JP2011155306A - 固体撮像装置及びカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダイナミックレンジを拡大させると共に、ノイズの発生を低減させることを実現できるようにする。
【解決手段】 第1のMOSトランジスタ22のゲートの下方の領域を除くPウェル内の領域にポテンシャル障壁形成用P型層24を形成することにより、電荷を蓄積する際に、第1の転送MOSトランジスタ22を可及的に確実にオフしても、フォトダイオード21から溢れた電荷を経路31に流入させることができるようにする。これにより、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート酸化膜41の界面から暗電流が発生するのを可及的に防止することと、経路31を介してフローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷を用いて、固体撮像装置のダイナミックレンジを拡大することとを同時に実現する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、固体撮像装置及びカメラに関し、特に、CMOSエリアセンサに用いて好適なものである。
近年、フォトダイオードとMOSトランジスタとを1チップ化したCMOSエリアセンサが固体撮像素子として用いられている。CMOSエリアセンサは、CCDと比較して、消費電力が小さくなる、駆動電力が低くなる、高速化が可能になるなどの利点を有している。したがって、今後は、COMSエリアセンサの需要が拡大することが予想される。
例えば、フォトダイオードと、フローティングディフュージョン(floating diffusion;浮遊拡散)領域と、前記フォトダイオードから前記フローティングディフュージョン領域に電荷を転送するための転送トランジスタと、前記フローティングディフュージョン領域を所定の電位にリセットするためのリセットトランジスタとを有する複数の画素をマトリックス(行列)状に形成して構成されたCMOSエリアセンサを有する固体撮像装置がある。
そして、このようなCMOSエリアセンサを利用して、固体撮像素子のダイナミックレンジを拡大するという提案がなされている。固体撮像素子のダイナミックレンジを拡大する技術として、特許文献1、2に記載されている技術がある。
特開2001−186414号公報 特開2004−335802号公報
しかしながら、従来の技術では、固体撮像素子でノイズ信号が多く発生してしまい、画質を劣化させてしまう虞があるという問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ダイナミックレンジを拡大させることと、ノイズの発生を低減させることとを実現した固体撮像装置及びその固体撮像装置を用いたカメラを提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、半導体基板と、入射した光によって電荷を生成する光電変換部と、前記光電変換部で生成した電荷を電荷蓄積領域へ転送するための転送MOSトランジスタと、前記光電変換部から溢れた電荷の少なくとも一部が前記電荷蓄積領域に移動する際の経路とを有する画素を複数含み、前記光電変換部で生成した電荷は、前記転送MOSトランジスタを導通することにより前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜近傍に形成されるチャネルを介して転送され、更に、前記経路は、前記半導体基板内であって、前記チャネルが形成される領域よりも前記半導体基板の深部に形成されていることを特徴とする。
本発明のカメラは、前記固体撮像装置と、前記固体撮像装置に光学像を結像させるためのレンズと、前記レンズを通る光量を可変するための絞りとを有することを特徴とする。
本発明によれば、光電変換部から溢れた電荷が、前記転送MOSトランジスタのチャネル部を通らずに、別途設けた経路を通過するようになる。これにより、転送MOSトランジスタを可及的に確実に閉じる(オフ)ことが可能になり、転送MOSトランジスタからノイズが発生することを可及的に抑制することができる。したがって、光電変換部から溢れた電荷を利用してダイナミックレンジを拡大させることと、前記ノイズの発生を低減させることとを同時に実現できる。
本発明の実施形態を示し、固体撮像装置に設けられる画素の概略構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、固体撮像装置の画素の読み出し動作の一例について説明するタイミングチャートである。 本発明の実施形態を示し、画素の概略構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態を示し、図3のA−B方向から見た画素を簡略化して示した図である。 本発明の実施形態を示し、画素の概略構成の他の例を示す平面図である。 本発明の他の実施形態を示し、スチルビデオカメラの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態を示し、ビデオカメラの構成の一例を示すブロック図である。
