JP2006511687A - 熱硬化性複合材組成物、方法、及び物品 - Google Patents

熱硬化性複合材組成物、方法、及び物品 Download PDF

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Abstract

硬化性組成物は官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びナノ充填材を含んでいる。その組成物を製造する方法及び硬化させる方法、並びに硬化組成物について記載する。

Description

本発明は熱硬化性成形組成物に関する。

当技術分野で公知の熱硬化性成形用組成物は一般に無機の充填材及び/又は繊維を含有する熱硬化性樹脂である。加熱すると、熱硬化性モノマーは最初、その充填材含有モノマー組成物を溶融加工して物品を成形することができるように十分に低い粘度を示す。さらに加熱すると、熱硬化性モノマーは反応し硬化して高い剛性を有する硬い樹脂を形成する。
熱硬化性組成物の一つの潜在的な工業的用途は電気用途及びエンジンバルブカバーのようなアンダーフード部品である。電気用途では、通例、用途に応じた特定の誘電特性が必要とされる。アンダーフード部品は高温で高い強度、高い延性及び高いモジュラスを示すのが好ましい。また、成形品の寸法がそれを作成するのに使用する金型の寸法に厳密に合致するのが好ましい。
Yeagerらの米国特許第6352782号には、エチレン性不飽和基で封鎖したポリ(アリーレンエーテル)樹脂を含む熱硬化性組成物が記載されている。これらの組成物は高いガラス転移温度及び低い熱膨張率を始めとする望ましい特性を示す。しかし、これらの材料がすべての用途に適しているわけではない。
米国特許第6352782号
優れた機械的特性並びに絶縁耐力及び高いモジュラスのような特定用途向けの特性を提供することができる熱硬化性組成物に対するニーズが残されている。
上記及びその他の欠点が、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びナノ充填材からなる硬化性組成物によって軽減される。
硬化性組成物の製造方法、その硬化性組成物の反応生成物を含む硬化組成物、及びその硬化組成物を含む物品を含めてその他の実施形態についても記載する。
一つの実施形態は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びナノ充填材からなる硬化性組成物である。この硬化性組成物はさらにポリマー状添加剤を含んでいてもよい。
本明細書中で、ナノ充填材とは、そのナノ粒子が、約1000ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがなく、好ましくは約500ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがなく、さらに好ましくは約100ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがなく、さらに一段と好ましくは10ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがなく、さらに一段と好ましくは1ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがない粒子状の充填材物質と定義される。硬化性組成物中にナノ充填材を使用することにより、硬化性組成物の特性及び硬化後の硬化組成物の今まで知られていなかった取り扱いが可能になる。ナノ充填材を使用することにより、高い延性と高いモジュラスの組合せのような改良された機械的特性を有する組成物、又は調節された誘電強度を有する組成物を得ることができる。
本組成物は官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含んでおり、これは封鎖ポリ(アリーレンエーテル)でも環官能化ポリ(アリーレンエーテル)でもよく、各々以下で定義する。
官能化ポリ(アリーレンエーテル)は封鎖ポリ(アリーレンエーテル)であることができる。本明細書中で、封鎖(された)ポリ(アリーレンエーテル)とは、対応する未封鎖のポリ(アリーレンエーテル)中に存在する遊離ヒドロキシル基の50%以上、好ましくは75%以上、さらに好ましくは90%以上、さらに一段と好ましくは95%以上、さらに一段と好ましくは99%以上が封鎖剤との反応により官能化されているポリ(アリーレンエーテル)と定義される。
封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は次式の構造で表すことができる。
Q(J−K)
式中、Qは一価、二価又は多価フェノールの残基、好ましくは一価又は二価フェノールの残基、さらに好ましくは一価フェノールの残基であり、yは1〜100であり、Jは次式を有する繰返し構造単位からなる。
Figure 2006511687
式中、mは1〜約200、好ましくは2〜約200であり、RとRは各々独立にハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などであり、RとRは各々独立に水素、ハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などである。また、前記式で、Kはポリ(アリーレンエーテル)上のフェノール性ヒドロキシル基と封鎖用試薬との反応で生成した封鎖基である。この封鎖基は次式のものなどでよい。
Figure 2006511687
式中、RはC〜C12アルキルであり、R〜Rは各々独立に水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C18アリール、C〜C18アルキル置換アリール、C〜C18アリール置換アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C18アリールオキシカルボニル、C〜C18アルキル置換アリールオキシカルボニル、C〜C18アリール置換アルコキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、チオカルボキシレート、などであり、R〜R13は各々独立に水素、ハロゲン、C〜C12アルキル、ヒドロキシ、アミノ、などであり、Yは次式のものなどのような二価基である。
Figure 2006511687
式中、R14とR15は各々独立に水素、C〜C12アルキル、などである。
一つの実施形態において、Qは多官能性フェノールを始めとするフェノール類の残基であり、次式の構造の基を包含する。
Figure 2006511687
式中、R〜Rは各々独立に水素、ハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などであり、Xは水素、C〜C12アルキル、C〜C18アリール、C〜C18アルキル置換アリール、C〜C18アリール置換アルキル、又は以上の炭化水素基のいずれかでカルボン酸、アルデヒド、アルコール、アミノ基、などのような1以上の置換基を含有するものでよい。また、Xはイオウ、スルホニル、スルフリル、酸素、又は2以上の原子価を有していて各種ビスフェノール若しくはより高級のポリフェノールを与えるような他の橋架け基であってもよい。また、yとnは各々独立に1〜約100、好ましくは1〜3、さらに好ましくは約1〜2であり、一つの好ましい実施形態ではy=nである。Qは2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジフェノールのようなジフェノールの残基であってもよい。
一つの実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、次式の構造を有する1種以上の一価フェノールの重合生成物から実質的になるポリ(アリーレンエーテル)を封鎖することによって製造される。
Figure 2006511687
式中、R〜Rは各々独立に水素、ハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などである。適切な一価フェノールとしては、Hayの米国特許第3306875号に記載されているものがあり、極めて好ましい一価フェノールとしては2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールがある。ポリ(アリーレンエーテル)は2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールのような2種以上の一価フェノールのコポリマーでもよい。
好ましい実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は次式の構造を有する1以上の封鎖基を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、R〜Rは各々独立に水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C18アリール、C〜C18アルキル置換アリール、C〜C18アリール置換アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C18アリールオキシカルボニル、C〜C18アルキル置換アリールオキシカルボニル、C〜C18アリール置換アルコキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、チオカルボキシレート、などである。極めて好ましい封鎖基としては、アクリレート(R=R=R=水素)及びメタクリレート(R=メチル、R=R=水素)がある。
