JP2006344498A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2006344498A
JP2006344498A JP2005169238A JP2005169238A JP2006344498A JP 2006344498 A JP2006344498 A JP 2006344498A JP 2005169238 A JP2005169238 A JP 2005169238A JP 2005169238 A JP2005169238 A JP 2005169238A JP 2006344498 A JP2006344498 A JP 2006344498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
current
switching elements
control
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005169238A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Sakagami
祐一 坂上
Toshiyuki Kawai
利幸 河合
Hidetsugu Izuhara
英嗣 伊豆原
Masami Fujitsuna
藤綱  雅己
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005169238A priority Critical patent/JP2006344498A/ja
Priority to US11/436,039 priority patent/US20060280977A1/en
Priority to DE102006026238A priority patent/DE102006026238A1/de
Publication of JP2006344498A publication Critical patent/JP2006344498A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】システムを複雑化することなく、燃料電池の発電電流を調整することで燃料電池の自己発熱量を増大させ、燃料電池を早期に昇温させる事ができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】酸化剤ガスと燃料ガスを電気化学反応させて発電する燃料電池10と、燃料電池から電力供給されるとともに、直列接続された複数のスイッチング素子を有する電力消費機器14と、複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行う制御手段50とを備える燃料電池システムにおいて、複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行うことで、燃料電池の出力電流を制御する。電力消費機器として、インバータ14を用いることができ、インバータ14のスイッチング素子をオンオフ制御してモータ11の電流経路を変更することで、インバータ14とモータ11を可変抵抗として用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギーを発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関するもので、車両、船舶及びポータブル発電機等の移動体用発電機に適用して有効である。
低温時に燃料電池を発電させようとした場合、自己の反応によって生じた生成水が凍結し、発電が停止する問題がある。このような問題を解決するために、燃料電池の外部に可変抵抗を備える燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。この燃料電池システムでは、可変抵抗値を小さくすることで燃料電池の電流量を増加させ、燃料電池の発電反応に伴う反応熱を増加させ、燃料電池を昇温させることを可能にしている。
特表2000−512068号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、可変抵抗装置のような電気部品が別途必要になり、構成が複雑になる。このため、コストアップにつながるとともに、燃料電池システムを搭載スペースに制限のある車両に搭載する場合には、搭載性が悪化するという問題があった。
本発明は、上記点に鑑み、システムを複雑化することなく、燃料電池の発電電流を調整することで燃料電池の自己発熱量を増大させ、燃料電池を早期に昇温させることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の各手段を採用している。
本発明の第1の特徴は、酸化剤ガスと燃料ガスを電気化学反応させて発電する燃料電池(10)と、燃料電池から電力供給されるとともに、直列接続された複数のスイッチング素子(13a〜13f、14a〜14f)を有する電力消費機器(13、14)と、複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行う制御手段(50)とを備え、制御手段により複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行うことで、燃料電池の出力電流を制御することである。
このような構成により、電力消費機器のスイッチング素子をオンオフ制御することで、燃料電池の外部抵抗を変化させ、燃料電池の出力電流を制御することができる。そして、燃料電池の出力電流ができるだけ大きくなるようにスイッチング素子のオンオフ制御を行うことで、システムを複雑化することなく、燃料電池の自己発熱量を増大させることができる。
本発明の第2の特徴は、電力消費機器が燃料電池が出力する直流電流を交流電流に変換するインバータ(14)であることであり、本発明の第3の特徴は電力消費機器が燃料電池が出力した電圧を変圧するDC−DCコンバータ(13)であることである。
本発明の第4の特徴は、電力消費機器としてインバータを用いる場合には、インバータ(14)から交流電流が供給されるモータ(11)を備えることである。インバータのスイッチング素子のオンオフ制御によりモータ内部での電流の流れかたを変化させることで、燃料電池の外部抵抗を変化させることができ、インバータとモータとを可変抵抗とすることができる。
本発明の第5の特徴は、燃料電池が発電した電力を2次電池に充電する場合に、DC−DCコンバータのスイッチング素子(13a、13d)のスイッチング周波数を調整することで、燃料電池の出力電流を制御することである。
スイッチング周波数を低くすることで、燃料電池の外部抵抗を小さくしたのと同様の効果が得られ、燃料電池から極力大きな電流を取り出すことができる。これにより、燃料電池の自己発熱量をできるだけ大きくすることができる。また、スイッチング周波数を高くすることで、燃料電池の外部抵抗を大きくしたのと同様の効果が得られ、燃料電池の電流が過大になることを防ぐことができる。
本発明の第6の特徴は、直列接続された複数のスイッチング素子を同時にオンすることを許可あるいは不許可を切り替える切替手段を備えることである。これにより、通常運転時は、直列接続された複数のスイッチング素子を同時にオンすることを不許可とすることで燃料電池の短絡を防ぐことができ、暖機運転時には、直列接続された複数のスイッチング素子を同時にオンすることを許可することで燃料電池を短絡させ、燃料電池の自己発熱量を増大させることができる。
