JP2006514985A - (s)−パントプラゾールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、(S)−パントプラゾールを、キラルのジルコニウム錯体又はキラルのハフニウム錯体を用いて製造するための新規の方法に関する。
Description
発明対象
本発明は、医薬品工業で医薬品を製造するために使用できる有効化合物(S)−パントプラゾールの新規の製造方法に関する。
本発明は、医薬品工業で医薬品を製造するために使用できる有効化合物(S)−パントプラゾールの新規の製造方法に関する。
技術的背景
例えばEP−A−0005129号、EP−A−0166287号、EP−A−0174726号及びEP−A−0268956号から知られているようなピリジン−2−イルメチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾール及び密接に関連した構造の化合物は、そのH+/K+−ATPアーゼ阻害作用のため、胃酸分泌の増大に関連する疾病の治療に極めて重要である。
例えばEP−A−0005129号、EP−A−0166287号、EP−A−0174726号及びEP−A−0268956号から知られているようなピリジン−2−イルメチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾール及び密接に関連した構造の化合物は、そのH+/K+−ATPアーゼ阻害作用のため、胃酸分泌の増大に関連する疾病の治療に極めて重要である。
商業的に又は医薬臨床開発において入手可能なこの種の化合物からの有効化合物の例は、5−メトキシ−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:オメプラゾール)、(S)−5−メトキシ−2−[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル−スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:エソメプラゾール)、5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:パントプラゾール)、2−[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(INN:ランソプラゾール)、2−{[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール(INN:ラベプラゾール)及び5−メトキシ−2−((4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジルメチル)スルフィニル)−1H−イミダゾ(4,5−b)ピリジン(INN:テナトプラゾール)である。
前記のスルフィニル誘導体は、その作用機構からプロトンポンプ阻害剤又は略してPPIとも呼ばれ、これらはキラル化合物である。PPIの製造のために通常使用される方法は相応のスルフィドの酸化である。この酸化により、特定の措置を採らなければ、ほぼ同じ割合の2種のエナンチオマー(立体異性体)、すなわちPPIの(+)及び(−)形又は(R)及び(S)形を含有するラセミ混合物が得られる。
エナンチオマーは熱的に比較的安定なので、すなわち該エナンチオマーは貯蔵時に(特に固形で)ラセミ化しないので、過去にPPIエナンチオマー混合物を分割すること又は幾らか純粋な形でのPPIエナンチオマーを製造することに労力が費やされてきた。
従来技術
国際特許出願WO91/12221号はセルラーゼ酵素を用いたエナンチオマーの分割法を記載している。この方法を用いて各エナンチオマーに分割できるものとして挙げられる有効化合物の1つはオメプラゾールである。
国際特許出願WO91/12221号はセルラーゼ酵素を用いたエナンチオマーの分割法を記載している。この方法を用いて各エナンチオマーに分割できるものとして挙げられる有効化合物の1つはオメプラゾールである。
国際特許出願WO92/08716号は、ピリジン−2−イルメチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾールをそれらの光学異性体に分割できる化学的方法を初めて記載している。例として製造されたものとして挙げられる化合物は、とりわけ(+)−及び(−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(+)−及び(−)−パントプラゾール]という化合物である。国際特許出願WO92/08716号は、ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾールの光学異性体、すなわち(+)−及び(−)−エナンチオマー又は(R)−及び(S)−エナンチオマーが胃腸疾患の治療のための医薬品において有効化合物として使用されるという事実に触れている。該有効化合物の適用方法及び投与方法に関しては、とりわけ欧州特許第166287号明細書が参照されている。
国際特許出願WO94/27988号はラセミ体のオメプラゾールをキラル助剤を用いてエナンチオマーに分割することを記載している。
国際特許出願WO96/02535号(=USP5,948,789号)はキラルのチタン錯体を用いるPPIのエナンチオ選択的な合成方法を記載している。記載されていることは、とりわけ(+)−及び(−)−[又は異なる様式で表現すると、(R)−及び(S)−]パントプラゾールの合成、(+)−パントプラゾールの合成に使用されるキラル助剤がジエチル(+)−酒石酸エステルであり、かつ(−)−ペントプラゾールの製造に使用されるキラル助剤がジエチル(−)−酒石酸エステルであることである。
国際特許出願WO96/17076号及びWO96/17077号は、エナンチオマー純粋又はエナンチオマー濃縮されたPPIの製造のために規定の微生物を使用したエナンチオ選択的な生物酸化又は生物還元を記載している。
国際特許出願WO97/02261号は、選択的沈殿によるPPIエナンチオマーの濃縮を記載している。
国際特許出願WO94/24867号及びWO94/25028号は、ヒトにおける胃疾患の治療のための化合物(−)−及び(+)−パントプラゾールの使用を特許請求の範囲としている。それらの各立体異性体は、それぞれの他の立体異性体に比較して医学的利点を有すると言われている。
キラルのチタン錯体を用いて大規模にエソメプラゾール((S)−オメプラゾール)を製造するためのエナンチオ選択的なスルホキシド化はTetrahedron, Asymmetry, (2000), 11, 3819-3825に記載されている。
アリールアルキルスルフィド及びジアルキルスルフィドを、多座配位子を有するジルコニウム触媒の存在下にエナンチオ選択的にスルホキシド化することはJ. Org. Chem., (1999), 64 (4), 1327に記載されている。
発明の開示
本発明は(−)−又は(S)−パントプラゾールの製造方法を提供する。該方法は、相応のスルフィドの酸化をキラルのジルコニウム錯体又はキラルのハフニウム錯体の存在下に実施し、キラル助剤として(+)−L−酒石酸誘導体を用いることを特徴としている。
本発明は(−)−又は(S)−パントプラゾールの製造方法を提供する。該方法は、相応のスルフィドの酸化をキラルのジルコニウム錯体又はキラルのハフニウム錯体の存在下に実施し、キラル助剤として(+)−L−酒石酸誘導体を用いることを特徴としている。
キラルのジルコニウム錯体又はキラルのハフニウム錯体を(−)−又は(S)−パントプラゾールの製造のために使用する場合に、キラル助剤として、有利には(+)−L−酒石酸誘導体を(−)−D−酒石酸誘導体の代わりに使用できるという事実は意想外でありかつ特に有利である。それというのも(+)−L−酒石酸誘導体(極めてより頻繁に天然に存在する(+)−L−酒石酸に関しては)は決して高価ではなく、そして結果的に工業的規模での製造のために特に極めて適しているからである。
