JP2006345155A - 光通信システムおよび光通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信装置2において、MACフレームの8ビットごとのデータ信号の前に、そのMACフレームのフレーム番号に応じた数のパルスを含む参照信号を送信し、受信装置3において、受信した参照信号のパルスに基づいてサンプリングのためのクロック再生を行うとともに、そのパルスをカウントしてフレーム番号を認識し、8ビットごとに受信するデータ信号と対応付ける。
【選択図】図1
Description
たとえば、下記特許文献1には、送信側でデータ信号に付加された参照信号の振幅に基づき、受信側でそのデータ信号を変調することで、高密度伝送を可能とする光信号のデータ伝送技術について開示されている。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る光通信システム1の構成を示す図である。
データ処理装置4は、たとえばコンピュータ装置、画像生成装置など、所望のデジタルデータを生成する装置である。図1では、データ処理装置4は、かかるデジタルデータとしてシリアルデータDATAを生成し、送信装置2に送信する。本実施形態の光通信システム1では、シリアルデータDATAが、たとえばMAC(Media Access Control)フレーム形式で送信装置2に送信されるものとする。
また、データ処理装置4は、動作の基準となるクロック信号CLKを送信装置2に対して送信する。
また、送信装置2は、データ処理装置4から取得したクロック信号CLKから自らの動作クロック信号CLK1を生成するとともに、このクロック信号CLK1に基づいて、MACフレームの処理、送信すべき各種信号の生成を行う。
なお、以下の説明では、データ処理装置4から取得した、送信すべきデータを光信号に変換したものをデータ信号と称する。送信装置2は、このデータ信号のほか、後述するように、自らのLD(レーザダイオード)パワー制御および受信側でのクロック再生のため、光信号としての参照信号を生成し、この参照信号をデータ信号に付加して受信装置3に送信する。
本実施形態に係る光通信システム1では、MACフレームの8ビット単位でデータ信号の先頭に参照信号が付加されて送信される。
受信装置3では、送信装置2から受信した参照信号に含まれるパルスに基づいて、クロック信号CLK2を再生し、再生したクロック信号CLK2に基づいて受信したデータ信号のサンプリングを行う。
図2は、送信装置2の回路構成の一例を示す図である。
図2において、たとえばデータD7が「1」の場合には、信号S211が「Lレベル(ローレベル)」となり、信号S212が「Hレベル」となる。また、たとえばデータD7が「0」の場合には、信号S211が「Hレベル」となり、信号S212が「Lレベル」となる。他のデータD0〜D6についても同様である。
図2に示すように、それぞれデータD0〜D7に対応する電流制御回路230〜237は、同一の構成であるため、以下、電流制御回路237のみについてその構成を説明する。
データD7が「1」のときには、信号S211がLレベルとなり、信号S212がHレベルとなるため、トランジスタQ1がオフし、トランジスタQ2がオンする。したがって、定電流源であるトランジスタQ3のエミッタ電流にほぼ等しい電流を、レーザダイオードL1側からトランジスタQ2を介して引っ張ることになる。
データD7が「0」のときには、信号S211がHレベルとなり、信号S212がLレベルとなるため、トランジスタQ1がオンし、トランジスタQ2がオフする。したがって、レーザダイオードL1側から電流は引っ張らない。
つまり、S6=(1/2)×S7、S5=(1/2)×S6、S4=(1/2)×S5、S3=(1/2)×S4、S2=(1/2)×S3、S1=(1/2)×S2、S0=(1/2)×S1、となる。
つまり、I6=(1/2)×I7、I5=(1/2)×I6、I4=(1/2)×I5、I3=(1/2)×I4、I2=(1/2)×I3、I1=(1/2)×I2、I0=(1/2)×I1、となる。
アナログ信号S8に応じて、電流制御部23の電流制御回路238は、定電流I8が生成される。この定電流I8は、シリアル・パラレル変換部21に入力されるシリアルデータDATAに依存せずに一定光量の光信号を確保するための電流である。
このように、送信装置2では、パラレルデータD0〜D7のビットごとに、各電流制御回路によってビットの重みが与えられ、振幅多重化された多値の光信号が光ファイバ線90に送出される。
LDパワー制御は、たとえば温度変化などの環境変化によって生ずるレーザダイオードの出力特性の変化を補償するために定期的に行う、送信装置2のキャリブレーション処理である。通常、LDパワー制御は、1秒〜10秒ごとの長い期間おきに行われる。
LDパワー制御が完了した後に、送出すべきデータ(8ビット単位のMACフレームのデータ)がシリアル・パラレル変換部21に与えられるが、そのときには、LDパワー制御部22の調整用信号Smodの信号レベルは固定され、フィードバックループが機能しない状態となる。
