JP2006509606A

JP2006509606A - 小隣接骨接合用の骨接合プレート

Info

Publication number: JP2006509606A
Application number: JP2004566077A
Authority: JP
Inventors: ジャン−ジャック・マルタン; クリストフ・マトウラン
Original assignee: フィクサノ
Priority date: 2002-12-11
Filing date: 2003-10-22
Publication date: 2006-03-23
Also published as: EP1575434A1; NZ540536A; FR2848413B1; FR2848413A1; AU2003285433A1; CA2509415A1; US20060149249A1; WO2004062515A1

Abstract

本発明は小隣接骨における接合用の骨接合プレートに関する。本発明のプレート（１）は、大隣接骨に固定されることはなく接合される骨の上に位置できるように寸法取りされる。本発明によれば、小隣接骨（２〜５）、特に手根骨における骨接合用の骨接合プレート（１）であって、大隣接骨に固定することなく処置される骨上に装着可能な寸法を有し、該骨接合プレートを前記小隣接骨（２〜５）に固定する為のねじ（６）を挿入する横方向の穴（１６）を備えてなる骨接合プレート（１）において、処置される前記小隣接骨に接触するように構成された平らな面（１０）を含み、前記平らな面（１０）に対して傾けられた軸を有する複数の前記ねじ（６）を受ける複数の穴（１６）を含み、前記穴（１６）は、一旦前記穴に挿入された前記ねじ（６）が当該骨接合プレート（１）の外側方向へ広がるように構成されている。

Description

本発明は、小隣接骨、具体的には手根骨における接合用の骨接合プレートに関する。また、本発明はこのようなプレートの埋め込み用の器具一式に関する。

小隣接骨における骨接合の処理が必要となる場合がしばしば見受けられる。特に、手根骨の処置において、有頭骨、月状骨、舟状骨及び有鉤骨の骨結合が処置され得る。

このような骨接合を実施する際には、従来から複数の骨接合プレートが手首の両側に固定して使用され、具体的には一方が橈骨に他方が１又は２以上の中手骨に固定される。このようなプレートの大きな欠点は、橈骨手根関節の動きを阻止してしまうことである。

更に、骨接合プレートは接合される骨の上に位置できるように寸法が取られ、これにより、大隣接骨に固定されることのない手根骨における骨結合の場合、具体的には橈骨及び１又は２以上の中手骨に固定される。このようなプレートは、大きな中央の開口を有する環状に形取られ、横から見た形が円錐形で、処置を受ける骨に対して低位固定リムの輪郭を構成し、前記骨にねじを挿入する８個の横穴が示されている。

このようなプレートの大きな欠点は、プレートを埋設することが比較的困難であって、しかも、プレート埋設の際にねじが処置すべき骨の中ではなくて二つの骨の間に挿入されてしまいこれが後になって有害になり得ることである。

本発明はこのような欠点を解消することを目的とする。

課題のプレートは、接合される骨の上に位置できるように寸法が取られ、大隣接骨に固定されることはなく、接合される骨に締結されるねじ用の複数の横穴が設けられている。

本発明によれば、プレート（骨接合プレート）は処置される前記小隣接骨に接触するように構成された平らな面を含み、前記平らな面に対して傾けられた軸を有する複数の前記ねじを受ける複数の穴を含み、前記穴は、一旦前記穴に挿入された前記ねじが当該骨接合プレートの外側方向へ広がるように構成されている。

本発明に係る骨接合プレートは、処置される隣接骨に接触するように構成された平らな面のおかげで、処置される前記隣接骨に「皿穴」式リーマを用いて形成され得る皿穴を設けるだけで、処置される前記隣接骨に対して完璧な静止把持を提供する。このようなプレートの埋め込みは、従来のプレートに比べ大変容易である。当該プレートの平らな面にも関わらず、傾斜されたねじ穴は、ねじをねじが埋め込まれるべき骨の方向に向けることができる。

本発明のプレートは円形に構成することができ、そして次に、前記リーマは中空構造で、位置決めスピンドルに対してきつくフィットしつつスライド結合可能に構成することができる。

前記スピンドルは、従い、リーマの回転をガイドでき、且つ、当該プレートの形状に正確に適応された凹所を提供することができる。

当該プレートの処置される小隣接骨に接触する側の反対側の面に、該骨接合プレートの埋め込み位置において前記ねじのヘッドの位置を該骨接合プレートに対して低くする凹所が設けられている。

