリジニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニル)であってよい。好ましくはR2は、置換型又は無置換型メチル又はエチル基である。
Z''は、ポリマー主鎖に結合された5〜10員芳香族N-複素環を完成するために必要な炭素及び任意の追加の窒素、酸素、又は硫黄原子を表す。こうして、環は、環(例えばN-アルキル化ジアジニウム又はイミダゾリウム基)内、或いは例えば、ピリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、アクリジニウム、フェナントラジニウム、及び当業者に容易に明らかなその他のものを含むN-アルキル化窒素含有縮合環系内に、2つ又は3つ以上の窒素原子を含むことができる。
W-は、上記のような好適なアニオンである。最も好ましくはW-は、酢酸塩又は塩化物である。
また、構造Iにおいて、nは0〜6、好ましくは0又は1である。最も好ましくはnは0である。
芳香族複素環は、環上の任意の位置においてポリマー主鎖に結合することができる。好ましくは、環内原子数は5又は6であり、これらのうちの1つ又は2つは窒素である。こうしてN-アルキル化窒素含有芳香族基は、好ましくはイミダゾリウム又はピリジニウムであり、最も好ましくはこれはイミダゾリウムである。
カチオン性芳香族複素環を含有する反復単位は、未アルキル化窒素含有複素環単位を含む前駆ポリマーと、適切なアルキル化剤(例えばアルキルスルホネートエステル、ハロゲン化アルキル、及び当業者に容易に明らかなその他の材料)とを、既知の手順及び条件を用いて反応させることにより提供することができる。
好ましいクラスIのイオノマーは、下記構造II:
Figure 2006521446
によって表すことができ、上記式中、Xは、N-アルキル化窒素含有芳香族複素環式基(HET+によって表される)が結合される反復単位を表し、Yは、種々の架橋メカニズム(下記に説明する)のいずれかを用いた架橋のための活性部位を提供することができるエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表す。W-は、上記のような好適なアニオンであり、そしてZは、任意の追加のエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表す。種々の反復単位は、x、y及びzによって表される、適切な量で存在し、xは約15〜100モル%であり、yは約0〜約20モル%であり、zは0〜約85モル%である。好ましくは、xは約20〜98モル%であり、yは約2〜約10モル%であり、zは0〜約70モル%である。
イオノマーは多くの方法で架橋することができる。当業者によく知られた架橋のための多数のモノマー及び方法がある。いくつかの代表的な架橋方策の一例として、下記a)〜m)が挙げられる:
a) アミン又はカルボン酸又はその他のルイス塩基単位と、ジエポキシド架橋剤とを反応させること、
b) ポリマー内のエポキシド単位と、二官能性アミン、カルボン酸、又はその他の二官能性ルイス塩基単位と反応させること、
c) 二重結合含有単位、例えばアクリレート、メタクリレート、シナメート又はビニル基に、放射性又はラジカル開始型架橋を施すこと、
d) 多価金属塩と、ポリマー内の連結基とを反応(亜鉛塩と、カルボン酸含有ポリマーとの反応がその一例である)させること、
e) クネベナゲル縮合反応を介して反応する架橋可能モノマー、例えば(2-アセトアセトキシ)エチルアクリレート及びメタクリレートを使用すること、
f) アミン、チオール又はカルボン酸基と、ジビニル化合物(例えばビス(ビニルスルホニル)メタン)とを、マイケル付加反応を介して反応させること、
g) カルボン酸単位と、複数のアジリジン単位を有する架橋剤とを反応させること、
h) 複数のイソシアネートを有する架橋剤と、ポリマー内のアミン、チオール又はアルコールと反応させること、
i) 鎖間ゾルゲル結合の形成を伴うメカニズム [例えば3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレートモノマーの使用]、
j) 添加されたラジカル開始剤(例えば過酸化物又はヒドロペルオキシド)を使用して酸化的架橋を行うこと、
k) アルキド樹脂によって採用されるような自己酸化的架橋、
l) 硫黄加硫、及び
m) 電離線を伴うプロセス。
架橋可能な基又は活性の架橋可能な部位(又は架橋添加剤、例えばエポキシドのための結合点として役立つことができる基)を有するモノマーを、上記のその他のモノマーと共重合することができる。このようなモノマーの一例としては、3-(トリメトキシシリル)プロピルアクリレート又はメタクリレート、シナモイルアクリレート又はメタクリレート、N-メトキシメチルメタクリルアミド、N-アミノプロピルアクリルアミドヒドロクロリド、アクリル酸又はメタクリル酸、及びヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。
上記構造IIにおける「Z」によって表される反復単位を提供する追加のモノマーは、親水性画像形成層に所望の物理特性又は印刷特性を提供することができる、任意の有用な親水性又は親油性のエチレン系不飽和型重合可能モノマーを含む。このようなモノマーの一例としては、アクリレート、メタクリレート、イソプレン、アクリロニトリル、スチレン及びスチレン誘導体、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸又はメタクリル酸及びハロゲン化ビニルが挙げられる。
代表的なクラスIのイオノマーは、ポリマー1、 3、 4及び6として以下のように分類される。これらのポリマーの混合物を使用することもできる。下記ポリマー2及び5は、有用なクラスIイオノマーに対する前駆体である。これらのイオノマーの更なる詳細及びイオノマーの調製方法は、米国特許第6,180,831号明細書に記載されている。
ポリマー1:ポリ(1-ビニル-3-メチルイミダゾリウムクロリド-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド)、
ポリマー2:ポリ(メチルメタクリレート-コ-4-ビニルピリジン)、
ポリマー3:ポリ(メチルメタクリレート-コ-N-メチル-4-ビニルピリジニウムホルメート)、
ポリマー4:ポリ(メチルメタクリレート-コ-N-ブチル-4-ビニルピリジニウムホルメート)、
ポリマー5:ポリ(メチルメタクリレート-コ-2-ビニルピリジン)、及び
ポリマー6:ポリ(メチルメタクリレート-コ-N-メチル-2-ビニルピリジニウムホルメート)。
クラスIIのイオノマー
クラスIIのイオノマーも一般に、1000以上の分子量を有している。これらは、種々様々なビニル又は非ビニルホモポリマー及びコポリマーのいずれかを有することができる。
クラスIIの非ビニルイオノマーの一例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドエステル、ポリアリーレンオキシド又はその誘導体、ポリウレタン、ポリキシリレン又はその誘導体、シリコン系ゾルゲル(ゾルセスキオキサン)、ポリアミドアミン、ポリイミド、ポリスルホン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(フェニレンスルフィド)イオノマー、ポリスルフィド及びポリベンズイミダゾールが挙げられる。好ましくは、このような非ビニルポリマーは、シリコン系ゾルゲル、ポリアリーレンオキシド、ポリ(フェニレンスルフィド)イオノマー又はポリキシリレンであり、最も好ましくは、ポリ(フェニレンスルフィド)イオノマーである。これらのポリマータイプの全てを調製するために必要な手順及び反応体がよく知られている。本明細書中に提供される追加の教示内容を用いて、既知のポリマー反応体及び条件を当業者によって変化させることにより、好適なカチオン性有機オニウム部分を組み入れるか又は結合することができる。
本発明において有用なシリコン系ゾルゲルは、ジ-、トリ-又はテトラアルコキシシランから誘導されたシリコンコロイドを含有する架橋型高分子マトリックスとして調製することができる。これらのコロイドは、米国特許第2,244,325号明細書(Bird)、同第2,574,902号明細書(Bechtold他)、及び同第2,597,872号明細書(Iler)に記載された方法によって形成される。このようなコロイドの安定的な分散体は、DuPont Companyのような企業から好都合に購入することができる。好ましいゾルゲルは、N-トリメトキシシリルプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムアセテートを、架橋剤としても、ポリマー層形成材料としても用いる。
何らかの様式でイオノマー中に化学的に組み入れられた有機オニウム部分の存在が、カチオン部分がその対イオンと反応したときに、熱を提供又は生成するエネルギーに暴露されると、熱暴露領域内で、印刷済層を親水性から疎水性に「切り換える」のを可能にし、又は容易にするように見える。最終的な結果として、電荷は失われる。クラスIのポリマーに関して上述したように、このような反応は、有機オニウム部分のアニオンの求核性及び/又は塩基性が強ければ強いほど、より容易に達成される。
