JP2006241499A - 導電性無電解めっき粉体の製造方法 - Google Patents

導電性無電解めっき粉体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 環境汚染となるクロム酸や過マンガン酸等を使用せずに、多数の微小突起を有する導電性無電解めっき粉体を製造し得る方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の導電性無電解めっき粉体の製造方法では、芯材粉体と半導体粒子とを液体に懸濁させた状態下に光を照射して、該粉体の表面を親水化させると共に該粉体の表面に該半導体粒子を付着させ、次いで親水化され且つ該半導体粒子が付着した状態の該粉体の表面に、無電解めっきにより金属皮膜を形成する。芯材粉体及び半導体粒子として、その粒径比(前者/後者)が10〜105のものを用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性無電解めっき粉体の製造方法に関する。
本出願人は先に、芯材粉体の表面が、多数の微小突起を有するニッケル皮膜で被覆された導電性無電解めっき粉体を提案した(特許文献1参照)。この導電性無電解めっき粉体は、これを電子機器類の微小電極接合に用いた場合、その微小突起が電極表面に存在する酸化皮膜を破って電極と接触するので、良好な導電性を得ることができるという利点がある。また、その微小突起に起因して電極との接触面積が増え、それによっても良好な導電性が得られる。前記の特許文献1の提案によれば、微小突起を有する前記の導電性無電解めっき粉体は、突起を有する芯材粉体を用いることなく、球状の芯材粉体を用い、無電解めっきによって製造できるという利点がある。
ところで、前記の特許文献1に記載の導電性無電解めっき粉体を始めとする無電解めっき製品を製造する場合には、被めっき物が疎水性であるときには、その表面を親水化処理して金属皮膜と被めっき物との密着性を高める必要がある。密着性を高める手段として、従来はクロム酸や過マンガン酸などの強力な酸化剤が用いられてきた。
しかし、これらの酸化剤は環境負荷が大きいという不都合がある。適切な還元、洗浄処理をすれば、クロムやマンガンがめっき製品中に残留することは少ないが、完全な除去は非常に難しい。
そこで、環境負荷の小さな親水化処理方法として、半導体粒子と被めっき物との共存下に光を照射することで、被めっき物の表面を親水化する方法が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に記載の方法によれば、めっき製品中にクロム等の重金属が混入することはなく、また廃液処理も容易である。しかし、特許文献2に記載の方法では、親水化処理後に半導体粒子を分離する工程が必要となる。被めっき物が板状体のようなバルクである場合には、半導体粒子の分離は比較的容易であるが、被めっき物が粉体の場合には分離が困難である。また特許文献2には、多数の微小突起を有する導電性無電解めっき粉体を製造することに関する記載はない。
特開2000−243132号公報 国際公開第2003/21005号パンフレット
従って本発明の目的は、環境汚染となるクロム酸や過マンガン酸等を使用せずに、多数の微小突起を有する導電性無電解めっき粉体を製造し得る方法を提供することにある。
本発明は、芯材粉体と半導体粒子とを液体に懸濁させた状態下に光を照射して、該粉体の表面を親水化させると共に該粉体の表面に該半導体粒子を付着させ、次いで親水化され且つ該半導体粒子が付着した状態の該粉体の表面に、無電解めっきにより金属皮膜を形成する導電性無電解めっき粉体の製造方法であって、
前記芯材粉体及び前記半導体粒子として、その粒径比(前者/後者)が10〜105のものを用いたことを特徴とする導電性無電解めっき粉体の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明によれば、芯材粉体の親水化処理、及び半導体粉末の芯材粉体への付着を同時に行うことができるので、多数の微小突起を有する導電性無電解めっき粉体を容易に製造することができる。また親水化処理に、クロムやマンガンを用いないので、環境負荷を小さくすることができる。更に、芯材粉体と半導体粉末との分離が容易となる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の導電性無電解めっき粉体(以下、単にめっき粉体ともいう)は、芯材粉体の表面に無電解めっき法によって金属皮膜が形成されてなるものである。
