JP2006344416A - 導電性微粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、異方性導電材料として用いられる導電性微粒子の接続抵抗の更なる低減が求められてきているのに対し、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料を提供する。
【解決手段】基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された導電層とからなる導電性微粒子であって、前記導電層は、表面に高さが200〜400nmの突起Aと50〜100nmの突起Bとを有し、突起Aの数をa、突起Bの数をbとするとき、3<a/b<10を満たす導電性微粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、回路基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を回路基板に電気的に接続したりするために、相対向する回路基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
このような異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来、粒子径が均一で、適度な強度を有する樹脂粒子等の非導電性微粒子の表面に、導電層として金属メッキ層を形成させた導電性微粒子が用いられている。しかしながら、このような異方性導電材料を用いて回路基板同士を電気的に接続すると、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間にバインダー樹脂等がはさまり、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗が高くなることがあった。特に近年の電子機器の急激な進歩や発展に伴って、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の更なる低減が求められてきている。
接続抵抗を低減する目的で、表面に突起を有する導電性微粒子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この導電性微粒子は、導電性微粒子表面の導電層と回路基板等との間に存在するバインダー樹脂等を突起が突き破ることで(樹脂排除性)、突起と回路基板等とを確実に接続させることで、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の低減化を図っている。
しかしながら、このような表面に突起を有する導電性微粒子を用いても、突起の大きさによっては突起と突起との間に樹脂噛みが生じたり、バインダー樹脂等を突起が突き破ることができないことがあったりするため、導電性微粒子と回路基板等との間の接続抵抗の低減化が充分に図られているとは言えなかった。
特開2000−243132号公報
本発明は、上記現状に鑑み、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明は、基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された導電層とからなる導電性微粒子であって、前記導電層は、表面に高さが200〜400nmの突起Aと50〜100nmの突起Bとを有し、突起Aの数をa、突起Bの数をbとするとき、3<a/b<10を満たす導電性微粒子である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、回路基板等の電気的接続に用いる導電性微粒子として、大小異なる突起を有する導電性微粒子を用いることで、突起間の樹脂噛みを防ぐことができるのに加え、樹脂排除して確実に導電性微粒子と回路基板等とを接触させることができることにより、回路基板と導電性微粒子とを確実に導電接続させることができ、接続抵抗を低減することができるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の導電性微粒子は、基材微粒子と、上記基材微粒子の表面に形成された導電層とからなる導電性微粒子である。
上記基材微粒子としては特に限定されず、適度な弾性率、弾性変形性及び復元性を有するものであれば無機材料を用いてなるものでも有機材料を用いてなるものでもよいが、弾性変形性及び復元性に優れていることから、樹脂を用いてなる樹脂粒子であることが好ましい。
上記樹脂粒子を構成する樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;アクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラニンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記基材微粒子の平均粒子径としては特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。1μm未満であると、例えば、無電解メッキをする際に凝集しやすく、単粒子としにくくなることがあり、20μmを超えると、異方性導電材料として回路基板等に用いられる範囲を超えることがある。
なお、上記基材微粒子の平均粒子径は、無作為に選んだ50個の基材微粒子について粒子径を測定し、これらを算術平均したものとする。
上記導電層は、表面に高さが200〜400nmの突起Aと50〜100nmの突起Bとを有する。
本発明の導電性微粒子においては、突起Aにより回路基板等と本発明の導電性微粒子との間に存在する異方性導電材料中のバインダー樹脂等を突き破るとともに(樹脂排除性)、突起Bにより突起A同士の間の存在する異方性導電材料中のバインダー樹脂(樹脂噛み)を排除することが可能となり、導通不良防止とともに、抵抗値の低減化が可能となる。
突起Aの高さが200nm未満であると、充分な樹脂排除性が得られず、400nmを超えると、突起が回路基板等に深くめり込み、回路基板等を破損するおそれがある。
また、突起Bの高さが50nm未満であると、充分に樹脂噛みを排除することができず、100nmを超えると、本発明の導電性微粒子を回路基板等の間に挟んで用いた場合に突起がつぶれにくくなる。
上記導電層としては特に限定されないが、メッキがしやすく低抵抗であることからニッケルを含有することが好ましい。
上記導電層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は10nm、好ましい上限は500nmである。10nm未満であると、所望の導電性が得られないことがあり、500nmを超えると、基材微粒子と導電層との熱膨張率の差から、上記導電層が剥離しやすくなることがある。
なお、上記導電層の厚さは、無作為に選んだ10個の粒子について測定し、これらを算術平均した厚さである。
上記突起のうち、突起Aの数をa、突起Bの数をbとするとき、3<a/b<10である。a/bが3未満であると、充分な樹脂排除性が得られず、10を超えると、突起間に樹脂噛みが発生しやすくなる。
突起Aは、芯材を有することが好ましい。芯材を有していることにより、突起の高さを所望の範囲にすることが可能となり、上述したような接続抵抗の低減化等の効果を得ることができる。
上記芯材を構成する物質としては特に限定されず、例えば、金属(合金を含む)、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属、樹脂等が挙げられる。なかでも、本発明の導電性微粒子を回路基板等の間に挟んで導電接続する際に回路基板等の面で突起Aがつぶれやすくなり、本発明の導電性微粒子と回路基板等との接続抵抗値を低減することが可能となることから、樹脂が好適に用いられる。
