JP2006351909A - フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ - Google Patents

フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ Download PDF

Info

Publication number
JP2006351909A
JP2006351909A JP2005177391A JP2005177391A JP2006351909A JP 2006351909 A JP2006351909 A JP 2006351909A JP 2005177391 A JP2005177391 A JP 2005177391A JP 2005177391 A JP2005177391 A JP 2005177391A JP 2006351909 A JP2006351909 A JP 2006351909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photonic crystal
refractive index
light
region
lattice points
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005177391A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzaburo Segawa
勇三郎 瀬川
Hiroshi Miyazaki
博司 宮嵜
Noriaki Horiuchi
典明 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority to JP2005177391A priority Critical patent/JP2006351909A/ja
Publication of JP2006351909A publication Critical patent/JP2006351909A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】 自然放出過程の光を制御可能なフォトニック結晶を提供する。
【解決手段】 逆格子空間(エネルギー・運動量空間)においてΓ点に局在した欠陥準位を有することを特徴とするフォトニック結晶、又は屈折率がI1の場に、屈折率がI1と異なる格子点を配置してなる領域を含む断面を少なくとも有し、前記領域の平均屈折率が、中心部から外側に向かう任意の方向において連続的に減少又は増大していることを特徴とするフォトニック結晶である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光の自然放出過程を制御可能な新規なフォトニック結晶及び該フォトニック結晶を利用した半導体レーザに関する。
フォトニック結晶を利用して、光の自然放出過程を抑制することにより半導体レーザの効率を向上させることが提案され(例えば、非特許文献1)、その後、フォトニック結晶を用いた光の制御に関して種々の研究がなされている。これらの研究の多くは、フォトニック結晶内に生じるバンドギャップ領域(光が存在できないエネルギー領域)と発光材料とを組み合わせて自然放出過程を抑制することを目的とするものである。この目的に利用されるフォトニック結晶としては、二つに大別される。まず第1にバンドギャップは等方的ではないが、バンドギャップが広く、その結果全方向にバンドギャップを与えるもの、及び第2に等方的なバンドギャップを与えるもの、が提案されている。例えば、前者のフォトニック結晶を作製する方法としては、3方向より穴を開ける方法(非特許文献1参照)、角柱を交互に積層する方法(非特許文献2参照)、オパール結晶の空間を高屈折率材料で埋め、その後オパールを除去する方法(非特許文献3参照)などが提案されている。後者のフォトニック結晶としては、準結晶を利用したもの(非特許文献4参照)、ランダムな構造を利用したもの(非特許文献5参照)、円座標を利用したもの(非特許文献6参照)等が提案されている。
しかしながら、これらの方法で可視赤外領域の光を閉じ込め可能なフォトニック結晶を製作するのは困難であり、実際に発光材料と組み合わせて製作し、自然放出過程の抑制に成功した例はまだ報告されていない。また全方向にバンドギャップを作る構造では、広いバンドギャップを得るために2種の構成要素の1種に空気を利用しており、仮に製作に成功しても、機械的強度が不足すると推測される。
また、発光材料とフォトニック結晶とを組み合わせたレーザも報告されている(非特許文献7参照)。非特許文献7で利用されているフォトニック結晶は、強度が充分であり、また比較的容易に作製できるものである。しかし、フォトニック結晶のバンド端の遅い群速度を利用したレーザ発振であり、フォトニック結晶の自然放出過程を抑制するものではない。また、発光材料とフォトニック結晶を組み合わせた他のレーザの例として、非特許文献8には、点欠陥構造体と発光材料を組み合わせたものがある。しかし、非特許文献8では、フォトニック結晶をレーザ発振の有効体積を減少するために用いており、自然放出過程を抑制するものではない。
