JP2013149468A - 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013149468A
JP2013149468A JP2012008823A JP2012008823A JP2013149468A JP 2013149468 A JP2013149468 A JP 2013149468A JP 2012008823 A JP2012008823 A JP 2012008823A JP 2012008823 A JP2012008823 A JP 2012008823A JP 2013149468 A JP2013149468 A JP 2013149468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anisotropic conductive
electrode
conductive material
connection
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012008823A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Nakayama
篤 中山
Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
Toshio Enami
俊夫 江南
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2012008823A priority Critical patent/JP2013149468A/ja
Publication of JP2013149468A publication Critical patent/JP2013149468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

【課題】銅電極を表面に有する接続対象部材を接続したときに、電極間の接続抵抗を低くすることができる異方性導電材料及び接続構造体を提供する。
【解決手段】本発明に係る異方性導電材料は、銅電極を表面に有する接続対象部材の接続に用いられる。本発明に係る異方性導電材料は、導電性粒子51とバインダー樹脂とを含む。導電性粒子51は表面に、複数の突起51aを有する。突起51aの高さは50nm以上である。突起51aの25℃でのヤング率は100GPa以上である。本発明に係る接続構造体21は、第1の電極22bを表面22aに有する第1の接続対象部材22と、第2の電極23bを表面23aに有する第2の接続対象部材23と、接続部1Aとを備える。第1の電極22b及び第2の電極23bの内の少なくとも一方が銅電極である。接続部1Aは、上記異方性導電材料により形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅電極を表面に有する接続対象部材の接続に用いられる異方性導電材料に関する。また、本発明は、該異方性導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法に関する。
ペースト状又はフィルム状の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂中に複数の導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等に使用されている。
上記異方性導電材料の一例として、下記の特許文献1には、接着剤組成物と、直径が0.5〜7μmである導電性粒子を含む異方性導電材料が開示されている。上記導電性粒子の最外層は、ビッカス硬度が300Hv以上である金属により形成されている。上記導電性粒子では、上記最外層の一部が外側に突出して、突起部が形成されている。
下記の特許文献2には、接着剤組成物と、表面側に複数の突起部を備えた導電性粒子とを含む異方性導電材料が開示されている。上記導電性粒子の最外層は、ニッケル又はニッケル合金である。
WO2009/063827A1 WO2008/053873A1
特許文献1,2に記載の異方性導電材料を用いて接続構造体を得た場合には、接続抵抗が充分に低くならないことがある。
ところで、銅電極を表面に有する接続対象部材を、電極を表面に有する他の接続対象部材と電気的に接続して、接続構造体を得ることがある。銅電極の表面には酸化膜が形成されていることが多い。このような銅電極の接続に、従来の異方性導電材料を用いた場合には、導電性粒子により酸化膜を充分に除去できず、電極間の接続抵抗が高くなりやすい。
本発明の目的は、銅電極を表面に有する接続対象部材を接続した場合に、電極間の接続抵抗を低くすることができる異方性導電材料、並びに該異方性導電材料を用いた接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、銅電極を表面に有する接続対象部材の接続に用いられる異方性導電材料であって、導電性粒子と、バインダー樹脂とを含み、上記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、上記突起の高さが50nm以上であり、上記突起の25℃でのヤング率が100GPa以上である、異方性導電材料が提供される。
本発明に係る異方性導電材料のある特定の局面では、上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有する。
本発明に係る異方性導電材料の他の特定の局面では、上記導電性粒子の粒子径は、0.5μm以上、100μm以下である。
本発明に係る異方性導電材料の別の特定の局面では、上記突起の表面の金属は、パラジウム又はニッケルを含む。
本発明に係る異方性導電材料の他の特定の局面では、上記銅電極を表面に有する接続対象部材は、半導体ウェーハ又は半導体チップである。
本発明に係る異方性導電材料のさらに他の特定の局面では、該異方性導電材料は、上記銅電極を表面に有する接続対象部材において、該銅電極側に絶縁材料を介して積層されて用いられる。
本発明に係る異方性導電材料の別の特定の局面では、該異方性導電材料は、フィルム状の異方性導電フィルムである。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材の上記第1の電極側及び上記第2の接続対象部材の上記第2の電極側に配置されており、かつ上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に配置されている接続部とを備え、上記第1の電極及び上記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極であり、上記接続部が、上述した異方性導電材料により形成されており、上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上述した異方性導電材料とを用いて、上記第1の接続対象部材の上記第1の電極側及び上記第2の接続対象部材の上記第2の電極側に上記異方性導電材料を配置して、かつ上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に上記異方性導電材料を配置して、上記異方性導電材料により異方性導電材料層を形成する工程と、上記異方性導電材料層により接続部を形成する工程とを備え、上記第1の電極及び上記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極であり、上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る異方性導電材料は、導電性粒子とバインダー樹脂とを含み、上記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、上記突起の高さが50nm以上であり、上記突起の25℃でのヤング率が100GPa以上であるので、銅電極を表面に有する接続対象部材を接続した場合に、電極間の接続抵抗を低くすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る接続構造体を模式的に示す断面図である。 