JP2006502128A - 抗菌性エステル−マクロサイクル - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の抗菌性エステル−マクロサイクル、その製造方法、および疾患、特に、細菌性感染症を治療および/または予防のために使用される薬剤を製造するためのその使用に関する。
【化1】
Figure 2006502128

(I)

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗菌性エステル−マクロサイクルおよびその製造方法、ならびに疾患、特に、細菌性感染症を治療および/または予防する薬剤を製造するためのその使用に関する。
米国特許第3,452,136号、R.U.Meyer, Stuttgart University, Germany 1991の論文、V.Leitenberger,Stuttgart University, Germany 1991の論文、Synthesis(1992),(10),1025−30、J.Chem.Soc., Perkin Trans.1(1992),(1),123−30、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.(1991),(10),744、Synthesis(1991),(5),409−13、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.(1991),(5),275−7、J.Antibiot.(1985),38(11),1462−8、J.Antibiot.(1985),38(11),1453−61には、天然物であるビフェノマイシンB(biphenomycin B:R、Rが水素であり、R3’、R、R、RおよびRが水素であり、Rが、エステル基の代わりに、3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロパ−1−イル(3-amino-2-hydroxy-prop-1-yl)および遊離のカルボキシルである)が、抗菌活性を有していると述べられている。ビフェノマイシンBの合成のいくつかの工程が、Synlett(2003),4,522−525に述べられている。
Chirality(1995),7(4),181−92、J.Antibiot.(1991),44(6),674−7、J.Am.Chem.Soc.(1989),111(19),7323−7、J.Am.Chem.Soc.(1989),111(19),7328−33、J.Org.Chem.(1987),52(24),5435−7、Anal.Biochem.(1987),165(1),108−13、J.Org.Chem.(1985),50(8),1341−2、J.Antibiot.(1993),46(3),C−2、J.Antibiot.(1993),46(1),135−40、Synthesis(1992),(12),1248−54、Appl.Environ.Microbiol.(1992),58(12),3879−8、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.(1992),(13),951−3には、更にマクロサイクルがヒドロキシ基で置換されている、構造的に関連する天然物、ビフェノマイシンAが述べられている。
天然物は、その特性の点からは、抗菌性薬剤の要件を満たしていない。抗菌活性を有する構造的に異なる薬剤は、市場で利用可能であるが、耐性の出現は、常に起こりうる。したがって、優れたより効果のある治療のための新規薬剤が、有益である。
それゆえ、本発明の目的のひとつは、ヒトまたは動物の細菌性疾患を治療するために同じかまたはより改善された抗菌活性を有する新規でかつ代替的な化合物を提供することにある。
驚くべきことに、天然物のカルボキシル基が、エステル基で置き換えられたこれらの天然物の誘導体が、抗菌作用を有していることがわかった。
本発明は、式:
Figure 2006502128
(I),
《式中、
は、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニルまたはカルボニルによって結合するアミノ酸残基[上記において、Rは、水素である場合以外は、0、1、2または3個の置換基R1−1(ここで、置換基R1−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシおよびカルボキシルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
は、水素またはアルキル[上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R2−1(ここで、置換基R2−1は、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
または、
およびRは、それらが、結合している窒素原子と一緒になって、0、1または2個の置換基R1−2(ここで、置換基R1−2は、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよいヘテロ環を形成し、
は、水素、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで、置換基R3−1は、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、グアニジノおよびアミジノ[ここで、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]からなる群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい、
そして、
ここで、アミノ酸の側鎖基のひとつまたはそれ以上の遊離アミノ基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニルまたはヘテロアリールスルホニルによって置換されてもよい〉であり、
3’は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヒドロキシ官能基によって結合するアミノ酸残基{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1、2または3個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、水素、C−C−アルキル、アルキルカルボニルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、水素またはC−C−アルキルである》
の化合物ならびにその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物に関する。
本発明化合物は、式(I)の化合物ならびにその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物、式(I)に包含され、かつ下記に言及される式(I’)に属する化合物ならびにその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物、および式(I)および/または式(I’)に包含され、かつ実施態様として下記に言及される化合物ならびにその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物である。ただし、式(I)および/または式(I’)に包含され、かつ下記に言及される化合物は、特記しない限り、塩、溶媒和物および塩の溶媒和物ではない。
本発明の目的のために好ましいは、本発明化合物の生理学的に許容される塩である。
化合物(I)の生理学的に許容される塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸および安息香酸の塩が含まれる。
式(I)の生理学的に許容される塩には、また、例証かつ好ましいものとして、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(たとえば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)およびアンモニア(ammonia)から誘導されるアンモニウム塩または、例証かつ好ましいものとして、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジヒドロアビエチルアミン(dihydroabietylamine)、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびメチルピペリジンのような1から16までの炭素原子を有する有機アミンのような通例の塩基との塩が含まれる。
本発明では、溶媒和物は、溶媒分子と配位結合して(coordination)、固体または液体状態の複合体(complex)を形成する化合物のそれらの形態を指す。水和物は、配位結合が、水との間でおこなわれる溶媒和物の特定の形態である。
本発明では、置換基は、別途指定されない限り、下記のような意味を有する。
アルキルおよびアルコキシ、モノ−およびジアルキルアミノ、アルキルスルホニルのような置換基のアルキル部分は、直線および分枝したアルキル、たとえば、C−C12−、特に、C−C−およびC−C−アルキルを含む。
−C −アルキルは、メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびtert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびヘキシルを含み、
−C −アルキルは、メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびtert−ブチルを含み、
アルキルカルボニルは、本発明では、好ましくは、1から6までまたは1から4までの炭素原子を有する直鎖または分枝したアルキル基である。例証かつ好ましいものとして、言及することができるこうしたアルキルカルボニルは、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニルおよびt−ブチルカルボニルである。
アルケニルは、たとえば、ビニル、アリル、プロパ−1−エン−1−イル(prop-1-en-1-yl)、イソプロペニル、ブタ−1−エニル(but-1-enyl)、ブタ−2−エニル(but-2-enyl)、ブタ−1,2−ジエニル(buta-1,2-dienyl)およびブタ−1,3−ジエニル(buta-1,3-dienyl)のような直線および分枝したC−C12−アルケニル、特に、C−C−アルケニルおよびC−C−アルケニルを含むものである。
アルキニルは、たとえば、エチニル、プロパルギル(2−プロピニル)、1−プロピニル、ブタ−1−イニル(but-1-ynyl)、ブタ−2−イニル(but-2-ynyl)のような直線または分枝したC−C12−アルキニル、特に、C−C−アルキニルおよびC−C−アルキニルを含むものである。
シクロアルキルは、14個までの炭素原子を有する多環式飽和炭化水素基、すなわち、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルのような単環式C−C12−、好ましくは、C−C−アルキル、特にC−C−アルキル、および多環式アルキル、すなわち、好ましくは、たとえば、ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−1−イル(bicyclo[2.2.1]-
hept-1-yl)、ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−2−イル(bicyclo[2.2.1]-
hept-2-yl),ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−7−イル(bicyclo[2.2.1]-
hept-7-yl)、ビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−イル(bicyclo[2.2.2]-
oct-2-yl)、ビシクロ[3.2.1]−オクタ−2−イル(bicyclo[3.2.1]-
oct-2-yl)、ビシクロ[3.2.2]−ノナ−2−イル(bicyclo[3.2.2]-
non-2-yl)およびアダマンチルのような二環式および三環式、所望によりスピロ環のC−C14−アルキルを含むものである。
アリールは、本発明では、好ましくは、6から10個までの炭素原子を有する芳香族基である。好ましいアリール基は、フェニルおよびナフチルである。
アルコキシは、本発明では、好ましくは、特に、1から6、1から4または1から3個の炭素原子を有する直鎖または分枝状のアルコキシ基である。1から3個の炭素原子を有する直鎖または分枝状のアルコキシ基が好ましい。例証かつ好ましい物として、挙げることができるこうしたアルコキシは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシである。
アルコキシカルボニルは、本発明では、好ましくは、1から6または1から4個の炭素原子を有する、カルボニル基を介して結合している直鎖または分枝状のアルコキシ基である。1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝状のアルコキシカルボニル基が好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたアルコキシカルボニルは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルである。
モノアルキルアミノ(アルキルアミノ)は、本発明では、好ましくは、1から6、1から4または1または2個の炭素原子を有する一つの直鎖または分枝状のアルキル置換基を有するアミノ基である。1から4個の炭素原子を有する直鎖または分枝状のモノアルキルアミノ基が好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたモノアルキルアミノは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノおよびn−ヘキシルアミノである。
ジアルキルアミノは、本発明では、好ましくは、それぞれ、1から6、1から4または1または2個の炭素原子を有する、二つの同一または異なる直鎖または分枝状のアルキル置換基を有するアミノ基である。それぞれのアルキル置換基について、それぞれ1、2、3または4個の炭素原子を有している直鎖または分枝状のジアルキルアミノ基が、好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたジアルキルアミノは、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−n−プロピルアミノ、N−t−ブチル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−n−ペンチルアミノおよびN−n−ヘキシル−N−メチルアミノである。
モノアルキルアミノカルボニル(アルキルアミノカルボニル)またはジアルキルアミノカルボニルは、本発明では、カルボニル基で結合し、かつそれぞれ、好ましくは、1から4または1または2個の炭素原子を有しているひとつの直鎖または分枝状のアルキル置換基または二つの同一または異なる直鎖または分枝状のアルキル置換基を有しているアミノ基である。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたモノアルキルアミノカルボニル(アルキルアミノカルボニル)またはジアルキルアミノカルボニルは、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、t−ブチルアミノカルボニル、N,N−ジメチルアミノカルボニル、N,N−ジエチルアミノカルボニル、N−エチル−N−メチルアミノカルボニルおよびN−t−ブチル−N−メチルアミノカルボニルである。
アリールアミノカルボニルは、本発明では、アミノカルボニル基を経由して結合している好ましくは、6から10個の炭素原子を有する芳香族基である。好ましい基は、フェニルアミノカルボニルおよびナフチルアミノカルボニルである。
アルキルカルボニルアミノ(アシルアミノ)は、本発明では、好ましくは、1から6、1から4または1または2個の炭素原子を有し、かつカルボニル基を経由して結合している直鎖または分枝状のアルカノイル置換基を有しているアミノ基である。1または2個の炭素原子を有するモノアシルアミノ基が、好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたアルキルカルボニルアミノ(アシルアミノ)は、ホルムアミド(formamido)、アセタミド(acetamido)、プロピオナアミド(propionamido)、n−ブチラミド(n-butyramido)およびピバロイルアミド(pivaloylamido)である。
ヘテロシクリル(heterocyclyl)(ヘテロサイクル:ヘテロ環)は、4から10個の環原子(ring atoms)を有し、かつ3個まで、好ましくは、1個までのN、O、S、SO、SOの群(series)からのヘテロ原子またはヘテログループ(heterogroups)を有する単環式ヘテロ環基または多環式ヘテロ環基(mono- or polycyclic, heterocyclic radical)である。4から8員環、特に5から6員環のヘテロシクリルが好ましい。単環もしくは二環式へテロシクリルが好適である。単環式ヘテロシクリルが特に好ましい。ヘテロ原子としては、NとOが好ましい。ヘテロシクリル基は、飽和していてもよいし、一部不飽和であってもよい。飽和しているヘテロシクリル基が好ましい。ヘテロシクリル基は、炭素原子を介して結合してもよいし、ヘテロ原子を介して結合してもよい。O、NおよびSの群から二つまでのヘテロ原子を有する5員環から6員環の単環式飽和ヘテロシクリル基が、特に好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたヘテロシクリルは、オキセタン−3−イル(oxetan-3-yl)、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラニル、ピペリジン−1−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、チオピラニル、モルホリン−1−イル、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、ペルヒドロアゼピニル、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イルである。なお、窒素へテロシクリル環(nitrogen heterocyclyl ring)とは、ヘテロ原子として窒素のみを有しているヘテロ環である。
ヘテロアリールは、5から10個までの環原子(ring atoms)を有し、かつS、Oおよび/またはNの群から5個までのヘテロ原子を有する芳香族単環もしくは二環式基である。4個までのヘテロ原子を有する5員環から6員環のヘテロアリールが好ましい。ヘテロアリール基は、炭素原子またはヘテロ原子を介して結合している。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたヘテロアリールはチエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル、イソキノリニルである。
アルコキシカルボニルアミノは、本発明では、好ましくは、アルコキシ基は、1から6個または1から4個の炭素原子を有し、かつカルボニル基を経由して結合している直鎖または分枝状のアルコキシカルボニル置換基を有するアミノ基である。1から4個の炭素原子を有しているアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。例証かつ好ましいものとして、挙げることができるこうしたアルコキシカルボニルアミノは、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、n−プロポキシカルボニルアミノおよびt−ブトキシカルボニルアミノである。
カルボニルは、−C(O)基である。これに対応して、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニルおよびヘテロアリールカルボニルは、適切な基(radicals)、すなわち、アリール、ヘテロシクリルなどによってカルボニル基置換される。
スルホニルは、−S(O)基である。これに対応して、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニルおよびヘテロアリールスルホニルは、適切な基、すなわち、アルキル、アリールなどによって、スルホニル基置換される。
アミノスルホニルは、−S(O)NH基である。これに対応して、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロシクリルアミノスルホニルおよびヘテロアリールアミノスルホニルは、適切な基、すなわち、アルキル、アリールなどによって、アミノ基置換される。
ハロゲンは、本発明では、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含むものである。フッ素または塩素が好ましい。
アミノ酸の側鎖基(The side group of an amino acid)は、本発明では、アミノ酸のα−炭素原子に結合するα−アミノ酸分子の有機基(organic radical)を意味する。これについては、天然に存在するL型またはD型配置のα−アミノ酸、とりわけ、天然に存在する天然L型配置(L configuration)のα−アミノ酸残基が優先される。
こうした基には、たとえば、水素(グリシン)、メチル(アラニン)、プロパ−2−イル(prop-2-yl)(バリン)、2−メチルプロパ−1−イル(2-methylprop-1-yl)(ロイシン)、1−メチルプロパ−1−イル(1-methylprop-1-yl)(イソロイシン)、(3−インドリル)メチル基(トリプトファン)、ベンジル基(フェニルアラニン)、メチルチオエチル基(メチオニン)、ヒドロキシメチル(セリン)、p−ヒドロキシベンジル(チロシン)、1−ヒドロキシエタ−1−イル(1-hydroxyeth-1-yl)(スレオニン)、メルカプトメチル(システイン)、カルバモイルメチル(アスパラギン)、カルバモイルエチル(グルタミン)、カルボキシメチル(アスパラギン酸)、カルボキシエチル(グルタミン酸)、4−アミノブタ−1−イル(4-aminobut-1-yl)(リジン)、3−グアニジノプロパ−1−イル(3-guanidinoprop-1-yl)(アルギニン)、イミダゾール−4−イルメチル(imidazol-4-ylmethyl)(ヒスチジン)、3−ウレイドプロパ−1−イル(3-ureidoprop-1-yl)(シトルリン)、メルカプトエチル(ホモシステイン)、ヒドロキシエチル(ホモセリン)、4−アミノ−3−ヒドロキシブタ−1−イル(4-amino-3-hydroxybut-1-yl)(ヒドロキシリジン)、3−アミノプロパ−1−イル(3-aminoprop-1-yl)(オルニチン)、2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イル(2-hydroxy-3-aminoprop-1-yl)(ヒドロキシオルニチン)が含まれる。
カルボニルによって結合するアミノ酸残基(carbonyl-linked amino acid residue)は、アミノ酸の酸官能基(amino acid acidic function)であるカルボニル基を介して結合するアミノ酸残基である。これに関連して、L型配置またはD型配置のα−アミノ酸、殊に、天然L型配置で天然に存在するα−アミノ酸、たとえば、グリシン、L−アラニンおよびL−プロリンが優先される。
ヒドロキシ官能基によって結合するアミノ酸残基(hydroxy function-linked amino acid residue)は、アミノ酸のヒドロキシ官能基を介して結合するアミノ酸残基である。これらには、たとえば、セリン(−OCH(NH)COOH)またはスレオニン(−OCH(CH)CH(NH)COOH)が含まれる。これに関連して、L型配置またはD型配置のα−アミノ酸、殊に、天然L型配置で天然に存在するα−アミノ酸、たとえば、セリンまたはスレオニンが優先される。
