JP2006516607A - コーティングした薬物粒子用の懸濁液ビヒクル - Google Patents
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Abstract
本発明は、コーティングした薬物粒子用の懸濁液溶媒に関する。コーティングした薬物粒子は、苦味のマスキングに使用するのに適している。開示した本懸濁液溶媒により、平均粒子径が約50μmから約600μmであるコーティングした薬物粒子が、空気の存在下で振とうした後、沈殿や浮上をせず、長時間懸濁した状態を保つことができる。本発明の懸濁液溶媒によって、コーティングした薬物の経口多回投与用懸濁液を調製することができ、時間が経過しても、この懸濁液から一定の投与量を分取することが可能である。本発明の乾燥製剤、方法及び懸濁液溶媒は、特に、リネゾリドのように不快な味のする薬物の投与に適している。
Description
(関連出願との関係)
本特許出願は、2003年1月31日に出願された米国仮特許出願第60/444,311号の利益を主張する。
本特許出願は、2003年1月31日に出願された米国仮特許出願第60/444,311号の利益を主張する。
本発明は、マイクロカプセル化薬物粒子などのコーティングした薬物の懸濁液、及び空気の存在下で振とうした後、そのコーティングした薬物粒子が、粘稠な溶液中に顕著な沈殿や浮揚を起こさずに、長期間にわたって懸濁した状態を保持する手段に関する。詳細には、本発明は、コーティングしたリネゾリド粒子の多回投与用懸濁液などのコーティングした薬物粒子の多回投与用懸濁液に関する。
医薬懸濁液製剤は、小児、高齢者、及び機能不全や機能障害によって錠剤やカプセル剤を燕下することが不可能または困難な人を含むその他の人々に対して、薬物の経口投与を行うために長く用いられてきた。懸濁液製剤は、固体形状の薬物を使用の直前に液体中に懸濁して単回のみ使用するか、それとも、固体形状の薬物を液体中に懸濁してから多回使用するかのいずれかで設計されているのが一般的である。多回投与用処方懸濁液は、乾燥製剤として薬局に送られ、販売の直前に水又はその他の水溶液に加えて、懸濁するのが一般的である。
マイクロカプセル化薬物などコーティングした薬物の懸濁液の場合、時間と共に、沈殿したり、及び/又は、懸濁液の液面に浮揚することが知られている。国際公開番号WO 98/17250号(EURAND INTERNATIONAL S.P.A.)の2ページを参照されたい。コーティングした薬物の懸濁液の場合では、沈殿よりも浮揚の方が、かなり一般的な問題であると思われる。沈殿及び/又は浮揚によって、製剤中の薬物濃度が均一ではないという結果が生じる。このような不均一製剤を使用することによって、過量投与や過小量投与が起こるおそれがある。
液体溶媒中に懸濁した固体を含む医薬品懸濁液を調製する人にはよく知られていることであるが、溶媒全体に懸濁した固体の均一性はストークスの法則を用いて近似することができる。この法則を下記に示したが、これは、粒子が全て球体であると仮定した場合のニュートンの第二法則の近似式である。
v = d2(ρs − ρl)/18η、式中
v = 沈降速度 = ds/dt = 時間当たりの移動距離(上向き又は下向き)
d = ストークス径(等値球直径)
ρs = 固体の密度
ρl = 液体の密度
g = 重力による加速度
η = 懸濁剤(液体)の粘性
v = 沈降速度 = ds/dt = 時間当たりの移動距離(上向き又は下向き)
d = ストークス径(等値球直径)
ρs = 固体の密度
ρl = 液体の密度
g = 重力による加速度
η = 懸濁剤(液体)の粘性
沈降速度(v)がプラスであるとき、懸濁粒子は下向きの方向に移動すると考えられる(沈降又は沈殿)。沈降速度がマイナスであるとき、その粒子は上向きの方向に移動すると考えられる(浮揚)。ストークスの法則の考察やそれを用いて懸濁液中の浮揚や沈降を予測におけるその使用については、Dell, Sheila M.ら、"Avicel
(登録商標) RC/CL Macrocrystalline Cellulose and Carboxymethylcellulose Sodium, NF,
BP"、セクション14, FMC BioPolymer 出版(2001)、1‐27ページ中の2から5ページを参照のこと。また、Robinson, J.V.、
"Rise of Air Bubbles in Lubricating Oils," Technical Note 2033,
National Advisory Committee for Aeronautics、 Washington、(1950年2月)、1‐24ページ中の1から6ページも参照されたい。
(登録商標) RC/CL Macrocrystalline Cellulose and Carboxymethylcellulose Sodium, NF,
BP"、セクション14, FMC BioPolymer 出版(2001)、1‐27ページ中の2から5ページを参照のこと。また、Robinson, J.V.、
"Rise of Air Bubbles in Lubricating Oils," Technical Note 2033,
National Advisory Committee for Aeronautics、 Washington、(1950年2月)、1‐24ページ中の1から6ページも参照されたい。
医薬品懸濁液を処方するためには、懸濁溶媒中における粒子の移動、すなわち、重力、浮力及び抗力による粒子の移動を最小限にするために、固体の密度、液体の密度、固体の粒子径及び液体の粘性をすべて操作しなければならない。その目標は、(ρs − ρl)の差分をゼロに近づけること、懸濁液が使用できない程ではなく(すなわち、濃すぎて注ぎ出せない)液体の粘性を高めること、そして、静電気による引力による凝集が生じない範囲で固体の粒子径を可能な限り小さくすることにある。医薬薬物粒子にコーティングを施すと、懸濁液溶媒とコーティングの間で、あるいはさらにはコーティングと溶媒中の空気との間で、相互作用が生じるため、このような薬物粒子を均一に懸濁することがかなり困難となる。
すぐに使用できる状態になっている多回投与用の薬物粒子を懸濁した医薬懸濁液は、びんの中に入った乾燥製剤として提供されるのが一般的であり、薬物師又は消費者がこれに水を加え、可溶性の固体を溶解させるとともに分散性の固体を分散するために、激しく振とうするようにとの指示がなされる。懸濁液を空気の存在下で振とうすると、当初から、あるいは使用前のある時点において、空気が分散剤の中に入ることが避けられない。空気は、生じる分散溶媒中に固体粒子とともに分散する。分散した空気に何が生じるかについては、一定の因子に依存している。例えば、気泡が互いに衝突するような粘性であれば、大きな気泡が生じる(凝集と呼ばれる。)。気泡が大きくなると、浮力が大きくなり、分散液の表面にすみやかに浮揚し、気泡の周囲の液体膜が比較的弱ければ、膜は破裂し、気泡が壊れ、分散液上の大気に空気が放出される。換言すれば、空気は、かなり迅速に排出する。しかし、液体の粘性が高く、気泡の速度が低下するならば、気泡が固体粒子と衝突する可能性が高くなる。固体粒子表面に空気が拡がり(すなわち、固体と空気間の界面張力によって、拡張/吸着が起こる傾向がある。)、固体粒子の表面に少なくとも部分的に疎水性がある場合には、粒子は、気泡に付着する傾向があり、空気と固体とは、「エアロフロック(aerofloc)」と呼ばれる固体・空気凝集粒子を形成する。界面活性剤などの界面活性化物質は、通常懸濁液製剤に含まれているが、エアロフロックの形成を促進する可能性が高い。懸濁液中における気泡と種々の種類の固体粒子、無機物との相互作用に関する優れた考察については、Perry's Chemical Engineer's Handbook、第7版、Don
Green編(McGraw-Hill、1997)の56から65ページを参照されたい。
Green編(McGraw-Hill、1997)の56から65ページを参照されたい。
固体・空気凝集粒子の空気部分は質量が極めて低いため、凝集体の密度は、固体のみの場合とくらべてかなり低くなっている。凝集体の密度が低くなることにより、凝集体は、通常、上向きの動きを起こすようになり、多くの場合には、凝集体が浮揚する結果、固体が分離したり、懸濁液が不均一になる原因となる。懸濁液が非均一であると、容器からの投与量が非均一となり、許容できない製品の原因となる。
