JP2006503538A

JP2006503538A - 永久磁石型同期機

Info

Publication number: JP2006503538A
Application number: JP2004545699A
Authority: JP
Inventors: フォルマー、ロルフ
Original assignee: Siemens AG
Current assignee: Siemens AG
Priority date: 2002-10-18
Filing date: 2003-10-10
Publication date: 2006-01-26
Also published as: CN100594656C; US7141905B2; DE50312848D1; EP1552594A1; US20050231060A1; WO2004038898A1; DE10248771A1; CN1703819A; EP1552594B1

Abstract

ギャップ磁束密度の高められた永久磁石型同期機を提供するために、本発明の同期機は、同期機のギャップに対向する端部に歯ヘッド（５、６）を形成した歯シャフト（３、４）を有し、周方向に隣接する歯ヘッド（５、６）同士がスロット開口（７）によって互いに隔離されて固定子と、磁束集中方向に永久磁石を配置した回転子とを備え、回転子の磁極ピッチτ_pに対する固定子の歯ピッチτ_zbの比がτ_zb／τ_p２．５以上であり、歯ヘッド（５、６）が飽和現象を回避する手段を備えている。

Description

本発明は、同期機のギャップに対向する端部に歯ヘッドを形成した歯シャフトを有し、周方向に隣接する歯ヘッド同士はスロット開口によって互いに隔離されている固定子と、磁束集中方向に永久磁石を配置した回転子とを備えた永久磁石型同期機に関する。

この種の回転電機の歯ヘッドは、ギャップの磁束密度が高すぎると飽和現象を起こす。それは損失を高めることにもなる。この問題は、従来磁束密度を低下させることで回避してきた。その場合、歯ヘッドの放射方向高さは、できるだけ大きなスロット断面積を確保すべく、できるだけ僅かに保っていた。

そこで本発明の課題は、ギャップの磁束密度を高くしつつ、それを有効に利用し得る永久磁石型同期機を提供することである。

この課題は、同期機のギャップに対向する端部に歯ヘッドを形成した歯シャフトを有し、周方向に隣接する歯端同士がスロット開口により互いに隔離された固定子と、磁束集中方向に永久磁石を配置した回転子とを備え、回転子の磁極ピッチに対する、固定子の歯ピッチのピッチ比τ_zb／τ_pが≧２．５であり、歯ヘッドが飽和を回避する手段を備える永久磁石型同期機により解決される。

特に磁極ピッチに対する歯ピッチの比τ_zb／τ_pを≧２．５とし、回転子の永久磁石の磁束集中装置にこのギャップ磁束密度を生じさせれば、歯ヘッドに飽和を生ずる。しかし請求項１の記載によれば、歯ヘッドは飽和現象が回避されるように構成される。その場合好ましくは、本発明による同期機の歯ヘッドの歯高さは構造的に決定されるギャップの磁束密度に適合させる。それは、磁束線が歯ヘッドを経て隣接永久磁石に達する限り、不可欠なものだからである。歯シャフトの磁束線又は固定子の帰路ヨークの磁束線の経路は必須ではない。従って好ましくは、構造的に全く新たな方法が採られる。と言うのは、そのような磁束密度に対し、帰路ヨークおよび歯シャフトはもはや特定されないからである。即ち、歯シャフトも帰路ヨークも大幅に狭く形成でき、小形化が図れる。

特に好ましい構成においては、歯ヘッドを磁化可能な材料で作り、歯シャフトおよび帰路ヨークは非磁性材料で作る。その場合、それら材料は、鉄よりはるかに軽い合成材料で作れる。これは、固定子の星形構造に相当する。

他の実施態様では、スロット開口を隣接する歯シャフトの対称軸間の中央から外して配置する。その場合、幅広の歯ヘッドを有する歯シャフトにのみ磁極コイルを設ける。特にこの歯シャフトを帰路ヨークにスナップ式に取り付けるとよく、磁極コイルを前もって装着することができる。

