JP2006353033A - 駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法 - Google Patents

駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 バッテリの性能をより十分に発揮させる。
【解決手段】 駆動輪に動力を出力可能なモータと、モータと電力のやりとりが可能なバッテリとを備える電気自動車において、電池温度Tbとバッテリの残容量SOCとに基づいて設定されるバッテリの仮入出力制限Wintmp,Wouttmpとモータのトルク指令(前回Tm*)とモータからの出力トルクTmとに基づいてバッテリの入出力制限Win,Woutを設定し(S120〜S210)、この入出力制限Win,Woutの範囲内でモータを駆動する(S220〜S240)。これにより、バッテリの入出力制限Win,Woutをより適正に設定でき、バッテリへの過大な電力の入出力を抑制することができる。この結果、バッテリの性能をより十分に発揮させることができると共にバッテリの劣化を抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法に関する。
従来、この種の駆動装置としては、駆動軸に動力を出力可能なモータと、モータと電力のやりとりが可能なバッテリとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、バッテリの残容量とバッテリ温度とに基づいて設定されるバッテリの入出力制限の範囲内でモータを制御することにより、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制している。
2002−337573号公報
上述の駆動装置では、バッテリの残容量とバッテリ温度とに基づいて設定されるバッテリの入出力制限の範囲内でモータを制御しているものの、モータの応答遅れやセンシング遅れなどによりモータから出力すべきトルク指令とモータから出力されるトルクとの間にズレを生じ、このズレによってバッテリの入出力制限を超えた電力がバッテリに入出力されてしまう場合が生じる。バッテリの入出力制限を超えた電力がバッテリに頻繁に入出力されると、バッテリの劣化を促進させてしまう。これに対してバッテリの入出力制限を予め狭めることも考えられるが、この場合、バッテリの性能を十分に発揮させることができない。
本発明の駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法は、二次電池などの蓄電装置の性能をより十分に発揮させることを目的の一つとする。また、本発明の駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法は、二次電池などの蓄電装置に過大な電力が入出力されるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明の駆動装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置、駆動装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
駆動軸に動力を出力可能な電動機を備える駆動装置であって、
前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
前記電動機から出力すべきトルク指令を設定するトルク指令設定手段と、
前記電動機から出力されたトルクを検出するトルク検出手段と、
前記蓄電手段の状態と前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとに基づいて前記蓄電手段の上下限制限を設定する上下限制限設定手段と、
前記設定された上下限制限の範囲内で前記設定されたトルク指令により前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、蓄電手段の状態と電動機から出力すべきトルク指令と電動機から出力されたトルクとに基づいて蓄電手段の上下限制限を設定し、設定した上下限制限の範囲内でトルク指令により電動機が駆動されるよう電動機を制御する。即ち、蓄電手段の状態と電動機から出力すべきトルク指令と電動機から出力されたトルクとに基づく蓄電手段の上下限制限の範囲内で電動機を駆動するのである。この結果、蓄電手段の上下限制限をより適正に設定することができ、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる。これにより、蓄電手段の性能をより十分に発揮させることができると共に蓄電手段の劣化を抑制することができる。
こうした本発明の駆動装置において、前記上下限制限設定手段は、前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段の仮上下限制限を設定すると共に前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差に基づいて補正値を設定し、該設定した蓄電手段の仮上下限制限と該設定した補正値とに基づいて該蓄電手段の上下限制限を設定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記上下限制限設定手段は、前記蓄電手段から放電可能な電力量としての蓄電状態と該蓄電手段の温度とに基づいて該蓄電手段の仮上下限制限を設定する手段であるものとすることもできる。また、前記上下限制限設定手段は前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差に対して所定周波数未満の成分を抑制させることにより前記補正値を設定する手段であるものとすることもできるし、前記電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記上下限制限設定手段は前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差と前記検出された電動機の回転数とに基づいて前記補正値を設定する手段であるものとすることもできる。これらの場合、補正値をより適正に設定することができる。
