JP2006345162A - デジタルカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 過去に撮影を行ったときの撮影環境と同一の撮影環境の下で撮影した画像と同様の画像を得る。
【解決手段】 撮影指示がなされると、メモリ72に記憶している記憶画像がLCD44に表示され(ステップ200)、表示された記憶画像から所望の記憶画像が選択され(ステップ200)、該記憶画像において領域が指定され(ステップ208)、その後、指定された領域に対応する記憶画像の第1の領域画像と現在画像の第2の領域画像の色相差を演算する(ステップ218、220)。従って、現在画像の色相を記憶画像の色相に一致させるための補助的な情報を提供することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、デジタルカメラに係り、特に、定点撮影に適したデジタルカメラに関する。
風景について季節の移り変わりを撮影する場合等の手法として定点撮影が知られている。この定点撮影の利用例として、ビルメンテナンスや車両の修理等において作業前後の画像比較を容易とするために、画角や被写体までの距離、撮影条件を一致させる等の撮影が行われている。
この場合、作業前後の撮影条件を一致させるために、撮影画像毎に、撮影位置と、撮影方向と、日時を付加情報として記録する現場撮影システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、より精度よく、位置や方向を定めるために、GPS受信手段と、方位測定手段と、仰角測定手段とを備えて、同一の撮影条件で撮影を行うことのできるデジタルカメラも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−125855号公報 特開2004−80359号公報
しかしながら、ビルメンテナンスや車両修理等における作業の前後を画像により比較する場合、画角や被写体距離等の撮影条件を一致させただけでは、画像条件は不充分である。例えば、作業の前後で天候や光源色等の撮影環境が異なる場合、得れる画像の色相の差異により色相を含む同一の撮影条件によって得られる画像と異なる画像になる場合がある。
本発明は、上記事実を考慮したもので、過去に撮影を行ったときの撮影環境と同一の撮影環境の下で撮影した画像と同様の画像を得ることができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のデジタルカメラは、予め被写体を撮影して記憶した画像を選択する選択手段と、現在の被写体を撮影するときの画像を取得する取得手段と、前記記憶画像及び取得画像を表示する表示手段と、前記記憶画像又は取得画像内に領域を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された前記領域に対応する前記記憶画像の第1の領域画像と前記取得画像の第2の領域画像との色相差を演算する演算手段と、を備えている。
本発明のデジタルカメラでは、予め被写体を撮影して記憶した画像が選択手段によって選択される。取得手段は、現在の被写体を撮影するときの画像を取得する。これらの記憶画像及び取得画像は表示手段によって表示され、指定手段は、表示手段に表示された記憶画像内又は取得画像内に領域を指定する。この指定される領域は、記憶画像及び取得画像の双方において色相の変化を確認するためのものであり、演算手段は該領域に対応する記憶画像の第1の領域画像と取得画像の第2の領域画像との色相差を演算する。これによって、記憶画像と取得画像との双方の領域に対して色相差を演算することができ、例えば前記作業の前後について同一領域について色相差を確認することができる。
このように、本発明によれば、記憶画像と取得画像とについて指定した領域のの色相差を演算できるので、現在の被写体の撮影を行ったときに得られる取得画像の色相を記憶画像の色相に一致させるための補助的な情報を提供することができる。
前記デジタルカメラでは、前記演算手段によって演算された結果に基づいて、前記第1の領域画像の色相に一致するように前記第2の領域面の画像の色相を調整する色相調整手段を更に備えることができる。
記憶画像の指定領域に対して取得画像の指定領域の色相を一致させるためには取得画像の色相を調整する必要がある。そこで本発明では、色相調整手段をさらに備える。この色相調整手段は、演算手段によって演算された結果に基づいて第2の領域面の画像の色相を第1の領域画像の色相に一致するように調整する。これにより、例えばユーザは色相の調整を簡単に行うことができる。
前記デジタルカメラでは、前記表示手段は、前記記憶画像の第1の領域画像と前記取得画像の第2の領域画像とを切り替えて表示することができる。
本発明では、表示手段は、記憶画像又は、取得画像の何れかを表示し、第1の領域画像と第2の領域画像とを切り替えて表示する。これによって、記憶画像又は取得画像が表示されているときに、第1の領域画像及び第2の領域画像を交互に提供できユーザは、色相の比較を容易に行うことができる。
前記デジタルカメラでは、前記記憶画像又は前記取得画像内に特定領域をさらに指定する設定手段を更に備え、前記演算手段は、設定した特定領域に対応する前記記憶画像の第3の領域画像と、前記取得画像の第4の領域画像との色相差を演算し、前記演算手段は、前記第1の領域画像と前記第2の領域画像との色相差の演算結果及び前記第3の領域画像と前記第4の領域画像との色相差の演算結果に基づいて、最終の色相差を演算することができる。
指定手段によって指定された領域一カ所のみでは、記憶画像と取得画像との双方の領域に対する色相差の演算精度が悪化する場合がある。そこで前記デジタルカメラでは、設定手段は、記憶画像又は取得画像内に指定手段によって指定された指定領域の他に、特定領域を指定する。演算手段は指定領域に対応する記憶画像の第1の領域画像と取得画像の第2の領域画像との色相差の演算及び、該特定領域に対応する記憶画像の第3の領域画像と取得画像の第4の領域画像との色相差の演算を行う。演算手段は、第1の領域画像と第2の領域画像との色相差の演算結果と、第3の領域画像と取得画像の第4の領域画像との色相差の演算結果に基づいて最終の色相差を演算する。最後の色相差の演算には前記複数の演算結果を平均することや所定の重み付けをして加重平均すること、予め定めた関数によって演算することがある。従って、演算手段は記憶画像又は取得画像内の複数の領域に対応する領域画像の色相差を演算し、演算結果に基づいて、記憶画像と取得画像の最終の色相差を演算する。
