JP2006503102A - 糖尿病の予防および治療のための天然化合物、その調製方法、およびその薬物的使用。 - Google Patents

糖尿病の予防および治療のための天然化合物、その調製方法、およびその薬物的使用。 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗糖尿病天然化合物の調製のためのプロセス、および前記化合物の薬物的用途に関する。抗糖尿病セコイトール粉末は、イチイ属の種(Taxus spp.)などのような薬用植物を溶媒により抽出すること、および二相抽出およびクロマトグラフ法によって分離することにより得られ、それはさらに精製されて、その主要成分、有意な抗糖尿病作用を有する天然の単一化合物を得る。前記化合物の構造は、スペクトル、化学合成、およびX線単結晶回折パターンにより、5−O−メチル−ミオ−イノシトール(セコイトール)であることが確証される。セコイトールは有意な抗糖尿病活性を有しており、糖尿病の高血糖を有意に緩和することが可能であり、肝臓グリコーゲンの分解およびグルコースの吸収を阻害し、血中脂肪レベルを減少させ、フリーラジカルの代謝を改善し、膵島のβ細胞を保護し、非常に低い毒性を有する。

Description

本発明は、イチイ属の種(Taxus spp.)、特にタクスス・ユンナネンシス(Taxus yunnnanensis Cheng et L. K. Fu)、タクスス・キネンシス・変種マイレ(Taxus chinensis var. mairei(Lemee et Levl)Cheng et L. K. Fu)などから抽出および分離された天然化合物、5−O−メチル−ミオ−イノシトール(セコイトール(Sequoyitol))、その調製方法、およびその薬物的使用に関する。
世界の人口の高齢化の進行の加速に伴い、糖尿病は一般的で頻繁に起こる病気となっている。現在、糖尿病の病因はまだ明らかではなく、糖尿病の治療は主として高血糖を緩和すること、および薬物の使用により合併症を予防することである。インスリンおよび経口投与用の主要な化学合成血糖降下薬の発明および適用は、糖尿病患者に役立つものであるが、それら自身には低血糖、乳酸中毒などといった重い副作用があり、そのことがそれらの使用および治療効果を大いに制限している(非特許文献1)。
ワン・ヂョンシャオ(Wang Zhongxiao)著、山西医科大学学報(Journal of Shanxi Medical University)、第31巻、第6号、2000年、p.555−556
したがって、高効能、低毒性、および高安全性かつ高信頼性の、新規な血糖降下物質を緊急に研究および開発することが必要である。
中国の医学文献によれば、イチイ属の葉は利尿および通経機能を有しており、糖尿病の治療に用いられることが可能であり(グロッサリー・オブ・ハーブズ・アンド・ドラッグズ・イン・チャイナ(Glossary of Herbs and Drugs in China)最新版(第2版)、シェ・ゾンワン(Xie Zongwan)編、人民衛生出版社(People' Medical Publishing House)、p.722)、またイチイ属は糖尿病の治療に対して特別の効果を有している(ガン・ウェイソン(Gan Weisong)著、薬用植物学(Pharmaceutical botany)、1991年、p.140)が、イチイ属の抗糖尿病成分およびその活性についての近代的な研究は、先行技術においては見出されていない。本発明者らは、イチイ属の抗糖尿病活性成分を深く研究し、天然化合物、5−O−メチル−ミオ−イノシトール(セコイトール)が顕著な活性と非常に低い毒性とを有する抗糖尿病活性成分であり、下記構造式Iを有することを見出した。
構造式I
Figure 2006503102
セコイトール(5−O−メチル−ミオ−イノシトール)の母核はミオイノシトールであり、シクロヘキサノールの立体異性体の一つである(シクロヘキサノールは数個のキラル中心を有しており、したがっていくつかの立体異性体を有する)。いくつかの論文には、セコイトールがイチイ属、マツ属(Pinus)、オーストラリアヒノキ(Cypress)、セファロタクスス・フォルツネイ(Cephalotaxus fortunei)、スギ科(Taxodiaceae)などのような植物中に存在すると記載されている(フィトケミストリー(Phytochemistry)、1971年、第11巻、p.245−250)。セコイトールのペンタアセチル誘導体の構造
は、高分解能1H−NMRにより同定された(フィトケミストリー、第27巻、第1号、p.279−181、1988年)。中国薬局方(1970年版)には、ミオイノシトールがビタミン様の作用を有することが記録されている。しかしながら、セコイトールの抗糖尿病活性は以前には報告されていない。
本発明者らの研究は、セコイトールが糖尿病モデルの高血糖を有意に緩和することが可能であり、肝臓のグリコーゲン分解およびグルコースの吸収を阻害し、血中脂肪レベルを低減し、フリーラジカルの代謝を改善し、膵島のβ細胞を保護し、マウスの正常な血糖値は低減せず、極めて低い毒性を有することを開示している。したがって、セコイトールは糖尿病および合併症の予防および治療のため、代謝障害関連疾患(高脂血症、脂肪肝、肥満などのような)の予防および治療のため、およびフリーラジカルの代謝改善のために使用されることが可能である。
本発明はさらに、イチイ属の種からセコイトールを抽出するための方法を提供するが、前記方法は、有機溶媒を用いてイチイ属の種を抽出して抽出物を得ること、該抽出物を二相抽出しカラムクロマトグラフィーにかけてセコイトールを含有している分画を収集すること、次いで濃縮し、濾過し、乾燥し、再結晶化してセコイトールを含有している粉末を取得することを含有し、抽出に使用された有機溶媒は、エタノール、メタノール、アセトン、およびそれらの水性混合物を含有し、二相抽出に使用される溶媒は、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、エチルエーテルといった水不溶性有機溶媒である。精製は、種々のクロマトグラフ法および再結晶法の、単独または組合せ方式の使用により行なわれることが可能である。再結晶法の溶媒系は、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンを含有する溶媒系である。クロマトグラフィーは、マクロポーラス樹脂カラム(D101型、NM−200型など)、ポリグルコースまたは修飾グルコースカラム(セファデックス(Sephadex)Gまたはセファデックス−LH−20など)、セルロースカラム、活性炭カラムなどを用いてよい。最終産物は結晶性粉末であり、主な有効成分は90%より多い含有量のセコイトールである。
本発明はさらに、前記セコイトールおよび一以上の補助剤および/または賦形剤を含んでなる薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は、注射剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、糖衣丸剤、溶液剤などといった薬物剤形に加工されてよい。