コーティングした薬物の懸濁液の効果を改善するため、特に均一性に関して、種々の方策が講じられてきた。しかし、下記に引用したいずれの文献も、直前に述べた、医薬懸濁液の不均一性に対して固体・空気凝集体の形成が及ぼす作用については、考慮していないと思われる。
米国特許第5306506号(Zemaら)には、水に加えて単回投与用懸濁液とするように設計したマイクロカプセル化薬物の固形医薬組成物の説明がある。該固形組成物には、マイクロカプセル化薬物、または「実質的に水に不溶性の薬物」、「増粘剤又は懸濁剤」、「薬学的に許容できる酸」、及び一定の重量比の「薬学的に許容できる炭酸塩又は重炭酸塩であって…水と混合した際に、増粘剤又は懸濁剤の迅速な水和を行うことができるもの」が含まれる(請求項1の記載)。酸性物質及び塩基は、発泡を防止するために含まれるが、それは、「二酸化炭素の気泡発生によって、増粘剤でコーティングした顆粒が浮揚する傾向がある…」からである(同上、3欄、26から31行目)。該’506号特許には、該発明の単回投与用乾燥製剤組成物に水を加える際、生じる溶媒には、増粘剤により十分な粘性が与えられるので、「マイクロカプセルを均一な懸濁液中に保持することができ、その結果、塊の形成や、特にマイクロカプセルの分離(浮揚や沈殿)を防止することができる」と記されている(’506号特許、4欄、24から35行目)。多くの種類の増粘剤が組成物中に使用できるものとして、本明細書中に開示され、列挙されており、その中には、キサンタン・ガムや、単体の、或いは他の親水コロイドと組み合わせた結晶セルロース(例えば、FMC Corp.のAvicel(登録商標)RC−591)が含まれる(’506号特許、5欄、20から26行目)。
該’506号特許では単回投与用懸濁液における浮揚及び沈殿の問題を扱っていると思われるものの、そこで開示している固形医薬組成物の形状は、唯一「単回投与用分封剤」のみである。このような単回投与用分封剤は、迅速に懸濁して、即座に一回分の使用に供する目的で設計されているが、多回投与用懸濁液に要求される特性である、時間が経過しても懸濁性が保持されるようには設計されていない。類似の増粘剤によってコーティングした薬物によるその他の単回投与用懸濁液や、浮揚及び/又は沈殿を調製すると報告されている方法で当該液を製造するその他の方法に関する記述ついては、米国特許第5008117号(Calanchiら)、米国特許第6261602号(Calanchiら)、及び国際公開番号WO 01/52848号(EURAND AMERICA、 INC.)を参照されたい。
増粘剤や増粘剤の混合物を使用して、コーティングしていない薬物の多回投与用均一懸濁液を作る方法が知られている。例えば、米国特許第4788220号(Modyら)、米国特許第5272137号(Blaseら)、米国特許第5409907号や国際公開番号WO 99/63937号(ADVANCED MEDICINE、 INC.)を参照されたい。しかし、先に述べた理由から、コーティングしていない薬物の多回投与用均一懸濁液を製造するための物質及び方法では、疎水性ポリマー・フィルム・コーティング剤を少なくとも部分的にコーティングした1つ以上の薬物の多回投与用均一懸濁液をうまく製造できるとは考えられないであろう。
オキサゾリジノン系抗生物質薬物であるリネゾリドは、苦味マスキング成分を加えることなしに水溶液に懸濁した場合には、不快な味がする。該薬物にマイクロカプセル化法を施して、チュアブル錠に取り込んだものが国際公開番号WO 01/52848号(EURAND INTERNATIONAL S.P.A.)に開示されている。
必要とされていることは、コーティングしたリネゾリドを空気の存在下で均一な懸濁液とし、該薬物のまずい味をマイクロカプセルのみで、或いは、その周囲にある溶液との組合せによって、制御する手段である。
更に必要とされていることは、コーティングした薬物粒子の多回投与用懸濁液を、空気の存在下で製造する一般的な手段であり、その懸濁液とは、懸濁液に粘性があっても、空気の存在下で振とうした後に、時間の経過によって、コーティングした薬物粒子が溶液から沈殿も浮揚分離もしない懸濁液である。
下記に示すように、本発明は、これらに必要な両方のニーズを満たしている。
本発明は、少なくとも一部分を疎水性ポリマーフィルムによってコーティングした薬物粒子の実質的に均一な懸濁液を調製するための固形製剤に関し、また、そのような薬物粒子の懸濁液に関する。本発明の懸濁液は、空気の存在下で、上記に要約したストークスの法則及びその他の懸濁粒子のダイナミクスに関する一般原則からは、均一性が生じたり、又は保持されるとは思われないような条件下で、均一性を保持するものである。予期せぬことであったが、コーティングした薬物粒子の実質的に均一な懸濁液は、本発明の懸濁液又は本発明の乾燥製剤の懸濁液が、ストークスの法則を適用することで選択する粘性よりも高い粘性を有するときに、調製される。具体的には、本発明の懸濁液は、固体・空気粒子が相当程度に形成することを妨げていると考えられ、その程度は、空気の存在下でも、本発明の懸濁液全体に実質的な均一性が保持される程度である。
通常では、懸濁液の粘性を上げるのは、粒子の下向きの移動を低下させるためである。しかしながら、上述のごとく、多回投与用懸濁液では、投与量を調剤する前には振とうを行う必要があり、これは、空気を懸濁液中に取り込むプロセスであるため、粘性を上げることによっては、移動速度、及び気泡の空気と空気との衝突率が低下し、空気は懸濁液中に取り込まれるようになる。取り込まれたままの空気は、本発明の薬物粒子のように疎水性材でコーティングした粒子に作用して、固体・空気凝集体の有効密度を低下させることができる。本発明の乾燥製剤は、激しく振とうした後でも、互いに相互作用を持たない気泡と固体粒子が均一に分散した懸濁液を作る。従って、仮に固体・空気凝集体が形成された場合であっても、得られる懸濁液の粘性は十分に高いので、懸濁液中の凝集体の移動を遅らせ、不均一になることを妨げることとなる。
本発明の製剤及び懸濁液に含まれる、コーティングした薬物粒子には、それぞれにコアがあり、該コアは、薬物及びポリマー・フィルムを含み、該フィルムはコアの少なくとも一部分をコーティングしている。
本発明の1つの実施態様は、乾燥製剤であって、(a)平均粒子径が約50μmから約600μmである少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子と、(b)該少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子を、該コーティングした薬物の投与量当たり約2mlから約60mlの水溶液に添加し、空気の存在下で混合した後、少なくとも24時間、実質的に均一な懸濁液中に約20℃から約30℃で保持するために効果的な量の粘性増加物質を含む乾燥製剤に関する。
他の実施態様は、平均粒子径が約50μmから約600μmであるコーティングした薬物粒子の少なくとも2投与量、キサンタン・ガム、微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む乾燥製剤であって、該キサンタン・ガムの該微結晶セルロース及び該カルボキシメチルセルロースに対する重量比が約1:2から約1:0.3であり、かつ、該乾燥製剤を、コーティングした薬物粒子の投与量当たり約2mlから約60mlの水溶液に加えた後に、懸濁液が少なくとも約1500cpsの粘性を有する、乾燥製剤に関する。
他の実施態様は、平均粒子径が約50μmから約600μmであるコーティングした薬物粒子の多回投与用懸濁液の製造方法であって、(a)コーティングした薬物粒子の少なくとも2投与量、キサンタン・ガム、微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムを含み、該キサンタン・ガムの該微結晶セルロース及び該カルボキシメチルセルロースに対する重量比が約1:2から約1:0.3である乾燥製剤を提供する段階と、(b)該乾燥製剤を粘性が少なくとも約1500cpsになるように水溶液に加えて、懸濁液が形成するまで該液を振とうする段階とを含む製造方法に関する。
他の実施態様では、被験体においてグラム陽性菌感染を治療し、又は、予防する該方法は、コーティングしたリネゾリド粒子の多回投与用懸濁液であって、上述のごとく調製したものの2回分以上の投与量を、被験体に対して経口投与することを含む。