このようなねじのヘッドは、プレートの前記面を越えて著しく突出せず、周辺組織に損傷を与えることはありえない。

このような凹所は、処置される前記小隣接骨に接触する側の反対側に形成された前記面の大部分を占め、且つ、中空球体キャップ形とすることができる。

このように形成された凹所はプレートの一般面に対して傾いたゾーンの輪郭を構成でき、プレートを貫通するねじ穴を前記ゾーンに対して垂直に配置することができる。

好ましくは、少なくとも一つのねじ穴が中空球体断面形に形成され、少なくとも一つのねじのヘッドが対応する球体断面形の側壁を含み、前記ねじ穴及びねじヘッドのそれぞれの形状が、当該骨接合プレートに対して前記ねじを多方向指示可能にする。

該プレート及び処置される骨のそれぞれの位置に関連して必要であれば、このような多方向指示が前記ねじの挿入方向に適用可能とする。

好ましくは、骨と同じ個数又は近い個数のねじ穴を含み、特に、手根骨の処置の場合に４つのねじ穴が、有頭骨、月状骨、舟状骨、及び有鉤骨の骨結合に使用される。実際には、当該プレートは一般に３〜５個のねじ穴を備える。

ちょうど必要なこのねじ穴の個数が、２つの骨の間にねじを挿入してしまう危険の低減に寄与する。

本発明の他の見地によれば、当該プレートは、位置決めスピンドルの直径に調節可能な直径を有し、前記スピンドルに対し当該骨接合プレートをスライド係合可能にする中央孔と、外周縁に位置するマークと、を含んでなる。

位置決めスピンドルは、従って、処置される隣接骨の一つ又は処置される隣接骨の間に挿入され、次に、当該プレートが前記スピンドルに係合されて該プレートに含まれる横方向のねじ穴が処置される隣接骨と向き合うように角度付けされ、該プレートの適当な角度配置が前記マークによって確認される。該プレートを処置される隣接骨に締め付けるねじが次に挿入される。

本発明のプレートによれば、前記スピンドル及び前記マークにより可能になった該プレートの正確な位置決めのおかげによって、２つの骨の間にねじが挿入される危険を排除、又は少なくとも極めて有意に減少させる。

当該プレートの挿入の為の器具一式は、前記リーマに加え、該プレートのダミー、例えば、前記骨接合プレートと同一形状で、前記プレートと同一マークが印されたテストピースを含んでなる。

このようなダミー片は、後に該プレートにより占められるべき位置に配置され、ねじ穴が処置される異なる骨に対向するように該プレートに与えられる好適な角度位置をマーキングする為に使用される。一旦このマーキング、例えば、電気外科ナイフを用いてダミー片のマークに対向するように処置される隣接骨の一つにマークが記されると、次に、ダミー片が引き抜かれる。当該プレートの好適な位置は、当該プレートのマークを前記他のマークに単に合せることにより、後の段階において容易に見出される。

ダミー片は前記位置決めスピンドルを受ける該プレートと同一の孔を有利に形成できる。

このダミー片がこのようなスピンドルの位置を決定し、後の段階において該プレートを配置することが可能である。

非制限的実施例として示される以下の明細書及び添付の図面により、本発明をより理解し易くすると共に、本発明の特徴及びその期待される利点が示される。

図１は、小隣接骨、特に手根骨における骨接合用の骨接合プレートを示す。示される実施例において、該プレートは、有頭骨、月状骨、舟状骨及び有鉤骨の骨結合に関する。このプレート１は、複数のねじ６（図１にはプレート１に挿入された一つのみが示されている）によって前記隣接骨に装着されている。

このようなプレート１及びねじ６は、種々適切な材料で形成され、特に、ＴＡ６Ｖとして知られるチタン合金からなる。

図２及び図３で更に詳細に示されているように、プレート１は円柱状に形成され、処置される隣接骨に接触するように形成された平面１０と、平面１０の反対側に形成されて凹所１２を示す面１１と、面１１に非鋭利ラウンド角１４を介して連結された周辺面１３と、を有する。

この凹所１２は中空球体キャップ形であって、面１１の大部分を占める。

プレート１は、中央孔１５と、ねじ６を受ける複数のねじ穴１６と、面１１から周辺面１３に渡り延びて刻まれた直径線１８と、を含む。

中央孔１５は、プレート１の一般面に対する垂直軸に沿って形成される。プレート１は、図８に示される位置決めスピンドル２０の直径に調整された直径を有し、前記スピンドル２０に対しプレート１がスライド係合可能に構成される。

各ねじ穴１６は、各ねじ穴１６が形成される面領域に対してほぼ垂直になるように配置され、すなわち、凹所１２の湾曲を考慮すれば、このようなねじ穴１６のそれぞれが延びる軸が、中央孔１５の軸に対する所定角度１０°に基づいて、プレート１の外側に向けて持ち上げられている。

