JP2006344888A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 OB画素に不要な光が入射した場合の暗出力の基準値変動を低減することである。
【解決手段】 半導体基板114上に形成される有効画素領域102およびOB画素領域103において、N型半導体領域109とP型半導体領域108および112とのPN接合部を形成し、P型半導体領域112に比べ、半導体基板114の表面を基準として、その浅い位置にP型半導体領域111を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は撮像装置に関する発明であり、特にそのオプティカルブラック画素と有効画素との構造の関係に関する。
一般にデジタルカメラやカムコーダに用いられる撮像装置は、画像を形成する信号を出力する画素が形成された有効画素領域と、遮光膜にて遮光された画素、すなわちオプティカルブラック(以下OB)画素とを有する。このOB画素の出力信号は、暗出力の基準となるため、OB画素は有効画素と同等の暗電流を持ち、撮像装置内に入射した光による出力信号の変動が起こらないことが好ましい。
このOB画素の出力信号を安定化させるため、不要な電荷がOB画素に入ることを抑制する技術がある。(特許文献1および2参照)しかし、不要な光が半導体基板裏面において反射、散乱してOB画素に入射することによるOB画素の出力信号の変動を抑制することは困難である。
ここで、この不要な光とは、半導体基板(例えばシリコン)中において吸収係数が小さい光、たとえば赤外光である。
赤外光が有効画素領域から入射し、大部分が吸収されずに半導体基板の裏面に到達したのち、反射、散乱し、OB画素領域へ入射する。この時、OB画素領域において光電荷の励起が起こって出力信号が変動し、暗出力の基準が崩れるため、例えば色バランスが崩れるなどの弊害が生じる。
この現象の影響を低減する手段の一つには、赤外光を除くフィルターの装着が挙げられる。しかし、フィルターの装着はコストアップにつながり、かつ、天体撮影の際には赤外光を必要とする場合もあるため、好ましくない。
そこで、OB画素の感度を下げることが有効である。例えば、OB画素の光電変換素子の面積を減らすことにより、OB画素の感度を下げることが提案されている。(特許文献3参照)
特開2002−110955号公報 特開2003−031788号公報 特開2003−134400号公報
しかしながら、特許文献3に記載されている構成の固体撮像素子では、光電変換素子の面積を減らすため、有効画素とOB画素の暗電流に差異が生じ、これにより暗出力の基準となる値が変動してしまう場合がある。また、光電変換素子の構造に制約を受けるため、有効画素部、OB画素部の画素構造の設計の自由度が低いという問題があった。
本発明は、このような技術課題を鑑みて成されたものであり、OB画素に不要な光が入射した場合の暗出力の基準値変動を低減することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の骨子は、半導体基板と、該半導体基板に形成された画像信号を形成するための有効画素と暗出力の基準信号を形成するためのオプティカルブラック画素とを有する撮像装置であって、前記有効画素は、第1導電型の半導体領域と該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された、信号電荷と同導電型の第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有し、前記オプティカルブラック画素は、第1導電型の半導体領域と該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有しており、前記オプティカルブラック画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域が、前記有効画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域に比べて、前記半導体基板表面を基準に、前記半導体基板の浅い位置に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、OB画素に光が入射した場合においても、暗出力の基準値の変動を低減させることが可能となる。
