JP2006510919A - 放射線防護用添加剤として使用する無鉛混合物 - Google Patents

放射線防護用添加剤として使用する無鉛混合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、a)ガドリニウムを少なくとも26重量%およびb)バリウム、インジウム、錫、ランタン、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンを包含する群の1種以上の元素、合金および/または化合物を含有する混合物に関する。本発明は、また、前記混合物の製造方法、前記混合物を放射線を遮蔽する目的および放射線を遮蔽する重合体材料を製造する目的で用いること、放射線を遮蔽するゴム、熱可塑性プラスチックおよびポリウレタンを製造する方法、放射線を遮蔽する重合体材料で構成させた製品に加えて前記材料で構成させた製品を製造する方法にも関する。

Description

本発明はa)ガドリニウムを少なくとも26重量%含有しかつb)バリウム、インジウム、錫、ランタン、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンから成る群の1種以上の元素、合金および/または化合物を含有する混合物、この混合物を製造する方法、この混合物を放射線防護物として用いること、この混合物を放射線防護用重合体物質(polymeric radiation protection substances)を製造する目的で用いること、放射線防護用のゴム、熱可塑性プラスチック材料およびポリウレタンを製造する方法、前記放射線防護用重合体物質から製品を製造する方法、そして前記放射線防護用重合体物質から製造した製品を提供する。
人々は数多くの源に由来する電離放射線に益々さらされるようになってきている。そのような放射線は高エネルギーの電磁放射線、特にX線またはガンマ放射線の形態で存在する。それを人が直接検出するのは不可能である。しかしながら、放射線の種類および暴露期間に応じて人の健康が害される可能性がある。
そのようなエネルギーが豊富な放射線の影響は意図的、例えば電離線を診断または治療用X線処置中に医学的に用いるか或は核医学、非破壊材料試験、放射測定、または放射性物質が入っている装置を用いた特殊な測定技術で用いる時などに起こり得るか、或は無意図的、例えば欠陥のある放射線放射体、例えば加速装置、電子顕微鏡、電子溶接プラント、電子管またはモニターなどを操作している時などに起こり得る。X線装置または他の電離放射線放出装置を操作している時、それを操作する人または第三者が無意図的に放射線の影響を受ける可能性もある。従って、その操作する人または第三者をそのような放射線から防護する目的でいろいろな予防措置が取られている。その上、多くの場合、この上に挙げた装置を操作するのは不可能か、又は操作可能なのは第三者が存在しない時のみである。また、多くの場合、その操作する人が放射線源から完全に離れるのも不可能でありかつまた実行不能である、と言うのは、その操作する人が当該装置を操作することができるのは前記装置または前記放射線源の直ぐ近くにいる時のみであるからである。このことは特にX線をX線診断およびX線治療で医学的に用いる時に当てはまり、その場合には、実際に放射線を当てる必要がある領域を除いて、そのような装置に対して構造的放射線防護手段を用いる必要がありかつその操作する人および/または患者を放射線から守る目的で人防護用装置を用いる必要がある。
典型的な放射線防護用材料には、平らな材料、特に鉛金属または鉛化合物または鉛混合物が入っている。X線およびガンマ放射線に対する防護でしばしば鉛およびこれの化合物が用いられる。鉛は低価格で入手可能であり、高い密度を有しかつまた高い原子番号を有する点で有利である。従って、それは電離放射線、例えば40から300keVの加速電位で生じるX線を良好に吸収する。鉛の欠点は、光電的効果が理由で電離放射線のエネルギーが低い時に鉛が示す減衰度(degree of attenuation)が比較的小さい点にある。鉛はまた毒物学的に問題のある特性も有する。それに加えて、鉛を含有する防護装置は非常に重い。
従って、電離放射線に関して鉛が示す遮蔽特性と同様に有効な遮蔽特性を示すが鉛よりも実質的に軽く、環境的により優しくかつ毒物学的により受け入れられる材料が非常に必要とされている。
ポリクロロプレンゴムが基になっていて金属化合物、例えば酸化鉛などを多量(80−87.3重量%)に含有する弾性ゴム様発泡体材料が特許文献1に記述されている。
天然ゴムもしくは合成ゴムで構成されていて鉛化合物を基礎材料100重量部当たり300重量部以上の割合で含有する鉛含有発泡材料が特許文献2に開示されている。
編ひも状基礎層と鉛含有ゴム弾性体層(これの少なくとも1つの表面が前記基礎層に接着している)で構成されている軟質材料が特許文献3に記述されている。前記基礎層は大きさが<200メッシュの鉛粒子を含有する。その鉛が前記材料の総重量の少なくとも65重量%を構成している。好適なゴム弾性材料はネオプレン(ポリクロロプレン)である。
重合体100部当たり酸化アンチモンを5から50部および硫酸バリウムを5から100部含有するエチレン/酢酸ビニルおよび/またはエチレン/アクリル酸エチル共重合体組成物がケーブル被覆材として特許文献4に開示されている。そのような組成物の欠点は、発癌性化合物であると分類分けされる酸化アンチモンの比率が高い点にある。
X線を吸収させる目的で鉛金属がポリ塩化ビニルの中に入っている組成物が特許文献5および6に記述されている。
放射線遮蔽用被覆組成物が特許文献7に記述されており、それは鉛または鉛化合物を共重合体の中に含有しており、それを可塑化ポリ塩化ビニルに付着させている。
ゴム弾性体マトリックスで構成されている放射線遮蔽用軟質材料が特許文献8に記述されており、それには充填材粒子が均一に分布している。前記充填材は電離放射線を吸収する金属と他の少なくとも1種の金属の混合物で構成されている。このケースでは鉛および鉛/アンチモン合金が用いられている。
電離放射線遮蔽剤が特許文献9に記述されており、それは水銀に浸漬しておいた布を鉛で被覆した形態で提供されており、それによって鉛のアマルガムが生じ、そのように布を被覆すると柔軟性が向上する。
放射線遮蔽用材料が特許文献10、11、12、13および14に開示されており、それらにもまた鉛を含有するメタアクリレートプラスチック材料が入っている。
放射線遮蔽用材料が特許文献15に開示されており、好適な態様における材料は、鉛、アクチニウム、ビスマス、金、水銀、ポロニウム、タリウム、トリウム、ウラン、イリジウム、オスミウム、白金、ルテニウム、タンタル、タングステン、臭素、モリブデン、ロジウム、ストロンチウムまたはジルコニウムととりわけセリウムまたはランタンの無機混合物である。このような混合物がエチレンとアクリル酸アルキル、メタアクリル酸アルキル、メタアクリル酸グリシジル、アクリル酸、メタアクリル酸の共重合体の中に70から93重量%、好適には実際に70から90重量%用いられている。好適な態様ではまた可塑剤も5から10重量%添加している。
ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリスチレンおよびこれらの共重合体に0.001から10重量%の量で使用可能なランタノイド化合物が特許文献16に記述されている。この資料では、X線またはガンマ放射線を完全に遮蔽することができるのは鉛化合物と組み合わせた時のみであることが明らかに指摘されている(コラム5の57から61行)。
特許文献17および18の両方で、高い原子番号を有する粉末状の金属をゴム弾性体に入れるX線吸収用充填材と呼んでおり、それらでは、特に錫金属を50−100重量%の高い比率にすることを示している。酸化ガドリウムに由来するガドリウムを少なくとも26重量%用いることは開示されていない。
X線遮蔽材料製造用組成物が特許文献19に記述されており、それは、粉末にしたタングステンが添加剤として添加されているシリコーンゴム弾性体で構成されている。
加速電位が約90kVから150kVの高エネルギーX線に関して鉛が示す遮蔽特性と同じ特性を有する材料が特許文献17および特許文献19に提供されているが、それは重量に関しては全く利点を示さない。そこに示されている発明に従う混合物が同じ防護効果を示し得る時の重量低下度合は50%以下である。
このように、公知方法の全部で、鉛もしくはアンチモンまたはこれらの化合物のいずれかが高濃度で用いられているか或は生態学的に受け入れられない物質、例えば水銀、ポロニウムまたはウランなど、および/または金属、例えばアンチモンなどの基本的比率が高い物質混合物が用いられている。しばしば、そのような公知方法で用いられた放射線防護用物質は加速電位が約90から150kVの高エネルギーX線を充分には遮蔽しない。
特開昭58−053828(K.Yamamoto) 特開昭57−141430 カナダ特許出願公開第815 609 特開昭61−228051 英国特許出願公開第1 603 654 英国特許出願公開第1 603 655 特開昭59−126296 英国特許出願公開第1 122 786 英国特許出願公開第954 593 JP−2360/1960 JP−9994/1978 JP−9995/1978 JP−9996/1978 JP−63310/1978 ヨーロッパ特許出願公開第371 699 米国特許第4 563 494号 ドイツ特許出願公開第199 55 192 ヨーロッパ特許出願公開第0 371 699 英国特許出願公開第943 174
本発明の目的は、X線またはガンマ放射線などの如き電離放射線を遮蔽する度合が鉛のそれよりも良好でありかつ全く鉛が入っていなくて従来技術およびまだ好適に用いられている鉛含有材料に比べて軽量で毒物学的に受け入れられる混合物を提供することにある。
1. 本目的を、
a)ガドリニウムを元素としておよび/または化合物に由来および/または合金に由来して少なくとも26重量%、
b)バリウム、インジウム、錫、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンから成る群から互いに独立して選択した1種以上の元素および/またはこれらの元素の合金および/または化合物を少なくとも10重量%、
含有する混合物を用いて達成するが、ここで、タングステンを存在させる場合にはタングステンの濃度を前記混合物の総量を基準にして少なくとも10重量%にする。
本混合物に、有利には、ビスマス、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムから成る群から互いに独立して選択した1種以上の元素および/またはこれらの元素の合金および/または化合物を含有する成分c)も0から64重量%存在させる。
本発明に従う混合物に含有させる錫の量を有利には多くて50重量%にする。
本発明に従う混合物に含める成分b)の元素および/または合金および/または化合物は補助的放射線減衰特徴(complementary radiation attenuating characteristic)を有利に約10から600keVで示す。
有利には、本発明に従う混合物のガドリニウム含有量を少なくとも35重量%およびタングステン含有量を少なくとも20重量%にする。
本発明に従う混合物が示す比密度は有利に4.0から13.0g/cmである。
本発明に従う混合物の中の粒子が示す平均粒子直径は有利に0.1から200μmの範囲である。
本発明に従う混合物に含める成分b)およびc)を有利には酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、タングステン酸塩、炭化物および硫化物から成る群から互いに独立して選択する。
本発明は、また、本発明に従う混合物を製造する方法も提供し、この方法では、前記混合物の成分を20から500℃の範囲の温度で乾燥させた後、ふるい分けしそして次に約5分から24時間混合する。
本発明は、また、本発明に従う混合物を放射線防護物(radiation protection)として用いることも提供する。
本発明に従う混合物を有利には放射線防護用重合体物質を製造する目的で用いる。
本発明は、また、本発明に従う混合物を含有させた放射線防護用重合体物質も提供する。
本発明に従う混合物を含有させた放射線防護用重合体物質に有利にはまた他の添加剤も含有させる。
本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質に含める重合体を有利にはゴム、熱可塑性プラスチック材料およびポリウレタンから成る群から選択する。
本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質の充填度(degree of filling)を有利には80重量%未満にする。
有利には、本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質の
α)ゴム、熱可塑性プラスチック材料またはポリウレタンの含有量を5から85重量%、
β)請求項1記載の混合物の含有量を10から80重量%、および
γ)他の添加剤の含有量を5から20重量%、
にする。
本発明は、また、本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質を製造する方法も提供し、この方法では、前記重合体を本発明に従う混合物と反応させる。
本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質を製造する方法は、有利に、前記重合体がゴムでありそしてそれを本発明に従う混合物と一緒にコンパウンド化する方法である。
本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質を製造する方法は、有利に、前記重合体が熱可塑性プラスチック材料でありそしてそれを本発明に従う混合物と一緒に混合する方法である。
本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質を製造する方法は、有利に、前記重合体がポリウレタンでありそして前記ポリウレタン用の出発材料を本発明に従う混合物と直接混合した後に重合させる方法である。
本発明は、また、ある製品を製造する方法も提供し、この方法では、本発明に従う混合物を含有させた放射線防護用重合体物質を用いる。
本発明は、また、ある製品を製造する方法を用いて入手可能な製品も提供し、この方法では、本発明に従う混合物を含有させた放射線防護用重合体物質を用いる。
本発明に従う混合物はガドリニウムを元素としておよび/または化合物および/または合金に由来して少なくとも26重量%含有する。本発明に従う混合物が含有するガドリウムの比率は好適には35から55重量%の範囲である。
本発明に従う混合物に含める成分b)は、バリウム、インジウム、錫、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンから成る群から互いに独立して選択した1種以上の元素、これらの元素の合金および/または化合物を少なくとも10重量%含有するが、タングステンを存在させる場合にはタングステンの濃度を本混合物の総量を基準にして少なくとも10重量%にする。10から300keVの範囲の放射線減衰特徴を示す元素、合金および/または化合物が好適である。特にバリウム、錫、タングステンおよびモリブデンが好適である。本発明に従う混合物に含める成分b)の比率を10から74重量%の範囲、好適には20から60重量%の範囲、特に好適には25から50重量%の範囲にする。錫の比率を本混合物全体の重量を基準にして好適には50重量%未満にする。
本発明に従う混合物に含める成分c)は、ビスマス、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムから成る群から互いに独立して選択した1種以上の元素、これらの元素の合金および/または化合物を含有する。好適には、ビスマス、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびユウロピウムの元素、合金および/または化合物を用いる。本発明に従う混合物に含める成分c)の比率を0から64重量%の範囲、好適には20から50重量%の範囲、特に好適には25から40重量%の範囲にする。
成分a)を好適には化合物の形態で用いる。特に好適な化合物は酸化物である。
成分c)を好適には化合物の形態で用いる。成分b)およびc)に好適な化合物は、挙げた元素の酸化物、炭酸塩、硫酸塩、水酸化物、タングステン酸塩、炭化物、硫化物またはハロゲン化物である。特に酸化物、硫酸塩およびタングステン酸塩が好適である。非常に特に好適には化合物である硫酸バリウム、酸化インジウムおよび酸化錫または金属である錫、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンを成分b)として用い、非常に特に好適には化合物である酸化ビスマス、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化プロメチウム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウムおよび酸化ルテチウムを成分c)として用いる。
