JP2006500940A - 試料中の微生物を検出して、計数するための方法 - Google Patents

試料中の微生物を検出して、計数するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、以下の工程を含む、試料中の微生物を検出して計数するための方法に関する:a)試料中の調査される微生物を選択的に濃縮する工程;b)上述した微生物を馴化する工程;c)馴化した微生物を免疫磁気的に濃縮する工程;d)濃縮された微生物を蛍光でラベルする工程;および、e)蛍光を検出し、解析する工程。

Description

本発明は、試料中の並びに調査される微生物に選択的な濃縮培地中の微生物を検出し、計数するための方法に関する。
本発明は、リステリア菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、パラ結核菌(Mycobacterium avium paratuberculosis)、およびレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)などの微生物の検出に適用される。この検出は、好ましくは、食物、固体、液体、植物、動物、その他の試料、並びに動物および特にヒト由来の組織試料などの、多くのタイプの試料のフローサイトメトリーによって行われる。
混入は、深刻な製品分解を引き起こし、必要とされる品質解析を待つ貯蔵物の運搬を遅らせ得るので、微生物混入は、食品加工業における主な懸念となっている。微生物学的な解析に期待される基準は、2つの領域に関する。第1に、混入状態は、できる限り正確にモニターされなければならず、したがって非常に感受性が高く、判別可能な分析法が必要になる。第2に、生産分量を発売の予定に組み込むことができるように、これらの方法は、迅速でなければならず、これらには、予測的な微生物学的解析を可能にしなければならない。
混入の危険を回避して、製品を市場に出すのであれば、速い基準が必要である。古典的な分析技術では、たいてい効率的な食品加工に必要なものと比較して、長いインキュベーション工程を必要とする。さらに、古典的分析では、このような細菌が、温度の上昇などの特定の条件に曝露された場合に蘇生することができる代謝活性を保持し、食物連鎖のいくつかの点において、または顧客の生体を通過するときに冷蔵では不十分であるはずであるにもかかわらず、増幅能力を失った細菌を考慮していない。
さらに、環境中において、技術的または飲料用の水に適用される迅速かつ感受性の高い微生物学的な解析方法は、これらの水源が直接(飲料水の場合)または間接的に環境汚染を介して(例えば空調システム中のレジオネラまたは食品と接触する表面の混入)人々に汚染し得るために、決定的な基準になる。
微生物を検出し、計数するための古典的な微生物技術の中で、ペトリ皿での培養は、広く使用されている。
ペトリ皿カウント法は、微生物群を推定する従来の手段である。増殖および分裂は、生存可能な細菌を探すための、この微生物学的な分析法の土台である。この場合、培養適応性(cultivability)は、生存度に関連する。培養適応性は、実際に、単細胞が培養皿の表面上で観察可能または目に見える集団を生じる能力として定義される。
この技術は、何十年も使用されており、それ自体が比較的低コストで人の健康の保護のために有効であることが示されてきた。近年、培地(色素生産性培地)、培地調製の自動化、培地中の土壌試料の希釈、およびペトリ皿上のコロニーの伝播および計数(Garcia-Armesto et al., 1993)に関して、多くの技術革新が導入された。しかし、古典的な技術は、2点において弱点が残っている。第1に、これらは、ペトリ皿内の培地上で細菌が増殖されることと、上述した培地は、試験される食品によって細菌の選択的な増殖に対する有効性が変化することというこれらの基本的な要求のために、あまり感受性が高くない。第2に、ペトリ皿内での培養は、調査される細菌が選択培地において増殖することができる生理的に最適な条件であることが必要である。それでも、たいていは、試料中に初めに存在する細菌は、古典的な微生物技術によって、すなわち標準培地で培養することによっては、後から検出することができない。これは、2つの方法で説明することができる:細菌は、極端なストレス(熱的または浸透圧ショック、栄養性の欠如、その他)の結果として死滅するか、またはこれらは、標準的な培地中で増殖する能力を失い、したがって生存可能であるが、培養できない細菌であると考えられる(Barer et al., 1999)。従って、試料中のこれらの細菌を検出できることは、重要である。
最近、いくつかの培養できる細菌の種は、これらが栄養性の欠如、または別の物理的ストレス(熱的、水、その他)に供されたときに細胞生存状態に入ることがあり、この間には、培養適応性試験(たとえば、ペトリ皿によって培養すること)によってこれらを検出することができないことが示された。
このようなわけで、DNA増幅技術(これは、調査される微生物に関して優れた特異性を提供し、自動化可能である)が開発された。これらの技術は、微生物の特異的なヌクレオチド配列の検出(遺伝子増幅の後)からなる。しかし、この方法では、いまだに試料中の微生物を計数することができない。
特異性に関して、遺伝子プローブ(DNA、RNA、PNA、分子ビーコン、その他)は、蛍光抗体の使用の変形例である。これらのプローブは、蛍光色素を使用してラベルして、後者を前もって溶解させることなく研究中に細胞にハイブリダイズさせなければならない:これがインサイチューハイブリダイゼイションである。この場合、プローブは、標的16Sまたは23SのPARNを使用し、これにより検出の特異性を保証すること、およびこの細胞RNAのコピーの数に関連したシグナルを増大することができる(Moter et al., 2000)。
免疫学的な方法(ELISAを含む)などのその他の技術は、発光または蛍光によって微生物の抗原に対する抗体を検出することからなる。これらの方法は、容易に自動化可能であり、かつ感受性が高い場合であっても、これらにより存在する微生物を計数することができないので、これらは限られた情報を提供する。さらに、これらの方法は、使用する抗体が制限された微生物の抗原認識スペクトルを示し得るために、時々これらの特異性に関して批判されている(Tortorello et al., 1994)。
いずれの方法が使用されても、これら全ては、許容される感受性および特異性を達成するために、調査される細菌が濃縮段階を受けることが必要である。
サイトメトリー解析(フローサイトメトリーがその例である)は、予め蛍光分子でラベルされている細菌を直接検出できるという利点がある。さらに、このラベリングは、細菌の生存度を示差することもできる。フローサイトメーターを使用する検出は、直接的、定量的、かつ数分要するだけである。
フローサイトメトリーは、その生物学および医学への優れた適応によって、ハイスループットな微生物学的な解析に適応することがよく位置づけられる(Alvarez-Barrientos et al., 2000; Davey et al., 1996)。フローサイトメトリーの技術的特徴のうちの1つは、24または48時間未満で、特定の増殖特徴(44℃での糞便大腸菌型、好冷性のフローラ)によって定義される集団の解析を行うことができ、その選択ブロスでの濃縮後に、特異的な培地での増殖を待つのではなく、フローサイトメトリーによって直接検出することができる。
過去数年において、多くの商業的なサイトメーターが真核細胞の解析のために開発されたが、いずれも微生物の検出には適していない。しかし、光電子増倍管の開発、レーザーの導入、および光学系改善(集点合わせ、クォーツ解析細胞)により、今日のサイトメーターの大部分は、細菌およびウイルスを定量することが可能になっている(Salzman et al., 1982, Steen et al., 1986)。最も有意な進歩は、まず光ダイオードによって、次いで光電子増倍管によって、解析した真核細胞または原核細胞のサイズを測定する能力に関する。従って、その放射された蛍光の解析において、定義されたサイズの細胞集団(たとえば、微生物)を選択することが現在では可能である。こうして作製された解析ウインドには、サイトメーターの解析力をあらかじめ定めたイベントに集中することができ、微生物とマトリックスのバックグラウンド・ノイズとによって放射される蛍光シグナル間の信頼できる相違を得ることができる。
使用した蛍光ラベルは、普遍的に微生物群をラベルし、広い作用スペクトルを有する。これらには、DNAインターカレータ並びに細菌膜電位または呼吸活性のマーカーを含む(Lopez-Amoros et al., 1995; Grepori et al., 2001)。細胞内含有物のサイズおよび顆粒性(granulosity)の測定を蛍光シグナルに関連させることができる。フローサイトメトリーによって生存可能な微生物を検出するための蛍光分子の使用は、現在周知である(Davey et al., 1996; Nebe-von Caron et al., 1995)。原理は、全ての微生物に存在する酵素活性を検出することである。全ての場合において、これらの活性は、非常に広いスペクトルであり、細胞生存に必須である。文献に記載されている複数の例のうち、最も関連したものは、フルオレセイン二酢酸(FDA)またはその相同体のカルボキシフルオレセイン二酢酸塩(CFDA)などのその全体としてエステラーゼ活性を示す基質を含む(Breeuwer et al., 1995)。
Drocourt et al.(FR 2 764 305)は、特にエステラーゼ活性の検出および消失に基づいて試料の自己蛍光の対比染色を使用して、複合試料中の全ての生存可能な微生物をラベルする(FDAおよびCDFA)ための方法を記載している。
Breeuwer et al.(WO05/00660)は、蛍光ラベルを使用して試料中の微生物の生存度を測定するための方法を記載している。本方法は、これらの微生物によって放出される蛍光の半分がなくなるために必要とされる時間を測定することからなる。
Inoue et al.(EP 1 203 825)は、微生物中の亜硝酸イオン還元活性を示すポリメチンを使用する。これは、全ての細菌で検出可能な先天的な細胞活性である。
Rocco et al.(WO00/34509)は、微生物を示すために蛍光分子が結合された抗生物質を使用する。
Fazzi et al.(WO00/067065)は、アクリジンオレンジおよびフルオレセインの混合物を用いて、これらのグラム染色によって細菌を区別することができる方法を開発した。また、ラベルされた微生物群の検出は、フローサイトメトリーによって達成される。
また、Jespersen et al.(WO02/00036)は、グラム陽性菌(細胞表面上のグリカン構造)とグラム陰性菌(リポ多糖の存在)との間の構造的な違いを認識する分子の使用に基づいたグラム染色法を開発した。しかし、この方法では、細菌生存度を測定することができない。
Pyle et al.(WO95/31481)は、微生物呼吸活性のための指標分子としてCTCを使用する。この検出を、免疫学的な検出を使用する免疫磁気濃縮および/またはフルオレセイン標識抗体と組み合わせている。
しかし、前述の生存度を示す蛍光ラベルは、特異的な微生物を検出するために必要な特異性を提供するためにはあまりに広いスペクトルを有する。
分子生物学技術(蛍光ラベルしたヌクレオチド・プローブを使用する)とフローサイトメトリーの組み合わせは、むしろ新しい方法である(Amann et al., 1995; Wallner et al., 1995)。
しかし、この方法は、グラム陰性微生物に適しているものの、グラム陽性菌を特異的にさらにラベルするための作業を行わなければならない。Vlieger et al. (1992)は、上述した断片をビーズにハイブリダイズさせることによって、PCRによって増幅される核酸を検出するためのフローサイトメトリーの使用を記載している。
特に、フローサイトメトリーは、牛乳中の、並びに肉、発酵乳、冷凍野菜、もしくは生乳を含む標品中の総細菌または酵母を数え上げるために使用された。これらのためには、生存度マーカーが使用されていた(Breeuwer et al.,1995)。フローサイトメトリーによって解析することができるサイズおよび構造の形態学的な基準を、この第1の選択基準に加えた。