本発明の撮像装置は、画像信号を形成するための有効画素が、第1導電型の半導体領域とその半導体領域の半導体基板表面側に形成された、信号電荷と同導電型の第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有している。更に、暗出力の基準を提供するためのOB画素が、第1導電型の半導体領域とその半導体領域の半導体基板表面側に形成された第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有している。そして、このOB画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域が有効画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域に比べて、半導体基板の浅い位置に形成されていることを特徴としている。
ここで、「半導体基板表面」は、画素が形成された側の半導体基板の主表面を表す。その「表面」は、半導体基板上に窒化物や酸化物などによって形成される層間膜や反射防止膜などと、半導体基板との界面を示す。その半導体基板表面を基準に半導体基板内部への距離を基板深さとする。
また、材料基板である半導体基板を「基板」と表現するが、以下のような材料基板が処理された場合も含む。例えば、1又は複数の半導体領域等が形成された状態の部材、又は、一連の製造工程を途中にある部材、又は、一連の製造工程を経た部材を基板と呼ぶこともできる。
また、各半導体領域の外縁は、その周囲の半導体領域が自身の導電型と同導電型である場合には、その不純物濃度が略一致する領域を外縁とする。更に、周囲の半導体領域が自身の導電型と逆導電型の場合には、それぞれのnet不純物濃度が略ゼロとなる領域を外縁とする。
図1においてこの構成を説明すると、有効画素領域102の光電変換素子を形成するための第1導電型の半導体領域は112に、第2導電型の半導体領域は109に対応している。また、OB画素領域103の光電変換素子を形成するための第1導電型の半導体領域は111に、第2導電型の半導体領域は109に対応している。
更に、有効画素、OB画素の第1導電型の半導体領域が不純物濃度ピークを有している撮像装置にも本発明は適用可能である。この場合には、有効画素領域の第1導電型の半導体領域の不純物濃度ピークに比べて、OB画素の第1導電型半導体領域の不純物濃度ピークが半導体基板の浅い位置に配されていればよい。
また、それぞれの第1導電型の半導体領域の不純物濃度ピークが複数存在する場合にも、その最大のピークが、有効画素に比べOB画素の方が半導体基板に浅くある構成であればよい。
以上述べたような構成によれば、有効画素領域102とOB画素領域103の第1導電型半導体領域が同様の深さまで形成された場合に比べ、OB画素領域103の電荷蓄積領域となりうる109に電荷が集まりにくい。したがって、不要な光がOB画素領域103へ入射したことによる暗出力の基準値の変動を低減させることが可能となる。また第1導電型の半導体領域の深さで感度を制御しているために、有効画素部、OB画素部のPN接合部付近の設計自由度は上がる。
また、有効画素領域102においては、OB画素領域103に比べ、第1導電型半導体領域が半導体基板深くまで形成されているため、半導体基板深部にて光電変換する赤外光によって生じる電荷を第2導電型の半導体領域109に集めやすい。
図1においては、有効画素領域102とOB画素領域103の第1導電型の半導体領域111とを別の領域として図示している。しかし、同一工程で共通領域を形成した後に、有効画素領域102のみ共通領域よりも深い位置に更に第1導電型の半導体領域を形成してもよい。この場合においては、共通領域とこれよりも深い位置に配された第1の半導体領域とを連続的に配置するのが好ましい。
ここで、半導体領域を連続的に配置するとは、同一導電型の半導体領域の間に他の導電型の半導体領域がない状態をいう。更に、同一導電型の半導体基板を用いていた場合には、その不純物濃度よりも濃い不純物濃度を有している状態をいう。
また、共通領域と深い位置に配された第1の半導体領域との間に、第2導電型の領域が存在してもよいが、信号蓄積時に空乏化するような厚さ、不純物濃度に設定する。
このようにして得られた有効画素領域102の出力信号には、固有のオフセット成分、いわゆる暗出力成分が重畳されている。ここで、同様にして得られたOB画素領域103の出力信号は暗出力の基準値として用いられ、有効画素領域102の出力信号からそれが差分される。そこで、有効画素領域102の出力信号から、固有のオフセット成分が除去された良好な画像信号を得る。
(画素の回路構成)
図14に有効画素およびOB画素の回路構成の一例を示す。各画素は1410にて示される。
画素1410は、光電変換素子であるフォトダイオード1400、転送トランジスタ1401、リセットトランジスタ1402、増幅トランジスタ1403、選択トランジスタ1404を含み構成される。ここで、電源線はVcc、出力線は1406にて示している。
フォトダイオード1400は、そのアノードが接地線に接続され、そのカソードが転送トランジスタ1401のソースに接続されている。また、転送トランジスタのソースがフォトダイオードのカソードを兼ねることも可能である。