次に、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の固体撮像装置に設けられる画素の概略構成の一例を示す図である。本実施形態との対比のために、フォトダイオードに電荷を蓄積させているときの転送トランジスタのゲート電位を例えば0[V]程度に制御する(上げる)方法がある。そうすると、転送トランジスタが完全にオフしていない状態になり、前記フォトダイオードから溢れた電荷の一部がフローティングディフュージョン領域に流入するようになる。そして、このフォトダイオードから溢れた電荷を、フォトダイオードに蓄積された電荷と共に画素信号として用いることによりCMOSエリアセンサのダイナミックレンジを拡大させることが可能となる。
しかしながら、このような方法では、溢れ出た電荷はMOSトランジスタのチャネル部をとおるため、暗電流の影響が大きくなる。これに対して、本実施形態の構成によれば、暗電流の影響を低減することが可能となる。
図1において、本実施形態の固体撮像装置は、フォトダイオードPDと、第1の転送MOSトランジスタM1と、リセットMOSトランジスタM2と、第2の転送MOSトランジスタM3と、ソースフォロアMOSトランジスタM4と、選択MOSトランジスタM5とを備える複数の画素を、n行×m列(n、mは自然数)の2次元マトリックス状に配置して構成されている。
フォトダイオードPDは、第1の転送MOSトランジスタM1を介して、電荷をいったん蓄積するためのフローティングディフュージョン領域FDに接続されている。このフローティングディフュージョン領域FDには、リセットMOSトランジスタM2、ソースフォロアMOSトランジスタM4、及び第2の転送MOSトランジスタM3も接続されている。また、第2の転送MOSトランジスタM3には、フォトダイオードPDから溢れた電荷を蓄積する付加容量CSが接続されている。
ソースフォロアMOSトランジスタM4は、選択MOSトランジスタM5と相互に接続されており、フローティングディフュージョン領域FDに転送された電荷に基づく信号を増幅する。また、フローティングディフュージョン領域FDと第1の転送MOSトランジスタM1(又は第2の転送MOSトランジスタM3)との間に、別途付加容量を設けると共に、該付加容量とフローティングディフュージョン領域FDとの間に、別途スイッチ(MOSトランジスタ)を設けた構成とすることも可能である。また、画素内に増幅素子を設けず、第1の転送MOSトランジスタM1で転送される先が、信号線に設けられた蓄積容量であっても構わない。
第1の転送MOSトランジスタM1、リセットMOSトランジスタM2、第2の転送MOSトランジスタM3、及び選択MOSトランジスタM5は、それぞれゲートに供給される制御信号(ゲート信号)によりオン、オフ制御される。なお、第1の転送MOSトランジスタM1、リセットMOSトランジスタM2、第2の転送MOSトランジスタM3、及び選択MOSトランジスタM5は、ハイレベルのゲート信号がゲートに供給されるとオン(導通)状態となり、ロウレベルのゲート信号がゲートに供給されるとオフ(遮断)状態となるものとする。この導通状態の時に、ゲート絶縁膜の近傍に電荷の経路となるチャネルが形成される。
具体的に、第1の転送MOSトランジスタM1のゲートには、制御信号φTXが供給され、第2の転送MOSトランジスタM3には、制御信号φSが供給され、選択MOSトランジスタM5のゲートには、制御信号φXが供給され、リセットMOSトランジスタM2のゲートには、制御信号φRESが供給される。
ここで、制御信号φTXは、フォトダイオードPDに蓄積された電荷をフローティングディフュージョン領域FDに転送するための制御信号である。制御信号φSは、フォトダイオードPDから溢れて付加容量CSに蓄積された電荷をフローティングディフュージョン領域FDに転送するための制御信号である。制御信号φXは、画素を選択するための制御信号である。制御信号φRESは、フローティングディフュージョン領域FDの電位を電源電位VCC(例えば+5V)にリセットするための制御信号である。
本実施形態の固体撮像装置では、図1のような画素が形成される画素領域の外部に、フローティングディフュージョン領域FDに転送された信号レベル(S)と、リセットレベル(N)とを加算したレベルの信号を保持する信号レベル保持容量と、リセットレベル(N)の信号を保持するリセットレベル保持容量とを有するメモリ回路が設けられている。