上記樹脂としては回路基板等の面で突起Aがつぶれる程度の軟らかさを有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリアセチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン重合体、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル共重合体、ジアリルフタレート重合体、トリアリルイソシアネート重合体、ベンゾグアナミン重合体等が挙げられる。
上記金属としては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム等の金属;錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−鉛−銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀、金等が好ましい。上記芯材を構成する金属は、上記導電層を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよいが、同じ金属により構成する場合には、芯材と導電層との添加剤成分等の含有割合を異ならせることが好ましい。
上記突起A、上記突起B、及び、本発明の導電性微粒子を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、次のような方法が挙げられる。
まず、基材微粒子の表面に触媒付与を行い、ヘテロ凝集により該基材微粒子の表面に芯材となる樹脂を付着させるか、又は、該基材微粒子を脱イオン水に分散させ、金属粒子スラリーを添加し、該基材微粒子の表面に芯材となる金属を付着させる。
次いで、メッキ安定剤を含有する水溶液に上記基材微粒子を分散させ、この水溶液にメッキ安定剤、次亜リン酸ナトリウムを含有するニッケルメッキ液を添加することで芯材がニッケルにより被覆されてなる突起Aを有する導電性微粒子を製造することができる。更に、この導電性微粒子に対して錯化剤及び結晶調整剤の濃度が低い金メッキ浴を用いて還元金メッキ法を行うことにより、金の異常析出による突起Bをも有する本発明の導電性微粒子を製造することができる。
ここで、上記触媒付与を行う方法としては、例えば、アルカリ溶液でエッチングされた基材粒子に酸中和、及び、二塩化スズ(SnCl)溶液におけるセンシタイジングを行い、二塩化パラジウム(PdCl)溶液におけるアクチベイジングを行う無電解メッキ前処理工程を行う方法等が挙げられる。
なお、センシタイジングとは、絶縁物質の表面にSn2+イオンを吸着させる工程であり、アクチベイチングとは、絶縁性物質表面にSn2++Pd2+→Sn4++Pdで示される反応を起こしてパラジウムを無電解メッキの触媒核とする工程である。
また、上記方法において、金の異常析出による凝集体からなる突起Bのかわりに、上記触媒となるパラジウム等の量を多くしたり、メッキ安定剤の量を少なくしてニッケルメッキ反応時のニッケルメッキ液を不安定化させたりすることにより、ニッケルの異常析出による突起Bとする方法も挙げられる。この場合には、このニッケルメッキ工程の後、従来公知の置換金メッキ法等により金メッキ工程を行えばよい。
本発明の導電性微粒子をバインダー樹脂に分散させることにより異方性導電材料を製造することができる。このような異方性導電材料もまた、本発明の1つである。
本発明の異方性導電材料の具体的な例としては、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘着剤層、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられる。
上記樹脂バインダーとしては特に限定されないが、絶縁性の樹脂が用いられ、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型のいずれの硬化型であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、本発明の導電性微粒子、及び、上記樹脂バインダーの他に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤を添加してもよい。
本発明の異方性導電材料の製造方法としては特に限定されず、例えば、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に溶解(分散)させるか、又は、加熱溶解させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなる用に塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、製造しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の製造方法をとればよい。
また、絶縁性の樹脂バインダーと、本発明の導電性微粒子とを混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
本発明によれば、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(無電解メッキ前処理工程)
平均粒子径3μmのテトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂を用いて構成された基材微粒子10gに、5重量%水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、及び、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングを行う無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(芯物質複合化工程)
得られた基材微粒子を脱イオン水300mL中で3分間攪拌し、分散させた。しかる後、その水溶液に金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径200nm)1gを3分間かけて添加し、芯物質を付着させた基材微粒子を得た。
(無電解ニッケルメッキ工程)
得られた基材微粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤4mLを添加した。しかる後、この水溶液に、硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、及び、メッキ安定剤6mLの混合溶液120mLを、81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行なった。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、及び、メッキ安定剤35mLの混合溶液650mLを、27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行なった。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥して、ニッケルメッキされた(芯材がニッケルに被覆されてなる突起Aを有する)導電性微粒子を得た。
(金メッキ工程)
