JP2006349531A - 電気泳動システム - Google Patents

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茂樹 上甲
Kuniyuki Matsuda
晋幸 松田
Akinari Yada
明也 矢田
Shunsuke Nishihara
俊介 西原
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Abstract

【課題】
電気泳動、電気泳動パターンの撮影、分離した生体高分子試料の切り出し可能な電気泳動システムにおいて、電気泳動に起因する生体高分子試料の損傷を軽微なものとする電気泳動システムを提供する。
【解決手段】
生体高分子試料を分離するための支持体101および電気泳動槽10、電気泳動パターンの画像を撮影する画像撮影手段61、および分離した生体高分子試料の画分を支持体より切り出すための切り出し手段62、画像撮影のため支持体に光照射する光源71、および支持体への光照射を遮蔽する機構、を備え、電気泳動槽10あるいは画像撮影手段61を、X軸あるいはY軸方向に駆動することで、電気泳動パターン画像の撮影、および電気泳動により分離した支持体内の生体高分子試料の画分の位置情報を得、この位置情報に基づき、切り出し手段62により、電気泳動に起因する損傷の軽微な生体高分子試料の画分の切り出しを連続的に実施する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体高分子、とりわけ核酸を分析するための電気泳動システムに関するものである。
本発明は、核酸の電気泳動システムに関し、より詳細には、電気泳動システムにより核酸を分子量毎に分離し、その画像を撮影すると共に電気泳動の支持体より核酸の切り出しおよび抽出回収する技術に関する。
本発明は、電気泳動システムに係り、特に電気泳動により核酸を分子量毎に分離させた結果に基づき、一貫したシステム内で電気泳動の実施、その結果の画像の撮影さらに電気泳動支持体からの核酸の切り出し・抽出回収までを好適に実現できるものである。
従来より、生体高分子とりわけ核酸の電気泳動装置による分子量に基づいた分離、解析方法は、簡便かつ安価であると共に分析精度も高いため、核酸分析の装置として広範囲に利用されている。以下、核酸の電気泳動に関して述べる。
電気泳動による核酸の分析は、まず、両端に電圧を導電する電極を緩衝液で接触させる電気泳動槽に核酸試料が移動する支持体を付設することにより構成されている。この電気泳動の支持体としては、アガロースあるいはポリアクリルアミドなどのゲル状物質が使用されている。また装置の形態としては、取り扱いの容易さから支持体を横面に設置する水平方式の電気泳動装置が汎用されている。電気泳動の動作は、支持体の一端に形成した溝に核酸試料を滴下し、支持体の両端に電圧を印加させ、支持体中の核酸試料を電気的に移動させる。この時に支持体の網目構造により核酸試料の移動が制約を受け、分子量が大きい程、移動度が遅くなることにより、核酸の分子量に基づいた分離が可能となる。さらにこのようにして分離した核酸を支持体より核酸画分毎に切り出し、VogelsteinとGillespieの方法(非特許文献1)あるいはMolecular Cloningに記載の方法(非特許文献2)などの適当な方法で核酸を抽出回収することにより、核酸試料からの不純物質の分離除去、ベクターへの組み込み、配列マッピングなどへ利用されている。
なお、この核酸分画を回収する方法としては、電気泳動装置を利用する方法以外にも高速液体クロマトグラフィーに代表されるカラムクロマトグラフィーを利用する方法などがあるが、核酸の分離精度に対する装置の簡便性、融通性、装置価格、維持費用などを勘案した場合、電気泳動装置による方法は極めて高効率であるため、専ら核酸画分の回収には電気泳動による方法が利用されている。
この電気泳動装置の利便性をさらに向上させるため、支持体の小型化、電圧印加により生じるジュール熱の抑制する提案がなされ、電気泳動の短時間化が可能となり、設置場所も制約を受けないため作業効率の向上に貢献している(特許文献1および特許文献2)。
次に電気泳動により分離した核酸の検出方法については、臭化エチジウム等の核酸結合性蛍光試薬を電気泳動前に予め支持体中に混合あるいは電気泳動後、支持体をこれらの溶液中に浸漬し、支持体中に浸潤させ、支持体中の核酸試料とこの蛍光試薬を結合させた後、蛍光試薬を紫外線により励起し、蛍光発色させて、支持体中の分離した核酸試料を可視化させる(この紫外線を照射する装置はトランスイルミネーターと呼ばれている)。
この紫外線照射により可視化した核酸試料の結果は、従来、フィルム式カメラを利用した画像撮影によりデータを取得していたが、近年の電子デバイスの進歩と共に電荷結合素子(CCD)式カメラを採用した電気泳動画像撮影装置が提案され(特許文献3、非特許文献3)、画像をデジタル化することが可能となり、フィルム式に比べ、撮影の簡便性、データの保存性およびコンピュータ等のデジタルデバイスとの親和性が高く、電気泳動の短時間化と共に一連の電気泳動手技の作業効率向上に貢献している。
さらに近年、電気泳動装置と画像撮影装置を一体化させて、電気泳動のリアルタイムモニタリングが提案されており、電気泳動による最適な核酸分離分析及び画像の取得を可能にしている(特許文献4、特許文献5および特許文献6)。