本発明はさらに、糖尿病の治療用薬物の製造における前記セコイトールの用途を提供する。前記薬物は、糖尿病の高血糖を有意に緩和し、肝臓のグリコーゲン分解およびグルコースの吸収を阻害し、血中脂肪レベルを低減し、フリーラジカルの代謝を改善し、膵島のβ細胞を保護することが可能であり、極めて低い毒性を有する。前記薬物は糖尿病および糖尿病性心臓血管および脳血管に関する合併症および糖代謝障害関連疾患の予防および治療のため、フリーラジカルの代謝改善のため、並びにII型糖尿病および糖尿病性心臓血管及び脳血管に関する合併症の予防および治療のために使用されることが可能である。
さらに具体的には、イチイ属の種から抗糖尿病セコイトールを抽出するための本発明の方法は、イチイ属の種の根、茎または葉を粉砕して粗粉末を得ること、該粗粉末を、エタノール、メタノール、アセトンまたはそれらの水性混合物といった溶媒を用いて、0℃から灌流温度までの温度において、好ましくは室温から灌流温度までの温度において、さらに好ましくは灌流温度において、1〜5回抽出することであって、溶媒の量は1:1〜1:20(重量/体積)、好ましくは1:2〜1:10(重量/体積)、さらに好ましくは1:3〜1:6であり、真空内で濃縮して抽出物を得ること、前記抽出物を水と、水不溶性有機溶媒(酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、エチルエーテルのような)との間で二相抽出にかけること、および親油性の層を除去することであって、抽出物は好ま
しくは1:0.5から1:10までの比を有する有機溶媒/水であり、水層を合併すること、濾過すること、およびクロマトグラフィーによって分離することであって、クロマトグラフィーカラムの例は、D101型、NM−200型(ピュロライト(PUROLITE))などといったマクロポーラス樹脂カラム、セファデックス−LH−20などのようなポリグルコースGまたは修飾ポリグルコースカラム、セルロースカラム、および活性炭カラムであって、対応する溶出剤が使用され、溶出は同時に検出され、セコイトールを含有している溶出分画を収集すること、真空中で濃縮すること、静置すること、および濾過して固体を得ること、次いでエタノール、メタノール、アセトン、メチルエチルケトンといった溶媒系を用いて前記固体を再結晶すること、および乾燥してセコイトール粉末を得ることを含有する。最終産物は90%より多いセコイトール含有量を有する結晶状粉末である。
本発明の方法においては、カラムクロマトグラフィーからの分画の検出は、以下の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)条件を用いることによって行なわれる。
C18カラム、5μm、4.6x250mm
検出波長220nm
試料注入20μl
移動相、流速1.0ml/分 メタノール−水(50:50)は、0.45μmの有機濾過膜を用いた吸引により濾過され、使用に先立ち脱気される。
本発明の産物中のセコイトールの含有量は、以下のHPLC法によって検出される。
含有量は、約25mgの産物を正確に秤量すること、25mlのメスフラスコ内に入れること、0.65mlの希硫酸−無水酢酸(1:50)を添加すること、水浴中で20分間加熱すること、室温まで冷却すること、15mlのメタノールを添加すること、均一になるまで振盪すること、目盛りに達するまで水を添加すること、均一になるまで振盪して試料溶液を得ることによって検出された。HPLCの条件は上記と同様である。
本発明のセコイトールは、通常の補助剤および/または賦形剤と混合されて、糖尿病、特にII型糖尿病の予防または治療のための、注射剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、糖衣丸剤、溶液剤などといった種々の薬物剤形を形成することが可能である。
カプセル剤、錠剤、顆粒剤、糖衣丸剤などといった剤形は、一以上の通常の、デンプン、微結晶セルロースなどのような賦形剤、充填剤および希釈剤、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどのような結合剤、グリセロールのような保湿剤、炭酸カルシウムなどのような崩壊剤、吸収剤、カオリンなど、およびタルク末などのような滑沢剤を含有することが可能である。
薬学上許容される賦形剤は、固体、半固体、液体などといった様々な形状でよく、補助剤は種々のタイプであってよい。
溶液は、水、エタノール、グリセロール、ポリビニルグリコール、安息香酸ベンジルなどといった一般的な溶媒、可溶化剤、乳化剤、防腐剤などを含んでよい。
カプセル剤、錠剤、顆粒剤、糖衣丸剤、溶液剤などといった剤形は、セコイトールを一以上の賦形剤と混合することにより、通常の方法に従って調製されることが可能である。
非経口投与用には、剤形、溶液または乳剤は、無菌および等張性であるべきである。
以下の実施例は、本発明をさらに詳細に例証しているが、該実施例は、本発明の範囲を限定するよりもむしろ、単に本発明を説明するためのものであることが理解されるべきである。
(実施例1:天然活性化合物セコイトールの調製(1))
60kgのイチイ属の種の粗粉末を、4倍体積量の90%エタノールを用いて3回抽出し、抽出物を合せ、濃縮して粘稠溶液を形成し、該粘稠溶液をさらに濃縮し、ロータリーエバポレータ中で乾燥し、1:1(v/v)クロロホルム/水を用いて二相抽出し、水層を合せ、濾過し、マクロポーラス樹脂カラム(D101型、国産)上にロードし、蒸留水および水性エタノール(エタノール:5%−20%)により勾配溶出し、分画をHPLCにより個別に同定し、セコイトールを含有している溶出物を合せ、濃縮し、ロータリーエバポレータ中で乾燥し、次にエタノールを用いて再結晶化し、濾過して結晶状粉末を得た。結晶状粉末を吸引により乾燥し、95%エタノールを用いて2回再結晶化し、濾過し、70℃で乾燥してセコイトール結晶を0.07%の収率で得た。
(実施例2:天然活性化合物セコイトールの調製(2))
70kgのイチイ属の種の粗粉末を、3倍体積量の80%メタノールを用いて3回抽出し、抽出物を合せ、濃縮してスラリー溶液を形成し、該スラリー溶液をさらに濃縮し、ロータリーエバポレータ中で乾燥し、1:2(v/v)酢酸エチル/水を用いて二相抽出し、水層を合せ、濾過し、マクロポーラス樹脂カラム(MN−200型)上にロードし、蒸留水および水性エタノール(エタノール:5%−20%)により勾配溶出し、溶出液をHPLCにより個別に同定し、セコイトールを含有している溶出液を合せ、濃縮し、ロータリーエバポレータにより乾燥し、アセトンを用いて再結晶化し、さらに濾過して結晶状粉末を得た。結晶状粉末を吸引により乾燥し、アセトン:エタノール(1:1)を用いて2回再結晶化し、濾過し、70℃で乾燥してセコイトール結晶を0.08%の収率で得た。
(実施例3:天然活性化合物セコイトールの調製(3))
