JP2011066015A - 導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】異方性導電材料での分散性が良好で、かつ配線への食い込み効果が高い導電性粒子を提供する。
【解決手段】導電性粒子は、実質的に表面凹凸が無いカーボン粒子がメッキ層で被覆されたものからなる。ここで、粒子の表面凹凸比をT/D(式中、Dは粒子の平面への投影図における粒子の外形線に対する内接円の直径、Tは前記外形線と内接円との距離の最大値)とした場合に、導電性粒子の表面凹凸比が0.01〜0.6である。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボン粒子をコア粒子とする導電性粒子及びそれを絶縁性接着剤中に分散させた異方性導電材料に関する。
配線の材料として、絶縁性接着剤中に導電性粒子を分散させた異方性導電材料が使用されており、この導電性粒子としては、粒子径の整った樹脂粒子をコア粒子とし、その表面にニッケル、金等の金属メッキを施したものや、ニッケル等の金属のみからなる粒子などが使用されている。このうち、前者は主にファインピッチ接続用として、LCDパネル等のガラス基板に用いられており、後者はPWB(Printed Wiring Board)と、COF(Chip On Film)、TCP(Tape Carrier Package)等のFPC(Flexible Printed Circuits)との接続、あるいは、ITO、IZO等の表面酸化性の高い配線材料を用いたガラス基板とFPCとの接続に用いられている。
しかしながら、金属のみからなる粒子を異方性導電材料の導電性粒子とすると、金属粒子は絶縁性接着剤を構成する樹脂組成物に比して比重が大きいために異方性導電材料中で沈降しやすく、沈降により生じた粒子の凝集により、異方性導電材料で接続した配線間にショート等の不具合を生じさせていた。
一方、樹脂粒子をコア粒子とする導電性粒子は、金属のみからなる導電性粒子よりも比重が軽いために異方性導電材料における分散性は向上するが、異方性導電材料を用いた配線間の接続時に導電性粒子の圧痕が十分に発現しないため、接続状態を確認することができず、これにより接続信頼性を向上させることができないという問題がある。
この他、異方性導電材料の導電性粒子として、カーボン粒子をコア粒子とし、その表面に金属メッキを施したものも知られており、特に、導電性粒子の表面に複数の突起を設け、導電性粒子と配線との圧着時にはその突起部分に荷重を集中させ、突起部分で導電性粒子が配線に食い込むようにして接続抵抗を低下させることが提案されている(特許文献1)。
特許2823799号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようにカーボン粒子にタールを付着させて焼成により黒鉛化した突起を形成する場合、カーボン粒子が凝集しやすいために、それを導電性粒子として配合した異方性導電材料は、配線間のショートを引き起こしやすくなるという問題があった。
これに対し、本発明は、異方性導電材料での分散性が良好で、かつ配線への食い込み効果が高い導電性粒子を提供すること、そしてそのような導電性粒子を用いた異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明者は、異方性導電材料の導電性粒子のコア粒子として、実質的に表面凹凸の無いカーボン粒子を使用し、その外殻として、表面凹凸を有する金属メッキ層を使用すると、異方性導電材料における導電性粒子の分散性が十分に高まり、かつ導電性粒子の配線への食い込み効果が高まって、高い接続信頼性を確保することを見出した。
即ち、本発明は、実質的に表面凹凸が無いカーボン粒子がメッキ層で被覆されている導電性粒子であって、粒子の表面凹凸比をT/D(式中、Dは粒子の平面への投影図における粒子の外形線に対する内接円の直径、Tは前記外形線と内接円との距離の最大値)とした場合に、導電性粒子の表面凹凸比が0.01〜0.6である導電性粒子を提供する。
また、本発明は上述の導電性粒子が絶縁性接着剤に分散している異方性導電材料を提供し、さらに、この異方性導電材料を対向する端子間に配置し、端子間を加圧して接続する異方性導電接続方法と、この異方性導電材料により接続された異方性導電接続体を提供する。
本発明の導電性粒子は、カーボン粒子をコア粒子としているので、金属粒子よりも比重が小さいため、異方性導電材料中における導電性粒子の分散性が良好である。
また、本発明の導電性粒子は表面凹凸を有するので、導電粒子の配線への食い込み効果に優れるため、高い接続信頼性を確保することができる。