導電性無電解めっき粉体における金属皮膜は、通常は単一金属の単層構造であるが、所望により2種類以上の異種金属による多層構造であってもよい。また、金属皮膜は、その種類やめっき条件によって結晶質または非晶質のいずれであっても良い。更に、金属皮膜は、磁性または非磁性を示すものでもあり得る。ここでいう金属には、金属単体のほか、合金(例えばニッケル−リン合金やニッケル−ホウ素合金)が含まれる。使用可能な金属としては、Ni、Fe、Cu、Co、Pd、Ag、Au、Pt、Snなどが挙げられる。経済的な観点からNiが好ましい。以下の実施形態では金属としてニッケルを例に取り説明するが、用い得る金属はこの限りではない。
本実施形態の製造方法は、(1)親水化工程、(2)触媒化処理工程、(3)初期薄膜形成工程、(4)無電解めっき工程に大別される。(1)の親水化工程は、半導体粒子の光触媒反応を利用して、芯材粉体の表面に親水基を形成させると共に、芯材粉体の表面に半導体粒子を付着させる工程である。(2)の触媒化処理工程は、貴金属イオンの捕捉能を有するか又は表面処理によって貴金属イオンの捕捉能を付与した芯材粉体に、貴金属イオンを捕捉させた後、これを還元して前記貴金属を芯材粉体の表面に担持させる工程である。(3)の初期薄膜形成工程は、貴金属が担持された芯材粉体を、ニッケルイオン、還元剤及び錯化剤を含む初期薄膜形成液に分散混合させ、ニッケルイオンを還元させて該芯材粉体の表面にニッケルの初期薄膜を形成する工程である。(4)の無電解めっき工程は、無電解めっきによって芯材粉体の表面にニッケル皮膜及び該皮膜と実質的に連続皮膜となっている微小突起を多数有するめっき粉体を製造する工程である。以下、それぞれの工程について詳述する。
(1)親水化処理
芯材粉体自体が疎水性の場合は親水化処理を行う。また、たとえ芯材粉体自体が親水性の場合あっても、密着性向上の観点から親水化処理を行うことが好ましい。親水化とは、微視的には芯材粉体の表面に極性基が形成されることをいい、巨視的には、攪拌等の通常の分散手段によって、芯材粉体が水中に実質的に懸濁して分散している状態になっていることをいう。本実施形態では、芯材粉体と半導体粒子とを液体に懸濁させた状態下に、これらに光を照射して、芯材粉体表面の改質を促し、表面に極性基を形成することにより親水化を行う。
本実施形態で用いられる半導体粒子は、光電極性を有するものが用いられる。半導体の例としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、リン化ガリウム、炭化ケイ素、酸化インジウムおよび酸化バナジウム等が挙げられる。特に、液体中での安定性が良好である等の点から、アナターゼ型二酸化チタンを用いることが好ましい。
親水化は、液相中で、芯材粉体と半導体粒子とを懸濁させた状態下に行う。液体は、水性の液又は非水性の液の何れをも用いることができる。取り扱い性の観点からは、水性の液を用いることが好ましい。芯材粉体と半導体粒子との接触を促して、親水化処理及び半導体粒子の付着を高める観点から、懸濁液を攪拌すると一層効果的である。
芯材粉体と半導体粒子を懸濁させるための水性の液としては、例えば水、硫酸水溶液、硝酸水溶液等が挙げられる。硫酸水溶液や硝酸水溶液の濃度は0.01〜99重量%、特に1〜20%が好ましい。非水性の液としては例えばアルコール類やエーテル類が挙げられる。
本実施形態の製造方法においては、芯材粉体と半導体粒子との粒径の比率(即ち、芯材粉体の粒径/半導体粒子の粒径。以下、粒径比ともいう)が、得られるめっき粉体の形状に大きな影響を及ぼす。詳細には、粒径比が小さすぎると、芯材粉体の表面に半導体粒子が付着しづらくなり、微小突起を有するめっき粉体を首尾良く製造することが容易でない。逆に、粒径比が大きすぎると、芯材粉体の表面に半導体粒子を付着させることは可能であるものの、所望とする高さの微小突起を首尾良く形成することが容易でない。これらの観点から、本実施形態においては、粒径比を10〜105とし、好ましくは20〜5.0×104、更に好ましくは25〜104としている。また、粒径比をこの範囲内とすることで、後述する芯材粉体と半導体粒子との分離工程を容易に行い得るという利点もある。粒径は、用いる物質の種類やその粒径値により、精度の高い粒径の測定法を適宜選択して用いることが好ましい。多くの場合、芯材粉体は、電気抵抗法を用いて粒径が測定され、半導体粒子は、走査型電子顕微鏡(SEM)観察による画像解析法で粒径が測定される。