電気泳動により分離した核酸の支持体からの抽出回収については、従来、鋭利な刃物を利用して支持体より目的の核酸画分を切り出し、非特許文献1あるいは2などの適当な方法により核酸を抽出回収していたが、近年、機械的に支持体より核酸分画を切り出す装置および抽出回収装置(特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10)が提案され、従来の手動による方法に比べ、作業効率を大幅に向上している。
特開平10−288597号公報 特開2002−328113号公報 特許第2838117号公報 特開2000−105219号公報 特開2002−357590号公報 特開2003−240756号公報 特許第3381484号公報 特開2001−22176号公報 実用新案登録第3101144号公報 特開2000−88804号公報 ヴォーゲルステイン(Vogelstein. B.)、ギレスピー(Gillespie. D.),「米国科学アカデミー紀要(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)」,1979年,第76巻,p.615−619 サンブルック(Sambrook. J.)、フリッチ(Fritsch. E. F.)、マニアティス(Maniatis. T.)編,モレキュラークローニング(Molecular Cloning)第2版,コールドスプリングハーバー研究所出版(Cold Spring Harbor Laboratory Press)刊,1989年,p.6.22−6.35 サザーランド(Sutherland. J. F.)ら,「アナリティカルバイオケミストリー(Anal. Biochem.)」,1987年,第163巻,p.446−457
しかしながら、前記従来の電気泳動装置では、装置本体を小型化することにより核酸試料量を軽減し、電気泳動時間の短縮に貢献できているが、その利用用途が、少ない試料数の核酸試料に対し、試料中の核酸の分子量の決定、核酸試料の夾雑物の有無の判定、をする目的だけに限定され、多量あるいは多数の試料に対する電気泳動を実施すること、および電気泳動により分離した核酸画分の適当量を分取することが困難となるという課題を有していた。
次に、電気泳動画像撮影装置は、CCDカメラの採用により利便性は向上したが、従来からのフィルム式カメラの場合と同様に、少ない試料数から、多量試料数の電気泳動結果および泳動長が50〜300mm程度までの大小さまざまな寸法の支持体に対して対応可能なようにするために、撮影範囲を広く設計する必要があり、結果として、装置の占有面積、装置自身の外寸が大きくなり、設置場所を制約してしまうことがフィルム式カメラによる撮影装置からの課題として残されていた。また、比較的大きな寸法の支持体全体を撮影しようとする場合、被写体である支持体とカメラ位置の距離を遠くにしなければならないが、遠距離になるに従い、支持体中の核酸試料の蛍光強度が減衰するため、カメラ距離が遠くても撮像可能なように蛍光を励起するための過度の紫外線光量を必要としなければならず、そのため通常は、高光量の紫外線蛍光管を複数本並列に設置するようにしている。しかしながら、蛍光管のソケット形状および蛍光管交換の作業性の観点から蛍光管同士には若干の間隔が生じているため、蛍光管配置位置と蛍光管同士の隙間位置では、紫外線光量のムラが発生する。このため、支持体を蛍光管と平行方向の位置に存在する核酸試料の蛍光強度が一定であるのに対し、垂直方向では、蛍光強度が一定しないという課題を有していた。さらに、蛍光管の経時変化や温度特性により、規定の電圧を印加しても常に一定の紫外線光量を照射することは困難であるという課題を有していた。
このカメラ距離の課題を解決するため、カメラレンズを広角仕様にし、カメラ距離が遠くなくても撮像範囲を広くすることは可能であるが、この場合、広角レンズによる被写体の取り込みは、画像を湾曲させてしまうという欠点を有しているため、その使用を困難にしているという課題を有している。
このように、被写体である支持体とカメラ位置の距離により生じる課題を解決するためには、支持体に対し必要以上の高光量の紫外線を照射しなければならないが、そのために紫外線暴露により誘引される核酸分子の部分断絶、核酸分子に存在する塩基であるチミン同士の重合(チミンダイマー)形成を、回避することができず、支持体から回収した核酸試料を利用した後続の試験結果には、これらの影響が存在していることを考慮しなければならないという課題を有していた。
次に電気泳動装置および画像撮影を一体化させた装置においては、電気泳動のリアルタイムモニタリングを実現し、最適な核酸分離状態を検出可能とするが、一体型装置の外寸は、電気泳動装置の外寸により規定され、電気泳動装置の外寸が大きくなるに従い、一体型装置自身の外寸も大きくなるため、設置場所が制約されると共に、断続的に紫外線を暴露するため、上述した通り核酸分子の部分断絶、チミンダイマー形成を回避できず、支持体からの核酸回収に不適であるという課題を有していた。そのため、一体型装置においての電気泳動は、装核酸の分子量に基づいた分離分析にのみにその使用が制限されているという課題を有していた。
