JP2006350256A - 走査型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の光源により2つ以上の走査領域が走査されて1画像を認識させる走査型画像表示装置において、眼球運動によって画像の品位が低下する現象の発生を抑える。
【解決手段】 走査型表示装置は、複数の光源101a〜101dからの光束を2次元方向に走査する走査手段102を有する。走査手段は、1画面に対応する範囲103内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域103a〜103dに対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ各走査領域において、第1の方向104には第1の速度で、第1の方向とは異なる第2の方向105には第1の速度よりも高速の第2の速度で光束を走査する。そして、以下の条件を満足する。FR≧(ω×Z)/(α×Fov)。但し、FRは第1の方向での走査周波数、ωはサッケードによる眼球の運動角速度、Zは第1の方向に並んだ走査領域の数、αは第1の方向での走査周期における実光束走査時間に関する定数、Fovは第1の方向での全視野角である。
【選択図】 図1
【解決手段】 走査型表示装置は、複数の光源101a〜101dからの光束を2次元方向に走査する走査手段102を有する。走査手段は、1画面に対応する範囲103内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域103a〜103dに対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ各走査領域において、第1の方向104には第1の速度で、第1の方向とは異なる第2の方向105には第1の速度よりも高速の第2の速度で光束を走査する。そして、以下の条件を満足する。FR≧(ω×Z)/(α×Fov)。但し、FRは第1の方向での走査周波数、ωはサッケードによる眼球の運動角速度、Zは第1の方向に並んだ走査領域の数、αは第1の方向での走査周期における実光束走査時間に関する定数、Fovは第1の方向での全視野角である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光束を2次元方向に走査することで観察者に画像を認識させる走査型表示装置に関するものである。
光源からの光ビームを網膜上で高速に走査し、残像効果を利用して画像を認識させる網膜走査型表示装置はこれまで多く提案されている。このような網膜走査型表示装置には、特許文献1にて開示されているように、単一若しくは複数の光源からの光を1本のビームにまとめて走査するものがある。また、特許文献2にて開示されているように、複数本のビームによって複数のエリアを走査し、該エリアごとの部分画像の繋ぎ合わせによって1つの画像を認識させるものもある。
光ビームを高速に走査して高い解像度の画像を得るためには、数kHz〜数十kHzで運動する走査デバイスが必要とされる。このため、この種の走査型表示装置には、半導体プロセスにより製造されるマイクロマシンとしてのMEMS走査デバイスが用いられることが多い。
但し、走査デバイスの走査周波数が高いと、その製造が難しくなる。この点、特許文献2にて開示されているように、1画像を複数の領域に分け、複数の光源からの複数のビームのそれぞれによって個々の領域を走査する場合は、特許文献1にて開示された装置のように1本のビームで1画面全体を走査する場合に比べて、同じ時間内でビームが移動する範囲が小さくなる。これにより、要求されるビームの走査速度を遅くすることができ、高い解像度を得ながらも走査デバイスの走査周波数を下げることができる。
特開2004−138822公報(段落0052〜0057、図1等)
特表2004−527793公報(段落0040〜0048、図10〜13等)
しかしながら、上記のように複数の光源からの複数のビームによって1画面内の複数の走査領域をそれぞれ走査することによって、ビームの走査速度が遅くなり、ビームのスポットの網膜上での移動速度が遅くなると、観察者の眼球が回転等の運動をしたときに、その眼球運動の速度が網膜上でスポットの移動速度にほぼ一致する場合がある。
参考文献1に示されるように、人間の眼球運動による視野変化の角速度(つまりは眼球運動の角速度)は、サッケード(saccade)と呼ばれる断続的運動又は急速眼球運動状態において、300〜600°/secに達する。サッケードとは、人間の眼が1つの注視点から次の注視点に素早く移動する運動をいう。人間は、物を見るときに、平均約300ミリ秒の固視(1つの注視点に留まること)と数十ミリ秒のサッケードとを繰り返して外界の情報を処理している。
したがって、このサッケード状態での眼球運動の速度が網膜上でスポットの移動速度にほぼ一致する場合が生じる。そしてこの場合、観察者における残像効果が弱くなったり生じなくなったりするため、画像の一部が認識されなくなる(画像が欠ける)現象が生じ、表示画像の品位が低下する。
(参考文献1):生体システム特論 Nr.5「視覚系と聴覚系1」龍谷大学 小堀聡
(http://milan.elec.ryukoku.ac.jp/%7Ekobori/resume/bio/bio5.html)
