JP2006516571A - 良性前立腺増殖症の処置 - Google Patents

良性前立腺増殖症の処置 Download PDF

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Abstract

ロニダミンまたはロニダミンアナログの投与によって良性前立腺増殖症を処置または予防するための方法が、提供される。そのような処置および予防のために有用な、単位投与形態のロニダミンまたはアナログもまた、提供される。本出願は、良性前立腺増殖症(BPH)を処置するための方法を提供する。この方法は、治療上有効な量のロニダミンまたはロニダミンアナログを、そのような処置を必要とするヒト被験体に投与する工程、を包含する。

Description

(関連出願の引用)
本願は、米国仮出願第60/496,163号(2003年8月18日出願)、同第60/488,265号(2003年7月18日出願)、同第60/472,907号(2003年5月22日出願)、同第60/460,012号(2003年4月2日出願)、同第60/458,846号(2003年3月28日出願)、同第60/458,665号(2003年3月28日出願)、同第60/458,663号(2003年3月28日出願)、同第60/442,344号(2003年1月23日出願)、および同第60/441,110号(2003年1月17日出願)の利益を主張する。これらの出願の各々は、その全体が、全ての目的のために本明細書中に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、良性前立腺増殖症の処置および予防に関し、そして医薬分野および関連分野(化学、医薬品化学および分子生物学が挙げられるがこれらに限定されない)に適用を有する。
(発明の背景)
良性前立腺増殖症(BPH)は、前立腺上皮細胞が異常に増殖して尿の流れを妨げる疾患であり、米国では1000万人を超える成人男性が罹患しており、そして世界中の他の国全体では、数百万人を超える人々が罹患している。比較的近年まで、外科的介入が、この疾患の唯一の処置であった。そして今日でさえも、手術は、最後の処置手段であり、他の処置が有効でないかまたは有効でなくなった場合にほぼ必然的に頼っている。前立腺手術およびそれからの回復は痛みを伴い、この手術自体は、有効でないかもしれず、深刻な副作用の危険をもたらす。近年の概説については、Barry,2001を参照のこと(完全な引用は以下に提供される)。
BPHの症状を処置するためには、ほんの2つのクラスの薬物しか現在利用可能でない。1つのクラスとしては、活性形態のテストステロン(ジヒドロテストステロン、すなわちDHT)の産生を阻害する化合物が挙げられる。このクラスの薬物の使用は、男性において性欲低下ならびに筋肉量減少および緊張低下を引き起こし得、そして高度の前立腺癌の出現増加と関連する。さらに、この治療は、この薬物の最初の投与と患者における前立腺の大きさの有意な減少との間での、非常に長い遅延(数ヶ月)によって制限される。BPHについて現在使用されている第2のクラスの薬物であるαアドレナリン作用性ブロッカーは、平滑筋を弛緩させて、尿をより自由に尿道に通過させることにより作用する。このクラスの薬物は、第1のクラスの薬物よりも迅速に症状を減少させるが、これは、前立腺の大きさを低下させず、より大きく増殖するのを防止もせず、このことは、最終的な手術的介入をもたらし得る。
従って、BPHの基礎となる疾患状態を、深刻な副作用を伴わずに処置し得る薬物についての、重大な、満たされていない必要性が存在する。本発明は、この必要性を満たす。
(発明の要旨)
本発明は、ヒト被験体へのロニダミン(lonidamine)またはロニダミンアナログの投与によってヒト被験体におけるBPHを処置するための方法および組成物を提供する。BPHの処置のために有用な薬学的組成物(徐放処方物が挙げられる)もまた提供される。1つの実施形態では、この処方物は、経口投与され、そして治療上有効な用量のこの化合物の1日に1回の投与を可能にする。
(発明の詳細な説明)
(1.定義)
以下の定義は、読者を助けるために提供される。他に定義されない限り、本明細書中で用いられる、技術、表示および他の科学用語または医学用語または専門用語の全ての用語は、化学分野および医薬分野の当業者によって通常理解される意味を有することが意図される。いくつかの場合には、通常理解される意味を有する用語は、明確さおよび/または容易な参照のために本明細書中で定義され、本明細書中にこのような定義を含めることは、当該分野で一般的に理解されるものとの実質的な相違を表すと解釈されるべきではない。
本明細書中で用いられる場合、状態または患者を「処置する」とは、臨床結果を含めて、有益な結果または所望の結果を得る工程を採ることをいう。本発明の目的のためには、有益な臨床結果または所望の臨床結果としては、BPHの1以上の症状の軽減または改善、疾患の程度の低減、疾患の進行の遅延または緩徐化、疾患状態の改善、緩和または安定化、および以下に記載の他の有益な結果が挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書中で用いられる場合、症状の「減少」(およびこの語句の文法上の等価物)は、症状の重篤度もしくは頻度の減少、または症状の除去を意味する。
本明細書中で用いられる場合、薬物を被験体に「投与する」または薬物の被験体への「投与」(およびこの語句の文法上の等価物)は、直接的投与(自己投与を含む)および間接的投与(薬物の処方行為を含む)の両方を包含する。例えば、本明細書中で用いられる場合、患者に薬物の自己投与を指示するか、および/または患者に薬物についての処方を提供する、医師は、この薬物をこの患者に投与している。
本明細書中で用いられる場合、BPHの「症状発現」とは、BPHを有する被験体に特有の症状、兆候、解剖学的状態(例えば、前立腺の大きさ)、生理学的状態(例えば、PSAレベル)、または報告(例えば、AUASIスコア)をいう。
本明細書中で用いられる場合、薬物の「治療上有効な量」は、BPHを有する被験体に投与した場合に、この被験体において意図される治療効果(例えば、BPHの1以上の症状発現の軽減、改善、緩和または除去)を有する薬物量である。完全な治療効果は、1用量の投与によっては必ずしも生じず、一連の用量の投与の後にのみ生じ得る。従って、治療上有効な量は、1回以上の投与によって投与され得る。
本明細書中で用いられる場合、薬物の「予防上有効な量」は、被験体に投与した場合に、意図された予防効果(例えば、疾患もしくは症状の発生(もしくは再発)を予防または遅延させるか、または疾患もしくは症状の発生(もしくは再発)の可能性を低減する)を有する薬物量である。完全な予防効果は、1用量の投与によっては必ずしも生じず、一連の用量の投与の後にのみ生じ得る。従って、予防上有効な量は、1回以上の投与によって投与され得る。
本明細書中で用いられる場合、「TID」および「QD」は、それぞれ、「1日に3回」および「1日に1回」それらの慣用的な意味を有する。
本明細書中で用いられる場合、「アルキル」とは、1〜15個の炭素原子を含む、一価のアルカン(炭化水素)由来ラジカルをいう。これは、直鎖状、分枝鎖状または環状であり得、そして非置換であるかまたはヒドロキシル、ハライド、アルコキシルおよびニトリルを含むがこれらに限定されない置換基で置換され得る。用いられ得るアルコキシ基としては、メトオキシが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な直鎖状アルキル基または分枝鎖状アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。
本明細書中で用いられる場合、「アリール」とは、1以上の単環系または縮合環方向族系を含む部分をいう。このような部分としては、1以上の単環系または二環式縮合環芳香族系を含む任意の部分が挙げられ、これらとしては、フェニルおよびナフチルが挙げられるがこれらに限定されない。アリール基は、非置換であるかまたは特定の置換されたアリールについて列挙した通りの置換基で置換され得る。
本明細書中で用いられる場合、「ヘテロアリール」とは、5もしくは6個の環原子を有する単環式芳香族基、または8〜10個の原子を有する縮合環二環式芳香族であって、環原子がC、O、S、SO、SOまたはNであり、環原子の少なくとも1個がヘテロ原子(すなわち、O、S、SO、SOまたはN)である、芳香族をいう。ヘテロアリール基は、非置換であるかまたは特定の置換されたヘテロアリールについて列挙した通りの置換基で置換され得る。単環式芳香族ヘテロアリール基の例としては、ピリジルが挙げられるがこれらに限定されない。二環式縮合環ヘテロアリール基の例としては、インダゾリル、ピロロピリミジニル、インドリジニル、ピラゾロピリジニル、トリアゾロピリジニル、ピラゾロピリミジニル、トリアゾロピリミジニル、ピロロトリアジニル、ピラゾロトリアジニル、トリアゾトリアジニル、ピラゾロテトラジニル、ヘキサアザ−インデニル、およびヘプタアザ-インデニルが挙げられるがこれらに限定されない。他に示さない限り、環内のヘテロ原子の配置は、構成要素の環原子の結合特性によって許容された任意の配置であり得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「ヘテロシクロアルキル」および「ヘテロシクリル」とは、少なくとも一部が芳香族ではなく、環系中の炭素原子のうちの1以上が、O、S、SO、SOまたはNから選択されるヘテロ原子によって置換された、単環式環または縮合環多環式シクロアルキル基をいう。ヘテロシクリル基の例としては、ピペリジニル、モルホリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジニル、イミダゾリニル、ピペラジニル、ピロリジン−2−オンイル、およびピペリジン−2−オンイルが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書中で用いられる場合、「シクロアルキル」とは、少なくとも一部が芳香族でなく、環原子が炭素である、単環式基または縮合環多環式基をいう。
本明細書中で用いられる場合、「ヘテロシクロアルケニル」とは、炭素環原子のうちの1以上がヘテロ原子によって置換されており、環系が、少なくとも部分的に芳香族でなく、そして環系が少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、単環式基または縮合環多環式基をいう。
(2.良性前立腺増殖症ならびにロニダミンおよびロニダミンアナログの効果)
本発明は、良性前立腺増殖症(BPH)の処置に有用な組成物および方法を提供する。特に、本発明は、BPHの処置または予防のためのロニダミン(LND)の使用に関する。さらに、本発明は、BPHの処置または予防のためのロニダミンアナログの使用に関する。本発明の理解を助けるために、BPH(また良性前立腺増殖症とも称される)ならびにロニダミンおよびその生物活性なアナログの特徴の簡潔な議論が以下に提供される。
BPHは、前立腺における細胞の過成長(過形成)に関与し、前立腺の拡大を生じ、尿路症状および尿路疾患の低減をもたらす。前立腺は、結合組織および平滑筋の間質に分泌上皮細胞を含み(前立腺解剖学のより詳細な記述に関しては、Barry、2003を参照のこと)、そして、BPHは、上皮成分の過形成に関与する。正常な前立腺における分泌上皮成分は、この組織における亜鉛のレベルが他の正常な組織と比較して非常に高いという点で、顕著である。高亜鉛レベルの結果は、酵素m−アコニターゼの亜鉛阻害に関する機構を通して、トリカルボン酸(TCA)回路を介するエネルギーの産生および酸化的リン酸化が腺上皮において実質的に低減するということであり、それによってこの組織を、エネルギー源として、他の器官および組織よりかなり解糖に依存性にしている。m−アコニダーゼ(TCA回路における重要な酵素)の亜鉛阻害は、前立腺上皮細胞におけるTCA回路の少なくとも実質的な低減、そして、おそらくは、ほぼ完全な遮断を生じる。m−アコニダーゼの亜鉛に基づく阻害の別の生理学的な結果は、TCA回路からのクエン酸の流用であり、このことにより、前立腺が、精子がエネルギー源として使用する大量のクエン酸塩を精液中に分泌することを可能にしている。一般的には、Costello、1999;Costelloら、2000;CostelloおよびFranklin、2000を参照のこと。