転送トランジスタ1401のドレインが転送領域であるフローティングディフュージョン(以下FD)を構成し、そのゲートが転送信号線に接続されている。更に、リセットトランジスタ1402は、そのドレインが電源線Vccに接続され、そのソースがFDを構成し、そのゲートがリセット信号線に接続されている。
増幅トランジスタ1403は、そのドレインが電源線Vccに接続され、そのソースが選択トランジスタ1404のドレインに接続され、そのゲートがFDに接続されている。選択トランジスタ1404は、そのドレインが増幅トランジスタ1403のソースに接続され、そのソースが出力線1406に接続され、そのゲートが垂直選択回路(不図示)によって駆動される垂直選択線に接続されている。
ここで示した回路構成は、本発明の全ての実施例に適用可能であるが、例えば、転送トランジスタがない構成、複数画素でトランジスタを共有するような他の回路構成にも適用可能である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。
(第1の実施例)
図1は第1の実施例の撮像装置の断面図である。101は周辺回路領域であり、102は有効画素領域、103はOB画素領域である。104は素子分離であり、この図面においてはLOCOS酸化膜にて形成されている。周辺回路領域101には有効画素、OB画素から信号を読み出し、処理するためのCMOS回路が形成されている。
有効画素領域102およびOB画素領域103には、それぞれのP型半導体領域111および112、信号電荷と同導電型のN型半導体領域109とP型半導体領域108とによりなる埋め込み型のフォトダイオードが形成される。遮光層110は、有効画素領域102において開口が設けられており、OB画素103および周辺回路領域101においては開口がなく、遮光されている。
OB画素領域103に形成されたP型半導体領域111は、有効画素領域102に形成されたP型半導体領域112と比べ、半導体基板114に浅く形成されるため、その深部側で生じる電荷を取り込みにくい構造となっている。したがって、有効画素領域102から入射し半導体基板裏面113にて反射、散乱してOB画素領域に入射するような不要な光によって生じる電荷の収集率を低下させることが可能となる。そして不要な光に対する感度を低下させることができる。
また、P型半導体領域112は、P型半導体領域111に比べ、半導体基板114深部まで形成される。よって、半導体基板114の深部において光電変換によって生じた電荷をN型半導体領域109に効率良く収集、蓄積することができる。
図2において、本実施例における不純物濃度プロファイルを詳細に説明する。
図2は、図1におけるA−BおよびC−Dに沿ったnet不純物濃度プロファイル(以下、濃度プロファイル)を示した図面である。図1のP型半導体領域108およびN型半導体領域109の濃度プロファイルはA−BおよびC−Dにおいて等しく、それぞれ図2の208、209となる。ここで、本明細書内にて用いられているnet不純物濃度は、N型不純物とP型不純物の濃度の差である。濃度プロファイルの図中には、いずれか優勢な不純物種類を示している。そして、この濃度プロファイルは、ピークを有する場合と緩やかな曲線を描く場合があるが、それは製造方法によるものであり、それら濃度プロファイルのピークは半導体領域と対応している。
211はP型半導体領域111の濃度プロファイル、すなわち図1のA−Bにおける濃度プロファイルを示す。また、212はP型半導体領域112の濃度プロファイル、つまり図1のC−Dにおける濃度プロファイルを示す。濃度プロファイル211、濃度プロファイル212を参照すると、濃度プロファイル211は濃度プロファイル212に比べて、半導体基板114の浅い部分までしか形成されていないことがわかる。
図3に、図1のA−B部を含むOB画素領域103の分光感度を303にて、C−D部を含む有効画素領域102の分光感度を302にて示す。
図2のようなプロファイルをもつ構成によって、特に長波長側での302および303の分光感度に違いが生じる。有効画素領域102に比べOB画素領域103の感度が低くなっていることが分かる。
本実施例の製造方法には、一般的なCMOSプロセスを応用することが可能である。具体的には、LOCOS酸化膜104を形成する前に、半導体基板114の表面からイオン注入を行う製造方法である。またはLOCOS酸化膜104を突き抜ける加速エネルギーでイオン注入を行うことで所望の半導体領域を形成することができる。そのイオン注入後に熱拡散処理を行うことで、なだらかな濃度プロファイルを有する半導体領域を形成できる。