また、本発明の駆動装置において、前記トルク検出手段は、前記電動機に印加される電流値に基づいて前記電動機から出力されたトルクを検出する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電動機から出力されたトルクをより適正に検出することができ、これにより、蓄電手段の上下限制限をより適正に設定することができる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力可能な電動機を備える駆動装置であって、前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、前記電動機から出力すべきトルク指令を設定するトルク指令設定手段と、前記電動機から出力されたトルクを検出するトルク検出手段と、前記蓄電手段の状態と前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとに基づいて前記蓄電手段の上下限制限を設定する上下限制限設定手段と、前記設定された上下限制限の範囲内で前記設定されたトルク指令により前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、を備える駆動装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなることを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置を搭載するから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる効果や蓄電手段の性能をより十分に発揮させることができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の動力出力装置は、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、燃料の供給を受けて発電可能な発電手段と、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置と、前記駆動軸に出力すべき要求トルクを設定する要求トルク設定手段と、を備え、前記蓄電手段は前記発電手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な手段であり、前記トルク指令設定手段は前記設定された要求トルクに基づいて前記電動機から出力すべきトルク指令を設定する手段であり、前記制御手段は前記設定された上下限制限の範囲内で前記設定されたトルク指令により前記電動機が駆動されると共に前記設定された要求トルクに基づくトルクが前記駆動軸に出力されるよう前記発電手段と該電動機とを制御する手段であることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置を搭載するから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる効果や蓄電手段の性能をより十分に発揮させることができる効果などと同様の効果を奏することができる。もとより、要求トルクに基づくトルクを駆動軸に出力することができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記発電手段は、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、を備える手段であるものとすることもできるし、燃料電池であるものとすることもできる。
本発明の駆動装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
(a)前記蓄電手段の状態と前記電動機から出力すべきトルク指令と前記電動機から出力されたトルクとに基づいて前記蓄電手段の上下限制限を設定し、
(b)前記設定された上下限制限の範囲内で前記トルク指令により前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する
ことを要旨とする。
この本発明の駆動装置の制御方法によれば、蓄電手段の状態と電動機から出力すべきトルク指令と電動機から出力されたトルクとに基づいて蓄電手段の上下限制限を設定し、設定した上下限制限の範囲内でトルク指令により電動機が駆動されるよう電動機を制御する。即ち、蓄電手段の状態と電動機から出力すべきトルク指令と電動機から出力されたトルクとに基づく蓄電手段の上下限制限の範囲内で電動機を駆動するのである。この結果、蓄電手段の上下限制限をより適正に設定でき、蓄電手段に過大な電力が入出力されるのを抑制することができる。これにより、蓄電手段の性能をより十分に発揮させることができると共に蓄電手段の劣化を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である駆動装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、駆動輪30a,30bにデファレンシャルギヤ31を介して連結された駆動軸32に動力を入出力可能なモータ22と、モータ22を駆動するインバータ24を介してモータ22と電力のやりとりを行なうバッテリ26と、車両全体をコントロールする電子制御ユニット40とを備える。
