JP2006517942A - 動物の免疫を向上するためのシステアミンを含む組成物 - Google Patents

動物の免疫を向上するためのシステアミンを含む組成物 Download PDF

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Abstract

動物の免疫を向上させるために、システアミン、その塩、またはシステアミンを含む組成物もしくはその塩の新しい使用を提供する。

Description

本発明は、動物の免疫を調節するための、特に脊椎動物の免疫を向上するためのシステアミンまたはシステアミン含有組成物の使用に関する。
動物の生存は、有効な免疫系に依存している。動物の免疫系、特に多くの器官および細胞で構成されている脊椎動物の免疫系は、感染症、疾病および外来物質、例えばウイルスおよび細菌に対して体を防御する。疾病を治療するためにあるいは体の通常の健康状態を大きく向上させるために、体の免疫を増幅させるための種々の組成物が提案されてきた。例えば、HIV感染症のための幾つかの医薬品は、患者の通常免疫の向上に努めることによってHIV感染患者を治療する。しかしながら、これらの医薬品は常に信用できるものではなく、多くの望ましくない副作用を引き起こす傾向にある。
従って、上記問題を解決すること、あるいは少なくとも前記公知技術に代わる有用なものを提供することが本発明の目的である。本発明は、動物の免疫の調節に使用するための組成物を提供する。前記組成物は単独で使用されてもよいし、あるいは他の現存の組成物または医薬品と組み合わせて使用されてもよい。
本発明の第1の側面によれば、動物の免疫を向上させるための、システアミン、その塩、またはシステアミンもしくはその塩を含む組成物の使用が提供される。
本発明の第2の側面によれば、システアミン、その塩、またはシステアミンもしくはその塩を含む組成物を含む、動物の免疫を向上させるための組成物が提供される。
本発明の第3の側面によれば、上述した組成物を含む動物の免疫を向上させるための、動物用飼料添加物が提供される。
本発明の第4の側面によれば、上述した組成物を含む動物の免疫を向上させるための、動物用飼料が提供される。
本発明の第5の側面によれば、システアミン、その塩、またはシステアミンもしくはその塩を含む組成物を動物に投与することを含む、動物の免疫を向上させる方法が提供される。
免疫の向上とは、動物体内のインターロイキン-2(IL-2)のレベルを増加させることを含み得る。また、免疫の向上とは、インターロイキン-6(IL-6)のレベルを増加させることを含み得る。特に、免疫の向上とはまた、動物体内のリンパ球の産生を刺激することを含み得る。研究は、より高いレベルのIL-2またはIL-6が一般により強い免疫系に対応することを示した。上述の使用が脊椎動物、例えばウシおよび家禽に特に有効であることを同定した。
好ましくは、前記組成物は、1〜95wt%のシステアミンまたはその塩、ならびにシクロデキストリンおよびその誘導体を含む群から選択された安定剤を含む包接化合物ホスト材料組成物を含む。適切には、システアミン含有組成物は、1〜75wt%のシステアミンまたはその塩を含む。より適切には、システアミン含有組成物は、1〜40wt%のシステアミンまたはその塩を含む。
好ましくは、システアミン含有組成物は、1〜60wt%の包接化合物ホスト材料組成物を含む。適切には、システアミン含有組成物は、10〜40wt%の包接化合物ホスト材料組成物を含む。包接化合物ホスト材料組成物に含まれる安定剤は、シクロデキストリン(-CD)、メチルβ-シクロデキストリン(M-β-CD)、ヒドロプロピルβ-シクロデキストリン(HP-β-CD)、ヒドロエチルβ-シクロデキストリン(HE-β-CD)、ポリシクロデキストリン、エチルβ-シクロデキストリン(E-β-CD)および枝分れしたシクロデキストリンを含む群から選択される。
好ましくは、システアミン含有組成物は、少なくとも1つのフィラー、崩壊剤、結合剤、香料および付香剤、ならびにコーティング材料を含む。特に、システアミン含有組成物は、1〜20wt%のコーティング材料を含む。有利には、コーティング材料は腸溶性であり、かつセルロースアセテートフタレート、スターチアセテートフタレート、メチルセルロースフタレート、フタル酸からのグルコースまたはフルクトース誘導体、アクリルおよびメタクリルコポリマー、ポリメチルビニルエーテル、無水マレイン酸コポリマーの部分的にエステル化された物質およびホルモゼラチン(formogelatine)を含む群から選択される。
好ましくは、システアミン含有組成物は、1〜90wt%のフィラーを含む。適切には、システアミン含有組成物は1〜60wt%のフィラーを含み、フィラーは粉末セルロース、デンプンおよび硫酸カルシウムを含む群から選択される。
好ましくは、システアミン含有組成物は、5〜50wt%の結合剤および崩壊剤を含む。適切には、システアミン含有組成物は、15〜35wt%の結合剤および崩壊剤を含む。結合剤および崩壊剤は、ヒドロプロピルスターチ、微生物のアルギン酸塩、微結晶セルロースおよびデンプンを含む群から選択される。
好ましくは、システアミン含有組成物は、その香味を増強するための0.05〜0.3wt%の香料および付香剤を含む。