アミノ保護基(amino protective groups)は、本発明では、アミノ基が、一時的に試薬によって攻撃されることを保護することができる有機基であり、その結果、酸化、還元、置換および縮合のような反応が所望(非保護)部位でのみ起こる。こうした基は、行われる反応および精製操作のすべての条件において、保護されている間、安定であり、そして、再び、緩和な条件で、選択的かつ高収率で除去することができる(Roempp Lexikon Chemie−Version 2.0,Stuttgart/New York:Georg Thieme Verlag 1999;T.W.Greene,P.G.Wuts,有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis),3rded.,John Wiley,New York,1999)。
こうした関連では、カルバマート(carbamates)のようなオキシカルボニル誘導体および殊に次の基:ベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、2−クロロベンジルオキシカルボニル、3−クロロベンジルオキシカルボニル、ジクロロベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、イソペントキシカルボニル、ヘキソキシカルボニル、シクロヘキソキシカルボニル、オクトキシカルボニル、2−エチルヘキソキシカルボニル、2−ヨードヘキソキシカルボニル、2−ブロモエトキシカルボニル、2−クロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロ−tert−ブトキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、ビス(4−メトキシフェニル)メトキシカルボニル、フェナシルオキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、フェナシルオキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、2−(ジ−n−ブチルメチルシリル)エトキシカルボニル、2−トリフェニルシリルエトキシカルボニル、2−(ジメチル−tert−ブチルシリル)エトキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、トリルオキシカルボニル、2,4−ジニトロフェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、2,4,5−トリクロロフェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル、バレロイル(valeroyl)、イソバレロイル、ブチリル(butyryl)、エチルチオカルボニル、メチルチオカルボニル、ブチルチオカルボニル、tert−ブチルチオカルボニル、フェニルチオカルボニル、ベンジルチオカルボニル、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、2−ヨードアセチル、2,2,2−トリフルオロアセチル、2,2,2−トリクロロアセチル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンジル、4−ニトロベンゾイル、ナフチルカルボニル、フェノキシアセチル、アダマンチルカルボニル、ジシクロヘキシルホスホリル、ジフェニルホスホリル、ジベンジルホスホリル、ジ(4−ニトロベンジル)ホスホリル、フェノキシフェニルホスホリル、ジエチルホスフィニル、ジフェニルホスフィニル、フタロイル、フタルイミドまたはベンジルオキシメチレンが優先される。
特に優先されるのは、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz−/Z−)およびアリルオキシカルボニル(Aloc)である。
結合手における記号*は、キラル中心(chiral center)を示す。
本発明では、式:
Figure 2006502128
(I'),
(式中、RからRは、式(I)と同様の意味を有する)に該当する化合物およびその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物が優先される。
本発明では、本発明化合物:
《ただし、
は、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニルまたはカルボニルによって結合するアミノ酸残基[上記において、Rは、水素である場合以外は、0、1、2または3個の置換基R1−1(ここで、置換基R1−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシおよびカルボキシルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
は、水素またはアルキル[上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R2−1(ここで、置換基R2−1は、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
または、
およびRは、それらが、結合している窒素原子と一緒になって、0、1または2個の置換基R1−2(ここで、置換基R1−2は、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよいヘテロ環を形成し、
は、水素、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで、置換基R3−1は、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル[ここで、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]からなる群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい、
そして、
ここで、アミノ酸の側鎖基のひとつまたはそれ以上の遊離アミノ基は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニルまたはヘテロアリールスルホニルによって置換されてもよい〉であり、
3’は、水素またはC−C−アルキルであり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヒドロキシル官能基によって結合するアミノ酸残基{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、水素またはC−C−アルキルであり、そして、
は、水素またはC−C−アルキルである》
が、優先される。
本発明では、また、本発明化合物:
《ただし、
は、水素、アルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニルまたはカルボニルによって結合するアミノ酸残基[上記において、Rは、0、1または2個の置換基R1−1(ここで、置換基R1−1は、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フェニル、5から6員環のヘテロアリール、5から6員環のヘテロシクリル、ヒドロキシおよびアルコキシからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
は、水素またはメチルであり、
は、アミノカルボニルメチル、3−アミノプロピル、2−ヒドロキシ−3−アミノプロピル、3−グアニジノプロピル、2−アミノカルボニルエチル、2−ヒドロキシカルボニルエチル、4−アミノブチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルまたは4−アミノ−3−ヒドロキシブタン−1−イルであり、
そして、
ここで、アミノ酸の側鎖基の遊離アミノ基は、アルキル、アルケニル、C−C−シクロアルキル、アルキルカルボニル、フェニルカルボニル、5から6員環のヘテロアリールカルボニル、5から6員環のヘテロシクリルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、5から6員環のヘテロシクリルスルホニルまたは5から6員環のヘテロアリールスルホニルによって置換されてもよい、
3’は、水素であり、
は、水素またはメチルであり、
は、アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、5から6員環のヘテロアリール、5から6員環のヘテロシクリルまたはヒドロキシ官能基によって結合するアミノ酸残基{上記において、Rがアルキル、C−C−シクロアルキル、または5から6員環のヘテロシクリルである場合は、後者(the latter)は、0、1または2個の置換基R5−2[ここで、置換基R5−2は、アルキル、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、C−C−シクロアルキル、フェニル、5から6員環のヘテロアリール、5から6員環のヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい、
そして、
がフェニルまたは5から6員環のヘテロアリールである場合は、後者は、0、1または2個の置換基R5−3[ここで、置換基R5−3は、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、C−C−シクロアルキル、5から6員環のヘテロアリール、5から6員環のヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される]で置換されてもよい}であり、
は、水素またはメチルであり、
は、水素であり、そして、
は、水素である》
も優先される。
本発明では、また、本発明化合物:
《ただし、
は、水素、アルキルまたはアルキルカルボニルであり、
は、水素であり、
は、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで置換基R3−1は、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、グアニジノおよびアミジノ[ここで、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]からなる群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい、
そして、
ここでアミノ酸の側鎖基のひとつまたはそれ以上の遊離アミノ基は、アルキルによって置換されてもよい〉であり、
3’は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
は、水素であり、
は、水素、C1−−アルキル、アルキルカルボニルまたはC3−−シクロアルキルであり、そして、
は水素である》
も優先される。
本発明では、また、本発明化合物:
《ただし、
は、水素であり、
は、水素であり、
は、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで置換基R3−1は、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、グアニジノおよびアミジノ[ここで、シクロアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、アルキルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]からなる群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい〉であり、
3’は、水素であり、
は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、アルキル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
は、水素であり、
は、水素であり、そして、
は、水素である》
も優先される。
本発明では、また、本発明化合物:
《ただし、
は、水素であり、
は、水素であり、
は、アミノカルボニルメチル、3−アミノプロパ−1−イル(3-aminoprop-1-yl)、2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イル(2-hydroxy-3-aminoprop-1-yl)、1−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イル(1-hydroxy-3-aminoprop-1-yl)、3−グアニジノプロパ−1−イル(3-guanidinoprop-1-yl)、2−アミノカルボニルエチル、2−ヒドロキシカルボニルエチル、4−アミノブタ−1−イル(4-aminobut-1-yl)、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−アミノエチル、4−アミノ−3−ヒドロキシブタ−1−イル(4-amino-3-hydroxybut-1-yl)または(1−ピペリジン−3−イル)メチルであり、
3’は、水素であり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、
は、アルキルまたはC−C−シクロアルキル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
は、水素であり、
は、水素であり、そして、
は、水素である》
も、優先される。
本発明では、本発明化合物:
[ただし、
は、水素であり、
は、水素であり、
は、3−アミノプロパ−1−イルまたは2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イルであり、
3’は、水素であり、
は、水素またはメチルであり、
は、C−C−アルキル(上記において、アルキルは、アミノ、ヒドロキシおよびカルボキシルから成る群から、互いに独立して選択される、0、1または2個の置換基によって置換されてもよい)であり、
は、水素であり、
は、水素であり、そして、
は、水素である]
は、特に優先される。
本発明では、また、Rが水素である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが水素である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが3−アミノプロパ−1−イルまたは2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イルである本発明化合物も優先される。
本発明では、また、R3’が水素である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが水素またはメチルである本発明化合物も優先される。
本発明では、また、
が、アルキルまたはC−C−シクロアルキル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、
が、C−C−アルキル(上記において、アルキルは、アミノ、ヒドロキシおよびカルボキシルから成る群から、互いに独立して選択される、0、1または2個の置換基によって置換されてもよい)である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが水素である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが水素である本発明化合物も優先される。
本発明では、また、Rが水素である本発明化合物も優先される。
本発明は、更に、式:
Figure 2006502128
(II),
(式中、RからRまで、およびRからRまでは、上記に示された意味を有する)の化合物を、式:
HO−R (III)
(式中、Rは、上記に示された意味を有する)と反応させ、式(I)の化合物またはその塩を製造する方法に関し、その際、式(II)の化合物は、適切な場合は、活性型(activated form)(アシル供与体として)であってもよい。
適切な場合は、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させる前に、式(II)の化合物の反応官能性(reactive functionalities)(たとえば、遊離アミノ官能基またはヒドロキシ官能基)を保護基によって阻止する。このことは、保護基の化学の標準的な方法によっておこなわれる。R(またはR)に対しては、または基RおよびR3’の置換基としては、酸に不安定な(acid-labile)保護基が優先され、特に、Bocが好まれる。式(III)の化合物のRの反応官能性は、すでに合成に取り入れられ、保護されている(introduced already protected into the synthesis)。酸に不安定な保護基(たとえば、Boc)または水素化分解によって除去できる保護基(たとえば、ベンジルまたはベンジルオキシカルボニル)が優先される。反応がおこなわれ、式(I)の化合物が得られた後、保護基は、脱保護反応によって除去することができる。このことは、保護基化学の標準的な方法よっておこなわれる。酸性条件のもとでの脱保護反応が好ましい。
たとえば、式(I)の化合物のRが、選択的に除去できる保護基である場合は、脱保護(たとえば、RがZである場合は、水素化分解)のあとに、露出したアミノ官能基(Rは水素である)を所望の置換基Rで官能基化(functionalization)することができる。
化合物(II)のカルボン酸官能基を活性型に変換するためには、たとえば、例を挙げれば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−(DIC)およびN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N'−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)のようなカルボジイミド、または、カルボニルジイミダゾールのようなカルボニル化合物が好適である。適切な場合は、活性化は、4−ジメチルアミノピリジンの存在下でおこなわれる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件のもとで変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、無水のジクロロメタン、ジメチルホルムアミドおよびアセトニトリルである。
無水のアセトニトリル(absolute acetonitrile)、ジメチルホルムアミドまたはジクロロメタン中、低温度(−10℃)で4−ジメチルアミノピリジンの存在下、EDCまたはDICによる活性化反応が好ましい。
本発明は、更に、式(II)の化合物を、酸触媒作用で、式(III)の化合物と反応させることを特徴とする式(I)の化合物またはその塩を製造する代替方法に関する。この目的のためには、式(II)の化合物を、適切な場合は、不活性溶媒の存在下、室温または酸溶液(solution an acid)(好ましくは、鉱酸)の沸点までの温度で、あるいは、酸遊離試薬(acid-liberating reagents)(たとえば、塩化チオニル(thionyl chloride))を添加して、過剰の無水アルコールHO−Rと混合し、反応させて式(I)の化合物を得る。
この場合、適切な溶媒は、反応条件のもとで変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサンが含まれる。同様に、こうした溶媒の混合物を使用することも可能である。
式(III)の化合物は、公知であり、または、公知の方法に準じて製造することも可能である。
式(II)の化合物は、公知であり、または、式:
Figure 2006502128
(Ia),
(式中、RからRおよびRからRは、上記に示した意味を有し、そして、
は、ベンジル、アルキルまたはアリルである)の化合物中のエステル官能基を加水分解することによって製造することができる。
がベンジルである場合、エステル開裂は、パラジウム/炭素の存在下で、水素を用いておこなうことが好ましい。
この場合、適切な溶媒は、反応条件のもとで変化しない有機溶媒である。こうした溶媒には、適切な場合は、ひとつまたはそれ以上の酸均等物(acid equivalents)の存在下で、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフランのような炭化水素、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、酢酸、酢酸と水の混合物、またはアルコール(メタノール、エタノールおよびイソプロパノールが優先される)が含まれる。同様に、こうした溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、酢酸、水およびエタノールまたはTHFの混合物である。
がアリルである場合、エステル開裂は、保護基化学の標準的な方法によって、好ましくは、パラジウム(0)(palladium(0))触媒の存在下でおこなわれる。
適切な溶媒は、反応条件のもとで変化しない脱ガス(酸素により除去(oxygen-purged))有機溶媒である。こうした溶媒には、適切な場合は、ひとつまたはそれ以上の酸均等物(acid equivalents)の存在下で、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフランのような炭化水素、ジオキサンおよびジメチルホルムアミドが含まれる。
このエステル(Rがベンジル、アルキルである)に対する代わりの可能性としては、塩基による加水分解(basic hydrolysis)によって開裂させても、対応するカルボン酸を生じる。
水溶性リチウム(aqueous lithium)または水酸化ナトリウムが好ましい塩基として使用される。
この場合、適切な溶媒とは、水と一部または無限に混和する有機溶媒である。こうした溶媒には、アルコール(メタノールおよびエタノールが優先される)、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、こうした溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、メタノール、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドである。
本発明は、更に、式:
Figure 2006502128
(IV),
(式中、
からRは、上記に示した意味を有する)の化合物(この化合物は、適切な場合は、活性化された形である)を、ペプチド結合(peptide-coupling)の条件のもとで、環化せしめることを特徴とする、式(I)および(Ia)の化合物を製造する代替方法に関する。
代替的な可能性は、式:
Figure 2006502128
(IVa),
(式中、
からRは、上記で示した意味を有し、
は、活性化後、ペンタフルオロフェノールであり、そして、
10は、アミン保護基(好ましくは、Boc)である)の化合物を、アミン保護基の保護基の除去(R10が、水素となる)およびそれに続く塩基条件のもとでの環化によって、式(I)および(Ia)の化合物に変換する多段式方法(multistage process)である。
化合物を活性化形態に変換するのには、たとえば;たとえば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC(適切な場合は、ペンタフルオロフェノール(PFP)の存在下で))、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N'−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)のようなカルボジイミド、またはカルボニルジイミダゾールのようなカルボニル化合物、または2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム 3−スルファート(2-ethyl-5-phenyl-1,2-oxazolium 3-sulfate)のような1,2−オキサゾリウム化合物、または2−tert−ブチル−5−メチルイソキサゾリウム過塩素酸塩(2-tert-butyl-5-methylisoxazolium perchlorate)、または2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンのようなアシルアミノ化合物、またはプロパンホスホニックアンヒドリド(propanephosphonic anhydride)、またはクロロ蟻酸イソブチル(isobutyl chloroformate)、またはビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド(bis(2-oxo-3-oxazolidinyl)phosphoryl chloride)、またはベンゾトリアゾリルオキシトリ(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート(benzotriazolyloxytri(dimethylamino)phosphonium hexafluorophosphate)、またはO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(O-(benzotriazol-1-yl)-N,N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate)(HBTU)、または2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート(2-(2-oxo-1-(2H)-pyridyl)-1,1,3,3-tetramethyluronium tetrafluoroborate)(TPTU)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(o-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate)(HATU)、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート(benzotriazol-1-yloxytris(dimethylamino)phosphonium hexafluorophosphate)(BOP)、またはこれらと塩基の混合物が好適であり、適切な場合は、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)を存在させる。