本発明の乾燥製剤は、コーティングした薬物の極めて安定な懸濁液を提供するが、それは、空気の存在下で振とうした後でさえ、長期間、コーティングした薬物粒子が浮揚することも、沈殿することもない懸濁液であり、このようなコーティングした薬物粒子の多回投与用製剤の製造を可能にしている。本発明の乾燥製剤に関するこれらの特性及びその他の特性や、それから製造する懸濁液の調製方法及び使用方法について、以下に更に詳しく説明する。
本明細書中で用いる「マイクロカプセル化(した)(microencapsulated)」という語は、粒子、粉体、結晶、顆粒、ペレット、及び液滴の形状において物質を含むミクロンサイズのコアであって、連続したポリマー性フィルムによってコーティングしたコアを示す。
本明細書中で用いる「マイクロカプセル化薬物粒子」とは、1つの薬物又は薬物の組合せを、単独に、又は、賦形剤と共に含むコアであって、該コアをマイクロカプセル化したことを特徴とするものを示す。
本明細書中で用いる「マイクロカプセル化法」とは、ミクロンサイズのコアを連続したポリマー性フィルムでコーティングすることから構成されるプロセスを言う。
本明細書で「経口投与」という語は、治療剤又はその組成物を被験体に送達するいかなる形態をも含み、該薬剤又は組成物が被験体によって燕下される際に、該組成物が燕下前に口中に置かれるかどうかには無関係である。それゆえ、「経口投与」には、食道内投与を含む。該薬剤の吸収は、口、食道、胃、十二指腸、回腸及び結腸を含む、消化管の任意の1つ又は複数の部位で起こり得る。
ここで、「経口で送達できる」という語は、経口投与に適していることを意味する。
ここで、治療剤やその組成物を投与することができる「被験体」とは、男性又は女性の、いかなる年齢のヒトをも含み、更に、ヒト以外のいかなる動物、特に、家畜又はコンパニオンアニマル(愛玩用動物(companion animal))を含み、例には、ネコ、イヌ又はウマを含む。
ここで、「投与量」という語は、薬物若しくは医薬製剤の量であって、全量を一度に、又は分量に分けて一定期間内に、摂取する若しくは投与する量を意味する。経口懸濁液の場合には、投与量とは、一度に、又は、一定期間に連続して分けて、経口摂取する懸濁液量である。
ここで用いる「多回投与」とは、薬物又は医薬製剤の少なくとも2投与量を示す。
「多回投与用分封剤(sachet)」とは、薬物及び賦形剤の固形製剤を2投与量分以上含む容器を言う。
ここで薬物に関して用いられる「固体粒子として存在する」という語は、組成物であって、固体粒子が薬物及び組成物を本質的に構成し、該固体粒子が1つ以上のその他の成分と密に混合している薬物を含む組成物に関する。これらのその他の成分には、該薬物以外の1つ以上の治療剤、及び/又は1つ以上の薬学的に許容できる賦形剤を含むことができる。
ここで、「賦形剤」という語は、それ自体は治療剤ではないものの、物質であって、治療剤を被験体に投与するために担体若しくは溶媒として用いられるもの、又は、医薬組成品に添加され、その取扱い、貯蔵、崩壊、分散、溶解、放出若しくは官能的性質(organoleptic properties)を改善する、若しくは、経口投与に適したカプセルまたは錠剤の中に該組成物の投与量単位を形成することを可能にしたり、容易にする、すべての物質をも意味する。賦形剤には、希釈剤、崩壊剤、結合剤、接着剤、湿潤剤、ポリマー、潤滑剤、滑剤不快な味又は臭いをマスキングしたり、打ち消すために添加する物質、香料、色素、芳香剤、及び、組成物の外観を改善するために添加する物質を含むことができるが、これらは、例示の目的で示しており、限定するものではない。
本明細書中で用いる「安定な懸濁液」という語は、粒子の懸濁液であって、該粒子が懸濁した状態にあるが、最初に懸濁液を調製した段階の後混合せずに、少なくとも24時間、浮揚や沈殿が肉眼によって見えない懸濁液を示す。
ここで用いる「粘性増加物質」という語は、水に溶解し、かつ、密度と粘性を増加させて、固体粒子が液中に懸濁することを可能にする物質を示す。
ここで用いる「実質的に均一な懸濁液」という語は、溶媒中のマイクロカプセルの懸濁物のように、溶媒中の固体物質の懸濁物であって、懸濁液全体に亘って実質的に均一な投与がで可能であるものを示す。
本発明のコーティングした薬物粒子は、少なくとも若干水に溶解する任意の薬物又は薬物の組合せを適切に含むことができる。該薬物は、好ましくは抗生物質であり、より好ましくは、オキサゾリジノン系抗生物質薬物であり、更に好ましくは、化学式(I)のオキサゾリジノン系抗生物質薬物化合物である。
式中の記号は以下のとおりである。
R1は、(a)H、(b)C3〜6のシクロアルキル基を含み、かつ、1つ以上のF、Cl、OH、C1〜8のアルコキシ基、C1〜8のアシロキシ基又はベンジル基で置換されていてもよいC1〜8のアルキル基、(c)アミノ基、(d)モノ及びジ(C1〜8のアルキル)アミノ基、及び(e)C1〜8のアルコキシ基から選ばれる。
R2及びR3は、独立して、H、F、及びCl基から選ばれる。
R4は、H又はCH3である。
R5は、H、CH3、CN、CO2R1及び(CH2)mR6基から選ばれ、ここで、R1は上記の定義のとおりであり、R6はH、OH、OR1、OCOR1、NHCOR1、アミノ基、モノ及びジ(C1〜8のアルキル)アミノ基から選ばれ、mは1又は2である。
nは、0、1又は2である。
Xは、O、S、SO、SO2、SNR7又はS(O)NR7であり、ここでR7はH、C1〜4のアルキル基(1つ以上のF、Cl、OH、C1〜8のアルコキシ基、アミノ基、C1〜8のモノ又はジ(C1〜8のアルキル)アミノ基によって置換されていてもよいもの)、及びp−トルエンスルホニル基から選ばれる。
または、これらの薬学的に許容できる塩である。
該オキサゾリジノン系抗生物質薬物の特に好ましい実施態様は、化学式(II)の化合物であり、式中、R1はCH3であり、R2及びR3は独立してH及びFから選ばれるが、R2及びR3のうち少なくとも1つはFであり、R4とR5はそれぞれHであり、nは1であり、XはO、S又はSO2である。他の好ましい実施態様では、該オキサゾリジノン系抗生物質薬物は、リネゾリド、エペレゾリド、N−((5S)−3−(3−フルオロ−4−(4−(2−フルオロエチル)−3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−5−イルメチル)アセトアミド、(S)−N−[[3−[5−(3−ピリジル)チオフェン−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド、(S)−N−[[3−[5−(4−ピリジル)ピリド−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミド塩酸塩、及びN−[[(5S)−3−[4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルフォリニル)−3、5−ジフルオロフェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセトアミドからなる群から選ばれる。
リネゾリドは、特に好ましいオキサゾリジノン系抗生物質薬物として、本発明のコーティングした薬物粒子に組み入れられる。リネゾリドは、以下の属を含むグラム陽性菌に対する強力な抗菌活性があり、それらは、スタフィロコッカス属菌(Staphylococcus)(例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミデス(Staphylococcus epidermidis))、ストレプトコッカス属(Streptococcus)(例えば、ストレプトコッカス・ビリダンス(Streptococcus viridans)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae))、エンテロコッカス属(Enterococcus)、バチルス属(Bacillus)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、クラミジア属(Chlamydia)及びナイセリア属(Neisseria)の属を含む。このようなグラム陽性菌の多くは、他の抗生物質に対しては、かなりのレベルの耐性を有している。
本発明は、本明細書で、特にリネゾリドに関して説明する。しかし、他の抗生物質または化学式(I)の化合物などの他のオキサゾリジノン系抗生物質化合物を含む他の薬物が、部分的に又は全体として、リネゾリドに代わりうると考えられることは理解されよう。いくつかのケースにおいては、ここに述べるように、本発明において用いられるコーティングした薬物粒子に含まれる特別な薬物又は組み合せた薬物の特性を表すためには、濃度や投与量の範囲を適切に調節することが必要となる場合もある。