より具体的には食品中の微生物(属および種)の検出は、特にサルモネラ菌、リステリア菌、大腸菌O157:H7、黄色ブドウ球菌、およびウシ流産菌などの病原性のフローラに関する(McClelland et al., 1994; Iannelli et al., 1998; Pinder et al., 1994; Skjerve et al., 1990, 1991; Tomayasu et al., 1998; Tortorello et al., 1998)。
細菌の属を同定するために使用される最も一般的な蛍光ラベルは、抗体のままであり、そのプロトコルは、非常に多く、多彩であるが、食品に直接使用する場合は、いずれもあまり感度が高くない。実質的に、食品試料中の少数の細胞イベントの計数は、マトリックスおよび内因性フローラに高レベルのバックグラウンド・ノイズが存在するため、および正確な細胞生存度データを得るために適切な蛍光ラベルを選択することは、容易なことではないために、困難である。従って、異なる細菌種間で蛍光細菌と粒子とを識別するためには、複数の蛍光ラベル(抗体、化学量論のプローブ、DNAインターカレータ、酵素の基質、その他)の使用が推薦される。
細菌の属および種の検出を改善するために、複合体食品マトリックス中の病原微生物を分離するための免疫磁気的(immunomagnetic)分離がうまく使用されてきた。Dynal (Oslo, Norway)およびVicam (Watertown, USA)の2社は、病原細菌を認識する抗体が結合された磁気ビーズを市販している。しかし、従来の適用では、選択濃縮培地でインキュベーション後にペトリ皿に播種すること、および確認試験の際には、使用される抗体の選択性の欠如のために、または磁気ビーズが支持する天然のフローラの非特異的な相互作用のために本質的に生じる要求がなおも必要である(Tomayasu et al., 1998)。たとえば、腸炎ビブリオ菌の株は、非特異的に磁気ビーズの表面に吸着することができること、およびこの吸着能は、ビブリオ株の同一性に依存することが認識される。これらの常磁性ビーズに対する構造的な改善には、培地に対してより反応性のない化学構造中にビーズをカプセル化することを含む(カプセル化されたナノビーズ、Estapor)。
免疫磁気的分離は、液体から真核細胞を回収する際に、並びに食品、牛乳、および糞便などの様々な試料から微生物を単離する際に有効なことが示された(Grant et al., 1998; Skjerve et al., 1990, 1991, Pinder et al., 1994; Seo et al., 1998)。膜表面抗原に対して向けられたこれらの表面抗体上に存在する常磁性ビーズは、商業的に入手可能である。これらは、複合体試料中の細菌を濃縮し、PCR、核プローブハイブリダイゼーション、免疫蛍光、およびフローサイトメトリーなどのその後の技術の感度を改善することができる。この免疫濃縮は、管壁上の細菌-ビーズ抱合体を単離することによって行われ、同時に試料中に存在する阻害剤を除去することができる。さらに、これは、選択相を構成する。
フローサイトメトリーと連動した免疫蛍光の使用は、この特異性の問題には好ましい。食品中の病原細菌の免疫学的な性質は、かなりの間既知であり、迅速な検出試験において広く使われている。これらの特異的なFITCラベルした抗体は、牛乳および卵の、並びに汚染されたニワトリ死体からの洗浄用水の試料に付加したサルモネラをマークするために使用されていた(McClelland et al., 1994)。肉の天然のフローラの滅失後に人工的に混入した肉の試料中の大腸菌O157:H7を検出するためには、免疫蛍光およびフローサイトメトリーの使用が直列に適用された(Seo et al., 1998)。
しかし、これらの全てのケースにおいて、解析前に試料の前処理(化学的または免疫分離)が必要とされ、検出の閾値は、製品1グラムにつき10000細胞以下には減少せず、これは、食品中の病原細菌を検出するために必要とされるには高すぎる。
Forrest et al., 1979, (US 4,141,687)およびIthakissios et al., 1978, (US 4,115,534)は、認識分子に結合されたときに、磁場を用いて複合混合物から真核細胞および原核細胞を抽出することができる磁粉の合成を記載している。
Coulter Electronics (UK 1,561,042)は、粒子およびこれらの粒子に結合した細胞を単離し、解析するためのフローサイトメトリーの使用を記載している。
Pinder et al.(WO98/20214)は、蛍光である1ミクロン未満のサイズ(100nmが好ましいサイズである)の磁気ビーズを開発した。
微生物を抽出し、マークする際に使用されるこのようなビーズの関心は、これらが小さいことによる。フローサイトメトリーを使用して微生物を検出するために、微生物から上述したビーズを分離する必要がない。
Pyle et al. (WO 95/31481)は、複合体試料から細菌を濃縮するために磁気ビーズを使用する。次いで、これらの細菌を蛍光抗体(たとえば、フルオレセイン)で緑にラベルして、細胞の呼吸活性をCTC(塩化シアノテトラゾリウム)(これは、細胞に赤い蛍光を誘導する)によって検出する;検出は、蛍光顕微鏡を使用して行われる。
Senyei et al.(EP/0016552)は、プロテインA(これは、多くの抗体に結合することができる)を磁気ビーズに結合し、次いでこれらの表面に結合される抗体を有する細胞を回収する。
Vesey et al.(WO96/31777)は、中間の蛍光抗体を経て微生物に付着したラテックスビーズによって形成される複合体を解析するために、フローサイトメトリーを使用する。彼らは、試料から免疫磁気的に抽出した微生物をラベルするための蛍光抗体の使用を述べている。
Fortin et al.(WO99/47933)は、細胞認識抗体が結合された、0.08〜0.5ミクロンの間の範囲のサイズのラテックスビーズを使用する。したがって、サイズおよび構造特徴に従って、フローサイトメトリーによって観察可能な複合体が形成される。
また、試料中の微生物の検出は、特異的な酵素活性の検出によって、または色素生産性もしくは蛍光基質の使用によって行うことができる。Manafi’s(2000)総説は、微生物中の特定の酵素活性の存在または欠如に基づいて微生物を同定するために使用されるストラテジーのいくぶん完成された最新のものである。二分する鍵となる原理は、エステラーゼ(これは、定義された脂肪鎖長を有する脂肪酸を加水分解するだけである)、配糖体(種々の糖の加水分解)、ホスファターゼ、およびスルファターゼによる特定の活性を証明することである。使用する基質は、調査される酵素によって認識される1つの標的部分、およびラベル部分から構成される。このラベル部分が標的に結合されるときに、標的-ラベル結合の加水分解の後に可視シグナル(色素生産性または蛍光性のもの)のみを発する。これらの代謝活性のために最も広く使用されている指示方法は、これらの基質を培地に添加することを含む。この基質は、コロニー内部で微生物によって同化されたときに、コロニーに特徴的な色を与える。選択培地および基質(培地につき1つまたはいくつか)の組み合わせにより、細菌の形態および色を観察することによって調査される微生物を正確に同定することができる。
従って、コロニーが色素生産性培地上で有色であるように、基質は、コロニー内で微生物外に放出されなければならない。
Schabert et al.(WO99/48899)は、ホスホリパーゼCによって特異的なホスファチル(phosphatyl)-イノシトール活性を示すことができる蛍光基質(UV励起下で)のための合成経路を記載している。この基質(これは、その蛍光分子として4-メチルウンベリフェロンを有する)は、リステリア菌およびセレウス菌の同定が可能な2つの培地のデザインに使用されている。しかし、この基質は、本発明の状況で使用する細菌属に対して十分に特異的ではない。
Conrad et al.(WO00/03034)は、蛍光分子としてエスクリンを有する蛍光基質を開発した。微生物を同定するためのこれらの基質の検査法および正確な使用法は、記載されていない。
Berg et al.(US 5,292,644)は、これらの微生物が液体または固体培地中で増殖するかどうかを問わず、細菌中のガラクトシダーゼ活性を検出することのために、UV光(λexc=365nm)によって励起される4-メチルウンベリフェロン-β-D-ガラクトシダーゼの使用を記載している。検出は、メチルウンベリフェロンを外部培地から沈殿させた後に、UV光でこれを刺激することによってなされる。
Nelis et al.(WO98/13515)は、UV励起に続く色素生産性または蛍光性の基質の使用を記載しており、これにより微生物中のβ-D-ガラクトシダーゼまたはβ-D-ガラクトシダーゼ活性を証明することができる。記載されている技術では、上述した微生物が固体の培地でラベルされているか、またはフィルター上で保持されているときの、これらの検出に限定される。
Rambach Alain (WO 00/53799)は、デフェロキサミンを含む特異的な培地中の黄色ブドウ球菌を検出するために、色素産生分子に結合させたグルコースおよびホスフェート基質を使用する。検出は、コロニー内で細菌によって放出された細菌コロニーの色素生産性化合物の観察に基づく。黄色ブドウ球菌の同定は、酵素ホスファターゼおよびグルコシダーゼの作用によって生じる色素生産性化合物の観察に基づく。
Cooke et al.(WO 00/41409)は、上述した微生物のオクタノアート-エステラーゼ(または、カプリレート-エステラーゼ)活性に特異的な色素生産性基質を使用してサルモネラを特異的にラベルする。サルモネラ同定の手段としてのカプリレート-エステラーゼの使用は、数年間記載されており(Humbert et al., 1989)、固体の培地と連動して使用するときには、ほとんど有効性を示さない。Cooke et al.による特許出願では、より優れた特異性を達成するために、β-D-ガラクトシダーゼを検出することができる基質を培地に添加している。
本発明は、有意に改善された時間および特異性の条件下で、固体または液体試料中の微生物を検出し、計算または計数するための方法を提供することにより、従来技術の不便を改善する方法を提唱する。
本発明の範囲内において、微生物の検索は、食肉加工品、卵製品、水、牛乳を含む乳製品、果汁、作物製品、およびこれらの誘導体などの食品加工起源の試料から、並びに全てのタイプの組織、糞便、および血液などのヒト起源を含む動物起源の試料から行うことができる。
本発明の方法は、特に、試料中の調査される微生物に選択的かつ特異的である3つの工程、すなわち問題の微生物の選択的な濃縮、馴化培地中での上述した微生物の活性化、および上述した微生物の蛍光ラベリングを含む。
実際に、本発明に従った試料中の微生物を検出し、計算または計数するための方法は、5つの工程を含み、そのいくつかは同時に起こってもよく、その順位は、調査される微生物に従って変化することができる。
本発明に従った検出方法は、以下の工程を含む:
a)試料中の調査される微生物を選択的に濃縮することと、
b)上述した微生物を馴化することと、
c)馴化した微生物を免疫磁気的に濃縮することと、
d)濃縮された微生物を蛍光でラベルすることと、および、
e)蛍光を検出し、解析すること。
本発明の目的のうちの一つは、従来技術の微生物検査法における感受性および特異性の欠如を克服することである。本発明による方法は、非常に低い検出閾値(試料のグラムにつき約10〜100の微生物)、換言すれば従来技術の100〜1000倍低い閾値を得ることができる。
本発明のもう一つの目的は、24時間未満で微生物を検出できるようにすることであり、これは特に、18時間未満で調査される微生物を濃縮および馴化工程を行い、3時間未満で蛍光ラベリングを行い、および数分でフローサイトメトリーによって検出することによって達成される。
本発明による方法の第1の工程は、試料中の調査される微生物の選択的な濃縮工程であり、この工程は、2つの目的を有する。この工程は、上述した微生物の増殖を可能にするだけでなく、たとえば上述した微生物がストレスを受けている場合に上述した微生物を蘇生することができる。この濃縮工程は、調査される微生物の増殖に適応された栄養を含む組成物中で8〜15時間の期間行われる。また、この組成物は、試料中に存在し得る酸素反応性種並びに抗酸化剤を破壊する役割を果たす薬剤を含む。