モータ22は、外周面に永久磁石が貼り付けられたロータと、三相コイルが巻回されたステータとを備えるPM型の同期発電電動機として構成されている。インバータ24は、6つのスイッチング素子により構成されており、バッテリ26から供給される直流電力を擬似的な三相交流電力に変換してモータ22に供給する。
電子制御ユニット40は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU42の他に処理プログラムを記憶するROM44と、データを一時的に記憶するRAM46と、図示しない入出力ポートとを備える。電子制御ユニット40には、モータ22の回転角を検出する回転角センサ23からの回転角θmや,バッテリ26の温度を検出する温度センサ27からの電池温度Tb,バッテリ26に充放電される電流を検出する電流センサ28からの充放電電流Ib,イグニッションスイッチ50からのイグニッション信号,シフトレバー51の操作位置を検出するシフトポジションセンサ52からのシフトポジションSP,アクセルペダル53の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル55の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ56からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ58からの車速V,モータ22の三相コイルのU相,V相に流れる電流を検出する電流センサ59U,59Vからの相電流Iu,Ivなどが入力ポートを介して入力されている。ここで、U相,V相の二つの相に流れる電流Iu,Ivだけを検出するのは、三相コイルのU相,V相,W相に流れる電流Iu,Iv,Iwの総和が値0となるため、W相の電流IwはU相,V相の電流Iu,Ivから計算することができるからである。電子制御ユニット40からは、モータ22を駆動制御するためのインバータ24のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、電子制御ユニット40では、バッテリ26を管理するために電流センサ28により検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてバッテリ26の残容量SOCも演算している。
次に、こうして構成された電気自動車20の動作について説明する。図2は、実施例の電気自動車20の電子制御ユニット40により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット40のCPU42は、まず、アクセルペダルポジションセンサ54からのアクセル開度Accや,車速センサ58からの車速V,モータ22の回転数Nm,電流センサ59U,59Vからのモータ22の相電流Iu,Iv,回転角センサ23からのモータ22の回転角θm,温度センサ27からの電池温度Tb,バッテリ26の残容量SOCなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータ22の回転数Nmは、図示しない回転数算出ルーチンにより回転角センサ23によって検出される回転角θmに基づいて算出されるものを入力するものとたり、車速Vから換算されるものを入力するものとしたりすることができる。また、バッテリ26の残容量SOCは、電流センサ28により検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて設定されたものを入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動輪30a,30bに連結された駆動軸32に出力すべき要求トルクTd*を設定する(ステップS110)。ここで、要求トルクTd*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTd*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM44に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTd*を導出して設定するものとした。要求トルク設定用マップの一例を図3に示す。
続いて、入力したバッテリ26の電池温度Tbとバッテリ26の残容量SOCとに基づいてバッテリ26の仮入出力制限Wintmp,Wouttmpを設定する(ステップS120)。仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの設定は、実施例では、電池温度Tbに基づいて仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの基本値を設定すると共にバッテリ26の残容量SOCに基づいて仮出力制限用補正係数と仮入力制限用補正係数とを設定し、設定した仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの基本値に補正係数を乗じて仮入出力制限Wintmp,Wouttmpを設定するものとした。図4に電池温度Tbと仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの基本値との関係の一例を示し、図5にバッテリ26の残容量SOCと仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの補正係数との関係の一例を示す。
