JP2006520180A - 巻かれた電気活性ポリマー - Google Patents

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Abstract

【課題】巻かれた電気活性ポリマー装置を提供する。
【解決手段】本発明はまた幅広い応用例および製造方法におけるこれら装置の採用を記載する。巻かれた電気活性ポリマー装置は、電気および機械エネルギー間で変換し、機械/電気エネルギー変換を提供する巻かれた電気活性ポリマーおよび少なくとも2つの電極を含む。予歪みが典型的にはポリマーに印加されえる。ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマー装置は、ポリマーに歪みを与える力を加えるバネのような機構を採用する。予歪みは機械/電気エネルギー変換を多くの電気活性ポリマーについて改良するので、よってこの機構は、巻かれた電気活性ポリマー装置のパフォーマンスを改善する。

Description

米国政府の権利
本願は、Office of Naval Researchによって承認された契約番号N00014-00-C-0252の下で部分的に政府援助でなされた。政府は本発明に一定の権利を有する。
本発明は、電気エネルギーおよび機械エネルギー間で変換する電気活性ポリマーデバイスに大きくは関する。より具体的には本発明は、巻かれた電気活性ポリマーデバイスおよびこれらデバイスを製造する方法に関する。
多くの応用例で、電気エネルギーおよび機械エネルギー間で変換することが望まれる。電気から機械エネルギーへの変換を必要とする例示的な応用例は、ロボット、ポンプ、スピーカ、センサ、微小流体力学、靴、一般的な自動化装置、ディスクドライブ、および人口器官を含む。これら応用例は、電気エネルギーを機械エネルギーへ巨視的または微視的レベルにおいて変換する1つ以上のトランスデューサを含む。機械から電気エネルギーへの変換を必要とする例示的応用例は、センサおよび発電機を含む。
電気エネルギーを機械エネルギーに、またはその逆に変換できる新しいハイパフォーマンスポリマーがさまざまなエネルギー変換応用例について今や利用可能である。これらポリマーの一つの種類である電気活性エラストマーがますます注目されてきている。電気活性エラストマーは、高エネルギー密度、応力、および電気機械結合効率を示しえる。これらポリマーのパフォーマンスは、ポリマーが面積で予め歪みを与えられる(prestrained in area)とき顕著によくなる。例えば、面積が10倍から25倍に増加すると多くの電気活性エラストマーのパフォーマンスは改善する。
従来は、単一のレイヤの電気活性ポリマーについて予歪み(prestrain)を印加し維持するためには、大きくかつ静止したフレームが用いられる。このフレームはまた、ポリマーおよび外部環境の間の結合を可能にする。これらフレームは、単一のポリマーレイヤよりもかなり大きなスペースとより重い重さを占め、これら新しいポリマーが提供するエネルギー密度およびコンパクトな利点において妥協することになりえる。
よって流体制御応用例におけるこれら高パフォーマンスポリマーを実現する改良された技術が望まれる。
本発明は、従来技術の限界を克服し、新しい巻かれた電気活性ポリマー装置を提供する。本発明は、またこれら装置を幅広い応用例およびそれらの製造の方法に採用することを含む。巻かれた電気活性ポリマー装置は、電気および機械エネルギー間で変換し、機械/電気エネルギー変換を提供する巻かれた電気活性ポリマーおよび少なくとも2つの電極を含む。予歪みがポリマーに印加されえる。ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマー装置は、ポリマーに歪みを与える力を加えるバネのような機構を採用する。ある実施形態において、この機構は、先にポリマー内で確立された任意の予歪みに追加する。他の場合、予歪みはポリマー内で以前は印加されず、この機構は、ポリマー内で予歪みを確立する。予歪みは機械/電気エネルギー変換を多くの電気活性ポリマーについて改良するので、よってこの機構は、巻かれた電気活性ポリマー装置のパフォーマンスを改善する。加えて、この機構は、撓みで変化する力応答のような他の利点を提供しえ、これは応用例の要求に従って調整されえる。
巻かれた電気活性ポリマートランスデューサが1つ以上の機能について採用されえる。適切に電圧が巻かれた電気活性ポリマーに電気連通する電極に印加されるとき、ポリマーは撓む(駆動)。この撓みは機械的仕事を行うのに用いられえる。ポリマーが撓むかどうかに関係なく、ポリマーに課せられた電気状態は、ポリマーによって提供される剛性または制動を変化させるのに用いられえ、これはさまざまな機械的使用法を有する。以前に電荷が与えられた電気活性ポリマーが撓むとき、材料中の電界が変化する。電界中の電荷は、電気エネルギーを作るのに用いられえ、これは発電またはセンシング目的になる。よって、電気活性ポリマーの使用のいくつかの機能は、駆動、可変剛性または制動、発電またはセンシングを含む。
巻かれた電気活性ポリマー装置は、コンパクトな電気活性ポリマー装置の設計を可能にする。巻かれた装置は、潜在的に高い電気活性ポリマー対構造重量比を与え、直線軸伸長/収縮、屈曲、および伸長および屈曲の両方を結びつける複数の自由度のアクチュエータを含む多くの方法で駆動するよう構成されえる。本発明の巻かれた電気活性ポリマーは、複数レイヤ電気活性ポリマー装置を得る簡単な代替法を提供する。
ある局面において、本発明は、電気および機械エネルギー間で変換する装置に関する。この装置は、少なくとも2つの電極およびこれら2つの電極と電気的に連通する巻かれた電気活性ポリマーを含む。この装置は、ポリマーの第1部分に動作可能に結合された第1要素およびポリマーの第2部分に動作可能に結合された第2要素を有するメカニズムを備える。このメカニズムは、ポリマーの少なくとも一部を歪ませる力を加える。
他の局面において、本発明は、電気活性ポリマー装置を製造する方法に関連する。この方法は、少なくとも2つの電極を電気活性ポリマー上に配置することを含む。この方法はまた、電気活性ポリマーをバネの周りに巻いて巻かれた電気活性ポリマーを作ることを含む。この方法はさらに巻かれた電気活性ポリマーがその巻かれた構成を維持するよう確かにする。
さらに他の局面において、本発明は電気および機械エネルギー間で変換する装置に関する。この装置は、少なくとも2つの電極およびこれら2つの電極と電気的に連通する巻かれた電気活性ポリマーを備えるトランスデューサを備える。この装置はまたポリマーの第1部分に動作可能に結合された第1バネ部およびポリマーの第2部分に動作可能に結合された第2バネ部を有するバネを備える。
本発明の他の局面は、電気および機械エネルギー間で変換する装置を提供する。この装置は、一般に以下のように特徴付けられえる。すなわちポリマーロールトランスデューサは、a)少なくとも1つのアクティブ領域を含む電気活性ポリマー、およびb)アクティブ領域と電気的に連通する少なくとも2つの電極を備え、前記電気活性ポリマーの少なくとも一部はロールを形成するようにそれ自身で包まれるポリマーロールトランスデューサ、i)前記ポリマーの少なくとも一部に歪みを与える力、ii)前記ポリマーロールトランスデューサの曲げを制御する力、およびiii)これらの組み合わせのうちの少なくとも1つを提供する前記ポリマーロールトランスデューサに結合された少なくとも1つの支持部材、および前記ポリマーロールトランスデューサに結合され、前記電気活性ポリマーの第1部分で発生した力またはモーメントが前記電気活性ポリマーの第2部分に伝搬されることを可能にする少なくとも1つの機械的リンケージである。
本発明のさらに他の局面は、電気活性ポリマー装置を製造する方法を提供する。この方法は、一般に以下のように特徴付けられえる。すなわち電気活性ポリマー上に少なくとも2つの電極を設けること、前記電気活性ポリマーを支持部材、機械的リンケージ、エンドキャップ、ベースまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つの周りに巻いて、電気活性ポリマーロールを作ること、および前記電気活性ポリマーロールを固定してその巻かれた構成を維持することである。特定の実施形態において、前記電気活性ポリマーロールは、前記電気活性ポリマーロールの第1位置から前記電気活性ポリマーロールの第2位置への力またはモーメントの伝搬を制限する1つ以上の場所で切られる。
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の以下の記載および関連する図において説明される。
本発明は、添付の図面に図示されるいくつかの好ましい実施形態を参照して詳細に記載される。以下の記載においては多くの特定の詳細が述べられるが、これは本発明の完全な理解を促すためである。しかし当業者には明らかなように、本発明は、これら具体的な詳細の一部または全てがなくても実施できる。あるいは既知のプロセスステップおよび/または構造は本発明の趣旨を不必要にぼかさないために詳細には記載されていない。
1.電気活性ポリマー
本発明の巻かれた(rolled)電気活性ポリマーの構造、製造および応用例を記載する前に、電気活性ポリマーの構成および動作の基本原理が図1Aおよび図1Bを参照してまず説明される。以下のセクションでは本発明のフロー制御デバイスおよびシステムの実施形態が図2A〜2Mおよび3A〜3Mを参照して記載される。本発明のデバイスにおける電気および機械エネルギー間の変換は、電気活性ポリマーの1つ以上の活性領域のエネルギー変換に基づく。電気活性ポリマーは、機械エネルギーおよび電気エネルギーの間で変換できる。場合によっては、電気活性ポリマーは、変化する機械的歪みによって電気的特性(例えばキャパシタンスおよび抵抗)を変化させることができる。
電気エネルギーおよび機械エネルギーの間の変換における電気活性ポリマーのパフォーマンスを示すのを助けるため、図1Aは、本発明のある実施形態によるトランスデューサ部10の上透視図である。トランスデューサ部10は、電気エネルギーおよび機械エネルギー間の変換を行う電気活性ポリマー12の部分を含む。ある実施形態において、電気活性ポリマーとは、2つの電極間の絶縁誘電体として機能し、2つの電極間の電圧差の印加に応じて撓みえるポリマー(「誘電体エラストマー」)を指す。上部および下部電極14および16は、それぞれ電気活性ポリマー12にその上部および下部表面上で取り付けられ、ポリマー12にわたり電圧差を提供するか、またはポリマー12から電気エネルギーを受け取る。ポリマー12は、上部および下部電極14および16によって提供される電界の変化で撓みえる。電極14および16によって提供される電界の変化に応じたトランスデューサ部10の撓み(deflection)は、「駆動」(actuation)と呼ばれる。駆動は典型的には電気エネルギーの機械エネルギーへの変換を伴う。ポリマー12がサイズの点で変化すると、撓みは機械的仕事を作りだすのに用いられえる。
特定の理論に縛られたいわけではないが、ある実施形態においてはポリマー12は、電わい的に振る舞うと考えられえる。電わい(electrostrictive)という語は、電界の二乗に対する材料の応力(stress)および歪み(strain)応答を記述するために一般的な意味でここでは用いられる。この語は、しばしば電界によって誘導された分子内力から起きる電界中の材料の歪み応答を指すのに専ら用いられるが、ここではこの語はもっと一般に電界の二乗に対する応答を起こす他のメカニズムを指す。電わいは、応答が電界に比例するのではなく、電界の二乗に比例するという点で圧電的振る舞いとは区別される。伸展性電極を持つポリマーの電わいは、電極上の自由電荷間で発生する静電力(「マクスウェル応力」と呼ばれることもある)から生じえ、電界の二乗に比例する。この場合の実際の歪み応答は、ポリマーの内部および外部力に依存してかなり複雑でありえるが、この静電圧力および応力は電界の二乗に比例する。
図1Bは、撓みを含むトランスデューサ部10の上透視図である。一般に撓みとは、任意の変位、伸長、収縮、ねじれ、直線または面歪み、またはポリマー12の一部の任意の他の変形を言う。駆動のために電極14および16に印加された、または電極によって印加された電位差に対応する電界の変化は、ポリマー12内に機械的圧力を作る。この場合、電極14および16によって作られた異極の電荷は、互いに引きつけられ、電極14および16の間に圧縮力を提供し、ポリマー12上に平面方向18および20に伸長力を提供し、ポリマー12が電極14および16間で圧縮し、平面方向18および20で伸長するように作用する。
電極14および16は伸展性があり、ポリマー12と共に形状を変化させる。ポリマー12および電極14および16の構成は、歪みに対するポリマー12の応答を増すよう働く。より具体的にはトランスデューサ部10が撓むと、ポリマー12の圧縮は、電極14および16の反対の電荷をより近くし、ポリマー12の伸長は、それぞれの電極における同じ電荷を分離する。ある実施形態において、電極14および16のうちの一つはグラウンドに接続される。駆動のため、トランスデューサ部10は、機械的応力が、撓みを駆動する静電力とバランスするまで一般に撓み続ける。機械的応力には、ポリマー12材料の弾性回復力、電極14および16のコンプライアンス、およびトランスデューサ部10に結合されたデバイスおよび/または負荷によって提供される任意の外部抵抗が含まれる。印加された電圧の結果としてのトランスデューサ部10の撓みは、ポリマー12の誘電体定数およびポリマー12のサイズのような多くの他のファクタにも依存する。
本発明による電気活性ポリマーは、任意の方向に撓むことが可能である。電極14および16間に電圧を印加した後、電気活性ポリマー12は、平面方向18および20の両方においてサイズが増す。場合によっては電気活性ポリマー12は非圧縮性であり、例えば応力の下で実質的に一定体積を有する。この場合、ポリマー12は、平面方向18および20における膨張の結果、厚さが減る。本発明は、非圧縮性ポリマーに限定されず、ポリマー12の撓みはそのような単純な関係に従わないかもしれない。
比較的大きな電圧差を図1Aに示されるトランスデューサ10の電極14および16間に印加することによって、トランスデューサ部10は図1Bに示されるようにより薄く、大きな面積の形状に変化させられる。このようにしてトランスデューサ部10は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する。トランスデューサ部10はまた、機械エネルギーを電気エネルギーに変換するのにも用いられえる。
駆動するにはトランスデューサ部10は、機械的力が撓みを駆動する静電力と釣り合いがとれるまで一般に撓み続ける。機械的力には、ポリマー12材料の弾性回復力、電極14および16のコンプライアンス、およびトランスデューサ部10に結合されたデバイスおよび/または負荷によって提供される任意の外部抵抗が含まれる。印加された電圧の結果としてのトランスデューサ部10の撓みは、ポリマー12の誘電体定数およびポリマー12のサイズのような多くの他のファクタにも依存する。
ある実施形態において電気活性ポリマー12は予歪みが与えられる(pre-strained)。ポリマーの予歪みは、1つ以上の方向における、予歪みの前のある方向における寸法に対する予歪み後のその方向における寸法の変化として記述されえる。予歪みは、ポリマー12の弾性変形を含みえ、例えばポリマーを張力下で伸長し、伸長させながらも1つ以上のエッジを固定することによって形成されえる。以下に詳述されるようにあるいは、スプリングのようなメカニズムが電気活性ポリマーの異なる部分に結合されえ、ポリマーの部分に歪みを与える力を提供しえる。多くのポリマーについて、予歪みは電気および機械エネルギー間の変換を改善する。改善された機械応答は、電気活性ポリマーについてのより大きな機械的仕事、例えばより大きな撓みおよび駆動圧力を可能にする。ある実施形態において予歪みは、ポリマーの誘電体強度を改善する。他の実施形態においては予歪みは弾性的である。駆動の後、弾性的に予歪みが与えられたポリマーは原理的には固定されず、その元の状態に戻る。
ある実施形態において、予歪みは、等方性予歪みポリマーを作るためにポリマー12の部分にわたって均一に加えられる。例として、アクリル弾性ポリマーは、200から400パーセントだけ両方の方向において伸長されえる。他の実施形態において予歪みは、異方性予歪みポリマーを作るために、不均一に、ポリマー12の部分について異なる方向で与えられる。この場合、ポリマー12は駆動されると、ある方向においては他の方向よりもより大きく撓みえる。理論に縛られたいのではないが、ポリマーにある方向で予歪みを与えることは、予歪み方向においてポリマーの剛性を増しえる。これに対応しポリマーは、高予歪み方向において比較的、剛性が高く、低予歪み方向においてはよりコンプライアンスが高く、駆動されると、低予歪み方向においてより大きい撓みが発生する。ある実施形態において、トランスデューサ部10の方向18の撓みは、垂直な方向20における大きな予歪みを利用することによって向上されえる。例えばトランスデューサ部10として用いられるアクリル弾性的ポリマーは、方向18において10%だけ伸長されえ、方向20においては500%だけ伸長されえる。ポリマーの予歪みの量は、ポリマー材料、およびある応用例でのポリマーの所望のパフォーマンスに依存しえる。本発明と共に用いるのに適した予歪みは、共通して所有された、同時係属中の米国特許出願第09/619,848号にさらに記載され、全ての目的のためにここで参照によって援用される。
一般にポリマーに予歪みが与えられた後、それは1つ以上の物体または機構に固定されえる。剛性のある物体については、その物体は好ましくは適当に剛性があり、ポリマーに所望の予歪みのレベルを維持する。ポリマーを歪ませるための力を提供するスプリングまたは他の適切な機構が、ポリマーにおいてそのスプリングまたは機構に取り付けされる前の以前に確立された任意の予歪みに加えられえるか、またはポリマー中の予歪みの全てについて原因となりえる。化学的接着、接着層または材料、機械的固定などのようなこの技術で知られる任意の従来の方法によって、ポリマーは1つ以上の物体または機構に固定されえる。
本発明のトランスデューサおよび予歪みが与えられたポリマーは、特定の巻かれた幾何学的構成または撓みのタイプに限定されない。例えば、ポリマーおよび電極は、円筒および多層巻き取り円筒、複数の堅い構造物間に取り付けられた巻かれたポリマー、曲面または複雑な幾何学的構成を含む任意の幾何学的構成のフレームにわたって取り付けられた巻かれたポリマーなどを含む任意の幾何学的構成および形状に形成されえる。同様の構造は、平坦なシートのポリマーと共に用いられえる。本発明によるトランスデューサの撓みは、1つ以上の方向における直線的膨張または圧縮、屈曲、ポリマーが巻かれているときは軸方向撓み、ポリマーの周りの外側円筒上に設けられた穴から出る撓みなどを含む。トランスデューサの撓みは、ポリマーが、そのポリマーに取り付けられたフレームまたは堅い構造によってどの程度制約を受けるかによって影響を受ける。
本発明の電気活性ポリマーとして用いられるのに適した材料には、静電力に応答して変形する、またはその変形が電界の変化につながる任意の実質的に絶縁性のポリマーまたはラバー(またはそれらの組み合わせ)が含まれる。ある適切な材料は、カリフォルニア州、CarpenteriaのNuSil Technologyによって提供されるNuSil CF19-2186である。予歪みが与えられたポリマーとして用いられるのに適する他の例示的材料には、シリコーンエラストマー、ミネソタ州、St. Paulの3M Corporationによって製造されるアクリルエラストマーのようなアクリルエラストマー、熱可塑性エラストマー、PVDFを含む共重合体、圧力に敏感な接着材料、フッ化エラストマー、シリコーンおよびアクリル成分を含むポリマーなどが含まれる。シリコーンおよびアクリル成分を含むポリマーには、シリコーンおよびアクリル成分を含む共重合体、シリコーンエラストマーおよびアクリルエラストマーを含むポリマー混合物などが含まれる。これら材料のいくつかの組み合わせも本発明のトランスデューサ中の電気活性ポリマーとして用いられえる。
電気活性ポリマーとして用いられる材料は、高電気絶縁破壊強度、低弾性率(大きいまたは小さい変形について)、高誘電率などの1つ以上の材料特性に基づいて選択されえる。ある実施形態においては、多くても約100MPaの弾性率を有するようにポリマーは選択される。他の実施形態においてポリマーは、それが約0.05MPaおよび約10MPaの間の、好ましくは約0.3MPaおよび約3MPaの間の最大駆動圧力を有するように選択される。他の実施形態においてポリマーは、それが約2および約20の間の、好ましくは約2.5および約12の間の誘電率を有するように選択される。
本発明のトランスデューサの電気活性ポリマーレイヤは、広い範囲の厚みを持ちえる。ある実施形態において、ポリマーの厚さは、約1マイクロメートルおよび2ミリメートルの間の範囲にある。ポリマー厚さは、1つまたは両方の平面方向においてフィルムを伸長することによって小さくされえる。多くの場合、本発明の電気活性ポリマーは、薄膜として製造および実現される。これら薄膜に適した厚さは、50マイクロメートル未満でありえる。
本発明の電気活性ポリマーは高い歪みにおいて撓みえるので、ポリマーに取り付けられた電極も機械的または電気的パフォーマンスで妥協することなく撓む必要がある。一般に本発明と共に用いるのに適する電極は、それらが適切な電圧を電気活性ポリマーに印加し、または適切な電圧をそれから受け取ることができる任意の形状および材料でありえる。電圧は、一定または時間とともに可変のいずれでもありえる。ある実施形態において、電極はポリマーの表面に接着する。ポリマーに接着する電極は、好ましくはコンプライアンスがあり、ポリマーの形状変化に追従する。対応して、本発明は、それらが取り付けられた電気活性ポリマーの形状に適合するコンプライアンスを持つ電極を含みえる。電極は、電気活性ポリマーの一部分だけに適用されえ、その幾何学的形状によってアクティブ領域を定義しえる。電気活性ポリマーの一部だけを覆う電極のいくつかの例は、以下に詳述される。