このように、複数の領域において色相差を演算ししているので、記憶画像と取得画像との双方の領域に対する色相差の演算を精度良く行うことができる。
前記デジタルカメラでは、前記指定手段は、前記領域内に複数の小領域を指定し、前記演算手段は、指定した複数の小領域の各々に対応する前記記憶画像の第1の領域画像と、前記取得画像の第2の領域画像との画像組毎に色相差を演算し、該画像組毎の色相差に基づいて最終の色相差を演算することができる。
指定手段によって広範囲の領域が指定された場合、広範囲領域内に異なる色相分布が存在すると、記憶画像と取得画像との双方の領域に対する色相差の演算精度が悪化する場合がある。そこで前記デジタルカメラでは、指定手段は領域内にさらに複数の小領域を指定する。これにより、指定手段により指定された領域は、複数の小領域を含むことになる。演算手段はこの複数の小領域の各々に対応する記憶画像の第1の領域画像と、取得画像の第2の領域画像との画像組毎に色相差を演算する。これにより、指定手段で指定された領域内について複数の色相差を求めることができる。演算手段は画像組毎の色相差に基づいて、最終の色相差を演算する。
このように、前記領域内の複数の小領域において色相差を演算ししているので、記憶画像と取得画像との双方の領域に対する色相差の演算を精度良く行うことができる。
この場合、前記表示手段は、前記演算した色相差が例えば、ユーザが確認を必要とする色相差の数値として予め統計的に得られている所定値以上の前記小領域または前記特定領域に対応する記憶画像及び取得画像の少なくとも一方を表示することができる。このように、色相差の数値が所定値以上である小領域または特定領域を表示するので、色相差が大きく、ユーザによる確認が必要と予測される小領域または特定領域をユーザに提示できる。
前記デジタルカメラでは、前記色相差と該色相差に対する装置の操作を支援するための予め定めた支援情報との対応テーブルを記憶した記憶手段と、前記演算手段により求めた色相差に基づいて前記支援情報を提示する提示手段とを更に備えることができる。
記憶手段は、色相差と色相差に対する装置の操作を支援するための予め定めた支援情報との対応テーブルを記憶している。提示手段は、該対応テーブルを参照して演算手段により求めた色相差に対応する支援情報を読み取って、ユーザに対して提示する。従って、ユーザは、提示された支援情報に基づいて本発明のデジタルカメラの操作を行えるので、装置の操作を容易に行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、記憶画像と取得画像との指定した領域に対して色相差を演算でき、現在の被写体の撮影を行ったときに得られる取得画像の色相を記憶画像の色相に一致させるための補助的な情報を提供することができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の一例を詳細に説明する。
[第1実施の形態]
図1に示すように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ62と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ88と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)92と、電源スイッチ94と、GPS信号を受信するアンテナ76が備えられている。
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン92は、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン92を半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ88の接眼部と、撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像や各種メニュー画面、アドバイス等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)44と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られたデジタル画像データにより示される被写体像をLCD44に表示(再生)するモードである再生モードの何れか一方のモードに設定する際にユーザによってスライド操作されるモード切替スイッチ96と、LCD44の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成された十字カーソルボタン98と、以後の撮影時にストロボ62を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際にユーザによって押圧操作される強制発光スイッチ99と、が備えられている。
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
図2に示すように、デジタルカメラ10は、レンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)を含んで構成されたアナログ信号処理部26と、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、所定容量のラインバッファを内蔵し、かつ入力されたデジタル画像データを後述するメモリ72の所定領域に直接記憶させる制御を行うと共に、デジタル画像データに対して各種のデジタル画像処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
なお、CDSによる相関二重サンプリング処理は、固体撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、固体撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理である。