各ねじ穴１６の輪郭を構成するプレート１のゾーンは、中空球状の区域である。

各ねじ６は、中空のドリリングねじで、球状断面形の側壁６ａを示すヘッドを有する。前記側壁６ａはねじ穴１６で区切られたプレート１のゾーンの形状にマッチングする形状を有し、これにより、ねじ６がねじ穴１６内において多方向を指示する可能性を有する一方で、前記側壁６ａが各ねじ穴１６の表面に沿って位置できる。

各ねじ６は更に適切な器具（図示されない）を介してハンドリング可能な近位空洞を示し、本実施例では、前記空洞はラウンド角を備えた六角形状となっている。

直径線１８はプレート１の外周縁においてプレート１の角位置決めのマークを形成する。

プレート1は、このようなプレートを用いて処置される異なるタイプの隣接骨に基づいて、図２、図３及び図５に示すような４つのねじ穴１６を有していても良く、或いは、図４及び図６にそれぞれ示すような３つ又は５つのねじ穴１６を有していても良い。

参考情報として、以下の寸法を規定してもよい。
−図２、図３及び図３に示されるプレート１の直径：１４ｍｍ
−このプレートの厚さ：３ｍｍ（凹所１２の外側）；２ｍｍ（中央孔１５の高さで）
−孔の直径：１．９ｍｍ
−一のねじ穴１６から隣接するねじ穴１６までの、各ねじ穴１６の輪郭を構成する前記各ゾーンにより形成された各球面の中心間距離：７ｍｍ；ねじ穴１６内におけるねじ６に対する可能クリアランスの許容度：中央孔１５の軸に対してこのようなねじの軸を１０°傾けた状態に対応する中立位置から両サイド側にそれぞれ１０度ずつ。

図４に示すプレートは１２．５ｍｍの直径及び凹所１２の外側で３ｍｍの厚さを有してもよく、図６に示すプレートは１６ｍｍの直径及び凹所１２の外側で３ｍｍの厚さを有してもよい。

プレート１の挿入のための器具は、前記位置決めスピンドル２０に加え、プレート１のダミー２１、すなわち、プレート１と同一形状のテストピースであって当該プレートと同一の中央孔１５、ねじ穴１６及びマーク１８を示すテストピースを備えてなり、図９に示す中空皿穴リーマ２２と、各ねじ６のガイドをするスピンドル２３とを含む。

実際には、図７に示すように、ダミー片２１に形成された各ねじ穴１６が各骨２〜５に対して最も良好に合うように、ダミー片２１が処置される骨２〜５上に配置されて角度付けされる。そして、ダミー片２１のマーク１８に対向するマーク２５が、処置される隣接骨の一つに電気外科ナイフを用いて形成される。

図８に示すように、ダミー片２１をこの位置に保持し、次にスピンドル２０をこのダミー片の中央孔１５に貫通させる。

ダミー片２１は、次に、前記スピンドル２０に沿ってスライドされて引き抜かれる。

図９に示すように、皿穴リーマ２２が次にスピンドル２０に挿入され、前記スピンドル２０の同軸に皿穴２６を形成するために使用される。

スピンドル２０は引き抜かれ、次にプレート１が前記皿孔に挿入される。ダミー片２１によって決定されたこのプレート１の好適な位置は、図１０に示すように、前記プレート１に含まれるマーク１８をマーク２５の反対側に合わせることにより容易に見出され得る。

次に、スピンドル２３が、図１１に示すように、各ねじ６を対応するねじ穴１６に案内するために、隣接骨の一つひとつに挿入される。

本発明は、小隣接骨、具体的には手根骨における接合用の骨接合プレートを提供し、本発明では、当該プレートの特徴並びに挿入を可能にする器具一式２０〜２３によって当該プレートの埋め込みが容易となっている。このようなプレートは、更に、前記スピンドル２０及び前記マーク１８により可能になった該プレートの正確な位置決めのおかげによって、２つの骨の間にねじが挿入される危険を排除、又は少なくとも極めて有意に減少させる。

いかなる方法を用いて、本発明の目的を変更することなしに本発明のプレートを他の形態とすることは勿論可能である。

前記詳細な説明は本発明を実証する目的においてなされたものであって、且つ均等物による実施から逸脱することなく本発明の分野に制限を与えるものではないことを理解すべきである。