図2(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る接続構造体の製造方法の各工程を説明するための模式的な断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態に係る接続構造体を模式的に示す断面図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る接続構造体の製造方法の各工程を説明するための模式的な断面図である。 図5は、本発明に係る異方性導電材料に用いられる導電性粒子を示す断面図である。 図6は、本発明に係る異方性導電材料に用いられる導電性粒子の他の例を示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(異方性導電材料)
本発明に係る異方性導電材料は、銅電極を表面に有する接続対象部材の接続に用いられる。本発明に係る異方性導電材料は、導電性粒子とバインダー樹脂とを含む。上記導電性粒子は表面に、複数の突起を有する。上記突起の高さは50nm以上である。上記突起の25℃でのヤング率は100GPa以上である。
本発明に係る異方性導電材料は、上述した構成を備えているので、銅電極を表面に有する接続対象部材を接続した場合に、電極間の接続抵抗を低くすることができる。このため、本発明に係る異方性導電材料により銅電極と他の電極とが電気的に接続された接続構造体において、導通信頼性を高めることができる。
本発明に係る異方性導電材料は、上記銅電極を表面に有する接続対象部材と、電極を表面に有する接続対象部材との接続に用いられることが好ましい。本発明に係る異方性導電材料は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材との接続に用いられることが好ましい。上記第1の電極及び上記第2の電極の内の少なくとも一方が、銅電極である。上記第1の電極及び上記第2の電極の双方が銅電極であってもよい。上記第1の電極と上記第2の電極とを、上記導電性粒子により電気的に接続することが好ましい。
上記第1の接続対象部材は、突出した第1の電極を表面に有することが好ましい。上記第1の接続対象部材は、複数の第1の電極を有することが好ましい。上記第2の接続対象部材は、突出した第2の電極を表面に有することが好ましい。上記第2の接続対象部材は、複数の第2の電極を有することが好ましい。
上記接続対象部材(第1,第2の接続対象部材)としては、具体的には、半導体ウェーハ、半導体チップ(分割後半導体ウェーハ)、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラス基板及びガラスエポキシ基板等の回路基板である電子部品等が挙げられる。
上記銅電極を表面に有する接続対象部材は、半導体ウェーハ又は半導体チップであることが好ましい。
上記銅電極は、銅により形成される。上記銅電極を用いることで、電極間の接続抵抗が低くなり、接続構造体の導通性が高くなる。銅電極と銅電極以外の電極とを電気的に接続する場合には、銅電極以外の電極は、例えば、ITO、IZO又は金属等により形成される。銅電極は腐食及び酸化しやすい。これに対して、銅電極を表面に有する接続対象部材の銅電極側に、本発明に係る異方性導電材料を配置して、銅電極と他の電極とを上記導電性粒子により電気的に接続することによって、電極間の接続抵抗が効果的に低くなる。
以下、上記異方性導電材料に含まれている各成分の詳細を説明する。
[導電性粒子]
上記異方性導電材料に含まれている導電性粒子は、銅電極と他の電極とを電気的に接続する。上記導電性粒子は、第1,第2の接続対象部材の電極間を電気的に接続する。上記導電性粒子は表面に、複数の突起を有する。上記突起の高さは50nm以上である。上記突起の25℃でのヤング率は100GPa以上である。
銅電極の表面には酸化膜が形成されていることが多い。上記突起の高さは50nm以上であり、かつ上記突起の25℃でのヤング率が100GPa以上であると、銅電極の表面の酸化膜が効果的に除去され、電極間の接続抵抗が低くなる。
銅電極の表面の酸化膜を効果的に除去し、電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記突起の高さは好ましくは100nm以上である。電極と導電性粒子の導電性の表面とを効果的に接触させる観点からは、上記突起の高さは好ましくは800nm以下、より好ましくは600nm以下である。
銅電極の表面の酸化膜を効果的に除去し、電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記突起の25℃でのヤング率は好ましくは100GPa以上である。上記ヤング率は高いほどよく、ヤング率の上限は特に限定されない。
上記ヤング率は、上記突起の構成原料そのもののヤング率を意味している。具体的には、JIS Z2280に基づき測定可能である。
銅電極の表面の酸化膜を効果的に除去し、電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記突起の表面の金属は、パラジウム又はニッケルを含むことが好ましい。
上記導電性粒子は、融点が400℃以上である金属を表面に有することが好ましい。上記導電性粒子は、導電性を有する表面に、融点が400℃以上である金属を有することが好ましい。上記導電性粒子は、少なくとも外表面が、融点が400℃以上である金属により形成されていることが好ましい。融点が400℃以上である金属層は高融点金属層である。上記金属の融点は、450℃を超えていてもよく、500℃以上であってもよい。なお、一般に、はんだの融点は400℃未満である。
電極と導電性粒子との接触面積を大きくし、電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有することが好ましい。
上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有し、該導電層の外側の表面が上記高融点金属層であり、上記樹脂粒子と上記高融点金属層との間に、上記高融点金属層とは別に第2の導電層を有していてもよい。この場合に、上記高融点金属層は上記導電層全体の一部であり、上記第2の導電層は上記導電層全体の一部である。
図5は、本発明に係る異方性導電材料に用いられる導電性粒子を示す断面図である。
図5に示すように、導電性粒子51は、基材粒子52と、導電層53と、複数の芯物質54と、複数の絶縁物質55とを有する。
導電層53は、基材粒子52の表面上に配置されている。導電性粒子51は、基材粒子52の表面が導電層53により被覆された被覆粒子である。
導電性粒子51は表面に、複数の突起51aを有する。導電層53は外表面に、複数の突起53aを有する。複数の芯物質54が、基材粒子52の表面上に配置されている。複数の芯物質54は導電層53内に埋め込まれている。芯物質54は、突起51a,53aの内側に配置されている。導電層53は、複数の芯物質54を被覆している。複数の芯物質54により導電層53の外表面が隆起されており、突起51a,53aが形成されている。