本発明は、複数の光源により2つ以上の走査領域が走査されて1画像を認識させる走査型表示装置において、眼球運動によって画像の品位が低下する現象の発生を抑えることができるようにすることを目的とする。
(参考文献1):生体システム特論 Nr.5「視覚系と聴覚系1」龍谷大学 小堀聡
(http://milan.elec.ryukoku.ac.jp/%7Ekobori/resume/bio/bio5.html)
本発明は、複数の光源により2つ以上の走査領域が走査されて1画像を認識させる走査型表示装置において、眼球運動によって画像の品位が低下する現象の発生を抑えることができるようにすることを目的とする。
本発明の一側面としての走査型表示装置は、複数の光源からの光束を2次元方向に走査する走査手段を有し、該走査手段は、1画面に対応する範囲内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域に対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ各走査領域において、第1の方向には第1の速度で、第1の方向とは異なる第2の方向には第1の速度よりも高速の第2の速度で光束を走査する。そして、以下の条件を満足することを特徴とする。
FR≧(ω×Z)/(α×Fov) …(1)
但し、FRは第1の方向での走査周波数(Hz)、ωはサッケードによる眼球の運動角速度(°/sec)Zは第1の方向に並んだ走査領域の数、αは第1の方向での1走査周期における実光束走査時間に関する定数、Fovは第1の方向での全視野角である。
但し、FRは第1の方向での走査周波数(Hz)、ωはサッケードによる眼球の運動角速度(°/sec)Zは第1の方向に並んだ走査領域の数、αは第1の方向での1走査周期における実光束走査時間に関する定数、Fovは第1の方向での全視野角である。
本発明によれば、上記(1)式を満たすように、走査周波数FR、走査領域の数Z、定数αおよび全視野角Fovを設定することにより、サッケードによる眼球運動に起因した認識画像の品位の低下を抑制することができる。すなわち、高品位の画像を提示することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である走査型表示装置の概略構成を示している。この走査型表示装置は、観察者が頭部に装着して動画や静止画を鑑賞できるヘッドマウントディスプレイとして用いられる。また、ビデオカムコーダやデジタルカメラに電子ビューファインダとして搭載されてもよい。
図1において、101a〜101dはLED、レーザダイオード、ランプ等により構成される光源である。102は光源101a〜101dからの光束(ビーム)を2次元方向に走査する走査デバイスである。109は走査デバイス102によって走査されるビームを観察者の眼(網膜)107に拡大して導く接眼光学系である。
なお、図1では、説明を簡単にするために、光源からの拡散光束を略平行な光束であるビームにする光学系や走査されたビームを被走査面103上に結像させる光学系を省略している。このことは、以下の実施例でも同様である。
4個の光源101a〜101dは駆動回路Dに接続されており、駆動回路Dには、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、ビデオデッキ等の画像供給装置から画像信号が入力される。駆動回路Dは、入力された画像信号によって表される1つの画像(1フィールド画像)を水平方向に4つの領域に分割し、これら4つの分割領域の画像信号に応じて4個の光源101a〜101dのそれぞれを変調する。このような画像信号の入力と光源の変調制御は、以下に説明する他の実施例でも行われる。
4個の光源101a〜101dから発せられた4本のビームはそれぞれ、1画面に対応する範囲である被走査面103上にスポットを形成する。4つのスポット106(図には、1つのスポットのみ示す)は、走査デバイス102によるビームの偏向作用によって、被走査面103上に水平方向に相互に接するように並んだ4つの走査領域103a〜103dのそれぞれを2次元方向(水平方向104および垂直方向105)に走査される。被走査面103を通過した4本のビームはそれぞれ、接眼光学系109を介して眼107内の網膜上にもスポットを形成する。各ビームが2次元方向に走査されることによって網膜上の各スポットも2次元方向に移動する。
観察者は4つのスポットの残像効果によって4つの走査領域103a〜103dに対応する4つの分割画像を認識することができる。そして、これら水平方向に並んだ4つの分割画像が残像効果の存続時間内ですべて認識されることにより、該4つの分割画像が繋ぎ合わさった1つの画像を認識(観察)することができる。また、4つの走査領域103a〜103dを接眼光学系109により拡大することで、観察者107は水平方向に所定の画角(全視野角)108を持った画像を観察することができる。
ここで、走査デバイス102は、各走査領域において、ビームを、水平方向104には所定速度(第1の速度)で、垂直方向105には該所定速度よりも速い速度(第2の速度)で走査する。
本実施例では、走査デバイス102として、1つのデバイスで2次元方向走査が可能な2次元走査デバイスを用いている。具体的には、図2に示す構成を有する走査デバイスを用いている。