その酸化は、有機溶剤、例えば酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン、ジオキサン、又は有利にはメチルイソブチルケトン中で実施され、その際、挙げられる溶剤には完全に無水であることは要求されないか、又は無水溶剤はその都度場合により規定の割合の水と、例えば最大で0.5当量まで混合される。0.5当量未満のジルコニウム又はハフニウムの錯体による反応のためには、無水溶剤を使用することが有利である。使用される溶剤は商業的に入手可能な品質で使用してよい。
溶剤は主に特定の溶剤を含有し、含有するのであれば、少なくとも50%、有利には少なくとも90%、特に少なくとも95%のその特定の溶剤を含有する。無水溶剤は、主に水不含であり、含水率は5%未満、有利には1%未満、特に0.3%未満である。
適当な酸化剤は、PPIの合成に慣例的に使用される全ての無水酸化剤であり、その際、特に挙げられるものは、ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド又は、特にクメンヒドロペルオキシドである。一般に0.90〜1.3酸化当量、有利には0.95〜1.05酸化当量の酸化剤が使用される。
適当なジルコニウム錯体は、例えばジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、ジルコニウム(IV)ブトキシド、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド、ジルコニウム(IV)エトキシド及び、特にジルコニウム(IV)n−プロポキシド(有利にはn−プロパノール中の溶液として)又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド(有利にはジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体の形で)である。適当なハフニウム錯体は、例えばハフニウム(IV)アセチルアセトナート、ハフニウム(IV)ブトキシド、ハフニウム(IV)n−プロポキシド、ハフニウム(IV)イソプロポキシド(有利にはハフニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体の形で)、ハフニウム(IV)エトキシド及び、特にハフニウム(IV)t−ブトキシドである。有利にはジルコニウム錯体が使用される。
一般に0.01〜2当量、有利には0.05〜0.9当量のジルコニウム錯体又はハフニウム錯体が使用される。
適当な(+)−L−酒石酸誘導体は、例えば酒石酸アミド、例えば(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジアリルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジベンジルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピペリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−シクロヘプチルアミド)又は(+)−L−酒石酸ビス(N−4−メチル−N−ピペラジンアミド)、又は酒石酸ジアルキル、例えばジブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジ−t−ブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジイソプロピル(+)−L−酒石酸エステル、ジメチル(+)−L−酒石酸エステル及びジエチル(+)−L−酒石酸エステルである。一般に0.02〜4当量、有利には0.1〜2当量の(+)−L−酒石酸誘導体が使用される。
特に有利な酒石酸誘導体は(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)である。
その酸化は、有利には−20〜50℃の温度で、特に室温で、かつ場合により塩基の存在下に実施され、その際、適当な塩基は、特に有機塩基、有利には第三級アミン、例えばトリエチルアミン又はN−エチルジイソプロピルアミンである。
該方法を好適に実施すると、(−)−又は(S)−パントプラゾールは>95%の光学純度で得られる。更なる段階、例えばpH調節された再沈殿及び/又は適当な溶剤、例えばイソプロパノール中での再結晶化によって、更に光学純度をかなりの程度高めることも可能である。再沈殿は、適当な塩の中間的生成を介して、例えばナトリウム塩を介して実施される(他の可能な塩については、例えばEP−A−166287号を参照のこと)。
本発明を以下の実施例により詳説するが、決してそれに制限されるものではない。略語hは時間を表す。
実施例
1. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(ー)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、ジエチル(+)−L−酒石酸エステル及びジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールを使用
A)室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールと一緒に17.9gのジエチル(+)−酒石酸エステル、13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール及び0.1mlの水を100mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。室温での撹拌を、酸化工程が完了するまで継続する(TLCによって監視する)。その澄明な溶液を、54mlの水と30.3gの40%(w/w)NaOH中の0.9gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。25gの塩化ナトリウムを添加した後に相分離を行う。水相を50mlのメチルイソブチルケトンで抽出する。合した有機相を25mlの塩化ナトリウム飽和溶液を用いて一緒に洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン溶液に添加し、そしてpHを、10%(w/w)NaOHを用いて13に調整する。相分離を行い、そしてメチルイソブチルケトン相をもう一度50mlの水でpH13において抽出する。水相を合し、そして40℃及び減圧下で初期蒸留を行う。40〜50℃で、(−)−パントプラゾールをpH9において10%濃度の酢酸を添加することで沈殿させる。pHを調整しながら撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。これにより表題化合物が光学純度>90%で得られる。
1. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(ー)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、ジエチル(+)−L−酒石酸エステル及びジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールを使用
A)室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールと一緒に17.9gのジエチル(+)−酒石酸エステル、13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール及び0.1mlの水を100mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。室温での撹拌を、酸化工程が完了するまで継続する(TLCによって監視する)。その澄明な溶液を、54mlの水と30.3gの40%(w/w)NaOH中の0.9gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。25gの塩化ナトリウムを添加した後に相分離を行う。水相を50mlのメチルイソブチルケトンで抽出する。合した有機相を25mlの塩化ナトリウム飽和溶液を用いて一緒に洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン溶液に添加し、そしてpHを、10%(w/w)NaOHを用いて13に調整する。相分離を行い、そしてメチルイソブチルケトン相をもう一度50mlの水でpH13において抽出する。水相を合し、そして40℃及び減圧下で初期蒸留を行う。40〜50℃で、(−)−パントプラゾールをpH9において10%濃度の酢酸を添加することで沈殿させる。pHを調整しながら撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。これにより表題化合物が光学純度>90%で得られる。