別の好ましい実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は次式の構造を有する1以上の封鎖基を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、RはC〜C12アルキル、好ましくはC〜Cアルキル、さらに好ましくはメチル、エチル、又はイソプロピルである。
驚くべきことに、本発明者らは、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)が炭素−炭素二重結合のような重合性官能性を欠いているときでも有利な特性を達成することができるということを見出した。
さらに別の好ましい実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は次式の構造を有する1以上の封鎖基を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、R〜R13は各々独立に水素、ハロゲン、C〜C12アルキル、ヒドロキシ、アミノ、などである。この種の好ましい封鎖基としては、サリチレート(R=ヒドロキシ、R10〜R13=水素)がある。
またさらに別の好ましい実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は次式の構造を有する1以上の封鎖基を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、Aは例えば、エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、1,4−ブチレン、2−メチル−1,4−ブチレン、2,2−ジメチル−1,4−ブチレン、2,3−ジメチル−1,4−ブチレン、ビニレン(−CH=CH−)、1,2−フェニレン、などのような飽和又は不飽和のC〜C12二価炭化水素基である。これらの封鎖ポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、好都合なことに、例えば、未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)と環状無水物封鎖剤との反応によって製造することができる。かかる環状無水物封鎖剤としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水フタル酸、などがある。
封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を製造する方法について特に制限はない。封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)と封鎖剤との反応によって形成することができる。封鎖剤としては、文献でフェノール性の基と反応することが知られている化合物がある。かかる化合物としては、例えば、無水物、酸塩化物、エポキシ、カーボネート、エステル、イソシアネート、シアネートエステル、又はハロゲン化アルキル基を含有するモノマーとポリマーがある。封鎖剤は有機化合物に限られることはなく、例えば、リン系及びイオウ系の封鎖剤も包含される。封鎖剤の例としては、例えば、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水サリチル酸、サリチレート単位を含むポリエステル、サリチル酸のホモポリエステル、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、塩化アセチル、塩化ベンゾイル、ジ(4−ニトロフェニル)カーボネートのような炭酸ジフェニル、アクリロイルエステル、メタクリロイルエステル、アセチルエステル、フェニルイソシアネート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルフェニルイソシアネート、シアナトベンゼン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン)、3−(α−クロロメチル)スチレン、4−(α−クロロメチル)スチレン、臭化アリル、など、これらのカーボネート及び置換誘導体、並びにこれらの混合物がある。これら及びその他の封鎖ポリ(アリーレンエーテル)の作成方法は、例えば、Holochらの米国特許第3375228号、Goossensの同第4148843号、Percecらの同第4562243号、同第4663402号、同第4665137号、及び同第5091480号、Nelissenらの同第5071922号、同第5079268号、同第5304600号、及び同第5310820号、Vianelloらの同第5338796号、並びにPetersらの欧州特許第261574号に記載されている。
好ましい実施形態において、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)は、溶媒としてのアルケニル芳香族モノマー中で未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を無水物と反応させることによって製造することができる。この方法は、即座に他の成分とブレンドして硬化性組成物を形成することができる形態で封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を生成させるという利点があり、この方法を用いると、封鎖ポリ(アリーレンエーテル)の単離も不必要な溶媒又は試薬の除去も必要とならない。
未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)と無水物との反応では封鎖用触媒を使用することがある。かかる化合物の例としては、当技術分野でフェノールと上記封鎖剤との縮合を触媒することができることが知られているものがある。有用な物質は、塩基性化合物であり、例えば、塩基性化合物である水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、などのような水酸化物塩、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチルブチルアミンなどのような第三アルキルアミン、N,N−ジメチルアニリンのような第三混合アルキル−アリールアミン及びその置換誘導体、イミダゾール、ピリジン、及び2−メチルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−(1−ピロリノ)ピリジン、4−(1−ピペリジノ)ピリジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、などのような置換誘導体のような複素環式アミンがある。また、例えばイソシアネート又はシアネートエステルとフェノールとの縮合を触媒することが知られている、例えばスズ及び亜鉛塩のような有機金属塩も有用である。この点で有用な有機金属塩は当業者に周知の数多くの刊行物及び特許から当技術分野で公知である。
官能化ポリ(アリーレンエーテル)は環官能化ポリ(アリーレンエーテル)であってもよい。本明細書中で環官能化ポリ(アリーレンエーテル)とは、次式の繰返し構造単位を含むポリ(アリーレンエーテル)と定義される。
Figure 2006511687
式中、各L〜Lは独立に水素、アルケニル基、又はアルキニル基であり、このアルケニル基は次式で表される。
Figure 2006511687
式中、L〜Lは独立に水素又はメチルであり、aは1〜4の整数である。また、前記式中のアルキニル基は次式で表される。
Figure 2006511687
式中、Lは水素、メチル、又はエチルであり、bは1〜4の整数である。なお、前記式中、環官能化ポリ(アリーレンエーテル)のL〜L置換基全体の約0.02〜約25モル%がアルケニル及び/又はアルキニル基である。この範囲内で、約0.1モル%以上、さらに好ましくは約0.5モル%以上がアルケニル及び/又はアルキニル基であるのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約15モル%以下、さらに好ましくは約10モル%以下がアルケニル及び/又はアルキニル基であるのが好ましいであろう。
環官能化ポリ(アリーレンエーテル)は公知の方法に従って製造することができる。例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)のような未官能化ポリ(アリーレンエーテル)をn−ブチルリチウムのような試薬を用いて金属化し、その後臭化アリルのようなハロゲン化アルケニル及び/又は臭化プロパルギルのようなハロゲン化アルキニルと反応させることができる。この方法及び環官能化ポリ(アリーレンエーテル)樹脂を製造する他の方法が、例えばKatayoseらの米国特許第4923932号に記載されている。
本明細書中で「未封鎖」又は「未官能化」と記載するポリ(アリーレンエーテル)は次式を有する繰返し構造単位を含んでいるものと了解されたい。
Figure 2006511687