本発明に従う混合物を製造する時、成分a)および成分b)の個々の成分を30から500℃の範囲の温度で乾燥させる。次に、この2種類の成分a)およびb)の個々の成分をメッシュサイズが3から125μmの範囲のふるいでふるい分けする。次に、その得た成分a)およびb)の成分を本分野の技術者に良く知られている混合装置、例えばプロペラ、ターボ、ブレード、トラフ、プラネタリー、アトリション、スクリュー、ローラー、遠心、向流、ジェット、ドラム、コニカル、タンブル、ロータリー、冷却、真空、連続流、重力、流動床および空気式などの混合装置で5分から24時間混合する。好適にはタンブル混合装置(tumble mixers)を用いる。本発明に従う混合物が示す比密度は4.0から13.0g/cmの範囲、好適には6.0から10g/cmの範囲である。また成分c)も含有させた混合物でも相当する手順を用いる。
加うるに、本発明に従う混合物にまた他の添加剤も存在させてもよい。他の添加剤は本分野の技術者に良く知られている添加剤、例えば紫外線吸収剤、可塑剤、ワックス、離型剤、抗酸化剤、熱安定剤、顔料、無機増量剤、染料ばかりでなく放射線を遮蔽する他の化合物などであると理解する。好適な添加剤は可塑剤、例えばエーテル、エーテル−チオエーテル、チオエーテル基を有するエステル、スルホネート、アジペート、(ポリ)フタレート、サイトレート、ホスフェートなどである。そのような添加剤を本発明に従う混合物に0から30重量%、好適には10から20重量%、特に好適には5から15重量%の比率で存在させてもよい。
本発明に従う混合物をX線およびガンマ放射線に対する遮蔽材(放射線防護物)として用いる。本発明に従う混合物を好適には10から600keV、好ましくは80から400keVの範囲を吸収させる目的で用いる。好適な態様では、本発明に従う混合物に含める成分の種類およびそれらの互いの比率によって、単一の吸収用元素、例えば鉛などに比べて、使用する吸収用材料の重量を50%低下させるか、或はさもなければ、本発明に従う混合物に特定の組成を持たせることで、本発明に従う混合物に含める吸収用元素、合金または化合物の重量を鉛の重量と同じにした場合に鉛当量(lead equivalent)よりも約150%高い吸収がもたらされるようにすることができる。鉛当量は、評価を受けさせる本混合物の重量と同じ重量の鉛が示す遮蔽能力であると理解する。成分b)としてタングステン、錫もしくは酸化錫またはこれらの混合物を好適には15から60重量%、特に好適には25から50重量%用いそして成分c)として酸化ビスマス、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリウムまたはこれらの混合物を好適には20から50重量%、特に好適には25から40重量%用いる。特別な態様では、錫の含有量を50重量%未満にしてタングステンの含有量を10重量%より高くする。
本発明に従う混合物をまた本分野の技術者に公知のあらゆる重合体に放射線防護物として導入することも可能である。好適な重合体は本分野の技術者に公知のあらゆるゴム、熱可塑性プラスチック材料およびポリウレタンである。
本発明に従う混合物はそのようなプラスチック成分と相溶すべきである、と言うのは、そのようなプラスチック成分と本発明に従う混合物の間に物理的相互作用が生じる可能性があり、そのような物理的相互作用が製造すべき放射線防護用重合体物質の特性に影響を与え得るからである。従って、例えば、酸化物の方が相当する金属よりも放射線防護用重合体物質の中に良好に分散する可能性があり、その結果として、本発明に従う混合物は放射線防護用重合体物質マトリックスの中により均一に分布し得るであろう。それによって、物理的特性、例えば破壊強度または耐引裂き性などがより良好になる。本発明に従う混合物に含める成分を粉末形態で用いそしてそれらを当該重合体の中に均一に分散させる。
本発明に従う混合物を当該重合体と混合する時または重合体を形成する原料の中に分散させる時、0.1から200μm、好適には0.5から100μmの平均粒子直径を用いる。
本発明に従う混合物を放射線防護用重合体物質の中に入れる比率は、遮蔽すべき放射線のエネルギーおよびまた本混合物と当該重合体の相溶性にも依存する。放射線防護用重合体物質の本発明に従う混合物の含有量を10から90重量%、好適には10から80重量%、特に好適には15から70重量%にする。
本発明に従う混合物を重合前の重合体用出発材料に添加してもよいか或はさもなければ後で当該重合体の中に混合してもよい。本発明に従う混合物をゴムおよび熱可塑性プラスチック材料に混合する場合にはそれを好適には重合後に混合する一方、ポリウレタンを重合体として用いて放射線防護用重合体物質を製造する場合には本発明に従う混合物を好適には重合直前の出発材料に添加する。本発明に従う混合物を重合後の重合体に混合する場合、本分野の技術者に良く知られている加工可能性、例えばコンパウンド化、溶融、冷プレス加工、熱プレス加工、カレンダー加工、射出成形、押出し加工、焼結またはトランスファ成形などで混合を実施する。本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質の調製は、その成分を溶融コンパウンド化(melt−compounding)または匹敵する工程に添加することで実施可能であり、この場合に用いる個々の工程は、ある程度ではあるが、製造すべき放射線防護用重合体物質および/または当該重合体が示す溶融特性(melt characteristics)に依存する。使用可能なコンパウンド化用装置の例は、2本ロールミル、バンバリーミキサー、ファレルミキサー、バスコンパウンダー(Buss compounders)、ゲリマット強力混合装置(Gelimat intensive mixers)および匹敵する混合装置である。本発明に従う混合物の調製は、また、その成分の全部を混合装置の中に一緒に入れる時にはバンバリーツインローターミキサー(Banbury twin rotor mixer)を用いることでも実施可能である。しかしながら、また、本発明に従う混合物を当該重合体の中に入れることで濃縮物またはマスターバッチを最初に調製しておき、そのような濃縮物に入れる組み合わせを高粘度用混合装置で調製するのも有利であり得る。次に、そのようにして得た放射線防護用重合体物質に更に加工および成形を押出し加工、カレンダー加工、圧縮成形または本分野の技術者に公知の他の加工可能性で受けさせることでシートを生じさせてもよい。
従って、本発明に従う混合物を含有する放射線防護用重合体物質を製造する方法には制限がなく、いろいろな方法を用いることができる。従って、本発明に従う混合物を当該重合体と混合する方法または本発明に従う混合物を重合体形成用原料の中に分散させそしてその重合体形成用原料を重合させる方法を用いてもよいか、或はそのような重合手順にある効果を与える目的で本発明に従う混合物を溶媒と混合または溶媒の中に懸濁させる方法を実施する。
本発明に従う混合物は特にX線およびガンマ放射線に対する遮蔽剤として有用である。本発明に従う混合物を用いて放射線防護用重合体物質を製造することができそしてその放射線防護用重合体物質を用いてエプロン、ハウジング、手術用手袋、間仕切り、および電離放射線を遮蔽するに適した他の品物を製造する。そのような特性は、特に、伝統的な材料に比べてより良好な防護が要求されるか或は要求される防護が同じである器具または個人用放射線装置に電離放射線に対抗する構造的放射線防護改善を与えるに重要であり、それと同時に、必要な防護装置の重量が伝統的な材料に比べて軽量でありかつ使用者に特に放射線防護および/または防護衣着用者の心地良さに関して重要な利点を与えるに重要である。本発明に従う混合物がエネルギーが10keVを超えるX線またはガンマ放射線に対して示す放射線防護(減衰係数)は、鉛または鉛化合物の使用重量を基準にすると鉛が示すそれよりも高い。従って、鉛に比べて吸収する放射線の量がより多いことから、より低い重量で同じ防護をもたらすか或は重量を同じにした時にもたらす防護がより大きい。そのような向上した減衰係数は特定のX線またはガンマエネルギー(波長)に関係しており、混合物の成分を特別に選択することで個々のエネルギースペクトルの各々に関して減衰係数を最適にすることができる。本発明に従う混合物は鉛金属よりも、鉛化合物よりもまたは1種類のみの元素で作られた他の吸収性材料よりも幅広い範囲の(電離)電磁スペクトルに渡って強力な減衰をもたらし、従って防護を与える。
本発明に従う混合物を本分野の技術者に公知の方法でゴムの中に混合することができる。表現「ゴム」は本分野の技術者に公知のあらゆるゴム弾性体を包含すると理解する。好適には、天然ゴム、ポリクロロプレン、アクリロニトリルゴム、エチレン/酢酸ビニル共重合体、水添アクリロニトリルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、エチレン/プロピレンゴムまたはエチレン/プロピレンターポリマー(EPDM)、イソブチレン/イソプレンゴムまたはハロゲン化イソプロピレン/イソプレンゴム、シリコーンゴム、またはそれらの互いの混合物、またはそれらと熱可塑性重合体、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの混合物を用いる。特に好適には、エチレン/酢酸ビニル共重合体[Levapren(商標)]、ポリクロロプレン[Baypren(商標)]、エチレン/プロピレンターポリマー、天然ゴムを用いる。そのようなゴムには本分野の技術者が通常用いる添加剤が入っている可能性がある。通常の添加剤には、特に、ポリクロロプレンゴムの場合の架橋系、例えば2から5重量部の酸化亜鉛、2から4重量部の3−メチル−チアゾリジン−チオン−2および0.5から1.5重量部のジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛などが含まれ、またはエチレン/酢酸ビニル共重合体の場合の4から7重量部のα,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼン[0から4重量部、好適には2から4重量部の活性化剤、例えばシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリルまたはN,N’−m−フェニレンジマレイン酸イミドとの組み合わせ]、または天然ゴムの場合の0.5から2.5重量部のベンゾチアジル−2−シクロヘキシルスルフェンアミド、0から1.5重量部のテトラメチルチウラムジスルフィドまたは0から1.5重量部のジメチルジフェニルチウラムジスルフィドと1から1.3重量部の硫黄が含まれると理解する。抗老化剤は、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−1−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、スチレン化ジフェニルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体またはスチレン化フェノールなどの如き材料(1から3重量部の濃度)であると理解する。不活性および活性充填材は、カーボンブラック、いろいろな活性およびいろいろな表面積を有するシリカ、またはチョーク、カオリンまたは粘土(0から60重量部)、無機染料、例えば二酸化チタンまたは酸化鉄など(1から5重量部)、加工助剤、例えば脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール(0から5重量部の濃度)、安定剤、例えば2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)など(0.5から3重量部)の如き添加剤と理解する。一般的には、スルフェンアミドの種類の促進剤、例えばN−シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)、ベンゾチアジル−2−スルフェノモリホリド(MBS)、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(DCBS)、メルカプト系促進剤、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛2−メルカプトベンゾチアゾール(ZMBT)、ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)など、チウラム、例えばテトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)など、ジチオカルバメート、例えばジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDEC)、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛(ZEPC)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(ZBEC)など、またはグアニジン、例えばジフェニルグアニジン(DPG)などを硫黄と一緒に用いてもよい。使用可能なパーオキサイド系架橋剤は、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキセン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−バレレート、1,1−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの如き物質(2から7重量部の濃度)であり、これらを単独または2から4重量部の活性化剤、例えばシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、N,N’−m−フェニレンジマレイン酸イミドまたはトリメチロールプロパンのトリメタアクリレートなどと組み合わせて用いる。
混合装置(コンパウンダー/ローラー)を用いて、本発明に従う混合物を前以て素練りしておいたゴムに当該重合体材料の重量の6倍以下の量で10から15分以内に添加した後に他の通常の充填材、可塑剤、加工助剤、架橋系および安定剤を添加してもよい(これらを3から5分以内に添加する)。
本混合物のさらなる加工を本分野の技術者に公知の加工方法、例えばカレンダー加工などで実施してもよい。また、本分野の技術者に公知の方法、例えば成形手順後の加硫などを用いて、要求される重合体マトリックスの架橋も実施する。
適切な熱可塑性プラスチック材料は、本分野の技術者に公知のあらゆる熱可塑性プラスチック材料である。好適には、ポリアルキレンテレフタレート、芳香族ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)グラフト共重合体、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンなど、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリエーテルおよびポリエーテルケトンなどを用いることができ、それらを個別またはいろいろな重合体の混合物として用いてもよい。特に好適には、ポリアミド−6、例えばDurethen(商標)B315など、ABSプラスチック、例えばLustran(商標)ABS M 203 FCなど、ポリカーボネート、例えばMakrolon(商標)Rx 1805またはMakrolon(商標)2808など、ポリブチレンテレフタレート、例えばPocan(商標)B 1300など、熱可塑性ポリウレタン、例えばDesmopan(商標)385またはDesmopan(商標)786などを用いる。
ポリアミドの合成は非常に多様な構成ブロックを用いて多様な方法で実施可能であり、特殊な用途では、単独または加工助剤、安定剤、アロイ用重合体パートナー(polymeric alloying partners)、例えばゴム弾性体など、またはまた補強用材料、例えば鉱物性充填材またはガラス繊維などと組み合わせて混合することで、調整した特殊な特性組み合わせを有する材料を生じさせることができる。また、他の重合体、例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはABSなどをある比率で一緒に用いた混合物も適切である。ポリアミドが示す特性、例えば補強ポリアミドが示す耐衝撃性に関する特性などをゴム弾性体の添加で向上させることができる。そのような可能な組み合わせは多数であることから非常に多様な特性、例えば低温耐衝撃性または易流動性などを持たせた非常に多種多様な製品を製造することができる。
ポリアミドの製造では数多くの手順が知られており、必要な最終製品に応じて得ようとする分子量を調整する目的でいろいろな構成ブロック単量体またはいろいろな連鎖移動剤が使用されるか、或は後に意図する後処理に適した反応性基、例えばアミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシレート、カルボン酸クロライドおよび/またはカルボン酸無水物基などを有する単量体が使用される。
技術的に関連したポリアミド製造方法は例外無く溶融状態の重縮合が基になっている。これに関連して、また、ラクタムの加水分解重合も重縮合方法であると理解する。