一方、デジタルカメラ10は、デジタル画像データにより示される画像やメニュー画面等をLCD44に表示させるための信号を生成してLCD44に供給するLCDインタフェース42と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)50と、主として撮影により得られたデジタル画像データを記憶するVRAM(Video RAM)により構成されたメモリ72と、メモリ72に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース70と、各種のメモリカード82をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース80と、所定の圧縮形式でデジタル画像データに対して圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル画像データに対して圧縮形式に応じた伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路86と、アンテナ76によってGPS情報を受信するGPS受信部75と、撮影方位を感知する方位センサ77と撮影仰角を感知する仰角センサ78と、を含んで構成されている。
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース42、CPU50、メモリインタフェース70、外部メモリインタフェース80、圧縮・伸張処理回路86、GPS受信部75、方位センサ及び仰角センサはシステムバスBUSに接続され、コマンドがデータを授受可能に構成されている。従って、CPU50は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路86の作動の制御、LCD44に対するLCDインタフェース42を介した各所情報の表示、メモリ72及びメモリカード82へのメモリインタフェース70及び外部メモリインタフェース80を介したアクセスを行うことができる。また、CPU50は、アンテナ76によってGPS受信部75が受信した撮影位置データ、方位センサ77及び仰角センサ78により感知した撮影光軸方向データの読み取りができる。
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU50によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU50によりモータ駆動部34を介して制御される。
すなわち、本実施の形態に係る光学ユニット22に含まれるレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU50の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
CPU50は、光学ズーム倍率を変更する際にはズームモータを駆動制御して光学ユニット22に含まれるレンズ21の焦点距離を変化させる。
また、CPU50は、CCD24による撮像によって得られた画像のコントラスト値が最大となるように上記焦点調整モータを駆動制御することによって合焦制御を行う。すなわち、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、合焦制御として、読み取られた画像のコントラストが最大となるようにレンズの位置を設定する、所謂TTL(Through The Lens)方式を採用している。
更に、前述のレリーズボタン92、電源スイッチ94、モード切替スイッチ96、十字カーソルボタン98、及び強制発光スイッチ99の各種ボタン類及びスイッチ類(同図では、「操作部90」と総称。)はCPU50に接続されており、CPU50は、これらの操作部90に対する操作状態を常時把握できる。
また、デジタルカメラ10には、ストロボ62とCPU50との間に介在されると共に、CPU50の制御によりストロボ62を発光させるための電力を充電する充電部60が備えられている。更に、ストロボ62はCPU50にも接続されており、ストロボ62の発光はCPU50によって制御される。
メモリ72には予め被写体を撮影して得られた画像(記憶画像)のデジタル画像データが記憶される。また、メモリ72には、記憶画像に対応して、その撮影時におけるアンテナ76によってGPS受信部75が得た撮影位置データ、方位センサ77及び仰角センサ78によって感知した撮影光軸方向データが格納される。メモリ72に記憶するデジタル画像データは、他のデジタル画像データと識別するための識別データを伴って記憶する。この識別データには、撮影日時や格納日時などの時間データ、デジタル画像データを示すファイル名などの名称データ、ユーザ入力によるコメントデータなどがある。
LCD44は、本発明の表示手段に対応し、CPU50は演算手段に対応し、十字カーソルボタン98は指定手段に対応する。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、撮影時におけるデジタルカメラ10の全体的な動作について簡単に説明する。
まず、CCD24により光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)の信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力された信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、Bの信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ72に格納する。
また、上記デジタル画像データに対応して、アンテナ76によってGPS受信部75が得た撮影位置データ、方位センサ77及び仰角センサ78によって検知した撮影光軸方向データがメモリ72に格納される。
メモリ72に格納されたデジタル画像データは、CPU50による制御によりデジタル信号処理部30によって読み出され、これらに所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行うと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって8ビットのデジタル画像データを生成し、更にYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ72に格納する。
なお、LCD44は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されているが、LCD44をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース42を介して順次LCD44に出力する。これによってLCD44にスルー画像が表示されることになる。