本発明の乾燥製剤、懸濁液及び方法において用いられているコーティングした各薬物粒子のコーティングによって、薬物のアベイラビィリティは、コーティングしていない薬物の懸濁液と比べて、好ましい低下を示すものの、薬物のバイオアベイラビリティには悪影響を及ぼしていない。該ポリマー・コーティングは、好ましくは、コーティングした各薬物粒子のコア中に含まれる薬物の少なくとも70%をコーティングするものであり、より好ましくは、コア中に含まれる薬物の少なくとも80%を、更に好ましくは、コア中に含まれる薬物の少なくとも90%をコーティングするものである。本発明の好ましい実施態様においては、少なくとも1つのポリマー・フィルムによって各薬物粒子が完全にカプセル化しており、以下これを「マイクロカプセル化薬物粒子」と言う。
本発明のコーティングした薬物粒子は、コア粒子のコーティング手段として知られているいくつかの手段うちのいずれによっても適切に製造することができ、該手段には、Reo及びFredrickson、
"Tastemasking Science and Technology Applied to Compacted Oral Solid
Dosage Forms - Part 2”、 Amer Pharm Rev (2002年秋)の2から13ページに述べた手段を含み、参照によりここに含める。本発明の懸濁液を製造する上で、また、本発明の方法を実施する上で用いるマイクロカプセル化法の適切な手段は、Reo及びFredricksonによる上記引用文献に開示されている他、米国特許第3196827号(Wursterら)、3253944号(Wursterら)、3415758号(Powellら)、3155590号(Millerら)、3341416号(Andersonら)、5008117号(Calanchiら)、6261602 B1号(Calanchiら)及び6139865号(Friendら)があり、これらは全て参照によりここに含める。選択される特別なコーティング方法は、マイクロカプセル化する薬物の物理的及び化学的性状に応じて選択する。例えば、薬物が液体の形状である場合には、フィルム中で該薬物をフィルムでコーティングするために用いるポリマー・フィルム及び方法は、該液体を乾燥製剤中及び懸濁溶媒中の両方において保持する上で有効なものであることが好ましい。対照的に、粒子又は結晶の形状である薬物の場合には、薬学的に許容できる異なったポリマー・フィルムの広範な種類のうちのいずれによっても、コーティングを行うことができる。本発明の製剤に含まれる薬物は、好ましくは、薬物粒子又は薬物結晶の形状であり、より好ましくは、薬物粒子の形状である。
"Tastemasking Science and Technology Applied to Compacted Oral Solid
Dosage Forms - Part 2”、 Amer Pharm Rev (2002年秋)の2から13ページに述べた手段を含み、参照によりここに含める。本発明の懸濁液を製造する上で、また、本発明の方法を実施する上で用いるマイクロカプセル化法の適切な手段は、Reo及びFredricksonによる上記引用文献に開示されている他、米国特許第3196827号(Wursterら)、3253944号(Wursterら)、3415758号(Powellら)、3155590号(Millerら)、3341416号(Andersonら)、5008117号(Calanchiら)、6261602 B1号(Calanchiら)及び6139865号(Friendら)があり、これらは全て参照によりここに含める。選択される特別なコーティング方法は、マイクロカプセル化する薬物の物理的及び化学的性状に応じて選択する。例えば、薬物が液体の形状である場合には、フィルム中で該薬物をフィルムでコーティングするために用いるポリマー・フィルム及び方法は、該液体を乾燥製剤中及び懸濁溶媒中の両方において保持する上で有効なものであることが好ましい。対照的に、粒子又は結晶の形状である薬物の場合には、薬学的に許容できる異なったポリマー・フィルムの広範な種類のうちのいずれによっても、コーティングを行うことができる。本発明の製剤に含まれる薬物は、好ましくは、薬物粒子又は薬物結晶の形状であり、より好ましくは、薬物粒子の形状である。
本発明で使用するコーティングした粒子のポリマー・フィルムとして使用するのに適した疎水性ポリマーには、酢酸ビニル、塩化ビニル、炭酸ビニル、メタクリル酸、ポリメタクリル酸共重合体、その他のポリメタクリル酸メチルエステル、エチルセルロース、ニトロセルロース、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれるが、これに限定されない。エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタクリル酸、及びポリメタクリル酸共重合体が好ましく、特に好ましいのは、メタクリル酸及びポリメタクリル酸共重合体である。
疎水性ポリマーの中には、エチルセルロースのように、加工することによって、薬物と微細粒子状のコアセルベートを形成するものがあるが、これは、本発明の製剤及び懸濁液に使用するのに適するコーティングした薬物粒子の1つの形状である。このようなコアセルベートの中には、薬物を完全にカプセル化するものがある。しかし、完全なカプセル化を保証するために、該コアセルベートに第二のポリマーによるコーティングを追加することが可能である。
薬学的に許容できるポリマー・フィルムは、例えば、内側の層が、エチルセルロースまたは薬物とエチルセルロースのコアセルベートのように、薬物の放出を遅くする能力を有し、外側の疎水性ポリマー層が、ポリメタクリル酸エステルのように、pHに依存して溶解するものであるような2以上の層を含むことが適切である。本発明の乾燥製剤や懸濁液に含まれるマイクロカプセル化した薬物を製造するために用いられる方法は、薬物及びポリマー・フィルムを製造するために用いられるポリマーの物理的並びに化学的性状による。本発明の製剤及び懸濁液に含まれるマイクロカプセル化薬物粒子を製造するために用いられる適切な方法については、上記のReo及びFredricksonによる文献の他、国際公開番号WO 99/52510(EURAND INTERNATIONAL SPA)を参照されたい。なお、これらの文献は、全て参照によりここに含める。Reo及びFredrickson(上記)では、具体的には、文献中に記載された数多くのポリマー・フィルムと基質粒子、結晶及びマトリックスの立体配置について検討し、評価を行っている。そこで開示してある疎水性ポリマー・フィルムを利用した立体配置は、いずれも本発明の方法及び懸濁液に用いるのに適していると考えられる。
コーティングした粒子が1つ又は複数の疎水性ポリマーのコーティング層を含むか否かにかかわらず、少なくとも1つポリマー・フィルム・コーティングには、可塑剤をその表面に付着する、或いはその中に含むことが好ましい。コーティングした薬物粒子がポリマー・フィルムの少なくとも2のコーティング層を含む場合には、外側の層は、医薬品グレードの可塑化セラック、カラコン社(Colorcon)のオパドライ(Opadry)、又は可塑化ヒドロキシプロピルメチルセルロース製剤であることが好ましい。
コーティングした薬物粒子の疎水性ポリマー・コーティングは、特にそのコーティングした薬物粒子をマイクロカプセル化した場合には、被験体に投与後まで懸濁液中の薬物の放出を遅らせることができる。投与法が経口であり、その薬物が不快な味を伴うものである場合には、マイクロカプセル化によって、薬物製剤が被験体の口を通過した後まで放出するのを遅らせることにより、その不快な味をマスキングすることができる。薬物を上述のように疎水性ポリマー・コーティングによって部分的にコーティングした場合であっても、薬物の懸濁液中での放出及び被験体に投与した後の放出を、共に遅らせることが可能であり、不快な薬の味を低減する。このような因子は薬被験体が不快な味のする薬物を嫌がる傾向がある場合に、特に重要である。本発明の製剤、懸濁液及び方法で使用されるコーティングした薬物粒子のコアに含まれる薬物又は薬物の組合せは、好ましくは、経口で摂取した場合に不快な味のする薬物又は薬物の組合せである。