塩基の例としては、たとえば、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩のようなアルカリ金属の炭酸塩、または重炭酸塩、または、好ましくは、トリアルキルアミン、たとえば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基があげられる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルが含まれる。同様に、これらの溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、ジクロロメタンおよびジメチルホルムアミドである。
式(I)の発明化合物の製造は、次の合成図式に示されるようにおこなうことができる。
Figure 2006502128
図式1:代表的実施態様の合成
式(IV)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造するか、または、式:
Figure 2006502128
(IVb),
(式中、
からRおよびR10は、上記で示した意味を有し、そして、
は、シリル保護基、特に、2−(トリメチルシリル)エチルである)の化合物を、R10の保護基の除去後、フルオリド(fluoride)、特にテトラブチルアンモニウムフルオリド(tetrabutylammonium fluoride)と反応させることにより、製造することができる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフランおよびジメチルホルムアミドである。
式(IVb)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造するか、または、式:
Figure 2006502128
(V),
(式中、
、R、R、R、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
は、シリル保護基であり、特に2−(トリメチルシリル)エチル)の化合物を、式(VI):
Figure 2006502128
(VI),
(式中、
、R3’、RおよびR10は、上記に示した意味を有する)の化合物(この化合物は、適切な場合は、活性化された形であってもよい)と、反応させることによって製造することができる。
化合物を活性化形態に変換するのには、たとえば;たとえば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC(適切な場合は、ペンタフルオロフェノール(PFP)の存在下で))、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N'−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)のようなカルボジイミド、またはカルボニルジイミダゾールのようなカルボニル化合物、または2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム 3−スルファート(2-ethyl-5-phenyl-1,2-oxazolium 3-sulfate)のような1,2−オキサゾリウム化合物、または2−tert−ブチル−5−メチルイソキサゾリウム過塩素酸塩(2-tert-butyl-5-methylisoxazolium perchlorate)、または2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンのようなアシルアミノ化合物、またはプロパンホスホニックアンヒドリド(propanephosphonic anhydride)、またはクロロ蟻酸イソブチル(isobutyl chloroformate)、またはビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド(bis(2-oxo-3-oxazolidinyl)phosphoryl chloride)、またはベンゾトリアゾリルオキシトリ(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート(benzotriazolyloxytri(dimethylamino)phosphonium hexafluorophosphate)、またはO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(O-(benzotriazol-1-yl)-N,N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate)(HBTU)、2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボラート(2-(2-oxo-1-(2H)-pyridyl)-1,1,3,3-tetramethyluronium tetrafluoroborate)(TPTU)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロフォスファート(o-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate)(HATU)、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスファート(benzotriazol-1-yloxytris(dimethylamino)phosphonium hexafluorophosphate)(BOP)、またはこれらと塩基の混合物が好適であり、適切な場合は、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)のようなカップリング添加剤を添加する。
塩基の例としては、たとえば、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩のようなアルカリ金属の炭酸塩、または重炭酸塩、または、好ましくは、トリアルキルアミン、たとえば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基があげられる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、またはジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、無水ジクロロメタンおよびジメチルホルムアミドである。
HATUおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在のもとでの反応が、特に好ましい。
式(VI)の化合物は、公知であり、または公知の方法に準じて製造することができる。
式(V)の化合物およびその塩(たとえば、塩酸塩)は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(Va),
(式中、
、R、R、R、RおよびRは、上記で示した意味を有し、
は、シリル保護基であり、そして、
11は、アミノ保護基であり、特にBocである)の化合物の、R11を脱保護することによって製造することができる。
これは、R11が、Bocである場合、好ましくは、ジオキサン中の塩化水素を用いて、保護基化学の標準的な方法により行われる。
Figure 2006502128
図式2:環化先駆物質の合成
式(Va)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(VII),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
11は、アミノ保護基(amino protective group)(好ましくはBoc)である)の化合物を、式:
Figure 2006502128
(VIII),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
は、シリル保護基であって、特に、2−(トリメチルシリル)エチルである)の化合物と反応させることによって、製造することができる。
この反応は、スズキ反応(Suzuki reaction)として知られているものであり(Synlett 1992,207−210;Chem.Rev.1995,95,2457−2483)、パラジウム触媒と塩基の存在下で、好ましくは、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)クロリド(bis(diphenylphosphino)ferrocene-palladium(II) chloride)と炭酸セシウム(cesium carbonate)の存在下で行われる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、ジメチルホルムアミドとジメチルスルホキシドである。
式(VII)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(VIIa),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
11は、アミノ保護基(好ましくはBoc)である)の化合物を、ビス(ピナコラト)ジボロン(bis(pinacolato)diboron)と反応させることによって、製造することができる。この反応は、スズキ反応の特別な変形として知られているものであり(J.Org.Chem.1995,7508−7510;Tetrahedron Lett.,1997,3841−3844)、パラジウム触媒と塩基の存在下で、好ましくは、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(bis(diphenylphosphino)ferrocenepalladium(II) chloride)と酢酸カリウムの存在下で行われる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、ジメチルホルムアミドとジメチルスルホキシドである。
式(VIIa)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(IX),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有し、そして、
11は、アミノ保護基(好ましくはBoc)である)の化合物を、遊離のカルボキシラート官能基(free carboxylate function)の活性化後、4−ジメチルアミノピリジンの存在下で、R−OHアルコールと反応させることによって、製造することができる。
カルボン酸を活性化形態に変換するのには、たとえば;たとえば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N'−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)のようなカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾールのようなカルボニル化合物が適切である。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、無水のジクロロメタンおよびアセトニトリルである。
低温(−10℃)で、4−ジメチルアミノピリジンの存在下で無水アセトニトリルまたはジクロロメタン中でEDCまたはDICによる活性化反応が、好ましい。
式(VIII)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(IXa),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有する)の化合物を、遊離のカルボキシラート官能基(free carboxylate function)の活性化後、4−ジメチルアミノピリジンの存在下で、R−OH(好ましくは、2−トリメチルシリルエタノール)と反応させることによって、製造することができる。
カルボン酸を活性化形態に変換するのには、たとえば;たとえば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N'−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)のようなカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾールのようなカルボニル化合物が適切である。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタンまたはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、無水のジクロロメタンおよびアセトニトリルである。
低温(−10℃)で、4−ジメチルアミノピリジンの存在下で無水アセトニトリルまたはジクロロメタン中でのEDCまたはDICによる活性化反応が、好ましい。
式(IXa)のカルボン酸は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(IXb),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有し、そして、
13は、アミノ保護基、特にBocである)の化合物を、R13について、最初の段階(first stage)で脱保護することによって、製造することができる。このことは、R13が、Bocである場合、好ましくは、ジオキサン中、無水の塩化水素を用いて、または、少量の水の存在下で、ジクロロメタン中、トリフルオロ酢酸を用いて、保護基化学の標準的方法により行われる。その結果生じる遊離のアミン:
Figure 2006502128
(IXc),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有する)(ここで、適切な場合は、アミンは、塩、好ましくは、塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩の形であってもよい)を、次の段階で、不活性な溶媒中で塩基の存在下で、R−X(ここで、Rは、上記に示した意味を有し、そして、Xは、脱離基(leaving group)である)と反応させるが、適切な場合は、ヨウ化カリウム(potassium iodide)の存在下、好ましくは、大気圧で、0℃から室温を経て溶媒の還流温度までの温度範囲で行う。Xに相応しいものは、メシラート(mesylate)、トシラート(tosylate)、スクシナート(succinate)またはハロゲンであり、ハロゲンとしては、塩素、臭素またはヨウ素が好適である。
塩基の例としては、たとえば、ナトリウムまたはカリウムの炭酸塩のようなアルカリ金属の炭酸塩、または重炭酸塩、またはトリアルキルアミン、たとえば、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基があげられる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ジクロロメタン、またはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトンまたはジメチルホルムアミドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、ジメチルホルムアミドおよびジクロロメタンである。
Figure 2006502128
図式3:ビフェニル−ビスアミノ酸誘導体の合成
は、所望により、保護基(たとえば、Z、すなわち、ベンジルオキシカルボニルまたはAloc、すなわち、アリルオキシカルボニル)であってもよい。
式(Va)の化合物は、別の方法で、式:
Figure 2006502128
(VIIa),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
11は、アミノ保護基(好ましくはBoc)である)の化合物を、式:
Figure 2006502128
(VIIIa),
(式中、
、RおよびRは、上記で示した意味を有し、そして、
は、シリル保護基であって、特に、2−(トリメチルシリル)エチルである)の化合物と反応させることによって、製造することができる。
この反応は、スズキ反応(Suzuki reaction)として知られているものであり(Synlett 1992,207−210;Chem.Rev.1995,95,2457−2483)、パラジウム触媒と塩基の存在下で、好ましくは、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(bis(diphenylphosphino)ferrocenepalladium(II) chloride)と炭酸セシウム(cesium carbonate)の存在下で行われる。
この場合、適切な溶媒は、反応条件で変化しない不活性な有機溶媒である。こうした溶媒には、ベンゼン、トルエンのような炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドが含まれる。同様に、溶媒の混合物を使用することも可能である。特に好ましいのは、ジメチルホルムアミドとジメチルスルホキシドである。
式(VIIIa)の化合物は、化合物(VII)に関して述べられている方法によって、式(VIII)の化合物から製造することができる。
式(IX)および式(IXb)のエナンチオマーとして単一の化合物は、公知であるか、または、たとえば、キラルアミン塩基を用いる結晶化またはキラル固定相でのクロマトグラフィーによる方法のような公知の方法によってラセミ体前駆体(racemic precursors)から得ることができる。
式(IX)および式(IXb)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(X) および (Xa),
(式中、
およびRならびにRおよびRは、上記で示した意味を有し、
11およびR13は、アミノ保護基であり、そして、
12は、アルキル(特に好ましくは、エチルである))の化合物を脱カルボキシル化せしめることによって、製造することができる。
この反応は、好ましくは、水−エタノール混合物中、塩基性媒質(basic medium)中で行われる。
式(X)および式(Xa)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(XII) および (XIIa),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有する)の化合物を、それぞれ、式:
Figure 2006502128
(XI) および (XIa),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有し、
11およびR13は、アミノ保護基であり、そして、
12は、アルキル(特に好ましくは、エチル)である)の化合物と反応させることによって、製造することができる。
この反応は、好ましくは、低級脂肪族アルコール(lower aliphatic alcohol)中で、アルカリ金属アルコラート(alkali metal alcoholate)、特にエタノール中で、ナトリウムエトキシド(sodium ethoxide)を用いて行われる。
式(XII)および式(XIIa)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(XIIb) および (XIIc),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有する)の化合物を、三臭化燐(phosphrous tribromide)と反応させることによって製造することができる。この反応は、好ましくは、トルエン中で行われる。
式(XIIb)および式(XIIc)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または式:
Figure 2006502128
(XIId) および (XIIe),
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有する)の化合物を、還元することによって製造することができる。
還元は、好ましくは、ジクロロメタン中で、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(diisobutylaluminum hydride)溶液を用い、それに続いて、飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液(saturated potassium sodium tartrate solution)を添加しておこなわれる。
式(XIId)および式(XIIe)の化合物は、公知であり、公知の方法に準じて製造することができるか、または2−ヒドロキシ−5−ヨードベンズアルデヒド(2-hydroxy-5-iodobenzaldehyde)を、それぞれ、式:
−X(XIII)およびR−X(XIIIa)
(式中、
およびRは、上記で示した意味を有し、そして
Xは、脱離基(leaving group)を示す)の化合物と、不活性溶媒中で、適切な場合は、塩基の存在下で、適切な場合は、ヨウ化カリウムの存在下で、好ましくは、大気圧下、室温から溶媒の還流までの温度範囲で、反応させることによって製造することができる。Xとしては、メシラート(mesylate)、トシラート(tosylate)またはハロゲンが好ましく、ハロゲンとしては、塩素、臭素またはヨウ素が好ましい。
不活性な溶媒の例としては、メチレンクロリド、トリクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフランまたは1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル、またはアセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−ブタノンまたはアセトニトリルのようなその他の溶媒が挙げられるが、テトラヒドロフラン、メチレンクロリド、アセトン、2−ブタノン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたは1,2−ジメトキシエタンが好ましい。ジメチルホルムアミドが好適である。
塩基の例としては、炭酸セシウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩(alkali metal carbonates)、またはナトリウムまたはカリウムメタノラート(sodium or potassium methanolate)、またはナトリウムまたはカリウムエタノラート(sodium or potassium ethanolate)またはtert−カリウムブトキシド(potassium tert-butoxide)、またはソーダミド(sodamide)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドまたはリチウムジイソプロピルアミドのようなアミド、またはブチルリチウムまたはフェニルリチウムのような有機金属化合物(organometallic compounds)、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンのような三級アミン塩基(tertiary amine bases)、または水素化ナトリウム、DBUのようなその他の塩基が上げられるが、好ましいのは、tert−カリウムブトキシド、炭酸セシウム、DBU、水素化ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムである。炭酸カリウムが好適である。