身体の他の正常細胞は、クエン酸塩の代謝を阻害するレベルまで亜鉛を蓄積しないので、前立腺上皮細胞は、独自に解糖(嫌気性代謝)に依存する。本発明は、一部は、これらの細胞の薬物ロニダミンに対する感受性の発見に関連し、ロニダミンが、本明細書中に記載されるとおり、ヒトにおけるBPHを処置または予防するために投与されることを可能にする。ロニダミンは、一般名1−(2,4−ジクロロベンジル)−1H−インダゾール−3−カルボン酸であり、また、医学文献においては、1−[(2,4−ジクロロフェニル)メチル]−1H−インダゾール−3−カルボン酸、AF1890、ジクロンダゾリン酸(DICA)およびDoridaminaTMとも称される。図1を参照のこと。ロニダミンは、最初は、抗精子形成剤として同定され、その後、ヨーロッパのいくつかの国において、乳癌、子宮頸部癌、肺癌および前立腺癌の処置に使用された。Silvestrini、1981;Gattoら、2002を参照のこと。精子形成および癌におけるロニダミンの作用機構は、完全には理解されていない。しかし、ロニダミンの抗癌特性は、少なくとも一部は、ロニダミン仲介性のミトコンドリア膜の崩壊に起因し、これにより、ミトコンドリアに結合したヘキソキナーゼの活性を低減し、解糖経路および酸化的リン酸化によるATP産生を妨害する。Floridiら、1981、Fanciulliら、1996、およびその中で15〜22と番号付けられた参考文献;およびGatto、2002を参照のこと。また、Kaplan、2000を参照のこと。良性前立腺過形成におけるロニダミンの効果に関する特定の機構に束縛されることを意図することなく、ロニダミンは、前立腺上皮細胞において、解糖を阻害し、そして/または既に低減したミトコンドリアの機能を阻害し、身体の正常細胞と比較して、これらの細胞のエネルギーを枯渇させると考えられる。特定の機構に束縛されることを意図することなく、エネルギー欠乏に起因して、多くの過形成の上皮細胞が破壊されるか、または、上皮細胞の大きさが減少し、その結果、前立腺の大きさが減少し、それによって状態およびその臨床経過が軽減する。
従って、BPHと診断されたか、またはBPHの症状を示すヒト被験体に対するロニダミンの投与は、利益(例えば、一つ以上の症状の重篤度または頻度の低減、前立腺の大きさの減少または拡大速度の減少、感知される生活の質の改善、およびBPHの他の症状のより正常な状態への回復)を提供する。さらに、BPHに対する予防の必要なヒト被験体に対するロニダミンの投与は、BPHが被験体内で、出現、再発または進行する可能性の低減といった利益を提供する。なおさらに、ロニダミンアナログのヒト被験体への投与は、同様に、BPHの処置および予防に効果的である。別の実施形態において、本明細書中に記載されるとおりヒト被験体に対するロニダミンまたはそのアナログの投与は、急性尿閉の処置において有効であり得る。本発明のこれらおよび他の局面は、以下により詳細に議論される。以下の3節は、BPHの処置および予防に有用な特定のロニダミンアナログを記載する。4節は、ロニダミンおよびロニダミンアナログの合成および形態に関する。5節は、患者集団に対するロニダミンおよびロニダミンアナログの投与が利益を提供することを記載する。6節は、ロニダミンの投与の方法(例えば、投与用量、投与経路、投与スケジュールおよび投与の期間)を記載する。7節は、ロニダミンまたはアナログが、別の薬物または治療と組み合わせて投与される組合せ治療を記載する。8節は、例示的な投薬形態を記載する。9節は、ロニダミンの使用および効果の例を提供する。以下の記述は、便宜のみのために節に体系付けられ、任意の体系的な節に見出される開示は、本発明の任意の局面に適用可能である。
(3.ロニダミンアナログ)
上述のとおり、ロニダミンに加えて、ロニダミンに関連する種々の化合物は、BPHの処置および予防に対して有用である。有用な化合物は、以下に記載するように、一般に、構造的にロニダミンに類似しているか、ロニダミンの生物学的等価物であるか、またはロニダミンのファルマコフォアであり、そして、また以下に議論するように、ロニダミンの生物学的活性と類似した生物学的活性を有する。このような化合物は、「生物活性なロニダミンアナログ」、「ロニダミンアナログ」、または、ある場合には、単に、「アナログ」と称され得る。
(ロニダミンアナログの構造特性)
部分的に、ロニダミン、およびロニダミンの薬学的活性と類似した薬学的活性を有することが公知である関連化合物に基づいて、BPHの処置または予防に使用するのに適した特定のロニダミンアナログ(本発明によって提供される新規のアナログを含む)は、式:
により記載され、ここで、R、R、X、Y、n、および:
は、以下に定義され:
は、−COOHまたは−COOH基の誘導体または生物学的等価物を表す。Rは、通常は、式−COOHの酸性基;式−CONRのアミド(ここで、RおよびRは、独立にアルキルまたは水素であり得、水素が好ましい);式−CONHNRのヒドラジド(ここで、RおよびRは、一般的には、−Hまたは−CHである);式−COORの置換エステル(ここで、Rは、投与後に被験体内で、容易に加水分解される残基であり、一般的に、一つ以上のヒドロキシル基で置換された直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、より通常には、一つ以上のヒドロキシル基で置換された直鎖または分枝鎖のメチル基、エチル基、またはプロピル基であり、さらにより通常には、一つのヒドロキシル基で置換されたエチル基、または、二つのヒドロキシル基で置換された直鎖もしくは分枝鎖のプロピル基であり、そして、最も通常には、−CHCHOH、−CHCH(OH)CHOH、または−CH(CHOH)である)から選択される。Rはまた、式−COOのカルボン酸アニオンであり得、この場合、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、対イオンであるZと結合し、ここで、Zは、薬学的に受容可能なカチオンである。
は、置換または非置換のアリール基またはヘテロアリール基を表す。通常は、Rは、置換アリール基であり;より通常には、置換フェニル基であり;さらにより通常には、ハロおよびアルキル置換基(特に、−Cl、−Br、−I、CFおよび−CH置換基)から独立に選択される一つ、二つ、もしくは三つの置換基によって置換されたフェニル基である。Rが置換フェニル基である場合、Rは、通常、−Cl、−Br、−I、CFまたは−CH、2位、3位または4位で置換された一置換フェニル;2位および3位または2位および4位で置換された、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジメチルフェニル、または、クロロおよびメチルで二置換されたフェニル;または2,4,5トリクロロフェニルである。Rが、置換フェニル基である場合、Rはより通常には、2,4−ジクロロフェニルまたは4−クロロ−2−メチルフェニルである。
Xは、直鎖または分枝鎖の、飽和または不飽和の炭化水素結合基を表す。Xが飽和炭化水素結合基である場合、Xは、通常は、直鎖結合基であり、通常は、Xは、式(CH−を有し、ここで、pは、1、2または3に等しい。Xが飽和炭化水素結合基である場合、Xは、最も通常には、メチレン基、−(CH)−である。Xが不飽和炭化水素結合基である場合、Xは、通常、直鎖結合基であり、最も通常には、−(CH=CH)−である。
Yは、式−CHR−の部分を表し、ここで、Rは、水素または直鎖もしくは分枝鎖のルキル基であり、より通常には、Rは、水素または直鎖アルキル基であり、なおより通常には、Rは、水素、メチル、エチル、またはn−プロピルであり、なおより通常には、Rは、水素またはメチルであり、最も通常には、Rは、水素(すなわち、Yは、最も通常には、−CH−である)である。
nは、0、または、最も通常には、1である。
は、コア環系であり、一般的には、アリール環系、ヘテロアリール環系、シクロアルキル環系またはヘテロシクリル環系であり得る。Arコア環系は、通常は、2つの融合環を含む。融合環は、一般的に、4員環、5員環、6員環、7員環または8員環であり得、より通常には、5員環または6員環である。コア環系は、最も通常には、融合5員環および融合6員環である。融合環原子は、一般的には、任意の原子であり得るが、通常は、炭素またはヘテロ原子であり、より通常には、炭素族原子および窒素族原子であり、そして、さらにより通常には、炭素および窒素である。コア環系における炭素原子の数は、通常7である。コア環系は、通常2個のヘテロ原子を含み、好ましいヘテロ原子は、窒素である。一般的に、一つ以上の融合環が、芳香族環であり得る。コア環系が、融合5員環および融合6員環である場合、コア環系は、両方の融合環にわたる芳香族環である。融合5員環系および融合6員環系は、最も通常には、インダゾールである。
より詳細には、本発明の方法に従った使用のためのロニダミンアナログ、および本発明によって提供される特定の新規アナログとしては、以下の式:
のアナログが挙げられ、
ここで、R、R、X、Yおよびnは、一般的には上記の通りであるか、好ましいバージョンにおいては、
は、−Cl、−Br、−Iまたは−CH、2位、3位または4位で置換された一置換フェニル;2位および3位または2位および4位で置換された、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジメチルフェニルまたはクロロおよびメチルで二置換されたフェニル;または2,4,5トリクロロフェニルであり;
Yは、−(CH)−であり;そして、
nは、0であり、かつ、Rは、−COOH、−CONH、−CONHNH、−CONHN(CH、−CHCHOH、−CHCH(OH)CHOH、もしくはCH(CHOH)であるか;または
nは、1であり、Rは、−COOHであり、かつ、Xは、−CH=CH−である。
一実施形態において、ロニダミンアナログは、1,3−置換インダゾール(例えば、1−ハロベンジル−1H−インダゾール)である。別の実施形態において、ロニダミンアナログは、3−置換1−ベンジル−1H−インダゾールである。別の実施形態において、ロニダミンアナログは、1−置換インダゾール−3−カルボン酸(例えば、1−ハロベンジル−1H−インダゾール−3カルボン酸)である。
(生物学的等価物)
さらに、本発明の処置方法に使用され得るロニダミンアナログとしては、ロニダミンの生物学的等価物およびファルマコフォアならびに本明細書中に記載されるアナログが挙げられる。生物学的等価物は、類似した大きさ、形態および電子密度を有する化合物は、類似した生物学的活性を有し得るという前提に基づく、化合物の生物学的活性を予測するための周知の手段である。所定の分子の生物学的等価物を形成するために、一つ以上の原子または基をその原子または基に対する公知の生物学的に等価な置換基で、置換する。公知の生物学的に等価な置換基としては、例えば、−F、−OH、−NH、−Clおよび−CHの互換性;−Brおよび−i−Cの互換性;−Iおよび−t−Cの互換性;−O−、−S−、−NH−、−CHおよび−Se−の互換性;−N=、−CH=および−P=の互換性(環状部分または非環状部分において);フェニル基およびピリジル基の互換性;−C=C−および−S−の互換性(例えば、ベンゼンおよびチオフェン);不飽和炭素(R−C(=R)−R)に対する芳香族窒素(R−N(R)−R)の互換性;ならびに−CO−、−SO−および−SO−の互換性が挙げられる。これらの例は、生物学的に等価な等価物の範囲を限定するものではなく、当業者は、当該分野で公知の他の生物学的に等価な置換を同定し得る。例えば、PataniおよびLaVoie、1996;ならびにBurger、1991を参照のこと。
(ファルマコフォア)
本明細書中に記載されるロニダミンアナログに加えて、本発明の方法に使用され得るロニダミンアナログは、一般的に、ロニダミンおよび上記ロニダミンアナログの任意のファルマコフォアであり得る。多くの場合、公知の分子の結合能力の適切な定量的予測は、分子中の少数の原子または官能基の空間的な配置に基づいてなされ得る。このような配置は、ファルマコフォアと呼ばれ、一旦分子中のファルマコフォアが同定されると、この情報は、同一または類似したファルマコフォアを含む他の分子を同定するために使用され得る。このような方法は、医化学分野の当業者には周知であり、そして、本出願に記載される構造情報は、ロニダミンおよびBPHの処置に関連するロニダミンアナログのファルマコフォアを同定するので、当業者は、ファルマコフォアを含み、それゆえBPHを処置するのに有用である他のLNDアナログを同定し得る。ファルマコフォア関連検索を行なうために利用可能なプログラムの例は、Chemical Computing Groupの3D ファルマコフォアサーチプログラムである(
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を参照のこと)。