65kgのイチイ属の種の粗粉末を、4倍体積量の75%アセトンを用いて3回抽出し、抽出物を合せ、濃縮して粘稠溶液を形成し、該粘稠溶液をさらに濃縮し、ロータリーエバポレータ中で乾燥し、2:1(v/v)ジクロロメタン/水を用いて二相抽出し、水層を合せ、濾過し、活性炭カラム(薬学上許容される標準品)上にロードし、蒸留水および水性エタノール(エタノール:5%−30%)により勾配溶出し、溶出液を個別に同定し、セコイトールを含有している溶出物を合せ、濃縮し、ロータリーエバポレータ中で乾燥し、メタノールを用いて再結晶化し、濾過して結晶状粉末を得た。結晶状粉末は吸引により乾燥し、メタノールを用いて2回再結晶化し、濾過し、70℃で乾燥してセコイトール結晶を0.07%の収率で得た。
(実施例4:セコイトールカプセル剤の調製)
処方:0.2gカプセルあたり25mgのセコイトールを含有。
微結晶セルロース 175g
セコイトール 25g
―――――――――――――――――
1000カプセル
補助剤を、粉砕容器内に置き、次いでセコイトールを添加し、10〜30分間粉砕し、均一な粉末を得た。該均一な粉末を1#カプセル中に詰め、各カプセルの含有量は、無作為抽出により0.2gになるよう調整した。
(実施例5:セコイトール錠剤の調整)
25gのセコイトール、49gの微結晶セルロース、1gのステアリン酸マグネシウムを充分に混合し、混合物をシングルパンチペレットにより加工し、直径6mmおよび300mgの重さを有する錠剤を産生した。各錠剤は100mgのセコイトールを含んでいた
(実施例6:セコイトール顆粒剤の調整)
20gのセコイトールおよび180gのコーンスターチを充分に混合し、次に適量の60%エタノールを添加して、軟材料を形成した。該軟材料を12メッシュの篩を通し、乾燥して顆粒を形成した。各顆粒は100mgのセコイトールを含んでいた。
実施例1において得られた天然化合物の化学構造は、以下のように同定された。
1.天然化合物の構造同定
天然化合物の融点は双眼微量融点測定装置(未校正)により測定し、赤外線スペクトルはパーキン・エルマ983赤外線分光光度計(KBrタブレット)により測定し、エレクトロスプレイ・イオン化質量分光測定はフィニガン社(Finnigan company)のLCQ型質量分析計により測定し、旋光性はPE−241MC型旋光計により測定し、核磁気共鳴スペクトルはブルーサ(Brucer)ACF−300(1H−NMR 300MHz)により、TMSまたはDSSを内部標準として測定した。
実施例1の産物は、以下の物理/化学的データおよびスペクトルデータを有していた。
無色結晶
MP232〜234℃
IRνKBr max(cm-1):3427,3356,3188(OH),1032(C−O−C)
ESI(+)MS(m/z):217.1[M+Na]+
1H−NMR(D2O+DSS,300MHz,ppm):3.53(2H,dd,J=2.9,10.0,H−1+H−3);4.04(1H,dd,J=2.9,2.9,H−2);3.67(1H,dd,J=9.8,9.7,H−4+H−6),3.05(1H,dd,J=9.4,9.4,H−5);3.59(3H,s,O−CH 3
13C−NMR(D2O+DSS,75MHz,ppm):86.79(CH,C−5),74.57(CH,C−2),74.31(CH×2,C−4およびC−6),73.69(CH×2,C−1およびC−3),62.27(OCH 3
結果は、この構造が5−O−メチル−ミオ−イノシトール、すなわちセコイトールであることを示した。
2.ペンタアセチル−セコイトール(Ac−セコイトール)の調製
セコイトールの構造のさらなる確認のため、セコイトールのペンタアセチル化をAc2Oを用いて酸性条件下に行い、セコイトールのペンタアセチル誘導体(Ac−セコイトール)を調製し、その構造を同定した。
試薬の調製
1.0mlのARグレードの濃縮硫酸に対し、4mlの水を添加して硫酸溶液を得、12.5mlのAc2Oに対し、0.25mlの前記硫酸溶液を添加し、均一に混合した。
ペンタアセチル−セコイトール(Ac−セコイトール)の調製
実施例1の200mgの産物を、5.0mlの前記試薬中に溶解し、水浴中、約87℃において20分間反応させ、室温に冷却した後、100mlの蒸留水を撹拌下に徐々に添加し、再度水浴中にて約87℃で20分間加熱し、室温に冷却した後、反応混合物を分液漏斗に移し、CH2Cl2/H2Oにより3回にわたり二相抽出し、CH2Cl2層を合せ、ロータリーエバポレータ中において蒸発乾燥し、無色の結晶状固体を得、該固体をエチルエーテル/無水エタノールを用いて再結晶化し、無色透明の塊状結晶(すなわち、Ac−セコイトール)を得た。
3.ペンタアセチル−セコイトール(Ac−セコイトール)の構造同定
化合物Ac−セコイトールは無色の塊状結晶である。
MP201〜202℃
172411
ESI(+)MS(m/z):427.1[M+Na]+
1H−NMR(CDCl3,300MHz,ppm):5.54(1H,t,J=2.8,H−2);5.45(2H,t,J=10.05,H−4およびH−6);5.01(2H,dd,J=2.8,10.5,H−1およびH−3);3.42(1H,t,J=9.7,H−5),3.45(3H,s,OC 3 );2.16(3H,s,C2−OAc);2.08(6H,s,OAc×2);1.99(6H,s,OAc×2)
13C−NMR(CDCl3,75MHz,ppm):169.85(1C,C2−OCOCH3),169.63(2C,OCOCH3×2),169.41(2C,OCOCH3×2),80.08(1C,C−5),70.60(2C,C−4+C−6),68.78(2C,C−1+C−3),68.36(1C,C−2),60.02(1C,OCH 3 ),20.39,20.67(全5C,OCOCH 3 ×5)
Ac−セコイトールの1H−1H COSY 1H−13C COSY、1H−13C COLOG長距離相関分光を測定し、前記化合物の1H−13Cデータを代入した。セコイトールと比較して、Ac−セコイトールの分子量は210(5個のアセチル基に相当)まで増加した。このデータは、Ac−セコイトールがセコイトールのペンタアセチル誘導体であり、以下の構造式を有することを示した。
Figure 2006503102
4.Ac−セコイトールのX線単結晶回折
Ac−セコイトールの構造を確認するため、Ac−セコイトールについて、そのX線単結晶回折を測定した。Ac−セコイトールのX線単結晶回折の結果は、Ac−セコイトールの構造を証明した(図1参照)。したがって、セコイトールの構造および相対配置が確認された。
実施例1において調製された天然化合物(セコイトール)の薬力学的、毒性学的、および一般薬理学的研究は、以下のように行なわれた。
[1] 主要な薬力学的実験
実験材料
動物:昆明マウス、体重20〜24g
SDラット、体重230〜290g、雄
薬物および試薬:
セコイトール(本発明者らにより製造された)
フェンホルミン(ポジティブ・コントロール、江蘇省金壇市ドラッグプラント(Jiangsu Jintan Drug Plant))
アロキサン(シグマ社(Sigma Company),米国)
グルコース検出キット(上海栄盛生物技術社(Shanghai Rongsheng Biological Technology Co. Ltd.))