適切には、システアミン含有組成物は顆粒状に形成され、各顆粒は少なくとも1層のコーティング材料を含む。システアミン含有組成物は好ましくは顆粒状に形成され、その内部にあるシステアミンまたはその塩は、包接化合物ホスト材料組成物によって周囲から遮蔽されている。システアミン含有組成物の各顆粒は、直径0.28〜0.90mmの大きさとすることができる。この範囲の大きさをもつ顆粒は、動物によってより容易にのみ込まれ得る。システアミン含有組成物は、好ましくは腸溶性のコーティング材料によって被包される。
システアミン含有組成物は、動物飼料添加物の製造のために使用され得る。システアミン含有組成物はまた、動物飼料の製造のために使用され得る。特に、システアミン含有組成物は、動物への経口投与に適合され得る。しかしながら、動物の免疫を向上させるシステアミンは、他の手段、例えば直接的な注入によって動物に投与され得る。
本発明は、システアミンまたはシステアミン含有組成物が動物、例えば乳牛に投与されたときに、その免疫を調節する活性、特にその免疫を向上させる活性を示すという実証に基づいている。この発見以前には、システアミンまたはその変異体または誘導体が前記活性を示すであろう開示も示唆もなかった。本発明はまた、動物の免疫を向上させるための飼料および飼料添加物ならびに動物の免疫を向上させるための方法を提供する。
システアミンの1つの効果は、PRC特許公開番号CN 1358499および国際特許公開番号WO 02/48110に開示され、その内容は本明細書に組み込まれる。しかしながら、動物の免疫を向上させる効果は、システアミンのこれまで知られていなかった効果である。動物の免疫についてのシステアミンまたはシステアミン含有組成物の効果を以下に説明する。生理的活性を有するシステアミンは、成長刺激因子として機能すると考えられている。天然のシステアミンは、パントテン酸の補酵素パターンである補酵素A(CoA-SHまたはCoAとしても知られている)の一部である。代謝の過程において、補酵素Aは、補酵素Aのヒドロスルフリルと連結したジヒドロスルフリルまたはヒドロスルフリルの変異体のキャリアとして機能する。
他の動物、例えばブタ、家禽、ニワトリ、ヤギ、ウサギ、および魚について行われた実験は、システアミンが動物のソマトスタチン(SS)を枯渇させ得ることを示した。これは、動物の血中の成長ホルモンのレベルを増加させると同時に、インシュリン様成長因子I(IGF-I)、インシュリン、トリヨードサイロニン(T3)、トルチロキシン(trthyroxine)(T4)、およびベータ-エンドルフィン(ベータ-END)を含む種々の他の成長刺激因子のレベルを上昇させる。
本発明に関しては、システアミンが、インターロイキン-2(IL-2)および/またはインターロイキン-6(IL-6)のレベルを増加させることによって免疫を向上させ得ることを示す。
IL-2は、サイトカインとして知られる可溶性の調節タンパク質の分類に属する。IL-2は、抗原、有糸分裂促進物質および他のサイトカインによる活性化の後にT(H)リンパ球および他の細胞によって分泌される133アミノ酸からなる糖タンパク質である。IL-2は、Tリンパ球の増殖および細胞傷害性を刺激し、NK細胞、Bリンパ球、マクロファージおよび単球の殺菌性および細胞傷害性活性を増強する(Sule NS, Nerurkar RP, Kamath S; 2001; Interleukin-2 as a therapeutic agent; J Assoc Physicians India. 49: 897-900)。これは、IL-2が免疫系の重要な役割を担うことを示している。
研究は、IL-2が、HIV疾患の全ての段階のHIV感染患者において広がるHIVの縮小を誘導することを示した(Paredes R, Lopez Benaldo de Quiros JC, FernandezCruz E, Clotet B, Lane HC; 2002; The potential role of interleukin-2 in patients with HIV infection. AIDS Rev 4(1) : 36-40)。IL-2はまた、ヒトの確立された進行中の癌(Rosenberg SA. 200; Progress in the development of immunotherapy for the treatment of patients with cancer; J Intern Med 250 (6): 462-75)、転移性の黒色腫、骨髄性白血病、および腎細胞癌(Atkins MB ; 2002 ; Interleukin-2: clinical applications; Semin Oncol 29 (3 Suppl 7): 12-7)の後退を媒介する有望な免疫療法的薬剤である。
しかしながら、本出願を出願する時点で、IL-2の最初の肯定的な臨床報告が医学文献に登場してから約15年が経過している。また、IL-2が単独であるいは疾病の対応の中の化学療法もしくは生物学的療法と組み合わせて使用される標準的治療薬として承認され、IL-2の中程度の連続的注入投与が欧州において承認されてから10年、IL-2の大量の瞬時投与がアメリカ合衆国における一般的使用において承認されてから5年が経過している(Dillman RO. 1999. What to do with IL-2? Cancer Biother Radiopharm 14(6): 423-34)。動物の免疫を向上させるために使用されるIL-2が広く受け入れられる前にかなり長い時間を要した。
