JP2006351605A - プリント配線板に感光性レジスト液を塗装する方法およびプリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリント配線板に感光性レジスト液を塗装してレジスト膜を形成するのに際して、ダレ性やカバーリング性を向上させ、かつユズ肌などの塗装外観の劣化を防止して塗装外観の良い塗膜を形成できるようにする。
【解決手段】
感光性レジスト液を静電スプレー塗装機を用いてプリント配線板に塗装する方法を提供する。塗装時の感光性レジスト液の温度を40℃以上、60℃以下とし、塗装時の感光性レジスト液の見掛け粘度を30秒以上、100秒以下とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリント配線板に感光性レジスト液を塗装する方法およびプリント配線板に関するものである。
プリント配線板は、基板の上に導体回路のパターンを形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けすることにより搭載するためのものである。そのはんだ付けランドを除く回路部分は、永久保護皮膜としてのソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際にはんだが不必要な部分に付着するのを防止すると共に、回路導体が空気に直接曝されて酸化や湿度により腐食されるのを防止する。
プリント配線基板の配線密度の向上(細密化)の要求にともないソルダーレジスト組成物も高解像性、高精度化が要求され、民生用基板、産業用基板を問わずスクリーン印刷法から、位置精度、導体エッジ部の被覆性に優れる液状フォトソルダーレジスト法(写真現像法)が提案されている。これらのソルダーレジスト組成物は、プリント配線板上に感光性樹脂組成物である液状組成物を全面塗布し、溶媒を揮発させた後、露光して未露光部分を有機溶剤を用いて除去し、現像するものである。
特許文献1、特許文献2には、静電スプレー塗装法を利用して感光性レジスト液をプリント配線板上に塗装し、ソルダーレジスト膜を形成する方法が記載されている。
特開平2−188990号公報 特開平2−257697号公報
また、特許文献3には、感光性レジスト液を基板上にスプレーしたとき、オーバースプレーされた余剰の未塗装液を回収し、再使用することが開示されている。
特開2003−338675号公報
プリント配線板に静電スプレー塗装機にて感光性レジスト液を塗布する場合、感光性レジスト液の溶剤含有量が多いと、液の粘度が低下し、ダレ性やカバーリング性が悪くなるし、スプレー塗布時の排気中の溶剤量が増加するので、環境面からも不利である。従って、感光性レジスト液中の溶剤含有量を例えば40重量%以下に減らすことによって、ダレ性やカバーリング性を良好にし、また塗布時の溶剤蒸発量を減少させることができる。
しかし、感光性レジスト液中の溶剤含有量を少なくすると、「ユズ肌」など、塗膜の仕上がり外観が悪いプリント配線板が得られる。そこで、プリント配線板を製造する際、ダレ性やカバーリング性に優れ、かつユズ肌などの塗装外観の劣化を防止して塗装外観の良い塗膜を形成することが望まれる。
本発明の課題は、プリント配線板に感光性レジスト液を塗装してレジスト膜を形成するのに際して、ダレ性やカバーリング性を向上させ、かつユズ肌などの塗装外観の劣化を防止して塗装外観の良い塗膜を形成できるようにすることである。
本発明は、感光性レジスト液を静電スプレー塗装機を用いてプリント配線板に塗装する方法であって、塗装時の感光性レジスト液の温度を40℃以上、60℃以下とし、塗装時の感光性レジスト液の見掛け粘度を30秒以上、100秒以下とすることを特徴とする。
また、本発明は、前記方法によって作製されたことを特徴とする、プリント配線板に係るものである。
本発明者は、感光性レジスト液中の溶剤含有量を適度に減らして、ダレ性やカバーリング性を向上させた場合であっても、塗装時の感光性レジスト液の温度を40〜60℃に制御することによって、感光性レジスト液の見掛け粘度を適切な範囲に制御し、ユズ肌なとの塗膜外観の劣化を防止できることを見いだし、本発明に到達した。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
(基板)
本発明において、レジスト膜を形成する基板は特に限定されず、以下を例示できる。
電気絶縁性のガラス−エポキシ板、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチック板やプラスチックフィルム:
プラスチック板やプラスチックフィルムの表面に、銅、アルミニウムなどの金属箔を接着することによって、あるいは銅、ニッケル、銀などの金属又は酸化インジウム−錫(ITO)に代表される導電性酸化物などの化合物を真空蒸着、化学蒸着、メッキなどの方法で導電性皮膜を形成したもの:
スルーホール部を設けたプラスチック板やプラスチックフィルムの表面及びスルーホール部に導電性皮膜を形成したもの:
銅板などの金属板
(静電スプレー塗装機)