本発明の第7の特徴は、燃料電池から出力される電流値を検出する電流センサの出力値を用いて、スイッチング素子のオンオフ制御を行うことである。これにより、燃料電池の発電状態を把握でき、燃料電池の発電状態が暖機運転に最適になるように制御することができる。
本発明の第8の特徴は、燃料電池から出力される電圧値を検出する電圧センサの出力値を用いて、スイッチング素子のオンオフ制御を行うことである。これによっても、燃料電池の発電状態を把握でき、燃料電池の発電状態が暖機運転に最適になるように制御する
本発明の第9の特徴は、電流センサの出力値と電圧センサの出力値の両方を用いて、スイッチング素子のオンオフ制御を行うことである。
本発明の第10の特徴は、燃料電池と電力消費機器には、共通の熱媒体が循環するように構成されていることである。これにより、電力消費機器の発熱を利用して燃料電池を昇温させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態は、本発明の燃料電池システムを燃料電池を電源として走行する電気自動車(燃料電池車両)に適用した例である。
図1は、本実施形態の燃料電池システムの全体構成を示している。図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池(FCスタック)10を備えている。燃料電池10は、走行用モータ11、二次電池12、補機22等の電気機器に電力を供給するように構成されている。補機22は、燃料電池10の運転に必要となる機器である。
燃料電池10では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギーが発生する。
(水素極側) H→2H+2e
(酸素極側) 2H+1/2O+2e→H
本実施形態では燃料電池10として固体高分子電解質型燃料電池を用いており、基本単位となる燃料電池セルが複数積層されて構成されている。各燃料電池セルは、電解質膜が一対のセパレータで挟まれた構成となっている。
燃料電池システムには、燃料電池10の酸素極側に空気(酸化剤ガス)を供給するための空気供給経路20aと、燃料電池10からの空気を排出するための空気排出経路20bと、燃料電池10の水素極側に水素(燃料ガス)を供給するための水素供給経路30aと、燃料電池10からの未反応水素ガス等を排出するための水素排出経路30bとが設けられている。
空気供給経路20aには、空気圧送用の送風機21が設けられている。この送風機21は補機としての電動モータ22によって駆動される。空気排出経路20bには、空気排出経路20bを開閉する空気排出経路開閉弁24が設けられている。燃料電池10に空気を供給する際には、空気排出経路開閉弁24を開弁するとともに、電動モータ22によって送風機21を駆動する。電動モータ22は、インバータ23を介して二次電池12と接続されている。
空気供給経路20aと空気排出経路20bには、加湿器25が設けられている。この加湿器25は、燃料電池10から排出される湿った排気空気に含まれる水分を用いて送風機21の吐出後の空気を加湿するものであり、これにより、燃料電池10内の固体高分子電解質膜を水分を含んだ湿潤状態にして、発電運転時における電気化学反応が良好に行われるようにしている。
水素供給経路30aには、水素ガスが充填された水素ボンベ31、燃料電池10に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁32、および水素供給経路30aを開閉する水素供給経路開閉弁33が設けられている。水素排出経路30bには、水素排出経路30bを開閉する水素排出経路開閉弁34が設けられている。
燃料電池10に水素を供給する際には、水素供給経路開閉弁33を開弁するとともに、水素調圧弁32によって所望の水素圧力に調整する。水素排出経路30bは、運転条件に応じて水素排出経路開閉弁34によって開閉される。水素排出経路30bは、未反応水素ガス、蒸気(あるいは水)、および酸素極から固体高分子電解質膜を通過して混入した窒素、酸素などを排出する。
燃料電池10は発電に伴い熱を生じる。このため、燃料電池システムには、燃料電池10を冷却して作動温度が電気化学反応に適した温度(例えば80℃程度)となるようにする冷却システムが設けられている。
冷却システムには、燃料電池10に冷却水(熱媒体)を循環させる冷却水経路40、冷却水を循環させるウォータポンプ41、ウォータポンプ41を駆動する電動モータ42、ファン44を備えたラジエータ43が設けられている。燃料電池10で発生した熱は、冷却水を介してラジエータ43で系外に排出される。このような冷却系によって、ウォータポンプ41による流量制御、およびファン44による風量制御で、燃料電池10の冷却量制御を行うことができる。電動モータ42は、図示を省略しているが、送風機用電動モータ22と同様、インバータを介して二次電池12と接続されている。
また、冷却水経路40における燃料電池10の出口側近傍には、燃料電池10から流出した冷却水の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ45が設けられている。この温度センサ45により冷却水温度を検出することで、燃料電池10の温度TFCを間接的に検出することができる。
燃料電池10と二次電池12との間は、双方向に電力を伝達可能なDC−DCコンバータ13を介して電気的に接続されている。このDC−DCコンバータ13は、燃料電池10から二次電池12、あるいは二次電池12から燃料電池10への、電力の流れをコントロールするものである。
燃料電池10およびDC−DCコンバータ13と、走行用モータ11との間にインバータ14が配置されている。このインバータ14により、走行用モータ11の機能、すなわち、電動機としての機能と発電機としての機能が切り換えられるようになっている。
そして、DC−DCコンバータ13とインバータ14の作動により、例えば、急加速時などに急激に大きな電力が必要になった場合には、燃料電池10からだけでなく二次電池12からも走行用モータ11に電力を供給することができる。また、燃料電池10の発電時に余った電力や、走行用モータ11によって回生された電力を、二次電池12に蓄えることができる。
燃料電池システムには、燃料電池10の電圧を検出する電圧センサ15と、燃料電池10の発電電流を検出する電流センサ16が設けられている。燃料電池10とインバータ13とを結ぶ電流経路上には、燃料電池10とインバータ13との間を電気的に開閉可能な第1スイッチ17が設けられている。燃料電池10とDC−DCコンバータ13とを結ぶ電流経路上には、燃料電池10、インバータ14および走行用モータ11からなる走行モータ系統と、2次電池12、補機22からなる補機系統とを電気的に分離可能な第2スイッチ18が設けられている。これらのスイッチ17、18は電気回路を電気的に開閉するリレーとして構成されている。
図1に示す例では、各スイッチ17、18ともに2個のリレーから構成されているが、それぞれ1個のリレーから構成してもよい。通常運転時は、スイッチ17、18をともに閉状態にする。車両運転停止時等は、安全性確保の為にスイッチ17、18をともに開状態とし、燃料電池10を電気的に絶縁状態とする。
燃料電池システムには、各種制御を行う制御部(ECU)50が設けられている。制御部50は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。
