JP2006512393A - コバルト触媒による合成ガスからの直鎖状α−オレフィンの調製方法 - Google Patents

コバルト触媒による合成ガスからの直鎖状α−オレフィンの調製方法 Download PDF

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Abstract

およびCOを含む合成ガスを天然ガスから製造し、それを、数式200−0.6T+0.03PH2O−0.6XCO−8(H:CO)が数値50以上を有するのに効果的な温度、%CO転化率、ガス原料のH:COモル比および水蒸気圧の反応条件で、非シフト性コバルト触媒上に通すことによって、炭素原子4〜20個を有する直鎖状α−オレフィンおよび少量の含酸素化合物を合成する。このプロセスは、燃料および潤滑油を製造する従来のフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスに統合されうる。

Description

本発明は、コバルト触媒による合成ガスからの直鎖状α−オレフィンの製造に関する。より詳しくは、本発明は、少量の含酸素化合物を有するC〜C20直鎖状α−オレフィンの製造に関する。これは、天然ガスから製造された合成ガス中のHおよびCOを、非シフト性コバルト触媒によって、数式200−0.6T+0.03PH2O−0.6XCO−8(H:CO)が数値50以上を有するのに効果的な温度、%CO転化率、H:COモル比および水蒸気圧の反応条件で反応させることによる。これは、燃料および潤滑油を製造するフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスに統合されうる。
〜C20個の炭素原子範囲にある直鎖状α−オレフィンは、例えばポリマー、清浄剤、潤滑油およびPVC可塑剤の製造で用いられる大量素材物質である。これらのオレフィン、特に炭素原子6〜12個を有するもの(ポリオレフィン合成樹脂を製造するのに望ましい、炭素原子6および8個の直鎖状α−オレフィンなど)に対する需要は、急速に増大しつつある。殆どの直鎖状α−オレフィンは、エチレンのオリゴメリゼーションによって製造されるが、そのためのエチレンの原料コストは、α−オレフィン製造の全コストの半分超を占めることもある。α−オレフィンは、合成ガスから、鉄、鉄−コバルト、鉄−コバルトスピネル、銅助触コバルトおよびコバルトマンガンスピネル触媒を用いて製造できる(その大部分はシフト性触媒である)ことが知られている。そのような触媒による直鎖状α−オレフィン製造の例は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5に見出されうる。例えば、特許文献5には、第一段でパラフィン炭化水素を、第二段でオレフィン炭化水素を製造する2段プロセスが開示される。パラフィン生成物は、第一段で、化学量論以下の合成ガス原料(即ち、H/CO原料比は約2.1:1より低い)を、非シフト性触媒により転化することによって製造される。H/COの使用比率が化学量論であることから、第一段の流出物は、実質的にCOが消耗される。第一段のこの流出物は、次いで、第二段で、オレフィン炭化水素を、シフト性フィッシャー−トロプシュ触媒により製造するのに用いられる。
鉄ベースのシフト性触媒は、高いCO転化率レベルにおいても、合成ガスから高いα−オレフィン含有量で炭化水素を製造するが、シフト性触媒に付随される望ましくない水性ガスシフト反応が、CO原料の一部(50%にも及ぶ)を、COをCOに転化することによって消費する。更に、COからCOへの水性ガスシフト転化による高いCO損失に加えて、鉄ベースの触媒は、1超から10wt%にも及ぶ含酸素化合物を含む直鎖状α−オレフィンを製造する。これらの含酸素化合物は、ポリマーおよび潤滑油をオレフィンから製造するのに用いられる触媒にとっての触媒毒である。従って、含酸素化合物の濃度を、ポリマーおよび潤滑油を製造するのに許容可能なレベルに低減しなければならない。含酸素化合物を除去するために用いられる方法は、高価であり、従って、低い含酸素化合物含有量でオレフィン生成物をもたらす触媒およびプロセスが、高度に望まれる。
(i)低い含酸素化合物レベルの直鎖状α−オレフィンを製造する方法、特に(ii)非シフト性触媒、好ましくは燃料および潤滑油留分の合成にも有用な非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒による方法が見出され得るならば、それは技術の向上である。(a)直鎖状α−オレフィンの製造を、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスと統合し得るならば、また(b)非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒を用い、燃料および潤滑油留分の炭化水素を製造する炭化水素合成反応器もまた、反応器の触媒を変更する必要なしに、直鎖状α−オレフィンの製造に用い得るならば、それは更なる向上である。逆もまた同じである。
米国特許第4,544,674号明細書 米国特許第5,100,856号明細書 米国特許第5,118,715号明細書 米国特許第5,248,701号明細書 米国特許第6,479,557号明細書 米国特許第5,945,459号明細書 米国特許第5,968,991号明細書 米国特許第6,090,742号明細書 米国特許第6,136,868号明細書 米国特許第6,319,960号明細書 米国再発行特許第37,406号明細書 米国特許第6,355,593号明細書 米国特許第6,331,575号明細書 DE19825295号明細書 DE19833941号明細書 米国特許第5,877,378号明細書 米国特許第5,883,138号明細書 J.エイラーズ(J.Eilers)ら著「シェル中間留出油合成プロセス(The Shell Middle Distillate Synthesis Process)(SMDS)」(キャタリシスレターズ(Catalysis Letters)、第7巻、第253〜270頁、1990年)
本発明は、HおよびCOを、触媒コバルト成分を含む非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒の存在下に、50以上の条件係数(CF)によって定められる反応条件下で反応させることによって、直鎖状α−オレフィン、特に、炭素原子4〜20個を有し、含酸素化合物3wt%未満、好ましくは1wt%未満を有する直鎖状α−オレフィンを製造する方法に関する。前記条件係数は、次のように定義される。
CF=200−0.6T+0.03PH2O−0.6XCO−8(H:CO)
(式中、
T=平均反応器温度(℃)。平均反応器温度は、反応器の個々の部分の温度を測定する熱伝対からの温度の読みを平均することによって計算される。例えば、温度が、固定床反応器の第一、第二および第三の等容積部分の中央で測定される場合には、平均温度は、三つの読みの合計の三分の一に等しい。
H2O=反応器への合成ガス原料中の水分圧(kPa)。原料中の水分圧は、原料中の水のモル分率に、kPaで測定された原料圧を乗じることによって計算される。原料成分のモル分率は、例えばガスクロマトグラフ法を用いて決定されうる。
CO=CO転化率(%)。CO転化率は、COの物質収支から決定されうる。物質収支を確立するのに使用可能な方法は多くある。本明細書の方法は、フィッシャー−トロプシュ合成において不活性な、希ガス、窒素などの内部標準に基づく測定を用いた。不活性内部標準を用いる場合、転化率は単純に、原料および流出物中のCOおよび内部標準の濃度を測定することによって計算されうる。これおよびその他の計算方法は、化学工学の技術では周知である。COおよび不活性内部標準の濃度はまた、当業界で周知のガスクロマトグラフ法によって決定されうる。
:CO=反応器への合成ガス原料中のH/COモル比。原料中のHおよびCOの濃度は、ガスクロマトグラフ法によって決定されうる。