好適なポリアミドは、ジアミンおよびジカルボン酸および/または環員数が少なくとも5のラクタムまたは相当するアミノ酸から出発して製造可能な部分結晶性ポリアミドである。
適切な出発製品は脂肪族および/または芳香族ジカルボン酸、例えばアジピン酸、2,2,4−および2,4,4−トリメチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸など、脂肪族および/または芳香族ジアミン、例えばヘキサメチレンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、異性体ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ビス−アミノメチルシクロヘキサン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミンなど、アミノカルボン酸、例えばアミノカプロン酸など、または相当するラクタムである。この上に挙げた単量体の数種から作られたコポリアミドも含まれる。
特に好適にはカプロラクタム、非常に特に好適にはε−カプロラクタムを用いる。
その上、大部分がポリアミド−6(PA6)、ポリアミド6,6(PA66)および他の脂肪族および/または芳香族ポリアミドおよび/またはコポリアミド(重合体鎖の中のポリアミド基にメチレン基が3から11個存在する)が基になっているコンパウンドが特に適切である。
使用するポリアミドは、また、他のポリアミドおよび/またはさらなる重合体との混合物としても使用可能である。
加うるに、成形用ポリアミド組成物にまた難燃剤、例えば燐化合物、有機ハロゲン化合物、窒素化合物および/または水酸化マグネシウム、安定剤、加工助剤、例えば滑剤、核形成剤、安定剤、耐衝撃性向上剤、例えばゴムまたはポリオレフィンなどを含有させることも可能であるが、但しそれらが使用するレーザーの波長領域にあまりにも強い吸収を持たないことを条件とする。
ガラス繊維以外の適切な繊維状補強剤はアラミド繊維、鉱物繊維およびホイスカーである。挙げることができる適切な鉱物系充填材は、例えば炭酸カルシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、雲母、フッ素被覆雲母、ウォラストナイト、タルクおよびカオリンなどである。物理的特性を向上させる目的で、そのような繊維状補強剤および鉱物系充填材に表面処理を受けさせることも可能である。
そのようなエネルギーを吸収する無機添加剤および充填材の添加は、ポリアミドをもたらす単量体を重合させる前、重合中または重合後に実施可能である。そのような充填材の添加を重合後に実施する場合、好適には、押出し加工機中のポリアミド溶融物に添加することでそれを実施する。そのような充填材の添加を重合前または重合中に実施する場合、処理を1から50重量%の水の存在下で実施する段階を重合に含めてもよい。
そのような充填材を、添加中、成形用組成物に最終的に存在する粒径を有する粒子として存在させてもよい。別法として、そのような充填材を前駆体の形態(これから成形用組成物に最終的に存在する粒子が生じるのは添加または混合過程中のみである)で添加することも可能である。
適切な耐火または難燃剤は、例えばドイツ特許出願公開第3 713 746号の5頁の40行から6頁の1行およびヨーロッパ特許出願公開第299 444号の14頁11行から12行に記述されている赤燐、臭素置換ジフェニルもしくはジフェニルエーテル(三酸化アンチモンおよび塩素置換環状脂肪族炭化水素との組み合わせ)[Occidental Chemical Co.のDechlorane(商標)plus、密度が1.8g/cmで融点(分解を伴う)が350℃]、ドイツ特許出願公開第2 703 419号のコラム4の8行からコラム3の68行に記述されている臭素置換スチレンオリゴマー、およびo−、m−および/またはp−臭素置換ポリスチレン[例えばAlbemarle Corp.のPyro−Chek 68(商標)、比密度が2.1g/cmで臭素含有量が少なくとも66重量%でTが195℃で融点が265℃]などである。
この上に挙げたハロゲン化合物への相乗剤として、例えば亜鉛化合物または酸化鉄が用いられる。
他の代替として、メラミン塩が難燃剤、特に補強されていないポリアミド用の難燃剤として特に適することが確かめられている。
加うるに、水酸化マグネシウムも長年に渡ってポリアミド用難燃剤として認識されている。
成形用ポリアミド組成物にはガラス繊維以外に追加的ゴム弾性重合体も入っている可能性があり、それらはしばしばまた耐衝撃性向上剤、ゴム弾性体またはゴムとも呼ばれる。
部分芳香族ポリエステルを好適なさらなる熱可塑性プラスチック材料として用いる。部分芳香族ポリエステルは芳香族繰り返し単位に加えてまた脂肪族繰り返し単位も含有するポリエステルであると理解する。そのようなポリエステルを好適にはポリアルキリデンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートの誘導体から成る群から選択する。そのようなポリエステルを特に好適にはポリブチレンテレフタレートの誘導体から成る群から選択する。
好適なポリアルキレンテレフタレートを次のいくつかのパラグラフの中により詳細に記述する。
用いるポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸もしくはこれらの反応性誘導体、例えばジメチルエステルもしくは無水物などと脂肪族、環状脂肪族もしくは芳香脂肪族ジオールの反応生成物、およびこのような反応生成物の混合物である。
好適なポリアルキレンテレフタレートの製造は、テレフタル酸またはこれの反応性誘導体と炭素原子数が2から10の脂肪族もしくは環状脂肪族ジオールを用いて公知方法で実施可能である(Kunststoff−Handbuch、VIII巻、695頁以降、Karl−Hanser−Verlag、Munich、1973)。
好適なポリアルキレンテレフタレートは、テレフタレートをジカルボン酸のモル量を基準にして少なくとも80、好適には90モル%含有しかつエチレングリコールおよび/またはプロパンジオール−1,3および/またはブタンジオール−1,4の残基をジオール成分のモル量を基準にして少なくとも80、好適には少なくとも90モル%含有する。
好適なポリアルキレンテレフタレートは、テレフタレートに加えて、炭素原子数が8から14の他の芳香族ジカルボン酸または炭素原子数が4から12の脂肪族ジカルボン酸に由来する残基、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸またはシクロヘキサンジ酢酸などに由来する残基を20モル%以下の量で含有し得る。
好適なポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコールまたはプロパンジオール−1,3またはブタンジオール−1,4の残基に加えて、ドイツ特許出願公開第25 07 674号の4頁の11行から4頁の16行、ドイツ特許出願公開第25 07 776号の4頁の11行から4頁の16行、ドイツ特許出願公開第27 15 932号の6頁の25行から9頁の12行に記述されているように、炭素原子数が3から12の他の脂肪族ジオールまたは炭素原子数が6から21の環状脂肪族ジオール、例えばプロパンジオール−1,3、2−エチルプロパンジオール−1,3、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール−1,5、ヘキサンジオール−1,6、シクロヘキサンジメタノール−1,4、3−メチルペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3および1,6、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2−ジエチル−プロパンジオール−1,3、ヘキサンジオール−2,5、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシ−フェニル)−プロパンなどに由来する残基を20モル%以下の量で含有し得る。
ドイツ特許出願公開第19 00 270号の4頁の16行から5頁の4行および米国特許第3 692 744号のコラム2の31行からコラム2の49行に記述されているように、そのようなポリアルキレンテレフタレートに三価もしくは四価アルコールまたは三塩基性もしくは四塩基性カルボン酸を比較的少量組み込むことで分枝させることも可能である。好適な分枝剤の例はトリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタンおよび−プロパンおよびペンタエリスリトールである。
用いる分枝剤の量を酸成分を基準にして1モル%以下にすることが推奨される。
特に、テレフタル酸およびこれの反応性誘導体、例えばこれのジアルキルエステルなどとエチレングリコールおよび/またはプロパンジオール−1,3および/またはブタンジオール−1,4のみから作られたポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレンおよびポリブチレンテレフタレート)およびこのようなポリアルキレンテレフタレートの混合物が好適である。
好適なポリアルキレンテレフタレートは、また、この上に挙げた酸成分の中の少なくとも2種および/またはこの上に挙げたアルコール成分の中の少なくとも2種を用いて作られたコポリエステルであり、特に好適なコポリエステルはポリ−(エチレングリコール/ブタンジオール−1,4)−テレフタレートである。
そのようなポリアルキレンテレフタレートが示す固有粘度は、各々25℃のフェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1の重量部)中で測定して一般に約0.4から1.5、好適には0.5から1.3である。
その上、前記部分芳香族ポリエステルは添加剤、例えば充填材および補強剤、例えばガラス繊維または鉱物系充填材など、難燃剤、加工助剤、安定剤、流動助長剤、帯電防止剤および他の通常の添加剤などを含有している可能性がある。
本発明に従う成形用組成物に添加可能な繊維状または粒状充填材および補強用物質は、ガラス繊維、ガラス球(beads)、ガラス布、ガラスマット、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維、天然繊維、非晶質シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、長石、雲母、ケイ酸塩、石英、タルク、カオリン、ウォラストナイトなどであり、これらはまた表面処理を受けていてもよい。好適な補強用物質は市販のガラス繊維である。そのようなガラス繊維の繊維直径は一般に8から18μmであり、それを無限の繊維(infinite fibers)または切断または製粉されたガラス繊維として添加してもよく、ここで、そのような繊維に適切なサイズ系およびシランが基になった結合剤または結合剤系を与えておくことも可能である。
また、針形状の鉱物系充填材も適切である。針形状の鉱物系充填材は、本発明の意味で、非常に顕著な針形状の構造を有する鉱物系充填材であると理解する。例として、針形状のウォラストナイトを挙げることができる。そのような鉱物の長さ/直径(L/D)比は好適には8:1から35:1、好ましくは8:1から11:1である。そのような鉱物系充填材に場合により表面処理を受けさせておくことも可能である。
成形用ポリエステル組成物の充填材および/または補強用物質の含有量を好適には0から50重量部、好ましくは0から40、特に10から30重量部にする。また、充填材も補強用物質も入っていない成形用ポリエステル組成物を用いることも可能である。
適切な難燃剤は市販の有機化合物もしくはハロゲン化合物であり、それらを相乗剤または市販の窒素化合物または有機/無機燐化合物と一緒に用いる。また、ドイツ特許出願公開第4 236 122号の2頁の46行から50行に記述されているように、鉱物系難燃添加剤、例えば水酸化マグネシウムまたは炭酸Ca−Mg水和物なども使用可能である。ハロゲン含有、特に臭素置換および塩素置換化合物として下記を例として挙げることができる:エチレン−1,2−ビス−テトラブロモフタルイミド、エポキシ化テトラブロモ−ビスフェノール−A樹脂、テトラブロモビスフェノール−Aのオリゴカーボネート、テトラクロロビスフェノール−Aのオリゴカーボネート、ペンタブロモポリアクリレート、臭素置換ポリスチレン。適切な有機燐化合物はWO 98/17720の7頁の26行から11頁の11行に記述されている燐化合物、例えばトリフェニルホスフェート(TPP)、レゾルシノール−ビス−(ジフェニルホスフェート)(RDP)[オリゴマーを包含]およびビスフェノール−A−ビス−ジフェニルホスフェート(BDP)[オリゴマーを包含]、メラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェートおよびこれらの混合物である。適切な窒素化合物は、特に、メラミンおよびメラミンシアヌレートである。適切な相乗剤はアンチモン化合物、特に三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモンなど、亜鉛化合物、錫化合物、例えば錫の錫酸塩およびホウ酸塩などである。また、炭素を生じる物(carbon−producers)およびテトラフルオロエチレン重合体も添加可能である。
部分芳香族ポリエステルにまた通常の添加剤、例えば熱分解を防止する作用剤、熱架橋を防止する作用剤、紫外光による損傷を防止する作用剤、可塑剤、滑剤および離型剤、核形成剤および場合により他の安定剤などを含有させることも可能である。
そのような成形用部分芳香族組成物の調製では、個々の成分を公知様式で混合しそして通常の装置、例えば内部コンパウンダー、押出し加工機、2軸スクリューなどを用いた溶融コンパウンド化または溶融押出し加工を200℃から330℃の温度で行うことで調製を実施する。その溶融コンパウンド化または溶融押出し加工段階中に他の添加剤、例えば補強用物質、安定剤、滑剤および離型剤、核形成剤および他の添加剤などを添加してもよい。
挙げることができる酸化抑制剤および熱安定剤の例は、立体障害フェノールおよび/またはホスファイト、ヒドロキノン、芳香族第二級アミン、例えばジフェニルアミンなど、これらの群のいろいろな置換代替物およびこれらの混合物(成形用熱可塑性プラスチック組成物の重量を基準にして1重量%以下の濃度)である。
挙げることができる紫外線安定剤(使用量は一般に成形用組成物を基準にして2重量%以下である)は、いろいろな置換レゾルシノール類、サリシレート類、シンナメート類、ベンゾトリアゾール類、ヒドロキシフェニルトリアジン類およびベンゾフェノン類である。
他の無機顔料、例えば二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄およびカーボンブラックなど、さらなる有機顔料、例えばフタロシアニン、キナクリドン、ペリレンなど、および染料、例えばニグロシンおよびアントラキノンなどを着色剤として添加してもよいばかりでなく、他の着色剤も使用するレーザーの領域に吸収を持たない限り添加可能である。さもなければ、それらの使用量を当該レーザー光を少なくともある程度透過し得るほどの少量のみにすべきである。
フェニルホスフィン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素など、好適にはタルクを核形成剤として用いてもよい。
滑剤および離型剤(これの使用量は一般に1重量%以下である)は、好適には、エステルワックス、テトラステアリン酸ペンタエリスリチル(PETS)、長鎖脂肪酸(例えばステアリン酸またはベヘン酸)、それらの塩、例えばステアリン酸Caおよび/またはZnなど、およびアミド誘導体、例えばエチレン−ビス−ステアリルアミドなど、モンタナワックスおよび低分子量のポリエチレンもしくはポリプロピレンワックスである。
挙げることができる可塑剤の例は、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジル、高沸点の炭化水素(沸点>250℃)、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミドである。
特に、ゴム弾性重合体(また耐衝撃性向上剤、ゴム弾性体またはゴムとしても知られる)の追加的使用が好適である。
ゴム弾性重合体は、2種以上の単量体、例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、およびアルコール成分の炭素原子数が1から18のアクリル酸エステルもしくはメタアクリル酸エステルなどから作られた共重合体である。好適なグラフト共重合体は、スチレンおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはアクリル酸アルキルもしくはメタアクリル酸アルキルをグラフト化させた(grafted with)ポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合体およびアクリレートゴムである。
