JP2006519363A - 改良された多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムおよび方法 - Google Patents

改良された多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムおよび方法 Download PDF

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Abstract

二次元タンパク質分離方法を開示する。複数のアリコットへのクロマトフォーカシングを行い、次いで各アリコットを個別のキャピラリーチューブに充填することによってタンパク質試料を分離し、多重キャピラリー電気泳動によって各アリコットを分離して、二次元アレイの分離タンパク質を生成する。このシステムに対する好ましい統合緩衝液も開示する。

Description

本発明は、多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システム、およびその使用方法に関する。
生物および医薬技術の急速な発展は、高スループット分析方法への挑戦をもたらした。例えば、コンビナトリアルケミストリの現在の発展によって、1日当たり、1バッチで数百又は数千もの化合物を合成することが可能になった。そのような大量の化合物の特徴付けおよび分析が障害になった。平行処理(すなわち同時多試料分析)は、スループットを高める自然な方法である。しかし、カラム・サイズ、圧力要件、検出器および固定相材料に関する制限により、高度に多重化された高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)システムを構築するのは非常に困難である。高度に多重化されたガスクロマトグラフィ(GC)システムの構築についても同じである。
高性能キャピラリー電気泳動(CE)は、急速に、小さい無機イオンから大きい生体分子に至るまでの極めて多様な化合物を分離するための重要な分析ツールとなった。従来の分離を行うには、キャピラリーチューブに緩衝液を満たし、試料をキャピラリーチューブの一端に充填し、キャピラリーチューブの両端を緩衝液に浸漬させ、大きい電位をキャピラリーチューブに加える。試料成分は、キャピラリーチューブを移動しながら電気泳動分離される。
CEは、一般的な分離、鏡像異性分離、タンパク質のペプチドマッピング、アミノ酸分析、核酸分画、ならびに酸解離定数(pK値)およびオクタノール−水分配係数(logPOW値)の定量測定に用いられる。これらすべての用途が共通に有しているものは、キャピラリーチューブ内における化学種の移動性の測定である。
分析時間が速いこと、分離効率が高いこと、試料サイズが小さいこと、および溶剤消費量が少ないこと等の魅力的な特徴により、CEは、HPLCの代替または補足的技術として益々使用されている。例えば、キャピラリーゲル電気泳動は、DNA配列速度が従来のスラブゲル電気泳動に比べて大きく向上している。しかし、速度の向上の一部は、スラブゲルに固有の単一の系統に多数のレーンを収容できないことによって相殺されていた。高度に多重化されたキャピラリー電気泳動は、数百又は数千もの平行配列系統を可能にすることにより、既存のDNA配列計測についての現在のスループット制限を克服する魅力的なアプローチになっている。そのようなシステムは、米国特許第5,582,705号(Yeung他)、5,695,626号(Yeung他)および5,741,411号(Yeung他)に開示されている。このシステムにおいて、蛍光試料は、キャピラリーチューブの内部の電気泳動によって分離される。レーザは、キャピラリーチューブの一部を照射する。試料成分が管の照射部を移動するときに、蛍光発光を光検出器によって検出する。
蛍光検出が、高感度および特殊な標識プロトコルによりDNA配列決定用途に好適であるときは、多くの対象試料は蛍光発光しない。UV吸収検出は、実施が容易であり、用途がより広いため、特に有機および生体的に重要な成分の遠紫外(200から220nm)検出に有用である。UV検出システムにおいて、キャピラリーチューブの一部は、UV光源で照射される。光検出器は、管を通る光を検出する。UV吸収試料成分が、キャピラリーチューブの照射部分を通るときに、光検出器は、低減した透過光を検出する(吸光度を示す)。このようにして、電気泳動図、すなわち吸光度対時間のプロットを生成することができる。
フォトダイオードアレイ(PDA)は、リアルタイムで分析物の吸収スペクトルを提供するための多くの商業CEおよびHPLCに使用される。流れのなかの単一の点からの透過光が格子によって分散され、リニアアレイにわたって記録される。画像吸収検出器としてフォトダイオードアレイを使用するキャピラリーゾーン電気泳動システムが、Culbertson and Jorgenson、Anal.Chem.、70、2629〜2638(1998年)によって記載されている。アレイにおける異なる要素を使用して、1つのキャピラリーチューブにおける異なる軸方向位置を描写して、分離の進行を追跡する。PDAは、はるかに大きい電子ウェル容量(数千万の電子)を有するため、吸収検出については、CCDより優れている。信号対雑音比(S/N)を向上させるために、時間相関積分が適用される。
Gilbyは、米国特許第5,900,934号において、多重システムの同時分析のための吸収検出アプローチを記載している。このシステムは、縦列出力を提供するための接続された複数の感光性要素を備える光検出器アレイを含む。それらの要素は、典型的にはフォトダイオードアレイ(PDA)の画素である。それらの要素は、光検出器アレイの少なくとも一部を照明するために配置された光源によって照明される。光源は、ACまたはDC水銀ランプ、あるいは他の使用可能なクロマトグラフィ用光源であってもよい。分離チャネルのアレイが光源と光検出器アレイの間に露出され、分離チャネルの各々は、管腔(lumen)、試料導入端、および試料導入端の反対側に位置する検出領域を有する。アレイは、多重平行キャピラリー電気泳動システムである。関連づけられた分離チャネル毎に少なくとも1つの開口部を有するマスク要素が必要とされる。各開口部は、関連づけられた分離チャネルに対応することによって、光源からの光が、その関連づけられた分離チャネルの管腔を透過することを選択的に可能にする。関連づけられた分離チャネルの管腔を透過する光の少なくとも一部は、関連づけられた分離チャネルの試料導入端に導入された試料によって、光検出器アレイのそれぞれの感光性要素に当たって、吸光の測定に影響を与える。