塩化金酸ナトリウム10gとイオン交換水1000mLとを含む溶液を調製し、得られた無電解ニッケルメッキ粒子12gを混合して水性懸濁液を調製した。得られた水性懸濁液に、チオ硫酸アンモニウム15g、亜硫酸アンモニウム80g、及び、リン酸水素アンモニウム40gを投入しメッキ液を調製した。得られたメッキ液にヒドロキシルアミン4gを投入後、アンモニアを用いpHを9に合わせ、浴温を60℃にし、15〜20分程度反応させることにより金メッキ被膜が形成された(芯材がニッケルに被覆されてなる突起A及び金の異常析出による突起Bを有する)導電性微粒子を得た。
(実施例2)
(無電解メッキ前処理工程)
平均粒子径3μmのテトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂を用いて構成された基材微粒子10gに、8重量%水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、及び、二塩化スズ溶液におけるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液におけるアクチベイチングを行う無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(芯物質複合化工程)
得られた基材微粒子を脱イオン水300mL中で3分間攪拌し、分散させた。しかる後、その水溶液に金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径200nm)1gを3分間かけて添加し、芯物質を付着させた基材微粒子を得た。
(無電解ニッケルメッキ工程)
得られた基材微粒子を更に水1200mLで希釈し、メッキ安定剤1mLを添加した。しかる後、この水溶液に、硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、及び、メッキ安定剤2mLの混合溶液120mLを、81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ前期工程を行った。
次いで、更に硫酸ニッケル450g/L、次亜リン酸ナトリウム150g/L、クエン酸ナトリウム116g/L、及び、メッキ安定剤35mLの混合溶液650mLを、27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するのを確認し、無電解メッキ後期工程を行った。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥して、ニッケルメッキされた(芯材がニッケルに被覆されてなる突起A及びニッケルの異常析出による突起Bを有する)導電性微粒子を得た。
(金メッキ工程)
置換メッキ法により表面に金メッキを施すことで、金メッキ被膜が形成された導電性微粒子(芯材がニッケルに被覆されてなる突起A及びニッケルの異常析出による突起Bを有する)を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にしてニッケルメッキされた導電性微粒子を得た後、置換メッキ法により表面に金メッキを施すことで、金メッキ被膜が形成された(芯材がニッケルに被覆されてなる突起Aを有する)導電性微粒子を得た。
(比較例2)
実施例1と同様にしてニッケルメッキされた導電性微粒子を得た後、塩化金酸ナトリウム10gとイオン交換水1000mLとを含む溶液を調製し、ニッケルメッキされた導電性微粒子12gを混合して水性懸濁液を調製した。得られた水性懸濁液に、チオ硫酸アンモニウム30g、亜硫酸アンモニウム80g、及び、リン酸水素アンモニウム40gを投入しメッキ液を調製した。得られたメッキ液にヒドロキシルアミン10gを投入後、アンモニアを用いpHを10に合わせ、浴温を60℃にし、15〜20分程度反応させることにより金メッキ被膜が形成された(芯材がニッケルに被覆されてなる突起Aを有する)導電性微粒子を得た。
<評価>
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた導電性微粒子について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)接続抵抗値の測定
得られた導電性微粒子を用いて以下の方法により異方性導電材料を作製し、電極間の接続抵抗値の測定を行った。
樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部を、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて接着性フィルムを得た。
次いで、樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部に、得られたそれぞれの導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて導電性微粒子を含有する接着性フィルムを得た。なお、導電性微粒子の配合量は、フィルム中の含有量が5万個/cmとなるようにした。
得られた接着性フィルムと導電性微粒子を含有する接着性フィルムとを常温でラミネートすることにより、2層構造を有する厚さ17μmの異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを5×5mmの大きさに切断した。これを、一方に抵抗測定用の引き回し線を有した幅200μm、長さ1mm、高さ0.2μm、L/S20μmのアルミニウム電極のほぼ中央に貼り付けた後、ITO電極を有するガラス基板を、電極同士が重なるように位置あわせをしてから貼り合わせた。
このガラス基板の接合部を、10N、100℃の圧着条件で熱圧着した後、電極間の接続抵抗値を測定した。
また、作製した試験片に対して信頼性試験(80℃、95%RHの高温高湿環境下で1000時間保持)を行った後、電極間の接続抵抗値を測定した。
(2)突起の平均高さ
得られた導電性微粒子について、日立ハイテクノロジーズ社製走査電子顕微鏡(SEM)により、倍率10000倍で粒子観察を行い、突起A及び突起Bの高さを調べた。
突起A及び突起Bの平均高さは、それぞれ確認された20個の突起について高さを測定し、それを算術平均して突起の平均高さとした。
(3)突起の数
得られた導電性微粒子について、日立ハイテクノロジーズ社製走査電子顕微鏡(SEM)により、倍率10000倍で粒子観察を行い、突起A及び突起Bの数を計測し、a/b値を求めた。
本発明によれば、導通不良防止とともに抵抗値の低減化が可能な導電性微粒子及び異方性導電材料を提供することができる。
実施例1で得られた導電性微粒子のSEM写真である。 比較例1で得られた導電性微粒子のSEM写真である。

Claims (3)

  1. 基材微粒子と、前記基材微粒子の表面に形成された導電層とからなる導電性微粒子であって、
    前記導電層は、表面に高さが200〜400nmの突起Aと50〜100nmの突起Bとを有し、突起Aの数をa、突起Bの数をbとするとき、3<a/b<10を満たす
    ことを特徴とする導電性微粒子。
  2. 突起Aは、芯材を有することを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 請求項1又は2記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなることを特徴とする異方性導電材料。
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