式中、各構造単位について、各Zは独立に水素、ハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などであり、各Zは独立にハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシ、などである。各ZがC1−4アルキルで、各Zが水素又はメチルであるのが好ましい。
官能化ポリ(アリーレンエーテル)の分子量又は固有粘度に特に制限はない。一つの実施形態において、組成物は約10000原子質量単位(AMU)以下、好ましくは約5000AMU以下、さらに好ましくは約3000AMU以下の数平均分子量を有する官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含み得る。かかる官能化ポリ(アリーレンエーテル)は組成物の粘度を低下させることによってその組成物を製造し加工するのに有用であろう。
別の実施形態において、組成物はクロロホルム中25℃で測定して約0.08〜約0.30デシリットル/グラム(dL/g)、好ましくは約0.12〜約0.30dL/g、さらに好ましくは約0.15〜約0.25dL/gの固有粘度を有する官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含み得る。一般に、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は対応する未官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度とあまり大きく変わらない。具体的には、官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は一般に未官能化ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度の10%以内である。これらの固有粘度は約5000〜約25000AMUの数平均分子量にほぼ相当し得る。この範囲内で、約8000AMU以上の数平均分子量が好ましいであろうし、約10000AMU以上の数平均分子量がさらに好ましいであろう。また、この範囲内で、約20000AMU以下の数平均分子量好ましいであろう。かかる官能化ポリ(アリーレンエーテル)により、望ましいバランスのとれた靱性と加工性を有する組成物が得られる。明らかに、異なる分子量と固有粘度を有する2種以上の官能化ポリ(アリーレンエーテル)のブレンドを使用することが考えられる。
好ましい実施形態において、官能化ポリ(アリーレンエーテル)はアルキルアミノ及びジアルキルアミノ置換基を含めてアミノ置換基を実質的に含まない。ここで、実質的に含まないとは、官能化ポリ(アリーレンエーテル)が、官能化ポリ(アリーレンエーテル)1グラム当たり約300マイクログラム未満、好ましくは約100マイクログラム未満の原子状窒素を含有することを意味する。多くのポリ(アリーレンエーテル)がアミノ置換基を導入することになる工程で合成されるが、本発明者らは官能化ポリ(アリーレンエーテル)がアミノ置換基を実質的に含まないときに熱硬化の硬化速度が増大することを見出した。アミノ置換基を実質的に含まないポリ(アリーレンエーテル)は直接合成してもよいし、又はアミノ置換ポリ(アリーレンエーテル)を約200℃以上に加熱することによって生成させてもよい。或いは、官能化ポリ(アリーレンエーテル)がアミノ置換基を含有する場合、その組成物は約200℃未満の温度で硬化させるのが望ましいであろう。
組成物は2種以上の官能化ポリ(アリーレンエーテル)のブレンドを含んでいてもよい。かかるブレンドは個別に製造し単離した官能化ポリ(アリーレンエーテル)から製造することができる。また、かかるブレンドは単一のポリ(アリーレンエーテル)を2種以上の官能化剤と反応させることによって製造することができる。例えば、ポリ(アリーレンエーテル)を2種の封鎖剤と反応させてもよいし、又はポリ(アリーレンエーテル)を金属化し2種の不飽和アルキル化剤と反応させてもよい。別の態様において、2種以上のポリ(アリーレンエーテル)樹脂の混合物を単一の官能化剤と反応させてもよい。
組成物は官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びオレフィン性不飽和モノマーの合計100重量部当たり約1〜約90重量部の量で官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含むことができる。この範囲内で、約10重量部以上、さらに好ましくは約20重量部以上、さらに一段と好ましくは約30重量部以上の量で官能化ポリ(アリーレンエーテル)を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約80重量部以下、さらに好ましくは約70重量部以下、さらに一段と好ましくは約60重量部以下、さらにより一層好ましくは約50重量部以下の量で官能化ポリ(アリーレンエーテル)を使用するのが好ましいであろう。
組成物はさらにオレフィン性不飽和モノマーを含んでいる。かかるオレフィン性不飽和モノマーとしては、例えば、Yeagerらの米国特許第6352782号に記載されている硬化性モノマー組成物がある。好ましいオレフィン性不飽和モノマーとしては、アルケニル芳香族モノマー、アクリロイルモノマー、アリルモノマー及びこれらの混合物がある。一般に、オレフィン性不飽和モノマーの量は官能化ポリ(アリーレンエーテル)とオレフィン性不飽和モノマーの合計100重量部を基準にして約10〜約99重量部である。
オレフィン性不飽和モノマーはアルケニル芳香族モノマーからなっていてもよい。アルケニル芳香族モノマーは次式の構造を有し得る。
Figure 2006511687
式中、各R16は独立に水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C18アリール、などであり、各R17は独立に水素、ハロゲン、C〜C12アルキル、C〜C12アルコキシル、C〜C18アリール、などであり、pは1〜4であり、qは0〜5である。pとqの和は1、2、3、4、5、又は6である。p=1の場合、アルケニル芳香族モノマーは単官能性アルケニル芳香族モノマーといわれ、p=2〜4の場合、アルケニル芳香族モノマーは多官能性アルケニル芳香族モノマーといわれる。適切なアルケニル芳香族モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−第三−ブチルスチレン、α−フェニルスチレン、など、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレン、テトラフルオロスチレン、ペンタフルオロスチレン、などのようなハロゲン化スチレン、クロロメチルスチレン、などのようなハロゲン化アルキルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、などのようなアルコキシスチレン、1,2−ジビニルベンゼン、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、などのような多官能性アルケニル芳香族モノマー、並びに以上のアルケニル芳香族モノマーを1種以上含む混合物がある。以上の置換スチレンで、置換基の位置が特定されていない場合、その置換基は芳香環上の任意の遊離の位置を占め得る。
好ましいアルケニル芳香族モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−t−ブチルスチレン、3−t−ブチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、など、及び以上のアルケニル芳香族モノマーを1種以上含む混合物がある。好ましいアルケニル芳香族モノマーとしてさらに、芳香環上に1〜5個のハロゲン置換基を有するスチレン、及び1種以上のかかるハロゲン化スチレンを含む混合物がある。
アルケニル芳香族モノマーは数多くの販売元から市販されている。また、当技術分野で公知の方法により製造することもできる。
オレフィン性不飽和モノマーがアルケニル芳香族モノマーからなる場合、官能化ポリ(アリーレンエーテル)とアルケニル芳香族モノマーの合計100重量部当たり約10〜約90重量部の量で使用するのが好ましいであろう。この範囲内で、約20重量部以上、さらに好ましくは約30重量部以上の量でアルケニル芳香族モノマーを使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約80重量部以下、さらに好ましくは約70重量部以下、さらに一段と好ましくは約60重量部以下、さらにより一層好ましくは約50重量部以下の量でアルケニル芳香族モノマーを使用するのが好ましいであろう。
オレフィン性不飽和モノマーはアクリロイルモノマーからなっていてもよい。一つの実施形態において、アクリロイルモノマーは次式の構造を有する1以上のアクリロイル部分を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、R18とR19は各々独立に水素、C〜C12アルキル、などであり、ここでR18とR19は炭素−炭素二重結合に関してシス又はトランスのいずれの配置にあってもよい。R18とR19が各々独立に水素又はメチルであるのが好ましい。一つの実施形態において、アクリロイルモノマーは上の構造を有するアクリロイル部分を2個以上含んでおり、多官能性アクリロイルモノマーといわれる。別の実施形態において、アクリロイルモノマーは上の構造を有するアクリロイル部分を3個以上含んでいる。