Gilby他が記載しているシステムは、分離チャネルに衝突する光を制限し、PDAに与える強度が望ましい強度を下回るため、短所がある。さらに、開口部およびマスク要素と分離チャネル、例えばキャピラリーチューブとの位置を合わせることは、いくつかの理由により困難である。例えば、キャピラリーチューブは、一般には直径が均一ではなく、例えば直径公差が非常に大きいため、キャピラリーチューブを均等に配置することは困難である。さらに、例えば、マスク構造は、同一の光路を提供しないため、応答が非直線的になる。また、マスクは迷光を生成しうるため、検出限界が低下し、光ビームが分散し、検出器要素を逃れることができないため、隣り合うキャピラリーチューブからのクロストークを完全に排除しない。加えて、均一性の要件により、マスクは製造が困難になる。また、Gilbyは、試料とPDAを近づけすぎているため、迷光やクロストークが発生し、かつ最大光路長の利用が不可能になる。
Yeung他は、PCT出願WO01/18528A1において、マスクまたはスリットを使用することなく、多数の試料を同時に分析するための多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムであって、光源と、キャピラリーチューブの平面アレイと、光源と同軸上に配置され、多重キャピラリーチューブの平面アレイに直交して測定されたキャピラリーチューブの断面距離の少なくとも約10倍の距離で、キャピラリーチューブの平面アレイと同軸上かつ平行に配置された検出器とを備える多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムを開示している。
Yeung他が記載しているシステムは機能するが、いくつかの欠点がある。Yeungのシステムでは、検出器は、光源と同軸上に配置される。したがって、キャピラリーチューブの間を通る光と、キャピラリーチューブ(および試料)を透過する光はともに検出器に当たる。キャピラリーチューブの間を通る光は、何らかの測定値を表すものではないため対象とならないが、検出器によって登録され、関連するソフトウェアによって記録されるピークを与える。キャピラリーチューブの間を通る光は、検出器に到達しないのが好ましい。
加えて、Yeung他が記載しているシステムにおける試料移動速度は、特に高電流生成緩衝液を採用するいくつかのタイプの分離を行うときには、理想より遅くなる。これは、いくつかの緩衝液によって生成される高電流は、キャピラリーアレイに余剰のジュール熱をもたらし、分離の質および再現性を劣化させうることによる。そのような状況では、動作電圧を低くして、分析時間を長くすることが必要である。したがって、これらの状況では、分析時間を改善するアプローチが望まれる。
Yeungのシステムを使用する、Yeung他が記載しているいくつかの応用は、新規性があるが、すべての分離が、入口および出口貯留に対して同じ緩衝液を利用することにより、限界がある。Yeungは、アレイの異なるキャピラリーチューブに異なる緩衝液を使用する分離を同時に行ったが、キャピラリーチューブの出口端は、個別に束ねられ、個別の緩衝液貯留は、異なる緩衝液毎に使用されていた。このアプローチは、また、異なるキャピラリー束を個々にシリンジを用いて手で満たすことを必要とし、自動または使用の容易さの観点から実用的でない。
要約すると、他の多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムは存在するが、キャピラリーチューブの平面アレイにおけるキャピラリーチューブの間を通る光の大部分が検出器に到達せず、分離をより高速で行うことができ、最終的に、異なる緩衝液を異なるキャピラリーチューブで同時に、かつ自動的に調べることができるように設計された、マスクまたはスリットのないシステムが必要である。
本発明の一次的な目的は、改良された多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムによって上記の必要性を満たすことである。
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および/または利点は、明細書および請求項から明らかになるであろう。
本発明は、多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムである。具体的には、本発明は、そのすべてが参照により本明細書に組み込まれている、2001年3月15日に公開されたPCT出願WO01/18528A1においてYeung他が開示しているシステムに対する改良である。改良は三点である。第一に、光源は検出器と非同軸上に配置される。これにより、検出器に実際に当たる光の大部分が、試料を含むキャピラリーチューブを通ることになる。第二に、キャピラリーチューブの試料移動速度は、チューブの出口端を真空にすることによって高められる。したがって、速度およびデータ処理が向上する。第三に、単一の共通出口貯留が、異なる入口貯留と併用される。これは、動電的または真空により、異なる入口貯留からのキャピラリーチューブを満たすことによって、キャピラリーアレイの異なるキャピラリーチューブにおける異なる緩衝液条件を同時に評価する能力を相殺する。
先に説明したように、本発明は、多重吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムである。本発明のシステムおよび方法は、化学種の分離、検出および識別に向けられる。
図1を参照すると、10は、吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムを示す。光線14は、光源12を起源とし、次いでコリメーティングレンズ16、平面アレイのキャピラリーチューブ20、平坦フィールドレンズ22および光学フィルタ24を通って、検出器26で集光される。アレイブロック18は、平面にキャピラリーチューブ20を保持する。
光が光源12から放射される部分と、平面アレイのキャピラリーチューブ20との距離は、本発明を実行するのに重要ではない。しかし、光が光源12から放射される部分と、平面アレイのキャピラリーチューブ20のとの距離が短いほど、より多くの光が平面アレイのキャピラリーチューブ20によって受光される。平面アレイのキャピラリーチューブ20が受光する光が多いほど、検出が高感度になる。光が光源12から放射される部分と平面アレイのキャピラリーチューブ20との距離が大きくなるほど、平面アレイのキャピラリーチューブ20によって受光される光が均一になる。
好ましくは、平面アレイのキャピラリーチューブ20と検出器26との距離は、平面アレイのキャピラリーチューブ20の平面と直交して測定されたキャピラリーチューブ20の断面距離の少なくとも約10倍、より好ましくは約100倍である。重要な特徴としては、その距離は、アレイ全体が可視で、集中するような距離でなければならないことである。したがって、平面アレイのキャピラリーチューブ20と検出器との距離は、好ましくは約1センチメートルから約100センチメートル、より好ましくは約3センチメートルから約40センチメートル、最も好ましくは約20センチメートルから約40センチメートルである。