さらに電気泳動後の支持体からの核酸画分の切り出しは、専ら手動で鋭利な刃物を利用し切り出すため、紫外線を直視しながら操作する必要がある。この際、紫外線の暴露から作業者を保護する保護具を着用するが、通常、紫外線ランプには、紫外光以外にも紫色可視光を混合させているため、高光量の紫色可視光を直視しなければならず、作業者に重篤な眼性疲労を誘引する原因となっている。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、装置の可動が容易であるため設置場所を制限せず、かつ、支持体の寸法に柔軟に対応可能な電気泳動装置と、電気泳動画像取得手段とを一体化すると共に、電気泳動後の支持体から分離した核酸画分を切り出す機能をも一体化し、さらに、切り出し・回収した核酸画分を後続作業に供する場合に、損傷の軽微な核酸画分の試料を分取可能とするようにした、かつ、小型で安価である、電気泳動システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の請求項1にかかる電気泳動システムは、生体高分子試料を分離解析する電気泳動システムであって、前記生体高分子試料を、支持体を用いて電気泳動させるための電気泳動槽と、前記電気泳動槽に付設した前記支持体の両端に電圧を印加し、前記生体高分子試料を電気泳動させる電圧印加手段と、前記電気泳動支持体に対し光を照射する手段を有し前記電気泳動の結果を撮影する画像撮影手段と、前記画像撮影手段により獲得した画像に基づき、前記電気泳動支持体における生体高分子画分の位置情報を算出し、該支持体で分離した生体高分子の画分を切り出す切り出し手段とを有し、前記電気泳動の実施から、前記電気泳動による前記生体高分子分画画分の抽出回収までを、一連に実施可能であり、かつ、前記電気泳動支持体面に前記画像撮影手段における光源から照射される光に対し、任意の照射領域を遮蔽可能とする任意照射領域遮蔽手段を備えた、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項2にかかる電気泳動システムは、請求項1に記載の電気泳動システムにおいて、前記任意照射領域遮蔽手段は、光透過部を有する光遮蔽平板、シャッター開口部を調整可能なカーテンシャッター、あるいは、その部分領域に電圧を印加することにより光透過部を形成可能な液晶板機構よりなる、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項3にかかる電気泳動システムは、請求項1または請求項2に記載の電気泳動システムにおいて、前記電気泳動に供される生体高分子試料が、核酸であり、前記電気泳動の支持体面に照射する光源に、紫外線光源を含み、前記任意照射領域遮蔽手段が、前記核酸試料に紫外線が照射されるのを遮蔽する、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項4にかかる電気泳動システムは、請求項2または請求項3に記載の電気泳動システムにおいて、前記電気泳動支持体に対して紫外線が照射される領域が、前記電気動槽に設けられた前記電気泳動の泳動状態の基準となるサイズマーカーを含む領域であり、該サイズマーカーを用いて電気泳動の進行状況を観察可能である、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項5にかかる電気泳動システムは、請求項4に記載の電気泳動システムにおいて、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動槽を設置するテーブル機構、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動結果を撮影する画像撮影手段を設置する第1のキャリッジ機構が設けられ、前記画像撮影手段により、前記電気泳動結果を複数の画像に分割して撮影可能であり、前記画像撮影手段、前記テーブル機構、および第1のキャリッジ機構の駆動状況より算出される位置情報に基づき、前記分割撮影した画像を一体化合成可能である、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項6にかかる電気泳動システムは、請求項5に記載の電気泳動システムにおいて、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動槽を設置するテーブル機構、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動結果を撮影する画像撮影手段を設置する第1のキャリッジ機構、および、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能であり、Z軸方向にも駆動可能である、前記生体高分子画分を切り出すための切り出し手段を設置する第2のキャリッジ機構が設けられ、前記電気泳動槽に付設した支持体、該支持体にて分離したサイズマーカー、および生体高分子画分の位置情報を、前記画像撮影手段、前記テーブル機構、および第1、及び第2のキャリッジ機構の駆動状況より算出可能である、ことを特徴とするものである。
本発明の請求項7にかかる電気泳動システムは、請求項6に記載の電気泳動システムにおいて、前記任意照射領域遮蔽手段は、前記電気泳動の支持体面の任意の領域を遮蔽し、前記切り出し手段により回収・抽出される前記支持体中の生体高分子試料画分を、前記紫外線が照射されていないものとする、ことを特徴とするものである。