純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/NaOH中に溶解させ、そして再び酢酸をpH9にまで添加することで沈殿させる。乾燥させることにより、融点145℃(分解)のベージュ色の粉末が得られ、そして光学純度>95%が得られる。この粉末を2−PrOHから再結晶化させると、融点147〜149℃(分解)で旋光度αD 20=−140(c=0.5、MeOH)を有する澄明な結晶が得られる。
B)選択的に実施例1Aに記載される反応をメチルイソブチルケトンの代わりに100mlのトルエン中で実施することができる。反応をトルエン中で実施する場合に、ジルコニウム塩を急冷後に濾過分離する必要があり、そして反応生成物(ナトリウム塩としての(S)−パントプラゾール)は水相中に直接抽出される。水相から、次いでpH調整下に(S)−パントプラゾールとして沈殿させることができる。これにより光学純度>95%のベージュ色の結晶が得られる。
2. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)及びジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールを使用
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で18.0gの(+)−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)及び13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールと一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで室温で撹拌する(5〜10時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの水中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液及び55mlのメチルイソブチルケトンを水相に添加し、そして相分離を行う。更なる55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液及び55mlのメチルイソブチルケトンを水相に添加し、そして相分離を行う。合したメチルイソブチルケトン相を次いで55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン溶液に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約15g(理論値の73%)の収量及び光学純度>95%で得られる。
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で18.0gの(+)−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)及び13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールと一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで室温で撹拌する(5〜10時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの水中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液及び55mlのメチルイソブチルケトンを水相に添加し、そして相分離を行う。更なる55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液及び55mlのメチルイソブチルケトンを水相に添加し、そして相分離を行う。合したメチルイソブチルケトン相を次いで55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン溶液に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約15g(理論値の73%)の収量及び光学純度>95%で得られる。
純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。
3. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールを使用
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で22.6gの(2R,3R)−(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド−イソプロパノールと一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで撹拌する(5〜10時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、該混合物を55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約17g(理論値の80%)の収量及び光学純度>98%で得られる。
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で22.6gの(2R,3R)−(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び13.4gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド−イソプロパノールと一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで11mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで撹拌する(5〜10時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、該混合物を55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約17g(理論値の80%)の収量及び光学純度>98%で得られる。
純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。
4. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)n−プロポキシドを使用
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で22.6gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び16.5gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%)と一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで10mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで撹拌する(5〜24時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、該混合物を55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約16g(理論値の75%)の収量及び光学純度>98%で得られる。