直前に述べた理由により、本発明は、不快な味のする抗生物質のように、不快な味のする薬物の経口投与に用いるのに、特によく適しており、その不快な味のする抗生物質の中には不快な味のするオキサゾリジノン抗生物質が含まれ、より具体的には、リネゾリドが含まれる。マイクロカプセル化によるリネゾリドの味をマスキングについては、国際公開番号WO 015248 A2号(EURAND AMERICA,INC.)に記載されており、この文献は、参照により本明細書に含める。
薬物の味をマスキングする作用に干渉するいかなる可能性をも最小限にするために、コア中の賦形剤の数を最小限にすることが好ましい。1つの実施態様では、コーティングした各薬物粒子のコアは、薬物のみから構成される。
別の実施態様では、コーティングした薬物粒子のコアには、更に、薬学的に許容できる希釈剤、結合剤、固着剤、湿潤剤、潤滑剤、可塑剤、及び抗粘着剤から構成される群から選ばれる1つ以上のコア賦形剤と混合した薬物を含む。コア賦形剤を選択し組み合わせることによって、他の特性に加えて、薬効、バイオアベイラビィティ、クリアランス時間、安定性、薬物と賦形剤との親和性、安全性、溶解プロフィール、及び/又は、その他の薬物動態学的、化学及び/又は物理的特性に関し、性能が改善した組成物を得ることができる。コア中の賦形剤の量及び数は、これを最小限に留めることによって、経口投与による薬物の味や口当たりに対して、悪影響が及ぶのを避けることが好ましい。
少なくとも1つのコア賦形剤が希釈剤である場合には、その希釈剤は、無水乳糖並びに乳糖一水和物を含む乳糖、直接打錠用デンプン並びにデンプン加水分解物(例えば、Celutab(登録商標)並びにEmdex(登録商標))を含むデンプン、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、デキストロース(例えば、Cerelose(登録商標)2000)並びにデキストロース一水和物、第二リン酸カルシウム二水和物、ショ糖を主成分とした希釈剤、精製糖、第一硫酸カルシウム一水和物、硫酸カルシウム二水和物、乳酸カルシウム三水和物顆粒、デキストレート、イノシトール、穀物加水分解物、アミロース、微結晶セルロース、非晶性セルロース(例えば、Rexcel(登録商標))並びに粉末セルロースを含むセルロース、炭酸カルシウム、グリシン、ベントナイト、ポリビニルピロリドン、及び上記のあらゆる組合せであることが適切である。
微結晶セルロースは、好ましい希釈剤である。この希釈剤は、リネゾリドと化学的に親和性が良い。微結晶セルロースをコーティングした薬物粒子のコアに含めることによって、粒子の堅さ及び/又は崩壊時間を改善することが可能となる。微結晶セルロースは通常、一緒に混合した薬物の放出速度、安定性、流動性、及び/又は、乾燥特性が適切である組成物を、比較的安い希釈剤のコストで提供する代表例である。
コーティングした薬物粒子のコアには、1つ以上の薬学的に許容できる結合剤又は固着剤をコア賦形剤として含んでもよい。このような結合剤や固着剤は、好ましくは、コアに対して十分な凝集力を付与する一方で、被験体が摂取して、薬物粒子が口中を通過し、消化管の残りの部分に入った後に、粒子が崩壊して薬物が吸収されることを可能にする。適切な結合剤や固着剤としては、それぞれ個別に、或いは組合せとして、アラビアゴム、トラガカント、ショ糖、ゼラチン、ブドウ糖、デンプン(例えば、National(登録商標)1511及びNational(登録商標)1500)といったアルファ化デンプンを含むが、これに限定されない。セルロース(微結晶セルロース、メチルセルロース並びにカルメロースナトリウム(例えば、Tylose(登録商標))を含むが、これに限定されない。アルギン酸並びにアルギン酸塩、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、PEG、グアール・ガム、多糖酸、ベントナイト、ポビドン、例えば、ポビドンK−15、K−30並びにK−29/32、ポリメタクリル酸エステル、HPMC、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、及びエチルセルロース(例えば、Ethocel(登録商標))を含む。
コーティングした薬物粒子は、1つ以上の薬学的に許容できる崩壊剤を賦形剤として含んでもよい。適切な崩壊剤には、個別に或いは組合せとして、デンプン(PenWestのExplotab(登録商標)といったグリコールデンプンナトリウムや(例えば、National(登録商標)1551、National(登録商標)1550、Colorcon(登録商標)1500といった)アルファデンプン化コーン・スターチを含む。)、クレー(例えば、Veegum(登録商標)HV)、精製セルロース、微結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースやカルボキシメチルセルロースナトリウムといったセルロース、クロスカルメロースナトリウム(例えば、FMCのAc−Di−Sol(登録商標))、アルギン酸塩、クロスポビドン、及び寒天、グアール・ガム、ローカスト・ビーン・ガム、カラヤ・ガム、ペクチン・ガムやトラガカントガムなどのガムを含む。
コーティングした薬物粒子は、1つ以上の薬学的に許容できる湿潤剤をコア賦形剤として含んでもよい。本発明の組成物における湿潤剤として用いるのに適した可塑剤の非限定的な例として、四級アンモニウム塩化合物、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムや塩化セチルピリジニウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、例えばノノキシノール9、ノノキシノール10およびオクトキシノール9、ポロクサマー(ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロック共重合体)、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドや油脂、例えばポリオキシエチレン(8)カプリル酸/カプリン酸モノおよびはジグリセリド(例えば、GattefosseのLabrasol(登録商標))、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油やポリオキシエチレン(40)水添ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばポリオキシエチレン(20)セトステアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えば、ポリオキシエチレン(40)ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えば、ポリソルベート20やポリソルベート80(例えば、ICIのTween(登録商標)80)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、例えば、ラウリン酸プロピレングリコール(例えば、GattefosseのLauroglycol(登録商標))、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸及びその塩、例えばオレイン酸、オレイン酸ナトリウムやオレイン酸トリエタノールアミン、脂肪酸グリセリルエステル、例えばモノステアリン酸グリセリル、ソルビタンエステル、例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテートやソルビタンモノステアレート、チロキサポール、及びこれらの混合物が含まれる。
コーティングした薬物粒子のコアには、1つ以上の薬学的に許容できる潤滑剤をコア賦形剤として含んでもよい。適切な潤滑剤には、個別に或いは組合せとして、ベヘン酸グリセリル(例えば、Compritol(登録商標)888)、ステアリン酸及びその塩(ステアリン酸マグネシウム、カルシウム及びナトリウムを含む。)、水添植物油(例えば、Sterotex(登録商標))、シリカコロイド、タルク、ワックス、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、DL−ロイシン、PEG(例えば、Carbowax(登録商標)4000やCarbowax(登録商標)6000)、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びラウリル硫酸マグネシウムが含まれる。潤滑剤は、好ましくは、抗粘着剤である。適切な抗粘着剤には、タルク、コーンスターチ、DL−ロイシン、ラウリル硫酸ナトリウム、シリカコロイド、及びステアリン酸金属塩が含まれる。タルクは、好ましい抗粘着剤又は滑剤であり、例えば、製剤が装置の表面に付着することを低減し、また、ブレンド中の静電気を低減する。