図2に示す走査デバイス201は、半導体プロセス技術を用いて製造されるMEMS(Micro-ElectroMechanical Systems)デバイスである。該走査デバイス201は、偏向面(反射面)を持つ微小ミラー202がトーションバー203,204で支持された構造を有する。微小ミラー202は、トーションバー203が捻れることで軸205を略中心とした共振往復運動を行う。また、トーションバー204が捻れることで軸206を略中心とした共振往復運動を行う。この両軸205,206を略中心とする往復運動によって、微小ミラー202の偏向面の法線方向が2次元的に変化する。このため、微小ミラー202に入射するビームの反射方向が変化し、これにより、ビームを2次元方向に走査することができる。
このようなMEMSデバイスを用いることで、走査デバイス102を小型化することが可能になる。
なお、上述した上記2次元MEMS走査デバイスに代えて、他の走査手段を用いてもよい。例えば、1次元走査が可能な2つの1次元MEMS走査デバイスを走査方向を異ならせるように組み合わせて用いたり、1次元走査が可能な回転多面鏡を含む組み合わせを用いたりすることもできる。
ここで、垂直方向に比べて低速で走査が行われる走査方向(以下、低速走査方向という)である水平方向の走査周波数を60Hzとし、該低速走査方向における全視野角を24度に設定した場合において、走査デバイス102の微小ミラーが低速走査方向にて図3で示す三角波形を描くように往復駆動され、かつ観察者の眼球が動かないとする。この場合、図4に示す眼球内の網膜404上におけるスポット401の低速走査方向402での移動角速度は、360度/secになる。なお、図3において、横軸は時間を、縦軸は微小ミラーの偏向角度(往復駆動の一端を0、他端を1とする)を示している。後述する図6および図7についても同様である。また、図4において、403は眼の瞳、405は高速走査方向を示す。
一方、前述した参考文献1に示されるように、人間の眼球は、サッケード(saccade)状態において、300〜600°/secで運動し、同角速度で視野も変化する。そして、図5(a)に示すように、網膜上のスポット502の移動角速度が、上記のようなサッケードによる視野変化の角速度より遅いと、スポット502が網膜上で相対的に停止して見えたり、逆方向に移動するように見えたりしてしまう。ここで、図5(a)の上図は、ある時点で、被走査面上でのスポット501に対応するスポット502が網膜上の点503に形成されている状態を示す。また、図5(a)の下図は、上図の状態から、被走査面上でのスポット504の移動方向と同じ方向に眼球が回転したときの網膜上でのスポット505の位置を示している。
この場合、観察者において連続的な残像効果が得られず、観察者が認識する画像には、図5(b)で示すような欠け(画像欠け)506が生じてしまう。すなわち、各走査領域507の一部508には画像が形成されているように認識されるが、欠け506の部分の画像は認識されないという現象が生ずる。
このような画像欠けを防ぐためには、網膜上のスポットの移動角速度が、眼球運動の角速度を上回ればよい。そこで、Zを低速走査方向に並んだ走査領域の数、Fovを低速走査方向の全画角(全視野角)、FRを低速走査方向での走査周波数とするとき、網膜上におけるスポットの移動角速度Vtは、
Vt=Fov/Z×(α×FR) …(2)
で表される。この速度が、常にサッケードによる視野の移動角速度(ω=300〜600°/sec)を越えればよい。ここではサッケードによる視野の最大の移動角速度600°/secを用いて、
(α×Fov×FR)/Z≧600(=ω)
すなわち、
FR≧(600×Z)/(α×Fov) …(1)′
という関係を導くことができる。
Vt=Fov/Z×(α×FR) …(2)
で表される。この速度が、常にサッケードによる視野の移動角速度(ω=300〜600°/sec)を越えればよい。ここではサッケードによる視野の最大の移動角速度600°/secを用いて、
(α×Fov×FR)/Z≧600(=ω)
すなわち、
FR≧(600×Z)/(α×Fov) …(1)′
という関係を導くことができる。
ここで、αは低速走査方向での走査デバイス102の1走査周期(往復駆動の一端から他端を経て再度該一端に戻るまでの駆動時間を1走査周期とする)において実際にビームを走査する時間、すなわち実光束走査時間に関する定数である。例えば、低速走査方向において微小ミラーが図6に示す鋸波形を描くように往復駆動され、往路における太線で示した期間601でビームを走査し、復路である帰線期間602の間はビームを走査しないとする場合には、α=1/kとなる。また、微小ミラーが正弦波形(図7)や三角波形(図3)を描くように往復駆動され、往路と復路のうち太線で示した期間301でビーム走査を行う場合には、α=2/kとなる。
なお、図3、図6および図7において、細線で示した期間302,602は、微小ミラーは駆動されているが、光源は発光しておらず、ビーム走査は行われない期間を示す。
kは、低速走査方向での1走査周期の間に実際にビームを走査している時間の割合を示し、時間利用率とも称される。図6に示す鋸波形駆動の場合、1周期をB、1周期のうち実際にビームを走査している時間をAとすると、k=A/Bである。
kがとり得る値の範囲は、
0.5≦k≦1
である。これにより、αの値の範囲は、低速走査方向の駆動波形に応じて、
鋸波形駆動の場合…1≦α≦2
三角波形,正弦波形駆動の場合…2≦α≦4