次に、モータ22の回転角θmを極対数pで除することにより電気角θeを計算し(ステップS130)、モータ22の三相コイルのU相,V相,W相に流れる相電流Iu,Iv,Iwの総和を値0として次式(1)により相電流Iu,Ivをd軸,q軸の電流Id,Iqに座標変換(3相−2相変換)し(ステップS140)、座標変換したd軸,q軸の電流Id,Iqに基づいてモータ22から出力された出力トルクTmを推定する(ステップS150)。ここで、出力トルクTmは、実施例では、d軸,q軸の電流Id,Iqと出力トルクTmとの関係を予め実験的に定めて出力トルク推定用マップとしてROM44に記憶しておき、d軸,q軸の電流Id,Iqが与えられるとマップから対応する出力トルクTmを導出して推定するものとした。
Figure 2006353033
こうしてモータ22からの出力トルクTmを推定すると、このルーチンが前回実行されたときに設定されたモータ22のトルク指令(前回Tm*)から推定した出力トルクTmを減じることによりトルク偏差Tmerrを計算すると共に(ステップS160)、計算したトルク偏差Tmerrに対して所定周波数未満の成分を減衰させるハイパスフィルタを作用させる(ステップS170)。モータ22を制御する際には、モータ22の応答遅れなどによりモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとの間にはズレを生じる。ステップS170の処理は、こうしたズレのうち所定周波数未満の成分を減衰させる処理、即ちモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとの定常的なズレを除くと共にモータ22の応答遅れの程度の変化が比較的大きいときのトルク偏差Tmerrを抽出する処理となる。ここで、所定周波数は、モータ22や電子制御ユニット40の性能などにより定められる。なお、モータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとの定常的なズレについては、実施例では、図示しない別のルーチンによりそのズレが抑制されるような制御が行なわれるものとし、その詳細な説明は省略する。
続いて、ハイパスフィルタを作用させたトルク偏差Tmerrにモータ22の回転数Nmを乗じることによりモータ22から出力すべきパワーとモータ22から出力されたパワーとの偏差としてのパワー偏差Pmerrを計算すると共に(ステップS180)、計算したパワー偏差Pmerrを値0と比較し(ステップS190)、計算したパワー偏差Pmerrが値0以上のときにはパワー偏差Pmerrに所定値k1を乗じたものをバッテリ26の仮入力制限Wintmpに加えることによりバッテリ26の入力制限Winを設定すると共にバッテリ26の仮出力制限Wouttmpをバッテリ26の出力制限Woutに設定し(ステップS200)、計算したパワー偏差Pmerrが値0未満のときにはバッテリ26の仮入力制限Wintmpをバッテリ26の入力制限Winに設定すると共にパワー偏差Pmerrに所定値k2を乗じたものをバッテリ26の仮出力制限Wouttmpに加えることによりバッテリ26の出力制限Woutを設定する(ステップS210)。ここで、所定値k1,k2は、モータ22やバッテリ26の特性などに基づいて設定することができる。いま、車両が前進走行しているとき(モータ22の回転数Nmが正のとき)を考えると、パワー偏差Pmerrが値0以上のとき、即ちトルク指令(前回Tm*)が出力トルクTm以上のときにはバッテリ26の入力制限Win側がより制限され、パワー偏差Pmerrが値0未満のとき、即ちトルク指令(前回Tm*)が出力トルクTm未満のときにはバッテリ26の出力制限Wout側がより制限される。このように、バッテリ50の電池温度Tbやバッテリ50の残容量SOCに加えてモータ22のトルク指令(前回Tm*)やモータ22からの出力トルクTmも考慮してバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定することにより、モータ22の応答遅れの程度の変化が比較的大きいときでもバッテリ26の入出力制限Win,Woutをより適正に設定することができる。
こうしてバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定すると、設定した入出力制限Win,Woutをモータ22の回転数Nmで除することによりモータ22から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを計算し(ステップS220)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで要求トルクTd*を制限してモータ22のトルク指令Tm*を設定し(ステップS230)、設定したトルク指令Tm*でモータ22が駆動されるようインバータ24のスイッチング素子のスイッチング制御を行ない(ステップS240)、駆動制御ルーチンを終了する。このようにモータ22のトルク指令Tm*を設定することにより、駆動軸32に出力する要求トルクTr*を、バッテリ26の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。そして、入出力制限Win,Woutをより適正に設定することにより、バッテリ26への過大な電力の入出力を抑制することができる。この結果、バッテリ26の劣化を抑制することができると共にバッテリ26の性能をより発揮させることができる。
以上説明した実施例の電気自動車20によれば、バッテリ26の残容量SOCとバッテリ26の電池温度Tbとに基づいて設定されるバッテリ26の仮入出力制限Wintmp,Wouttmpとモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとに基づいてバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの範囲内でモータ22を駆動するから、入出力制限Win,Woutをより適正に設定することができ、バッテリ26への過大な電力の入出力を抑制することができる。この結果、バッテリ26の劣化を抑制することができると共にバッテリ26の性能をより発揮させることができる。