ここで、レリーズボタン92がユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ72に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路86によって所定の圧縮形成(例えば、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース80を介してメモリカード82に記録することにより撮影が行われる。
なお、メモリ72に予め記憶された画像が本発明の記憶画像に対応し、これから撮影をする直前のスルー画像または撮影直後の画像が本発明の取得画像に対応するが、特に以下の説明では、スルー画像を現在画像として説明する。
上記デジタルカメラ10の全体的な動作を元に、撮影処理を主にデジタルカメラ10の作動の詳細をさらに説明する。
図3はCPU50で実行される撮影処理ルーチンであり、本実施の形態では、ユーザが家屋における配管の一部の定期点検にデジタルカメラ10による撮影画像を用いる場合を一例として説明する。なお、撮影に当たって、デジタルカメラ10は、十字カーソルボタン98等によって以下に詳述する定点撮影モード又は定点撮影処理を行わない通常の撮影モードの何れかの撮影モードが予め設定されているものとする。以下の説明では、撮影モードが定点撮影モードに指定されているものとする。
電源投入後にデジタルカメラ10のレリーズボタン92が半押し(撮影指示)されると、図3に示す処理ルーチンが実行され、ステップ200においてメモリ72に記憶されている記憶画像を読み取り、LCD44への表示制御をする。
次のステップ202では、ユーザにより記憶画像が選択されたか否かを判定する。この判定は、十字カーソルボタン98等の信号読取を判別、すなわち、LCD44に表示された記憶画像に対して、十字カーソルボタン98等を用いて選択したか否かを判別することによって行われる。また、ステップ202では、予め定めた待機時間の経過、または予め定めた画像選択否のボタン押圧の検出により、画像選択が否定されるものとし、この場合にはステップ202で否定され、ステップ204へ進む。
ステップ204では、通常撮影を行うか否かを判定する。このステップ204では、LCD44は記憶画像の選択表示が終了されて通常の撮影画面に移行する。このときにはレリーズボタン92の全押により通常撮影が実行されることを報知する表示をLCD44に行うことが好ましい。ユーザによりレリーズボタン92が全押しされるとステップ204で肯定判定され、ステップ206ににおいて通常の撮影処理を行った後に本ルーチンを終了する。一方、ステップ204で否定判定の場合、例えば予め定めた待機時間の経過、または予め定めた通常撮影否のボタン押圧の検出がなされた場合は、ステップ204で否定されてステップ200に戻る。
ステップ202で肯定判定された場合は、ステップ208へ進み、色相を一致させるための領域が指定されるまで否定判定を繰り返し、肯定されると、記憶画像と現在画像の構図(例えば、撮影位置や撮影方向、及び画角など)を同一にするためにステップ210へ進む。
領域指定の一例は、図4に示すように、所定形状(図4ではサークル110)を移動及び決定の操作をすることにより行われる。図4は、配管の定期点検画像としての記憶画像100の一例を示すもので、色相が変化している可能性のある場所を観測点106として示している。従って、サークル110により設定する第1領域画像112は、記憶画像と現在画像の間で変化が少ないことが予測される、観測点106を含まない位置に設定される。
なお、領域指定は、上述のように対象の領域を指定する場合の他、排他指定してもよい。例えば、サークル110の内側を除く外側全域を指定領域としてもよい。また、領域指定の位置は記憶画像100に予め対応してメモリ72に記憶してもよい。
ステップ210では上記ステップ202で選択された記憶画像の撮影条件を読み出し、次のステップ212において読み出した撮影条件を現在画像用として提示する。ここでの撮影条件は、色相を除く画角などの撮影条件である。すなわち指定された記憶画像100に対応してメモリ72に記憶している撮影位置、撮影光軸方向及び画角等である。これによりユーザは色相を除く現在画像の撮影条件を記憶画像の撮影条件に一致または近似したものに設定することができる。すなわち、ステップ212では、撮影方位、撮影位置等の撮影条件を、LCD44に提示することによって、ユーザが現在画像の構図を調整することを支援することができる。
次のステップ214では、ユーザに画像確認を促すために記憶画像及び現在画像を表示する。次のステップ216では、十字カーソルボタン98等の入力を判別することにより画像の調整が完了したか否かを判定する。否定判定の場合はステップ210に戻り、肯定判定の場合は色相調整を実施するためにステップ218へ進む。
ここで、記憶画像と現在画像の表示は、これらの画像を比較参照できることが好ましいため、本実施の形態では、記憶画像と現在画像とを切り換えて交互に表示している。すなわち、図4に示す記憶画像100と図5に示す現在画像102を交互に切り換えて表示する。このように、記憶画像100と現在画像102とを切り替えて表示することにより、ユーザは、サークル110が適正な位置か否か、構図の差異、そして構図の差異による観測点106の位置づれを容易に把握することができる。
なお、記憶画像と現在画像の表示は、上記切換表示に限定されるものではなく、同時、例えば、重畳表示や並べて表示してもよい。
上述のようにして画像調整を完了すると、ステップ218及びステップ220において、色相を調整する。ステップ218では現在画像102のホワイトバランス(WB)を調整し、次のステップ220では明るさ調整を含む色相調整であるゲイン調整をする。次のステップ222では色相を調整した現在画像102及び記憶画像100をLCD44に表示し、次のステップ224において、十字カーソルボタン98等の入力を判別することにより色相調整が完了したか否かを判定する。否定判定の場合はステップ218に戻り、肯定判定の場合は撮影処理を実行するためにステップ226へ進む。ステップ226では、ステップ218及びステップ220において調整された色相を含む撮影条件で撮影処理が実行されて本ルーチンを終了する。
ここで、上記色相調整について詳述する。以下の説明では、記憶画像100内に設定されたサークル110内の第1領域画像112(図4)と、現在画像102内に設定されたサークル110内の第2領域画像114(図5)とを比較しつつ色相を一致させる場合を説明する。
図6は、色相調整の説明図であり、図6(A)には、上記デジタルカメラ10における電気系の構成(図2)を用いた、色相調整を可能とする機能ブロックを示した。図6(B)は記憶画像100内における第1領域画像112の色分布を示し、図6(C)は現在画像102内の第2領域画像114の色分布を示した。