室温で20.2gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを100mlのメチルイソブチルケトン中で22.6gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び16.5gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%)と一緒に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、ほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、4.1mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで10mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。該混合物を、酸化が完了するまで撹拌する(5〜24時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を100mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして140mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.8gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、該混合物を55mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、水酸化ナトリウムの40質量%濃度の水溶液を用いてpH=13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を更なる50mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。該混合物をpHを監視しながら更に12時間撹拌する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で洗浄する。表題化合物が約16g(理論値の75%)の収量及び光学純度>98%で得られる。
純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。
5. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)n−プロポキシドを使用
実施例4と同様にして、5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールをその他の点では同じ条件であるが、N−エチルジイソプピルアミンを添加せずに反応させることにより、表題化合物が理論値の65%の収率及び光学純度>98%で得られる。
実施例4と同様にして、5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールをその他の点では同じ条件であるが、N−エチルジイソプピルアミンを添加せずに反応させることにより、表題化合物が理論値の65%の収率及び光学純度>98%で得られる。
6. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、触媒量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)n−プロポキシドを使用
実施例4と同様にして、5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールをその他の点では同じ条件であるが、0.1当量のジルコニウムn−プロポキシド、0.25当量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び0.07当量のヒューニッヒ塩基と反応させることにより、48〜72時間の酸化時間後に、表題化合物が理論値の80%の収率及び光学純度>98%で得られる。
実施例4と同様にして、5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールをその他の点では同じ条件であるが、0.1当量のジルコニウムn−プロポキシド、0.25当量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及び0.07当量のヒューニッヒ塩基と反応させることにより、48〜72時間の酸化時間後に、表題化合物が理論値の80%の収率及び光学純度>98%で得られる。
7. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、触媒量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)n−プロポキシドを使用
室温で50.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び5.2gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.15当量)を360mlのメチルイソブチルケトン(MIBK)中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして60mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、3.2gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%、0.05当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、0.9mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。27.1gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する)。該懸濁液を60mlの2−プロパノールで希釈し、そして100mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.69gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして少なくとも2時間撹拌する。相分離後に、該混合物を50mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、10mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))を用いて12.5〜13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を100mlの水及び2mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))でpH=12.5〜13で更に2回抽出する。合した水相を50mlのメチルイソブチルケトンで2回再抽出し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で2回洗浄する。これにより、表題化合物が理論値の82%の収率で95%の化学的純度でかつ光学純度>95%で得られる。