導電性粒子51は、導電層53の外表面上に配置された絶縁物質55を有する。導電層53の外表面の少なくとも一部の領域が、絶縁物質55により被覆されている。絶縁物質55は絶縁性を有する材料により形成されており、絶縁性粒子である。このように、上記導電性粒子は、導電層の外表面上に配置された絶縁物質を有していてもよい。但し、上記導電性粒子は、絶縁物質を必ずしも有していなくてもよい。
図6は、本発明に係る異方性導電材料に用いられる導電性粒子の他の例を示す導電性粒子を示す断面図である。
図6に示す導電性粒子61は、基材粒子52と、第2の導電層62(他の導電層)と、導電層63(第1の導電層)と、複数の芯物質54と、複数の絶縁物質55とを有する。
導電性粒子51と導電性粒子61とでは、導電層のみが異なっている。すなわち、導電性粒子51では、1層構造の導電層が形成されているのに対し、導電性粒子61では、2層構造の第2の導電層62及び導電層63が形成されている。
導電層63は、基材粒子52の表面上に配置されている。基材粒子52と導電層63との間に、第2の導電層62(他の導電層)が配置されている。従って、基材粒子52の表面上に第2の導電層62が配置されており、第2の導電層62の表面上に導電層63が配置されている。導電層63は外表面に、複数の突起63aを有する。導電性粒子61は表面に、複数の突起61aを有する。
上記基材粒子としては、樹脂粒子、無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。
上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。上記導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、上記導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより上記導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子であると、上記圧着の際に上記導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性が高くなる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン−スチレン共重合体やジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のジビニルベンゼン系共重合体等が挙げられる。基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記無機粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。
上記導電層が多層構造を有する場の最外層の厚み及び上記高融点金属層の厚みは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下、特に好ましくは3μm以下である。上記最外層及び上記高融点金属層の厚みが上記下限以上であると、導電性が十分に高くなる。上記最外層及び上記高融点金属層の厚みが上記上限以下であると、樹脂粒子と高融点金属層との熱膨張率の差が小さくなり、上記最外層及び高融点金属層の剥離が生じ難くなる。
上記導電層の全体厚みは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以上、更に好ましくは1μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下、特に好ましくは3μm以下である。
上記導電性粒子の粒子径は、好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm未満、更に好ましくは15μm以下、特に好ましくは10μm以下である。導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上である。
異方性導電材料における導電性粒子に適した大きさであり、かつ電極間の間隔をより一層小さくすることができるので、上記導電性粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは15μm以下、特に好ましくは10μm以下、最も好ましくは5μm未満である。
上記導電性粒子における粒子径は、導電性粒子が真球状である場合には直径を意味し、導電性粒子が真球状以外の形状である場合には最大径を示す。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、メディアン径を示す。該メディアン径は、レーザー回折式粒度分測定装置を用いて求められる。レーザー回折式粒度分測定装置としては、島津製作所社製「SALD−2100」等が挙げられる。異方性導電材料中の導電性粒子に関しては、硬化前であれば、粒子を溶剤に分散し、レーザー回折式粒度分測定装置を用いて粒度分布を求める方法や、各100個の粒子の粒径を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、粒度分布を求める方法により「平均粒子径」を算出可能である。
上記芯物質が上記導電層中に埋め込まれていることによって、上記導電層が外表面に複数の突起を有するようにすることが容易である。但し、導電性粒子及び導電層の表面に突起を形成するために、芯物質を必ずしも用いなくてもよい。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電層を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより導電層を形成する方法等が挙げられる。
上記基材粒子の表面上に芯物質を配置する方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質となる導電性物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質となる導電性物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。
上記芯物質を構成する導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。なかでも、導電性を高めることができ、更に接続抵抗を効果的に低くすることができるので、金属が好ましい。上記芯物質は金属粒子であることが好ましい。
上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金及び錫−鉛−銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。上記芯物質を構成する金属は、上記導電層を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。上記芯物質を構成する金属は、上記導電層を構成する金属を含むことが好ましい。上記芯物質を構成する金属は、ニッケルを含むことが好ましい。上記芯物質を構成する金属は、ニッケルを含むことが好ましい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の平均径が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の接続抵抗を効果的に低くすることができる。