E. Yablonovitch et al. Physical Review Letters 67, 2295 (1991) K. M. Ho et al. Solid State communications 89, 413 (1994) E. G. Judith et al. Science 281, 802 (1998) Y. S. Chan et al. Physical Review Letters 80, 956, (1998) E. Lidorikis et al. Physical Review B61, 13458 (2000) N. Horiuchi et al. Optics Letters 29, 1084 (2004) D. Ohnishi et al. Electronics Letters 39, 612 (2003) O. Painter et al. Science 284, 1819 (1999)
本発明は、光の自然放出過程を制御可能な新規なフォトニック結晶を提供することを課題とする。また本発明は、光の自然放出過程を制御して、所定の方向に集中させて出射させることによって、レーザ発振効率が改善された半導体レーザを提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、逆格子空間(エネルギー・運動量空間)のΓ点に存在する局在した欠陥準位を、光の自然放出過程を制御する機構として利用し得ることを見出し、この知見に基づいて、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するため、本発明のフォトニック結晶は、逆格子空間(エネルギー・運動量空間)においてΓ点に局在した欠陥準位を有することを特徴とする。他の側面において、本発明のフォトニック結晶は、屈折率がI1の場に、屈折率がI1と異なる格子点を配置してなる領域を含む断面を少なくとも有し、前記領域の平均屈折率が、中心部から外側に向かう任意の方向において連続的に減少又は増大していることを特徴とする。平均屈折率の減少又は増大は、中心部から全方向に連続的であるのが好ましく、その増大又は減少は、間断なく緩やかであるのが好ましい。
また、平均屈折率が中心部から外側に向かう任意の方向において連続的に減少又は増大しているフォトニック結晶としては、任意の方向に配置された隣接する格子点間距離、隣接する格子点の大きさ、及び隣接する格子点の屈折率差が変化しているフォトニック結晶の態様が含まれる。具体的には、本発明の態様として、任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の間隔が増大又は減少し、それによって、前記領域の平均屈折率が連続的に減少又は増大しているフォトニック結晶;任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の面積が増大又は減少し、それによって前記領域の平均屈折率が、連続的に減少又は増大しているフォトニック結晶;任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の屈折率差が増大又は減少し、それによって前記領域の平均屈折率が連続的に減少又は増大していることを特徴とするフォトニック結晶;が提供される。
さらに、他の側面から、前記フォトニック結晶を、発光領域の少なくとも一部に有する半導体レーザが提供される。
本発明によれば、光の自然放出過程を制御可能な新規なフォトニック結晶を提供することができる。また、本発明のフォトニック結晶は、光の自然放出過程を制御して、所定の方向に集中させて出射させることができるので、発光を利用した種々の技術分野において発光効率の改善に寄与し得る。例えば、半導体レーザの分野に利用することにより、レーザ発振効率が改善された半導体レーザを提供することができる。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のフォトニック結晶は、逆格子空間(エネルギー・運動量空間)のΓ点に局在した欠陥準位を有することを特徴とする。Γ点に存在する光は、全て結晶面に垂直方向に放射されることが知られている。しかし、バンドに存在する光は有限の運動量を持つため、所定の方向の運動の自由度を持っている。したがって、自然放出された光を抑制することはできない。上記した様に、従来、Γ点におけるレーザ発振を利用したレーザが提案されているが(例えば、非特許文献7)、この理由から、従来提案されたレーザは、光の自然放出過程が抑制されていない。一方、Γ点のギャップ内に欠陥準位を生成すると、この準位の光は欠陥に束縛され、結晶内を有限の領域しか自由に動けない。本発明のフォトニック結晶は、このΓ点に局在した欠陥準位を利用して、光の自然放出過程を抑制している。従って、本発明のフォトニック結晶を利用することにより、自然放出過程の光を抑制し、所定の方向に集中させることができる。なお、上記した様に、前記非特許文献8には、欠陥準位を利用したレーザが記載されているが、非特許文献7と同様、自然放出過程を抑制するものではない。