そして、前記信号レベル保持容量Csに保持された信号レベル(S)と、リセットレベル(N)とが加算された信号と、前記リセットレベル保持容量に保持されたリセットレベル(N)の信号との差分信号(信号レベル(S)の信号)を増幅する差動アンプが設けられている。固体撮像装置は、この差動アンプで得られた信号を出力する。
ここで、図2のタイミングチャートを参照しながら、本実施形態の固体撮像装置の画素の読み出し動作の一例について説明する。
まず、時刻t1において、ハイレベルの制御信号φSが第2の転送MOSトランジスタM3に供給されており、且つハイレベルの制御信号φXが選択MOSトランジスタM5に供給されている状態で、ハイレベルの制御信号φRESを、リセットMOSトランジスタM2のゲートに供給する。そうすると、リセットMOSトランジスタM2、第2の転送MOSトランジスタM3、及び選択MOSトランジスタM5がオンする。すなわち、選択MOSトランジスタM5がオンすることにより、その選択MOSトランジスタM5が属する画素が選択された状態で、フローティングディフュージョン領域FDと、付加容量CSとが電源電圧VCCにリセットされる。
時刻t2において、ロウレベルの制御信号φRESを、リセットMOSトランジスタM2に供給して、リセットMOSトランジスタM2をオフし、フローティングディフュージョン領域FDと、付加容量CSのリセット動作を終了する。このリセット動作が行われると、フローティングディフュージョン領域FD及び付加容量CSにおけるリセットレベル(N2)が読み出される。
時刻t3において、ロウレベルの制御信号φXを選択MOSトランジスタM5に供給する。これにより、選択MOSトランジスタM5がオフし、フォトダイオードPDで発生した電荷の蓄積が開始する。そして、時刻t3〜t4において、フォトダイオードPDに電荷が蓄積されると共に、フォトダイオードPDから溢れた電荷が、図4に示す経路31と、付加容量CSが形成されている領域とに流入する。経路31に流入した電荷は、フローティングディフュージョンFDに蓄積される。一方、付加容量CSが形成されている領域に流入した電荷は、その領域(付加容量CS)に蓄積される。
時刻t4において、ハイレベルの制御信号φXを選択MOSトランジスタM5に供給すると共に、ロウレベルの制御信号φSを第2の転送MOSトランジスタM3に供給する。これにより、選択MOSトランジスタM5がオンすると共に、第2の転送MOSトランジスタM3がオフし、フォトダイオードPDで発生した電荷の蓄積動作が終了する。
時刻t5において、制御信号φRESをリセットMOSトランジスタM2に供給する。これにより、リセットMOSトランジスタM2がオンし、フローティングディフュージョン領域FDが電源電圧VCCにリセットされる。
時刻t6において、ロウレベルの制御信号φRESを、リセットMOSトランジスタM2に供給して、リセットMOSトランジスタM2をオフし、フローティングディフュージョン領域FDのリセット動作を終了する。このリセット動作により、フローティングディフュージョン領域FDにおけるリセットレベル(N1)が読み出される。
時刻t7において、ハイレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給する。これにより、第1の転送MOSトランジスタM1がオンし、フォトダイオードPDに蓄積された電荷がフローティングディフュージョン領域FDに転送される。なお、後述するように本実施形態では、ハイレベルの制御信号φTXとして5[V]の信号を用いている。
時刻t8において、ロウレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給する。これにより、第1の転送MOSトランジスタM1がオフし、フォトダイオードPDに蓄積された電荷の転送動作が終了する。この転送動作が行われると、フローティングディフュージョン領域FDにおけるリセットレベル(N1)と、フローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷に基づく信号レベル(S1)とが加算された状態で読み出される。なお、後述するように本実施形態では、ロウレベルの制御信号φTXとして−1[V]の信号を用いている。
時刻t9において、ハイレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給すると共に、ハイレベルの制御信号φSを第2の転送MOSトランジスタM3に供給する。これにより、第1の転送MOSトランジスタM1と第2の転送MOSトランジスタM3とがオンする。この動作により、フローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷に基づく信号レベル(S1)と、付加容量CSに蓄積された電荷に基づく信号レベル(S2)と、フローティングディフュージョン領域FDにおけるリセットレベル(N1)と、フローティングディフュージョン領域FD及び付加容量CSにおけるリセットレベルと略同量のリセットレベル(N2´)とが加算されて読み出される。