ポリマー内の有機オニウム部分は、三置換型硫黄部分(有機スルホニウム)、四置換型窒素部分(有機アンモニウム)、又は四置換型リン部分(有機ホスホニウム)から選択することができる。四置換型窒素(有機アンモニウム)部分が好ましい。この部分はポリマー主鎖に化学的に結合することができ(すなわちペンダント)、或いは、好適な対イオンとともに何らかの様式で、主鎖内に組み入れることができる。いずれの実施態様においても、有機オニウム部分は、上記熱活性化反応が発生して、画像形成層の所望の疎水性を提供することができるほどに十分なポリマー反復単位内に存在する。有機オニウム部分は、これがペンダント基として化学結合される場合、ポリマーの主鎖に沿って結合するか、或いは、高分子網状構造の1つ又は2つ以上の分枝に結合するか、又はその両方に結合することができる。この部分は、ポリマー主鎖内に化学的に取り入れられる場合、この部分は、環式又は非環式の形態で存在することができ、そして高分子網状構造内の分枝点を形成することもできる。好ましくは有機オニウム部分は、ポリマー主鎖に沿ってペンダント基として提供される。ポリマー形成後に、ペンダント有機オニウム部分をポリマー主鎖に化学結合することができ、或いは、ポリマー上の官能基を、既知の化学反応を用いて有機オニウム部分に変換させることもできる。例えば「離脱基」官能基(例えばハロゲン)を第三アミン求核基によって置換することにより、ポリマー主鎖上にペンダント第四アンモニウム基を提供することができる。或いは、有機オニウム基はモノマー上に存在することができる。このモノマーは次いで、ポリマー内に既に組み入れられた中性ヘテロ原子単位(三価窒素又はリン基又は二価硫黄基)をアルキル化することにより重合又は誘導される。
有機オニウム部分は、正電荷を提供するように置換される。各置換基は1つ以上の炭素原子を有していなければならず、この炭素原子は、有機オニウム部分の硫黄、窒素又はリン原子に直接に結合される。有用な置換基の一例としては、炭素原子数1〜12、好ましくは炭素原子数1〜7の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、ヘキシル、メトキシエチル、イソプロポキシメチル、置換型又は無置換型アリール基(フェニル、ナフチル、p-メチルフェニル、m-メトキシフェニル、p-クロロフェニル、p-メチルチオフェニル、p-N,N-ジメチルアミノフェニル、キシリル、メトキシカルボニルフェニル及びシアノフェニル)、及び炭素環内炭素原子数5〜8の置換型又は無置換型シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル及び4-メチルシクロヘキシル及び3-メチルシクロヘキシル)が挙げられる。その他の有用な置換基は当業者には容易に明らかであり、明記した置換基の任意の組み合わせも考えられる。
有機オニウム部分は、クラスIのイオノマーに関して前述した任意の好適なアニオンを含む。ハロゲン化物及びカルボン酸塩が好ましい。
クラスIIのイオノマーは、ビニル及び非ビニル主鎖を含むことができる。両方のタイプは、1つ又は2つ以上のタイプの有機オニウム基を有する反復単位から成る。例えば、このようなイオノマーは、有機アンモニウム基及び有機スルホニウム基の両方を有する反復単位を有することができる。有機オニウム基の全てが同じアルキル置換基を有することはやはり必要でない。これらのイオノマーにおいて有用なアニオンは、非ビニルポリマーに関して上述したものと同じである。同様に、ハロゲン化物及びカルボン酸塩が好ましい。
有機オニウム基は、上記熱活性化反応が発生して、印刷画像の所望の疎水性を提供することができるほどに十分なポリマー反復単位内に存在する。基はポリマーの主鎖に沿って結合するか、或いは、高分子網状構造の1つ又は2つ以上の分枝に結合するか、又はその両方に結合することができる。ポリマーの形成後に、既知の化学反応を用いて、ポリマー主鎖にペンダント基を化学結合することができる。例えば、ポリマー鎖上のペンダント離脱基(例えばハロゲン化物又はスルホネートエステル)を三価アミン、二価硫黄又は三価リン求核基によって求核置換することにより、ポリマー主鎖上にペンダント有機アンモニウム基、有機ホスホニウム、又は有機スルホニウム基を提供することができる。一般に使用される任意のアルキル化剤、例えばスルホン酸アルキルエステル又はハロゲン化アルキルを用いて、相応のペンダント中性ヘテロ原子団(窒素、硫黄又はリン)をアルキル化することにより、ペンダントオニウム基を提供することもできる。或いは、所望の有機アンモニウム、有機ホスホニウム又は有機スルホニウム基を含有するモノマー前駆体を重合することにより、所望のポリマーを産出することができる。
ビニルイオノマー中の有機アンモニウム、有機ホスホニウム又は有機スルホニウム基は、所望の正電荷を提供する。一般に、好ましいペンダント有機オニウム基は、下記構造III、 IV及びV:
Figure 2006521446
によって示すことができ、上記式中、Rは、鎖とともに1つ又は2つ以上のオキシ、チオ、カルボニル、アミド又はアルコキシカルボニル基を含むこともできる炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型のアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、イソプロピレン、メチレンフェニレン、メチレンオキシメチレン、n-ブチレン、及びヘキシレン)、環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリーレン基(例えばフェニレン、ナフチレン、キシリレン、及び3-メトキシフェニレン)、又は、環内炭素原子数5〜10の置換型又は無置換型シクロアルキレン基(例えば1,4-シクロへキシレン、及び3-メチル-1,4-シクロヘキシレン)である。加えて、Rは、定義された置換型又は無置換型アルキレン、アリーレン及びシクロアルキレン基のうちの2つ又は3つ以上の組み合わせであってよい。好ましくは、Rは置換型又は無置換型エチレンオキシカルボニル又はフェニレンメチレン基である。本明細書に挙げていないその他の有用な置換基に、上記の基のいずれかの組み合わせを含むことができることは、当業者には明らかである。
R3、R4及びR5は独立して、炭素原子1〜12の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、ヘキシル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、ベンジル、メチレンカルボアルコキシ、及びシアノアルキル)、炭素環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、ナフチル、キシリル、p-メトキシフェニル、p-メチルフェニル、m-メトキシフェニル、p-クロロフェニル、p-メチルチオフェニル、p-N,N-ジメチルアミノフェニル、メトキシカルボニルフェニル、及びシアノフェニル)、又は炭素環内炭素原子数5〜10の置換型又は無置換型シクロアルキル基(例えば1,3-又は1,4-シクロヘキシル)である。或いは、R3、R4及びR5のうちの任意の2つを組み合わせることにより、荷電されたリン、硫黄又は窒素原子と一緒に置換型又は無置換型複素環を形成することもでき、この環内の炭素、窒素、リン、硫黄又は酸素原子の数は4〜8である。このような複素環の一例としては、構造Vの場合、置換型又は無置換型モルホリニウム、ピペリジニウム、及びピロリジニウムが挙げられる。これらの種々の基に対するその他の有用な置換基が当業者には容易に明らかとなり、明記した置換基の任意の組み合わせも考えられる。
好ましくは、R3、R4及びR5は独立して、置換型又は無置換型のメチル又はエチル基である。
W-は、クラスIのポリマーに関して上述したような任意の好適なアニオンである。酢酸塩及び塩化物が好ましいアニオンである。
本明細書中に記載されているような第四アンモニウム基を含有するイオノマーが、最も好ましいビニルクラスIIのポリマーである。
好ましい実施態様の場合、本発明の実施に有用なビニルクラスIIのイオノマーを、下記構造VI:
Figure 2006521446
によって表すことができ、上記式中、X'は、有機オニウム基(「ORG」)が結合された反復単位を表し、Y'は、種々の架橋メカニズム(下記に説明する)のいずれかを用いて架橋のための活性部位を提供することができるエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表し、W-は好適なアニオン(上記に定義された通り)であり、Z'は、任意の追加のエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表す。種々の反復単位は、x、y及びzによって表される、適切な量で存在し、x'は、約15〜約99モル%であり、y'は、約1〜約20モル%であり、そしてz'は0〜約84モル%である。好ましくは、x'は、約20〜約98モル%であり、y'は、約2〜約10モル%であり、そしてz'は0〜約70モル%である。
ビニルイオノマーは、クラスIのポリマーに関して上述したものと同じように架橋することができる。
上記構造VIにおけるZ'によって表される追加の反復単位を提供する追加のモノマーは、画像形成層に所望の物理特性又は印刷特性を提供することができる、任意の有用な親水性又は親油性のエチレン系不飽和型重合可能モノマーを含む。このようなモノマーの一例としては、アクリレート、メタクリレート、アクリロニトリル、イソプレン、スチレン及びスチレン誘導体、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸又はメタクリル酸及びハロゲン化ビニルが挙げられる。
代表的なクラスIIの非ビニルイオノマーは、ポリマー7〜8及び10として下記のように分類される。これらのポリマーの混合物を使用することもできる。ポリマー9はポリマー10に対する前駆体である。クラスIIの代表的なビニルイオノマーは、下記に分類されるポリマー11〜18を含み、そしてポリマー14が最も好ましい。これらのイオノマーのうちのいずれか2種又は3種以上の混合物を使用することもできる。これらのイオノマーの更なる詳細及びこれらのイオノマーの調製方法は、米国特許第6,109.830号明細書(上述)に記載されている。
