JP2006511350A - ツインロール式薄板鋳造工程における初期鋳造された薄板の引抜き方法 - Google Patents
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Abstract
ツインロール式薄板鋳造装置による初期鋳造された薄板の引抜き方法を開示する。本方法は、ロールギャップを維持するロールギャップ維持ステップ、溶湯をロール間の空間に供給するためにストッパをタンディッシュ孔から解除し、ストッパの位置が実際に溶湯が注入される位置よりも高ければロールを各速度v0で回転させる鋳造初期ステップ、溶湯がリーダーストリップに凝固してロール間を通過するとロール反発力を検出し、ロール反発力が負荷閾値に到達すると鋳造速度を加速させる鋳造速度加速ステップ、及び、鋳造速度を検出して、鋳造速度が目標値に到達する正常制御ステップを含む。
Description
本発明は、ツインロール式薄板鋳造装置によって初期鋳造された薄板の引抜き方法に関し、より具体的には、溶湯から直接薄板を鋳造するツインロール式薄板鋳造装置によって鋳造された薄板を、薄板鋳造の開始時にリーダーストリップを用いてコイラまで安全に引抜くことが可能なため、鋳造工程のみでなくコイリング工程もまた安全に実施される、ツインロール式薄板鋳造装置による初期鋳造された薄板の引抜き方法に関する。
周知のように、一定の温度に維持された溶湯がツインロール式薄板鋳造装置の回転ロールの間を通過し、需要者が所望する厚さの薄板が製造される。このように所望の厚さの薄板を鋳造する場合には、ツインロール式薄板鋳造装置のロール間に形成されるギャップを精密に制御することが非常に重要である。さらに、鋳造される薄板をコイラまで安定に引抜くことも非常に重要である。
図1は、一般的なツインロール式薄板鋳造装置における薄板鋳造工程を概略的に示す。図1に示すように、薄板鋳造工程は、ツインロール式薄板鋳造装置における、固定ロール1と可動ロール2のような互いに反対方向に回転する2個のロールの間に形成された溶湯受入れ空間7から実施される。ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除されるようにストッパ5が引き上げられると、溶湯がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6とノズル4から、固定ロール1と可動ロール2間に形成された溶湯受入れ空間7に供給される。溶湯受入れ空間7に供給された溶湯は、2個のロール1、2の間で0.2秒以内に凝固する。凝固した金属は圧延されて薄板10となり、薄板10は排出ライン11を通ってコイラ12に巻き取られる。溶湯の高さは、溶湯高さを検出するための検出センサ8によって検出され、溶湯の高さは、基本的に鋳造開始直後から目標値に達すると考えられている。
ツインロール式薄板鋳造装置による従来の初期鋳造薄板引抜き方法では、ツインロール式薄板鋳造装置のロール間を通過した薄板は排出ライン11を介して引抜かれる。薄板鋳造工程が開始される時には、ストッパ5が上向きに移動されて、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除される。その結果、溶湯がタンディッシュ3から溶湯受入れ空間7に供給される。この時、溶湯の第1部位がローラ1と2の間を通過し、凝固する。次いで、前記第1の凝固部位に続いて凝固した薄板10が連続的にロール1と2の間で圧延され、排出ラインに沿って引抜かれて、コイラ12上に巻き取られる。
しかしながら、従来の初期鋳造薄板引抜き方法では、引抜きタイミングが正確に確立されない。上述のように溶湯の凝固遷移手順が不安定であると、それに続く全ての操業が正常に実施されない虞があった。特に、初期凝固過程で薄板の過凝固が生じた場合は、ロールが損傷を被る虞がある。他方、薄板が適切に凝固しなかった場合は、薄板の破断、或いは、溶湯の溶出が生じる虞があり、これは操業中断につながる。さらに、上記の手順が円滑に実施されない場合、高温の溶湯によってリーダーストリップが溶ける虞もあった。
薄板鋳造の開始時に行われる、初期鋳造薄板の引抜き工程は極めて重要であるため、上述の工程を効率良く実施するための方法が日増しに望まれている。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、各ロールの起動速度、リーダーストリップがロール間を通過する際のロール反発力、及び、鋳造速度を考慮に入れた上で、薄板鋳造の開始時に、ロールのニップの上方に配置されたリーダーストリップに凝固された初期薄板をコイラまで安全に引抜くことの可能な、ツインロール式薄板鋳造装置による初期鋳造薄板の引抜き方法を提供することにある。