上記芯物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。芯物質の平均径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記導電性粒子は、上記導電層の表面上に配置された絶縁物質を備えることが好ましい。この場合には、導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁物質が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁物質を容易に排除できる。導電性粒子が導電層の外表面に複数の突起を有するので、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁物質を容易に排除できる。
電極間の圧着時に上記絶縁物質をより一層容易に排除できることから、上記絶縁物質は、絶縁性粒子であることが好ましい。
上記絶縁物質の材料である絶縁性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。なかでも、水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。
上記導電層の表面上に絶縁物質を配置する方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えば、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。なかでも、絶縁物質が脱離し難いことから、上記導電層の表面に、化学結合を介して上記絶縁物質を配置する方法が好ましい。
上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は、導電性粒子の粒子径及び導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁物質の平均径(平均粒子径)は好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。絶縁物質の平均径が上記下限以上であると、導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の導電性粒子における導電層同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の平均径が上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁物質を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁物質の「平均径(平均粒子径)」は、数平均径(数平均粒子径)を示す。絶縁物質の平均径は、粒度分布測定装置等を用いて求められる。
[バインダー樹脂]
上記異方性導電材料は、バインダー樹脂を含む。上記バインダー樹脂は、熱可塑性化合物を含むか、又は加熱により硬化可能な硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。上記バインダー樹脂は、加熱により硬化可能な硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。従って、上記異方性導電材料は、加熱により硬化可能な硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。
上記異方性導電材料は、加熱により硬化可能な異方性導電材料であり、上記バインダー樹脂として、上記加熱により硬化可能な硬化性化合物を含むことが好ましい。該加熱により硬化可能な硬化性化合物は、光の照射により硬化しない硬化性化合物(熱硬化性化合物)であってもよく、光の照射と加熱との双方により硬化可能な硬化性化合物(光及び熱硬化性化合物)であってもよい。
また、上記異方性導電材料は、光の照射と加熱との双方により硬化可能な異方性導電材料であり、上記バインダー樹脂として、光の照射により硬化可能な硬化性化合物(光硬化性化合物、又は光及び熱硬化性化合物)をさらに含むことが好ましい。上記光の照射により硬化可能な硬化性化合物は、加熱により硬化しない硬化性化合物(光硬化性化合物)であってもよく、光の照射と加熱との双方により硬化可能な硬化性化合物(光及び熱硬化性化合物)であってもよい。上記異方性導電材料は、光硬化開始剤を含むことが好ましい。本発明に係る異方性導電材料は、上記光硬化開始剤として、光ラジカル発生剤を含むことが好ましい。上記異方性導電材料は、上記硬化性化合物として、熱硬化性化合物を含み、光硬化性化合物、又は光及び熱硬化性化合物をさらに含むことが好ましい。上記異方性導電材料は、上記硬化性化合物として、熱硬化性化合物と光硬化性化合物とを含むことが好ましい。
また、上記異方性導電材料は、反応開始温度が異なる2種以上の熱硬化剤を含むことが好ましい。また、反応開始温度が低温側の熱硬化剤が、熱ラジカル発生剤であることが好ましい。
上記硬化性化合物としては特に限定されず、不飽和二重結合を有する硬化性化合物及びエポキシ基又はチイラン基を有する硬化性化合物等が挙げられる。
また、上記異方性導電材料の硬化性を高め、電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記硬化性化合物は、不飽和二重結合を有する硬化性化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物を含むことが好ましい。上記不飽和二重結合は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。上記不飽和二重結合を有する硬化性化合物としては、エポキシ基又はチイラン基を有さず、かつ不飽和二重結合を有する硬化性化合物、及びエポキシ基又はチイラン基を有し、かつ不飽和二重結合を有する硬化性化合物が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物として、(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、又はイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート等が好適に用いられる。上記「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。上記「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。上記「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。
上記(メタ)アクリル酸と水酸基を有する化合物とを反応させて得られるエステル化合物は特に限定されない。該エステル化合物として、単官能のエステル化合物、2官能のエステル化合物及び3官能以上のエステル化合物のいずれも使用可能である。
上記異方性導電材料の硬化性を高め、電極間の導通信頼性をより一層高め、更に硬化物の接着力をより一層高める観点からは、上記異方性導電材料は、不飽和二重結合と熱硬化性官能基との双方を有する硬化性化合物を含むことが好ましい。上記熱硬化性官能基としては、エポキシ基、チイラン基及びオキセタニル基等が挙げられる。上記不飽和二重結合と熱硬化性官能基との双方を有する硬化性化合物は、エポキシ基又はチイラン基を有し、かつ不飽和二重結合を有する硬化性化合物であることが好ましく、熱硬化性官能基と(メタ)アクリロイル基との双方を有する硬化性化合物であることが好ましく、エポキシ基又はチイラン基を有し、かつ(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物であることが好ましい。