多数の文献は、重要な乳房免疫細胞機能についての組み換え型(rb)IL-2の免疫調節能力を示している。インビボおよびインビトロの研究は、rbIL-2が単核細胞の増殖を著しく増強することを示す(Torre, PM. Konur PK. and Oliver SP; 1992; Proliferative response of mammary gland mononuclear cells to recombinatant bovine interleukin-2; Vet; Immunol. Immunopathol. 32: 351)。研究は、乳房の組織から単離されたリンパ球の集団がIL-2でのインビトロ培養の後に細胞傷害性および殺菌性活性を増大させることを示している(Shafer- Weaver KA. and Sordillo LM ; 1996; Enhancing bactericidal activity of bovine lymphoid cells during the peripartument period; J. Dairy Sci. 79: 1347) (Sordillo LM. Campos M. and Babiuk LA; 1991; Antibacterial activity of bovine mammary gland lymphocytes following treatment with interluekine-2; J. Dairy Sci. 74: 3370)。
次にIL-6に注目すると、Bリンパ球、ヘルパーTリンパ球、細胞傷害性Tリンパ球、およびキラー細胞を含む免疫系の大部分の主要なエフェクター細胞に効果を及ぼす。インビトロで培養されたBリンパ球において、IL-6は、B細胞の免疫グロブリン分泌形質細胞への遷移中の最終段階の分化因子として重要である。さらに、IL-6は、一次ではなく二次のインビボ抗体反応を増強することが示されている。これらのおよび他のデータは、IL-6が抗原特異的免疫反応の発達において重要な役割を果たすことを示唆する。
多くの研究は、IL-6が末梢および胸腺T細胞の両方の増殖に影響を与えることができることを示している。さらに、IL-6は、胸腺前駆体から細胞傷害性T細胞への分化を刺激することができる。IL-6は、ナチュラルキラー細胞の活性を増大させることが解っている。
造血におけるサイトカインの機能についての最近の研究は、IL-6がインターロイキン-3(IL-3)と協力して幹細胞の分化を促進することを示している。
炎症におけるインビボのIL-6の役割は、結合組織マトリックスを酵素的に分解する急性期蛋白質、例えばコラゲナーゼ、ストロメライシン、72kDaのゼラチナーゼの生成の肝臓反応を開始させることである。IL-6はまた、おそらく組織分解活性の平衡を調節することによって局所組織部位での炎症の役割を果たす(Richards CD, Scamurra RW, and Murtaugh MP. Interleukin-6.pl55-157.In : Cytokines in animal health and disease. 1995. Edited by Michael J. Myers and Michael P. Murtaugh. Marcel Deckker, Inc. New York, Basel, Hong Kong)。
2つの種類のエフェクター機構が免疫反応を仲介する。抗体と呼ばれる特異的分子は、幾つかの免疫反応を仲介する。抗体の合成は、Bリンパ球またはB細胞と呼ばれるリンパ球の一部で起こる。抗体に仲介された免疫は体液性免疫と呼ばれる。他の免疫反応は細胞によって仲介される。血中の全ての種類の白血球は、細胞に仲介された免疫に関与する。しかしながら、反応の特異性は、Tリンパ球またはT細胞と呼ばれるリンパ球の一部に依存する。成熟T細胞は、ヘルパーT細胞、細胞傷害性サプレッサーT細胞、および記憶T細胞を含む。ヘルパーT細胞は、外来抗原を認識し、その抗原に対する他のリンパ球(B細胞およびT細胞)の反応を促進する因子を放出することによって初期免疫反応に必要とされる。標的細胞と接触する細胞傷害性T細胞は、標的細胞、例えば腫瘍または外来細胞を破壊するための「致死的一撃」を与える。
ある天然の化合物は、リンパ球を分裂させる能力をもつ。これらの化合物の中で最も重要なものは、レクチンと呼ばれるタンパク質のファミリーであり、通常は植物から単離される。レクチンの例としては、ベニバナインゲン(Phaseolus vulgaris)から得られうるフィトヘムアグルチニン(PHA)、およびタチナタマメ(canavalis ensiformis)から得られうるコンカナバリンA(Con A)が含まれる。これらのレクチンは、ヌクレオシドの取り込み、リン脂質の合成、DNAの合成、および細胞の分裂を刺激するためにリンパ球の膜上の糖と特異的に結合する能力をもつ。PHAは、最初にT細胞の分裂を刺激する。これらの有糸分裂促進物質は、T細胞の分化を補助するのに使用され得、かつ刺激された反応の測定によって、非免疫性の刺激に反応するT細胞系の能力を実証するために使用され得る(Sule NS, Nerurkar RP,KamathS. 2001. Interleukin-2 as a therapeutic agent. J Assoc Physicians India. 49:897-900)。