グリベンクラミド(陽性コントロール、天津太平洋製薬社(Tianjin Pacific Ocean Pharmaceutical Co. , Ltd.))
アドレナリンハイドロクロライド注射液(武漢製薬群社(Wuhan Pharmaceutical
Group Co., Ltd.))
肝グリコーゲン検出キット(南京建成生物工学研究所(Nanjing Jiancheng Bioengineering Institute))
50%グルコース注射液(江蘇常州国営武進ドラッグプラント(Jiangsu Changzhou Stated-owned Wujin Drug Plant))
コレステロール検出試薬(上海栄盛生物技術社)
マロンアルデヒド検出キット(南京建成生物工学研究所)
タンパク質検出キット(南京建成生物工学研究所)
トリグリセリド検出キット(上海栄盛生物技術社)
ヘパトクプレイン検出キット(南京建成生物工学研究所)
インスリン検出キット(河南省焦作市解放免疫診断試薬研究所(Henan Jiaozuo Jiefang Immunodiagnosis Reagents Institute))
ストレプトゾシン(Lot119 H1029、シグマ社、米国)
I.アロキサンにより誘導されたマウス高血糖に対するセコイトールの時間効果関係の実験
1.実験法[1,2]
アロキサンは、30匹のマウスの各々に対し、65mg/kgの用量の尾静脈注射により投与され、マウスは文献の方法にしたがってモデリングされ、血糖値によって3群に分けられ、2群は50mg/kgのセコイトールおよび75mg/kgのフェンホルミンを、0.1ml/10g体重により経口投与され、モデリング群は同体積の蒸留水を別々に投与された。これらの投与は7日間連続して行なわれ、マウスは最後の投与の前2時間は断食され、その血糖値は、グルコースオキシダーゼ法により、投与の1、2、3、および5時間後に検出された。
2.結果
対照群に比較して、アロキサン誘導高血糖は、50mg/kgのセコイトールの投与後1時間で緩和され(100.0mg/dl減少)、アロキサン誘導高血糖は、投与後2時間で有意に緩和され(140.7mg/dl減少)、アロキサン誘導高血糖は、投与後3時間(193.9mg/dl減少)、および投与後5時間(174.6mg/dl減少)では非常に有意に緩和された。アロキサン誘導高血糖は、フェンホルミンの投与後1時間(163.1mg/dl減少)および投与後2時間(159.3mg/dl減少)で非常に有意に緩和され、投与後3時間では有意に軽減され(104.2mg/dl減少)、および投与後5時間(56.6mg/ml減少)で緩和された。したがって、50mg/kgのセコイトールの高血糖緩和効果は、75mg/kgのフェンホルミンのものよりも高かった。
II.アロキサンにより誘導されたマウス高血糖に対するセコイトールの効果
1.実験法[1,2]
60匹のマウスのうち、10匹のマウスが正常な群として無作為に選ばれ、残りのマウスは尾静脈注射により65mg/kgのアロキサンが投与され、文献の方法にしたがってモデリングされ、血糖値によって5群に分けられ、4群は25、50、および100mg/kgのセコイトールおよび75mg/kgのフェンホルミンが、各々0.1ml/10g体重により経口投与され、正常群およびモデリング群は、同体積の蒸留水を別々に投与された。これらの投与は、7日間連続して行なわれた。血糖値はグルコースオキシダーセ法により検出された。マウスの膵腺は10%ホルマリン中に浸され、パラフィン包埋され、切片化され、HE色素により染色された。
2.結果
正常な群と比較して、対照群のマウスの血糖値は非常に有意に増加した(308.2mg/dl増加)。対照群に比較して、25mg/kgセコイトール群の高血糖は緩和され
(95.6mg/dl減少)、50および100mg/kgセコイトール群並びにフェンホルミン群のアロキサン誘導高血糖は非常に有意に緩和された。高血糖の緩和に関するセコイトールの作用は、用量依存性であった。100mg/kgセコイトール群(306.8mg/dl減少)および50mg/kgセコイトール群(195.2mg/dl減少)の効果は、75mg/kgフェンホルミン群のもの(152.8mg/dl減少)よりも優れていた。膵腺の組織病理学的検査は、正常な群の膵島が、明確な境界をもつ塊状の索構造物であって、膵島細胞は豊富な細胞質と中央の丸い核をもつ多角形の形状であることを示した。多数の膵島があり、島内には多数の細胞があり、間質小血管は有意に変化せず、炎症性細胞浸潤は観察されなかった。対照群については、膵島の数は有意に減少しており、膵島の大きさは減少し、膵島内の細胞数は減少し、前記細胞のサイズが減少し、間質小血管のヒアリン化および炎症性細胞浸潤が観察された。モデル群に比較して、セコイトール群の膵島数および島細胞数が有意に増加したのに対し、フェンホルミン群の膵島数および島細胞数はわずかに増加した。組織病理学的検査結果は、セコイトールの効果がフェンホルミンのそれよりも優れていることを確証した。
III.正常マウスの血糖値に対するセコイトールの影響
1.実験法[3]
50匹のマウスは無作為に5群に分けられ、4群は25、50、および100mg/kgのセコイトールおよび50mg/kgのグリベンクラミドが、各々0.1ml/10g体重により経口投与され、正常群は同体積の蒸留水を投与された。これらの投与は、7日間連続して行なわれた。血糖値はグルコースオキシダーセ法により検出された。
2.結果
セコイトール群(25、50、100mg/kg)および正常群の血糖値(139.0±17.8mg/dl)は有意差がなかったのに対し、グリベンクラミド群の血糖値(19.3mg/dl減少)は正常群のそれよりも有意に低かった。
IV.アドレナリンにより誘導されたマウス高血糖に対するセコイトールの効果
1.実験法[3]
72匹のマウスは無作為に6群に分けられ、4群は25、50、および100mg/kgのセコイトールおよび10mg/kgのグリベンクラミドが、各々0.1ml/10g体重により経口投与され、正常群およびモデリング群は同体積の蒸留水を投与された。これらの投与は、7日間連続して行なわれた。正常群は同体積の生理食塩水が注射により投与されたのに対し、他の群は0.2mg/kgのアドレナリンが腹腔内注射により投与された。血糖値はグルコースオキシダーセ法により、投与の30分後に検出された。マウスの肝臓は収集され、肝グリコーゲンレベルはアントロン法により検出された。
2.結果
正常群に比較して、対照群のマウスの血糖値は非常に有意に増加した。対照群に比較して、セコイトール群(32.2、35.5、39.9mg/dl減少)およびグリベンクラミド群(40.1mg/dl減少)のアドレナリン誘導高血糖は有意に緩和された。その間に、対照群の肝グリコーゲンレベルは非常に有意に減少した。対照群に比べて、25mg/kgのセコイトール群(増加1.76mg/g肝組織)および100mg/kgのセコイトール群(増加1.24mg/g肝組織)は肝グリコーゲンレベルが非常に増加したのに対し、50mg/kgのセコイトール群(増加1.02mg/g肝組織)およびグリベンクラミド群(増加1.28mg/g肝組織)は肝グリコーゲンレベルを有意に増加した。