また、この組成物は、培養適応性基準が、いかなる理由であっても、たとえば加熱処理などのストレス後に一時的に失われている微生物の生存度を回復するまたは維持することが企図される。
次いで、このような工程の意義は、試料の解析にこれらを含めるために、問題の微生物を検出し、計数することができることである。このような微生物は、温度の変化などの特定のイベントに続く再活性化の後に感受性が高くなり、したがって、これらの微生物は、消費者の健康にとって危険になり得ること、または上述した試料の混入もしくは感染のレベルの過小評価を生じ得ることから、これは重要である。
本発明の好ましい実施例において、試料中の調査される微生物の選択的な濃縮工程に使用する組成物は、以下を含む:
- 1〜20g/Lの間、好ましくは1〜10g/Lの間、およびより好ましくは4〜6g/Lの間の範囲の濃度のピルビン酸ナトリウム
- 0.5〜5g/Lの間、好ましくは0.5〜3g/Lの間、およびさらにより好ましくは約2g/Lの範囲の濃度のチオ硫酸ナトリウム
- 500〜20000u/Lの間、好ましくは2000〜8000u/Lの間、およびさらにより好ましくは約5000u/L濃度のカタラーゼ。
上述した組成物を達成するために提案される2つの目的に加えて、このような工程が試料または上述した微生物によって含まれる場合、調査される微生物のフローラの競合的な消失も生じ得る。従って、本発明による組成物は、加えて少なくとも1つの抗菌薬を含むことができる。
「抗菌」剤または「選択剤」は、調査した微生物の競合的なフローラを消失または阻害することができる全ての化合物を意味する。上述した抗菌剤または選択剤が抗生物質であることができるとは強調されるべきである。
もちろん、したがって、使用される抗菌剤(少なくとも1つの抗菌剤を含む)は、調査される微生物に特異的である。
実際は、本発明に従った方法の後の工程のうちの1つは、蛍光によって、調査される微生物の少なくとも1つの比活性を検出することからなり、従って上述した蛍光は、調査される活性に限定されなければならない。
さらに、抗菌剤は、ターゲットされた微生物の膜統合性の修飾に、したがって膜電位、酸化還元電位、またはデヒドロゲナーゼ活性などの測定可能なパラメーターの役割を果たすことができる。たとえば、リステリアを選択するために使用する抗菌剤は、少なくともポリミキシンB、オフロキサシン、アンフォテリシンB、5-フルオロシトシン、および塩化リチウムから構成される。サルモネラのための選択剤は、ブリリアントグリーンおよびスルファピリジンから構成される。黄色ブドウ球菌のための選択剤は、グリシン、塩化リチウム、およびデフェロキサミンから構成される。大腸菌の選択は、胆汁酸塩によって行われる。パラ結核菌のための選択剤は、塩酸バンコマイシンおよびナリジクス酸から構成される。レジオネラ・ニューモフィラ菌のための選択的な抗生物質は、ポリミキシンB、バンコマイシン、およびシクロヘキシミド混合物から構成される。
本発明の方法に従って試料中の調査される微生物を「馴化する」とは、上述した微生物の少なくとも1つの比活性もしくは性質を「誘導する」または「活性化する」ことを意味する。この工程は、重要であり、蛍光ラベルを使用して問題の特異的な活性または性質の検出を可能にすることが企図される。
たとえば、調査される微生物の馴化は、上述した酵素に特異的な非蛍光性基質を微生物の濃縮培地に添加することによって、調査される微生物に特徴的な酵素活性を誘導することからなることができる。
馴化は、1つまたはいくつかの酵素活性の誘導を含み得ることは強調されるべきである。
調査される酵素に特異的な非蛍光性基質は、たとえば:β-D-ガラクトシダーゼを活性化するためのイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシドおよびメリビオース-メチル-β-D-ガラクトピラノシド;ガラクトシダーゼを誘導するためのメチル-α-D-ガラクトピラノシド;グルクロニダーゼを誘導するためのp-ニトロフェニル-β-D-グルクロニド、イソプロピル-β-グルクロニド、またはメチル-β-D-グルクロニドのナトリウム塩;β-D-グルコシダーゼを誘導するためのメチル-β-D-グルコシド、セロビオース、およびサリシン;カプリレートエステラーゼを誘導するためのメチル-カプリレート;パルミタートエステラーゼを誘導するための4-ニトロフェニル-パルミタートおよびメチル-パルミタート;並びにプロピオナートエステラーゼを誘導するための2-メチル-プロピオン酸である。
本発明の好ましい態様において、および馴化が調査される微生物の少なくとも1つの特異的な酵素活性の誘導からなるケースにおいて、本発明の方法の工程a)およびb)は、同時に行うことができる。このような方法で、解析の感度および速度が改善される。この場合、同時に行われるこれらの二段階の合計期間は、6h〜48hの間、好ましくは12h〜24hの間、およびさらにより好ましくは15h〜18hの間の範囲である。
試料中の調査される微生物がグラム+細菌である場合には、馴化工程は、また微生物の濃縮培地に、5〜50g/Lの間、好ましくは10〜20g/Lの間、およびさらにより好ましくは約10g/Lの範囲の濃度の酵母抽出物を添加することから構成される、上述した微生物に特徴的または特異的な少なくとも1つの表面抗原を誘導する工程を含むことができる。
少なくとも1つの表面抗原の誘導は、調査される微生物がグラム+細菌である場合には、酵素の誘導に加えて、従来技術を用いて細胞膜抗原または細胞壁抗原に対して向けられた抗体を使用する免疫磁気ソーティングを行うことができないという事実によって説明される。これらの古典的な培養条件下で、グラム+細菌は、外部の脅威に対する保護のためにエキソポリサッカライド・カプセルを合成し、細胞壁および細胞膜抗原をマスキングして、したがってこれらが抗体に到達できなくすることができる。そういうわけで、本発明の好ましい態様において、このカプセル合成の阻害は、酵母抽出物を濃縮培地に添加し、従って細胞壁および細胞膜抗原の発現を活性化し、従って抗体に到達することが可能になることによって行われる。
調査される微生物の免疫磁気濃縮のための工程は、馴化培地から行われる。免疫磁気濃縮は、抗原抗体反応によって、馴化培地から上述した微生物を濃縮することからなる。
磁気ビーズと結合され、調査される微生物と接触して配置されている抗体は、上述した微生物の特異的抗原に向けられている。次に、微生物-抗体-ビーズ複合体を培地から分離し、次いで微生物を残りの複合体から分離する。
この免疫磁気工程は、試料体積を2倍にしたことを除き、製造業者の説明書に従ってDynabeads(登録商標)ブランドのビーズで行うことができる。また、反応は、ウサギ抗体(一次)(Dynabeads MP-280ヒツジ抗ウサギIgG)に向けられた抗体(二次)に共有結合性に結合されたビーズで行うことができる。
例として、使用するプロトコルは、以下であることができる:1〜50ml、好ましくは1〜5ml、好ましくは2mlの体積の試料を1〜250μg、好ましくは1〜50μg、さらにより好ましくは10μgの調査される細菌に対して向けられた抗体と、外界温度において30分間接触して配置させる。事前に洗浄した1×106〜250×106の間、好ましくは10×106〜20×106の間、好ましくは10×106の範囲の量のDynabeads-ブランドのビーズ(リステリア、サルモネラ、その他)の0.1% PBS(14190-094, Invitrogen SARL)/ BSA(ID-BIO SA)溶液を添加し、全ての成分を連続的に穏やかな振動下で外界温度において30分間共にインキュベートする。磁気粒子濃縮器(NPC-E, Dynal Biotech SA、またはその他の何らかの磁気ソーティング装置)を使用して、残りの液体を除去することによってビーズをマイクロチューブ壁上に回収する。ビーズをPBSの量で洗浄し、次いで磁気粒子濃縮器を使用して再び回収する。
免疫濃縮反応が完了したときに、ビーズを225μlのPBS中に回収する。次いで、細菌をビーズから分離する。次いで、ビーズを除去するために磁気粒子濃縮器を使用し、蛍光ラベリング反応のために、濃縮された細菌を含む分離上清を5mlの管に回収する。
免疫濃縮工程により、関心対象の細菌を濃縮し、したがって10倍に検出感度が増大するという事実に加えて、細菌を除去することができ、選択的なエレメントにもかかわらず、濃縮または馴化培地中で発生させることができた。
本発明のもう一つの態様において、磁気ビーズに結合された抗体は、調査される微生物に特異的な抗原に対して向けられる。言い換えると、第1の抗原抗体反応は、調査される微生物を、この微生物に特異的な抗原に対して向けられた「一次」と呼ばれる抗体と接触して配置することによって行われ、第2の抗原抗体反応は、「一次」抗体を、磁気ビーズに結合されており、かつ上述した一次抗体に対して向けられた「二次」と呼ばれる抗体と接触して配置することによって行われる。
本発明の好ましい態様において、磁気ビーズの直径は、1〜20μmの間、好ましくは2〜8μmの間の範囲である。さらにより好ましくは、実施例に使用したビーズは、示したとおり、2.8μmまたは4.5μmの直径を有する。
本発明に使用されるビーズのサイズは、これにより複合体培地から細菌を優れた効率で抽出できなければならないので、重要である。従来技術では、本発明に記載されているものよりも小さな直径を有するビーズ(ナノビーズ)が使用されているが、本発明者は、これらがあまりに多くのバックグラウンド・ノイズを生じ、微生物を培地中のその他のエレメントから明らかに区別することができないことを示した。
調査される微生物の蛍光ラベリングは、好ましくは免疫磁気濃縮の後に行われ、示した酵素活性に特異的な一部分および一つのラベル部分を含む少なくとも1つの基質を、上述した微生物を含む培地に添加することによって行われる。
これらが微生物によって使用されるかどうかに従って、これらの基質を選択することにより、所与の微生物属の種または亜種を区別して特徴づけることができる。
本発明の好ましい態様において、ラベル部分は、キサンテン、アクリジン、フィコビリンタンパク質、シアニン、およびエスクリンを含む群から選択される488nmで励起されるフルオレセインラベルからなる。
キサンテンの中では、実施例を以下に挙げたフルオレセインおよびフルオレセインの誘導体、並びにローダミンを具体的にあげることができる。フィコビリンタンパク質の中で、フィコエリトリンは、かなり具体的にあげられることができる。
いくつかの基質が使用される場合、それぞれが、その他のものとは異なったラベル部分を含むことができ、このような様式では、たとえばいくつかの色の蛍光を発現させることができる。
本発明の状況において、基質の変換が細菌内部で起こること、および蛍光産物が細胞内に保持されることが重要である。
または、細菌の場合には、15%のイソプロパノールを加えること、および37℃で15分間インキュベートすることによって、一時的に透過性にすることができる。
蛍光ラベルの選択は、これらが細胞内部で保持される能力に基づく。たとえば、フルオレセインのカルボキシル化され、アミノ化され、およびペンタフルオロベンゾイルアミン化された形態は、細胞内にこれらの遊離の蛍光産物を固定する細胞内酵素の作用の後に、特に細胞内によく保持される(Haugland, 1995)。
本発明のもう一つの態様において、示される酵素活性に特異的な基質部分は、脂肪酸、単糖、ホスフェート、ペプチド、および/またはサルフェートからなる。
脂肪酸は、2〜20炭素原子の範囲の長さの炭素鎖によって特徴づけられる。好ましくは、基質は、フルオレセイン-ジ-カプリレート、フルオレセイン-ジ-パルミタート、フルオレセイン-ジ-ジブチレート、フルオレセイン-ジ-ジカプロアート、フルオレセイン-ジ-ジラウリアート、フルオレセイン-ジ-プロピオナート、および5(6)-カルボキシ-ジクロロ-フルオレセイン-ジアセテートを含む群から選択される。
骨(oses)は、五炭糖またはグルクロン酸である。好ましくは、基質は、フルオレセイン-ジ-β-D-ガラクトピラノシド、フルオレセイン-α-D-ガラクトピラノシド、フルオレセイン-ジ-β-D-グルコピラノシド、フルオレセイン-ジ-β-D-マンノピラノシド、フルオレセイン-ジ-β-D-フコピラノシド、フルオレセイン-ジ-β-D-N-アセチルガラクトサミニド、フルオレセイン-ジ-β-D-N-アセチルグルコサミニド、およびフルオレセイン-ジ-β-D-キシロシドを含む群から選択される。