最後に、時刻t10において、ロウレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給して、第1の転送MOSトランジスタM1をオフして1周期の動作を終える。
前述したように、本実施形態では、時刻t3〜t4において、フォトダイオードPDから溢れた電荷の少なくとも一部を、図4に示す経路31を介してフローティングディフュージョン領域FDに流入させるようにしている。以下、図3及び図4を用いて本実施形態の経路31について説明する。
図3は、本実施形態の画素の概略構成の一例を示す平面図である。なお、図3では、2×2の4画素分の構成について示している。本実施形態の固体撮像装置が有する画素は4画素に限定されないということは言うまでもない。
図3において、21a〜21dは、フォトダイオードであり、図1のフォトダイオードFDに対応するものである。22a〜22dは、第1の転送MOSトランジスタであり、図1の第1の転送MOSトランジスタM1に対応するものである。23a〜23dは、フローティングディフュージョン領域であり、図1のフローティングディフュージョン領域FDに対応するものである。
24は、ポテンシャル障壁形成用P型層である。25a〜25dは、フォトダイオード21a〜21d及び第1の転送MOSトランジスタ22a〜22d以外の素子群である。具体的に素子群25a〜25dとしては、図1に示したリセットMOSトランジスタM2、第2の転送MOSトランジスタM3、ソースフォロアMOSトランジスタM4、選択MOSトランジスタM5、及び付加容量CS等がある。また、図3の太線で示す領域は、各素子における拡散層(N+層)を示している。
本実施形態では、フォトダイオード21a〜21d、第1の転送MOSトランジスタ22a〜22d、及び素子群25a〜25dが、P型のウェル(Pウェル)上に形成されている。
ポテンシャル障壁形成用P型層24は、Pウェルよりも高濃度のP型不純物が含まれている層である。このような高濃度のP型領域であるポテンシャル障壁形成用P型層24は、第1の転送MOSトランジスタ22a〜22dのゲートの下方を除くPウェル内の領域に形成されている。ただし、Pウェルの深さ方向の全体に亘ってポテンシャル障壁形成用P型層24が形成されている必要はなく、経路31を形成するのに必要な領域よりも深い領域には、ポテンシャル障壁形成用P型層24を形成しないようにしてもよい。
図4は、図3のA−B方向から見た画素を簡略化して示した図である。図4(a)は、図3のA−B方向から見た画素の様子と、その画素の深さ方向におけるポテンシャルの分布とを簡略化して示した図である。図4(b)は、経路31内の所定の位置における電荷蓄積時のポテンシャルを示した図である。図4(c)は、経路31内の所定の位置における電荷転送時のポテンシャルを示した図である。
図4(a)において、本実施形態では、ポテンシャル障壁形成用P型層24として、第1の濃度を有するチャネルストップ領域(またこのチャネルストップ領域もポテンシャル障壁形成用P型層として用いても良い。)24aと、第2の濃度を有する第2のポテンシャル障壁形成用P型層24bと、第3の濃度を有する第3のポテンシャル障壁形成用P型層24cとが積層された構造を有している。
また、本実施形態では、第2のポテンシャル障壁形成用P型層24bにおけるP型不純物濃度を、その第2のポテンシャル障壁形成用P型層24bの上下に形成された第1のポテンシャル障壁形成用P型層24a及び第3のポテンシャル障壁形成用P型層24cよりも低くしている。このようにすると、図4(a)に示すように、第1の転送MOSトランジスタ22a〜22dのゲートの下方の領域のうち、第2のポテンシャル障壁形成用P型層24bが形成されている領域と同じ位の深さにある領域のポテンシャルを最も低くすることができる。このように、本実施形態では、第2のポテンシャル障壁形成用P型層24bにおける深さ方向の濃度を変えることにより、経路31におけるポテンシャルを調節できるようにしている。
具体的に、経路31は、第1の転送MOSトランジスタ22a〜22dのソース及びドレイン間に形成されるチャネルよりも深い位置(すなわち、チャネルの下方)に形成されるようにする。この場合、第1の転送MOSトランジスタ22a〜22dのゲート電位の影響を受けないように、なるべく深い位置に経路31が形成されるようにするのが好ましい。ただし、前述したように経路31は、フォトダイオード21から溢れた電荷を流入するものである。このため、経路31は、フォトダイオード21の下端よりも浅い位置に形成されるようにする必要がある。