そのような種類の重合体はHouben−Weyl、Methoden der organischen Chemie、14巻/1(Georg−Thieme−Verlag)、Stuttgart、1961、392から406頁およびC.B.Bucknallの研究論文、「Toughened Plastics」(Applied Science Publishers)、ロンドン、1977、66から106頁に記述されている。
明らかに、また、そのような種類のゴムの混合物も使用可能である。
適切な着色剤は、有機もしくは無機いずれかの顔料および/または染料である。また、カーボンブラックも顔料混合物の任意成分である。場合により、また、そのような顔料/染料および/またはカーボンブラックをバッチ(batch)として用いることも可能である。
挙げることができる無機顔料は、リトポン、二酸化チタン(アナターゼ、ルチル)、酸化亜鉛、硫化亜鉛、金属酸化物、例えばベルリンブルー、酸化クロム、酸化鉄、コバルトブルー、コバルト−クロムブルー、コバルト−ニッケルグレー、マンガンブルー、マンガンバイオレット、モリブレートオレンジ、モリブレートレッド、ニッケル−アンチモンチタネート、ウルトラマリンブルーばかりでなくケイ酸ジルコニウム、ジルコニウム−バナジウムブルー、ジルコニウム−プラセオジムイエローなどである。
挙げることができる有機顔料は、アントラキノン、アゾ、アゾメチン、ベンズアントロン、キナクリドン、キノフタロン、ジオキサジン、フラバントロン、インダントロン、イソインドリン、イソインドリノン、メチン、ペリノン、ペリレン、フタロシアニン、ピラントロン、ピロロピロール、チオインジゴ顔料および金属錯体、例えばアゾ、アゾメチン、メチン染料などの金属錯体、またはアゾ化合物の金属塩である。
重合体に可溶な適切な染料は、例えば分散染料、例えばアントラキノン系列の分散染料、例えばアルキルアミノ、アミノ、アリールアミノ、シクロヘキシルアミノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアミノまたはフェニルメルカプトアントラキノンなどばかりでなくアゾ染料の金属錯体、特にモノアゾ染料の1:2クロムもしくはコバルト錯体ばかりでなく蛍光染料、例えばベンズチアゾール、クマリン、オキサリンまたはチアゾン系列から作られた蛍光染料などである。
重合体に可溶な染料をまた充填材および/または顔料、特に無機顔料、例えば二酸化チタンなどと組み合わせて用いることも可能である。
本発明に従い、顔料および/または重合体に可溶な染料を用いることができる。
適切な顔料用添加剤は、例えば炭素原子数が少なくとも12の脂肪酸、例えばべへン酸またはステアリン酸など、それらのアミド、塩またはエステル、例えばステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛またはベヘン酸マグネシウムばかりでなく第四級アンモニウム化合物、例えばトリ−(C−C)−アルキルベンジルアンモニウム塩など、ワックス、例えばポリエチレンワックスなど、樹脂酸、例えばアビエチン酸など、ロジン(colophonium)石鹸、水添または二量化したロジン、C12−C18−パラフィンジスルホン酸またはアルキルフェノールなどである。
また、金属含有顔料、例えば無機顔料およびアゾ、アゾメチンもしくはメチン染料、アゾメチン、キナクリドン、ジオキサジン、イソインドリン、イソインドリノン、ペリレン、フタロシアニン、ピロロピロールおよびチオインジゴ着色剤の金属錯体、およびバナジン酸ビスマスなども適切である。
熱可塑性プラスチック材料は、エチレン系不飽和単量体のホモ重合体または共重合体、および二官能反応性化合物の重縮合物であり得る。また、いろいろな重合体の混合物も適切である。
特に、加工された状態で結晶性領域を全く含有しない、従って完全に非晶質の重合体が適切である。
この場合の「非晶質」は、L.H.Sperling:Introduction to Physical Polymer Science、J.Wiley & Sons、1986、123頁に記述されている重合体状態であると理解する。
1種以上のエチレン系不飽和単量体から作られたホモ重合体および共重合体(「ビニル重合体」)の例は、単量体であるエチレン、プロピレン、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、o−および/またはm−および/またはp−置換スチレン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、メタアクリル酸メチル、無水マレイン酸、N−置換マレイン酸イミド、クロロプレン、ブタジエン−1,3、イソプレン、アクリル酸C−C18−アルキルおよびメタアクリル酸C−C18−アルキルから作られたそれらである。
特に下記が適切である:
− ゴムを含有しないビニル重合体(A.1)
− ゴムを含有するビニル重合体、例えばビニル単量体をゴムにグラフト化させたグラフト重合体(A.2)
− ゴムを含有しないビニル重合体(A.1)とゴムを含有するビニル重合体(A.2)の混合物。
好適なビニル重合体A.1は、一方のスチレン、α−メチルスチレン、オルソ−および/またはメタ−および/またはパラ−置換スチレンまたはこのような単量体の混合物(A.1.1)と他方のアクリロニトリル、メタアクリロニトリル、メタアクリル酸メチル、無水マレイン酸、N−置換マレイン酸イミドまたはこのような単量体の混合物(A.1.2)から作られた共重合体である。
そのような共重合体は好適にはA.1.1を50から98重量%とA.1.2を50から2重量%含有する。
特に好適な共重合体A.1は、スチレンとアクリロニトリルと場合により更にメタアクリル酸メチルから作られた共重合体、α−メチルスチレンとアクリロニトリルと場合により更にメタアクリル酸メチルから作られた共重合体、またはスチレンとα−メチルスチレンとアクリロニトリルと場合により更にメタアクリル酸メチルから作られた共重合体である。
最も良く知られている共重合体はスチレン/アクリロニトリル共重合体であり、これらの製造はラジカル重合、特に乳化、懸濁、溶液または塊状重合で実施可能である。共重合体A.1の分子量Mw(光散乱または沈降で測定された重量平均)は好適には15000から200000である。
更に特に好適な共重合体A.1は、スチレンと無水マレイン酸から作られたランダム構造の共重合体であり、これの製造は、相当する単量体を用いて、例えば連続塊状もしくは溶液重合(転化率は完全ではない)などで実施可能である。その組成は幅広い範囲で多様であり得る。それらは無水マレイン酸に由来する繰り返し単位を好適には5から25重量%含有する。
そのような重合体に、スチレンの代わりに、また、o−および/またはm−および/またはp−置換スチレン、例えばp−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、および他の置換スチレン、例えばα−メチルスチレンなどを含有させることも可能である。
ゴムを含有するビニル重合体A.2には、例えばゴム弾性特性を有するグラフト共重合体が含まれ、これらは下記の単量体の中の少なくとも2種類を用いて実質的に入手可能である:クロロプレン、ブタジエン−1,3、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸C−C18−アルキルおよびメタアクリル酸C−C18−アルキル。そのような重合体は「Methoden der Organischen Chemie」(Houben−Weyl)、14/1巻、Georg−Thieme−Verlag、Stuttgart、1961、393−406頁およびC.B.Bucknall、「Toughened Plastics」、Appl.Science Publishers、ロンドン、1977、66から106頁に記述されている。好適な重合体A.2は部分的に架橋している重合体であり、これが有するゲル含有量は20重量%以上、好適には40重量%以上、特に60重量%以上である。
好適なゴム様ビニル重合体A.2は、
A.2.1
A.2.1.1 スチレン、α−メチルスチレン、オルソ−、メタ−および/またはパラ−またはハロゲノスチレン、またはオルソ−、メタ−および/またはパラ−メチルスチレン、メタアクリル酸メチルまたはこのような化合物の混合物が50から95重量部で
A.2.1.2 アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、メタアクリル酸メチル、無水マレイン酸、C−C−アルキルもしくはフェニル−N−置換マレイン酸イミドまたはこのような化合物の混合物が5から50重量部、
の混合物を5から95、好適には30から80重量部用いてこれらを
A.2.2 ガラス転移温度が−10℃未満のゴム重合体(5から95、好適な20から70重量部)
にグラフト化させたグラフト共重合体である。
好適なグラフト共重合体A.2は、例えばスチレンおよび/またはアクリロニトリルおよび/またはアクリル酸アルキルまたはメタアクリル酸アルキルをグラフト化させたポリブタジエン、ブタジエン/スチレン共重合体およびアクリレートゴム、およびまたドイツ特許出願公開第1 694 173号の2頁の32行から4頁の10行に記述されている種類の共重合体、ドイツ特許出願公開第2 348 377号の4頁の14行から5頁の2行に記述されているようにアクリル酸アルキルまたはメタアクリル酸アルキル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンおよび/またはアルキルスチレンをグラフト化させたポリブタジエン、ブタジエン/スチレンもしくはブタジエン/アクリロニトリル共重合体、ポリイソブテンまたはポリイソプレンなどである。
特に好適な重合体A.2は、ドイツ特許出願公開第2 035 390号の2頁の15行から3頁の6行およびドイツ特許出願公開第2 248 242号の11頁の3行から13頁の17行に記述されている如きABS重合体である。
特に好適なグラフト共重合体A.2は、
α. アクリレートもしくはメタアクリレートを10から70、好適には15から50、特に20から40重量%(グラフト共重合体A.2を基準)を用いるか、或はアクリロニトリル、アクリレートもしくはメタアクリレートが10から50、好適には20から35重量%(混合物を基準)でスチレンが50から90、好適には65から80重量%(混合物を基準)の混合物(この混合物はアクリロニトリルとアクリレートもしくはメタアクリレートとスチレンの混合物である)を10から70、好適には15から50、特に20から40重量%用いて[グラフトカバリング(graft covering)A.2.1として]、これを
β. ブタジエン基を少なくとも50重量%(βを基準)含有するブタジエン重合体を30から90、好適には50から85、特に60から80重量%(グラフト重合体A.2を基準)の量[グラフト基質A.2.2として]
の上にグラフト重合させることで入手可能であり、ここで、前記グラフト基質βのゲル含有量を好適には少なくとも40重量%(トルエン中で測定)にし、グラフト化度Gを好適には0.15から0.55にし、かつグラフト重合体A.2が有する平均粒子直径d50が0.05から2μm、好適には0.1から0.6μmであるようにする。
アクリレートおよびメタアクリレートαは、アクリル酸もしくはメタアクリル酸と炭素原子数が1から18の一価アルコールのエステルである。特に、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチルおよびメタアクリル酸t−ブチルが好適である。
ブタジエン重合体βに、ブタジエン基以外に、他のエチレン系不飽和単量体、例えばスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸もしくはメタアクリル酸のC−C−アルキルエステル(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル)、ビニルエステルおよび/またはビニルエーテルに由来する基も50重量%以下(βを基準)の量で含有させてもよい。ポリブタジエンが好適である。
グラフト重合中、公知の如く、グラフト単量体がグラフト基質上に完全に重合することはないが、しかしながら、グラフト重合体A.2は、グラフト基質の存在下でグラフト重合することで得られる生成物を含有する。
グラフト度Gは、グラフト基質に対するグラフト化したグラフト単量体の重量比(無次元数)である。
平均粒子直径d50は、粒子の各50%が上方および下方に存在する直径である。これは超遠心分離測定で測定可能である[W.Scholtan、H.Lange、Kolloid,Z.およびZ.Polymere 250(1972)、782から796頁]。
特に好適なさらなる重合体A.2は、
τ. ガラス転移温度が−20℃未満のアクリレートゴムをグラフト基質A.2.2として20から90重量%(A.2を基準)用い、かつ
ε. 少なくとも1種の重合性エチレン系不飽和単量体[これをτの存在無しに用いて製造したホモ重合体または共重合体1種または2種以上が示すガラス転移温度は25℃を超える]をグラフト単量体A.2.1として10から80重量%(A.2を基準)用いて、
作られたグラフト共重合体である。
重合体A.2の中のアクリレートゴムτは、好適には、アクリル酸アルキルを場合により40重量%以下(τを基準)の量の他の重合性エチレン系不飽和単量体と一緒に用いて生じさせた重合体である。好適な重合性アクリル酸エステルには、とりわけ、C−C−アルキルエステル、例えばメチル、エチル、ブチル、n−オクチルおよび2−エチルヘキシルエステルなど、ハロゲノアルキルエステル、好適にはハロゲノ−C−C−アルキルエステル、例えばアクリル酸クロロエチルなど、そしてこのような単量体の混合物が含まれる。
架橋の目的で、重合性二重結合を2個以上有する単量体を共重合させることも可能である。架橋用単量体の好適な例は、炭素原子数が3から8の不飽和モノカルボン酸と炭素原子数が3から12の不飽和一価アルコールまたはOH基数が2から4で炭素原子数が2から20の飽和ポリオールのエステル、例えばエチレングリコールジメタアクリレート、メタアクリル酸アリルなど、多不飽和複素環式化合物、例えばシアヌル酸トリビニルおよびトリアリルなど、多官能ビニル化合物、例えばジおよびトリビニルベンゼンなどばかりでなくまたトリアリルホスフェートおよびフタル酸ジアリルなどである。
好適な架橋用単量体は、メタアクリル酸アリル、エチレングリコールジメタアクリレート、フタル酸ジアリル、およびエチレン不飽和基を少なくとも3個含有する複素環式化合物である。
特に好適な架橋用単量体は、環状単量体であるシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリビニル、トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、トリアリルベンゼンである。
そのような架橋用単量体の量をグラフト基質τを基準にして好適には0.02から5、特に0.05から2重量%にする。
エチレン系不飽和基を少なくとも3個有する環状の架橋用単量体の場合には、その量をグラフト基質τの1重量%未満に制限するのが有利である。
そのようなグラフト基質を調製する目的で場合により用いてもよい好適な「他の」重合性エチレン系不飽和単量体は、アクリル酸のエステル以外に、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、ビニル−C−C−アルキルエーテル、メタアクリル酸メチル、ブタジエンである。グラフト基質τとして用いるに好適なアクリレートゴムは、ゲル含有量が少なくとも60重量%の乳化重合体である。
A.2.2に従う他の適切なグラフト基質は、ドイツ特許出願公開第37 04 657号のコラム5の21行からコラム6の52行、ドイツ特許出願公開第37 04 655のコラム5の24行からコラム6の65行、ドイツ特許出願公開第36 31 540号の6頁の65行から7頁の45行、ドイツ特許出願公開第36 31 539号の6頁の54行から7頁の35行に記述されているシリコーンゴムのように、グラフト活性部位を有するシリコーンゴムである。
グラフト基質A.2.2のゲル含有量は25℃のジメチルホルムアミド中で測定したゲル含有量である(M.Hoffmann、H.Kromer、R.Kuhn、Polymeralytik I and II、Georg Thieme−Verlag、Stuttgart、1977)。
グラフト重合体A.2の調製は、公知方法、例えば塊状、懸濁、乳化または塊状−懸濁方法などで実施可能である。
本分野の技術者に公知の方法を用いて、本発明に従う混合物をまたポリウレタンに混合することも可能である。ポリウレタンは、ポリイソシアネートとイソシアネートと反応し得る化合物の付加反応で得られる重合体であると理解する。イソシアネートと反応し得る化合物は、有機基と結合しているヒドロキシルおよび/またはアミノ基を少なくとも2個含有する化合物であると理解する。
適切な有機ジイソシアネートは、例えば脂肪族、環状脂肪族、芳香脂肪族、複素環式および芳香族ジイソシアネート、例えばJustus Liebigs Annalen der Chemie、562、75−136頁に記述されているジイソシアネートなどである。芳香族および環状脂肪族ジイソシアネートが好適である。