Γ点に局在した欠陥順位のあるフォトニック結晶は、実空間においては、中心部から外側に向かって平均屈折率を減少または増大させることによって実現できる。平均屈折率の減少又は増大は、連続的であり、その増大又は減少は、間断なく緩やかであるのが好ましい。また、中心部から外側に向かう任意の方向においていずれも平均屈折率の減少又は増大があるのが好ましく、その平均屈折率の傾斜は中心から外側に向かって間断なく連続的であるのが好ましい。ここで、ある点における「平均屈折率」とは、中心からその点までの距離r1を半径とする円の面積における屈折率の平均値をいうものとする。本発明のフォトニック結晶は、中心から所定の方向に距離r1だけ外側に位置する点における平均屈折率と、中心から所定の方向に距離r2(r2≠r1)だけ外側に位置する点における平均屈折率とが異なっている。例えば、r1<r2<r3の関係が成立するとき、中心から所定の方向に距離r1、r2及びr3だけ外側にそれぞれ位置する点における平均屈折率Ia1、Ia2及びIa3は、Ia1<Ia2<Ia3であるか、又はIa1>Ia2>Ia3の関係が成立している。但し、r1、r2−r1及びr3−r2は、それぞれ格子点の径及び平均格子点間距離よりも大きいものとする。
例えば、屈折率I1の場に、屈折率がI1と異なる格子点を配置した領域を有するフォトニック結晶について考察すると、従来、屈折率I1の場に、屈折率I2(I2≠I1)の格子点を並進対称で配置したフォトニック結晶が知られている。並進対称性の一例である正四角格子では、屈折率I1の場に、屈折率I2の格子点を配置し、さらに、この格子点から左右上下に等距離に4つの格子点を配置し、さらにこの4つの格子点からおのおの左右上下に等距離に格子点を配置し、これを繰り返すことで構築することができる。かかる構造では、上記で定義される平均屈折率は、いずれの点においても互いに等しく、一様である。
一方、本発明のフォトニック結晶は、中心部から外側に向かう任意の方向において平均屈折率の大きさが増大又は減少している。図1に、本発明のフォトニック結晶の一実施形態の断面の一部を示した模式図を示す。図1に示すフォトニック結晶は、四角格子を基本としつつ、隣接する格子間の間隔を変化させて、平均屈折率を傾斜させた例である。
図1では、屈折率I1の場(図中xy平面)に、屈折率I2(I2≠I1)の格子点(図中「○」で示す)が配置されている。中心部に位置する格子点10から±x方向及び±y方向に格子点11〜14が等距離に配置されている。格子点11から+x方向に配置された格子点111〜114の格子点間の距離は、外側に向かうにつれて減少し、同様に、格子点12から−x方向に沿って配置された格子点121〜124の格子点間の距離も、外側に向かうにつれて減少している。一方、格子点13から+y方向に沿って配置された格子点131〜134の格子点間の距離も、外側に向かうにつれて減少し、同様に、格子点14から−y方向に沿って配置された格子点141〜144の格子点間の距離も、外側に向かうにつれて減少している。その他の格子点についても、中心部に配置された格子点については格子点間距離は大きく、外側に向かうに従って、その距離を減少させて格子点の密度を増加させて配置している。その結果、格子点10を中心にして、任意の方向に平均屈折率が連続的に傾斜した構造となっている。例えば、I2>I1の関係が成立する場合は、中心から外側に向かって平均屈折率が増加しているフォトニック結晶が、I2<I1の関係が成立する場合は、中心から外側に向かって平均屈折率が減少しているフォトニック結晶となる。
図2に、正四角格子のフォトニック結晶のバンド構造を解析した結果を示す。
なお、この解析に利用したモデルは、屈折率が3.17の円柱を四角格子に配置したモデルであり、円柱はz軸方向に無限であると仮定した。また格子点間距離は中心間が11mm、端部間が7mmとした。解析には、スカラー加法定理を用いた電磁波の多重散乱理論の解析解を利用した。
図2に示すバンド図は、縦軸がエネルギー(GHz)に対応し、横軸は運動量に対応する波数ベクトルである。各線は光の分散関係を示している。平均屈折率に変調のない四角格子のフォトニック結晶では、X方向に運動量がある光のバンドギャップの周波数と、M方向に運動量がある光のバンドギャップの周波数が完全に一致していないが、重複があるので、重複している範囲の周波数の光(約8〜10GHzの光)を全方向において閉じ込め可能となっている。また、Γ点の2番目のバンドギャップによって、約14〜18GHzの光は、やはり結晶内に存在できない。また、Γ点のバンド端(14GHzおよび18GHz)の光は結晶面に対して垂直方向(図1中xy平面に垂直なz軸方向)にのみ出射される。しかし、一方で、上記した様に、バンドに存在する光は、所定の方向に有限の運動量を有するため、その光を結晶内に閉じ込めることはできず、即ち、光の自然放出過程は抑制されていない。
一方、図1に示した様に、x軸及びy軸上に配置された格子点(図1中、10〜14、111〜114、121〜124、131〜134及び141〜144)の格子点間距離を、中心から外側に向かって、等差数列に基づいて減少させ、また、これら以外の格子点は、四角格子を基本としつつ、格子間距離が中心から外側に向かって緩やかに減少する様に配置したモデルについても、同様にバンド構造を解析した。解析した結果、図2と同様のバンド構造を与えるとともに、Γ点の約16GHzの近傍(図2中、破線で示した)に、欠陥準位が存在することが推測された。即ち、図1に示した位置に格子点を配置した構造体は、正四角格子のフォトニック結晶と同様に、所定のエネルギーの光を閉じ込め可能であるとともに、Γ点に存在する欠陥準位によって、自然放出過程の光を制御可能なフォトニック結晶であることが推測された。