本発明の電気泳動システムによれば、システム本体の設置場所を制限しない可動性を有する電気泳動システムであり、電気泳動の実施、電気泳動による核酸試料の分離をし、電気泳動画像の撮影をした後、撮影した画像データからの分離した核酸画分の位置情報に基づいて、該核酸画分を支持体より切り出す機構を一体化した電気泳動システムにあって、切り出し・回収する核酸画分を後続操作に供する場合、電気泳動操作に起因する核酸試料の損傷が軽微である核酸分画試料を分取可能とするものであり、電気泳動実施から結果の画像撮影、さらにそれ以後の支持体より分離した核酸画分の切り出し回収を、一貫したシステム内で容易に実現可能とする、小型で安価な電気泳動システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態による電気泳動システムを図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による電気泳動システムの内部の概略構成の斜視図を示すものであり、図2は、電気泳動システムのブロック構成図を示すものである。
本電気泳動システムは、主に、Y軸方向に駆動可能なテーブル機構40、X軸方向に駆動可能なキャリッジ機構60、Z軸方向に駆動可能な切り出し手段62、画像撮影手段61、および紫外線照射部70から構成されている。テーブル機構40は、図中には明示されない部分もあるが、動力伝達部42に歯車51,52を介してステッピングモータなどの駆動量を制御可能な駆動用モータ50に接続され、駆動用モータ50の回転動力を直線運動に変換することにより駆動する。このテーブル機構40の中心部は、窓状に開口されているか、または、紫外線透過性アクリル樹脂(例えば、住友化学製スミペックス010など)、あるいは紫外線透過性ガラス(例えば、旭テクノグラス製UV−33S、UV−29など)などの紫外線透過性の高い材料で構成されている。さらに、前記テーブル機構40には、Y軸方向にスライド移動可能なスライドテーブル45を挿入可能であり、スライドテーブル45は、前記テーブル機構40と同様に、中心部が窓状に開口しているか、または、前出のような紫外線透過性の高い材料で構成され、テーブル機構40内をY軸方向に移動することができる。また、スライドテーブル45は、電気泳動槽10の設置部40a、切り出し器具ホルダー30の設置部40bを有している。
前記スライドテーブル45に設置可能な電気泳動槽10は、電気泳動用ゲル101を付設するための支持体付設面11を有し、該支持体付設面11に設置された電気泳動用ゲル101の両端に、白金線等の電極14を備えており、前記電極に電圧を印加するための受電部12を有し、該受電部12は電気泳動システム本体に設けられた電力供給部(図示せず)と脱着可能な構造となっている。
テーブル機構40の直上には、画像撮影手段61と、前記切り出し器具21を把持可能な切り出し手段62とを一体として有したキャリッジ機構60が配置されている。本実施の形態1では、画像撮影手段61にはエリアCCD方式のカメラを採用し、撮影された電気泳動パターン画像をデジタル化することが可能である。切り出し手段62は、電気泳動槽10の支持体付設面11に対して垂直なZ軸方向に動作するように切り出し器具動作用モータ56と、前記切り出し器具動作用モータ56に接続された歯車53と、それに連結する切り出し器具把持ピン67とから構成され、切り出し器具把持ピン67は、切り出し器具21の上部孔22に接続可能な構成となっている。
前記キャリッジ機構60は、X軸方向に直線移動が可能なように、X軸方向に設置された直動シャフト63と、スラスト軸受け部65によって連結され、また、キャリッジモータ55に接続されたリードスクリュー64と、スクリューナット64aによって連結されている。
また、前記テーブル機構40の下部には、紫外線照射部70を設けている。紫外線照射70は、紫外線光源71を設けるとともに、該紫外線光源71と、テーブル機構40との間に、可視光以上の波長の光(例えば400nm以上の波長の光)をカットする第一の光学フィルター91を設置する。また、前記キャリッジ機構60に搭載された画像撮影手段61には、紫外線をカットする(例えば600nm以下の光をカットする)第2の光学フィルター92が設置してある。さらに、紫外線照射部70の点灯、画像撮影手段61の撮影制御、撮影された画像を元にした電気泳動槽10の電圧制御、自動的にまたは手動により指定した箇所のゲルを切り出すためのテーブル機構40の駆動、キャリッジ機構60の駆動、および、切り出し手段62の駆動、を制御するシステム制御部120を備えている。さらに、該システム制御部120においては、前記テーブル機構40、およびキャリッジ機構60、および電気泳動パターン画像撮影手段61を操作して分割撮影して得た複数枚のゲル画像を1枚の画像に合成するための画像合成手段130と、撮影したゲル画像から核酸画分の位置を計測する核酸画分位置計測手段140とを有している。
図5および図6は、本発明の実施の形態1による電気泳動システムによる照射領域遮蔽手段510を示す正面図、および側面図である。
図5および図6に示すように、本発明の実施の形態1による電気泳動システムは、テーブル機構40と紫外線光源70との間に、光透過窓201を有する光遮蔽平板200を用いて構成した照射領域遮蔽手段510を設けたものである。光遮蔽平板200の側面には、ローラ202が備え付けてあり、ガイドレール203上をY軸方向に駆動可能な構成となっている。
以上のように構成された電気泳動システムについて、以下、その動作および作用を説明する。