ポリマー7:ポリ(p-キシリデンテトラヒドロチオフェニウムクロリド)、
ポリマー8:ポリ[フェニレンスルフィド-コ-メチル(4-チオフェニル)スルホニウムクロリド]、
ポリマー9:臭素化ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)、
ポリマー10:ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)のジメチルスルホニウムブロミド誘導体
ポリマー11:ポリ[メチルメタクリレート-コ-2-トリメチルアンモニウムエチルメタクリルクロリド-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー12:ポリ[メチルメタクリレート-コ-2-トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアセテート-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミド]、
ポリマー13:ポリ[メチルメタクリレート-コ-2-トリメチルアンモニウムエチルメタクリルフルオリド-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー14:ポリ[ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー15:ポリ[ビニルベンジルトリメチル-ホスホニウムアセテート-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー16:ポリ[ジメチル-2-(メタクリロイルオキシ)エチルスルホニウムクロリド-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー17:ポリ[ビニルベンジルジメチルスルホニウムメチルスルフェート]、及び
ポリマー18:ポリ[ビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリド]。
クラスIIIのイオノマー
クラスIIIのイオノマーのそれぞれは、1000以上、そして好ましくは5000以上の分子量を有している。例えばイオノマーは、既知の重合技術及び反応体を用いて一緒に反応させられる1種又は2種以上のエチレン系不飽和型重合可能モノマーから調製されたビニルホモポリマー又はコポリマーであってよい。或いは、イオノマーは、既知の重合技術及び反応体を使用して一緒に反応させられる1種又は2種以上の複素環式モノマーから調製された付加ホモポリマー又はコポリマー(例えばポリエーテル)であってもよい。加えて、イオノマーは、既知の重合技術及び反応体を用いて調製された縮合タイプのポリマー(例えばポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、又はポリウレタン)であってよい。ポリマーのタイプがどのようなものであれ、ポリマー中の総反復単位の10モル%(好ましくは15モル%)以上が、所要の熱活性化可能なチオスルフェート基を含む。
本発明の実施に有用なクラスIIIイオノマーは、下記構造VII:
Figure 2006521446
で表すことができ、チオスルフェート基(又はブンテ塩)はペンダント基であり、Aはポリマー主鎖であり、R6は二価結合基であり、そしてY1は水素又はカチオンである。
有用なポリマー主鎖の一例としては、ビニルポリマー、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン及びポリエステルが挙げられる。好ましくは、ポリマー主鎖はビニルポリマー又はポリエーテルである。
有用なR6結合基は-(COO)n'(Z1)m-を含み、n'は0又は1であり、mは0又は1であり、そしてZ1は、鎖内に1つ又は2つ以上の窒素、酸素、又は硫黄原子を有することができる炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、n-プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、2-ヒドロキシプロピレン及び2-ヒドロキシ-4-アザヘキシレン)、芳香族環内炭素原子数6〜14の置換型又は無置換型アリーレン基(例えばフェニレン、ナフタレン、アントラシレン及びキシリレン)、又は鎖内炭素原子数7〜20の置換型又は無置換型アリーレンアルキレン(又はアルキレンアリーレン)基(例えばp-メチレンフェニレン、フェニレンメチレンフェニレン、ビフェニレン及びフェニレンイソプロピレンフェニレン)である。加えて、R6はZ1に関して上記に定義したようなアルキレン基、アリーレン基、又はアリーレンアルキレン基であってよい。
好ましくは、R6は炭素原子数1〜3のアルキレン基、芳香族環内炭素原子数6のアリーレン基、鎖内炭素原子数7又は8のアリーレンアルキレン基、又は-(COO)(Z1)m-であり、Z1はメチレン、エチレン又はフェニレンである。最も好ましくは、R6はフェニレン、メチレン又は-COO-である。
Y1は水素、アンモニウムイオン、又は金属イオン(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、セシウム、バリウム、亜鉛又はリチウムイオン)である。好ましくは、Y1は水素、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン又はカリウムイオンである。
チオスルフェート基は一般に、主鎖に対して吊り下げられた状態で配置されるので、好ましくは、エチレン系不飽和型重合可能モノマーの一部であり、このモノマーを、コンベンショナルな技術を用いて重合することにより、チオスルフェート含有反復単位のビニルホモポリマー、又は、1種又は2種以上の追加のエチレン系不飽和型重合可能モノマーと共重合する場合には、ビニルコポリマーを形成することができる。チオスルフェート含有反復単位は一般に、ポリマー中の全ての反復単位の10モル%以上を含み、好ましくはこれらの単位は全ての反復単位の約15〜100モル%を含む。ポリマーは、本明細書中に記載されたチオスルフェート基を含有する2種以上の反復単位タイプを含むことができる。
上述のチオスルフェート基を有するイオノマーは、架橋して、そして加熱によって親水性チオスルフェートから疎水性ジスルフィドに(スルフェート損失時に)切り換わると考えられる。
Bunte, Chem. Ber. 7, 646, 1884によって教示されるような、ハロゲン化アルキルとチオスルフェート塩との反応から、チオスルフェート含有分子(又はブンテ塩)を調製することができる。チオスルフェート基を含有するポリマーは、官能性モノマー又は前形成されたポリマーから調製することができる。米国特許第3,706,606号(Vadenberg)に記載されているのと同様に、前形成されたポリマーから、ポリマーを調製することもできる。アルキルエポキシドとチオスルフェート塩とを反応させることにより、又はアルキルエポキシドと、チオスルフェート部分を含有する分子(例えば2-アミノエタンチオ硫酸)とを反応させることにより、チオスルフェート含有分子を調製することもでき、またこの反応は、Thames, Surf. Coating, 3(Waterborne Coat.),第3章、第125-153頁、Wilson他(編)によって示されたモノマー又はポリマー上で実施することができる。
エチレン系不飽和型重合可能モノマーを形成するための詳細、及びクラスIIIイオノマーは、米国特許第5,985,514号明細書(上述)に記載されている。
チオスルフェート官能基を含有するモノマーと、1種又は2種以上のその他のエチレン系不飽和型重合可能モノマーとを共重合することにより、ビニルポリマーを調製し、これによりポリマーの化学的又は機能的特性を変化させ、画像形成部材の性能を最適化し、又は付加的な架橋能力を導入することができる。
有用な追加のエチレン系不飽和型重合可能モノマーの一例としては、アクリレート(メタクリレートを含む)、例えばエチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、メチルメタクリレート及びt-ブチルメタクリレート、アクリルアミド(メタクリルアミドを含む)、アクリロニトリル(メタクリロニトリルを含む)、ビニルエーテル、スチレン、ビニルアセテート、ジエン(例えばエチレン、プロピレン、1,3-ブタジエン及びイソブチレン)、ビニルピリジン及びビニルピロリドンが挙げられる。アクリルアミド、アクリレート及びスチレンが好ましい。
代表的なクラスIIIのイオノマーは、下記ポリマー19〜27を含む:
ポリマー19:ポリ(クロロメチル-エチレンオキシド-コ-ナトリウムチオスルフェートメチル-エチレンオキシド)、
ポリマー20:ポリ(ビニルベンジルチオスルフェートナトリウム塩-コ-メチルメタクリレート)
ポリマー21:ポリ[ビニルベンジルチオスルフェートナトリウム塩-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー22:ポリ(ビニルベンジルチオスルフェートナトリウム塩-コ-スチレン)、
ポリマー23:ポリ(ビニルベンジルチオスルフェートナトリウム塩)、
ポリマー24:ポリ[ビニルベンジルチオスルフェートナトリウム塩-コ-N-(3-アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド]、