式(XIII)および式(XIIIa)の化合物は、公知であり、または、公知の方法に準じて製造することができる。
本発明化合物の製造については、次の合成図式によって図示することができる。ここでは、より明瞭にするために、本明細書で使用されたローマ数字はそのままとするが、図式では、ある場合には、特別の実施態様を示し、特に、(XI)および(XIa)のR12は、エチルであり、R11およびR13は、Bocである。
Figure 2006502128
図式4:フェニルアラニン誘導体の合成
本発明化合物は、予測できない、価値のある範囲の薬理および薬物動態効果を示す。こうした目的のために、所望の(appropriate)細菌に対し、100以下、特に50以下、殊に10μM以下である最大の阻止濃度(MIC)を有している式(I)の化合物が好ましく使用される。同様に、所望の(appropriate)試験において、100以下、特に50以下、殊に10μM以下のIC50を有している式(I)の化合物を使用することが好ましい。
それゆえ、本発明化合物は、ヒトおよび動物の疾患を治療および/または予防するための薬剤としての使用に適切である。
本発明化合物を、こうした薬理特性のため、感染症疾患、特に細菌感染症の治療および/または予防のために、単独または他の有効成分と組み合わせて使用することができる。
たとえば、次の病原体または次の病原体の混合物:
たとえば、スタフィロコッカス属((ブドウ球菌属:staphylococci)(スタフィロコッカス・アウレウス(黄色ブドウ球菌:Staph.aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(表皮ブドウ球菌:Staph.epidermidis))、およびストレプトコッカス属((連鎖球菌属:streptococci)(ストレプトコッカス・アガラクティー(Strept.agalactiae)、ストレプトコッカス・ファエカリス(糞便連鎖球菌:Strept.faecalis)、ストレプトコッカス・ニューモニアエ(肺炎連鎖球菌:Strept.pneumoniae)、ストレプトコッカス・ピオジェネス(化膿性連鎖球菌:Strept.pyogenes))であるグラム陽性球菌(Gram−positive cocci);たとえば、エシェリキア・コリ(大腸菌:Escherichia coli)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(インフルエンザ菌:Hemophilus influenzae)、シトロバクター属(Citrobacter)(シトロバクター・フレウンデー(Citrob.freundii)、シトロバクター・デヴェルニス(Citrob.divernis))、サルモネラ菌属(Salmonella)および赤痢菌属(Shigella)である腸内細菌科(enterobacteriaceae)のようなグラム陰性球菌(gram−negative cocci)(ナイセリア・ゴノッロエアエ(neisseria gonorrhoeae:淋菌))およびグラム陰性桿菌(gram−negative rods);また、クレブシエラ属(klebsiellas)(クレブシエラ・ニューモニアエ(肺炎桿菌:Klebs.pneumoniae)、クレブシエラ・オキシトシ(Klebs.oxytocy))、エンテロバクター(腸内細菌属:Enterobacter)(エンテロバクター・エロゲネス(Ent.aerogenes)、エンテロバクター・アグロメランス(Ent.agglomerans))、ハフニア属(Hafnia)、セラチア属(Serratia)(セラチア・マルセッセンス(Serr.marcescens))、プロテウス属(Proteus)(プロテウス・ミラビリス(Pr.mirabilis)、プロテウス・レットゲリ(Pr.rettgeri)、プロテウス・ブルガリス(Pr.vulgaris))、プロビデンシア属(Providencia)、エルジニア属(Yersinia)、およびアシネトバクター属(genus Acinetobacter)によって、引き起こされる局所および/または全身性の疾患を治療および/または予防することが可能である。抗菌範囲には、また、シュードモナス属(genus Pseudomonas)(シュードマナス・アエルギノーザ(緑膿菌:Ps.aeruginosa)、シュードモナス・マルトフィリア(Ps.maltophilia))および、たとえば、ペプトコッカス属(genusPeptococcus)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)を代表するバクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)のような厳密な意味での嫌気性菌、およびクロストリジウム属;また、マイコプラズマ属(マイコプラズマ・ニューモニアエ(M.pneumoniae)、マイコプラズマ・ホミニス(M.hominis)、マイコプラズマ・ウレアリチカム(M.urealyticum))および、たとえば、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)であるマイコバクテリア(mycobacteria)が含まれる。
上記の病原体(pathogens)の列挙は、単なる例示にすぎないものあって、決して限定的に解釈されない。言及した病原体もしくは、その混合感染によって引き起こされる疾患であって、局所的に使用することができる、本発明製剤によって、予防、改善、または治療することができる疾患について、言及することが可能な例は、たとえば、敗血性感染(septic infections)、骨・関節感染症(bone and joint infections)、皮膚感染症、術後創傷感染症、膿瘍、蜂窩織炎(phlegmon)、創傷感染症、熱傷感染(infected burns)、熱傷創(burn wounds)、口腔領域感染症(infections in the oral region)、歯科手術後感染、敗血性関節炎、乳腺炎、扁桃炎、生殖器感染症および眼感染症のようなヒトにおける感染症である。
ヒトに加えて、他の種の細菌性感染症も、治療することできる。次の例が言及できる。
豚:大腸菌性下痢(coli diarrhea)、腸毒血症、敗血症、赤痢、サルモネラ症、子宮炎−乳房炎−乳汁分泌不全症候群(MMAシンドローム)(metritis-mastitis-agalactiae syndrome)、乳房炎;
反芻動物(畜牛、羊、山羊):下痢、敗血症、気管支肺炎(bronchopneumonia)、サルモネラ症、パスツレラ病、マイコプラズマ病、生殖器感染症;
馬:気管支肺炎、ジョイント・イル(joint ill)、産褥産後感染(puerperal and postpuerperal infections)、サルモネラ病;
犬および猫:気管支肺炎、下痢、皮膚炎、中耳炎、尿路感染症、前立腺炎;
家禽(鶏、七面鳥、ウズラ、鳩、鑑賞用鳥(ornamental birds)およびその他):マイコプラズマ病、大腸菌感染症(E.coli infections)、慢性気管疾患、サルモネラ症、パスツレラ病、オウム病。
同様に、営利・商業的な(productive)魚および観賞魚を育てる際(rearing)および管理する際の、細菌性の病気を治療することが可能であり、この場合、抗菌スペクトルは上記に述べた病原体を超えて、更に、たとえば、パスツレラ属(Pasteurella)、ブルセラ属(Brucella)、キャンピロバクター(Campylobacter)、リステリア属(Listeria)、エリジペロスリス(Erysipelothris)、コリネバクテリア(corynebacteria)、ボレリア属(Borellia)、トレポネーマ属(Treponema)、ノカルジア属(Nocardia)、リケッチエ(Rikettsie)、エルジニア属(Yersinia)ような他の病原体にまで拡張される。
本発明は、更に、疾患、とりわけ、細菌性疾患を抑制するための一般式(I)の化合物、式(I)の化合物および賦形剤を含んでなる薬剤、および細菌性疾患を治療する薬剤を製造するための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、更に、式(I)の少なくても一つの化合物を、抗菌的に効果のある量を投与することによって、ヒトおよび動物の細菌性感染症を抑制する方法に関する。
本発明は、更に、本発明の少なくても一つの化合物を、好ましい場合は、一つまたはそれ以上の製薬学的に許容される賦形剤または担体と一緒に含んでなる薬剤、および、前記の目的のためのその使用に関する。
この活性成分は、全身および/または局所に作用することができる。この目的のために、それは、たとえば、経口、非経口、肺、鼻内、舌下、舌、口内(buccal)、直腸、経皮、結膜、または耳のルート、またはインプラントとして適切な方法で投与することができる。
これらの投与ルート用に、活性化合物を、適切な投与形態で投与することができる。
たとえば、錠剤(コーティングされていない錠剤、および、コーティングされている錠剤、たとえば胃液に耐える被覆を施した錠剤またはフィルムコーティングされている錠剤)、カプセル剤、糖衣錠、顆粒剤、ペレット、散剤、乳剤、懸濁剤、溶液およびエアゾール剤のような、活性成分を、急速におよび/または改変された方法で、送達する公知の投与形態が、経口投与に適している。
非経口投与では、吸収ステップを回避するか(静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、または腰椎内)、または吸収を介在(筋肉内、皮下、皮内、経皮的または腹腔内)しておこなうことができる。非経口投与に適した投与形態には、とりわけ、溶液、懸濁液、乳化液、凍結乾燥、および無菌散剤(sterile powders)の形態での注射および点滴製剤がある。
他の投与ルートでは、たとえば、吸入医薬形態(とりわけ、粉末吸入器(powder inhalers)、ネブライザ)、鼻用滴剤/液剤(点鼻薬)(nasal drops/solutions)、スプレー;舌、舌下、または口内へ投与する錠剤またはカプセル剤、坐剤、耳および眼用製剤、膣用カプセル、水溶性懸濁液(ローション、振蕩剤(shaking mixtures))、脂肪親和性懸濁液(lipophilic suspensions)、軟膏、クリーム、ミルク、ペースト、ダスティングパウダー(dusting powders)またはインプラントが適切である。
活性成分は、それ自体公知の方法で、上述した投与形態に変換することができる。これには、不活性な非毒性の製薬的に好適な賦形剤を用いておこなう。これらには、とりわけ、担体(たとえば、微結晶セルロース)、溶媒(たとえば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤(たとえば、ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate))、分散剤(たとえば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然生体高分子(たとえば、アルブミン)、安定化剤(たとえば、アスコルビン酸のような抗酸化剤)、着色剤(colors)(たとえば、酸化鉄のような無機色素)または味および/または匂いのマスキング物が含まれる。
一般的に、有効な結果を達成するためには、24時間につき、体重あたり約5から250mg/kgまでの量を非経口的に、投与することが、有利であることが立証されている。経口投与の量は、24時間につき、体重あたり、約5から100mg/kgである。
しかしながら、適切な場合には、特に、体重、投与ルート、活性成分に対するそれぞれ個々の応答、製剤の特質および投与がなされる時間または間隔いかんによって、上述した量を逸脱することも必要でありうる。したがって、上述の最小量より少ない量で済ますことで十分である場合もありうることであり、一方、他の場合では、上述の上限を超えなければならないこともありうる。より多い量を投与する場合は、それらの量を一日の間に、複数回のそれぞれ個々の投与量に分けることが望ましいといえる。
以下に述べる試験および実施例におけるパーセンテージデータは、特に述べない限り、重量によるものであり、部(パート)も重量によるものである。溶媒比、希釈比、および液体/液体溶液(liquid/liquid solutions)の濃度データは、それぞれの場合、容積・容量(volume)に基づくものである。
A.実施例
使用される略語:
Aloc アリルオキシカルボニル(allyloxycarbonyl)
aq. 水性の(aqueous)
Bn ベンジル
Boc tert−ブトキシカルボニル
CDCl クロロホルム
CH シクロヘキサン
d ダブレット(H−NMR)
dd ダブルダブレット(doublet of doublets)
DCM ジクロロメタン
DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド
DIC ジイソプロピルカルボジイミド
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMSO ジメチルスルホキシド
DMAP 4−N,N−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
EA エチル アセタート(酢酸エチルエステル)
EDC N'−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジ
イミド×HCl
ESI エレクトロスプレーイオン化(質量分析)
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',
N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート
HBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N',
−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート
HOBt 1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール×H
h 時間
HPLC 高圧・高速液体クロマトグラフィー(high pressure, high
performance liquid chromatography)
LC−MS 液体クロマトグラフ質量分析(coupled liquid chromatography
-mass spectroscopy)
m マルチプレット(H−NMR)
min 分
MS 質量分析
MeOH メタノール
NMR 核磁気共鳴スペクトル
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
Pd/C パラジウム/炭素
q カルテット(H−NMR)
保持率(retention index)(TLC)
RT 室温
保持時間(HPLC)
S シングレット(H−NMR)
sat. 飽和した
t トリプレット(H−NMR)
TBS tert−ブチルジメチルシリル
THF テトラヒドロフラン
TMSE 2−(トリメチルシリル)エチル
TPTU 2−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−1,1,3,3−テト ラメチルウロニウム テトラフルオロボラート
Z ベンジルオキシカルボニル
概括的なLC−MSおよびHPLC方法:
方法1(HPLC):カラム:クロマシル(Kromasil)C18,L−R 温度:30℃;流速:0.75ml/分;溶出剤A:0.01M HClO,溶出剤B:アセトニトリル,グラジエント:→0.5分 98%A→4.5分 10%A→6.5分 10%A。
方法2(HPLC):カラム:クロマシル(Kromasil)C18,60*2mm,L−R 温度:30℃;流速:0.75ml/分;溶出剤A:0.01M HPO,溶出剤B:アセトニトリル,グラジエント:→0.5分 90%A→4.5分 10%A→6.5分 10%A。
方法3(HPLC):カラム:クロマシル(Kromasil)C18,60*2mm,L−R 温度:30℃;流速:0.75ml/分;溶出剤A:0.005M HClO,溶出剤B:アセトニトリル,グラジエント:→0.5分 98%A→4.5分 10%A→6.5分 10%A。
方法4(HPLC):カラム:symmetry C18 2.1×150mm,カラムオーブン(column oven):50℃;流速:0.6ml/分;溶出剤A:30%塩酸0.6g/l(水),溶出剤B:アセトニトリル,グラジエント:0.0分 90%A→4.0分 10%A→9分 10%A。
方法5(LC−MS):機器 Micromass Quattro LCZ;カラム symmetry C18,50mm×2.1mm,3.5μm;温度:40℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:アセトニトリル+0.1%蟻酸,溶出剤B:水+0.1%蟻酸,グラジエント:0.0分 10%A→4分 90%A→6分 90%A。
方法6(LC−MS):機器 Micromass Platform LCZ;カラム symmetry C18,50mm×2.1mm,3.5μm;温度:40℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:アセトニトリル+0.1%蟻酸,溶出剤B:水+0.1%蟻酸,グラジエント:0.0分 10%A→4分 90%A→6分 90%A。
方法7(LC−MS):機器 Micromass Quattro LCZ;カラム symmetry C18,50mm×2.1mm,3.5μm;温度:40℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:アセトニトリル+0.1%蟻酸,溶出剤B:水+0.1%蟻酸,グラジエント:0.0分 5%A→1分 5%A→5分 90%A→6分 90%A。
方法8(HPLC):カラム:250*4mm,クロマシル100,C−18,5μm;温度:40℃;流速:1ml/分;溶出剤:アセトニトリル15%および0.2%過塩素酸85%;UV検出:210nm。
方法9(LC−MS):機器:Waters Alliance 2790 LC;カラム:symmetry C18,50mm×2.1mm,3.5μm;溶出剤A:水+0.1%蟻酸,溶出剤B:アセトニトリル+0.1%蟻酸;グラジエント:0.0分 5%B→5.0分 10%B→6.0分 10%B;温度:50℃;流速:1.0ml/分;UV検出:210nm。
方法10(LC−MS):ZMD Waters;カラム:Inertsil ODS3 50mm×2.1mm,3μm;温度:40℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:水+0.05%蟻酸,溶出剤B:アセトニトリル+0.05%蟻酸,グラジエント:0.0分 5%B→12分→100%B→15分 100%B。
方法11(LC−MS):MAT900,Finnigan MAT,Bremen;カラム:X−terra 50mm×2.1mm,2.5μm;温度:25℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:水+0.01%蟻酸,溶出剤B:アセトニトリル+0.01%蟻酸,グラジエント:0.0分 10%B→15分→90%B→30分 90%B。
方法12(LC−MS):TSQ7000,Finnigan MAT,Bremen;カラム:Inertsil ODS3 50mm×2.1mm,3μm;温度:25℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:水+0.05%蟻酸,溶出剤B:アセトニトリル+0.05%蟻酸,グラジエント:0.0分 15%B→15分→100%B→30分 100%B。
方法13(LC−MS):7Tesla Apex II(外付けエレクトロスプレーイオン源:with external electrospray ion source,Bruker Daltronics;カラム:X−terra C18 50mm×2.1mm,2.5μm;温度:25℃;流速:0.5ml/分;溶出剤A:水+0.1%蟻酸,溶出剤B:アセトニトリル+0.1%蟻酸,グラジエント:0.0分 5%B→13分→100%B→15分 100%B。
方法14(HPLC):カラム:X−TerraTM(Watersから),RP,5μm,3.9×150mm;スタート:95%A,5%B;12分:5%A,95%B. 溶出剤A:水+0.01%トリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid);溶出剤B:アセトニトリル+0.01%トリフルオロ酢酸;流速:1.2ml/分。
方法15(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e 50×4.6mm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl/l;溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 10%B→3.0分 95%B→4.0分 95%B;オーブン(oven):35℃;流速:0.0分 1.0ml/分→3.0分 3.0ml/分→4.0分 3.0ml/分;UV検出:210nm。
方法16(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e 50×4.6mm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl/l;溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 10%B→2.0分 95%B→4.0分 95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分 1.0ml/分→2.0分 3.0ml/分→4.0分 3.0ml/分;UV検出:210nm。
方法17(LC−MS):機器:Micromass Platform LCZ(HPLC Agilentシリーズ1100);カラム:Grom−SIL120 ODS−4 HE,50mm×2.0mm,3μm;溶出剤A:水1l+50%蟻酸1ml;溶出剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸1ml;グラジエント:0.0分 100%A→0.2分 100%A→2.9分 30%A→3.1分 10%A→4.5分 10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
方法18(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP−18e 50×4.6mm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl/l;溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 10%B→3.0分 95%B→4.0分 95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分 1.0ml/分→3.0分 3.0ml/分→4.0分 3.0ml/分;UV検出:210nm。
方法19(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:Waters Alliance 2790;カラム:Uptisphere C18,50mm×2mm,3.0μm;溶出剤B:アセトニトリル+0.05%蟻酸,溶出剤A:水+0.05%蟻酸;グラジエント:0.0分 5%B→2.0分 40%B→4.5分 90%B→5.5分 90%B;オーブン:45℃;流速:0.0分 0.75ml/分→4.5分 0.75ml/分→5.5分 1.25ml/分;UV検出:210nm。
方法20(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:HP1100シリーズ;UV DAD カラム:Grom−Sil 120 ODS−4 HE,50mm×2.0mm,3.0μm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl/l,溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 0%B→2.9分 70%B→3.1分 90%B→4.5分 90%B;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