上記エポキシ基又はチイラン基を有し、かつ(メタ)アクリロイル基を有する硬化性化合物は、エポキシ基を2個以上又はチイラン基を2個以上有する硬化性化合物の一部のエポキシ基又は一部のチイラン基を、(メタ)アクリロイル基に変換することにより得られる硬化性化合物であることが好ましい。このような硬化性化合物は、部分(メタ)アクリレート化エポキシ化合物又は部分(メタ)アクリレート化エピスルフィド化合物である。
上記硬化性化合物は、エポキシ基を2個以上又はチイラン基を2個以上有する化合物と、(メタ)アクリル酸との反応物であることが好ましい。この反応物は、エポキシ基を2個以上又はチイラン基を2個以上有する化合物と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られる。エポキシ基又はチイラン基の20%以上が(メタ)アクリロイル基に変換(転化率)されていることが好ましい。該転化率は、より好ましくは30%以上、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下である。エポキシ基又はチイラン基の40%以上、60%以下が(メタ)アクリロイル基に変換されていることが最も好ましい。
上記部分(メタ)アクリレート化エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシ(メタ)アクリレート、及びフェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記硬化性化合物として、エポキシ基を2個以上又はチイラン基を2個以上有するフェノキシ樹脂の一部のエポキシ基又は一部のチイラン基を(メタ)アクリロイル基に変換した変性フェノキシ樹脂を用いてもよい。すなわち、エポキシ基又はチイラン基と(メタ)アクリロイル基とを有する変性フェノキシ樹脂を用いてもよい。
上記「フェノキシ樹脂」は、一般的には、例えばエピハロヒドリンと2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂、又は2価のエポキシ化合物と2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂である。
また、上記硬化性化合物は、架橋性化合物であってもよく、非架橋性化合物であってもよい。
上記架橋性化合物の具体例としては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、ポリエステル(メタ)アクリレート、及びウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記非架橋性化合物の具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート及びテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらに、上記硬化性化合物としては、オキセタン化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。
上記異方性導電材料の硬化を容易に制御したり、接続構造体における導通信頼性をより一層高めたりする観点からは、上記硬化性化合物は、エポキシ基又はチイラン基を有する硬化性化合物を含むことが好ましい。エポキシ基を有する硬化性化合物は、エポキシ化合物である。チイラン基を有する硬化性化合物は、エピスルフィド化合物である。異方性導電材料の硬化性を高める観点からは、上記硬化性化合物100重量%中、上記エポキシ基又はチイラン基を有する化合物の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、100重量%以下である。上記硬化性化合物の全量が上記エポキシ基又はチイラン基を有する硬化性化合物であってもよい。取り扱い性を良好にし、かつ接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記エポキシ基又はチイラン基を有する化合物は、エポキシ化合物であることが好ましい。
また、上記異方性導電材料は、エポキシ基又はチイラン基を有する硬化性化合物と、不飽和二重結合を有する硬化性化合物とを含むことが好ましい。
上記エポキシ基又はチイラン基を有する硬化性化合物は、芳香族環を有することが好ましい。上記芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、テトラセン環、クリセン環、トリフェニレン環、テトラフェン環、ピレン環、ペンタセン環、ピセン環及びペリレン環等が挙げられる。なかでも、上記芳香族環は、ベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環であることが好ましく、ベンゼン環又はナフタレン環であることがより好ましい。また、ナフタレン環は、平面構造を有するためにより一層速やかに硬化可能であることから好ましい。
熱硬化性化合物と光硬化性化合物とを併用する場合には、光硬化性化合物と熱硬化性化合物との配合比は、光硬化性化合物と熱硬化性化合物との種類に応じて適宜調整される。上記異方性導電材料は、光硬化性化合物と熱硬化性化合物とを重量比で、1:99〜90:10で含むことが好ましく、5:95〜60:40で含むことがより好ましく、10:90〜40:60で含むことが更に好ましい。
上記異方性導電材料は、熱硬化剤を含むことが好ましい。該熱硬化剤は、上記加熱により硬化可能な硬化性化合物を硬化させる。該熱硬化剤として、従来公知の熱硬化剤を使用可能である。上記熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤としては、イミダゾール硬化剤、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、ポリチオール硬化剤、熱カチオン発生剤、酸無水物及び熱ラジカル発生剤等が挙げられる。なかでも、異方性導電材料を低温でより一層速やかに硬化可能であるので、イミダゾール硬化剤、ポリチオール硬化剤又はアミン硬化剤が好ましい。また、加熱により硬化可能な硬化性化合物と上記熱硬化剤とを混合したときに保存安定性が高くなるので、潜在性の硬化剤が好ましい。潜在性の硬化剤は、潜在性イミダゾール硬化剤、潜在性ポリチオール硬化剤又は潜在性アミン硬化剤であることが好ましい。これらの熱硬化剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、上記熱硬化剤は、ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂等の高分子物質で被覆されていてもよい。
上記イミダゾール硬化剤としては、特に限定されず、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン及び2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
上記ポリチオール硬化剤としては、特に限定されず、トリメチロールプロパントリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート及びジペンタエリスリトールヘキサ−3−メルカプトプロピオネート等が挙げられる。