本発明によれば、上記及び他の目的は、ロールのニップ上に配置された長さl0のリーダーストリップがロール間に落ち込まないようにロールギャップを維持するロールギャップ維持ステップ;タンディッシュのタンディッシュ孔からストッパを解除して溶湯をロール間に注入させ、前記ストッパの位置が実際に溶湯が注入される位置(rod_offset)を超えると、前記ロールを各ロールの初期起動速度v0と同じ速度で回転させる鋳造開始ステップ;溶湯が前記リーダーストリップに凝固してロール間を通過するとロール反発力(ローリング力)を検出し、前記ロール反発力が負荷閾値に到達すると鋳造速度を加速させる鋳造速度加速ステップ;及び、前記鋳造速度を検出し、前記鋳造速度が目標値である正常鋳造速度に到達すると前記鋳造速度を前記正常鋳造速度に維持する正常制御ステップ;を含む、ツインロール式薄板鋳造装置による初期鋳造された薄板の引抜き方法を提供することによって達成される。
好ましくは、前記鋳造速度加速ステップは、前記ロール反発力(ローリング力)が前記負荷閾値に到達した場合にローリング力の制御を行うローリング力制御ステップを含んでもよい。
好ましくは、前記リーダーストリップの長さl0は、前記リーダーストリップが前記ロールのニップを完全に通過する以前に前記初期凝固が完了するように設定され、前記初期起動速度v0は、等式v0=l0/Δt(Δt:鋳造工程が開始された時点からロール反発力が負荷閾値に到達する時点までの時間間隔)を満足するように予め設定される。
本発明の前記およびほかの目的、特徴および利点は添付図面を参考する以降の詳細な説明からより明らかに理解可能であろう。
ここで、本発明の好適な実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本発明の好適な実施の形態によるツインロール式薄板鋳造装置に設けられたリーダーストリップを示す概略図である。図2に示すように、ロール1と2の間にリーダーストリップ20が配置されている。具体的には、リーダーストリップ20は、ロール間に所定長さl0に渡って所定角度θでロールに接触している。溶湯がタンディッシュ3からノズル4を介して2つのロール1、2の間に形成された溶湯受入れ空間7に供給されると、溶湯はリーダーストリップ20と2つのロール1、2間で数秒以内に凝固し、次に圧延される。このとき、凝固した溶湯はリーダーストリップ20に接続され、次にリーダーストリップ20に沿ってロール間を通過することで薄板10が鋳造される。鋳造される薄板10は、ロール反発力(ローリング力)を発生させる。ロール反発力は、ロールの後方に配置されたロードセル(図示せず)によって検出される。
図2は、本発明の好適な実施の形態によるツインロール式薄板鋳造装置に設けられたリーダーストリップを示す概略図である。図2に示すように、ロール1と2の間にリーダーストリップ20が配置されている。具体的には、リーダーストリップ20は、ロール間に所定長さl0に渡って所定角度θでロールに接触している。溶湯がタンディッシュ3からノズル4を介して2つのロール1、2の間に形成された溶湯受入れ空間7に供給されると、溶湯はリーダーストリップ20と2つのロール1、2間で数秒以内に凝固し、次に圧延される。このとき、凝固した溶湯はリーダーストリップ20に接続され、次にリーダーストリップ20に沿ってロール間を通過することで薄板10が鋳造される。鋳造される薄板10は、ロール反発力(ローリング力)を発生させる。ロール反発力は、ロールの後方に配置されたロードセル(図示せず)によって検出される。
薄板鋳造が開始される前に、ロール1、2のギャップと同じ厚さの薄い鋼板がロール1、2からコイラ12にまで設置される。この鋼板は薄板鋳造の開始時にリーダーストリップ20に接続された凝固金属をコイラ12へ案内する役割をする。このとき、リーダーストリップ20の厚さは出来るだけ薄いことが好ましい。これは、リーダーストリップに接続された厚さの小さい凝固金属がロール1、2間を通過する際に、ロールに加えられる負荷が小さくなるからである。しかしながら、鋼板の厚さが過小であると、溶湯によって溶解される虞があることに注意すべきである。通常、溶湯が接続されるリーダーストリップ20には複数の小孔が設けられている。その結果、溶湯がリーダーストリップ20に接続された時、溶湯が迅速に凝固可能となる。
図3は、本発明による薄板鋳造が開始される時の主要データの例を示すグラフである。具体的には、図3(a)はストッパ5の位置と溶湯の高さを示すグラフであり、図3(b)はロール反発力RSFの大きさを示すグラフであり、図3(c)は薄板の鋳造速度を示すグラフであり、図3(d)はロールギャップの変化を示すグラフである。