特に関心があるロニダミンアナログは、トルニダミン(tolnidamine)(1−(4−クロロ−2−メチルベンジル)−1H−インダゾール−3−カルボン酸、AF1923);Ansariら、1998;Corsiら、1976を参照のこと。トルニダミン(TND)は、ベンジル基の2位において、塩素置換基ではなく、メチル置換基が存在することによって、ロニダミンとは異なる。生物学的活性を有するロニダミンの他のアナログは、以下の刊行物に記載されている:「Substituted 1−Benzyl−1H−Indazole−3−Carboxylic Acids and Derivatives Thereof」と題された米国特許第3,895,026号;Corsiら,1976,「1−Halobenzyl−1H−Indazole−3−Carboxylic Acids.A New Class of Antispermatogenic Agents」,Journal of Medicinal Chemistiy 19:778−83;Silvestrini,1981,「Basic and Applied Research n the Study of Indazole Carboxylic Acids」,Chemotherapy 27:9−20;Loblら,1981,「Effects of Lonidamine(AF 1890) and its analogues on follicle−stimulating hormone,luteinizing hormone,testosterone and rat androgen binding protein concentrations in the rat and rhesus monkey」,Chemotherapy 27:61−76;「3−Substituted 1−Benzyl−1H−Indazole Derivatives As Antifertility Agents」と題された米国特許第6,001,865号;およびChengら,2001,「Two new male contraceptives exert their effects by depleting germ cells prematurely from the testis」,Biol Reprod.65:449−61(これは、AF−2364およびAF−2785ならびに他の化合物(図1を参照のこと)を記載する)。
(ロニダミンアナログの機能的特徴)本発明での使用に適切なロニダミンアナログは、ヒト、非ヒト霊長類、または他の哺乳動物に投与した場合に、前立腺上皮細胞の細胞エネルギー代謝を妨害するアナログである。薬学の分野で通常であるように、化合物(例えば、ロニダミン)の全ての構造的アナログが薬理学的に活性であるわけではない。活性な形態は、親化合物の活性についてアナログを慣用的にスクリーニングすることによって同定され得る。種々のアッセイおよび試験が、ロニダミンアナログの薬理学的活性を評価するために使用され得、これには、本明細書中において以下およびそれ以外で記載されるようなインビトロアッセイ、ヒト、非ヒト霊長類および他の哺乳動物における前立腺機能(クエン酸産生およびATP産生を含む)のインビボアッセイ、ヒト、非ヒト霊長類および他の哺乳動物における前立腺の大きさのインビボアッセイ、ならびに/あるいは臨床的研究が挙げられる。
(細胞株におけるアポトーシスアッセイ)実施例3に示されるように、ロニダミンは、ヒト前立腺細胞由来の細胞株においてアポトーシスを誘導する。アポトーシスの誘導は、PC3細胞(ATCC番号CLR−1435)、クエン酸酸化前立腺由来の細胞株よりも、LNCaP細胞(ATCC番号CLR−1740)、クエン酸産生前立腺由来の細胞株において有意に大きく、ロニダミンのような代謝性インヒビターに対するクエン酸産生前立腺細胞の感受性と一致する。ロニダミンアナログが、BPHまたはその症状発現の処置または予防のために使用される本発明のいくつかの実施形態において、類似のアポトーシス誘導活性を有するアナログを選択する。このように、本発明のいくつかの実施形態において、クエン酸産生前立腺細胞(例えば、LNCaP細胞)においてアポトーシスを誘導する(カスパーゼ3活性を増強する)ロニダミンアナログを、BPHを処置するために投与する。本発明のいくつかの実施形態において、PC3細胞におけるよりも有意に高い程度まで、LNCaP細胞においてアポトーシスを誘導するロニダミンアナログを、BPHを処置するために投与する。本発明のいくつかの実施形態において、ロニダミンアナログによるアポトーシスの誘導は、LNCaP細胞とPC3細胞との2つの細胞株におけるアポトーシスのレベルのおける違いが最も大きいアナログ濃度でアッセイされる(但し、このアッセイに使用されるアナログの濃度は1mM以下である)場合に、PC3細胞におけるよりも、LNCaP細胞において少なくとも約2倍大きい(ときには、少なくとも、約3倍、少なくとも約4倍、または少なくとも約10倍大きい)。
(初代細胞培養物中でのアポトーシスアッセイ)実施例3に示されるように、ロニダミンは、ヒト前立腺上皮細胞の初代培養物においてアポトーシスを誘導する。アポトーシスの誘導は、ヒト前立腺間質細胞の初代培養物におけるよりも、前立腺上皮細胞の初代培養物において有意に高く、ロニダミンのような代謝インヒビターに対するクエン酸産生前立腺細胞の感受性と一致する。ロニダミンアナログがBPHまたはその症状発現の処置または予防のために投与される本発明のいくつかの実施形態において、ロニダミンと同様なアポトーシス誘導活性を有するアナログが、選択される。従って、本発明のいくつかの実施形態において、前立腺上皮細胞においてアポトーシスを誘導するロニダミンアナログは、BPHを処置するために投与される。本発明のいくつかの実施形態において、ヒト前立腺間質細胞の初代培養物におけるよりも有意に高い程度まで、前立腺上皮細胞の初代培養物においてアポトーシスを誘導するロニダミンアナログが、使用される。本発明のいくつかの実施形態において、このロニダミンアナログは、間質細胞においてアポトーシスを有意に誘導しない。本発明のいくつかの実施形態において、ロニダミンアナログによるアポトーシスの誘導は、上皮細胞および間質細胞の2つの細胞株におけるアポトーシスのレベルの違いが最も大きいアナログの濃度でアッセイされる(但し、このアッセイにおいて使用されるアナログの濃度は1mMを超えない)場合、上皮細胞において、間質細胞におけるよりも少なくとも2倍大きい(ときには少なくとも4倍、ときには、少なくとも10倍、およびときには、少なくとも20倍大きい)。
(HIF−1α発現アッセイ)実施例2に示されるように、ロニダミンは、低酸素の条件下で培養された細胞において、HIF−1α発現/蓄積(核画分において測定される)を、200マイクロモル濃度においてほぼ2分の1まで、より高いロニダミン濃度において5分の1より低く(すなわち、10分の1より低く)までに減少させた。従って、本発明のいくつかの実施形態において、エネルギー崩壊因子は、低酸素条件下で培養されたLNCaP細胞において、ロニダミン非存在下の培養物と比較して、少なくとも約2分の1まで、少なくとも約5分の1まで、または少なくとも約10分の1までにHIF−1α発現を減少させる(HIF−1α蓄積を妨げる)。
実施例2に対応する図において、前立腺細胞におけるHIF−1α発現に対するロニダミンの効果は、低酸素条件下(酸素レベル<0.1%)で培養されたPC3細胞においてよりも、LNCaP細胞においてより顕著であるようである。本発明に従うBPHの処置に有用ないくつかのロニダミンアナログは、類似の効果を有し得る。
これらの実験の結果は、ロニダミンによるHIF−1αの阻害の機構または特異性を明確には確立しない。HIF−1αレベルに対するロニダミンの効果は、Floridiら、1985によってロニダミンの活性として記載されるタンパク質合成の全般的な阻害に全体的にまたは一部起因し得る。HIF−1αレベルに対するロニダミンの効果はまた、ミトコンドリアによる酸素利用に対するロニダミンの効果に全体的または一部起因し得る。Hagenら、2003は、HIF−1αが構成的に合成されるが、酸素の存在下で分解されることを報告した。低酸素条件下において、ロニダミンによるミトコンドリア呼吸の阻害が、ミトコンドリアによる酸素消費を減少させることが可能である。次いで、これは、酸素依存性酵素、プロリルヒドロラーゼの活性の増強を導き得、これは、HIF−1α分解経路においてある役割を果たす。
(ヘキソキナーゼ活性)上で考察されるように、任意の特定の機構に束縛されることを意図しないが、前立腺に対するロニダミンの効果は、分泌性上皮細胞におけるミトコンドリアおよびミトコンドリアヘキソキナーゼ活性に対するその効果によって、少なくとも一部媒介され得る。従って、本発明において有用ないくつかのロニダミンアナログは、ロニダミンと同じぐらい高いかまたはロニダミンより高いヘキソキナーゼ阻害活性を有する。ヘキソキナーゼ活性についてのアッセイは、当該分野において公知である。Fanciulliら、1996、およびFloridiら、1981を参照のこと。
(抗精子形成活性)同様に、ロニダミンの抗精子形成活性は、少なくとも一部において、生殖細胞におけるエネルギー崩壊効果から生じると考えられる。本発明において有用ないくつかのロニダミンアナログは、ロニダミンと同じぐらい高いかまたはロニダミンより高い抗精子形成活性を有する。抗精子形成活性についてのアッセイは、当該分野において公知である。例えば、Grimaら、2001;Lohiyaら、1991を参照のこと。
インビトロアッセイに加えて、エネルギー崩壊因子は、本発明の方法において使用するためにインビボで評価され得る。例えば、限定ではなく、適切なアッセイとしては、前立腺機能および活性の測定が挙げられる。
(前立腺機能のインビボ測定)前立腺機能(特に呼吸)に対する化合物の効果は、その化合物の投与に続いて、前立腺組織代謝をモニタリングすることによって評価され得る。本発明において有用ないくつかのロニダミンアナログは、動物(ヒト、非ヒト霊長類および他の哺乳動物を含む)における、前立腺による、ATP産生、シトレート産生、および/またはラクテート産生を検出可能に減少する。ATP、シトレート、および/またはラクテートのレベルは、磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)または他の方法の技術を使用して、インビボで直接的におよび/または間接的にモニタリングされ得る。例えば、この目的のために適用され得るMRSアッセイについては、NarayanおよびKurhanewicz、1992;Kurhanewiczら、1991;Thomasら、1990を参照のこと。
(前立腺の大きさのインビボ測定)前立腺の大きさに対する化合物の効果は、標準的な方法(例えば、ヒトについての超音波検査または直腸内触診、ならびに動物における超音波検査および/または器官重量の比較)を使用して、化合物の投与後に評価され得る。アッセイは、ヒト、あるいはより一般的には、健常な非ヒト動物またはサル、イヌ、ラットもしくはBPHの他の動物モデルにおいて実行され得る(Jeyarajら、2000;Leeら、1998;Mariottiら、1982を参照のこと)。本発明において有用ないくつかのロニダミンアナログは、このようなアッセイおよび動物モデルにおいて前立腺の大きさを検出可能に減少させる。
(臨床試験)臨床試験(例えば、以下の実施例においてロニダミンについて記載される臨床試験)を使用して、ロニダミンアナログの治療効果を評価し得る。
上記のアッセイのいずれかにおける目的のロニダミンアナログの活性は、化合物についての投薬スケジュールに関する手引きおよび他の情報を提供するために、ロニダミンの活性と比較され得る。一般的に、1mg当たりの生物学的活性においてロニダミンよりも高い活性を有するロニダミンアナログは、特に関心がある。
(4.ロニダミンおよびロニダミンアナログの合成および形態)