本発明は、動物の免疫を向上させるためのシステアミンの使用を教示する。システアミンはソマトスタチンのレベルを枯渇させ、成長ホルモンのレベルを増加させると考えられており、有糸分裂促進物質誘導型のリンパ球の増殖の増大をもたらす。特に、本発明は、システアミン含有組成物、マイクロカプセル中に被包されたシステアミンの化合物を使用する。以下の実験は、免疫系および動物の免疫についてのシステアミンまたはシステアミン含有組成物の効果を実証しようとする。実験はまた、動物の血清IL-2の濃度および血しょうIL-6の濃度についてのシステアミンまたはシステアミン含有組成物の効果を実証しようとする。
本発明での使用に適したシステアミン含有組成物は、1〜95wt%のシステアミン(またはその塩、例えば、システアミン塩酸塩、またはシステアミンの他の薬学的に許容され得る酸付加塩)および1〜80wt%の担体(例えば包接化合物ホスト材料)の2つの主要な成分を含む。システアミンの化学式はHSCH2CH2NH2である。以下にいう「システアミン」という用語は、システアミンおよび/またはその塩様化合物を意味する。システアミンおよびその塩は、化学文献の中でよく知られている。
システアミンの塩の一般的化学式は、C2H7NS.Xであり、式中、XはHCl、H3PO4、重酒石酸塩、サリチル酸塩とすることができる。使用されるシステアミンは、好ましくは薬学的に許容され得る標準物質であり、かつその中の炭素、水素、窒素および硫黄の含量はそれぞれ31.14wt%, 9.15wt%, 18.16wt%および41.56wt%である。システアミン含有組成物中のシステアミンの実行可能な含量は1〜95wt%の範囲であるが、システアミンの1〜75wt%の好ましい範囲、1〜40wt%のより好ましい範囲が使用され得る。システアミンは、システアミン含有組成物の主要な活性成分の1つである。しかしながら、システアミン含有組成物中のシステアミンの含量が95wt%を越える場合、前記組成物の基礎飼料との混合がかなり困難になり、かつ動物の免疫を向上させるための組成物の効果が妨害されるおそれがあることが確認されている。
包接化合物ホスト材料は、シクロデキストリンおよび/またはその誘導体を主として含み、これは、メチルβ-シクロデキストリン(M-β-CD)、ヒドロプロピルβ-シクロデキストリン(HP-β-CD)、ヒドロエチルβ-シクロデキストリン(HE-β-CD)、ポリシクロデキストリン、エチルβ-シクロデキストリン(E-β-CD)および枝分れしたシクロデキストリンを含む群から選択される。一般的なシクロデキストリンの化学式は(C6O5H9)n.(C6O5H9)2であり、その構造式は以下のとおりである。
Figure 2006517942
式中、α-CD n=4;β-CD n=5;γ-CD n=6。(シクロデキストリンはα-D-グルコピラノースの環状オリゴマーである。)
β-CD形態のシクロデキストリン分子の内径は、包接プロセスの使用を含む、システアミン含有組成物の調製のための包接化合物ホスト材料として特に適した候補となる約6〜8Åである。従って、β-CD形態のシクロデキストリンが好んで使用される。これには注目すべき価値がある。以下にいう「シクロデキストリン」という用語は、シクロデキストリンおよび/またはその誘導体を意味する。システアミンを分解から安定化および保護する性質を有するシクロデキストリンの任意の誘導体が使用され得る。例えば、上述したシクロデキストリンまたはその誘導体のグループの任意の1つが使用され得る。
システアミン含有組成物中の包接化合物ホスト材料の実行可能な含量は1〜80wt%の範囲であるが、包接化合物ホスト材料の1〜60wt%の好ましい実行可能な範囲、10〜40wt%のより好ましい実行可能な範囲が使用され得る。使用される包接化合物ホスト材料の実際の量は、システアミン含有組成物を調製するのに使用されるシステアミンの実際の量に依存する。
システアミン含有組成物はまた1〜90wt%のフィラーを含み得るが、フィラーの1〜60wt%の好ましい実行可能な範囲、1〜40wt%のより好ましい実行可能な範囲がまた組成物中に使用され得る。実際の含量は、使用されるシステアミンおよび包接化合物ホスト材料の実際の量に依存する。フィラーは、粉末セルロース、スターチおよび硫酸カルシウム(例えばCaSO4.2H2O)を含む群から選択され得る。フィラーの含量がシステアミン含有組成物中で90wt%を越える場合、主要な活性成分の含量がその分だけ減少してしまい、システアミン含有組成物は動物の免疫を向上させる効果が減少してしまうことに注目すべきである。
システアミン含有組成物はまた、5〜50wt%の崩壊剤および結合剤を含み得るが、10〜40wt%の好ましい実行可能な範囲、15〜35wt%のより好ましい実行可能な範囲が使用され得る。実際の含量は、システアミン、包接化合物ホスト材料および使用される他の成分の実際の含量に依存するであろう。結合剤および崩壊剤は、ヒドロプロピルスターチ、微生物のアルギン酸塩、微結晶セルロースおよびスターチを含む群から選択される。組成物中の崩壊剤および結合剤の含量が5wt%未満である場合、生成された組成物の顆粒は必要とされる硬度を欠くであろうことが確認されている。
さらに、組成物の製造が非常に難しくなる。しかしながら、崩壊剤および結合剤の含量が50wt%を越える場合、得られた組成物は過度の硬度を有し、特に、結合剤の含量が崩壊剤および結合剤の混合物の中で大部分を占める場合、この傾向は顕著となる。これは動物の腸による組成物の吸収を難しくするであろう。
システアミン含有組成物はまた、香味エッセンスになり得る0.05〜0.3wt%の香料および付香剤を含み得る。