次に、本発明並びに従属請求項の特徴による本発明の他の好ましい構成について、図に示の実施例を参照して詳細に説明する。

図１は固定子１の部分展開断面図を示す。該固定子１はヨーク２とギャップに向かって内側に突出する歯シャフト３、４を備えている。これら歯シャフトはギャップに対向する側に歯ヘッド５、６を備える。歯シャフト３、４は異なる形に形成されている。と言うのは、周方向に見た歯ヘッド長が異なるからである。このため歯シャフトは運転中、異なる磁束を流さねばならないことになる。歯ヘッド５、６の歯ヘッド高さｈ_zkは、同等にするとよい。しかし、それは必ずしも必要条件ではない。例えば歯ヘッド５、６に対して、図２〜４によれば種々の歯ヘッド形状を適用している。隣接スロット開口７間には、歯ピッチτ_zb〜τ_zsが存在する。スロット８は、図示の実施例ではスロット開口７およびスロット開口幅ｂを有する半閉（半開）スロットとして形成している。

歯ヘッドの他の実施例を図２〜４に示す。これら歯ヘッドは、一方で磁束ガイドとして機能し、他方で重量節減の効果を奏する。その場合、歯シャフト３と４の対称軸１０、１１の左側と右側の領域において、歯は対称軸１０、１１により近い部分よりも小さな高さを持っている。その結果、一層の重量および材料コスト削減を達成する。

図５の実施例では、各鉄板は皆同じ歯ヘッド高さｈ_zkではあるが、異なる歯ピッチτ_zb又はτ_zsを持っている。磁束集中部に配置された永久磁石１６を有する回転子の構造的条件および本発明による固定子１に基づき、歯シャフト３、４は、従来型の回転電機に比較してより小さな寸法を持った、ヨーク２の結合部としても設計できる。何故なら、永久磁石１６の磁界が歯ヘッド５、６のほぼ全体にわたり作用するからである。この結果巻線用、特に銅材からなる巻線用の比較的大きなスロット断面積を作り出せる。

各歯シャフト３、４や歯ヘッド５、６は、代替的に一体の鉄板に対し形状的な係止結合又は嵌め合い摩擦結合による結合部１５により、ヨーク２への結合部で位置決めできる。同様に、一体の鉄板と多分割型の鉄板との混合形態の組み合わせも考えられる。

歯シャフトおよび歯ヘッドを有する固定子の部分展開断面図である。歯ヘッドの第１構成例を示す断面図である。歯ヘッドの第２構成例を示す断面図である。歯ヘッドの第３構成例を示す断面図である。本発明による固定子および回転子を有する同期機を示す断面図である。

符号の説明

１固定子、２ヨーク、３、４歯シャフト、５、６歯ヘッド、７スロット開口、８スロット、１０、１１対称軸、１５結合部、１６永久磁石

Claims

同期機のギャップに対向する端部に歯ヘッド（５、６）を形成した歯シャフト（３、４）を有し、周方向に隣接する歯ヘッド（５、６）同士がスロット開口（７）によって互いに隔離されている固定子と、
磁束集中方向に永久磁石を配置した回転子とを備え、
前記回転子の磁極ピッチτ_pに対する前記固定子の歯ピッチτ_zbの比τ_zb／τ_pが２．５以上であり、前記歯ヘッド（５、６）が飽和現象を回避する手段を備える永久磁石型同期機。
歯ヘッド（５、６）が周方向に見て同じ放射方向高さをｈ_zkを持つことを特徴とする請求項１に記載の同期機。
歯ヘッド（５、６）の高さｈ_zkが少なくともτ_p／２の所で条件ｈ_zk≧τ_p／２を満たしており、スロット開口幅ｂが≦τ_p／２であることを特徴とする請求項１又は２に記載の同期機。
固定子（１）が星形に形成されたことを特徴とする同期機。
固定子（１）が異なる材料を備えることを特徴とする請求項１から４の１つに記載の同期機。
固定子（１）の歯が周方向に見て異なる歯ピッチを持っており、スロット開口（７）が前記歯シャフト（３、４）の対称軸間の中央を外れて配置されたことを特徴とする請求項１から５の１つに記載の同期機。
固定子（１）が軸方向に積層された複数の鉄板を備え、該鉄板は互いに独立の複数の鉄板セグメントから構成されるか、又は一体に構成され、予め与えられる順番で配置されたことを特徴とする同期機。