制御部50には、各種負荷からの要求電力信号、電圧センサ15からの電圧信号、電流センサ16からの電流信号、温度センサ45からの温度信号が入力される。また、制御部50は、二次電池12、DC−DCコンバータ13、インバータ14、23、電動モータ22、空気排出経路開閉弁23、水素調圧弁32、水素供給経路開閉弁33、水素排出経路開閉弁34、電動モータ42、ファン44等に制御信号を出力するように構成されている。
図2は、燃料電池10、走行用モータ11、2次電池12、DC−DCコンバータ13、インバータ14の詳細を示す回路図である。なお、図2に示す例では、補機22を燃料電池10とDC−DCコンバータ13との間に配置しているが、補機22はDC−DCコンバータ13と2次電池12の回路側に接続してもよい。
インバータ14は3相の交流電圧を発生するインバータであり、走行用モータ11に回転磁界を発生させることで走行用モータ11の回転子を回転させ、その回転力を車輪に伝え車両を走行させるものである。本実施形態では、走行用モータ11として3相交流モータを用いている。走行用モータ11は、3個のモータコイル11a〜11cを有している。コイル11a〜11cは、各相のインピーダンスであり、抵抗成分とインダクタンス成分で構成される。
インバータ14は、スイッチング素子14a〜14fとコンデンサ14gを有している。スイッチング素子14a〜14fは、例えばIGBTを用いることができる。各スイッチング素子14a〜14fの近傍には、素子破壊防止用のダイオードが設けられている。各スイッチング素子14a〜14fのオンオフ制御は制御部50によって行われる。
スイッチング素子14a〜14fは、第1スイッチング素子14aと第2スイッチング素子14bとが直列接続され、第3スイッチング素子14cと第4スイッチング素子14dとが直列接続され、第5スイッチング素子14eと第6スイッチング素子14fとが直列接続されている。以下、直列接続された一対のスイッチング素子を「直列接続スイッチング素子」ともいう。
インバータ14には、直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが3組設けられ、これらが燃料電池10に対して並列に配置されている。走行用モータ11の出力線(出力端子)は、それぞれ一対のスイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fの間に接続されている。
燃料電池システムには、直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることの許可および不許可を制御する保護回路切替装置140が設けられている。保護回路切替装置140は電子回路中に構成してもよく、スイッチ等の機械的な切替装置として構成してもよい。なお、保護回路切替装置140が本発明の切替手段に相当している。
燃料電池10の通常運転時は、短絡防止のために直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることを不許可とする。また、暖機運転を行う際には、直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることを許可する。直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fを同時にオンさせることで、燃料電池10を短絡させ、燃料電池10の自己発熱量を増大させることができる。
本実施形態では、スイッチング素子14a〜14fのオンオフ制御により電流経路を変更することで、インバータ14および走行用モータ11を可変抵抗として用い、燃料電池10の外部抵抗を変化させることで燃料電池10の出力電流値を調整している。
具体的には、(1)直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fをオンにして燃料電池10を短絡させ、走行用モータ11には電流が流れない状態、(2)走行用モータ11のコイル11a〜11cのうち、1つのコイルに電流が流れた後、残りの並列接続された2つのコイルに電流が流れる状態と、(3)走行用モータ11のコイル11a〜11cのうち、直列接続された2つのコイルに電流が流れる状態とを切り替えることで、インバータ14および走行用モータ11を可変抵抗として用いることができる。さらに、スイッチング素子14a〜14fのうち、燃料電池10からの電流が流れるスイッチング素子でチョッパ制御を行うことによって、燃料電池10の出力電流値を調整することができる。
DC−DCコンバータ13は昇降圧チョッパ回路であり、燃料電池10および2次電池12が出力した電圧を調整する。DC−DCコンバータ13による変圧を行うことで、燃料電池10で発生した電力を2次電池12に充電したり、2次電池12に蓄えられた電力を走行用モータ11や補機22に供給することができる。燃料電池10および2次電池12の電圧の大きさに関わらず双方向に電力のやり取りが可能である。
DC−DCコンバータ13は、スイッチング素子13a〜13dとコイル13fを有している。スイッチング素子13a〜13dは、例えばIGBTを用いることができる。各スイッチング素子13a〜13dの近傍には、素子破壊防止用のダイオードが設けられている。スイッチング素子13a〜13dは、直列接続された一対のスイッチング素子が2組(13a、13bと13c、13d)設けられている。
燃料電池10から2次電池12に電力を供給する場合には、スイッチング素子13aとスイッチング素子13dを同時にオンオフ制御する。スイッチング素子13aとスイッチング素子13dを同時にオンすると、コイル13fに図2における右方向に向かって電流が流れる。次に、スイッチング素子13aとスイッチング素子13dを同時にオフすると、コイル13fに蓄えられた電流はスイッチング素子13b、13dのダイオードを通って2次電池12に供給される。このように、スイッチング素子13b、13dのオンオフ制御を行うことで、燃料電池10が発電した電力を2次電池12に充電することができる。各スイッチング素子13a〜13dのオンオフ制御は、制御部50によって行われる。
燃料電池システムには、保護回路切替装置130が設けられている。保護回路切替装置130により、直列接続スイッチング素子13a、13bが同時にオンすることの許可あるいは不許可が制御される。保護回路切替装置130は電子回路中に構成してもよく、スイッチ等の機械的な切替装置として構成してもよい。
図3は、燃料電池10の発電時における電流Iと電圧Vとの関係を示している。図3に示すように、燃料電池10を構成するセルは、抵抗過電圧、アノード過電圧、カソード過電圧があるので、電流密度が大きくなるほど、セル端子電圧が低下する。そして、セル端子電圧が低下した分だけ熱エネルギーに変換され、燃料電池10の自己発熱となる。
通常運転時は、燃料電池10は図3のa点付近で運転される。a点ではセル端子電圧が0.6V以上であり、発電効率が良い。燃料電池10を低電圧で運転する低電圧運転時には、燃料電池10は図3のb点付近で運転される。b点ではセル端子電圧が0Vに近づき、抵抗過電圧、アノード過電圧、カソード過電圧が増大し、燃料電池10の発熱量が増加する。
図4は、燃料電池10のセル温度が変化した場合のI−V特性の変化を示している。セル温度が上昇すると燃料電池10の膜抵抗が小さくなり、カソード極およびアノード極の触媒活性が向上するため、各過電圧が小さくなる。このため、セル温度上昇に伴い、図4に示すようにセル端子電圧および電流密度が向上する。燃料電池10の発電面積は一定であるため、燃料電池10の出力電流は電流密度に比例している。
低電圧運転時に燃料電池10が図4のc点で作動していたとすると、セル温度の上昇により燃料電池10の作動点がc’点に移動し、燃料電池10のセル端子電圧と電流値(電流密度)が増加する。このように、低電圧運転時にはセル温度が高くなるにしたがって、燃料電池10の電流値が大きくなる。