方法21(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro−RP Mercury 20×4mm;溶出剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml,溶出剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;グラジエント:0.0分 90%A(流速:1ml/分)→2.5分 30%A(流速:2ml/分)→3.0分 5%A(流速:2ml/分)→4.5分 5%A(流速:2ml/分);オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法22(LC−MS):MS機器タイプ:Micromass ZQ;HPLC機器タイプ:HP1100シリーズ;UV DAD;カラム:Grom−Sil 120 ODS−4 HE 50×2mm,3.0μm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl/l,溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 70%B→4.5分 90%B;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分,UV検出:210nm。
方法23(LC−MS):機器:Micromass Quattro LCZ(HPLC Agilent シリーズ 1100付き);カラム:Grom−SIL 120 ODS−4 HE,50mm×2.0mm,3μm;溶出剤A:水1l+50%蟻酸1ml,溶出剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸1ml;グラジエント:0.0分 100%A→0.2分 100%A→2.9分 30%A→3.1分 10%A→4.5分 10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:208−400nm。
方法24(LC−MS):MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2790;カラム:Grom−Sil 120 ODS−4 HE 50×2mm,3.0μm;溶出剤A:水+50%蟻酸500μl,溶出剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;グラジエント:0.0分 5%B→2.0分 40%B→4.5分 90%B→5.5分 90%B;オーブン:45℃;流速:0.0分 0.75ml/分→4.5分 0.75ml 5.5分→5.5分 1.25ml;UV検出:210nm。
方法25(HPLC):機器:HP1100(DAD検出付き);カラム:Kromasil RP−18,60mm×2mm,3.5μm;溶出剤A:HClO 5ml/l(水),溶出剤B:アセトニトリル;グラジエント:0分 2%B,0.5分 2%B,4.5分 90%B,15分 90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm。
実施例の化学合成
出発化合物の合成:
例証として(−)−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノピロピオン酸[(−)−6A]を用いる置換フェニルアラニン誘導体の合成
Figure 2006502128
例証として、2(S)−トリメチルシラニルエチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)ベンジルオキシカルボニル−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート(12A)を用いる保護されたビフェニル−ビスアミノ酸の合成
Figure 2006502128
例証として、5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタン酸(14A)を用いる保護されたヒドロキシオルニチン誘導体の合成
Figure 2006502128
例証的実施態様1および2の合成:
Figure 2006502128
出発化合物と例証的実施態様
実施例1A
2−ヒドロキシ−5−ヨードベンズアルデヒド
Figure 2006502128
無水ジクロロメタン600ml中の塩化ヨウ素(iodine chloride)250g(1.54mol)の溶液を、アルゴン雰囲気下、加熱乾燥したフラスコ内で、無水ジクロロメタン1l中のサリチルアルデヒド(salicylaldehyde)188g(1.54mol)溶液に、2時間にわたって滴下する。室温(RT)で3日間撹拌した後、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(saturated aqueous sodium sulfite solution)を激しく撹拌しながら加える。有機相を分離し、水と飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、そして、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を、蒸発させ、次に、残渣を、酢酸エチルで再結晶する。216g(理論上の57%)の生成物が得られる。
LC−MS(ESI、方法10):m/z=246(M−H)
Figure 2006502128
実施例2A
2−ベンジルオキシ−5−ヨードベンズアルデヒド
Figure 2006502128
67.2g(0.48mol)の炭酸カリウムを、ジメチルホルムアミド1.5l中の
2−ヒドロキシ−5−ヨードベンズアルデヒド(実施例1A)100g(0.40mol)溶液に加え、ついで、数分後、51ml(0.44mol)の塩化ベンジルを加える。反応混合物を、120℃、還流下で、24時間撹拌する。更に24時間、室温で撹拌した後、1.5lの水を加えると、固体が晶出する。沈殿・析出物(precipitate)を、吸引しながら、濾別し、水で2回洗浄し、次いで、真空下で乾燥する。固形物を、230mlのエタノールで再結晶する。目的物122.9g(理論上の90%)が、得られる。
LC−MS(ESI、方法10):m/z=338(M+H)
Figure 2006502128
実施例3A
(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)メタノール
Figure 2006502128
ジクロロメタン中の1Mジイソブチルアルミニウムヒドリド溶液100mlを、ジクロロメタン200ml中の2−ベンジルオキシ−5−ヨードベンズアルデヒド(実施例2A)33.98g(100.5mmol)溶液に、0℃に冷却しながら加える。0℃で2時間撹拌した後、飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液(saturated potassium sodium tartrate solution)を、冷却(高度発熱反応)しながら、添加し、そして、反応混合物を更に2時間撹拌する。相分離後、有機相を、2回水で洗浄し、そして、1回、飽和塩化ナトリウム水溶液(saturated aqueous sodium chloride solution)で洗浄し、ついで、硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を真空下で、蒸発させて除く。目的物31.8g(理論上の93%)が得られる。
Figure 2006502128
実施例4A
1−ベンジルオキシ−2−ブロモメチル−4−ヨードベンゼン
Figure 2006502128
三臭化燐3.3ml(35mmol)を、トルエン350ml中の(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)メタノール(実施例3A)35g(103mmol)溶液に、40℃で滴下する。反応混合物の温度を、15分間にわたって100℃に上昇させ、混合物を更に10分間この温度で撹拌する。冷却後、二相に分離する。有機相を、2回、蒸留水で洗浄し、次いで、1回、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。収量は、41g(理論上の99%)になる。
Figure 2006502128
実施例5A
ジエチル 2−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードベンジル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノマロナート
Figure 2006502128
1−ベンジルオキシ−2−ブロモメチル−4−ヨードベンゼン(実施例4A)41g(101.7mmol)を、エタノール300ml中のジエチル 2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]マロナート(diethyl 2-[N-(tert-butoxycarbonyl)amino]malonate)28g(101.7mmol)およびナトリウムエトキシド7.9ml(101.7mmol)の溶液に加える。室温で、3時間撹拌した後、沈殿・析出した生成物(precipitated product)を吸引しながら、濾別する。真空下で、乾燥後、55g(理論上の90%)の目的物が単離される。
Figure 2006502128
実施例6A
(+/−)−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸
Figure 2006502128
1N水酸化ナトリウム溶液400mlを、エタノールと水(7:3)の混合液800ml中の、ジエチル 2−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードベンジル)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノマロナート(実施例5A)58g(97mmol)の懸濁液に加える。3時間、還流し、室温まで冷却した後、反応混合物のpHを濃塩酸で約pH2に調節する。反応混合物を蒸発させる。残渣を、MTBEと水に入れる。水相を、MTBEで3回抽出する。集められた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮する。真空下で、乾燥すると、目的物は、47g(理論上の97%)となる。
Figure 2006502128
実施例(−)−6A
3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸
Figure 2006502128
実施例6A[(+/−)−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸]のラセミ化合物を、容離剤(eluent)としてi−ヘキサン/酢酸エチル混合物を用い、ポリ(N−メタクリロイル−L−ロイシンジシクロプロピルメチルアミド(poly(N-methacryloyl-L-leucine dicyclopropylmethylamide)のセレクターに基づいて、キラル固定シリカゲル相(chiral stationary silica gel phase)で分離する。最初に容離したエナンチオマー(エナンチオマー過剰率98.9%:98.9%ee)は、ジクロロメタン中で右旋性であり([α] 21:+3.0°、c=0.54、ジクロロメタン)、(R)エナンチオマー[実施例(+)−6A]に相当するが、これは、単結晶X線構造解析によって決定された。二番目の左旋性エナンチオマー[実施例(−)−6A]、すなわち、(S)エナンチオマーの純度は、エナンチオマー過剰率99%より大きい(>99%ee)。
実施例7A
ベンジル 3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオナート
Figure 2006502128
アルゴン雰囲気下で、(−)−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸[実施例(−)−6A]
10g(20.11mmol)を、アセトニトリル200mlに溶解する。これに、4−ジメチルアミノピリジン246mg(2.01mmol)およびベンジルアルコール4.16ml(40.22mmol)を添加する。混合物を、−10℃まで冷却し、次に、EDC4.63g(24.13mmol)を加える。この混合物を、ゆっくり室温まで上昇させ、次に、一晩撹拌する。約16時間後、この混合物を、真空下で、濃縮し、残渣を、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン)で、精製する。収量:10.65g(理論上の88%)
HPLC(方法3):R=6.03分;LC−MS(方法9):R=4.70分
Figure 2006502128
実施例8A
ベンジル 3−[2−ベンジルオキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオナート
Figure 2006502128
酢酸カリウム5.15g(52.60mmol)を、70mlのDMSO中の、ベンジル 3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオナート(実施例7A)10.30g(17.53mol)溶液に加える。激しく撹拌した溶液に15分間、アルゴンガスを通過させて、混合物の脱酸素を行う。次いで、ビス(ピナコラト)ジボラン(bis(pinacolato)diborane)5.17g(20.16mmol)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド515mg(0.70mmol)を加える。次に、混合物を、アルゴンのおだやかな流れのもとで、80℃まで加熱し、6時間後、再び冷却する。混合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン)によって、精製される。存在するDMSO残渣を、クーゲルロール蒸留によって除去する。残渣を、再び、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン:酢酸エチル 4:1)によって精製する。
収量:8.15g(理論上の79%)
HPLC(方法3):R=6.26分
LC−MS(方法6):R=5.93および6.09分
Figure 2006502128
実施例9A
2(S)−アミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオン酸・塩酸塩
Figure 2006502128
3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸[実施例(−)−6A]12g(24.13mmol)を、アルゴン雰囲気下で、ジオキサン中の4M塩酸溶液60mlに入れ、2時間、室温で撹拌する。反応溶液を、濃縮し、高真空下で乾燥する。
収量:10.47g(理論上の100%)
HPLC(方法3):R=4.10分
MS(EI):m/z=398(M+H−HCl)
Figure 2006502128
実施例10A
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオン酸
Figure 2006502128
N,N−ジイソプロピルエチルアミン9.25ml(53.09mol)を、DMF中の、2(S)−アミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオン酸塩酸塩(実施例9A)10.46g(24.13mmol)溶液に加える。N−(ベンジルオキシカルボニル)スクシンイミド(Z−OSuc)6.615g(26.54mmol)を、それに加える。生じた溶液を一晩撹拌し、次いで、真空下で蒸発させる。残渣を、ジクロロメタン中に入れ、次に、0.1N塩酸溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液でそれぞれ2回抽出する。有機相を、乾燥し、濾過し、そして濃縮する。この混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/ジエチルエーテル 9:1から8:2)で精製する。
収量:8.30g(理論上の65%)
HPLC(方法3):R=5.01分
Figure 2006502128
実施例11A
(2−トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオナート
Figure 2006502128
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオン酸(実施例10A)8.35g(15.7mmol)を、150mlのTHF中に入れ、次に、2−トリメチルシリルエタノール2.14g(18.07mmol)および4−ジメチルアミノピリジン250mg(2.04mmol)を添加する。混合物を、0°まで冷却し、次に、40mlのTHFに溶解されたN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド2.38g(2.95ml、18.86mmol)を添加する。この混合物を室温で一晩撹拌し、ワークアップのために真空下で蒸発させる。残渣を、ジクロロメタン中に入れ、次に、0.1N塩酸溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液でそれぞれ2回ずつ抽出する。有機相を、乾燥し、濾過し、そして、濃縮する。この混合物は、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相:シクロヘキサン/ジエチルエーテル 9:1から8:2)で、精製される。
収量:8.2g(理論上の83%)
HPLC(方法3):R=6.42分
MS(EI):m/z=532(M+H)
Figure 2006502128
実施例12A
2−(トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート
Figure 2006502128
方法A
ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(PdCl(dppf))45.8mg(0.05mmol)および炭酸セシウム0.325g(1.0mmol)を、室温でアルゴン雰囲気下で、脱ガスした(degassed)DMF2.5ml中の(2−トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオナート溶液(実施例11A)0.316g(0.5mmol)に加える。反応混合物を、40℃まで加熱する。30分間にわたり、脱ガスしたDMF2.5ml中のベンジル 3−[2−ベンジルオキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオナート溶液(実施例8A)0.294g(0.5mmol)を、滴下する。反応混合物を、40℃で、4時間、そして、更に、50℃で2時間撹拌する。溶媒を、蒸発させ、残渣を、酢酸エチル中に入れる。有機相を水で2回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして、濃縮する。粗成生物は、ジクロロメタン/酢酸エチル(30/1)を用いて、シリカゲルクロマトグラフィーによって、精製される。0.320g(理論上の66%)の目的物が、得られる。
方法B
40mlのDMF中の、(2−トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−ベンジルオキシ−5−ヨードフェニル)プロピオナート(実施例11A)6.99g(11.06mmol)とベンジル 3−[2−ベンジルオキシ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノプロピオナート(実施例8A)6.50g(11.06mmol)の溶液に、アルゴンを通過させて(約30分)、脱ガスを行う。次いで、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(PdCl(dppf))812mg(1.11mmol)および炭酸セシウム7.21g(22.13mmol)を、それに添加する。アルゴンをゆっくり反応混合物に流し(gentle stream of argon)、次いで、80℃で、2.5時間加熱する。混合物を、冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(流動相:シクロヘキサン/酢酸エチル 7:3)によって、精製する。蒸発乾燥が完全になされる前に、ジイソプロピルエーテルを混合物に加える。生じた結晶を、吸引しながら、濾別し、高真空下で乾燥する。
収量:6.54g(理論上の61%)
HPLC(方法3):R=7.65分
Figure 2006502128
実施例13A
−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε(ベンジルオキシカルボニル)−(2S,4R)−ヒドロキシオルニチンラクトン
Figure 2006502128
ジクロロメタン516mlおよびトリフルオロ酢酸516ml中の、tert−ブチル 5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノアート(tert-butyl 5-benzyloxycarbonylamino-2(S)-tert-butoxycarbonylamino-4(R)-hydroxypentanoate)(製造は、Org.Lett.2001,3,20,3153−3155に述べられている)7.60g(17.3mmol)溶液を、室温で、2時間撹拌する。溶媒は、蒸発させる。残りの粗生成物を、無水メタノール2.6lに溶解し、次に、0℃で撹拌しながら、ジ−tert−ブチルジカルボナート(di-tert-butyl dicarbonate)6.3g(28.8mmol)およびトリエチルアミン7.3ml(52.43mmol)を加える。15時間後、反応溶液を蒸発させ、残渣を酢酸エチル1l中に入れる。相分離がなされた後、有機相を5%強度クエン酸溶液で2回、そして水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に濃縮する。粗生成物は、トルエン/アセトン(5/1)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製される。4.92g(理論上の78%)の目的物が得られる。
LC−HR−FT−ICR−MS(方法13):計算値 C1828として(M+NH 382.19726 実測値 382.19703
Figure 2006502128
実施例14A
5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)ペンタン酸
Figure 2006502128
方法A
1M水酸化ナトリウム溶液2mlを、0℃で、1,4−ジオキサン50ml中の、N−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε(ベンジルオキシカルボニル)−(2S,4R)−ヒドロキシオルニチンラクトン(13A)0.73g(2mmol)溶液に加える。反応溶液を、2時間撹拌し、次いで、蒸発させる。残渣を、50mlのジクロロメタン中に入れる。トリエチルアミン1.12ml(8mmol)をこの溶液に加え、しばらくしてから、tert−ブチルジメチルシリル トリフルオロメタンスルホナート(tert-butyldimethylsilyl trifluoromethanesulfonate)1.38ml(6mmol)を滴下する。室温で、3時間撹拌した後、反応混合物を、ジクロロメタンで希釈する。有機相を、1N炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。粗生成物を、7.4mlの1,4−ジオキサンに溶解し、次に、36.2mlの0.1N水酸化ナトリウム溶液を加える。室温で、3時間撹拌した後、反応溶液を、蒸発させ、次に、残渣を、水と酢酸エチル中に入れる。有機相を、酢酸エチルで3回抽出する。集められた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。0.90g(理論上の90%)の目的物が得られる。
方法B