このような製造方法において、有効画素部とOB画素部のPN接合付近を同一工程にて形成する。すると、その接合付近における濃度プロファイル211および212はほぼ重なる曲線となり不純物濃度がほぼ等しくなる。よって、それら接合に印加される電界やその空乏層の広がりが同等となり、暗電流の大きさも実質的に等しくすることが可能となる。もちろん、同一工程でなくとも、その接合付近の濃度プロファイルがほぼ等しくなるように考慮して、半導体領域を形成すればよい。
また、半導体基板114の深部においては、P型半導体領域112の濃度プロファイルがP型半導体領域111に比べて大きく、そのピークが半導体基板114深部側に現れることが好ましい。それによって、半導体基板114深部での電荷を効率よくN型半導体領域109に収集することが可能となり、有効画素領域102の感度を向上させることが可能となる。
ここで、P型半導体領域とN型半導体領域の接合界面の濃度プロファイルが略等しい構成に関して説明したが、本実施例に限らず、以下いずれの実施例においても暗電流が問題にならない程度に異ならせることも可能である。
例えば、周辺画素領域101およびOB画素領域103のP型半導体領域107および111を同一の工程で形成する場合である。すなわち、同一工程にてイオンの注入および熱拡散処理を行い、P型半導体領域107および111を形成する。このP型半導体領域は共通の領域でもよい。更に、有効画素領域102におけるP型半導体領域112を、それらと異なるマスクにてイオン注入を行い、熱拡散処理を行うことで図2に示すような濃度プロファイルを得ることができる。
この製造方法によると工数を削減することが可能となる。更に、有効画素領域102のN型半導体領域109から電荷があふれるような強い光が入射した際、あふれた電荷がOB画素領域103に入り込むことを低減することができる。
ここで、以上の工程において、イオンの注入は複数回でもよく、また熱拡散処理を行わない製造方法でもよく、さらに、イオン注入ではなくエピタキシャル成長によってエピ層を形成することで半導体領域を形成してもよい。また、これらの製造方法は、本実施例に限らず以下の実施例においても適応可能である。
(第2の実施例)
本実施例の実施例1と異なる点は、半導体基板114にP型の半導体領域を形成した後に、別工程で、その深い位置にP型半導体領域を形成した点である。
図4および図5を用いて本実施例を説明する。いずれの図においても、第1の実施例と同様の機能を有する場合には同じ符号を付している。
図4において示す111および411は、有効画素領域102およびOB画素領域103のそれぞれにおけるP型半導体領域であり、それらは概ね同一の濃度プロファイルを有する。また、図5におけるP型半導体領域511は、有効画素領域102およびOB画素領域103において共通となっている。
いずれの場合においても、P型半導体領域111と411あるいは511は、P型半導体領域107と同一工程で形成することもでき、工数が削減できる。さらに、有効画素領域102とOB画素領域103におけるN型半導体領域109との接合面近傍を同一条件にて形成することが容易となる。よって、有効画素領域102およびOB画素領域103の濃度プロファイルが概ね等しくなり、暗電流も同等にすることが可能となる。
さらに、図4および図5において、有効画素領域102の半導体基板114深部にP型半導体領域412あるいは512が形成され、第1の実施例と同様の効果が得られる。
本実施例の撮像装置の製造方法は、第1の実施形態と同様のプロセスを用いることが可能である。ここで、図4および図5について詳細に説明する。
本実施例においては、P型半導体領域107と411と111、あるいは107と511とを同一の工程で形成することができる。具体的には、不純物イオン注入の後、熱拡散処理を行い均一な濃度プロファイルのP型半導体領域を形成する。その後、有効画素領域102に対応するその深部側のみイオン注入を行いP型半導体領域412あるいは512を形成する。
また、P型半導体領域411あるいは511をイオン注入によって形成したのち、P型半導体領域412あるいは512のイオン注入を行い、合わせて熱拡散処理を行うことも可能である。その際には熱拡散を考慮した設計を行えばよい。
図8のP型半導体領域812のように、複数回のイオン注入を行ってもよく、図9のP型半導体領域911のように、複数回のイオン注入によって形成した後に、半導体基板114深部にP型半導体領域912を形成してもよい。この場合の濃度プロファイルは図10のようになる。やはり、濃度プロファイル1012に比べて濃度プロファイル1011のピークは、半導体基板114の浅くにある。この場合には、電荷の収集効率、フォトダイオードの空乏化に要する電圧等により、各不純物濃度を設定する。