一つの実施形態において、アクリロイルモノマーは次式の構造を有する1以上のアクリロイル部分を含んでいる。
Figure 2006511687
式中、R20〜R22は各々独立に水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C18アリール、C〜C18アルキル置換アリール、C〜C18アリール置換アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C18アリールオキシカルボニル、C〜C18アルキル置換アリールオキシカルボニル、C〜C18アリール置換アルコキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、チオカルボキシレート、などである。好ましくは、R20〜R22が各々独立に水素又はメチルである。一つの実施形態において、アクリロイルモノマーは上記構造を有するアクリロイル部分を2個以上含んでいる。別の実施形態において、アクリロイルモノマーは上記構造を有するアクリロイル部分を3個以上含んでいる。
その他多くの適切なアクリロイルモノマーが、Yeagerらの米国特許出願公開第2001/0053820号に記載されている。
好ましい実施形態において、アクリロイルモノマーとして、1分子当たり2個以上のアクリロイル部分、さらに好ましくは1分子当たり3個以上のアクリロイル部分を有する化合物を挙げることができる。実例としては、アクリル酸又はメタクリル酸と、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、又はネオペンチレングリコールジメタクリレートのようなジエポキシドとの縮合によって生成した化合物がある。特定の例としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジメタクリレート、及びネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、などがある。また、アクリロイルモノマーとして、反応性アクリレート又はメタクリレート化合物とアルコール又はアミンとの縮合によって生成する多官能性アクリレート又は多官能性アクリルアミドもある。例として、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、メチレンビス((メタ)アクリルアミド)、1,6−ヘキサメチレンビス((メタ)アクリルアミド)、ジエチレントリアミントリス((メタ)アクリルアミド)、ビス(γ−((メタ)アクリルアミド)プロポキシ)エタン、β−((メタ)アクリルアミドエチルアクリレート、エチレングリコールジ((メタ)アクリレート))、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ベンゼンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート)、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、2,2−ビス(4−(2−(メタ)アクリルオキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2−(メタ)アクリルオキシエトキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス((4−(メタ)アクリルオキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス((4−(メタ)アクリルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、など、及び以上のアクリロイルモノマーを1種以上含む混合物がある。「(メタ)アクリル−」という言い方は「アクリル−」又は「メタアクリル−」のいずれかを表すものと了解されたい。
極めて好ましいアクリロイルモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ジブチルフマレート、ジブチルマレエート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、など、及び以上のアクリロイルモノマーを1種以上含む混合物がある。
アクリロイルモノマーは数多くの販売元から市販されている。また、当技術分野で公知の方法によって製造することもできる。
オレフィン性不飽和モノマーがアクリロイルモノマーからなる場合、官能化ポリ(アリーレンエーテル)とアクリロイルモノマーとの合計100重量部当たり約1〜約50重量部の量で使用するのが好ましいであろう。この範囲内で、約5重量部以上、さらに好ましくは約10重量部以上の量でアクリロイルモノマーを使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約40重量部以下、さらに好ましくは約30重量部以下、さらに一段と好ましくは20重量部以下の量でアクリロイルモノマーを使用するのが好ましいであろう。
オレフィン性不飽和モノマーはアリルモノマーからなっていてもよい。アリルモノマーは1以上のアリル(−CH−CH=CH)部分を含む有機化合物である。一つの実施形態において、アリルモノマーは2個以上のアリル部分を含んでいる。別の実施形態において、アリルモノマーは3個以上のアリル部分を含んでいる。適切なアリルモノマーとしては、例えば、アリルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルメリテート、トリアリルメセート、トリアリルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、これらの混合物、これらから製造される部分重合生成物、などがある。
本組成物中に使用するナノ充填材は規則的又は不規則な形状を有することができ、小板(platelet)、繊維、球状、針状、凝集塊その他の任意の形状又は形状の組合せでよい。但し、組成物中に分散したナノ充填材は、1000ナノメートルより大きい長さ寸法をもたず、好ましくは約500ナノメートルより大きい長さ寸法をもたず、さらに好ましくは約100ナノメートルより大きい長さ寸法をもたず、さらに一段と好ましくは10ナノメートルより大きい長さ寸法をもたず、さらに一段と好ましくは1ナノメートルより大きい長さ寸法を有することがない。樹脂成分に添加される充填材は、硬化性組成物の形成の際分散してナノ充填材になるナノ充填材からなるミクロンサイズの集合体からなり得る。硬化性組成物中に分散したとき、このナノ充填材は連続相、1より多くの連続相が存在するときは複数の連続相、又は分散相中に分布し得る。場合により、ナノ充填材は約1〜約1000のアスペクト比を有していることができる。幾つかの実施形態においては、アスペクト比が約10対1以上、さらに好ましくは約30対1以上、さらに一段と好ましくは約100対1以上、さらに一段と好ましくは約300対1以上のナノ充填材を使用するのが好ましいであろう。
また、ナノ充填材は組成により制限されることもなく、いかなる公知のナノ充填材を硬化性組成物中に含ませることも有用であると考えられる。ナノ充填材は、ナノ充填材中の高割合の原子がそのナノ充填材粒子の表面に存在し、樹脂成分と相互作用することができるという事実に一部起因して、組成物に驚くべき特性を付与することができる。ナノ充填材は、炭素、酸化アルミニウムのような主族金属酸化物及び1種以上のチタン酸化物のような遷移金属酸化物を始めとする金属酸化物、金属炭化物、サーメット材料、セラミック、ガラス、ペロブスカイト、層状無機材料、繊維状無機材料、など、並びに、以上のものの組合せからなっていてもよい。
有用な繊維状材料の実例はイモゴライト及び酸化バナジウムである。層状材料は様々であり、フィロケイ酸塩が含まれる。かかる材料の実例は、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、ヴォルコンスキー石、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガディアイト、ケニアイト及びバーミキュライトのようなスメクタイト粘土鉱物である。他の有用な層状材料としては、レジカイトのようなイライト鉱物及びイライトと上記粘土鉱物との混和物がある。他の有用な層状材料はMgAl3.4(OH)18.8(CO1.7Oのような層状複水酸化物である。その他の層状材料としては、FeCl及びFeOClのような塩化物、TiS、MoS、及びMoSのようなカルコゲナイド、Ni(CN)のようなシアン化物、並びにHSi、V13、HTiNbO、Cr0.50.5、W0.22.8、Cr、MoO(OH)、VOPO−2HO、CaPOCH−HO、MnHAsO−HO、AgMo1033、などのような酸化物がある。
