JP2006503839A - 真菌感染の処置のためのポサコナゾールの使用 - Google Patents

真菌感染の処置のためのポサコナゾールの使用 Download PDF

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Abstract

真菌感染の治療または予防を必要とする12歳以上のヒトに真菌感染の治療または予防のための医薬品を調製するためのポサコナゾールの使用であって、該医薬品が、少なくとも約300ng/mLから少なくとも約550ng/mLのポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるために、1日2〜4回の分割投与で有効な量のポサコナゾールを含むことを特徴とするポサコナゾールの使用。絶食状態の被験体においては、ポサコナゾールを200mgを1日4回に分けて(「QID」)あるいは400mgを1日2回に分けて(「BID」)経口投与する場合が、800mgを1日1回で投与する場合に比較して、ポサコナゾールの経口バイオアベイラビリティーが有意に増加することに一部基づく。

Description

(発明の背景)
本発明は、真菌感染を治療または予防するのに効果的なポサコナゾールの量を1日2から4回に分けて経口投与することによって、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトで真菌感染を治療または予防する方法に関する。
米国特許第5,661,151号は、広範囲の活性度を有する抗真菌剤としてポサコナゾールおよびその使用を開示している。生体外および生体内の研究により、ポサコナゾールは、カンジダ種(アルビカンス、グラブラータ、トロピカリスを含む)に対しても、他の日和見性菌類と同様に良好な活性を有していることがわかった。他の日和見性菌類とは、アスペルギルス、フザリウム、担子菌類、ブラストミセス、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、接合菌類、および、セドスポリウム、ならびに日和見性monilaceousまたはdematiaceous菌、及び皮膚糸状菌を含むが、これらに限定されない。
ヒト免疫不全ウィルス(HIV)または後天性免疫不全症候群(AIDS)を有する免疫不全疾患者は、骨髄または実質性臓器移植を受けた患者と同様に、重篤な真菌感染を発症するリスクが特に高い。免疫不全疾患者の間で、最も一般的な真菌感染は、カンジダ症、アスペルギルス症、クリプトコックス症およびフザリオ症を含むが、これらに限定されるものではない。アンフォテリシンBおよび多くのより新規な抗真菌性治療の有用性にもかかわらず、侵襲真菌感染からの羅病率および死亡率は、高いままである。ポサコナゾールは親油性医薬品であり、薬物動態学的研究では、絶食時と比較して高脂肪な食事と共に投与される場合、1日に単回投与の場合より、ポサコナゾールの経口バイオアベイラビリティーがほぼ4倍に増加することが示された。しかし、免疫不全疾患者は、しばしば経口摂取が十分でないため、絶食条件下でのポサコナゾールの薬物動態学的プロフィルの評価が必要である。
疾患者の多種多様な真菌感染、特に免疫不全疾患者における侵襲性真菌感染の治療について、現在まだ対処されていない医学的な要求がある。
(発明の開示)
本願発明者は、絶食状態の被験体においては、ポサコナゾールを200mgを1日4回に分けて(「QID」)あるいは400mgを1日2回に分けて(「BID」)経口投与する場合が、800mgを1日1回で投与する場合に比較して、ポサコナゾールの経口バイオアベイラビリティーが有意に増加することを発見した。この種の分割量によって達成されるポサコナゾールの平均血しょう中濃度は、ほとんどの臨床的に関連した病原菌の90%を殺すために必要な最小発育阻止濃度(MICs90)を上回る。このように、本発明は深刻な真菌感染を呈するリスクの高い免疫不全疾患者の真菌感染を治療および/または予防方法を提供する。
従って、本発明は、ほとんどの臨床的に関連した病原菌の90%を殺すために必要な最小発育阻止濃度(MICs90)を上回るポサコナゾール相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるために、ポサコナゾールの有効量を1日2から4回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、少なくとも約300ng/mLから少なくとも約520ng/mLのポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるために、ポサコナゾールの有効量を1日2から4回に分けて経口投与することを含む、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、ポサコナゾールの有効量を最初に摂取してから48時間で少なくとも約50ng/mLの相加平均定常状態の平均最小血しょう中濃度(Cmin)を生じさせるために、ポサコナゾールの有効量を1日2から4回に分けて経口投与することをふくみ、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、少なくとも約500ng/mLから少なくとも約520ng/mLのポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるために、約200mgのポサコナゾールを1日4回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、約12mcg.hr/mLのポサコナゾールの濃度−時間(0−24時間)曲線において母平均面積を生じるように、約200mgのポサコナゾールを1日4回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、約0.5mcg.hr/mLのポサコナゾール平均血しょう濃度を生じさせるために、約200mgのポサコナゾールを1日4回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、約200mgのポサコナゾールを1日4回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、1日合計約800mgのポサコナゾールを3回に分けて経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
また、本発明は、約400mgのポサコナゾールを1日2回経口投与することを含み、そのような治療または予防を必要とする12才以上のヒトの真菌感染を治療または予防する方法を提供する。
(発明の詳細な説明)
本願発明者は、ポサコナゾール800mgを1日1回で経口投与すること(「QD」、投与計画A)に比べ、400mgを1日2回あるいは12時間毎(「BID」、投与計画B)に分けて投与、及び200mgを1日4回あるいは6時間毎(「QID」、投与計画C)に分けて投与すると、ポサコナゾールの経口バイオアベイラビリティーが有意に増加することを発見した。ポサコナゾールバイオアベイラビリティーは、統計学的に投与計画の間でかなり異なることが(P<0.001)確認された。それゆえに、投与計画Aに対する投与計画Bのバイオアベイラビリティーの比は、1.98±0.35であり、これは800mgQDに比較して400mgBIDは98%増加していることを示している。投与計画Aに対するCのバイオアベイラビリティーの比は、3.2±0.7であり、これは800mgQDに比較して200mgQIDは220%増加していることを示している。BID及びQIDの投与計画を用いて200mgのポサコナゾールを経口投与することによって達成されるポサコナゾール平均血しょう中濃度は、ほとんどの臨床的に関連した病原菌の90%を殺すために必要な最小発育阻止濃度(MICs90)を上回る。
また、本発明の方法は、12歳以上のヒトの日和見性monilaceousまたはdematiaceous菌、及び皮膚糸状菌と同様に真菌感染を治療または予防するのに効果的である。
本明細書において使用されている用語「真菌感染」とは、臨床的に関連した病原菌によって生じる真菌感染のほか、抗療性の真菌感染および侵襲性真菌感染を意味する。
本明細書において使用されている用語「臨床的に関連した病原菌」とは、日和見性真菌を意味し、カンジダ種(アルビカンス、グラブラータ、トロピカリスを含む)、アスペルギルス、フザリウム、担子菌類、ブラストミセス、コクシジオイデス、クリプトコッカス、ヒストプラズマ、マイクロスポラム、白せん菌、接合菌類およびセドスポリウムを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書において使用されている用語「侵襲性真菌感染」とは、重篤な真菌感染、特に免疫不全患者の間に最もよく見られる真菌感染を意味する。
本明細書において使用されている用語「抗療性の真菌感染」とは、標準的な真菌治療、フルコナゾール、イトラコナゾールまたはアムホテリシン、例えばアムホテリシンBリボソーム化製剤を用いた治療を含むが、これらに限定されない、これらの標準的な治療に対して抗療性または抵抗性を有するそれらの真菌感染を意味する。
本発明の方法に従って、1日4回200mgまたは1日2回400mgのポサコナゾールを12歳以上の真菌感染症を有するヒトに経口投与すると、1日1回800mgのポサコナゾールを経口投与した場合に比較して、平均血しょう濃度が有意に増加した。800mgのポサコナゾールを1日3回に分けて、例えば200mg×2を1回と200mgを2回、経口投与を行うことによっても、同様の結果が予想される。
本明細書において使用されている用語「1日2から4回に分けての投与でのポサコナゾールの有効量」とは、800mgのポサコナゾールを1日3回に分けて、例えば200mg×2を1回と200mgを2回、経口投与行うことと同様に、200mgの1日4回、または400mgを1日2回に分けての投与を意味する。
400mgのポサコナゾールを1日2回経口投与(400mgBID)することによって生じるポサコナゾール平均血しょう濃度は、約300ng/mLより大きくなり、200mgのポサコナゾールを1日4回経口投与(200mgQID)することによって生じる平均血しょう濃度は、約500ng/mLより大きくなる。
用語「真菌感染を治療または予防を必要とする12歳以上のヒト」とは、ポサコナゾールに影響されやすい真菌感染を有するすべての患者と同様に免疫不全(immuno−comprised)患者も含んでいる。
本明細書において使用されている用語「免疫不全患者」とは、好中球減少症を有する腫瘍患者、例えば臓器移植を受けた患者と同様に高用量化学療法、および/または骨髄移植(「BMT」)を受けている好中球減少症の患者を含む。