好ましくは、ペプチドの基質は、ローダミン110に結合されたアミノ酸鎖(1〜10アミノ酸)である。
好ましくは、ホスフェートおよびサルフェート基質は、それぞれフルオレセイン-ジホスフェートおよびフルオレセイン-ジサルフェートである。
好ましくは、エステラーゼ、オシダーゼ(osidase)、ホスファターゼ、ペプチダーゼ、またはスルファターゼ活性を検出することができる蛍光基質は、0.1μM〜1mM、好ましくは1μM〜100μMの間の範囲の濃度で馴化培地に添加される。
例として、以下の基質は、特に望ましい:
- リステリア菌の強力なエステラーゼ活性を示すための、およびこの細菌の細胞内含有物の酸性条件のための、5,6-カルボキシ-ジクロロ-フルオレセイン-ジアセテート;
- リステリア菌のβ-D-グルコシド活性(上記した活性は、好ましくは1〜10mMの濃度で馴化培地にサリシン基質を添加することによってリステリア菌内で増幅される)を示すための、5-(ペンタフルオロベンゾイルアミノ)フルオレセインまたはフルオレセイン-ジ-β-D-グルコピラノシド;
- リステリア菌のプロピオン酸エステラーゼ活性を示すためのフルオレセイン-ジプロピオナート;この酵素の誘導は、好ましくは1〜10mMの濃度で馴化培地に2-メチル-プロピオン酸を添加することによって行われる;
- 黄色ブドウ球菌のアルカリホスファターゼ活性の指標としてのフルオレセインジ-ホスフェート;非黄色ブドウ球菌の酵素の阻害は、0.3%の無機リン酸塩を馴化培地に添加することによって行うことができる;
- 大腸菌のグルクロニダーゼの指標としてのフルオレセイン-ジ-β-D-グルクロン酸または5-(ペンタフルオロベンゾイルアミノ)フルオレセイン-ジ-β-D-グルクロン酸;微生物中での、酵素誘導は、1〜10mMの4-ニトロフェニル-β-D-グルクロニドを馴化培地に添加することによって行われる。
- パラ結核菌のパルミタートエステラーゼのための指標としてのフルオレセイン-ジ-パルミタートまたは5-(6)カルボキシフルオレセイン-ジ-パルミタート;微生物中での酵素誘導は、1〜10mMの4-ニトロフェニルパルミタートまたはメチル-パルミタートを馴化培地に添加することによって行われる;
- サルモネラ菌のカプリラートエステラーゼの指標としてのフルオレセイン-ジ-カプリラートまたは5-(6)カルボキシフルオレセイン-ジ-カプリラート;微生物中での酵素誘導は、1〜10mMのメチルカプリラートを馴化培地に添加することによって行われる。
酵素反応は、微生物に応じて25℃〜45℃の間で変更した温度域で、光から離して、1hを上回らない期間で生じさせることができる。ラベリング反応が完了してすぐに、微生物を4℃に貯蔵して、これらの発達を制限し、とりわけ微生物外へのラベルの流出を防止する。
加えて、本発明の方法に従った馴化工程が、調査される微生物に特異的な少なくとも1つの酵素の活性の誘導工程からなるときに、免疫磁気濃縮工程は、問題の微生物の濃縮工程の前に、または微生物の蛍光ラベリング工程の後に行うことができることが強調されるべきである。
言い換えると、調査される微生物の馴化工程は、上述した事前に免疫磁気的に濃縮された微生物を含む培地中で行うことができる。従って、蛍光ラベリングは、馴化工程の後に行われるが;しかし、微生物の蛍光ラベリング工程は、馴化工程の直後に行うことができ、微生物の免疫磁気的な濃縮は、上述した蛍光ラベリングの後にのみ行うことができると考えることができる。
本発明の好ましい態様において、調査される微生物の計算または計数をすることができる蛍光の検出および解析は、フローサイトメトリーおよび蛍光顕微鏡での濾過サイトメトリーを含む群から選択される技術によって行われるが、フローサイトメトリーが好ましい。
フローサイトメトリーは、信頼でき、および迅速な、すなわち24hで、または12hでさえ結果を生じることができるように、それ自体が本発明による方法の最終工程として特に望ましいことが証明された。
微生物学の分野において、フローサイトメトリーは、最近いくつかの開発が知られていた:非特異的な細胞マーカーを使用する総微生物の計数、並びに蛍光に結合された特異的なマーカー(免疫グロブリンまたは遺伝マーカー)を使用する微生物の検出および同定(Robinson J. P., 1999)。
さらに、この技術は、上述した種々のタイプの試料にも完全にうまく適用されるだけでなく、獣医学の診断法および環境分析においても適用される。
病原微生物で汚染される動物において、これらの病原体の存在は、直接的または間接的な方法を使用して示すことができる。直接のアプローチは、適切な培地中で培養することによって生検または組織中の上述した微生物を検出すること(ペトリ皿法)、ELISA技術によって微生物の抗原を検出すること、または標的DNA配列を検索することからなる。間接的な方法は、これらの微生物による動物感染症に応答して産生される微生物の抗原に向けられた抗体を検出することからなる。目標は、その他の動物の混入を回避するために、できるだけ早い時期に動物の健康状態を診断することである。従って、分析法は、迅速でなければならず、疾患の初期に適用されなければならない。従って、培地中で非常にゆっくりと増殖する細菌(たとえば、放線菌)、または家畜において非常に急速に広がり、無症候性相と称される間に時間がわずかに経過するもの(たとえばパラ結核症および牛粘膜症)の検出を改善することが必要である。
以前に示したとおり、本発明に従った方法によって解析される可能性のある試料は、多様な起源のものだけでなく、多様な一貫性および/または性質のものであることができる。従って、上述した試料の物理的特性は、本発明の方法の工程a)、b)、c)、d)、およびe)に先立つ工程を必要とし得る。より詳しくは、予備工程は、解析される試料の濾過工程である。
その場合は、たとえば、解析する試料は、固体もしくは半固体の試料であるか、または濁った液体に含まれる試料の場合、上述した濾過は、微粉砕とも称され、20〜150ミクロンの間、好ましくは30〜100ミクロンの間、およびさらにより好ましくは約63ミクロンの範囲の多孔性を有するフィルターで行う。
例として、固体試料の濾過は、前述の多孔性を有する全表面プラスチック・フィルターが挿入されているプラスチック袋内で行うことができる。
本発明に従った方法によって解析される試料が、透明な液体からなる場合には、0.2〜10μmの間、好ましくは0.2〜5μmの間、およびさらにより好ましくは0.2〜0.5μmの間の範囲の多孔性を有する膜を通して濾過することができる。
また、本発明は、試料中の調査される微生物に対して選択的な濃縮培地であって、上述した微生物増殖が可能な栄養素組成物、上述した微生物を蘇生させる組成物、およびおそらく上述した微生物の競合的なフローラを破壊する組成物を含む濃縮培地に関する。
本発明の好ましい態様において、濃縮培地は、以下を含む:
- 1〜20g/Lの間、好ましくは1〜10g/Lの間、およびより好ましくは4〜6g/Lの間の範囲の濃度のピルビン酸ナトリウム
- 0.5〜5g/Lの間、好ましくは0.5〜3g/Lの間、およびさらにより好ましくは約2g/Lの範囲の濃度のチオ硫酸ナトリウム
- 500〜20000u/Lの間、好ましくは2000〜8000u/Lの間、およびさらにより好ましくは約5000u/Lの範囲の濃度のカタラーゼ。
また、解析する試料中の調査される微生物のための上述した濃縮培地は、少なくとも1つの抗生物質を含むことができる。
最後に、本発明は、微生物を検出し、計数するための上記の方法を実施するキットにも関し、このキットは、以下を含む:
- 液体または脱水形態の本発明に従った濃縮培地、
- 約63μmの空隙率を有する全表面フィルター(好ましくはプラスチックでできている)に沿って並べられたプラスチック袋、
- 上述した微生物に特異的な抗体が結合された磁気ビーズであって、上記の通り、液体培地、たとえばもう一つのガラス容器内に貯蔵されたもの、
- 凍結乾燥された形態の、上記したものなどの上述した微生物の蛍光ラベリングの1つまたはいくつかの基質、および、
- たとえばもう一つのガラス容器内の適切な溶媒。
本明細書は、下記の実施例に照らして最も理解されると考えられる。これらの実施例は、解析される試料の性質も起源も特定しない。これらにより、調査される微生物を同定し、この微生物の検出を図示し、記載されているプロトコルは、試料の性質または起源にかかわらず同じであることが理解される。粒子減少または試料の濾過工程だけは、濃縮工程の前に記載されていない。
実施例
実施例1:リステリア菌の検出
リステリア菌の酵素β-D-グルコシダーゼ並びに1型および4型体細胞抗原を活性化するための方法、並びにサイトメトリーによる検出。
リステリア菌は、グラム陽性、カタラーゼ陽性、オキシダーゼ陰性、非芽胞形成、非被包性の桿菌であり、リステリア症、流産、敗血症、および髄膜脳炎の原因となり得る疾患の原因となる人に対して病原性である。
6種(モノサイトゲネス(monocytogenes)、イバノビ(ivanovii)、イノキュア(innocua)、ウェルシメリ(welshimeri)、シーリゲリ(seeligeri)、およびグライ(grayi))を含むリステリア属の一部を形成する。リステリア菌の株は、体細胞(1〜15まで)および鞭毛(A〜E)の抗原に基づいて17の血清型に分けられており、そのうちの3つ(1/2a、1/2b、および4b)は、単離された株の95%を示し、ヒトリステリア症の原因である(Swaminathan et al., 1995)。
この細菌の生存および増殖の特徴は、その広範な分布を説明する。酸素がない場合には、5.6〜9.6のpHで、および1℃〜45℃の間の範囲の温度で増殖することができ;塩(特定の株については最高20%)、乾燥、および凍結に抵抗性である。最後に、これは、クリーニングおよび消毒にもかかわらず、その残存に好都合なバイオフィルムを形成すること、または関与することができる。
大部分のその他の細菌にとって厳しい条件で残存することができるが、しかしあまり競合的ではなく、複合体微生物フローラによって阻害される。食品マトリックスでは、リステリア菌は、時々非常にわずかな数で存在し、連鎖球菌、腸球菌、球状細菌、バチルス種、大腸菌、緑膿菌、およびプロテウス・バルガリス(Proteus vulgaris)からなることが多い複合体フローラに付随している(Kramer et Jones, 1969)。
リステリアは、主に汚染された食品によって伝染する。臨床的なケースで生じる感染性の用量は、グラムにつきまたはミリリットルにつき100細菌よりも多い。
酵素β-D-グルコシダーゼは、全てのリステリア種に存在するが、種モノサイトゲネスだけがホスファチジルイノシトールホスホリパーゼCを有する(Notermans et al., 1991)。また、ホスファチジルイノシトールホスホリパーゼC活性は、バチルスなどのその他の微生物種においても見いだされる。
増殖、血清学、および生化学に関連したリステリア菌の特徴は、複合体試料からリステリア菌を蘇生させ、増加させるために使用する濃縮培地の組成を要求するが、同時に、1型および4型の菌体抗原の生産を刺激するために、および酵素β-D-グルコシダーゼの発現(蛍光基質の使用によって細菌の検出に役割を果たすであろう)を誘導するために、競合的な細菌を阻害する。
リステリアに共通に使用される選択的なブロスは、1/2フレーザーである。この培地の組成物は、非選択的な濃縮基剤に関して本発明者らのブロスの基剤として役立った。この基剤に、1/2フレーザーの欠陥(ストレスを受けた細菌を明らかにする能力である)を修正することができる蘇生補助剤を添加する。加えて、β-D-グルコシダーゼ活性を誘導する補助剤を添加する。1/2フレーザー選択的な補助剤は、完全なリステリア菌の検出手順が行われる全ての複合体製品に有効であるように修飾された。
リステリア菌のためのもう一つの特定の手順は、馴化培地に2mMのプロピオン酸を添加することによって、酵素プロピオナートエステラーゼを活性化することで構成される。この活性は、腸球菌またはその他のグラム陽性の球菌にはなく、ブロス中に非特異的に発生することができる。
1)組成物
a.非選択的な濃縮基剤