燃料電池10の出力電流値が過大になると燃料電池10の発熱量も増加し、燃料電池10が破損に至ることがある。このため、本実施形態では、上述のようにインバータ14と走行用モータ11を用いて外部抵抗値を調整することで、燃料電池10の電流値を調整している。
次に、本実施形態の燃料電池システムの起動制御を図5に基づいて説明する。図5は、燃料電池システムの起動制御を示すフローチャートであり、制御部50のCPUがROMに格納された制御プログラムにしたがって行う処理を示している。図5に示す燃料電池の起動制御は、運転者によるキースイッチオンで開始される。
まず、温度センサ45により燃料電池10の温度TFCを検出し(S100)、燃料電池温度TFCが第1の所定温度T1より低いか否かを判定する(S101)。第1の所定温度T1は、燃料電池10の暖機運転の必要性を判断するための温度であり、任意に設定できる値である。この結果、燃料電池温度TFCが第1の所定温度T1より低くない場合は、暖機運転制御が不要であると判断できるため、本制御を終了する。
一方、燃料電池温度TFCが第1の所定温度T1より低い場合は、暖機運転制御が必要であると判断できるので、第2スイッチ18を開いて第1スイッチ17を閉じる(S102)。第2スイッチ18を開くことで、燃料電池10、インバータ14および走行用モータ11からなる走行モータ系統と、2次電池12、補機22からなる補機系統とが電気的に分離される。第1スイッチ17を閉じることで、燃料電池10とインバータ14および走行用モータ11とが電気的に接続される。このとき、補機22にはDC−DCコンバータ13を通じて2次電池12から電力供給される。なお、ここでは第2スイッチ18を開くように構成したが、第2スイッチ18を閉じるように構成してもよい。
次に、燃料電池10に空気と水素の供給を開始する(S103)。これにより、燃料電池10での発電が開始される。
次に、保護回路切替装置140により、インバータ14の直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fそれぞれが同時にオンすることを許可し(S104)、直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fのすべてを同時にオンする(S105)。これにより、燃料電池10とインバータ14とで電気回路が形成され、燃料電池10に対し、スイッチング素子14a、14bで短絡する回路と、スイッチング素子14c、14dで短絡する回路と、スイッチング素子14e、14fで短絡する回路とが並列に形成される。
それぞれの短絡回路に燃料電池10からの電流が分かれて流れるので、いずれかの短絡回路のみを形成した場合よりも、それぞれのスイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fに流れる電流を低減でき、燃料電池10の出力電流を大きくすることができる。
このように燃料電池10を短絡させることで、セル端子電圧が0Vに近づき、発電効率が低下して燃料電池10の自己発熱量が増加する。また、燃料電池10の温度上昇に伴って、アノード極、カソード極の触媒活性が上がり、燃料電池10の出力電流が増加する。
次に、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S106)、電流値IFCが第1の所定電流値I1を上回っているか否かを判定し(S107)、電流値IFCが第1の所定電流値I1を上回ったと判定されるまでS106とS107を繰り返す。なお、第1の所定電流値I1は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。
S107で電流値IFCが第1の所定電流値I1を上回っていると判定された場合には、燃料電池10のある程度温度が上昇し、冷却水を循環させても燃料電池10の発電に影響がないと判断できるので、ウォータポンプ41を作動開始させる(S108)。これにより、燃料電池10に冷却水が循環し、燃料電池10が過熱状態となることを防ぐことができるとともに、燃料電池10に温度分布が生じることを防止できる。
次に、第2スイッチング素子14b、第3スイッチング素子14c、第5スイッチング素子14eをオフにする(S109)。これにより、燃料電池10の電流は、第1スイッチング素子14aから走行用モータ11の第1コイル11aに流れ、第1コイル11aから第2コイル11bおよび第3コイル11cに分岐し、第2コイル11bから第4スイッチング素子14dに流れ、第3コイル11cから第6スイッチング素子14fに流れる。
上述のように、コイル11a〜11cは各相のインピーダンスであり、抵抗成分とインダクタンス成分で構成されている。このようにコイル11a〜11cには抵抗成分があるので、燃料電池10の起電力が同一である場合、燃料電池10の電流を走行用モータ11のコイル11a〜11cを通過させることで、燃料電池10の電流値を小さくすることができる。また、コイル11a〜11cにはインダクタンス成分があるので、燃料電池10が短絡したときの突入電流を抑制できる効果がある。このため、起動時における燃料電池10の温度がある程度高い場合は、上記S105の処理を行わず、最初からこのS109の処理を行うようにしてもよい。
次に、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S110)、電流値IFCが第2の所定電流値I2を上回っているか否かを判定し(S111)、電流値IFCが第2の所定電流値I2を上回ったと判定されるまでS110とS111を繰り返す。なお、第2の所定電流値I2は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。第2の所定電流値I2は、第1の所定電流値T1より高くなるように設定される。
S111で電流値IFCが第2の所定電流値I2を上回ったと判定された場合には、第4スイッチング素子14dをオフする(S112)。これにより、第1コイル11aからの電流は第2コイル11bには流れず、第3コイル11cのみを通って燃料電池10に戻ることになる。これにより、第1コイル11aからの電流が第2コイル11bと第3コイル11cとに流れる場合に比較して、合成抵抗が増加するので、燃料電池10の出力電流値を小さくすることができる。
次に、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S113)、電流値IFCが第3の所定電流値I3を上回っているか否かを判定し(S114)、電流値IFCが第3の所定電流値I3を上回ったと判定されるまでS113とS114を繰り返す。なお、第3の所定電流値I3は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。第3の所定電流値I3は、第2の所定電流値T2より高くなるように設定される。
S114で電流値IFCが第3の所定電流値I3を上回ったと判定された場合には、第1スイッチング素子14aのチョッパ制御を行う(S115)。そして、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S116)、電流値IFCが第4の所定電流値I4を上回っているか否かを判定する(S117)。なお、第4の所定電流値I4は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。第4の所定電流値I4は、燃料電池10の出力電流の上限値として設定されるものであり、第3の所定電流値T3より高くなるように設定される。