有頭骨、月状骨、舟状骨及び有鉤骨を骨結合する本発明に係る骨接合プレートを示す斜視図であって、図面を簡略化する目的の為に、これらの骨はその外形を除き、現物とは異なり大変概略的に示されている斜視図である。当該骨接合プレートを拡大して示す平面図である。図２におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面を示す断面図である。異なる直径と異なるねじ穴の個数とを有する骨接合プレートを示す第１の平面図である。異なる直径と異なるねじ穴の個数とを有する骨接合プレートを示す第２の平面図である。異なる直径と異なるねじ穴の個数とを有する骨接合プレートを示す第３の平面図である。図１と同様の斜視図であって、当該骨接合プレートにおける４つの連続した挿入ステップをそれぞれ示す斜視図である。図１と同様の斜視図であって、当該骨接合プレートにおける４つの連続した挿入ステップをそれぞれ示す斜視図である。図１と同様の斜視図であって、当該骨接合プレートにおける４つの連続した挿入ステップをそれぞれ示す斜視図である。図１と同様の斜視図であって、当該骨接合プレートにおける４つの連続した挿入ステップをそれぞれ示す斜視図である。図１と同様の斜視図であって、当該骨接合プレートにおける４つの連続した挿入ステップをそれぞれ示す斜視図である。

符号の説明

１プレート
２有頭骨
３舟状骨
４月状骨
５有鉤骨
６ねじ
６ａ側壁
１０平面
１１面
１２凹所
１３周辺面
１４ラウンド角
１５中央孔
１６ねじ穴
１８直径線、マーク
２０位置決めスピンドル
２１ダミー片
２２リーマ
２３スピンドル
２５マーク

Claims

小隣接骨（２〜５）、特に手根骨における骨接合用の骨接合プレート（１）であって、大隣接骨に固定することなく処置される骨上に装着可能な寸法を有し、該骨接合プレートを前記小隣接骨（２〜５）に固定する為のねじ（６）を挿入する横方向の穴（１６）を備えてなる骨接合プレート（１）において、
処置される前記小隣接骨に接触するように構成された平らな面（１０）を含み、
前記平らな面（１０）に対して傾けられた軸を有する複数の前記ねじ（６）を受ける複数の穴（１６）を含み、
前記穴（１６）は、一旦前記穴に挿入された前記ねじ（６）が当該骨接合プレート（１）の外側方向へ広がるように構成されていることを特徴とする骨接合プレート。
円形に構成されていることを特徴とする請求項１に記載の骨接合プレート。
処置される前記小隣接骨に接触する側の反対側の面（１１）に、該骨接合プレートの埋め込み位置において前記ねじ（６）のヘッドの位置を該骨接合プレートに対して低くする凹所（１２）が設けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載の骨接合プレート。
前記凹所（１２）が、処置される前記小隣接骨に接触する側の反対側に形成された前記面（１１）の大部分を占め、且つ、中空球体キャップ形であることを特徴とする請求項３に記載の骨接合プレート。
少なくとも一つのねじ穴（１６）が中空球体断面形に形成され、少なくとも一つのねじ（６）のヘッドが対応する球体断面形の側壁（６ａ）を含み、前記ねじ穴（１６）及びねじ（６）ヘッドのそれぞれの形状が、当該骨接合プレート（１）に対して前記ねじ（６）を多方向指示可能にすることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の骨接合プレート。
骨（２〜５）と同じ個数又は近い個数のねじ穴（６）を含み、特に、手根骨の処置の場合に４つのねじ穴が、有頭骨、月状骨、舟状骨、及び有鉤骨の骨結合に使用されることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の骨接合プレート。
位置決めスピンドル（２０）の直径に調節可能な直径を有し、前記スピンドルに対して当該骨接合プレート（１）をスライド係合可能にする中央孔（１５）と、外周縁に位置するマーク（１８）と、を含んでなることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の骨接合プレート。
請求項１〜７のいずれか一項に記載の骨接合プレート（１）の挿入の為の器具一式であって、リーマを含むことを特徴とする器具一式。
位置決めスピンドル（２０）を含み、該スピンドル（２０）に対し当該骨接合プレート（１）をスライド係合可能にすることを特徴とする請求項８に記載の器具一式。
骨接合プレート（１）のダミー（２１）、例えば、前記骨接合プレートと同一形状で、前記骨接合プレートと同一マーク１８が印されたテストピースを含んでなることを特徴とする請求項８又は９に記載の器具一式。
前記ダミー（２１）に前記骨接合プレートと同一の中央孔１５を設け、前記ダミー（２１）を前記位置決めスピンドル（２０）に結合させることを特徴とする請求項１０に記載の器具一式。
前記リーマは中空構造で、前記位置決めスピンドル（２０）に対してきつくフィットしつつスライド結合可能に構成されていることを特徴とする請求項９〜１１のいずれか一項に記載の器具一式。