本明細書において使用されている用語「影響されやすい真菌感染」とは、ブラシディオミセテス(Blasidiomycetes)、ブラストミセス、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、接合菌類、マイクロスポラム(Microsporum)、白せん菌およびセドスポリウムによる真菌感染と同様にカンジダ症、アスペルギルス症、クリプトコックス症およびフザリオシス症を含むが、これらに限定されるものではない。
真菌感染を治療または予防する必要のあるヒト、例えば、侵略的真菌感染を有する好中球減少症の患者あるいは、例えばイトラコナゾール、フルコナゾール、アムホテシンBといった他の真菌剤に抗療性をもっている患者に、担当の臨床医によって安定しているとみなされるまで、本発明に従って、1日4回、200mgのポサコナゾールを経口投与する。その後、当業者に周知の標準的な試験方法によって、感染が根絶されたことがわかるまで、400mgのポサコナゾール経口投与BIDを行う。
本願発明の標的治療集団の一部は、摂食が不十分であり、それは経口バイオアベイラビリティーに重要な影響を生じることがある。これに用量の限定的吸収が組合わさると、患者がポサコナゾールに曝露されるのを制限することになる。したがって、限定的吸収を克服するために、絶食状態の被験体のポサコナゾールへの曝露が、分割した投与計画を利用することで改善されるか否かについて評価するために臨床薬理学研究が行われた。
骨髄移植(BMT)患者におけるポサコナゾール薬物動態研究において、絶食状態の健常ボランティアにおける曝露を確認した。結果は、ポサコナゾール(200mgのQIDとして与えられる)への曝露は、絶食状態の健常者(AUC約12μg・hr/mL)とBMT患者(AUC約11μg・hr/mL)との間で同程度であることを示した。
これらの結果から、経口摂食が不規則な急性疾患者に200mgのポサコナゾールをQIDで7日から30日間経口投与するれば、重篤なまたは致命的な侵襲性真菌感染の治療として信頼できる医薬品へ曝露することができるので、このような投与が、最も適切な投与計画であることがわかる(図5参照)。
患者の経口摂食が、200mgのポサコナゾールQIDで安定し次第、侵襲性真菌感染の治療のための所望の治療濃度を維持するために400mgBIDが十分であると考えられる。更に、投与頻度をQIDからBIDに下げることは、外来診療の場では、服薬遵守の助けになると期待される、これによって安定的な濃度維持を確実にすることができる。QID治療への反応に続いて、BID投与で患者が不安定であると判断される場合は、処方する医師が200mgポサコナゾールQIDを再度開始してもよい。
真菌感染を治療または予防する必要のあるヒト、例えば、侵略的真菌感染を有する好中球減少症の患者あるいは、例えばイトラコナゾール、フルコナゾール、アムホテシンBといった他の真菌剤に抗療性をもっている患者に、担当の臨床医によって患者の真菌感染症が安定しているとみなされるまで、本発明に従って、1日4回、200mgのポサコナゾールを経口投与する。その後、当業者に周知の標準的な試験方法によって、感染が根絶されたことがわかるまで、400mgのポサコナゾール経口投与BIDを行う。
本明細書において患者の真菌感染について使用されている用語「安定的な」とは、担当の臨床医の判断によって、真菌感染の一般的な兆候または症状において進行がみられない、または関連するX線撮影の異常部分に改善があることを意味する。800mgのポサコナゾールを1日2,3または4回に分けて経口投与することによる真菌感染の治療期間は、完全な臨床反応があるまで継続しなければならない。この継続期間は、6ヶ月から12ヶ月にまでおよんでもよい。担当臨床医はその裁量を使用して、以下の項目、患者の年齢のほか、侵襲性真菌感染の臨床診断、原因となる菌類病原体、侵襲性真菌感染の重症度、患者の基礎疾患の重症度、免疫抑制からの回収及び臨床反応の敏捷性、の評価に基づいて、本発明による経口ポサコナゾール治療の適切な期間を決める。
(方法)
研究対象集団
18歳から45歳の男女が、臨床薬理学研究のために採用された。被験体は、正常な体重(理想的な体重の15%範囲内)で、一般に良好な健康状態であることが要求された。包含基準としては、薬物反応及び妊娠検査が陰性であることと共に、正常な心電図(ECG)を示すこと及び試験検査結果が含まれ、妊娠の可能性のある非授乳女性は、研究期間中、避妊のための手段をとるよう要求された。除外基準は、薬物乱用、重大な食品または医薬品アレルギー、過去90日間に献血または臨床試験用医薬品使用、過去2週間の内にアセトアミノフェン以外の処方薬または一般用医薬品いづれかの使用、あるいは過去48時間以内にアルコールの使用、といったことが含まれる。また、HIV、B型肝炎またはC型肝炎テストで陽性の被験体は、過去4週間の内に臨床的に重大な全身感染にかかった被験体と同様に除外された。1日10本以上の喫煙者も除外された。
(研究デザイン)
本研究は、3群間の非盲検クロスオーバー試験とした。エントリ基準を満たした被験体は、投与の12時間前からそれぞれの投与計画実施後の48時間は、研究センターに拘束した。研究の各治療間に1週間のウォッシュアウト期間を設け、その間は被験体は、研究場所より開放された。