芯材粉体と半導体粒子との粒径比は前述の通りであり、芯材粉体及び半導体粒子それ自体の粒径は、粒径比が前記の範囲を満たすことを条件として、次の範囲であることが、親水化処理を首尾良く行い得る点から好ましい。芯材粉体の粒径は、0.5〜100μm、特に0.8〜80μm、とりわけ1〜50μmであることが好ましい。一方、半導体粒子の粒径は、1nm〜10μm、特に2nm〜5μm、とりわけ2nm〜1μmであることが、比表面積を確保して十分な光触媒反応を起こさせる観点や、液体中での半導体粒子の沈降防止の観点から好ましい。
前述の方法によって測定された芯材粉体及び半導体粒子の粒径は平均粒径であり、粒度分布には幅がある。粒度分布の幅が大きいと、粒径比が前述の範囲の芯材粉体及び半導体粒子を用いた場合であっても、極端に大きいか又は小さい芯材粉体や半導体粒子の存在に起因して、芯材粉体の表面に半導体粒子を首尾良く付着させられない場合がある。一般に、粉体の粒度分布の幅は、下記計算式(1)で示される変動係数により表わされる。
変動係数(%)=(標準偏差/平均粒径)×100 (1)
この変動係数が大きいことは粒度分布に幅があることを示し、逆に変動係数が小さいことは粒度分布がシャープであることを示す。本実施形態では、この変動係数が芯材粉体では、50%以下、特に30%以下、とりわけ20%以下で、且つ半導体粒子の変動係数が100%以下、特に80%以下、とりわけ50%以下のものを使用すると、芯材粉体の表面に半導体粒子を効率よく付着させることができる。特に、半導体粒子の粒径の変動係数が前記範囲内であると、該半導体粒子を核とする微小突起の大きさを揃えることができるという利点もある。
芯材粉体を親水化させるにあたり、半導体粒子の粒径と共にその濃度も親水化状態に影響を与える。半導体粒子の濃度が低すぎると、半導体粒子が芯材粉体に接触する確率が低くなることから、光触媒反応が生起する確立が低くなり、親水化の発現が容易でなくなる。逆に半導体粒子の濃度が高すぎると、照射された光が半導体粒子によって遮られてしまい、光触媒反応の効率が低くなり、処理時間が長くなる。これらの観点から、半導体粒子の濃度は0.1mg/リットル〜10g/リットル、特に1mg/リットル〜5g/リットルが好ましい。
半導体粒子の濃度と同様に、芯材粉体の濃度も親水化状態に影響を与える。芯材粉体の濃度が低い場合には親水化処理の効率は高くなるものの、生産性が低くなってしまう。逆に芯材粉体の濃度が高すぎると、照射された光が芯材粉体によって遮られてしまい、光触媒反応の効率が低くなり、処理時間が長くなる。これらの観点から、芯材粉体の濃度は0.1g/リットル〜100g/リットル、特に1g/リットル〜50g/リットルが好ましい。
親水化処理時間、即ち光の照射時間は親水化の均一性及び半導体粒子の付着性に影響を与える。時間が短すぎると、親水化及び半導体粒子の付着が不十分となる。逆に時間が長すぎると、芯材粉体の表面が失活し、金属皮膜を形成することが容易でなくなる。これらの観点から、親水化処理時間は10秒〜180分、特に30秒〜120分、とりわけ1分〜90分であることが好ましい。
芯材粉体及び半導体粒子を含む懸濁液に光を照射する場合、光源は懸濁液外に配置してもよく、或いは懸濁液中に配置してもよい。懸濁液外に光源を配置する場合、懸濁液と光源との距離は親水化効率に影響を与える。距離が長すぎると、使用する光の波長にもよるが、例えば紫外線は酸素やオゾンに吸収されて減衰してしまい、懸濁液に十分に届かない。この観点から、懸濁液と光源との距離は1000mm以内、特に500mm以内、とりわけ300mm以内が好ましい。また、光を懸濁液に効率よく届かせるために、懸濁液と光源との間に気体が存在しないように減圧させるか、或いは懸濁液と光源とを、直接石英ガラスのみで隔てることが好ましい。
光源を懸濁液中に配置する場合、処理をバッチ式で行うときには、懸濁液を収容する容器壁面及び底面と光源との距離が1000mm以内、特に500mm以内、とりわけ300mm以内であることが好ましい。ここでいうバッチ式には、懸濁液を循環させる方式も含まれる。
芯材粉体の種類に特に制限はなく、有機物粉体及び無機物粉体の何れもが用いられる。芯材粉体は、その表面が疎水性であってもよく、或いは親水性であってもよい。尤も、本実施形態の方法は、表面が疎水性である芯材粉体に特に有効である。芯材粉体は、好ましくは水に実質的に不溶性のものであり、更に好ましくは酸やアルカリに対しても溶解または変質しないものである。
芯材粉体の形状に特に制限はない。一般に芯材粉体は粉粒状であり得るが、それ以外の形状、例えば繊維状、中空状、板状、針状であってもよく、或いは不定形であってもよい。本実施形態の方法が、芯材粉体の形状によらず微小突起を多数有するめっき粉体を製造し得ることに鑑みると、敢えて突起を有する芯材粉体を用いる必要はなく、通常一般的に用いられている球状のものを用いれば足りる。換言すれば、球状の芯材粉体を用いても、微小突起を多数有するめっき粉体を製造し得る点に、本実施形態の製造方法の利点がある。