フォトダイオード21や、フローティングディフュージョン領域23に電荷を蓄積する場合には、第1の転送MOSトランジスタ22のゲートにおけるポテンシャル(ゲート電位)Vg、経路31におけるポテンシャルOFD、フォトダイオード21のポテンシャルPD、フローティングディフュージョン領域23におけるポテンシャルFD、及び経路31の横方向(図3のA−B方向)の領域(ポテンシャル障壁形成用P型層24)におけるポテンシャルAPは、図4(b)に示すようにして与えられる。
図4に示すようにして、ポテンシャル障壁形成用P型層24を形成することにより、第1の転送MOSトランジスタ22のゲートの下方にある経路31のポテンシャルOFDを低くすることができる。これにより、フォトダイオード21への電荷の蓄積動作時にフォトダイオード21から溢れた電荷を経路31に流入させることができる。
以上のように本実施形態では、第1のMOSトランジスタ22のゲートの下方の領域を除くPウェル内の領域にポテンシャル障壁形成用P型層24を形成するようにした。これにより、電荷を蓄積する際に、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vgを−1[V]にして、第1の転送MOSトランジスタ22のゲートの直下の領域におけるポテンシャルを上げても(第1の転送MOSトランジスタ22を可及的に確実にオフしても)、フォトダイオード21から溢れた電荷を経路31に流入させることができる。これにより、第1の転送MOSトランジスタ22のゲートの直下の領域が空乏領域になるのを防止して、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート酸化膜41の界面から暗電流が発生するのを可及的に防止することと、経路31を介してフローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷を用いて、固体撮像装置のダイナミックレンジを拡大することとを同時に実現できる。
一方、フォトダイオード21から電荷を転送する場合には、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vg、経路31におけるポテンシャルOFD、フォトダイオード21のポテンシャルPD、フローティングディフュージョン領域23におけるポテンシャルFD、及び経路31の横方向の領域(ポテンシャル障壁形成用P型層24)におけるポテンシャルAPは、図4(c)に示すようにして与えられる。
このように、電荷を転送する場合には、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vgを5[V]にして、第1の転送MOSトランジスタ22のゲートの直下の領域(チャネル領域)におけるポテンシャルを下げるようにしている。これにより、フォトダイオード21に蓄積された電荷がフローティングディフュージョン領域23に確実に転送させることができる。
なお、本実施形態では、電荷蓄積時における第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vgを−1[V]にし、電荷転送時における第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vgを−1[V]にしたが、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート電位Vgは、これらに限定されないということは言うまでもない。
また、本実施形態のように、第2の転送MOSトランジスタM3と、付加容量CSとを用いれば、固体撮像装置のダイナミックレンジをより拡大させることができ好ましいが、必ずしも第2の転送MOSトランジスタM3と、付加容量CSとを用いる必要はない。
さらに、本実施形態では、ポテンシャル障壁形成用P型層24を設けるようにしたが、経路31におけるP型不純物濃度が、経路31の横方向(図3のA−B方向)の領域よりも相対的に低くなるようにすれば(経路31におけるポテンシャルを、経路31の側方向(図3のA−B方向)の領域よりも低くするようにすれば)、必ずしもポテンシャル障壁形成用P型層24を設ける必要はない。例えば、図4(a)における経路31が形成されている位置にn型不純物を添加するようにしてもよい。
また、ポテンシャル障壁形成用P型層24の形成領域はトランジスタの下部領域も含めて形成しても良いし、図5に示すようにフォトダイオードPDが形成されている領域を少なくとも覆うように形成しても良い。
(他の実施形態)
図6に基づいて、前述した実施形態の固体撮像装置をスチルカメラに適用した場合の一実施形態について詳述する。
図6は、前述した実施形態の固体撮像装置を「スチルビデオカメラ」に適用した場合を示すブロック図である。