さらに、この表面凹凸は、カーボン粒子の外殻となっているメッキ層により形成されており、カーボン粒子自体には実質的に表面凹凸が無いため、カーボン粒子自体が表面凹凸を有する場合のようなカーボン粒子の凝集が生じない。そのため、本発明の導電性粒子は、カーボン粒子をコア粒子とし、かつ表面凹凸を有するにもかかわらず、異方性導電材料中で良好な分散性を有する。
したがって、本発明の導電性粒子を用いた異方性導電材料や、これを用いる異方性導電接続方法は、不用なショートを引き起こさず、高い接続信頼性を発揮する。
図1は、表面凹凸比の計測方法の説明図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の導電性粒子は、カーボン粒子をコア粒子とし、その表面が外殻となるメッキ層で被覆され、導電性粒子表面に凹凸が形成されているものである。
ここで、カーボン粒子は、実質的に表面凹凸が無いもの、即ち、表面凹凸比(T/D)が0のものとする。
この表面凹凸比(T/D)において、Dは、図1に示すように、導電性粒子を平面に投影させた投影図において、外形線1に内接する円2の直径Dであり、Tは、この外接円1と内接円2との距離の最大値、即ち、表面凹凸として最も突出している部位と内接円2との距離である。ここで、内接円2は、外接円1に少なくとも3点で接しているものとする。導電性粒子の投影図としては、導電性粒子の走査型電子顕微鏡画像(倍率4000倍程度)を使用することができる。また、実質的に表面凹凸が無いとは、表面凹凸比(T/D)が0.001未満であることをいう。
カーボン粒子としては、実質的に表面凹凸の無いものであれば、その外形は特に制限はなく、真球状、円盤状、柱状等とすることができるが、真球状が好ましい。
このようなカーボン粒子は、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、フェノール樹脂等の樹脂粒子の焼成により得ることができる。
本発明では、以上のような実質的に表面凹凸の無いカーボン粒子を使用することにより、カーボン粒子同士の凝集を低減させる。したがって、表面凹凸を有するカーボン粒子を異方性導電材料の導電性粒子とする場合に生じる、導電性粒子の凝集を低減させ、異方性導電材料で接続した配線間の不用なショートをなくすことができる。
一方、カーボン粒子の外殻とするメッキ層には、表面凹凸比(T/D)が0.01〜0.6、好ましくは0.05〜0.25となるように表面凹凸を形成する。この場合、表面凹凸を形成する突起が導電性粒子の表面積の30%以上を覆うことが好ましい。
このような表面凹凸により、配線に対する導電性粒子の食い込み効果を向上させ、接続信頼性を向上させることができる。これに対し、表面凹凸比(T/D)が小さすぎると食い込み効果を十分に得られず、反対に大きすぎると導電性粒子表面の凹凸の起伏が激しくなり、電極などの接続に用いると、該電極との接触面積が小さくなり、接続抵抗値にばらつきが生じるので好ましくない。
メッキ層における表面凹凸の形成方法としては、例えば、特開2007-324138号公報の実施例の記載に従い、表面突起の芯物質となる微粒子をコア粒子に付着させ、その微粒子ごとコア粒子を被覆するように無電解メッキ層を形成すればよい。
メッキ層を形成する金属としては、ニッケル層、銅層、パラジウム層等を挙げることができる。メッキ層の最表面には金層を形成してもよい。
以上のようなカーボン粒子とメッキ層からなる導電性粒子全体としての粒径は、この導電性粒子で接続する配線部材にもよるが、通常、1〜30μmとすることが好ましく、1〜10μmとすることがより好ましい。導電性粒子の粒径が過度に小さいと接続端子の表面凹凸にめり込んでしまい、端子間の接続を担うことができなくなる。反対に、導電性粒子の粒径が過度に大きいと、配線部材が変形しやすくなり、正常な接続状態を保ちにくくなる。
本発明の異方性導電材料は、上述の導電性粒子が絶縁性接着剤に分散しているものである。
絶縁性接着剤は、公知の異方性導電材料と同様に種々の態様をとることができ、例えば、膜形成樹脂、液状エポキシ化合物(硬化成分)あるいはアクリルモノマー(硬化成分)、硬化剤、シランカップリング剤等から構成することができる。
膜形成樹脂としては、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の観点から、フェノキシ樹脂を好ましく使用することができる。
液状エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、それらの変性エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物などを挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。この場合、硬化剤としては、ポリアミン、イミダゾール等のアニオン系硬化剤やスルホニウム塩などのカチオン系硬化剤、フェノール系硬化剤等の潜在性硬化剤を挙げることができる。