一晩絶食した後、各被験体は、経口懸濁液(40mg/mL)のポサコナゾールを3つの投与計画、800mgを1回服用(投与計画A)、400mgを2回12時間の時差をもたせて服用(投与計画B)、200mgを4回6時間の時差をもたせて服用(投与計画C)のうち1つを利用して、服用した。被験体には、6つの治療スケジュール(ABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBA)のうち1つをコンピュータによるランダムコードを用いて、ランダムに割り当てた。経口ポサコナゾール懸濁液は、シェリング−プラウ研究所(ケニルワース、NJ、USA)によって製造、供給された。経口投与シリンジで投与の後、被験体が懸濁液を飲みこんだことを確認するため、口腔が検査された。被験体は、最初の服用から24時間は絶食状態を維持した。最初の14時間、水が任意に提供された、そして被験体は、カロリー及び液体源として約100mL/hrでIV1,400mLDW/0.5生理食塩水をとった。
投与計画A、B及びCについて、血液サンプルをヘパリンを含有するチューブに、投与開始前(0時間)および最初の投与から2、4、5、6、8、10、12、16、24、48時間後に採取した。投与計画Bについては、更に血液サンプルを最初の投与から14、17、18、20、22時間後に採取した。投与計画Cについては、更に血液サンプルを最初の投与から11、14、17、18、20、22、23、26、28、36時間後に採取した。各サンプルは、採取後15分以内に、4℃1,500gで10分間遠心分離した。その結果得られた血しょうは分析するまで凍結させた(−20℃)。血しょう中ポサコナゾール濃度は、下限定量限界(LOQ)5ng/mLおよび直線範囲5.0から5000ng/mLの間で有効な高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)検査を用いて定量化された。
(安全性)
身体検査、バイタルサイン、ECG及び臨床検査室テストが、スクリーニング段階及び研究終了段階(最後の投与計画から48時間後)で行われた。治療下で発現した有害事象を研究の間中記録した。更に、薬剤投与の前、各投与計画の最初の投与から24時間及び48時間後にバイタルサインを評価した。
(薬物動態学的解析)
実測値は、最大血しょう中濃度(Cmax)、最大血しょう中濃度の時間(Tmax)及びポサコナゾールの初回投与のから48時間後の最低血中濃度(Cmin)であった。
濃度−時間ポサコナゾールデータ及び適合度基準をモデリングする場合の過去の経験に基づいて、1次吸収速度及び1次排出速度を有する1分画経口モデルが利用された。各被験体誤差は、加法的であると考え、次のように定義される、
i,j(t)=Gi,j(t)+εi,j(t)
ここで、Ci,j(t)及びGi,j(t)は、i番目の投与計画のもと時間tのj番目の被験体についての、各々測定濃度及び予測濃度である。治療B及びCの後に、重ね合わせ原理を用いて、投与間隔(B:12時間、C:6時間)に相当する遅延時間によって、予測濃度Gi,j(t)が計算された。誤差期間εi,j(t)は、N(0,σ ε)とみなされた。3つの薬剤投与計画後の曝露における相違は、バイオアベイラビリティー(F)が、投与計画間で異なることによって調査された。投与計画Aのバイオアベイラビリティーを基準(F)=1と固定して用いることで、バイオアベイラビリティーF(投与計画B)およびF(投与計画C)をFに対し相対的に推測することができる。これらのパラメーターを用い、分配の大きさをV/Fとして推定した。吸収速度(Ka)または排出速度(Ke)における差異も考慮された(上記記載の通りi=1,2,または3)。個体パラメーター推定値を用いて、時間0から無限大(AUC[I])までの濃度−時間曲線下面積が各被験体について測定された。
各薬物動態学的パラメータ(θ)の被験体間変動度が次のようにモデル化された。
θ=θ・e(ηj,θ)
ここで、ランダム効果ηj,θは、N(0,σ ,θ)とみなされ、他の効果から独立していた。したがって、(Vの変動度と組合わさった)Fにおける被験体間変動度は、ηj,Fとして表記された。バイオアベイラビリティーの変動度も、投与計画間で異なるので、我々は、ランダム効果をηj,Fi〜N(0,σ Fi)で次のように定義した。
i,j=F・exp(ηj,Fi
ここで、ランダム効果は、有意として検査された場合だけ、モデルにいれた。
変数の統計的有意差は、0.05の有意水準で尤度比テストを使用して評価された。血しょう中濃度−時間曲線下面積は、モデルパラメーター及び個々の(事後の)推定値を用いて算出された。モデリングは、S−plus バージョン6(インサイトフル社、シアトル、ワシントン)の非線形混合効果(「NLME」)機能を使用して、実行された。
(結果)
(被験体の人口統計学的特性及びその他の特性)
18人の男性(アフリカ系アメリカ人13人、コーカサス人5人)が登録され、研究を完了した。被験体の年齢は26歳から44歳(平均36歳)の間で、体重は63.6kgから100kg(平均81.9kg)であった。本研究に登録されているすべての被験体が、3投与期間を完了した。
(ポサコナゾールの測定濃度)