ポリマー25:ポリ[2-ヒドロキシ-3-ナトリウムチオスルフェート-プロピルメタクリレート-コ-2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート]、
ポリマー26:ポリ(2-ナトリウムチオスルフェート-エチルメタクリレート)、及び
ポリマー27:ポリ(4-アザ-2-ヒドロキシ-6-ナトリウムチオスルフェートヘキシルメタクリレート)。
クラスIVのイオノマー
本発明において有用な追加の感熱性イオノマーは、ランダムな反復単位を含み、これらの単位のうち少なくともいくつかは、カルボキシ(遊離酸)又は種々のカルボキシレート(塩)を含む。イオノマーの分子量は一般に2,000以上である。
イオノマーはランダムに、下記構造VIIIにおいて「A1」として分類された1種又は2種以上のタイプのカルボキシ-又はカルボキシレート含有反復単位(又は等価の無水物単位)と、任意には、構造VIIIに「B1」として示された1種又は2種以上の他の反復単位(非カルボキシル化)とを含む。
カルボキシ又はカルボキシレート基は、「A1」モノマーから誘導されたポリマー主鎖に直接的に結合することができ、或いは、下記構造VIIIにおいて「X1」として分類された結合基によって結合することもできる。この結合基は、ポリマーの感熱性に不都合な影響を与えることのない、任意の二価脂肪族、脂環式又は芳香族基となることができる。例えば「X1」は、炭素原子数1〜16の置換型又は無置換型アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、イソプロピレン、n-プロピレン、及びn-ブチレン)、アリーレン環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリーレン基(例えばm-又はp-フェニレン及びナフチレン)、アルキレン基とアリーレン基との置換型又は無置換型の組み合わせ(例えばアリーレンアルキレン、アリーレンアルキレンアリーレン及びアルキレンアリーレンアルキレン基)、及び置換型又は無置換型N含有複素環式基となることができる。定義されたこれらの基のうちのいずれかを、結合鎖内で、1つ又は2つ以上のアミノ、カルボアミド、オキシ、チオ、アミド、オキシカルボニル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、アルカノイルオキシ、アルカノイルアミノ、又はアルカミノカルボニル基と結合することができる。特に有用な「X1」結合基は、エステル基とアミド基とが直接的に「A1」に結合される場合のように、アルキレン基又はアリーレン基(上記に定義した通り)に結合されたエステル又はアミドを含有する。
クラスIVポリマーのいくつかの実施態様の場合、X1結合基は、1つ又は2つ以上の電子吸引基(正のハメットσmを有する基)を含む。これらの基は結合鎖内にあるか、或いはこの結合鎖に結合される。ハメットσm価は多くの化学基に関して当業者によく知られており、また、Prog. Phys. Org. Chem. 2, 323, 1964, Carpenter, B.K., Determination of Organic Reaction Mechanisms, John Wiley & Sons, New York, 1984, 第144-146頁、及びJ. Med. Chem., 16, 1207, 1973を含む多数の刊行物中に定義されている。例えば、「X1」結合基は、結合鎖内に存在するか又は結合鎖に結合された下記基:-O-、-S-、-Se-、-NR11-、-CO-、-SO2-、-PO-、-SiR11R12-、-CS-、ハロ、シアノ、-OR11、-OCOR11、-OCOOR11、-OCONR11R12、-OSO2R11、-COR11、-COOR11、-CONR11R12、-NR11R12、-NR11COR12、-NR11COOR12、-NR11CONR11R12、-SR11、-SOR11、-SO2R11-、-SO3R11、及び当業者に容易に明らかであるその他の基のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。R11とR12とは独立して、当業者に容易に明らかとなる任意の好適な有機一価置換基である。X1の一部であってよい好ましい電子吸引基は、-SO2、シアノ、-COR11及び-SOR11を含む。電子吸引基の具体例は、欧州特許出願公開第1,075,942号明細書(Fuji Photo)第10〜12頁(引用することにより本明細書に組み入れる)に示されている。
下記構造VIIIにおいて、pは0又は1であり、好ましくは、pは0である。
Figure 2006521446
上記構造VIIIにおいて、「B1」によって表された反復単位を提供する追加のモノマー(非カルボキシレートモノマー)は、任意の有用な親水性又は親油性のエチレン系不飽和型重合可能コモノマーを含む。これらのコモノマーは、印刷画像の所望の物理特性又は印刷特性を提供することができるか、或いは架橋可能な官能基を提供する。1種又は2種以上の「B1」モノマーを使用することにより、これらの反復単位を提供することができる。これらの反復単位の一例としては、アクリレート、メタクリレート、スチレン及びその誘導体、アクリルアミド、メタクリルアミド、オレフィン、ハロゲン化ビニル、及びカルボキシ基又はカルボキシレート基を含有しない任意のモノマー(又は前駆モノマー)が挙げられる。
カルボキシ含有又はカルボキシレート含有イオノマーは、種々のクラスのポリマー及びコポリマーから選択又は誘導することができる。これらのクラスの一例としては、ポリアミド酸、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、シリコーン、タンパク質(例えば改質ゼラチン)、ポリペプチド、及びエチレン系不飽和型重合可能モノマー、例えばアクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、アルキルビニルエーテル、マレイン酸/無水物、イタコン酸/無水物、スチレン、アクリロニトリル、及びオレフィン、例えばブタジエン、イソプレン、プロピレン、及びエチレンに基づくポリマー及びコポリマーが挙げられる。親のカルボキシ含有ポリマーは2種以上のタイプのカルボン酸含有モノマーを含有することができる。或る特定のモノマー、例えばマレイン酸/無水物、及びイタコン酸/無水物は、2種以上のカルボン酸単位を含有することができる。好ましくは親のカルボン酸含有ポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸又は無水物、或いはイタコン酸又は無水物、或いは共役塩基、或いはこれらの加水分解生成物を含有する付加ポリマー又はコポリマーである。
構造VIIIにおいて、n1は、約25〜100モル%(好ましくは約50〜100モル%)を表し、そしてm1は0〜約75モル%(好ましくは約0〜50モル%)を表す。
構造VIIIは、2種のエチレン系不飽和型重合可能モノマーだけから誘導されたイオノマーを示すように解釈することもできるが、この構造VIIIは、ターポリマー、及び3種以上のモノマーから誘導されたその他のポリマーを含むものとする。
カルボキシ基又はカルボキシレート基は、最小で、ポリマー1300g当たり1モルのカルボキシ基又はカルボキシレート基を提供し、そして最大で、ポリマー60g当たり1モルのカルボキシ基又はカルボキシレート基を提供するような量で、本発明において有用な感熱性イオノマー中に存在しなければならない。好ましくは、この比は(カルボキシ基又はカルボキシレート基のモルと、ポリマーのグラムとの比)、約1:600〜約1:60であり、そしてより好ましくは、この比は、約1:500〜約1:100である。このパラメーターは、所与のイオノマーの分子式に関する知識から容易に見極められる。
上記構造VIIIにおいて、Z+は、水素、アルカリ金属カチオン(例えばナトリウム又はカリウム)、第一、第二、第三、第四アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、ピリジニウム、モルホリニウム、及びアルキルイミダゾリウムイオンを含む任意の好適な一価カチオンである。ナトリウム、カリウム及び第四アンモニウムイオンが好ましく、第四アンモニウムイオン(下記)が最も好ましい。イオノマーは、種々異なるカチオンを含むモノマーから誘導することができるので、イオノマー鎖は、分子全体を通して種々のカチオン部分布を有する。カチオンの全てが同じであることが好ましい。
最も好ましいZ+は、-N+(R7)(R8)(R9)(R10)として定義された第四アンモニウムイオンであり、R7、R8、R9、R10は水素、又は独立して炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型アルキル基[例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、ヘキシル、ヒドロキシエチル、2-プロパノニル、エトキシカルボニメチル、ベンジル、置換型ベンジル(例えば4-メトキシベンジル、o-ブロモベンジル、及びp-トリフルオロメチルベンジル)、及びシアノアルキル]、又は炭素環内炭素原子数6〜14の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、ナフチル、キシリル、p-メトキシフェニル、p-メチルフェニル、m-メトキシフェニル、p-クロロフェニル、p-メチルチオフェニル、p-N,N-ジメチルアミノフェニル、メトキシカルボニルフェニル、及びシアノフェニル)である。或いは、R7、R8、R9及びR10のうちの任意の2つ、3つ又は4つを合体させることにより、第四窒素原子と一緒に環(4つの置換基の場合には2つの環)を形成することができ、環内の炭素、酸素及び窒素原子数は5〜14である。このような環の一例としては、モルホリン、ピペリジン、ピロリジン、カルバゾール、インドリン、及びイソインドリン環が挙げられる。窒素原子を縮合環の第三位置に配置することもできる。これらの種々の基に対する他の有用な置換基が当業者には容易に明らかであり、そして明記された置換基の任意の組み合わせも考えられる。