次に、本実施例の濃度プロファイルについて説明する。図4、図5の構成において、主要部の濃度プロファイルの差はほぼないため以下、図5の場合について説明する。
図6に、P型半導体領域512に熱拡散処理を施さない製造方法にて、また図7にP型半導体領域511および512ともに熱拡散処理を行った製造方法にて得られた濃度プロファイルを示す。いずれも、図2と同様の機能を有する半導体領域の濃度プロファイルには符号を一致させている。
図6および図7において、612あるいは712は、図5のC−DにおけるP型半導体領域511および512の濃度プロファイルを示し、611あるいは711は図5のA−BにおけるP型半導体領域511の濃度プロファイルを示す。
第1の実施例にて述べたように、612あるいは712は、611あるいは711に比べて半導体基板114深くにP型半導体領域512のピークを有する。
ここで、図6にP型半導体領域512の熱拡散処理を行わない製造方法において得られた濃度プロファイルを示す。それは、半導体基板深さ方向への拡散広がりが小さく、シャープなピークを有し、深さ方向における濃度プロファイルが制御しやすい。つまり、熱拡散処理を行わない本製造方法を用いれば、P型半導体領域511と512あるいはN型半導体領域109との接合部分の位置決めが容易となる。
熱拡散処理を行う製造方法においては、不純物は半導体基板114深さ方向に加えその水平方向にも拡散する。その際、有効画素領域102から不純物が拡散し、OB画素領域103での濃度プロファイルが変化する場合がある。このため、一般的には、有効画素領域102に近接するOB画素の出力信号は利用せず、有効画素領域102から数画素離れた画素からの出力信号を利用している。
しかし、熱拡散処理を行わない本製造方法であれば、P型半導体領域511の熱拡散処理の後にP型半導体領域512を形成するため、OB画素領域103への不純物拡散による影響を低減させることが可能となる。つまり、有効画素領域102に近接するOB画素領域103におけるOB画素全ての出力信号を用いることができ、OB画素数を減らすことが可能となる。よって、撮像装置のチップサイズを小さくすることが可能となり、また、読み出し画素数を減らせるため、高速化や消費電力の低減が可能となる。
ここで、P型半導体領域511の拡散範囲は厳密ではなく、OB画素領域103に拡散されていてもよい。その許容範囲としては、有効画素領域103に隣接するOB画素領域102のN型半導体領域109の半導体基板114深部において、有効画素領域103のP型半導体領域511の濃度プロファイルが、半導体基板114と同等であればよい。従って、このような濃度プロファイルを留意すれば、熱拡散処理を行った場合においても、OB画素領域103への不純物拡散の影響を低減することが可能となる。
(第3の実施例)
本実施例の撮像装置の断面図を図11に示す。本実施例は、N型半導体基板114に、電荷蓄積可能なN型半導体領域1103をエピ層として設け、これを画素ごとにポテンシャル障壁として機能するP型半導体領域1101によって分離し、各画素を形成している。更に、N型半導体基板114に信号電荷が拡散しないように、基板深部にポテンシャル障壁として機能するP型半導体領域1102を設けている。
このような構成においても本発明は適用可能である。この基板深部に設けられたP型半導体領域1102が、有効画素領域102に比べてOB画素領域103において、半導体基板表面を基準に半導体基板の浅い位置に形成されていればよい。このような構造により、有効画素領域102に比べOB画素領域103において、基板深部で発生した電荷を電荷蓄積領域1103へ拡散しないようにすることが可能となる。すなわち、OB画素領域の感度を下げることが可能となる。
(撮像モジュールへの応用)
図12は、本発明の第1乃至第3の実施例にて説明した撮像装置を、携帯機器に用いられる撮像モジュールへ適用した場合の一例を示す構成図である。
セラミック等の基板1207上に撮像装置1200を設置し、封止するカバー部材1204がある。この基板1207は撮像装置1200と電気的な接続がされている。撮像装置1200上には、光を取り込む光学部分1205と光学ローパスフフィルタ1206が設置されている。更に、撮像レンズ1202およびそれを固定する鏡筒部材1201がカバー部材1204を覆い基板1207とよく封しされている。
本応用において、基板1207上には、本発明の撮像装置のみならず、撮像信号処理回路、A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)やモジュール制御部が搭載されていてもよい。また、それらが撮像装置と同一半導体基板(図1、114)上に、同一工程によって形成されていてもよい。
(デジタルカメラへの応用)
図13は、本発明の第1乃至第3の実施例にて説明した撮像装置を撮像システムの一例であるデジタルカメラへ適用した場合のブロック図である。