詳細には下記を例として挙げることができる:脂肪族ジイソシアネート、例えばヘキサメチレンジイソシアネートなど、環状脂肪族ジイソシアネート、例えばイソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネートおよび1−メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネートなどばかりでなく相当する異性体混合物、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよび2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよび相当する異性体混合物、芳香族ジイソシアネート、例えば2,4−トルイレンジイソシアネート、2,4−トルイレンジイソシアネートと2,6−トルイレンジイソシアネートの混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物、ウレタン変性液状4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルエタン−1,2および1,5−ナフチレンジイソシアネート。好適には、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート含有量が>96重量%)を用い、特に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1,5−ナフチレンジイソシアネートを用いる。この挙げたジイソシアネートは単独または互いの混合物の形態で使用可能である。それらを15重量%以下の量(ジイソシアネートの総量を基準にして計算)のポリイソシアネート、例えばトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネートまたはポリフェニル−ポリメチレン−ポリイソシアネートなどと一緒に用いることも可能である。
好適なイソシアネートは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート含有量が>96重量%)、特に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1,5−ナフチレンジイソシアネートである。イソシアネートと反応する好適な化合物は、平均分子量Mnが500から10000、好適には500から5000、特に好適には600から2000のヒドロキシル末端直鎖ポリオールである。それらはしばしば製造方法の結果として直鎖ではない化合物を1重量%以下の量で含有する。従って、しばしば「実質的に直鎖のポリオール」と呼ばれる。ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、立体障害ポリエステルジオール、ヒドロキシル末端ポリブタジエンまたはこれらの混合物が好適である。
適切なポリエーテルジオールの調製は、アルキレン基中の炭素原子数が2から4の1種以上のアルキレンオキサイドを結合している活性水素原子を2個含有する出発分子と反応させることで実施可能である。下記をアルキレンオキサイドとして挙げることができる:エチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、エピクロロヒドリンと1,2−ブチレンオキサイドおよび2,3−ブチレンオキサイド。好適にはエチレンオキサイドおよび1,2−プロピレンオキサイド、および1,2−プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの混合物を用いる。このようなアルキレンオキサイドは個別、交互または混合物として使用可能である。適切な出発分子は、例えば水、アミノアルコール、例えばN−アルキルジエタノールアミン、例えばN−メチルジエタノールアミンなど、およびジオール、例えばエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールなどである。場合により、また、出発分子の混合物を用いることも可能である。
テトラヒドロフランのヒドロキシル基含有重合生成物もまた適切なポリエーテルジオールである。また、三官能ポリエーテルを0から30重量%(二官能ポリエーテルを基準)の比率で用いることも可能であるが、たいていは熱可塑的に加工可能な生成物がもたらされるような量で用いる。そのような実質的に直鎖のポリエーテルジオールは単独または互いの混合物の形態で使用可能である。
適切なポリエステルジオールの調製は、例えば炭素原子数が2から12、好適には炭素原子数が4から6のジカルボン酸と多価アルコールを用いて実施可能である。適切なジカルボン酸は、例えば脂肪族ジカルボン酸、例えばこはく酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸およびセバシン酸など、および芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸などである。そのようなジカルボン酸は単独または混合物の形態、例えばこはく酸とグルタル酸とアジピン酸の混合物の形態などで使用可能である。そのようなポリエステルジオールの調製では、場合により、ジカルボン酸の代わりに相当するジカルボン酸誘導体、例えばアルコール基中の炭素原子数が1から4のジカルボン酸エステル、カルボン酸無水物またはカルボン酸クロライドなどを用いる方が有利であり得る。多価アルコールの例は、炭素原子数が2から10、好適には2から6のグリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよびジプロピレングリコールなどである。望まれる特性に応じて、そのような多価アルコールは単独または場合により互いの混合物として使用可能である。その上、また、炭酸とこの上に挙げたジオール、特に炭素原子数が4から6のジオール、例えば1,4−ブタンジオールまたは1,6−ヘキサンジオールなどのエステル、ヒドロキシカルボン酸、例えばヒドロキシカプロン酸などの縮合生成物、およびラクトン、場合により置換されていてもよいカプロラクトンの重合生成物も適切である。好適には下記をポリエステルジオールとして用いる:エタンジオール−ポリアジペート、1,4−ブタンジオール−ポリアジペート、エタンジオール−1,4−ブタンジオール−ポリアジペート、1,6−ヘキサンジオール−ネオペンチルグリコール−ポリアジペート、1,6−ヘキサンジオール−1,4−ブタンジオール−ポリアジペートおよびポリカプロラクトン。そのようなポリエステルジオールは単独または互いの混合物の形態で使用可能である。
製造方式、出発材料、ウレタン生成の触媒作用、使用する添加剤、用途のいろいろな種類および形態、いろいろな製造方法および使用分野の要約がUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Wiley−VCH Verlagsgesellschaft mbH、D−69451 Weinheim、1992、A21巻、665−716頁に与えられている。本方法で製造可能なポリウレタンに本分野の技術者に公知の充填材および添加剤、例えばドイツ特許出願公開第29 01 774号の14頁の16行から15頁の2行に記述されている如き抗酸化剤、紫外線安定剤、補助物質および添加剤、例えばIonol、Irganox(商標)1076、Irganox(商標)1098、Tinuvin(商標)144、Irgafos(商標)38、Hoschstwachs(商標)C、Acrawax(商標)またはLoxamid(商標)などを含有させてもよい。また、下記も挙げることができる:滑剤、例えば脂肪酸エステル、それらの金属石鹸、脂肪酸アミドおよびシリコーン化合物、抗ブロッキング剤、抑制剤、加水分解、熱および変色に対する安定剤、難燃剤、着色剤、顔料、無機および有機充填材および補強剤。
本発明に従う混合物のさらなる利点、それの製造方法、そして本発明に従う混合物と個々の重合体を用いて製造した放射線防護用重合体物質は、重量が低く、毒物学的に受け入れられ、放射線防護用添加剤の中に重金属が入っておらず、使用後に廃棄物を環境に優しく処分することができ、有効寿命が長く、高い物理的特性が理由で摩耗および引裂きの度合がより低く、熱流による殺菌が可能である。
本明細書に記述する発明に従う放射線防護用重合体物質では、この重合体としてポリウレタン、熱可塑性プラスチック材料またはゴムを用いることができ、それらはテレビまたはモニターのハウジングに由来する電磁放射線を遮蔽する目的で使用可能である。それらは放射線防護用衣服品、例えばエプロン、ジャケット、チョッキ、ズボン、手袋など用の出発材料または甲状腺、卵巣および生殖腺防護用衣服用の出発材料として使用可能である。その上、それらをゴムまたはプラスチックマットの形態で部屋の壁で使用することも可能であり、或はゴム製床被覆材の形態で床で使用することも可能である(遮蔽効果と足音減衰効果の組み合わせ)。本発明に従う混合物を粉末としてセメントもしくはコンクリート混合物に混合することでビルディング用レンガ、コンクリートまたはタイルを製造することも可能である。それらをまた断熱用ポリウレタン発泡体に入れて用いることも可能である。本発明に従う混合物を充填しておいた放射線防護用重合体物質を用いてフィルム、箔および容器を製造することも可能であり、そのようなフィルム、箔および容器は、その内容物がX線に暴露されないようにする写真フィルム用ケーシングまたは包装材として使用可能である。
一般:
特に明記しない限り、成分および化合物の量は全部重量で示すと理解されるべきであり、それの計算をあらゆる要素の量に対して行った。
遮蔽効果を測定する目的で、本発明に従う混合物を、これがエネルギーが10keVを超える電磁放射線からの防護を厚みが少なくとも0.1mmから1.0mmの鉛金属の層が示す減衰係数に相当する減衰係数で与える厚みで用いる。この当量は、DIN 6845に従う従来技術に従い、X線をいろいろな管電位(tube potentials)[タングステン対陰極が備わっているX線管]、典型的には75kV、100kV、150kVまたは300kVで用い、限定したビーム形状および限定したビーム質を用いて、鉛当量を測定した様式と同じ様式で測定した当量である。
2番目の過程で、板を互いの上に接着させることでステップウェッジ(step wedges)を作成する。厚みが異なる領域を生じさせ、このようにして、本発明に従う混合物がそれらの各々で異なるバルクカバリング(bulk coverings)を示すようにする。そのようなステップウェッジをいろいろな管電位のX線に暴露させ、そしてその暴露させたX線フィルムをデンシトメトリーで評価する。黒色化の度合が同じであることは放射線吸収度が同じであることを示す。黒色度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
本実施例で遮蔽特徴を測定する目的で用いた特別な方法を以下に記述する。
照射試験の結果を量(これはサンプルの密度および放射線防護用添加剤の充填度から独立)と関係付ける目的で、バルクカバリングを下記の如く定義する:
バルクカバリング=サンプルの密度[g/cm]x放射線防護用重合体物質による充填度[%]xサンプルの厚み[cm]/100
実施例1
a)使用原料およびそれらの組成
本発明に従う混合物を下記の成分から調製した:
Figure 2006510919
b)製造業者のデータによる組成
Figure 2006510919
c)本発明に従う混合物の調製
使用に先立って、「Optipol」磨き粉、ガドリニウム濃縮物およびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で24時間混合した。
塊の無い自由流れする密度が8.55g/cmのオレンジ−褐色粉末を本発明に従う混合物として得た。前記密度はイソプロパノール、エタノールおよびアセトンを測定用液として用いた比重びん方法で測定した密度であった。
実施例2
軟化点が約160℃で加工温度が約200℃で密度が1.2g/cmの市販芳香族熱可塑性ポリウレタン(TPU)。
前記ポリウレタンと実施例1で得た本発明に従う混合物を下記の如くカレンダー加工することでサンプル1から5を調製した:カレンダーのローラーを前以て融点より若干高い温度、即ち約170℃に加熱しておいた。その前以て加熱しておいたローラーにTPUを加えて溶融させた後に回転式ローラーで均一にした。次に、実施例1で得た本発明に従う混合物を分割して加えた。この材料を外面的に均一になるまで混合した。前記TPU/添加剤混合物の均一性に関して、X線試験を用いることで、前記ローラーによる混合を約1時間行う必要があることを確認した。
次に、このコンパウンドを、シリコーンを分離剤として噴霧して被覆しておいた鋳型の中に導入した。そのようにして充填した鋳型を油圧プレスに入れて電気加熱で170℃から180℃の加工温度になるまで加熱した。この温度を15分間一定に保持した後、150バールの圧力をかけた。室温になるまで冷却した後、圧力を350バールにまで上昇させた。盤様の成形品は直径が50mmで深さが0.85から0.9mmであり、圧力が大気圧になるまで圧抜きを行った後、それらを取り出して、それらの密度を測定した。
この上に記述した方法を用いて、本発明に従う混合物とTPUのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=本発明に従う混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例3
X線防護特性の試験
サンプル1から5が示す遮蔽特性の測定を、DIN 6845に従い、限定したビーム質のタングステンX線管を用いて、狭いビーム束の幾何(geometry)で実施した。AlおよびCuフィルターを用いた全体的フィルタリングでISOスペクトルH−100のビーム質を達成した。サンプルが示す減衰度および鉛当量を測定した。
加速電圧U=100kVおよびフィルター:4mmのAl+0.11mmのCuを用いてビーム質ISO−H−100を達成した。
Figure 2006510919
較正および比較測定の目的で用いた鉛サンプルは直径が50mmであった。それらを厚みが0.065mmおよび0.085mmの等級S1の鉛箔から切り取った。試験領域が0.1から0.5mmの鉛当量を網羅するようにした。その導入する鉛サンプルの厚みを全重量とサンプル面積と鉛の比密度である11.3g/cmを用いた計量手順で決定した。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.4g/cmで同じになるようにした時にサンプル5を用いた場合の減衰度は17.8であったが、鉛比較(サンプル8)の場合の減衰度は9.5のみであった。このことは、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされ、従って、それから製造した製品、例えばX線用エプロンなどを着用する人の心地よさが増す。
比較実施例4
a)使用原料およびそれらの組成
下記の成分を用いて混合物を生じさせた:
Figure 2006510919
b)製造業者のデータによる組成
Figure 2006510919
c)実施例4に従う混合物の調製
使用に先立って、酸化ビスマスおよびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その成分をタンブル混合装置で24時間混合した。
塊の無い自由流れする密度が11.8g/cmのオレンジ−褐色粉末を得たが、イソプロパノール、エタノールおよびアセトンを測定用液として用いた比重びん方法でそれの測定を行った。
実施例5
軟化点が約200℃で加工温度が約220℃で密度が1.05g/cmの市販アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ABS)。
実施例4で得た混合物を下記の如きカレンダー加工で前記ABSプラスチック材料の中に混合した:カレンダーのローラーを前以て約180℃に加熱しておいた。その前以て加熱しておいたローラーに前記ABSを加えて溶融させた後に回転式ローラーで均一にした。次に、前記混合物(実施例4)を分割して加えた。この材料を外面的に均一になるまで混合した。前記ABS/実施例4の混合物の均一性に関して、X線試験を用いることで、前記ローラーによる混合を約1時間行う必要があることを確認した。
次に、このコンパウンドを、シリコーンを分離剤として噴霧して被覆しておいた鋳型の中に導入した。そのようにして充填した鋳型を油圧プレスに入れて電気加熱で190℃から200℃の加工温度になるまで加熱した。この温度を15分間一定に保持した後、150バールの圧力をかけた。室温になるまで冷却した後、圧力を350バールにまで上昇させた。盤様の成形品は直径が50mmで深さが0.85から6.5mmであり、圧力が大気圧になるまで圧抜きを行った後、それらを取り出して、それらの密度を測定した。