S117の判定で、電流値IFCが第4の所定電流値I4を上回っていないと判定された場合にはS115に戻る。そして、電流値IFCが第4の所定電流値I4を上回ったと判定されるまで第1スイッチング素子14aのチョッパ制御を行い、燃料電池10の出力電流が第4の所定電流値I4を上回らないようにしている。
電流値IFCが第4の所定電流値I4を上回ったと判定された場合には、温度センサ45にて燃料電池10の温度TFCを検出し(S118)、燃料電池10の温度TFCが第2の所定温度T2を上回っているか否かを判定する(S119)。第2の所定温度T2は、燃料電池10の暖機運転終了を判断するための温度であり、任意に設定できる値である。第2の所定温度T2は、第1の所定温度T1より高く設定されている。
燃料電池温度TFCが第2の所定温度T2を上回っていないと判定された場合には、S118に戻り、燃料電池温度TFCが第2の所定温度T2を上回ったと判定されるまで、S118およびS119を繰り返し行う。
S119で燃料電池温度TFCが第2の所定温度T2を上回ったと判定された場合は、第1スイッチング素子14aと第6スイッチング素子14fをオフし、燃料電池10への空気および水素の供給を停止し、燃料電池10の発電を停止する(S120)。さらに、保護回路切替装置140により、インバータ14の直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることを不許可とし(S121)、ウォータポンプ41や補機22等を停止し、システム全体を停止する(S122)。
以上のように、燃料電池10の起動時に燃料電池10のセル端子電圧を低下させ、燃料電池10の電流をできるだけ高くすることで、燃料電池10の発電効率を低下させることができる。この結果、燃料電池10の自己発熱量を大きくすることができ、燃料電池10を早期に昇温することができる。
また、インバータ14のスイッチング素子14a〜14fのオンオフ制御を行うことで、インバータ14および走行用モータ11を可変抵抗として用いることができ、燃料電池10の電流値をコントロールすることができる。つまり、低温時で燃料電池10の出力電流が小さいときには、燃料電池10の外部抵抗が小さくなるように制御することで、燃料電池10が出力する電流をできるだけ大きくすることができ、燃料電池10の自己発熱量を大きくすることができる。そして、燃料電池10の温度が上昇し、燃料電池10の出力電流が大きくなるにしたがって、燃料電池10の外部抵抗を大きくし、燃料電池10の電流が過大にならないようにすることができる。
通常、低温時に燃料電池10を始動する場合には、走行用等に用いられるモータ11およびインバータ14は使用されていないので、モータ11およびインバータ14を適切に制御することで可変抵抗として機能させることができる。このように本実施形態では、燃料電池システムの既存機器を用いて、燃料電池10の低温始動性を向上させることができる。このため、可変抵抗装置のような別部品を設ける必要がなく、構成が複雑化することを回避でき、車両への搭載性が悪化することを防ぐことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。
運転終了時に燃料電池10の内部に水分が残存している場合、低温環境下で燃料電池10の内部で水分が凍結することがある。このような低温環境下で燃料電池10を再起動する際、凍結による反応ガス経路の目詰まりあるいは電解質膜への反応ガス(水素および空気)の進行・到達の阻害により、燃料ガスを供給しても電気化学反応が進行せず、燃料電池10を起動できない可能性がある。このため本実施形態では、以下で説明するように、燃料電池10を停止する際に暖機運転を行って燃料電池10を昇温させるように構成されている。
図6は、車両停止時に行う燃料電池システムの停止制御を示すフローチャートであり、制御部50のCPUがROMに格納された制御プログラムにしたがって行う処理を示している。図6に示す燃料電池の停止制御は、運転者によるキースイッチオフで開始される。燃料電池10が発電中の場合は、燃料電池10による発電を継続し、ウォータポンプ41の作動も継続させる。
まず、2次電池12の残存容量QFCを検出し(S200)、残存容量QFCが所定容量Q1を上回っているか否かを判定する(S201)。所定容量Q1は、2次電池12の充電の必要性を判断するためのものであり、任意に設定することができる値である。残存容量QFCが所定容量Q1を上回っていない場合はS200に戻り、残存容量QFCが所定容量Q1を上回るまで燃料電池10の運転を継続して2次電池12を充電する。
残存容量QFCが所定容量Q1を上回っている場合には、温度センサ45で燃料電池10の温度TFCを検出し(S202)、燃料電池温度TFCが第3の所定温度T3より低いか否かを判定する(S203)。第3の所定温度T3は、燃料電池10の暖機運転の必要性を判断するための温度であり、任意に設定できる値である。
この結果、燃料電池温度TFCが第3の所定温度T3より低くない場合は、暖機運転制御が不要であると判断できるため、後述のS214に移動する。一方、燃料電池温度TFCが第3の所定温度T3より低い場合は、暖機運転制御が必要であると判断できるので、燃料電池10に供給する空気量と水素量を所定量に制御する(S204)。
次に、保護回路切替装置140により、インバータ14の直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることを許可し(S205)、直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fを同時にオンする(S206)。これにより、燃料電池10とインバータ14とで電気回路が形成され、燃料電池10に対し、スイッチング素子14a、14bで短絡する回路と、スイッチング素子14c、14dで短絡する回路と、スイッチング素子14e、14fで短絡する回路とが並列に形成される。
それぞれの短絡回路に燃料電池10からの電流が分かれて流れるので、いずれかの短絡回路のみを形成した場合よりも、それぞれのスイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fに流れる電流を低減でき、燃料電池10の出力電流を大きくすることができる。
このように燃料電池10を短絡させることで、セル端子電圧が0Vに近づき、発電効率が低下して燃料電池10の自己発熱量が増加する。また、燃料電池10の温度上昇に伴って、アノード極、カソード極の触媒活性が上がり、燃料電池10の出力電流が増加する。
次に、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S207)、電流値IFCが第5の所定電流値I5を上回っているか否かを判定し(S208)、電流値IFCが第5の所定電流値I5を上回ったと判定されるまでS207とS208を繰り返す。なお、所定電流値I5は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。
電流値IFCが第5の所定電流値I5を上回ったと判定された場合には、第1スイッチング素子14aのチョッパ制御を行う(S209)。そして、電流センサ16で燃料電池10が出力している電流値IFCを検出し(S210)、電流値IFCが第6の所定電流値I6を上回っているか否かを判定する(S211)。なお、所定電流値I6は、燃料電池10の発電状態を判断するためのものであり、任意に設定できる値である。第6の所定電流値I6は、燃料電池10の出力電流の上限値として設定されるものであり、第5の所定電流値T5より高くなるように設定される。