まず、電気泳動槽10内に電気泳動用ゲル101を設置する。支持体である電気泳動用ゲル101の一端に設けた注入口に核酸試料を注入した後、ゲルの両端に設置された1対の電極間に規定の電圧を印加する。電圧を印加することで、負に帯電している核酸試料は、陰極から陽極方向に向かって移動を開始する。ゲル内部は微細な網目状となっているため、ゲル内部を移動する核酸試料は、その分子量の大きさによって移動する速度が異なるため、一定時間の電圧を加えたゲル内部では、分子量に基づいてゲルの注入口とほぼ同じ幅の帯状に分離される。このとき、紫外線光源71を点灯して核酸試料に紫外線を照射すると、核酸試料に予め混合しておいた臭化エチジウムなどの核酸結合性蛍光試薬が蛍光発色する。この蛍光を、画像撮影手段61にて撮影することで、核酸試料が分子量に基づいて帯状に分離している電気泳動パターンの画像を得ることが出来る。このとき、第一の光学フィルター91により、紫外線光源71から発している紫外線より長い波長の不用な光をカットすることで、撮影画質を向上させることができる。また、画像撮影手段61に取り付けられた第2の光学フィルター92により、紫外線光源から発光される紫外線をカットすることで、核酸試料に混合された核酸結合性蛍光試薬の蛍光状態のみを、より鮮明に撮影することができる。本実施の形態1では、詳しくは紫外線照射部70の発光面に400nm以上の波長の光を遮断する第1の光学フィルター91を設け、画像撮影手段においては、撮影面には600nm以下の波長の光を遮断する第2の光学フィルター92を設けている。
また、本電気泳動システムにおいては、電気泳動槽10がテーブル機構40の直上に設置されていることと、画像撮影手段61がゲル面上の移動可能なキャリッジ機構に搭載されていることとから、画像撮影手段61であるカメラと、被写体であるゲルとの距離が小さく、それに伴い撮影範囲も小さくなる。そこで、前記画像撮影手段61の撮影範囲を超えるような大面積ゲルの撮影を行う場合は、システム制御部を用いて駆動用モータ50とキャリッジ用モータ55を駆動させることで、テーブル機構40、およびキャリッジ機構をゲル面上の任意の場所に移動させることができ、画像撮影手段61にてゲルを部分的に分割して撮影し、システム制御部内の記録装置に記録する。システム制御部120の記録装置内に記録された分割画像は、システム制御部に設けられた画像合成手段を利用することで、1枚の電気泳動パターン画像を得ることができる。
上記の方法を用いれば、核酸試料の泳動中の状態を連続的または一定間隔の時間で撮影し、核酸画分位置を計測する核酸画分位置計測手段140を用いて、最適な泳動パターンを自動で判断し、電気泳動槽の電極への印加電圧を制御することが可能である。また、画像撮影手段61が電気泳動用ゲル101上を走査するため、画像撮影手段61による電気泳動用ゲル101の画像は、ゲルサイズに影響されず、同一の解像度の画像を獲得することが可能となり、従来の画像撮影装置のようにゲルサイズが大きい場合のズーム機能による縮小撮影が必要でなくなり、縮小による画像解像度の低下も発生しない。また、画像撮影手段61と、被写体であるゲル101および紫外線照射部70が、比較的近距離に設置した構造であるため、紫外線光源71の光量を必要最小限にすることが可能となり、従来、紫外線光源の光量に90ワット程度を要していたが、本実施の形態1においては、15ワット程度で、画像撮影は可能であり、核酸試料に対して、過度の紫外線の暴露を、回避可能としている。
次に、本電気泳動システムにおいて、ゲル切り出し手段62を用いて、電気泳動実施後の分離した核酸を核酸画分毎に切り出す動作ついて説明する。これまで述べたように、電気泳動から撮影までを実施した核酸試料を、更に後の実験にて使用する際には、ゲルの切り出しによる核酸試料の抽出が必要となる。本電気泳動システムにおいては、まず前記のような方法によって電気泳動パターンを撮影する。その電気泳動パターン画像を元に、目的とする核酸試料が含まれる核酸画分を自動的に検出するか、または表示部に表示された電気泳動パターンの画像を、元に作業者によって手動で指定する。作業者によって切り出し開始命令が実行されると、キャリッジ機構60がスライドテーブル45上の切り出し器具ホルダー30に収納された、切り出し器具21の直上まで移動し、切り出し手段62を下方向に移動させることで、切り出し器具21を把持する。次に、電気泳動パターン撮影画像を元に、指定された場所へ切り出し手段62を移動させるため、システム制御部において、前記移動すべき量をテーブル機構40とキャリッジ機構60の駆動量に変換し、駆動用モータを回転駆動させる。キャリッジ機構60が指定した位置へ移動したのちは、切り出し器具動作用モータ56を駆動させることにより切り出し器具把持ピンをゲル設置方向へ降下させ、把持している切り出し器具21をゲルに押し付け、ゲルの切り出しを行う。切り出されたゲルが切り出し器具21内部に留まった状態で、キャリッジ機構60は切り出し器具ホルダー30の直上まで移動し、ゲルを内部に留置した状態の切り出し器具21を切り出し手段62から外して、切り出し器具21を切り出し器具ホルダー30へ収納して、切り出し作業を終了する。さらに、テーブル機構40はテーブル排出動作に移行し、電気泳動槽10および切り出し器具ホルダー30を電気泳動システムの外部へと排出し、作業者は、切り出し器具ホルダー30から切り出し器具21を取り出し、ピペットなどで切り出し器具21内部に留置された核酸試料をゲルごと取り出す。本実施の形態1においては、画像撮影手段61と、切り出し手段62とを一体ユニット化したキャリッジ機構60を例示しているが、このように画像撮影手段61と、切り出し手段62とをユニット化することで、電気泳動用ゲル101の切り出し過程、および切り出し手段62による切り出し器具20の切り出し器具ホルダー30からの把持、収納を、キャリッジによる影が生じることなく、画像撮影手段61によって詳細に追跡することが可能となる。その後は、背景技術に示したVogelsteinとGillespieの方法、あるいはMolecular Cloningに記載の方法などの適当な方法で、核酸試料を抽出回収することが可能となる。