芯材粉体の具体例としては、無機物として、金属(合金も含む)、ガラス、セラミックス、シリカ、カーボン、金属または非金属の酸化物(含水物も含む)、アルミノ珪酸塩を含む金属珪酸塩、金属炭化物、金属窒化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物、金属酸塩、金属ハロゲン化物及び炭素などが挙げられる。有機物としては、天然繊維、天然樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリブテン、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルニトリル、ポリアセタール、アイオノマー、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはジアリルフタレート樹脂などが挙げられる。これらは単独でも使用でき又は2種以上の混合物として使用してもよい。
照射する光は、半導体粒子の種類に応じて適切な波長のものが選択される。一般に、紫外光又は可視光を用いることで光触媒反応が進行する。特に波長400nm以下、とりわけ380nm以下の紫外光の照射が好ましい。光源の例としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、エキシマレーザー等の各種レーザー、バリア放電ランプ、誘電体バリア放電ランプ、マイクロ波無電極放電ランプ、過度放電ランプ等が挙げられる。光の照射量は50mJ/cm2以上であることが好ましい。
芯材粉体が強撥水性である場合には、半導体粒子との接触が困難になり、活性化処理が首尾良く進行しないことがある。これを防止するために、懸濁液に界面活性剤を添加することが好ましい。使用できる界面活性剤は陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれでもよく、芯材粉体を分散せしめる作用があれば、特に限定されない。界面活性剤の濃度は0.01〜10000ppm、特に0.1〜5000ppmが好ましい。界面活性剤の濃度が低すぎると芯材粉体が十分に分散せず、逆に濃度が高すぎると光触媒作用が界面活性剤の分解を優先的に進行させてしまう。
以上の諸条件下に、芯材粉体と半導体粒子との懸濁液に光を照射することで、芯材粉体の表面が親水化すると共に該粉体の表面に半導体粒子が付着する。半導体粒子の付着は分子間力に基づく弱い力によるものと考えられるので、以下に述べる芯材粉体と半導体粒子との分離工程や、その後の洗浄工程の条件を調整することで、芯材粉体の表面に付着している半導体粒子の量、ひいては無電解めっきによって形成される微小突起の量をコントロールすることができる。
芯材粉体表面の親水化処理及び半導体粒子の付着が完了したら、次に芯材粉体と半導体粒子とを分離する。両者を分離しない場合には、芯材粉体に付着していないフリーの半導体粒子が、次工程である触媒化工程に持ち越され、半導体粒子自体で無電解めっきが進行して大きな異物が発生しやすい。両者の分離には、例えば各種ふるい、各種フィルター、遠心分離、沈降分離法等を使用することができる。ふるいとしては、ステンレスふるい、ナイロンふるい、電成ふるい、焼結金網等が用いられる。フィルターとしては、ろ紙、ろ布等が用いられる。
本実施形態においては、芯材粉体と半導体粒子との粒径比が先に述べた通りの範囲になっているので、両者の分離は極めて容易である。つまり、本実施形態において、芯材粉体と半導体粒子との粒径比を、先に述べた通りの範囲内にすることは、芯材粉体表面の親水化及び半導体粒子の付着の観点のみならず、芯材粉体と半導体粒子との分離工程上、大きな意義がある。
(2)触媒化処理工程
親水化された芯材粉体は、その表面が貴金属イオンの捕捉能を有するか、又は貴金属イオンの捕捉能を有するように表面改質される。貴金属イオンは、パラジウムや銀のイオンであることが好ましい。貴金属イオンの捕捉能を有するとは、貴金属イオンをキレート又は塩として捕捉し得ることをいう。例えば芯材粉体の表面に、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、水酸基、ニトリル基、カルボキシル基などが存在する場合には、該芯材粉体の表面は貴金属イオンの捕捉能を有する。貴金属イオンの捕捉能を有するように表面改質する場合には、例えば特開昭61−64882号公報記載の方法を用いることができる。