ここで、図3を参照しながら薄板引抜き工程について説明する。図3(a)に示すように、引抜き工程は、鋳造準備ステップ、鋳造開始ステップ、ローリング力制御ステップ、厚さ制御ステップ、及び、正常制御ステップを有する。鋳造準備ステップでは、鋳造のための全ての準備が完了している。具体的には、所定のロールギャップが維持されるように、両ロール1、2間の位置制御g0が実施される。この場合、リーダーストリップ20がロール1と2の間に落ち込まないように、ロールギャップを所定のギャップ距離に維持しながら位置制御を行う。ロールのニップの上方に位置するリーダーストリップ20の長さをl0とすると、前述の長さを有するリーダーストリップがロールのニップを完全に通過する前に初期凝固が完了するようにリーダーストリップの長さを設定する必要がある。図3(a)から図3(d)に示すように、ストッパ5はタンディッシュ3のタンディッシュ孔6内に係止されており、鋳造準備ステップでは溶湯の高さは0である。また、ロール反発力RSFも0であり、ロールは動いていないので、鋳造速度も0mpmである。
鋳造開始ステップでは、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除され、これによって、タンディッシュ3に貯留されている溶湯がロール間の空間に供給される。図3(a)に示すように、鋳造開始ステップでストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除されると、ストッパ5の位置が上昇する。また、溶湯の高さも次第に高められる。この時、図3(d)に示すように、位置制御は所定のロールギャップが維持されるように実施される。両ロールは回転していないので、その結果、図3(c)のように、鋳造速度は0である。ローリング力は次第に増加する。
引き続き、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除された後で、ストッパ5が、溶融金属が注入される位置(ロッドオフセット;rod_offset)r0よりも高いか否が判定される。ストッパ5の位置がr0より高くなる時(t1)から、ロールが所定の速度、すなわち各ロールの初期起動速度v0で回転される(図3(c)を参照)。前記ロッドオフセットは、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6と完全に係止されている位置から最大値rMAXに到達する際に、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から実際に解除される時の高さである。言い換えれば、ストッパ5は、タンディッシュ3からの溶湯の流出を防ぐために十分な強い力で強固にタンディッシュ3のタンディッシュ孔6に係止されている。その結果、ストッパ5は機械的に撓んでいる。結局、タンディッシュ3のタンディッシュ孔は、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除された時にストッパ5の撓み現象が解消するまで閉鎖されている。
ストッパ5の位置がr0よりも高くなる時、ロール1、2間に予め配置されたリーダーストリップ20は、各ロールの回転速度と同一速度で下方に移動する。この時、ローリング力が次第に増大する。ロールのニップの上方にあるリーダーストリップ長さはl0なので、鋳造速度とロールギャップとは、長さl0を有するリーダーストリップがロールのニップを完全に通過する前に初期凝固が完了するように維持される必要がある。
次いで、最初にタンディッシュ3から排出された溶湯が、リーダーストリップ20に接続されながらロールの間で凝固し、ロールの間を通り、次に下方に移動する。凝固した金属は薄板状に形成される。薄板はリーダーストリップ20と共にロールの間を通過する。この時、ロール反発力(ローリング力)RSFが生成される。ロール反発力が負荷閾値f0よりも大きいか否かが判定される。
次いで、最初にタンディッシュ3から排出された溶湯が、リーダーストリップ20に接続されながらロールの間で凝固し、ロールの間を通り、次に下方に移動する。凝固した金属は薄板状に形成される。薄板はリーダーストリップ20と共にロールの間を通過する。この時、ロール反発力(ローリング力)RSFが生成される。ロール反発力が負荷閾値f0よりも大きいか否かが判定される。
図3(b)に示すように、ロール反発力が負荷閾値f0よりも大きくなる時点(t2)で、鋳造開始ステップがローリング力制御ステップへと切り換えられる。ストッパ5の位置がr0よりも高くなる時点t1からロール反発力が負荷閾値f0よりも大きくなる時点t2までの時間間隔をΔtとすると、v0は下記の等式v0=l0/Δtによって表される。上記の条件を満たすように事前にv0を算出し、設定しておく必要がある。ローリング力制御ステップでは、過凝固によるロールの損傷が効果的に防止されるように、ローリング力が所定の値に制御される。これと同時に、図3(c)に示すように、各ロールの回転が予め設定された加速度で加速される。図3(b)に示すように、ローリング力は、リーダーストリップ20が溶湯と共に凝固する時点で最大となる。溶湯が或る程度排出された時には、ストッパ5の位置が正常値に維持される。