本発明と共に用いるのに適するさまざまなタイプの電極は、共有された同時係属中の米国特許出願第09/619,848号に記載され、上ですでに参照によって援用された。そこで記載された本発明とともに用いるのに適した電極には、金属トレースおよび電荷分配レイヤを含む構造化電極、さまざまな平面外寸法を含む模様付き電極、カーボングリースまたはシルバーグリースのような導電グリース、コロイド懸濁液、カーボン微小繊維およびカーボンナノチューブのような高アスペクト比導電材料、およびイオン導電材料の混合物が含まれる。
本発明の電極に用いられる材料はさまざまである。電極として用いられる適切な材料には、グラファイト、カーボンブラック、コロイド懸濁液、銀および金を含む薄い金属、銀が満たされた、またはカーボンが満たされたゲルまたはポリマー、イオン的にまたは電子的に導電性を有するポリマーが含まれる。特定の実施形態において、本発明と共に用いられるのに適切な電極は、ペンシルバニア州のPhiladelphiaのStockwell Rubber Co. Inc.によって製造されるStockwell RTV60-CONのようなシリコーンラバーバインダ中の80パーセントカーボングリースおよび20パーセントカーボンブラックを含む。カーボングリースは、マサチューセッツ州のFairhavenのNye Lubricant Inc.によって提供されるNyoGel 756Gのようなタイプである。導電グリースはまた、ニューヨーク州、WaterfordのGeneral Electricによって製造されるRTV 118のようなエラストマーと混合され、ゲル状の導電グリースを提供しえる。
ある種の電極材料は特定のポリマーとうまく働き、他のものとはうまく働かないということもありえることが理解されよう。例として、カーボン微小繊維は、アクリルエラストマーポリマーとはうまく働くが、シリコーンポリマーとはうまく働かない。たいていのトランスデューサについて、コンプライアンスを有する電極について望ましい特性は、以下のうちの1つ以上を含みえる。すなわち低弾性率、低機械的減衰、低表面抵抗、均一な抵抗、化学的および環境的安定性、電気活性ポリマーとの化学的適合性、電気活性ポリマーへの良好な接着性、および滑らかな表面を形成できる性能である。場合によっては、本発明のトランスデューサは、例えばそれぞれのアクティブ領域についての異なる電極タイプ、またはポリマーの反対側上の異なる電極タイプのような2つの異なるタイプの電極を実現しえる。
2.巻かれた電気活性ポリマーデバイス
図2A〜2Dは、本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイス20を示す。図2Aは、デバイス20の側面図を示す。図2Bは、デバイス20を上部端から見た軸上の図を示す。図2Cは、断面A−Aを通して取られたデバイス20の軸上の図を示す。図2Dは、巻かれる前のデバイス20の要素を示す。デバイス20は、巻かれた電気活性ポリマー22、スプリング24,エンドピース27および28、およびデバイス20を組み立てるさまざまな製造要素を備える。
図2Cに示されるように、電気活性ポリマー22は巻かれる。ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーは、電極あり、または電極なしで丸くそれ自身の上に巻かれた(例えばポスターのように)、または他の物体(例えばスプリング24)の周りに巻かれた電気活性ポリマーを指す。ポリマーは、繰り返し巻かれえ、少なくともポリマーの内側レイヤの一部において重なるポリマーの外側レイヤの部分を少なくとも備えうる。ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーは、ある物体または中心の周りに螺旋状に巻かれた電気活性ポリマーを指す。ここで使われるように巻かれたという語は、ポリマーがその巻かれた構成をどのようにして達成するかとは独立している。
図2Cおよび2Dによって示されるように、電気活性ポリマー22は、スプリング24の外側の周りに巻かれえる。スプリング24は、ポリマー22の少なくとも一部を引っ張る力を与える。スプリング24の上端24aは、堅いエンドピース27に取り付けられる。同様にスプリング24の上端24bは、堅いエンドピース28に取り付けられる。ポリマー22(図4D)の上部エッジ22aは、エンドピース27の周りに巻かれ、適切な接着剤を用いてそれに取り付けられる。ポリマー22の下部エッジ22bは、エンドピース28の周りに巻かれ、適切な接着剤を用いてそれに取り付けられる。よってスプリング24の上端24aは、ポリマー22の上部エッジ22aに動作可能に結合され、上端24aの撓みはポリマー22の上部エッジ22aの撓みに対応する。同様にスプリング24の下端24bは、ポリマー22の下部エッジ22bに動作可能に結合され、下端24bの撓みはポリマー22の下部エッジ22bの撓みに対応する。ポリマー22およびスプリング24は、それらのそれぞれの上下部分の間で撓むことが可能である。
上述のように、多くの電気活性ポリマーは、予歪みが与えられるときによりよく機能する。例えばある種のポリマーは、予歪みが与えられるとき、より高い絶縁破壊電界強度、電気的に駆動された歪み、およびエネルギー密度を示す。デバイス20のスプリング24は、ポリマー22に円周および軸方向の予歪みを起こすような力を与える。
スプリング24は、ポリマー22を軸方向に伸ばし、軸方向にポリマー22を引っ張る反対の軸方向(図2A)で外側に向かう力を与える圧縮スプリングである。よってスプリング24は、ポリマー22を軸方向35に引っ張った状態に維持する。ある実施形態において、ポリマー22は、約50から約300パーセントの、方向35の軸方向の予歪みを有する。製造について以下により詳細に記載されるように、デバイス20は、スプリングが圧縮されたままで、予歪みが与えられた電気活性ポリマーフィルムをスプリング24の周りに巻くことによって製造されえる。いったん解放されると、スプリング24は、軸方向の予歪みを達成するためにポリマー22を引っ張り歪みの状態に維持する。
スプリング24はまた、ポリマー22上の円周方向の予歪みを維持する。予歪みは、ポリマーがスプリング24の周りに巻かれる前に、ポリマー22内で方向33(図4D)の長手方向に確立されえる。製造中にこの方向の予歪みを確立する技術は、以下により詳細に記載される。スプリング24について実質的に一定の外周寸法と共に、巻かれた後にポリマーを固定または固着させることは、スプリング24についての外周方向の予歪みを維持する。ある実施形態においてポリマー22は、約100から約500パーセントの円周方向予歪みを有する。多くの場合、スプリングは、ポリマー22上の異方性予歪みを発生する力を与える。
エンドピース27および28は、巻かれた電気活性ポリマー22およびスプリング24の反対端に取り付けられる。図2Eは、本発明のある実施形態によるエンドピース27の側面図を示す。エンドピース27は、外側フランジ27a、インタフェース部27b、および内側ホール27cを備える円形構造体である。インタフェース部27bは、好ましくはスプリング24と同じ外径を有する。インタフェース部27bのエッジはまた、ポリマーのダメージを防ぐために丸くされえる。内側ホール27cは、円形であり、エンドピース27の中心を通って上端から外側フランジ27aを含む下部外側端まで貫通する。特定の実施形態において、エンドピース27は、アルミニウム、マグネシウム、または他の機械用金属を備える。内側ホール27cは、エンドピース27内で機械加工または同様に製造されたホールによって規定される。特定の実施形態において、エンドピース27は、3/8インチ内側ホール27cを持つ1/2インチエンドキャップを備える。
ある実施形態において、ポリマー22は、外側フランジ27aまではずっと伸びず、ギャップ29がポリマー22の外側部分エッジおよび外側フランジ27aの内側表面の間に残される。以下にさらに詳細に記載されるように、接着剤または糊が巻かれた電気活性ポリマーデバイスに加えられてその巻かれた構造を維持しえる。ギャップ29は、巻かれたデバイスの外径への積み重ねの代わりに、エンドピース27上に接着剤または糊のための専用のスペースを与え、ロール中の全てのポリマーレイヤがエンドピース27に固定されるようにする。特定の実施形態において、ギャップ29は約0mmから約5mmの間である。
エンドピース27および28の間の電気活性ポリマー22およびスプリング24の部分は、その機能的な目的についてアクティブであると考えられえる。よってエンドピース27および28は、デバイス20のアクティブ領域32(図2A)を規定する。エンドピース27および28は、スプリング24との固定、およびポリマー22との固定のための共通構造を与える。加えて、それぞれのエンドピース27および28は、デバイス20に対する外部の機械的および取り外し可能な結合を許す。例えばデバイス20は、エンドピース27がロボットのアップストリームリンクに取り付けられ、エンドピース28がロボットのダウンストリームリンクに取り付けられる、ロボット応用例において採用されえる。電気活性ポリマー22の駆動は、それから、2つのリンク間の自由度(例えばリンク1上のピンジョイントの周りのリンク2の回転)によって決定されるように、アップストリームリンクに対してダウンストリームリンクを動かす。
特定の実施形態において、内側ホール27cは、ネジまたはネジが切られたボルトのようなネジが切られた部材とのネジによるインタフェースが可能な内部ネジ山を備える。内部ネジ山は、デバイス20の一端への取り外し可能な機械的固定を可能にする。例えばネジは、ロボット要素に対する外部取り付けのために、エンドピース27内の内側ネジ山にネジが切られえる。デバイス20の内部での取り外し可能な機械的固定のために、エンドピース27および28にそれぞれネジが切られるナットまたはボルトは、スプリング24の軸のコアを通って貫通し、それにより2つのエンドピース27および28を互いに固定する。これによりデバイス20は、巻かれる間に有用な完全に圧縮された状態のような、任意の撓み状態に保持されることができる。これはまた、ポリマー22が格納中に歪まされないようデバイス20を格納するあいだも有用である。
ある実施形態において、堅い部材または直線ガイド30がスプリング24のスプリングコア内に配置される。スプリング24内のポリマー22は、実質的にエンドピース27および28間でコンプライアンスを持つので、デバイス20は、方向35に沿った軸方向撓み、およびその直線軸(スプリング24の中心を通る軸)から離れるポリマー22およびスプリング24の屈曲の両方を可能にする。ある実施形態においては、軸方向撓みだけが望ましい。リニアガイド30は、デバイス20がエンドピース27および28間で直線軸について屈曲することを防ぐ。好ましくはリニアガイド30は、デバイス20の軸方向の撓みに干渉しない。例えばリニアガイド30は、好ましくはそれ自身およびスプリング24の任意の部分の間で摩擦抵抗を起こさない。リニアガイド30または軸方向35以外の動きを防ぐ他の任意の拘束物があると、デバイス20は、厳密に方向35の出力を持つリニアアクチュエータまたはジェネレータとして機能しえる。リニアガイド30は、木、プラスチック、金属などのような任意の適切に堅い材料で構成されえる。
ポリマー22は、繰り返しスプリング22の周りに巻かれる。単一の電気活性ポリマーレイヤ構成については、本発明の巻かれた電気活性ポリマーは、約2および約200レイヤの間で構成されえる。この場合、レイヤとは、巻かれたポリマーの半径方向の断面において重なるポリマーフィルムまたはシートの数を言う。場合によっては、巻かれたポリマーは、約5および約100レイヤの間で構成される。特定の実施形態においては、巻かれた電気活性ポリマーは約15および約50レイヤの間で構成される。
他の実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーは、多層レイヤ構造を採用する。多層レイヤ構造は、ロール状にされたり巻かれたりされる前に、互いの上に配置された複数のポリマーレイヤを備える。例えば、その上にパターン付けされた電極なしの第2電気活性ポリマーレイヤは、両面にパターン付きの電極を有する電気活性ポリマー上に配置されえる。2つのポリマー間に直接に接する電極は、直接接触するポリマー表面の両面に対して機能する。巻かれた後、電極付きのポリマーの下側の電極は、電極なしのポリマーの上側に接触する。このようにして、その上にパターン付けされた電極がない第2電気活性ポリマーは、第1電気活性ポリマー上の2つの電極を使う。
他の多層構造も可能である。例えば多層構造は、奇数番目のポリマーは電極が付けられ、偶数番目のポリマーは電極が付けられない任意の数のポリマーレイヤを備えうる。電極なしポリマーの上部の上側表面は、巻かれた後、積層物の下部の電極に頼る。2、4、6、8などを有する多層構造がこの技術で可能である。場合によっては、多層構造中で用いられるレイヤの数は、ロールの寸法およびポリマーレイヤの厚さによって制限されえる。ロールの半径が減ると、許容できるレイヤの数も典型的には減る。用いられるレイヤの数に関係なく、巻かれたトランスデューサは、与えられた極性の電極が反対の極性の電極に接触しないように構成される。ある実施形態において、多層レイヤは、それぞれ個別に電極が付けられ、1つおきのポリマーレイヤは巻かれる前に反対にされ、巻かれた後には互いに接触する電極が同じ電圧または極性になるようにされる。
多層ポリマー積層体はまた、1つより多いタイプのポリマーを備えうる。例えば、1つ以上の第2ポリマーが用いられて、巻かれた電気活性ポリマーレイヤの弾性または剛性を変更しえる。ポリマーは、駆動中に充電/放電するのにアクティブでもアクティブでなくてもよい。非アクティブポリマーレイヤが採用されるとき、ポリマーレイヤの数は奇数である。第2ポリマーはまた、巻かれた製品のパフォーマンスを変化させる他のタイプの電気活性ポリマーでありえる。
ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーの最外層は、その上に配置された電極を備えていない。これは機械的保護のレイヤを提供するため、または次に内側のレイヤ上の電極を電気的に絶縁するためになされえる。例えば、内側および外側レイヤおよび表面コーティングは、前述のように流体適合性を提供するように選択されえる。上述の多層レイヤ特性は、前述のEPAMダイアフラムのような巻かれていない電気活性ポリマーにも適用されえる。
デバイス20は、コンパクトな電気活性ポリマーデバイス構造を提供し、従来の電気活性ポリマーデバイスに対して全体的な電気活性ポリマーデバイスのパフォーマンスを改善する。例えばデバイス20の多層構造は、個々のポリマーレイヤのそれぞれに比較してデバイスの全体的なバネ定数を調整する。加えて、スプリング24を介して達成されたデバイスの増された剛性は、デバイス20の剛性を増し、望まれる場合には駆動においてより速い応答を可能にする。
特定の実施形態において、スプリング24は、カリフォルニア州、ロサンゼルスのCentury Springによって提供されるカタログ番号11422のような圧縮バネである。このスプリングは、0.91lb/インチのスプリング力、および4.38インチの自由長、1.17インチの密着高さ、0.360インチの外径、0.3インチの内径によって特徴付けられる。この場合、巻かれた電気活性ポリマーデバイス20は、約5から約7cmの高さ36、約0.8から約1.2cmの直径37、および約4から約5cmのエンドピース間のアクティブ領域を有する。このポリマーは、約300から約500パーセントの円周方向の予歪み、および約150から約250パーセントの軸方向の予歪み(スプリング24による力の寄与も含む)によって特徴付けられる。
デバイス20は多くの機能的使用法を有する。以下にさらに詳述されるように、本発明の電気活性ポリマーは、アクチュエーション、発電、センシング、可変剛性および制動、またはそれらの組み合わせのために用いられえる。よって、デバイス20は、アクチュエーションおよび機械的エネルギーの発生のためのロボット応用例において用いられえる。代替として、巻かれたデバイス20は、ロボットリンクの剛性および制動制御に寄与しえる。よってエンドピース27または28は、潜在的に可動の機械的リンクに結合されることによって、機械的エネルギーをそのリンクから受け取り、その動きを制動しえる。この場合、ポリマー22は、後述の技術によってこの機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する。
デバイス20は、巻かれたポリマーの内部に配置された単一のスプリング24を持つように示されるが、ポリマーの外部にある他のスプリングのような追加の構造も歪みおよび予歪み力を提供するのに用いられえる。これらの外部構造は、エンドピース27および28を例えば用いてデバイス20に取り付けられえる。
本発明は、巻かれたポリマーに歪みを与える力を印加するための、巻かれた電気活性ポリマーデバイスにおいて用いられるスプリング以外のメカニズムも包含する。ここでこの語が用いられるように、歪みを巻かれた電気活性ポリマー上に与えるのに用いられるメカニズムは一般に、巻かれた電気活性ポリマーの異なる部分に力を加えることができるシステムまたは要素の構成を指す。多くの場合において、メカニズムは可撓性(例えばスプリング)であるか、または可動部(例えば空気圧シリンダ)を有する。このメカニズムは、剛性のある部品(図8Bのフレームを参照)も備えうる。歪み(strain)はまた油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、および磁気システム(例えば図3K)を例えば用いて達成されえる。代替として圧縮可能な材料および発泡体がロールの内部に配置されることによって、歪み力を与え、軸方向の撓みを可能にしえる。
一般にこのメカニズムは、ポリマーに力を加える。ある実施形態において力は、後述するように負の力応答を与えるような、デバイスの力対撓み特性を変化する。他の実施形態において、力はポリマーを歪ませる。この後者の場合は、このメカニズムの効果がないときの撓み状態に対してポリマーが力に応答して撓むことを意味する。この歪みは上述の予歪みを含みえる。ある実施形態において、メカニズムは、ポリマーに確立された任意の予歪みを維持またはそれに追加し、そのような予歪みは後述のように固定具によって巻かれるあいだに与えられる。他の実施形態において、予歪みはポリマーに予め印加されず、このメカニズムがポリマーに予歪みを確立する。
ある実施形態において、このメカニズムは、電気活性ポリマーと同様の、または異なる他の弾性体である。例えばこの第2の弾性体は、巻く前に軸方向に圧縮される(電気活性ポリマーに軸方向の引っ張り予歪みを加えるために)ほとんど固形のゴムのコアとして構成されえる。弾性体コアは、巻くプロセスを助けるために剛性のあるロッドに細い穴を有しえる。もし潤滑されると、剛性のあるロッドは製造後にロールから滑り出されえる。同様の技術を用いて剛性のある弾性体ロールが電気活性ポリマーで巻かれるようにしてもよい。
このメカニズムおよびその構成要素は、典型的には、歪みが達成されるようにポリマーに動作可能に結合される。これは固定された、または取り外し可能なカップリング、永久的な取り付け具などを含みえる。上述のバネの場合、実施可能なカップリングは、スプリングの反対にある端をポリマーの反対にある端に取り付ける接着剤のような粘着物の使用を含む。接着剤はまた、巻かれたポリマーを図8Bのフレームに取り付けるのにも用いられる。このカップリングは、直接または間接のいずれでもよく、例えば図3Kの磁石252がエンドピース242に取り付けられ、これが巻かれたポリマーに取り付けられる。当業者なら、2つの機械的構造物を互いに結合させる、または取り付ける多くの手法を知っており、これらの手法は簡潔さのためにここでは広範には議論されない。
本発明の巻かれた電気活性ポリマーは、多くの利点を有する。第1に、これら設計は、個別にそれぞれのレイヤをフレームに入れ、多くのフレームを重ねる必要なく、多層デバイスを提供する(図8B参照)。加えて、これらデバイスによって提供される円筒状パッケージは、平坦な電気活性ポリマーデバイスに関連する平面パッケージよりも長く円筒状パッケージが有利であるような、ある種の応用例には有利である。加えて、多数のポリマーレイヤをロール中で用いることは、デバイスの信頼性を改善し、かつ任意の個別のポリマーレイヤにおける欠陥および局所的亀裂に対する感度を下げる。
3.代替の巻かれた電気活性ポリマーデバイス設計
3.1 複数のアクティブ領域
場合によっては、電極は、ポリマーの全領域ではなく、電気活性ポリマーの限定された部分をカバーする。これはポリマーのエッジ周辺の電気絶縁破壊を防ぐため、ポリマー部分が巻かれた構成(例えば外側ポリマーバリアレイヤ)を促進することを可能にするため、多機能性を提供するため、またはポリマーの1つ以上の部分についてカスタム化された撓みを達成するためになされえる。ここで使われる語として、アクティブ領域は、電気活性ポリマーの部分、およびその部分に、またはそこから電気的エネルギーを提供したり受け取ったりする1つ以上の電極を備えるトランスデューサの部分として定義される。アクティブ領域は、後述の機能の任意のものについて用いられえる。駆動のためには、アクティブ領域は、その部分の撓みを可能にする充分な静電力を有するポリマーの部分を含む。発電または検出のためには、アクティブ領域は、静電エネルギーの変化を可能にするために充分な撓みを有するポリマーの部分を含む。本発明のポリマーは複数のアクティブ領域を有しえる。
本発明によれば、「モノリシック」という語は、ここでは電気活性ポリマーおよび複数のアクティブ領域を単一のポリマー上に備えるトランスデューサを指すのに用いられる。図3Aは、本発明のある実施形態によって単一のポリマー151上に複数のアクティブ領域を備えるモノリシックトランスデューサ150を示す。モノリシックトランスデューサ150は、電気エネルギーおよび機械エネルギーの間で変換をする。モノリシックトランスデューサ150は、2つのアクティブ領域152aおよび152bを有する電気活性ポリマー151を備える。ポリマー151は、例えばポリマーのエッジに取り付けられた堅いフレーム(不図示)を用いて所定の場所に保持されえる。アクティブ領域152aおよび152bに結合されるのは、アクティブ領域152aおよび152b間の電気的通信を可能にし、通信電子回路155との電気的通信を可能にするワイヤ153である。