芯材粉体自体が貴金属イオンの捕捉能を有する場合は、直接触媒化処理を行う。そうでない場合は表面改質処理を行う。表面改質処理は、表面処理剤を溶解した水又は有機溶媒に芯材粉体を加えて充分に攪拌して分散させた後、該粉体を分離し乾燥させる。表面処理剤の量は、芯材粉体の種類に応じ、粉体の表面積1m2当り0.3〜100mgの範囲で調整することで、均一な改質効果が得られる。
次に、芯材粉体を塩化パラジウムや硝酸銀のような貴金属塩の希薄な酸性水溶液に分散させる。これによって貴金属イオンを粉体表面に捕捉させる。貴金属塩濃度は粉体の表面積1m2当り1×10-7〜1×10-2モルの範囲で充分である。貴金属イオンが捕捉された芯材粉体は系から分離され水洗される。引き続き、芯材粉体を水に懸濁させ、これに還元剤を加えて貴金属イオンの還元処理を行う。これによって芯材粉体の表面に貴金属を担持させる。還元剤としては、例えば次亜リン酸ナトリウム、水素化ほう素ナトリウム、水素化ほう素カリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン、ホルマリン等が用いられる。
貴金属イオンを芯材粉体の表面に捕捉させる前に、錫イオンを粉体表面に吸着させる感受性化処理を施してもよい。錫イオンを粉体表面に吸着させるには、例えば表面改質処理された芯材粉体を塩化第一錫の水溶液に投入し所定時間撹拌すればよい。
(3)初期薄膜形成工程
初期薄膜形成工程は、主として、芯材粉体へのニッケルの均一析出を平滑化する目的で行われる。初期薄膜形成工程においては、先ず、貴金属が担持された芯材粉体を十分に水に分散させる。分散にはコロイドミルやホモジナイザーのような剪断分散装置などを用いることができる。芯材粉体を分散させるに際し、例えば界面活性剤等の分散剤を必要に応じて用いることができる。このようにして得られた水性懸濁体を、ニッケルイオン、還元剤及び錯化剤を含む初期薄膜形成液に分散混合させる。これによって、ニッケルイオンの還元反応が開始され、芯材粉体の表面にニッケルの初期薄膜が形成される。先に述べた通り、初期薄膜形成工程は主として均一析出の目的で行われるから、形成されるニッケルの初期薄膜は、芯材粉体の表面を平滑にし得る程度に薄いものであればよい。この観点から、初期薄膜の厚さは0.001〜2μm、特に0.005〜1μmであることが好ましい。初期薄膜の厚さは、ニッケルイオンの添加量や化学分析から算出することができる。
前述した厚さの初期薄膜を形成させる観点から、初期薄膜形成液におけるニッケルイオンの濃度は2.0×10-4〜1.0モル/リットル、特に1.0×10-3〜0.1モル/リットルであることが好ましい。ニッケルイオン源としては、硫酸ニッケルや塩化ニッケルのような水溶性ニッケル塩が用いられる。同様の観点から、初期薄膜形成液における還元剤の濃度は4×10-4〜2.0モル/リットル、特に2.0×10-3〜0.2モル/リットルであることが好ましい。還元剤としては、先に述べた貴金属イオンの還元に用いられているものと同様のものを用いることができる。
初期薄膜形成液には錯化剤を含有させておくことが好ましい。錯化剤は、めっきの対象となる金属イオンに対して錯体形成作用のある化合物である。本実施形態においては、錯化剤として有機カルボン酸又はその塩、例えばクエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸若しくはグルコン酸又はそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩が使用できる。さらにアミン化合物、例えばグリシン、アラニン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのアミノ基を有する化合物も使用できる。これらの錯化剤は1種または2種類以上用いることができる。錯化剤の溶解度の観点から、初期薄膜形成液における錯化剤の量は0.003〜10モル/リットル、特に0.006〜4モル/リットルであることが好ましい。
初期薄膜を容易に形成し得る点から、水性懸濁体における芯材粉体の濃度は0.1〜500g/リットル、特に0.5〜300g/リットルであることが好ましい。