本発明は、光が光源12から放射される部分が検出器26と同軸上ではなく、非同軸上に配置されるという点で、Yeung他(PCT出願WO01/18528A1)と区別される。図2Aは、光が光源12から放射される部分が検出器26と同軸上に配置される従来技術(Yeung他)を示す図である。図2Bは、光が光源12から放射される部分が検出器26と非同軸上に配置される場合を示す図である。同軸配列を利用するときは、光が光源12から放射される部分、コリメーティングレンズ16、平面アレイのキャピラリーチューブ20、平坦フィールドレンズ22および検出器26は、すべて共通軸上に存在する。この配列では、光源12を起源とする光は、主に、アレイのキャピラリーチューブを直接通るか、キャピラリーチューブ20の間を通るか、キャピラリーチューブ20の壁によって屈折・吸収されることになる。(リニアフォトダイオードアレイ)検出器26(図4A)上で観察される得られるパターンは、キャピラリーチューブ20の間を通る光による高強度ピークと、キャピラリーチューブ20を直接通る光(所望の信号)を起源とするより低い強度ピークよりなる。これら2つのタイプのピークは、キャピラリーチューブ20壁に対応する最小値によって分離される。
非同軸配列では、光が光源12から放射される部分は、他の光学部品からわずかに非同軸上に移動する。光源12を移動させる重要な意義は、アレイのキャピラリーチューブ20の間を通る光からの検出器26上の信号を著しく小さくすることである(図4B)。その結果、キャピラリーチューブ20を通る光のみが、検出器26によって明確に観察される。
平坦フィールドレンズ22の中央と、コリメーティングレンズ16の中央と、光が光源12から放射される部分の中心とによって形成される角度は、ここではオフセット角度として定められる。例えば、同列配列では、オフセット角度は180°である。非同軸配列では、オフセット角度は180°より小さく、135°より大きい、好ましくは、オフセット角度は180°より小さく160°より大きい。
検出器26で異なるアレイのキャピラリーチューブ20の同時検出を行うときは、非同軸光源12配列は、同軸配列よりはるかに優れる。これは、非同軸配列を用いて検出器26上で観察される認識可能な信号のみが、それぞれのキャピラリーチューブ20を直接通る光である。したがって、個々の画素のアレイのキャピラリーチューブ20に対する自動選択および割当ては実行可能である。
対照的に、同軸配列を用いるときは、キャピラリーチューブ20の間を通る光が、検出器26上で追加的に観察される。この状況では、アレイのキャピラリーチューブ20の間を通る光は、アレイのキャピラリーチューブ20を直接通る光と間違われる可能性があり、検出器26の異なる画素に対する自動キャピラリーチューブ20の割当ての利用を複雑にする。
本発明は、さらに、キャピラリーチューブ20の出口端を緩衝液に浸漬させ、単に緩衝液に浸漬させるのではなく、ポンプのような真空源と動作可能に接続させる。分離時に電圧に加えて真空を適用することによって、電圧のみを用いて分離を付与する場合に比べて、分析時間を著しく短縮することが可能である。実施例2および3で実証されているように、真空補助により、キャピラリーチューブ20を移動する試料の移動時間が著しく短くなる。
図3は、真空媒介キャピラリー電気泳動のための好ましい設定を示す図である。理解しやすいように、1つのキャピラリーチューブ20のみを示す。キャピラリーチューブ20の入口端を、入口緩衝液トレイ30内の緩衝液に浸漬させる。入口緩衝液トレイは、アレイのキャピラリーチューブ20と連結する1から96の分離貯留で構成されうる。入口緩衝液トレイ30の上には、キャピラリーチューブ20は、回路板32に支持されている。回路板32は、キャピラリーチューブ20に電気接続を行うところでもある。次に、キャピラリーチューブ20は、アレイブロック18を通り、次いで貯留分流管36に接続された接続器具34に入り込む。キャピラリーチューブ20の出口端は、圧力または真空をキャピラリーチューブ20に加えることができ、キャピラリーチューブ20端部が貯留分流管36内の出口緩衝液と接触するように、気密シールを生成するように貯留分流管36に接続される。貯留分流管36の内部では、キャピラリーチューブ20に対して第2の電気接続がなされ、すべてのキャピラリーチューブ20は、貯留の底部の他の接続器具を通じて貯留分流管36を出る1つの出口チューブ38に統合される。出口チューブ38は、圧力変換器40を通り、次いで真空ポンプ44に接続されたマルチポート弁42に送りこまれる。マルチポート弁42は、ここでは必須ではない。真空ポンプ44は、貯留分流管36に直接接続することが可能である。マルチポート弁42は、緩衝液選択のみに使用される。真空ポンプは、好ましくは低レベルの真空を提供する。好適な真空ポンプの例としては、シリンジポンプまたは隔膜ポンプが挙げられる。シリンジプランジャ移動速度および距離を簡潔にコンピュータ制御できるため、シリンジポンプが好ましい。シリンジプランジャを短い距離だけ引くと、低レベルの真空が生成される。次いで、出口チューブ38は、マルチポート弁42から続いて、廃棄物容器46で終端する。通気チューブ50は、通気弁48を貯留分流管36に接続する。動作に際して、緩衝液は、入口緩衝液トレイ30からシステムを通じてシリンジに、シリンジが満たされるまで連続的に吸入され、次いで通気弁48を閉位置にしながら廃棄物容器46へと吸入される。圧力変換器40からの出力信号は、真空度が連続的に監視されるように、コンピュータにより監視される。真空度が予め設定したレベル、例えば−0.1psiを超えると、コンピュータが真空ポンプをオフにする。しかし、キャピラリーチューブ20から貯留分流管36への溶液の移動により、真空度が予め設定したレベルを下回ると、コンピュータは、真空ポンプをオンにして、適切な真空度を維持する。したがって、分離期間全体を通じて、貯留分流管36に対する一定の真空度が維持される。貯留分流管36に接続するすべてのキャピラリーチューブ20が同じ真空度に接する。真空度は、−0.01から2psiであるのが好ましい。真空度が高すぎると、試料がキャピラリーチューブ20の検出窓に速く移動してしまうため、合理的な分離が得られない。
提案する発明の他の新規の特徴は、単一の共通出口貯留分流管36で、異なる緩衝液を各キャピラリーチューブ20、およびそれに関連づけられた入口貯留を使用できる(例えば、96のキャピラリーチューブおよび96の個別的入口貯留を使用する場合は96までの異なる流動緩衝液を使用できる)ことである。出口貯留分流管36には共通の緩衝液または水が最初に満たされている。次いで、電気泳動的または真空を適用することによって、個々のキャピラリーチューブ20に入口側から緩衝液を満たすことができる。異なるキャピラリーチューブ20における異なる緩衝液と共通の貯留分流管36とを併用すると、高価な緩衝液は入口緩衝液トレイ30に加えればよいだけであるため、試薬コストを実質的に低減することができる。このアプローチを問題なく採用して、アレイの異なるキャピラリーチューブ20に異なる緩衝液を使用する分離を同時に行ったのは、これが最初である。pH、イオン強度、緩衝塩、および良好な分離を達成するための他の添加剤の使用を変えることによって、流動緩衝液条件を任意の分離に対してしばしば最適化しなければならないため、このアプローチは、CE法(実施例4)の開発を実質的に加速させるのに特に有用である。加えて、最適のキラルセレクタ添加剤(実施例5)の迅速な選択、およびpKa(実施例2)の測定は、実質的にこのアプローチの恩恵を受けたものである。