5〜15g/Lのトリプトン・ペプトン、好ましい濃度10g/L;5〜15g/Lの酵母抽出物、好ましい濃度10g/L;9.6g/LのNa2HPO4;1.35g/LのKH2PO4;10〜30g/LのNaCl、好ましい濃度20g/L。
トリプトン・ペプトンおよび酵母抽出物は、窒素、炭素、ビタミン、およびミネラルの供与源である。これらにより、抗原産生が可能となる。塩類Na2HPO4およびKH2PO4は、リステリアに最適な増殖pHである7±0.2に培地を調整すること、濃縮の間に培地を緩衝することができる。濃い濃度のNaClの目的は、往々にしてリステリアと結合しており、これと共通の特徴(特に、β-D-グルコシダーゼ活性)を共有するフローラである腸球菌を阻害することである。
b.蘇生補助剤
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましい濃度5g/L;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましい濃度2.5g/L;および5000u/Lのカタラーゼ。
ピルビン酸ナトリウムおよびチオグリコール酸ナトリウムは、ストレスを受けた生物体の代謝の刺激に関与するように添加する。カタラーゼは、酸素に反応性であり、微生物に有毒であり、おそらく食品中に存在する種を除去するように作用する。
c.β-D-グルコシダーゼ活性誘導の補完
1〜20mMのサリシン、好ましくは2mM。
いくつかの真菌(Birk et al., 1997; Perez-Pons J.A. 1995; Venturi et al., 2002)または細菌(Yang et al., 1996)のβ-D-グルコシダーゼと同様に、リステリア菌のβ-D-グルコシダーゼは、誘導性である。濃縮段階の間に誘導因子が存在しないと、酵素活性は、検出不可能である。
サリシンは、β-D-グルコシダーゼの基質であり;濃縮ブロス中にこれが存在すると、この酵素の発現を誘導すること、およびフローサイトメトリーによってこれを検出することができる(セロビオースまたはメチル-β-D-グルコシドを使用することもできる)。
d.プロピオナートエステラーゼ誘導活性の補完
1〜20mMの2-メチル-プロピオン酸、好ましい濃度2mM。
馴化ブロス中に2-メチル-プロピオン酸が存在すると、リステリア菌のプロピオナートエステラーゼ活性を、蛍光ラベリングおよびフローサイトメトリーによってこれを検出するために誘導することができる。
e.選択的な補完
5mg/LのポリミキシンB;1mg/Lのオフロキサシン;2mg/LのアンフォテリシンB;4mg/Lの5-フルオロサイトシン;およびおそらく9g/Lの塩化リチウム。
ポリミキシンBは、特に大腸菌および緑膿菌に作用するグラム陰性菌に対する活性な殺菌性抗生物質である。オフロキサシンは、グラム陰性細菌に対するポリミキシンBの作用を補完し、その中でもプロテウス・バルガリスに対して殺菌性の活性を有する。1/2フレーザーにおいて、これは、グラム陰性細菌を阻害するナリジクス酸と結合した塩化リチウムであり;これらは、シュードモナス属またはプロテウス属に対して効果がない。また、オフロキサシン活性は、連鎖球菌およびブドウ球菌のいくつかの種にも存在する。アンフォテリシンBは、株に応じて静真菌性または殺真菌性であり、5-フルオロサイトシンは、殺真菌性である。1/2フレーザーの組成物中には殺菌性はない。いくつかの製品、特にチポラータソーセージには、β-D-グルコシダーゼ反応および検出を妨害する酵母が充填されている。グラム陽性球菌を阻害するアクリフラビンは、培地中のエレメントに蛍光を生じさせ、したがって細胞所見(cytograms)に対してバックグラウンド・ノイズを生じ、これらの読み込みを妨害するので、馴化培地には添加しない。本手順のために最も問題となる球菌は、β-D-グルコシド活性を有するものであり、増殖がブロス中の濃い濃度のNaClによって阻害される球菌である。グラム陽性球菌のグルコシダーゼ活性のラベリングによって生じる偽陽性の除去は、球菌に存在せず、リステリア菌で誘導性であるプロピオナートエステラーゼ活性を示すことによって達成することができる。
試料を、5〜10(w/w)倍まで選択的な補充物を伴わないブロスに希釈する。使用するための培養温度は、30℃であり、インキュベーション時間は、12hである。4時間の蘇生後に、選択的な補充物を添加し、続いて30℃で8h選択的に濃縮する。
2)免疫濃縮
反応は、磁気ビーズ(たとえば、Dynabeads(登録商標)リステリア、Dynal Biotech、2.8μm直径)を用いて製造業者の説明書に従って行ったが、この抗体は、種モノサイトゲネスに特異的ではない。
種々の抗体をビーズで使用することができる:
- ヒトのリステリア症の原因となり、かつ1型および4型抗原を発現するリステリア菌の株に特異的な、特異抗体「リステリアO抗血清ポリ血清型1,4」(BD Diagnostics Systems, item 223021)、
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生したリステリア菌に特異的な血清であって、上述した細菌は馴化ブロス中で予め培養されている血清。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-280ヒツジ抗ウサギIgG、2.8μm直径、item 112-01、Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング
a.エステラーゼ活性の検出
基質5,6-カルボキシ-ジクロロ-フルオレセイン-ジアセテート(Fluka sigma-Aldrich Chemistry SARL, item 21884)を10mMの濃度でジメチルホルムアミドに調製し、次いでPBS中に10μMに希釈する。ラベリング反応は、37℃で15分間、免疫濃縮分離工程からの上清に添加した25μlの希釈剤によって達成される。反応の間、5(6)-カルボキシ-ジクロロ-フルオレセイン-ジアセテートが微生物中に放出され、蛍光性になる。この分子の特徴は、酸性のpH範囲の場合に、緑の蛍光を発光することである(Nedergaard et al., 1990)。
このラベルは、1μMの終濃度で使用すると、その他の多くの株(サルモネラ、黄色ブドウ球菌、大腸菌、プロテウス・バルガリス、バチルス種、エルシニア・アルベイ(Yersinia alvei))と比較してリステリア菌に対して特異性を示す。本菌の特定の特徴は疑いなく、この観察は、細菌がその他のリステリア種よりも高いエステラーゼ活性を有する(より酸性の細胞内pHにおいても倍加する特徴(個人観察))という事実に関連する。フローサイトメトリーによるリステリアの検出のためにサリシンを選択する場合、濃縮培地中で使用しない点に留意されたい。
b.β-D-グルコシダーゼ活性の検出
基質フルオレセインジ-β-D-グルコピラノシドまたはペンタフルオロベンゾイルアミノフルオレセイン-ジ-β-D-グルコピラノシドを、Molecular Probesからの説明書に従って、20mMの水溶液に調製する。これを500μMで最終的に使用する前に、H2Oで4mMに希釈する。
基質がフルオレセイン-ジ-β-D-グルコピラノシドの場合には、免疫濃縮によって回収した細菌を、基質の添加前に15μLのイソプロパノールを添加し、続いて37℃で5分間短いインキュベーションをすることによって透過性にさせる。
全ての場合において、酵素反応は、37℃で1h行い、次いで直ちに4℃に置く。
c.プロピオン酸のエステラーゼ活性の検出
基質フルオレセイン-ジプロピオナートは、10mMのDMSO溶液に10mMの濃度で調製する。基質の終濃度が100μMであるように、これを試料に添加する。こうして、試料を37℃で15分間インキュベートし、次いで直ちに4℃において解析を待つ。
実施例2:サルモネラの検出
酵素カプリル酸エステラーゼを活性化するための手順、サルモネラ表面抗原の発現、およびサイトメトリーによる検出。
Daniel E. Salmon(米国の獣医)は、1885年に最初のサルモネラ株を発見した。現在までに、2213株が既知であり、そのリストは増大し続けている。サルモネラ菌は、グラム陰性、条件的嫌気性(オキシダーゼ陰性、カタラーゼ陽性、無胞子性)の細菌であり、硝酸塩を亜硝酸塩に還元し、グルコースを発酵させる。属サルモネラは、2500以上の血清型を含み、そのうちの約50は、我々の領域において真に有意である。抗原性の処方は、体細胞(O)、鞭毛(H)、またはカプセル(K/Vi)の抗原の性質に基づく。このカプセル抗原は、O抗原をマスキングし、加熱後に暴露される。O抗原は、LBSリポ多糖に対応する。いくつかの株(RまたはT形態)は、この抗原性能の全部または一部を失っていることがある。抗原Hは、相変異現象に供されており:1および2と称される2つの形態で見いだされ得る。
集団性食中毒の主因のサルモネラ症は、単独でこれらのケースの約2/3に相当する。近年、ヒトサルモネラ症の症例の数および重篤さの目ざましい増大が見られている。1980年と比較すると、いくつかの国では、過去10〜15年間で20倍の増大を経験した。伝染理論の深い調査により、大部分の症例が腸炎菌(Salmonella enteritidis)およびネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)株、またはより正確には血清型から生じることが明らかとなっている。状況は、1990年代の初めから悪化しており:多くの抗生物質に対して耐性のネズミチフス菌株が現れて、深刻な公衆衛生問題になる可能性があった。
ヒトは、多くの場合、動物起源の、生または完全に調理されていない汚染された食品(主に肉、家禽、卵、および牛乳)を消費することによってサルモネラ症にかかるが、多くのその他の食品も伝染に関係していた。病原は、一次生産物から食物連鎖を介して、または家の中で、もしくは病院などの一括の食品サービスもしくは機関における食品との混入汚染を原因として移動する。細菌は、5℃〜12℃でも、5℃以下の温度でさえも増殖する。これらは、凍結、塩、および乾燥に非常に耐容性を示す。
人から人への伝染は、先進国ではまれであるが、それでも、特に新生児の看護ユニットまたは老齢者のための施設などの施設では起こってしまう。
疫学的には、3群のサルモネラが、ヒトまたは動物宿主およびO体細胞抗原にこれらが適応する機能について分類されている:
- B群(51.8%のケース)、例えばネズミチフス菌およびパラチフスB菌(Salmonella paratyphi B)は、ヒトおよび高等霊長類のみで腸チフスを引き起こす。この群は、系統的に体細胞の抗原4並びに関与する亜種に応じて抗原1、5、12、および27を発現する株によって特徴づけられる。
- D群(19.1%のケース)は、特定の動物において疾患を引き起こすが、人ではまれである:ウシのサルモネラ・ダブリン(Salmonella dublin)、ブタの豚コレラ菌(Salmonella cholerae-suis)、および卵の腸炎菌。しかし、このような感染がヒトに接触すると、たいてい侵襲性であり、致命的なこともある。この群を含むサルモネラは、常に抗原9を発現し、亜種に応じて抗原1および12を発現する。
- C群細菌(20.3%のケース)は、抗原6および7、6および8、または8を発現する;E群(6.2%のケース)のものは、抗原3および10、3および15、1および3、または19を発現する;G群(1.2%のケース)のものは、抗原13および22、または13および23を発現する;K群のものは、抗原18を発現する;並びに、A群のパラチフスA菌(0.24%のケース)は、抗原1および2を発現する。
サルモネラの感染用量は、約100000細菌である。このような用量の摂取によって生じる症状は、関係する血清型がチフス菌およびパラチフスA菌、B菌、およびC菌であるときには腸チフス熱である(House et al., 2001)。1〜25日で変化するインキュベーション後、本疾患は、熱および鈍麻を伴ったリンパ性の敗血症期に入る前に消化性症候群(下痢、腹痛、嘔吐)を誘発する。この徴候は、大脳の向神経性内毒素のリポ多糖(LPS)の活性の結果として生じる。腸炎菌、ネズミチフス菌、豚コレラ菌、サルモネラ・ダブリン、その他などのより病原性のない血清型は、サルモネラ症と称されるあまり深刻でない食品中毒の原因となるものである。