室温で50.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び5.2gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.15当量)を360mlのメチルイソブチルケトン(MIBK)中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして60mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、3.2gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%、0.05当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、0.9mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。27.1gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する)。該懸濁液を60mlの2−プロパノールで希釈し、そして100mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.69gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして少なくとも2時間撹拌する。相分離後に、該混合物を50mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。150mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、10mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))を用いて12.5〜13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を100mlの水及び2mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))でpH=12.5〜13で更に2回抽出する。合した水相を50mlのメチルイソブチルケトンで2回再抽出し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして50mlの水で2回洗浄する。これにより、表題化合物が理論値の82%の収率で95%の化学的純度でかつ光学純度>95%で得られる。
純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。これにより、表題化合物が理論値の75%の収率で>97%の化学的純度でかつ光学純度>98%で得られる。
8. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、触媒量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノールを使用
室温で10.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び1.05gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.15当量)を72mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして12mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、0.53gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール(0.05当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、0.16mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。5.5gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する)。反応のHPLCにより、光学純度>95%を有する82%の表題化合物が示される。
室温で10.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び1.05gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.15当量)を72mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして12mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、0.53gのジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール(0.05当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、0.16mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。5.5gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する)。反応のHPLCにより、光学純度>95%を有する82%の表題化合物が示される。
9. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、触媒量の(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)及びジルコニウム(IV)n−プロポキシドを使用
室温で50.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び13.9gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.40当量)を360mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして60mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、6.4gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%、0.10当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、1.8mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。27.1gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する:化学的純度:90%のペンタプラゾールスルホキシド)。該懸濁液を120mlの2−プロパノールで希釈し、そして100mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.69gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして少なくとも2時間撹拌する。相分離後に、該混合物を50mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。350mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、10mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))を用いて12.5〜13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を100mlの水及び2mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))でpH=12.5〜13で更に2回抽出する。合した水相を50mlのメチルイソブチルケトンで2回再抽出し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そしてその都度50mlの水で2回洗浄する。