アクティブ領域152aは、その上部および下部表面151cおよび151d上でそれぞれポリマー151に取り付けられた上部および下部電極154aおよび154bを有する。電極154aおよび154bは、ポリマー151の部分151aにわたって電気エネルギーを与えたり、受け取ったりする。部分151aは、電極154aおよび154bによって与えられた電界の変化によって撓みえる。駆動については、部分151aは、電極154aおよび154bの間のポリマー151、および電極154aおよび154bを用いた電圧の印加による撓みを可能にするのに充分な静電力を有するポリマー151の任意の他の部分を備える。アクティブ領域152aが、電気エネルギーから機械エネルギーへ変換する発生器として用いられるとき、部分151aの撓みは、部分151a中の電界に変化を発生し、これは電極154aおよび154bによって電位差として受け取られる。
アクティブ領域152bは、その上部および下部表面151cおよび151d上でそれぞれポリマー151に取り付けられた上部および下部電極156aおよび156bを有する。電極156aおよび156bは、ポリマー151の部分151bにわたって電気エネルギーを与えたり、受け取ったりする。部分151bは、電極156aおよび156bによって与えられた電界の変化によって撓みえる。駆動については、部分151bは、電極156aおよび156bの間のポリマー151、および電極156aおよび156bを用いた電圧の印加による撓みを可能にするのに充分な静電力を有するポリマー151の任意の他の部分を備える。アクティブ領域152bが、電気エネルギーから機械エネルギーへ変換する発生器として用いられるとき、部分151bの撓みは、部分151b中の電界に変化を発生し、これは電極156aおよび156bによって電位差として受け取られる。
電気活性ポリマーのアクティブ領域は、従来の電気活性ポリマー電極製造技術を用いて容易にパターン付けされ、構成されえる。複数アクティブ領域ポリマーおよびトランスデューサは、09/779,203、現在は米国特許第6,664,718号においてさらに記載され、これらそれぞれは全ての目的のためにここで参照によって援用される。複数のアクティブ領域をパターン付けし、独立に制御できる機能により、本発明の巻かれたトランスデューサは、既存の応用例において新しいやりかたで採用されるのと同時に、多くの新しい応用例において採用されえる。
図3Bは、本発明のある実施形態による、巻かれる前の、単一のポリマー172上に複数のアクティブ領域を備えるモノリシックトランスデューサ170を示す。本発明において、モノリシックトランスデューサ170は、巻かれたまたは巻かれない構成で利用されえる。トランスデューサ170は、対向するポリマーサイド177上に個別電極174を備える。ポリマー172の反対側(不図示)は、電極174の位置に対応する個別電極を含みえるか、または領域内にまたがり電極174の複数のもの、または全てに対して機能し、電気通信を簡略化する共通電極を含みえる。アクティブ領域176はそれから、アクティブ領域の動作モードによって決定される、それぞれの個別電極174、およびポリマー172の反対側の電極間のポリマー172の部分を備える。例えば駆動のときは、電極174aのアクティブ領域176aは、上述のようにその部分の撓みを可能にするのに充分な静電力を有するポリマー172の部分を含む。
トランスデューサ170上のアクティブ領域176は、1つ以上の機能のために構成されえる。ある実施形態において、全てのアクティブ領域176は、駆動のために構成される。ロボットの応用例に用いられるのに適する他の実施形態においては、1つ以上のアクティブ領域176は、アクティブ領域176が駆動のために構成されながらも、検出するよう構成される。このようにして、トランスデューサ170を用いた巻かれた電気活性ポリマーデバイスは、駆動および検出の両方が可能である。検出のために指定された任意のアクティブ領域は、後述の検出電子回路への専用の配線を含みえる。
示されるように、電極174a〜dは、それぞれ、専用の外部電気通信を行い、それぞれのアクティブ領域176a〜dのための個別制御を許す、それに取り付けられたワイヤ175a〜dを含む。電極174e〜iは、共通電極177およびアクティブ領域176e〜iと共通電気的通信を行うワイヤ179との全ての電気的通信である。共通電極177は、同様に動作するよう採用される巻かれた電気活性ポリマーの複数のアクティブ領域との電気的通信を簡略化する。ある実施形態において、共通電極177は、巻かれる前にポリマー172上に配置されたアルミニウム箔を備える。ある実施形態において、共通電極177は、例えばカーボングリースのような電極174a〜iのために用いられるのと同様の材料のパターン付き電極である。
例えば、アクティブ領域のセットは、駆動、発電、検出、剛性変化および/または制動、またはそれらの組み合わせの1つ以上のために採用されえる。適切な電気制御はまた、単一のアクティブ領域が1つ以上の機能のために用いられることを可能にする。例えば、アクティブ領域174aは、流体導管の駆動および可変剛性制御のために用いられえる。同じアクティブ領域はまた、流体導管の動きに基づいて電気エネルギーを作る発電のために用いられえる。これら機能のそれぞれのために適切な電子回路は、後でさらに詳細に記載される。アクティブ領域174bはまた、駆動、発電、検出、剛性変化、またはそれらの組み合わせのために柔軟に用いられえる。1つのアクティブ領域によって発生されたエネルギーは、応用例に望ましいなら、他のアクティブ領域に提供されえる。よって本発明の巻かれたポリマーおよびトランスデューサは、電気から機械エネルギーに変換するアクチュエータ、機械から電気エネルギーに変換する発電機、パラメータを検出するセンサ、または剛性および/または制動、またはそれらの組み合わせを制御するのに用いられる可変剛性および/または制動デバイスとして用いられるアクティブ領域を含みえる。
ある実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーデバイスからの力および/または撓み出力の段階的な電気制御を提供するために、駆動のために採用される複数のアクティブ領域はグループで配線される。例えば、巻かれた電気活性ポリマートランスデューサは、50のアクティブ領域を持ちえ、ここで20のアクティブ領域は1つの共通電極に結合され、10のアクティブ領域は第2共通電極に結合され、さらに10のアクティブ領域は第3共通電極に結合され、5つのアクティブ領域は第4共通電極に結合され、残りの5つは個別に配線されえる。それぞれの共通電極についての適切なコンピュータ管理およびオン・オフ制御がそれから、バイナリのオン・オフスイッチングを用いて巻かれたトランスデューサのための段階的な力および撓み制御を可能にする。このシステムの生物学的な類似は、多くの哺乳類の筋肉制御システムに見られる運動単位である。明らかに、適切な機械的出力または段階的制御システムを提供するためにアクティブ領域および共通電極の任意の個数がこのようにして実現されえる。
3.2 複数自由度の巻かれたデバイス
他の実施形態において、電気活性ポリマー上に複数のアクティブ領域が配置され、そのようなアクティブ領域のサブセットは巻かれた後、半径方向にアラインする。例えば、複数のアクティブ領域は、巻かれた後に、ロール中で90度毎に配置される。これらの半径方向にアラインされた電極は、それから、巻かれた電気活性ポリマーデバイスのための運動の複数の自由度を許すために統一して駆動されえる。
図3Cは、本発明のある実施形態による2次元出力の可能な巻かれたトランスデューサ180を示す。トランスデューサ180は、巻かれて10レイヤを提供する電気活性ポリマー182を備える。それぞれのレイヤは、4つの半径方向にアラインされたアクティブ領域を備える。それぞれのアクティブ領域の中心は、その隣接するものに対して90度ずつの増分で配置される。図4Lは、ポリマー182の最外層、および半径方向にアラインされたアクティブ領域184、186、および188を示し、これらは互いに対してそれらの中心が90度の増分を示すように配置される。ポリマー182の裏側上の4つ目の半径方向にアラインされたアクティブ領域(不図示)は、半径方向にアラインされたアクティブ領域186からほぼ180度離れて位置する中心を有する。
半径方向にアラインされたアクティブ領域184は、同じ半径方向アライメントを有する内側ポリマーレイヤ上のアクティブ領域と共通する電気的な通信を含みえる。同様に、他の3つの半径方向にアラインされた外側アクティブ領域182、186、および図示されない背面のアクティブ領域も、それらの対応する内側レイヤと共通の電気的通信を含みえる。ある実施形態において、トランスデューサ180は、4つの半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットのうちのそれぞれのための共通駆動を提供する4つのリード線を備える。
図3Dは、駆動された、半径方向にアラインされたアクティブ領域188、およびその対応する半径方向にアラインされた内側レイヤアクティブ領域を持つトランスデューサ180を示す。アクティブ領域188、および対応する内側レイヤアクティブ領域の駆動は、ポリマー182の反対側のトランスデューサ188の軸方向の伸長を引き起こす。結果は、アクティブ領域188の中心点からほぼ180度の、トランスデューサ180の水平屈曲になる。この効果は、トランスデューサ180の上部189の撓みによって計測されえ、これは図3Cに示される休止位置から図3Dに示されるその位置までの半径方向の円弧を描く。アクティブ領域188、および対応する内側レイヤアクティブ領域に与えられる電気エネルギーの量を可変することは、この円弧に沿った上部189の撓みを制御する。よってトランスデューサ180の上部189は、図3Dに示される撓み、またはそれより大きい撓み、あるいは図3Cに示される位置から最小限に離れた撓みを持ちえる。同様に他の方向に曲がることは、他の半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットのうちの1つを駆動することによって達成されえる。
半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットの駆動を組み合わせることは、上部189の撓みについての2次元空間を作る。例えば半径方向にアラインされたアクティブ領域のセット186および184は、図3Cに示される座標系に対応する45度の角度で上部が撓みを作るために同時に駆動されえる。半径方向にアラインされたアクティブ領域のセット186に与えられる電気エネルギーの量を減らし、半径方向にアラインされたアクティブ領域のセット184に与えられる電気エネルギーの量を増すことは、上部189をゼロ度のマークにより近く移動させる。適切な電気制御はそれから、上部189が0から360度の任意の角度のパスを描くこと、またはこの2次元空間内の可変パスを追随することを可能にする。
トランスデューサ180はまた、3次元撓みも可能である。トランスデューサ180の4つの側面上のアクティブ領域の同時駆動は、上部189を上方に向かって移動させる。言い換えれば、トランスデューサ180はまた、トランスデューサ180の全ての側面上のアクティブ領域の同時駆動に基づいて軸方向の撓みも可能なリニアアクチュエータである。この直線駆動を、半径方向にアラインされたアクティブ領域の差動駆動およびすぐ前で述べたそれらの結果として生じる2次元撓みと組み合わせることは、トランスデューサ180の上部の3次元撓み空間を生む。よって適切な電気制御は、上部189が、この直線軸に沿った2次元パスを描くのと共に、上下の両方に移動することを可能にする。
トランスデューサ180は、簡単のために90度の増分で配置された4つの半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットとしてしか示されないが、2次元および3次元運動が可能な本発明のトランスデューサは、より複雑な代替設計を備えうることが理解されよう。例えば、45度の増分で配置された8つの半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットである。あるいは120度の増分で配置された3つの半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットは2Dおよび3D運動に適切でありえる。
加えて、トランスデューサ180は、軸方向アクティブ領域の1つのセットしか示されないが、図3Cの構造はモジュラーである。言い換えれば、90度の増分で配置された4つの半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットは、軸方向において複数回現れてもよい。例えば、2次元および3次元運動を可能にする半径方向にアラインされたアクティブ領域のセットは、10個の独立した制御可能なリンクを持つ蛇のようなロボットマニピュレータを提供するために10回繰り返されえる。
3.3 入れ子になった巻かれた電気活性ポリマーデバイス
ある応用例は、巻かれた電気活性ポリマーデバイスからより多くのストロークを望む。ある実施形態において、入れ子になった構造が用いられて、電気活性ポリマーデバイスのストロークを増す。入れ子構成において、1つ以上の電気活性ポリマーロールが、他の電気活性ポリマーロールの中空の中央部内に置かれる。
図3E〜Gは、本発明のある実施形態による、入れ子になった電気活性ポリマーデバイス200の、円筒ロールの垂直中点を通して取られた例示的断面図を示す。入れ子になったデバイス200は、3つの電気活性ポリマーロール202、204、および206を備える。それぞれのポリマーロール202、204、および206は、それぞれのロールについて均一な撓みをもたらす単一のアクティブ領域を含む。それぞれのポリマーロール202、204、および206の電極は、一致して駆動する(または電気的エネルギーを作る)ために電気的に結合されえ、または独立した制御およびパフォーマンスのために別個に配線されえる。電気活性ポリマーロール202の底部は、次の外側の電気活性ポリマーロール、具体的にはロール204の上部にコネクタ205を用いて接続される。コネクタ205は、あるポリマーロールから他のものへと力および撓みを転送する。コネクタ205は好ましくは、ロール間の動きを制限せず、テフロン(登録商標)のような低摩擦かつ絶縁材料を備えうる。同様に、電気活性ポリマーロール204は、電気活性ポリマーロール206の上部に接続される。ポリマーロール202の上部は、デバイス200の中央を通る外側シャフト208に接続される。入れ子にされたデバイス200は、3つの同心電気活性ポリマーロールを持つように示されるが、入れ子デバイスは電気活性ポリマーロールの違う個数を備えてもよい。
出力シャフト208は、デバイス200のための機械的出力(または外部物体への機械的インタフェース)を提供しえる。ベアリングが底部筐体212内に配置されえ、シャフト208のデバイス200の中心を通る軸についての実質的に摩擦のない直線運動を可能にする。筐体212はまた、ロール206の底部に取り付けられ、筐体212を通してのシャフト208の移動を可能にするベアリングを含む。
シャフト208の撓みは、入れ子デバイス200に含まれるそれぞれの電気活性ポリマーロールの累積的撓みを与える。より具体的には、ポリマーロール202、204、および206の個別の撓みは和がとられて、シャフト208の総直線運動出力を与える。図3Eは、撓みがゼロの入れ子になった電気活性ポリマーデバイス200を示す。この場合、それぞれのポリマーロール202、204、および206は、駆動されていない(休止)位置にあり、デバイス200は完全に収縮されている。図3Fは、20%の歪みをそれぞれのポリマーロール202、204、および206について持つ、入れ子になった電気活性ポリマーデバイス200を示す。よってシャフト208は、それぞれのロールの個別の長さに対して全体で60%の歪みを与える。同様に図3Gは、50%の歪みをそれぞれのポリマーロール202、204、および206について持つ、入れ子になった電気活性ポリマーデバイス200を示す。この場合、それぞれのロールの個別の長さに対して全体で150%の歪みを与える。複数の電気活性ポリマーロールを互いに内側で入れ子にすることによって、個別のロールの歪みが加算され、単一のロールを用いて達成されるよりも大きな正味のストロークを与える。このため入れ子になった電気活性ポリマーの巻かれたデバイスは、大きな歪みおよびコンパクトなパッケージを必要とする応用例について有用である。
他の実施形態においてシャフト208は、ロールが他の方向に曲がることなく軸方向に伸長および収縮することを可能にするチューブの中にあるシャフトでありえる。208は、202の上部に取り付けられベアリングを通るようにすることがある状況では有利だろうが、シャフト208はまた2つの部品からなりえる。すなわち、1)212に接続され、206の上部に向けて約4/5軸だけ方向に突出するシャフト、および206の上部に接続され、212に向けて約4/5だけ軸方向に突出し、212に接続されたシャフトを部分的に覆うチューブである。
図3H〜Jは、本発明の他の実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイス220の例示的な垂直断面図を示す。入れ子になったデバイス220は、3つの電気活性ポリマーロール222、224、および226を備える。それぞれのポリマーロール222、224、および226は、それぞれのロールについて均一な撓みをもたらす単一のアクティブ領域を含む。
この構成において、隣接する電気活性ポリマーロールは、それぞれの共通な接続されていない端部において接続される。より具体的には電気活性ポリマーロール222の底部は次に外側の電気活性ポリマーロール、つまりロール224の底部に接続される。同様に、電気活性ポリマーロール224の頂部は最も外側の電気活性ポリマーロール226の頂部に接続される。ポリマーロール222の頂部は、デバイス220の中心を通る出力シャフト228に接続される。シャフト208について説明されたのと同様、シャフト222は、ロールが他の方向に曲がることなく軸方向に伸長および収縮することを可能にするチューブの中のシャフトでありえる。
図3Hは、デバイス220の駆動されていない(休止)位置を示す。図3Iは、ポリマーロール224の駆動を介したデバイス220の収縮位置を示す。図3Jは、ポリマーロール222および226の駆動を介したデバイス220の伸長された位置を示す。図3Hの駆動されていない(休止)位置において、シャフト208位置は、図3Iの収縮された位置および図3Jの伸長された位置の間のどこかでありえ、それはそれぞれの個別のロールの軸方向長さに依存する。
この入れ子になった設計は、より多くの個数のレイヤが反復されて、より多くの撓みを与えるようにもしえる。第1の入れ子ロールから始まり1つおきにロールを駆動することは、シャフト228を収縮させる。最も外側のロールから始まり1つおきにロールを駆動することは、シャフト228を伸長させる。入れ子になったデバイス220の設計の一つの利点は、あるポリマーロールから他のものへと電荷がシャントされえ、それにより全体のエネルギー使用を節約できることである。それぞれのデバイス200または220は、後でさらに詳述されるように、高歪み発生器またはエネルギーをシャフト208または228を介して受け取るセンサとして動作されえることに注意されたい。
3.4 負のバネ定数設計
本発明のメカニズムは、トランスデューサまたはデバイスの撓みで与える力を変化させえる。スプリングを採用する巻かれた電気活性ポリマーデバイスについては、デバイスが軸方向に伸びるに従い、デバイス出力の力あh典型的にはスプリングの結果、減少する。多くの応用例において、その出力される力が撓みの範囲にわたって一定である、または応用例の要求に従っては伸長と共に増加するリニアアクチュエータのような機械的入力を実現するのが望ましい。そのような定数または負のバネ定数機械入力は、いくつかのメカニズムを用いて達成されえる。実際、多くのそのようなメカニズムは、外部から、または中空の内部で巻かれたアクチュエータに取り付けられえる。加えて、バネ構造そのものが一定または負のバネ定数のバネとして動作するようにすることも可能である。例えば、スプリングは、いくつかの皿ワッシャを、最近位の皿ワッシャを制限するフランジを持つ剛性のあるロッド上に重ねることによって作られえる。皿ワッシャは、わずかに円錐形である中央に穴がある円形ディスクである。充分な力で圧縮されるとき、それらはそれらが完全に平坦である点を通るようになされ、元の構成から反対の向きに円錐形になる。このフランジは、ロールの一端に取り付けられる。スタックのもう一端は、巻かれたポリマー材料が皿ワッシャをそれらが不安定になる点を超えて圧縮し、円錐の向きを逆転させる力を加えることを制限および可能にするロールのもう一端に取り付けられた平ワッシャである。皿ワッシャを必要としない多くの他の負のバネ定数機構が用いられえる。これらメカニズムは、全体のスタックが負の定数バネとして振る舞うように、平ワッシャのスタック内でそれぞれのワッシャの間に配置されるだけでよい。全てのこれらの例では、ワッシャのエッジは、伸長されたポリマーフィルムについての支持を提供する。誘電体弾性体アクチュエータの出力を向上させるための他の一定または負のバネ定数の機械的入力およびそれらの使用は、さらに特許09/779,373に記載され、全ての目的のためにここで援用される。
図3Kは、設計者がデバイスの撓み対力プロファイルを変化させることが可能な巻かれた電気活性ポリマーデバイス240を示す。デバイス240は、エンドピース242および244、巻かれた電気活性ポリマー246、バネ248、ロッド250、磁石252、強磁性体コア254、および磁石装置256を備える。
エンドピース242および244、巻かれた電気活性ポリマー246、およびバネ248は、図2Aを参照して上述のものと構造および機能において同様である。ロッド250はエンドピース244に結合され、エンドピース内でスライドする。ある実施形態においてロッド250は、底部エンドピース242から頂部エンドピース244までの長さで伸び、ロッド250およびエンドピース244内の噛み合うネジを用いてエンドピース244にネジで入る中身の詰まったロッドである。ある実施形態において、全体のロッド250が2つのピースでできる。すなわち、1)ロッドの長さに沿って異なる直径を持ち、エンドピース244にネジで入るロッド(図3Kに示される実施形態によれば、4つの異なる直径を有する)、および2)ロッド250の頂部と同じ直径の円筒穴を持つテーパーが付けられた強磁性体コアである。よって、ロッド250は、ポリマーが伸長および収縮するとき、エンドピース244に固定され、エンドピース242および磁石装置256に対してスライドする。強磁性体コア254は、エンドピース242および244の間のどこかでロッド250上に配置される。強磁性体コア254は、それ自身および磁界の間に磁性引力および力を与える金属(例えば鋼)または同様の材料である。頂部エンドピース242に強固に接続されるのは磁性体装置246であり、これがリング形状の磁石252を支持しアラインさせる。磁石252は、それによりロッド250および強磁性体コア254と同心状に配置され、磁石252は、コア254を引きつける磁界を作る。