芯材粉体を含む水性懸濁体と初期薄膜形成液とを混合して得られた水性懸濁体は、次いで後述する無電解めっき工程に付される。無電解めっき工程に付される前における水性懸濁体においては、該水性懸濁体の体積に対する該水性懸濁体に含まれる該芯材粉体の表面積の総和の割合(この割合は一般に負荷量と呼ばれる)が0.1〜15m2/リットル、特に1〜10m2/リットルであることが、密着性に優れた皮膜を有するニッケル皮膜を容易に形成し得る点から好ましい。負荷量が高すぎると、後述する無電解めっき工程において、液相でのニッケルイオンの還元が甚だしくなり、ニッケルの微粒子が液相に多量に発生し、これが芯材粉体の表面に付着してしまい、均一なニッケル皮膜を形成することが困難となる。
(3)無電解めっき工程
無電解めっき工程においては、(a)初期薄膜が形成された芯材粉体及び前記錯化剤を含む水性懸濁体、(b)ニッケルイオン含有液及び(c)還元剤含有液の3液を使用する。(a)の水性懸濁体は、先に述べた初期薄膜形成工程で得られたものをそのまま用いればよい。
(a)の水性懸濁体とは別に、(b)のニッケルイオン含有液及び(c)の還元剤含有液の2液を調製しておく。ニッケルイオン含有液は、ニッケルイオン源である硫酸ニッケルや塩化ニッケルのような水溶性ニッケル塩の水溶液である。ニッケルイオンの濃度は、0.1〜1.2モル/リットル、特に0.5〜1.0モル/リットルであることが、密着性に優れたニッケル皮膜を容易に形成させることができることから好ましい。
ニッケルイオン含有液には、水性懸濁体に含有されている錯化剤と同種の錯化剤を含有させておくことが好ましい。つまり(a)の水性懸濁体及び(b)のニッケルイオン含有液の双方に同種の錯化剤を含有させておくことが好ましい。これによって密着性に優れたニッケル皮膜を容易に形成させることができる。この理由は明確ではないが、(a)の水性懸濁体及び(b)のニッケルイオン含有液の双方に錯化剤を含有させておくことで、ニッケルイオンが安定化し、その還元反応が急激に進行することが妨げられるからであると推測される。
(b)のニッケルイオン含有液における錯化剤の濃度も、(a)の水性懸濁体における錯化剤の濃度と同様にニッケル皮膜の形成に影響を及ぼす。この観点及び錯化剤の溶解度の観点から、ニッケルイオン含有液における錯化剤の量は0.006〜12モル/リットル、特に0.012〜8モル/リットルであることが好ましい。
(c)の還元剤含有液は、一般に還元剤の水溶液である。還元剤としては、先に述べた貴金属イオンの還元に用いられているものと同様のものを用いることができる。特に次亜リン酸ナトリウムを用いることが好ましい。還元剤の濃度は、ニッケルイオンの還元状態に影響を及ぼすことから、0.1〜20モル/リットル、特に1〜10モル/リットルの範囲に調整することが好ましい。
(a)の水性懸濁体に、(b)のニッケルイオン含有液及び(c)の還元剤含有液の2液を個別かつ同時に添加する。これによってニッケルイオンが還元されて、芯材粉体の表面にニッケルが析出しその皮膜が形成される。ニッケルイオン含有液と還元剤含有液の添加速度は、ニッケルの析出速度を制御するのに有効である。ニッケルの析出速度は、密着性の良いニッケル皮膜の形成に影響を及ぼす。従って、ニッケルの析出速度は、両液の添加速度を調整することによって1〜10000nm/時、特に5〜300nm/時に制御することが好ましい。ニッケルの析出速度は、ニッケルイオン含有液の添加速度から計算によって求めることができる。
2液を水性懸濁体に添加している間、負荷量を0.1〜15m2/リットル、特に1〜10m2/リットルの範囲に保つことが好ましい。これによって、ニッケルが均一に析出する。同様の理由から、2液の添加が終わりニッケルイオンの還元が完了した時点での負荷量がこの範囲であることも好ましい。
用いる還元剤の種類にもよるが、ニッケルイオンの還元反応中、水性懸濁体のpHは3〜13、特に4〜11の範囲に保たれていることが、ニッケルの水不溶性沈殿物の生成を防止する点から好ましい。pHを調整するには、例えば、還元剤含有液中に水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を所定量添加しておけばよい。
得られためっき粉体は、ろ過及び水洗が数度繰り返された後に分離される。更に付加工程として、ニッケル皮膜上に最上層としての金めっき層の形成工程を行ってもよい。金めっき層の形成は、従来公知の無電解めっき法に従い行うことができる。例えば、めっき粉体の水性懸濁体に、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、クエン酸三ナトリウム及びシアン化金カリウムを含み、水酸化ナトリウムでpHが調整された無電解めっき液を添加することで、ニッケル皮膜上に金めっき層が形成される。金めっき層の厚さは一般に0.001〜0.5μm程度である。金めっき層の厚さは、金イオンの添加量や化学分析から算出することができる。