実施例の電気自動車20では、バッテリ26の電池温度Tbとバッテリ26の残容量SOCとに基づいてバッテリ26の仮入出力制限Wintmp,Wouttmpを設定すると共にモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとに基づいてパワー偏差Pmerrを計算し、設定したバッテリ26の仮入出力制限Wintmp,Wouttmpと計算したパワー偏差Pmerrとに基づいてバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定するものとしたが、バッテリ26の仮入出力制限Wintmp,Wouttmpやパワー偏差Pmerrを計算することなく、バッテリ26の電池温度Tbとバッテリ26の残容量SOCとモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとに基づいて直接的にバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定するものとしてもよい。また、パワー偏差Pmerrを計算することなく、仮入出力制限Wintmp,Wouttmpとモータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとに基づいてバッテリ26の入出力制限Win,Woutを設定するものとしてもよい。
実施例の電気自動車20では、電気角θeを用いて相電流Iu,Ivをd軸,q軸の電流Id,Iqに座標変換(3相−2相変換)すると共に座標変換したd軸,q軸の電流Id,Iqに基づいてモータ22からの出力トルクTmを求めるものとしたが、座標変換することなく、相電流Iu,Ivと電気角θeとを用いて直接的にモータ22からの出力トルクTmを求めるものとしてもよい。また、実施例の電気自動車20では、電流Id,Iqとマップとを用いて出力トルクTmを求めるものとしたが、電流Id,Iqから計算により出力トルクTmを求めるものとしてもよい。
実施例の電気自動車20では、モータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとの偏差としてのトルク偏差Tmerrに対してハイパスフィルタを作用させたものを用いてパワー偏差Pmerrを計算するものとしたが、トルク偏差Tmerrに対してハイパスフィルタを作用させることなく、即ちトルク偏差Tmerrをそのまま用いてパワー偏差Pmerrを計算するものとしてもよい。
実施例では、駆動軸32に動力を出力可能なモータ22を備える電気自動車20について説明したが、モータ22に加えて、図6の変形例の電気自動車120に示すように、駆動軸32に遊星歯車機構126を介してエンジン122とモータ124とを接続した電気自動車120に適用するものとしてもよいし、図7の変形例の電気自動車220に示すように、エンジンと222と、エンジン222のクランクシャフトに接続されたインナーロータ232と駆動輪30a,30bに動力を出力する駆動軸32に接続されたアウターロータ234とを有しエンジン22の動力の一部を駆動軸32に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230とを備える電気自動車220に適用するものとしてもよい。これらの場合のうち前者の場合を例として駆動制御について簡単に説明すると、要求トルクTr*に基づいてモータ22から出力すべき仮モータトルクTmtmpを設定すると共に設定した仮モータトルクTmtmpをバッテリ26の入出力制限Win,Woutで制限してモータ22のトルク指令Tm*を設定し、設定したトルク指令Tm*でモータ22が駆動されると共に要求トルクTr*に基づくトルクが駆動軸32に出力されるようエンジン122とモータ124とモータ22とを制御すればよい。ここで、バッテリ26の入出力制限Win,Woutは、図2の駆動制御ルーチンと同様に設定するものとしてもよいし、モータ22のトルク指令(前回Tm*)とモータ22からの出力トルクTmとの偏差に加えて、モータ124のトルク指令とモータ124からの出力トルクとの偏差も考慮して設定するものとしてもよい。
実施例では、駆動軸32に動力を出力可能なモータ22を備える電気自動車20について説明したが、図8の変形例の電気自動車330に例示するように、モータ22に加えて、燃料の供給を受けて発電可能な燃料電池FCを備えるものとしてもよい。また、この変形例の燃料電池FCを、エンジンとエンジンからの動力を用いて発電する発電機とに置き換えてもよい。
実施例では、駆動軸32に動力を出力可能なモータ22を備える駆動装置を搭載する電気自動車20について説明したが、この駆動装置を自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載するものとしてもよいし、移動体以外の設備などに組み込むものとしてもよい。