色相調整を可能とする電気系の機能ブロックは、画像演算部52を含んで構成され、その画像演算部52には、比較部54が含まれている。この比較部54には、記憶画像100内に設定されたサークル110内の第1領域画像112のデジタル画像データ58Aと、現在画像102内に設定されたサークル110内の第2領域画像114のデジタル画像データ58Bとが入力されるように構成されている。デジタル画像データ58Aは、メモリ72から読み出した記憶画像100のうちのサークル110内のデジタル画像データを抽出することで入手できる。デジタル画像データ58Bは、現在画像102としてCCD24から入力されて生成される現在画像102のうちのサークル110内のデジタル画像データを抽出することで入手できる。図の例では、CCD24との下流側に補正部56が設けられ、その出力側にデジタル画像データ58Bが位置している。この下流側に補正部56は画像演算部52の比較部54の比較結果によってデジタル画像データ58Bの色相を補正するためのものである。
画像演算部52は、上記ステップ218のWB調整及びステップ220のゲイン調整の各処理を含んでいる。まず、現在画像102の第2領域画像114のデジタル画像データについてWB調整のための補正値を、画像演算部52は求めて補正部56へ出力する(図3のステップ218)。この後、画像演算部52は、記憶画像100の第1領域画像112のデジタル画像データと、現在画像102の第2領域画像114のデジタル画像データとを比較し、色相を一致させるための補正値を演算する。
図6(B)に示すように記憶画像100の第1領域画像112のデジタル画像データが色度図上で色分布150で表され、図6(C)に示すように現在画像102の第2領域画像114のデジタル画像データが色分布152で表される場合を想定する。この場合、第1領域画像112の色分布150と第2領域画像114の色分布152とのずれ(差分156)が生じている。従って、色相を調整するには、色分布152を色分布150に相当する色分布154に補正すればよい。このため、色分布152と色分布150に相当する色分布154との差分を演算する。この差分値を、画像演算部52は補正値として補正部56へ出力することによって現在画像102の色相の調整を行う。
このようにして(ステップ218及びステップ220の処理)、現在画像の色相が調整され、色相調整結果の現在画像を得ることができる。
なお、ステップ222は色相調整結果の現在画像102及び記憶画像100をLCD44に表示する、ユーザに色相の一致の確認を促すための表示処理である。
これら色相調整結果の現在画像102及び記憶画像100の表示は、比較を用意とするために、切替表示が好ましいが、現在画像102及び記憶画像100の相違を容易に把握するために、画像の一部を切替表示することができる。例えば、図7に示すように、全体の画像を色相調整結果の現在画像102とし、サークル110内の画像表示のみ第1領域画像112と色相調整結果の第2領域画像114とを切り替えて表示する。この切替表示は、次の機能を備えることにより実現可能である。
図8には、上記デジタルカメラ10における電気系の構成(図2)を用いて、画像の一部を切替表示を可能とする機能ブロックを示した。切替表示を可能とする電気系の機能ブロックは、画像データ出力部53及び時分割制御部55を含んで構成され、画像データ出力部53には、記憶画像100のデジタル画像データ58X内の第1領域画像112のデジタル画像データ58Aと、色相調整後の現在画像102のデジタル画像データYが格納される。これらのデジタル画像データ58X,58A,58Yの各々は、時分割制御部55に出力され、時分割制御部55は時分割処理により第1領域画像112のデジタル画像データを切り換えて出力する。
すなわち、色相調整結果の現在画像102のデジタル画像データ58Yはメモリ72に一旦記憶され、LCDインタフェース42を介して順次LCD44に出力され、スルー画像として表示される。この色相調整結果の現在画像102のうちのサークル110内の領域について第1領域画像112が時分割で切り替えられて、すなわち予め定めた切替時間で切り替えられてLCDインタフェース42を介してLCD44に出力される。
これによって、サークル110内の画像を確認するのみで色相の一致を判断できる。
このように本実施の形態では、記憶画像と現在画像との指定した領域(例えばサークル110内の画像)に対して色相差を演算でき、現在画像の色相と記憶画像の色相に一致させるための補助的な情報を提供することができ、記憶画像を得たときの撮影環境と同一の撮影環境条件の下で撮影した画像と同様の画像を得ることができる。また、演算した結果に基づいて現在画像の色相を調整しているのでユーザは、現在画像の色相の調整を簡単に行うことができる。
[第2実施の形態]
上記実施の形態では、指定した領域について色相を調整する場合を説明したが、一カ所の領域でのみ調整することでは不十分な場合がある。そこで、本実施の形態では、色相調整の対象を複数箇所に設定して実行するものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同様の構成であるので、同一部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、本実施の形態では、撮影に当たって、デジタルカメラ10は、十字カーソルボタン98等によって以下に詳述する色相調整の対象を複数箇所に設定して実行する複数箇所処理モード、または通常処理モードの何れかの処理モードが予め設定されているものとする。以下の説明では、複数箇所処理モードが指定されているものとする。この場合、通常処理モードとは、図3の処理を実行するモードである。
また、本実施の形態では、詳細を後述する指定する領域の扱いの設定、すなわち、サークル110内の画像を対象とする非中抜きモードか、サークル110外を対象とする中抜きモードかの中抜きモード設定が、予めデジタルカメラ10上で実行されているものとする。これは、上記実施の形態で述べたように、サークル110を用いたユーザによる領域の指定には、サークル110の内側を領域として指定する場合と、サークル110の外側を領域として指定する場合(以下、「中抜き」という。)とがあるためである。このモード設定は、十字カーソルボタン98の操作により実行可能としたり、新たにスイッチを設けて実行可能としたりすることができる。