或いは、一緒に共有結合された2つ以上の第四アンモニウム単位を含有し、そして+1よりも大きい電荷(例えばジアンモニウムイオンの場合には+2、そしてトリアンモニウムの場合には+3)を有する多カチオンイオン種を、本発明において使用することもできる。
好ましくは第四アンモニウムイオンの窒素は、1つ又は2つ以上のベンジル基、又は1つ又は2つのフェニル基に直接的に結合される。或いは、窒素原子は、1つ又は2つの5員環、又は1つ又は2つのインドリン又はイソインドリン環の一部であり、そしてその分子量は400未満である。
交差する2つの環の頂点に窒素が位置するスピロアンモニウムカチオンの使用が特に好ましい。このようなアンモニウム対イオンを含有するカルボキシレートポリマーが熱により画像形成される場合、小分子アミンが生じることはなく、従って、画像形成中の臭気の問題が軽減される。同様に、ベンジル-トリス-ヒドロキシエチルアンモニウムイオンを使用する結果、無臭でありそして比較的良性のトリエタノールアミンを放出することができる。
クラスIVの感熱性イオノマーは、当業者には明らかな多くの方法によって容易に調製することができる。多くの第四アンモニウム塩、及びカルボン酸又は無水物を含有するポリマーが、商業的に利用可能である。当業者には明らかな調製技術を用いて、他のイオノマーを容易に合成することができる。カルボキシ又は無水物を含有するポリマーを、種々の方法によって所望の第四アンモニウムカルボキシレート塩に変換することができる。これらの方法は例えば下記1)〜7)を含む:
1) カルボン酸又は酸無水物を含有するポリマーと、所望の第四アンモニウムイオンの水酸化物塩とを反応させること、
2) 所望の第四アンモニウムイオンを含有するイオン交換樹脂を使用すること、
3) カルボン酸含有ポリマーの溶液又はその塩に、所望のアンモニウムイオンを添加し、これに続いて透析すること、
4) カルボン酸含有ポリマーに、所望の第四アンモニウムイオンの揮発性酸塩(例えばアセテート又はホルメート塩)を添加し、これに続いて乾燥時に揮発性成分を蒸発させること、
5) 電気化学的なイオン交換技術、
6) 所望の第四アンモニウムカルボキシレート単位を含有するモノマーの重合、及び
7) 両塩とも、不所望の対イオンが、選択された溶剤及び沈殿物中に不溶性イオン性化合物を形成するように選択された、カルボン酸含有ポリマーの特定の塩と特定の第四アンモニウム塩との組み合わせ。
第1の方法が採用されることが好ましい。
イオノマーのカルボキシ(又は潜在的なカルボン酸)官能基の全てが、所望の塩(特に第四アンモニウム塩)に変換されることが特に好ましくはあるが、イオノマーが不完全に変換される画像形成組成物であっても、申し分のない画像形成性をなおも保つことができる。モノマーを含有するカルボン酸(又は等価の無水物)の50モノマーパーセント以上を反応させることにより、所望のカルボキシレートを形成するのが好ましい。
クラスIVのイオノマーの好ましい実施態様は、架橋型である。架橋は、クラスIのイオノマーに関して上述した多くの方法で実現することができる。架橋可能な基(又は架橋添加剤のための結合点として役立つことができる基)を有するエチレン系不飽和型重合可能モノマーを、上記の他のモノマーと共重合することができる。このようなモノマーの一例としては、3-(トリメトキシシリル)プロピルアクリレート又はメタクリレート、シナモイルアクリレート又はメタクリレート、N-メトキシメチルメタクリルアミド、N-アミノプロピルメタクリルアミドヒドロクロリド、アクリル酸又はメタクリル酸、及びヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。
エポキシ含有樹脂を第四アンモニウムカルボキシレートイオノマーに添加することによって、或いは、ビスビニルスルホニル化合物と、イオノマー内のアミノ含有単位(例えばN-アミノプロピルメタクリルアミド)とを反応させることによって、架橋が実現されることが好ましい。CR-5L(Esprit Chemicalsによって販売されているエポキシド樹脂)をこの目的に使用することができる。
クラスIVのイオノマーのさらに好ましい実施態様の場合、カルボキシレート官能基の第四アンモニウム対イオンは、窒素が上記に定義された全部で4つのアルキル又はアリール置換基に共有結合されている任意のアンモニウムイオンであってよく、ただしこの場合、4つの置換基のうちの1つ以上が置換型アルキレン(C1-C3)フェニル基であるものとする。
上述の構造VIIIのこのような実施態様においてより具体的には、Z+は第四アンモニウムイオンであり、このイオンにおいて、R7、R8及びR9は独立して、炭素原子数1〜3の線状又は分枝状の無置換型アルキル基、又は、唯一の置換基(一般に1炭素原子当たり唯1つのヒドロキシ基)として1〜3つのヒドロキシ基を含む、炭素原子数1〜3の線状又は分枝状ヒドロキシアルキル基である。より好ましくは、これらの基は独立して、メチル、ヒドロキシメチル、エチル、2-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシエチル、又は1,2-ジヒドロキシエチルであり、最も好ましくは、メチル又は2-ヒドロキシエチルである。
このような好ましいクラスIVイオノマー群において、R10は基のアルキレン又はフェニル部分上に1つ以上の置換基を有する置換型アルキレンフェニル基である。より好ましくは1つ又は2つ以上の置換基はフェニル部分上に位置する。アルキレン部分は、本質的に線状又は分枝状であってよく、その炭素原子数は1〜3である(例えばメチレン、エチレン、n-プロピレン又はイソプロピレン)。好ましくはR10のアルキレン部分は1つ又は2つの炭素原子を有し、より好ましくはメチレンである。アルキレン部分は、炭素原子から除去されるのに利用可能な水素原子と同じ数の置換基を有することができる。有用なアルキレン置換基は、フェニル置換基を定義する上で下記に説明するのと同じであるが、アルキレン部分の最も好ましい置換基はフルオロ及びアルコキシである。
R10のフェニル部分は、任意の有用な置換パターンで1〜5つの置換基を有することができる。有用な置換基の一例としては、ハロ基(例えばフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード)、本明細書中に挙げられた置換基(例えばチオハロメチル基を含むハロアルキル基)のいずれともさらに置換することができる、炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、n-ペンチル及びn-プロピル)、炭素原子数1〜12の置換型又は無置換型アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n-ペントキシ及びn-プロポキシ)、シアノ、ニトロ、芳香族炭素環内炭素原子数6〜14の置換型又は無置換型アリール基(R7、R8及びR9に関して上述した通り)、炭素原子数2〜12の置換型又は無置換型アルキレンオキシカルボニル基(例えばメチレンオキシカルボニル、エチレンオキシカルボニル及びi-プロピレンオキシカルボニル)、炭素原子数2〜12の置換型又は無置換型アルキルカルボニルオキシ基(例えばメチレンカルボニルオキシ、エチレンカルボニルオキシ及びイソプロピレンカルボニルオキシ)、炭素原子数2〜12の置換型又は無置換型アルキルカルボニル基(例えばメチレンカルボニル、エチレンカルボニル及びイソプロピレンカルボニル)、アミド基、アミノカルボニル基、トリハロメチル基、ペルフルオロアルキル基、ホルミル、メルカプト、並びに1つ又は2つ以上の窒素、硫黄、酸素又はセレニウム原子を含み、残りは炭素原子である、5〜14個の環内原子を有する置換型又は無置換型複素環式基(例えばピリジル、オキサゾリル、チオフェニル、イミダゾリル及びピペリジニル)が挙げられる。
好ましくは、R10はフェニル部分上に1〜5つの置換基(より好ましくは1つ又は2つの置換基)を含有する。これらの置換基はハロ基、置換型又は無置換型メチル又はエチル基、或いは置換型又は無置換型メトキシ又は2-エトキシ基である。より好ましくは、R10はアルキレン部分又はフェニル部分上に1〜3つのメチル、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメトキシ基、或いはこれらの基の任意の組み合わせを含む。
クラスIVの代表的な好ましいイオノマーは下記ポリマー28〜36を含む:
Figure 2006521446
クラスIVの追加の好ましいイオノマーは、下記ポリマー37〜50を含み、R10は置換型アルキレンフェニル基を含む:
Figure 2006521446
Figure 2006521446
本発明のインクジェットインクは、インクの特性に不都合な影響を与えることのない少量の追加のバインダーもしくは高分子材料を伴って又は伴わずに、1種又は2種以上のクラスI、 II、 III又はIVイオノマーを含むことができる。本発明において採用された感熱性イオノマーは一般に、インクジェットインク中に、概ね0.1重量%〜20重量%、好ましくは、0.5重量%〜10重量%である。バインダーとして使用される場合、顔料とポリマーとの重量比は、1:20〜20:1、好ましくは1:5〜3:1である。