上記アミン硬化剤としては、特に限定されず、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5.5]ウンデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、メタフェニレンジアミン及びジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記熱カチオン発生剤としては、ヨードニウム系カチオン硬化剤、オキソニウム系カチオン硬化剤及びスルホニウム系カチオン硬化剤等が挙げられる。上記ヨードニウム系カチオン硬化剤としては、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。上記オキソニウム系カチオン硬化剤としては、トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート等が挙げられる。上記スルホニウム系カチオン硬化剤としては、トリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
銅電極表面に形成された酸化膜を除去し、電極との金属接合を形成しやすくし、接続信頼性をより一層高める観点からは、上記熱硬化剤は、熱カチオン発生剤を含むことが好ましい。
上記熱カチオン発生剤は、加熱により無機酸イオンを放出するか、又は加熱によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出することが好ましい。上記熱カチオン発生剤は、加熱により無機酸イオンを放出する成分であることが好ましく、加熱によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する成分であることも好ましい。
加熱により無機酸イオンを放出する熱カチオン発生剤は、アニオン部分としてSbF6−又はPF6−を有する化合物であることが好ましい。上記熱カチオン発生剤は、アニオン部分としてSbF6−を有する化合物であることが好ましく、アニオン部分としてPF6−を有する化合物であることも好ましい。
銅電極における耐マイグレーション性をより一層良好にする観点からは、熱カチオン発生剤のアニオン部分がB(C で表されることが好ましい。ホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する熱カチオン発生剤は、下記式(1)で表されるアニオン部分を有する化合物であることが好ましい。
Figure 2013149468
上記式(1)中、Xはハロゲン原子を表す。上記式(1)中のXは、塩素原子、臭素原子又はフッ素原子であることが好ましく、フッ素原子であることがより好ましい。
銅電極における耐マイグレーション性をより一層良好にする観点からは、熱カチオン発生剤のアニオン部分がB(C で表されることが好ましい。上記ホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する熱カチオン発生剤は、下記式(1A)で表されるアニオン部分を有する化合物であることがより好ましい。
Figure 2013149468
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されない。上記加熱により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記熱硬化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは1重量部以上、好ましくは200重量部以下、より好ましくは100重量部以下、更に好ましくは75重量部以下である。熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、異方性導電材料を充分に硬化させることが容易である。熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化後に硬化に関与しなかった余剰の熱硬化剤が残存し難くなり、かつ硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
上記熱硬化剤が上記熱カチオン発生剤を含む場合に、上記加熱により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記熱カチオン発生剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.05重量部以上、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。上記熱カチオン発生剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料が充分に熱硬化する。
上記異方性導電材料は、熱ラジカル発生剤を含むことが好ましい。該熱ラジカル発生剤は特に限定されない。上記熱ラジカル発生剤として、従来公知の熱ラジカル発生剤を使用可能である。熱ラジカル発生剤の使用により、電極間の導通信頼性及び接続構造体の接続信頼性がより一層高くなる。上記熱ラジカル発生剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱ラジカル発生剤としては、特に限定されず、アゾ化合物及び有機過酸化物等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、アゾビスイゾブチロニトリル(AIBN)等が挙げられる。上記有機過酸化物としては、ジ−tert−ブチルペルオキシド及びメチルエチルケトンペルオキシド等が挙げられる。
上記加熱により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記熱ラジカル発生剤の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下である。上記熱ラジカル発生剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料が適度に熱硬化する。異方性導電材料を、Bステージ化することにより、異方性導電材料の流動が抑えられ、更に接合時のボイドの発生が抑えられる。
上記異方性導電材料は、光硬化開始剤を含むことが好ましい。該光硬化開始剤は特に限定されない。上記光硬化開始剤として、従来公知の光硬化開始剤を使用可能である。電極間の導通信頼性及び接続構造体の接続信頼性をより一層高める観点からは、上記異方性導電材料は、光ラジカル発生剤を含むことが好ましい。上記光硬化開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化開始剤としては、特に限定されず、アセトフェノン光硬化開始剤(アセトフェノン光ラジカル発生剤)、ベンゾフェノン光硬化開始剤(ベンゾフェノン光ラジカル発生剤)、チオキサントン、ケタール光硬化開始剤(ケタール光ラジカル発生剤)、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド及びアシルホスフォナート等が挙げられる。
上記アセトフェノン光硬化開始剤の具体例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、及び2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン等が挙げられる。上記ケタール光硬化開始剤の具体例としては、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
上記光硬化開始剤の含有量は特に限定されない。光の照射により硬化可能な硬化性化合物100重量部に対して、上記光硬化開始剤の含有量(光硬化開始剤が光ラジカル発生剤である場合には光ラジカル発生剤の含有量)は、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。上記光硬化開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、異方性導電材料が適度に光硬化する。異方性導電材料に光を照射し、Bステージ化することにより、異方性導電材料の流動が抑えられる。