サルモネラ症の一部を構成する病原性の腸炎菌は、グラム陽性菌の増殖を阻害し、大腸菌型、プロテウス属、およびその他のグラム陰性のものを部分的に阻害する選択培地で直接調査することができる。このための培地は、種々の組み合わせで、胆汁抽出物、デオキシコール酸のクエン酸、サルフェート、およびブリリアントグリーンを含む。
β-グルコシダーゼの試験により、サルモネラ(β-Gal-)の株と赤痢菌属(β-Gal+)のものとを区別することができる。これらの2つの細菌は、同様の培養条件を共有し、したがって共に頻繁に遭遇する。特徴的なサルモネラの特徴は、そのカプリル酸(C8エステラーゼ活性)を代謝する能力である。カプリレートエステラーゼ活性は、UV光によって刺激されると蛍光を発する4-メチルウンベリフェロンを使用する試験で正確に測定される(Humbert et al., 1989; Olsson et al., 1991)。サルモネラは、β-グルコシダーゼ陰性かつグルクロン酸陽性であるので、特定の培地には、2つの色素生産性基質の組み合わせを使用する(SM ID培地)。
1)組成
a.非選択的な濃縮基剤
5〜15g/Lのトリプトン・ペプトン、好ましい濃度10g/L;10〜30g/LのNaCl、好ましい濃度20g/L;5〜15g/Lの酵母抽出物、好ましい濃度10g/L;0.5〜3g/LのD-グルコース、好ましい濃度1g/L;5〜15g/LのNa2HPO4、好ましい濃度9.6g/L;および、0.5〜3g/LのKH2PO4、好ましい濃度1.35g/L。
トリプトン・ペプトンおよび酵母抽出物は、窒素、炭素、ビタミン、およびミネラルの供与源である。これらにより、抗原産生が可能となる。塩類Na2HPO4およびKH2PO4は、サルモネラに最適な増殖pHである7±0.2に培地を調整すること、濃縮の間に緩衝化することができる。濃い濃度のNaClの目的は、腸球菌を阻害することである。
b.蘇生補充物
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましい濃度5g/L;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましい濃度2.5g/L;および5000u/Lのカタラーゼ。
ピルビン酸ナトリウムおよびチオグリコール酸ナトリウムは、ストレスを受けた生物体の代謝の刺激に関与するように添加する(Bailey and Cox, 1992)。カタラーゼは、酸素に反応性であり、微生物に有毒であり、おそらく食品中に存在する種を除去するように作用する。培養温度は、20〜40℃の間、好ましくは35℃の範囲である。
c.カプリアートエステラーゼ活性誘導の補完
4-ニトロフェニルカプリラートは、カプリラートエステラーゼの基質であり;濃縮ブロス中にこれが存在すると、この酵素の発現の誘導およびフローサイトメトリーによるその検出が可能となる。
d.選択的な補完
グラム陽性菌の増殖を阻害するための、1〜10mg/Lのブリリアントグリーン、好ましい濃度5mg/L;および、特に大腸菌の発生を阻害するための、1g/Lのスルファピリジン。
これらの補完では、培地中の強い自己蛍光並びに細菌中の瘡蓋の形成(屈折体:refractive bodies)の原因となる伝統的に使用される補完(例えばタウロコール酸ナトリウム、またはその他胆汁の塩類、フェノールレッド、クエン酸酸化鉄)とは対照的に、自己蛍光を生じない。誘導補助剤、カプリラートエステラーゼ活性の補助剤、および選択的補助剤の存在下において、培養温度は、20〜40℃、好ましくは35℃である。これらの補助剤の存在下でのインキュベーション期間は、要求される検出限界の関数として、6〜15時間である。
2)免疫濃縮
反応は、磁気ビーズ(たとえば、Dynabeads(登録商標)サルモネラ、2.8μm、Dynal Biotech)を用いて製造業者の説明書に従って行った。
種々の抗体をビーズで使用することができる:
- 直接のラベリングのためのサルモネラに特異的な商業的に入手可能な抗体(たとえばBD Diagnostic Systems, item 2302-50)。この抗体は、抗原1、4、5、および12に対して向けられており、D群のサルモネラを検出することができる。
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生したサルモネラに特異的な血清であって、上述した細菌は馴化ブロス中で予め培養した血清。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-280ヒツジ抗ウサギIgG、2.8μm直径、item 112-01、Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング:カプリアートエステラーゼ活性の検出
好んで使用される基質は、フルオレセインジカプリラートである。原液は、10〜400μMの濃度のアセトン溶液に調製する。使用する終濃度は、1〜40μM、好ましくは10μMである。基質の存在下において、好ましくは37℃で30分〜1時間インキュベーションを行い、次いで微生物を直ちに4℃に置く。
実施例3:黄色ブドウ球菌の特異的な検出
酵素ホスファターゼを活性化するための手順、黄色ブドウ球菌の表面抗原の発現、およびフローサイトメトリーによる検出。
黄色ブドウ球菌は、ミクロコッカス科ファミリーのメンバーである。静止した、非芽胞形成性の、グラム陽性であり、0.8〜1μmの間の範囲の平均径を有する。その呼吸代謝は、発酵性である。これは、カタラーゼ陽性で、その株の大部分について凝固酵素陽性である。敗血症、結膜炎、心内膜炎、および骨髄炎などの多くの疾患の原因となる(Sheagren J. N., 1984)。
プロテインAおよび黄色ブドウ球菌の細胞壁の特異的な成分は、エキソポリサッカライド誘導培地で増殖するときには、マスキングされている。これらの多糖体は、カプセルを形成し、約90%の黄色ブドウ球菌株によって産生される。11種のカプセル血清型が記載されているが、単離される大部分の株は、血清型5および8に属する(Arbeit et al., 1984; Sompolinsky et al., 1985)。
黄色ブドウ球菌の血清型CP5およびCP8の発現は、主に環境条件および細菌増殖条件による影響をうける。CP5の産生は、高レベルの酵母抽出物によって阻害される。Dassy et al., (1991)、およびOuyang et al., (1999)は、CP8マイクロカプセルの産生に対しても同じ酵母抽出物の阻害効果を示した。
黄色ブドウ球菌に対して産生される抗体は、カプセルのものまたは膜のものであってもよい。これらの細菌の免疫学的な検出のためには、これらの2つのタイプの抗体の混合物を使用すること(Pastorex Staph Plus test, Biorad試験のためになされているように)、または抗原-抗体認識反応を続ける前にエキソポリサッカライド・カプセルの産生を防止することが必要とされる。これは、本発明者らが、多糖体カプセルの生産を阻害する蘇生組成物に焦点をしぼって、開発のために選択した第2のストラテジーである。
1)組成
a.非選択的な濃縮基剤
肉ペプトン:好ましい濃度8g/L;カゼイン・ペプトン:好ましい濃度2g/L;酵母抽出物:好ましい濃度10g/L;肉抽出物:好ましい濃度5g/L。肉およびカゼインのペプトン、並びに酵母および肉の抽出物は、窒素、炭素、ビタミン、およびミネラルの供与源である。黄色ブドウ球菌の増殖およびカプセル形成の阻害を可能にする。
b.組成補助剤
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましい濃度5g/L;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましい濃度2.5g/L;および5000u/Lのカタラーゼ。
ピルビン酸ナトリウムおよびチオグリコール酸ナトリウムは、ストレスを受けた生物体の代謝の刺激に関与するように添加する(Bailey and Cox, 1992)。カタラーゼは、酸素に反応性であり、微生物に有毒であり、おそらく食品中に存在する種を除去するように作用する。
c.アルカリホスファターゼ活性阻害の補完
0.3%の無機ホスフェート
ホスファターゼ活性は、細菌の腸内毒素原性の能力と関係する活性のうちの1つであり、従って黄色ブドウ球菌検出について指示する。
アルカリホスファターゼ活性は、黄色ブドウ球菌において構成的である(Soro et al., 1990)。しかし、これは、非黄色ブドウ球菌のいくつかの株のホスフェートによって阻害されるので、培地にリン酸イオンを添加することは有益である(Soro et al., 1990)。
d.選択的な補足
12g/Lのグリシン;5g/LのLiCl;および、0.05g/Lのデフェロキサミン。
塩化リチウムは、グラム陰性菌の阻害剤である。グリシンは、グラム陽性菌の阻害剤であり、ブドウ球菌の増殖を刺激する。デフェロキサミンは、ホスファターゼ活性を有する黄色ブドウ球菌以外のブドウ球菌のみの表皮ブドウ球菌の増殖を阻害する。
2)免疫濃縮
種々の抗体をビーズ上で使用することができる。
- 膜抗原と抗体を直接結合するための、黄色ブドウ球菌に特異的な商業的に入手可能な血清(item 50-L030, AGROBTO)、
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生した黄色ブドウ球菌に特異的な抗体であって、上述した細菌は馴化ブロス中で予め培養されている抗体。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-280ヒツジ抗ウサギIgG、2.8μm直径、item 112-01、Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング
a.アルカリホスファターゼ活性の検出
基質フルオレセイン-ジホスフェート(item F-2999, Molecular Probes)により、アルカリホスファターゼ活性を検出することができる。これは、100mMのpH8.0のトリス-HClで10mMの濃度に溶解し、次いでPBS溶液に1mMに希釈することによって調製される。ラベリング反応は、25μlの希釈剤プラス免疫濃縮分離工程からの上静に添加した125μlのPBSで、37℃で15分間で達成される。反応の間に、フルオレセインが放出されて、蛍光性になる(励起/発光490/514nm)。
このラベルは、ブドウ球菌のいくつかの種(黄色ブドウ球菌および表皮ブドウ球菌)に、ミクロコッカス・ルテウス(Micrococcus luteus)に、大腸菌に、および連鎖球菌のいくつかの種に関して特異性を示す。ブロスおよび免疫濃縮の組み合わせにより、蛍光ラベリングに陽性の感受性の株を除去することができる。デフェロキサミンは、ブドウ球菌表皮の増殖を阻害する。
実施例4:大腸菌の検出
酵素グルクロニダーゼを活性化するための手順、大腸菌表面抗原の発現、およびサイトメトリーによる検出。
Thomas Escherichは、1855年にこの細菌を発見した。腸内細菌科ファミリーのメンバー、大腸菌は、単一の種だけが見いだされている細菌属であるが;1000以上の抗原性タイプがある。これらの血清型は、これらのO体細胞(171)、Kカプセル(80)、およびH鞭毛(56)抗原に従って定義される。さらに、K抗原は、タイプA、B、およびLに再分類される。タイプBは、乳児下痢症と関係する株のみ見いだされる。
どちらかと言えば短く(2〜3μm×0.7μm)、これらは単独で、一対で、またはまれではあるがクラスターで見いだされる。これらは、球菌もしくは桿菌の形態で、または長期の培養(older cultures)では糸状の形態であり得る。これらの周毛の移動度は、わずかであるか、またはたとえば血清型O111の場合には存在しない。これらは、非常にpH変化に許容性であるので(最適pHは、7.5である)、これらを培養することは非常に容易である。増殖のための至適温度は、37℃であるが、これらは、15℃〜45℃の間で増殖し、5℃でも増殖するであろう。これらは、熱に非常に耐性であり:45℃でもインキュベートされ、これらは、グルコース、マンニトール、およびラクトースを発酵して大量にガスを生じる。これらは、酸性および凍結に抵抗性である。これらは、抗生物質に比較的感受性のままであり、全ての腸内細菌のように、これらは、硝酸塩を亜硝酸塩に還元する。これらは、グルコースおよびラクトース、並びにときどきサッカロースおよびサリシンを発酵させる。ほとんどは、リジンデカルボキシラーゼ活性を有する。