このような、本電気泳動システムにおいては、電気泳動槽10と、電気泳動槽10を搭載可能なY軸方向に直線移動が可能なテーブル機構40と、電気泳動槽10内のゲルの一部を切り出すことが可能な切り出し器具20と、切り出し器具20を把持しゲル面に対して垂直なZ軸方向に切り出し器具20を移動させてゲルの切り出しを行う切り出し手段62と、切り出し手段62と、画像撮影手段とを備え、ゲル面上X軸方向に平行移動可能なキャリッジ機構60と、テーブル機構40に搭載された電気泳動槽10内のゲルに紫外線を照射可能な紫外線照射部70と、キャリッジ機構60に搭載されたゲルの電気泳動パターンを撮影する画像撮影手段61と、泳動パターンを撮影するために紫外線照射部70の点灯、および画像撮影手段61の撮影制御、電気泳動槽10の電圧制御、およびテーブル機構40、キャリッジ機構60、切り出し手段62の駆動制御、を行うシステム制御部120とを備えることにより、電気泳動の実施、電気泳動パターン画像取得、および、支持体より分離した核酸画分の切り出し回収作業を、作業者が介在することなく実施可能となり、電気泳動用による感電、作業者の紫外線暴露、の防止などの電気泳動に関する作業の安全性の向上と、作業の自動化に伴う研究作業の効率化、を期待できると共に、小型で安価な電気泳動システムを提供することができる。
また、本実施の形態1においては、光透過窓201を有する光遮蔽平板200を設置することにより、テーブル機構40上の電気泳動槽10に据え付けた電気泳動用ゲル101に対して、紫外線光源70により照射される紫外線の暴露を防止し、電気泳動用ゲル101にて電気泳動を実施する核酸試料の紫外線による損傷を回避することが可能となるものである。
即ち、光遮蔽平板200には、その一部に光透過窓201が設けられており、この光透過窓201の垂直方向に電気泳動用ゲル101の核酸試料導入溝102が存在し、この場所に、電気泳動の際に核酸試料と同時に、比較対照試料として電気泳動にかける核酸のサイズマーカー16を導入することにより、電気泳動中のサイズマーカー16の泳動状態を画像撮影手段61により観察し、電気泳動の進行を追跡することが可能となる。
電気泳動終了後は、光遮蔽平板200をスライドさせて、電気泳動槽10の下部からはずすことで、電気泳動用ゲル101全面に紫外線が照射され、電気泳動の全体像を、画像撮影手段61により撮影する。撮影後は、紫外線光源71の電源を停止するか、あるいは、光遮蔽平板200を再び、電気泳動槽10下部にスライドさせて、核酸試料への過度の紫外線暴露を防止することにより、核酸の紫外線暴露を最小限として、核酸の紫外線暴露による損傷を軽微にすることが可能となる。
これにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を利用して行う後続操作に、紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を提供することが可能となる。
このような本実施の形態1による電気泳動システムによれば、電気泳動支持体面に前記画像撮影手段における光源から照射される光に対し、任意の照射領域を遮蔽可能とする任意照射領域遮蔽手段510を設けたことにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を利用した、後続操作に紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を提供することが可能となる効果が得られる。
(実施の形態2)
図7および図8は、本発明の実施の形態2による電気泳動システムにおける照射領域遮蔽手段520を示す正面図、および側面図である。
図7および図8に示される本実施の形態2による電気泳動システムは、テーブル機構40の下部両側に、カーテンシャッター300(300a,300b)を設けたものである。
本実施の形態2においては、カーテンシャッター300a,300bは、X軸方向にそれぞれ独立して駆動可能であり、該両カーテンシャッター300a,300bを、該両者間のシャッター開口部300cが、電気泳動用ゲル101の比較対照試料としての、電気泳動にかける核酸のサイズマーカー16を導入する任意の核酸試料導入溝102の部位のみに形成されるよう駆動することにより、この核酸試料導入溝102の部位のみに紫外線光源70からの紫外線を照射することが可能となる。
電気泳動の状態観察は、実施の形態1と同様に、電気泳動中のサイズマーカー16の泳動状態を画像撮影手段61により観察し、電気泳動の進行を追跡することができる。
電気泳動終了後は、カーテンシャッター300a,300bをそれぞれ左右側にスライドさせて、該シャッター300a,300bを各々シャッターケース305に収納することにより、電気泳動用ゲル101の全面に紫外線が照射され、電気泳動の全体像を画像撮影手段61により撮影する。
撮影後は、紫外線光源71の電源を停止するか、あるいは、光遮蔽平板200を再び、電気泳動槽10の下部にスライドさせて、核酸試料への過渡の紫外線暴露を防止し、核酸の紫外線暴露を最小限として、核酸の紫外線暴露による損傷を軽微にすることが可能となる。
これにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を利用した後続操作に、紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を、提供することが可能となる。