エタノール/水 9/1の混合液840ml中のベンジル 2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシ−5−ニトロペンタノアート(benzyl 2(S)-tert-butoxycarbonylamino-4(R)-hydroxy-5-nitropentanoate)14.0g(38mmol)溶液を、パラジウム/炭素(10%)1.96gと混合し、大気圧下、室温で、24時間、水素化する。混合物を、キーゼルグール(kieselguhr)を通して濾過し、次に、濾液を、ジイソプロピルエチルアミン14.7g(114mmol)と混和する。次いで、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N-(benzyloxycarbonyloxy)succinimide)11.4g(45.6mmol)を加え、次に、混合物を、室温で4時間撹拌する。溶液を、濃縮し、残渣を、ジクロロメタン中に入れ、次に、0.1N塩酸で2回抽出する。有機相を、分別し、ジイソプロピルアミン14.7g(114mmol)でアルカリ性にする。溶液を0℃まで冷却し、ジメチル−tert−ブチルシリル トリフルオロメタンスルホナート(dimethyl-tert-butylsilyl trifluoromethanesulfonate)30.1g(114mmol)を添加し、次に、混合物を、室温で、2.5時間撹拌する。有機相を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣を、ジオキサン50mlに溶解し、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液200mlと混和し、室温で3時間撹拌する。酢酸エチルで数回抽出した後、集められた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣は、シリカゲルクロマトグラフィー(流動相:ジクロロメタン/エタノール 20/1、9/1)で処理される。8.11g(理論上の43%)の目的物が得られる。
MS(ESI):m/z=497(M+H)
Figure 2006502128
実施例15A
2−(トリメチルシリル)エチル 3−[3'−(2(S)−アミノ−2−ベンジルオキシカルボニルエチル)−4,4'−ビスベンジルオキシビフェニル−3−イル]−2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオナート塩酸塩
Figure 2006502128
4M塩酸/ジオキサン溶液50mlを、約20分にわたって、0℃に冷却しながら、無水ジオキサン50ml中の2−(トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート(実施例12A)2.65g(2.75mmol)溶液に加える。3時間撹拌後、反応溶液を、蒸発させ、高真空下で乾燥する。
収量:理論上の100%
HPLC(方法3):R=5.96分
MS(EI):m/z=865(M+H)
実施例16A
ベンジル 2(S)−[5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタノイルアミノ]−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(2−トリメチルシリルエトキシカルボニル)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオナート
Figure 2006502128
HATU0.219g(0.58mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン0.082g(0.63mmol)を、0℃に冷却して、無水DMF7.3ml中の、(2−トリメチルシリル)エチル 3−[3'−(2(S)−アミノ−2−ベンジルオキシカルボニルエチル)−4,4'−ビスベンジルオキシビフェニル−3−イル]−2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオナート塩酸塩(実施例15A)0.520g(0.58mmol)および5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタン酸(実施例14A)0.287g(0.58mmol)の溶液に添加する。0℃で、30分間撹拌後、更に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.164g(1.26mmol)を添加する。反応混合物を、室温で15時間撹拌する。次いで、溶媒を、蒸発させ、残渣を、酢酸エチル中に入れる。有機相を、水で3回、そして飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に、濃縮する。粗生成物は、ジクロロメタン/酢酸エチル(グラジエント 30/1→20/1→10/1)を用いて、シリカゲルクロマトグラフィーで精製される。目的物533mg(理論上の66%)が得られる。
LC−MS(ESI、方法12):m/z=1342(M+H),1365(M+Na)
実施例17A
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオン酸
Figure 2006502128
方法A
THF中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(tetrabutylammonium fluoride)の1.0M溶液0.80mlを、無水DMF22.5ml中のベンジル 2(S)−[5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタノイルアミノ]−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(2−トリメチルシリルエトキシカルボニル)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオナート(実施例16A)0.360g(0.27mmol)溶液に加える。室温で、1時間撹拌後、反応混合物を、0℃まで冷却し、次に、水を加える。酢酸エチルを加えた後、相分離がなされる。有機相を、重硫酸カリウム(potassium bisulfate)の1.0M溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。粗生成物0.331gが得られる。粗生成物は、更に精製することなく、反応させる。
LC−MS(ESI、方法10):m/z=1129(M+H)
LC−HR−FT−ICR−MS:計算値 C656914として(M+H) 1129.48048 実測値 1129.48123
方法B
THF中の1Nテトラブチルアンモニウムフルオリド1.8mlを、無水DMF(absolute DMF)26ml中のベンジル 2(S)−[5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタノイルアミノ]−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(2−トリメチルシリルエトキシカルボニル)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオナート(実施例16A)800mg(0.6mmol)溶液に、室温で、滴下する。室温で25分後、混合物を、0℃まで冷却し、多量の氷水を加える。酢酸エチルおよび若干量の1N塩酸溶液を直ちに加える。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、次に、高真空下で、1時間乾燥する。粗生成物は、更に、精製することなく、反応させる。
実施例18A
ベンジル 2(S)−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ)−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート
Figure 2006502128
方法A
少量のジクロロメタンに溶解した90mgのペンタフルオロフェノール(0.49mmol)、および1.1mgの4−ジメチルアミノピリジン(10μM)および19.4mg(0.10mmol)のEDCを、3mlのジクロロメタン中の2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオン酸(実施例17A)104mg(92μmol)溶液に、−25℃に冷却して、アルゴン雰囲気下で添加する。15時間撹拌後、反応混合物を、濃縮する。粗生成物は、更に精製することなく、反応させる。
LC−MS(ESI、方法11):m/z=1317(M+Na),1295(M+H)
LC−HR−FT−ICR−MS:計算値 C716814として(M+H) 1295.46467 実測値 1295.46430
方法B
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオン酸(実施例17A)691mg(粗混合物、約0.6mmol)を、ジクロロメタン25mlに入れ、次に、ジクロロメタン6mlに溶解したペンタフルオロフェノール547.6mg(2.98mmol)を添加する。DMAP7.3mg(0.06mmol)を加え、混合物を−25℃まで冷却する(エタノール/炭酸ガス浴(ethanol/carbon dioxide bath))。−25℃で、EDC148mg(0.774mmol)を添加する。混合物を、室温まで、一晩、ゆっくりと暖める。反応混合物を、真空下で濃縮し、高真空下で、しばらく乾燥する。粗生成物は、更に精製することなく反応させる。
実施例19A
14(S)−アミノ−11(S)−(3−アミノ−2(R)−ヒドロキシプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボン酸・二塩酸塩
Figure 2006502128
方法A:
エタノール10ml中の、10mg(9.9μM)のベンジル 5,17−ビスベンジルオキシ−14(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−11(S)−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(R)−ヒドロキシプロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボキシラート(実施例20A)および50μlの蟻酸の溶液を、パラジウム/炭素(Pd/C)10mgの存在下で、大気圧、水素雰囲気中で、16時間激しく撹拌する。この反応溶液を、蒸発させ、次に、残渣を、1N塩酸溶液中に入れ、濾過する。この粗生成物を、アセトニトリル/水を用いて、RP18カートリッジで精製する。目的物2mg(理論上の42.8%)が得られる。
方法B
ベンジル 5,17−ビスベンジルオキシ−14(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−11(S)−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(R)−ヒドロキシプロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボキシラート(実施例20A)200mg(0.20mmol)を、酢酸/水/エタノール 4:1:1の混合液(エタノールは、THFで置き換えることができる)220mlに入れる。10%パラジウム/炭素(10%Pd/C)73mgを加え、次いで、大気圧下で、15時間、水素化を行う。反応混合物を、予め洗浄したキーゼルグールを通して濾過し、次に、濾液を真空下で濃縮する。残渣を、0.1Nの水溶性塩酸(aqueous hydrochloric acid)4.95mlと混和し、濃縮する。この残渣を、ジエチルエーテル10mlと一緒に撹拌し、デカンターで処理する。残っている固形物を高真空下、乾燥する。
収量:103mg(理論上の95%)
HPLC(方法3):R=3.04分
LC−MS(方法6):R=0.38分
Figure 2006502128
実施例20A
ベンジル 5,17−ビスベンジルオキシ−14(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−11(S)−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(R)−ヒドロキシプロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボキシラート
Figure 2006502128
方法A
1,4−ジオキサン中の4M塩酸溶液4mlを、1,4−ジオキサン2.7ml中のベンジル 2(S)−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ)−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート(実施例18A)119.3mg溶液に加える。反応が完結するまで、さらに、1,4−ジオキサン中の4M塩酸溶液1.5mlを加える。反応溶液を蒸発させ、クロロホルムで2回、共蒸留(codistilled)する。粗生成物(LC−HR−FT−ICR−MS、方法13:計算値 C666012(M+H) 1195.41224、実測値 1195.41419)を、クロロホルム100mlに溶解し、次に、クロロホルム200mlと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlとを極めて効率的に撹拌した懸濁液に、3時間にわたって、滴下する。この反応混合物を、2時間激しく撹拌する。二相に分離した後、水相をクロロホルムで抽出する。集められた有機相を5%強度クエン酸水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾燥する。この粗生成物を、アセトニトリルで洗浄し、高真空下で乾燥する。
収量:60.5mg(理論上の65%)
LC−MS(ESI、方法11):m/z=1011(M+H)
方法B
約0.595mmolのベンジル 2(S)−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート(実施例18A)を、8mlのジオキサンに溶解し、次いで、0℃で、ジオキサン中の4N塩酸溶液16mlを滴下する。45分後、ジオキサン中の4N塩酸溶液6mlを再び添加し、次に、15分後に更に、8mlを添加する。この混合物を、0℃で、30分間撹拌し、その後、反応溶液を緩和な条件のもとで濃縮し、クロロホルムで(2回)共蒸留し、高真空下で少しの間、乾燥する。この粗生成物(732mg、0.59mmol)をクロロホルム1000mlに溶解し、次に、クロロホルム50ml中の6mlのトリエチルアミン溶液を滴下する。この混合物を、室温で、一晩撹拌する。混合物を、真空下で、温和な条件で蒸発させ、そして、残渣をアセトニトリル中で撹拌することによって、ワークアップする。その結果生じる結晶を吸引しながら濾別し、アセトニトリルで洗浄し、高真空下で、乾燥する。
収量:360mg(理論上の60%)
MS(EI):m/z=1011(M+H)
HPLC(方法3):R=5.59分
Figure 2006502128
実施例21A
ベンジル 2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−ニトロ−4−オキソペンタノアート
Figure 2006502128
テトラヒドロフラン100ml中に、2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノコハク酸 1−ベンジルエステル(2(S)-tert-butoxycarbonylaminosuccinic acid 1-benzyl ester)10g(30.9mmol)と1,1’−カルボニルジイミダゾール5.27g(32.5mmol)が入った溶液Aを、室温で、5時間、撹拌する。ニトロメタン18.8g(30.9mmol)を、テトラヒドロフラン100ml中に、tert−カリウムブトキシド3.2g(34.2mmol)が入った溶液Bに、0℃で滴下する。溶液Bを、室温まで温めながら、撹拌し、次いで、室温で溶液Aを滴下する。その結果得られる混合物を、室温で16時間、撹拌し、20%強度塩酸でpH2に調整する。溶媒を蒸発させる。残りの粗生成物を、酢酸エチル/水の中に入れる。相分離の後、有機相を、水で、2回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。13g(理論上の99%)の生成物が、得られる。
MS(ESI):m/z=334(M+H)
Figure 2006502128
実施例22A
ベンジル 2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシ−5−ニトロペンタノアート
Figure 2006502128
テトラヒドロフラン300ml中のベンジル 2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−ニトロ−4−オキソペンタノアート11.3g(30.8mmol)の溶液を、−78℃まで冷却し、テトラヒドロフラン中のL−セレクトリド(L-Selectrid:商標名)1M溶液30.8mlを、滴下し、次に、混合物を−78℃で、1時間、撹拌する。室温まで暖めた後、飽和塩化アンモニウム溶液を、注意深く、溶液に加える。反応溶液を、濃縮し、次に、残渣を、水と酢酸エチル中に入れる。水相を、酢酸エチルで3回抽出する。集められた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に、蒸発させる。粗生成物を、シリカゲル60(移動相:シクロへキサン/酢酸エチル 10/1)で精製し、集められたフラクションを濃縮し、次に、シクロヘキサン/酢酸エチル 5/1とともに撹拌する。残っている結晶を、吸引しながら濾別し、乾燥する。所望のジアステレオマーが2.34g(理論上の21%)得られる。リヒロスファージオール(Lichrospher Diol)10μm(移動相:エタノール/イソヘキサン 5/95)を用いた、母液(mother liquor)のクロマトグラフィーによる分離によると、更に0.8g(理論上の6.7%)の生成物が生じる。
MS(ESI):m/z=369(M+H)
Figure 2006502128
実施例23A
ベンジル 2(S)−[S−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノペンタノイルアミノ]−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(2−トリメチルシリルエトキシカルボニル)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオナート
Figure 2006502128
製造は、0.19g(0.51mmol)のHATUおよび5.55mlの乾燥DMF中の0.35ml(1.65mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを用いて、実施例15A化合物0.47g(0.51mmol)およびNα−boc−Nδ−Z−L−オルニチン0.19g(0.51mmol)から、実施例16Aに準じておこなわれる。
収量:0.58g(理論上の92%)
LC−MS(方法18):R=3.46分
MS:m/z=1212(M+H)
実施例24A
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノペンタノイルアミノ)エチル]ビフェニル−3−イル}−プロピオン酸
Figure 2006502128
製造は、30mlの乾燥DMF中の2当量(1.3ml)のテトラブチルアンモニウムフルオリド(tetrabutylammonium fluoride)(THF中で1M)を用いて、0.82g(0.68mmol)の実施例23Aの化合物から実施例17Aに準じておこなわれる。
収量:772mg(理論上の94%)
LC−MS(方法19):R=1.62分
MS:m/z=1112(M+H)
実施例25A
ベンジル 2(S)−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノペンタノイルアミノ)−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート
Figure 2006502128
製造は、4mlのジクロロメタン中の80mg(0.42mmol)のEDCと4.63mg(0.04mmol)のDMAPを用いて、422mg(0.38mmol)の実施例24Aの化合物および349mg(1.9mmol)のペンタフルオロフェノールから、実施例18A(方法A)に準じておこなわれる。
収量:502mg(理論上の95%)
LC−MS(方法19):R=3.13分
MS:m/z=1278(M+H)
実施例26A
ベンジル 2(S)−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−アミノペンタノイルアミノ)−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2−(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート・塩酸塩
Figure 2006502128
ジオキサン中の4M塩化水素溶液5mlを、氷浴(ice bath)で撹拌しながら、215mg(0.17mmol)の実施例25Aの化合物に加える。この混合物を、1時間撹拌し、真空下で、一定重量(constant weight)になるまで蒸発させる。
収量:200mg(理論上の92%)
LC−MS(方法19):R=4.25分
MS:m/z=1178(M+H)
実施例27A
ベンジル 5,17−ビスベンジルオキシ−14(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−11(S)−(3−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボキシラート
Figure 2006502128
実施例26Aの化合物1.35g(0.91mmol)を、クロロホルム3lに注ぎ、次に、激しく撹拌しながら、クロロホルム50ml中のトリエチルアミン2.54ml(18.2mmol)を、室温で、20分にわたって添加する。混合物を、一晩中、撹拌し、真空下で、蒸発乾燥する。残渣を、アセトニトリル5mlと撹拌し、濾過し、残渣が一定重量になるまで乾燥する。
収量:890mg(理論上の93%)
LC−MS(方法19):R=5.10分
MS:m/z=994(M+H)
実施例28A
(8S,11S,14S)−14−アミノ−11−(3−アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,6,18−ヘキサエン−8−カルボン酸・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例27Aの化合物50mg(0.05mmol)を、氷酢酸/水/エタノール(4/1/1)50mlに懸濁させ、パラジウム/炭素(Pd/C)(10%)触媒30mgを添加し、この混合物を室温で、20時間水素化する。キーゼルグール(kieselguhr)を通して濾過することによって、触媒を除去した後、濾液を、真空下で蒸発乾燥し、次に、撹拌しながら、0.1N塩酸2.5mlを加える。混合物を、真空下で蒸発乾燥し、一定重量になるまで乾燥する。
収量:17mg(理論上の63%)
TLC(メタノール/ジクロロメタン/25%アンモニア=5/3/2):R=0.6
LC−MS(方法9):R=0.28分
MS:m/z=457(M+H)
実施例29A
(8S,11S,14S)−14−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−11−[3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボン酸
Figure 2006502128
実施例28Aの化合物225mg(0.42mmol)を、水2.25mlと1N水酸化ナトリウム溶液2.25mlに溶解し、氷浴で冷却し、撹拌しながら、ジ−tert−ブチルジカルボナート(di-tert-butyl dicarbonate)278mg(1.27mmol)を加える。添加後、この混合物を暫時、温度30℃に加熱し、次に、反応を一晩中、室温で持続させる。混合物を、0.1N塩酸で約pH=5の酸性にし、注意深く、室温で、真空下で蒸発・乾燥させる。残渣を、ジエチルエーテルと撹拌し、濾過し、次いで、その一定重量になるまで乾燥する。
収量:259mg(理論上の93%)
LC−MS(方法18):R=1.96分
MS:m/z=656(M+H)
実施例30A
2−(ベンジルオキシ)−N−(tert−ブトキシカルボニル)ヨード−N−メチル−L−フェニルアラニン