ローリング力制御ステップでは、ローリング力が連続的に制御される。図3(c)に示すように、鋳造速度が目標値すなわち正常鋳造速度vtargetに到達すると(t3時点)、ローリング力制御ステップは厚さ制御ステップに切り換えられる。厚さ制御ステップでは、鋳造速度に対するローリング力(RSF)の比率が制御される。具体的には、厚さ制御に基づいて厚さが均一に維持される。同時に、鋳造速度の変化に基づいてローリング力が均一に維持される。図3(d)に示すように、厚さ制御ステップでは、最終目標厚さgnに向けて薄板の厚さが次第に変化させられる。薄板の厚さが最終目標厚さgnに到達し(t4時点)、溶湯の高さが正常に制御されている時、ローリング力制御ステップは正常制御ステップに切り換えられる。正常制御ステップでは、各ロールの偏心に対する厚さの偏りが補償されるが、これは、本発明の範囲外であるため、説明を省略する。
上述した通り、薄板鋳造工程に先立ってロール間にリーダーストリップが配置され、薄板鋳造工程が開始されると、タンディッシュ3から最初に排出された溶湯が凝固してリーダーストリップと接続され、引き続いて鋳造される薄板はコイラへと連続的に引抜かれる。このように、ツインロール式薄板鋳造装置によって製造される薄板は、ロールのニップからコイラ12まで引抜かれる。以上の説明から理解されるように、リーダーストリップを用いた鋳造開始制御は、もしも鋳造開始制御が正しく実施されなければ、薄板鋳造の全体が失敗になるので、非常に重要な工程である。
本発明では、前述の工程を首尾良く達成可能な薄板引抜き方法を提供する。先に詳細に解説したように、薄板鋳造工程の初期の段階にて、溶湯は安定的に凝固され、リーダーストリップに接続され、次に、コイラ12まで安全かつ確実に引抜かれる。
図4は、本発明による初期鋳造薄板の引抜き工程を示すフローチャートである。図4に示すように、鋳造準備ステップでは、初期ロールギャップg0の位置制御が実施され、ロールのニップ上にあるリーダーストリップの長さl0が維持される(S41)。このステップでは、ストッパ5はタンディッシュ3のタンディッシュ孔6に係止されている。
図4は、本発明による初期鋳造薄板の引抜き工程を示すフローチャートである。図4に示すように、鋳造準備ステップでは、初期ロールギャップg0の位置制御が実施され、ロールのニップ上にあるリーダーストリップの長さl0が維持される(S41)。このステップでは、ストッパ5はタンディッシュ3のタンディッシュ孔6に係止されている。
鋳造開始ステップ(S42)では、ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除される。ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除されると、タンディッシュ3に貯留されている溶湯がロール間の空間に供給される。この時にはロールギャップg0が維持されており、ロールは回転していない。ストッパ5がタンディッシュ3のタンディッシュ孔6から解除されると、ストッパ5の位置が溶融金属の排出される位置r0よりも高いか否かを判定され(S43)。ストッパ5の位置rがr0よりも大きい場合は、ロールは初期起動速度v0で回転させられる(S44)。前記ロールが回転すると、ロール間に配置されたリーダーストリップ20は、各ロールの回転速度v0と同じ速度で下方にゆっくりと移動する。この時、リーダーストリップ20の長さl0がロールのニップを完全に通過する前に初期凝固が完了するように条件を設定することが必要である。
薄板鋳造の工程が実施されると、ローリング力fが測定され、ローリング力fが負荷閾値f0よりも大きいか否かが判定される(S45)。ローリング力fが負荷閾値f0よりも大きい場合は、鋳造初期ステップがローリング力制御ステップに切り換えられ、鋳造速度が加速される(S46)。前記のローリング力制御ステップでは、過凝固によるロールへの損傷が防止されるように、ローリング力が制御される。
鋳造速度vが目標値すなわち正常鋳造速度vtargetに到達したか否かが判定される(S47)。上記のステップ(S47)にて、鋳造速度vがvtargetに到達したと判定された場合、ローリング力制御ステップは厚さ制御モードに切り換えられ、ロールギャップが制御される(S48)。薄板の厚さはロールギャップ制御により均一に維持される。同時に、鋳造速度の変化に基づいてローリング力が均一に維持されるように、鋳造速度に対するローリング力の比率が制御される。