となる。
0.5≦k≦1
である。これにより、αの値の範囲は、低速走査方向の駆動波形に応じて、
鋸波形駆動の場合…1≦α≦2
三角波形,正弦波形駆動の場合…2≦α≦4
となる。
α(又はk)が上記範囲の下限を下回ると、光源が発光している時間が短くなるため、観察画像が暗くなり、実用が困難になる。
Z=4、Fov=24、三角波形駆動で、α=2.5(=2/k:時間利用率k=0.8)の場合、
FR≧(600×4)/(2.5×24)=40(Hz)
となる。つまり、低速走査方向での走査周波数(水平方向の走査周波数)が40Hz以上であれば、画像欠けを防止できる。このことから、本実施例では、低速走査方向での走査周波数を50Hzに設定する。
FR≧(600×4)/(2.5×24)=40(Hz)
となる。つまり、低速走査方向での走査周波数(水平方向の走査周波数)が40Hz以上であれば、画像欠けを防止できる。このことから、本実施例では、低速走査方向での走査周波数を50Hzに設定する。
なお、本実施例では、(1)式でのωを600°/secに設定した場合を説明したが、300〜600°/secのいずれの値を用いてもよい。例えば、400°/secや500°/sec、あるいは550°/secを用いてもよい。
また、本実施例では、光源数および走査領域数をともに4つとした場合について説明したが、本発明は、この数に限られるものでなく、2つ以上の任意の数を選択することができる。また、本実施例では、光源数と走査領域数とが一致している場合について説明したが、本発明はこれに限られない。つまり、光源数と走査領域数とが一致しなくてもよい。例えば、赤、緑、青の3色の光源からの光束を1つのビームにまとめ、該ビームを複数用意して複数の走査領域を走査するようにしてもよい。
また、本実施例では、4つの走査領域が隙間なく接するように並んだ場合について説明したが、これらの走査領域の一部同士が重なるように走査領域を設定してもよい。
また、本実施例ではヘッドマウントディスプレイを例にあげて説明したが、本発明はスクリーン上に画像を投影する液晶プロジェクタ等の投影装置にも適用可能である。液晶プロジェクタに本発明を適用する場合には、低速走査方向の全視野角Fovがスクリーン上の投影面積や観察者からスクリーンまでの距離によって変わることになるが、想定する使用状態に合わせて適切な値を設定すればよい。
本発明の実施例2では、実施例1と同様に水平方向を低速走査方向とし、水平画角(低速走査方向の全視野角)を24度とした場合について説明する。また、本実施例では、水平解像度を800画素とし、走査領域が水平方向に12個並んでいる場合について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
走査デバイス102の低速走査方向での走査方式を、図7に示す正弦波形駆動とし、定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とする。この場合、(1)′式は、
FR≧(600×12)/(2.5×24)=120(Hz)
となる。すなわち、低速走査方向での走査周波数が120Hz以上であれば、画像欠けを生じない。
FR≧(600×12)/(2.5×24)=120(Hz)
となる。すなわち、低速走査方向での走査周波数が120Hz以上であれば、画像欠けを生じない。
さらに、水平方向よりも高速で走査が行われる高速走査方向である垂直方向の走査周波数を考える。該走査周波数は、1/120/2=1/240秒の間(往復駆動の往路と復路で異なるフレームを走査する場合)に、800/12画素の走査線を描画することができる走査周波数であることが必須である。このためには、数kHz以上の高速な走査が必要となる。
ここで、図8には、ラウドネス曲線と呼ばれる、人間の聴覚の周波数応答特性を示す。例えば、図書館程度の雑音とされる40dBの音を基準とすると、1〜6kHzという周波数は特に人間が音を感じやすい周波数であることが分かる。
走査デバイス102の走査周波数と、発生する音の周波数とはほぼ一致する。このため、この周辺の周波数で走査デバイス102を駆動すると、走査デバイス102の駆動に起因する音が観察者に感知され、観察者に不快感を与えてしまう。
この音を防止するためには、人間の可聴域でも聞こえにくい領域もしくは可聴域外となる、より高い周波数で走査デバイス102を動作させればよい。具体的には、10kHz以上、望ましくは15kHz以上の走査周波数を設定することで、観察者に雑音を感知させにくくすることができる。
このためには、以下の条件式(3)を満たすことで、高速走査方向での走査駆動によって発生する音の周波数を、観察者に聞こえにくい周波数としたり、人間の可聴域外の周波数にしたりすることができる。
高速走査方向での走査周波数をFreqとし、その導出方法を図9を用いて説明する。図9は、被走査面906上での1つの走査領域905を示している。該走査領域905では、垂直方向901にて高速走査が行われ、水平方向902にて低速走査が行われる。903は被走査面906上でのスポットを、904は該スポット903の移動軌跡を示す。
ここで、低速走査方向(水平方向)の画面全体での画像解像度をResとすると、1つの走査領域の画像解像度Rxは、
Rx=Res/Z