室温で50.0gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール及び13.9gの(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)(0.40当量)を360mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該懸濁液を40〜45℃に加熱し、そして60mlのMIBKを混合物中に存在する水の共沸的除去のために留去する。この温度で、6.4gのジルコニウム(IV)n−プロポキシド(プロパノール中70%、0.10当量)を添加し、そして該混合物を1時間撹拌する。30℃に冷却した後に、1.8mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。27.1gのクメンヒドロペルオキシド(クメン中80%)を次いで緩慢に計量供給する。撹拌を、発熱的酸化工程が完了するまで30℃で継続する(20時間、TLC又はHPLCにより監視する:化学的純度:90%のペンタプラゾールスルホキシド)。該懸濁液を120mlの2−プロパノールで希釈し、そして100mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の1.69gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして少なくとも2時間撹拌する。相分離後に、該混合物を50mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。350mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、10mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))を用いて12.5〜13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を100mlの水及び2mlの水酸化ナトリウム水溶液(40%(w/w))でpH=12.5〜13で更に2回抽出する。合した水相を50mlのメチルイソブチルケトンで2回再抽出し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そしてその都度50mlの水で2回洗浄する。
これにより、表題化合物が理論値の85%の収率で95%の化学的純度でかつ光学純度>95%で得られる。純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。これにより、表題化合物が理論値の75〜80%の収率で>98%の化学的純度でかつ光学純度>99%で得られる。
10. (−)−5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール[=(−)−パントプラゾール又は(S)−パントプラゾール]のために、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及びハフニウム(IV)t−ブトキシドを使用
室温で3.67gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール、4.10gの(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及び2.60mlのハフニウム(IV)t−ブトキシドを18.5mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、その間にほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、0.74mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで2.2mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。室温での撹拌を、酸化工程が完了するまで継続する(48時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を20mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして25mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の0.3gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を10mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で更に2回洗浄する。30mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、40%濃度(w/w)の水酸化ナトリウム水溶液を用いて13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相をもう一度10mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして10mlの水で洗浄する。これにより、表題化合物が2.5g(理論値の65%)の収量で光学純度>95%で得られる。純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。
室温で3.67gの5−ジフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール、4.10gの(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ピロリジンアミド)及び2.60mlのハフニウム(IV)t−ブトキシドを18.5mlのメチルイソブチルケトン中に懸濁させる。該混合物を40℃で1時間加熱し、その間にほぼ澄明な溶液が形成する。室温に冷却した後に、0.74mlのN−エチルジイソプロピルアミンを添加する。次いで2.2mlのクメンヒドロペルオキシドを緩慢に計量供給する。室温での撹拌を、酸化工程が完了するまで継続する(48時間、TLCによって監視する)。澄明な溶液を20mlのメチルイソブチルケトンで希釈し、そして25mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液中の0.3gのチオ硫酸ナトリウムで急冷し、そして更に14時間撹拌する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相を10mlの重炭酸ナトリウム飽和溶液で更に2回洗浄する。30mlの水をメチルイソブチルケトン相に添加し、そしてpHを、40%濃度(w/w)の水酸化ナトリウム水溶液を用いて13に調整する。相分離後に、メチルイソブチルケトン相をもう一度10mlの水でpH13で抽出する。水相を合し、そして40℃で減圧下に初期蒸留を行う。40〜45℃で、10%濃度の酢酸をpH=9.0にまで添加することによって(−)−パントプラゾールが沈殿する。pH調整を行いながら、撹拌を更に12時間継続する。ベージュ色の結晶を濾過分離し、そして10mlの水で洗浄する。これにより、表題化合物が2.5g(理論値の65%)の収量で光学純度>95%で得られる。純度を高めるために、(−)−パントプラゾールを水/水酸化ナトリウム水溶液中にpH=13で溶解させ、そして酢酸(10%)を用いてpH=9.0で再沈殿させる。
Claims (20)
- (S)−パントプラゾールをエナンチオマー純粋又はエナンチオマー濃縮された形で、5−ジイソフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールの酸化により製造する方法であって、酸化をキラルのジルコニウム錯体又はキラルのハフニウム錯体の存在下に実施することを特徴とする方法。
- (S)−パントプラゾールをエナンチオマー純粋又はエナンチオマー濃縮された形で、5−ジイソフルオロメトキシ−2−[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールの酸化により製造する方法であって、酸化をキラルのジルコニウム錯体の存在下に実施することを特徴とする方法。