非シフト性とは、反応条件下、フィッシャー−トロプシュ合成におけるCO転化率90wt%に至るまでに、触媒が、COの5未満、好ましくは1モル%未満をCOに転化することを意味する。wt%含酸素化合物は、合成された全てのC〜C20炭化水素留分中の含酸素化合物のwt%を意味する。含酸素化合物とは、アルコール、アルデヒド、酸、エステル、ケトン、エーテルなどの酸素含有炭化水素分子を意味する。本発明の方法は、直鎖状α−オレフィン50wt%超、および含酸素化合物3wt%未満、好ましくは1wt%未満を含むC〜C20炭化水素留分を製造することが見出された。この方法は、独立型プロセスとして達成することもでき、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスに付加または統合することもできる。通常、非シフト性フィッシャー−トロプシュコバルト触媒は、α−オレフィン製造の比較的低い選択性を示すが、これは、炭化水素合成反応器を、上記式によるCFが50以上である反応条件下で運転することによって、少なくとも一部克服される。CO転化率とは、反応器を通る単パスで転化される合成ガス原料中のCOの量を意味する。
他の実施形態においては、本発明は、(a)COおよびHを含む合成ガスを、天然ガスから製造する工程、および(b)HおよびCOを含む合成ガスを、非シフト性コバルトフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒の存在下に、50以上の条件係数(CF)を達成するのに効果的な反応条件で反応させて、直鎖状α−オレフィン、特に炭素原子4〜20個を有し、含酸素化合物3wt%未満、好ましくは1wt%未満を有する直鎖状α−オレフィンを合成する工程に関する。天然ガスを合成ガスに転化し、次いでこれを炭化水素に転化するプロセスは、ガス転化プロセスと呼ばれる。更に他の実施形態においては、本発明の方法は、本発明の直鎖状α−オレフィン製造方法が、主として燃料および潤滑油生成物を製造する炭化水素合成プロセスと統合される、統合ガス転化方法に関する。これを、以下に詳細に説明する。
本発明を実施するに際して、合成ガスは天然ガスから製造されることが好ましい。天然ガスは、典型的には主としてメタン(H:C比4:1)を含む。従ってこれは、名目H:COモル比が2:1、またはこれより若干高い(例えば2.1:1)合成ガスを製造するのに理想的な原料である。H:CO=2:1モル比を有する合成ガスから、相当量の水素を分離して、H、およびH:COモル比1:1の合成ガスを製造しうる。H:COモル比1:1は、本発明の直鎖状α−オレフィンプロセスのための好ましい比率である。従って、ガス転化プラントの合成ガス生成反応器で製造された合成ガスは、典型的にはH:COモル比2.1:1または2:1を有するが、任意に、この合成ガスの全てまたは一部を、一つ以上の直鎖状α−オレフィン製造反応器に送る前に処理して、ガスのH:COモル比を、α−オレフィン合成プロセスにより好ましい比率に変えてもよい。
直鎖状α−オレフィンを、非シフト性フィッシャー−トロプシュコバルト触媒により製造することに関わる化学は、直鎖状α−オレフィン反応器に送られる合成ガス原料のH:COモル比が、典型的には2:1より少ないことが好ましいものであるが、直鎖状α−オレフィン反応の化学量論H:CO消費モル比は2:1であることは理解される。更に、非シフト性コバルト触媒により燃料および潤滑油用途のパラフィン炭化水素を製造する従来の炭化水素合成は、H:COモル比が2.1:1である合成ガス原料を用いることもまた理解される。本発明の統合ガス転化方法においては、一つ以上の反応器を付加すること、および/または、反応パラメーターを50以上のCF値を達成するように調節することによって、従来の炭化水素合成条件から本発明のα−オレフィン選択条件に条件を変更し、またその逆を行って、燃料および潤滑油留分を製造するための炭化水素合成から、直鎖状α−オレフィン製造に往復して切り替えることを行ってもよい。従って、合成ガスを天然ガスから製造することは、本発明の全ての実施形態を実行する上で、特定の相乗効果および融通性を示す。
50以上のCF値は、温度、CO転化率、H:COモル比および水分圧の多数の種々の組み合わせによって達成されうる。50以上のCF(従って、α−オレフィンおよび混入物生成に対する高い選択性も)を達成するのに好ましい個々のプロセス条件には、
(a)合成ガス原料のH:CO比を、2.1:1より少ない値、好ましくは1.8:1より少ない値に設定すること、
(b)反応器を通る単パスで50未満、好ましくは30%未満のCO原料転化率、および
(c)典型的には160〜250℃、好ましくは180〜240℃の反応温度
が含まれる。合成ガス中に水が存在することは、任意であるが好ましい。従って、上記式中のPH2Oの値は、ゼロまたは無視可能であることもありうるが、50〜500kPaの範囲のゼロでない値であることが好ましい。
上記特定の好ましい範囲は、個々の制御変数(即ち平均反応器温度、反応器へのガス原料の水分圧、H:CO比およびCO転化率)の、50以上の条件係数が達成されうる典型的な値に対する指針を示すが、本明細書に記載されたCFを満足するのは、制御変数の組み合わせ(それが本発明である)であって、個々の変数単独でないことは理解される。従って当業者は、本発明は、条件係数として定義される、制御変数の一次結合(linear combination)であると理解すべきである。条件係数の有用性は、それが制御変数のこの好ましい組み合わせを決定可能にすることである。従って、例えば、経済またはプロセス上の理由から、反応器への原料がスチームを有さず(即ちPH2O=0kPa)、CO転化率が少なくとも30%であることを必要とする場合には、直鎖状α−オレフィン反応器への原料のH:CO比および平均反応器温度は、0.6(T)および8(H:CO)の合計が200−18−50=132未満であるように設定されることを要する。同じくプロセス上の理由から、温度が205℃に設定される場合、H:CO比は、本発明の方法に対して1.125:1未満であることを必要とする。明らかに、三つの制御変数がプロセスおよび経済上の理由で設定される場合、第四の変数の好ましい値の範囲を容易に計算しうる。当業者にはまた、制御変数が二つだけ固定される場合、残る二つの変数の好ましい組み合わせは、2次元表面を定めることが認められる。これは更に、当業界で知られたいくつかの他の普通の境界条件(H:CO比がゼロ以下になりえない(Hが存在せず炭化水素が形成されない)こと、反応温度は160℃未満になりえない(本発明のプロセスへにとっての関心ある触媒系の場合、フィッシャー−トロプシュ反応速度が低すぎて実用的でない)ことなど)によって定められる。同様に、制御変数が一つだけ固定される場合、好ましい条件は3次元空間を定める。従って、個々の制御変数に対して前に与えられた特定の好ましい範囲は、妥当な出発点を示すが、本発明の制御変数の究極の組み合わせは、条件係数に対して本明細書に示された式から導出する必要があることは明らかである。
従って、本出願人は、特定のCFが満足される範囲での、CFに対する入力変数(T、PH2O、XCOおよびH:CO)の好ましい範囲を特定したが、入力変数は、本明細書に特定された範囲とは異なることもある。従って、本明細書に記載されたCFの基準は、注目の入力変数を設定したときに満足されなければならない基準である。
より低いCO転化率は、反応器を通る合成ガス供給速度を増大することによって、容易に達成されうる。これはまた、より短い生成物の滞留時間をもたらす。結果として、合成ガス供給速度は、所望の転化率レベル(従って50以上のCFも)を達成するのに用いうる他の変数である。従って、触媒コバルト成分を含む非シフト性触媒(特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13に記載されるものなど)を有する反応器を通る合成ガス供給速度(通常、ガス空間速度(GHSV)として定量される)は、典型的には、ガス標準容積15,000超(103kPa、25℃で測定)/触媒の容積/時間(V/V/時間)、好ましくは25,000超(V/V/時間)である。しかし、本発明の好ましいCO転化率を維持するのに必要な供給速度はまた、触媒の容積生産性にも依存することは理解される。従って、当業者には容易に明らかなように、容積活性が2倍の触媒は、同じCO転化率、または50,000v/v/時間を保持するのに、2倍のより早い原料速度を必要とする。