システアミン含有組成物はまた、1〜20wt%のコーティング材料を含み得るが、好ましい実行可能な範囲は1〜15wt%であり、より好ましい実行可能な範囲は2〜10wt%である。実際の含量は、システアミン、包接化合物ホスト材料および使用される他の成分の実際の量に依存するであろう。コーティング材料は、好ましくは腸内といったアルカリ性環境中で溶解する腸溶性である。コーティング材料は、セルロースアセテートフタレート、スターチアセテートフタレート、メチルセルロースフタレート、フタル酸からのグルコースまたはフルクトース誘導体、アクリルおよびメタクリルコポリマー、ポリメチルビニルエーテル、無水マレイン酸コポリマーの部分的にエステル化された物質およびラック(lac)およびホルモゼラチン(lac and formogelatine)を含む群から調製されかつ選択される。コーティング材料の含量が1wt%未満である場合、組成物の顆粒が、保護層として機能するコーティング材料によって完全に覆われないことが確認されている。すなわち、システアミン含有組成物は、腸によって吸収される前に動物の血流中で分解されてしまう。他方、コーティング材料の含量が15wt%を越える場合、組成物中の活性成分は、組成物から有効に放出されないおそれがある。すなわち、意図した免疫の調節が達成できないであろう。
本発明に使用されるシステアミン含有組成物は小さな顆粒の形状であって、その各々が実質的に0.28〜0.90mmの好ましい直径をもつ。これらの顆粒は、マイクロ被包方法を使用して調製される。前記方法は、包接性質をもつ高分子物質を使用することを含む。高分子物質は、上述したような包接化合物ホスト材料(当該材料は主としてシクロデキストリンを含むことができる)とすることができる。高分子物質は、システアミンの分子を包み込むための分子カプセルとして機能し、それによって組成物中のシステアミンは、周囲の光、熱、空気および湿気から保護および遮蔽される。すなわち、システアミンの安定性が保存される。マイクロ被包方法に使用される包接化合物ホスト材料は、好ましくは6〜12のグルコース分子をもつ環状多糖体化合物を含み、Bacillusの存在中でシクロデキストリングリコシドトランスフェラーゼおよびデンプンを反応させることによって生成される。急性、準急性、および慢性毒性試験を使用する種々の研究は、前記高分子物質が非毒性であることを示した。マイクロ包接プロセスに続いて、各顆粒は、少なくとも1つのおよび好ましくは多数の上述したコーティング材料の層でコーティングされてもよい。次に、本発明に使用されるシステアミン含有組成物を調製するための方法のより詳細な説明を提供する。
ポリテトラフルオロエチレンで連結され、ポリテトラフルオロエチレン被覆の撹拌機を備えたジャケット型反応器では、4080gのエタノール中75wt%システアミン塩酸塩溶液を、窒素が主である雰囲気に加える。使用されるシステアミンの純度、融点および燃焼残渣は、好ましくはそれぞれ98%以上、66〜70℃、および0.05%以下である。その後、1200gのβ-シクロデキストリンを窒素ガスの保護下で反応器中に同じように加えた(β-シクロデキストリンの品質は食品添加物としての要件に基づいている。特に、乾燥ベースの純度は、98%を越え;乾燥による損失重量は10.0%未満であり;燃焼残渣は0.2%未満であり;重金属の含量は10ppm未満であり;ヒ素含量は2ppm未満である)。その後、混合物を40℃で3時間にわたって加熱した。その後、加熱を停止し、2時間にわたって撹拌を続け、そこから得られた生成物を40〜50℃の温度で真空乾燥させた後にスクリーンフィルター(例えば40メッシュ)を通してすり砕き、ふるい分けた。組成物の成分と接触するおそれのある装置の全ての部分は、好ましくはステンレス鋼製であるべきである。
タンク型ミキサーでは、上述したように包接プロセスを受ける4200g(乾燥ベースで)のシステアミン、2600gのフィラー、ならびに1200gの崩壊剤および1700gの結合剤を、乾燥環境の保護下で加えた。これらの成分を十分に混合し、適切な量の無水エタノールを加え、これと共に混合した。得られた混合物は、中程度の硬度をもつ軟質材料であり、手のひらで軽く握って球状に成形することができる。その後、得られた球形の混合物を軽くたたいて砕いてもよい。窒素の保護下で造粒機によって混合物をペレット化した後、ここから得られた小さな顆粒を、直ちに流動床乾燥機に導入し、実質的な真空環境中で40〜50℃の温度で乾燥させた。
腸溶性コーティング材料を、以下の製剤を含む方法によって調製した:セルロースアセテートフタレート8.0g、ポリエチレングリコールテレフタレート2.4ml、エチルアセテート33.0mlおよびイソプロピルアセテート33.6ml。得られた顆粒を、窒素の保護下で少なくとも1層、好ましくは上記した腸溶性コーティング材料の多数の層で均一に被覆する。腸溶性コーティング材料はアルカリ性環境下でのみ溶解する。これは、システアミンが組成物から早急に逃れることを防ぎ、あるいは未だ動物の胃の中にある段階で分解されることを防ぐ。システアミンが逆に動物の胃の粘膜を刺激するおそれがある。しかしながら、システアミンが比較的わずかな副作用しかもたないことには価値がある。
得られたシステアミン含有組成物の顆粒を、真空乾燥機中で40〜50℃の温度で完全に乾燥させる。その後、全ての溶剤を取り除く。得られた顆粒を室温まで冷却し、このマイクロカプセルを、片持ち梁式2重らせん混合機(cantilever double helix blender)によって適切な量の香料および付香剤とともに混合した。システアミン含有組成物は、その内部にシステアミン塩酸塩およびシクロデキストリンをもち、かつその外部が腸溶性コーティング材料で覆われたマイクロカプセルである。