鋳造速度vが目標値すなわち正常鋳造速度vtargetに到達したか否かが判定される(S47)。上記のステップ(S47)にて、鋳造速度vがvtargetに到達したと判定された場合、ローリング力制御ステップは厚さ制御モードに切り換えられ、ロールギャップが制御される(S48)。薄板の厚さはロールギャップ制御により均一に維持される。同時に、鋳造速度の変化に基づいてローリング力が均一に維持されるように、鋳造速度に対するローリング力の比率が制御される。
次いで、ロールギャップが最終目標厚さgnに到達したか否かが判定される(S49)。ロールギャップが最終目標厚さgnに到達している場合は、厚さ制御モードは、正常運転を実施するための正常運転ステップに切り換えられる。正常運転ステップでは、厚さの偏差を補償するために、ロール偏心制御が実施される。
上述した過程を経て、ツインロール薄板鋳造装置による薄板鋳造が、ロールのニップからコイラまで安全に引抜き可能となる。リーダーストリップがロールのニップ上に配置され、鋳造された薄板がコイラまで引抜かれる場合、鋳造工程にて薄板がエラーも無く安全に引抜かれるように、プロセスはストッパの位置、鋳造速度、ローリング力、及びロールギャップといった種々の条件に基づいて正確に制御される。
上述した過程を経て、ツインロール薄板鋳造装置による薄板鋳造が、ロールのニップからコイラまで安全に引抜き可能となる。リーダーストリップがロールのニップ上に配置され、鋳造された薄板がコイラまで引抜かれる場合、鋳造工程にて薄板がエラーも無く安全に引抜かれるように、プロセスはストッパの位置、鋳造速度、ローリング力、及びロールギャップといった種々の条件に基づいて正確に制御される。
以上のように添付図面を参照しつつ記された本発明の好適な実施形態の詳細説明は、専ら説明を目的としている。したがって、本発明の保護範囲は上記の詳細説明ではなく添付した特許請求の範囲によって決定されるものである。
以上の記載から明らかなように、本発明は、薄板鋳造工程の開始時に、初期鋳造される薄板をリーダーストリップを用いてコイラまで安全に引抜く方法を提供する。これによって、鋳造工程のみならず後続のプロセスも安全に実施される。
さらに、ロールが回転している間に溶湯が注入されるので、ロールに過負荷が加えられない。また、多くの機能は一つのアルゴリズムを基礎として実施されるので、薄板鋳造工程が経済的に実施される。
本発明の好適な実施形態は説明の目的で開示されているが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、添付された特許請求の範囲に開示された本発明の範囲を逸脱することなく、様々な修正、付加、及び置き換えが可能であることを理解するであろう。
Claims (4)
- ツインロール式薄板鋳造装置によって初期鋳造された薄板の引抜き方法において:
ロールのニップ上に配置された長さl0のリーダーストリップがロール間に落ち込まないようにロールギャップを維持するロールギャップ維持ステップ;
タンディッシュのタンディッシュ孔からストッパを解除して溶湯をロール間に注入させ、前記ストッパの位置が実際に溶湯が注入される位置(rod_offset)を超えると、前記ロールを各ロールの初期起動速度v0と同じ速度で回転させる鋳造開始ステップ;
溶湯が前記リーダーストリップに凝固してロール間を通過するとロール反発力(ローリング力)を検出し、前記ロール反発力が負荷閾値に到達すると鋳造速度を加速させる鋳造速度加速ステップ;及び
前記鋳造速度を検出し、前記鋳造速度が目標値である正常鋳造速度に到達すると前記鋳造速度を前記正常鋳造速度に維持する正常制御ステップ;を含むことを特徴とする方法。 - 前記リーダーストリップの長さl0は、前記リーダーストリップが前記ロールのニップを完全に通過する以前に前記初期凝固が完了するように設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記鋳造速度加速ステップは、前記ロール反発力(ローリング力)が前記負荷閾値に到達した場合にローリング力の制御を行うローリング力制御ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記初期起動速度v0は、等式v0=l0/Δt(Δt:鋳造工程が開始された時点からロール反発力が負荷閾値に到達する時点までの時間間隔)を満足するように予め設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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