図5は、貯留分流管36の等角図である。貯留分流管36は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような不活性材料で構成されているのが好ましい。ポリプロピレンおよびポリエチレンはPETほど機械加工に適していない。PETは、一般には飲料水容器に使用される。PETは、硬く、堅牢で、強く、寸法的に安定し、非常に少量の水を吸収し、良好なガスバリヤ特性および濃酸、アルコール、グリースおよび油ならびにハロゲンに対する良好な耐薬品性を有するため好ましい材料である。例えば、他がそこから貯留を作った2つの材料であるアルミニウムやステンレス鋼より酸に不活性である。
貯留分流管の側面図、すなわち図6に示されている貯留分流管36上の側溝52は、水平支持体に装着されている。側溝52は、地面に対して平坦ではなく、対角線状にカットされている。貯留分流管36が水平支持体に装着されるときは、片側が他方より高くなる。
示されている貯留分流管36は、上部から中央の中央キャビティ56に達する、上面図、すなわち図7に示されている13の上部開口部54を有する。示されている貯留分流管36は、96キャピラリー電気泳動システムに対するものである。最も高い上部開口部54は、空気を中央キャビティから出し入れする弁48に接続されたフェルールから出る通気チューブ50を有する(図3)。より低い12の開口部は、フェルールを通り、中央キャビティに入り込む8つのキャピラリーチューブをそれぞれ保持する。8つのキャピラリーチューブのグループが束ねられ、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)管に接着される。結束チューブはフェルールを通じて挿入される。ファスナが、フェルールおよび結束チューブに接続される。これは、真空気密シールを形成する。理解しやすいように、1つのキャピラリーチューブ20のみを図3に示す。
接地ポート58は、図7に示すように、キャピラリー入口穴から45°の面上にある。開口部は、同じタイプの真空気密フェルールを含む。タングステン電極が、フェルールを通じて貯留に差し込まれている。
図8は、キャピラリー用開口部と接地ポートがともに中央キャビティに接続することを示す貯留分流管36の断面図である。
図9に示される貯留分流管36の各端部は、貯留キャビティに至る大きい開口部を有する。各開口部の周囲には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)o−リング60が存在する。末端蓋部は、それぞれ4つのねじでo−リングに対して密閉される。中央キャビティの内部には、末端蓋部のちょうど内側の底部端部に、図10に示す充填/排出開口部62が存在する。この開口部は、フェルールが存在する貯留の底部に繋がる。フェルールは、緩衝液を充填・除去するために、ポンプに動作可能に接続される。
図11は、末端蓋部64の側面図である。1つが、貯留分流管36の各端部に嵌合する(図9参照)。図12は、貯留分流管36の本体上のPTFEo−リング60と連結するボスを示す末端蓋部64の前面図である。図13は、末端蓋部64を本体に接続するためのねじ穴を示す末端蓋部64の背面図である。
貯留の中央キャビティ56は、43mlである。緩衝液容量は、緩衝液の濃度および体積の関数である。緩衝液が露光される可能性が高くなると、緩衝液容量が十分でなければ、中央キャビティにおける溶液のpHを著しく変化させうる水溶液における水および他の化合物の電気分解が生じるため、緩衝液容量が必要である。貯留の中央キャビティは、戻し無効空間の分だけ43mlより大きくなる。
「キャピラリーチューブ」20は、少なくとも3またはそれ以上、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも約90、そして望ましくは本明細書に記載のシステムによって収容可能な最大限の数を意味する。キャピラリーチューブ20は、光源12からの光が、光源12に直面するキャピラリーチューブ20の壁、キャピラリーチューブ20内の試料、検出器26に直面するキャピラリーチューブ20の壁を通ることを可能にする。したがって、キャピラリーチューブ20の壁は、望ましくは透明であるが、場合によっては、キャピラリーチューブ20の壁を半透明とすることができる。チューブの壁の少なくとも一部が、キャピラリーチューブ20内の試料を照射するような光源12からの光、および吸収種によって吸収されない光を透過させ、試料が検出器26によって検出可能であれば、キャピラリーチューブ20の壁全体が、上述したように光源12からの光を透過させる必要はない。
概して、キャピラリーチューブ20は、滑らかな表面および均一の厚さの壁を有し、試料中の吸収種によって吸収される光の波長の範囲にわたって透明で、その吸光度が検出または測定される材料で構成される必要がある。キャピラリーチューブ20の好ましい材料としては、プラスチック、水晶、溶融シリカおよびガラスが挙げられるが、それらに限定されない。キャピラリーチューブ20の断面は、本発明にとって重要ではない。しかし、キャピラリーチューブ20の断面が小さいほど、より少量の空間により多数のキャピラリーチューブ20を使用できるため、高度に多重化された用途においてキャピラリーチューブ20がより有用になる。同様に、キャピラリーチューブ20の壁の厚さは、本発明にとって重要ではない。壁は、キャピラリーチューブ20の構造的保全性を維持するのに十分な厚さである必要があるが、キャピラリーチューブ20の光の透過を不利に妨害するほど厚くすべきではない。キャピラリーチューブ20の形状も本発明にとって重要ではない。キャピラリーチューブ20は、任意の好適な形状を有することができる。しかし、キャピラリーの好ましいサイズおよび形状は、外形150μm、内径75μm、および円形である。望ましくは、キャピラリーチューブ20の形状は、密に充填されやすく、容器による迷光の生成を最小限にする。キャピラリーチューブ20は、好ましくは長さが約10cmから約200cmである。
キャピラリーチューブ20は、Polymicro Technologies、Inc.(アリゾナ州Phoenix)を含むいくつかの供給源によって市販されている。キャピラリーチューブ20は、好ましくは、機械的に安定するように、ポリアミドのようなポリマーが塗布される。光源12で照射される領域では塗布剤を除去しなければならない。ポリマー塗布剤を除去するのに、エキシマレーザを使用することができる。