ロニダミンならびにロニダミンアナログおよびロニダミン誘導体は、周知の合成法を用いて調製され得る。ロニダミンの合成は、米国特許第3,895,026号、および独国特許第2,310,031号に記載される。例示的ロニダミンアナログ(トルニダミン(tolnidamine(TND)を含む)の合成は、当該分野で記載されている(例えば、Corsiら、1976、「1−Halobenzyl−1H−Indazole−3−Carboxylic Acids. A New Class of Antispermatogenic Agents」、Journal of Medicinal Chemistry 19:778−83;Chengら、2001、「Two new male contraceptives exert their effects by depleting germ cells prematurely from the testis」、Biol Reprod.65:449−61;Silvestrini、1981、「Basic and Applied Research in the Study of Indazole Carboxylic Acids」、Chemotherapy 27:9−20;Loblら、1981、「Effects of Lonidamine(AF 1890)and its analogues on follicle−stimulating hormone,luteinizing hormone,testosterone and rat androgen binding protein concentrations in the rat and rhesus monkey」、Chemotherapy27:61−76;米国特許第3,895,026号および同第6,001,865号を参照のこと)。当然ながら、本発明の実施において有用なロニダミンアナログが、本開示または引用される参考文献に提供された特定の構造に対するアナログに限定されないこと、そして上記の化合物が、例示のために提供され、本発明を限定しないということが、理解される。本発明の方法において有用なロニダミンアナログが、ここで本明細書において記載されるアナログまたは薬学的文献および特許文献にあるアナログに限定されないことも、また明らかである;本発明の開示によって導かれる当業者は、医化学の慣習的方法を用いて、本発明に従う用途に適切な新規アナログを合成し得る。
特定の実施形態において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、薬学的に受容可能な塩の形態で提供される。薬学的に受容可能な塩としては、酸による付加塩、および塩基による塩が挙げられる。塩基による塩は、例えば、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩もしくはマグネシウム塩)、あるいはアンモニウム塩(例えば、アンモニアまたは適切な有機アミン(例えば、ジエチルアミン、ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミンもしくはトリ−(2−ヒドロキシエチル)−アミン)による塩)である。酸付加塩を形成するために適切な酸は、例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸もしくはリン酸)、または有機酸(例えば、有機スルホン酸(sulphonic acid)(例えば、ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸もしくはメタンスルホン酸)および有機カルボン酸(例えば、酢酸、乳酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸もしくはクエン酸))である。
ロニダミンおよびロニダミンアナログのエステル、アミドならびにプロドラッグ誘導体の投与もまた、多形形態、鏡像異性形態、互変異性形態、溶媒和物、水和物などの投与と同様に、本発明の実施において検討される(例えば、目的の化合物由来のこのような誘導体の調製に関する一般的な情報については、米国特許第6,146,658号を参照のこと)。
(5.ロニダミンの投与が利益をもたらす患者)
本発明は、BPHに冒されているかまたはBPHに感受性の男性へのロニダミンの投与が、治療的に有効であり得るようにする。したがって、本発明の一局面において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、BPHの処置を必要とする被験体に投与される。一実施形態において、処置を必要とする被験体は、癌を有さないヒトの男性である。本明細書中で使用される場合、「BPHの処置を必要とする被験体」は、BPHと診断された男性である。BPHは、当該分野で公知の方法および基準を用いて診断される。最も一般的な試験は、直腸内触診であり、この試験においては、医師が、前立腺が正常の大きさおよび堅さであるか否かを決定する。他の診断アッセイとしては、尿流速試験、放尿後残尿量の決定(例えば、腹部の脈打ち、残尿のドレナージ、X線尿路造影法もしくは超音波検査による)、American Urologic Association Symptom Index(AUASI;Barryら、1992)またはInternational Prostate Symptom Score(IPSS;Barryら、2001)における中度もしくは重度症状の記録、および当該分野で公知の他の試験が挙げられる。
BPHの処置の所望される臨床結果としては、BPHの一以上の症状(以下を参照のこと)の軽減または回復、前立腺の大きさの減少(以下を参照のこと)、治療開始前の基準測定と比較したAUASIスコアまたはIPSSスコアの低下(例えば、3点以上(例えば、5点以上)、8未満のAUASIスコアまたはIPSSスコア、少なくとも約20%まで(例えば、少なくとも約40%まで)の血清PSAの減少、4未満(例えば、2未満)の血清PSA、尿力学パラメータの改善、および処置した医師によってその被験体のBPHの重症度の減少を示すと認められる、他の所望される結果が挙げられるが、これらに限定されない。処置への反応の評価は、薬物の最初の投与後の任意の時間で行われ得る。例えば、評価は、処置開始後約30日、約60日または約90日で行われる。あるいは、評価は、処置開始後約6日、約12日、約18日、約24日または数ヶ月より後で行われ得る。あるいは、評価は、処置過程終了後約30日未満、約30日、約60日または約90日で行われ得る。
関連する局面において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、BPHに関連する症状を示すヒト被験体に投与されて、その症状の頻度または重症度を低減させる。本明細書中で使用される場合、「BPHに関連する症状」とは、以下の症状のいずれか一つまたはそれ以上を指す:(1)尿意促迫、(2)末期の尿滴下、(3)頻尿、(4)夜間多尿、(5)弱い/緩慢な尿流、(6)膀胱が完全に空でないという感覚、(7)間欠的排尿、(8)力み、(9)排尿障害、(10)血尿、(11)急性尿閉、(12)尿路感染症、および(13)失禁。本発明の方法に従うロニダミンまたはロニダミンアナログの投与は、代表的に、一以上のこれらの症状の重症度の低減または除去をもたらす;通常、これらの症状全ての、重症度の低減または除去をもたらす;そしてしばしば、これらの症状全ての除去をもたらす。
別の関連する局面において、ロニダミンまたはロニダミンアナログが投与されて、前立腺の大きさの減少を必要とするヒト被験体において、前立腺の大きさが減少する。本明細書中で使用される場合、「前立腺の大きさの減少を必要とするヒト被験体」は、(1)イメージング(例えば、超音波検査、磁気共鳴画像法)または(2)前立腺による尿道の圧迫から直接的もしくは間接的に生じる一以上の徴候もしくは症状(例えば、本明細書において考察されるBPHの症状を含む)によって決定されるような、肥大した前立腺を有する男性である。血清PSA(前立腺特異的抗原)の減少もまた、前立腺体積の減少の有用な代用である。個体間で変動するが、肥大した前立腺は、しばしば、大きさが30グラム、40グラム、または50グラムを超える。前立腺の大きさの減少の程度は、多くの要因(治療開始時での肥大の程度が挙げられる)に起因して被験体間で変動するが、代表的に、前立腺の大きさにおける、少なくとも約10体積%の減少、より多くの場合、少なくとも約25%の減少、時には、少なくとも約40%の減少、時には、少なくとも約50%の減少、そして時には、50%より多くの減少でさえ、観察される。この減少は、イメージングまたは他の方法によって決定され得る。血清PSAもまた、いくつかの例において、前立腺体積の有用な代用として働く。
関連する局面において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、2ng/mlよりも多い血清PSAレベルで被験体に投与される。PSAは、前立腺の上皮細胞によってのみ分泌される。BPHを有する男性において、より高いPSAレベルは、より低いPSAレベルを有する男性よりも、間質細胞増殖に対する上皮細胞増殖の比が相対的に高いことを示唆する。本発明は、ロニダミンまたはロニダミンアナログによる処置に対して好適に反応するはずの患者を決定するのに使用するために適切な、多くの診断法を提供する。したがって、ロニダミン処置は、2ng/mlよりも多いPSAレベルを有する被験体に治療的利益を提供し得る。したがって、2ng/mlよりも多い血清PSA値を有する被験体を同定することによって、本発明に従う治療から最も顕著に利益を受けることが予期される被験体が、BPHを有する男性の集団において選択され得る。本発明の一実施形態において、被験体は、約4ng/mlよりも多いPSAレベルを有する。より高いPSAレベルはまた、そしておそらくより密接に、BPHよりも前立腺癌と関係するので、一実施形態において、ロニダミンまたはロニダミンアナログによる治療のために選択された被験体は、約10ng/ml未満のPSAレベルを有する。
本発明の一局面において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、BPHの予防から利益を受ける被験体に投与される。一例では、「BPHの予防から利益を受ける被験体」は、以前に、外科手術、経尿道マイクロ波温熱療法、経尿道針切除、経尿道電気蒸気療法、レーザー治療、バルーン拡張、前立腺尿道ステント、薬物療法、または他の治療によってBPHを処置され、そして現在では、BPHと診断されないかまたはBPHの症状を示さない男性である。別の例では、BPHの予防から利益を受ける被験体は、年齢に起因してBPHを発症する危険性が増加している男性(例えば、40歳より上、50歳より上、60歳より上、または70歳より上の年齢の男性)である。別の例では、BPHの予防から利益を受ける被験体は、無症候性であるかまたは十分に軽い症状を有するためにBPHの明らかな診断がなされ得ないが、上昇した血清PSAレベル(例えば、PSA>2ng/ml、またはいくつかの場合、>4ng/ml)を有する男性である。
したがって、いくつかの場合、本発明の方法にしたがってロニダミンが投与される被験体は、以前にBPHを処置された男性であり、一方他の場合、この被験体は、以前にBPHを処置されていない男性である。同様に、ロニダミンの投与に対するこの章の任意の参照が、生物学的に活性なロニダミンアナログの投与に対して同じようにあてはまることは、明らかである。
本発明の一実施形態において、BPHの処置または予防を必要とする被験体はまた、癌の処置中でもなく、または癌を有しもしない。関連する実施形態において、BPHの処置または予防を必要とする被験体は、癌を有するとして診断されていない。一実施形態において、BPHの処置または予防を必要とする被験体は、癌を有さない。一実施形態において、処置を必要とする被験体は、前立腺癌以外の癌を有するが、前立腺癌を有さない。本明細書中で使用される場合、「癌」は、その通常の医学的意味を有し、そして一般的に、クローン性、自律性、退性および転移によって特徴付けられる悪性腫瘍(頭部癌、頸部癌、前立腺癌および乳癌、白血病ならびにリンパ腫が挙げられる)に言及する(Mendelsohn、1991を参照のこと)。
一実施形態において、本発明は、患者にロニダミンを投与することによって、その患者においてBPHを処置する方法を提供する。関連する実施形態において、本発明は、BPHを処置するための方法を提供し、この方法は、(a)BPHと診断された患者に、ロニダミンを投与する工程、および(b)BPHの一以上の症状発現が、この患者において減少されるか否かを決定する工程、を包含する。一実施形態において、本発明は、(a)患者においてBPHを診断する工程、(b)この患者にロニダミンを投与する工程、および(c)BPHの一以上の症状発現がこの患者において減少されるか否かを決定する工程によって、BPHを処置するための方法を提供する。一実施形態において、本発明は、患者にロニダミンアナログを投与することによって、その患者において、BPHを処置する方法を提供する。関連する実施形態において、本発明は、BPHを処置するための方法を提供し、この方法は、(a)BPHと診断された患者に、ロニダミンアナログを投与する工程、および(b)BPHの一以上の症状発現が、この患者において減少されるか否かを決定する工程、を包含する。一実施形態において、本発明は、(a)患者においてBPHを診断する工程、(b)この患者にロニダミンアナログを投与する工程、および(c)BPHの一以上の症状発現がこの患者において減少されるか否かを決定する工程によって、BPHを処置するための方法を提供する。前述の実施形態において、必要に応じて、患者は、癌と診断されていないか、または癌の処置中ではなく;必要に応じて、2ng/ml以下のPSAを有し、必要に応じて、2ng/mlより多く、そして10ng/ml未満のPSAを有する。