V.グルコースにより誘導されたマウス高血糖に対するセコイトールの効果
1.実験法[4]
72匹のマウスは無作為に6群に分けられ、4群は25、50、および100mg/kgのセコイトールおよび75mg/kgのフェンホルミンが、各々0.1ml/10g体重により経口投与され、正常群およびモデリング群は同体積の蒸留水を投与された。これらの投与は、7日間連続して行なわれた。正常群は同体積の生理食塩水が注射により投与されたのに対し、他の群は2mg/kgのグルコースが腹腔内注射により投与された。投与の30、60、90、および120分後に、眼窩後静脈叢から血液が収集され、血清が分離され、グルコースオキシダーセ法により血糖値が個別に検出された。
2.結果
正常群に比べ、対照群のマウスの血糖値は、腹腔内注射によるグルコース投与の30、60、90、120分後に非常に有意に増加した。対照群に比較して、25および50mg/kgセコイトール群のグルコース誘導高血糖は、腹腔内注射によるグルコース投与の30、60、90分後に有意に緩和され、100mg/kgセコイトール群およびフェンホルミン群のグルコース誘導高血糖は、腹腔内注射によるグルコース投与の30、60、90、120分後に非常に有意に緩和され、セコイトールの作用は本質的に用量依存性であり、高血糖の緩和に関する100mg/kgのセコイトールの効果(90分、24.5mg/dl減少)は、75mg/kgのフェンホルミンのそれに等しかった。
VI.アロキサンにより誘導されたラット高血糖に対するセコイトールの効果
1.実験法[5,6]
5匹のラットが正常群として無作為に選ばれ、他の55匹のラットは14〜16時間断食され、腹腔内注射により30mg/kgのペントバルビタールが投与された。麻痺の後、ラットは大腿静脈注射により48mg/kgのアロキサンが投与され、文献の方法に従ってモデリングされ、血糖値によって5群に分けられ、各群は11匹のラットを含み、4群は25、50、100mg/kgのセコイトールおよび75mg/kgのフェンホルミンを、各々1ml/100g体重により経口投与され、正常群およびモデリング群は同体積の水が投与された。これらの投与は連続して18日間行なわれた。ラットの空腹時血糖値は、投与後6日目および12日目に個別に測定された。18日目に、血液は大腿動脈より収集され、血糖値、インスリンレベル、コレステロール含有量、トリグリセリド含有量、マロンアルデヒド含有量、および血清のヘパトクプレイン活性が測定され、肝臓組織はホモジナイズされ、肝臓組織のマロンアルデヒド含有量およびヘパトクプレイン活性が測定され、さらに膵腺は10%ホルマリン中に浸され、パラフィン包埋され、切片化され、HE染色された。
2.結果
正常群に比較して、対照群のラットの血糖値は非常に有意に増加した。対照群に比較して、25mg/kgセコイトール群のアロキサン誘導高血糖は、投与後12日目に有意に緩和され、投与後18日目に非常に有意に緩和された(194.4mg/dl減少)。50mg/kgセコイトール群(6日目,12日目、および18日目に個別に129.1、200.7、223.1mg/dl減少)、100mg/kgセコイトール群(6日目,12日目、および18日目に個別に120、218.2、240.3mg/dl減少)およびフェンホルミン群は、投与後6日目から非常に有意に緩和された。高血糖の緩和に関するセコイトールの作用は、本質的に用量依存性であった。
正常群に比較して、対照群のラットの血清インスリンレベルは有意に減少した。対照群に比べ、25mg/kgセコイトール群(1.01μIU/ml増加)、50mg/kg
セコイトール群(1.45μIU/ml増加)、およびフェンホルミン群のインスリンレベルは増加し、100mg/kgセコイトール群のインスリンレベルは有意に増加した(3.36μIU/ml増加)。セコイトールの作用は本質的に用量依存性であった。
正常群に比べて、対照群のラットの血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は、非常に有意に増加した。対照群に比べ、セコイトール群の血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は、有意にまたは非常に有意に減少した(50mg/kg群、血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は個別に15.7および22.2mg/dl減少した)。フェンホルミン群の血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は、有意に変化することはなかった。
正常群に比較して、対照群のラットの血清中のマロンアルデヒド含有量は有意に増加しており、その間に、対照群のラットの肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は有意に増加した。対照群に比較して、セコイトール群の血清中のマロンアルデヒド含有量は、非常に有意に減少した(100mg/kg群、血清中のマロンアルデヒド含有量は4.13nmol/dl減少)。さらに、100mg/kgセコイトール群の肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は、有意に減少した(4.29nmol/mg prot減少)。セコイトールの作用は本質的に用量依存性であった。フェンホルミン群の血清および肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は、わずかに減少したにすぎない。
正常群に比較して、対照群のラットの血清および肝臓組織中のヘパトクプレイン活性は、有意に減少した。対照群に比較して、セコイトール群の血清中のヘパトクプレイン活性は増加した(100mg/kg群、55.0NU/ml増加)。100mg/kgセコイトール群の肝臓組織中のヘパトクプレイン活性は増加した(100mg/kg群、18.3NU/mg prot)。フェンホルミン群の血清および肝臓組織中のヘパトクプレイン活性は、有意に変化することはなかった。
正常群に比較して、対照群のラットの体重は有意に減少した。対照群に比べて、25mg/kgセコイトール群の糖尿病ラットの体重は、15日目に増加し、17日目に有意に増加した。50および100mg/kgセコイトール群の糖尿病ラットの体重は、13日目に増加し、15日目から有意に増加した。フェンホルミン群のラットの体重は、有意に変化することはなかった。