これらの条件、特に低いCO原料転化率および反応器を通る高い合成原料ガス速度は、一つ以上の固定床触媒、または流動触媒を含む反応器において、より容易に達成される。適切な滞留時間が保持されるならば、より高分子量のパラフィン炭化水素を合成するために高度に効果的な、スラリー反応器をオレフィン合成に用いてもよい。そのような滞留時間は、本質的により長い生成物滞留時間のため、当業者によって容易に決定される。
〜C20炭素範囲の炭化水素生成物の収率、特にC〜C20炭素範囲の直鎖状α−オレフィンの収率を最大にするために、炭化水素の合成反応は、好ましくは、アルファ値0.9未満、より好ましくは0.8未満で行われる。これは、燃料および潤滑油への適用のためのより高分子量の炭化水素を合成するのに望ましいアルファ値少なくとも0.9、好ましくは0.9超とは対照的である。
広範な実施形態においては、本発明は、C〜C20直鎖状α−オレフィンの合成方法に関する。前記方法は、HとCOの混合物を含む合成ガスを、直鎖状α−オレフィン炭化水素合成反応器を通して送り、そこでそれを、触媒コバルト成分を含む非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒に、HとCOが反応して直鎖状α−オレフィンを形成するのに十分な反応条件で接触させる工程を含み、前記反応条件は、次式が50以上の値を有するものである。
200−0.6(T)+0.03PH2O−0.6XCO−8(H:CO)
(式中、
T=平均反応器温度(℃)
H2O=反応器への合成ガス原料の水分圧(kPa)
CO=CO転化率(%)
:CO=反応器への合成ガス原料の水素/COモル比
である。)
上記式は、条件係数(CF)を定める。従って、本発明の方法の好ましい反応条件はまた、平均反応温度、原料の水分圧、CO転化率および原料のH:CO比の、CF値50以上が得られる組み合わせとして記載されうる。
本発明の方法においては、直鎖状α−オレフィンは、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成反応によって製造される。その際、原料ガス中のHとCOは、触媒コバルト成分を含む非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒の存在下に、50以上の値を有する上記の条件係数によって定められる反応条件下で反応する。任意に、プロセス条件もまた調節され、および/または触媒がそのように選択されて、反応アルファ値0.9未満、好ましくは0.8未満が達成され、C〜C20炭素範囲の直鎖状α−オレフィン製造が最大化される。反応アルファ値とは、シュルツ−フローリー(Schultz−Flory)のアルファ値を意味する。これは、合成炭化水素の分子量分布によって決定される。これはまた、非特許文献1に報告されるように決定されうる。所定のH/COモル比においては、アルファ値は、(a)反応温度を上昇すること、および(b)反応圧を低下することによって低減される。
本発明の直鎖状α−オレフィン製造方法で用いられる、触媒コバルト成分を含む非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒は、非担持コバルト、または担持フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒(コバルトまたは助触コバルト、および一種以上の担体成分の複合物である)を含む。本発明による直鎖状α−オレフィンの製造に有用であることが見出された、非担持またはバルクのレニウム助触コバルト触媒の調製は、下記の、実施例の前文に記載される。同じく次に記載される、本発明による、直鎖状α−オレフィンを製造するのに有用であるものは、担持レニウム助触コバルト触媒である。これは、本発明の方法に従って、直鎖状α−オレフィンを製造するのに用いられ、更にまたスラリーフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成反応器で用いられて、オレフィン6wt%未満(合成C〜C20留分中にはオレフィン10wt%未満)の、主として飽和ノルマルパラフィン炭化水素(例えば少なくとも90wt%)が製造される。その際、担体は、チタニアとシリカ−アルミナの複合物を含んだ。触媒コバルト成分を含む担持フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒の好ましい担体は、直鎖状α−オレフィン合成、および高分子量の、主としてパラフィン性の液体炭化水素生成物(潤滑油留分を含む)の両合成のために、結合剤ありまたはなしに、チタニア、シリカ、並びに修飾チタニアおよびシリカ(例えば、ZrO修飾TiO)を含む。チタニアを含む担体成分が好ましい。担持触媒中に存在するコバルトの量は、触媒の1〜50wt%、好ましくは2〜40wt%、より好ましくは2〜25wt%の範囲でありうる。レニウムなどの助触媒が用いられる場合、コバルト/助触媒の重量比は、30:1〜2:1、好ましくは20:1〜5:1の範囲である。有用な触媒およびその調製は既知であって、例証であり、限定しない例は、例えば特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13に見出されうる。
合成された全C〜C20炭化水素留分は、より低いおよびより高い炭素数(C3−およびC21+)の炭化水素(これもまた、本発明の直鎖状α−オレフィン製造方法によって合成される)から、分留によって分離される。所望の直鎖状α−オレフィンを含む分離されたC〜C20炭化水素留分はまた、合成反応によって形成された内部オレフィン、パラフィンおよび少量の含酸素化合物を含む。従って、典型的には、何らかの適切な手段によって、直鎖状α−オレフィンを更に処理して、所望のC〜C20直鎖状α−オレフィンを回収する。全ての知られた直鎖状α−オレフィン回収プロセスは、極めて複雑であり、従って高価である。従って、出来る限り高濃度の直鎖状α−オレフィンを有する粗α−オレフィン生成物を製造して、それらを回収する複雑性および費用を低減することは好都合である。直鎖状α−オレフィンを、含酸素化合物を含む合成された全C〜C20炭化水素留分から回収する既知の一方法は、分離されたC〜C20留分中の直鎖状α−オレフィンをアルカノールと反応させて、エーテルを形成することである。次いで、そのようにして形成したエーテルを、分離C〜C20カット中の残りの炭化水素から、分留によって分離する(特許文献14および特許文献15を参照されたい)。分離されたエーテルを化学的に処理して、直鎖状α−オレフィンに転化して戻す。エーテルは、それ自体が含酸素化合物であることから、分離された全C〜C20炭化水素留分中に含酸素化合物が存在することは、この方法によって、直鎖状α−オレフィンを回収することの困難性および費用を増大する。従って、本発明の方法の実質的な利点は、3wt%未満、好ましくは1wt%未満という、含酸素化合物(本方法によって合成された全C〜C20炭化水素留分中に生じる)の非常に低いレベルである。この低い含酸素化合物のレベルは、鉄ベースのフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒を用いて製造される、少なくとも8〜10wt%という含酸素化合物の典型量よりはるかに低い。全含酸素化合物含有量は、ガスクロマトグラフィまたは高分解能NMRによって決定されうる。直鎖状α−オレフィンを、同じ沸点範囲にある飽和炭化水素および内部オレフィンから分離する他の知られた方法は、例えば特許文献16に見出されうる。この方法(これもまた、含酸素化合物(例えばアルコールおよび酸)の存在によって悪影響を受ける)においては、直鎖状α−オレフィンを選択的にトリアルキルアルミニウム化合物に転化し、次いで未転化の他の炭化水素から分離し、エーテルに転化して戻す。本発明を実施して得られる低い含酸素化合物含有量および高レベルの直鎖状α−オレフィン製造は、同様のこの方法によって、直鎖状α−オレフィン生成物を回収するのに、実質的により低いコストをもたらす。