また、駆動装置の形態や駆動装置の制御方法の形態として用いるものとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例である駆動装置を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例の電子制御ユニット40により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ26における電池温度Tbと仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの基本値との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ26の残容量SOCと仮入出力制限Wintmp,Wouttmpの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 変形例の電気自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車320の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220,320 電気自動車、22 モータ、23 回転角センサ、24 インバータ、26 バッテリ、27 温度センサ、28 電流センサ、30a,30b 駆動輪、31 デファレンシャルギヤ、32 駆動軸、40 電子制御ユニット、42 CPU、44 ROM、46 RAM、50 イグニッションスイッチ、51 シフトポジション、52 シフトポジションセンサ、53 アクセルペダル、54 アクセルペダルポジションセンサ、55 ブレーキペダル、56ブレーキペダルポジションセンサ、58 車速センサ、59U,59V,59W 電流センサ、122、222 エンジン、124 モータ、126 遊星歯車機構、230 モータ、232 インナーロータ、234 アウターロータ、FC 燃料電池。

Claims (11)

  1. 駆動軸に動力を出力可能な電動機を備える駆動装置であって、
    前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    前記電動機から出力すべきトルク指令を設定するトルク指令設定手段と、
    前記電動機から出力されたトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記蓄電手段の状態と前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとに基づいて前記蓄電手段の上下限制限を設定する上下限制限設定手段と、
    前記設定された上下限制限の範囲内で前記設定されたトルク指令により前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する制御手段と、
    を備える駆動装置。
  2. 前記上下限制限設定手段は、前記蓄電手段の状態に基づいて該蓄電手段の仮上下限制限を設定すると共に前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差に基づいて補正値を設定し、該設定した蓄電手段の仮上下限制限と該設定した補正値とに基づいて該蓄電手段の上下限制限を設定する手段である請求項1記載の駆動装置。
  3. 前記上下限制限設定手段は、前記蓄電手段から放電可能な電力量としての蓄電状態と該蓄電手段の温度とに基づいて該蓄電手段の仮上下限制限を設定する手段である請求項2記載の駆動装置。
  4. 前記上下限制限設定手段は、前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差に対して所定周波数未満の成分を抑制させることにより前記補正値を設定する手段である請求項2または3記載の駆動装置。
  5. 請求項2ないし4いずれか記載の駆動装置であって、
    前記電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
    前記上下限制限設定手段は、前記設定されたトルク指令と前記検出されたトルクとの偏差と前記検出された電動機の回転数とに基づいて前記補正値を設定する手段である
    駆動装置。
  6. 前記トルク検出手段は、前記電動機に印加される電流値に基づいて前記電動機から出力されたトルクを検出する手段である請求項1ないし5いずれか記載の駆動装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の駆動装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる自動車。
  8. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    燃料の供給を受けて発電可能な発電手段と、
    請求項1ないし6いずれか記載の駆動装置と、
    前記駆動軸に出力すべき要求トルクを設定する要求トルク設定手段と、
    を備え、
    前記蓄電手段は、前記発電手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な手段であり、
    前記トルク指令設定手段は、前記設定された要求トルクに基づいて前記電動機から出力すべきトルク指令を設定する手段であり、
    前記制御手段は、前記設定された上下限制限の範囲内で前記設定されたトルク指令により前記電動機が駆動されると共に前記設定された要求トルクに基づくトルクが前記駆動軸に出力されるよう前記発電手段と該電動機とを制御する手段である
    動力出力装置。
  9. 前記発電手段は、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する電力動力入出力手段と、を備える手段である請求項8記載の動力出力装置。
  10. 前記発電手段は、燃料電池である請求項8記載の動力出力装置。
  11. 駆動軸に動力を出力可能な電動機と、該電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    (a)前記蓄電手段の状態と前記電動機から出力すべきトルク指令と前記電動機から出力されたトルクとに基づいて前記蓄電手段の上下限制限を設定し、
    (b)前記設定された上下限制限の範囲内で前記トルク指令により前記電動機が駆動されるよう該電動機を制御する
    駆動装置の制御方法。

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