この上に記述した方法を用いて、実施例4に従う混合物とABSのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている実施例4に従う混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例6
X線防護特性の試験
サンプル11から15が示す遮蔽特性の測定を、DIN 6845に従い、限定したビーム質のタングステンX線管を用いて、狭いビーム束の幾何で実施した。Cuフィルターを用いた全体的フィルタリングでISOスペクトルH−100のビーム質を達成した。サンプルが示す減衰度および鉛等価を測定した。
加速電圧U=300kVおよびフィルター:2.5mmのCuを用いてビーム質ISO−H−300を達成した。
Figure 2006510919
較正および比較測定の目的で用いた鉛サンプルは直径が50mmであった。それらを厚みが0.065mmおよび0.085mmの等級S1の鉛箔から切り取った。試験領域が0.1から0.5mmの鉛当量を網羅するようにした。その導入する鉛サンプルの厚みを全重量とサンプル面積と鉛の比密度である11.3g/cmを用いた計量手順で決定した。
Figure 2006510919
バルクカバリングが同じになるようにした時、本発明に従うサンプル11からサンプル15を用いた場合、狭いビーム束において、約0.1から0.5mmの鉛当量の範囲における減衰度は鉛の場合のそれよりも高い。本発明に従うサンプルが放射線を遮蔽する度合の方がより良好であり、その結果として、もたらされる遮蔽効果が同じになるようにした場合に構成要素をより軽くするか或はより薄くすることが可能になる。
本発明に従わない混合物はX線診断に関係した100kVの加速電圧の時に鉛よりも良好であったが、本発明に従う混合物よりもずっと劣っている。
実施例7
本発明に従う混合物の調製を実施例1に従って希土類およびタングステン粉末を用いて実施し、その組成は下記の通りであった:
Figure 2006510919
使用に先立って、希土類およびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で2時間混合した。
塊の無い自由流れする密度が8.55g/cmのオレンジ−褐色粉末を本発明に従う混合物として得た。イソプロパノール、エタノールおよびアセトンを測定用液として用いた比重びん方法で密度の測定を行った。
実施例8
27.5重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例7で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:CabotのRegal(商標)SRFカーボンブラックを2.8重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.8重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.4重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.0重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.1重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に加硫を150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例7で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例9
放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=100kVのX線に、eff.フィルタリング(eff.filtering)を2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、960秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較した。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.5g/cmで同じになるようにした時にサンプル21を用いた場合の黒色度は1.98であったが、比較サンプル[サンプル29(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は5.1であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを意味する。このことは、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされ、従って、それから製造した製品、例えばX線用エプロンなどを着用する人の心地よさが増す。
実施例10
機械的データ
実施例8で作成したゴムシートが示す機械的強度を試験した。下記の機械的試験データを測定した:
引裂き強度(DIN 53504/ISO 37−1977):>10MPa
破壊時伸び(DIN 53504/ISO 37−1977):>250%
200%引張り応力(DIN 53504/ISO 37−1977):7MPa
硬度(DIN 53505/ISO 868−1985):63ショアA
実施例11
本発明に従う混合物の調製を希土類およびタングステン粉末を用いて実施した。その組成は下記の通りであった:
Figure 2006510919
使用に先立って、希土類およびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で2時間混合した。
実施例12
27.5重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例11で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:CabotのRegal(商標)SRFカーボンブラックを2.8重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.8重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.4重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.0重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.1重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例11で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例13
U=75kV、100kVおよび150kVにおける放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=75kV、100kVまたは150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、480秒、960秒または240秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較した。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
Figure 2006510919
バルクカバリングが例えば0.68g/cmで同じになるようにした時にサンプル36を用いた場合の黒色化度は、75kVの時に0.39で100kVの時に1.83で150kVの時に2.50であったが、相当する比較サンプル[サンプル45(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度はそれぞれ0.55、3.75および3.25であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。試験を受けさせた加速電圧領域において、本発明に従う混合物を用いた本発明に従うゴム混合物が示した遮蔽効果の方が鉛のそれよりも良好であった。このことは、実際、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされ、従って、それから製造した製品、例えばX線用エプロンなどを着用する人の心地よさが増す。
実施例14
サンプル50
54.6重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に32.8重量%の量の実施例11で得た本発明に従う混合物を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:CabotのRegal(商標)SRFカーボンブラックを5.5重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを1.6重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.8重量%、ステアリン酸を0.5重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.9重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを2.2重量%。
サンプル51
41.2重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に49.4重量%の量のこの上で混合した本発明に従う混合物(実施例11で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:CabotのRegal(商標)SRFカーボンブラックを4.1重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを1.2重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.6重量%、ステアリン酸を0.4重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.4重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.5重量%。
サンプル52
27.5重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に66.1重量%の量の実施例11で得た本発明に従う混合物を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:CabotのRegal(商標)SRFカーボンブラックを2.8重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.8重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.4重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.0重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.1重量%。
加工サンプル50から52
再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができる。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
実施例15
本混合物を用いて調製したゴムシートが示した機械的特性は下記の通りであった:
Figure 2006510919
本発明に従う混合物を用いて製造したゴムシートは、試験を受けさせた充填度で非常に良好な機械的強度を示した。それによって、本発明に従う混合物による影響をほとんど受けないで架橋反応が進行すると言った結論がもたらされる。充填度が最も高いサンプル52でも予想した引張り強度低下を示さず、その理由は、恐らくは、本発明に従う混合物が水素橋渡し結合によってゴムマトリックスの中に非常に良好につなぎ止められたことによるものであろう。
実施例16
15.9重量%の量の合成ゴム弾性体[ポリクロロプレン(Baypren(商標)210)]に79.6重量%の量の実施例7で得た本発明に従う混合物を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:ナフテン系鉱油(Circosol 4240)を3.2重量%、安定剤[Rhenofit(商標)DDA;スチレン化ジフェニルアミン]を0.2重量%、酸捕捉剤(Maglite DE;酸化マグネシウム)を0.3重量%、および架橋用化学品[Zinkweiss Rotsiegel;(酸化亜鉛)Rhenogran(商標)MTT(3−メチル−チアゾリジンチオン−2)、Vulkacit(商標)ZBEC/C(ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛)]を0.7重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができる。150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了する。下記の特性を達成する:
この上に記述した方法を用いて、実施例7で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例17
放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=100kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、960秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.59g/cmで同じになるようにした時にサンプル53を用いた場合の黒色化度は2.60であったが、比較サンプル[サンプル62(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は4.49であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。このことは、実際に、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされ、従って、それから製造した製品、例えばX線用エプロンなどを着用する人の心地よさが増す。
実施例18
実施例17に従って本発明に従う混合物を用いて調製した本発明に従うゴムシートが示した機械的特性は下記の通りであった:
Figure 2006510919
実施例19
15.9重量%の量の合成ゴム弾性体[ポリクロロプレン(Baypren(商標)210)]に59.8重量%の量の実施例7で得た本発明に従う混合物および19.8重量%の量のBaSOを2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:ナフテン系鉱油(Circosol 4240;脂環式化合物の混合物、石油の溜分)を3.2重量%、安定剤[Rhenofit(商標)DDA;スチレン化ジフェニルアミン]を0.2重量%、酸捕捉剤(Maglite DE;酸化マグネシウム)を0.3重量%、および架橋用化学品を0.8重量%[Zinkweiss Rotsiegel(酸化亜鉛)を0.3重量%、Rhenogran(商標)MTT(3−メチル−チアゾリジンチオン−2)を0.3重量%、Vulkacit(商標)ZBEC/C(ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛)を0.2重量%]。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができる。150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了する。
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例20
放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=100kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、480秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが1.12g/cmおよび1.04g/cmで匹敵するようにした時にサンプル69を用いた場合の黒色化度は0.43であったが、比較サンプル[サンプル81(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は1.15であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。このことは、実際に、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされ、従って、それから製造した製品、例えばX線用エプロンなどを着用する人の心地よさが増す。
本発明に従う混合物の半分を遮蔽効果が低い物質である硫酸バリウムに置き換えた場合でも、本発明に従うそのような混合物が示す遮蔽効果は鉛が示すそれよりも良好であるに充分なほど高いままである。