S211で、電流値IFCが第6の所定電流値I6を上回っていないと判定された場合にはS115に戻り、電流値IFCが第6の所定電流値I6を上回ったと判定されるまで第1スイッチング素子14aのチョッパ制御を行い、燃料電池10の出力電流が第6の所定電流値I6を上回らないようにしている。
電流値IFCが第6の所定電流値I6を上回ったと判定された場合には、温度センサ45にて燃料電池10の温度TFCを検出し(S212)、燃料電池10の温度TFCが第4の所定温度T4を上回っているか否かを判定する(S213)。第4の所定温度T4は、燃料電池10の暖機運転終了を判断するための温度であり、任意に設定できる値である。第4の所定温度T4は、第3の所定温度T3より高く設定されている。
燃料電池温度TFCが第4の所定温度T4を上回っていないと判定された場合には、S212に戻り、燃料電池温度TFCが第4の所定温度T4を上回ったと判定されるまで、S212およびS213を繰り返し行う。
燃料電池温度TFCが第4の所定温度T4を上回ったと判定された場合は、第1スイッチング素子14aと第6スイッチング素子14fをオフし、燃料電池10への空気および水素の供給を停止し、燃料電池10の発電を停止する(S214)。さらに、保護回路切替装置140により、インバータ14の直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fが同時にオンすることを不許可とし(S215)、ウォータポンプ41や補機22等を停止し、システム全体を停止する(S216)。
以上のように、低温環境下で燃料電池10を停止させる場合に、燃料電池10を高温にすることで燃料電池10の内部水分量を低減させることができる。その後、燃料電池10を停止させることで、低温環境下で燃料電池10の内部で水分が凍結することを防ぐことができ、燃料電池10の再始動性を向上させることができる。
本実施形態によれば、電熱ヒータ等の外部加熱手段が不要であるので、特に燃料電池システムを車両に適用する場合においては、搭載性を向上させることができる。さらには、燃料電池10本体の反応による発熱を用いるので、熱量としても大きく、短時間での昇温が可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。
上述のように、燃料電池10から2次電池12に電力を供給する場合には、スイッチング素子13aとスイッチング素子13dを同時にオンオフ制御する。本第3実施形態では、DC−DCコンバータ13のスイッチング素子13a、13dをオンオフ制御する際のスイッチング周波数を調整することで、燃料電池10の出力電流を変化させている。
通常運転時には、燃料電池10はたくさんの電流を流すことが可能であるので、制御部50はスイッチング素子13a、13dのスイッチング周波数を高周波数(例えば10kHz以上)で制御している。このスイッチング周波数が低いとスイッチング素子13a、13dが同時にオンとなる時間が長くなり、燃料電池10に対して短絡回路が形成され、燃料電池10から大電流が流れることになり、好ましくない。しかし、低温時には燃料電池10の出力は低下しており、燃料電池10からは大電流が取り出せないので、DC−DCコンバータ13のスイッチング周波数を低くすることが好ましい。
このため、低温時にはDC−DCコンバータ13のスイッチング素子13a、13dのスイッチング周波数を低くすることで、燃料電池10の外部抵抗を小さくしたのと同様の効果が得られ、燃料電池10から極力大きな電流を取り出すことができる。これにより、燃料電池10の自己発熱量をできるだけ大きくすることができる。また、燃料電池10の温度が上昇するにしたがって、スイッチング周波数を高くすることで、燃料電池10の外部抵抗を大きくしたのと同様の効果が得られ、燃料電池10の電流が過大になることを防ぐことができる。
なお、本第3実施形態のDC−DCコンバータ13の制御は、上記第1実施形態および上記第2実施形態におけるインバータ14のオンオフ制御と同時に行ってもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を図7に基づいて説明する。
図7は、燃料電池システムの冷却システムを示している。
本実施形態の冷却システムには、冷却水をラジエータ43をバイパスさせるバイパス経路46、ラジエータ43またはバイパス経路46に冷却水流路を切り替える流路切替弁47が設けられ、流路切替弁47によるバイパス制御で、燃料電池10の冷却量制御を行うことができる。
さらに、本実施形態では、燃料電池10の冷却系と、インバータ14およびDC−DCコンバータ13の冷却系が共通になっている。すなわち、インバータ14およびDC−DCコンバータ13に冷却水を循環させる冷却水経路48が燃料電池10に冷却水を循環させる冷却水経路40に接続されており、冷却水経路40を流れる冷却水の一部がインバータ14およびDC−DCコンバータ13にも循環する。
このような構成により、インバータ14およびDC−DCコンバータ13で発生した熱で冷却水経路40を流れる冷却水の温度が上昇する。このため、インバータ14およびDC−DCコンバータ13で発生した熱を利用して燃料電池10を昇温させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記第1実施形態では、S105で3組の直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fのすべてを同時にオンして短絡回路を形成するようにしたが、1組または2組の直列接続スイッチング素子を同時にオンして短絡回路を形成するようにしてもよい。さらに、DC−DCコンバータ13のスイッチング素子13a、13bを用いて短絡回路を形成してもよい。インバータ14のスイッチング素子とDC−DCコンバータ13のスイッチング素子を組み合わせて短絡回路を形成してもよい。
また、上記実施形態では、インバータ14のスイッチング素子のオンオフ制御を行うことで、走行用モータ11における電流の流れ方を変化させて、燃料電池10の外部抵抗を変化させるように構成したが、インバータ14のみで燃料電池10の外部抵抗を変化させるように構成してもよい。具体的には、同時にオンする直列接続スイッチング素子14a、14b;14c、14d;14e、14fの数を異ならせることで、燃料電池10の外部抵抗を変化させることができる。直列接続スイッチング素子を3組で短絡させる場合、直列接続スイッチング素子を2組で短絡させる場合、直列接続スイッチング素子を1組で短絡させる場合の順に、燃料電池10の外部抵抗を大きくすることができる。
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、電流センサ16の出力値に基づいてインバータ14のオンオフ制御を行ったが、これに限らず、電圧センサ12の出力値に基づいてインバータ14のオンオフ制御を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、温度センサ45で燃料電池10から流出した冷却水の温度を検出することで燃料電池10の温度を検出したが、他の手段により燃料電池温度を検出するように構成してもよい。