となる。Zは低速走査方向に並んだ走査領域の数である。この解像度Rxを完全に表示する(認識させる)には、少なくとも同数の走査線が必要となる。このとき、高速走査方向では、往復走査、すなわち1走査周期の往路と復路の両方でビーム走査を行うため、1フレームの画像に対するビーム走査を行う間に、Rx/2回の高速走査が行われることが必要となる。1フレームの走査時間Tは、低速走査方向での走査周波数FRと上記定数αを用いて、
T=1/(α×FR)
で表される。このため、高速走査方向での走査周波数Freqは、
Freq=Rx/2×1/T
=α×FR×10−3×{Res/(2×Z)} (kHz)
となる。これが、10kHzを超えればよいので、
10≦(α×Res×FR)×10−3/(2×Z) …(3)
が導かれる。このため、この式(3)を満足することで、高速走査に起因する雑音の発生を抑制することができる。条件式(3)の下限を満たさない場合は、高速走査に起因する音の周波数が人間に聞え易い周波数となるため、雑音を小さくすることができない。また、高速走査の周波数を上げすぎると、走査デバイスの製作が困難となるため、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)≦200
とすることが望ましい。
Rx=Res/Z
となる。Zは低速走査方向に並んだ走査領域の数である。この解像度Rxを完全に表示する(認識させる)には、少なくとも同数の走査線が必要となる。このとき、高速走査方向では、往復走査、すなわち1走査周期の往路と復路の両方でビーム走査を行うため、1フレームの画像に対するビーム走査を行う間に、Rx/2回の高速走査が行われることが必要となる。1フレームの走査時間Tは、低速走査方向での走査周波数FRと上記定数αを用いて、
T=1/(α×FR)
で表される。このため、高速走査方向での走査周波数Freqは、
Freq=Rx/2×1/T
=α×FR×10−3×{Res/(2×Z)} (kHz)
となる。これが、10kHzを超えればよいので、
10≦(α×Res×FR)×10−3/(2×Z) …(3)
が導かれる。このため、この式(3)を満足することで、高速走査に起因する雑音の発生を抑制することができる。条件式(3)の下限を満たさない場合は、高速走査に起因する音の周波数が人間に聞え易い周波数となるため、雑音を小さくすることができない。また、高速走査の周波数を上げすぎると、走査デバイスの製作が困難となるため、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)≦200
とすることが望ましい。
本実施例の場合は、Res=800、α=2.5、FR=120、Z=12として、
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=10
である。すなわち、高速走査方向での走査周波数が10kHzとなり、上記条件を満たす。もちろん、低速走査方向での走査周波数をさらに上げることで高速走査方向での走査周波数をより高くし、発生する音をさらに高い周波数域に設定することもできる。
Freq=(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=10
である。すなわち、高速走査方向での走査周波数が10kHzとなり、上記条件を満たす。もちろん、低速走査方向での走査周波数をさらに上げることで高速走査方向での走査周波数をより高くし、発生する音をさらに高い周波数域に設定することもできる。
例えば、低速走査方向の走査周波数を150Hzに設定すると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=12.5 (kHz)
となり、高速走査方向の走査周波数をさらに上げることができる。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=12.5 (kHz)
となり、高速走査方向の走査周波数をさらに上げることができる。
以上より、本実施例においては、低速走査方向での走査周波数を150Hz、高速走査方向での走査周波数を12.5kHzとする。
本発明の実施例3では、実施例1と同様に水平方向を低速走査方向とし、低速走査方向での画素数が2160画素である高解像度の走査型表示装置について説明する。この場合、人間の眼の最小分解能がおよそ1分であることから、水平画角が36度のとき、人間の眼の最小分解能と1画素の大きさが一致する。そこで、本実施例では、水平画角(低速走査方向での全視野角)を36度に設定する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
低速走査方向に複数の走査領域が並び、低速走査方向での走査デバイス102の駆動方式が鋸波形駆動で、走査周波数が60Hzであり、定数αが1.25(=1/k:時間利用率k=0.8)とすると、(1)′式より、水平走査方向に並ぶ走査領域の数Zは、
Z≦3
となる。つまり、低速走査方向に並ぶ走査領域の数が3つ以下であれば、画像欠けの発生を防ぐことができる。
Z≦3
となる。つまり、低速走査方向に並ぶ走査領域の数が3つ以下であれば、画像欠けの発生を防ぐことができる。
また、このとき、α=1.25、Res=2160、FR=60、Z=3とすると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=27 (kHz)