静電スプレー塗装機それ自体は周知であり、その具体的形態については特に限定されない。例えば特許文献1、2、3に記載のような静電スプレー塗装機を使用でき、また他の市販のあらゆる静電スプレー塗装機を使用できる。
静電スプレー塗装機は、例えば基板を保持して移動させるための搬送装置と、基板に液状レジストを塗布するためのスプレー塗装ガンとを備えている。搬送装置はコンベア式でもよい。スプレー塗装ガンは、基板の一面側のみに設けられていてよく、あるいは基板の表面側および裏面側にそれぞれ設けられていてよい。
搬送装置は、典型的には、駆動モーターと、搬送装置に結合されたハンガーを具備する。ハンガーは、基板を掴む保持部を備えている。
ハンガーで基板を保持し、搬送する。基板がブースの入り口に達すると、基板をセンサーで検知し、レシプロ装置によって基板の高さに合わせてスプレー塗装ガンを上下動させ、感光性レジスト液をスプレー塗装ガンから基板表面へと向かってスプレー塗布する。
ここで、本発明においては、感光性レジスト液の溶剤含有量を35重量%以上、40重量%以下とし、塗装時の感光性レジスト液の温度を40〜60℃とし、見掛け粘度を30秒以上、100秒以下とする。
感光性レジスト液の溶剤含有量を40重量%以下とすることによって、環境上の負荷を低減し、またエッジカバーリング性やダレ性を向上させることができる。しかし、感光性レジスト液の溶剤含有量を40重量%以下とすると、前述したように塗膜にユズ肌が発生しやすくなる。これに対して、本発明では、塗装時の感光性レジスト液の温度を40〜60℃とし、見掛け粘度を30秒以上、100秒以下とすることによって、エッジカバーリング性やダレ性を向上させつつ、塗膜のユズ肌を防止できることが判った。ただし、感光性レジスト液の溶剤含有量が35重量%未満となると、塗膜外観が劣化し易くなる。
塗装時の感光性レジスト液の温度を40℃以上とすることによって、溶剤含有量が40重量%以下と低い場合にも、エッジカバーリング性およびダレ性を良好とすることができる。また、この温度を60℃以下とすることによって、感光性レジスト液のライフを維持することができる。この観点からは、この温度を55℃以下とすることが更に好ましい。
また、塗装時の感光性レジスト液の粘度を100秒以下とすることによって、塗膜のユズ肌を防止できる。この観点からは、塗装時の感光性レジスト液の粘度を90秒以下とすることが更に好ましい。また、塗装時の感光性レジスト液の粘度を30秒以上とすることによって、ダレを防止することができる。
塗装時の感光性レジスト液の温度は、スプレー塗装ガンから射出するときの感光性レジスト液の設定温度を意味している。この温度は以下のようにして測定する。即ち、スプレー塗装ノズルから感光性レジスト液が流出し続けるように設定し、この状態で感光性レジスト液を水銀棒温度計に接触させ、水銀棒温度計の指示目盛りを読んで液温を測定する。
また、この感光性レジスト液の温度制御方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして制御することができる。
静電スプレー塗装機内のインクタンクとスプレー塗装ガンとの間にある循環ホースにヒーターを取り付け、循環ホース内を流れるインクを加熱する。そして、このヒーターの出力を調整し、スプレー塗装ガンの先での感光性レジスト液の温度を調整する。
塗装時の感光性レジスト液の粘度は、「イワタカップNK−2」(アネストイワタ製)によって、以下の条件で測定したときの粘度である。
即ち、あらかじめ塗装時の感光性レジスト液の温度を測定しておき、感光性レジスト液をその温度に保持した状態で測定する。
好適な実施形態においては、塗装時の感光性レジスト液の温度とプリント配線板の温度との差を5℃以上、30℃以下とする。これを5℃以上とすることによって、感光性レジスト液の粘度を低下させ、塗膜のエッジカバーリング性を向上させることができる。この観点からは、塗装時の感光性レジスト液の温度とプリント配線板の温度との差を10℃以上とすることが好ましい。また、この差が30℃を超えると、ユズ肌が発生し易くなる。
感光性レジスト液の塗装膜厚は、特に限定されないが、通常、乾燥膜厚で10〜70μm、特に20〜50μmの範囲であることが好ましい。乾燥によってレジスト中の溶剤などを蒸発させる。レジスト層上にカバーコート層を形成することもできる。カバーコート層を形成することによって酸素を遮断し、露光によるレジスト層の硬化の阻害を防止することができる。
(フォトレジスト)
フォトレジストの種類は特に限定されないが、活性エネルギー線硬化型樹脂に加えて、光硬化性化合物、重合開始剤、反応性希釈剤(あるいはモノマー)を適宜含有していてよく、またその他にレジスト用途の各種添加剤を含有していてよい。以下、これら各成分について例示する。
(溶剤)
溶剤としては以下のものを例示でき、これら溶剤を単独または複数種類混合して使用する。
溶剤としては例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル酢酸ブチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等の酢酸エステル類を挙げることができる。また、触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフェートなどのリン化合物類等を挙げることができる。