膵腺の組織病理学的検査は、正常群の膵島が明確な境界をもつ塊状の索構造物であって、島細胞は豊富な細胞質と中央の丸い核をもつ多角形の形状であることを示した。多数の膵島があり、島内には多数の細胞があり、間質小血管は有意に変化せず、明確な炎症性細胞浸潤は観察されなかった。対照群については、膵島の数は有意に減少しており、膵島の大きさは減少し、膵島内の細胞数は減少し、前記細胞のサイズが減少し、間質小血管のヒアリン化および炎症性細胞浸潤が明らかに観察された。モデル群に比較して、セコイトール群の膵島数および膵島内の細胞数は有意に増加し、50および100mg/kgセコイトール群では間質小血管のヒアリン化が緩和され、かつ炎症性細胞浸潤が減少した。間質小血管のヒアリン化の緩和に関しては、セコイトールの作用はフェンホルミンのそれより優れていた。
VII.ストレプトゾシンにより誘導されたマウス高血糖に対するセコイトールの効果
1.実験法[7,8]
マウス66匹中、10匹のマウスが正常群として無作為に選ばれ、残りのマウスは尾静脈注射により160mg/kgのストレプトゾシンが投与され、文献の方法に従ってモデリングされ、血糖値によって5群に分けられ、4群は25、50、100mg/kgのセ
コイトールおよび75mg/kgのフェンホルミンを、各々0.1ml/10g体重により経口投与され、正常群およびモデリング群は同体積の蒸留水が投与された。これらの投与は連続して18日間行なわれた。マウスの血糖値は、投与後6日目および12日目に個別に測定された。18日目に、眼球切除により血液が収集され、血清が分離され、血糖値、インスリンレベル、コレステロール含有量、トリグリセリド含有量、マロンアルデヒド含有量、および血清のヘパトクプレイン活性が測定され、肝臓組織はホモジナイズされ、肝臓組織のマロンアルデヒド含有量およびヘパトクプレイン活性が測定され、さらに膵腺は10%ホルマリン中に浸され、パラフィン包埋され、切片化され、HE染色された。
2.結果
正常群と比較して、対照群のマウスの血糖値は有意に増加した。対照群と比較して、セコイトール群およびフェンホルミン群のストレプトゾシン誘導高血糖は、投与後12日目に有意に緩和された(50mg/kg群、121.4mg/dl減少)。
正常群に比べて、対照群のマウスの血清インスリンレベルは有意に減少した。対照群に比べ、25mg/kgセコイトール群およびフェンホルミン群のインスリンレベルは増加し、50および100mg/kgセコイトール群のインスリンレベルは有意に増加した(100mg/kg群、6.53μIU/ml増加)。
正常群に比べて、対照群のマウスの血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は有意に増加した。対照群に比べ、25および50mg/kgセコイトール群では、血清中のトリグリセリドの含有量は有意に減少し、血清中のコレステロールの含有量は減少し、100mg/kgセコイトール群では、血清中のトリグリセリド含有量は非常に有意に減少し、血清中のコレステロール含有量は有意に減少した。セコイトールの作用は本質的に用量依存性であった。フェンホルミン群の血清中のトリグリセリドおよびコレステロール含有量は、有意に変化することはなかった。
正常群に比較して、対照群のマウスの肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は有意に増加した。対照群に比較して、25および50mg/kgセコイトール群の肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は有意に減少し、100mg/kgセコイトール群の肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は非常に有意に減少し、一方フェンホルミン群の肝臓組織中のマロンアルデヒド含有量は、有意に変化することはなかった。
正常群に比べ、対照群のマウスの血清中のヘパトクプレイン活性は有意に減少した。対照群に比べ、セコイトール群の血清中のヘパトクプレイン活性は非常に有意に増加し、一方フェンホルミン群の血清中のヘパトクプレイン活性は、有意に変化することはなかった。
正常群に比べ、対照群のマウスの体重は有意に減少した。対照群に比べ、25mg/kgセコイトール群の糖尿病マウスの体重は、11日目から増加した。50および100mg/kgセコイトール群の糖尿病マウスの体重は、7日目から有意に増加したが、一方フェンホルミン群のマウスの体重は、有意に変化することはなかった。
膵腺の組織病理学的検査は、正常群の膵島が明確な境界をもつ塊状の索構造物であって、島細胞は豊富な細胞質と中央の丸い核をもつ多角形の形状であることを示した。多数の膵島があり、島内には多数の細胞があり、間質小血管は有意に変化せず、明らかな炎症性細胞浸潤は観察されなかった。対照群については、膵島の数は有意に減少しており、膵島の大きさは減少し、膵島内の細胞数は減少し、前記細胞のサイズが減少し、間質小血管のヒアリン化および炎症性細胞浸潤が明らかに観察された。モデル群に比較して、セコイトール群の膵島数および膵島内の細胞数は有意に増加しており、炎症性細胞浸潤は阻害され
た。さらに、100mg/kgセコイトール群では間質小血管のヒアリン化が緩和された。フェンホルミン群では、膵島数および膵島内の細胞数はわずかに増加したにすぎず、間質小血管のヒアリン化は緩和されなかった。組織病理学的検査の結果は、50および100mg/kgのセコイトールの作用が,75mg/kgのフェンホルミンのそれにまさっていたことを確証した。
薬物動態学実験の結論
正常マウス、アロキサン誘導高血糖マウスおよびラット、アドレナリンモデルマウス、グルコース誘導高血糖マウス、およびストレプトゾシン誘導高血糖マウスについての、血糖に対するセコイトールの薬物動態学的研究は、セコイトールが正常マウスの血糖には有意に影響を及ぼさなかったが、アドレナリンにより誘導された高血糖を有意に緩和し、肝臓グリコーゲンレベルを増加し、グルコースにより誘導された高血糖に対する有意な糖耐性の作用を有していたことを示した。身体の血糖値は、血糖の生成および代謝を制御するべく、血中グルコースの吸収、利用および転換、貯蔵の間の動的平衡により維持され、身体の炭水化物の代謝を調節して血糖値を維持するインスリンの他に、肝臓グリコーゲンの分解および合成もまた、血糖値を調節するための重要な因子である。アドレナリンは、直接的に島β細胞を破壊せず、インスリンの分泌に影響を及ぼさないが、肝臓グリコーゲンの分解を促進し、αおよびβ受容体を刺激することにより、血糖値を増加する。セコイトールは正常マウスの血糖値に有意に影響を及ぼさないことから、セコイトールが正常なグルコース代謝には有意に影響しないが、肝臓グリコーゲンの分解およびグルコースの吸収を有意に阻害することが示唆される。