投与計画A(−・−)、B(−白三角−)、及びC(−白四角−)の平均ポサコナゾール血しょう中濃度−時間曲線を図1に示す。平均Cmax値(標準偏差「SD」)は、投与計画A、B及びCに対して、それぞれ137(+/−90)、225(+/−115)、及び405(+/−280)ng/mLであった。平均Tmax値(SD)は、各投与計画の最初の投与から7.8(+/−4.7)、16.6(+/−3.9)及び24.2(+/−3.2)時間後(最後の投与から7.8、4.6及び6.2時間後に相当)に発生した。初回投与から48時間後、平均Cmin濃度(SD)は、各投与計画に対して、それぞれ50(+/−26)、96(+/−46)及び189(+/−135)ng/mLとなった。
(1分画モデルに基づく薬物動態学的パラメーター推定値)
1分画経口モデルは、3つの投与計画それぞれに従うポサコナゾー濃度を十分に特徴づけることがわかった(表1、図2A、2B及び2C)。3つの投与計画について3つの典型的被検者の測定血しょう中濃度(ng/mL)に対して近似した(fitted)ポサコナゾール濃度プロファイル(ng/mL)のグラフが図3A1−3、3B1−3及び3C1−3に示されている。図3A1,3B1及び3C1は第1の被験体;図3A2、3B2及び3C2は第2の被験体;図3A3、3B3及び3C3は第3の被験体のものを示している。絶食条件下で、生体吸収速度定数は0.197hour−1であったと推定され、推定吸収半減期3.5時間を得た。排出速度定数は、0.045hour−1であったと推定され、推定排出半減期15時間を得た(表1)。
相対的経口バイオアベイラビリティーは、投与計画間で有意に異なっていた(P<0.001)。投与計画Aと比べて、投与計画B及びCのバイオアベイラビリティー画分(平均±SE)は、それぞれ1.98±0.35及び3.20±0.69であると推定された。これは、2回に分けて投与された場合、ポサコナゾールの単回投与に対して98%バイオアベイラビリティーが増加することに相当しており、4回に分けて投与された場合、単回投与に対して220%増加することに相当している。バイオアベイラビリティー分画の被験体間変動係数(ISCV)は、投与計画A、B及びCについてそれぞれ52%、49%及び73%であった。吸収速度定数についてISCV値は、それぞれ18%、60%及び70%であった(表1)。有意な被験体間変動度は、排出速度定数において検出されなかった。
分割投与による生体吸収増加の結果、推定AUC(I)値が投与計画B及びCで、それぞれ2倍及び3倍となった。投与計画B及びCの個々の被験体推定値の投与計画Aに対する比率は、ほとんどの場合1より大きく、投与量を分割した後のAUC(I)値の増加を示していた(図4A及び4B)。複数回の投与に基づいてモデルを予測した場合、24時間にわたるAUCの推定値は、投与計画A、B及びC各々について、安定的な状態のAUC(0−24時間)値として3,900、7,700及び12,400ng・hr/mLを得、推定される安定状態の平均濃度としてそれぞれ162、320及び517ng/mLを得た。
(安全性)
投与計画に関係なく、ポサコナゾールの1日の投与量合計である800mgは、安全で忍容性が良好であった。6人(33%)の被験体は、少なくとも1つの有害事象を報告したが、すべての有害事象は軽度のものであった。2人の被験体(11%)が投与計画A及びBで頭痛を報告した。2人の被験体(11%)が投与計画Cで胸の痛みを報告した。いずれの投与計画においても、1人以上の被験体によって報告されたその他の個体有害事象はなかった。バイタルサインは、研究全体を通して正常であった。そして、身体検査、実験室検査値またはECGについて臨床的に有意な変化は見られなかった。
(結論)
ポサコナゾールの経口バイオアベイラビリティーを算出すると、投与回数を増やすにつれて、投与計画間で有意に異なっていた(P値<0.001)。投与計画B(400mgBID)/投与計画A(800mgQD)=1.98±0.35、またはAよりBのポサコナゾール経口バイオアベイラビリティーが98%増加した。投与計画C(200mgQID)/投与計画A(800mgQD)=3.2±0.7、またはAよりCのポサコナゾール経口バイオアベイラビリティーが220%増加した。
200mgのポサコナゾールをBID投与(投与計画B)及びQID投与(投与計画C)を用いて経口投与することによって達成される平均ポサコナゾール血しょう中濃度は、臨床的に関連した病原菌の90%を殺すために必要な最小阻止濃度(MIC90)のほとんどを上回った。
(考察)
上記研究は次のことを示した。ポサコナゾールが絶食状態の被験体に経口的に吸収された。1日2回に分けて、好ましくは12時間間隔で投与する、または1日4回に分けて、好ましくは6時間間隔で投与することによって、ポサコナゾールへの曝露は増加した。ポサコナゾール800−mgが400mg12時間毎に投与されると、単回投与の場合に比べて、相対的な経口バイオアベイラビリティーが98%増加した。更に、800mgを1日4回の投与に分割した場合は、相対的な経口バイオアベイラビリティーが220%増加した。本発明にしたがって、絶食条件下で1日投与量を分割することで、ポサコナゾールを脂肪分を含まない食事と共に摂った時と同様の曝露を生じる。
1日量を分割することによるポサコナゾールへの曝露増加の考えられる説明は、生体吸収の飽和である。図1の濃度−時間曲線は、ポサコナゾールの経口投与は、絶食状態の被験体では200mgで飽和しており、したがって200mgを複数回にわたって投与することが、ポサコナゾールへの全体的な曝露量を増加していることを教示している。また、飽和性生体吸収は、食物と共にポサコナゾールの量を増やして単回投与するその前の研究でも見られた。この研究では、生体吸収は、投与量に対して比例的に増加して、800mgを超える投与量で飽和状態となった。したがって、最大曝露が分割投与計画を用いることで増加できるか否かを判断するために、800−mg投与を選択した。