さらに、このモデルについて、図1の構造を持つモデルに、外部から電磁を入射した時、結晶内部の全領域に存在する電界強度の総和を計算した結果を図3に示す。図中で、ΓXと示した下方の曲線は、x方向から電磁波を入射した時、ΓMと示した上方の曲線は、x軸に45度の角度で電磁波を入射した時の結果である。図2のバンド構造に対応して、8〜10GHz付近で強度が減少している。これはバンドギャップの存在により、電磁波が外部から進入できない(また内部の光は外部に出ることができない)ことを示している。16GHz付近に第2のバンドギャップが存在し、バンド構造との比較から、Γ点のギャップと考えられる。ここで、約16GHz近傍(精細には16.25GHz)に鋭い構造が現れ(図中下向きの矢印)Γ点に欠陥準位が存在し、それに由来して、限られたエネルギー範囲の光が結晶内に進入したことが理解できる。
図4に、同モデルに、外部から16.25GHzの光を照射したと仮定し、図1中に示したxy平面における電界強度分布を解析した結果を示す。図4中には、図1と同一の位置に格子点が示されているが、電界強度を示した関係上、格子点は認識できなくなっている。また、実際には、色によって電界強度が示されていて、図面下部にあるスケールの左端の青で示された領域の電界分布が最も小さく、右端の赤で示された領域の電界分布が最も大きい。図4に示す結果から、16.25GHzの光は、中心部の格子点(図1中の格子点10の周りであって、111〜114によって囲まれた範囲、図中aで示す)にのみ広がっていて、限られた範囲に束縛されていることが理解できる。
図3及び図4に示した解析結果から、図1に示す位置に格子点を配置した領域を含む断面を有するフォトニック結晶は、自然放出過程の光が抑制されていることが確認できた。
なお、図1では、格子間距離を変化させることで、平均屈折率を傾斜させたフォトニック結晶の例を示したが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、従来のフォトニック結晶と同様に、並進対称性の配置で格子点を配置した態様であっても、所定の方向に配置する格子点の屈折率の大きさを、中心から外側に向かって増大又は減少させることで、中心から外側に向かって平均屈折率に傾斜を持たせることができる。また、所定の方向に配置する格子点の径を、中心から外側に向かって増大又は減少させることで、中心から外側に向かって平均屈折率に傾斜を持たせることができる。また、これらの構造を組み合わせた、構造であってもよい。
また、図1では、正四角格子を基本として、正四角格子の格子間距離を連続的に変化させた例を示したが、本発明のフォトニック結晶は四角格子を基本とする構造に限定されず、従来公知のフォトニック結晶が採用しているいずれの構造も基本として、構築することができる。即ち、従来公知のフォトニック結晶の格子点の配置を基本として、格子間距離、格子点内の屈折率及び格子点の径のいずれか少なくとも一種を変化させ、そのことによって平均屈折率の連続的な傾斜がもたらされた態様は、いずれも本発明の範囲に含まれる。
また、図1では、格子点の形状を円としたが、これに限定されず、本発明の要件を満足する限り、例えば、三角形、四角形、五角形等いずれの形状であってもよい。
本発明のフォトニック結晶に用いられる材料については特に制限されず、種々の材料を用いることができる。屈折率は材料に固有であり、屈折率2以上の高屈折率材料として、ダイヤモンド(2.41)、Si(3程度)、Ti02(2.6)、Ta25(2.3)等;低屈折率材料として、SiO2、光学ガラス等;が挙げられる。本発明のフォトニック結晶は、屈折率が異なる2種の材料から構成してもよく、一方が高屈折率材料から選択され、他方が低屈折率材料から選択されるのが好ましい。2種の材料の屈折率差は、大きいほど好ましい。例えば、二次元フォトニック結晶を製造する場合は、高屈折率材料からなる基板の一部又は全部に、図1に示す様な配置で、格子点となる孔を形成し、かかる空間に低屈折材料を充填することで形成することができる。また、まず低屈折材料からなる円柱等を図1に示す様な配置で配置し、円柱等の間の空間を高屈折材料で充填することで作製することもできる。また、孔中に材料を充填せず、低屈折率領域を空気で構成することもできる。但し、本発明のフォトニック結晶の構成材料は、上記例示した材料に限定されず、例えば、後述する半導体レーザに利用される場合は、従来半導体レーザのクラッド層に利用されている種々の材料を用いることができる。
本発明のフォトニック結晶において、格子間距離は、目的の光の波長に応じて、決定することができる。例えば、可視光や近赤外域の光をターゲットにした技術に利用される場合は、格子間の距離は、可視光や近赤外光の波長と同程度にすればよく、格子間の距離を増減させる場合も、その範囲から大きく逸脱しない範囲で変化させるのが好ましい。