(活性エネルギー線硬化型樹脂)
この樹脂は、光照射により架橋又は重合しうる感光性基、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、アリル基、アジド基、シンナミリデン基などを含有する光硬化性樹脂である。上記樹脂としては、例えば、酸価40〜650の高酸価アクリル樹脂にグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートをエステル化反応させてアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入してなる樹脂;水酸基を含有するアクリル樹脂と置換又は未置換のケイ皮酸ハライド、例えばケイ皮酸クロライドとを塩基の存在下、例えばピリジン溶液中で反応せしめたシンナモイル基を導入してなる樹脂;酸価40〜650の高酸価アクリル樹脂にアリルグリシジルエーテルを付加させてなるか、又は水酸基を含有するアクリル樹脂にアリルアルコールとジイソシアネート化合物との等モル付加物を付加してなるアリル基を導入してなる樹脂を例示できる。
特に好ましくは、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が、(A) 1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂である。(A)としては、分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させた後、生成した水酸基に多塩基酸またはその無水物を反応させた化合物(G)が好ましい。
上記多官能性エポキシ樹脂としては、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれも使用可能であり、エポキシ当量の制限は特にないが、通常1,000以下、好ましくは100〜500のものを用いる。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、o―クレゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂に臭素、塩素等のハロゲン原子を導入したものなども挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても良く、また2種類以上を併用してもよい。
前記多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを反応させると、エポキシ基とカルボキシル基との反応によりエポキシ基が開裂し、水酸基とエステル結合が生成する。
使用するラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としては特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などがあるが、(メタ)アクリル酸が最も好適である。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法には特に制限はなく、例えばエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を適当な溶剤中で加熱することにより反応できる。
上記の多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応において、エポキシ樹脂が有するエポキシ基1当量あたりラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を0.7〜1.0当量反応させることが好ましい。(メタ)アクリル酸を用いるときは、さらに好ましくは0.8〜1.0当量反応させる。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物は単離することなく、溶液のまま、次の多塩基酸または多塩基酸無水物との反応に供することができる。
上記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応生成物である不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に、多塩基酸またはその無水物を反応させる。多塩基酸またはその無水物としては、特に制限はなく、飽和、不飽和のいずれでも使用できる。このような多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸等が挙げられる。多塩基酸無水物としてはこれらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独でも使用でき、また2種類以上混合してもよい。