アクリルモノマーとしては、エチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。この場合、硬化剤(ラジカル重合開始剤)としては、有機過酸化物、アゾビスブチロニトリル等を挙げることができる。
シランカップリング剤としては、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、主としてアルコキシシラン誘導体である。
バインダー樹脂組成物には、必要に応じて充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、有機溶剤、イオンキャッチャー剤などを配合することができる。
本発明の異方性導電材料中の導電性粒子の含有量は、少なすぎると導通信頼性が低下し、多すぎると異方導電性が低下するので、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.2〜10質量%である。
また、異方性導電材料の形態は、ペースト状、フィルム状などとすることができる。特に、フィルム状の異方性導電材料としては、離型フィルム上に異方性導電材料の塗膜を形成した異方性導電フィルムを挙げることができる。
本発明の異方性導電材料は、従来の異方性導電材料と同様に、フレキシブル基板、リジッド基板、電子部品等の接続すべき端子間に塗膜としてあるいはフィルムとして配置し、端子間を加圧しつつ、加熱、UV照射等を行い、端子間を電気的、機械的に接続する異方導電接続に使用することができ、これにより高い接続信頼性を有する異方導電性接続体の製造が可能となる。本発明は、かかる接続体も包含する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
(1)カーボン粒子(コア粒子)の製造
ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物の平均粒径7μmからなる真球樹脂粒子(「エポスターGP70」:日本触媒社製)を、不活性ガス雰囲気下1000℃で10時間焼成することで、平均粒径5μmの球状カーボン粒子を作製した。
(2)導電性粒子の製造
(1)で得たカーボン粒子をコア粒子とし、特開2007-324138号公報の実施例1の記載に従い、コア粒子の表面に、次のようにして表面凹凸を有するメッキ層を形成し、導電性粒子を製造した。
(2-1)無電解メッキ前処理工程
カーボン粒子10gに、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリ脱脂、酸中和、および二塩化スズ溶液によるセンシタイジングを行った。その後、二塩化パラジウム溶液によるアクチベイチングを行う無電解メッキ前処理を施し、濾過洗浄後、粒子表面にパラジウムを付着させた基材微粒子を得た。
(2-2)芯物質複合化工程
(2-1)で得られた基材微粒子を脱イオン水300ml中で3分間撹拌し、分散させた。しかる後、その水溶液に、芯物質として平均粒径0.05μmの金属ニッケル粒子1gを3分間かけて添加し、ニッケル粒子付着カーボン粒子を得た。
(2-3)無電解ニッケルメッキ
(2-3-1)無電解メッキ前期工程
(2-2)で得られたニッケル粒子付着カーボン粒子を更に水1200mlで希釈し、メッキ安定剤4mlを添加した。しかる後、この水溶液に、硫酸ニッケル450g/l、次亜リン酸ナトリウム150g/l、クエン酸ナトリウム116g/l、およびメッキ安定剤6mlの混合溶液120mlを、81ml/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで撹拌し、水素の発泡が停止するのを確認した。
(2-3-2)無電解メッキ後期工程
次いで、更に硫酸ニッケル450g/l、次亜リン酸ナトリウム150g/l、クエン酸ナトリウム116g/l、およびメッキ安定剤35mlの混合溶液650mlを、27ml/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで撹拌し、水素の発泡が停止するのを確認した。
次いで、メッキ液を濾過し、濾過物を水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥して、ニッケルメッキされたカーボン粒子を得た。
その後、更に、置換メッキ法により表面に金メッキを施し、表面凹凸を有する導電性微粒子を得た。