となり、(3)式を満たす。このため、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数により発生する音を、人間に感知しにくくすることができる。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=27 (kHz)
となり、(3)式を満たす。このため、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数により発生する音を、人間に感知しにくくすることができる。
以上より、本実施例では、低速方向の走査周波数を60Hz、高速方向の走査周波数を27kHzとなる。
本発明の実施例4では、実施例1と同様に水平方向を低速走査方向とし、水平画角(低速走査方向での全視野角)が80度である広画角の走査型表示装置について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例では、低速走査方向に10個の走査領域が並び、走査デバイス102の低速走査方向での駆動方式を三角波形駆動とし、定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とする。また、低速走査方向での画素数を3840画素とすると、低速走査方向での走査周波数FRは、(1)′式より、
FR≧30.0 (Hz)
となる。したがって、低速走査方向において30.0Hz以上の走査周波数を用いれば、画像欠けを防ぐことができる。
FR≧30.0 (Hz)
となる。したがって、低速走査方向において30.0Hz以上の走査周波数を用いれば、画像欠けを防ぐことができる。
但し、実際には、30Hzの走査周波数では、画像欠けは観察されないものの、画像が点滅するように見える、いわゆるフリッカーが観察される。このため、低速走査方向での走査周波数は40Hz以上に設定するのが望ましい。
また、α=2.5、Res=3840、FR=40、Z=10とすると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=19.2 (kHz)
となり、(2)式を満たす。このため、高速走査方向での走査周波数により発生する音を感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を40Hzとし、高速走査方向の走査周波数を19.2kHzに設定する。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=19.2 (kHz)
となり、(2)式を満たす。このため、高速走査方向での走査周波数により発生する音を感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を40Hzとし、高速走査方向の走査周波数を19.2kHzに設定する。
本発明の実施例5では、垂直方向に、水平方向よりも低速での走査が行われる場合について説明する。走査型表示装置の構成は、実施例1(図1)と同様とし、共通する構成要素には実施例1と同じ符号を用いる。
本実施例では、水平画角を80度に設定し、画面のアスペクト比を16:9とする。垂直方向である低速走査方向に複数の走査領域が並び、低速走査方向での走査デバイス102の駆動方式は三角波形駆動とする。また、低速走査方向の定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とする。
また、水平画素数を3840画素とすると、垂直画素数および垂直画角(低速走査方向での全視野角)はそれぞれ、2160画素、45度となる。低速走査方向の走査領域数を5とすると、(1)′式より、低速走査方向(垂直方向)での走査周波数FRは、
FR≧26.7 (Hz)
となる。つまり、低速走査方向において26.7Hz以上の走査周波数を設定すれば、画像欠けを防ぐことができる。但し、実際には、実施例4で説明した理由により、低速走査方向の走査周波数に40Hz以上に設定するのがよい。
FR≧26.7 (Hz)
となる。つまり、低速走査方向において26.7Hz以上の走査周波数を設定すれば、画像欠けを防ぐことができる。但し、実際には、実施例4で説明した理由により、低速走査方向の走査周波数に40Hz以上に設定するのがよい。
そして、α=2.5、Res=2160、FR=45、Z=5とすると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=24.3 (kHz)
となり、(2)式を満たす。すなわち、高速走査方向(水平方向)での走査周波数により発生する音を感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を45Hz、高速走査方向の走査周波数を24.3kHzに設定する。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=24.3 (kHz)
となり、(2)式を満たす。すなわち、高速走査方向(水平方向)での走査周波数により発生する音を感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を45Hz、高速走査方向の走査周波数を24.3kHzに設定する。