好ましくは、平面アレイのキャピラリーチューブ20は、実質的に平行で、互いに隣り合う。隣り合うキャピラリーチューブ20は、それらの長さのすべてまたは一部に沿って互いに物理的に接触することができるが、キャピラリー壁の直径またはアレイの他の特徴のわずかな不一致により、それらが全長に沿って接触することを防ぐことができる。平面アレイのキャピラリーチューブ20は、望ましくは、フリッカノイズを低減するために、固定的に装着される。
電気泳動分離に用いられる電位は、本発明にとって重要ではない。典型的な電位は、5000から30000Vである。
その方法を通じて、特に平面アレイのキャピラリーチューブ20の付近で大量の熱が生成する場合は、その熱を消散させるために冷却を採用すべきである。過度の熱は、隣り合うキャピラリーチューブ20の間の機械的振動をもたらし、それが過度のノイズをもたらすことになる。キャピラリーチューブ20をファンで冷却することが可能である。
検出器26は、吸収を検出する任意の好適な手段を備えることができる。好ましくは、検出器26は、リニアアレイに配置されるのが望ましい複数の感光性要素のような複数の吸収検出要素を備えるが、二次元の画像アレイ検出器を使用することが可能である。望ましくは、検出器26は、リニアアレイのキャピラリーチューブ20と平行かつ並列になる。検出器26は、望ましくは、フリッカノイズを低減するために、固定的に装着される。
好ましくは、検出器26は、リニアフォトダイオードアレイ(PDA)である。望ましくは、PDAは、リニア画像センサチップ、ドライバ/増幅器回路、および望ましくは熱電気的にセンサチップを約0℃から約−40℃の温度まで冷却する温度コントローラを取り入れている。温度を下げると、ダークカウントが低下し、温度変動が最小になるため、広範なダイナミックレンジにわたって確実な測定を行うことが可能になる。ドライバ/増幅器回路は、望ましくは、リニア画像センサが必要とするマスタクロックパルスおよびマスタ開始パルスを生成するためのパルス生成器としても機能することが好ましいI/Oボードを介してコンピュータに接続される。PDAは、二次元的ではなく、直線的に記録する。好ましくは、取得されたデータは、リアルタイムでハードディスクに直接書き込まれる。また、好ましくは、PDAの少なくとも10の要素からの信号がリアルタイムで表示される。
好ましくは、PDAは、直線的に並んだ画素を備え、この場合は、各キャピラリーチューブが、約10未満の画素、より好ましくは約7から約9の画素に光学的に結合され、そのうちのいくつかは、キャピラリーの壁に結合され、そのうちの少なくとも1つは、キャピラリーの管腔に結合される。露光された画素は、入射光の強度に比例する電子信号を生成する。
光源12は、好ましくは、約180nmから約1500nmの範囲の波長の光を放射する。好適な光源12の例としては、水銀(紫外(UV)光吸収用)、タングステン(可視光吸収用)、ヨード(UV光吸収用)、亜鉛(UV光吸収用)、カドミウム(UV光吸収用)、キセノン(UV光吸収用)または重水素(可視光吸収用)ランプが挙げられる。望ましくは、光源12は、対象となる化学種によって吸収されることになる波長の光を放射する。標準的な吸収分光計を使用して、どの波長の光が対象となる化学種によって吸収されるかを判断することが可能である。あるいは、そのような情報を提供するスペクトル表は、当該技術分野において、国立科学技術研究所などを通して入手可能である。望ましくは、より小量の吸収化学種を検出できるように、検出または測定される所定の化学種に対して最大吸収波長の光が選択される。光源12は、点源でありうる。また、好ましくは、光源12は、約0.5mWから約50mWのパワー出力を有する。
光学フィルタ24は、望ましくは、平面アレイのキャピラリーチューブ20と検出器26との間に配置される。光学フィルタ24は、外部環境からの迷光が検出器26に到達するのを防止する。フィルタ24は、光源12から放射される波長およびその付近の波長の光を透過させ、それ以外の波長の光を遮断する。
平坦フィールドレンズ22は、望ましくは、平面アレイのキャピラリーチューブ20と検出器26との間に配置される。平坦フィールドレンズ22は、各試料において1つまたは複数の吸収化学種によって吸収されない光を検出器26に結合する。本発明の脈絡では平坦フィールドレンズではないレンズを使用することができるが、フィールド全体を均一に描写しない限り不利である。結果的に、フィールドの縁が歪み、レンズのフィールドの縁に配置されたキャピラリーチューブ20の吸収が検出または測定できなくなる。平坦フィールドレンズ22は、平面アレイの画像を検出器26の面に反転させる。
コリメーティングレンズ16は、望ましくは、光源12と平面アレイのキャピラリーチューブ20との間に配置される。コリメーティングレンズ16は、光源12からの光を集光して、キャピラリーチューブ20をより効果的に照射する。
任意の好適な方法によって、平面アレイの多重キャピラリーチューブ20における各キャピラリーチューブ20に試料を導入することができるが、試料は、圧力、重力、真空、キャピラリーまたは電気泳動作用によってキャピラリーチューブ20に導入されるのが好ましい。
上記の部品は、実質的に、そして望ましくは完全に迷光を除去するために配置される。二種類の迷光が存在する。一種類の迷光は、側壁および内腔を有するキャピラリーチューブ20に起因するグレアである。他の種類の迷光は、他のキャピラリーチューブ20の存在によるものである。この種類の迷光は、「クロストーク」と称する。クロストークは、基本的には、他のキャピラリーチューブ20からのグレアである。したがって、実質的に、そして望ましくは完全にそれら二種類のグレアを除去するために、試料と平坦フィールドレンズ22の間に十分な距離が必要である。距離が大きくなるにつれて迷光が減少する速度により、容器からのグレアのほとんどが除去されることになる。容器内の完全吸収材料を測定することによってグレアを評価することができる。何らかの光が検出された場合は、その光はグレアによるものである。
好ましくは、生データ集合は、シングルダイオード電気泳動図に抽出され、連続的なブランク参照(対照)として緩衝液のみを含むキャピラリーチューブ20を使用して、検出器26で収集された透過光強度を吸光度値に変換することによって分析される。あるいは、5つ、好ましくは3つの隣り合うダイオードを、アレイのキャピラリーチューブ20毎に合計して、全体的な光強度を高めることができる。1つの分析物ピークの付近の基線の一部分を用いて、電気泳動図における根二乗平均ノイズを得る。信号を変形させることなく、ノイズを著しく低減するために、数学的平滑化を用いることができる。この点において、平滑化のためのより多くのデータ点を確保するために、できるだけ高いデータ取得率を採用すべきである。二項、ボクスカーおよびSavitzky−Golay平滑化を含む様々なアルゴリズムが、数学的平滑化の好ましい方法である。
本発明を限定するのではなく、例示するために以下の実施例を示す。
(光源が検出器と同軸上および非同軸上に配置された検出器出力の比較)