撮像装置である固体撮像素子1304へ光を取り込むための構成として、シャッター1301、撮像レンズ1302、絞り1303がある。シャッター1301は固体撮像素子1304への露出を制御し、入射した光は、撮像レンズ1302によって固体撮像素子1304に結像される。このとき、絞り1303によって光量が制御される。
取り込まれた光に応じて固体撮像素子1304から出力された信号は、撮像信号処理回路1305にて処理され、A/D変換器1306によってアナログ信号からデジタル信号へ変換される。出力されたデジタル信号は、更に信号処理部1307にて演算処理され撮像画像データが生成される。撮像画像データは、ユーザーの動作モードの設定に応じ、デジタルカメラに搭載されたメモリ1310への蓄積や、外部I/F部1313を通してコンピュータやプリンタなどの外部の機器への送信ができる。また、記録媒体制御I/F部1311を通して、デジタルカメラに着脱可能な記録媒体1312に撮像画像データを記録することも可能である。
固体撮像素子1304、撮像信号処理回路1305、A/D変換器1306、信号処理部1307はタイミング発生部1308により制御されるほか、システム全体は全体制御部・演算部1309にて制御される。また、これらのシステムは、固体撮像素子1304と同一の半導体基板(図1、114)上に、同一工程によって形成することも可能である。
なお、上述の各実施形態は限定されるものではなく、例えば、フォトダイオードはフォトゲートなど一般的な光電変換素子でよい。また、不純物の極性を全て反転し、ホール蓄積型の動作を行う場合においても本発明の効果は有効である。
本発明の第1の実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の第1の実施例の撮像装置のnet不純物濃度プロファイルである。 本発明の第1の実施例の撮像装置の分光感度である。 本発明の第2から第4の実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の第2から第4の実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の第2から第4の実施例のnet不純物濃度プロファイルである。 本発明の第2から第4の実施例のnet不純物濃度プロファイルである。 本発明の第2の実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の第2実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の第2の実施例のnet不純物濃度プロファイルである。 本発明の第3の実施例の撮像装置の断面図である。 本発明の撮像装置を応用した一例の撮像モジュールの構成図である。 本発明の撮像装置を応用した一例のデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 本発明の撮像装置の等価回路の一例である。
符号の説明
101 周辺回路領域
102 有効画素領域
103 OB画素領域
104 画素分離領域
108 P型半導体領域
109 N型半導体領域
110 遮光膜
111、112 P型半導体領域
113 半導体基板裏面
114 半導体基板
208 P型半導体領域のnet不純物濃度プロファイル
209 N型半導体領域のnet不純物濃度プロファイル
211 撮像装置断面図のA−Bにおけるnet不純物濃度プロファイル
212 撮像装置断面図のC−Dにおけるnet不純物濃度プロファイル
402 有効画素領域における分光感度
403 OB画素領域における分光感度

Claims (10)

  1. 半導体基板と、該半導体基板に形成された画像信号を形成するための有効画素と暗出力の基準信号を形成するためのオプティカルブラック画素とを有する撮像装置であって、
    前記有効画素は、第1導電型の半導体領域と
    該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された、信号電荷と同導電型の第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有し、
    前記オプティカルブラック画素は、第1導電型の半導体領域と
    該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された第2導電型の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有しており、