アロキサンおよびストレプトゾシンは、選択的に島β細胞を破壊するため、インスリンの分泌が不十分であり、ヒトの糖尿病のような症状が引き起され、動物は多尿、多飲、痩せ、および有意な血糖増加といった症状を有する。アロキサンおよびストレプトゾシンマウスモデルでは、血糖、血清トリグリセリド、コレステロール、マロンアルデヒドのレベルは有意に増加し、血清インスリンレベルおよびヘパトクプレイン活性は有意に減少した。セコイトールは、高められた血糖、血清トリグリセリド、コレステロール、およびマロンアルデヒド含有量を減少させ、血清インスリンレベルおよびヘパトクプレイン活性を増加することが可能であった(フェンホルミンはそのような作用を欠く)。近年の研究によれば、フリーラジカルの代謝が糖尿病の発生および進行に役割を果たしており、糖尿病状態の間にフリーラジカルは増加し、組織脂質の過酸化度は著しく高く、そのことが組織損傷および合併症を悪化させる。セコイトールはフリーラジカルの代謝を改善し、組織および血液における脂質タンパク質および不飽和脂肪酸残基に対するフリーラジカルの攻撃を低減し、脂質の過酸化を軽減し、したがって糖尿病の発生および進行の間のフリーラジカルによる損傷が緩和される。セコイトールは血清コレステロールおよびトリグリセリド含有量を減少させることから、セコイトールが糖尿病性の心臓血管および脳血管面での合併症の予防および治療に、また糖尿病患者の脂肪肝の予防に一定の作用を有することが示唆される。セコイトールは正常マウスの血糖には何ら有意に影響を及ぼさなかったが、低減されたインスリンレベルを上昇させ、また病理学的研究の結果は、アロキサンまたはストレプトゾシンにより誘導された膵島の損傷をセコイトールが緩和することを示しており、そのことはセコイトールが島β細胞を刺激してインスリンを放出させたのではなく、β細胞を保護しかつ、島β細胞の機能回復または再生を促進したことを示唆した。
上記の結果は、セコイトールが正常マウスの血糖値を減少させずに、しかし肝臓グリコーゲンの分解およびグルコースの吸収を阻害したこと、アロキサンおよびストレプトゾシン糖尿病モデルを治療すること、島β細胞を保護すること、血中脂肪を減少させること、およびフリーラジカルの代謝を改善することができたことを示している。セコイトールは非常に有意な薬物動態作用、卓越した特徴、および明らかな利益を有しており、糖尿病の治療に使用されることが可能である。
薬物動態実験法の参考文献
1.ウ・ユーペン(Wu Yupeng)ら、「ハイポグリセミック・イフェクツ・オブ・「イカン」(Hypoglycemic effects of "YiKang")」ジャーナル・オブ・リサーチス・オン・トラディショナル・チャイニーズ・メディスン(Journal of Researches on Traditional Chinese Medicine)、1997年、第13巻、第1号、p.57−59。
2.ズー・シューユン(Xu Shuyun)ら、メソドロジー・オブ・ファーマコロジー(Methodology of Pharmacology)第2版、人民衛生出版社(People's Medical Publishing House)、1994年、p.1275−1278。
3.チャン・ビン(Zuhang Bing)ら、「イフェクツ・オブ・チコリ・カプセル・オン・マウス・ブラッド−シュガー・レベル(Effects of chicory capsule on mouse blood-sugar level)」、北京中医薬大学学報、1999年、第22巻、第1号、p.28−30。
4.チェン・ウェイフイ(Chen Weihui)ら、「イフェクツ・オブ・オフィオポゴンポリサッカライド・オン・ブラッド−シュガー・レベルズ・オブ・ノーマル・アンド・エクスペリメンタル・ダイアベティック・マイス(Effects of ophiopogonpolysaccharide on blood-sugar levels of normal and experimental diabetic mice)」、中国現代応用薬学誌(Chinese Journal of Pharmacology for Modern Application)、1998年、第15巻、第4号、p.21−23。
5.リ・シィアンチョン(Li Xiangzhong)ら、「イフェクツ・オブ・「イージン」・ハイポグリセミア・オーラル・ソリューション・フォー・リデューシング・ブラッド−シュガー・アンド・ブラッド−ファット・レベルズ(Effets of "YiJin" hypoglycemia oral solution for reducing blood-sugar and blood-fat levels)」、瀋陽薬科大学学報(Journal of Shengyang University of Pharmaceutical Science)、2000年、第17巻、第5号、p.371−374。
6.ワン・シューロン(Wang Shurong)ら、「オブザベーション・オブ・イフェクツ・オブ・「シィオク・チィアンタン」・グラニュールズ・フォー・リデューシング・ブラッド−シュガー・レベル・オブ・ダイアベティック・ラッツ・アンド・フォー・アゲインスト・フリー・ラジカルズ(Observation of effects of "Xioke Jiangtang" granules for reducing blood-sugar level of diabetic rats and for against free radicals)」、ファーマコロジー・アンド・クリニック・オブ・チャイニーズ・メディスン(Pharmacology
and Clinic of Chinese Medicine)、2000年、第16巻(増刊)、p.109−111。
7.ヤン・シィアオフェン(Yang Xiaofeng)ら、「スタディーズ・オン・イフェクツ・オブ・「シィアオケアン」・フォー・リデューシング・ブラッド−シュガー・アンド・ブラッド−ファット・レベル(Studies on effects of "Xiaokean" for reducing blood-sugar and blood-fat level)」、チャイニーズ・ニュー・ドラッグ・アンド・クリニカル・ファーマコロジー(Chinese New Drug and Clinical Pharmacology)、1999年、第10巻、第5号、p.288−289。
8.チャン・ジュンティエン(Zhang Juntian)、モダン・ファーマコロジカル・メソドロジー(Modern Pharmacological Methodology)、上巻、第1版、北京医科大学・中国協和医科大学連合出版社(Publishing House of Beijing Medical University and China Union Medical University)、1998年、p.981−983。
[2] 毒性学についての研究
1.経口投与による急性毒性試験
1)実験方法
20匹の正常なマウス(半数は雄で半数は雌)は2群(各群は10匹のマウスを含む)に分けられ、18.95g/kgおよび9.47g/kgを一度に飲薬され、高い方の用量
は最大濃度および最大投与体積に達した。動物の反応が観察された。マウスは7日後に屠殺され、その臓器は肉眼的に観察された。