(3)異方性導電フィルムの製造
熱硬化性バインダーとして、マイクロカプセル型アミン系硬化剤(旭化成ケミカルズ社製、商品名 ノバキュアHX3941HP)50重量部、液状エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名 EP828)14重量部、フェノキシ樹脂(東都化成社製、商品名YP50)35重量部、シランカップリング剤(信越化学社製、商品名 KBE403)1重量部と、(2)で得た導電性粒子とを、導電性粒子の体積比率が10%となるように混合分散させ、それをシリコーンで剥離処理されたPETフィルム上に、厚み35μmとなるように塗布し、乾燥させて異方性導電フィルムを製造した。
(4)異方性導電接続体の製造
評価用基材としてソニーケミカル&インフォメーションデバイス社製COF(50μmピッチ、Cu8μm厚-Snメッキ、38μm厚-Sperflex基材)とソニーケミカル&インフォメーションデバイス社製PWB(50μmピッチ、Cu35μm厚-Auメッキ、FR-4基材)とを用い、(3)で作製した異方性導電フィルムを用いてこれらを接続した。この場合、まず、異方性導電フィルムを1.5mm幅にスリットしておき、これをPWBに貼り付け、その上にCOFを位置合わせして配置し、緩衝材250μm厚シリコーンラバー、1.5mm幅加熱ツールを用いて、圧着条件190℃、3MPa、10秒間で加熱加圧して異方性導電接続体を製造した。
実施例2
芯物質複合化工程において、平均粒径0.05μmの金属ニッケル粒子の代わりに、平均粒径0.5μmの金属ニッケル粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
実施例3
芯物質複合化工程において、平均粒径0.05μmの金属ニッケル粒子の代わりに、平均粒径1μmの金属ニッケル粒子を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
実施例4
無電解ニッケルメッキの代わりに、無電解銅メッキを行うこと以外は実施例2と同様にして、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
実施例5
無電解ニッケルメッキの代わりに、無電解パラジウムメッキを行うこと以外は実施例2と同様にして、表面凹凸を有する導電微粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
比較例1
ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物の平均粒径7μmからなる真球樹脂粒子(「エポスターGP70」:日本触媒社製)を不活性ガス雰囲気下1000℃で10時間焼成することで、平均粒径5μmの球状カーボン粒子を作成し、この球状カーボン粒子の表面に特許2823799号公報に従いタールを付着させ、焼成により黒鉛化させた突起を有するカーボン粒子を作成した。
この突起を有するカーボン粒子に、無電解メッキ前処理工程、芯物質複合化工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
比較例2
カーボン粒子に無電解メッキ前処理工程の後、芯物質複合化工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、真球状の導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
比較例3
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の単分散の体積平均粒径5μmからなる真球粒子(「エポスターGP50」;日本触媒社製)を主粒子とし、この1質量部に、微粒子であるポリメチルメタクリレート架橋物の単分散の体積平均粒径0.5μmの真球粒子0.1質量部と、アクリル系分散媒30質量部とを添加し、超音波により混合して、主粒子に微粒子を付着させた後、100℃に加熱して融着させ、一般的な湿式外添方式により表面に突起を持った樹脂粒子を得た。
その後、芯物質複合化工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、樹脂粒子に金属メッキを行い、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
比較例4
コア粒子としてベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の単分散の平均粒径5μmからなる真球粒子(「エポスターGP50」;日本触媒社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