図4Aは、光源が検出器と同軸上に配置された検出器出力を示す図である。x軸は、PDAの個々のフォトダイオードを表す(1ピクセル=1フォトダイオード)。y軸は、実測光強度を表す。10のキャピラリーチューブが、選択された100画素ウィンドウ内で観察される。最高強度の丸形ピークは、キャピラリーチューブの間の空隙を通る光に対応し、より低強度のピークは、キャピラリーチューブを通る光に対応する。最小点(谷)は、キャピラリー壁を通る光に対応する。
図4Bは、光源が検出器と非同軸上に配置された検出器出力を示す図である。x軸は、PDAの個々のフォトダイオードを表す(1画素=1フォトダイオード)。y軸は、実測光強度を表す。11のキャピラリーチューブが、選択された100画素ウィンドウ内で観察される。この配列では、各強度ピークは、アレイの単一のキャピラリーを通る光に対応する。キャピラリーチューブの間を通る光は最小限まで低減される。この配列では、キャピラリーチューブの間を通る光に対応する大きいピークから選択することもないため、特にソフトウェアプログラムが、キャピラリーチューブを通る光に対応するピークを識別するのが著しく容易になる。
(真空補助がある場合とない場合における安息香酸の移動時間およびpK分析の比較)
薬剤成分のpK値は、薬剤の発見において基本的重要性を有する。pK値は、化合物のイオン化可能化学官能基が50%イオン化されるpHと定義され、分子の重要な物理化学特性で、溶解性、会合、錯体化および生物学的活性に影響を与える。logPow値と同様に、pK値についても、開発過程の初期に薬剤化合物を評価することが大いに望ましい。多波長UV分光、およびpH2から12の直線的pH勾配を用いる最近導入された分光法(Tan他、Analytica Chimica Acta 434、157〜167(2001年))は、一日当たり300までの化合物のpK値を評価することが可能であるが、薬剤発見の初期にしばしば存在する試料不純物を区別することが不可能であるとともに、異なるスペクトル特性を有するためには、分子の異なるイオン化状態を必要とし、特性が常に満たされるとは限らない。逆に、CEは分離方法であるため、所望の化合物から不純物を分解することが可能であり、CEでは、pHの関数としての化合物の電気泳動移動性のみが測定されるため、分子のスペクトル差は必要とされない。
CEによってpK値を評価するための現行の方法は、単一キャピラリーアプローチを用い、分離を助けるために圧力を加えても、1つの化合物に対するpK値を求めるのにまだ約15から60分間を必要とする。本発明は、単一キャピラリーアプローチに比べて、スループットの実質的な向上を提供する(現在では、96キャピラリーアレイで1時間当たり16までの化合物)。このスループットの向上は、アレイの異なるキャピラリーに異なるpH緩衝液を使用して、pHレンジ全体を同時に調べた結果である。提案する発明の上記の真空補助機能を用いて、異なるpH緩衝液が異なるキャピラリーに導入される。
図5は、異なるpH緩衝液をアレイの異なるキャピラリーに使用することによって得られた安息香酸のpK分析(pK文献値:4.18)を示す図である。8×12マトリックスの異なる緩衝液をアレイに注入することにより、96キャピラリーアレイを使用して、8までの異なる化合物を12の異なるpH値において調べることが可能である。図14Aおよび14Bでは、表示された12の電気泳動図を同時に得た。図14Aおよび5Bの両方における試料は、中性マーカとして0.1(体積)%ジメチルスルフォキサイド(アスタリスクで表示)を加えた200ppm安息香酸水溶液で構成されていた。安息香酸は、pHレンジの大部分を通じて少なくとも部分的に負に帯電しているため、DMSO中性マーカの後を移動する。各電気泳動図は、pHが2.33から10.21の範囲にある異なる流動緩衝液を含んでいたアレイの異なるキャピラリーに対応する。12成分緩衝液シリーズを利用した。どの緩衝液も、20mMのイオン強度に調製され、pHを高めるために、リン酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、2−(N−オリフォリノ)エタンスルホン酸(MES)、N−(2−アセトアミノ)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、2−[(2−ヒドロキシ−1、1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸(TES)、[(2−ヒドロキシ−1、1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸(TAPS)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)および3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)を含んでいた。キャピラリーチューブには、最初は、pH9.0の20mMイオン強度ホウ酸塩緩衝液を満たし、続いて、10分間にわたって−1.0psiの真空度を用いることによって入口トレイから異なるpH緩衝液でキャピラリーを満たした。同じ96キャピラリーアレイ(75μmL.D.、150−μmO.D.、有効長さ40cm;全長60cm)を両方の分離に使用した。8秒間にわたって−0.3psiで試料を真空注入した。真空補助を用いずに(図14A)、また10分間の−0.4psiの真空補助を用いて(図14B)、15kV、40分間の動作時間で分離を行った。
図14Aは、真空補助を用いずに、2.3から10.2の範囲のpHに対して得られた電気泳動図を示す図である。安息香酸についての移動時間は、pH4から8の中間pH範囲において非常に長く、4.5から7のpHでは40分間で安息香酸が観察されない。これは、より低いpH値では強いEOFが存在しないためであり、酸性pK値を求めるためのこの技術(真空補助なし)の応用性を制限するものである。
図14Bは、分離に−0.4psiの真空補助を加えた場合と同じ実験条件を用いて、安息香酸について得られた電気泳動図を示す図である。分析時間を著しく減少させて約5分間とし、pHの関数としてその電気泳動移動性をプロットすることによって、安息香酸に対するpK値を問題なく求めることができる。得られたS字形プロットの変曲点は、pK値に対応する。これは、分離に真空補助を提供して、臨床上妥当な(pH2から10の)範囲にわたるpKaを問題なく求めることの必要性を照明するものである。異なるキャピラリーに異なるpH緩衝液を仕込むことによって、単一キャピラリー順次アプローチに比べてスループットを実質的に向上させる。
(真空補助がある場合とない場合のlogPow分析における移動時間およびピーク形状の比較)