各実施形態の燃料電池システムの全体構成を示す概念図である。 燃料電池、走行用モータ、2次電池、DC−DCコンバータ、インバータの詳細を示す回路図である。 燃料電池の発電時におけるI−V特性を示す特性図である。 燃料電池のセル温度が変化した場合のI−V特性の変化を示す特性図である。 第1実施形態の燃料電池システムの起動制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の燃料電池システムの停止制御を示すフローチャートである。 第4実施形態の燃料電池システムの冷却システムを示す概念図である。
符号の説明
10…燃料電池、11…走行用モータ、12…2次電池、13…DC−DCコンバータ、14…インバータ、15…電圧センサ、16…電流センサ、22…電動モータ(補機)、45…温度センサ、50…制御部、130、140…保護回路切替装置。

Claims (10)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスを電気化学反応させて発電する燃料電池(10)と、
    前記燃料電池から電力供給されるとともに、直列接続された複数のスイッチング素子(13a〜13f、14a〜14f)を有する電力消費機器(13、14)と、
    前記複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行う制御手段(50)とを備え、
    前記制御手段により前記複数のスイッチング素子のオンオフ制御を行うことで、前記燃料電池の出力電流を制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記電力消費機器が、前記燃料電池が出力する直流電流を交流電流に変換するインバータ(14)であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記インバータ(14)から交流電流が供給されるモータ(11)を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記電力消費機器が前記燃料電池が出力した電圧を変圧するDC−DCコンバータ(13)であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記DC−DCコンバータを介して前記燃料電池と接続された2次電池(12)を備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池が発電した電力を前記2次電池に充電する場合に、前記DC−DCコンバータのスイッチング素子(13a、13d)のスイッチング周波数を調整することで、前記燃料電池の出力電流を制御することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記直列接続された複数のスイッチング素子を同時にオンすることを許可あるいは不許可を切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池から出力される電流値を検出する電流センサ(16)を備え、
    前記制御手段は、前記電流センサの出力値を用いて、前記スイッチング素子のオンオフ制御を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池から出力される電圧値を検出する電圧センサ(15)を備え、
    前記制御手段は、前記電圧センサの出力値を用いて、前記スイッチング素子のオンオフ制御を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料電池から出力される電流値を検出する電流センサ(16)と、前記燃料電池から出力される電圧値を検出する電流センサ(15)とを備え、
    前記制御手段は、前記電流センサの出力値と前記電圧センサの出力値とを用いて、前記スイッチング素子のオンオフ制御を行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池と前記電力消費機器には、共通の熱媒体が循環するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
JP2005169238A 2005-06-09 2005-06-09 燃料電池システム Pending JP2006344498A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005169238A JP2006344498A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 燃料電池システム
US11/436,039 US20060280977A1 (en) 2005-06-09 2006-05-18 Fuel cell system
DE102006026238A DE102006026238A1 (de) 2005-06-09 2006-06-06 Brennstoffzellensystem

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005169238A JP2006344498A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006344498A true JP2006344498A (ja) 2006-12-21

Family

ID=37641301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005169238A Pending JP2006344498A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006344498A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006351325A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Denso Corp 燃料電池システム
KR100813247B1 (ko) 2006-10-17 2008-03-13 삼성에스디아이 주식회사 연료전지 시스템 및 그 운영방법
EP1998397A1 (en) * 2007-05-22 2008-12-03 HONDA MOTOR CO., Ltd. Fuel cell system and method of starting operation of fuel cell system
WO2010146689A1 (ja) * 2009-06-18 2010-12-23 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2012038689A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Ngk Spark Plug Co Ltd 燃料電池の運転方法
US9337753B2 (en) 2014-07-03 2016-05-10 Hyundai Motor Company System and method for cold start of vehicle
US9786930B2 (en) 2014-06-11 2017-10-10 Hyundai Motor Company Fuel cell system and method for controlling the same
KR101836583B1 (ko) 2015-12-10 2018-03-09 현대자동차주식회사 연료전지차량의 가습기 승온시스템 및 그 제어방법