実施例21
実施例20で得た本発明に従う混合物を用いて調製したゴムシートが示した機械的特性は下記の通りであった:
Figure 2006510919
実施例22
a)使用原料およびそれらの組成
本発明に従う混合物を下記の成分から放射線防護剤として調製した:
Figure 2006510919
b)本発明に従う混合物の調製
使用に先立って、ガドリニウム濃縮物およびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で1.5時間混合した。
塊の無い自由流れする白色粉末を本発明に従う混合物として得た。
実施例23
27.5重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例22で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:Rhein−ChemieのRegal(商標)SRFカーボンブラックを2.8重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.8重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.4重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.0重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.1重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例22で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
名称 添加剤含有量
サンプル83 66.1重量%
実施例24
16.6重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に79.6重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例22で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:Rhein−ChemieのRegal(商標)SRFカーボンブラックを1.6重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.5重量%、Rhein−Chemieの安定剤であるRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.2重量%、ステアリン酸を0.2重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを0.6重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを0.7重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例22で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
名称 添加剤含有量
サンプル84 79.6重量%
実施例25
本発明に従う混合物を用いて調製したゴムシートが示した物理的特性は下記の通りであった:
Figure 2006510919
本発明に従う混合物を用いて製造したゴムシートは、試験を受けさせた充填度で非常に良好な機械的強度を示した。それによって、本発明に従う混合物による影響をほとんど受けないで架橋反応が進行すると言った結論がもたらされる。
実施例26
2軸押出し加工機(Werner & PfleidererのZSK 25)を用いて、補強されていないPA 6[Durethen(商標)B31F、Bayer AGの商品]を実施例7で得た本発明に従う混合物と一緒に離型剤[Licowax(商標)Eフレーク;Clariant AGの商品、酸価が15−20で鹸化価が145−165で密度が1.01−1.03g/cmのモンタン酸エステル]を0.2重量%添加して約245℃のバルク温度(bulk temperature)で混合することによる加工で、均一なコンパウンドを7kg/時の処理率で得た。その溶融物にベルトプルオフ(belt pull−off)によるスピンオフを受けさせ(spun off)た後、それを粒状にした。
その得た粒状物にArburg 320−210−500タイプの射出成形機を用いた加工を通常の組成物成形条件(約270℃のバルク温度、80℃の鋳型温度)下で受けさせることで機械試験用の標準的試験片を得かつ厚みが1mmのシート(105mmx150mm)を得た。
この上に記述した方法を用いて、本発明に従う混合物および熱可塑性プラスチック材料から下記の成形用組成物およびサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例27
放射線防護特性の試験
105mmx150cmx1mmのポリアミドシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=100kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、960秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.56g/cmで同じになるようにした時にサンプル85を用いた場合の黒色化度は3.18であったが、比較サンプル[サンプル94(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は5.18であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。このことは、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされる。
実施例28
Figure 2006510919
サンプル85が示した機械的特性は、例えば通常の鉱物充填ポリアミド6コンパウンドに期待される桁の大きさである。そのようなコンパウンド化工程を用いてもPA6の溶液粘度は変わらなかった、即ち本発明に従う混合物を成形用熱可塑性プラスチック組成物に充填しても当該重合体の劣化もビィルディングアップ(building up)ももたらされなかった。
実施例29
使用成分
A.1)
平均粒径(d50)が0.35μmのポリブタジエンを50重量%の量で用いてこれに乳液の状態でスチレンを36.5重量%およびアクリロニトリルを13.5重量%グラフト重合させたグラフトゴム。
A.2)
平均粒径(d50)が0.1μmのポリブタジエンを50重量%の量で用いてこれに乳液の状態でスチレンを36.5重量%およびアクリロニトリルを13.5重量%グラフト重合させたグラフトゴム。
A.3)
溶液重合で作られた平均分子量が約85,000のスチレン/アクリロニトリル(SAN)=72:28の共重合体。
B) 実施例7で得た本発明に従う混合物を60重量部。
成形用組成物の調製および試験
個々の成分A.1)からA.3)およびB)を2重量部のエチレンビスステアリルアミドおよび0.2重量部のシリコーンオイルと一緒に内部コンパウンダーに入れて200℃から230℃で3から5分間混合した後、粒状にした。
その粒状物を190℃で圧縮(圧力無しに圧縮する時間:2分間;200バールで圧縮する時間:8分)することで厚みが1mmのシートを得た。必要なサンプル試験片を鋸で切り取るか或は打ち抜くことで調製する。
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例30
放射線防護特性の試験
100mmx100cmx1mmのABSシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、240秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.51g/cmで同じになるようにした時にサンプル99を用いた場合の黒色化度は2.46であったが、比較サンプル[サンプル109(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は3.18であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。このことは、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされる。
実施例31
実施例29で得たサンプル100の機械的データ
ショルダー(shoulders)を有する厚みが2mmのロッドを用いて引張り試験を室温でクロスヘッド速度を5mm/分にして行う。
DIN 53 443を基にして(DINとは異なり、直径が20mmのマンドレルを直径が40mmのガイド管と組み合わせた)、直径が60mmの円形盤(2mm)を用いたシート貫入試験を室温で行う。落下速度:3m/秒;供給エネルギー:13.3J。
Figure 2006510919
サンプル100が示した機械的性質は、例えば通常の鉱物充填ABSコンパウンドに期待される桁の大きさである。そのようなコンパウンド化工程を用いてもABSの粘度は変わらなかった、即ち本発明に従う混合物を成形用熱可塑性プラスチック組成物に充填しても当該重合体の劣化もビィルディングアップももたらされなかった。
実施例32
出発成分/試験片
実施例32ではいわゆる1成分系をポリウレタン系として用いる。これはポリウレタンの調製に必要な出発成分(ポリイソシアネート、ポリオール混合物、添加剤)の全部を含有する配合物である。そのような系はドイツ特許出願公開第3 230 757号の16頁の60行から19頁の51行およびドイツ特許出願公開第3 727 128号のコラム13の28行からコラム16の45行に記述されている。
高融点の微細(平均粒径5−25μm)固体状ジイソシアネートをポリイソシアネートとして用い、これを薄いポリ尿素膜で不活性にする。そのような不活性化によってその配合物は約50℃に及んで貯蔵安定性を示すようになる。温度が少なくとも100℃になるように加熱を行うと前記不活性化が取り除かれ、それによって放出されたポリイソシアネートが存在するポリオール成分と反応し得る。そのような固体状ジイソシアネートとして好適にはN,N’−ジ−(4−メチル−3−イソシアナトフェニル)尿素を用いるが、それの調製はドイツ特許出願公開第3 826 447号に記述されている。
この上に記述した種類の貯蔵安定性を示すポリウレタン1成分系をBayer AGが商品名VP.PU 50EL08の下で試行品として提供しており、それはポリオール混合物とこの上に記述した固体状ジイソシアネートで構成されている。この系が室温で示す粘度は約13 Pa*sであり、これを約100−150℃に加熱すると硬化する。
その最終的混合物を下記の成分と一緒に表1に示す量で混合した(実施例32a):
1. 本発明に従う混合物
2. 当該添加剤を前記1成分VP.PU 50EL08系に混合で取り込ませている時
の高い機械的応力を補うための脂肪族ポリアミン[Huntsman Co.のJ
effamine(商標)T 403、室温で無色の液体、トリメチロールプロパ
ン(TMP)を基にして出発してプロピレンオキサイドを1モルのTMP当たり
5−6モル付加させたポリエーテルトリアミン、アミン含有量:6ミリ当量/ g]、
3. 硬化速度を充填材含有量に適合させるための触媒Octa−Soligen(商 標)
Pb 30−31[Borchers(40789 Monheim)の2−エチ
ルヘキサン酸鉛(II)]。
前記添加剤をVP.PU 50EL08に添加した後、ゆっくり回転する歯付き環撹拌装置を用いて35℃以下で注意深く混合した。次に、この混合物を真空排気(20ミリバール)を受けさせたフラスコの中で40℃以下で約15分間注意深く撹拌することで、撹拌によって取り込まれた空気を除去しかつ混合物を均一にした(実施例32b)。
その真空排気を受けさせた混合物の各々を若干温め(約40℃になるまで)て、20*20cmの平らな金属製鋳型に層厚が約3mmになるように塗布し、そして均一にした後、140℃の加熱用カップボード(cupboard)の中で3時間硬化させた。
そのようにして調製したサンプルシートの機械的性質を測定しかつ黒色化曲線を記録して評価した。
実施例33
試験片が示す物理的値
表1に、実施例32aおよび32bで得たサンプルの組成および硬化させたゴム弾性体サンプルが示した物理的特徴を示す。
Figure 2006510919
前記表は、本発明に従う混合物を用いると標準的充填材を用いた時に通常および公知の如く硬度、引張り強度、破壊時伸びおよび耐引裂き性に関する機械的値が高くなって弾性が低くなる、従って、ゴム弾性体の特性に受け入れられない否定的影響も予想外な否定的影響も全く与えないことを示している。
試験片のバルクカバリング
実施例32bで得たゴム弾性体が示した密度は1.537g/cmであった。
数枚のフィルムを一緒に接着させることでいろいろな厚みの試験片を調製した。サンプルの厚みに応じて下記のバルクカバリングがもたらされた。
(バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み:m=k・p・d
Figure 2006510919
実施例34
放射線防護特性の試験
200mmx200cmx約3mmのPUシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。以下の表に示す厚みを有する領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、240秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
バルクカバリングが0.59g/cmで同じになるようにした時にサンプル115を用いた場合の黒色化度は2.33であったが、比較サンプル[サンプル124(鉛比較)]は放射線をずっと多い量で透過し、黒色化度は3.18であった。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。このことは、実際に、放射線防護効果が鉛が示すそれと同じになるようにした場合に要するバルクカバリングがより小さく、サンプルの厚みをより薄くするか或は充填度をより低くしてもそれを達成することができることを意味する。それによって軽量化がもたらされる。
以下に示す表に、鉛および実施例32bで用いた充填材が所望の黒色化効果(=遮蔽効果の逆数)をもたらすに要するバルクカバリングを示す。実施例32bで得た充填材の場合に要求されるバルクカバリングの方が鉛を用いた時よりも要求される遮蔽度に応じて5−25%小さいことが右側の縦列から分かるであろう。
Figure 2006510919
実施例35(本発明に従わない)
実施例1に記述した方法を用いて希土類およびタングステン粉末から下記の組成の混合物を調製する:
Figure 2006510919
使用に先立って、希土類およびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その2成分をタンブル混合装置で2時間混合した。
実施例36(本発明に従わない)
27.5重量%の量の天然ゴム(商標)TSR 5に66.1重量%の量のこの上で調製した混合物(実施例35に従う)を2−3分割して添加した後、ローラーまたは内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:BPのナフテン系加工油であるEnerthene(商標)1849−1を2.8重量%、Bayer AGの抗酸化剤としてVulkanox(商標)BKFを0.4重量%、Bayer AGの抗酸化剤であるVulkanox(商標)MBを0.4重量%、酸化亜鉛RSを0.8重量%、ステアリン酸を0.6重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)CZを0.4重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)Dを0.1重量%、および硫黄Rhenocure(商標)IS 60/G 75を0.8重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了する。
この上に記述した方法を用いて、実施例35で得た混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例37
放射線防護特性の試験
20mmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=100kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、960秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
Figure 2006510919