2)実験結果
すべてのマウスは死亡せず、良好な健康状態、光沢のある毛皮、輝く眼、および良好な運動範囲を有していた、マウスは7日後に屠殺され、その主要な臓器は肉眼的な観察下では異常がなかった。セコイトールは非常に毒性が低いかまたは無毒性であるため、セコイトールの経口投与によるマウスのLD50は測定されなかった。
2.経口投与による最大耐用量
1)実験法
正常なマウス20匹(半数は雄で半数は雌)は断食され、セコイトールが24時間以内に2回投与され、間隔は8時間であり、37.9g/kgが1日に投与された。動物の反応が観察された。マウスは14日後に屠殺され、その臓器は肉眼的に観察された。
2)実験結果
全てのマウスは死亡せず、良好な健康状態、光沢のある毛皮、輝く眼、および良好な運動範囲を有していた。マウスは14日後に屠殺され、その主要な臓器は肉眼的な観察下では異常がなかった。
3.静脈内投与による急性毒性試験
1)実験法
正常なマウス20匹(半数は雄で半数は雌)は、5.04g/kgのセコイトールが静脈内注射により投与された(最大濃度および最大静脈内投与体積に達した)。動物の反応が観察された。マウスは14日後に屠殺され、その臓器は肉眼的に観察された。
2)実験結果
全てのマウスは良好な健康状態、光沢のある毛皮、輝く眼、および良好な運動範囲を有していた。マウスは14日後に屠殺され、その主要な臓器は肉眼的な観察下では異常がなかった。セコイトールは非常に毒性が低いかまたは無毒性であるため、セコイトールの経口投与によるマウスのLD50は測定されなかった。
毒性研究に関する参考文献
1.新薬研究に関するガイドライン(Guidelines for Studying New Drugs)(薬学、薬理学、毒性学)、中華人民共和国、厚生部、薬政局。
2.チェン・チィ(Chen Qi)、メソドロジー・フォー・スタディング・ファーマコロジー・オブ・チャイニーズ・メディスン(Methodology for Studying Pharmacology of Chinese Medicine)、人民衛生出版社、第1版、1993年、p.118−119。
[3] 一般薬理学についての研究
正常なマウスの一般的な身体的徴候および自発運動、マウスのペントバルビタール睡眠時間、およびラットの呼吸運動、血圧、心臓リズム、および心電図に対するセコイトールの影響が注視された。その結果は、セコイトールがマウスの自発運動、マウスのペントバルビタール睡眠時間、および、ラットの呼吸運動、血圧、心臓リズム、および心電図に対し有意に影響を及ぼさなかったことを示した。
図1は、本発明の方法に従って調製されたAc−セコイトールのX線単結晶回折パターンである。

Claims (14)

  1. イチイ属の種(Taxus species)から抽出された抗糖尿病作用を有する天然化合物であって、構造式Iを有する5−O−メチル−ミオ−イノシトール(5-O-methyl-myo-inositol)であることを特徴とする化合物。
    構造式I
    Figure 2006503102
  2. イチイ属の種から抽出された抗糖尿病作用を有する天然化合物を抽出するための方法であって、該方法が、
    有機溶媒を用いてイチイ属の種を抽出し、抽出物を得ること、
    前記抽出物を二相抽出およびクロマトグラフィーにかけること、
    ミオ−イノシトール誘導体を含有している分画を収集すること、次いで
    濃縮、
    結晶化、および
    濾過して粉末を取得し、
    該粉末を再結晶して、構造式Iを有する天然化合物、5−O−メチル−ミオ−イノシトールを得ることを含有する方法。
    構造式I
    Figure 2006503102
  3. 前記イチイ属の種が、タクスス・ユンナネンシス(Taxus yunnnanensis Cheng et L. K. Fu)、またはタクスス・キネンシス・変種マイレ(Taxus chinensis var. mairei(Lemee et Levl)Cheng et L. K. Fu)であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 抽出に使用される前記有機溶媒が、エタノール、メタノール、アセトン、およびそれらの水性混合物を含有することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 二相抽出に使用される溶媒が水不溶性有機溶媒であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  6. 前記有機溶媒が、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、エチルエーテルであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記クロマトグラフィーが、マクロポーラス樹脂カラム法、グルコースGまたは修飾されたグルコースカラム法、セルロースカラム法、または活性炭カラム法であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  8. 再結晶に使用される溶媒系が、エタノール、メタノール、アセトン、メチルエチルケトン、またはそれらの混合物を含有する溶媒系であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  9. 糖尿病の治療のための薬物組成物であって、前記薬物組成物が、一以上の補助剤および/または賦形剤と混合され、請求項1に記載の天然化合物を含有することを特徴とする組成物。
  10. 請求項9に記載の薬物組成物であって、前記薬物組成物が、注射剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、糖衣丸剤、溶液剤などといった薬物剤形を形成することが可能であることを特徴とする組成物。
  11. 糖尿病の治療および予防のための薬物の製造における、請求項1に記載の天然化合物の使用。
  12. 前記薬物が、糖尿病の高血糖を有意に緩和することが可能であり、肝臓のグリコーゲン分解およびグルコースの吸収を阻害し、血中脂肪レベルを減少させ、フリーラジカルの代謝を改善し、膵島のβ細胞を保護し、極めて低い毒性を有することを特徴とする、請求項11に記載の使用。
  13. 前記薬物が、糖尿病および糖尿病性心臓血管に関する合併症、および他の糖代謝障害関連疾患の予防および治療のため、並びにフリーラジカルの代謝改善のために使用されることが可能であることを特徴とする、請求項11に記載の使用。
  14. 前記薬物が、II型糖尿病および糖尿病性心臓血管に関する合併症の予防および治療のために使用されることが可能であることを特徴とする、請求項11に記載の使用。
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