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態では、電源投入後にデジタルカメラ10のレリーズボタン92が半押し(撮影指示)されると、図9に示す処理ルーチンがCPU50で実行される。図9の処理ルーチンは、図3の処理ルーチンとほぼ同様であり、両者の差異は、ステップ208の後にステップ209が追加されたこと、ステップ218がステップ217に変更されたこと、ステップ220がステップ219に変更されたこと、ステップ222がステップ221,222A,223,300,400に変更されたことである。
まず、上述のように領域指定がなされると(図3のステップ208)、ステップ209へ進み、領域の扱いについての中抜きモード設定が中抜きモードか否かを判定し、本処理中に利用可能に一時的に記憶する。この後、画像の調整が完了するまで、選択された記憶画像の撮影条件を現在画像用として提示し、記憶画像及び現在画像を表示する(ステップ210〜216)。
ステップ216で肯定されると、領域の扱いについての中抜きモード設定の設定値に応じて、ステップ217では現在画像102のホワイトバランス(WB)を調整し、次のステップ220では明るさ調整を含む色相調整であるゲイン調整をする。サークル110内の画像を対象とする非中抜きモードが設定されている場合には、上記実施の形態と同様(ステップ218,220)に処理する。一方、サークル110外を対象とする中抜きモードが設定されている場合、指定した領域の画像(サークル110内の画像)について色相を調整するのではないため、サークル110で指定した領域外を対象としてWB調整を行った後に、ゲイン調整を行う。
このようにして、色相の調整が終了すると、ステップ221へ進み、色相調整の対象を複数箇所に設定して実行する複数箇所処理モードによる自動調整を実行するか否かを判定する。この判定は、複数箇所処理モードの設定値を読み取って自動判定してもよく、ユーザによりなされる十字カーソルボタン98等の入力値を読み取って判別してもよい。ステップ221で否定されると、上記実施の形態と同様にステップ222Aにおいて、色相を調整した現在画像102及び記憶画像100をLCD44に表示し、ステップ224へ進む。
一方、ステップ221で肯定されると、ステップ223へ進み、上記ステップ209の設定が中抜きモードか否かを判定する。中抜きモードであるときは、ステップ223で肯定され、ステップ300へ進み、多点処理を実行したのちに、ステップ224へ進む。一方、中抜きモードでないときは、ステップ223で否定され、ステップ400へ進み、他点処理を実行したのちに、ステップ224へ進む。
次に、ステップ300の多点処理について詳細に説明する。ステップ300の多点処理では、図10の処理ルーチンが実行される。多点処理は、領域が中抜き指定の場合、領域内に複数の小領域を指定し、各小領域において現在画像と記憶画像との色相差を演算し、演算結果に基づいて色相を調整する処理である。
まず、多点処理が実行されると、ステップ302へ進み、ステップ208で指定された領域内に、精度良く色相を一致させるために必要な個数として予め統計的に得られている所定値以上の個数の小領域を自動的に設定する。図11は、小領域の設定の一例を示すもので、複数箇所の小領域の各々に対応する第1領域画像の小領域画像116として、4行×3列の合計12個設けた場合を示している。また、図12には、現在画像102に設定する、記憶画像100に設定した小領域と一致する大きさ及び位置そして個数の小領域による小領域画像118を示した。
次に、ステップ304では、ステップ302で設定した各小領域に対応する第1領域画像の小領域画像116と、対応する位置の第2領域画像の小領域画像118(図12)との色相を一致させるための補正量を、上記実施の形態と同様(ステップ218,220)にして算出する。
次に、ステップ306では、ステップ304で算出した各小領域の色相の補正量のばらつきが予め定めた所定値未満の小領域を1つのグループとする。この場合、各小領域の色相の補正量のばらつきとは、現在画像の小領域画像116と記憶画像の小領域画像118の各々の色相の差をいう。
次に、ステップ308では、ステップ306でグループ化した全ての小領域を纏めた領域の色相の補正量を算出する。この補正量はグループ化した各小領域の色相の補正量を、例えば、平均することや、所定の重み付けをして加重平均すること、予め定めた関数によって演算することにより求めることができる。
次に、ステップ310では、ステップ308で求めた補正量に基づいて色相の再調整を行う。上記実施の形態と同様(ステップ218,220)に、WBを調整した後、ゲインを調整する。次のステップ312では、色相を再調整した現在画像102及び記憶画像100をLCD44に表示する。
次に、ステップ314では、ステップ306において、色相の補正量のばらつきの値が所定値以上の小領域、すなわちステップ306においてグループ化しなかった(演算対象外)小領域を、現在画像102または記憶画像100、もしくは両画像上に明示する。図13は、演算対象外の小領域を明示した一例を示すもので、2箇所の演算対象外の小領域が存在する場合にそれらの小領域画像を現在画像102上に表示したものである。この場合、小領域画像は、色相の差を明示にするため、現在画像102に対しては小領域画像116A、116Bとすることが好ましいが、その存在を明示するのみを目的として小領域を示すサークルのみの表示でもよい。また、記憶画像100の小領域画像116A、116Bと現在画像102の小領域画像118A、118Bとを切り替えて交互に表示しても良い。
次に、ステップ316では、上記のようにして色相の調整を完了したか否かを判別すること画像確認を終了したか否かを判定する。画像確認は、ユーザによりなされる十字カーソルボタン98等の入力値を読み取って判別する。肯定判定の場合は本ルーチンを終了し、否定判定の場合はステップ318へ進む。
ステップ318では、非変化点が設定されたか否かを判定する。この非変化点とは、上述の観測点106と異なる位置に設定される観測点である。すなわち、ステップ318の判断は、画像確認の後、ユーザが観測点を再設定することを要求したか否かを判別するこのである。ステップ318で否定されると、ステップ302へ戻り、肯定されるとステップ320において上記設定した小領域等をリセットしてステップ208へ戻る。