別の局面において、本発明は、ロニダミンまたはロニダミンアナログの使用を宣伝する工程、およびb)BPHの処置のための使用のために、個体にロニダミンまたはロニダミンアナログを販売する工程、を伴う方法を提供する。一実施形態において、この宣伝する工程は、ロニダミン製品を同定する商標を指し、工程(b)において販売されるロニダミンは、同じ商標によって同定される。ロニダミンを販売される個体が、法人(企業)などを含み、そして「BPHの処置のための使用のために、個体にBPHを販売する工程」は、例えば、BPHの処置のために患者に流通させるために、医療施設に販売する工程を含むことが理解される。
別の実施形態において、本発明は、ヒトにロニダミンまたはロニダミンアナログを投与することによって、ヒトにおける急性尿閉を処置する方法を提供する。急性尿閉は、BPHの症状であり得るので、本発明のこの実施形態は、ロニダミンまたはロニダミンアナログが最初に投与される場合、急性尿閉に罹患しているが、BPHを有すると診断されていない任意の被験体に適用可能である。
(6.投与の用量、経路、スケジュールおよび持続時間)
種々の経路および投薬スケジュールは、本発明に従うロニダミンおよびロニダミンアナログの投与に適している。
患者へのロニダミンおよびロニダミンアナログの送達の好ましい様式は、経口送達である。経口投与のための好ましい投薬形態は、丸剤、錠剤、カプセル剤、カプレットなどであり、特に、持続性放出のために処方される場合である。経口投与に適した他の形態としては、トローチ、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハ、ロゼンジなどが挙げられる。投与の他の様式もまた企図され、これらの様式としては、非経口経路、吸入スプレー、経皮経路、直腸経路、前立腺内注入(intraprostetic injection)(例えば、ロニダミン含有微粒子の)および他の経路が挙げられる。ロニダミンおよびロニダミンアナログは、従来の非毒性の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントおよび投与の各経路に適したビヒクルを含有する適切な投薬単位処方物に処方され得る。一実施形態において、その投薬形態は、商標名Doridaminaの下でイタリアにおいて市販されている150mg単位投薬形態である。
ロニダミンおよびロニダミンアナログの投与の用量、スケジュールおよび持続時間は、種々の要因に依存し、これらの要因としては、被験体の年齢、体重および健康状態、あるとすれば、BPH症状の重篤性、被験体の病歴、併用処置、治療目的(例えば、治療または予防)、薬物の投与の様式、使用される処方物、薬物に対する患者応答などが挙げられる。限定ではなく、例示のために、ロニダミンおよびロニダミンアナログの投与のための投薬の3つの一般的分類が記載され得る:高用量、低用量、および中間用量。例えば、ロニダミンが欧州の数カ国において認可されている癌の特定の型の処置のために使用される標準的なロニダミン用量は、約30日間にわたって、経口TIDで150mgである。
(低用量) 低用量は、BPHの処置および予防のために企図される。ロニダミンまたはロニダミンアナログの例示的な低用量は、1〜300mg/日(合計一日投薬量)の範囲、より多くの場合5〜300mg/日の範囲、またはときおり5〜70mg/日の範囲の用量が挙げられるが、これらに限定されない。他の例示的低用量範囲は、1〜25mg/日、20〜45mg/日、40〜65mg/日、40〜70mg/日、50〜100mg/日、50〜200mg/日、および50〜300mg/日が挙げられる。一実施形態において、その低用量は、150mgであり、1日あたり1回経口で投与される;Doridamina単位用量形態は、この実施形態において使用され得る。別の実施形態において、その低用量は、75mgであり、1日に2回経口投与される。Doridamina単位用量形態は、これを2つの等しい部分に分割することによって、この実施形態において使用され得る。
示されるように、本明細書中で推奨されるその1日の投薬量は、例えば、1日あたり2回、3回、4回の投与のために分けられ得る。一実施形態において、その薬物は、1日あたり1回の投与のために処方される。一実施形態において、その薬物は、頻繁には、1日あたり1回より少ない投与のために処方される。別の実施形態において、薬物の改変された放出の形態が使用される。
ロニダミンの低用量の投与は、1日1回、隔日に1回、5日投薬で2日休み、および他のスケジュールであり得、投与する医師により決定される。
本発明の低用量スケジュールの利点は、この用量が、ロニダミンのより高用量で報告されていた、通常軽度であるにも拘わらず、望ましくない副作用(主に筋痛症および精巣疼痛)を制限または排除すると同時に、数週間〜数ヶ月にわたって投与され続け得ることである。
低用量スケジュールは、治療または予防のために使用され得る。一実施形態において、低用量形態は、より高い、最初の感作用量または負荷用量の後の維持用量のために使用される。
(高用量) 別の実施形態において、BPHは、より高用量のロニダミンまたはロニダミンアナログをBPH患者に(通常低用量よりも短期間にわたって)投与することによって、本発明の方法に従って処置される。例示的な高用量としては、0.5gより多い合計の1日の用量(例えば、0.5〜5g/日、0.5〜3g/日、0.5〜1g/日および1〜3g/日、またはより高用量の範囲の用量)が挙げられるが、これらに限定されない。その1日の投薬量は、例えば、1日あたり2回、3回または4回の投与に分けられ得る。一実施形態において、その薬物は、1日あたり1回の投与、または頻繁には、1日あたり1回より少ない投与のために処方される。一実施形態において、その薬物の改変された放出の形態が使用される。あるいは、高用量が一度に、1週間に1回、2週間ごとに1回、または1ヶ月に1回のベース(例えば、0.5〜5g/投与)でまたは投与する医師によって決定される他のスケジュールによって投与され得る。
高用量スケジュールは、治療または予防のために使用され得る。一実施形態において、高用量は、BPHのための外科手術もしくは他の非薬物処置と組み合わせて、またはこれらの後に投与される。
(中間用量) 別の実施形態において、BPHは、ロニダミンまたはロニダミンアナログを、高用量と低用量との間の中間用量でBPH患者に投与することによって、本発明の方法に従って処置される。例示的な中間用量としては、300mg/日より多くかつ500mg/日より少ない用量(例えば、>300〜400mg/日または400<500mg/日(例えば、450mg/日)の範囲の用量)が挙げられるが、これらに限定されない。その1日の投薬量は、例えば、1日あたり2回、3回または4回の投与に分けられ得る。一実施形態において、その薬物は、1日あたり1回の投与、または頻繁には、1日あたり1回より少ない投与のために処方される。一実施形態において、その薬物の改変された放出の形態が使用される。あるいは、この中間用量が一度に、1週間に1回、2週間ごとに1回、または1ヶ月に1回のベースで(例えば、300〜500mg/投与)または投与する医師によって決定される他のスケジュールによって投与され得る。一実施形態において、その1日の投薬量は、150mgのロニダミンまたはロニダミンアナログであり、1日に3回摂取される。
中間用量スケジュールは、治療または予防のために使用され得る。一実施形態において、中間用量は、BPHのための外科手術もしくは他の非薬物処置と組み合わせて、またはこれらの後に投与される。
これらの投薬スケジュールが、例示であって限定でなく、かつ投薬スケジュールが、例えば、ロニダミンのものとは大きく異なる活性/用量プロフィールを有するロニダミンアナログの治療または使用に対する患者の応答に基づいて、治療の過程の間に変化し得ることは理解される。
(持続時間) 治療的適用および予防的適用において、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、数ヶ月間〜数年ほどの期間にわたって、一度または数度に投与され得る。本発明の一実施形態において、ロニダミンまたはアナログは、症状が軽減するかまたは無くなるまでのみ徴候性の(例えば、排尿に困難を経験している)BPH患者に投与され、次いで、処置は、症状が再発しなければ、またはその症状が再び現れるまで中止される。症状が再び現れると、ロニダミンまたはアナログの投与は再開される。別の実施形態において、処置は、症状がなくなるかまたは受容可能な目標レベルに減少した後にも、少なくとも一定期間(例えば、1週間、2週間、1ヶ月または数ヶ月)にわたって、続けられる。別の実施形態において、その薬物は、無症候性の被験体に投与されて、症状の発生
または再発を予防し得る(すなわち、予防的に投与される)。
(7.処置の組み合わせ)
ロニダミンおよびロニダミンアナログは、BPHを処置することが意図された他の薬剤または手順と組み合わせて、BPH患者に投与し得るか、BPHの症状を緩和し得るか、ロニダミンもしくはロニダミンアナログの効果を強化し得るか、または他の治療的利益を提供し得る。「組み合わせた」薬剤の投与としては、並行投与(一定期間にわたる患者への両方の薬剤投与(例えば、1ヶ月にわたって1日おきにロニダミンおよびタムスロシンの投与)、同時投与(ここでそれらの薬剤は、ほぼ同時に(例えば、互いに約数分〜数時間内に投与される))、および同時処方(co−formulation)(ここでそれらの薬剤は、経口投与または非経口投与に適した単一投薬形態に合わせられるかまたは調合される)が挙げられる。ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせた投与のための例示的薬剤としては、亜鉛、α遮断薬、5−α−レダクターゼインヒビター、および植物抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせた投与のための他の薬剤としては、他の代謝インヒビター(他のヘキソキナーゼインヒビターおよび他の糖分解のインヒビター(2−デオキシ−D−グルコースが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない)、およびHIF−1αのインヒビター(直接または間接)が挙げられる。
(亜鉛) 上記で議論されるように、前立腺の分泌性上皮細胞における高濃度の亜鉛は、m−アコニターゼを阻害し、エネルギー生成のための糖分解に対するその組織の依存性を増大させる。本発明の方法に従って、いくらかの患者においては、亜鉛(例えば、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、グリセリン酸亜鉛、酸化亜鉛、ピコリン酸亜鉛など)を、本発明の薬物組成物とともに同時投与して、その処置の効力を最大化することが有益であり得る。例示であって、限定ではないが、15〜300mg/日の亜鉛は、この目的で投与され得、代表的には、30〜50mg/日が投与される。
(α−アドレナリン作動性遮断薬) α−遮断薬は、根底にある疾患を治癒することなく、BPHのいくつかの症状を緩和する。これらの薬剤は、膀胱頚部においておよび前立腺において筋肉を弛緩させ、尿道に対する圧力を低下させることによって働く。例示的α−遮断薬としては、ドキサゾシン(Cardura)、テラゾシン(Hytrin)、タムスロシン(Flomax)、アルフゾシン(Xatral)、およびプラゾシン(Hypovase)が挙げられる。本発明の一実施形態において、α−遮断薬は、ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせて投与されて、BPHを処置する。別の実施形態において、そのα−遮断薬は、「標準的な」投薬量(ロニダミン投与がない被験体について示される投薬量)よりも低用量(量)または低頻度(例えば、毎日ではなく、隔日)で、ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせて投与される。