KR20190039811A (ko) * 2016-08-30 2019-04-15 로베르트 보쉬 게엠베하 특히 차량용의 구동 시스템 및 구동 시스템의 가열 방법
WO2020025195A1 (de) * 2018-08-02 2020-02-06 Robert Bosch Gmbh Betrieb eines antriebsstrangs mit brennstoffzellenanordnung

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0729585A (ja) * 1993-07-15 1995-01-31 Sanyo Electric Co Ltd 可搬型燃料電池電源の起動方法
JP2002075427A (ja) * 2000-09-05 2002-03-15 Toyota Industries Corp 燃料電池発電システム
JP2002204505A (ja) * 2001-01-04 2002-07-19 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池車両の制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0729585A (ja) * 1993-07-15 1995-01-31 Sanyo Electric Co Ltd 可搬型燃料電池電源の起動方法
JP2002075427A (ja) * 2000-09-05 2002-03-15 Toyota Industries Corp 燃料電池発電システム
JP2002204505A (ja) * 2001-01-04 2002-07-19 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池車両の制御装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006351325A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Denso Corp 燃料電池システム
KR100813247B1 (ko) 2006-10-17 2008-03-13 삼성에스디아이 주식회사 연료전지 시스템 및 그 운영방법
EP1998397A1 (en) * 2007-05-22 2008-12-03 HONDA MOTOR CO., Ltd. Fuel cell system and method of starting operation of fuel cell system
US7816884B2 (en) 2007-05-22 2010-10-19 Honda Motor Co., Ltd. Fuel cell system and method of starting operation of fuel cell system having an energy storage by reducing an amount of electrical energy in the energy storage prior to starting power generation
WO2010146689A1 (ja) * 2009-06-18 2010-12-23 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2012038689A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Ngk Spark Plug Co Ltd 燃料電池の運転方法
US9786930B2 (en) 2014-06-11 2017-10-10 Hyundai Motor Company Fuel cell system and method for controlling the same
US9337753B2 (en) 2014-07-03 2016-05-10 Hyundai Motor Company System and method for cold start of vehicle
KR101620172B1 (ko) * 2014-07-03 2016-05-13 현대자동차주식회사 차량의 냉시동 방법
KR101836583B1 (ko) 2015-12-10 2018-03-09 현대자동차주식회사 연료전지차량의 가습기 승온시스템 및 그 제어방법
KR20190039811A (ko) * 2016-08-30 2019-04-15 로베르트 보쉬 게엠베하 특히 차량용의 구동 시스템 및 구동 시스템의 가열 방법
JP2019532606A (ja) * 2016-08-30 2019-11-07 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 特に車両のための駆動システム、および駆動システムを加熱する方法
KR102412845B1 (ko) * 2016-08-30 2022-06-24 로베르트 보쉬 게엠베하 특히 차량용의 구동 시스템 및 구동 시스템의 가열 방법
WO2020025195A1 (de) * 2018-08-02 2020-02-06 Robert Bosch Gmbh Betrieb eines antriebsstrangs mit brennstoffzellenanordnung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4915049B2 (ja) 燃料電池システム
JP2006344498A (ja) 燃料電池システム
US20060280977A1 (en) Fuel cell system
US8795915B2 (en) Fuel cell system
JP5200986B2 (ja) 電源装置
JP5169715B2 (ja) 車両用蓄電手段の加熱装置
CA2995319C (en) Power conditioning system and control method therefor
JP6252595B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JPWO2018020675A1 (ja) 車両システム
JP4940640B2 (ja) 燃料電池システム
JP6090468B2 (ja) 燃料電池システム
JP2005032587A (ja) 燃料電池システム
JP6801176B2 (ja) 燃料電池システム制御方法及び燃料電池システム
JP5074669B2 (ja) 燃料電池システム
JP5971408B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JP2002034171A (ja) 電動車両の電力制御方法
JP6179672B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JP4752342B2 (ja) 燃料電池システム
JP4967246B2 (ja) 燃料電池システム
JP2010238529A (ja) 燃料電池システム及びこれを備えた車両
JP2018133147A (ja) 燃料電池システム
JP2002044807A (ja) 電動車両の電力供給装置
JP2004178998A (ja) 燃料電池車両の制御装置
JP2007042375A (ja) 燃料電池システム
JP2004311348A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101026