比較例5
コア粒子として、カーボン粒子の代わりに、平均粒径5μmの金属ニッケル粒子を用いたこと以外は実施例2と同様にして、表面凹凸を有する導電性粒子を得た。
また、この導電性粒子を用いて実施例1と同様に、異方性導電フィルムを製造し、さらに異方性導電フィルムを用いて接続体を製造した。
評価
(a)表面凹凸比、(b)コア粒子の凝集、(c)接続体の接続抵抗、(d)接続体の絶縁性、(e)接続体の粒子圧痕について次のように試験し評価した。これらの結果を表1に示す。
(a)表面凹凸比
コア粒子及びそれを用いて製造した導電性粒子を、それぞれ走査型電子顕微鏡(倍率4000倍)を用いて画像に撮り、画像上で表面凹凸比を前述の方法により求めた。
(b)コア粒子の凝集
実施例1、比較例1及び比較例3のコア粒子について、粒度分布計(「シースフロー電気抵抗式粒度分布計SD2000」、シスメックス社製)を用い、オリフィス径:50μm、分散液:メタノールで凝集粒子の比率を測定した。この場合、測定粒子数は約10000pcs(particle counts)であり、粒度分布が7μmより大きいものを凝集粒子とし、凝集粒子の割合によって次の基準で評価した。
○:凝集粒子10%未満
×:凝集粒子10%以上
(c)接続体の接続抵抗
各接続体の接続抵抗を4端子法を用いて、電流1mAを流したときの接続抵抗を、接続体の製造直後と、85℃、85%RHで500hrおいた後に測定した。
(d)接続体の絶縁性、
各接続体について、隣接端子間の絶縁抵抗を20V条件下で測定し、次の基準で評価した。
○:108Ω以上
△:107Ω以上108Ω未満
×:107Ω未満
実用上は、○評価であることが望まれる。
(e)粒子圧痕
各接続体について、端子上に捕捉された粒子をCOF側から顕微鏡(オリンパス社製、工業用検査顕微鏡MX51)を用いて観察し、圧痕の有無により次の基準で評価した。
○:10点の観察点中、圧痕が認められる観察点が5点以上である
×:10点の観察点中、圧痕が認められる観察点が5点未満である
Figure 2011066015
表1の結果から、カーボン粒子をコア粒子とする場合に、比較例1のように、カーボン粒子に突起を設けるとコア粒子が凝集しやすくなるため、それを異方性導電材料の導電性粒子として使用すると、異方性導電材料の絶縁性が劣ること、比較例2のようにカーボン粒子に突起を設けない場合にはカーボン粒子が凝集しにくいが、突起のないカーボン粒子の表面メッキ層に表面凹凸をつけない場合には、接続抵抗が高くなること、これに対し、実施例1〜5のようにカーボン粒子に突起を設けず、表面のメッキ層に凹凸を設けると、カーボン粒子が凝集せずに異方性導電材料の絶縁性が良好であり、接続抵抗は低く、粒子圧痕が観察されて導通信頼性が高くなることがわかる。
一方、比較例3及び4のように樹脂粒子をコア粒子とする場合には、コア粒子の凝集は起こらないものの、コア粒子が樹脂粒子であることにより帯電しやすく、帯電により凝集物が多くなるため分散性が悪くなり、絶縁性が低下すること、さらに、比較例3のように、樹脂粒子に突起を設けると粒子圧痕がでず、接続信頼性に劣ることがわかる。
また、比較例5のように金属粒子をコア粒子とすると、それを異方性導電材料に配合した場合に、粒子の比重が大きい為に、粒子の沈降による粒子分散性が低下し、異方性導電材料の絶縁性が低下することがわかる。
1 外接円
2 内接円
D 内接円の直径
T 外接円と内接円との距離の最大値

Claims (7)

  1. 実質的に表面凹凸が無いカーボン粒子がメッキ層で被覆されている導電性粒子であって、粒子の表面凹凸比をT/D(式中、Dは粒子の平面への投影図における粒子の外形線に対する内接円の直径、Tは前記外形線と内接円との距離の最大値)とした場合に、導電性粒子の表面凹凸比が0.01〜0.6である導電性粒子。
  2. カーボン粒子が真球状である請求項1記載の導電性粒子。
  3. メッキ層として、ニッケル層、銅層又はパラジウム層を有する請求項1又は2記載の導電性粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性粒子が絶縁性接着剤に分散している異方性導電材料。
  5. フィルム状に成形されている請求項4記載の異方性導電材料。
  6. 請求項4記載の異方性導電材料を対向する端子間に配置し、端子間を加圧して接続する異方性導電接続方法。
  7. 請求項4記載の異方性導電材料を用いて接続された異方性導電接続体。
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