(5−α−レダクターゼインヒビター) 5−α−レダクターゼインヒビターは、ジヒドロテストステロン2(DHT)(前立腺腫脹に寄与するアンドロゲン)へのテストステロンの変換を阻害する。例示的な5−α−レダクターゼインヒビターは、フィナステリド(Proscar)である。本発明の一実施形態において、5−α−レダクターゼインヒビターは、ロニダミンと組み合わせて投与されて、BPHを処置する。別の実施形態において、その5−α−レダクターゼインヒビターは、「標準的な」投薬量(ロニダミン投与がない被験体について示される投薬量)よりも低用量(量)または低頻度(例えば、毎日ではなく、隔日)で、ロニダミン(またはロニダミンアナログ)と組み合わせて投与される。
(解糖機能インヒビターおよびミトコンドリア機能インヒビター) 解糖インヒビター(例えば、2−デオキシ−D−グルコース、およびグルコース輸送を阻害する化合物)、ミトコンドリア機能インヒビター、ミトコンドリア毒素、およびヘキソキナーゼインヒビター(例えば、3−ブロモピルベートおよびそのアナログ)はまた、ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせて使用されて、BPHを処置し得る。このようなインヒビターは、当該分野で公知であり、PCT特許公開WO01/82926(2001年11月8日公開);米国特許第6,670,330号;同第6,218,435号;同第5,824,665号;同第5,652,273号;および同第5,643,883号;米国特許出願公開第20030072814号;同第20020077300号;および同第20020035071号;ならびに米国特許出願第10/ (2004年1月9日出願;代理人整理番号54492−2000400)、標題「Treatment Of Cancer With 2−Deoxyglucose」に記載されるものを含む。このようなインヒビターは、BPHの処置において治療的利益のためにロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせて投与され得る。
(植物) Saw Palmetto(Serenoa repens)もしくはその抽出物、またはPygeum Africanumもしくはその抽出物は、BPHの処置において治療的利益のために、ロニダミンまたはロニダミンアナログと組み合わせて投与され得る。
(手順) さらに、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、BPHの処置のための手順と組み合わせて、またはその前に投与され得、これらの手順としては、外科手術(前立腺の経尿道的切除;前立腺の経尿道的切開;または開放式前立腺切除)、レーザー治療、経尿道的マイクロ波温熱療法、バルーン拡張、尿道前立腺ステントの配置、経尿道的ニードルアブレーション(transurethral needle ablation)、前立腺の経尿道的電気的蒸散、または他の非薬物療法が挙げられる。
(8.投薬形態)
(単位投薬形態) 本発明の方法において使用される化合物は、治療的投与に適した組成物において処方される。一実施形態において、本発明の方法は、イタリアでDoridaminaとして(ACRAFによって)市販されている単位投薬形態のロニダミンで実施される。ロニダミンの新たな投薬形態もまた、提供される。例えば、本発明は、経口投与に適している(錠剤、カプセル剤、カプレットおよび丸剤が挙げられる)ロニダミンの単位投薬薬学的処方物を提供し、種々の実施形態において、下限が(mg単位)1、5、10、および50かつ上限が10、20、40、50、70および100(ここで上限はmg単位であり、下限より大きい)によって制限された範囲のロニダミンの量を含み、特に、特定の低用量スケジュールのために都合がよい。別の実施形態において、その単位投薬形態は、下限が(mg単位で)200、300、500または1000かつ上限が500、1000、3000または5000(ここで上限は下限より大きい)によって制限される範囲の薬物量を含み、特に、高用量スケジュールのために都合がよい。なお他の実施形態において、その処方物は、100mgと200mgとの間の化合物(例えば、150mg)、200mgと5000mgとの間、200mgと1000mgとの間、または500mgと1000mgとの間の化合物を含む。ロニダミンアナログは、同様に処方され得る。
ロニダミンおよび/またはロニダミンアナログに加えて、本発明の固体単位投薬形態は、一般に、薬学的に受容可能なキャリアを含む。本明細書中で使用される場合、「薬学的に受容可能なキャリア」とは、固体または液体の充填剤、希釈剤、またはカプセル化物質(例えば、賦形剤、充填剤、結合剤および薬学的調製物において一般に使用される他の成分を含む)をいい、以下に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。薬物の処方のための方法は、一般に、当該分野で周知であり、本明細書中の記載は、例示であって限定ではない。例えば、Anselら,1999;Marshall,1979を参照のこと。
本発明の処方物において使用するために適した親水性結合剤としては、コポリビドン(copolyvidone)(架橋ポリビニルピロリドン)、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、スクロース、デキストロース、コーンシロップ、多糖類(アカシア、グアール、およびアルギネートを含む)、ゼラチンおよびセルロース誘導体(HPMC、HPCおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む)が挙げられる。
本発明の処方物において使用するために適した水溶性希釈剤としては、糖類(ラクトース、スクロース、およびデキストロース)、多糖類(デキストレートおよびマルトデキストリン)、ポリオール(マンニトール、キシリトール、およびソルビトール)、およびシクロデキストリンが挙げられる。本発明の処方物において使用するために適した非水溶性希釈剤としては、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、改変デンプン、および微結晶性セルロースが挙げられる。
本発明の処方物において使用するために適した界面活性剤としては、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤、または湿潤剤(例えば、エトキシル化ひまし油、ポリグリコール化グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポロキサマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン誘導体、モノグリセリド(nonoglyceride)またはそのエトキシル化誘導体、ラウリル硫酸ナトリウム、レシチン、アルコール、およびリン脂質が挙げられる。
本発明の処方物において使用するために適した崩壊剤としては、デンプン、粘土、セルロース、アルギネート、ガム、架橋ポリマー(PVP、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、グリコール酸ナトリウムデンプン、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、およびダイズ多糖類が挙げられる。好ましい崩壊剤としては、改変セルロースガム(例えば、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)が挙げられる。
本発明の処方物において使用するために適した滑沢剤および流動促進剤(glidant)としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、コロイド性二酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、デンプン、鉱油、蝋、グリセリルベヘネート、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、および水素化植物油が挙げられる。好ましい滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクならびにこれらの組み合わせが挙げられる。
錠剤またはカプセル剤のための全重量の好ましい範囲は、約40mg〜2g、約100mg〜1000mg、および約300mg〜750mgであり得る。
(徐放性形態) さらに、本発明は、ロニダミンまたはロニダミンアナログの徐放性処方物である単位投薬形態を提供して、複数日の投薬に対して患者に時折好ましい頻度で1日1回(またはそれ未満)の経口投薬を可能にする。本発明のこのような徐放性処方物(錠剤、カプセル剤、カプレットおよび丸剤を含む)は、通常、1mgと3gとの間の活性化合物を含み、種々の代替的実施形態は、従来の経口単位用量(例えば、下限が(mg単位で)1、5、10、および50かつ上限が10、20、40、50、70および100(ここで上限は下限より大きい)により制限される範囲の薬物量)について上記に記載されたものを含み、特に、特定の低用量または中間用量のスケジュールについて都合がよい。別の実施形態において、その単位投薬量形態は、下限が(mg単位で)200、300、500、750または1000かつ上限が500、1000、2000、3000または5000(ここで上限は下限より大きい)によって制限される範囲の薬物量を含む。
一実施形態において、徐放性処方物(「改変」放出形態または「制御」放出形態ともいわれる)中のロニダミンまたはロニダミンアナログは、投与後6時間より長い(例えば、12時間より長い)期間にわたって放出される。一実施形態において、徐放性処方物は、1日1回の投薬で、150mgのロニダミンを1日に3回投薬するのに治療的に匹敵する薬物動態プロフィールを達成することを可能にする。
本発明において有用である本明細書中の教示に従って改変され得る他の薬物の徐放性処方物の例は、当該分野で周知であり、例えば、米国特許第5,968,551号;同第5,266,331号;同第4,970,075号;同第5,549,912号;同第5,478,577号;同第5,472,712号;同第5,356,467号;同第5,286,493号;同第6,294,195号;同第6,143,353号;同第6,143,322号;同第6,129,933号;同第6,103,261号;同第6,077,533号;同第5,958,459号;および同第5,672,360号に記載される。徐放性処方物はまた、科学文献(例えば、ORAL SUSTAINED RELEASE FORMULATIONS:DESIGN AND EVALUATION,A.YacobiおよびE.Halperin−Walega編,Pergamon Press,1988(この文献は、種々の型の徐放性投薬形態および薬物放出機構、例えば、一単位(例えば、マトリクス錠剤、コーティング錠剤、カプセル剤)、複数単位(例えば、顆粒、ビーズ、マイクロカプセル剤)、不活性不溶性マトリクス、親水性ゲルマトリクス(例えば、生体接着性、腐蝕性、非腐蝕性)、およびイオン交換樹脂徐放性投薬形態を記載する)において議論される。
一実施形態において、本発明は、親水性マトリクス中に約1mg〜2gのロニダミンの1日の治療用量を含む徐放性錠剤投薬形態をBPHの処置が必要な患者に1日1回投与することによって、BPHを処置する方法を提供する。そのマトリクスは、例示であって限定ではなく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(約20重量%〜40重量%)、ラクトース(5〜15%)、微結晶性セルロース(4〜6%)、および1〜10ミクロン範囲、しばしば2〜5ミクロン範囲、最も頻繁に約2〜3ミクロンの範囲の平均粒径を有する二酸化ケイ素(1〜5%)からなる群より選択され得る。
本発明の例示的な好ましい徐放性処方物は、以下の表中の処方物Aおよび処方物Bを含む:
本発明の徐放性処方物は、圧縮錠剤の形態であり得、この圧縮錠剤は、ロニダミン、ならびに胃(代表的には、約2)および腸(代表的には、約5.5)におけるpH範囲にまたがる水性媒体中の薬物溶解速度を制御する、部分的に中和したpH依存性結合剤の密な混合物を含む。
「腸溶性」結合剤および腸溶性コーティング剤として製薬業界において公知の多くの材料は、本発明の持続性処方物において使用するために適した望ましいpH溶解特性を有する。これらは、フタル酸誘導体(例えば、ビニルポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシアルキルセルロースアセテート、セルロースエーテル、アルキルセルロースアセテートおよびそのエステル、ならびに低級アルキルアクリル酸のポリマーおよびコポリマーならびに低級アルキルアクリレート、およびその部分的エステルのフタル酸誘導体)を含む。