多塩基酸または多塩基酸無水物は、上記のエポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応で生成した水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を持たせる。多塩基酸またはその無水物の使用量は、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物が有する水酸基1モルに対し、0.2〜1.0モルであることが望ましい。露光時に高感度の樹脂膜が得られる点からは、0.3〜0.9モル、さらに好ましくは0.4〜0.8モルの割合で反応させる。上記の多塩基酸またはその無水物と不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂との反応生成物である多塩基酸変性不飽和カルボン酸化エポキシ樹脂(G)の酸価は、60〜130mgKOH/gが好ましい。反応させる多塩基酸またはその無水物の量により、樹脂(G)の酸価は調整できる。
特に好適な実施形態においては、(A)成分(活性エネルギー線硬化性樹脂)を得る場合の成分として、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としてアクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方、多官能性エポキシ樹脂としてはノボラック型エポキシ樹脂、多塩基酸としてテトラヒドロ無水フタル酸を使用する。
上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)を感光性樹脂(A)として好適に使用できる。更には、上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)の有するカルボキシル基に1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基をさらに導入し、さらに感光性を向上させた樹脂(H)も採用できる。
1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。なお、グリシジル基は複数個有していてもよい。これらの化合物は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。上記グリシジル化合物は、上記の多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂(G)の溶液に添加して反応させるが、その樹脂に導入したカルボキシル基1モルに対し、通常0.05〜0.5モルの割合で反応させる。得られる樹脂(H)を含有する感光性樹脂組成物の感光性や、熱管理幅、絶縁特性を考慮すると、0.1〜0.5モルの割合で反応させるのがよく、反応温度は80〜120℃が好ましい。このようにして得られる樹脂(グリシジル化合物付加多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)(H)からなる感光性樹脂の酸価は45〜250mgKOH/gであることが望ましい。
(B)エポキシ系熱硬化性化合物は、ポストキュア後に塗膜の性能を向上できるもので、エポキシ樹脂と称される化合物である。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロンN−740,同770(以上、大日本インキ化学工業社製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、エピクロンN−680,同695(以上、大日本インキ化学工業社製)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としてエピクロンHP―7200(大日本インキ化学工業社製)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、TEPIC−S、TEPIC−H(日産化学社製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン1050、同3050(以上、大日本インキ化学工業社製)、アラルダイトAER6071,同6072(以上、旭チバ社製)、エポトートYD−011、同012(以上、東都化成社製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エポトートYDF−2001、同2004(以上、東都化成社製)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピクロンEXA−7015(大日本インキ化学工業社製)、その他の骨格を有するエポキシ樹脂としてエピコートYX−4000、エピコート1031S(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エポトートYSLV−80XY(東都化成社製)、NC−3000、NC−3000S−H(以上、日本化薬社製)が挙げられる。上記、エポキシ系熱硬化性化合物は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、通常5〜150重量部の割合で添加される。反応促進剤としてメラミン化合物、イミダゾール化合物、フェノール化合物等の公知のエポキシ樹脂硬化促進剤を使用することもできる。