磁石252は、テーパをその内側エッジ253上に有し、コア254は対応するテーパその外側エッジ255に有する。ポリマー246の変化する撓みおよびロッド250の動きにより、磁石252はコア254により近く引かれ、それにより磁石252がコア254に近づくにつれて増す力をスライド250上に与える。ある実施形態において、磁石252は、半径方向に磁化される。
よってロッド250が伸びると、スライド250の出力の力は、バネ248のためにより弱くなるが、ロッド250の出力の力は内部磁石アセンブリのためにより強くなる。バネ248および内部磁石アセンブリは、所望の力対撓みの関係を実現するよう設計または構成されえる。例えばバネ248および内部磁石アセンブリは、ロッド250の正味の力がポリマー246の撓みと共に増すように設計および構成されえる。
磁石252およびコア254間で磁石の引き合う力はロッド250の撓みの平方で減少するので、直線スライド撓みおよび磁石の引力間の1:1の対応を設計および実現することは狭い動作範囲を生むことになる。しかしデバイス240のテーパが付けられた磁石設計を用いると、ロッド250が大きな撓みに遭遇するので、磁石の引力はわずかにしか変わらず、それによってより大きな撓み動作範囲を生む。
他の実施形態において、磁石252は垂直内側エッジ(その中に空いた真っ直ぐな穴を持つ円筒)を有し、コア254はまた一致する円筒状外側プロファイルを有する。この場合、コア254を磁石252内に完全に引き込もうとする磁石252からの力が存在する。磁石252がコア254に近づくにつれ、それはコア254を磁石円筒へと引っ張り、それによりロッド250への正味の力を生む。この第2の構成はより簡単な製造を可能にする。
ある実施形態において、デバイス240はまた、エンドピース242に取り付けられたハードストップ258を備える。ハードストップ258は、どの程度磁石252がコア254に近づくことができるかについての物理的な制限を設け、磁石252およびコア254間での接触を避ける。代替として、プラスチック、段ボール、発泡体などのようなバリアレイヤは、磁石252およびコア254間に配置され、磁石上に金属が接触することを防ぐ。
3.5 正確な角度制御のためのアクチュエータ設計
1)屈曲および伸長する動き(例えば図3D)または2)直線出力で伸長する動き(例えば、図3E〜3Kを参照)の両方を潜在的に持つ巻かれたアクチュエータ設計の前の例が説明されてきた。図3L〜3Zは、正確に制御された角運動、角出力、および角剛性制御を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す。図示の目的だけで与えられたこれら設計は、巻かれたポリマーアクチュエータの異なる部分間での力の変換を可能にする巻かれたポリマーアクチュエータおよび機械的リンケージに結合された1つ以上の支持部材を備えうる。図3L〜3Zを参照して説明される装置および方法は、これら図において説明される必ずしも巻かれたポリマーアクチュエータ設計に限定されず、他の巻かれたポリマーアクチュエータ設計または巻かれない電気活性ポリマー設計に適用可能でありえる。例えば図3Vは、巻かれたポリマーアクチュエータをエンドキャップに締め付ける、クランピングのような多くの方法を示す。これら締め付け方法は、他の巻かれたおよび巻かれない電気活性ポリマーアクチュエータ設計に適用されえる。
図3Lは、角出力を持つ巻かれた電気活性ポリマーアクチュエータ800の実施形態を示す。図3Lは、デバイス800の断面図を示し、図3Mは上面図を示す。一端において、複数のアクティブ領域を含みえるポリマーロール801は、円筒ベース802に固定される。ポリマーロール801の中心を通って、円形断面を持つ支持部材803が固定された90度の角度においてベースの中心に結合される。他の実施形態において、支持部材803は、ベースの中心からはずれて配置されえ、90度とは異なる角度において固定されえる。さらに、支持部材803およびベース802間の角度は、必ずしも固定される必要はない。例えば、回転軸を与えるリンケージのような支持部材803およびベース802間のリンケージは、それらの間の角度が変化することを可能にする。
支持部材803の断面は、円形または四角形のような任意の形状でありえる。支持部材の断面形状は、その長さに沿って一定でありえ、またはその長さに沿って変化しえる(図3U参照)。支持部材は、中の詰まったロッドまたは中空のチューブのように中が詰まっていても、中空でもよい。
ある実施形態において、支持部材803は、複数の伸長可能に入れ子になった、望遠鏡型チューブのようなチューブを備えうる。よって支持部材は、この入れ子チューブを特定の長さで固定することによって長くしたり短くしたりされえる。例えば、入れ子にされたチューブは、特定の長さで固定されえる。この入れ子チューブの長さを変化させることによって、ポリマーロールに対する初期歪みは増加または減少されえる。
製造において、ポリマーは望遠鏡型チューブの周りに巻かれ、固定されえる。最初は、このチューブは最小の長さでありえる。それからチューブは、最終の長さへ伸ばされ、張力をポリマーロールに与える位置で固定される。
支持部材803は、フランジ805および円筒ボア804でエンドキャップ806に取り付けられる。支持部材803はまた、円筒ボア804を含む。支持部材803およびエンドキャップ806は、支持部材803およびエンドキャップ806間に結合を与えるために、そしてエンドキャップ806がピン808の周りに回転できるようにするために、ピン808が円筒ボア804を通して挿入されることを可能にするよう形状が付けられる。
ポリマーロール801は、エンドキャップ806に固定される。ある実施形態において、ポリマーロール801は、エンドキャップ806がベースへと向かって引っ張る力をそれが及ぼすように伸長される。この伸長は、ポリマーロール上での初期歪み(つまり予歪み)である。初期歪み、つまり予歪みは、駆動されない位置における巻かれたアクチュエータデバイス800についてである。この実施形態において、駆動されない位置においては、エンドキャップ806の頂部は、ベース802に平行である。他の実施形態において、駆動されない位置において、キャップ806の頂部およびベース802は互いに対して非平行である。例えば、力調整可能なバネが用いられて、エンドキャップ806およびベース間の駆動されない位置での初期角度を設定しえる。他の実施形態において、ピボット点は支持部材803の中心を通る軸から中心がはずれて配置されえる。ピボット点を中心からはずして配置することは、張力が与えられているポリマーロール801によって発生されるピボット点についてのモーメントを平衡させる初期非水平角度を生む。
図3Lにおいて、ポリマーロール801の断面図は、駆動されえる互いに反対の2つのアクティブ領域801aおよび801bを示す。図3A〜3Dにおいて前述のように、ポリマーロール801は、複数のアクティブ領域を備えるモノリシックでありえる。動作時において、電圧はアクティブ領域801bに印加されえる。電圧が領域801bに印加されるとき、この領域におけるポリマーは長くなり、エンドキャップ806は、ピン808の周りに角度807だけ回転する。大きな歪みを作るポリマー設計の能力は、エンドキャップ806が大きな角度範囲を通して回転することを可能にする。例えば、エンドキャップの頂部は、ベース802に対して水平位置から、いずれかの方向においてベースに対してほぼ垂直位置まで回転されえる。
ポリマーロール801と通信しデバイス800に結合される論理デバイスおよび調整電子回路(不図示)は、ロールポリマー801のアクティブ領域に印加される電圧を制御することによってエンドキャップ806をさまざまな角度807において位置付けるために用いられえる。さらにエンドキャップ806は第1角から第2角へ回転されるとき、論理デバイスおよび調整電子回路は、エンドキャップ806の回転速度を制御するのに用いられえる。論理デバイスは、アクティブ領域についての電圧対歪みのような、角度位置をポリマーロール801についての動作パラメータに関連付けるテーブルを記憶するメモリを含みえる。論理デバイスは、テーブルを用いて、エンドキャップ806を位置付けえる。論理デバイスは、時間の関数としてエンドキャップ806の位置を変化させるよう動作可能でありえる。
デバイス800は、デバイスの動作パラメータを計測する1つ以上のセンサを含みえる。エンドキャップの位置、エンドキャップの角速度、エンドキャップの加速度、ポリマーロール801のある部分上の電圧、およびポリマーロール801の1つ以上の部分上の歪みは、センサ計測値から直接に計測または推定されえる動作パラメータの例である。ある実施形態において、計測値は、デバイスのためにフィードバック制御ループにおいて用いられえる。他の実施形態において、デバイス800は、センサの一部として設計されえ、計測値は、デバイスによって与えられる検出された出力を発生するのに用いられえる。さらに、論理デバイスの詳細、調整電子回路、センサおよび巻かれたポリマーをセンシング目的で用いることは、図4、5A、5Bおよび7を参照して説明される。
アクティブ領域801bが駆動され、エンドキャップが角度807を通して回転されるとき、ポリマーロール801の一部は伸長され、ポリマーロール801の一部は短縮される。ポリマーロール801は張力の与えられた状態にあるので、短縮される部分は、エンドキャップが角度807を通して回転するのを助けるピボット点の周りに回転モーメントを与える。801aのようなポリマーの駆動されない部分によって発生される回転モーメントは、エンドキャップ806を回転させるのに必要とされるエネルギーを減少させる。ある実施形態において、デバイス807の動作中、角度807は、初期角度位置および第2角度位置間の差として定義されえる。
上のパラグラフで説明されたような制御された角度出力は、多くの応用例で用いられえる。例えば、デバイス800は、自動車のサイドミラーの駆動を制御するサーボメカニズムの一部として用いられえる。他の実施形態として、デバイス800は生体ロボットの一部として用いられえる。
エンドキャップ806は、機械的リンケージをポリマーの部分間に提供する。この場合、エンドキャップ806はピボット点804を通してテコとして働く。本発明において、力およびモーメントがポリマー801の第1部分からポリマーロール801の第2部分へ伝達されることを可能にする機械的リンケージの多くの異なるタイプおよび組み合わせが用いられえる。機械的リンケージのいくつかの例は、図3P〜3Uを参照して説明される。
巻かれたポリマーが取り付けられるエンドキャップ806の形状は、図3Mにおける丸い形状から変化されえる。例えば、ポリマーロール801が取り付けられるエンドキャップ806の頂部およびベース802は、卵型でありえる。卵形状は、ピボット点に対してモーメントアームの長さを伸ばすために用いられえる。他の例では、エンドキャップ806およびベース802の頂部は、卵型および円形または2つの異なる半径の円のような異なる形状でありえる。
円または楕円のような中心を持つ形状が、ポリマーロールが取り付けられるエンドキャップ806の部分として用いられるとき、形状の中心は、支持部材803の中心と必ずしもアラインされる必要はない。エンドキャップ806の形状の中心が支持部材803の中心軸に対して中心がずらされるとき、ピボット点の周りのモーメントは変化されえる。加えて、本発明は卵形および円形状に限定されず、これらは図示目的のために挙げられるだけである。
支持部材803の材料は、デバイス800の動作中に受ける任意の負荷と共に、伸長されたポリマーロール801によって加えられる負荷を支持するよう選択されえる。金属、プラスチック、セラミックおよび複合材料は適切な材料の例である。デバイス800の動作中、支持部材803は、ある条件下では剛性があるように設計され、他の条件では可撓性があるように設計されえる。例えば、もしデバイスが急な衝撃的負荷に曝されるとき、支持部材803は、人間の骨と同様に、壊れるのではなく、負荷を吸収するために屈曲するよう設計されえる。エンドキャップ806の材料または本発明の任意の機械的リンケージは、支持部材とは同じ、または異なりえる。金属、プラスチック、セラミックおよび複合材料は適切な材料の例である。
図3Nおよび3Oに示されるように、エンドキャップ806の頂部は形が付けられえ、または付属物を含みえる。例えば、図3Nは、図3Mに示される丸いエンドキャップの頂部上にマウントされた六角形のキャップを示す。他の例として、図3Oは、エンドキャップ806の頂部上の四角形の付属物を示す。ある実施形態において、形が付けられたキャップまたは付属物は、デバイス800を他のデバイス800または他の要素と係合させるのに用いられえる。他の例では、受動要素または付属物がエンドキャップ806の頂部上に追加されえ、デバイス800の動きの範囲を拡張しえる。また追加の外部リンケージがロールの末端に取り付けられ、機械的テコを用いて達成される屈曲角を増しえる。
エンドキャップ806またはデバイス800の他の適切な要素を介して、力またはモーメントが出力されえる。加えて、デバイス800は、デバイスの外で発生される力またはモーメントをエンドキャップ806または他の適切な要素を介して受け取りえる。例えば、デバイス800は、ジョイスティック内の要素でありえ、ジョイスティックを用いる人間からの力またはモーメントを受け取りえる。
デバイスが外部の力または外部のモーメントを受け取るとき、デバイス800は力またはモーメントを応答して発生しえる。例えば、外部の力を受け取ることに応答して、ポリマー801の1つ以上のアクティブ領域は、動かすのがより難しいようにするために、またはデバイスの動きの速度を遅くするためにデバイスが「剛性があるように」駆動されえる。他の例では、デバイス800は、力に応答して他のやり方で振動し、または動く。応答のこれらタイプは、ゲームコンソール上で用いられる入力デバイスの一部のようなフォースフィードバックデバイスの一部として用いられえる。
他の例では、デバイス800は、デバイスへの外部の力またはモーメントの入力によるパラメータの変化を計測するセンサとして用いられえる。例えば、ジョイスティックの応用例において、デバイスは、入力の力を受け取ることから生じるポリマー801の異なる部分における歪みを計測するよう構成されえる。この計測された歪みは、デバイス800によって出力されえるが、デバイス800の相対位置を決定するのに用いられえる。他の例では、デバイスへの入力として受け取られる力の大きさを決定するためにその構成における変化を検出するようデバイス800bが構成されえる。センサの一部としてデバイス800を用いて計測されえる他のパラメータは、以下に限定されないが、直線位置、角度位置、直線速度、角速度、直線加速度、角加速度およびそれらの組み合わせを含む。
図3Lに戻り、エンドキャップ806は、ポリマーロール801の異なる部分間で力およびモーメントの連通を提供するために単一の機械的リンケージとして用いられる。エンドキャップ806は、ピン機構を用いて支持部材に接続され、これは一方向での回転を可能にする。本発明は、単一の機械的リンケージ、ピン接続メカニズムまたは一方向への回転に限定されない。図3P〜3Uにおいて、a)さまざまなタイプの複数の機械的リンケージ、b)複数の回転自由度、c)異なるタイプの機械的リンケージ接続スキームを持つデバイスの実施形態が説明される。
図3Pおよび3Qにおいて、力およびモーメントをポリマーロール801の異なる部分間で伝達する複数の機械的リンケージ806、812a、812bおよび812cを持つデバイス810の断面が示される。機械的リンケージ806、812a、812bおよび812cは、支持部材803にそれぞれ結合される。機械的リンケージはまたポリマーロール801に結合される。ある実施形態において、それぞれの機械的リンケージの一部は、接着剤を用いてポリマーロールに取り付けられえる。取り付けるスキームはリンケージによって変わりえる。例えばポリマーロール801は、エンドキャップ806にクランプされえ、機械的リンケージ812a〜cに取り付けられえる。取り付けスキームのいくつかの例が図3Vを参照して後述される。
デバイス810は、図3Lを参照して説明されたデバイス800と同様のやり方で動作しえる。電圧がポリマーロール801のアクティブ領域801bに印加されるとき、アクティブ領域801bは伸長し、エンドキャップ806を角807だけ回転させる。追加の機械的リンケージ812a〜cは、デバイス810がより効率的に駆動することを可能にする回転モーメントに寄与する。さらにデバイスの動作中、機械的リンケージ812a〜cは、ポリマーロール801に形状安定性を提供しえる。例えば、機械的リンケージは、ポリマーロール801がエンドキャップ806およびベース802の間でネッキングすることを防ぎえる。
多くの異なる形状、接続スキームおよび機械的リンケージの構成が本発明と用いられえる。機械的リンケージの異なる形状は、図3Qを参照して説明され、異なる構成が図3Rおよび3Sを参照して説明され、異なる接続が図3Tを参照して説明される。図示の目的で図3Qにおいては機械的リンケージ形状のいくつかの例が機械的リンケージ812aの上面図として示される。
形状814aは、ディスクの外側部が除かれて、支持部材803に接続するバーを持つ円形ディスクである。ディスクの外側部分の除去は、814aと比較されるように、ポリマー801の部分との接触をなくし、よってリンケージをなくす。形状814cは、形状814bのより卵形で、コンパクトなバージョンである。
形状814dは、正方形の付属物を片側に持つ形状814cである。機械的リンケージ812aの動きは、回転モーメント817を軸816の周りに発生する。814d上の正方形付属物は、回転モーメント817からデバイス810の他の部分へエネルギーを伝達するために用いられえる。例えば、ある実施形態において、正方形の付属物は、ポリマーロール801が駆動されるときに巻かれるかまたは解かれるトーションバネに結合されえる。ある実施形態において、トーションバネは、ポリマーロール801の駆動された部分がその駆動されない位置に戻るのに役立つ復元力を発生するのに用いられえる。
図3Lにおいてエンドキャップ806を参照して説明されたように、機械的リンケージの形状は、軸816について非対称でありえる。さらに、機械的リンケージ812a〜cの形状は互いに、エンドキャップ806の形状、およびベース802の形状から異なりえる。さらに、機械的リンケージの形状は平坦でなくてもよい。例えば、デバイス810の駆動されない位置の図3Pにおいて、機械的リンケージ812aの第1位置は、エンドキャップ806と平行でありえ、機械的リンケージ812aの第2位置は、エンドキャップ806と角度をなしえる。
本発明の実施形態において、機械的リンケージのカップリングの支持部材803へのアライメントおよびカップリングのタイプは、リンケージによって変わりえる。例えば、ある実施形態において、エンドキャップ806は、ボールおよびソケットジョイント(不図示)を用いて支持部材803に結合されえる。機械的リンケージ812aは、支持部材に接続するために形状814b(図3Q参照)を用いえ、機械的リンケージ812bは、支持部材に接続するために90度回転された形状814b(図3R参照)を用いえ、機械的リンケージ812cは、支持部材803に接続するために形状812a(図3R参照)と同じ形状およびアライメントを用いえる。
この例では、デバイス801は、互いに垂直にアラインされたポリマーロール801上のアクティブ領域の2つのペアを用いえる。ポリマーロール801上の4つのアクティブ領域は、エンドキャップ806を図3Sに示される2つの角度818および819によって指定される方向に位置付けるために駆動されえる。機械的リンケージ812a/812c対812bは、互いに垂直な軸の周りに働く回転モーメントを発生する。これら回転モーメントは、エンドキャップ806を図3Sに示される角度818および819を通して駆動するのに必要とされるエネルギーを低減するのに用いられえる。
図3P〜3Sを参照して上述のように、本発明の機械的リンケージはピンシステムに限定されない。図3Tにおいて、多くの機械的リンケージ接続スキームの実施形態が図示目的のためだけに示され、本発明はこれら実施形態に限定されない。ピン接続スキーム811aは、以前に説明された。ノッチが付けられた接続スキーム811bは円形交差部材820に溝822を備える。支持部材の外径より小さい円形内径を持つ機械的リンケージ821は、溝822の周りの複数の方向における運動を可能にする。溝822のサイズおよび形状は、機械的リンケージの動きの範囲を制限しえる。例えば溝は、支持部材803の全周にわたって延びえない。
球形接続スキーム811cは、支持部材823の球形状部分824を備える。機械的リンケージ825は、複数の次元において球部分824の周りに回転されえる。ある実施形態において、支持部材823は、機械的リンケージ825の動きの範囲を制限するために球形状部分ではなく円筒を含みえる。ペアになった突起接続スキーム811dは、支持部材826の周囲に2つの突起827を備える。2つの突起は、機械的リンケージを2つの突起の中で動きの特定の範囲に閉じ込める。
本発明は、複数の別個の機械的リンケージに限定されない。特定の実施形態において、機械的リンケージは、互いになんらかのやり方でリンクされえる。例えば本発明のある実施形態において、バネ830が機械的リンケージとして用いられる。バネのコイルは互いに全てリンクされるので、機械的リンケージの異なる部分間の力の連通が可能である。さらに、コイルは、ポリマーロールのアクティブ領域801aおよび801bが駆動されるとき、力およびモーメントをポリマーロールの異なる部分からその長さに沿って伝達するのに用いられえる。加えて、バネもその長さに沿ってロールに形状安定性を提供しえる。