本発明の乾燥製剤は、好ましくは、多回投与用分封剤によって提供し、コーティングした薬物の少なくとも2投与量を含む。乾燥製剤の多回投与用分封剤は、水溶液を加えることによって、コーティングした薬物の多回投与用懸濁液を調製するために用いることができる。
投与量は、いくつかの因子の組合せによって、決定され、その因子としては、被験体の年齢、体重、身長や一般的な身体的状態の他、製剤中に存在する特定の薬物、コーティングした薬物の効力や被験体に投与されている他の薬物がある。薬物がリネゾリドであり、被験体がヒトの児童被験体である場合には、投与量は、好ましくは、体重1kg当たりリネゾリドが約5から約15mgであり、より好ましくは、体重1kg当たりリネゾリドが約10mgである。
本発明の多回投与用乾燥製剤は、コーティングした薬物の各投与量を、被験体に対して、適量で経口投与することができる程度の水溶液の量に懸濁することが好ましい。その量は、好ましくは、投与量当たり約2mlから約60mlであり、より好ましくは、投与量当たり約5mlから約50mlであり、更に好ましくは、投与量当たり約5mlから約30mlである。被験体がヒトの子ども又は小児である場合には、その量は、好ましくは、約2mlから約20mlに制限され、より好ましくは、約5mlから約15mlに制限される。
その水溶液は、本発明の懸濁液溶媒中にコーティングした薬物を懸濁するために用いるのに適したものであれば、いかなる水溶液でもよい。適切な水溶液には、緩衝水溶液、アルコール水溶液、及び水が含まれる。該水溶液は、好ましくは、水である。どのような種類の水であっても、本発明の懸濁液に適切に使用することが可能であるものの、この水として、好ましくは、精製水であり、より好ましくは、天然水であり、更に好ましくは、脱イオン水であり、更にさらに好ましくは、脱イオン化蒸留水である。
コーティングした薬物は、コーティングした薬物の少なくとも一日当たり一回分の投与量を被験者に対して経口投与できるような濃度で、本発明の製剤中に存在する。薬物がリネゾリドである場合、ヒト成人被験体に投与する、コーティングした薬物の一日分の量は、好ましくは、約100mgから約1000mgであり、より好ましくは、約200mgから約750mgであり、更に好ましくは、約600mgのリネゾリドである。薬物がリネゾリドである場合、ヒト小児被験体に投与する、コーティングした薬物の一日分の量は、好ましくは、約40mgから約600mgであり、より好ましくは、約50mgから約300mgである。その他の薬物については、リネゾリドに関する上記の投与量範囲に治療的に等価な一日当たりの投与量を投与することが好ましい。
本発明の懸濁液溶媒は、既知の懸濁液溶媒よりも広い粒子径範囲のコーティングした薬物粒子を懸濁するために用いることができる。しかし、粒子が小さく、かつ、粒子径範囲が狭いほど、いかなる懸濁溶媒中であっても、浮揚や沈殿が生じることなく、全粒子が懸濁した状態にとどまる可能性が高くなる。本発明の固形製剤中及び懸濁液中に含まれるコーティングした薬物粒子は、その粒子径範囲として、コーティングした薬物粒子が本発明の懸濁液製剤に容易に懸濁でき、かつ、約20℃から約30℃において少なくとも24時間液中に実質的に均一に懸濁していることを可能にするものであることが好ましい。コーティングした薬物粒子は、好ましくは、平均粒子径が約50μmから約600μm、より好ましくは、平均粒子径が約75μmから約400μm、更に好ましくは、平均粒子径が約100μmから約250μm、更にさらに好ましくは、平均粒子径が約100μmから約180μmである。
該懸濁液製剤では、粘性増加物質の量が、上述のごとく選択した水溶液の一定量にコーティングした薬物粒子を添加した後、懸濁液中に少なくとも24時間、約20℃から約30℃で保持するのに有効な量であることが好ましく、より好ましくは、室温(すなわち、約25℃)で保持するのに有効な量である。特定の粘性増加物質が適切な濃度で存在する場合には、該物質は、懸濁助剤として作用する。その結果生じる懸濁液の粘性は、経口投与を容易に行うために、懸濁液が優れた流動特性を有する程度に十分に低いものであることが好ましい。コーティングした薬物粒子の懸濁液の粘性は、乾燥製剤に水溶液を添加した後では、好ましくは、少なくとも約1500cps、より好ましくは、約1500cpsから約4500cps、更に好ましくは約2000cpsから約4100cps、更にさらに好ましくは、約2400から約3800cpsである。
粘性増加物質は、アルギン酸塩、カラゲナン、寒天、トラガカント・ガム、キサンタン・ガム、グアール・ガム、カロバ・ガム、カラヤ・ガム、加工コーン・スターチ、カルボキシメチルセルロース、及び結晶セルロースの単体、又は他の親水コロイドと組み合わせたものから構成される群から選ばれることが好ましい。該粘性増加物質は、キサンタン・ガム又はキサンタン・ガムと1つ以上の他の粘性増加物質との混合物を含むことが望ましく、その例として、微結晶セルロースやカルボキシメチルセルロースがある。該粘性増加物質としては、キサンタン・ガム、微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースの混合物が最適である。粘性増加物質が直前に言及した混合物である場合、キサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースに対する重量比としては、該コーティングした薬物粒子を懸濁液中に保持する上で有効なものが選ばれる。該重量比は、更に、薬物粒子の平均粒子径に依存する。具体的には、コーティングした薬物粒子径が30μmから約600μmである場合、キサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースに対する重量比は、好ましくは、約1:4から約1:0.2であり、より好ましくは、約1:2から約1:0.3であり、最も好ましくは、約1:0.8である。
本発明の製剤は、更に、1つ以上の苦味マスキング剤を含むことが好ましい。その1つ以上の苦味マスキング剤は、好ましくは、糖であり、より好ましくは、乳糖、マンニトール、ショ糖、ブドウ糖及び上記の混合物から構成される群から選ばれる糖である。その糖としては、ショ糖が最適である。その糖がショ糖である場合、本発明の乾燥製剤のうち、好ましくは、重量で約35%から約60%、より好ましくは、重量で約40%から約55%、更に好ましくは、重量で約45%から約50%である。該乾燥製剤は、好ましくは、本発明の懸濁液を調製するのに用いられる。
少なくとも1つの苦味マスキング剤は、人工甘味料、矯味剤(flavoring agent)、又は糖と少なくとも1つの人工甘味料若しくは矯味剤の組合せであることが適切である。
該薬物が矯味剤がなくとも、適切に苦味のマスキングが行われている場合、いかなる矯味剤であっても、本発明の製剤に適切に含むことができる。このような矯味剤がなくとも、矯味剤であって、検知可能な不愉快な味やその他の不快な風味であり、本発明の乾燥製剤による幾種類かの懸濁液中に存在することが判明したものに対するマスキングを行う矯味剤であれば、適切に使用することができる。
コーティングを行った薬物粒子は、水溶液を本発明の乾燥製剤に加えてから30分以内に懸濁することが好ましく、より好ましくは、20分以内であり、更に好ましくは、5分以内であり、更にさらに好ましくは、加えてから3分以内である。
もう1つの実施態様では、本発明は、上述のコーティングした薬物粒子による多回投与用懸濁液を、本発明の乾燥製剤から調製する方法に関する。薬物、キサンタン・ガム、微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む乾燥製剤であって、キサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースに対する重量比が約1:2から約1:0.2である乾燥製剤を提供し、これに水溶液を加えて、振とうすることによって、均一な懸濁液が調製される。該薬物は、好ましくは、オキサゾリジノンであり、より好ましくは、リネゾリドである。該薬物がリネゾリドである場合、キサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースに対する重量比は、より好ましくは、約1:2から約1:0.3であり、より好ましくは、約1:2から約1:0.7であり、更に好ましくは、約1:0.8である。上述した乾燥製剤の他の好ましい特質や追加してもよい成分も、本発明の多回投与用懸濁液を製造する方法に適切に用いることができる。