本発明の直鎖状α−オレフィン製造する方法を、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスプラントに統合することができ(統合プロセス)、またそれが、それ自体の合成ガス源を有する別個の設備を含んでいてもよい(独立型プロセス)。概要に述べられるように、全てのプロセス実施形態は、ガス転化プロセスを含み、これには、天然ガスからの合成ガスの製造が含まれることが好ましい。天然ガスから誘導されるシンガスは、非シフト性コバルト系フィッシャー−トロプシュ合成触媒を用いる本発明の直鎖状α−オレフィン合成プロセスに対して、望ましい化学量論を提供する。本発明の直鎖状α−オレフィン製造プロセスはまた、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスの一タイプであるが、オレフィンの製造を、全合成炭化水素の少なくとも50wt%に最大化するものである。即ち、直鎖状α−オレフィン反応器で製造された、合成された全C〜C20炭化水素の少なくとも50wt%は、直鎖状α−オレフィンである。このことはそれを、本明細書において炭化水素合成プロセスと称するもの(これは、合成C〜C20炭化水素留分中、主として飽和(例えば少なくとも85wt%)の、即ちパラフィン性の炭化水素全体を、典型的には5wt%未満の直鎖状α−オレフィンと共に製造する)と区別する。従って便宜上、本明細書の文脈では、後者のプロセスを、本明細書では炭化水素合成プロセスと称し、50以上のCFを有するものとして本明細書に記載されるプロセスは、直鎖状α−オレフィン合成プロセスと称する。
本発明の統合直鎖状α−オレフィンおよび炭化水素合成(HCS)プロセスにおいては、合成ガスは、LAOおよびHCS反応器のいずれかに供給される。次いで、反応器からのテールガスを、他の反応器に対する原料ガスとして用いうる。加えて、二つのプロセス(炭化水素合成および直鎖状α−オレフィン合成)の一方からの生成物を、他のプロセスからの生成物と組み合わせてもよい。
好ましくは、統合プロセスにおいては、例えばH:COモル比2:1を有するシンガスをHCS反応器に送り、2:1より低いH:COモル比を有するシンガスをLAO反応器に送る。何故なら、LAOプロセスの消費比率は、2:1であり、LAO反応器からのテールガスは、COに富み、Hに乏しいかまたは消費されているからである。次いで、両装置からのテールガスを組み合わせて、2:1未満のより好ましいH:COモル比を有するLAO反応器への原料ガスを提供することができる。このようにして、統合プロセスが達成される。別に、HCS反応器からのテールガスを、LAO反応器への原料ガスとして、単独に用いることもできる。
本発明を実施して直鎖状α−オレフィンを製造するための一つ以上の反応器は、炭化水素合成プラントの一部として建設してもよく、それに後から付加してもよく、また一時的または恒久的に、直鎖状α−オレフィン製造に切り替えられた一つ以上の炭化水素合成反応器であってもよい。他の統合直鎖状α−オレフィンプロセスの実施形態においては、直鎖状α−オレフィン製造のために建設されたプラントまたは設備(これらの両用語は同義に用いられる)内で、一つ以上の炭化水素合成反応器をそれに付加してもよく、一つ以上の直鎖状α−オレフィン製造反応器を、一時的または恒久的に、炭化水素合成反応器に切り替えてもよい。炭化水素合成反応器が、触媒コバルト成分を含む非シフト性合成触媒を含む実施形態においては、それを炭化水素合成から直鎖状α−オレフィン合成に切り替えるとき、触媒交換の必要はない。これは特異な利点をもたらす。更に、直鎖状α−オレフィン合成反応器を炭化水素合成に切り替えるとき、切り替えのために反応器内の触媒を変更する必要はない。
本発明の統合直鎖状α−オレフィン合成プロセスの特定の一実施形態においては、一つ以上の直鎖状α−オレフィン合成反応器は、直鎖状α−オレフィンを製造するのに用いられる合成ガスの全てまたは一部として、一つ以上のフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成反応器からのテールガスを用いる。逆も同じである。このタイプの実施形態の例証であるが限定しない例として、少なくとも二つの合成反応器が用いられる。少なくとも一つの反応器は、直鎖状α−オレフィン反応器の上流にあるフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成反応器であり、触媒コバルト成分および担体成分を含む非シフト性コバルト炭化水素合成触媒を用いて、合成ガス原料(好ましくは天然ガスから製造される)から、燃料および潤滑油炭化水素留分の両者を製造するのに十分に高い反応アルファ値(例えば≧0.9)で運転される。その際、H:COモル比は化学量論(2.1:1)のH:CO消費比率未満である(例えば2.0:1以下)。そして、前記反応器は高いCO転化率レベル(例えば80%以上)で運転される。炭化水素合成反応器は、スラリー反応器、固定床反応器または流動床反応器であってよい。スラリー反応器は、潤滑油範囲で沸騰するより高分子量の炭化水素を最大化するのに好ましい。統合直鎖状α−オレフィンプロセスの直鎖状α−オレフィンおよび炭化水素合成の両反応器は、触媒コバルト成分を含む、同じかまたは異なる非シフト性炭化水素合成触媒を含んでいてよい。炭化水素合成反応器は、未反応のHおよびCOを含み、低減されたH:COモル比を有する反応器テールガスを製造する。少なくとも一部のC2+炭化水素および(任意に)HOをテールガスから除去した後、低減されたモル比H:CO(例えば1:1)を含む残りは、直鎖状α−オレフィン合成反応器に送られる。直鎖状α−オレフィン合成反応器の条件は、前記の低減された原料比を含むCF値が50超であるように設定される。本発明の統合プロセス実施形態の更に他の例証においては、合成ガス製造装置は、天然ガスから、一つ以上の炭化水素合成反応器のための原料として、少なくとも2:1のモル比でHおよびCOを含む合成ガスを製造するものである。この合成ガスの一部、またはスリップストリームは、物理的または化学的分離手段のいずれかに送られ、いくらかの水素が合成ガスから除去されて、水素が低減された合成ガスが製造される。そのH:COモル比は2.1:1未満(例えば1:1)である。この水素が低減された合成ガスは、一つ以上の直鎖状α−オレフィン合成反応器に送られる。ここでも、直鎖状α−オレフィン合成反応器の条件は、CF値が50以上であるように設定される。Hを合成ガスから分離するための物理的分離プロセス(手段)には、吸着−脱着、膜分離およびこれらの組み合わせが含まれる。それらの全ては、周知であり、商業的に入手可能である。吸着−脱着プロセスには、温度スイング吸着(TSA)および圧力スイング吸着(PSA)が含まれる。そのいずれも、循環方式で運転される複数の吸着剤含有槽を含む。化学的手段には、水性ガスシフト反応器が含まれる。これは、典型的には、物理的分離手段と組み合わされる。
本発明の方法のための合成ガスは、好ましくは、天然ガスから製造される。これは、92モル%ものメタンを含むことがあり、残りは主にC2+炭化水素、窒素およびCOである。メタンは、H:C比4:1を有し、従ってH:COモル比が名目2.1:1(これは、炭化水素合成のための非シフト性コバルト触媒により用いられる化学量論モル比である)である合成ガスを製造する(好ましくは、部分酸化およびスチーム改質の組み合わせによって)のに理想的である。硫黄および他のヘテロ原子化合物は、天然ガスから除去される。ある場合には、窒素およびCOもまた除去される。残りのメタンリッチガスは、酸素または空気およびスチームと共に、合成ガス生成装置に送られる。酸素は、空気より好ましい。何故ならそれは、合成ガス生成装置(反応器)に窒素を導入しないからである。合成ガス反応において、窒素はHCNおよびNHを形成しうる。そのいずれも、コバルトフィッシャー−トロプシュ触媒を被毒する。従って、これを除去して1ppm未満のレベルに下げなければならない。窒素を天然ガスから除去しない場合、および/または空気を酸素の供給源として用いる場合には、HCNおよびNHを、炭化水素合成反応器に送られる前に合成ガスから除去しなければならない。合成ガス製造のための知られた方法には、自己熱改質(autothermal reforming)および流動床合成ガス生成が含まれる。そのいずれも、酸素を使用し、部分酸化および接触スチーム改質によって合成ガスを形成する。合成ガスの製造およびそれらの相対的な利点に対するこれらおよび他のプロセスの概説は、例えば特許文献17に見出されうる。