参照信号は、たとえばMACフレームの8ビット単位など所定のデータ単位のデータ信号に対して挿入されるが、その目的としてLDパワー制御と受信側でのクロック信号再生がある。
LDパワー制御は、前述したように、環境変化に対応するため1秒〜10秒ごとの長い期間おきに行えばよいが、受信側でのクロック信号再生は、光ファイバ線90にかかる曲げや引っ張りなどの物理的要因によって影響を受けるため、たとえばギガビット・イーサネット(登録商標)などの規格に対応した1ギガビット/秒の光信号では、100サンプルごとに1回(100ナノ秒に1回)等の非常に短い間隔で行う必要がある。
図3に示すように、LDパワー制御を行う場合(図3(a))、特に電源投入時やリセット時にはレーザダイオードL1の出力が安定するまでに時間がかかり、その出力が安定した後にLDパワー制御を行うため、参照信号として長い期間を必要とする。一方、LDパワー制御を行わない場合には(図3(b))、参照信号は、受信装置3側でクロック信号を再生させるためのパルス(クロック再生のためには少なくとも1つあればよい)を含んでいれば足り、参照信号として長い期間を必要としない。
このように、参照信号は、送信タイミングに応じて信号期間が異なる信号となっている。
図4は、フレーム番号を規定した参照信号の一例を示す光信号波形図である。図4に示す例では、8ビットのデータ信号の先頭に付加される参照信号のパルス数が順に4→3→
2と変化している。このパルス数を受信側でカウントして、フレーム番号と対応付ける。
光信号は、光ファイバ線90の物理的要因(曲げ、引っ張り)に応じて影響を受ける伝送特性(非線形特性)の変化によって、送信した光信号の光量が同一であっても、受信側における光信号の受信レベルが大きく変化する場合がある。この変化を補償するために、受信側で受信レベルの調整を行う処理がキャリブレーションである。
図5に示す参照信号は、伝送特性の非線形特性を補正するために、データ信号としての光信号の最大値および最小値を含む3値のパルスを有している。この3値に対応するデジタル値の選択は、通信プロトコル上、送信装置2〜受信装置3間で予め行っておく必要がある。
図5に示す参照信号では、3つのデジタル値に対応した振幅レベルa,b,cの3つのパルスを含む参照信号が受信装置3に伝達されて、データ信号の補正(キャリブレーション)のために利用される。
図6は、受信装置3の回路構成の一例を示す図である。
クロック再生部32は、送信装置2から受信した参照信号に基づいて、送信装置2の動作クロック信号CLK1と同一のクロック信号CLK2を生成する。クロック再生部32では、クロック信号CLK1と同一周波数のクロック信号を生成するクロック発信器を備えており、参照信号に含まれる複数のパルスのうち少なくとも1つのパルスの立ち上がりエッジまたは立下りエッジに基づいて、クロック発信器が生成するクロック信号の位相を調整することで、クロック信号CLK1と同一のクロック信号CLK2を生成する。
カウンタ35は、参照信号に含まれるパルスの数をカウントし、そのカウント値S35をデータ調整部34に出力する。
キャリブレーションでは、参照信号に含まれる、キャリブレーションのためのベース信号(たとえば図5に示すような、振幅レベルa,b,cの3つのパルス)の受信レベル(アナログ・デジタル変換器33の出力デジタル値)と、予め通信プロトコルによって決められた3値のデジタル値とに基づいて、非線形の伝送特性を補正するための換算式が決定される。そして、データ調整部34は、この換算式によって、その後に受信するデータ信号のデジタル値を補正する。
3点に基づく換算式の決定方法は、多項式による補間法(たとえばスプライン補間法)など様々な方法を適用することができる。
図7は、光通信システム1の動作を説明するためのタイミングチャートであって、(a)は送受信された光信号波形、(b)は光通信システム1の動作フェーズ、(c)は送信装置2の動作フェーズ、(d)は受信装置3の動作フェーズ、をそれぞれ示す。なお、図7(a)においては、送信した光信号と受信した光信号とに、通信遅れ等に伴う信号変化がないものと仮定している。また、図7に示すタイミングチャートは、参照信号にキャリブレーション用の調整用信号が含まれる場合について示している。
また、起動と同時に、送信装置2ではLDパワー制御が開始される。これによって、送信すべきデジタル信号に対して一定光量の光信号が送出されるように、レーザダイオードL1に流れる電流値が調整される。
参照信号は、時刻t1〜t3で送出されるが、送信装置2でLDパワー制御を行っている間でも、受信装置3は、クロック信号CLK2の同期再生を行うことができる。すなわち、受信装置3は、参照信号に含まれるパルスの立ち上がりエッジまたは立下りエッジを認識した時点でクロック再生を行う。
クロック再生と同時に、参照信号に含まれるパルスのカウントが開始される。時刻t1〜t3において得られたカウント値に対応するフレーム番号は、時刻t3から取得するデータ信号と対応付けられる。