このようにステップ300の処理(図10に示す処理)では、色相調整を行うための領域として広範囲の領域が指定された場合であっても、領域内に複数の小領域を指定し、指定した複数の小領域において色相差を演算しているので、記憶画像と現在画像との双方の領域に対する色相差の演算を精度良く行うことができる。
また、記憶画像と現在画像との色相差が大きい領域を自動的に提示するので、ユーザに対して確認を促すことができる。
次に、ステップ400の他点処理について詳細に説明する。ステップ400の他点処理では、図14の処理ルーチンが実行される。他点処理は、指定領域を含めた複数箇所の領域において現在画像と記憶画像との色相差を演算し、演算結果に基づいて色相を調整する処理である。
まず、他点処理が実行されると、ステップ402へ進み、ステップ208で指定した領域と重ならない位置に他領域を自動的に設定する。他領域の数は、精度良く色相を一致させるために必要な個数として予め統計演算等により求めた個数を設定することが好ましい。図15は、他領域の設定の一例を示すもので、色相調整のために指定した領域以外に予め定めた大きさの他領域を、4行×3列の合計12箇所に設定して記憶画像100の第3領域画像120として示している。なお、現在画像102についても、同一の大きさ及び位置に他領域を設定し、各々に対応する第4領域画像122が設定される(図示省略)。
次に、ステップ404では、ステップ402で設定した複数箇所の他領域の各々に対応する記憶画像100の第3領域画像120と、現在画像の第4領域画像122との色相を一致させるための補正量を、上記実施の形態と同様(ステップ218,220)にして算出する。
次に、ステップ406では、ステップ404で算出した各他領域の色相の補正量のうち、指定領域の色相の補正量と比べて色相の補正量のばらつきが小さい他領域を纏めて1群とし、更に纏めた他領域の1群と指定領域とをあわせて1つのグループとする。
次に、ステップ408では、ステップ406で定めたグループの色相の補正量を算出する。グループの色相の補正量は、グループ化した各他領域及び指定領域を合計した領域の色相の補正量を、例えば、平均することや、所定の重み付けをして加重平均すること、予め定めた関数によって演算することにより求めることができる。
次に、ステップ410では、ステップ408で求めた補正量に基づいて色相の再調整を行う。上記実施の形態と同様(ステップ218,220)に、WBを調整した後、ゲインを調整する。次のステップ412では、色相を再調整した現在画像102及び記憶画像100をLCD44に表示する。
次に、ステップ414では、ステップ406において、指定領域の色相補正量とのばらつきの値が所定値以上であった他領域、すなわちステップ406においてグループ化しなかった(演算対象外)他領域を、図10のステップ314と同様に明示する。
次に、ステップ416では、上記のようにして色相の調整を完了したか否かを判別することによりユーザが画像確認を終了したか否かを判定する。画像確認は、ユーザによりなされる十字カーソルボタン98等の入力値を読み取って判別する。肯定判定の場合は本ルーチンを終了し、否定判定の場合は、ステップ402に戻る。
このように、ステップ400の処理(図14に示す処理)では、指定領域及び他領域の、複数箇所の領域において色相差を演算しているので、記憶画像と現在画像との双方の領域に対する色相差の演算を精度良く行うことができる。なお、他領域は本発明の特定領域に対応している。
なお、ストロボ62を点灯させて撮影する場合は、ストロボ62の光源色に従って撮影画像の色相の補正を行うため、上述の色相調整を実行しないようにすることができる。但し、日中シンクロ撮影の場合は、記憶画像と、ストロボ62を点灯させて撮影した撮影画像とについて上記と同様の処理を行い色相の補正値を算出して、その結果を用いて、再度ストロボ62を点灯させて撮影を行ってもよい。
[第3実施の形態]
記憶画像に一致する撮影条件による現在画像を得ようとする場合、デジタルカメラ10に装備したセンサの値を同一にしようとしても、一致させることが困難な場合がある。例えば、異なるユーザでは、デジタルカメラを構える位置が変化するので、仰角を同一にしても、画角が一致しない。そこで、本実施の形態では、精度良く色相の調整を行うためのデジタルカメラ10の操作を容易に行うことができるように支援するものである。なお、本実施の形態は、上記実施の形態と略同様であるので、同一部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、本実施の形態では、撮影に当たって、デジタルカメラ10は、十字カーソルボタン98等によって以下に詳述するデジタルカメラ10の操作を支援するアドバイスモード、または通常モードの何れかのモードが予め設定されているものとする。この場合、通常モードとは、以下に詳述するユーザに対する支援を行わないモードである。
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態は、図3に示す処理ルーチンにおいてステップ216の否定判定の後に処理を追加したものである。図3のステップ216で否定判定されると、図16に示す処理ルーチンが実行され、ステップ500へ進む。ステップ500では、アドバイスモードが選択されているか否かを判定する。否定判定の場合は、ステップ210に戻る。
一方、アドバイスモードが選択されている場合(ステップ500で肯定)は、ステップ502へ進み、予め記憶画像100に対応して格納されている撮影位置データ及び撮影光軸方向データをメモリ72から読み取る。また、現在画像102に対応するGPS受信部75、方位センサ77及び仰角センサの値を読み取る。
次のステップ504では、記憶画像100と現在画像102の各々に対応する各センサ値の差分を演算し、差分が大きい撮影条件を特定し、ステップ506へ進む。以下、撮影条件として撮影方向、画角及び位置等を想定した場合を説明する。ステップ506では、記憶画像100(図17(A))から基準点及び基準線を抽出し、さらに現在画像102(図17(B))から基準点及び基準線を抽出する。ここでは、基準点の一例として観測点106を示す画像(観測点画像)を抽出した。
次のステップ508では、記憶画像100の基準点及び基準線と、現在画像102の基準点及び基準線の位置及び大きさ等の差分から撮影方向や画角の差分を求めてステップ510へ進む。ステップ510では、撮影条件の方向性及び撮影方向の相違を求める。すなわち、各センサの値の差分と、ステップ508で求めた撮影方向の差分とが同一方向の差異であるのかについての相違を求める。