50以上の好ましいCF値を達成して、直鎖状α−オレフィンを、触媒コバルト成分を含む非シフト性合成触媒により、高い選択性で製造するためには、関連する界面化学の性質により、反応器への原料における水素/一酸化炭素モル比は、典型的に2:1未満であり、好ましくは1.8:1未満、より好ましくは約1:1であることが好ましい。しかし、直鎖状α−オレフィン合成反応によって消費されるHおよびCOの化学量論H:COモル比は2:1であり、合成反応器を通る単パスの反応による合成ガス原料ガスのCO消費は、典型的には50%未満である。これは、直鎖状α−オレフィン合成ガス反応器が、(i)価値ある未反応COに富み、(ii)Hが消耗され、(iii)反応器に送られる原料ガスのもの未満のH:COモル比を有するテールガスを製造することを意味する。未反応COおよび水素を含むこのテールガスの少なくとも一部は、流入する新鮮合成ガス原料と共に、直鎖状α−オレフィン合成反応器にリサイクルして戻される。プロセスに供給された新鮮メイクアップガスは、典型的には、反応器への原料中のH:CO比よりも高いH:CO比を有し(そのような直鎖状α−オレフィン合成反応器流出ガスのリサイクルが適用される場合)、また本質的に、直鎖状α−オレフィン合成プロセスの化学量論に従う。即ち、典型的には2:1である。流出物のリサイクルがある場合には、条件係数を計算する際に用いられるH:CO比は、メイクアップガスの比率ではなく、代わりに直鎖状α−オレフィン合成反応器への原料のH:CO比であると理解することが重要である。反応器への原料は、リサイクルおよびメイクアップガスストリームを混合することによって生成され、従って反応器原料は、典型的には、リサイクルされたテールガス成分のH欠乏により、H:CO比2:1未満を有する。比較的高いH:COモル比(例えば2:1または2.1:1)を有する合成ガスから水素を分離して、水素と、より低いH:COモル比を有する合成ガスを製造してもよい。一種以上のより高い、またはより低いモル比の合成ガスと、分離された水素を、リサイクルされたCOリッチのテールガスと組み合わせて、直鎖状α−オレフィン合成反応器に供給される組み合わせ合成ガスストリームに、所望のH:COモル比を提供してもよい。しかし、反応器への原料H:CO比に関わらず、本発明の直鎖状α−オレフィンプロセスのH:CO消費比率は、2:1であることが理解される。この消費比率は、パラフィン性の燃料および潤滑油生成物を製造する非シフト性コバルト基触媒を用いて行われる、従来の炭化水素合成プロセスに必要とされる比2.1:1に近い。上述されたように、天然ガスから誘導された合成ガス中のH:CO比はまた、2:1である。従って、従来の炭化水素合成および直鎖状α−オレフィン合成の両プロセスの消費比率と一致する。結果として、天然ガスを用いて合成ガスを製造することは、本発明の直鎖状α−オレフィンプロセスおよび炭化水素合成と統合されるそれらの実施形態の両者にとって好ましい。
フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスは周知であり、HとCOがシフトまたは非シフト条件下で反応して、炭化水素を形成するのに効果的な反応条件で、HとCOの混合物を含む合成ガスを、フィッシャー−トロプシュ合成触媒と接触させる工程を含む。本発明の直鎖状α−オレフィン合成プロセスについては、非シフト条件および非シフト性触媒が用いられる。これは、合成ガス原料中のCOの5wt%未満、好ましくは1wt%未満が、反応器を通る合成ガスのワンパスで、COに転化されることを意味する。炭化水素合成のためのフィッシャー−トロプシュタイプの触媒は、例えば、一種以上の第VIII族触媒金属(Fe、Ru、Co、Niなど)および任意に一種以上の助触媒(Re、Pt、Th、Zr、Hf、U、Mg、Laなど)を、適切な無機担体物質(好ましくは、一種以上の耐火性金属酸化物を含むもの)上に担持して含んでいてよい。本発明の直鎖状α−オレフィン反応器では、触媒金属成分がコバルトを含む非シフト性触媒を用いる。これは典型的には、触媒中に鉄を使用することを除外する。特に触媒コバルト成分を有する触媒が用いられる場合、温度および圧力の周囲条件で、いくらかの合成炭化水素は液体であり、いくらかは固体(例えばワックス)であり、いくらかはガスである。コバルト触媒を用いる場合、スラリーフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスはしばしば、比較的高分子量のパラフィン性炭化水素を製造するのに好ましいが、直鎖状α−オレフィンを製造するのには好ましくない。炭化水素合成プロセスのためのH:COモル比は、約0.5〜4の広い範囲であってよい。しかし、より典型的には、約0.7〜2.75の範囲内に入る。これらのH:COモル比の範囲は、合成ガスを製造するのに用いられる反応タイプおよび反応条件によって達成される。
図1は、本発明の独立型直鎖状α−オレフィンプロセスの簡単なブロック流れ図である。プラント10は、固定床のダウンフロー直鎖状α−オレフィン反応器12(C〜C20直鎖状α−オレフィン(C〜C20パラフィン、内部オレフィン、C3−、およびC21+炭化水素などの他の炭化水素等も)を合成する)、並びに分離装置14および16を含む。HおよびCOを含む合成ガスは、ライン18を経て、合成ガス生成装置(示されない)(硫黄、HCNおよびNHをガスから除去するためのガス清浄を含む)から、反応器12(非シフト性フィッシャー−トロプシュ触媒の一つ以上の固定床を含む)に送られる。この例証においては、触媒は、非担持レニウム助触微粒子コバルトを含む。反応器12において、合成ガス中のHとCOが触媒の存在下に反応して、C〜C20直鎖状α−オレフィン(飽和パラフィンも)を含む直鎖状α−オレフィンを形成する。反応器12は、条件係数(CF)が50以上である基準を満足する反応条件(この限定しない例証においては、合成ガスのH:COモル比1:1、CO転化率12〜15%、温度205℃、合成ガス原料の空間速度38,000V/V/時間、圧力2000kPaが含まれる)で運転される。合成炭化水素および未反応合成ガスは、反応器から下方に送られ、ライン20を通って底部で除去される。炭化水素とガスの混合物は、分離装置14に送られ、そこでガスは炭化水素から分離され、炭化水素はC20−留分とC20+留分に分離される。未反応合成ガスは、ライン26を経て14から除去され、ライン18を経て炭化水素合成反応器12にリサイクルして戻され、そこでそれは、合成ガス生成装置からくる新規合成ガス原料と混合する。いくらかのガスは、ライン28を経てパージされて、リサイクルガス中の通常はガス状の炭化水素(例えばC〜C)の蓄積を防止する。合成ガス生成装置内で製造された合成ガスのH:COモル比は、反応器12に入る新鮮合成ガスとリサイクルガスの混合物が、所望のH:COモル比(この例証においては1:1)でHおよびCOを含むように調節される。分離装置14は、必要な冷却装置および分離装置ドラムを含んで、合成反応によって製造された水および炭化水素を凝縮し、水、未反応合成ガスおよびガス状炭化水素、並びに液体炭化水素を分離する。所望により、または必要に応じて、分離された水は、ライン18の原料ガスを加湿するのに用いられて、反応器12に送られる原料中の水分圧を増大する。液体炭化水素はまた、14において、C21+炭化水素と、直鎖状α−オレフィン含有C20−留分に、分留によって分離される。C20−留分は、ライン22を経て14から除去され、直鎖状α−オレフィン分離装置16に送られる。C20+留分は、ライン24を経て14から除去される。装置16においては、直鎖状α−オレフィンが、C20−炭化水素留分の他の成分から分離される。直鎖状α−オレフィンをフィッシャー−トロプシュ合成炭化水素ストリームから回収するための、当業界で知られる方法がいくつかある。これらの方法のいずれも、本発明の生成物C〜C20α−オレフィンの回収に適用可能である。典型的には、直鎖状α−オレフィンは、選択的に、エーテル(特許文献14および特許文献15を参照されたい)、アルキルアルミニウムなどの金属アルキル(特許文献16)などの他の存在に転化される。次いで、これらの化学的に変換された直鎖状α−オレフィン誘導体は、残りの未転化C20−炭化水素(パラフィン、内部オレフィン等など)から、分留によって分離される。最終的に、分離された直鎖状α−オレフィン誘導体は、化学的に、直鎖状α−オレフィンに転化して戻される。直鎖状α−オレフィン生成物は、ライン30を経て、直鎖状α−オレフィン回収装置16から除去され、残りのC20−炭化水素は、ライン32を経て除去される。そこからそれらはライン24に送られ、そこでそれらはC21+炭化水素と組み合わされる。ライン24は、これらの組み合わされたC21+およびC20−炭化水素を、更なる処理に送る。