図6において、1301は、レンズのプロテクトとメインスイッチを兼ねるバリアであり、1302は、被写体の光学像を固体撮像素子1304に結像させるレンズであり、1303は、レンズ1302を通った光量を可変するための絞りであり、1304は、レンズ1302で結像された被写体を画像信号として取り込むための固体撮像素子であり、1306は、固体撮像素子1304より出力される画像信号のアナログーディジタル変換を行うA/D変換器である。
1307は、A/D変換器1306より出力された画像データに各種の補正を行ったりデータを圧縮したりする信号処理部であり、1308は、固体撮像素子1304、撮像信号処理回路1305、A/D変換器1306、及び信号処理部1307に、各種タイミング信号を出力するタイミング発生部であり、1309は、各種演算とスチルビデオカメラ全体を制御する全体制御・演算部であり、1310は、画像データを一時的に記憶する為のメモリ部であり、1311は、記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部であり、1312は、画像データの記録または読み出しを行う為の半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体であり、1313は、外部コンピュータ等と通信する為のインターフェース部である。
次に、前述の構成における撮影時のスチルビデオカメラの動作について説明する。
バリア1301がオープンされるとメイン電源がオンされ、次にコントロール系の電源がオンし、更にA/D変換器1306などの撮像系回路の電源がオンされる。
それから、露光量を制御する為に、全体制御・演算部1309は絞り1303を開放にし、固体撮像素子1304から出力された信号はA/D変換器1306で変換された後、信号処理部1307に入力される。
そのデータを基に露出の演算を全体制御・演算部1309で行う。
この測光を行った結果により明るさを判断し、その結果に応じて全体制御・演算部1309は絞りを制御する。
固体撮像素子1304から出力された信号をもとに、高周波成分を取り出し被写体までの距離の演算を全体制御・演算部1309で行う。その後、レンズを駆動して合焦か否かを判断し、合焦していないと判断した時は、再びレンズを駆動し測距を行う。
そして、合焦が確認された後に本露光が始まる。
露光が終了すると、固体撮像素子1304から出力された画像信号はA/D変換器1306でA/D変換され、信号処理部1307を通り全体制御・演算部1309によりメモリ部に書き込まれる。
その後、メモリ部1310に蓄積されたデータは、全体制御・演算部1309の制御により記録媒体制御I/F部を通り半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体1312に記録される。また、外部I/F部1313を通り直接コンピュータ等に入力して画像の加工を行ってもよい。
次に、図7に基づいて、前述した実施形態の固体撮像装置をビデオカメラに適用した場合の一実施例について詳述する。
図7は、前述した実施形態の固体撮像装置を「ビデオカメラ」に適用した場合を示すブロック図である。図7において、1401は撮影レンズであり、焦点調節を行うためのフォーカスレンズ1401A、ズーム動作を行うズームレンズ1401B、及び結像用のレンズ1401Cを備えている。
1402は絞りであり、1403は、撮像面に結像された被写体像を光電変換して電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子であり、1404は、固体撮像素子3より出力された撮像信号をサンプルホールドし、さらに、レベルをアンプするサンプルホールド回路(S/H回路)であり、映像信号を出力する。
1405は、サンプルホールド回路1404から出力された映像信号にガンマ補正、色分離、ブランキング処理等の所定の処理を施すプロセス回路であり、輝度信号Yおよびクロマ信号Cを出力する。プロセス回路1405から出力されたクロマ信号Cは、色信号補正回路1421で、ホワイトバランス及び色バランスの補正がなされ、色差信号R−Y,B−Yとして出力される。
また、プロセス回路1405から出力された輝度信号Yと、色信号補正回路1421から出力された色差信号R−Y,B−Yとは、エンコーダ回路(ENC回路)1424で変調され、標準テレビジョン信号として出力される。そして、図示しないビデオレコーダ、あるいはモニタEVF(Electric View Finder)等の電子ビューファインダへと供給される。
1406はアイリス制御回路であり、サンプルホールド回路1404から供給される映像信号に基づいてアイリス駆動回路1407を制御し、映像信号のレベルが所定レベルの一定値となるように、絞り1402の開口量を制御すべくigメータを自動制御するものである。