好ましいpH依存性結合剤材料は、メタクリル酸コポリマーである。このようなコポリマーは、粉末としてのEudragitTM L−100−55として、または水中30%分散液としてのL30D−55として、Rohm Pharmaから市販されている。単独でまたは組み合わせて使用されうる他のpH依存性結合材料としては、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ポリビニルピロリドンフタレートなどが挙げられる。1種以上のpH依存性結合剤は、約1〜20重量%、または5〜12重量%、または約10%の範囲の量で、本発明の徐放性経口投薬形態中に存在する。
本発明の徐放性処方物中に含まれるそのpH非依存性結合剤または増粘剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、天然ポリ(メタ)アクリレートエステルなどのような物質が挙げられる。そのpH非依存性結合剤は、1〜10重量%または1〜3重量%の範囲、または約2%の量である。
本発明の徐放性処方物はまた、いくつかの実施形態において、ラノラジン(ranolazine)(ロニダミン)とそのpH依存性結合剤と密に混合された1種以上の薬学的賦形剤(例えば、pH非依存性結合剤またはフィルム形成剤、デンプン、ゼラチン、糖類、カルボキシメチルセルロースなど)ならびに他の有用な薬学的希釈剤(例えば、ラクトース、マンニトール、乾燥デンプン、微結晶性セルロースなど)および界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ソルビタンエステルなど);ならびに着色剤および矯味矯臭剤を含む。滑沢剤(例えば、タルクおよびステアリン酸マグネシウム)および錠剤化補助剤もまた存在する。
本発明の徐放性処方物は、このような処方物において使用するために適切な市販のポリマーのいずれかを含み、これらのポリマーとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:セルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ゼイン、アルギネート、ヒプロメロースフタレート、メタクリル酸コポリマー、クロスポビドン(Crospovidone)、シリカエアロゲル、予備糊化デンプン、コーンスターチ、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、キャンデリア蝋、パラフィン蝋、カルナウバ蝋、モンタングリコール蝋、白蝋、Eudragit(ポリメタクリル酸エステル)、Aquacoat(エチルセルロース、セルロースアセテートフタレート)、Carbopol(アクリル酸ポリアルケニル(acrylic acid polyalkeny)ポリエーテルコポリマー)、およびMacrogol(ポリエチレングリコール)。
本発明の徐放性処方物は、拡散制御された処方物を含み、それらは、例えば、以下を採用するものである:
(a)レザバシステム(ここでその薬物は、ポリマー膜中にカプセル化され、水が、膜を介して拡散して、薬物を溶解し、その薬物は、次いで、デバイスの外へと拡散する);
(b)モノリシック(マトリクス)システム(ここでその薬物は、ポリマーマトリクス中に懸濁され、長い経路を介して外へ拡散する);
(c)マイクロカプセル化およびコーティング顆粒システム(ここで1ミクロン程度の薬物の粒子(または薬物およびポリマーの粒子)は、ポリマー膜にコーティングされ、異なる放出特性を有するポリマーでコーティングされた粒子がカプセル中に一緒に送達される実施形態を含む);
(d)溶媒活性化システム((i)浸透圧制御デバイス(例えば、OROS)(ここで浸透圧剤および薬物は、半透性膜にカプセル化され、水が浸透圧勾配に起因してそのデバイス中に引き込まれ、増大した圧力によって薬物がレーザー穿孔を通ってデバイスの外へ出される);(ii)ヒドロゲル膨潤システム(ここで薬物は、ポリマー中に分散され、そして/またはポリマーは、薬物粒子にコーティングされ、そのポリマーは、水と接触して膨潤し(膨潤は、いくつかの実施形態において、pH制御されるかまたは酵素により制御される)、そのデバイスの外への薬物の拡散を可能にする);(iii)細孔膜システム(ここで薬物は、水と接触して溶解する成分を有する膜中にカプセル化され(いくつかの実施形態において、溶解は、pH制御されるかまたは酵素により制御される)、薬物が拡散する膜中に孔を残す);および(iv)蝋マトリクスシステム(ここでその薬物およびさらなる可溶性成分は、蝋中に分散され、その結果、水がその成分を溶解するとき、そのシステムからのその薬物の拡散が可能にされる)が挙げられる);ならびに
(e)ポリマー分解システム((i)バルク分解(ここで薬物は、ポリマーマトリクス中に分散され、分解は、ポリマー構造全体にわたってランダムな様式で起こり、薬物放出を可能にする);および(ii)表面浸食(ここで薬物は、ポリマーマトリクス中に分散され、ポリマーの表面が浸食されると送達される)が挙げられる)。
一局面において、本発明は、有効量のロニダミンを含む徐放性処方物である(例えば、上記)、単位用量経口薬学的組成物を1日あたり1回投与することによって、BPHを処置するための方法を提供する。
(9.実施例)
(実施例1)
(臨床試験)
症候性の良性前立腺肥大症の処置のために第II相のランダムな用量のロニダミン投与の比較研究を行う。患者は、超音波検査によって確認したBPH、血清PSA>2、および前立腺癌の症状の無い50歳〜80歳の男性である。ロニダミン(150mg錠剤;ドリダミナ処方物)を、8週間150mg p.o.TID(中間の用量)またはQD(低用量)を投与する。TID投与を受けた患者は、プロトコールについてコンプライアンスを補助するために5日間化合物を服用し、2日間は服用しない。
超音波検査、尿流出、AUASIスコア、PSA、有害事象、および血清性化学検査によって前立腺の大きさについて、ベースライン、30日目、および60日目に患者を調べ、二つの用量のうちの一つが、もう一方の用量よりも顕著に大きな利点を提供するか否かを決定し、および治療によって得た前立腺の大きさの減少を測定する。
(実施例2)
(ロニダミンは、前立腺細胞におけるHIF−1αの発現を減少させる)
本実施例は、ヒト前立腺癌の転移性病巣に由来する二つの細胞株におけるHIF−1α発現へのロニダミン処置の効果を示す。LNCaPは、クエン酸塩産生細胞であり(ATTC番号CRL−1740)、PC3は、クエン酸塩酸化細胞である(ATTC番号CRL−1435)。Franklinらを参照のこと。細胞を、the American Type Culture Collection(ATCC),P.O.Box 1549,Manassas,VA 20108 USAから得ることが可能である。
図2および図3に示すように、ロニダミン処置は、核(NE)および細胞全体の抽出(WCE)調製物中に検出されるHIF−1αタンパク質のレベルを減少させた。この阻害は、濃度依存性であり、酸素正常状態(PC3細胞のみ)ならびに低酸素状態(LNCaP細胞およびPC3細胞)下で観察された。このロニダミン効果は、試験した条件下においてHIF−1αサブユニットに特異的であり、800μMでの濃度を除き、試験した条件の下、アクチン、カスパーゼ3、NF−κB、またはIκBαのタンパク質レベルの検出可能な阻害を有さなかった。しかし、ロニダミンは、一般にタンパク質合成を阻害すると報告される(Floridiら、前出)。本明細書中に提示する結果は、ロニダミンが、HIF−1αの特異的なインヒビターであるという決定的な証拠として解釈すべきではなく、BPHの処置においてロニダミンの治療効果が、全体または部分的にいずれかの細胞型におけるHIF−1αの蓄積に対する阻害効果によるものとしても解釈すべきではない。
(方法)
細胞を、ディッシュへ5×10細胞の密度でプレートし、次いで2日間37℃インキュベーター(5% CO)中で維持した。アッセイの前に、細胞を予め温めた(37℃)RPMI−1640培地(ATCC番号30−2001;10mM HEPES;1mM ピルビン酸ナトリウム;2mM L−グルタミン;4500mg グルコース/L;1500mg 重炭酸ナトリウム/L)で二回リンスした。細胞を、酸素正常状態または低酸素状態(酸素レベル<0.1%)のいずれかにおいて37℃で4時間異なる濃度で、ロニダミン非存在または存在下で2mlの培地と共にインキュベートした。このインキュベーションの終わりに、ディッシュを氷上に置き、そして細胞を、冷PBS緩衝液(4℃)を用いてすばやく二回洗浄した。核抽出物については、細胞を、緩衝液A(10mM Tris,pH7.5;1.5mM MgCl;10mM KClおよびプロテアーゼインヒビター)ならびに緩衝液C(0.5M NaCl;20mM Tris pH7.5;1.5mM MgCl;20%グリセロールおよびプロテアーゼインヒビター)を順次用いて溶解した。実験に使用したプロテアーゼインヒビターは、5個のプロテアーゼインヒビターのカクテルであった(500mM AEBSF−HCl、1mg/ml アプロチニン、1mM E−64、500mM EDTAおよび1mM ロイペプチン;Calbiochem番号539131)。細胞全体の溶解物について、細胞を150mM NaCl;10mM Tris pH7.5;10mM EDTA;1% TritonX−100;0.5% デオキシコール酸およびプロテアーゼインヒビターを用いて溶解した。このタンパク質濃度を、Bio−Radタンパク質アッセイを使用して測定した。等量のタンパク質を、SDS−PAGEゲルにロードした。PVDF膜へサンプルを移した後、この膜を5%無脂肪ミルクを含有するTBSTを用いて4℃で一晩ブロッキングした。続いて、この膜を、一次抗体(HIF−1α、HIF−1βおよびアクチン)、およびアルカリホスファターゼ結合体化二次抗体を用いてそれぞれ2時間インキュベートした。カスパーゼ3、NF−κB、P65およびIκBαの発現を検出するために、この膜を、5%無脂肪ミルクを含有するTBSTを用いて室温で1時間ブロッキングし、そしてタンパク質を、対応する抗体と共に4℃で一晩インキュベートし、そしてアルカリホスファターゼ結合体化二次抗体と共に一時間インキュベートすることによって検出した。特定のタンパク質を、比色分析の基質を使用して検出し、そして各タンパク質の強度を、NIHイメージ系を使用して定量した。
上のように一般に実施した別個の実験において、HIF−1αおよび他のタンパク質の発現への0〜600μMのロニダミンの効果を、低酸素状態下の細胞培養物に由来するLNCaP細胞全体の抽出物(図7)または核抽出物(図8)中で決定した。
(実施例3)
(ロニダミンは、クエン酸塩産生細胞においてアポトーシスを誘導する)
ロニダミンで処置した細胞においてアポトーシスを生じるか否かを決定するために、クエン酸塩を産生する細胞(LNCaP)およびクエン酸塩を酸化する細胞(PC3)へのロニダミンの効果を調べた。図4に示すように、ロニダミンは、クエン酸塩酸化細胞(PC3)におけるよりもより大きな程度でクエン酸塩産生細胞(LNCaP)においてカスパーゼ3の活性化を誘導した。カスパーゼ3の活性化は、時間依存性プロセスである(図5)。
ロニダミンの効果をまた、前立腺上皮細胞(クエン酸塩を蓄積する)および前立腺間質細胞(クエン酸塩を蓄積しない)の初代培養においても調べた。図6に示すように、ロニダミンは、濃度依存性の様式で前立腺上皮細胞にのみアポトーシスを誘導した。対照的に、アポトーシスの誘導は、ロニダミンによる処置の後、前立腺間質細胞には観察されなかった。
(方法)
(免疫ブロッティング)
免疫ブロッティングを、実施例2に記載するように実施した。カスパーゼ3の発現を検出するために、膜を、5%無脂肪ミルクを含有するTBSTを用いて室温で一時間ブロッキングし、そしてカスパーゼ3タンパク質を、カスパーゼ3抗体と共に4℃で一晩、そしてアルカリホスファターゼ結合体化二次抗体と一時間インキュベーションすることによって検出した。特定のタンパク質を、比色分析の基質を使用して検出し、そして各タンパク質の強度を、NIHイメージ系を使用して定量した。
(初代細胞培養)
ヒト前立腺上皮細胞(Cambrex番号CC−2555)およびヒト前立腺間質細胞(Cambrex番号CC−2508)の初代培養を、Cambrex Bio Science Rockland,Inc.(191 Thomaston Street,Rockland,Maine 04841)から得た。