- (S)−パントプラゾールが光学純度>90%で得られる、請求項1記載の方法。
- 酸化をクメンヒドロペルオキシドを用いて実施する、請求項1記載の方法。
- ジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、ジルコニウム(IV)ブトキシド、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド、ジルコニウム(IV)エトキシド、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体又はハフニウム(IV)アセチルアセトナート、ハフニウム(IV)ブトキシド、ハフニウム(IV)t−ブトキシド、ハフニウム(IV)エトキシド、ハフニウム(IV)n−プロポキシド、ハフニウム(IV)イソプロポキシド又はハフニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体を使用する、請求項1記載の方法。
- ジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、ジルコニウム(IV)ブトキシド、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド、ジルコニウム(IV)エトキシド、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体を使用する、請求項2記載の方法。
- 使用されるキラル助剤が(+)−L−酒石酸誘導体である、請求項1記載の方法。
- 使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジアリルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジベンジルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピペリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−シクロヘプチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−4−メチル−N−ピペラジンアミド)、ジブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジ−t−ブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジイソプロピル(+)−L−酒石酸エステル、ジメチル(+)−L−酒石酸エステル又はジエチル(+)−L−酒石酸エステルである、請求項1記載の方法。
- 使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)又は(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)である、請求項1記載の方法。
- 酸化を有機塩基の存在下に実施する、請求項1記載の方法。
- 酸化を第三級アミンの存在下に実施する、請求項1記載の方法。
- 酸化を有機溶剤中で実施する、請求項1記載の方法。
- 酸化を0〜0.3容量%の水を含有する有機溶剤中で実施する、請求項1記載の方法。
- 酸化を商業的に入手可能な品質の溶剤中で実施する、請求項1記載の方法。
- 酸化を主にメチルイソブチルケトンを含有する有機溶剤中で実施する、請求項1記載の方法。
- 使用されるジルコニウム成分が、ジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、ジルコニウム(IV)ブトキシド、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド、ジルコニウム(IV)エトキシド、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体であり、使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジアリルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジベンジルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピペリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−シクロヘプチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−4−メチル−N−ピペラジンアミド)、ジブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジ−t−ブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジイソプロピル(+)−L−酒石酸エステル、ジメチル(+)−L−酒石酸エステル又はジエチル(+)−L−酒石酸エステルである、請求項1記載の方法。
- 使用されるジルコニウム成分が、ジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、ジルコニウム(IV)ブトキシド、ジルコニウム(IV)t−ブトキシド、ジルコニウム(IV)エトキシド、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体であり、使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジアリルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジベンジルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジイソプロピルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピペリジンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−シクロヘプチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−4−メチル−N−ピペラジンアミド)、ジブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジ−t−ブチル(+)−L−酒石酸エステル、ジイソプロピル(+)−L−酒石酸エステル、ジメチル(+)−L−酒石酸エステル又はジエチル(+)−L−酒石酸エステルであり、かつ酸化を有機塩基の存在下で実施する、請求項1記載の方法。
- 使用されるジルコニウム成分が、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体であり、使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)又は(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)であり、かつ酸化をクメンヒドロペルオキシドを用いて実施する、請求項1記載の方法。
- 使用されるジルコニウム成分が、ジルコニウム(IV)n−プロポキシド、ジルコニウム(IV)イソプロポキシド又はジルコニウム(IV)イソプロポキシド/イソプロパノール錯体であり、使用されるキラル助剤が、(+)−L−酒石酸ビス(N,N−ジメチルアミド)、(+)−L−酒石酸ビス(N−ピロリジンアミド)又は(+)−L−酒石酸ビス(N−モルホリンアミド)であり、かつ酸化をクメンヒドロペルオキシドを用いて第三級アミンの存在下に実施する、請求項1記載の方法。
- 請求項1記載の方法により製造される(S)−パントプラゾール。
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