図2において、統合直鎖状α−オレフィン合成装置50は、スラリー炭化水素合成反応器52、直鎖状α−オレフィン合成反応器12、並びに分離装置14および16を含む。反応器12、並びに装置14および16は、図1におけるものと同じであり、流れラインも図1におけるものと同じ数字を有する。スラリー炭化水素合成反応器52は、内部に炭化水素スラリーを含み、そこにレニウム助触コバルトをチタニア担体上に担持して含む微粒子フィッシャー−トロプシュ炭化水素触媒(例えば、全触媒重量を基準としてCo11wt%およびRe1wt%を含む)が分散する。炭化水素合成のための有用な触媒の例は、例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13に記載される。この実施形態においては、HおよびCOを2.1:1モル比で含む合成ガス原料は、ライン54を経て反応器52に送られる。反応器52は、アルファ値≧0.9で運転され、主として(例えば≧90wt%)パラフィンを製造する。これには、燃料および潤滑油範囲で沸騰する炭化水素が含まれる。反応器におけるCO転化率は、単パスで80%である。反応条件で液体である合成炭化水素は、52において、ろ過(示されない)により触媒粒子から分離され、ライン56を経て反応器から除去される。未反応合成ガス(ここでは、HおよびCOを2:1未満のモル比(直鎖状α−オレフィン合成に好ましい)で含む)は、ライン58を経て反応器から除去され、直鎖状α−オレフィン合成反応器12に送られる。いくらかの炭化水素合成反応水を、未反応合成ガスから除去して、直鎖状α−オレフィン合成ガス原料ストリーム58の水蒸気圧を所望のレベルに調節してもよい。殆どのC4+炭化水素も、ガスが反応器12に送られる前に除去される。反応器12、並びに装置14および16は、図1に対するものと同じであり、それらの運転および機能をここで繰り返す必要はない。従って、反応器12で製造された直鎖状α−オレフィンは、ライン30を経て16から除去される。しかし、12で合成され、ライン24および32を経て14および16から除去された(図1におけるように)他のC20+およびC20−炭化水素は、ライン56に送られ、そこでそれらは、炭化水素合成反応器52から除去された液体炭化水素と混合する。この混合物は、品質向上運転に送られる。
ここで図3を参照すると、統合ガス転化プラント60は、合成ガス生成装置62、炭化水素合成装置64、炭化水素品質向上装置66および水素分離装置68を、直鎖状α−オレフィン炭化水素合成反応器12、並びに付随する直鎖状α−オレフィン生成物分離装置14および16と共に含む。装置12、14、16、および付随する流れラインは、図1および2におけるものと同じである。天然ガス、酸素およびスチームは、それぞれライン70、72および74を経て合成ガス生成装置62に送られ、部分酸化とスチーム改質の組み合わせにより、天然ガスから、2.1:1モル比を有するHおよびCO混合物を含む合成ガスが生成される。このガスの一部は、ライン76を経て装置64に供給される。炭化水素合成装置64は、一つ以上の炭化水素合成反応器を含む。これは、主として潤滑油および燃料沸騰範囲で沸騰する炭化水素を製造する。各反応器は、炭化水素合成触媒(例えば、チタニアに担持されたレニウム助触コバルト触媒成分など)を含む。前記装置はまた、合成反応水をガス中のC4+炭化水素から冷却/分離するための熱交換器および分離ドラムを含む。合成C4+炭化水素は、ライン78を経て、装置64から炭化水素品質向上装置66に送られる。装置66は、一つ以上の分留器、同様にパラフィン炭化水素の流動点を下げるための一つ以上の水素化処理反応器(異性化装置など)を含む。品質向上された炭化水素は、ライン67を経て66から除去される。合成ガススリップストリームは、ライン80を経てライン76から排出され、装置68に送られる。装置68は、水素を合成ガスから分離して、COが濃縮された合成ガスのストリームを製造する。これは、ライン82を経て68から除去される。このガスストリームのH:COモル比は、反応器12からリサイクルされた未反応合成ガスと混合されると、12に入る原料ガスのH:COモル比が2:1未満、好ましくは1.8:1未満、より好ましくは約1:1であるようなモル比である。この組み合わされた原料ストリームは、ライン82を経てα−オレフィン合成反応器12に送られる。反応器12は、図1の実施形態における反応条件で運転される。これには、原料ガスの低いH:COモル比が含まれて、条件係数が50以上であるという必要条件が満たされる。反応器12は、直鎖状α−オレフィンを高収率で製造する。これは、未反応合成ガスと共に、ライン20を経て分離装置14に送られる。所望のα−オレフィン留分が炭素数範囲4〜20に入る場合には、反応器12で、主としてナフサおよびより低い燃料沸騰範囲で沸騰する炭化水素を製造することが好ましい。装置68で分離された水素は、ライン84を経て炭化水素品質向上装置66に送られる。14で分離された未反応合成ガスは、ライン26を経てライン82に送り戻され、そこでそれは、68で形成された、COが濃縮されたガスと混合する。図1および2におけるように、リサイクルされたガスの一部は、ライン28を経てパージされ、低BTU燃料ガスとして用いられるか、62で合成ガス生成に再利用される。12で製造され、14でC20−直鎖状α−オレフィンから分離されたC21+炭化水素は、ライン24を経て14から除去され、装置66における更なる処理のためにライン78に送られる。反応器12の直鎖状α−オレフィン生成物は、ライン30を経て装置16から除去される。ライン32は、C20−直鎖状α−オレフィンから分離されたC20−炭化水素を、ナフサおよび低BTU値の燃料のための更なる処理に送る。
炭化水素合成プロセスによって製造された炭化水素の少なくとも一部(本発明の直鎖状α−オレフィン製造プロセスによって製造された飽和物を含む)は、より価値ある生成物に品質向上される。品質向上には、分留および転化の一種以上が含まれる。転化とは、典型的には触媒の存在下に、少なくとも一部の炭化水素の分子構造が変化する一種以上の運転を意味する。水素化処理は、炭化水素が触媒の存在下に水素と反応する転化であり、これには例えば水素異性化、水素化分解、水素化脱ロウ、水素化精製が含まれる。全て、文献において周知の条件で行われる。本発明の文脈において、転化とは、直鎖状α−オレフィンを化学的に処理して、分離されたC〜C20留分中の他の炭化水素からそれらを分離すること、および分離された物質を、何らかの適切な手段(上記のエーテル化および金属アルキル化手順を含む)によって処理し、それを所望の直鎖状α−オレフィン生成物に転化して戻すことも言う。
本発明は、更に、次の実施例を参照して理解される。