(アポトーシスアッセイ)
細胞を、96ウェルプレートに1ウェルあたり2×10細胞の密度でプレートし、次いで37℃インキュベーター(5%CO)中で16時間維持した。ロニダミンを、各ウェルへ異なる濃度で添加し、次いで37℃で6時間インキュベートした。カスパーゼ3活性を調べるために、ホモジェナス緩衝液およびカスパーゼ3基質(Promega番号G7791;Promega Corporation,2800 Woods Hollow Road,Madison WI USA 53711)を、カスパーゼ3インヒビター(Promega番号G5961)の存在下または非存在下で各ウェルへ添加した。切断した基質の蛍光強度を、蛍光プレートリーダーを使用して励起485nmおよび発光530nmで決定した。
(10.引用文献)
本発明を、特定の実施形態に関して詳細に記載したが、当業者は、変更および改良が随伴する特許請求の範囲に示すような本発明の範囲および精神内にあることを認識する。本明細書中に引用する全ての刊行物および特許文献(特許、公開された特許出願、および未公開の特許出願)を、そのような刊行物または文献の各々を、本明細書中に参考として援用されると詳細にかつ個々に示されるように、本明細書中に参考として援用する。刊行物および特許文献の引用は、このような文献のいずれかが、関連する先行技術であることの承認として意図されないし、その内容および日付に関するいかなる承認をも構成しない。記した詳細な説明および実施例の様式によって記載されている本発明について、当業者は、本発明が種々の実施形態で実施され得、前述の詳細な説明および実施例は例示の目的であり、随伴する特許請求の範囲を限定する目的ではないことを認識する。
図1は、ロニダミン(I、R=CI)、トルニダミン(tolnidamine)(I、R=CH)、AF−2364(II)およびAF−2785(III)についての構造を示す。 図2は、正常酸素条件下および低酸素条件下、ならびにロニダミンの存在下および非存在下でのLNCaP細胞中のHIF−1αの発現を示す。図2Aは、核抽出物を用いたアッセイを示す。図2Bおよび図2Cは、細胞全体抽出物を用いたアッセイを示す。 図3は、正常酸素条件下および低酸素条件下、ならびにロニダミンの存在下および非存在下でのPC−3細胞中のHIF−1αの発現を示す。図3Aおよび図3Cは、核抽出物を用いたアッセイを示す。図3Bは、細胞全体抽出物を用いたアッセイを示す。 図4は、LNCaP細胞(図4A)およびPC−3細胞(図4B)中でのロニダミン誘導性アポトーシスを示す。 図5は、前立腺上皮細胞中でのロニダミン誘導性アポトーシスを示す。 図6は、前立腺上皮細胞(図6A)および前立腺間質細胞(図6B)中のロニダミン誘導性アポトーシスを示す。 図7は、低酸素条件下で培養したLNCaP細胞由来の細胞全体抽出物中で決定した場合のHIF−1αおよび他のタンパク質の発現に対する0〜600μMロニダミンの効果を示す。 図8は、低酸素条件下で培養したLNCaP細胞由来の核抽出物中で決定した場合のHIF−1αおよび他のタンパク質の発現に対する0〜600μMロニダミンの効果を示す。

Claims (44)

  1. 良性前立腺増殖症(BPH)を処置するための方法であって、
    治療上有効な量のロニダミンまたはロニダミンアナログを、そのような処置を必要とするヒト被験体に投与する工程
    を包含する、方法。
  2. 良性前立腺増殖症(BPH)に関係する症状を減少するための方法であって、
    ロニダミンまたはロニダミンアナログを、該症状を示すヒト被験体に投与する工程
    を包含する、方法。
  3. ヒト被験体において前立腺の大きさを減少するための方法であって、
    治療上有効な量のロニダミンまたはロニダミンアナログを、該被験体に投与する工程
    を包含する、方法。
  4. 良性前立腺増殖症(BPH)の予防のための方法であって、
    予防上有効な量のロニダミンまたはロニダミンアナログを、ヒト被験体に投与する工程
    を包含する、方法。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の方法であって、有効量のロニダミンを投与する工程を包含する、方法。
  6. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の方法であって、有効量のトルニダリンを投与する工程を包含する、方法。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記被験体は、癌と診断されていない、方法。
  8. 請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記被験体は、癌の治療中ではない、方法。
  9. 請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記被験体は、約2ng/mlより多い血清PSAを有する、方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、前記被験体は、約10ng/ml未満の血清PSAを有する、方法。
  11. 請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記被験体は、以前に良性前立腺増殖症(BPH)について処置されている、方法。
  12. 請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記ロニダミンまたはロニダミンアナログは、良性前立腺増殖症(BPH)についての他の処置と組み合わせて投与される、方法。
  13. 請求項11に記載の方法であって、前記他の処置は、外科手術である、方法。
  14. 請求項11に記載の方法であって、前記他の処置は、
    a)αブロッカーの投与であるか;または
    b)5−αレダクターゼインヒビターの投与である、
    方法。
  15. 請求項1〜14のうちのいずれか1項に記載の方法であって、ロニダミンまたはロニダミンアナログは、亜鉛と組み合わせて投与される、方法。
  16. 請求項5に記載の方法であって、ロニダミンは、1日に少なくとも1回、少なくとも5日間投与される、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    ローダミンが、少なくとも1ヶ月間に亘って投与され、
    該少なくとも1ヶ月の投与において、
    1ヶ月あたり少なくとも3週間は、1日に1回の投与を、その週当たり5日実施する、
    方法。
  18. 請求項5に記載の方法であって、ロニダミンは、15日間の期間において少なくとも10日間投与される、方法。
  19. 請求項5に記載の方法であって、ロニダミンは、1週間当たり少なくとも1回、少なくとも4週間投与される、方法。
  20. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記日用量は、約1mgと約300mgとの間にある、方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、前記日用量は、約5mgと約70mgとの間にある、方法。
  22. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記日用量は、約500mgと約5gとの間にある、方法。
  23. 請求項22に記載の方法であって、前記日用量は、約500mgと約1gとの間にある、方法。
  24. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記日用量は、約450mgである、方法。
  25. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記用量は、1回量150mgの1日3回経口投与である、方法。
  26. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、ロニダミンは、1日1回150mgで5日間投与され、その後2日間は投与されない、方法。
  27. 請求項16〜19のうちのいずれか1項に記載の方法であって、処置の開始前のベースラインと比較した場合に、処置開始後60日目以後に測定した場合に、
    a)前記被験体のAUASIスコアもしくはIPSSスコアは、少なくとも3ポイント、必要に応じて少なくとも約5ポイント、減少され;
    b)前記被験体の前立腺の大きさは、少なくとも約20%、必要に応じて少なくとも約40%、減少され;そして/または
    c)前記被験体の血清PSAレベルは、少なくとも約20%、必要に応じて少なくとも約40%、減少される、
    方法。
  28. 請求項20に記載の方法であって、処置の開始前のベースラインと比較した場合に、処置開始後30日目以後に測定した場合に、
    a)前記被験体のAUASIスコアもしくはIPSSスコアは、少なくとも3ポイント、必要に応じて少なくとも約5ポイント、減少され;
    b)前記被験体の前立腺の大きさは、少なくとも約20%、必要に応じて少なくとも約40%、減少され;そして/または
    c)前記被験体の血清PSAレベルは、少なくとも約20%、必要に応じて少なくとも約40%、減少される、
    方法。
  29. 良性前立腺増殖症(BPH)を処置するための方法であって、
    (a)患者において良性前立腺増殖症(BPH)を診断する工程;
    (b)該患者にロニダミンまたはロニダミンアナログを投与する工程;および
    (c)良性前立腺増殖症(BPH)の1つ以上の症状発現が該患者において減少されるか否かを決定する工程
    を包含する、方法。
  30. 良性前立腺増殖症(BPH)を処置するための方法であって、
    (a)良性前立腺増殖症(BPH)と診断された患者に、ロニダミンまたはロニダミンアナログを投与する工程;および
    (b)良性前立腺増殖症(BPH)の1つ以上の症状発現が該患者において減少されるか否かを決定する工程
    を包含する、方法。
  31. 良性前立腺増殖症(BPH)の処置のための単位用量経口薬学的組成物であって、1mgと70mgとの間のロニダミンを含む、組成物。
  32. 良性前立腺増殖症(BPH)の処置のための単位用量経口薬学的組成物であって、200mgと1000mgとの間のロニダミンを含む、組成物。
  33. 徐放処方物である単位用量経口薬学的組成物であって、約1mgと約2000mgとの間のロニダミンを含む、組成物。
  34. 請求項5に記載の方法であって、ロニダミンは、徐放処方物である単位用量経口薬学的組成物として投与され、該組成物は、約1mgと約2000mgとの間のロニダミンを含む、方法。
  35. 患者における良性前立腺増殖症の処置または予防のための医薬の調製における、ロニダミンまたはロニダミンアナログの使用。
  36. 請求項35に記載の使用であって、前記患者は、2ng/mlより多い血清PSAを有し、必要に応じて、約10ng/ml未満の血清PSAを有する、使用。
  37. 請求項35〜36のうちのいずれか1項に記載の使用であって、前記ロニダミンまたはロニダミンアナログは、良性前立腺増殖症(BPH)についての別の処置と組み合わせて投与される、使用。
  38. 請求項35〜37のうちのいずれか1項に記載の使用であって、ロニダミンは、1mgと300mgとの間の合計日用量で投与される、使用。
  39. 請求項38に記載の使用であって、前記日用量は、約5mgと約70mgとの間にある、使用。
  40. 請求項35〜37のうちのいずれか1項に記載の使用であって、ロニダミンは、500mgと1gとの間の合計日用量で投与される、使用。
  41. 請求項35〜37のうちのいずれか1項に記載の使用であって、前記日用量は、約450mgである、使用。
  42. 請求項35〜39のうちのいずれか1項に記載の使用であって、ロニダミンは、1日当たり1回以下の頻度で、徐放形態で、投与される、使用。
  43. 方法であって、
    a)良性前立腺増殖症(BPH)の処置のためのロニダミンの使用を宣伝する工程;および
    b)良性前立腺増殖症(BPH)の処置のための使用のために、個体にロニダミンを販売する工程、
    を包含する、方法。
  44. 請求項43に記載の方法であって、前記宣伝する工程は、ロニダミン製品を同定する商標を指し、販売されるロニダミンは、同じ商標によって同定される、方法。
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