有用な層状及び繊維状無機材料として、層間又は繊維間の距離を拡げることによって層間及び繊維間の層間凝集エネルギーを弱める有機親和性介在化合物により層又は繊維間が膨潤及びインターカレーション(挿入)されているものがある。好ましい実施形態において、1又は複数の介在化合物は、繊維又は層の表面とポリマーとの引き寄せる相互作用を増大させることによって、層又は繊維と硬化性組成物の樹脂成分との相溶性及び結合を増大する。層間又は繊維間の距離を拡げる機能を果たす介在化合物は「膨潤剤」といわれることがあり、層又は繊維と硬化性若しくは硬化組成物との相溶性及び結合を増大する機能を果たす介在化合物は「相溶化剤」といわれることがあり、また膨潤剤及び相溶化剤としての機能を果たす介在化合物は「膨潤/相溶化剤」といわれることがある。これらの介在化合物は、中性分子の場合は挿入により、イオンの場合はイオン交換により、層間又は繊維間の空間に導入することができる。この介在化合物は固体、液体、気体、又は溶質の形態で導入することができる。これらの介在化合物は層若しくは繊維毎、ほぼ層若しくは繊維毎にそれらの間の空間に導入してもよいし、又は幾つかの層若しくは繊維の間に導入してもよい。なお、介在化合物は単独で使用することもできるし、介在化合物の組合せとしても使用できる。
適切なナノ充填材として、さらに、膨潤性層状無機材料がある。通例、この層状無機材料は、比較的平坦でも多少湾曲していてもよい対向する2つの面を有する層からなる。かかる材料はUsukiらの米国特許第4889885号に記載されている。膨潤性層状無機材料の代表例としては、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、ヴォルコンスキー石、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガディアイト、medmontite、ケニアイト及びバーミキュライトのような無機層状ケイ酸塩がある。層の表面上に電荷を殆ど又は全くもたないその他の層状材料又は多層状集合体も、層間間隔を拡げる膨潤剤をインターカレーションすることができれば使用できる。逆に、すでに述べたものより多くの電荷を有する雲母族の一員のような層状材料も、層間間隔を拡げる膨潤剤を
インターカレーションすることができれば使用できる。1種以上のかかる材料の混合物も使用できる。
層状材料の別の代表例としては、レジカイトのようなイライト鉱物、正に帯電した層をもち層間空間に交換可能な陰イオンを有するMgAl3.4(OH)18.8(CO1.7O(W.T.Reichle、Journal of Catalysis、第94巻、第547頁以降(1985年)参照)のような層状複水酸化物又は混合金属水酸化物、ReCl及びFeOClのような塩化物、TiS、MoS、及びMoSのようなカルコゲナイド、Ni(CN)のようなシアン化物、並びにHSi、V13、HTiNbO、Cr0.50.5、W0.22.8、Cr、MoO(OH)、VOPO−2HO、CaPOCH−HO、MnHAsO−HO、AgMo1033、などのような酸化物がある。層の表面上に電荷を殆ど又は全くもたない他の膨潤性層状無機材料又は多層集合体も、層間間隔を拡げる膨潤剤をインターカレーションすることができれば使用できる。1種以上のかかる材料の混合物も使用できる。
好ましい膨潤性層状無機物としては、層上に電荷を有しており、多層状粒子を層割れさせるか又は膨潤させるイオン、好ましくはアンモニウム陽イオンのようなオニウムイオン、又は反応性オルガノシラン化合物と、好ましくはイオン交換により、交換することができるナトリウム、カリウム、及びカルシウム陽イオンのような交換可能なイオンを有するものがある。通例、膨潤性層状無機材料の表面上の負電荷は、多層状材料100グラム当たり20ミリ当量以上、好ましくは50ミリ当量以上、さらに好ましくは
50〜150ミリ当量である。特に好ましいのは、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、ヴォルコンスキー石、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガディアイト、及びケニアイトのような無機層状ケイ酸塩であり、ヘクトライト及びモンモリロナイトは材料100グラム当たり20〜150ミリ当量有する。好ましい膨潤性層状無機材料は式単位当たり0.2〜1.2電荷の範囲の負電荷を層上に有する無機層状ケイ酸塩であり、最も好ましいのは式単位当たり0.2〜0.9電荷の範囲の負電荷を層上に有し、それと釣り合った数の交換可能な陽イオンを層間空間に有する無機層状ケイ酸塩である。
膨潤性層状無機材料は、介在化合物(中性又は帯電化学種)を、中性分子の場合は挿入により、イオンの場合はイオン交換により膨潤性層状無機材料の層間又は繊維間空間中に導入することからなる「インターカレーション」といわれる方法によって有機親和性にすることができる。インターカレーションはまた、膨潤性層状無機材料の層間間隔を増大させることもできる。本明細書中で用語「層間又は繊維間空間又は間隔」とは、層の面間の距離又は繊維間の距離を意味している。イオンの場合、これらのイオンは、例えば、ナトリウム又はカルシウムイオンをオニウム陽イオンと交換するように、同じ電荷のより大きい化学種と交換することができる。層間隔を増大させることになる中性又は帯電化学種を層間領域に含有するとされる層状材料はインターカレーションされた材料といわれる。これはまた、有機親和性にされた層状材料も含む。かかる材料は一般に有機粘土といわれる。
この介在化合物は、層間距離を膨らますことにより層間の凝集エネルギーを弱化させ、またこれらの層及びその他の硬化性組成物成分とを引き付ける相互作用をもたらすことによりそれらの層とマトリックスとの相溶性及び結合力を増大させる機能を果たす。介在化合物は膨潤性層状無機材料の各層又は繊維毎、又はほぼ各層又は繊維毎の空間に、又はかなりの割合の層又は繊維の空間に導入することができる。膨潤性層状材料の層間領域中に介在化合物を導入する方法は当業者に公知である。例えば、Usukiらの米国特許第4889885号参照。これらの方法はいかなる特定の方法又は手順にも限定されるものではない。
介在化合物は通例、層状材料の層の表面と反応し、全体的に又は部分的に元のイオンと置き換わり、それらの層の表面と結合する官能基を含有している。ポリマーと反応性があるこれらの官能基としては、親電子性又は親核性置換反応、カップリング反応及び各種開環反応が可能な親核性又は親電子性官能基がある。かかる官能基の例としては、アミノ、カルボキシ、アシルハロゲン化物、アシルオキシ、ヒドロキシ、イソシアナト、ウレイド、ハロ、エポキシ、エピクロロヒドリン、などがある。
適切な介在化合物としては、水溶性ポリマー、アンモニウム、ホスホニウム又はスルホニウム塩のようなオニウム化合物、両性表面活性剤、コリン化合物、オルガノシラン化合物、及びこれらの混合物がある。
有機介在化合物として使用することができる水溶性ポリマーの代表例は、ポリ(ビニルアルコール)のようなビニルアルコールの水溶性ポリマー、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースのような水溶性セルロースポリマー、ポリ(アクリル酸)のようなエチレン性不飽和カルボン酸のポリマー、及びこれらの塩、ポリビニルピロリドン、並びに以上の水溶性ポリマーの混合物である。かかるポリマーのモノマー単位、例えば、エチレングリコール、又はエチレングリコールとプロピレングリコールの混合物、又はプロピレングリコールも使用することができる。
有機介在化合物として使用することができるオニウム化合物の代表例としては、オクタデシル、ヘキサデシル、テトラデシル、又はドデシル部分を有する第四アンモニウム塩のような陽イオン性表面活性剤があり、好ましい第四アンモニウム塩としては、オクタデシルトリメチルアンモニウム塩、ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム塩、テトラデシルトリメチルアンモニウム塩、ジテトラデシルジメチルアンモニウム塩、ジヒドロキシエチルメチルオクタデシルアンモニウム塩、ジヒドロキシエチルメチル水素化獣脂アンモニウム塩、ポリオキシアルキレンセグメントを含む置換基を含有する第四アンモニウム塩、並びにHuntsman Corp.の製品であるJEFFAMINE(登録商標)のようなポリオキシアルキレンポリアミンの塩がある。
有機介在化合物として使用することができる両性表面活性剤の代表例としては、脂肪族アミン陽イオン性部分と、陰イオン性部分としてカルボキシル、スルフェート、スルホネート、又はホスフェートとを有する界面活性剤がある。
有機介在化合物として使用することができるコリン化合物の代表例としては、[HOCHCHN(CHOH、C14ClNO、C14NOC、C14NOC、及びC14NOC12、などがある。
有機介在化合物として使用することができるオルガノシラン化合物の代表例としては、次式のシラン剤がある。
(−−)SiR(4−n−m)
式中、(−−)は層状材料の表面との原子価結合であり、mは0、1又は2であり、nは1、2、又は3であるが、mとnの和は3に等しく、Rは非加水分解性の有機基(例えば、アルキル、アルコキシアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、及びアルコキシアリール)であり、Rは各々同一であるか又は異なり、硬化性組成物の1以上の成分と反応性の有機基である。R基の代表例としては、アミノ、カルボキシ、アシルハロゲン化物、アシルオキシ、ヒドロキシ、イソシアナト、ウレイド、ハロ、エポキシ、エピクロロヒドリル、などがある。好ましいオルガノシラン介在化合物としては、国際公開第93/11190号第9〜21頁に開示されている長鎖枝分かれ第四アンモニウム塩及び/又は適切に官能化されたオルガノシラン化合物がある。