全ての実施例において、反応器は、石英ウールでしかるべき位置に保持された、微粒子触媒(粒度は80メッシュ未満)の固定床を含むダウンフロー等温管反応器であった。触媒床は、80メッシュ未満の石英またはSiCで希釈されて、等温条件が確実にされた。全ての場合に、それらを、全圧20気圧(2000kPa)において、合成ガス流速6,000および40,000V/V/時間のいずれかで運転した。反応器に供給された合成ガスは、希釈材兼質量収支を確立するための内部標準としてのArおよび/またはNeと共に、反応体としてHおよびCOからなった。希釈材Heはまた、反応体および内部標準の全圧を平衡にするのに用いられた。質量収支は、ガスクロマトグラフィ(GC)またはGC−質量(GC−MS)分析によって得られた原料および生成物の組成を組み合わせた原料流速から計算された。CO転化率は、内部標準を用いて、知られた方法によって計算された。ヒューレット−パッカード(Hewlett−Packard)5890GC、およびヒューレット−パッカード5890GCに結合されたバルザーズ(Balzers)TGG300MS(GC−MSモード)を、認証ガス混合物を用いて較正した。H/COモル比は、1:1〜2:1超で変化させた。CO転化率は、全ての実験において、原料速度を調節することによって、目標の12%レベルに調節された。二つの運転(実施例7および8のもの)では、触媒は、レニウム助触コバルトをチタニアに担持して含んだ(Co11wt%、Re1wt%)。これは、スラリー合成反応器におけるフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成に用いられるタイプのものである。残りの実施例(実施例1〜6)は、非担持のレニウム助触コバルト触媒を用いた。この触媒は、コバルト粉末を、硝酸コバルトおよび過レニウム酸の活性化溶液で含浸することによって調製された。含浸溶液は、Co(NO26.3gおよび過レニウム酸(Re54wt%)2.3gを、蒸留/脱イオン水9.4gに溶解することによって調製された。34.8g量のこの溶液を、一定に攪拌しながら、2ミクロンサイズのコバルト粉末50.2gにゆっくり添加した。発熱反応を、緩やかな添加速度および攪拌によって制御した。添加を、30分間に亘って行った。次いで、処理コバルト粉末を、空気中、60℃において4時間乾燥した。次いで乾燥粉末を、酸素1vol%/乾燥窒素を用いて、2℃/分で300℃にゆっくり昇温し、次いで300℃で1時間保持することによって焼成した。冷却後、乾燥粉末は、炭化水素合成運転のために反応器に充填された。八回の運転の条件および結果を、次の表1に要約する。
実施例1
この実験では、反応器を210℃で運転した。合成ガス原料のH/COモル比は1:1であり、上記された非担持コバルト触媒が合成に用いられた。反応器中のHおよびCOの両分圧は、500kPaであった。この実験におけるCF値は59であった。
実施例2
この実験では、反応器を221℃で運転することによって、温度の効果を試験した。全ての他の条件は、実施例1におけるものと同じであった。実験におけるCF値は52であった。
実施例3
この実験では、H:CO比の効果を試験した。反応器は、原料HおよびCOの分圧(各々500kPaおよび250kPa)を除いて、実施例1におけると同じ条件で運転された。実験におけるCF値は51であった。
実施例4
この実験では、全合成ガス圧の効果を試験した。反応器は、反応器原料のHおよびCOの分圧(実施例1における500kPaに換えて、両方ともわずか250kPa)を除いて、実施例1におけると同じ条件で運転された。実験におけるCF値は59であった。
実施例5
原料ガスのHO蒸気の効果を、この実験で示した。この運転では、原料中の等濃度(分圧)の不活性希釈材を置き換えることによって、400kPaのスチームを原料ガスに添加したことを除いて、反応器は、実施例3におけるように運転された。実験におけるCF値は63であった。
比較例6、7、および8(本発明の範囲外)
比較例6
この実験は、CF値が50超でない場合、低減されたCO転化率は、単独では、高いオレフィン選択性を保証しないことを示す。反応器のHおよびCOの各分圧は、乾燥原料ガスのH:CO比が2:1である場合には、1000kPaおよび500kPaであった。CO転化率は、まさに実施例1〜5におけるように、12%に設定された。温度は220℃であった。この実験における全CF値は45であった。
比較例7
この実験では、触媒は、実施例1〜5および比較例6で用いられたものと異なり、レニウム助触コバルト(Co11wt%、Re1wt%)触媒成分をチタニアに担持して含んだ。反応器を、比較例6におけると同じ条件で運転した。即ち、220℃であり、合成原料のH/COモル比は2:1であり、反応器中のHおよびCOの各分圧はそれぞれ1000kPaおよび500kPaであった。従って、実験におけるCF値もまた、比較例6のそれと同じ、即ち45であった。
比較例8
比較例7で用いられた同じチタニア担持レニウム助触コバルト触媒をまた、この実験で用いた。反応器を、類似の温度219℃、合成ガス原料のH/COモル比約2.2:1、並びに反応器におけるHおよびCOの分圧各々1420kPaおよび650kPaで運転した。原料ガス中に、HO蒸気を全く用いなかった。しかし、実施例1〜5、並びに比較例6および7のCO転化率は低く、高々12%であったが、この実験では、典型的な炭化水素合成条件に近く、即ち61%であった。この実験におけるCF値は最低値の15であった。
Figure 2006512393
実施例1〜5(全て本発明の範囲内)においては、合成C〜C10炭化水素生成物中に、水素炎イオン化検出器を用いるガスクロマトグラフィでは含酸素化合物が全く検出されなかったという点で、含酸素化合物の選択性は無視可能であった。COの選択性もまた、全ての運転で、典型的には約0.5%以下で無視可能であった。これは明らかに、用いられたコバルト触媒の非シフト性を確認するものである。
ここで表のデータを参照すると、実施例1および2は、いずれもH:COモル比1:1、HおよびCOの両分圧500kPaで、しかし異なる温度で運転されたことがわかる。これらの二つの運転結果の比較から、両温度により、反応器で合成されたC〜C10炭化水素留分中にほぼ同量の直鎖状α−オレフィンが製造されたことが示される。これは、α−オレフィンの選択性に対する温度の効果が比較的小さいことを示唆する。より低い合成温度210℃により、C直鎖状α−オレフィンに対する若干より大きな選択性が得られた。しかし全体的には、この比較により、反応温度を用いてフィッシャー−トロプシュ合成のアルファ値を調節し、全α−オレフィン(特により低沸点範囲の)の収率を増大することができることが示される。
実施例3の結果から、H:COモル比を1:1から2:1まで増大することにより、合成C〜C10炭化水素留分の直鎖状α−オレフィン含有量が実質的に減少(約62wt%から55wt%に低下)し、Cオレフィンの選択性までも、1.92から1.18へとより大きく減少することが示される。α−オレフィンの減少した収率および選択性は、限界CF値51と良好に相関する。この実施例はまた、低いCO転化率単独では、高いα−オレフィンの選択性および収率に対して不十分な条件であることを明らかにする。一方、本発明の条件係数の値は、運転条件を定め、高いα−オレフィンの収率を予測することができる。
実施例4の結果を実施例1のものと比較する(HおよびCO反応体の圧力のみ異なる)と、原料のHおよびCOの両反応体の分圧を変えることにより、C〜C10炭化水素留分中の直鎖状α−オレフィンの全画分、またはC直鎖状α−オレフィンの選択性のいずれかに、悪影響が及ぶことはないことが示される。実施例5および3からの結果を比較すると、HO蒸気を原料ガスに添加することの好都合な効果が明らかに示される。原料ガス中の400kPaの水は、より高いH:COモル比2:1を相殺した。従って、C〜C10炭化水素留分の直鎖状α−オレフィン含有量は、実施例3の結果55%から実施例4の運転における66%まで急増した。同時に、C直鎖状α−オレフィンに対する選択性は、1.18から1.99まで増大し、殆ど2倍の増大であった。ここでも、この実施例から、直鎖状α−オレフィンを製造するために好ましい条件を選択することは容易でなく、本発明の条件係数が50以上の値となる運転条件を選択することが、所望の直鎖状α−オレフィンの高い収率をもたらしうることが示される。