感熱性イオノマーは水溶性又は水分散性となることができる。感熱性イオノマーが水分散性である場合、分散体の粒子サイズは1ミクロン未満、好ましくは0.5ミクロン未満である。
インク組成物のための水性キャリヤ媒質は、水又は水と1種以上の水混和性補助溶剤との混合物である。好適な混合物は、特定の用途の要件、例えば所望の表面張力及び粘度、選択された顔料、顔料インクジェットインクの乾燥時間、及びインクが印刷される基体のタイプに応じて選択される。選択され得る水混和性補助溶剤の代表例は、(1)アルコール、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルアルコール、及びテトラヒドロフルフリルアルコール;(2)ケトン又はケトアルコール、例えばアセトン、メチルエチルケトン、及びジアセトンアルコール;(3)エーテル、例えばテトラヒドロフラン及びジオキサン;(4)エステル、例えばエチルアセテート、エチルラクテート、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネート;(5)多価アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール1,2,6-ヘキサントリオール及びチオグリコール;(6)アルキレングリコール、例えばエチレングリコールモノ-メチル(又は-エチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ-メチル(又は-エチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ-ブチル(又は-エチル)エーテル、プロピレングリコールモノ-メチル(又は-エチル)エーテル、ポリ(エチレングリコール)ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ-メチル(又は-エチル)エーテル及びジエチレングリコールジ-メチル(又は-エチル)エーテルから誘導された低級アルキルモノ-又はジ-エーテル;(7)窒素含有環式化合物、例えばピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、及び1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン;及び(8)硫黄含有化合物、例えばジメチルスルホキシド、2,2'-チオジエタノール、及びテトラメチレンスルホンを含む。
水性キャリヤ媒質の量は、インクの総重量を基準として、約70〜99重量%、好ましくは約90〜98重量%である。水と多価アルコール、例えばジエチレングリコールとの混合物は、水性キャリヤ媒質として有用である。好ましい実施態様の場合、インクは水性キャリヤ媒質の総重量を基準として、約5〜約80%、より好ましくは20〜60重量%の水混和性有機溶剤を含有する。
インクの表面張力及び粘度によって、ジェット粘度、液滴の分離長さ、液滴サイズ、及び流動安定性に大きな影響が与えられる。インクジェット印刷システムとともに使用し、そして非吸収性基体、特に高表面エネルギー疎水性表面に被着するのに適したインクジェットインクの表面張力は、約20ダイン/cm〜約60ダイン/cmであり、より好ましくは約20ダイン/cm〜約35ダイン/cmである。水性インクにおける表面張力は、少量の界面活性剤を添加することによって制御される。使用されるべき界面活性剤のレベルは、試料の試行錯誤試験を介して見極めることができ、通常は、インク組成物総量の約0.1〜約6重量%、好ましくは0.5〜約4重量%である。米国特許第5,324,349号;同第4,156,616号;同第5,279,645号明細書、並びに、インクジェットインクの分野においてよく知られた多くのその他の界面活性剤から、アニオン性、カチオン性及び非イオン性界面活性剤を選択することができる。商業的な界面活性剤は、Air Products製のSurfynols(登録商標);DuPont製のZonyls(登録商標)及び3M製のFluorads(登録商標)を含む。好ましい界面活性剤は、シリコン界面活性剤又はフッ素化界面活性剤であってよい。好ましいシリコン界面活性剤は、BYK-ChemieからBYK界面活性剤として、Crompton CropからSilwet(登録商標)界面活性剤として入手可能である。商業的に入手可能なフッ素化界面活性剤は、DuPont製のZonyls(登録商標)、及び3M製のFluorads(登録商標)であってよく、これらは単独で、又はその他の界面活性剤との組み合わせで使用することができる。
本発明の方法において採用された組成物に湿潤剤を添加することにより、インクジェットプリントヘッドのオリフィス内で乾ききるか又は外皮形成するのを防止するのを助ける。これを目的として本発明において採用された組成物中で有用な多価アルコールは例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール及びチオグリコールを含む。湿潤剤は、インク組成物全体の約10〜約50重量%の濃度で採用することができる。好ましい実施態様の場合、ジエチレングリコール又はグリコール混合物が、インク組成物全体の約10〜約20重量%の濃度で採用される。
基体が高非吸収性である場合、本発明の方法において採用された組成物中に、浸透剤又はインク溶剤(0〜10重量%)を添加することにより、インクが受理基体に浸透するのを助ける。本発明において採用されるインクの好ましい浸透剤は、最終濃度1〜6重量%のn-プロパノールである。湿潤剤又はインク溶剤のタイプは、蒸発速度、及び基体、例えば未処理ビニルとの相互作用の効果に基づいて選択された。好ましい湿潤剤及び多価アルコールの沸点は200℃以下であり、より好ましくは150℃以下である。
インクは、広範囲の噴射条件、すなわちサーマルインクジェット印刷装置の駆動電圧及びパルス幅、ドロップオンデマンド装置又は連続装置のための圧電素子の駆動周波数、並びにノズルの形状及びサイズと適合可能な物理特性を有する。
基体が高サイズ剤処理紙である場合、本発明の方法において採用されたインク組成物に、浸透剤(0〜10重量%)を添加することにより、インクが受理基体に浸透するのを助けることもできる。本発明において採用されるインクのための好ましい浸透剤は最終濃度1〜6重量%のn-プロパノールである。
殺生剤(0.01〜1.0重量%)を添加することにより、所定の時間経過後にインク中に発生するおそれのある望ましくない微生物成長を阻止することもできる。本発明において採用されるインクのための好ましい殺生剤は、0.05〜0.5重量%の濃度のProxel(登録商標)GXL(Zeneca Colours Co.)である。インクジェットインク中に任意に存在することができる追加の添加剤は、増粘剤、導電性増強剤、凝固防止剤、pH緩衝剤、乾燥剤及び消泡剤を含む。
本発明において採用されるポリマーを使用して形成されたインクジェットインクは、インクジェット印刷において採用され、インクジェットプリンターのプリントヘッドに設けられた複数のノズル、又はオリフィスからインク液滴を放出することにより、液状インクの液滴が制御された状態でインク受理基体に被着される。
商業的に入手可能なインクジェットプリンターは、インク液滴の堆積を制御するためのいくつかの異なる方法を用いる。このような方法は一般に2つのタイプ:連続流及びドロップオンデマンドから成る。
ドロップオンデマンドシステムの場合、例えば、デジタルデータ信号に従って制御された圧電装置、音響装置、又は熱プロセスによって形成された圧力により、オリフィスからインク受理層上の所定の位置に、インク液滴が直接的に放出される。インク液滴は、これが必要とされない限りは発生せず、プリントヘッドのオリフィスを通して放出されない。インクジェット印刷方法、及び関連プリンターは、商業的に入手可能であり、詳細に説明する必要はない。
印刷速度を高め、耐久性を高めるためには、印刷中の現場加熱工程、及び後加熱工程が好ましい。加熱は、流体が非吸収性基体上により速く広がるのを可能にするだけでなく、より速く蒸発することをも可能にし、そしてインク成分が、膨潤又は浸透メカニズムによって非吸収性基体と相互作用するのを助ける。現場加熱工程は、非吸収性基体が印刷中に高い温度まで加熱されるように、加熱手段を使用して達成することができる。基体の温度範囲は好ましくは30℃〜90℃、より好ましくは40〜70℃である。印刷後の後加熱工程はさらに好ましい。後加熱中には、加熱手段を用いて、印刷済基体は高い温度まで加熱する。基体の温度範囲は、50℃〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。加熱手段には種々の方法、例えば光輻射、高温空気源、又は電気ヒーターを用いることができる。現場で加熱するためには、電気ヒーターが好ましい。後加熱のためには、光輻射、例えば赤外線ランプが好ましい。任意には、本発明のインク中に赤外吸収性材料を採用することにより、赤外線ランプを用いた加熱を助けることができる。
下記実施例は本発明の有用性を具体的に説明するものである。
ポリマー分散体の調製
比較ポリマー分散体1(PC-1:アクリレート、非感熱性)の調製