本実施例は、薬剤成分の親油性の測定において電気泳動移動を助けるために真空を用いる必要性を示すものである。相対的な薬剤親油性は、1−オクタノール相と水相の間の化合物の平衡濃度比として定められるオクタノール−水分配係数(logPow値)に最もしばしば相関づけられる。LogPow値は、細胞膜の薬剤輸送特性を予測するのに用いられ、定量的な構造・活性関係に適用されている。製薬業界において盛んになりつつある傾向は、薬剤開発プロセスの初期に薬剤候補化合物の物理化学特性を測定することであり、そのような情報は、薬剤発見における全体的な成功率を高めることが可能である。したがって、組み合わせた方法を用いた薬剤候補合成の迅速な成長を考慮するとき、logPowおよびpK値のような物理化学特性を迅速に推定するための分析アプローチが大いに求められる。
2つの標準的な化合物に対するミクロエマルジョン流動緩衝液における薬剤の電気泳動移動性を測定することによって、logPow値を推定することが可能である。第1の標準化合物(DMSO)は、電気浸透流(EOF)、およびミクロエマルジョンへ導入されていない化合物の移動時間をマークする。末端標準化合物(ドデシルベンゼン)は、ミクロエマルジョン移動時間をマークする。これらの移動時間を用いることで、そのlogPow値に変換される薬剤化合物の容量係数を計算することが可能になる。図15Aは、0.25体積%のジメチルスルホキシド(DMSO)、600ppmのカフェインおよび0.08%ドデシルベンゼンを含む試料混合物に対して得られた移動時間対吸光度のプロット(電気泳動図)を示す図である。より小さい移動時間(約7分間)のピークはDMSOである。より長い移動時間(約9分間)のピークはカフェインである。ドデシルベンゼンに対応するピークははっきりとは見えない。試料を流動緩衝液に溶解させ、10秒間にわたって−0.2psiの真空度を用いて、流動緩衝液を含むキャピラリーチューブに導入した。流動緩衝液は、8.16%の1−ブタノール、1.19%のn−ヘプタン、3.31%のドデシル硫酸ナトリウム、および87.34%の68mM3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(pH10.3)を含むミクロエマルジョン溶液で構成されていた。ミクロエマルジョン緩衝液によって生成された比較的高電流は、歪んだピーク、および許容不可能なほど長い分析時間をもたらすキャピラリーアレイにおけるジュール加熱の影響を最小限にするために、低い動作電圧(6kV)が採用されたものである。末端標準化合物、すなわちドデシルベンゼンは、約55分で移動するが、これらの条件下でははっきりと視覚化されない。これは、ドデシルベンゼンの移動時間が長すぎるため、ピーク形状が損なわれることに起因しうる。
図15Bは、分離を助けるために−0.05psiの真空を適用した場合の同じ分離を示す図である。最小移動時間(約7分間)のピークはDMSOである。中間ピーク(約8分間)はカフェインで、最長移動時間のより広いピーク(約17分間)はドデシルベンゼンに対応する。真空補助を加えると、ピークがはるかに鋭くなって、基線が図15Aより低ノイズになり、ここでは末端ドデシルベンゼン標準化合物が目に見えるため、logPow測定が可能になる。より鋭いピークは、また、より正確な移動時間選定を促し、分析の精度を向上させる。重要なことは、全体的な分析時間が1時間から20分未満に低減されたということである。(96キャピラリーアレイにおける)96までの個別の化合物を、記載したキャピラリーアレイを使用して、それぞれのlogPow値について同時に評価することが可能であったため、本発明の真空補助システムによって提供されるより高い全体スループットが、薬剤発見に極めて有益になる。
(本発明を用いたCE分析法開発時間の実質的な短縮)
本実施例は、本発明を用いて、CE法開発時間を著しく短縮することを証明するものである。たいていの分析技術と同様に、CEでは、可能な限り短い分析時間で可能な限り高質のデータを提供するように、分析方法を最適化することが必要である。CEにおいて、これは、流動緩衝塩および添加剤濃度、pHおよび音強度の最適化を含むことが最も多い。本実施例では、6つの異なる可能な流動緩衝液のいずれが最良の解決策を提供するのかを評価するための時間が著しく短縮される。システムは、オペレータが単一の系統で異なる分離条件を同時に調べることを可能にするため、このことが可能になる。図16は、共通の出口貯留はホウ酸塩緩衝液を含み、6つの異なる流動緩衝液を96キャピラリーアレイの各々の16のキャピラリーに充填したこのコンセプトを実証するものである。すべての96のキャピラリーチューブに、最初に50mMホウ酸塩緩衝液(pH9.0)を満たし、その後15分間にわたって、15kVの電圧を用いて、6つの異なる緩衝液をアレイの各々の16のキャピラリーに電気泳動的に充填した。その試料は、(移動順に)それぞれ250ppmの濃度のカフェインと、4−アセトアミドフェノールと、2−アセトアミドフェノールと、アセチルサリチル酸との混合物を含んでいた。試料を10秒間にわたって−0.3psiで真空注入した。15kVの電圧で分離を行った。緩衝液は以下の通りとした。緩衝液1は、50mMのホウ酸(pH9.0);緩衝液2は、45mMのホウ酸(pH9.0)、10%メタノール;緩衝液3は、25mMのホウ酸(pH9.0)、25mMのSDS;緩衝液4は、25mMのホウ酸(pH9.0)、25mMのSDS、10%メタノール;緩衝液5は、25mMホウ酸(pH9.0)、50mMのSDS;かつ緩衝液6は、25mMのホウ酸(pH9.0)、50mMのSDS、10%メタノールとした。6つの異なる緩衝液の分離効率波を同時に監視した。96までの異なる流動緩衝液を潜在的に一系統で評価できたことを確認するのは容易である。
図16は、96キャピラリーチューブアレイの代表的なキャピラリーチューブによる結果を示す図である。図16は、最良の流動緩衝液について判断を下すのに必要な系統の数が、6つの分離を行うのに必要な時間から、1つの分離を行うのに必要な時間まで減じられたことを示している。本実施例では、緩衝液1を、最良の流動緩衝液として選択した。緩衝液3、5および6は、分析を完全に解決しなかった。緩衝液2および4は、メタノールを含んでいたが、より良好な性能を示さなかった。全体的に、このアプローチを用いて、最良の方法を選択する時間が、数時間から数分に短縮された。
(本発明を用いてキラル分析の最適化を著しく迅速化する)
本実施例は、本発明を用いることで、鏡像異性分離を行うための最適なキラルセレクタを迅速に決定することを実証するものである。キャピラリー電気泳動は、鏡像異性分離を行うのに効果で特殊化されたカラムを必要とする従来のキラル液体クロマトグラフィアプローチに比べて、いくつかの実質的な利点を提供する。CEでは、単一の汎用カラムを使用することができ、分離を達成するために、様々なキラルセレクタを背景電極に追加する。汎用的なキラル分解剤が存在しないため、最適なセレクタが決定されるまで多くのセレクタを順次評価しなければならないことが最も多い。これらのキラルセレクタは非常に高価でありうる。使用するセレクタの量、および最適なセレクタを選択するのに必要な時間を最小にすることによって、キラル分析のための全体コストを著しく低減することができる。