本発明の他の実施形態において、発泡スリーブのような中の詰まった材料も支持部材803の周りに配置されえる。発泡スリーブは、力およびモーメントをポリマーロールの第1部分からポリマーロールの第2部分へ伝達するために機械的リンケージとして採用されえる。さらに発泡スリーブは、ポリマーロールに形状安定性を提供するために用いられえる。
バネ803のような機械的リンケージは、支持部材803の長さ全体に沿って配置されなくてもよい。図3Uの本発明のある実施形態において、機械的リンケージとして用いられるバネ830は、支持部材803の長さの一部にしか架からない。さらなる形状安定性をポリマーロール801に与えるために支持部材は、バネ830の下に配置されるなんらかの材料(例えば発泡体、プラスチック、金属)からなるフランジ831を備える。
本発明において、ポリマーロール801は、さまざまな方法を用いて機械的リンケージに取り付けられえる。これら例のいくつかは、図3Vを参照して説明される。図3Vにおいて、ポリマーロール801は、接着剤、ピン、およびクランプを用いてエンドキャップに取り付けられる。エンドキャップは、さらなる保持力のためにリッジおよび/またはリップを有するように形付けられえる。クランプは、瓶の蓋のようにエンドキャップの頂部の上を覆う。機械的リンケージをポリマーロールに取り付けるために、取り付けスキームの組み合わせが用いられえる。例えば、ポリマーロールは、機械的リンケージにクランプされえ、糊付けされえる。さらに取り付けスキームは、同じデバイスでも機械的リンケージによって変わりえる。例えばポリマーロール801は、第1機械的リンケージにピンで留められ、接着剤で留められえ、同じデバイス中の第2機械的リンケージには接着剤のみで留められえる。一般に、取り付け具の多くの種類が本発明と用いられえ、本発明は、上に挙げられた例に限定されない。さらにこれら取り付け方法は、本発明の全てのロール実施形態に適用され、セクション3.5を参照して説明された例だけではない。
ある実施形態において、ポリマーを支持部材または機械的リンケージに固定するためにピンが用いられえ、加えて、電気的接続スキームの一部として用いられえる。よってピンは、電気的伝導性材料(本発明の他の実施形態においてはピンは絶縁されえる)から製造されえる。電気活性ポリマーを通って挿入されるとき、ピンは、包まれた電気活性ポリマーの複数のレイヤ上のアクティブ領域を電気的に接続しえる。さらに、ピンは、ポリマーロールの異なる部分上の2つ以上のアクティブ領域を接続しえる。例えば、ピンは、ロールの片側を通って延びえ、ロールの中心を通り、反対側へと出て、ロールの反対側上のアクティブ領域を電気的に接続しえる。
図3Lおよび3Pにおいて、角運動がデバイス800およびデバイス810の末端においてエンドキャップ806を通して与えられる。本発明は、このようには限定されない。本発明のデバイスは、角回転が可能な1つ以上のジョイントを持つ支持構造をポリマーロール内に備えうる。角回転が可能である1つ以上のジョイントは、ポリマーロールの長さに沿って任意の位置において配置されえる。
図3Wは、デバイス870の中心断面を示す。デバイス870は、少なくとも2つのアクティブ領域801aおよび801bを持つ電気活性ポリマーロールを含む。ポリマーロールの中心内には、2つの支持部材840および841がある。支持部材は、ピンで留められたジョイント842を介して結合される。ピンで留められたジョイント842は、2つの支持部材840および841が互いに相対的に回転するよう設計される。デバイス870においてポリマーロールは、伸長され、支持部材840および841のそれぞれのエンドキャップに取り付けられえる。伸長は、初期歪み(予歪み)をポリマーロール上に加える。
ある実施形態において、ピン留めされたジョイント842は、回転の量を制限するために停止されえる。例えば、ジョイント842は、支持部材が垂直にアラインすることを可能にするために、および支持部材840が垂直にアラインされた位置から右へだけ回転することを可能にするために停止されえる。ジョイント842は、さまざまな角度範囲を可能にするよう停止されえ、垂直にアラインされた位置で支持部材と停止されることに限定されない。
アクティブ領域801bが駆動されるとき、アクティブ領域内のポリマーは伸びて、支持部材840および841は、支持部材間の角度843が180度より小さくなるように互いに回転する。ポリマーロールは張力のある状態にあるので、ポリマー801bの駆動されない部分は、アクティブ領域801aの駆動のあいだ、デバイス870を回転させるのに役立つ回転モーメントを発生しえる。この設計は、デバイス870を動作させるのに必要なエネルギーを最小化するのに役立ちえる。アクティブ領域801aが駆動されないとき、アクティブ領域801a内のポリマーは短くなり、デバイス870はほぼ垂直にアラインした位置に引き戻らされる。
本発明の多くの実施形態は、ロボット関連の応用例を有する。ロボットのためにアクチュエータを設計するとき、設計者はしばしばひらめきに頼る。例えば、人間および他の動物は、拮抗筋のペアを用いる。拮抗筋ペアのうちの一つの筋肉が伸びると、ペアのうちのもう一方の筋肉は縮む。図3L、3P、3Qにおいて、デバイス800、810および870が動作するとき、電気活性ポリマーロールの第1部分は伸び、第1部分に機械的リンケージを介してリンクされたポリマーロールの第2部分は縮む。よってこれらデバイスの構成および動作は、人間および他の動物に見られる拮抗筋のペアを模擬していると言える。
拮抗筋ペアの他に、ジョイントインタフェースにおいて(例えば膝において)、人間の筋肉骨格組織は、大小の筋肉についての取り付け具を用いる。この取り付け具は、拮抗筋に接続されえる。これら取り付け具は重複し、動き、バランスおよび安定性を助ける力およびモーメントを発生しえる。図3X〜Zにおいて、人間/動物生理学のこの局面を模擬すると言える本発明の多くの実施形態が説明される。また動物もその拮抗筋ペアを用いて、ジョイントに架かる筋肉の静的長さを変えてジョイント剛性を変化させる。変化するジョイント剛性は、さまざまなタイプの地面の上でさまざまな足取りを用いて移動運動のエネルギー過程を助けえる。
図3Xは、アクチュエータデバイス871の側面からの図であり、これは電気活性ポリマーロール801を含む。デバイス871は、デバイス870の構成で始まる。図3Wを参照して説明されるように、ポリマーロール801は、支持部材840および841のエンドキャップに取り付けられ、これらはピン留めされたジョイント842を介して接続される。次にポリマーロール801は、取り付け点845において支持部材841に固定される。例えば、ポリマーは取り付け点845において支持部材841にピン留めされえる。
ポリマーロールにおいてカットライン846に沿って2つのカットがとられる。これらカットは、ポリマーロール801の外側表面からポリマーロールの内側表面に伸びえ、すなわちロール801を通して外側表面から中空の中央部へスライスしえる。このカットは、ポリマーロールのある部分において発生された力およびモーメントがポリマーロールの他の部分に伝搬するのを防ぐ効果を有しえる。
ライン846に沿ったカットは、ポリマーロール801を4つの「筋肉ストランド」に分割するためにポリマーロール801の反対側においてもなされえる(不図示)。筋肉ストランド848a、848b、848cのうちの3つが図では示される。筋肉ストランドのそれぞれは、駆動されえる1つ以上のアクティブ領域を含みえる。筋肉ストランドは、互いに独立して制御されえ、動かされえる。カットラインは、それぞれのストランドが互いを通って滑ることを可能にする。
それぞれの筋肉ストランドは、その取り付け点間の距離として定義されえる。この定義では、筋肉ストランド848aおよび848cの駆動されない長さは、端部部材840および841が垂直にアラインされるときの、端部部材840および841へのその取り付け点間の距離である。部材840および841が垂直にアラインされるとき、筋肉ストランド848bの駆動されない長さは、筋肉ストランド848aおよび848cよりも短いが、それは取り付け点がその端点においてではなく、部材841の中間に位置するからである。
駆動されるとき、筋肉848aは、ベース840および841におけるその2つの取り付け点間で伸びることが可能にされる。駆動されるとき、筋肉848bは、ベース840および取り付け点845におけるその2つの取り付け点間で伸びることが可能にされる。取り付け点845は、筋肉848bの駆動の結果、筋肉848bが取り付け点845およびベース841間で伸びないように制限する。
カットラインは、図示目的のためだけにロールの長さにわたって延びるよう示される。他の実施形態において、カットラインはより短くされえ、すなわち、ロールの長さにわたって延びない。さらにカットラインは、ロールの長さの一部に沿って、ロールの周囲の一部の周りに取られえる。一般に、カットラインは、ロールの外側表面上で任意の2Dカーブに沿って取られえる。さらにカットラインは、ポリマーロールのレイヤの全てを通して、またはポリマーロールのレイヤの一部だけを通して延びえる。
他の実施形態において(図3Zを参照)、ポリマーロールは、取り付けられてから切られるのではなく、まず切られ、それから取り付け点に固定されえる。さらに、カットおよび結果として生じる筋肉ストランドは、ポリマーロールの周囲について対称的に配置されなくてもよい。
動作中、デバイス871は、デバイス870と同様のやり方で駆動されえる。筋肉ストランド848aは、それが伸びるように駆動されえる。筋肉ストランド848aが伸びること、および筋肉ストランド848bおよび848c上に与えられた初期歪みは、部材840を回転させるモーメントを生む。前述のように、これは人体の拮抗筋ペアの動作を模擬すると言える。
筋肉ストランド848aの駆動の後、より正確に支持部材840および841間の所望の角度に一致させるために、筋肉ストランド848bが駆動される。例えば、筋肉ストランド848aは、支持部材間の角度が所望よりも小さいように駆動されえる。それから、筋肉ストランド848bは角度を増すように駆動されえ、所望の角度により近く一致するようにされる。一般に、筋肉ストランド848aによって作られた角度の変化は、筋肉ストランド848bによって作られた角度の変化よりも大きい。
前述のように、これは、人体において大小の筋肉が協働して動作することを模擬すると言え、ここで大きな筋肉が大まか動きを制御し、小さな筋肉が細かい動きを制御する。大きな筋肉ストランドは、同じ量の動きを小さな筋肉ストランドと同じように発生するのに用いられえる。しかし小さな筋肉ストランドを用いることの利点は、それがより少ないエネルギーしか必要としないことであり、大きな筋肉ストランドを用いるよりもより良い精密さを実現しえるからである。
図3Yにおいて、「筋肉ストランド」を用いるポリマーロールデバイス872の他の例が示される。この図において、支持部材850および851は、ボールおよびソケットジョイント852を介して接続される。ボールおよびソケットジョイント852を用いて、部材851に対する部材850の位置は、2つの角度によって定義されえる。
電気活性ポリマーロール801は、デバイス870および871について説明されたように支持部材850および851の端部に生成、伸長および取り付けされえる。それから、多くのカットがポリマーロール801に作られえ、取り付け点が追加されてさまざまな長さの筋肉ストランドを作りえる。ポリマーロールは、所望の長さのアクティブ領域が取り付け点間にあるように初期的にはパターン付けられる。
図3Yにおいて、4つのカットライン854がポリマーロールにおいて作られ、支持部材への5つの取り付け点が用いられる。カットラインおよび取り付け点は、2つの長い筋肉ストランド855、2つの短い筋肉ストランド853および1つの中程度筋肉ストランド856を作るために用いられる。動作中、長、中および短筋肉ストランドは、独立に駆動され、ボールおよびソケットジョイント852の周りに支持部材850および851の大まかな、中程度の、および細かい動きを発生する。これら動きは、デバイス872に接続された論理デバイスによって制御されえる。
本発明のある実施形態において、それぞれの筋肉ストランドの初期歪みは、互いに相対的に調整されえる。図3Yを参照して説明されるように、電気活性ポリマーロール801は、端点850および851まで伸ばされ固定され、多くの筋肉ストランドを作るためにポリマーロール内には多くのカットが作られえる。それから、筋肉ストランドは、異なる長さの、ボールおよびソケットジョイントの周りに異なるモーメントを持つ筋肉ストランドを作るために支持部材850および851に取り付けられる。筋肉ストランドを支持部材に取り付けるために、取り付け点が筋肉ストランド上で特定されえる。筋肉ストランド上の取り付け点の位置は、初期的には支持部材上の取り付け点とアラインされなくてもよい。よって筋肉ストランドを支持部材に取り付ける前には、筋肉ストランドは筋肉ストランド上の初期歪みを増加または減少するために伸長または収縮されえる。
筋肉ストランド上の初期歪みを調整するプロセスは、図3Zを参照してさらに記載される。デバイス873は、支持部材850(不図示)およびボールおよびソケットジョイント852によって取り付けられた851を含む。支持部材は、2つの取り付け点861aおよび861bを含む。デバイス873は、プロセス801の2つの支持部材850および851(図3Y参照)の端部への取り付けの後の初期伸長位置であるように示され、初期カットが筋肉ストランドを作るために行われている。
筋肉ストランド860は、筋肉ストランドのアクティブ領域が取り付け点より上であるストランド取り付け点862を含む。ポリマーロールの初期伸長の後、ストランド取り付け点862は、支持部材861bにアラインされる。よって、筋肉ストランド860上の歪みは、ストランド取り付け点862を取り付け点861bに接続することによって、初期伸長の後にその値に固定されえる。さらに筋肉ストランド860上の歪みは、ストランド取り付け点862を取り付け点861bに接続することによって、初期伸長の後にその値から減少されえる。ある実施形態においては、予歪みは、ゼロまで減少されえ、または圧縮性歪みが筋肉ストランドに配されえる。
他の実施形態において、デバイス874では、筋肉ストランド860の支持部材851への取り付け点の範囲を提供するためにスロット863が用いられえる。この実施形態において、初期歪み筋肉ストランド860は、スロット内のどの位置において支持取り付け点861aが固定されるかに依存して、増加または減少されえる。本発明の他の実施形態において、支持取り付け点861aの位置は、デバイス874の動作中に変化されえる。よって、筋肉ストランド860の長さ、したがって特定の位置におけるその歪みは、デバイスの効率を増すために、またはデバイス874の剛性を変化させるために変化されえる。ある実施形態において、取り付け点861aの位置を調整するために他の電気活性ポリマーアクチュエータが用いられえる。
図示されないが他の実施形態において、デバイス871、872および873は、上述の複数の機械的リンケージを含みえる。これら機械的リンケージは、デバイス871、872および873に示される筋肉ストランドについての取り付け点として機能しえる。さらに、機械的リンケージは、2つ以上の筋肉ストランドをなんらかのやり方で共に接続するよう用いられえる。
加えて、複数のロールポリマーアクチュエータは、大きな並列システムにおいて共に結合されえる。例えば、蛇のような動きを発生できるアクチュエータを作るために、角出力を持つ多くのロールポリマーアクチュエータが共に結合されえる。他の例では、アクチュエータは、ヒトデのような動きを可能にするために並列に配置されえる。
また、角制御のこれら構成は、剛性制御のために用いられえる。例えば、もし図3Lにおいて、もし801aおよび801bが同時に駆動されるなら、駆動されない状態と比較して、その方向には大きくなったコンプライアンスが存在することになる。この角剛性制は、複数の軸に沿った角剛性制御を提供するために図3Tに示される接続に適用されえる。
4.多機能性
電気活性ポリマーは多くの機能利用法を有する。駆動に加えて、本発明のアクティブ領域は、電気エネルギーの発生およびセンシング、剛性制御または制動制御を行うのに用いられえる。
図1Aおよび1Bは、トランスデューサ部10が機械エネルギーを電気エネルギーに変換する一つのやり方を示すのに用いられえる。例えば、もしトランスデューサ部10が機械的に外部力によって伸長され、図1Bに示されるようなより薄いより大きい面積の形状になり、比較的小さい電圧差(図1Bの構成でフィルムを駆動するのに必要なものより小さい)が電極14および16の間に印加されるなら、トランスデューサ部10は、外部の力が取り除かれるとき、電極間の領域において収縮し図1Aのような形状になる。トランスデューサを伸長するとは、トランスデューサをその元の休止位置から撓ませることを指し、これは典型的には電極間のより大きな正味の面積につながり、例えば電極間で方向18および20によって定義される平面内である。休止位置とは、トランスデューサ部10が外部からの電気的または機械的入力を持たず、任意の予歪みをポリマー内に備えうる位置を指す。いったんトランスデューサ部10が伸長されると、結果として生じる静電力が、この伸長の弾性保持力を平衡させるには不十分であるように比較的小さな電圧差が印加される。トランスデューサ部10はしたがって収縮し、これはより厚くなり、方向18および20によって定義される平面内(電極間での厚さに直交する)でより小さい平面面積を有する。ポリマー12が厚くなるとき、それは電極14および16およびそれらの対応する異極の電荷を離し、それにより電極エネルギーおよび電荷の電圧を上げる。さらに電極14および16がより小さい面積に収縮するとき、それぞれの電極内の同極の電荷が密集し、電極エネルギーおよび電荷の電圧を上げる。よって電極14および16上の異なる電荷では、図1Bに示されるものから図1Aに示されるものへ電荷の電気エネルギーを上げるようにある形状からの収縮が起こる。すなわち、機械的撓みが電気エネルギーに変わり、トランスデューサ部10は「発電機」として働く。
比較的小さい電圧差が電極14および16間に印加されるとき、トランスデューサ部10の撓みは、電極14および16上に課せられた電気状態に依存して、電極間の電圧差を変化させ、または電荷を電極に、またはそれから移動させ、またはそれらの両方を行う傾向にある。ポリマー12のサイズが変わるとき、変化する電気特性および電圧は、検出され、消費され、および/または用いられえる。例えば、電極間の電圧差の変化は、電流を電極のうちの一つへ、またはそれから駆動するように用いられえ、それは抵抗を通して消費される。
電荷およびエネルギーの一部または全ては、トランスデューサ部10が方向18および20によって定義される平面内で完全に収縮されるとき除去されえる。代替として、電荷およびエネルギーの一部または全ては、収縮の間に除去されえる。もしポリマー内の電界圧力が増し、機械的弾性復元力および収縮中の外部負荷と平衡に達するなら、収縮は完全な収縮の前に止まり、さらなる弾性機械エネルギーは電気エネルギーに変換されない。電荷および蓄えられた電気エネルギーの一部を除去することは、電界圧力を下げ、それにより収縮が続くことを可能にする。発電モードで動作中のトランスデューサ部10の正確な電気的振る舞いは、ポリマー12および電極14および16の固有の特性と共に、任意の電気的および機械的負荷に依存する。
場合によっては、トランスデューサ部10は、可変キャパシタとして電気的に記述されえる。図1Bに示されるものから図1Aに示されるものへの形状変化に伴い、キャパシタンスは減少する。典型的には、電極14および16間の電圧差は、収縮によって上げられる。これは例えばもし追加の電荷が収縮プロセス中に電極14および16に加えられたり引かれたりしないなら、通常のケースである。電気エネルギーの増加Uは、式U = 0.5 Q2/Cによって表され、ここでQは、正極上の正電荷の量であり、Cは、ポリマー12およびその幾何学形状の固有誘電体特性に関する可変キャパシタンスである。もしQが固定で、Cが減少するなら、電気エネルギーUは増加する。この電気エネルギーおよび電圧の増加は、電極14および16と電気的に連通する適切なデバイスまたは電気回路において取り戻し、または用いられえる。加えて、トランスデューサ部10は、ポリマーを撓ませ、機械エネルギーを与える機械入力に機械的に結合されえる。
実質的に一定の厚さを有するトランスデューサについて、アクチュエータまたは発電機としてトランスデューサ、または単一のアクティブ領域と関連付けられたトランスデューサの一部のパフォーマンスを区別するあるメカニズムは、ポリマー撓みに関連付けられた厚さに直交する正味の面積における変化である。これらのトランスデューサまたはアクティブ領域について、撓みがトランスデューサ/アクティブ領域の正味の面積が減少させ、電極上に電荷があるとき、トランスデューサ/アクティブ領域は、機械から電気エネルギーへ変換し発電機として振る舞う。逆に、撓みがトランスデューサ/アクティブ領域の正味の面積を増加させ、電極上に電荷があるとき、トランスデューサ/アクティブ領域は、電気から機械エネルギーへ変換しアクチュエータとして振る舞う。両方の場合の面積変化は、フィルム厚さの逆変化に対応し、すなわち平坦な領域が伸長するとき厚さは収縮し、平坦な領域が収縮するとき厚さは伸長する。面積の変化および厚さの両方の変化は、電気および機械の間で変換されるエネルギーの量を決定する。面積の変化および対応する厚さの変化による効果は相補的であるので、面積の変化だけがここでは簡潔さのために議論される。加えて、機械エネルギーを作るためにポリマーがアクチュエータで用いられているとき、ポリマーの面積の正味の増加として電気活性ポリマーの撓みが主に説明されるが、場合によっては(すなわち負荷に依存して)、正味の面積は機械的仕事を作るために減少しえることが理解されよう。よって本発明のデバイスは、どのようにポリマーが構成され応用されるかに依存して、アクチュエータおよび発電機モードの両方を含みえる。
本発明の電気活性ポリマーは、センサとしても構成されえる。一般に、本発明の電気活性ポリマーセンサは、「パラメータ」および/またはパラメータの変化を検出する。このパラメータはふつう、その温度、密度、歪み、変形、速度、位置、接触、加速度、振動、容積、圧力、質量、不透明度、濃度、化学状態、導電度、磁化、誘電体定数、大きさなどのような対象物の物理的特性である。場合によっては、検出されるパラメータは物理的「イベント」に関連付けられる。検出される物理的イベントは、物理または化学特性の特定の値または状態の達成でありえる。