600 gの脱イオン水及び3.6gのTriton 770(登録商標)界面活性剤を、機械的撹拌器及び窒素入口を備えた1リットルの3口丸底フラスコに挿入した。溶液を30分間にわたって窒素でパージし、そして一定温度浴内で60℃まで加熱した。36.0 gのスチレン、90.0 gのブチルメタクリレート及び54.0 gのメタクリル酸を添加し、そして3分間にわたって撹拌した。10%過硫酸ナトリウム溶液16.4 gと、10%メタ重亜硫酸ナトリウム溶液5.5gを添加することにより、重合を開始した。重合を1時間にわたって続け、60℃でさらに1時間加熱した。温度を50℃まで低下させ、t-ブチルヒドロペルオキシド(10%)及びホルムアルデヒド亜硫酸水素ナトリウム(10%)をそれぞれ1mlずつ後添加した。親水性モノマーの含有率は総ポリマーの30重量%である。ラテックスを冷却し濾過した。分散体は22.2重量%の固形分を含有する。
比較ポリマー分散体2(PC-2:水溶性アクリレート、非感熱性)の調製
商業的に入手可能なアルカリ性可溶性樹脂Trudot IJ-4655(登録商標)を、Westvacoから正味100%固形分として入手する。25.0 gのTrudot IJ-4655を、5.8 g KOH及び69.2gの蒸留水と混合した。混合物を室温で48時間にわたって撹拌した。その結果として生じた溶液を、3ミクロンフィルターを通して濾過した。最終溶液は25.0%の固形分を含有する。
比較ポリマー分散体3(PC-3:疎水性ポリマー、非感熱性)の調製
160 gの脱イオン水を、機械的撹拌器を備えた500 mLの1口丸底フラスコに挿入した。フラスコを20分間にわたって窒素でまずフラッシュし、次いで40℃の一定温度浴内に浸漬した。後で、過硫酸カリウム0.25g、メタ重亜硫酸ナトリウム0.35g、Triton 770(30%活性)2.0g、アクリル酸エチル4.0g、塩化ビニリデン36.0gをフラスコに添加した。重合反応をさらに12時間にわたって続けた。ラテックスを冷却し、そして濾過した。最終ポリマーラテックス分散体は、13.52重量%の固形分を含有し、平均粒子サイズは0.056ミクロンである。このポリマーは親水性モノマーを含有することはない。このポリマー分散体を、比較ポリマー分散体3(PC-3)と呼ぶ。
本発明P-1の感熱性イオノマー1(クラスIII、チオスルフェートイオノマー)の調製
5リットルの3口丸底フラスコに、機械的撹拌器、アルゴンブリード及び凝縮器を設けた。容器を加熱装置内に置き、撹拌器を100rmpに設定した。撹拌しながら、120 mLの脱塩水を容器に添加し、続いて118.6g(0.75モル)のチオ硫酸ナトリウムを添加した。チオ硫酸ナトリウムを、室温で完全に溶解するまで撹拌した。この透明な溶液に、111.4g(0.73 mol)のクロロメチルスチレン(3-及び4-クロロメチルスチレン)を添加し、続いて360 gのメタノールを添加した。混合物を、わずかなアルゴン流下で約70℃の穏やかな還流温度まで加熱し、そしてこの温度で3時間にわたって撹拌した。溶液を室温までゆっくりと冷ましておき、そして1720gのメタノールを添加し、続いて365g(3.65モル)のメチルメタクリレートを添加した。溶液を60℃まで加熱し、そして2.5 g(0.45重量%のモノマー)の2,2'-アゾビス(2-メチルプロパンニトリル)(Vazo 64)を添加した。溶液を、正のアルゴン圧下で約70℃の穏やかな還流温度まで加熱し、そして24時間にわたって撹拌した。ポリマー生成物を室温まで冷却し、粗い布地を通して濾過し、そして限外濾過することにより残留小分子を除去した。最終水性生成物は曇っており、13.8 %固形分で3260 gであり、82%の収率であった。SECによる分子量平均は、149,000である。
本発明P-2の感熱性イオノマー2(クラスIV、アンモニウム塩イオノマー)の調製
商業的に入手可能なアルカリ性可溶性樹脂Trudot IJ-4655(登録商標)を、Westvacoから正味100%固形分として入手する。25.0 gのTrudot IJ-4655を、6.07 g 水酸化アンモニウム溶液(29%活性)及び68.9gの蒸留水と混合した。混合物を室温で48時間にわたって撹拌した。その結果として生じた透明な溶液を、3ミクロンフィルターを通して濾過した。最終溶液は26.28%の固形分を含有する。
顔料分散体の調製
マゼンタ含有分散体は、300gの高分子ビード、平均直径50μm(磨砕媒体);30gのキナクリドンマゼンタ顔料ピグメントレッド122(Sun Chemicals);9 gのオレオイルメチルタウリン(OMT)カリウム塩及び208 gの脱イオン水、及び0.2 gのProxel GXL(登録商標)(Zeneca製の殺生剤)を含有する。上記成分を、Morehouse-Cowles Hochmeyerによって製造された高エネルギー媒体ミルを使用して、BYK-Gardnerから得られた2リットルの二重壁容器内で磨砕した。ミルは約8時間にわたって室温で運転した。VWR Scientific Productsから入手された4-8μm KIMAX(登録商標)Buchner Funnelを通して、ミル粉砕物を濾過することにより、分散体を磨砕媒体から分離した。磨砕終了時に、追加の水を分散体に添加することにより、顔料は最終総分散体の約10.0%となり、殺生剤は最終総分散体の約230重量ppmとなる。粒子サイズは、Leeds & Northrupによって製造されたMICROTRAC II 微粒子分析器(UPA)によって測定して、約30nmである。
インク配合物
本発明(I-1)のインク1(バインダーとしてP-1)
インク-1を調製するために、4.36 gのマゼンタピグメント分散体(10%活性)、0.2 gのSilwet(登録商標)L-7608(Crompton Corp.)、2.0 gのトリエチレングリコール、及び1.0 gのジ(プロピレングリコール)メチルエーテル(Dowanol(登録商標)DRM)、0.6 gの2-ピロリドン、及び2.84 gのポリマー分散体P-1(13.80%活性)を、蒸留水と一緒に添加することにより、インクの最終重量を20.0 gとした。最終インクは、2.18%のピグメントレッド122、1.0% Silwet(登録商標)L-7608、10.0 %ジエチレングリコール、5%ジ(プロピレングリコール)メチルエーテル、3%の2-ピロリドン及び1.96 %ポリマー分散体P-1を含有した。溶液を、3μmポリテトラフルオロエチンレンフィルターを通して濾過した。
本発明(I-2)のインク2(バインダーとしてP-2)
本発明のインク-2をインク-1と同様に調製した。但しこの場合、ポリマー分散体2の代わりに1.49 gのポリマー分散体P-2(26.28%活性)を使用することにより、最終インクは総インクの1.96%のポリマー分散体P-2を含有した。
比較インク1(C-1:アクリルラテックス、非感熱性)
比較インク1を本発明のインク-1と同様に調製した。但しこの場合、ポリマー分散体1の代わりに1.76 gの比較ポリマー分散体PC-1(22.2%活性)を使用した。最終インクは1.96%の比較ポリマー分散体PC-1を含有した。
比較インク2(C-2:水溶性ポリマー、非感熱性)
比較インク2を比較インク1と同様に調製した。但しこの場合、ポリマー分散体1の代わりに1.57 gの比較ポリマー分散体PC-2(25%活性)を使用した。最終インクは1.96%の比較ポリマー分散体PC-2を含有した。
比較インク3(C-3:疎水性ポリマー、非感熱性)
比較インク2を比較インク1と同様に調製した。但しこの場合、ポリマー分散体1の代わりに2.96 gの比較ポリマー分散体PC-3(13.25%活性)を使用した。最終インクは1.96%の比較ポリマー分散体PC-3を含有した。
インク発射性試験
本発明のインクをEpson 880の空のカートリッジ内に充填し、上記インクを使用して、Epson 880インクジェットプリンターで印刷を施した。本発明の全てのインクはEpson 880 プリンターを通して良好に発射し、ノズルが詰まることはなかった。インクを48時間にわたってプリンター内に放置し、上記印刷試験を繰り返した。インクを下記の通り等級付けした:
A:本発明のインクに関するいかなる問題も伴わずに、ノズル全てが最小のクリーニングサイクルで発射した。
B:3以上のクリーニングサイクル後にいくつかのノズルが発射し損ねた。
C:大規模なクリーニング(>3クリーニングサイクル)後に、多くのノズルが発射し損ねた。
D:全く発射しなかった。
試験された結果を表1に示す。
耐久性試験
試験試料の調製
非吸収性ビニル基体、多目的インクジェットキャストビニル(Avery Graphics製のMPI 1005 #226)を切断して14 x 25cmのサイズにし、これを温度約40℃の加熱された塗被ブロック上に置いた。上述のインクを、圧縮ハウス空気に接続されたエアブラシ(Paasche Airbrush Company (Harwood Heights, IL)から入手可能なPaasche Sirbrush Set H-3)内に充填した。エアブラシの圧力を約7.46Kgに調節することにより、スムーズなインク流を得た。インクを上述の、加熱されたビニル基体上に噴霧した。インクの均一な塗膜を得た。次いで、赤外線ランプを用いて、選択された試料を90℃で1分間にわたって加熱した。
乾式摩擦抵抗試験
インクが着けられた領域において、一貫した加圧下で、試料を乾燥Qチップで4パスにわたって擦ることにより、乾式摩擦抵抗試験を実施した。処理済試料領域における色損失及びQチップへの色移りを視覚的に試験し、乾式摩擦抵抗を、0〜5の尺度で下記のように等級付けした。
0:最良。色損失及び/又は色移りなし;
1:ほとんど目に見えない量の色損失及び/又は色移り;
2:目に見える量の色損失及び/又は色移り;
3:多少の色損失及び色移り;
4:多量の色損失及び色移り;
5:最悪。ほとんど完全な色損失及び色移り。
湿式摩擦抵抗試験