Figure 2006502128
アルゴン雰囲気下で、実施例6Aの化合物500mg(1mmol)をTHF20mlに溶解し、水素化ナトリウム(sodium hydride)90.5mg(3.02mmol)およびヨウ化メチル(純度80%)0.51ml(1141.6mg;8.04mmol)を加え、次に、混合物を、一晩、室温で、撹拌する。酢酸エチル25mlと水25mlで希釈し、次に、0.1N塩酸でpH=9に調整する。混合物を、真空下で、少量になるまで濃縮する。酢酸エチル10mlと水10mlを加え、混合物を、激しく振とうし、次に、有機相を分別する。硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で、濃縮すると、生成物140mg(理論上の19%)を得る。水相を、酸性(pH=3)にし、次に、酢酸エチル20mlで3回抽出する。真空下で、濃縮し、真空下で、乾燥すると、生成物351mg(理論上の68%)を得る。
LC−MS(方法17):R=3.9分
MS(EI):m/z=511(M+H)
実施例31A
ベンジル 2−(ベンジルオキシ)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−5−ヨード−N−メチル−L−フェニルアラニナート
Figure 2006502128
製造は、3mlのアセトニトリル中の実施例30Aの化合物350mg(0.68mmol)、DMAP8.29mg(0.07mmol)、ベンジルアルコール148mg(1.37mmol)およびEDC157.46mg(0.82mmol)で、実施例7Aに準じて行われる。
収量:382mg(理論上の93%)
LC−MS(方法17):R=4.8分
MS(EI):m/z=601(M+H)
実施例32A
ベンジル 2−(ベンジルオキシ)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−L−フェニルアラニナート
Figure 2006502128
実施例8Aに準じて、実施例31Aの化合物380mg(0.63mmol)を、加熱乾燥したフラスコ内の4mlのDMFに注ぎ、次に、室温で、撹拌しながら、4,4,4',4',5,5,5',5'−オクタメチル−2,2'−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(4,4,4',4',5,5,5',5'-octamethyl-2,2'-bi-1,3,2-dioxaborolane)184.5mg(0.73mmol)、酢酸カリウム186mg(1.9mmol)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド23.15mg(0.03mmol)を加える。反応は、80℃で4時間行われる。目的物は、ワークアップおよびクロマトグラフィー(シリカゲル60、移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル=4/1)の後、得られる。
収量:196mg
LC−MS(方法17):R=4.9分
MS(EI):m/z=601(M+H)
実施例33A
2−(トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニル−(2−tert−ブトキシカルボニル−2−メチル)アミノエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート
Figure 2006502128
製造は、アルゴン雰囲気下で、DMF1.5ml中の実施例32Aの化合物190mg(0.32mmol)、実施例11Aの化合物199.5mg(0.32mmol)、炭酸セシウム195.5mg(0.63mmol)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド23.15mg(0.03mmol)で、実施例12A(方法B)に準じて行われる。
収量:212mg(理論上の66%)
LC−MS(方法22):R=4.86分
MS(EI):m/z=978(M+H)
実施例34A
2−(トリメチルシリル)エチル 2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−メチルアミノエチルビフェニル−3−イル]プロピオナート・塩酸塩
Figure 2006502128
製造は、実施例33Aの化合物930mg(0.95mmol)および15mlのジオキサン中の4Mジオキサン/塩化水素溶液22.14mlで、実施例15Aに準じ行われる。
収量:915mg(理論上の78%)
LC−MS(方法25):R=2.53分
MS(EI):m/z=878(M+H)
実施例35A
ベンジル 2(S)−{メチル−[5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ペンタノイル]アミノ}−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(2−トリメチルシリルエトキシカルボニル)エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオナート
Figure 2006502128
製造は、DMF4.2ml中の、実施例34Aの化合物922mg(1.01mmol)、実施例14Aの化合物0.5g(1.01mmol)、HATU421mg(1.11mmol)およびDIPEA0.7ml(518mg;3.27mmol)で実施例16Aに準じて行われる。
収量:703mg(理論上の51%)
LC−MS(方法16):R=3.17分
MS(EI):m/z=1356(M+H)
実施例36A
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−[2(S)−ベンジルオキシカルボニル−2−{メチル−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイル)アミノ}エチル]ビフェニル−3−イル}プロピオン酸
Figure 2006502128
製造は、20mlのDMF中の実施例35Aの化合物360mg(0.27mmol)および1Mフッ化テトラブチルアンモニウム(tetrabutylammonium fluoride)溶液(THF)0.8ml(3当量)で、実施例17Aに準じて行われる。
収量:159mg(理論上の53%)
LC−MS(方法21):R=3.19分
MS(EI):m/z=1142(M+H)
実施例37A
ベンジル 2(S)−[メチル−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2(S)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイル]アミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート
Figure 2006502128
製造は、10mlのジクロロメタン中の実施例36Aの化合物330mg(0.29mmol)、ペンタフルオロフェノール265.6mg(1.44mmol)、DMAP3.53mg(0.03mmol)およびEDC60.87mg(0.32mmol)で実施例18A(方法A)に準じて行われる。
収量:271mg(理論上の69%)
LC−MS(方法21):R=3.38分
MS(EI):m/z=1308(M+H)
実施例38A
ベンジル 2(S)−[メチル−(5−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2(S)−アミノ−4(R)−ヒドロキシペンタノイル]アミノ−3−[4,4'−ビスベンジルオキシ−3'−(2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−ペンタフルオロフェニルオキシカルボニルエチル)ビフェニル−3−イル]プロピオナート・塩酸塩
Figure 2006502128
実施例37Aの化合物130mg(0.1mmol)を、ジオキサン0.5mlに溶解し、次に、4Mジオキサン/塩化水素溶液5mlを、慎重に添加する(氷浴)。30分後、反応を更に、室温で2時間継続する。この混合物を、真空下で蒸発乾燥し、高真空下で、一定の重量になるまで乾燥する。
収量:130mg(理論上の70%)
LC−MS(方法15):R=2.68分
MS(EI):m/z=1208(M+H)
実施例39A
ベンジル (8S,11S,14S)−5,17−ビス(ベンジルオキシ)−14−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−11−((2R)−3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート
Figure 2006502128
実施例38Aの化合物130mg(0.1mmol)を、乾燥クロロホルム220mlに注ぐ。室温で撹拌しながら、ジクロロメタン5ml中のトリエチルアミン23ml(20当量)を20分にわたって加える。この混合物を一晩、撹拌する。次いで、真空下で、蒸発乾燥する。残渣を、アセトニトリルを混ぜて撹拌する。残渣を乾燥すると、その結果44mgの生成物が生じる。更に、目的生成物(30mg)が、母液(mother liquor)から、RP−HPLCによって、得られる。
収量:74mg(理論上の69%)
LC−MS(方法15):R=3.13分
MS(EI):m/z=1024(M+H)
実施例40A
(8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエンカルボン酸・ジ(トリフルオロアセタート)(di(trifluoroacetate))
Figure 2006502128
実施例39Aの化合物33mg(0.032mmol)を、注意深く、希釈したトリフルオロ酢酸で処理する。その結果生じた透明な(clear)溶液を、次いで、真空状態で、凍結乾燥する。
収量:23mg(定量的)
LC−MS(方法15):R=0.92分
MS(EI):m/z=486(M+H)
実施例41A
(8S,11S,14S)−5,17−ビス(ベンジルオキシ)−14−{[ベンジルオキシカルボニル]アミノ}−11−(2R)−3−{[ベンジルオキシカルボニル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボン酸
Figure 2006502128
実施例39Aの化合物37mg(0.04mmol)を、THF2mlに溶解し、1N水酸化リチウム溶液0.14mlを加え、混合物を、室温で、3時間、撹拌する。次いで、1N塩酸を用いて酸性にし、次に、高真空下で蒸発乾燥する。
収量:33mg(理論上の71%)
LC−MS(方法21):R=2.90分
MS(EI):m/z=934(M+H)
次の表に列挙される実施例42Aから48Aまでは、上記に詳細に述べられた実施例35Aから41Aの方法に準じて適切な出発化合物から製造する。
Figure 2006502128
Figure 2006502128
実施例49A
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル(8S,11S,14S)−14−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−11−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート
Figure 2006502128
実施例29Aの化合物133mg(0.2mmol)を、ジクロロメタン2mlに入れ、tert−ブチル 2−ヒドロキシエチルカルバマート(tert-butyl 2-hydroxyethylcarbamate)97.9mg(0.61mmol)およびDMAP12.37mg(0.1mmol)と混合し、0℃まで冷却する。DIC47.3mg(0.37mmol)を加え、次に、混合物を、0℃で、1時間、次いで、室温で4時間、撹拌する。次に、混合物を真空下で蒸発乾燥し、そして、残渣をHPLCによって分離する。
収量:18mg(理論上の11%)
LC−MS(方法24):R=3.8分
MS(EI):m/z=799(M+H)
実施例50A
(8S,11S,14S)−5,17−ビス(ベンジルオキシ)−14−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−11−(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}プロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボン酸
Figure 2006502128
実施例27Aの化合物200mg(0.2mmol)を、THF8mlとDMF4ml中に入れ、撹拌しながら、1M水酸化リチウム水溶液0.8ml(4当量)を加える。室温で、2時間撹拌すると、ゲルが生成される。1N塩酸0.8mlと、また水を若干加える。次いで、混合物を、真空下で蒸発乾燥し、水と撹拌して、次に、沈殿・析出物を濾別し、乾燥する。
収量:140mg(理論上の77%)
LC−MS(方法18):R=2.83分
MS(EI):m/z=904(M+H)
実施例51A
2−(ベンジルオキシ)−2−オキソエチル(8S,11S,14S)−5,17−ビス(ベンジルオキシ)−14−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−11−(3−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}プロピル)−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート
Figure 2006502128
実施例50Aの化合物20mg(0.02mmol)を、DMF2ml中に懸濁させ、加熱する(油浴温度50℃)。50分後、微粉末炭酸カリウム9.16mg(0.07mmol)を加えると、微粒子懸濁液(fine suspension)になる。1時間撹拌後、ベンジルブロモアセタート(benzyl bromoacetate)10.12mg(0.04mmol)を加え、次に、50−60℃の湯浴温度で撹拌しながら、一晩、反応を行う。冷却後、水を加え、次に、沈殿・析出物を撹拌する。濾過および乾燥して、目的物を得る。
収量:11mg(理論上の36%)
LC−MS(方法24):R=4.2分
MS(EI):m/z=1052(M+H)
実施例52A
(8S,11S,14S)−14−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−11−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボン酸
Figure 2006502128
実施例40Aの化合物90mg(0.16mmol)を、水2.5ml中に溶解し、炭酸ナトリウム85.3mg(0.8mmol)と混合し、そして、氷浴で冷却し、次に、メタノール1.2ml中のジ−(tert−ブチル)ジカルボナート(di-(tert-butyl)dicarbonate)105.3mg(0.48mmol)を加える。混合物を室温で一晩撹拌し、真空下、濃縮して少量にし、次に、1N塩酸で酸性にし、pH=2とする。その結果生ずる沈殿・析出物を、濾別し、乾燥する。
収量:89mg(理論上の73%)
LC−MS(方法21):R=1.8分
MS(EI):m/z=686(M+H)
実施例53A
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル(8S,11S,14S)−14−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−11−{(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート
Figure 2006502128
1mlのアセトニトリル中の実施例52Aの化合物20mg(0.03mmol)、tert−ブチル 2−ヒドロキシエチルカルボナート(tert-butyl 2-hydroxyethylcarbonate)9.4mg(0.06mmol)とEDC6.7mg(0.03mmol)から、実施例49Aに準じて製造がおこなわれる。
収量:4mg(理論上の15%)
LC−MS(方法21):R=2.19分
MS(EI):m/z=829(M+H)
代表的実施態様
実施例1
メチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
14(S)−アミノ−11(S)−(3−アミノ−2(R)−ヒドロキシプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボン酸・二塩酸塩(実施例19A)2.2mg(4.0μmol)を、アルゴンガス雰囲気の保護の下で、乾燥メタノール(分析用グレード、1.2ml)中に溶解する。室温で、激しく撹拌しながら、4Mジオキサン/塩化水素溶液50μl(0.2μmol)を滴下する。混合物を室温で撹拌し、反応は、HPLCクロマトグラフィーによって追跡される。約一日から二日後に、変換が完全になされる。反応混合物を真空下で蒸発させ、次に、高真空下で乾燥すると、その結果、目的物は4.4mgの収量(理論上の97%)になる。
HPLC/UV−Vis(方法14):R=3.6分
λmax(定性)=204nm(s)、269(m)、285(sh)(水/アセトニトリル+0.01%TFA[7:3])
LC−MS(ESI):m/z(%)=487(35)[M+H]、285(45)、265(100)
LC−HR−FT−ICR−MS:計算値 C2431として[M+H] 487.2187 実測値 487.2189
実施例2
エチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
14(S)−アミノ−11(S)−(3−アミノ−2(R)−ヒドロキシ−プロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザ−トリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(19),2,4,6(21),16(20),17−ヘキサエン−8(S)−カルボン酸・二塩酸塩(実施例19A)1.6mg(2.9μmol)を、アルゴンガス雰囲気の保護の下で、無水エタノール(absolute ethanol:1.0ml)中に溶解する。室温で、激しく撹拌しながら、4Mジオキサン/塩化水素溶液40μl(0.15μmol)を滴下する。混合物を室温で撹拌し、反応は、HPLCクロマトグラフィーによって追跡される。約一日から二日後に、変換が完全になされる。反応混合物を真空下で濃縮し、次に、高真空下で乾燥する。目的物は1.4mgの収量(理論上の85%)で得られる。
HPLC/UV−Vis(方法14):R=3.9分
λmax(定性)=206nm(s)、270(m)、285(sh)(水/アセトニトリル+0.01%TFA[7:3])
LC−MS(ESI):m/z(%)=501(90)[M+H]
LC−HR−FT−ICR−MS:計算値 C2533として[M+H] 501.2344 実測値 501.2347
実施例3
メチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−(3−アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,15,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例28Aの化合物30mg(0.057mmol)を、アルゴン雰囲気下で、メタノール15mlに入れ、4Mジオキサン/塩化水素溶液0.5mlと混合し、そして、室温で3時間、撹拌する。ついで、混合物を真空下で蒸発乾燥し、残渣を、一定量になるまで乾燥する。
収量:25.2mg(理論上の82%)
LC−MS(方法23):R=2.9分
MS(EI):m/z=470[M+H]
実施例4
2−メチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−(3−アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]−ヘンイコサ−1(20),2(21),3,15,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・三塩酸塩
Figure 2006502128
実施例49Aの化合物9mg(0.01mmol)を、氷浴で冷却し、次に、4Mジオキサン/塩化水素溶液1mlを加える。2時間、撹拌すると、沈殿・析出物が分離する。それを、濾別し、高真空下で一定量になるまで乾燥する。
収量:7mg(理論上の73%)
LC−MS(方法20):R=0.27分
MS(EI):m/z=499[M+H]
実施例5
イソブチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
遊離の酸(実施例19A)10mg(0.02mmol)を、イソブタノール1.25ml中に懸濁し、そして、ジオキサン/4M塩化水素溶液10滴量を加える。反応は、室温で、3日間撹拌しておこなわれる。混合物を真空下で蒸発乾燥し、次に、残渣を一定量になるまで乾燥する。
収量:11mg(理論上の90%)
LC−MS(方法21):R=1.14分
MS(EI):m/z=542(M+H)
実施例6
メチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・ビス(トリフルオロアセタート)
Figure 2006502128
実施例40Aに準じて、実施例39Aの化合物65mg(0.06mmol)を水素化し、遊離の酸を、塩化水素の存在下で少量のメタノールで処理し、次に、50℃の浴温度で真空下、蒸発乾燥する。この結果、メチルエステルが生ずる。トリフルオロ酢酸を少滴(a few drops)、加え、次に、真空下で蒸発乾燥し、一定量になるまで乾燥する。
収量:46.2mg(定量的)
LC−MS(方法18):R=1.19分
MS(EI):m/z=500(M+H)
実施例7
メチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−(3−アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例5に準じて、実施例40Aの化合物1.2mg、無水メタノール0.3ml(absolute methanol)と4Mジオキサン/塩化水素溶液3滴から製造される。
収量:1.2mg(定量的)
LC−MS(方法21):R=0.89分
MS(EI):m/z=484(M+H)
実施例8
({[(8S,11S,14S)−14−アミノ−11−(3−アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−イル]カルボニル}オキシ)カルボン酸・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例51Aの化合物(compound 51A)11mg(0.01mmol)を、エタノール/水/氷酢酸に懸濁し、パラジウム/炭素(Pd/C)(10%)触媒6mgと混合し、室温大気圧で、6時間、水素化する。混合物を、真空下で蒸発乾燥し、次に、所望の生成物を、アセトニトリルと撹拌し、0.1N塩酸で沈殿させる。それを、少量のメタノール中に溶解し、次に、生成物を厚層板(a thick-layer plate)上で分離する(移動相:氷酢酸/エタノール/水=4/1/1)。メタノールを用いてシリカゲルで抽出し、次に、真空下で蒸発乾燥すると、目的物が生ずる。
収量:4mg(理論上の41%)
LC−MS(方法18):R=1.11分
MS(EI):m/z=514(M+H)
実施例9
イソプロピル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例5に準じて、実施例19Aの化合物10mg(0.02mmol)とイソプロパノール1mlと4Mジオキサン/塩化水素溶液10滴から製造される。
収量:1.2mg(理論上の11%)
LC−MS(方法21):R=1.10分
MS(EI):m/z=528(M+H)
実施例10
2−アミノエチル−(8S,11S,14S)−14−アミノ−11−[(2R)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・三塩酸塩
Figure 2006502128
実施例4に準じて、実施例53Aの化合物4mgと4Mジオキサン/塩化水素溶液1mlから製造される(反応時間:60分)。
収量:3mg(理論上の97%)
HPLC(方法25):R=3.0分
MS(EI):m/z=528(M+H)
実施例11
イソブチル (8S,11S,14S)−14−アミノ−11−3−(アミノプロピル)−5,17−ジヒドロキシ−9−メチル−10,13−ジオキソ−9,12−ジアザトリシクロ[14.3.1.12,6]ヘンイコサ−1(20),2(21),3,5,16,18−ヘキサエン−8−カルボキシラート・二塩酸塩