[フラックス]
上記異方性導電材料は、フラックスを含むことが好ましい。該フラックスの使用により、銅電極表面に形成された酸化膜を効果的に除去できる。この結果、接続構造体における導通信頼性がより一層高くなる。上記熱カチオン発生剤と上記フラックスとの併用は、銅電極における耐マイグレーション性を良好にすることに大きく寄与する。
上記フラックスは特に限定されない。該フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを使用可能である。上記フラックスとしては、例えば、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、有機酸及び松脂等が挙げられる。上記フラックスは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びヒドラジン等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、松脂であることが好ましい。松脂の使用により、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。上記フラックスは、ロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。
銅電極における耐マイグレーション性をより一層良好にする観点からは、上記フラックスはグルタル酸であることが好ましい。
上記フラックスは、バインダー樹脂中に分散されていてもよく、上記導電性粒子の表面上に付着していてもよい。
上記異方性導電材料100重量%中、上記フラックスの含有量は好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記フラックスの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、銅電極表面に形成された酸化膜をより一層効果的に除去できる。また、上記フラックスの含有量が上記下限以上であると、フラックスの添加効果がより一層効果的に発現する。上記フラックスの含有量が上記上限以下であると、硬化物の吸湿性がより一層低くなり、接続構造体の信頼性がより一層高くなる。
[他の成分]
上記異方性導電材料は、フィラーを含むことが好ましい。フィラーの使用により、異方性導電材料の硬化物の熱線膨張率が低くなる。上記フィラーの具体例としては、シリカ、窒化アルミニウム、アルミナ、ガラス、窒化ボロン、窒化ケイ素、シリコーン、カーボン、グラファイト、グラフェン及びタルク等が挙げられる。フィラーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。熱伝導率が高いフィラーを用いると、本硬化時間が短くなる。
上記異方性導電材料は、溶剤を含んでいてもよい。上記異方性導電フィルムを形成するために、溶剤を用いてもよい。上記接続対象部材の表面上に、溶剤を含む異方性導電材料を塗布し、乾燥により溶剤を除去して、異方性導電フィルムを形成してもよい。
上記溶剤としては、脂肪族系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、パラフィン系溶剤及び石油系溶剤等が挙げられる。
上記溶剤を乾燥除去する温度は、用いる溶剤の種類に応じて適宜設定される。上記溶剤を乾燥除去する温度は、例えば、60〜130℃程度である。上記溶剤を乾燥除去する温度が低いほど、接続対象部材の熱劣化を抑制できる。
熱履歴を受けた場合の接続構造体の接続信頼性をさらに一層高める観点からは、上記異方性導電材料は、チクソ付与剤を含むことが好ましい。該チクソ付与剤としては、エラストマー粒子及びシリカ等が挙げられる。該エラストマー粒子としては、ゴム粒子が挙げられる。該ゴム粒子としては、天然ゴム粒子、イソプレンゴム粒子、ブタジエンゴム粒子、スチレンブタジエンゴム粒子、クロロプレンゴム粒子及びアクリロニトリルブタジエンゴム粒子等が挙げられる。上記シリカは、ナノシリカであることが好ましい。上記ナノシリカの平均粒子径は1000nm未満である。
上記異方性導電材料100重量%中、上記チクソ付与剤の含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。上記チクソ付与剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱履歴を受けた場合の接続構造体の接続信頼性がより一層高くなる。
第1,第2の接続対象部材の接続信頼性をより一層高める観点からは、上記異方性導電材料は、接着付与剤を含むことが好ましい。該接着付与剤としては、カップリング剤及び可撓性材料等が挙げられる。
上記異方性導電材料100重量%中、上記接着付与剤の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上、好ましくは50重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記接着付与剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、第1,第2の接続対象部材の接続信頼性がより一層高くなる。
(異方性導電材料の他の詳細)
本発明に係る異方性導電材料は、ペースト状又はフィルム状の異方性導電材料であり、ペースト状の異方性導電材料であることが好ましい。ペースト状の異方性導電材料は、異方性導電ペーストである。フィルム状の異方性導電材料は、異方性導電フィルムである。異方性導電材料が異方性導電フィルムである場合、該導電性粒子を含む異方性導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルム(絶縁フィルム)が積層されてもよい。
上記異方性導電材料が異方性導電ペーストである場合に、該異方性導電ペーストは、ペースト状の状態で接続対象部材上に塗布される異方性導電ペーストであることが好ましい。
上記異方性導電ペーストの25℃での粘度は、好ましくは3Pa・s以上、より好ましくは5Pa・s以上、好ましくは500Pa・s以下、より好ましくは300Pa・s以下である。上記粘度が上記下限以上であると、異方性導電ペースト中での導電性粒子の沈降を抑制できる。上記粘度が上記上限以下であると、導電性粒子の分散性がより一層高くなる。塗布前の上記異方性導電ペーストの上記粘度が上記範囲内であれば、接続対象部材上に異方性導電ペーストを塗布した後に、硬化前の異方性導電ペーストの流動がより一層抑えられ、さらにボイドがより一層生じ難くなる。
上記異方性導電材料が硬化した硬化物の弾性率は、25℃で好ましくは100MPa以上、好ましくは5GPa以下であり、更に85℃で好ましくは10MPa以上、好ましくは3GPa以下である。上記弾性率が上記下限以上及び上記上限以下であると、熱履歴を受けた場合の接続信頼性が高くなる。
(接続構造体及び接続構造体の製造方法)
本発明に係る接続構造体は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材の上記第1の電極側及び上記第2の接続対象部材の上記第2の電極側に配置されており、かつ上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に配置されている接続部とを備える。上記第1の電極及び上記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極である。上記接続部が、上述した異方性導電材料により形成されている。上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている。上記接続部が、上述した異方性導電材料を硬化させることにより形成されていることが好ましい。