このような本実施の形態2による電気泳動システムによれば、電気泳動支持体面に前記画像撮影手段における光源から照射される光に対し、任意の照射領域を遮蔽可能とするカーテンシャッター300よりなる照射領域遮蔽手段520を設けたことにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を利用して行なう後続操作に、紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を提供することが可能となる効果が得られる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3による電気泳動システムにおける照射領域遮蔽手段530を示す正面図である。
図9に示される電気泳動システムは、テーブル機構40の下部に、液晶板機構400を設けたものである。
図9において、前記液晶板機構400は、2枚の導光板401に液晶層402を挟んだ構成をしており、システム制御部120において、紫外線光源70からの紫外線を電気泳動槽10の任意の領域に照射することを指定することが可能となる。
本実施の形態3においては、液晶板機構400の任意の領域を指定し、電圧を印加すると、紫外線光源70からの紫外線が液晶板機構400を透過可能となり、その上部の電気泳動槽10中の電気泳動用ゲル101に紫外線が照射することになる。図9に例示するように電気泳動用ゲル101の比較対照試料として、電気泳動にかける核酸のサイズマーカー16を導入する任意の核酸試料導入溝102の部位に対向する液晶板機構400の液晶層402の部分領域403に電圧を印加することにより、この領域のみを紫外線が透過可能となり、核酸試料導入溝102の部位のみに紫外線光源70からの紫外線を照射できる。
電気泳動の状態観察は、実施の形態1、および実施の形態2と同様に、電気泳動中のサイズマーカーの泳動状態として画像撮影手段61により観察し、電気泳動の進行を追跡することができる。
電気泳動終了後は、部分領域403を電気泳動ゲル101の全面になるように指定して、液晶機構400に電圧を印加することで、電気泳動用ゲル101の全面に紫外線を照射可能とし、電気泳動の全体像を画像撮影手段61により撮影する。
撮影後は、紫外線光源71の電源を停止するか、あるいは、液晶板機構400の電圧印加を停止することにより、核酸試料への過渡の紫外線暴露を防止し、核酸の紫外線暴露を最小限として、核酸の紫外線暴露による損傷を軽微にすることが可能となる。
これにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を利用した後続操作に、紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を、提供することが可能となる。
このような本実施の形態3による電気泳動システムによれば、電気泳動支持体面に前記画像撮影手段における光源から照射される光に対し、任意の照射領域を遮蔽可能とする任意照射領域遮蔽手段530を設けたことにより、切り出し手段62により切り出した核酸画分を用いて行う、後続操作に紫外線暴露に起因する損傷のない核酸試料を提供することが可能となる効果が得られる。
以上、核酸を試料として、本発明の電気泳動システムについて例示したが、試料としての核酸は、デオキシリボ核酸(DNA)、あるいはリボ核酸(RNA)であって、1本鎖あるいは2本鎖のいずれのものであっても、適用可能である。
また、本発明の電気泳動システムは、核酸に限定されるものではなく、タンパク質、ペプチドなど他の生体高分子についても、実施可能である。
また、本発明においては、生体高分子は、生体に由来するものに限定されるものではなく、化学合成産物、ポリメラーゼ連鎖反応、あるいはin vitro転写反応などの増幅産物、DNAポリメラーゼ、あるいはRNAポリメラーゼによる複製産物などであっても、適用可能である。
本発明にかかる電気泳動システムは、ゲル電気泳動、および電気移動パターンの撮影、電気泳動後の核酸試料の切り出し作業を、自動的に一括して実施可能であると共に、核酸試料が電気泳動に起因する損傷を軽微なものとし、かつ小型で安価な電気泳動装置を提供できるものであり、生体高分子の分析で一般的に利用される電気泳動に関連する技術分野において有用である。
本発明の実施の形態1による電気泳動システムの内部の概要を示した斜視図 本発明の実施の形態1による電気泳動システムのブロック構成図 本発明の実施の形態1による電気泳動システムにおけるテーブル機構の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1による電気泳動システムにおける切り出し手段及び画像撮影手段を示す図 本発明の実施の形態1による電気泳動システムの内部の概要を示した正面図 本発明の実施の形態1による電気泳動システムの内部の概要を示した側面図 本発明の実施の形態2による電気泳動システムの内部の概要を示した正面図 本発明の実施の形態2による電気泳動システムの内部の概要を示した側面図 本発明の実施の形態3による電気泳動システムの内部の概要を示した正面図
符号の説明
10 電気泳動槽
11 支持体付設面
12 受電部
14 白金線等の電極
21 切り出し器具
22 上部孔
30 切り出し器具ホルダー
40 テーブル機構
40a 電気泳動槽設置部