Figure 2006502128
実施例5に準じて、実施例28Aの化合物5mg(0.01mmol)、イソブタノール2mlと4Mジオキサン/塩化水素溶液10滴から製造される。
収量:5mg(理論上の89%)
LC−MS(方法21):R=1.14分
MS(EI):m/z=526(M+H)
B.生理学的活性の評価
本発明化合物のイン・ビトロ効果は、次のアッセイで示される。
大腸菌抽出物(E.coli extracts)を用いるインビトロでの転写−翻訳(in vitro transcription-translation)
S30抽出物(S30 extract)を、インビトロ転写−翻訳アッセイについて述べられているように(Mueller,M.およびBlobel, G.Proc Natl Acad Sci USA(1984)81, pp.7421−7425)、対数的に増殖するエシェリキア・コリ(大腸菌:Escherichia coli)MRE600(M.Mueller;フライベルグ大学(University Freiburg))を、採取し、洗浄し、これを使用することによって調製する。
インビトロ転写−翻訳アッセイとして用いられる反応混合物に、反応混合物50μlあたり、1μlのcAMP(11.25mg/ml)を、更に(additionally)加える。5μlの試験物質を5%強度のDMSO中に入れ、アッセイ混合物は、総計105μlになる。プラスミド pBESTLuc(Promega,Germany)の混合物1μg/100μlを、転写テンプレートとして使用する。30℃で60分間、インキュベーションした後、50μlのルシフェリン溶液(luciferin solution)(20mM トリシン(tricine)、2.67mM 硫酸マグネシウム、0.1mM EDTA、33.3mM DTT pH7.8、270μM CoA、470μM ルシフェリン、530μM ATP)を加え、次に、この結果生じる生物発光を、ルミノメーター(luminometer)で1分間測定する。IC50は、ホタルのルシフェラーゼ(firefly luciferase)の翻訳を、50%阻害することになる阻害剤の濃度によって示される。
S.アウレウス抽出物(S.aureus extracts)を用いるインビトロでの転写−翻訳
S.アウレウス ルシフェラーゼ レポータープラスミドの構築
S.アウレウスのインビトロ転写―翻訳アッセイに用いることができるレポータープラスミドを、プラスミドpBESTluc(Promega Corporation、USA)を用いて、構築する。ホタルのルシフェラーゼの前で、このプラスミドに存在している大腸菌tacプロモーター(E.coli tac promoter)を、適切なS.アウレウスのSD配列(シャイン・ダルガノ配列(Shine-Dalgarno sequence))を持ったcapA1プロモーター(capA1 promoter)に取り替える。プライマーCAPFor:
Figure 2006502128
およびCAPRev:
Figure 2006502128
が、この目的に使用される。このプライマーCAPForは、capA1プロモーター、リボソーム結合サイトおよびルシフェラーゼ遺伝子の5'領域を含んでいる。テンプレート(鋳型:template)としてpBESTlucを用いるPCRの後、融合したcapA1プロモーターを持ったホタルのルシフェラーゼ遺伝子を含んでいるPCR生成物(PCR product)を単離することが可能である。これを、ClaIとHindIIIで制限した後、同じように、ClaIとHindIIIで消化されたベクターpBESTlucに連結する。その結果得られるプラスミドp1aは、大腸菌(E.coli)内で複製することができ、且つ、S.アウレウスのインビトロ転写−翻訳アッセイにおいて、テンプレートとして使用することができる。
S.アウレウスのS30抽出物の調製
S.アウレウス菌株の終夜培養液250mlを6リットルのBHI培地に植菌し、OD600nmが2−4になるまで、37℃で増殖させる。細胞を、遠心法で採取し、500mlの冷却バッファーA(トリスアセテート(Tris acetate) 10mM、pH 8.0、酢酸マグネシウム 14mM、DTT 1mM、塩化カリウム 1M)内で洗浄する。遠心分離器を新しく取り替た後、細胞を、50mMの塩化カリウムを含んでいる250mlの冷却バッファーA内で洗浄し、その結果得られるペレットを−20℃で、60分間、凍結する。ペレットを、30分から60分、氷と接触させて解凍し、次に、バッファーB(10mM トリスアセテート(Tris acetate)、pH 8.0、20mM 酢酸マグネシウム、1mM DTT、50mM 塩化カリウム)に入れて、全体量を99mlにする。バッファーB中のリソスタフィン(lysostaphin)(0.8mg/ml)の1.5ml分を、三つのあらかじめ冷却した遠心用カップ(centrifuge cups)に注ぎ、それぞれに、細胞懸濁液33mlと混和する。このサンプルを、時々振とうしながら、45分から60分、37℃でインキュベートし、その後、0.5M DTT溶液150μlを加える。溶解された細胞(lyzed cells)を、4℃で30分間、30000×gで遠心分離する。この細胞ペレットを、バッファーBに入れて、次いで、同一の条件で再び遠心分離し、次に、集められた上澄み液(supernatant)を一緒にまとめる。上澄み液を、再び、同一条件で、遠心分離し、次に、0.25容量(0.25 volume)のバッファーC(670mM トリスアセテート、pH 8.0、20mM 酢酸マグネシウム、7mM ホスフェノールピルビン酸三ナトリウム塩(Na phosphenolpyruvate)、7mM DTT、5.5mM ATP、70μM アミノ酸(complete,Promega社)、75μg ピルビン酸キナーゼ(Sigma, Germany)(pyruvate kinase)/mlを、上澄み液の上方2/3までに加える。サンプルを、37℃で、30分間、インキュベートする。この上澄み液を、3500ダルトン・カット−オフ(3500Da cut-off)を有している透析チューブ(dialysis tube)中で、2lの透析バッファー(10mM トリスアセテート、pH 8.0、14mM 酢酸マグネシウム、1mM DTT、60mM 酢酸カリウム)に対して、バッファー交換を1回して、4℃で一晩、透析する。透析物を、冷却したPEG8000粉末(Sigma,Germany)で透析チューブを覆うことによって、4℃で、蛋白質濃度が約10mg/mlに至るまで濃縮する。このS30抽出物は、−70℃で、部分標本で(in aliquots)保存することができる。
S.アウレウス・インビトロ転写−翻訳アッセイにおけるIC 50 の決定
本化合物のタンパクの生合成の阻害は、インビトロ転写−翻訳アッセイで示すことができる。このアッセイは、鋳型(template)としてのレポータープラスミドp1aおよびS.アウレウスから得られる無細胞(cell-free)S30抽出物を用いるホタルルシフェラーゼ(firefly luciferase)の無細胞転写・翻訳に基づいている。その結果得られるルシフェラーゼの活性は、発光測定によって検出される。
使用するS30抽出物またはプラスミドp1aの量は、アッセイの際の最適な濃度を確保するために、調整(preparation)のたびに新たに試験しなければならない。試験物質3μlを5%DMSOに溶解し、MTPに入れる。次いで、適度に濃縮されたプラスミド溶液p1a10μlを加える。そして、23μlのプレミックス(premix)(500mM 酢酸カリウム、87.5mM トリス酢酸(トリスアセテート:Tris acetate)、pH 8.0、67.5mM 酢酸アンモニウム、5mM DTT、50μg 葉酸/ml(50μg of folic acid/ml)、87.5mg PEG8000/ml(87.5mg of PEG8000/ml)、5mM ATP、1.25mM 各NTP(1.25mM each NTP)、20μM 各アミノ酸(20μM each amino acid)、50mM PEP(Na塩)、2.5mM cAMP、250μg 各E.コリ tRNA/ml(250μg of each E.coli tRNA/ml))および適度の量のS.アウレウス S30抽出物23μlの混合液46μlを加え、混合する。30℃で60分、インキュベーションの後、50μlのルシフェリン溶液(20mM トリシン(tricine)、2.67mM 硫酸マグネシウム、0.1mM EDTA、33.3mM DTT pH7.8、270μM CoA、470μM ルシフェリン(luciferin)、530μM ATP)で、その結果生じる生物発光を、ルミノメーターで1分間、測定する。IC50は、ホタルルシフェラーゼの翻訳を、50%阻害することになる阻害剤の濃度として示される。
最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration)(MIC)の測定:
最小発育阻止濃度(MIC)は、試験細菌の増殖を、18−24時間にわたって、阻止(阻害)する抗生物質の最小濃度である。この阻害剤の濃度は、こうした場合に、標準的な微生物学的方法によって決定することができる(たとえば、米国臨床検査標準委員会(The National Committee for Clinical Laboratory Standards)参照、好気下で増殖する細菌に対する希釈抗菌剤感受性試験方法;承認標準−第5版、NCCLS文書 M7−A5[ISBN1−56238−394−9]、NCCLS、940 West Valley Road,Suite 1400,Wayne,Pennsylvania 19087−1898 USA,2000)。本発明化合物のMICは、96穴滴定プレートスケール(96-well microtiter plate scale)上の液体希釈試験によって決定される。細菌微生物は、0.4%のBHブロス(試験培地)を添加した最小培地(minimal medium)(18.5mM リン酸水素ナトリウム(NaHPO)、5.7mM リン酸二水素カリウム(KHPO)、9.3mM 塩化アンモニウム、2.8mM 硫酸マグネシウム、17.1mM 塩化ナトリウム、0.033μg/ml 塩酸チアミン(thiamine hydrochloride)、1.2μg/ml ニコチン酸、0.003μg/ml ビオチン、1% グルコース、25μg/mlの各蛋白質構成アミノ酸(ただしフェニルアラニンは除く);[H.−P.Kroll;未出版])で培養される。エンテロコッカス・フェカーリス ICB 27159の場合は、加熱非活性ウシ胎児血清(FCS;GibcoBRL,Germany)を、最終濃度10%で試験培地に加える。試験微生物の終夜培養液を、OD578が0.001(エンテロコッカスの場合は、0.01)になるまで新たな(fresh)試験培地内で希釈し、次に、試験培地(最終用量 150μl)中で、試験物質(1:2希釈ステップ)を1:1希釈して(1:1 with dilutions of the test substances(1:2 dilution steps))インキュベートする。培養液を、37℃で、18−24時間インキュベートする;エンテロコッカスでは、5%COの存在下。
細菌の増殖が、もはや認識できない、それぞれの場合の最も低い物質濃度が、MICとして定義される。一連の試験微生物に対する本発明のいくつかの化合物のμMでのMIC値が、下記の表に実例によって列挙されている。本化合物は、大部分の試験微生物に対して、卓抜な(graded)抗菌作用を示す。
表A
Figure 2006502128
すべての濃度データはμM
S.アウレウス133を用いる全身感染
細菌感染の治療に対する本発明化合物の適合性は、種々の動物モデルで示すことができる。この目的のために、動物を、適切な毒性をもった微生物で全身(generally)感染させ、次いで、特定の治療モデルに適合する製剤にした試験化合物で、処理する(treated)。本発明化合物の適合性は、特に、S.アウレウスに感染した後のマウスの敗血症モデルにおける細菌感染の治療において証明される。
この目的のために、S.アウレウス133細胞を、BHブロス(Oxoid,Germany)内で終夜培養する。終夜培養液を、新鮮なBHブロス中で1:100希釈し、3時間増殖(expand)させる。対数増殖期にある細菌を、遠心し、緩衝生理食塩水で2回洗浄する。次いで、50ユニットで死滅する食塩溶液中の細胞懸濁液を、光度計(Dr.Lange LP 2W)で調節する。希釈ステップ(1:15)の後、この懸濁液を10%強度ムチン(mucine)懸濁液と1:1で混合する。マウス20gにつき、0.2mlのこの感染溶液を腹腔内(i.p.)投与する。これは、約1−2×10E6微生物/マウスの細胞数(cell count)に相当する。静注治療は、感染後30分して、行われる。雌CFW1マウスが、この感染試験用に使用される。動物の生存が、6日間記録される。モデル動物を、治療していない動物が、感染後24時間以内に死ぬように調節する。
C.医薬組成物の例示的態様
本発明化合物は、次の方法で、医薬製剤に変換することができる。
錠剤:
組成:
実施例2の化合物 100mg、乳糖(一水和物) 50mg、トウモロコシ澱粉(天然)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF,Ludwigshafen,Germany)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量 212mg、直径 8mm、曲率半径 12mm。
製造:
活性成分、乳糖および澱粉の混合物を、水に溶かした5%強度PVP溶液(m/m)で顆粒化する。顆粒を、乾燥し、次いで、5分間、ステアリン酸マグネシウムと混合する。この混合物を、従来の錠剤圧縮機で、成型する(錠剤のフォーマット:上記参照)。圧縮成型するために使用される標準値は、圧縮力(compaction force)15kNである。
経口投与用懸濁液:
組成:
実施例2の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、ロジゲル(Rhodigel(キサンタンゴム(FMC、ペンシルバニア、USA))400mgおよび水99g。
経口用懸濁液10mlは、本発明による化合物1回分の投与量100mgに相当する。
製造:
ロジゲルをエタノール中で懸濁し、そして、活性化合物を、懸濁液に加える。水を攪拌しながら加える。混合物を、ロジゲルが完全に、膨潤する(swollen)まで、約6時間攪拌する。

Claims (20)

  1. 式:
    Figure 2006502128
    (I),
    《式中、
    は、水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニル、ヘテロアリールスルホニルまたはカルボニルによって結合するアミノ酸残基[上記において、Rは、水素である場合以外は、0、1、2または3個の置換基R1−1(ここで、置換基R1−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシおよびカルボキシルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
    は、水素またはアルキル[上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R2−1(ここで、置換基R2−1は、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]であり、
    または、
    およびRは、それらが、結合している窒素原子と一緒になって、0、1または2個の置換基R1−2(ここで、置換基R1−2は、ハロゲン、トリフルオロメチル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニルおよびアミノカルボニルからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよいヘテロ環を形成し、
    は、水素、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで、置換基R3−1は、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、グアニジノおよびアミジノ[ここで、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]からなる群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい、
    そして、
    ここで、アミノ酸の側鎖基のひとつまたはそれ以上の遊離アミノ基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロシクリルスルホニルまたはヘテロアリールスルホニルによって置換されてもよい〉であり、
    3’は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはヒドロキシ官能基によって結合するアミノ酸残基{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
    は、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    は、水素、C−C−アルキル、アルキルカルボニルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    は、水素またはC−C−アルキルである》
    の化合物ならびにその塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物の一つ。
  2. 化合物が、式:
    Figure 2006502128
    (I'),
    (式中、RからRは、式(I)と同様の意味を有する)に該当することを特徴とする、請求項1記載の化合物。
  3. が、水素、アルキルまたはアルキルカルボニルであり、
    が、水素であり、
    が、アルキルまたはアミノ酸の側鎖基〈上記において、アルキルは、0、1、2または3個の置換基R3−1{ここで、置換基R3−1は、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、グアニジノおよびアミジノ[ここで、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、0、1または2個の置換基R3−2(ここで、置換基R3−2は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチルおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい]から成る群から、互いに独立して、選択される}によって置換されてもよい、
    そして、
    ここで、ひとつまたはそれ以上のアミノ酸の側鎖基の遊離アミノ基は、アルキルによって置換されてもよい〉であり、
    3’が、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    が、水素、C−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
    が、水素であり、
    が、水素、C−C−アルキル、アルキルカルボニルまたはC−C−シクロアルキルであり、そして、
    が、水素であることを特徴とする、請求項1または2記載の化合物。
  4. が、水素であり、
    が、水素であり、
    が、アミノカルボニルメチル、3−アミノプロパ−1−イル、2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イル、1−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イル、3−グアニジノプロパ−1−イル、2−アミノカルボニルエチル、2−ヒドロキシカルボニルエチル、4−アミノブタ−1−イル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−アミノエチル、4−アミノ−3−ヒドロキシブタ−1−イルまたは(1−ピペリジン−3−イル)メチルであり、
    3’が、水素であり、
    が、水素、メチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、
    が、アルキルまたはC−C−シクロアルキルシル{上記において、Rは、0、1、2または3個の置換基R5−1[ここで、置換基R5−1は、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルおよびジアルキルアミノカルボニル〔ここで、アルキルアミノおよびジアルキルアミノは、0、1または2個の置換基R5−2(ここで置換基R5−2は、ヒドロキシおよびアミノからなる群から、互いに独立して、選択される)によって置換されてもよい〕からなる群から、互いに独立して、選択される]によって置換されてもよい}であり、
    が、水素であり、
    が、水素であり、そして、
    が、水素であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の化合物。
  5. が、水素であり、
    が、水素であり、
    が、3−アミノプロパ−1−イルまたは2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イルであり、
    3’が、水素であり、
    が、水素またはメチルであり、
    が、C−C−アルキル(ここで、アルキルは、アミノ、ヒドロキシおよびカルボキシルからなる群から、互いに独立して、選択される、0、1または2個の置換基によって置換されてもよい)であり、
    が、水素であり、
    が、水素であり、そして、
    が、水素であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の化合物。
  6. が、水素であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の化合物。
  7. が、水素であることを特徴とする、請求項1、2および6のいずれかに記載の化合物。
  8. が、3−アミノプロパ−1−イルまたは2−ヒドロキシ−3−アミノプロパ−1−イルであることを特徴とする、請求項1から4まで、および請求項6および7のいずれかに記載の化合物。
  9. 3’が、水素であることを特徴とする、請求項1から3まで、または6から8までのいずれかに記載の化合物。
  10. が、水素またはメチルであることを特徴とする、請求項1から4まで、または6から9までのいずれかに記載の化合物。
  11. が、C−C−アルキル(ここで、アルキルは、アミノ、ヒドロキシおよびカルボキシルからなる群から、互いに独立して、選択される、0、1または2個の置換基によって置換されてもよい)であることを特徴とする、請求項1から4まで、または6から10までのいずれかに記載の化合物。
  12. が、水素であることを特徴とする、請求項1、2、6から11までのいずれかに記載の化合物。
  13. が、水素であることを特徴とする、請求項1から3まで、または6から12までのいずれかに記載の化合物。
  14. が、水素であることを特徴とする、請求項1、2、6から13までのいずれかに記載の化合物。
  15. 式:
    Figure 2006502128
    (II),
    (式中、RからRまで、およびRからRまでは、請求項1に示された意味を有する)の化合物を、式:
    HO−R (III)
    (式中、Rは、請求項1に示された意味を有する)の化合物と反応させることを特徴とする、請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法。
  16. 病気の治療および/または予防のための請求項1から14までのいずれかに記載の化合物。
  17. 請求項1から14までのいずれかに記載の少なくても一つの化合物と、少なくても一つの製薬学的に適切な、製薬学的に許容される担体または他の賦形剤を含んでなる薬剤。
  18. 細菌性疾患を治療および/または予防する薬剤を製造するための請求項1から14までのいずれかに記載の化合物の使用。
  19. 細菌感染症の治療および/または予防のための請求項17記載の薬剤。
  20. 抗菌的に有効な量の、請求項1から14までのいずれかに記載の少なくても一つの化合物を投与することによって、ヒトおよび動物の細菌感染症を抑制する方法。

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