図7に示した参照信号は、たとえばギガビット・イーサネットなどの規格に対応した1ギガビット/秒の光信号では、100サンプルごとに1回(100ナノ秒に1回)等の非常に短い間隔で挿入され、受信装置3では、その都度、データ信号の補正が行われる。
したがって、クロック再生用パルスと別にフレーム番号識別用パルスを設定する必要がないので、光信号の伝送を効率的に行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係る光通信システムは、第1の実施形態に係る光通信システム1と比較して、参照信号に特徴がある。なお、本実施形態における光通信システムの構成は、第1の実施形態で説明した図1,2,6をそのまま適用することができる。
図8に示すように、本実施形態に係る光通信システムにおける参照信号は、LDパワー制御と受信側でのクロック信号再生のパルス(図の「クロック再生用パルス」)に対して、認証用パルスが重畳される。
認証用パルス(本発明の第2パルス)は、クロック再生用パルス(本発明の第1パルス)と比較して、狭幅かつレベルが異なるパルスである。すなわち、認証用パルスは、クロック再生用パルスよりもデータレートが高速なパルスとなっている。
この高速クロック信号によって、クロック再生用パルスと異なるレベルの認証用パルスをサンプリングすることで、認証用パルスの存在を認識する。そして、本実施形態に係る光通信システムでは、認証用パルスの存在を認識できた受信装置のみ、参照信号に続くデータ信号を処理することが可能に構成する。
特に、認証用パルスをクロック再生用パルスに重畳した場合には、クロック再生用パルスと別個に認証用パルスを設定する必要がないので、光信号の伝送を効率的に行うことができる。
また、上記第1および第2の実施形態で述べた、様々な参照信号およびその処理は、組み合わせて実現することができる。
Claims (6)
- 送信装置と受信装置間で、光量に応じた多値の光信号に基づいて通信を行う光通信システムであって、
前記送信装置は、データ信号を固有の識別情報ごとに複数の信号単位に分割するとともに、前記識別情報に応じた数の1または複数パルスを、参照信号として各信号単位に付加して送信し、
前記受信装置は、前記参照信号のうち少なくとも1つのパルスに基づいて、受信した前記データ信号のサンプリングのための同期をとるとともに、前記参照信号に含まれるパルスの数をカウントし、各信号単位の識別情報を認識する
光通信システム。 - 前記参照信号は、前記多値のうち少なくとも最大値、最小値を含む所定の3値を有し、
前記受信装置は、その所定の3値に対応する受信光信号レベルによって、受信した前記データ信号を補正する
請求項1記載の光通信システム。 - 送信装置と受信装置間で、光量に応じた多値の光信号に基づいて通信を行う光通信方法であって、
前記送信装置が、データ信号を固有の識別情報ごとに複数の信号単位に分割する第1工程と、
前記送信装置が、前記識別情報に応じた数の1または複数パルスを、参照信号として各信号単位に付加して送信する第2工程と、
前記受信装置が、前記参照信号のうち少なくとも1つのパルスに基づいて、受信した前記データ信号のサンプリングのための同期をとる第3工程と、
前記受信装置が前記参照信号に含まれるパルスの数をカウントし、各信号単位の識別情報を認識する第4工程と、
を有する光通信方法。 - 前記参照信号は、前記多値のうち少なくとも最大値、最小値を含む所定の3値を有し、
前記受信装置が、その所定の3値に対応する受信光信号レベルによって、受信した前記データ信号を補正する第5工程、
をさらに有する請求項3に記載の光通信方法。 - 送信装置と受信装置間で、光量に応じた多値の光信号に基づいて通信を行う光通信システムであって、
前記送信装置は、データ信号のほか、第1レートによる1または複数の第1パルスと、前記第1レートよりも高速な第2レートによる1または複数の第2パルスとを含む参照信号を所定期間ごとに送信し、
前記受信装置は、前記第1パルスに基づいて、受信した前記データ信号のサンプリングのための同期をとるとともに、前記第2パルスをサンプルした結果に応じて、受信した前記データ信号を処理するか否か決定する
光通信システム。 - 送信装置と受信装置間で、光量に応じた多値の光信号に基づいて通信を行う光通信方法であって、
前記送信装置が、データ信号のほか、第1レートによる1または複数の第1パルスと、前記第1レートよりも高速な第2レートによる1または複数の第2パルスとを含む参照信号を所定期間ごとに送信する第1工程と、
前記受信装置が、前記第1パルスに基づいて、受信した前記データ信号のサンプリングのための同期をとる第2工程と、
前記受信装置が、前記第2パルスをサンプルした結果に応じて、受信した前記データ信号を処理するか否か決定する第3工程と、
を有する光通信方法。
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