生産された組成物は、滑らかな表面、良好な流動性質をもつ小さな顆粒(または微粒子)形状を示し、かつ様々な動物の餌と容易に混合することができる。組成物の顆粒の直径は、好ましくは0.28〜0.90mmである。組成物はまた優れた安定性を有する。組成物を封止されたプラスチックバックでパッケージし、かつ低温で暗く乾燥した場所で1年間にわたって貯蔵した後、その性質が変化しないことが解っている。従って、これは飼料添加物としての要件を満たす。
上述した特定の構成をもつ組成物は、システアミン単独と比較して多数の利点をもつ。第1に、それが生産された後、組成物中に含まれるシステアミンの活性が保存される。これは、組成物が飼料添加物として使用され、使用前に比較的長期間にわたって貯蔵されるときに重要である。第2に、組成物は、摂食した動物での任意の顕著な胃の副作用を引き起こさない。第3に、組成物の活性が貯蔵中だけではなく、より重要なことにそれが動物の腸に到達するまで保存される。第4に、組成物は任意の基礎飼料と容易に混合することができるので、大規模ベースで費用効率的に家畜に簡単に投与することができる。別個の手順や注入は全く不要である。
システアミンまたはシステアミン含有組成物を有する飼料を投与することが動物の免疫を向上させることを実証するために様々な実験を行った。その2つの実験を以下に詳細に説明する。
実験
実験1
背景情報
百頭のホルスタイン牛を実験に使用した。乳牛の平均体重は約600kgであった。乳牛は、上述したようなシステアミン含有組成物で2日間前処理した。実際の実験は13週間続けた。
材料
システアミン含有組成物は、約30wt%のシステアミンと安定剤として役立つシクロデキストリンを含む他の成分とで構成された微小丸薬形態である。組成物中のシクロデキストリンの含量は10wt%である。組成物はWalcom BioChemicals Industry Limitedによって調製された。
手順
乳牛を試験群および対照群に分けた。試験群にコーンミール飼料を介して所定量のシステアミン含有組成物を投与し、対照群にはシステアミン含有組成物を投与しなかった。乳牛に1日3回、0730、1430および2130に餌を与えた。
第5週目の処理期間の終わりに尾部静脈の穿刺によって乳牛から血液サンプルを収集した。2mlの各々の血液サンプルを1500rpmで15分間遠心分離した。上清を集めIL-2分析のために-20℃で貯蔵した。IL-2 RIA Kit(Institute of Radioimmunological Technique in Military Hospital, Chinaによって製造された)でIL-2濃度を決定した。また、乳牛の血液サンプルを使用して白血球の数を決定した。同じようにIL-6の濃度を決定した。
乳牛の試験群および対照群から得られたデータを分析し、MEAN±STANDARD ERRORとして表示した。乳牛の2つの群から得られた結果をT-検定によって比較した。
結果および考察
30g/日のシステアミン含有組成物を投与された乳牛の試験群は、対照群の乳牛と比較して約29%高いIL-2の血清濃度を示した。以下の表1は、乳牛の2つの群のIL-2、IL-6および白血球のレベルを要約している。
Figure 2006517942
29%増のIL-2濃度は、統計学的に著しく有意であった(P<0.01)。また、末梢血の白血球の数を決定したが、乳牛の試験群と対照群との間に有意な差異が認められなかったことは注目すべきである。これは、検出された高濃度のIL-2がシステアミン含有組成物によって刺激され、かつ他の因子によっては刺激されないことを示している。
前記結果はまた、乳牛の試験群が22.8%高いIL-6の血しょう濃度をもつことを示している。
この実験結果は、システアミンがIL-2およびIL-6のレベルを増加させることによって動物の免疫系を調節および増強することを示している。
実験2
背景情報
64頭のホルスタイン牛を実験に使用した。乳牛を、各群32頭をもつ試験群および対照群に無作為に分けた。
材料
実験1に使用した同じシステアミン含有組成物をこの実験においても使用した。
手順
出生後約20週目から開始して、試験群の各乳牛にシステアミン含有組成物の20g/日の初期量を投与した。その後、システアミン含有組成物の投与量を徐々に段階的に60g/日まで増加させ、続いて実験の終わりに向けて30g/日まで減少させた。システアミン含有組成物での処理は140日間にわたって続けた。飼料を介して乳牛にシステアミン含有組成物を投与した。飼料はコーンミール粉末を含む。乳牛の対照群にはシステアミン含有組成物を全く投与しなかった。乳牛に1日3回餌を与えた。
140日の実験期間の終わりに、乳牛の2つの群の血液サンプルを、尾部静脈を通して得た。血液サンプルを血液凝固防止のためにヘパリンと混合した。血液サンプルを培養培地(RMPI 1640)中でインキュベートし、ここから白血球細胞を単離した。
乳牛の試験群からのサンプルの単離された白血球細胞を2つのバッチに分け、1つのバッチにはフィトヘマグルチニン(PHA)を加え、もう一方のバッチにはPHAを加えなかった。その後、血液サンプルの2つのバッチには3H-TdRを加え、72時間にわたってインキュベートした。