記載したもの以外の有機材料も、多層状粒子状材料の層間にインターカレーションすることができれば有機介在化合物として使用することができる。
一つの実施形態において、インターカレーションされた層状材料は、7〜12オングストロームの層厚を有するインターカレーションされたケイ酸塩である。この層厚は介在化合物部分の厚さを含まない。
適切なナノ充填材として、多面体オリゴマー性シルセスキオキサン(いわゆる「POSSナノ充填材」)がある。代表的なPOSSナノ充填材は「Interfacial Properties of POSS−Nanofillers」、J.Polidanら、American Physical Society March 2002 Meeting、Session M33、Poster Session IV (http://www.eps.org/aps/meet/MAR02/baps/abs/S4735035.html)に記載されている。また、POSSナノ充填材は、例えば、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタ(2−ジクロロメチルシリル)エチル)ペンタシクロ−[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン(Chemical Abstracts Registry No.314727−18−9)、オクタキス(テトラメチルアンモニウム)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(イルオキシド)水和物(Chemical Abstracts Registry No.69667−29−4)、及び1,3,5,7,9,11,13,15−オクタビニルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン(Chemical Abstracts Registry No.69655−76−1)として、いずれもAldrich Chemical Companyから市販されている。
適切なナノ充填材にはさらに、例えばYadavらの米国特許第6652967号に記載されているようなナノスケールの粉末がより粗い担体粉末に分散してなるナノ分散した粉末、例えばKanらの米国特許第6646302号に記載されているような異なる仕事関数を有する別の金属に埋め込まれた金属のナノ結晶、並びに例えばCramerらの米国特許第6645569号に記載されているようなスプレイ調合可能なナノ充填材組成物が含まれる。
ナノ充填材として、さらに、例えばApplied Sciences Inc.から商標名PYROGRAF(登録商標)として市販されているもの、CarboLex Inc.から市販されている単層ナノチューブ、Hyperion Catalysis Internationalから市販されている約10〜約15ナノメートルの直径を有する炭素ナノ繊維又は「フィブリル」のような炭素ナノ繊維及び炭素ナノチューブがある。適切な有機粘土としては、Nanocorから市販されているモンモリロナイトナノクレイ、及びSouthern Clay Productsから商標名CLOISITE(登録商標)として市販されている有機変性層状ケイ酸アルミニウムマグネシウム小板がある。
一つの実施形態において、ナノ充填材は導電性炭素を実質的に含まない。この実施形態において、ナノ充填材は、例えば、1000ナノメートル未満の長さを有する炭素ナノチューブ、1000ナノメートル未満の長さを有する炭素繊維、及び1000ナノメートルより大きい長さ寸法をもたない黒鉛粒子のような、1000ナノメートルより大きい長さ寸法をもたない形態の導電性炭素を除外する。
本発明の組成物は組成物の総重量を基準にして約0.5〜約80重量%の量でナノ充填材を含み得る。この範囲内で、約1重量%以上、さらに好ましくは約1.5重量%以上の量でナノ充填材を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約70重量%以下、さらに好ましくは約50重量%以下、さらに一段と好ましくは40重量%以下の量でナノ充填材を使用するのが好ましいであろう。
本組成物は、場合により、さらに、不飽和成分の硬化速度を増大するために硬化触媒を含んでいてもよい。硬化触媒は、開始剤ともいい、当技術分野で周知であり、重合を開始させ、数多くの熱可塑性材料並びに不飽和ポリエステル、ビニルエステル及びアリル熱硬化性材料を始めとする熱硬化性材料を硬化又は架橋するのに使用される。硬化触媒の非限定例は、「Plastic Additives Handbook、4th Edition」、R.Gachter及びH.Muller(編)、P.P.Klemchuck(共編)、Hansen Publishers、New York 1993年、並びにSmithらの米国特許第5407972号、及びKatayoseらの同第5218030号に記載されているものである。熱硬化性材料の不飽和部分のための硬化触媒としては、高温でラジカルを生成することができる任意の化合物を挙げることができる。かかる硬化触媒として、ペルオキシ系と非ペルオキシ系のラジカル開始剤が両方とも含まれ得る。有用なペルオキシ系開始剤の例としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ラウリルペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルベンゼンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサ−3−イン、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシイソフタレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)ペルオキシド、トリメチルシリルフェニルトリフェニルシリルペルオキシド、メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、など、並びに以上の硬化触媒を1種以上含む混合物がある。典型的な非ペルオキシ系開始剤としては、例えば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−トリメチルシリルオキシ−2,3−ジフェニルブタン、など、及び以上の硬化触媒を1種以上含む混合物がある。熱硬化性材料の不飽和部分のための硬化触媒として、さらに、不飽和成分の陰イオン性重合を開始させることができるあらゆる化合物を挙げることができる。かかる陰イオン性重合触媒としては、例えば、ナトリウムアミド(NaNH)及びリチウムジエチルアミド(LiN(C)のようなアルカリ金属アミド、C〜C10アルコキシドのアルカリ金属及びアンモニウム塩、アルカリ金属及びアンモニウム水酸化物、アルカリ金属シアン化物、アルキルリチウム化合物n−ブチルリチウム及びグリニャール試薬臭化フェニルマグネシウムのような有機金属化合物、など並びに以上の陰イオン性重合触媒を1種以上含む組合せがある。
好ましい実施形態において、硬化触媒はt−ブチルペルオキシベンゾエート又はメチルエチルケトンペルオキシドからなることができる。この硬化触媒は約0〜約200℃の温度で硬化を促進し得る。
存在する場合、硬化触媒は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)とオレフィン性不飽和モノマーの合計100部当たり約0.1〜約10重量部の量で使用することができる。この範囲内で、約0.5重量部以上、さらに好ましくは約1重量部以上の量で硬化触媒を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約5重量部以下、さらに好ましくは約3重量部以下の量で硬化触媒を使用するのが好ましいであろう。
場合により、本組成物は、さらに、ゲル化時間を短くするために硬化促進剤を含んでいてもよい。適切な硬化促進剤としては、ナフテン酸コバルトのような遷移金属の塩及び錯体、並びにN,N−ジメチルアニリン(DMA)及びN,N−ジエチルアニリン(DEA)のような有機塩基がある。好ましくは、ナフテン酸コバルトとDMAを組み合わせて使用する。存在する場合、促進剤は官能化ポリ(アリーレンエーテル)、アルケニル芳香族モノマー及びアクリロイルモノマーの合計100部当たり約0.05〜約3部の量で使用することができる。
組成物は任意成分としてポリマー状添加剤を含んでいてもよい。このポリマー状添加剤はガラス転移温度が100℃以下、好ましくは75℃以下、さらに好ましくは50℃以下、さらに一段と好ましくは25℃以下、さらに一段と好ましくは0℃以下である。またポリマー状添加剤はヤング率が25℃で1000MPa以下、好ましくは25℃で100MPa以下、さらに好ましくは25℃で10MPa以下である。一つの実施形態において、適切なポリマー状添加剤はポリ(アルケニル炭化水素)、ポリ(アルキル(メタ)アクリレート)、ポリ(ビニルエステル)、ポリシロキサン、及び以上のポリマー状添加剤を1種以上含む組合せからなる群から選択される。