インク塗被済試料表面上に5分間にわたって約2.54 cm直径の水滴を置くことにより、湿式摩擦抵抗試験を行った。その後、過剰の水を紙タオルで拭い取った。次いで上記処理済領域を、3.5 cm直径領域に対する一貫した加圧下で4パスにわたって、乾燥紙タオルで擦った。処理済試料領域における色損失、及び紙タオルへの色移りを視覚的に試験し、そして湿式摩擦抵抗を0〜5の尺度で上記と同様に等級付けした。0は最良であり、5は最悪である。乾式及び湿式摩擦抵抗試験の双方の結果を表1に示す。
Figure 2006521446
上記表から、インク中の感熱性イオノマーの存在が、インク発射性並びに画像耐久性の双方を、比較インクと比較して著しく改善することは明らかである。

Claims (29)

  1. 顔料と、
    感熱性イオノマーと、
    1種以上の界面活性剤と、
    湿潤剤と、
    を含んでなる水性インクジェットインク組成物であって、
    該イオノマーが、5モル%以上の負又は正に荷電された反復単位を有する荷電ポリマーである水性インクジェットインク組成物。
  2. 該感熱性イオノマーが、下記4つのクラスのポリマー:
    I) 正に荷電されたペンダントN-アルキル化芳香族複素環式基を含む反復単位を有する架橋型又は無架橋型ビニルポリマー、
    II) 反復有機オニウム基を有する架橋型又は無架橋型ポリマー、
    III) ペンダントチオスルフェート基を含むポリマー、及び
    IV) カルボキシ基又はカルボキシレート基を有する反復単位を含むポリマー
    から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記感熱性イオノマーがクラスIのポリマーに含まれ、そして構造I:
    Figure 2006521446
    (上記式中、R1はアルキル基であり、R2はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルケニル基、ハロ、シクロアルキル基、又は環内原子数5〜8の複素環式基であり、Z''は、環内ヘテロ原子数5〜10の芳香族N-複素環を完成するために必要な炭素及び窒素、酸素、又は硫黄原子を表し、nは0〜6であり、そしてW-はアニオンである)
    によって表される、請求項2に記載の組成物。
  4. R1が炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R2がメチル、エチル又はn-プロピル基であり、Z''が、5員環を完成させるための炭素、窒素、酸素及び硫黄原子を表し、そしてnが0又は1である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記感熱性イオノマーが、請求項2に記載のクラスIのポリマーに該当し、そして構造II:
    Figure 2006521446
    (上記式中、HET+は、正に荷電されたペンダントN-アルキル化芳香族複素環式基を表し、Xは、結合されたHET+基を有する反復単位を表し、Yは、活性架橋性部位を提供するエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表し、Zは、付加的なエチレン系不飽和型モノマーのための反復単位を表し、xは、約15〜100モル%であり、yは0〜約20モル%であり、zは0〜約85モル%であり、そしてW-はアニオンである)
    によって表される請求項1に記載の組成物。
  6. 前記正に荷電されたペンダントN-アルキル化芳香族複素環式基が、イミダゾリウム基又はピリジニウム基である、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記感熱性イオノマーが、請求項2に記載のクラスIIのポリマーに該当し、そしてポリエステル、ポリアミド、ポリアミドエステル、ポリアリーレンオキシドもしくはその誘導体、ポリウレタン、ポリキシリレンもしくはその誘導体、ポリ(フェニレンスルフィド)イオノマー、又はシリコン系ゾルゲルである、請求項2に記載の組成物。
  8. 前記イオノマーが、クラスIIのポリマーに該当し、そして前記クラスIIのポリマーの主鎖上のペンダント第四アンモニウム基である有機オニウム部分を含む、請求項2に記載の組成物。
  9. 前記感熱性イオノマーが、構造III、IV又はV:
    Figure 2006521446
    (上記式中、Rはアルキレン、アリーレン、又はシクロアルキレン基、或いは2つ又は3つ以上のこれらの基の組み合わせであり、R3、R4及びR5は独立して置換型又は無置換型のアルキル、アリール又はシクロアルキル基であり、或いは、R3、R4及びR5のうちのいずれか2つを合体させることにより、荷電されたリン、窒素又は硫黄原子と一緒に複素環を形成することができ、そしてW-はアニオンである)
    によって表されるクラスIIのビニルポリマーに該当する、請求項2に記載の組成物。
  10. Rがエチレンオキシカルボニル又はフェニレンメチレン基であり、そしてR3、R4及びR5が独立してメチル基又はエチル基であり、そしてW-がハロゲン化物又はカルボン酸塩である、請求項9に記載の組成物。
  11. 構造VI:
    Figure 2006521446
    (上記式中、ORGは有機オニウム基であり、X'は、該ORG基が結合された反復単位を表し、Y'は、架橋のための活性部位を提供することができるエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表し、Z'は、任意の付加的なエチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表し、W-はアニオンであり、x'は、約15〜約99モル%であり、y'は、約1〜約20モル%であり、そしてz'は0〜約84モル%である)
    によって表される、請求項9に記載の組成物。
  12. x'が約20〜約98モル%であり、y'が約2〜約10モル%であり、そしてz'が0〜約73モル%である、請求項10に記載の組成物。
  13. 前記感熱性イオノマーが、請求項2に記載のクラスIIIのポリマーに該当し、そして構造VII:
    Figure 2006521446
    (上記式中、Aはポリマー主鎖であり、R6は二価結合基であり、そしてY1は水素又はカチオンである)
    を有するポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  14. R6がアルキレン基、アリーレン基、アリーレンアルキレン基、又は-(COO)n'(Z1)m(ここで、n'は0又は1であり、そしてZ1はアルキレン基、アリーレン基、又はアリーレンアルキレン基である)であり、そしてY1が水素、アンモニウムイオン又は金属イオンである、請求項13に記載の組成物。
  15. R6が、炭素原子数1〜3のアルキレン基、芳香族環内炭素原子数6のアリーレン、鎖内炭素原子数7又は8のアリーレンアルキレン、又は-COOZ1(ここで、Z1はメチレン、エチレン又はフェニレンである)であり、そしてY1が水素、アンモニウム、ナトリウム、又はカリウムである、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記感熱性イオノマーが、クラスIVのポリマーに該当し、そしてポリマー1300 g当たり1モル以上のカルボキシ基又はカルボキシレート基を含む、請求項2に記載の組成物。
  17. 前記感熱性イオノマーが下記構造VIII:
    Figure 2006521446
    (上記式中「A1」は、エチレン系不飽和型重合可能モノマーから誘導された反復単位を表し、X1は二価結合基であり、Z+は一価カチオンであり、そしてB1は非カルボキシル化反復単位を表し、pは0又は1であり、m1は0〜約95モル%であり、そしてn1は約5〜100モル%である)
    によって表される、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記感熱性イオノマーが水溶性である、請求項1に記載の組成物。
  19. 前記感熱性イオノマーが水分散性である、請求項1に記載の組成物。
  20. 前記感熱性イオノマーの平均粒子サイズが1ミクロン未満である、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記感熱性イオノマーの平均粒子サイズが0.5ミクロン未満である、請求項19に記載の組成物。
  22. 顔料とポリマーとの重量比が1:20〜20:1である、請求項1に記載の組成物。
  23. 着色剤とポリマーとの重量比が1:5〜3:1である、請求項1に記載の組成物。
  24. 該顔料粒子が、該インク組成物の最大10重量%を構成する、請求項1に記載のインク組成物。
  25. 前記界面活性剤が、シリコン化又はフッ素化された界面活性剤又はその両方の混合物である、請求項1に記載のインク組成物。
  26. 前記顔料が、自己分散性顔料、カプセル化された顔料、又は分散剤によって分散された顔料である、請求項1に記載の組成物。
  27. 水性インクジェットインクと受理体との組み合せ物であって、前記水性インクジェットインクが:
    顔料と、
    感熱性イオノマーと、
    1種以上の界面活性剤と、
    湿潤剤と、
    を含み、そして
    前記受理体が非吸収性基体を含む、水性インクジェットインクと受理体との組み合せ物。
  28. 該非吸収性基体が、プラスチック、ガラス、セラミック又は金属基体である、請求項27に記載の組み合せ物。
  29. 前記プラスチック基体が未処理のビニルである、請求項28に記載の組み合せ物。
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