電気活性ポリマーセンサは、検出されるパラメータの変化に応答して電気活性ポリマーの一部が撓むよう構成される。ポリマーの電気エネルギー状態および撓み状態は関連する。電気エネルギーの変化、または撓みから生じるアクティブ領域の電気インピーダンスの変化は、それから、アクティブ領域電極と電気的に通信する検出電子回路によって検出されえる。この変化は、ポリマーのキャパシタンス変化、ポリマーの抵抗変化、および/または電極の抵抗変化、またはこれらの組み合わせを構成しえる。電極と電気的に通信する電子回路は、電気的特性の変化を検出する。もし例えばトランスデューサのキャパシタンスまたは抵抗の変化が計測されるなら、電気エネルギーをトランスデューサに含まれる電極に印加し、電気的パラメータの変化を観測することになる。
ある実施形態において、なんらかの方法で1つ以上の結合メカニズムを介して撓みがアクティブ領域センサに入力される。ある実施形態と、センサによって計測される変化する特性またはパラメータは、電気活性ポリマーの変化する特性、例えばポリマー中の変位またはサイズ変化に対応し、結合メカニズムが用いられない。電極と電気的通信をする検出電子回路は、アクティブ領域によって出力される変化を検出する。場合によっては、センサの検出電子回路と電気通信する論理デバイスが、その電気的変化を定量化することによって、検出される変化するパラメータのディジタルまたは他の計測値を与える。例えば、論理デバイスは、検出電子回路によって作られた情報を処理するシングルチップコンピュータまたはマイクロプロセッサでありえる。電気活性ポリマーセンサは10/007,705にさらに記載され、これは全ての目的のためにここで参照によって援用される。
アクティブ領域は、そのアクティブ領域の駆動と同時に検出が実行されるように構成されえる。モノリシックトランスデューサについて、1つのアクティブ領域は駆動を担当し、他の領域は検出を担当しえる。あるいは、ポリマーの同じアクティブ領域は、駆動および検出を担当する。この場合、低い振幅の高い周波数のAC(検出)信号が、駆動(アクチュエーション)信号に重畳されえる。例えば、1000Hzの検出信号は、10Hzの駆動信号に重畳されえる。駆動信号は、応用例、またはどのくらい速くアクチュエータが動くかに依存するが、0.1Hz未満から約1メガHzまでの範囲の駆動信号が多くの応用例に適する。ある実施形態において、検出信号は、検出される動きより少なくとも約10倍速い。検出電子回路はそれから、ポリマーの高周波応答を検出および計測することによって、ポリマー駆動に影響を与えないセンサパフォーマンスを可能にする。同様に、もし電気活性ポリマートランスデューサが発電機としても用いられていながらも、インピーダンス変化が検出および計測されるなら、小さい高周波AC信号が、低周波発電電圧信号上に重畳されえる。それからフィルタリング技術が計測値およびパワー信号を分離しえる。
本発明のアクティブ領域はまた、可変剛性および制動機能を提供するために構成されえる。ある実施形態において、開ループ技術が用いられて、電気活性ポリマートランスデューサを採用するデバイスの剛性および/または制動を制御し、それによってセンサフィードバックなしで所望の剛性および/または制動パフォーマンスを達成する簡単な設計が提供できる。例えば、トランスデューサの電極と電気的に通信する制御回路は、実質的に一定の電荷を電極に供給しえる。あるいは、制御回路は、実質的に一定の電圧を電極に供給しえる。電気活性ポリマートランスデューサを採用するシステムは、剛性および/または制動制御を提供するいくつかの技術を提供する。剛性/制動制御を提供する例示的回路は、以下に示される。
詳細は記載されないが、本発明の全ての図面および説明中のアクティブ領域およびトランスデューサは、電気エネルギーおよび機械エネルギーの間で双方向に変換しえる(適切な電子回路と共に)ことに注意することが重要である。よって巻かれたポリマー、アクティブ領域、ポリマー構成、トランスデューサ、およびここで記載されたデバイスの任意のものは、機械エネルギーを電気エネルギーに変換(発電、可変剛性または制動、または検出)する、または電気エネルギーを機械エネルギーに変換(駆動、可変剛性または制動、または検出)するトランスデューサでありえる。典型的には、本発明の発電機またはセンサアクティブ領域は、ポリマーの一部の撓みに応答する電界の変化を生じるようなやりかたで構成されたポリマーを備える。電界の変化は、電界の方向におけるポリマー寸法の変化と共に、電圧の変化を作り、よって電気エネルギーの変化を生む。
しばしばトランスデューサは、他の構造および/または機能要素を備えるデバイス内で採用される。例えば、外部機械エネルギーがなんらかの方法で1つ以上の機械的伝達結合メカニズムを介してトランスデューサに入力されえる。例えば、伝達メカニズムは、生物学的に発生された機械的エネルギーを受け取り、その生物学的によって発生された機械的エネルギーの一部をポリマーの一部に伝達し、そこで生物学的に発生された機械的エネルギーはトランスデューサの撓みを生じるように設計または構成されえる。生物学的に発生された機械的エネルギーは、慣性力または直接的力を作りえ、そこでは慣性力の一部または直接的力の一部は伝達メカニズムによって受け取られる。ある実施形態においては、直接的な力はフットストライクである。
5.調整電子回路
本発明のデバイスはまた、上述の電気活性ポリマー機能のうちの1つについてのアクティブ領域の電極から電気エネルギーを供給または受け取りを行う調整電子回路に頼りえる。1つ以上のアクティブ領域と電気的通信をする調整電子回路は、剛性制御、エネルギー消費、電気エネルギー発生、ポリマー駆動、ポリマー撓み検出、制御論理などのような機能を含みえる。
駆動について、電子ドライバは、電極に接続されえる。アクティブ領域の電極に供給される電圧は、応用例の明細に依存する。ある実施形態において、本発明のアクティブ領域は、印加される電圧をDCバイアス電圧の周辺で変調することによって電気的に駆動される。DCバイアス電圧の周辺での変調は、印加された電圧に対するトランスデューサの改善された感度および直線性を可能にする。例えば、オーディオの応用例において用いられるトランスデューサは、約750から2000ボルトDCに範囲するバイアス電圧の上に乗った200から100ボルトピーク・ツー・ピークの信号によって駆動されえる。
電気活性ポリマー、またはその一部のための適切な駆動電圧は、ポリマーフィルムの厚さのようなポリマーの寸法と共に、誘電率のような電気活性ポリマーの材料的特性に基づいて変わりえる。例えば、図2Aにおけるポリマー12を駆動するのに用いられる駆動電界は、約0V/mから約440MV/mの大きさに範囲する。このレンジの駆動電界は、約0Paから約10MPaの範囲の圧力を作りえる。トランスデューサがより大きな力を作るためには、ポリマーレイヤの厚さが増されなければならない。特定のポリマーについての駆動電圧は、誘電率を増し、ポリマー厚さを減らし、かつ弾性率を減らすことによって例えば低減されえる。
図4は、本発明のある実施形態による開ループ可変剛性/制動システムの電気ブロック図を示す。システム130は、電気活性ポリマートランスデューサ132、電圧源134、可変剛性/制動回路136および開ループ制御138を備える制御電子回路、およびバッファキャパシタ140を備える。
電圧源134は、システム130内で用いられる電圧を供給する。この場合、電圧源134は、トランスデューサ132のための最小電圧を設定する。開ループ制御138と共にこの最小電圧を調整することは、トランスデューサ132によって提供される剛性を調整する。電圧源134はまたシステム130に電荷を供給する。電圧源134は、約1〜15ボルトの範囲の電圧を供給する低電圧バッテリ、およびバッテリの電圧を昇圧するステップアップ回路のような商業的に入手可能な電圧源を含みえる。この場合、トランスデューサ132の電極と電気的に通信するステップダウン回路によって実行される電圧ステップダウンは、トランスデューサ132からの電気出力電圧を調整するのに用いられえる。あるいは電圧源134は、バッテリから可変高電圧出力を作りえる可変ステップアップ回路を含みえる。以下にさらに詳細に記載されるように、電圧源134は、特定の剛性領域でポリマーを動作させるために、後述のスレッショルド電界を印加するのに用いられえる。
システム130の所望の剛性または制動は、可変剛性/制動回路136によって制御され、これはシステム130内の制御電子回路によって提供される電気的状態を設定および変化させることによって、トランスデューサ132によって与えられる所望の剛性/制動を提供する。この場合、剛性/制動回路36は、所望の電圧を電圧源134に入力し、および/またはパラメータを開ループ制御138に入力する。あるいはもし電圧源134を昇圧するためにステップアップ回路が用いられるなら、回路136は電圧制御を可能にするための信号をステップアップ回路に入力しえる。
トランスデューサ132が撓むとき、その変化する電圧は、電荷がトランスデューサ132およびバッファキャパシタ140間で移動するようにさせる。よって例えば振動する機械的インタフェースからの、外部から誘起されたトランスデューサ132の膨張および収縮は、電荷が開ループ制御138を通してトランスデューサ132およびバッファキャパシタ140の間で行ったり来たりするようにさせる。トランスデューサ132へ、またはそれから動かされる電荷のレートおよび量は、バッファキャパシタ140の特性、トランスデューサ132に印加される電圧、電気回路中の任意の他の電気的要素(電流がその中を通るときに制動機能を与える開ループ制御138として用いられる抵抗のような)、トランスデューサ132の機械的構成、およびトランスデューサ132に、またはそれによって与えられる力に依存する。ある実施形態においてバッファキャパシタ140は、トランスデューサ132のそれと実質的に等しい電圧を有し、システム130の電圧は電圧源134によって設定され、開ループ制御138はワイヤであり、このとき、トランスデューサ132の撓みについて実質的に自由な電荷の流れがトランスデューサ132およびバッファキャパシタ140の間で起こる。
開ループ制御138は、トランスデューサ132によって与えられる剛性のための受動(供給される外部エネルギーなしで)動的応答を提供する。すなわち、トランスデューサ132によって提供される剛性は、制御電子回路および電圧源134のようなシステム130内に含まれる電気要素によって、または電気要素のうちの1つに働く制御回路136からの信号によって設定されえる。いずれの場合も、トランスデューサ132の応答は、それに与えられる外部の機械的撓みに対して受動的である。ある実施形態において、開ループ制御138は抵抗である。抵抗の抵抗値は、例えばトランスデューサが実現される機械的システム中の振動の周期のような関心のある時間に対してRC時定数を提供するために設定しえる。ある実施形態において抵抗は、直列に接続された開ループ制御138およびトランスデューサ132のRC時定数が、関心のある周波数に比較して長いように、高抵抗を有する。この場合、トランスデューサ132は、関心のある時間のあいだ、実質的に一定の電荷を有する。ある応用例については、関心のある周波数の周期の約5から約30倍の範囲の抵抗およびトランスデューサのRC時定数を作る抵抗が適切でありえる。巡回的運動を含む応用例については、関心のある機械的周期よりもはるかに大きくRC時定数を増すことは、1サイクルのあいだのトランスデューサ132の電極上の電荷の量が実質的に一定に留まることを可能にする。トランスデューサが制動のために用いられる場合においては、関心のある周波数の周期の約0.1から約4倍の範囲の抵抗およびトランスデューサのRC時定数を作る抵抗が適切でありえる。当業者なら抵抗に用いられる抵抗値が応用例に基づいて、特に関心のある周波数およびトランスデューサ132のサイズ(および、よってキャパシタンスC)について変わりえることが理解されよう。
開ループ技術を用いて剛性および/または制動を制御するのに用いられる適切な電気状態のある実施形態においては、制御電子回路は、電流に最小限の影響を与える電気的不正確さまたは回路の詳細から来るものを除いて、実質的に一定の電荷をトランスデューサ132の電極に与える。実質的に一定の電荷は、トランスデューサ132の撓みに抵抗するポリマーの増加された剛性につながる。実質的に一定の電荷を達成するある電気的構成は、上述のように高いRC時定数を有するものである。開ループ制御138およびトランスデューサ132のRC時定数の値が関心のある周波数に比較して長いとき、トランスデューサ132の電極上の電荷は実質的に一定である。剛性および/または制動制御のさらなる記載は、共通して所有された特許出願第10/053,511号にさらに記載され、これは全ての目的のためにここで参照によって援用される。
発電について、機械エネルギーは、電気エネルギーの変化がポリマーと接触する電極から取り除かれることを可能にするようなやりかたで、ポリマーまたはアクティブ領域に印加されえる。機械エネルギーを印加し、電気エネルギー変化をアクティブ領域から取り除く多くの方法が可能である。巻かれたデバイスは、電気エネルギー変化を受け取るためにこれらの方法の1つ以上を利用するよう設計されえる。発電および検出について、電気エネルギーの発電および利用は、ある種の調整電子回路を必要とする。例えば少なくとも、電気エネルギーをアクティブ領域から取り除くために最小限の量の回路が必要とされる。さらに他の例として、特定のアクティブ領域における電気発生の効率または量を増すために、または出力電圧をより有用な値に変換するために、複雑さの度合いがさまざまである回路が用いられえる。
図5Aは、パワー調整電子回路610に接続されるトランスデューサ上の1つ以上のアクティブ領域600のブロック図である。パワー調整電子回路610によって実行されえる本質的な機能は、以下に限定されないが、1)電圧をアクティブ領域600に印加するときに用いられえるステップアップ回路602によって実行される電圧ステップアップ、2)特定の時にアクティブ領域600から電荷を追加または除去するために用いられえる電荷制御回路604によって実行される電荷制御、3)トランスデューサへの電気出力電圧を調整するのに用いられえるステップダウン回路608によって実行される実行される電圧ステップダウンを含みえる。これら機能の全ては、調整電子回路610内には必要とされないかもしれない。例えばいくつかのトランスデューサデバイスは、ステップアップ回路602を使用しないかもしれないし、他のトランスデューサデバイスはステップダウン回路608を使用しないかもしれないし、またはいくつかのトランスデューサデバイスはステップアップ回路およびステップダウン回路を使用しないかもしれない。またいくつかの回路機能は集積されえる。例えば1つの集積回路が、ステップアップ回路602および電荷制御回路608の両方の機能を実行しえる。
図5Bは、本発明のある実施形態によるトランスデューサ600を採用する巻かれたデバイス603の回路ブロック図である。上述のように本発明のトランスデューサは、可変キャパシタとして電気的には振る舞いえる。トランスデューサ603の動作を理解するために、2つの時刻t1およびt2における巻かれたトランスデューサ603の動作パラメータが比較されえる。任意の特定の理論に拘束されることを望まないが、発電機603の電気的パフォーマンスに関する多くの理論的関係が展開される。これらの関係は、記載されるデバイスが動作されるやりかたを制限するように意図されたものではなく、例示的目的のみで提供される。
第1時刻t1において、巻かれたトランスデューサ600はキャパシタンスC1を持ち、トランスデューサ600間の電圧は、電圧601、VBでありえる。電圧601、VBは、ステップアップ回路602によって提供されえる。時刻t1より後の第2時刻t2において、トランスデューサ600は、キャパシタンスC1より低いキャパシタンスC2を持ちえる。一般に言って、より高いキャパシタンスC1は、ポリマートランスデューサ600が面積において伸長されるときに起こり、より低いキャパシタンスC2は、ポリマートランスデューサ600が面積において収縮または緩和されるときに起こる。任意の特定の理論に拘束されることを望まないが、電極付きのポリマーフィルムのキャパシタンスの変化は、キャパシタンスをフィルムの面積、厚さ、および誘電率に関連付けるよく知られた公式によって推定されえる。
1およびt2間のトランスデューサ600のキャパシタンスの減少は、トランスデューサ600間の電圧を増す。増加された電圧は、ダイオード616を通る電流を駆動するのに用いられえる。ダイオード615は、そのような時に電荷がステップアップ回路に逆流するのを阻止するのに用いられえる。2つのダイオード615および616は、トランスデューサ600のための電荷制御回路604として機能し、これはパワー調整電子回路610(図5A参照)の一部である。発電機603および1つ以上のトランスデューサ600の構成に依存して、より複雑な電荷制御回路が開発されえ、これらは図5Bの設計に限定されない。
巻かれたトランスデューサはまた、検出される対象のパラメータの変化を計測するための電気活性ポリマーセンサとしても用いられえる。典型的にはパラメータ変化は、トランスデューサ内の撓みを誘起し、これはトランスデューサに取り付けられた電極によって出力される電気的変化に変換される。ポリマーを撓ませるために機械的または電気的エネルギーを与える多くの方法が可能である。典型的にはトランスデューサからの電気エネルギーの検出は、ある種の電子回路を用いる。例えば、電極間の電気的状態の変化を検出するために最小限の量の回路は必要とされる。
図7は、本発明のある実施形態によるトランスデューサ351を採用するセンサ350のブロック図である。図7に示されるように、センサ350は、トランスデューサ351およびトランスデューサ351に含まれる電極に電気的に通信するさまざまな電子回路355を備える。電子回路355は、トランスデューサ351から電気的エネルギーを追加、除去、および/または検出するよう設計または構成される。電子回路355の要素の多くは個別ユニットとして記載されるが、いくつかの回路機能は集積されえることが理解されよう。例えば、1つの集積回路が論理デバイス365および電荷制御回路357の両方の機能を実行しえる。
ある実施形態においては、トランスデューサ351は、最初はその電極間に電圧を印加することによって検出の準備をする。この場合、電圧VIが電圧352によって提供される。一般に電圧VIは、トランスデューサ351を駆動するのに必要とされる電圧より低い。ある実施形態において、低電圧バッテリは、約1〜15ボルトの範囲にある電圧VIを供給しえる。特定の実施形態においては、電圧VIの選択は、ポリマー誘電率、ポリマーのサイズ、ポリマーの厚さ、環境ノイズ、および電磁的干渉、センサ情報を使用または処理しえる電子回路との適合性など多くのファクタに依存する。初期電荷が電子制御サブ回路357を用いてトランスデューサ351上に与えられる。電子制御サブ回路357は、典型的には、シングルチップコンピュータまたはマイクロプロセッサのような電圧および/または電荷制御機能をトランスデューサ351に対して実行するための論理デバイスを含みえる。電子制御サブ回路357はそれから、初期的に比較的低い電圧をトランスデューサ351に印加するために、電圧352によって提供される電圧を変化する働きを担う。
検出電子回路360は、トランスデューサ351の電極と電気的通信をし、トランスデューサ351の電気エネルギーまたは特性の変化を検出する。検出に加えて、検出電子回路460は、トランスデューサ351の電気エネルギーまたは特性の変化を検出、計測、処理、伝達、および/または記録するよう構成された回路を含みえる。本発明の電気活性ポリマートランスデューサは、なんらかの方法で電気活性ポリマートランスデューサの撓みに応答するよう電気的に振る舞いえる。したがって、トランスデューサ351の電気的エネルギーの変化を検出するために、多くの単純な電気的計測回路およびシステムが計測電子回路460内で実現されえる。例えばもしトランスデューサ351がキャパシタンスモードで動作するなら、トランスデューサ351のキャパシタンスの変化を検出するためには単純なキャパシタンスブリッジが用いられえる。他の実施形態において、高抵抗の抵抗器がトランスデューサ351と直列に配置され、高抵抗抵抗器の両端の電圧降下がトランスデューサ351が撓むときに計測される。より具体的には、電気活性ポリマーの撓みによって誘起されたトランスデューサ351の電圧の変化は、高抵抗抵抗器を通る電流を駆動するのに用いられる。抵抗器にわたる電圧変化の極性がそれから電流の方向、およびポリマーが伸長または収縮しているかを決定する。抵抗検出技術も、ポリマーに含まれた抵抗の変化、または電極の抵抗の変化を計測するのに用いられえる。これら技術のある例は、共通して所有された特許出願第10/007,705号に記載され、これは先に参照によって援用された。
6.製造
本発明の巻かれた電気活性ポリマーの一つの利点は、複数レイヤ電気活性ポリマーデバイスを得る簡略化された製造である。図6A〜6Dは、本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの製造を記載する。詳細には記載されないが、以下に記載される製造技術は、手動で実現されえ、自動化されえ、または手動および自動化技術の組み合わせを備えうる。
本発明のある実施形態による製造は、フレームまたは固定具を用いて電気活性ポリマーを巻くことを促進する。図6Bは、1つ以上の電気活性ポリマーを巻くことを促進するのに役立つ固定具650を示す。固定具650は、巻かれるべき電気活性ポリマーの、所望の巻かれない外周長さおよび巻かれた高さによってそれぞれ測られた周辺長さ652および幅654を持つ。より小さい電気活性ポリマーは、固定具650または固定具の一部を用いて作られえる。例えば、巻かれた電気活性ポリマーは、高さ652より小さい巻かれない外周長さを持ちえる。多くの場合、巻かれるべき電気活性ポリマーは、初期的には固定具650の巻かれる寸法よりも小さく、ポリマーのサイズを大きくするために予歪みが用いられる(図6C参照)。