投与計画に関係なく、ポサコナゾールは忍容性が良好であった。投与期間中2人以上の患者によって報告された有害事象はなく、すべての有害事象は、軽度のものであった。ECG、実験室検査値及びバイタルサインは、基準に比べて変化しなかった。
薬物速度モデルは、ポサコナゾールへの曝露に影響する主要因子がバイオアベイラビリティー(F)であることを示した。バイオアベイラビリティーの増加の度合いは、被験体間で異なっていた、したがってηは、モデルフィットの実質的改善をもたらす投与計画によって変化する可能性があった(表2)。得られた値ηF1、ηF2及びηF3を調査すると、ηF1とηF2(15%)の間またはηF1とηF3(25%)の間に弱い相関関係があることがわかり、変数ηの重要性が確認できる。これは、投与計画B及びCで投与されたほとんどの被験体はバイオアベイラビリティーが増加していた一方で、その増加の度合いは様々であり、これは投与計画の相互関係によるものであり既に知られている現象であった(図3A1−3、3B1−3及び3C1−3)。生体吸収及び排出の速度定数が、投与計画間で差がないことがわかった。しかし、生体吸収速度定数の有意な被験体間変動が検出された。有意な被験体内変動は、排出速度定数には見られなかった。つまりポサコナゾールの変動は吸収の結果であって、排出の結果ではないことを示している。
複数回投与にモデルパラメーターを外挿すると、ポサコナゾールを1日4回、好ましくは6時間毎に200mg経口投与した後の母平均AUC(0−24時間)値が、12.4mcg・hr/mLと推定でき、これは平均血しょう中濃度が0.5mcg/mLであること示している。健常で絶食状態のボランティアからのデータに基づく、これらの推定値は、最大25日間200mgのポサコナゾールを6時間毎に経口投与された高用量化学療法及び骨髄移植を受けている患者の研究から得られた薬物動態学的データとほぼ一致している。その研究では、定常状態でのAUC(0−24時間)は、10.6mcg・hr/mLであり、平均定常状態血しょう中濃度は、0.428mcg/mLであった。このように、絶食状態の健常ボランティアと侵襲性真菌感染症にかかるリスクの高い患者とがポサコナゾールに同様に曝露されるということは、分割投与の正当性が適切であること示唆している。実際、ポサコナゾール用量を分割することは、大多数の病原菌の最小抑制濃度90(MIC90)を超える血しょう中濃度をもたらす。これらの研究は、他のデータとあわせて、ポサコナゾール臨床効果トライアルのポサコナゾール投与計画のための基礎となる。
本発明の経口医薬組成物は、ポサコナゾールの微粒、少なくとも1つの増粘剤、非イオン性活性剤及び薬学的に受容可能な液状の基材を含む適切な液体懸濁物である。ポサコナゾールの平均粒子径は、少なくとも約1000nmであり、好ましくは約1000nmから約2500nmの範囲であり、好ましくは約1600nmから約2200nmの範囲であり、好ましくは約1200nmから約2200nmの範囲であり、好ましくは約1200nmから約1800nmの範囲であり、好ましくは約1300nmから約1600nmの範囲である。本発明の経口医薬組成物に使用されるポサコナゾールは、シェリング社(ケニルワース、ニュージャージ)より入手可能であり、米国特許第5,661,151号の実施例24及び32にしたがって調製することができる。適切な非イオン性活性剤としては、C10−C20酸のソルビタンエステルがある。好ましくは、脂肪酸エステルのソルビタンエステルであり、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンセスキオレアート、ソルビタントリオレアート、ソルビタン、モノパルミテート、ソルビタンモノステアラートおよびソルビタントリステアラート、またはそれらの混合物があげられる。また、本発明に有用な経口医薬組成物は、少なくとも1つの増粘剤、好ましくはキサンタンガム、液糖、デンプンおよびセルロースを含む2つの増粘剤の混合物を含む。好ましくは、経口医薬組成物は、約1mg/mLから約5mg/mLのキサンタンガムと約200mg/mLから約500mg/mL、好ましくは約350mg/mLの液糖、例えば液体グルコースの混合物を含む。また、ポサコナゾールの経口医薬組成物は、液体懸濁物のpHを約4から6.0の範囲、好ましくは約4.5から約5.0に維持する緩衝系を含む。適切な緩衝系は、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸を含む。また、経口医薬組成物は、ジメチコンまたはシメチコン等の消泡剤、安息香酸ナトリウムまたは塩化ベンザルコニウム等の水溶性防腐剤、二酸化チタン等の薬学的に受容可能な金属酸化物等の乳白剤、薬学的に受容可能な香料、精製水USD、液状のグルコースNF及びグリセリン(NF)等、好ましくは、精製水USPと液状グルコースNFの混合物等の薬学的に受容可能な液体キャリアを含んでもよい。国際特許出願番号US02/10093(2002年4月1日出願)、国際公報公開第02/080678号(2002年10月17日公開)も参照。