    前記オプティカルブラック画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域は、前記有効画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域に比べて、前記半導体基板表面を基準に、前記半導体基板の浅い位置に形成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記有効画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域は、異なる深さに配された複数の半導体領域を有し、
    前記複数の半導体領域はそれぞれ不純物濃度ピークを有しており、
    前記複数の半導体領域のうち、前記半導体基板の最も深い位置に配された半導体領域の前記不純物濃度ピークが最大となることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記有効画素および前記オプティカルブラック画素から信号を読み出すための周辺回路を有し、
    該周辺回路は、第1導電型の半導体領域を有しており、
    前記オプティカルブラック画素の前記第1導電型の半導体領域と前記周辺回路の前記第1導電型の半導体領域とを同一工程にて形成したことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記有効画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域と、前記オプティカルブラック画素の光電変換素子を形成する第1導電型の半導体領域とが、連続して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 半導体基板と、該半導体基板に形成された画像信号を形成するための有効画素と暗出力の基準信号を形成するためのオプティカルブラック画素とを有する撮像装置であって、
    前記有効画素は、第1導電型の第1の半導体領域と
    該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された、信号電荷と同導電型の第2導電型の第2の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有し、
    前記オプティカルブラック画素は、第1導電型の第3の半導体領域と
    該半導体領域の前記半導体基板表面側に形成された第2導電型の第4の半導体領域と、により形成された光電変換素子を有し、
    前記半導体基板表面を基準に、前記第1の半導体領域よりも深い位置に、前記第1の半導体領域に連続して第1導電型の第5の半導体領域が配されていることを特徴とする撮像装置。
  6. 前記第5の半導体領域の不純物濃度は、前記第1および前記第3の半導体領域の不純物濃度よりも高いことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記第5の半導体領域は、異なる深さに配された複数の半導体領域を有し、
    前記複数の半導体領域はそれぞれ不純物濃度ピークを有しており、
    前記複数の半導体領域のうち、前記半導体基板の最も深い位置に配された半導体領域の不純物濃度ピークが最大となることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  8. 前記第1の半導体領域と、前記第3の半導体領域とが、連続して形成されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置と、前記撮像装置へ光を結像するレンズ部材と、前記レンズ部材を保持する鏡筒部材と、を有することを特徴とする撮像モジュール。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置と、前記撮像装置へ光を結像する光学系と、前記撮像装置からの出力信号を処理する信号処理回路と、を有することを特徴とする撮像システム。
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JP2015111728A (ja) * 2015-02-19 2015-06-18 キヤノン株式会社 光電変換装置及びそれを用いた撮像システム
JP2018107358A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 キヤノン株式会社 撮像装置の製造方法および撮像システム
JP2022158523A (ja) * 2021-04-02 2022-10-17 キヤノン株式会社 光電変換装置、光電変換システム、移動体

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