ポリマー状添加剤は、存在する場合、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びポリマー状添加剤の合計100重量部を基準にして約0.1〜約30重量部の量で使用することができる。この範囲内で、約0.5重量部以上、さらに好ましくは約1重量部以上、さらに一段と好ましくは約2重量部以上、さらに一段と好ましくは約5重量部以上、さらに一段と好ましくは約8重量部以上の量でポリマー状添加剤を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約25重量部以下、さらに好ましくは約20重量部以下、さらに一段と好ましくは約15重量部以下の量でポリマー状添加剤を使用するのが好ましいであろう。一般に、組成物のいわゆる臨界点未満の量でポリマー状添加剤を使用するのが好ましい。この臨界組成は、相分離している添加剤が少ない方の分散相にある状態から連続相に変化する上限の添加剤レベルを定める。二成分ブレンドの臨界組成は、熱力学的に導いた式と成分の比体積(すなわち、分子量/密度)とを用いて評価することができる。多成分のベース樹脂の場合、平均の比体積を評価することができる。成分1の臨界体積分率組成は、T.A.Callaghan、及びD.R.Paul、Macromolecules(1993)、第26巻、第2439〜2450頁、並びにI.C.Sanchez、Polymer(1989)、第30巻、第471〜475頁に記載されているように、成分2の比体積に対する成分1の比体積の比の平方根+量1の逆数として計算される。
組成物はさらに、粒子状充填材及び繊維状充填材を始めとする1種以上の非ナノ充填材を含んでいてもよい。非ナノ充填材は約1000ナノメートルより大きい1以上の長さ寸法を有している。当技術分野で周知のかかる充填材の例としては、「Plastic Additives Handbook、4th Edition」、R.Gachter及びH.Muller(編)、P.P.Klemchuck(共編)、Hansen Publishers、New York 1993に記載されているものがある。本明細書中で粒子状充填材とは、約5:1未満の平均アスペクト比を有する充填材と定義される。充填材の非限定例としては、溶融シリカ及び結晶シリカのようなシリカ粉末、低い誘電定数及び低い誘電損失正接を有する硬化生成物を得るためのホウ素−窒化物粉末及びホウ素−ケイ酸塩粉末、高い温度伝導率のための上記粉末並びにアルミナ、及び酸化マグネシウム(すなわちマグネシア)、並びに以下のような充填材がある。ウォラストナイト、例えば表面処理ウォラストナイト、硫酸カルシウム(その無水物、二水和物又は三水和物)、炭酸カルシウム、例えばチョーク、石灰石、大理石、並びに一般に98+%のCaCOを含み残りが炭酸マグネシウム、酸化鉄、及びアルミノケイ酸塩のような他の無機物であることが多い粉砕微粒子の形態である合成、沈降炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、タルク、例えば繊維状、モジュール状、針状、及びラメラ状タルク、ガラス球(中空及び中実)、及び通例シランカップリング剤のようなカップリング剤を有するか及び/又は導電性コーティングを含有する表面処理ガラス球、並びにカオリン、例えば硬、軟、か焼カオリン、及び熱硬化性樹脂中への分散を容易にし該樹脂との相溶性を高めるために当技術分野で公知の各種コーティングを含むカオリン、雲母、例えば金属化雲母及び配合ブレンドに良好な物性を付与するためにアミノシラン又はアクリロイルシランコーティングで表面処理した雲母、長石及び霞石、閃長岩、ケイ酸塩球、煙塵、セノスフェア、フィライト、アルモスフェア(armosphere)、例えばシラン化及び金属化アルミノケイ酸塩、天然珪砂、石英、珪岩、真珠岩、Tripoli、珪藻土、合成シリカ、例えば各種シランコーティングを含むもの、など。
存在する場合、非ナノ充填材は組成物の総重量を基準にして約0.5〜約80重量%の量で使用することができる。この範囲内で、約1重量%以上、さらに好ましくは約1.5重量%以上の量で非ナノ充填材を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約70重量%以下、さらに好ましくは約50重量%以下、さらに一段と好ましくは40重量%以下の量で非ナノ充填材を使用するのが好ましいであろう。
ナノ充填材及び任意の非ナノ充填材は何も処理しないで、又は表面処理後、一般には接着促進剤による表面処理後熱硬化性樹脂に添加することができる。
場合により、この配合物は、さらに、熱硬化性樹脂と充填材又は外側のコーティング若しくは基材との接着を改良するために接着促進剤を含んでいてもよい。また、接着を改良するために上記無機充填材を接着促進剤で処理することも可能である。接着促進剤としては、クロム錯体、シラン、チタネート、ジルコアルミネート、プロピレン無水マレイン酸コポリマー、反応性セルロースエステルなどがある。クロム錯体としては、DuPontが商標名VOLAN(登録商標)で販売しているものがある。シランとしては、一般構造式(RO)(4−n)SiYを有する分子がある。式中、n=1〜3であり、Rはアルキル又はアリール基であり、Yはポリマー分子と結合を形成することができる反応性の官能基である。特に有用なカップリング剤の例は構造(RO)SiYを有するものである。典型的な例としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ)シラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランがある。チタネートとしては、S.J.MonteらがAnn.Chem.Tech Conf.SPI(1980)、Ann.Tech Conf.Reinforced Plastics and Composite inst.SPI 1979、Section 16E、New Orleansで開発したもの、並びにS.J.Monte、Mod.Plastics Int.14(1984)6第2頁に記載されているものがある。ジルコアルミネートとしては、L.B.CohenによりPlastics Engineering 39(1983)11、第29頁に記載されているものがある。接着促進剤は熱硬化性樹脂自身に含ませるか、又は上記充填材のいずれかに塗布して充填材と熱硬化性樹脂との接着を改良することができる。例えば、かかる促進剤を使用してケイ酸塩繊維又は充填材に塗布して、樹脂マトリックスの接着を改良することができる。
場合により、組成物は、さらに、難燃剤、離型剤その他の潤滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線安定剤、顔料、染料、着色剤、帯電防止剤、導電剤、硬化促進剤、など、及び以上の添加剤を1種以上含む組合せから選択される添加剤を含んでいてもよい。特定の添加剤及びその量の選択は当業者が行うことができる。
組成物を製造する方法に特に制限はない。官能化ポリ(アリーレンエーテル)、アルケニル芳香族及び/又はビニルモノマー、アクリロイルモノマー、ナノ充填材並びに任意成分の緊密なブレンドを形成することによって組成物を製造することができる。官能化ポリ(アリーレンエーテル)が封鎖ポリ(アリーレンエーテル)である場合、未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)をアルケニル芳香族モノマーの一部に溶解させ、封鎖剤を添加してアルケニル芳香族モノマーの存在下で封鎖ポリ(アリーレンエーテル)を形成し、アクリロイルモノマー、ナノ充填材、及びその他の成分を添加して熱硬化性組成物を形成することによって、未封鎖ポリ(アリーレンエーテル)から直接組成物を製造してもよい。ナノ充填材はバルク成分の一部として加えてもよいし、又はマスターバッチ法によって加えてもよい。
一つの実施形態においては、ナノ充填材をポリマーと混合してマスターバッチを形成し、次いでこのマスターバッチを官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びオレフィン性不飽和モノマーと混合する。或いは、ナノ充填材を溶媒と混合してナノ充填材分散液を形成し、この分散液を官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びオレフィン性不飽和モノマーと混合してもよい。このナノ充填材分散液は場合により、膨潤剤、相溶化剤、膨潤/相溶化剤及び以上のものの組合せを含んでいてもよい。
一つの実施形態において、組成物は、官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びナノ充填材を約50キロジュール/リットル(kJ/L)未満の混合エネルギーでブレンドすることによって形成することができる。ここで、リットルで表した体積寸法は混合される組成物の25℃における体積を指す。硬化組成物の物理的及び電気的特性のバランスは硬化性組成物中の成分を混合する様式に対して感受性であり得ると考えられる。特に、硬化組成物の機械的特性に対する効果の故に好まれる典型的な高エネルギー高剪断法は電気伝導率の望ましくない低減をもたらし得ると考えられる。機械的及び電気的特性の望ましいバランスは、硬化性組成物を約50kJ/L未満、好ましくは約35kJ/L未満、さらに好ましくは約30kJ/L未満の混合エネルギーで混合したときに得ることができる。組成物の機械的特性が不必要に低下しないように、硬化性組成物の成分を約0.025kJ/L以上、さらに好ましくは約0.25kJ/L以上、さらに一段と好ましくは約2.5kJ/L以上の混合エネルギーで混合するのが好ましいであろう。