このようにして、微小突起を多数有するニッケル皮膜が芯材粉体の表面に形成されてなるめっき粉体が得られる。このめっき粉体におけるニッケル皮膜は芯材粉体との密着性に優れたものとなる。ニッケル皮膜の厚さはその密着性や耐熱性に少なからず影響し、皮膜が厚すぎると芯材粉体からの落剥が起こって導電性が低下しやすい傾向にある。逆に、皮膜が薄すぎても所望の導電性が得られなくなる。これらの観点から、ニッケル皮膜の厚さは0.005〜10μm、特に0.01〜2μm程度であることが好ましい。ニッケル皮膜の厚さは例えば走査型電子顕微鏡による観察から実測できるほか、ニッケルイオンの添加量や化学分析から算出することもできる。
めっき粉体における微小突起は、その高さが0.05〜4μmであることが、めっき粉体を導電材料として用いた場合に、良好な導電性を得ることができるので好ましい。後述する実施例で得られためっき粉体の顕微鏡写真から明らかなように、微小突起とニッケル皮膜とは実質的に連続皮膜となっており、微小突起が超音波などによって脱落しづらくなっている。このような構造になっているめっき粉体は、例えば異方導電フィルム(ACF)やヒートシールコネクタ(HSC)、液晶ディスプレーパネルの電極を駆動用LSIチップの回路基板へ接続するための導電材料などとして好適に使用される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1−20及び比較例1〕
(1)親水化処理工程
表1に示した芯材粉体及びアナターゼ型二酸化チタン粒子(半導体粒子)を用い、水を媒体とした懸濁液中で、同表に示す条件で親水化処理を行った。なお、表1中に併記した芯材粉体の粒径と変動係数は、電気抵抗法を用いて測定した値である。半導体粒子の粒径と変動係数は、走査型電子顕微鏡観察による画像解析法を用いて測定した値である。また、照射した光は波長253.7nmの紫外光であった。光源は懸濁液外に配置した。懸濁液中には、濃度100ppmのポリエチレングリコール(分子量1000)を添加しておいた。紫外線照射後、懸濁液に含まれる芯材粉体と半導体粒子を分別処理した。分別は、粒径10〜30μmの粒子に対しては、目開き8ミクロンのナイロン製ふるいを用い、粒径10μm以下の粒子に対しては、保留粒径1ミクロンの硬質ろ紙を使用した。このようにして、ふるい或いはろ紙上に、親水化処理され且つ半導体粒子が付着した芯材粒子を得た。半導体粒子の付着量は、ふるい分け時の吸引の程度、及びふるい分け後の芯材粒子の洗浄の程度を調整することでコントロールした。
(2)触媒化処理工程
(1)の工程で得られた200ミリリットルのスラリーに、塩化第一錫水溶液200ミリリットルを投入した。この水溶液の濃度は5×10-3モル/リットルであった。常温で5分攪拌し、錫イオンを芯材粉体の表面に吸着させる感受性化処理を行った。引き続き水溶液をろ過し、1回リパルプ水洗した。次いで、芯材粉体を400ミリリットルのスラリーにし、60℃に維持した。超音波を併用してスラリー攪拌しながら、0.11モルg/リットルの塩化パラジウム水溶液2ミリリットルを添加した。そのままの攪拌状態を5分間維持させ、芯材粉体の表面にパラジウムイオンを捕捉させる活性化処理を行った。次いで水溶液をろ過し、1回リパルプ湯洗した芯材粉体を200ミリリットルのスラリーにした。超音波を併用しながらこのスラリーを攪拌し、そこへ、0.017モル/リットルのジメチルアミンボランと0.16モル/リットルのホウ酸との混合水溶液20ミリリットルを加えた。常温で超音波を併用しながら2分間攪拌してパラジウムイオンの還元処理を行った。
(3)初期薄膜形成工程
(2)の工程で得られた200ミリリットルのスラリーを、0.087モル/リットルの酒石酸ナトリウムと0.005モル/リットルの硫酸ニッケルと0.012モル/リットルの次亜リン酸ナトリウムからなる初期薄膜形成液に攪拌しながら添加して水性懸濁体となした。初期薄膜形成液は75℃に加温されており、液量は1.0リットルであった。スラリー投入後、直ぐに水素の発生が認められ、初期薄膜形成の開始を確認した。
(4)無電解めっき工程
初期薄膜形成工程で得られた水性懸濁体に0.86モル/リットルの硫酸ニッケルと0.17モル/リットルの酒石酸ナトリウムからなるニッケルイオン含有液及び2.57モル/リットルの次亜リン酸ナトリウムと2.6モル/リットルの水酸化ナトリウムからなる還元剤含有液の2液を、それぞれ8ミリリットル/分の添加速度で添加した。添加量はそれぞれ析出した膜厚が0.2ミクロンになるように添加液量を調節した。2液の添加後すぐに水素の発生が認められ、めっき反応の開始が確認された。2液の添加が完了した後、水素の発泡が停止するまで75℃の温度を保持しながら攪拌を続けた。次いで水性懸濁体をろ過し、ろ過物を3回リパルプ洗浄した後、110℃の真空乾燥機で乾燥させた。これにより、ニッケル−リン合金めっき皮膜を有するめっき粉体を得た。