1413、1414は、サンプルホールド回路1404から出力された映像信号中より合焦検出を行うために必要な高周波成分を抽出する異なった帯域制限のバンドパスフィルタ(BPF)である。第一のバンドパスフィルタ1413(BPF1)、及び第2のバンドパスフィルタ1414(BPF2)から出力された信号は、ゲート回路1415及びフォーカスゲート枠信号で各々ゲートされ、ピーク検出回路1416でピーク値が検出されてホールドされると共に、論理制御回路1417に入力される。
この信号を焦点電圧と呼び、この焦点電圧によってフォーカスを合わせている。
また、1418はフォーカスレンズ1401Aの移動位置を検出するフォーカスエンコーダであり、1419はズームレンズ1401Bの焦点距離を検出するズームエンコーダであり、1420は絞り1402の開口量を検出するアイリスエンコーダである。これらのエンコーダの検出値は、システムコントロールを行う論理制御回路1417へと供給される。
論理制御回路1417は、設定された合焦検出領域内に相当する映像信号に基づいて、被写体に対する合焦検出を行い、焦点調節を行う。即ち、各々のバンドパスフィルタ1413、1414より供給された高周波成分のピーク値情報を取り込み、高周波成分のピーク値が最大となる位置へとフォーカスレンズ1401Aを駆動すべくフォーカス駆動回路1409にフォーカスモータ1410の回転方向、回転速度、回転/停止等の制御信号を供給し、これを制御する。
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実現するにあがっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されていはならない。
CS 付加容量
M2 リセットMOSトランジスタ
M3 第2の転送MOSトランジスタ
M4 ソースフォロアMOSトランジスタ
M5 選択MOSトランジスタ
21、PD フォトダイオード
22、M1 第1の転送MOSトランジスタ
23、FD フローティングディフュージョン領域
24 ポテンシャル障壁形成用P型層
31 経路

Claims (8)

  1. 半導体基板と、
    入射した光によって電荷を生成する光電変換部と、
    前記光電変換部で生成した電荷を電荷蓄積領域へ転送するための転送MOSトランジスタと、
    前記光電変換部から溢れた電荷の少なくとも一部が前記電荷蓄積領域に移動する際の経路とを有する画素を複数含み、
    前記光電変換部で生成した電荷は、前記転送MOSトランジスタを導通することにより前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜近傍に形成されるチャネルを介して転送され、
    更に、前記経路は、前記半導体基板内であって、前記チャネルが形成される領域よりも前記半導体基板の深部に形成されていることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記電荷蓄積領域は、フローティングディフュージョン領域であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記光電変換部は、前記電荷を蓄積するための第1の導電型の第1の半導体領域と、第2の導電型の第2の半導体領域とから形成され、
    前記経路は、前記第1の半導体領域の下端よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記経路における第1の導電型の濃度が、その経路の周辺領域における第1の導電型の濃度よりも相対的に低いことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記経路の周辺領域に、前記第2の半導体領域よりも高濃度の第2の導電型のポテンシャル障壁層を有することを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記ポテンシャル障壁層は、深さ方向で濃度が異なることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記経路は、第2の導電型の領域であることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
  8. 前記請求項1〜7の何れか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置に光学像を結像させるためのレンズと、
    前記レンズを通る光量を可変するための絞りとを有することを特徴とするカメラ。
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