巻く固定具650は、電気活性ポリマーを巻くあいだ固定し、これはこの文脈では、a)後に続く巻くことのために電気活性ポリマーの寸法を測ること、b)電気活性ポリマーを保持し、ポリマー中の予歪み伸長から生じる弾性復元力を克服することを含む所望の予歪みレベルを確立し維持すること、およびc)巻くメカニズムまたはプロセスの機能的受容のうち1つ以上を指す。巻く固定具650は、これら機能のうちの一つを提供または促進する任意のフィーチャまたは構造を含みえる。例えば、巻くあいだにポリマーレイヤ間のバブルおよび他の欠陥を最小化するために、好ましくは表面656は、巻くあいだにポリマーの表面において凹凸または他の不整合を導入しえる表面欠陥がなく、滑らかである。
例えば上述のVHB4910アクリルエラストマーのような一部のアクリル電気活性ポリマーについては、アクリルは高い密着性を有し、表面656に密着し、それにより巻くプロセスを複雑にする。表面656は、ポリマーが問題なく巻かれることを可能にする。密着する問題を克服するためのある実施形態において、表面656はテフロンコーティングを備える。固定具650が剛性のあるアクリルから作られる他の実施形態において、または電気活性ポリマーが接着特性を持たないとき、テープまたは他の接着制御レイヤが表面656に塗布され、所望の接着性をポリマーおよび固定具の巻く表面の間に達成する。接着制御レイヤは、巻くあいだに接着性ポリマーの剥がれを簡単にする。特定の実施形態において、ミネソタ州、セントポールの3M Companyによって提供されるスコッチブランドのCrystal Clear Tapeのようなクリスタルクリアテープが接着制御レイヤとして用いられる。
巻く前に予歪みがポリマーに与えられるとき、表面656を受け取ることは、好ましくは、予歪みが接着によってポリマーおよび表面656間で維持されるような充分な接着を提供する。しかし上述のように、表面656は、巻くプロセスのあいだポリマーの剥がれを制限するほど接着しない。これは、電気活性ポリマーおよび巻く表面656間の接着特性に依存する表面656およびポリマーの間の境界について接着範囲を作る。よって、巻く表面656の選択または追加の接着制御レイヤは、表面656およびポリマー間のインタフェースを制御するように用いられえる。
本発明による製造は、1つ以上の追加の製造固定具またはデバイスにも頼られえる。しばしば、予歪みが電気活性ポリマーに印加される。これは、薄膜のようなポリマー材料を、巻く寸法より最初は小さい面積を巻く寸法に近い面積まで伸長することを含み、ポリマーがこのより大きいサイズを巻く間に保持されなければならないことを意味する。図6Cは、本発明のある実施形態によって電気活性ポリマーを伸長し、予歪みを維持する固定具660を示す。伸長する固定具660は、中央開口またはホールを定義する実質的に平坦で剛性のあるフレーム662を含む。ポリマー668は、方向667および669の両方において伸長され、フレーム662の周辺においてホール664の周りに接着される。ポリマー668およびフレーム662間の接着は、電気活性ポリマー材料およびフレーム662の材料に依存する。例えば、電気活性ポリマー668は、接着特性を持つアクリルポリマーでありえ、フレーム662は、接着特性でアクリル電気活性ポリマーへ大きな接着性を与える剛性のあるアクリル板でありえる。他の場合において、予歪みが印加されたポリマー668を所望の予歪み状態においてフレーム660に保持するために、取り外し可能なクランプおよび両面テープのような固定および接着メカニズムがホール664の周りの周辺に、または一部に与えられえる。
図6Aは、本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーを備える電気活性ポリマーデバイスを製造するプロセスフロー640を示す。本発明による方法は、本発明をぼかさないために記載されない、またはここで図示されないいくつかの追加のステップを含みえる。
プロセスフロー640は、電気活性ポリマーを受け取ることによって始まる(641)。ポリマーは、商業的に入手可能なアクリルエラストマフィルムのような商業的に入手可能な製品でありえる。代替として、ポリマーは、キャスティング、ディッピング、スピンコーティングまたはスプレーイングのうちの一つによって作られるフィルムでありえる。スピンコーティングは典型的には、ポリマー混合物を硬い基板上に塗布し、所望の厚さへスピンすることを含む。ポリマー混合物は、ポリマー、硬化剤および揮発性分散剤または溶液を含みえる。分散剤の量、分散剤の揮発性、およびスピン速度は、所望のポリマーを作るために変えられえる。例として、ポリウレタンフィルムは、ポリウレタンおよびテトラハイドロフラン(THF)またはシクロヘキサノンの溶液中でスピンコーティングされえる。シリコン基板の場合、ポリマーは、アルミメッキされたプラスチックまたはシリコンカーバイド上にスピンコーティングされえる。アルミおよびシリコンカーバイドは、後で適切なエッチャントによって除去される犠牲レイヤを形成する。1ミクロン厚さの範囲のフィルムがスピンコーティングによってこのようにして作られえる。シリコンのようなポリマーフィルムのスピンコーティングは、ポリメチルメタクリレートまたはテフロン(登録商標)のような滑らかな粘着しないプラスチック基板上になされる。ポリマーフィルムは、それから機械的に剥がすことによって、またはアルコールまたは他の適切な解放剤の助けを借りて解放されえる。
ある実施形態において、予歪みは、ポリマーを1つ以上の方向に伸長することによってポリマーに巻く前に与えられる(642)。上述のように予歪みは、異方性または等方性でありえる。ある実施形態において、図6Cに示されるように予歪みはポリマーを、方向669において約300%から約500%に、方向657において50%から約200%伸長することによって加えられる。具体的な実施形態において、予歪みは、ポリマーを方向669において400%、方向667において100%伸長することによって加えられる。予歪みを維持することは、なんらかの方法でポリマーを一時的に固定することを含む。これは、固定具660のような伸長固定具の使用を含みえる。
それから電気活性ポリマーの対向する表面上に電極がパターン付けされる(643)。電極をパターン付けするのに用いられる具体的な技術は、電極のタイプに依存する。カーボングリース電極については、カーボングリースが手でポリマー上にブラシで塗られえる。ブラッシングプロセスのあいだ、電極領域を定義するために役立つステンシルまたはテンプレートがポリマー上に配置されえる。ステンシルによって定義される領域内にはカーボン微小繊維電極もポリマー上にスプレーされえる。この場合、エチルアセテート中のBN−タイプ微小繊維の0.1%分散が適切でありえる。スプレーされた電極が乾くのに時間が置かれえる。ある場合には、塗布された電極の混合物および量に依存して、約1時間から約8時間が適切でありえる。ある実施形態において、ステンシルは、縦横約30cmから約35cm、約2cmから約5cmの電極面積領域を定義する。図6Eは、本発明のある実施形態によって伸長フレーム660によって保持された電気活性ポリマーの正面の側にパターン付けされた実質的に四角形の電極673を示す。
ポリマー668の開始および終了端の両方は、電極材料を含まない部分671および677をそれぞれ含む。部分677は、電極を含まず、機械的保護および電気的絶縁のためのバリアレイヤとして機能する完成された巻かれたデバイスのための最も外側のレイヤを可能にするために、電極が付けられない。ポリマー668が金属バネの周りに巻かれるとき、部分671は、金属バネにおいて内側レイヤ電極間で電気的絶縁を提供するために電極が付けられない。
リードも電極と電気的連通するよう配置されえる。接点電極がポリマー668の両方の側で用いられるとき、リードがポリマー668の両方の側上のそれぞれの接点電極に取り付けられる。具体的な実施形態において、リードは、アルミホイルおよび両面テープの間に配置された1つ以上の銅または金のワイヤを備える。図6Eに示されるように、アルミホイル672は、ポリマー668の面する側上で電極673の上部端679に沿って配置される。アルミホイル672は、電極673およびリード675間の電荷連通(電荷分配または集積)を改善する。アルミホイル672は、ポリマーが巻かれるときにアルミホイル672が巻かれたデバイスの上部または下部円筒端のいずれかに近接するように電極673のエッジに沿って配置される。リードおよびアルミホイルは、ポリマー668の反対側上にパターン付けされた電極の下部端に沿っても配置される。接着特性を持つアクリル電気活性ポリマーについては、アルミホイルは、電極の上部端および電極の外側の接着ポリマー上と重複する部分を含みえる。この第2部分はそれから、ポリマーの粘着特性によって接着ポリマーに接着される。リード675は、アルミホイル672上に配置され、リード675およびアルミホイル672の両方の上部の上に配置された両面テープを用いてアルミホイル672に固定される。ある実施形態において、リード675はワイヤである。両面テープは、リード675を所定位置に固定し、巻かれた後にリード675上の任意の鋭いエッジが近接するポリマーレイヤにダメージを与えることも防ぐ。市販のアルミホイルおよび3M両面テープのような両面テープがアルミホイル672および両面テープ675としてそれぞれ用いるのに適切でありえる。
ある実施形態において、複数のレイヤの巻かれた構造が用いられる(644)。この場合、電気活性ポリマー680の第2レイヤが電極ポリマー668の上部に配置される(図6F参照)。前述のように、複数のレイヤスタックのレイヤは同じ材料である必要はない。例えば、スタックの剛性を変化させるために、ポリマーの他のタイプ(電気活性ポリマーまたは非電気活性ポリマー)がスタック内に用いられえる。
一部のアクリル電気活性ポリマーについて、アクリル電気活性ポリマーの接着特性は、レイヤを一緒に保持する。ある実施形態において、電極は、第2レイヤ680についてはパターン付けされない。巻かれた後、ポリマー668の上部表面上の電極673は、ポリマー668の上部側およびポリマー668の下部側の両方について電極として振る舞う。巻かれた後で、ポリマー668の下部側上の電極681は、ポリマー680の上部側と接触し、ポリマー680の上部側についての電極として振る舞う。よって、巻いた後、ポリマー680は、両方の平面表面と接触する電極を含む。他の電極が付けられたポリマーレイヤは、ポリマー680の上部の上に配置されえ、他のポリマーレイヤは電極を持たない。4つが全てそれから巻かれる。1つのポリマーに電極が付けられ、他のものは付けられないこの偶数個のレイヤ構成は、所望されるように、6または8レイヤロール(またはそれより多い)を作るように反復されえる。
平坦なシートを巻くことは、ポリマーの厚さにわたって歪みの勾配を導入し、歪みはポリマーの外側表面に向かってより大きくなる(張力の方向において)。もしポリマーロールがきつく巻かれるなら、またはポリマーの厚いまたは多くのレイヤがロールに組み込まれるなら、歪みの差は、内側レイヤの寸法およびパフォーマンスを外側レイヤと異なるようにしえる。よって個別のレイヤからなる複数レイヤスタックは、水平方向において異なる量の予歪みを有し、これは巻かれるときの周辺方向に対応する。典型的には、複数スタックにおける外側レイヤは、内側レイヤよりも大きい予歪みを有する。レイヤ間の予歪みの差は、レイヤの間の異なるパフォーマンスにつながりえる。
さらに一貫した予歪みおよびパフォーマンスをロールにわたって達成するために、異なるレベルの予歪みが巻く前に複数レイヤスタックに印加されえる。異なるレベルの予歪みは、巻くことによって課せられる複数レイヤスタックの外側レイヤ上に課せられる歪み勾配を補償する。図6G6Hは、4つのレイヤ691を備える複数レイヤスタック690における異なる予歪みを示す。図6Gにおいて、巻く前には薄いシェーディングはより大きい予歪みを指す。図6Hにおいて、巻く後には実質的に一定のシェーディングは巻かれたレイヤ691の中で実質的に一定の予歪みを指す。
図6Gにおいて、それぞれのレイヤ691a〜dは、そのスタック内での位置に依存して異なる量の予歪みで複数レイヤスタック690上に配置される。図6G内のレイヤ691間の歪み勾配は、巻かれたときにポリマーレイヤを曲げることによって導入された歪み勾配を効果的に打ち消す。この状況は、図6Hに示される曲げられたセグメント694によって示される。複数レイヤスタック内のそれぞれのレイヤ691は、典型的にはスタックに予歪みを印加する前にフレーム上で伸長することによって別個に予歪みが加えられているので、それぞれのレイヤの予歪みは、フレーム上に置くときに1つ以上の方向において伸長することによって異なるように作られえる。
複数レイヤスタックをスタック中に吸収される液体中に漬けることによって、歪み勾配を導入することも可能でありえる。この液体は、スタックの一面だけに接触し、液体中のポリマーによってゆっくり吸収される。任意の時点での吸収の量、および結果として歪みの量は、液体槽からの距離に依存する。相補的ポリマーおよび液体ペアの例は、上述の3M VHBアクリルおよびポリオールエーテルである。この場合、液体は、ポリマーを緩和させ、それにより直交する方向における予歪みを効果的に低減する。液体の効果はまた、バリアレイヤおよび/または温度制御によってある程度、制御されえる。例えば、液体は、比較的、上げられた温度において吸収を速めるように吸収されえる。複数レイヤスタックが室温に戻されるとき、吸収はより低い温度によって比較的固定され、すなわち後に続く液体の分散は少ししか起こらない。他の実施形態において、分散を防ぐまたは禁止するバリアレイヤは、レイヤ691において予歪みの異なるレベルを達成するために用いられえる。例えば、単純な2つのレイヤの積層では、ポリマーバリヤは、2つの電気活性ポリマーレイヤ間に配置されえ、液体が一つの電気活性ポリマーレイヤだけに吸収されるように用いられえる。バリヤポリマーは、電極の自然部分として組み込まれえる。
プロセスフロー640に戻り、ポリマーは典型的にはあるタイプの構造で巻かれる(645)。圧縮性バネの場合、ポリマーはバネの周りに巻かれ、圧縮される。ある実施形態において、巻かれるあいだのバネ圧縮は、バネの中心を通って、バネの両端上のエンドピースのネジに入り込むボルトによって達成される。製造およびプロセスフロー640が完了するとき、ボルトが除去されバネおよびポリマーは、バネおよびポリマー剛性によって決定される平衡位置まで撓む。代替として、ボルトおよび圧縮は、製造後、使用の前に、例えば保管のあいだ、ポリマー内のクリープを最小化するために維持されえる。ある実施形態において、プロセスフロー640は、バネおよびバネに巻かれるポリマーフィルム間の摩擦を減らすためにバネ表面をPTFE解放剤で処理することを含む。
ポリマーレイヤ(群)はそれから巻かれる(646)。ある実施形態において、これは、ポリマー、またはポリマースタックを、図6Bに示される固定具650のような巻く固定具に置くことを含む。図6Dは、図6Bの巻く固定具650上に配置された図6Cの伸長固定具660を示す。示されるように、ホール664の内側開口は、固定具650の外側周辺より大きい。巻くあいだ、接着剤または糊がエンドピースに、または巻くことに伴うなんらかの他の構造に加えられ、ポリマーレイヤが互いに固定されることを助け、また最終的な構造に含まれる剛性のある物体にポリマーレイヤが固定されることを助ける。
巻く前に、ポリマーまたはポリマースタックは、固定具650の外側寸法に従って切られる。予歪みが用いられ、ポリマーがその休止状態から伸長されるある実施形態において、ポリマーを切ることは、切断に対応する新しく形成されたエッジにおいて欠陥を誘導しえる。予歪みに関連付けられた伸長力と組み合わさって、これら欠陥は、伸長されたポリマーにわたって伝搬しえる。エッジ欠陥形成および伝搬を最小化するために、エッジ支持レイヤが、切られるべきエッジに沿ってポリマー680の片側または両側に配置されえる。エッジ支持レイヤは、ポリマーの外側周辺に固定され、これら領域において機械的支持を提供する。エッジ支持レイヤは、例えば約2mmから約5mmの幅のクリアテープ(3Mのクリスタルクリアテープのような)、カプトン、またはポリイミドのレイヤを備えうる。
接着特性を持つアクリル電気活性ポリマーについて、パターン付けされた電極の外のポリマー材料は、巻く固定具650の表面に接着しえ、伸長固定具660によって確立されたポリマー中の予歪みを維持するのに役立つ。ポリマーが圧縮バネの周りに巻かれるとき、圧縮されたバネは、巻く固定具650上のポリマーの片端に置かれ、ポリマーの長さにわたって転がされる。
ポリマーは、その巻かれた構成にそれから固定される(647)。両面テープの一辺が最初に、または最後に、またはそれら両方に巻かれたポリマーの部分に取り付けられえる。いずれの場合も、両面テープは、巻かれたポリマーを保持し、解かれるのを防ぐのに寄与する。糊または他の適切な接着剤も、電気活性ポリマーの巻かれた構成を固定および保持するのに用いられえる。もしエンドピースが巻かれた電気活性ポリマーのいずれかの端部で用いられるなら、接着剤は、ポリマーの端部(巻かれるとき)および硬いエンドピースに接触し、ポリマーのエンドピースを保持するように配置される。外部カバーが巻かれた電気活性ポリマーに追加されえる。電気活性ポリマーの周りに巻かれた、または包まれた薄い絶縁ポリマーの複数レイヤは、電気活性ポリマーのために適切な機械的電気的保護を提供しえる。例えば、VHB9460の複数のレイヤが電気活性ポリマーの周りに包まれえる。他の実施形態において、巻かれた後、硬いリング、金属ストリップ、またはプラスチックストリップが、エンドピース上の巻かれたポリマーの部分の周りにきつく包まれる。小さい穴が、硬いラップ、ポリマースタック、および少なくともエンドピースの一部を通して開けられる(もしそれらがすでに確立されていなければ)。接着剤が穴に塗られ、その後、クギまたはネジが続く(クギについては接着剤は必要ない)。
本発明の巻かれた製造手法は、複数レイヤ電気活性ポリマーデバイスを製造するのに用いられえる。図8A〜8Cは、本発明のある実施形態による巻く手法を用いた複数レイヤ電気活性ポリマーデバイス820の製造を示す。図8Bは、製造デバイス820を示し、これは硬いフレーム822および複数回、フレームの周りに巻かれた電気活性ポリマーレイヤスタック824を備える。フレーム822は、その平坦なプロファイルにおいて実質的に四角形であり、平坦な中央部内でホール825を定義する4つの接続された硬い要素823a〜dを含む。
図8Aは、伸長フレーム926上に配置された巻く前のポリマー924を示す。フレーム922は、伸長フレーム926の一端に置かれ、端から端へポリマー924に沿って巻かれる。端から端まで巻くことを促進するある実施形態において、フレーム922の角は丸い。巻くことが完了し、ポリマースタック924がその巻かれた構成に固定された後、デバイス920は、ホール925の上部および下部側の両方の上に複数のスタックを有する。ポリマースタックのうちの一つが所望なら除去されえる。接着剤または糊が用いられてポリマー924をそれぞれのレイヤ間で固定、またはそれぞれのレイヤをフレーム922に固定する。フレーム922は、伸長フレーム926を用いて元々確立された予歪みをポリマー924上で維持する。図8Bに示されるように、ポリマースタック924は、ホール925の全体の表面領域に架からない。デバイス920がダイアフラムモードで用いられるなら、ポリマースタック924およびフレーム922は、ポリマースタック924がホール925の全体領域にわたって架かるように設計されえる。
デバイス920は、直線駆動のために用いられえる。図8Cは、プッシュロッド応用例で実現されたデバイス920を示す(下部複数レイヤスタックが除去された後の)。筐体930は、フレーム922を保持し、プッシュロッド932のスライド可能な直線運動を可能にする。プッシュロッド932は、その上部および下部表面上でポリマー924に取り付けられ、ポリマー924はホール925に法線方向で撓む。バネ934は、示されるようにポリマースタック924の下部側にバイアスを付け、それを平衡において湾曲した形状に強制する。他の実施形態において、バイアスゲルまたは他のバイアス材料が、ポリマースタック924の下部表面に塗布される。ポリマースタック924を駆動することは、プッシュロッド932を右に移動させる。バネ934は、示される平衡から離れるように撓みに抵抗し、駆動電圧がポリマーから除去されるとき、バネ934はプッシュロッド932を押し、それを平衡位置に戻す。図8Dおよび8Eは、それぞれ駆動の前後の図8Cからのプッシュロッド応用例の側面透視図を示す。
7.応用例
本発明の巻かれた電気活性ポリマーデバイスは、多くの応用例を有する。本発明が、駆動、剛性制御、制動制御、センシング、機械的出力および/または電気的エネルギー発生を実行するために実現されえ、さまざまな設計で実現されえる電気活性ポリマーデバイスを含むように、本発明は、幅広い応用例において使用法を見いだす。これら応用例は、直線および複雑なアクチュエータ、モータ、発電機、センサ、ロボット、玩具、ポンプ、および流体制御を含む。以下に挙げられたのは、上述のトランスデューサおよびデバイスのいくつかについてのいくつかの例示的応用例である。ここで記載された例示的応用例は、本発明の範囲を限定するよう意図されない。当業者には理解されるように、本発明のトランスデューサは、電気および機械エネルギー間の変換を必要とする数え切れない応用例における使用法を見いだしえる。
本発明の巻かれた電気活性ポリマーデバイスは、一般の直線アクチュエータによく適しており、直線アクチュエータが有用な任意の応用例に適用可能である。
本発明の巻かれた電気活性ポリマーデバイスのよくある応用例の一つは、ロボットである。デバイスの一つの目的は、ウェイトベアリング、力、ストローク、センシング、コンプライアンスおよび動き制御機能を提供するために、ロボットリンクに結合されえることである。ある実施形態において巻かれた電気活性ポリマーがロボットレッグと共に用いられる。従来は脚のあるロボットの移動は、駆動および歪みセンサ機能を可能にするロボットの重さを支持する脚構造を用いて達成される。比較的高度な中央制御システムが、駆動およびセンサ機能を協調させるのに必要とされる。しかし電気活性ポリマーデバイスは、一つの脚構造内で、設計が駆動、センシングおよび弾性(バネ力学)および粘弾性(コンプライアンス/制動機能)特性を組み合わせるような設計を可能にする。