得られためっき粉体について、以下の方法で、めっき皮膜の厚み、微小突起の大きさ、めっき皮膜の密着性を測定・評価した。その結果を表1に示す。また、実施例19で得られためっき粉体を走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図1に示す。
〔めっき皮膜の厚み〕
めっき粉体を硝酸に浸漬してめっき皮膜を溶解し、皮膜成分をICPまたは化学分析により定量し、下式により厚みを算出した。
A=[(r+t)3−r3]d1/rd2
A=W/100−W
式中、rは芯材粉体の半径(μm)、tはめっき皮膜の厚み(μm)、d1はめっき皮膜の比重、d2は芯材粉体の比重、Wは金属含有量(重量%)を示す。
〔微小突起の大きさ〕
めっき粉体を電子顕微鏡写真で観察し、粒子1個に見られる突起物の高さを測定し、その平均値をとった。
〔めっき皮膜の密着性〕
めっき粉体2.2g及び直径3mmのジルコニアビーズ90gを、100ミリリットルのマヨネーズビンに入れた。更にマヨネーズビンに、ホールピペットを用いてトルエン10ミリリットルを加えた。攪拌機(スリーワンモーター)を用いてマヨネーズビン内を10分間400rpmで攪拌した。終了後、めっき粉体とジルコニアビーズとを分別した。走査型電子顕微鏡でめっき粉体を観察し、めっき皮膜のはがれ具合を以下の基準で評価した。
○:めっき皮膜の剥がれが観察されなかった。
×:めっき皮膜の剥がれが観察された。
表1及び2に示すように、各実施例で得られためっき粉体は、表面に多数の微小突起を有するものであり、まためっき皮膜が優れた密着性を有するものであることが判る。また、親水化処理後の芯材粉体と半導体粒子とのふるい分けはほぼ確実に行われた。これに対し、比較例1で得られためっき粉体では、めっき皮膜は形成されるものの、微小突起は形成されなかったことが判る。また、比較例1で得られためっき粉体では、芯材粉体と半導体粒子とをふるい分けすることができず、半導体粒子にも無電解めっきが生じてしまった。なお、表には示していないが、元素分析の結果、各実施例で得られためっき粉体にはチタンが含まれていることが確認された。
実施例1で得られためっき粉体の走査型電子顕微鏡像である。

Claims (6)

  1. 芯材粉体と半導体粒子とを液体に懸濁させた状態下に光を照射して、該粉体の表面を親水化させると共に該粉体の表面に該半導体粒子を付着させ、次いで親水化され且つ該半導体粒子が付着した状態の該粉体の表面に、無電解めっきにより金属皮膜を形成する導電性無電解めっき粉体の製造方法であって、
    前記芯材粉体及び前記半導体粒子として、その粒径比(前者/後者)が10〜105のものを用いたことを特徴とする導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  2. 前記芯材粉体の粒径が0.5〜100μmであり、前記半導体粒子の粒径が1nm〜10μmである請求項1記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  3. 前記液体中での前記芯材粉体の濃度を0.1g/リットル〜100g/リットルとし、前記半導体粒子の濃度を0.1mg/リットル〜10g/リットルとした状態下に光を照射する請求項1又は2記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  4. 無電解めっきにより、前記金属皮膜及び該金属皮膜と実質的に連続皮膜となっている高さ0.05〜4μmの微小突起を多数形成する請求項1ないし3の何れかに記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  5. 前記芯材粉体として球状のものを用いる請求項1ないし4の何れかに記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
  6. 0.01ppm〜10000ppmの界面活性剤が添加された状態下に光を照射する請求項1ないし5の何れかに記載の導電性無電解めっき粉体の製造方法。
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