本発明のフォトニック結晶は発光を利用した技術分野に種々利用できる。例えば、本発明のフォトニック結晶を、レーザ半導体の発光領域の一部に含めることにより、発光効率を改善することができる。適用される半導体レーザの構造については特に制限されず、従来公知の種々の半導体に適用することができる。
図5に、半導体レーザの一例の断面模式図を示す。図5示す半導体レーザ1は、第1のクラッド層2と、活性層3と、第2のクラッド層4とからなる発光領域を有する。第1のクラッド層の一部には、本発明のフォトニック結晶構造2aが組み込まれ、自然放出過程の光が制御され、発光効率の改善に寄与している。発光領域(1〜4)は、基板5及び6に挟持され、基板5及び6の表面には、電極が形成されていて、電極間に電圧を印加することで活性層3が発光する様に構成されている。
第1のクラッド層は、例えば、GaAs、GAInAs等からなる基板に、図1に示す位置に複数の孔を形成し、基板の材料と異なる屈折率の材料を充填することで形成することができる。第2のクラッド層4及び活性層3の形成に用いられる材料及び形成方法については特に制限されず、従来公知の材料及び方法を利用することができる。
本発明のフォトニック結晶は、発光を利用した種々の技術分野に利用することができ、かかる分野における発光効率の向上に寄与し得る。特に半導体レーザの技術分野に利用することができる。
本発明のフォトニック結晶の一実施形態における、格子点の配置を示す図である。 正四角格子のフォトニック結晶のバンド図の一例である。 図1に示す格子点配置を有するフォトニック結晶の内部電界強度の総和を解析したスペクトルを示すグラフである。 図1に示す格子点配置を有するフォトニック結晶に、16.25GHzの光が入射した際のxy平面における電界強度分布を解析した結果を示すグラフである。 半導体レーザの一例の断面模式図である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 第1のクラッド層
3 活性層
4 第2のクラッド層
5、6 基板

Claims (6)

  1. 逆格子空間(エネルギー・運動量空間)においてΓ点に局在した欠陥準位を有することを特徴とするフォトニック結晶。
  2. 屈折率がI1の場に、屈折率がI1と異なる格子点を配置してなる領域を含む断面を少なくとも有し、前記領域の平均屈折率が、中心部から外側に向かう任意の方向において連続的に減少又は増大していることを特徴とするフォトニック結晶。
  3. 任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の間隔が増大又は減少し、それによって前記領域の平均屈折率が連続的に減少又は増大していることを特徴とする請求項2に記載のフォトニック結晶。
  4. 任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の面積が増大又は減少し、それによって前記領域の平均屈折率が連続的に減少又は増大していることを特徴とする請求項2又は3に記載のフォトニック結晶。
  5. 任意の方向に配置された互いに隣接する格子点の屈折率差が増大又は減少し、それによって前記領域の平均屈折率が連続的に減少又は増大していることを特徴とする請求項2に記載のフォトニック結晶。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトニック結晶を、発光領域の少なくとも一部に有する半導体レーザ。
JP2005177391A 2005-06-17 2005-06-17 フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ Pending JP2006351909A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177391A JP2006351909A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005177391A JP2006351909A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006351909A true JP2006351909A (ja) 2006-12-28

Family

ID=37647421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005177391A Pending JP2006351909A (ja) 2005-06-17 2005-06-17 フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006351909A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012530945A (ja) * 2009-06-22 2012-12-06 トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ 完全なフォトニック、電子又はフォノニックバンドギャップを有する非結晶材料