光重合開始剤(C)としては、特に制限はなく、従来知られているものはいずれも使用できる。その使用量は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して0.5〜50重量部が好ましい。
反応性希釈剤(D)とは、活性エネルギー線硬化性樹脂の光硬化をさらに十分にして、耐薬品性を付与するものであって、1分子中に少なくとも二重結合を1個以上、好適には2個以上有する化合物である。反応性希釈剤として好ましくは、常温にて液状であり、沸点が100℃よりも高いものである。通常用いられる反応性希釈剤としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤が挙げられる。上記の反応性希釈剤は単独または複数の混合系においても使用可能であり、添加量は活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部あたり、通常2〜10重量部の範囲で使用される。
フォトレジストには、更に例えば以下のような添加剤を添加可能である。
ジアミン化合物、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機顔料、銅フタロシアニン、イソインドリン、カーボンブラック等の公知の着色顔料、消泡剤、レベリング剤等の塗料用添加剤,光増感剤
(露光および現像)
本発明によってレジスト膜を基板上に塗装した後、塗膜を露光および現像する。基本的には、基板上に感光性レジスト液を塗布し、これを露光し、現像することによって、所定パターンを有するレジスト膜を形成する。感光性レジスト液は、ネガ型であってよく、ポジ型であってもよい。ネガ型の感光性レジスト液を使用した場合には、活性エネルギー線を照射した露光部分が現像後に残留する。ポジ型の感光性レジスト液を使用した場合には、活性エネルギー線を照射した露光部分が現像後に除去される。
現像は、露光されたレジストを、レジストに応じた現像液、例えば、酸現像液、アルカリ現像液、水もしくは有機溶剤に浸漬することによって行う。あるいは、レジスト膜にこれらの現像液をスプレーする方法などによってレジストを洗浄することによって行うことができる。
プリント配線基板の場合には、レジスト膜の除去は、レジスト膜を溶解するが基板及び基板表面の回路パターンである導電性皮膜を実質的に侵すことのない溶剤を用いて行うことができ、例えば、アルカリ又は酸の水溶液や各種の有機溶剤を使用することができる。現像条件は特に限定されないが、通常、15〜40℃で15秒〜5分の範囲で行うことが好ましい。これにより目的とするレジストパターンを得ることができる。カバーコート層がある場合には、現像前にカバーコート層を除去してもよいが、この現像工程においてカバーコート層も同時に除去してもよい。
露光工程においては、マスクを使用して露光を行うことができ、あるいはLDI(レーザー直描レジストシステム)によってマスクを使用せずに露光を行うこともできる。この光源や光の種類はフォトレジストの種類に応じて選択する。
可視光レーザーを照射するための光源としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等を挙げることができる。紫外線レーザーの光源としては、アルゴンレーザー、ヘリウム−カドミウムレーザーやアルゴン−フッ素レーザーなどのエキシマレーザーなどを挙げることができる。
レジスト膜の露光量は限定されないが、例えば30〜1000mj/cm2 である。また、レジスト膜の露光時間は特に限定されないが、例えば1秒〜60秒である。
ソルダーレジスト膜の場合には、好ましくは、ソルダーレジスト組成物を、例えば銅張積層板の銅箔をエッチングして導体回路を有する回路基板に所定の厚さで塗布し、60〜80℃の温度で15〜60分間程度加熱して溶剤を蒸発させた後、上記回路のはんだ付けランドを遮光したパターンのマスクを密着させる。マスクの上から紫外線を照射する。このはんだ付けランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより塗膜が現像される。
この希アルカリ水溶液としては、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が一般的であるが、他のアルカリでも使用可能である。続いて140〜160℃の熱風循環式の乾燥炉で10〜60分間ポストキュアをおこなうことにより、目的とするソルダーレジスト皮膜を得ることができる。
このようにしてソルダーレジスト膜で被覆したプリント配線板が得られ、これに電子部品が噴流はんだ付け方法やリフローはんだ付け方法により接続、搭載される。また、半導体チップを搭載したのち、トランスファーモールド成形により、半導体チップを樹脂封止したり、アンダーフィル樹脂によって固定し、半導体パッケージ基板として前述のはんだ付け方法によって他の基板に搭載される。本発明のプリント配線板は、電子部品あるいは半導体チップ搭載前のソルダーレジストを被覆したプリント配線板、このプリント配線板に電子部品あるいは半導体チップを搭載したプリント配線板のいずれもその対象に含む。