比較例6〜8を全て、より高い反応温度約220℃、およびあまり望ましくない、より高いH:CO反応体モル比少なくとも2:1で、低(12%)および高(61%)の両CO転化率において運転した。これらの運転により、条件係数が臨界値50未満に下がったとき、α−オレフィンの選択性が急激に低下することが示される。それらはまた、非担持レニウム助触Co触媒を、フィッシャー−トロプシュ炭化水素製造に用いられるチタニア担持レニウム助触コバルト(Co11wt%およびRe1wt%)触媒と比較する。同じCO転化率レベル12%で、比較例7の担持フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒は、比較例6の非担持Re−Co触媒より多く直鎖状α−オレフィンを製造した。これは、二つの結果を有する。第一は、従来の担持フィッシャー−トロプシュ触媒を、直鎖状α−オレフィン製造に用いうることである。第二は、フィッシャー−トロプシュ反応器(留出油燃料および潤滑油炭化水素を、担持コバルト触媒によりオンライン合成中の)における反応および原料条件を、反応器をオフラインにして触媒を変更することなく調節して、直鎖状α−オレフィン製造を増大することができ、逆もまた同じであることである。従って、フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成プロセスプラントが既設であるか、または計画されている場合、水素と一酸化炭素ガスの混合物を製造するための別個の装置またはプラントを必要とすることなく、直鎖状α−オレフィンを製造するための他の合成装置を含めることができる。直鎖状α−オレフィンの合成は、条件係数の初期の値が50以上であるように運転条件を設定することによって、達成されうる。
最悪のα−オレフィン選択性は、比較例8で得られた。その際、HおよびCO反応体の全分圧は2070kPaであり、H:COモル比は約2.2:1であり、CO反応体の転化率はずっとより高い61%であった。比較例8は、燃料および潤滑油基材の製造を目的とする従来の炭化水素合成条件、およびCF値15が、本発明の範囲外にあることを表す。比較例7と比較例8の結果を比較すると、より低いCO転化率レベル12%におけるオレフィン選択性は、より高いCO転化率レベル61%で得られたものの約2倍であったことが示される(35%:18%)。しかし、比較例7はまた、CO転化率を低減することが好ましいものの、より低いCO転化率単独では、効果的なレベルのα−オレフィン製造を達成するのに十分でないことを示す。この事実は、比較例7および8の運転における許容可能なCFより低いCFに反映される。
本発明の独立型直鎖状α−オレフィンプロセスのブロック流れ図である。 本発明の統合直鎖状α−オレフィン/炭化水素合成プロセスの一実施形態のブロック流れ図である。 本発明の他の統合直鎖状α−オレフィン/炭化水素合成プロセスの一実施形態のブロック流れ図である。

Claims (20)

  1. 炭素原子4〜20個を有する直鎖状α−オレフィンを製造するためのガス転化方法であって、
    天然ガスから製造されたHとCOの混合物を含む合成ガスを、直鎖状α−オレフィン炭化水素合成反応器に送る工程であって、そこで前記HおよびCOは、コバルト触媒成分を含む非シフト性フィッシャー−トロプシュ炭化水素合成触媒の存在下に、条件係数(CF)50以上と定義される反応条件下で反応して、前記直鎖状α−オレフィンを含むC〜C20炭化水素留分を含む炭化水素を生成する工程を含み、
    前記条件係数は、下記式:
    CF=200−0.6T+0.03PH2O−0.6XCO−8(H:CO)
    (式中、
    T=反応器の平均温度、℃
    H2O=直鎖状α−オレフィン反応器への合成ガス原料の水分圧、kPa
    CO=CO転化率、%
    :CO=直鎖状α−オレフィン反応器への合成ガス原料の水素/COモル比
    である)
    によって定義されることを特徴とするガス転化方法。
  2. 前記C〜C20炭化水素留分は、含酸素化合物3wt%未満を含むことを特徴とする請求項1に記載のガス転化方法。
  3. 合成された前記C〜C20炭化水素留分の少なくとも50wt%は、前記直鎖状α−オレフィンを含むことを特徴とする請求項2に記載のガス転化方法。
  4. 前記直鎖状α−オレフィン炭化水素合成反応器に送られる前記合成ガスは、H:COモル比2:1未満を有することを特徴とする請求項3に記載のガス転化方法。
  5. 前記合成ガス中の前記COの5モル%未満は、前記反応器中でCOに転化されることを特徴とする請求項4に記載のガス転化方法。
  6. 前記C〜C20炭化水素留分は、含酸素化合物1wt%未満を含むことを特徴とする請求項5に記載のガス転化方法。
  7. 合成された前記C〜C20炭化水素留分の少なくとも50wt%は、前記直鎖状α−オレフィンを含むことを特徴とする請求項6に記載のガス転化方法。
  8. 前記合成ガス中の前記COの1モル%未満は、前記反応器を通るワンパスでCOに転化されることを特徴とする請求項7に記載のガス転化方法。
  9. 合成ガスから炭化水素を合成するための少なくとも一つの炭化水素合成反応器を含み、前記炭化水素合成反応器から製造された反応器テールガスを、前記直鎖状α−オレフィン反応器の原料ガスとして用いることを特徴とする請求項8に記載のガス転化方法。
  10. 前記合成ガスは、前記直鎖状α−オレフィン反応器に送られる前に、その水素濃度を低減するように処理されることを特徴とする請求項1に記載のガス転化方法。
  11. 燃料および潤滑油範囲で沸騰する留分を含む炭化水素を、前記HおよびCOを少なくともモル比2:1で含む前記合成ガスから合成するための、少なくとも一つのフィッシャー−トロプシュ炭化水素合成反応器を含み、
    前記合成ガスの少なくとも一部を、前記炭化水素合成の原料として、前記炭化水素合成反応器中に送る統合ガス転化方法である
    ことを特徴とする請求項10に記載のガス転化方法。
  12. 前記少なくとも一つの直鎖状α−オレフィンおよび炭化水素合成反応器は、それぞれ、未反応HおよびCOを含む反応器テールガスを生成し、
    前記少なくとも一つの炭化水素合成反応器および直鎖状α−オレフィン合成反応器のいずれかまたは両方からの前記テールガスは、単独で、または新鮮合成ガスとの組み合わせで、前記少なくとも一つの炭化水素合成反応器または直鎖状α−オレフィン反応器のいずれかまたは両方への原料ガスとして用いられる
    ことを特徴とする請求項11に記載のガス転化方法。
  13. 前記一つ以上の直鎖状α−オレフィン反応器で合成された前記C〜C20炭化水素留分は、含酸素化合物1wt%未満を有することを特徴とする請求項12に記載のガス転化方法。
  14. 合成された前記C〜C20炭化水素留分の少なくとも50wt%は、前記直鎖状α−オレフィンを含むことを特徴とする請求項13に記載のガス転化方法。
  15. 前記少なくとも一つの炭化水素または直鎖状α−オレフィン合成反応器のいずれかに、原料として送られる前記少なくとも一部の合成ガスは、前記天然ガスから製造された前記合成ガスを処理して、水素をそれから分離し、水素と、H/COモル比の低減された合成ガスを製造することによって得られることを特徴とする請求項14に記載のガス転化方法。
  16. 前記分離された水素の少なくとも一部を、前記少なくとも一つの炭化水素または直鎖状α−オレフィン合成反応器のいずれかに送り、それに送られる合成原料ガスのH/COモル比を調節することを特徴とする請求項15に記載のガス転化方法。
  17. 前記触媒を変更せずに、前記反応器の運転条件を変更することによって、前記炭化水素合成反応器を、直鎖状α−オレフィン反応器に転換するか、または前記直鎖状α−オレフィン反応器を、炭化水素合成反応器に転換することを特徴とする請求項16に記載のガス転化方法。
  18. 前記C〜C20炭化水素留分は、含酸素化合物3wt%未満を含むことを特徴とする請求項17に記載のガス転化方法。
  19. 前記C〜C20炭化水素留分は、含酸素化合物1wt%未満、および前記直鎖状α−オレフィン少なくとも50wt%を含むことを特徴とする請求項18に記載のガス転化方法。
  20. 前記直鎖状α−オレフィン反応器および前記炭化水素合成反応器から製造された生成物を組み合わせることを特徴とする請求項9に記載のガス転化方法。
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