試験を行った0.5g/cmから1.4g/cmのバルクカバリング範囲において、サンプル130から134を用いた場合の黒色化度の方が鉛の場合のそれよりも低かったが、本発明に従うサンプル20から24(実施例9)を用いた場合のそれよりもかなり高い。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。本発明に従うサンプル20から24が示した遮蔽の方が鉛のそれよりも良好でありかつ本発明に従わないサンプル130から134のそれよりも良好である。
実施例38
実施例1に記述した方法を用いて希土類およびタングステン粉末から下記の組成を有する混合物を調製する:
Figure 2006510919
使用に先立って、希土類およびタングステンおよび錫粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で2時間混合した。
実施例39
27.5重量%の量の天然ゴム(商標)TSR 5に66.2重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例38に従う)を2−3分割して添加した後、ローラーまたは内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:BPのナフテン系加工油であるEnerthene(商標)1849−1を2.8重量%、Bayer AGの抗酸化剤としてVulkanox(商標)BKFを0.4重量%、Bayer AGの抗酸化剤であるVulkanox(商標)MBを0.4重量%、酸化亜鉛RSを0.8重量%、ステアリン酸を0.6重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)CZを0.4重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)Dを0.1重量%、および硫黄Rhenocure(商標)IS 60/G 75を0.8重量%。再び均一にした後の混合物に延伸をシートとしてローラー上で受けさせるか或はカレンダー加工を受けさせることができた。加圧成形またはカレンダー加工後に加硫を150℃から170℃の温度で受けさせることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例38で得た本発明に従う混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例40
放射線防護特性の試験
20mmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、120秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
実施例41(本発明に従わない)
a)使用原料およびそれらの組成
本発明に従わない混合物を下記の成分から調製した:
Figure 2006510919
b)放射線防護用無機混合物の調製
使用に先立って、酸化ガドリニウムおよびタングステン粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で1.5時間混合する。
塊の無い自由流れする白色粉末を本発明に従わない混合物として得た。
実施例42(本発明に従わない)
27.5重量%の量の合成ゴム弾性体(EVM:エチレンが約40重量%で酢酸ビニルが約60重量%のエチレン/酢酸ビニル共重合体)[Levapren(商標)600 HV]に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従わない混合物(実施例41で得た)を2−3分割して添加した後、ローラー装置または内部混合装置を用いて均一にする。次に、下記を添加した:Rhein−ChemieのRegal(商標)SRFカーボンブラックを2.8重量%、Rhein−ChemieのRhenogran(商標)P−50抗加水分解剤であるポリカルボジイミドを0.8重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)DDAスチレン化ジフェニルアミンを0.4重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Rhein−ChemieのRhenofit(商標)TACシアヌル酸トリアリルを1.0重量%、およびRhein−Chemieのパーオキサイド系架橋剤であるPolydispersion(商標)T α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシ)−ジイソプロピルベンゼンを1.1重量%。再び均一にした後の混合物をシートとしてローラー上で延伸させるか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例41で得た本発明に従わない混合物とゴムのサンプルを調製した:
Figure 2006510919
実施例43
放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、120秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
Figure 2006510919
試験を行った0.5g/cmから1.4g/cmのバルクカバリング範囲において、本発明に従わないサンプル160から164を用いた場合の黒色化度の方が鉛の場合のそれよりも高くかつまた本発明に従うサンプル145から149(実施例39)を用いた場合のそれよりも20から24(実施例9)を用いた場合のそれよりもかなり高い。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。本発明に従うサンプル145から149およびサンプル20から24が示した遮蔽の方が鉛のそれよりも良好でありかつ本発明に従わないサンプル160から164のそれよりもずっと良好である。
実施例44(本発明に従わない)
実施例1に記述した方法を用いて希土類およびタングステン粉末および錫から下記の組成を有する本発明に従わない混合物を調製する:
Figure 2006510919
使用に先立って、希土類およびタングステンおよび錫粉末を120℃の温度で2時間乾燥させた後、ふるい063に通してふるい分けしておいた(タングステンはふるい016を通過)。次に、その3成分をタンブル混合装置で2時間混合する。
実施例45(本発明に従わない)
27.5重量%の量の天然ゴム(商標)TSR 5に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従わない混合物(実施例44に従う)を2−3分割して添加した後、ローラーまたは内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:BPのナフテン系加工油であるEnerthene(商標)1849−1を2.8重量%、Bayer AGの抗酸化剤としてVulkanox(商標)BKFを0.4重量%、Bayer AGの抗酸化剤であるVulkanox(商標)MBを0.4重量%、酸化亜鉛RSを0.8重量%、ステアリン酸を0.6重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)CZを0.4重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)Dを0.1重量%、および硫黄Rhenocure(商標)IS 60/G 75を0.8重量%。再び均一にした後の混合物をローラー上で延伸させてシートにするか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例44で得た本発明に従わない放射線防護用無機混合物とゴムから下記のサンプルを調製した:
Figure 2006510919
バルクカバリング=サンプルに入っている混合物の重量比xサンプルの密度xサンプルの厚み
実施例46
放射線防護特性の試験
20cmx20cmx2mmのゴムシートを一緒に接着させることでそれらからステップウェッジを作成した。厚みが2、4、6、8および10mmの領域を生じさせた。そのようなステップウェッジをビーム質U=150kVのX線に、eff.フィルタリングを2.5mmのAlにし、タングステン直流X線管を用いて、120秒間暴露させた後、そのX線フィルムをデンシトメトリーで評価した。以下に、放射線を吸収する本発明の材料から作成したステップウェッジに前記暴露を受けさせた時の結果を示し、実際に、鉛で作成したステップウェッジと比較する。黒色化度が同じであることは放射線吸収度が同じであることを意味する。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好であることを示す。
Figure 2006510919
較正および比較サンプルの目的で用いた鉛サンプルを厚みが0.1mmの等級S1の鉛箔から調製した。この鉛箔から本サンプル用ステップウェッジと同様なステップウェッジを調製した。試験領域が0.1から1.0mmの鉛当量を網羅するようにした。
Figure 2006510919
0.5g/cmから1.4g/cmのバルクカバリング範囲において、サンプル175から179を用いた場合の黒色化度の方が鉛の場合のそれよりも低かったが、本発明に従うサンプル20から24(実施例9)を用いた場合のそれよりもかなり高い。黒色化度が低ければ低いほど遮蔽効果が良好なことを示す。本発明に従うサンプル20から24が示した遮蔽の方が鉛のそれよりも良好でありかつ本発明に従わないサンプル175から179のそれよりも良好である。
実施例47
27.5重量%の量の天然ゴム(商標)TSR 5に66.1重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例7で得た)を2−3分割して添加した後、ローラーまたは内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:BPのナフテン系加工油であるEnerthene(商標)1849−1を2.8重量%、Bayer AGの抗酸化剤としてVulkanox(商標)BKFを0.4重量%、Bayer AGの抗酸化剤であるVulkanox(商標)MBを0.4重量%、酸化亜鉛RSを0.8重量%、ステアリン酸を0.6重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)CZを0.4重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)Dを0.1重量%、および硫黄Rhenocure(商標)IS 60/G 75を0.8重量%。再び均一にした後の混合物をローラー上で延伸させてシートにするか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例7で得た本発明に従う混合物とゴムから下記のサンプルを調製した:
Figure 2006510919
実施例48
16.6重量%の量の天然ゴム(商標)TSR 5に79.6重量%の量のこの上で調製した本発明に従う混合物(実施例7で得た)を2−3分割して添加した後、ローラーまたは内部混合装置を用いて均一にした。次に、下記を添加した:BPのナフテン系加工油であるEnerthene(商標)1849−1を1.7重量%、Bayer AGの抗酸化剤としてVulkanox(商標)BKFを0.25重量%、Bayer AGの抗酸化剤であるVulkanox(商標)MBを0.25重量%、酸化亜鉛RSを0.5重量%、ステアリン酸を0.3重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)CZを0.23重量%、Bayer AGの加硫促進剤であるVulkacit(商標)Dを0.1重量%、および硫黄Rhenocure(商標)IS 60/G 75を0.5重量%。再び均一にした後の混合物をローラー上で延伸させてシートにするか或はカレンダー加工することができた。加圧成形またはカレンダー加工後に150℃から170℃の温度で加硫させることで放射線を吸収する製品の製造を達成したが、これは30分で完了した。
この上に記述した方法を用いて、実施例7で得た本発明に従う混合物とゴムから下記のサンプルを調製した:
Figure 2006510919
実施例49
本発明に従う混合物(実施例7)を用いて調製したゴムシートが示した物理的特性は下記の通りであった:
Figure 2006510919
本発明に従う混合物を用いて製造したゴムシートは、試験を受けさせた充填度で非常に良好な機械的強度を示した。それによって、本発明に従う混合物による影響をほとんど受けないで架橋反応が進行すると言った結論がもたらされる。

Claims (22)

  1. 混合物であって、
    a)ガドリニウムを元素としておよび/または化合物に由来および/または合金に由来して少なくとも26重量%、
    b)バリウム、インジウム、錫、モリブデン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムおよびタングステンから成る群から互いに独立して選択される1種以上の元素および/またはこれらの元素の合金および/または化合物を少なくとも10重量%、
    含有するが、タングステンが存在する場合にはタングステンの濃度が該混合物の総量を基準にして少なくとも10重量%である混合物。
  2. ビスマス、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムから成る群から互いに独立して選択される1種以上の元素および/またはこれらの元素の合金および/または化合物を含有する成分c)が0から64重量%存在する請求項1記載の混合物。
  3. 存在する錫の最大量が該混合物の総量を基準にして50重量%である請求項1から2のいずれか1項記載の混合物。
  4. 成分b)の中の元素および/または合金および/または化合物が10から600keVの範囲の補助的放射線減衰特徴を有する請求項1から3のいずれか1項記載の混合物。
  5. ガドリニウムが少なくとも35重量%およびタングステンが少なくとも20重量%存在する請求項1から4のいずれか1項記載の混合物。
  6. 放射線防護用無機混合物の比密度が4.0から13.0g/cmの範囲である請求項1から5のいずれか1項記載の混合物。
  7. 該放射線防護用無機混合物の粒子が0.1から200μmの範囲の平均粒子直径を有する請求項1から6のいずれか1項記載の混合物。
  8. 成分b)およびc)が合金および/または酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、タングステン酸塩、炭化物および硫化物から成る群から互いに独立して選択される化合物の形態で用いられている請求項1から7のいずれか1項記載の混合物。
  9. 請求項1から8のいずれか1項記載の混合物を製造する方法であって、前記混合物の中の成分を20から500℃の範囲の温度で乾燥させた後、ふるい分けしそして次に5分から24時間混合する方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項記載の混合物の使用であって、放射線防護物としての使用方法。
  11. 請求項1から9のいずれか1項記載の混合物の使用であって、放射線防護用重合体物質を製造するための使用方法。
  12. 請求項1から9のいずれか1項記載の混合物を含有する放射線防護用重合体物質。
  13. 該放射線防護用重合体物質がまた他の添加剤も含有する請求項12記載の放射線防護用重合体物質。
  14. 該放射線防護用重合体物質の中の重合体がゴム、熱可塑性プラスチック材料およびポリウレタンから成る群から選択される請求項12から13のいずれか1項記載の放射線防護用重合体物質。
  15. 充填度合が80重量%未満である請求項12から14のいずれか1項記載の放射線防護用重合体物質。
  16. α)ゴム、熱可塑性プラスチック材料またはポリウレタンが5から85重量%、
    β)請求項1記載の混合物が10から80重量%、および
    γ)他の添加剤が5から20重量%、
    存在する請求項12から15のいずれか1項記載の放射線防護用重合体物質。
  17. 請求項12から16のいずれか1項記載の放射線防護用重合体物質を製造する方法であって、前記重合体を請求項1記載の混合物と反応させる方法。
  18. 請求項17記載の放射線防護用重合体物質を製造する方法であって、前記重合体がゴムでありそしてそれを請求項1記載の混合物と一緒にコンパウンド化する(compounded)方法。
  19. 請求項17記載の放射線防護用重合体物質を製造する方法であって、前記重合体が熱可塑性プラスチック材料でありそしてそれを請求項1記載の混合物と混合する方法。
  20. 請求項17記載の放射線防護用重合体物質を製造する方法であって、前記重合体がポリウレタンでありそして前記ポリウレタン用の出発材料を請求項1記載の混合物と直接混合した後に重合させる方法。
  21. 製品製造方法であって、請求項12から16のいずれか1項記載の放射線防護用重合体物質を用いる方法。
  22. 請求項21記載の方法で入手可能な製品。
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