次に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(ソルダーレジスト組成物の調製)
感光性樹脂(A)に対し、エポキシ系系熱硬化性化合物(B)、光重合開始剤(C)、反応性希釈剤(モノマー)(D)、樹脂添加剤(E)、顔料、消泡剤、溶剤を加え、3本ロールミルで混練してソルダーレジスト組成物を調整した。各成分は以下のとおりである。
感光性樹脂(A): 「M−315」(昭和高分子社製): 24.2g
エポキシ系系熱硬化性化合物(B): ビスフェノールA型エポキシ樹脂: 8.1g
光重合開始剤(C): 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン : 5.6g
反応性希釈剤(モノマー)(D): ジシクロペンタニルジアクリレート: 5.6g
添加剤(E): フタロシアニングリーン: 24.2g
溶剤: 「ソルベッソシャープ150」: 32.3g
(基板の塗装)
銅張積層板として、FR−4相当のガラス繊維含有エポキシ樹脂の銅張積層基板から、導体厚50μm、幅200μmの回路を形成したものを準備した。感光性レジスト液を下記条件で銅張積層基板に塗装し、得られた塗膜の下記のようにして評価した。
塗装時の感光性レジスト液の温度: 表1に記載する。
感光性レジスト液の溶剤含有量: 表1に記載する。
塗装時の感光性レジスト液の粘度: 表1に記載する。
静電スプレー塗装機: 定量ポンプ、高電圧発生装置、塗料タンク、ディスク方式の静電スプレー塗装機。
感光性レジスト液の温度制御方法:
静電スプレー塗装機内のインクタンクとスプレー塗装ガンとの間にある循環ホースにヒーターを取り付け、循環ホース内を流れるインクを加熱する。そして、このヒーターの出力を調整し、スプレー塗装ガンの先での感光性レジスト液の温度を調整する。
静電塗装方法: 銅張積層板をスプレー塗装ガンの横または下を通過させるようにして塗装を行う。スプレー塗装ガンの先からは高電圧を印加させる。また、スプレー塗装ガンの数は3個である。
塗装条件: 吐出量(110cc/min),コンベアー速度(2.3m/min)ディスク回転数(30000rpm)、印加電圧(−35KV)で行った。感光性レジスト液のWet膜厚は約60μm。
(エッジカバーリング)
塗装基板を断面観察し、導体のエッジ部分に被覆しているレジストの膜厚を測定する。
(ユズ肌)
塗装基板を目視評価する。
「○」 塗装基板の表面が平滑である。
「△」 塗装基板の表面に凹凸がやや存在する。
「×」 塗装基板の表面に凹凸がある。
(ダレ性)
塗装基板を目視評価する。
「○」 塗装基板表面上のレジストにヨリやダレがない
「△」 塗装基板表面上のレジストにヨリやダレがややある
「×」 塗装基板表面上のレジストにヨリやダレがある
Figure 2006351605
比較例1においては、レジスト温度、基板温度は室温であり、液中の溶剤含有量を35重量%と低めにすることによって、液の粘度は120秒になっている。比較例1では、エッジカバーリング、ダレ性は良好であるが、塗膜にユズ肌が見られる。
比較例2においては、レジスト温度、基板温度は室温であり、液中の溶剤含有量を45重量%と高めにすることによって、液の粘度は50秒に下がっている。比較例2では、塗膜にユズ肌が見られないが、エッジカバーリング、ダレ性は低下している。
実施例1においては、レジスト温度が45℃、基板温度は30℃であり、液中の溶剤含有量を35重量%と低めにしている。実施例1では、塗膜にユズ肌が見られず、かつエッジカバーリング、ダレ性も向上しており、従来方法では得られない作用効果の両立が達成された。

Claims (4)

  1. 感光性レジスト液を静電スプレー塗装機を用いてプリント配線板に塗装する方法であって、
    塗装時の前記感光性レジスト液の温度を40℃以上、60℃以下とし、塗装時の前記感光性レジスト液の見掛け粘度を30秒以上、100秒以下とすることを特徴とする、プリント配線板に感光性レジスト液を塗装する方法。
  2. 前記感光性レジスト液の溶剤含有量を35重量%以上、40重量%以下とすることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 塗装時の前記感光性レジスト液の温度と前記プリント配線板の温度との差を5℃以上、30℃以下とすることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の方法によって作製されたことを特徴とする、プリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013022551A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Apic Yamada Corp レジスト膜の形成方法、ワーク、および、静電噴霧装置

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