本発明は、200mgのポサコナゾールを1日に4回分、単回または分割し、好ましくは200mgのポサコナゾールを1日4回経口投与するか、または400mgのポサコナゾールを1日に2回分、単回または分割し、好ましくは2×200mgのポサコナゾールを1日2回経口投与し、これを真菌感染を根絶するのに十分な時間行うことによって、真菌感染の治療または予防を必要とする12歳以上のヒトの該真菌感染を治療または予防する方法を提供する。特定の患者について、適切な量および投与計画の決定は、本明細書に記載の教示および、患者の食物摂取、年齢、真菌感染の重症度及び患者が摂っている他の医薬品等、患者の要求事項に鑑みて、担当臨床医によって行われる。通常、約200mgの経口ポサコナゾールは、1日4回患者に投与される。例えば、担当臨床医の見解で、患者の真菌感染が安定するまで、6時間毎に投与される。その後、約400mgの経口ポサコナゾールを、真菌感染が他の好ましい実施形態のように根絶されるまで、1日2回投与してもよい。少なくとも約300ng/mLから少なくとも約520ng/mLのポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるために、経口ポサコナゾールの有効量が1日に2、3または4回に分割されてヒトに投与される。約400mgの経口ポサコナゾールを1日2回分(単回または分割して)投与する場合、最初の投与から平均時間(Tmax)約12時間から約21時間の範囲、好ましくは約15時間から約19時間の範囲、より好ましくは約17時間で、相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度(Cmax)が少なくとも約300ng/mL、好ましくは少なくとも約320ng/mLになり、ポサコナゾールの濃度−時間曲線下相加平均面積[AUC(0−24時間)]は、約6,700ng.hr/mLから約8,700ng.hr/mL、好ましくは約7,200ng.hr/mLから約8,200ng.hr/mL、より好ましくは約7,700ns.hr/mLである。
約200mgの経口ポサコナゾールが、治療または予防を必要とするヒトに1日4回、好ましくは6時間毎に投与される場合、最初の投与から平均時間(Tmax)約20時間から約30時間の範囲、好ましくは約21.0時間から約28時間の範囲、より好ましくは約24時間で、相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度(Cmax)が少なくとも約500ng/mLから約550ng/mL、好ましくは約520ng/mLになり、ポサコナゾールの相加平均AUC(0−24時間)は、約11,400ng.hr/mLから約13,400ng.hr/mL、好ましくは約12,000ng.hr/mLから約13,000ng.hr/mL、より好ましくは約12,400ng.hr/mLである。
Figure 2006503839
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図1は、線状グラフである。この線状グラフは、1回量として800mgのポサコナゾールを経口投与(−・−、投与計画A)、12時間毎またはBIDで400mgを投与(−白三角−、投与計画B)、及び6時間毎またはQIDで200mgを投与(−白四角−、投与計画C)を絶食状態の被験体に行った後の平均ポサコナゾール血しょう濃度(ng/mL)を時間(時)に対して示したものである。 図2A、2B及び2Cは、線状グラフである。これらの線状グラフは、800mg1回投与(図2A、投与計画A)、400mgBID(図2B、投与計画B)、及び200mgQID(図2C、投与計画C)として経口投与したポサコナゾールの近似血しょう濃度(ng/mL)に対して観察された血しょう濃度(ng/mL)を示したものである。 図3A1、3A2及び3A3;図3B1、3B2及び3B3;及び図3C1、3C2及び3C3は、線状グラフである。これらの線状グラフは、800mg1回(投与計画A、図3A1、3A2及び3A3)、400mg「BID」(投与計画B、図3B1、3B2及び3B3)及び200mg「QID」(投与計画C、図3C1、3C2及び3C3)のポサコナゾール経口投与後、3つの典型的な被検者のポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)プロファイルを示したものである。実線円は、観察されたポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)であり、線は、近似プロファイルを示している。図3A1、3B1及び3C1は、第1の被験体のものである。図3A2、3B2及び3C2は、第2被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示しており、図3A3、3B3、3C3は、第3被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示している。 図3A1、3A2及び3A3;図3B1、3B2及び3B3;及び図3C1、3C2及び3C3は、線状グラフである。これらの線状グラフは、800mg1回(投与計画A、図3A1、3A2及び3A3)、400mg「BID」(投与計画B、図3B1、3B2及び3B3)及び200mg「QID」(投与計画C、図3C1、3C2及び3C3)のポサコナゾール経口投与後、3つの典型的な被検者のポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)プロファイルを示したものである。