40b 切り出し器具ホルダー設置部
42 テーブル機構動力伝達部
45 スライドテーブル
51、52 歯車
53 歯車
55 キャリッジ機構動作モータ
56 切り出し器具動作用モータ
60 キャリッジ機構
61 画像撮影手段
62 切り出し手段
63 直動シャフト
64 リードスクリュー
64a スクリューナット
65 スラスト軸受け部
67 切り出し器具把持ピン
70 紫外線照射部
71 紫外線光源
101 電気泳動用ゲル
102 試料導入溝
120 システム制御部
130 画像合成手段
140 核酸画分位置計測手段
200 光遮蔽平板
201 光透過窓
202 ローラ
203 ガイドレール
300 カーテンシャッター
301 ガイドレール
302 スラット
303 ローラ
304 巻き取りシャフト
305 シャッターケース
400 液晶板機構
401 導光板
402 液晶層

Claims (7)

  1. 生体高分子試料を分離解析する電気泳動システムであって、
    前記生体高分子試料を、支持体を用いて電気泳動させるための電気泳動槽と、
    前記電気泳動槽に付設した前記支持体の両端に電圧を印加し、前記生体高分子試料を電気泳動させる電圧印加手段と、
    前記電気泳動支持体に対し光を照射する手段を有し前記電気泳動の結果を撮影する画像撮影手段と、
    前記画像撮影手段により獲得した画像に基づき、前記電気泳動支持体における生体高分子画分の位置情報を算出し、該支持体で分離した生体高分子の画分を切り出す切り出し手段とを有し、
    前記電気泳動の実施から、前記電気泳動による前記生体高分子分画画分の抽出回収までを、一連に実施可能であり、かつ、
    前記電気泳動支持体面に前記画像撮影手段における光源から照射される光に対し、任意の照射領域を遮蔽可能とする任意照射領域遮蔽手段を備えた、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  2. 請求項1に記載の電気泳動システムにおいて、
    前記任意照射領域遮蔽手段は、光透過部を有する光遮蔽平板、シャッター開口部を調整可能なカーテンシャッター、あるいは、その部分領域に電圧を印加することにより光透過部を形成可能な液晶板機構よりなる、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気泳動システムにおいて、
    前記電気泳動に供される生体高分子試料が、核酸であり、
    前記電気泳動の支持体面に照射する光源に、紫外線光源を含み、
    前記任意照射領域遮蔽手段が、前記核酸試料に紫外線が照射されるのを遮蔽する、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  4. 請求項2または請求項3に記載の電気泳動システムにおいて、
    前記電気泳動支持体に対して紫外線が照射される領域が、前記電気動槽に設けられた前記電気泳動の泳動状態の基準となるサイズマーカーを含む領域であり、該サイズマーカーを用いて電気泳動の進行状況を観察可能である、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  5. 請求項4に記載の電気泳動システムにおいて、
    X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動槽を設置するテーブル機構、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動結果を撮影する画像撮影手段を設置する第1のキャリッジ機構が設けられ、
    前記画像撮影手段により、前記電気泳動結果を複数の画像に分割して撮影可能であり、
    前記画像撮影手段、前記テーブル機構、および第1のキャリッジ機構の駆動状況より算出される位置情報に基づき、前記分割撮影した画像を一体化合成可能である、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  6. 請求項5に記載の電気泳動システムにおいて、
    X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動槽を設置するテーブル機構、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能である、前記電気泳動結果を撮影する画像撮影手段を設置する第1のキャリッジ機構、および、X軸およびY軸方向のいずれか、あるいはその双方に駆動可能であり、Z軸方向にも駆動可能である、前記生体高分子画分を切り出すための切り出し手段を設置する第2のキャリッジ機構が設けられ、
    前記電気泳動槽に付設した支持体、該支持体にて分離したサイズマーカー、および生体高分子画分の位置情報を、前記画像撮影手段、前記テーブル機構、および第1及び第2のキャリッジ機構の駆動状況より算出可能である、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
  7. 請求項6に記載の電気泳動システムにおいて、
    前記任意照射領域遮蔽手段は、前記電気泳動の支持体面の任意の領域を遮蔽し、前記切り出し手段により回収・抽出される前記支持体中の生体高分子試料画分を、前記紫外線が照射されていないものとする、
    ことを特徴とする電気泳動システム。
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