その後、サンプルをシンチレーションカウンターによって3H-TdR取り込みのレベルについて測定した。3H-TdR取り込みのレベルは、cpmで表示した。
その後、刺激指数(SI)を以下の式に基づいて計算した。
Figure 2006517942
乳牛の対照群から得た血液サンプルを同様に処理し、そのSIを計算した。
結果および考察
以下の表2は、乳牛の2つの群の平均SI値を要約する。
Figure 2006517942
表2に示したように、乳牛の試験群のSI指数は、乳牛の対照群の試験結果よりも36%高い29.73±3.53であった。より高いSI指数は、乳牛の試験群の血液中のリンパ球の数がより多く、一般に向上した免疫を示すことを意味する。
上述した2つの実験から、システアミン、またはシステアミン含有組成物が動物の免疫を向上させるのに有効であることが解った。特に、システアミン、またはシステアミン含有組成物は、インターロイキン-2のレベルを増加させ、またT細胞の生成を刺激するのに有効である。
さらなる研究は、システアミンが特に脊椎動物においてその免疫を向上させるのに有効であることを示した。
向上した免疫とともに、家畜を飼育するファームはより高い生産力を獲得することが考えられる。例えば、食用牛を飼育するファームは、その向上した免疫のために動物の死亡率が低下し、より高い生産高を獲得するであろう。また、本発明によるシステアミンまたはシステアミン含有組成物を、患者の免疫を向上させるためにヒトに使用することが考えられる。例えば、HIV感染患者を治療するために、システアミンを従来のAIDS製剤と組み合わせて使用することができる。
上記した参照文献(参照文献中で引用した参照文献を含む)および以下に挙げた参照文献の各々の内容は、本明細書中にその全体が組み込まれる。多数の変形、修飾、およびさらなる実施形態が可能であり、それに応じて、全ての変形、修飾および実施形態が本発明の範囲内にあるとみなされるべきであることには留意すべきである。
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Claims (52)

  1. 動物の免疫を向上させるための、システアミン、その塩、またはシステアミンを含む組成物もしくはその塩の使用。
  2. 前記免疫の向上が、前記動物におけるインターロイキン-2(IL-2)のレベルを増加させることを含む請求項1に記載の使用。
  3. 前記免疫の向上が、前記動物におけるインターロイキン-6(IL-6)のレベルを増加させることを含む請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記免疫の向上が、前記動物におけるリンパ球の生成を刺激することを含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の使用。
  5. 前記動物が脊椎動物である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の使用。
  6. 前記組成物が、1〜95wt%のシステアミンまたはその塩と、シクロデキストリンおよびその誘導体を含む群から選択される安定剤を含む包接化合物ホスト材料組成物とを含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記システアミン含有組成物が、1〜60wt%の前記包接化合物ホスト材料組成物を含む請求項6に記載の使用。
  8. 前記システアミン含有組成物が、少なくとも1つのフィラー、崩壊剤、結合剤、ならびに香料および付香剤を含む請求項1ないし7のいずれか1項に記載の使用。
  9. 前記システアミン含有組成物が、コーティング材料を含む請求項1ないし8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 前記システアミン含有組成物が、1〜20wt%の前記コーティング材料を含む請求項9に記載の使用。
  11. 前記コーティング材料が腸溶性である請求項9または10に記載の使用。
  12. 前記コーティング材料が、セルロースアセテートフタレート、スターチアセテートフタレート、メチルセルロースフタレート、フタル酸からのグルコースまたはフルクトース誘導体、アクリルおよびメタクリルコポリマー、ポリメチルビニルエーテル、無水マレイン酸コポリマーの部分的にエステル化された物質およびホルモゼラチンを含む群から選択される請求項9ないし11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 前記システアミン含有組成物が、1〜90wt%の前記フィラーを含む請求項8に記載の使用。
  14. 前記フィラーが、粉末セルロース、デンプンおよび硫酸カルシウムを含む群から選択される請求項8または13に記載の使用。
  15. 前記システアミン含有組成物が、5〜50wt%の前記結合剤および前記崩壊剤を含む請求項8、13および14のいずれか1項に記載の使用。
  16. 前記結合剤および前記崩壊剤が、ヒドロプロピルスターチ、微生物のアルギン酸塩、微結晶セルロースおよびデンプンを含む群から選択される請求項8および13ないし15のいずれか1項に記載の使用。
  17. 前記システアミン含有組成物が、その香味を増強するために0.05〜0.3wt%の前記香料および付香剤を含む請求項8および13ないし16のいずれか1項に記載の使用。