大腸菌は、ヒトを含む全ての動物の一般的な腸管内フローラ細菌である。これは、腸の共生生物であり、好気的腸管内フローラの80%を表す。細菌は、糞便物中にも見いだされる。そこから、これが土壌および水を介して自然に広がる。環境中のその存在は、常に糞便汚染の合図となる。比色試験は、水中にこれが存在することを同定するように設計されている。
大腸菌は、主に生または十分に調理されていない肉(ウシ、家禽)、並びに動物およびヒト起源の糞便物中に見いだされる。肉を粉砕する操作は、この細菌による汚染の原因となることが多い。通常、大腸菌の主要な役割は、病害菌の抑制および多数のビタミンの合成の促進にあり、少数の大腸菌株のみについて、ヒト感染症を引き起こすことができる。
大腸菌は、これらの病原性に従っていくつかの群またはパソバールに分類されている。この病原性は、通常、種々の細胞受容体に付着する能力に基づいている。これらのパソバールに属する大腸菌は、以下によって血清学的に区別される:
- O体細胞の抗原:180の多様性があり、そのうちの約30は、I型EPBC(O26、O55、O86、O111、O119、O125〜O128、O142、その他)、II型EPEC(O18、O44、O112、O114、その他)、EIEC(O28、O29、O124、O136、O143、O152、その他)、ETEC(O6、O8、O15、O20、O25、その他)、およびEHEC(O26、O113、O121、O145、O157、その他)の病原性株で頻繁に遭遇され、
- 多糖体AもしくはB性質(12の有意なEPECのBタイプ)の、またはタンパク質L性質(線毛、特にCFA抗原)のKカプセル抗原、
- EHECに重要であるH鞭毛抗原、そのうちの最も一般的な血清型はO157:H7である。
大部分の病原性株は、特定のOxKyHzタイプ血清型によって特徴づけられる。
大腸菌が急性下痢症の原因であるときは、4つの病原型:腸管病原性(EPEC)、腸侵入性(enteroinvasive:EIEC)、腸管出血性(EHEC)、および腸内毒素原性(ETEC)に従って分類することができる。本株は、これらがエンテロトキシン(腸細胞に対するその作用は、腸管粘膜によって通常提供される吸収機能を崩壊させること)を産生する能力によって特徴づけられる。これらの微生物は、挽き肉などの特定の食品に、およびこれらが糞便汚染を示す水に存在し得る。
これらが腸の粘膜を通過する場合(腸壁病変)、これらは、病原性となり得るし、尿および胆汁の感染症、コリバシロース(colibacilloses)と呼ばれる生殖感染症、および非常にまれではあるが敗血症に至ることがある。これは、通性病原体として作用する。
1)組成
a.非選択的な濃縮基剤
10〜30g/Lのトリプトン・ペプトン、好ましい濃度20g/L;5〜15g/Lの酵母抽出物、好ましい濃度10g/L;1〜10g/LのNaCl、好ましい濃度5g/L;1〜10g/LのD-ラクトース、好ましい濃度5g/L;5〜15g/LのNa2HPO4、好ましい濃度9.6g/L、0.5〜3g/LのKH2PO4、好ましい濃度1.35g/L。
トリプトン・ペプトンおよび酵母抽出物は、窒素、炭素、ビタミン、およびミネラルの供与源である。これらにより、抗原産生が可能となる。塩類Na2HPO4およびKH2PO4は、培地を緩衝化する。
b.蘇生の補完
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましい濃度5g/L;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましい濃度2.5g/L;および5000u/Lのカタラーゼ。
ピルビン酸ナトリウムおよびチオグリコール酸ナトリウムは、ストレスを受けた生物体の代謝の刺激に関与するように添加する(Bailey and Cox, 1992)。カタラーゼは、酸素に反応性であり、微生物に有毒であり、おそらく食品中に存在する種を除去するように作用する。
c.グルクロニダーゼ活性誘導の補完
4-ニトロフェニル-β-D-グルクロニドは、グルクロニダーゼの基質であり;馴化培地中にこれが存在すると、この酵素の発現を誘導およびフローサイトメトリーによるその検出ができる。これを0.5〜5mMの範囲、好ましくは最終1mMの濃度の条件培地に添加する。
d.選択的な補完
0.5〜5g/Lの胆汁の塩類、好ましくは1.5g/L。
これらは、グラム細菌、特に胞子形成性の細菌および糞便の連鎖球菌の発生を阻害するため、および大腸菌の増殖を刺激するために用いる。グルクロニダーゼ活性を誘導するための補助剤および選択的な補助剤の存在下におけるインキュベーション温度は、20〜50℃、好ましくは37℃である。
これらの補助剤の存在下におけるインキュベーション期間は、要求される検出限界の関数として、6〜15時間である。
2)免疫濃縮
種々の抗体をビーズと共に使用し、および結合することができる:
- 直接のラベリングのための大腸菌に特異的な商業的に入手可能な抗体、
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生した大腸菌に特異的な抗体であって、上述した細菌は馴化ブロス中で予め培養されている抗体。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-280ヒツジ抗ウサギIgG, 2.8μm直径, item 112-01, Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング:グルクロニダーゼ活性の検出
使用した基質は、フルオレセイン-ジ-β-D-グルクロン酸が好ましく、およびさらにより好ましくは、ペンタフルオロベンゾイルアミノ-フルオレセイン-ジ-β-D-グルクロン酸である。原液は水中で10mMの濃度に調製する。使用液はH2O中で2mMに調製する。使用する終濃度は、50〜500μM、好ましくは160μMである。
基質の存在下でのインキュベーションは、好ましくは37℃で30分〜1時間行う。
基質がフルオレセイン-ジ-β-D-グルクロン酸である場合には、細菌は、37℃で5分間15μLのイソプロパノールを添加することによって一時的に透過性にさせる。
全ての場合において、次いで蛍光微生物を解析前に直ちに4℃におく。
実施例5:パラ結核菌の検出
酵素パルミタートエステラーゼを活性化するための手順、パラ結核菌の表面抗原の発現、およびフローサイトメトリーによる検出。
パラ結核菌は、0.5〜1.5μmで測定されるアルコール抵抗性のグラム陽性細菌である。これは、Herroldの卵黄培地(HEYM)上に粗く白いコロニーを形成する。これは、非常にゆっくり発生する微生物であり:3または4か月の培養後に、固形培地上で増殖したコロニーが見える。栄養性補助剤が存在しても、その増殖速度は増大しない(Cocito et al., 1994)。
放線菌は、特に物理的および化学的な因子に抵抗性である。パラ結核菌は、明らかにこのファミリーにおいて最も抵抗性の細菌のうちの1つであり、これが環境において長い間生存する能力を説明する。いくつかの因子:乾燥、直射日光暴露、7.0を超えるpH、および鉄の乏しい土壌は、環境におけるその生残時間を減少させる可能性が高い。
パラ結核菌は、系統発生的に同じファミリーに属するその他の種に関連しており:ミコバクテリウム・アヴィウム・アヴィウム(M. avium avium)と99%を超えるDNA相同性を示す。従って、この強い遺伝的相同性は、多数の共通抗原に翻訳される。これは、直接の免疫学的試験を使用してパラ結核菌の株を特異的に検出するためには、些細な問題でない。
細菌パラ結核菌を検出するための現在の解析実験技術のための基礎を形成する3つの技術:血清学、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法、および糞便の培養がある。
血清学的な解析は、抗パラ結核菌抗体を検出するための間接的な手段であり;24時間で結果を得ることができるが、抗放線菌抗体に対して向けられた特異的な抗原が存在しないと、これらの試験は糞便の培養(37%)よりも感受性が低くなってしまう。
PCR技術は、直接的で、迅速で(24時間)、高感度な分析であるが、生きているものから死んでいる細菌を測定すること、または区別することはできない。これは、滅菌された食品の解析が要求されるときには、重要な問題である。実際に、本問題は、死んだ細菌から生じるDNAによって有意なストレスを受けた製品に残り得る。従って、DNA検査法では、その結果に偽陽性を生じる。
糞便の培養は、感受性が高く、信頼できるが、非常に長い手順で:結果は3〜4か月で得られる。
下記に示したプロトコルには、ウシ糞便を使用する分析法を記載してあり、短い期間(5〜7日)内で、パラ結核菌の存在およびその定量を決定することができる。
加えて、糞便に存在する病原細菌の量は、感染サイクルの間に広く変化し;また、検出感度を改善するために、特にパラ結核菌感染の発症の初期の間に、細菌の蘇生/濃縮工程が導入されている。
1)組成
a.非選択的な濃縮基剤
37g/Lのブレインハートインフュージョン;2.7%のグリセリン、2g/Lのアスパラギン;0.1%のツウィーン80;2mlのミコバクチンJ(Synbiotics Corporation, item ACME)、および10%のウシ胎児血清(FCS, Invitrogen)。この馴化培地は、一方ではストレスを与えられ、または代謝活性が減少した細菌を蘇生させ、他方では選択的に培地中のパラ結核菌の増殖を支持することができる標品である。
b.蘇生補助剤
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましい濃度5g/L;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましい濃度2.5g/L;および、5000u/Lのカタラーゼ。
ピルビン酸ナトリウムおよびチオグリコール酸ナトリウムは、ストレスを受けた生物体の代謝の刺激に関与するように添加する(Bailey and Cox, 1992)。カタラーゼは、酸素に反応性であり、微生物に有毒であり、おそらく食品中に存在する種を除去するように作用する。
c.選択的な補完
50mg/Lのナリジクス酸;50mg/Lのバンコマイシン。
d.誘導補完
0.5〜5mMの濃度、好ましくは2mMの濃度の4-ニトロフェニル-パルミタート。
酵素パルミタートエステラーゼは、パラ結核菌において誘導性である。4-ニトロフェニル-パルミタートは、この酵素の基質である。馴化ブロスにこれを添加すると、この酵素の発現を誘導し、フローサイトメトリーによってその検出が可能になる。
ウシ糞便に存在するパラ結核菌の細菌は、これらは有意な感染能を有するものの、適切な培地中で迅速に発生させるためには、大くの場合において適当でない。これらの非常に遅い増殖の原因は、環境ストレスまたは減少した代謝活性である。MCD8培地に使用されるピルビン酸ナトリウムは、蘇生性質を有する(クレブス回路の作用による可能性が高い)。加えて、脂肪酸、特にパルミチン酸およびオレイン酸(ツウィーン80)に豊富な培地が微生物および特にパラ結核菌の発生を支持するものと理解される。ミコバクチンJは、Fe2+イオンのキレート剤として作用すると共に、この必須なイオンを放線菌の増殖のために提供するのを助ける。最後に、パラ結核菌の発生は、有毒な過酸化水素(H2O2)分子の放出によって、常に伴われる。カタラーゼは、培地に存在し、これらの細胞代謝産物を除去することができる。培地に添加される2つの広いスペクトルの抗生物質は、糞便に初めに存在するその他の菌種の発生を制限することができる。馴化培地中の濃縮期は、最小限の期間または5日間が推奨され;7日のインキュベーション後に非常に良好な結果が得られる。
2)免疫濃縮
種々の抗体をビーズと共に使用し、および結合することができる:
- 直接のラベリングのためのパラ結核菌に特異的な商業的に入手可能な抗体(Biodesign International)、
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生したパラ結核菌に特異的な抗体であって、上述した細菌は、馴化ブロス中で予め培養されている抗体。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-450ヤギ抗マウスIgG, 4.5μm直径, Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング
磁気免疫濃縮の工程の後、パラ結核菌を、その全体の酵素活性に特異的な蛍光色素によって明らかにする。このラベリングにより、潜在的に感染性および有毒である生細菌を示すことができる。
a.パルミタート・エステラーゼ活性の検出
好んで使用される基質は、フルオレセイン-ジ-パルミタートである。
原液は、10〜400mMの濃度でアセトン溶液に調製する。使用する終濃度は、1〜40μM、好ましくは10μMである。基質の存在下でのインキュベーションは、好ましくは37℃で30分〜1時間行う。次いで、蛍光微生物を解析の前に4℃に直ちに置く。
実施例6:レジオネラ・ニューモフィラ菌の検出
レジオネラは、非芽胞形成性の、厳しい好気的な、グラム陰性細菌であり、0.2〜0.5μmで測定される。感染した組織中で球杆菌の形態であり、人工の培地では、糸状の形態で、または灰色がかった多型性のコロニーに存在する。属レジオネラは、現在43種および64の血清型を含む。これらの自然生息地は、水であり、これらは現在アメーバの細胞内寄生体として認識されている。ヒトの病態(在郷軍人病)の原因である、レジオネラ・ニューモフィラ1は、最も一般的な病理学的血清型(80%のケース)である。
レジオネラの増殖を支持する因子は、水温、バイオフィルムの存在、アメーバの存在、および水停滞である。
レジオネラは、グラム陰性細菌にとって普通の分枝型の脂肪酸がリッチなことによって特に特徴づけられる。その発生のためには、L-システインおよびピロリン酸第二鉄が必要であり、これは必須の成長因子であるが、糖を加水分解することはなく、および血液寒天培地で増殖しない。最後に、これは、加熱処理および強酸(100℃で10分間;0.2M HCl)に抵抗性である。
人工培地では、レジオネラのインキュベーションは、36℃で10日間、3、7、および10日にリーディングして行われ;その増殖は、2.5%のCO2によって増強される。
レジオネラの同定は、2つの異なる方法で行うことができる:ラテックス免疫凝集試験によるか、またはポリクローナルもしくはモノクローナル抗体を使用する免疫蛍光による直接の調査;または、選択培地で培養すること。直接の調査は、高度に特異的であるという利点を有し、したがって正確に血清型を同定することができるが;しかし、この方法は、あまり感受性が高くなく、結果を得るためには最低10000細菌/mLを必要とする。従って、これらの技術は、選択培地での培養に続いて種および血清型を同定するために使用されている。
選択的なアガロース培地での培養は、比較的感受性が高い(50 CFU/mLの最小限の検出限界)という利点を有するが、レジオネラが存在を推定できるだけである。この技術は、必然的に、直接の調査(直接の免疫蛍光またはラテックスビーズ免疫凝集)によるか、または分子生物学技術(PCR)によって完了しなければならない。従って、これらの2つの技術は、否定的結果を得る前に、長い、10日間が必要にされるという重大な不都合を有する。
1)組成
a.非選択的な濃縮塩基
10g/Lの酵母抽出物;10g/LのACES;1g/Lのα-ケトグルタル酸;4g/Lの活性炭;pH 6.9±0.2;0.4g/LのL-システイン;0.25g/Lのピロリン酸第二鉄。
b.蘇生補助剤
1〜10g/Lのピルビン酸ナトリウム、好ましくは5g/Lの濃度;0.5〜5g/Lのチオグリコール酸ナトリウム、好ましくは2.5g/Lの濃度;および、5000u/Lのカタラーゼ。
c.選択的な補完
5mg/LのポリミキシンB;2mg/Lの塩酸バンコマイシン;および、16mg/Lのシクロヘキシミド。
レジオネラの馴化培地式は、Pine et al., (1979)によって記載されている成分に基づいており;酵母抽出物、ACES緩衝液、グリシン、およびL-システインは、レジオネラの発生に必須の成長因子、無機塩類、およびアミノ酸を提供する古典的な培地成分であり;α-ケトグルタル酸は、強力な細菌の成長化因子であることが既知である。
最後に、その増殖期間の間に、レジオネラ・ニューモフィラは、大量のフリーラジカルを産生し、その発生には不適合であり、したがって活性炭により、これらの有毒な分子を除去することができる。馴化培地でのインキュベーション期間は、24〜72時間、好ましくは48時間であり、20〜50℃の間、好ましくは約37℃の範囲のインキュベーション温度である。
2)免疫濃縮
種々の抗体をビーズと共に使用し、結合することができる:
- 直接のラベリングのためのレジオネラ・ニューモフィラに特異的な商業的に入手可能な抗体(Abcam, UK)、
- 不活性細菌をウサギに接種することによって発生したレジオネラ・ニューモフィラに特異的な抗体であって、上述した細菌は、馴化ブロス中で予め培養されている抗体。
この工程は、ビーズに結合されていない一次抗体(前述の2つのうちの1つ)の存在下において最初に反応し、次いで一次抗体を認識する二次抗体を被覆したビーズ(たとえば、Dynabeads M-450ヤギ抗マウスIgG, 4.5μm直径, Dynal Biotech)での免疫濃縮を行うことによって、間接的に行うことができる。
3)酵素によるラベリング
200mMのローダミン123。
ローダミン123は、膜電位蛍光ラベルである。膜電位の変化により、細胞のこの蛍光色素のより弱い取り込みを生じる。このプローブの分布は、10000の細胞質のコンパートメントの細胞の外面にある1単位である。取り込み様式と連動して(電位依存的)、この細胞特異性は、発光された蛍光が全体の細胞活性を反映することを保証する。
ローダミン123(馴化培地の成分)により、レジオネラの増殖の間に微生物に取り込まれ、633nmの最適の発光波長を有する蛍光細菌を得ることができる。
加えて、広いスペクトルの抗生物質を添加することにより、黄色ブドウ球菌または緑膿菌などのレジオネラに付随することが多い細による試料汚染の可能性を除去することができる。これらの、膜電位を分離することによって作用する抗生物質は、ローダミン123ラベルを誘導するか、または誘導しない。
参照文献
Figure 2006500940
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Claims (20)

  1. 以下の工程を含む、試料中の微生物を検出して計数するための方法:
    a)試料中の調査される微生物を選択的に濃縮する工程;
    b)上述した微生物を馴化する工程;
    c)馴化した微生物を免疫磁気的(immunomagnetically)に濃縮する工程;
    d)濃縮された微生物を蛍光でラベルする工程;および、
    e)蛍光を検出し、解析する工程。
  2. 濃縮工程が以下を含む組成物中で行われる、請求項1記載の方法:
    - 1〜20g/Lの間、好ましくは1〜10g/Lの間、およびより好ましくは4〜6g/Lの間の範囲の濃度のピルビン酸ナトリウム
    - 0.5〜5g/Lの間、好ましくは0.5〜3g/Lの間、およびさらにより好ましくは約2g/Lの範囲の濃度のチオ硫酸ナトリウム
    - 500〜20000u/Lの間、好ましくは2000〜8000u/Lの間、およびさらにより好ましくは約5000u/Lの範囲の濃度のカタラーゼ。
  3. 上述した組成物が、加えて少なくとも1つの抗生物質を含む、請求項2記載の方法。
  4. 馴化工程が、調査される微生物に特異的な少なくとも1つの酵素活性の誘導工程であり、上述した酵素または酵素群に特異的な少なくとも1つの非蛍光性基質を微生物濃縮培地に添加することを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 工程a)およびb)を同時に行うことができる、請求項4記載の方法。
  6. 工程c)を工程b)の前に行うことができるか、または工程c)を工程d)の後に行うことができる、請求項4または5記載の方法。
  7. 馴化工程が、調査される微生物がグラム陽性菌である場合には、調査される微生物に特徴的な少なくとも1つの表面抗原の誘導工程であって、5〜50g/Lの間、好ましくは10〜20g/Lの間、およびさらにより好ましくは約10g/Lの範囲の濃度で微生物の濃縮培地に酵母抽出物を添加することを含む誘導工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  8. 免疫磁気濃縮工程が以下の工程を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法:
    a)馴化培地中に存在する調査される微生物を、微生物に特異的な抗原に対して向けられた抗体(上述した抗体は、磁気ビーズに結合されている)と接触して配置する工程;
    b)ビーズ-抗体-微生物の複合体を培地から分離する工程;
    c)微生物を残りの複合体から分離する工程。
  9. 磁気ビーズに結合された抗体が、それ自体が調査される微生物に特異的な抗原に対して向けられた抗体に向けられている、請求項8記載の方法。
  10. 磁気ビーズが、1〜20μmの間、好ましくは2〜8μmの間の範囲の直径を有する、請求項8または9記載の方法。
  11. 調査される微生物の蛍光ラベリングが、上述した微生物を含む培地に、示される酵素活性に特異的な部分および1つのラベル部分を含む少なくとも1つの基質を添加することによって行われる、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. ラベル部分が、キサンテン、アクリジン、フィコビリンタンパク質、シアニン、およびエスクリンを含む群から選択される488nmで励起される蛍光発生ラベルから成る、請求項11記載の方法。
  13. 示される酵素活性に特異的な基質部分が、脂肪酸、単糖、ホスフェート、および/またはサルフェートから選択される、請求項11または12記載の方法。
  14. 微生物の計数を可能にする蛍光の検出および解析が、フローサイトメトリー、濾過サイトメトリー、および蛍光顕微鏡観察を含む群から選択される技術によって行われる、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 請求項1において定義した工程a)、b)、c)、d)、およびe)が、解析する試料のための濾過工程より前に行われる、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 濾過が、その空隙率が20〜150ミクロンの間、好ましくは30〜100ミクロンの間、およびさらにより好ましくは約63ミクロンの範囲であるフィルターによって行われる、請求項15記載の方法。
  17. 濾過が、0.2〜10μmの間、好ましくは0.2〜5μmの間、およびさらに好ましくは0.2〜0.5μmの間の範囲の空隙率を示す膜上で行われる、請求項15記載の方法。
  18. 以下を含む、試料中の調査される微生物のための選択濃縮培地:
    - 上述した微生物の増殖を可能にする栄養素組成物、および、
    - 上述した微生物のための選択的な蘇生組成物であって:
    - 1〜20g/Lの間、好ましくは1〜10g/L、およびより好ましくは4〜6g/Lの間の範囲の濃度のピルビン酸ナトリウム、
    - 0.5〜5g/Lの間、好ましくは0.5〜3g/Lの間、およびさらにより好ましくは約2g/Lの範囲の濃度のチオ硫酸ナトリウム、
    - 500〜20000u/Lの間、好ましくは2000〜8000u/Lの間、およびさらにより好ましくは約5000u/Lの範囲の濃度のカタラーゼを含む蘇生組成物。
  19. 少なくとも1つの抗菌薬をさらに含む、請求項18記載の濃縮培地。
  20. 請求項1〜17のいずれか1項記載の微生物を検出し、計数する方法を実行するための以下を含むキット:
    - 液体もしくは脱水形態の請求項18または19記載の濃縮培地、約63μmの空隙率を示す全表面フィルターに沿って並べられたプラスチック袋、
    - 請求項8において定義した磁気ビーズ、
    - 凍結乾燥した形態の、請求項11において定義した1つまたはいくつかの基質、
    - 適切な溶媒。
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