図10には、本発明の実施例6である走査型表示装置の概略構成を示している。本実施例では、実施例1〜5のように1次元的に(低速走査方向にのみ)走査領域を並べたものとは異なり、走査領域を2次元的に、すなわち水平方向と垂直方向の両方にタイル状に並べた場合について説明する。
図10において、1001a〜1001lはLED、レーザダイオード、ランプ等により構成される12個の光源である。102は光源1001a〜1001lからの光束(ビーム)を2次元方向に走査する走査デバイスであり、実施例1と同様に、2次元MEMS走査デバイスが用いられている。
なお、図10では、実施例1にて説明したように、光源からの拡散光束を略平行な光束であるビームにする光学系および走査されたビームを被走査面1002上に結像させる光学系を省略するとともに、観察者の眼107に被走査面1002を拡大して観察させるための接眼光学系も省略している。
光源1001a〜光源1001lからの複数のビームはそれぞれ、走査デバイス102により走査領域1002a〜1002lで走査される。本実施例では、垂直方向に、水平方向よりも低速で走査が行われる。
本実施例において、水平画角を120度、画面のアスペクト比を16:9とすると、低速走査方向である垂直方向1004の全視野角は67.5度となる。また、本実施例では、低速走査方向の駆動方式は鋸波形駆動であり、定数αを1.25(時間利用率k=0.8)とする。また、高速走査方向である水平方向1005に3つの走査領域を並べ、かつ低速走査方向である垂直方向に4つの走査領域を並べている。すなわち、1画像が計12個の走査領域1002a〜1002lに分割されている。このとき、画面欠けを生じないために必要な低速走査方向(垂直方向)での走査周波数FRは、
FR≧28.4 (Hz)
となる。但し、実際には、実施例4で説明したように、低速走査方向の走査周波数は40Hz以上が望ましい。
FR≧28.4 (Hz)
となる。但し、実際には、実施例4で説明したように、低速走査方向の走査周波数は40Hz以上が望ましい。
水平画素数を6400画素(Res)とし、α=1.25、Res=3600、FR=40、Z=4とすると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=22.5 (kHz)
となり、(2)式を満たす。このため、高速走査方向(水平方向)での走査周波数により発生する音を観察者に感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を40Hz、高速走査方向の走査周波数を22.5kHzに設定する。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=22.5 (kHz)
となり、(2)式を満たす。このため、高速走査方向(水平方向)での走査周波数により発生する音を観察者に感知しにくくすることができる。以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を40Hz、高速走査方向の走査周波数を22.5kHzに設定する。
図11には、本発明の実施例7である走査型表示装置の概略構成を示している。本実施例は、複数の光源と、それに対応する複数の走査デバイスとを有する走査型表示装置の例である。
レーザ装置としての3つの光源1101a〜1101cからの3つのビームは、それぞれに対応する走査デバイス1102a〜1102cに到達する。3つの走査デバイス1102a〜1102cはそれぞれ、被走査面1103上に水平方向に相互に接するように並んだ走査領域1103a〜1103c内でビームを2次元方向に走査する。
被走査面1103を通過した各ビームは、図10と同様に図示を省略された接眼光学系を介して眼1104内の網膜上にスポットを形成する。各ビームが2次元方向に走査されることによって網膜上のスポットも2次元方向に移動する。
また、各走査デバイスは、入射したビームを水平方向1104には所定の速度で、垂直方向1105には該所定速度よりも高速で走査する。
観察者は3つのビームのスポットに対する残像効果によって、3つの走査領域1103a〜1103cに対応する3つの分割画像を認識することができる。そして、これら水平方向に並んだ3つの分割画像が残像効果の存続時間内ですべて認識されることにより、該3つの分割画像が繋ぎ合わさった1つの画像を認識(観察)することができる。また、不図示の接眼光学系によって、拡大された画像を認識することができる。
ここで、低速走査方向(水平方向)の全視野角を75度、低速走査方向での画像の解像度を3000画素、低速走査方向での走査デバイス1102a〜1102cの駆動方式を正弦波形駆動とし、定数αを2.5(時間利用率k=0.8)とすると、(1)′式より、
FR≧9 (Hz)
となる。すなわち、低速走査方向では、9Hz以上の走査周波数を設定すれば、画像欠けを防ぐことができる。但し、実際には、実施例4で説明したように、低速走査方向の走査周波数は40Hz以上が望ましい。
FR≧9 (Hz)
となる。すなわち、低速走査方向では、9Hz以上の走査周波数を設定すれば、画像欠けを防ぐことができる。但し、実際には、実施例4で説明したように、低速走査方向の走査周波数は40Hz以上が望ましい。
本実施例において、α=2.5、Res=3000、FR=40、Z=3とすると、
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=50 (kHz)