  18. 前記システアミン含有組成物が顆粒状に成形され、前記顆粒の各々が前記コーティング材料の少なくとも1層を含む請求項9ないし12のいずれか1項に記載の使用。
  19. 前記システアミン含有組成物が顆粒状に成形され、その顆粒中のシステアミンまたはその塩がその周囲から前記包接化合物ホスト材料組成物によって遮蔽される請求項6または7に記載の使用。
  20. 前記システアミン含有組成物の前記顆粒の各々が、直径0.28〜0.90mmの範囲の大きさを有する請求項18または19に記載の使用。
  21. 前記システアミン含有組成物が、前記腸溶性コーティング材料によって被包されている請求項11に記載の使用。
  22. 動物飼料添加物の製造のための請求項1ないし21のいずれか1項に記載の使用。
  23. 動物飼料の製造のための請求項1ないし22のいずれか1項に記載の使用。
  24. システアミンまたはその塩を含む、動物の免疫を向上させるための組成物。
  25. 前記免疫の向上が、前記動物におけるインターロイキン-2(IL-2)のレベルを増加させることを含む請求項24に記載の組成物。
  26. 前記免疫の向上が、前記動物におけるインターロイキン-6(IL-6)のレベルを増加させることを含む請求項24または25に記載の組成物。
  27. 前記免疫の向上が、前記動物におけるリンパ球の生成を刺激することを含む請求項24ないし26のいずれか1項に記載の組成物。
  28. 前記動物が脊椎動物である請求項24ないし27のいずれか1項に記載の組成物。
  29. 1〜95wt%のシステアミンまたはその塩と、シクロデキストリンおよびその誘導体を含む群から選択される安定剤を含む包接化合物ホスト材料組成物とを含む請求項24ないし28のいずれか1項に記載の組成物。
  30. 前記システアミン含有組成物が、1〜60wt%の前記包接化合物ホスト材料組成物を含む請求項29に記載の組成物。
  31. 前記システアミン含有組成物が、少なくとも1つのフィラー、崩壊剤、結合剤、ならびに香料および付香剤を含む請求項24ないし30のいずれか1項に記載の組成物。
  32. 前記システアミン含有組成物が、コーティング材料を含む請求項24ないし31のいずれか1項に記載の組成物。
  33. 前記システアミン含有組成物が、1〜20wt%の前記コーティング材料を含む請求項32に記載の組成物。
  34. 前記コーティング材料が腸溶性である請求項32または33に記載の組成物。
  35. 前記コーティング材料が、セルロースアセテートフタレート、スターチアセテートフタレート、メチルセルロースフタレート、フタル酸からのグルコースまたはフルクトース誘導体、アクリルおよびメタクリルコポリマー、ポリメチルビニルエーテル、無水マレイン酸コポリマーの部分的にエステル化された物質およびホルモゼラチンを含む群から選択される請求項32ないし34のいずれか1項に記載の組成物。
  36. 前記システアミン含有組成物が、1〜90wt%の前記フィラーを含む請求項31に記載の組成物。
  37. 前記フィラーが、粉末セルロース、デンプンおよび硫酸カルシウムを含む群から選択される請求項31または36に記載の組成物。
  38. 前記システアミン含有組成物が、5〜50wt%の前記結合剤および前記崩壊剤を含む請求項31に記載の組成物。
  39. 前記結合剤および前記崩壊剤が、ヒドロプロピルスターチ、微生物のアルギン酸塩、微結晶セルロースおよびデンプンを含む群から選択される請求項31または38に記載の組成物。
  40. 前記システアミン含有組成物が、その香味を増強するために0.05〜0.3wt%の前記香料および付香剤を含む請求項31に記載の組成物。
  41. 前記システアミン含有組成物が顆粒状に成形され、前記顆粒の各々が前記コーティング材料の少なくとも1層を含む請求項32ないし40のいずれか1項に記載の組成物。
  42. 前記システアミン含有組成物が顆粒状に成形され、その顆粒中のシステアミンまたはその塩がその周囲から前記包接化合物ホスト材料組成物によって遮蔽される請求項29または30に記載の組成物。
  43. 前記システアミン含有組成物の前記顆粒の各々が、直径0.28〜0.90mmの範囲の大きさを有する請求項41または42に記載の組成物。
  44. 前記システアミン含有組成物が、前記腸溶性コーティング材料によって被包されている請求項34に記載の組成物。
  45. システアミン、その塩、または請求項24ないし44のいずれか1項に定義されたシステアミン含有組成物を含む、動物の免疫を向上させるための動物飼料添加物。
  46. システアミン、その塩、または請求項24ないし44のいずれか1項に定義されたシステアミン含有組成物を含む、動物の免疫を向上させるための動物飼料。
  47. システアミン、その塩、または請求項24ないし44のいずれか1項に定義された組成物を動物に投与することを含む、動物の免疫を向上させるための方法。
  48. 実質的に上述したような、システアミン、その塩、またはシステアミンを含む組成物もしくはその塩の使用。
  49. 実質的に上述したような、動物の免疫を向上させるための組成物。
  50. 実質的に上述したような、動物の免疫を向上させるための動物飼料添加物。
  51. 実質的に上述したような、動物の免疫を向上させるための動物飼料。
  52. 実質的に上述したような、動物の免疫を向上させるための方法。
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