もう1つの実施態様において、本発明は、本発明の乾燥製剤の懸濁液を使用する方法であて、コーティングした薬物粒子がコーティングしたオキサゾリジノン系抗生物質薬物粒子であり、被験体におけるグラム陽性菌感染の治療、又は予防するために使用する方法に関する。そのオキサゾリジノン系抗生物質薬物は、好ましくは、リネゾリドである。該方法は、本発明の乾燥製剤の懸濁液の少なくとも2投与量を、被験体に経口投与することを含み、該被験体は、グラム陽性菌感染を有するか、又は、グラム陽性菌感染に罹る危険があるものである。予防的使用は、例えば、侵襲的手術の前若しくは後に、又は、感染を起こしていない開放創が被験体にできた後に、適切である。本発明の方法において使用することが適切である懸濁液の好ましい特質や追加してもよい成分については、本明細書中に上述したとおりである。
本発明について、以下の実施例によって、更に説明を行う。これらの実施例は、本発明を例示することを目的とするものであって、その範囲を制限したり、限定するためにこれを用いてはならない。
(実施例1) リネゾリドのマイクロカプセル化
マイクロカプセル化したリネゾリド粒子は、Eurand America Corp.より提供を受けた。マイクロカプセル化による製造方法については、国際公開番号 WO 01/52848号(EURAND AMERICA,INC.)において開示されており、この文献は、参照によりここに含める。以下の実施例において用いたマイクロカプセル化したリネゾリド粒子は、リネゾリド及びエチルセルロースのコアセルベートを調製し、その後にエチルセルロースによる初回のコーティングを行い、ポリメタクリル酸エステルによる第二回目のコーティングを行うことによって、製造した。例えば、同上の国際公開番号 WO 01/52848号、3−4ページを参照のこと。
(実施例2) マイクロカプセル化したリネゾリド粒子の懸濁液
実施例1で説明した方法で製造したマイクロカプセル化したリネゾリド粒子を、異なる二つのボトルのそれぞれに入れたプラセボ・ブレンド(すなわち、薬物粒子を含まない固体懸濁液製剤)に添加した。用いたプラセボ・ブレンド製剤は、ZYVOX(登録商標)の商品名でPharmacia Corporationから現在発売されているリネゾリドの小児用懸濁液製剤に基づいている。調合を終えたブレンドが入った各ボトルには、同量の水を加え、得られた混合物をプラットフォーム・シェーカにより3分間振とうを行うことによって、粒子を液中に懸濁した。水に懸濁する前の乾燥製剤の成分は、下表1に示した。
得られた懸濁液の5mlサンプルを、各ボトルから異なる時点で注ぎ出した。懸濁液は、最初に行った上述の振とう段階以降は、振とうを行わなかった。各サンプル中のリネゾリドの効力を検査した。この用量効力検査によって得られた結果は、下表2に示してあり、下図1にはグラフの形で示した。
表2及び図1から分かるように、最初の5分目と比べて、最初の5分以降に分取したサンプル中の薬物効力は、かなり高かった。薬物効力は、最初の振とう段階の後、検査した両ボトルともに、静置期間の最初の15分以降も増加を続けた。両方ともに増加したことは、コーティングしたリネゾリド薬物粒子が、懸濁の静置期間の最初の5分内に、各ボトルの上部に登ってきたことが観察されたことに起因していると思われる。
(実施例3) ふるい分けが懸濁液の均一性に及ぼす影響
以下の実験は、調剤中に懸濁するマイクロカプセル化したリネゾリド粒子の粒子径範囲を調製することによって、上述の観察された浮揚の問題を軽減することが可能であるか否かを調べるために行った。プラセボ・ブレンドの乾燥製剤を、実施例2に示した方法で調製し、別々の容器に入れた。その容器には、実施例1に示した方法で調製したマイクロカプセル化したリネゾリド粒子に、ふるい分けを行って得られた3種類の異なる粒子を加えた。米国標準ふるい(30/60メッシュ、60/80メッシュ、及び80/100メッシュ)を用いた。
直前に述べた方法で調製した、それぞれふるい分けしたマイクロカプセル化したリネゾリド粒子を含む乾燥製剤ブレンドのサンプル9.17gを、別々の50mlのメス・シリンダに入れた。水9.7mlをそれぞれのメス・シリンダに加え、各ブレンドを再溶解するまで、激しく振とうした。水を更に9.7ml、各シリンダに追加し、シリンダを更に2から3分間振とうした。即座に、そしてそれ以降の種々の時点における各懸濁液の物理的状態を観察し、記録した。各懸濁液は、再溶解において、均一であった。それ以降の各時点における観察記録は、下表3に要約した。
径の小さいマイクロカプセル化したリネゾリド粒子は、上記検査を行った懸濁溶媒中に懸濁した状態で留まっていると思われるが、その反対に、最大のふるい分け粒子の場合には、粒子が凝集し、浮揚する傾向が見られた。下記の次の実施例では、ブレンドの組成について実験を行い、マイクロカプセル化したリネゾリド粒子で、80/100メッシュによるふるい分けを行ったものや、これよりも大きなものによって、振とう後24時間まで実質的に均一である懸濁液を調製し、保持することができるか否かを調べた。
(実施例4) 粒子密度が懸濁液の均一性に及ぼす影響
ふるい分けを行っていない2つの異なるロットのマイクロカプセル化したリネゾリド粒子の密度、及びふるい分けを行った2つの異なるマイクロカプセル化した粒子の密度について、Micrometricus AccuPyc 1330装置を用いて調べた。下表4には、密度に関する調査の結果を要約した。
表4から分かるように、検査を行った異なる4組の粒子から得られた密度に関する結果には、有意差がなかった。結果として得られた密度は、全て、1.37g/cm3であり、それぞれ懸濁液溶媒の密度(1.16g/cm3)よりも高かった。
マイクロカプセル化したリネゾリド粒子の4サンプルの密度は、懸濁液溶媒の密度よりも高いことから、粒子は溶媒中で沈むと考えられる。しかしながら、上述の粒子サンプルをそれぞれ、懸濁液溶媒に加えて、空気の存在下で混合すると、粒子は、沈まなかった。現実には、実質的に均一な懸濁液が形成した。
(実施例5) マイクロカプセル化したリネゾリドの均一な懸濁液を調製する乾燥製剤の同定
マイクロカプセル化したリネゾリドの3種類の乾燥製剤であって、キサンタン・ガムの重量パーセントが異なるもの(調剤B、C及びD)を上記実施例2に述べた方法で調製した。用いた成分量の組成は、下表5に示した。表5中の調剤Aは、上述の実施例2で実験を行った全4製剤で使用したものと同じ懸濁液溶媒を用いて調製した。この実験で検査した4製剤のそれぞれには、同じマイクロカプセル化したリネゾリド粒子のふるい分けを行っていない混合物を加えた。
各製剤66gを容器に入れて、空気の存在下で振とうしながら、120mlの水に懸濁した。得られた懸濁液それぞれから、25から30mlを50mlメス・シリンダに移して、気泡の分布状況について肉眼により検査した。静置して4日後に、各懸濁液のサンプルをメス・シリンダの底部から回収し、顕微鏡により検査を行った。以下の事項が観察された。
製剤Aについては、該調剤を50mlメス・シリンダに入れてから5分以内に、大きい粒子がシリンダの上部に浮揚してくるのが観察された。
製剤Bについては、以下の事項が観察された。当初は、あまり多くの気泡が存在しなかったが、存在した気泡は、シリンダの上部10mlのところに集中していた。気泡は、約1mm/分の速度で移動した。静置して4日後には、シリンダ内に気泡は、残っていなかった。元のボトル底部から、4日間静置した後に回収した懸濁液に対して、顕微鏡による検査を行ったが、顕著な量の空気は観察されず、また、マイクロカプセルの凝集も観察されなかった。
製剤Cについては、以下の事項が観察された。当初多くの気泡が存在しており、気泡は、メス・シリンダ全体に均一に分布していた。最初の15分という時間枠では、移動を肉眼で検知することはできなかった。静置して4日後に、多くの気泡はなお存在していたが、いくぶん上向きに移動しており、シリンダの底から5mlには、肉眼で見える気泡はなかった。製剤Cの元のボトル底部から、4日間静置した後に回収した懸濁液に対して、顕微鏡による検査を行ったところ、気泡の存在が観察されたが、マイクロカプセルの凝集は観察されなかった。