本実施例では、25mMのリン酸および15mMのトリエチルアミン(pH2.5)よりなる低コスト流動緩衝液を共通の出口貯留に仕込み、最初にキャピラリーに充填した。本発明の真空補助デバイスを使用して、3つの異なるキラルセレクタ、すなわちα−、β−およびγ−硫酸シクロデキストリンを含む流動緩衝液を96キャピラリーアレイの異なるキャピラリーに注入し、同時に評価した。アレイの24のキャピラリーのみがセレクタを含み、他のキャピラリーは出口緩衝液のみを含んでいた。4つの異なる分析物、すなわちアルプレノール、p−クロロアンフェタミン、イソプロテレノールおよびメトプロロールに対する異なるキラルセレクタによって提供される分離効率を同時に監視した。様々な分析物を250ppmの濃度で調製し、−0.3psiで8秒間にわたって真空注入し、−5.5kVの電圧を用いて分析を行った。用いたキャピラリー寸法は75−μmI.D.、150−μmO.D.、有効長さ28cm、全長52cmであった。
表1は、鏡像異性解像度(R)および全体移動時間の観点からデータをまとめたものである。各化合物について、少なくとも1つのセレクタが、25分間未満で、鏡像異性解像度(R>1)を提供したことは明らかである。1時間以内にピークが観察されなかった(−−)場合は、キラルセレクタと分析物の相互作用が弱すぎて、全体的な移動性を分析物に付与できないものと想定された。このアプローチは、どのキラルセレクタが適切であるかを判断するための時間を著しく短縮し、いくつかの異なる分離系統を実行する必要性をなくす。このアプローチを用いることによって、分析者に対するコストを下げながら、多くの異なるタイプのセレクタの相対的な鏡像異性選択性を同時に調べることが可能である。
Figure 2006519363
上記の実施例から、本発明は、少なくともその提示目的のすべてを達成するとともに、非同軸設定、真空の利用、および試験キャピラリーにおける異なる緩衝液の同時流動を可能にするための共通の出口貯留の使用は、すべて基本的なYeung試験システムの改良である。本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、システムおよびその動作手法に対する小さな変更を加えることができることはいうまでもない。
吸光度ベースキャピラリー電気泳動システムの概略図である。 図2Aは、検出器と同軸上に配置された光源の概略図である。
図2Bは、本発明による、検出器と非同軸上に配置された光源の概略図である。
本発明の真空補助システムを備える部品の概略図である。 図4Aは、比較を目的とした、光源が検出器と同軸上にある検出器出力を示す図である。
図4Bは、本発明による、光源が検出器と非同軸上にある検出器出力を示す図である。
貯留分流管の等角図である。 装着用多角形溝を示す貯留分流管の側面図である。 キャピラリーチューブ、電極および通気のための開口部を示す貯留分流管の上面図である。 キャピラリー開口部と中央キャビティの接続、および電極開口部と中央キャビティの接続を示す貯留分流管の断面図である。 中央キャビティの端部の周囲にo−リング溝を有する貯留分流管の端面図である。 貯留を満たす、または除液するための開口部を有する貯留分流管の底面図である。 貯留分流管に対する末端蓋部の側面図である。 貯留分流管の端部のo−リングが嵌るボスを示す貯留分流管に対する末端蓋部の前面図である。 末端蓋部を貯留分流管の端部に取りつけるためのねじ穴を示す貯留分流管に対する末端蓋部の背面図である。 図14Aは、真空補助がない場合の緩衝液pHの関数としての安息香酸についての移動時間を示す図である。
図14Bは、真空補助がある場合の緩衝液pHの関数としての安息香酸についての移動時間を示す図である。
図15Aは、真空補助がない場合のDMSO、カフェインおよびドデシルベンゼンの分離を示す図である。
図15Bは、真空補助がある場合のDMSO、カフェインおよびドデシルベンゼンの分離を示す図である。
異なる緩衝液におけるカフェイン、4−アセトアミドフェノール、2−アセトアミドフェノールおよびアセチルサリチル酸の分離を示す図である。

Claims (8)

  1. 耐酸性筐体構造と、
    緩衝液を保持するための、前記筐体構造内に配設されたキャビティと、
    キャピラリーチューブを前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記筐体構造における複数の開口部と、
    電極を前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記筐体構造における少なくとも1つの開口部と、
    前記キャビティを通気するための少なくとも1つの他の開口部とを備える多重キャピラリー電気泳動システムのための貯留分流管。
  2. 前記構造を確保するために、前記筐体構造における第1および第2の側面と、前記筐体構造の前記対向側面における第1の溝および第2の溝を有することをさらに備える請求項1に記載の貯留分流管。
  3. 前記第1および第2の溝は傾斜している請求項2に記載の貯留分流管。
  4. 前記緩衝液を前記キャビティから排出し、前記キャビティを緩衝液で満たすための前記構造体における接続孔をさらに備える請求項1に記載の貯留分流管。
  5. 前記キャピラリー受入開口部の各々にはねじ山が形成されている請求項1に記載の貯留分流管。
  6. 前記耐酸性構造は、ポリエチレンテレフタレートを含む請求項1に記載の貯留分流管。
  7. 緩衝液を保持するためのその内部のキャビティと、キャピラリーチューブを前記キャビティ内の前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記キャビティにアクセスするための複数の開口部と、電極を前記キャビティ内の前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記キャビティにアクセスするための開口部と、前記キャビティを通気するための開口部とを有する貯留分流管と、
    前記キャビティ内に伸長する電極と、
    前記キャビティの各端部に嵌合する末端蓋部と、
    前記キャビティ内に伸長する複数のキャピラリーチューブと、を備える多重キャピラリー電気泳動に使用するための貯留分流管システム。
  8. 緩衝液を保持するためのその内部のキャビティと、キャピラリーチューブを前記キャビティ内の前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記キャビティにアクセスするための複数の開口部と、電極を前記キャビティ内の前記緩衝液に接触するように受け入れるための前記キャビティにアクセスするための開口部と、前記キャビティを通気するための開口部とを有する貯留分流管を含む、多重キャピラリー電気泳動システムにおける改良。
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