次のステップ512ではステップ510の結果に基づいて撮影条件の方向と撮影方向とが同一方向であるか否かを判定する。ステップ512で否定されると、ステップ514において画像から求めた撮影方向を優先して撮影方向の差分を小さくするアドバイス情報を、メモリ72から読み取り、ユーザに提示し、ステップ216に戻る。なお、アドバイス情報の提示はLCD44上に提示してもよいし、図示しないスピーカを介して音声で提示しても良い。これにより、提示された情報に基づいて現在画像102の構図を調整するようにユーザに促すことができる。
なお、メモリ72に予め記憶されているアドバイス情報は、撮影方向の差分値に対応して1または複数のアドバイス情報がテーブルとして記憶されている。撮影方向の差分値に複数のアドバイス情報が対応される場合、ユーザにより選択するようにしてもよく、アドバイス情報に優先順位を付してその順序で順次提示するようにしてもよい。
一方、ステップ512で肯定判定の場合、ステップ516へ進み、特定した撮影条件のセンサ値の差分を小さくすることを促すアドバイス情報を、ユーザに提示し、ステップ216に戻る。図17(C)の表示例では、記憶画像100と現在画像102とを重畳表示した画像101を示しており、現在画像の観測点106Bの位置を記憶画像の観測点画像106Aの位置に移動させるアドバイス情報、例えば、撮影位置を移動する方向、移動する距離を提示する。これにより、提示された情報に基づいて現在画像の構図を調整するようにユーザに促すことができる。従って、指定された領域の画像が記憶画像と現在画像で一致するので、精度良く色相調整を行うことができる。
このように、本実施の形態では、現在画像を記憶画像に一致させるためのアドバイス情報が提示されるので、例えばユーザが不慣れな場合であっても現在画像を記憶画像に容易に一致させるように操作することができる。
本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの外観を示す外観図である。 本実施の形態に係るデジタルカメラの電気系の主要構成を示すブロック図である。 第1実施の形態に係るデジタルカメラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。 領域の指定の一例を含む、記憶画像を示すイメージ図である。 現在画像を示すイメージ図である。 本実施の形態に係るデジタルカメラにおける色相調整の説明図であり、(A)は機能ブロック図、(B)は記憶画像の色度分布図、(C)は現在画像の色度分布図である。 記憶画像と現在画像の切替表示を説明する説明図である。 記憶画像と現在画像の切替表示を説明する機能ブロック図である。 第2実施の形態に係るデジタルカメラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。 多点処理の流れを示すフローチャートである。 小領域の指定の一例を含む、記憶画像を示すイメージ図である。 現在画像を示すイメージ図である。 補正量のばらつきの大きい小領域の表示の一例を含む、現在が沿うのイメージ図である。 他点処理の流れを示すフローチャートである。 他点の指定の一例を含む、記憶画像のイメージ図である。 第3実施の形態に係るデジタルカメラで実行される処理の流れを示すフローチャートである。 記憶画像と現在画像の差分の算出の一例を示す図であり、(A)は記憶画像、(B)は現在画像、(C)は記憶画像と現在画像とを重畳表示したイメージ図である。
符号の説明
44 LCD(表示手段)
50 CPU(演算手段、色相調整手段)
72 メモリ(記憶手段)
98 十字カーソルボタン(選択手段、指定手段)
100 記憶画像
102 現在画像
106 観測点
110 サークル
112 第1の領域画像
114 第2の領域画像

Claims (7)

  1. 予め被写体を撮影して記憶した画像を選択する選択手段と、
    現在の被写体を撮影するときの画像を取得する取得手段と、
    前記記憶画像及び取得画像を表示する表示手段と、
    前記記憶画像又は取得画像内に領域を指定する指定手段と、
    前記指定手段によって指定された前記領域に対応する前記記憶画像の第1の領域画像と前記取得画像の第2の領域画像との色相差を演算する演算手段と、
    を備えたデジタルカメラ。
  2. 前記演算手段によって演算された結果に基づいて、前記第1の領域画像の色相に一致するように前記第2の領域面の画像の色相を調整する色相調整手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
  3. 前記表示手段は、前記記憶画像の第1の領域画像と前記取得画像の第2の領域画像とを切り替えて表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタルカメラ。
  4. 前記記憶画像又は前記取得画像内に特定領域をさらに指定する設定手段を更に備え、前記演算手段は、設定した特定領域に対応する前記記憶画像の第3の領域画像と、前記取得画像の第4の領域画像との色相差を演算し、前記演算手段は、前記第1の領域画像と前記第2の領域画像との色相差の演算結果及び前記第3の領域画像と前記第4の領域画像との色相差の演算結果に基づいて、最終の色相差を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のデジタルカメラ。
  5. 前記指定手段は、前記領域内に複数の小領域を指定し、前記演算手段は、指定した複数の小領域の各々に対応する前記記憶画像の第1の領域画像と、前記取得画像の第2の領域画像との画像組毎に色相差を演算し、該画像組毎の色相差に基づいて最終の色相差を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のデジタルカメラ。
  6. 前記表示手段は、前記演算した色相差が所定値以上の前記小領域または前記特定領域に対応する記憶画像及び取得画像の少なくとも一方を表示することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のデジタルカメラ。
  7. 前記色相差と該色相差に対する装置の操作を支援するための予め定めた支援情報との対応テーブルを記憶した記憶手段と、前記演算手段により求めた色相差に基づいて前記支援情報を提示する提示手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のデジタルカメラ。
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