となり、(2)式を満たす。これにより、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数により発生する音を観察者に感知しにくくすることができる。
(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)=50 (kHz)
となり、(2)式を満たす。これにより、高速走査方向(垂直方向)での走査周波数により発生する音を観察者に感知しにくくすることができる。
以上より、本実施例では、低速走査方向の走査周波数を40Hz、高速走査方向の走査周波数を50kHzに設定する。
上記各実施例に対応する走査型表示装置のパラメータ一覧を、図12にまとめて示す。
図13には、実施例1〜7にて説明した走査型表示装置を用いたヘッドマウントディスプレイを示している。ヘッドマウントディスプレイ1は、観察者の頭部Hに眼鏡のように装着されて使用される。観察者の眼Eの前には、走査型表示装置4が内蔵されたディスプレイ本体部が配置される。図示しないが、走査型表示装置4は、観察者の両眼に対して1セットずつ配置される。
該ヘッドマウントディスプレイ1には、図1にも示した駆動回路Dが搭載されており、該駆動回路Dには、画像供給装置(図1参照)が接続される。
画像供給装置から入力された画像信号に応じて走査型表示装置4から射出されるビームが観察者の眼E内の網膜上を走査することで、観察者は画像を観察することができる。
図14には、実施例1〜7にて説明した走査型表示装置を用いたビデオカムコーダを示している。ビデオカムコーダ10は、撮影レンズ12と、該撮影レンズ12により形成された被写体像を光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子13を備えている。また、録画の際に音声を記録するためのマイクロフォン15も備えている。
さらに、ビデオカムコーダ10には、撮像素子13を用いて得られた画像を観察者が観察するための電子ビューファインダとして走査型表示装置14が備えられている。
撮像素子13を用いて得られた画像信号に応じて走査型表示装置14から射出されるビームが観察者の眼E内の網膜上を走査することで、観察者(撮影者)は被写体を観察したり、撮影画像を確認したりすることができる。
101a〜101d,1001a〜1001l,1101a〜1101c 光源
102,201 走査デバイス
103a〜103d,1002a〜1002l,1103a〜1l03c 走査領域
103,1002,1103 被走査面
104,402,902,1004,1104 低速走査方向
105,405,901,1005,1105 高速走査方向
106,903 スポット
107,404 観察者の眼(網膜)
108 低速走査方向の全画角
109 接眼光学系
202 微小ミラー
203,204 トーションバー
102,201 走査デバイス
103a〜103d,1002a〜1002l,1103a〜1l03c 走査領域
103,1002,1103 被走査面
104,402,902,1004,1104 低速走査方向
105,405,901,1005,1105 高速走査方向
106,903 スポット
107,404 観察者の眼(網膜)
108 低速走査方向の全画角
109 接眼光学系
202 微小ミラー
203,204 トーションバー
Claims (8)
- 複数の光源と、
該複数の光源からの光束を2次元方向に走査する走査手段とを有し、
前記走査手段は、1画面に対応する範囲内で第1の方向に並ぶ2つ以上の走査領域に対して互いに異なる光源からの光束を走査し、かつ前記各走査領域において、前記第1の方向には第1の速度で、前記第1の方向とは異なる第2の方向には前記第1の速度よりも高速の第2の速度で前記光束を走査し、
さらに以下の条件を満足することを特徴とする走査型表示装置。
FR≧(ω×Z)/(α×Fov)
但し、FRは前記第1の方向での走査周波数(Hz)、ωはサッケードによる眼球の運動角速度(°/sec)、Zは前記第1の方向に並んだ走査領域の数、αは前記第1の方向での1走査周期における実光束走査時間に関する定数、Fovは前記第1の方向での全視野角(°)である。 - ωが300以上600以下であることを特徴とする請求項1に記載の走査型表示装置。
- ωが600であることを特徴とする請求項2に記載の走査型表示装置。
- FR≧40
であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の走査型表示装置。
- 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の走査型表示装置。
10≦(α×Res×FR)×10−3/(2×Z)
但し、Resは前記第1の方向での解像度である。 - 光束を観察者の眼に対して走査することを特徴とする請求項1から5いずれか1つに記載の走査型表示装置。
- 請求項1から6のいずれか1つに記載の走査型表示装置を有し、
撮影画像を前記走査型表示装置により表示することを特徴とする撮像装置。 - 請求項1から6のいずれか1つに記載の走査型表示装置と、
該走査型表示装置に画像信号を供給する画像供給装置とを有することを特徴とする画像表示システム。
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