重さおよび要素数の大幅な節約がロボット応用例の明らかな効果である。しかし他にもある。電磁気アクチュエータまたはモータは重く、小さいサイズかつ遅い速度ではエネルギー的に非効率である。対照的に、巻かれた電気活性ポリマーは軽く、より高い重さ当たりのエネルギー、およびよりよい環境へのインピーダンスマッチングを可能にする。センサ機能について、電気活性ポリマーデバイスでは別個のセンサが必要とされない。剛性または制動制御について、別個のバネまたはダンパが適切に電気的に制御された多機能な巻かれた電気活性ポリマーデバイスについては必要とされない。よって巻かれた電気活性ポリマーは、それぞれのジョイントまたは脚構造における要素数を減らし(従来の技術による従来のロボットレッグに対して)、重量および複雑さを大きく減らす。特定の実施形態において、巻かれた電気活性ポリマーは、6レッグを備えるロボットにおいて用いられる。例えば、それぞれのレッグは1つの自由度を持ち、後方角で配置される。ここで巻かれた電気活性ポリマーデバイスは、ポリマー撓みで脚構造の長さを変える直線アクチュエータとして振る舞う。巻かれた電気活性ポリマーデバイスが駆動されるとき、脚の長さは伸び、ロボットボディを前へ押す。それぞれの6脚を順に駆動することによって、ロボットの脚による歩行に用いられえる。
2つおよび3つの自由度の巻かれたアクチュエータが用いられて、蛇行ロボットを提供しえる。この場合、複数のアクティブ領域は、軸方向に沿って配置され、周辺方向にも配置されえる。例えば、蛇行ロボットは、15×4アレイの60個の半径方向にアラインされたアクティブ領域を持つ巻かれた電気活性ポリマーを含みえる。後者の個数(4)は、周辺に配置されたアクティブ領域(図3C)の個数を指し、一方、前者の個数は、周辺に配置されたアクティブ領域セットの個数(15)を指す。明らかに他の数学的組み合わせも可能である。
複数の自由度のデバイスは、センサモードにおいて複数の自由度のセンシングを提供するのに用いられえる。ある実施形態において、本発明の巻かれた電気活性ポリマーデバイスは、それぞれのトランスデューサの直近の領域におけるグローブの部分の直線歪みを検出する複数のアクティブ領域を含むバーチャルリアリティグローブまたはコンピュータ入力デバイスにおいて実現される。それぞれのアクティブ領域は、糊を用いてグローブに結合され、またはグローブ材料に統合されえる。そのようなデバイスは、例えば、バーチャルリアリティの応用例、超微細手術の応用例、およびリモートセンシング応用例のために有用である。
本発明は、ロボットグリッパと用いるのにもよく適する。多くの掴む手法は、正確な位置付けおよび弾性接触に頼っている。電気活性ポリマーはポリマーのコンプライアンスで逆駆動が可能であるので、複数の自由度の電気活性ポリマーベースのアクチュエータを採用するグリッパは、正確な位置付けに加えて弾性接触の手段を提供する。例えば、複数の自由度のグリッパは、図3Cを参照して記載された巻かれた電気活性ポリマーデバイスを用いて設計されえる。グリッパはそれからいくつかのこれら指を備えうる。
8.結論
本発明はいくつかの好ましい実施形態について記載されてきたが、簡潔さのために省略された、本発明の範囲に入る代替物、組み合わせ、および等価物が存在する。例えば、本発明はいくつかの具体的な電極材料について記載されてきたが、本発明はこれらの材料に限定されず、場合によっては空気を電極として含みえる。加えて、本発明は円形に巻かれた幾何学的形状について記載されてきたが、本発明はこれら形状には限定されず、正方形、長方形、または楕円の断面およびプロファイルを持つ巻かれたデバイスを含みえる。したがって本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきであることが意図される。
本発明のある実施形態による電圧の印加の前のトランスデューサ部の上面図である。 本発明のある実施形態による電圧の印加の後のトランスデューサ部の上面図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの図である。 本発明のある実施形態による図2Aの巻かれた電気活性ポリマーデバイスのためのエンドピースの図である。 本発明のある実施形態による単一のポリマー上の複数のアクティブ領域を備えるモノリシックトランスデューサの図である。 本発明のある実施形態による巻かれる前の単一のポリマー上の複数のアクティブ領域を備えるモノリシックトランスデューサを示す図である。 本発明のある実施形態による2次元出力を作る巻かれたトランスデューサを示す図である。 半径方向にアラインされたアクティブ領域の1つのセットについての駆動がなされる図3Cの巻かれたトランスデューサを示す図である。 本発明のある実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 本発明のある実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 本発明のある実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 本発明の他の実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 本発明の他の実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 本発明の他の実施形態による入れ子になった電気活性ポリマーデバイスの例示的垂直断面図である。 設計者がデバイスの撓み対力プロファイルを変化させることが可能な巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 正確に制御された角運動を提供するよう設計されたエネルギー効率のよい巻かれた電気活性ポリマーデバイスを示す図である。 本発明のある実施形態による開ループ可変剛性/制動システムの電気ブロック図である。 パワー調整電子回路に接続された1つ以上のアクティブ領域のブロック図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマートランスデューサを採用するデバイスの回路ブロック図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの製造を記載する図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの製造を記載する図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの製造を記載する図である。 本発明のある実施形態による巻かれた電気活性ポリマーデバイスの製造を記載する図である。 本発明のある実施形態による電気活性ポリマートランスデューサを採用するセンサのブロック図である。 本発明のある実施形態による巻く手法を用いた複数レイヤ電気活性ポリマーデバイスの製造および実現を示す図である。 本発明のある実施形態による巻く手法を用いた複数レイヤ電気活性ポリマーデバイスの製造および実現を示す図である。 本発明のある実施形態による巻く手法を用いた複数レイヤ電気活性ポリマーデバイスの製造および実現を示す図である。 駆動の前の図8Cからのプッシュロッド応用例の側面透視図である。 駆動の後の図8Cからのプッシュロッド応用例の側面透視図である。

Claims (67)

  1. 電気および機械エネルギー間で変換する装置であって、
    a)少なくとも1つのアクティブ領域を含む電気活性ポリマー、およびb)アクティブ領域と電気的に連通する少なくとも2つの電極を備え、前記電気活性ポリマーの少なくとも一部はロールを形成するようにそれ自身で包まれるポリマーロールトランスデューサ、
    i)前記ポリマーの少なくとも一部に歪みを与える力、ii)前記ポリマーロールトランスデューサの曲げを制御する力、およびiii)これらの組み合わせのうちの少なくとも1つを提供する前記ポリマーロールトランスデューサに結合された少なくとも1つの支持部材、および
    前記ポリマーロールトランスデューサに結合され、前記電気活性ポリマーの第1部分で発生した力またはモーメントが前記電気活性ポリマーの第2部分に伝搬されることを可能にする少なくとも1つの機械的リンケージ
    を備える装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    1つ以上の方向において前記エンドキャップの動きを可能にする前記支持部材に結合されたエンドキャップ
    をさらに備える装置。
  3. 請求項2に記載の装置であって、前記エンドキャップは前記支持部材に回転可能に結合される装置。
  4. 請求項2に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーの前記アクティブ領域の駆動は、前記エンドキャップを前記1つ以上の方向において動かす力を与える装置。
  5. 請求項2に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーの非アクティブ領域は、前記エンドキャップを前記1つ以上の方向において動かす力を与える装置。
  6. 請求項2に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは前記エンドキャップに取り付けられている装置。
  7. 請求項6に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは前記エンドキャップに接着剤、ピン、締め具、キャップまたはそれらの組み合わせを介して取り付けられる装置。
  8. 請求項2に記載の装置であって、エンドキャップは、前記機械的リンケージとして振る舞うよう動作可能である装置。
  9. 請求項2に記載の装置であって、前記エンドキャップの位置を決定するセンサをさらに備える装置。
  10. 請求項1に記載の装置であって、前記ポリマーロールトランスデューサの前記駆動を制御する論理デバイスをさらに備える装置。
  11. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材に堅固に結合されたベースをさらに備える装置。
  12. 請求項11に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは前記ベースに取り付けられる装置。
  13. 請求項11に記載の装置であって、複数の機械的リンケージが支持部材に回転可能に結合される装置。
  14. 請求項13に記載の装置であって、前記機械的リンケージおよび前記支持部材は、前記ロールの中空部の中に配置される装置。
  15. 請求項13に記載の装置であって、機械的リンケージはディスク形状である装置。
  16. 請求項13に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーパネルの多数の部分に保存された張力が複数の機械的リンケージを介して前記電気活性ポリマーの他の部分に伝達される装置。
  17. 請求項16に記載の装置であって、前記伝達された張力は前記電気活性ポリマーの前記アクティブ領域を駆動するのに必要とされるエネルギーを減少する装置。
  18. 請求項1に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは、前記支持部材、前記機械的リンケージまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つに取り付けられる装置。
  19. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材、前記機械的リンケージまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つは、前記ロールの形状を維持するように構成される装置。
  20. 請求項1に記載の装置であって、少なくとも1つのセンサが前記装置に結合される装置。
  21. 請求項20に記載の装置であって、前記センサは、前記装置の要素の角位置、角速度または角加速度のうちの1つ以上を計測または決定するよう構成される装置。
  22. 請求項20に記載の装置であって、前記センサは前記装置内の要素の歪みを計測する装置。
  23. 請求項1に記載の装置であって、前記ロールは、前記ロールの第1位置から前記ロールの第2位置への力またはモーメントの伝搬を制限する1つ以上の場所で切られる装置。
  24. 請求項23に記載の装置であって、前記1つ以上の切り口は1つ以上の筋肉ストランドを作る装置。
  25. 請求項24に記載の装置であって、変化する長さの複数の筋肉ストランドをさらに備える装置。
  26. 請求項24に記載の装置であって、前記筋肉ストランドは、前記装置にその長さに沿って1つ以上の点において取り付けられる装置。
  27. 請求項26に記載の装置であって、第1筋肉ストランドは、その前記装置への取り付けの前に伸長または圧縮されることによって、前記筋肉ストランドの一部の初期歪みを増加または減少させる装置。
  28. 請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記装置の第1要素を前記装置の第2要素に結合し、前記2つの要素間の相対的回転を可能にするジョイントを含む装置。
  29. 請求項28に記載の装置であって、前記第1要素は第1支持部材であり、前記第2要素は第2支持部材である装置。
  30. 請求項28に記載の装置であって、前記第1要素は前記支持部材であり、前記第2要素は前記機械的リンケージである装置。
  31. 請求項1に記載の装置であって、前記機械的リンケージはバネである装置。
  32. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材は、第2要素に回転可能に結合された第1要素を備え、前記トランスデューサは前記第1要素および前記第2要素を互いに対して異なる角位置に動かすよう構成される装置。
  33. 請求項1に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは1つ以上の点に取り付けられ、前記装置内で回転結合点の周りに変化する長さのモーメントアームを作り、それぞれのモーメントアームは、前記電気活性ポリマーで発生した力および前記回転結合点の間の距離である装置。
  34. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材または前記機械的リンケージの少なくとも一部は、前記ロールの中空の中央部内に配置される装置。
  35. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材または前記機械的リンケージのうちの少なくとも1つは、前記電気活性ポリマー上で異方性予歪みを与える装置。
  36. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材または前記機械的リンケージのうちの少なくとも1つは、前記巻かれた電気活性ポリマー上の軸方向で異方性予歪みを与える装置。
  37. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材または前記機械的リンケージのうちの少なくとも1つは、前記巻かれた電気活性ポリマー上の周方向で異方性予歪みを与える装置。
  38. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材または前記機械的リンケージのうちの少なくとも1つは、前記ポリマー上に張力を与える装置。
  39. 請求項1に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは誘電体エラストマである装置。
  40. 請求項1に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは多くとも約100MPaの弾性係数を有する装置。
  41. 請求項1に記載の装置であって、前記支持部材は、複数の望遠鏡型チューブを備える装置。
  42. 請求項1に記載の装置であって、前記電気活性ポリマーは、前記支持部材または前記機械的リンケージに接着剤、ピン、締め具、キャップまたはそれらの組み合わせを介して取り付けられる装置。
  43. 請求項42に記載の装置であって、前記接着剤、ピン、締め具またはキャップは電気伝導性であり、前記アクティブ領域と電気的連通を与える装置。
  44. 請求項1に記載の装置であって、前記装置は生体ロボットの一部である装置。
  45. 請求項1に記載の装置であって、前記装置はセンサの一部である装置。
  46. 請求項45に記載の装置であって、前記センサは、角位置、直線位置、角速度、直線速度、角加速度、直線加速度またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つ検出する装置。
  47. 請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記装置の外で発生された力、モーメントまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを前記支持部材および前記機械的リンケージを介して受け取るよう構成される装置。
  48. 請求項45に記載の装置であって、前記装置は、フィードバック力、フィードバックモーメントまたはそれらの組み合わせを前記受け取られた力または前記受け取られたモーメントに応答して発生するよう構成される装置。
  49. 請求項1に記載の装置であって、前記装置はジョイスティックの一部である装置。
  50. 請求項に記載の装置であって、前記装置は自動車の一部である装置。
  51. 電気活性ポリマー装置を製造する方法であって、
    電気活性ポリマー上に少なくとも2つの電極を設けること、
    前記電気活性ポリマーを支持部材、機械的リンケージ、エンドキャップ、ベースまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つの周りに巻いて、電気活性ポリマーロールを作ること、および
    前記電気活性ポリマーロールを固定してその巻かれた構成を維持すること
    を含む方法。
  52. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーは、前記機械的リンケージに結合される前記支持部材の周りに巻かれる方法。
  53. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーは、前記支持部材に回転可能に結合された前記エンドキャップおよび前記ベースに堅固に結合された前記支持部材の周りに巻かれる方法。
  54. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーは、前記支持部材、前記機械的リンケージ、前記エンドキャップ、前記ベースまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つに固定される方法。
  55. 請求項54に記載の方法であって、ポリマーロールは、接着剤、ピン、締め具、キャップまたはそれらの組み合わせの少なくとも1つを用いて固定される装置。
  56. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーの1つ以上の部分は、張力のある状態で固定される方法。
  57. 請求項51に記載の方法であって、前記機械的リンケージは、前記電気活性ポリマーの第1部分で発生された力またはモーメントが前記電気活性ポリマーの第2部分へ伝搬することを可能にする方法。
  58. 請求項51に記載の方法であって、前記支持部材は、i)前記電気活性ポリマーの少なくとも一部に歪みを与える力、ii)前記電気活性ポリマーロールの曲げを制御する力、およびiii)これらの組み合わせのうちの少なくとも1つを提供する方法。
  59. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーロールの第1位置から前記電気活性ポリマーロールの第2位置への力またはモーメントの伝搬を制限する1つ以上の場所で電気活性ポリマーロールを切ることをさらに含む方法。
  60. 請求項59に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーロールは、複数の筋肉ストランドに切られる方法。
  61. 請求項60に記載の方法であって、前記筋肉ストランドは、変化する長さである方法。
  62. 請求項60に記載の方法であって、前記筋肉ストランドは、3つ以上の点において固定される方法。
  63. 請求項60に記載の方法であって、第1筋肉ストランドの端点を固定すること、前記第1筋肉ストランドを前記端点間で伸長または圧縮することによって前記第1筋肉ストランドの一部の歪みを変えること、および前記取り付け点を固定することをさらに含む方法。
  64. 請求項51に記載の方法であって、前記電気活性ポリマーは誘電体エラストマである方法。
  65. 電気および機械エネルギー間で変換する装置であって、
    a)少なくとも1つのアクティブ領域を含む電気活性ポリマーであって、前記アクティブ領域は電界に応答して変形するよう構成される電気活性ポリマー、およびb)アクティブ領域と電気的に連通する少なくとも2つの電極備え、前記電気活性ポリマーの少なくとも一部はロールを形成するようにそれ自身で包まれるポリマーロールトランスデューサ、
    i)前記ポリマーの少なくとも一部に歪みを与える力、ii)前記ポリマーロールトランスデューサの曲げを制御する力、およびiii)これらの組み合わせのうちの少なくとも1つを提供する前記ポリマーロールトランスデューサに結合された少なくとも1つの支持部材、および
    前記支持部材に結合され、前記ポリマーロールトランスデューサに結合され、前記電気活性ポリマーの第1部分で発生した力またはモーメントが前記電気活性ポリマーの第2部分に伝搬されることを可能にする複数の機械的リンケージ
    を備える装置。
  66. 請求項65に記載の装置であって、前記機械的リンケージは回転可能に前記支持部材に結合される装置。
  67. 請求項65に記載の装置であって、前記機械的リンケージはディスク形状である装置。
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