製剤Dに対して観察された事項は、上に要約した製剤Cに関するものと全く同じであった。しかし、製剤Dは、粘性が高く、キサンタン・ガムはロット毎に変動があり、この製剤ではゲル化する可能性すらあったことが観察された。
上述の3つの試験用製剤(すなわち、製剤BからDまで)に対する使用検査からは、検査用サンプルを回収する前に、2以上の異なる混合方法のうちのいずれを用いて各製剤を混合したかに関わらず、対照製剤Aと比べて、サンプル間の変動がごくわずか見られた。しかし、実質的に均一であるが、粘性が過度に高くはないマイクロカプセル化したリネゾリド粒子の懸濁液であって、空気の存在下で水と合わせて振とうした後、時間が経過してもその均一性を保持すると思われる懸濁液を調製するという点に関して、製剤Cは、実験を行った4製剤の内で最良の結果を示した。
(実施例6) 粘性が懸濁液の均一性に及ぼす影響
調剤Cの異なる3サンプルを、上述の実施例5に述べた方法に従って調製したが、その際には、ふるい分けを行っていない、マイクロカプセル化したリネゾリド粒子の異なる2ロット、及びキサンタン・ガム並びにAvicel(登録商標)RC−591の異なるロットを用いた。得られたそれぞれの懸濁液の粘性は、サンプル間でばらつきが見られ、それを以下に示す。
サンプル1の粘性は2500から2800cpsであった。
サンプル2の粘性は3540cpsであった。
サンプル3の粘性は2800から3000cpsであった。
上記の方法で調製した各懸濁液サンプルを、室温にて静置した。種々の時点で、各サンプルから5mlのアリコートを分取し、重量及び各アリコート中のリネゾリドの用量効力(dose potency)を検査した。検査の最終回には、2サンプルを採取した。本検査結果からは、検査を実施した3サンプル全てにおいて、調製を行ってからの経過時間への投与量重量依存性及び用量効力依存性がほとんど変化していないことが判明した。本分析結果は、下表6に要約してある。投与量重量に関する検査結果は、図2に図示した。用量効力に関する検査結果は、図3に図示した。
表6及び図2、3に示した結果から分かるように、各3サンプル懸濁液から分取した各5mlアリコート当たりの投与量重量及び効力は、空気の存在下で当初に混合した後、検査期間中において、ほとんど変動しなかった。検査を実施した全3サンプルに関して、投与量重量及び用量効力に関する結果の標準偏差は、共に、極めて小さく、かつ同等であった。本検査で調査したマイクロカプセル化したリネゾリド粒子の混合物は、得られた各懸濁液の粘性がサンプルによって変動していたにも関わらず、本検査で調査した懸濁液溶媒の各種製剤およびキサンタン・ガム、Avicel(登録商標)RC−591、及びマイクロカプセル化したリネゾリド粒子の異なるロットを用いて調製した製剤中に懸濁した状態で留まっていた。
Claims (15)
- 平均粒子径が約50μmから約600μmである少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子であって、各コーティングした薬物粒子が薬物を含むコアと、コアの少なくとも一部分をコーティングする疎水性ポリマー・フィルムとを含む少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子、及び
該少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子を、該コーティングした薬物の投与量当たり約2mlから約60mlの水溶液に添加し、空気の存在下で混合した後、少なくとも24時間、実質的に均一な懸濁液中に約20℃から約30℃で保持するために効果的な量の粘性増加物質
を含む乾燥製剤。 - 該疎水性ポリマー・フィルムがメタクリル酸又はポリメタクリル酸共重合体を含む、請求項1に記載の乾燥製剤。
- 該薬物がオキサゾリジノン系抗生物質である、請求項1に記載の乾燥製剤。
- 該オキサゾリジノン系抗生物質がリネゾリドである、請求項1から3のいずれか1つに記載の乾燥製剤。
- 該粘性増加物質がキサンタン・ガム、微結晶セルロース、及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である、請求項1に記載の乾燥製剤。
- 該混合物中のキサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースに対する重量比が約1:2から約1:0.2である、請求項5に記載の乾燥製剤。
- 懸濁液の粘性を少なくとも約1500cpsとするような量の粘性増加物質が存在する、請求項1から6のいずれか1つに記載の乾燥製剤。
- 多回投与用懸濁液を調整する方法であって、
a)乾燥製剤を提供する段階であって、該乾燥製剤が、平均粒子径が約50μmから約600μmである少なくとも2投与量のコーティングした薬物粒子であって、各コーティングした薬物粒子が薬物を含むコアを含む薬物粒子、及び
コアの少なくとも一部分をコーティングする疎水性ポリマー・フィルム、キサンタン・ガムと、微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの組合せ
を含む乾燥製剤であり、
ここで、キサンタン・ガムの微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物に対する重量比が約1:2から約1:0.2である段階、及び
b)該乾燥製剤を水溶液に加え、粘性が少なくとも約1500cpsである懸濁液が形成するまで攪拌する段階
を含む該方法。 - 該薬物がオキサゾリジノン系抗生物質である、請求項8に記載の方法。
- 該オキサゾリジノン系抗生物質がリネゾリドである、請求項9記載の方法。
- グラム陽性菌感染を治療し、又は予防する方法であって、
多回投与用懸濁液の少なくとも2投与量を被験体に経口投与することを含み、かつ、該方法は、該多回投与用懸濁液が、少なくとも2投与量のコーティングしたオキサゾリジノン系抗生物質薬物粒子であって、該コーティングした薬物の投与量当たり約2mlから約60mlの水溶液に懸濁した薬物粒子であり、該コーティングした薬物粒子が、約50μmから約600μmの平均粒子径を有し、かつ、各コーティングした薬物粒子がオキサゾリジノン系抗生物質薬物、及びコアの少なくとも一部分をコーティングしている疎水性ポリマー・フィルムを含む薬物粒子、及び
該少なくとも2投与量のコーティングしたオキサゾリジノン系抗生物質薬物粒子を、空気の存在下で混合した後、少なくとも24時間、該水溶液中の実質的に均一な懸濁液中に約20℃から約30℃で保持するために効果的な量の粘性増加物質
を含む該方法。 - 該オキサゾリジノン系抗生物質薬物がリネゾリドである、請求項11に記載の方法。
- スタフィロコッカス属菌(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、バチルス属(Bacillus)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、クラミジア属(Chlamydia)及びナイセリア属(Neisseria)からなる群から選ばれる属の1つ以上の細菌による被験体の感染を治療し、又は予防するために、該多回投与用懸濁液が経口投与される、請求項12に記載の方法。
- グラム陽性菌感染を治療し、又は予防する経口投与用医薬品の製造における多回投与用懸濁液の使用であって、
少なくとも2投与量のコーティングしたオキサゾリジノン系抗生物質薬物粒子であって、該コーティングした薬物の投与量当たり約2mlから約60mlの水溶液に懸濁した薬物粒子であり、該コーティングした薬物粒子が、約50μmから約600μmの平均粒子径を有し、かつ、各コーティングした薬物粒子がオキサゾリジノン系抗生物質薬物、及びコアの少なくとも一部分をコーティングしている疎水性ポリマー・フィルムを含む薬物粒子、及び
該少なくとも2投与量のコーティングしたオキサゾリジノン系抗生物質薬物粒子を、空気の存在下で混合した後、少なくとも24時間、該水溶液中の実質的に均一な懸濁液中に約20℃から約30℃で保持するために効果的な量の粘性増加物質
を含む該使用。 - 該オキサゾリジノン系抗生物質薬物がリネゾリドである、請求項14に記載の使用。
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