JP2013518429A (ja) * 2010-01-29 2013-05-20 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. マルチモード垂直共振器面発光レーザアレイ
JP2014154787A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 面発光レーザ素子および面発光レーザアレイ素子
CN111884049A (zh) * 2020-04-26 2020-11-03 浙江水晶光电科技股份有限公司 点阵生成方法、装置、存储介质、电子设备及vcsel阵列光源

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012530945A (ja) * 2009-06-22 2012-12-06 トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ 完全なフォトニック、電子又はフォノニックバンドギャップを有する非結晶材料
JP2015180939A (ja) * 2009-06-22 2015-10-15 ザ・トラスティーズ・オブ・プリンストン・ユニバーシティThe Trustees Of Princeton University 完全なフォトニック、電子又はフォノニックバンドギャップを有する非結晶材料
JP2013518429A (ja) * 2010-01-29 2013-05-20 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. マルチモード垂直共振器面発光レーザアレイ
JP2014154787A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 面発光レーザ素子および面発光レーザアレイ素子
CN111884049A (zh) * 2020-04-26 2020-11-03 浙江水晶光电科技股份有限公司 点阵生成方法、装置、存储介质、电子设备及vcsel阵列光源

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111466036B (zh) 用来准直来自led的光发射的纳米结构的超材料和超表面
CN1268953C (zh) 制造光器件的方法及光器件
US7346251B2 (en) Light emission using quantum dot emitters in a photonic crystal
JP5303221B2 (ja) 2次元フォトニック結晶レーザ
KR101128944B1 (ko) 2차원 포토닉 결정 면발광 레이저광원
JP4636996B2 (ja) 3次元フォトニック結晶およびそれを有する機能素子
US10473819B2 (en) 2D square lattice photonic crystal based on hollow cylinder and connecting plates
TW200428730A (en) Two-dimensional photonic crystal cavity and channel add/drop filter
JP5138898B2 (ja) 2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源
JP6528039B2 (ja) 格子構造の電極を備えた広帯域発光デバイス
JP2006351909A (ja) フォトニック結晶及びそれを用いた半導体レーザ
JP4684861B2 (ja) 導波路及びそれを有するデバイス
JP2009054795A (ja) 半導体レーザ
US7313307B2 (en) Waveguide and device including the same
CN100337132C (zh) 二维光子晶体及使用此晶体的波导和谐振器
JP5152721B2 (ja) 半導体レーザ
Yang et al. Unidirectional transport in amorphous topological photonic crystals
KR101623542B1 (ko) 양자점과 표면 플라즈몬 커플링에 바탕을 둔 면발광소자
Cai et al. Properties of defect modes in two-dimensional organic octagonal quasicrystals at low dielectric contrast
JP5173386B2 (ja) 3次元フォトニック結晶及び機能素子
JP2006059864A (ja) 発光素子
WO2021214864A1 (ja) フォトニック結晶デバイスおよび原子捕捉装置
Hsueh et al. Azimuthal anisotropy of light extraction from photonic crystal light-emitting diodes
CN1955768A (zh) 三维光子晶体和包含三维光子晶体的功能器件
Burek et al. Angle-etched free-standing photonic crystal nanobeam cavities in single-crystal diamond