硬化性組成物の成分をブレンドするのに使用する装置に特に制限はない。適切な内的ブレンド法としては、ドウ混合、Banbury混合、helicone混合、Henschel混合、プラウ混合、撹拌容器混合、など、及び以上の方法を1種以上含む組合せがあり、当業者には公知である。
組成物を硬化させ得る方法に特に制限はない。組成物は、例えば、熱的に、又はUV照射及び電子ビーム照射を始めとする照射技術を用いて硬化させることができる。加熱硬化を使用する場合、選択する温度は約80〜約300℃でよい。この範囲内で、約120℃以上の温度が好ましいであろう。また、この範囲内で、約240℃以下の温度が好ましいであろう。加熱時間は約30秒〜約24時間でよい。この範囲内で、約1分以上、さらに好ましくは約2分以上の加熱時間を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約10時間以下、さらに好ましくは約5時間、さらに一段と好ましくは約3時間以下の加熱時間を使用するのが好ましいであろう。かかる硬化を段階的に行って部分硬化、たいていは不粘着の樹脂を製造してもよく、その後これを上記範囲内のより長い時間又は温度で加熱することによって十分に硬化させる。
一つの実施形態は、(メタ)アクリレートで封鎖ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2個以上のアクリロイル部分を含むアクリロイルモノマー及びナノ充填材からなる硬化性組成物である。もう一つの実施形態は、約1〜約90重量部の(メタ)アクリレート封鎖ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、約10〜約99重量部の、2個以上のアクリロイル部分を含むアクリロイルモノマー及び約0.5〜約80重量%のナノ充填材からなる硬化性組成物である。ここで、(メタ)アクリレート封鎖ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)とアクリロイルモノマーの量はこれらの成分の合計100重量部を基準にしており、ナノ充填材の量は組成物の総重量を基準にしている。
他の実施形態には、上記硬化性組成物のいずれかを部分的に又は十分に硬化させて得られた反応生成物が包含される。
さらに他の実施形態には、硬化組成物を含む物品がある。本発明の組成物から製造することができる物品としては、例えば、酸浴容器、中和槽、電気精錬槽、硬水軟化槽、燃料タンク、フィラメントを巻いたタンク、フィラメントを巻いたタンクライニング、電解槽、排気筒、スクラバ、エンジンバルブカバー、自動車の外装パネル、自動車のフロアーパン、自動車のエアスクープ、トラックのベッドライナー、ドライブシャフト、ドライブシャフトカップリング、トラクターの部品、横向きリーフスプリング、クランクケースヒーター、熱遮蔽板、鉄道タンク車、ホッパー車カバー、ボートハル、潜水艦ハル、ボートデッキ、海洋ターミナルフェンダー、航空機部品、プロペラブレード、ミサイル部品、ロケットモーターケース、翼セクション、サッカーロッド、胴体セクション、翼スキン、翼フレアリング、エンジンナセル、貨物口、航空機のストレッチブロック及びハンマーフォーム、橋桁、船橋楼甲板、階段室、ガードレール、歩道、パイプ、ダクト、ファンハウジング、タイル、羽目、洗浄塔、フローリング、橋用伸縮継ぎ手、構造用コンクリートの亀裂の継ぎ及び修復用の注入可能なモルタル、タイル用グラウティング、機械装置のレール、金属ドエル、ボルト、柱、電気カプセル材料、電子機器包装材料、電気パネル、印刷回路板、電気部品、巻線、電気機械装置のシール、バッテリーケース、抵抗器、フューズ、サーマルカットオフ装置、プリント基板用コーティング、コンデンサー、変圧器、帯電用途向けの導電性部品、テニスラケット、ゴルフクラブシャフト、釣り竿、スキー、スキーのストック、自転車の部品、スイミングプール、スイミングプールスライド、温水浴槽、サウナ、ミキサー、事務機器ハウジング、トレイ、皿洗い機の部品、冷蔵庫の部品、家具、ガレージの戸、格子、防護用ボディーギア、旅行用鞄、導光板、レードーム、衛星放送受信アンテナ、標識、太陽エネルギーパネル、電話機開閉装置ハウジング、変圧器カバー、回転機械用絶縁材、整流器、コア絶縁材、乾燥トナー樹脂、結合ジグ、検査用取付具、産業用金属成型ダイ、真空成形用工具、などがある。
本組成物は特に、例えばエンジンバルブカバーのような自動車のアンダーフード部品を製造するのに有用である。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明して来たが、当業者には理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、各種の変更をなすことができ、またその要素を等価物で置き換えることができる。加えて、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく多くの修正を施すことができる。従って、本発明は、本発明を実施する上で考えられる最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を包含するものである。
引用した特許、特許出願、及びその他の文献は援用によりその全体が本明細書の内容の一部をなす。

Claims (10)

  1. 官能化ポリ(アリーレンエーテル)、オレフィン性不飽和モノマー及びナノ充填材を含んでなる硬化性組成物。
  2. 官能化ポリ(アリーレンエーテル)が次式の構造を有する封鎖ポリ(アリーレンエーテル)である、請求項1記載の組成物。
    Q(J−K)
    式中、Qは一価、二価又は多価のフェノールの残基であり、yは1〜100であり、Jは次式を有する繰返し構造単位からなる。
    Figure 2006511687
    式中、R及びRは各々独立にハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、及び2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシから選択され、R及びRは各々独立に水素、ハロゲン、第一又は第二C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12アミノアルキル、C〜C12ヒドロキシアルキル、フェニル、C〜C12ハロアルキル、C〜C12炭化水素オキシ、及び2個以上の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているC〜C12ハロ炭化水素オキシから選択され、mは1〜約200である。また、前記式中のKは次式の基からなる群から選択される封鎖基である。
    Figure 2006511687
    式中、RはC〜C12アルキルであり、R〜Rは各々独立に水素、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C18アリール、C〜C18アルキル置換アリール、C〜C18アリール置換アルキル、C〜C12アルコキシカルボニル、C〜C18アリールオキシカルボニル、C〜C18アルキル置換アリールオキシカルボニル、C〜C18アリール置換アルコキシカルボニル、ニトリル、ホルミル、カルボキシレート、イミデート、及びチオカルボキシレートから選択され、R〜R13は各々独立に水素、ハロゲン、C〜C12アルキル、ヒドロキシ及びアミノから選択され、Yは次式の基からなる群から選択される二価の基である。
    Figure 2006511687
    式中、R14及びR15は各々独立に水素及びC〜C12アルキルから選択される。
  3. Qが一価フェノールの残基である、請求項2記載の組成物。
  4. 官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びオレフィン性不飽和モノマーの合計100重量部当たり約1〜約90重量部の官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含んでいる、請求項1乃至請求項3いずれか1項記載の組成物。
  5. オレフィン性不飽和モノマーがアルケニル芳香族モノマー、アクリロイルモノマー、アリルモノマー、又はこれらの混合物からなる、請求項1乃至請求項4いずれか1項記載の組成物。
  6. 官能化ポリ(アリーレンエーテル)及びオレフィン性不飽和モノマーの合計100重量部当たり約10〜約99重量部のオレフィン性不飽和モノマーを含んでいる、請求項1乃至請求項5いずれか1項記載の組成物。
  7. ナノ充填材が、金属酸化物、金属炭化物、サーメット材料、セラミック、ガラス、ペロブスカイト、層状無機材料、繊維状無機材料、及びこれらの組合せから選択される、請求項1乃至請求項6いずれか1項記載の組成物。
  8. 組成物の総重量を基準にして約0.5〜約80重量%のナノ充填材を含んでいる、請求項1乃至請求項7いずれか1項記載の組成物。
  9. さらに、100℃以下のガラス転移温度を有するポリマー状添加剤を含んでいる、請求項1乃至請求項8いずれか1項記載の組成物。
  10. 請求項1乃至請求項9いずれか1項記載の組成物を硬化させることにより形成された硬化組成物。
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