実線円は、観察されたポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)であり、線は、近似プロファイルを示している。図3A1、3B1及び3C1は、第1の被験体のものである。図3A2、3B2及び3C2は、第2被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示しており、図3A3、3B3、3C3は、第3被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示している。 図3A1、3A2及び3A3;図3B1、3B2及び3B3;及び図3C1、3C2及び3C3は、線状グラフである。これらの線状グラフは、800mg1回(投与計画A、図3A1、3A2及び3A3)、400mg「BID」(投与計画B、図3B1、3B2及び3B3)及び200mg「QID」(投与計画C、図3C1、3C2及び3C3)のポサコナゾール経口投与後、3つの典型的な被検者のポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)プロファイルを示したものである。実線円は、観察されたポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)であり、線は、近似プロファイルを示している。図3A1、3B1及び3C1は、第1の被験体のものである。図3A2、3B2及び3C2は、第2被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示しており、図3A3、3B3、3C3は、第3被験体のポサコナゾール血しょう中濃度を示している。 図4Aは、線状グラフである。この線状グラフは、18人の健常で絶食状態にある被験体それぞれについての、濃度−時間(0−24時間)下での、ポサコナゾール経口投与計画B(400mg、BID)のAUC(0−24)値と投与計画A(800mg、1回量QD)のAUC(0−24)値の母平均面積の比率を示している。図4Bは、線状グラフである。この線状グラフは、18人の健常で絶食状態にある被験体それぞれについての、ポサコナゾール経口投与計画C(200mg、QID)のAUC(0−24)値と投与計画A(800mg、1回量QD)のAUC(0−24)値の母平均の比率を示している。 図5は、線状グラフである。この線状グラフは、フルコナゾール耐性カンジダ感染症の好中球減少性腫瘍(骨髄移植)患者に、ポサコナゾール200mgを1回量として経口懸濁液を1日1回(QD)(−・−)、400mgを1回量として1日1回(QD)(−黒三角−)、及び200mgを6時間毎(q6h)(QID)に経口懸濁液で投与した後、定常状態のポサコナゾール血しょう中濃度(ng/mL)と時間(時)の関係を示したものである。

Claims (11)

  1. 真菌感染の処置または予防を必要とする12歳以上のヒトの真菌感染を処置または予防するための医薬品を調製するためのポサコナゾールの使用であって、該医薬品は、少なくとも300ng/mLから少なくとも550ng/mLのポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度を生じさせるのに有効な1日2〜4回の分割用量のポサコナゾールの量を含む、ポサコナゾールの使用。
  2. 最初の投与からの平均時間(Tmax)が12時間から21時間の範囲で、ポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度(Cmax)が320ng/mLとなる、請求項1記載の使用。
  3. 相加平均Tmaxが21時間から28時間で、ポサコナゾールの相加平均定常状態の平均最高血しょう中濃度(Cmax)が520ng/mLとなる、請求項1記載の使用。
  4. 時間に対するポサコナゾールの血しょう中濃度のプロットが、7,700ng.hr/mLから12,400ng.hr/mLの範囲で相加平均AUC(0〜24時間)を得る、請求項1記載の使用。
  5. 処置及び/または予防を必要とする真菌感染が侵襲性真菌感染である、請求項1記載の使用。
  6. 処置及び/または予防を必要とするヒトが、免疫不全患者である、請求項1記載の使用。
  7. 処置及び/または予防を必要とするヒトが、好中球減少性患者である、請求項1記載の使用。
  8. 処置及び/または予防を必要とするヒトが、絶食状態の患者である、請求項1記載の使用。
  9. 投与されるポサコナゾールの量が200mgで、1日に4回である、請求項1記載の使用。
  10. 投与されるポサコナゾールの量が400mgで、1日に2回である、請求項1記載の使用。
  11. 真菌感染の処置または予防を必要とする12歳以上のヒトの真菌感染を処置または予防するための医薬品を調製するためのポサコナゾールの使用であって、該医薬品は、発明が担当臨床医によって安定的であると判断されるまで、200mgのポサコナゾールを1日4回、その後、標準的な抗真菌検定方法によって真菌感染が根絶したと示されるまで400mgのポサコナゾールを1日2回経口投与することを含む、ポサコナゾールの使用。
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