本発明に係る接続構造体の製造方法では、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上述した異方性導電材料とが用いられる。本発明に係る接続構造体の製造方法は、上記第1の接続対象部材の上記第1の電極側及び上記第2の接続対象部材の上記第2の電極側に上記異方性導電材料を配置して、かつ上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に上記異方性導電材料を配置して、上記異方性導電材料により異方性導電材料層を形成する工程と、上記異方性導電材料層により接続部を形成する工程とを備える。該接続部により上記第1,第2の接続対象部材を接続する。上記第1の電極及び上記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極である。本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の電極と上記第2の電極とが上記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る。上記異方性導電材料層を硬化させることにより上記接続部を形成することが好ましい。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る接続構造体の一例を模式的に断面図で示す。
図1に示す接続構造体21は、第1の接続対象部材22と、第2の接続対象部材23と、接続部1Aと、絶縁層2Aとを備える。接続部1Aと絶縁層2Aとは、第1,第2の接続対象部材22,23の間に配置されている。第1の接続対象部材22と、接続部1Aと、絶縁層2Aと、第2の接続対象部材23とがこの順で積層されている。
第1の接続対象部材22は表面22a(上面)に、複数の第1の電極22bを有する。第2の接続対象部材23は表面23a(下面)に、複数の第2の電極23bを有する。接続部1Aは導電性粒子51を含む。第1の電極22bと第2の電極23bとが、1つ又は複数の導電性粒子51により電気的に接続されている。導電性粒子51と第2の電極23bとの間には、絶縁層2Aは配置されていない。なお、図1及び後述する図2〜4では、図示の便宜上、導電性粒子51は略図的に示されている。
接続部1A及び絶縁層2Aは、図2(a)に示す多層フィルム11を用いて形成されている。多層フィルム11は、異方性導電フィルム1と、異方性導電フィルム1の一方の表面に積層されている絶縁フィルム2とを備える。異方性導電フィルム1は、導電性粒子51と、バインダー樹脂とを含む。絶縁フィルム2は、バインダー樹脂を含む。絶縁フィルム2は、加熱により硬化可能な硬化性化合物と熱硬化剤とを含むことが好ましい。絶縁フィルム2に含まれている熱硬化剤は、熱カチオン発生剤であってもよい。絶縁フィルム2はフラックスを含んでいてもよい。絶縁フィルム2は、導電性粒子を含まない。異方性導電フィルム1は、導電性粒子51とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料を用いて、該異方性導電材料の溶剤を除去するか又は硬化を進行させることにより形成されていることが好ましい。
接続構造体21を作製する際には、図2(a),(b)に示すように、第1の接続対象部材22の第1の電極22b側及び第2の接続対象部材23の第2の電極23b側に多層フィルム11を配置して、かつ第1の接続対象部材22と第2の接続対象部材23bとの間に多層フィルム11を配置する。この結果、第1の接続対象部材22の第1の電極22b側及び第2の接続対象部材23の第2の電極23b側に異方性導電フィルム1を配置して、かつ第1の接続対象部材22と第2の接続対象部材23との間に異方性導電フィルム1を配置する。異方性導電フィルム1により異方性導電材料層を形成する。絶縁フィルム2により絶縁材料層を形成する。この結果、第1の接続対象部材22と多層フィルム11と第2の接続対象部材23とをこの順で積層された状態になる。具体的には、第1の接続対象部材22と異方性導電フィルム1(異方性導電材料層)と絶縁フィルム2(絶縁材料層)と第2の接続対象部材23とをこの順で積層された状態になる。
第1の接続対象部材22上に、多層フィルム11を積層してもよく、第2の接続対象部材23上に多層フィルム11を積層してもよい。第1の接続対象部材22上に絶縁フィルム2側から多層フィルム11を積層することが好ましい。第2の接続対象部材23上に異方性導電フィルム1側から多層フィルム11を積層することが好ましい。
次に、多層フィルム11を硬化させて接続部1Aと絶縁層2Aとを形成する。第1の接続対象部材1は、絶縁層2Aを介して間接的に接続部1Aにより接続する。接続部1Aと絶縁層2Aとにより第1,第2の接続対象部材22,23を接続する。また、圧着時に異方性導電フィルム1に含まれている導電性粒子51と第2の電極23bとの間の絶縁フィルム2及び異方性導電フィルム1中の導電性粒子ではない他の成分(バインダー樹脂など)を排除する。第1の電極22bと第2の電極23bとを導電性粒子51により電気的に接続する。この結果、図1に示す接続構造体21が得られる。
なお、多層フィルム11を用いずに、異方性導電フィルム1と絶縁フィルム2とを別々に用意してもよい。絶縁フィルムのみが、接続対象部材に予め積層されていてもよい。例えば、銅電極を表面に有する接続対象部材の銅電極側の表面に絶縁層又は絶縁材料層が形成されている積層体と、異方性導電材料と、電極を表面に有する接続対象部材とを用いて、接続構造体を得てもよい。
図3に、本発明の第2の実施形態に係る接続構造体の一例を模式的に断面図で示す。
図3に示す接続構造体41は、第1の接続対象部材22と、第2の接続対象部材23と、第1,第2の接続対象部材22,23を接続している接続部31Aとを備える。接続構造体41は、絶縁層を有さない。接続構造体21と接続構造体41とでは、絶縁層を有するか否か、及び硬化物層のみが異なっている。
第1の接続対象部材22と、接続部31Aと、第2の接続対象部材23とがこの順で積層されている。第1の電極22bと第2の電極23bとが、1つ又は複数の導電性粒子51により電気的に接続されている。
接続部31Aは、導電性粒子51とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている。接続部31Aは、図4(a)に示す異方性導電フィルム31を用いて形成されている。異方性導電フィルム31は、導電性粒子51とバインダー樹脂とを含む。異方性導電フィルム31は、導電性粒子51とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料を用いて、該異方性導電材料の溶剤を除去するか又は硬化を進行させることにより形成されていることが好ましい。
接続構造体41を作製する際には、図4(a),(b)に示すように、第1の接続対象部材22の第1の電極22b側及び第2の接続対象部材23の第2の電極23b側に異方性導電フィルム31を配置して、かつ第1の接続対象部材22と第2の接続対象部材23との間に異方性導電フィルム31を配置する。この結果、第1の接続対象部材22と異方性導電フィルム31と第2の接続対象部材23とをこの順で積層された状態になる。
異方性導電フィルム31により異方性導電材料層を形成する。第1の接続対象部材上に異方性導電フィルムを積層してもよく、第2の接続対象部材上に異方性導電フィルムを積層してもよい。異方性導電フィルム31にかえて異方性導電ペーストを用いてもよい。第1の接続対象部材上に異方性導電ペーストを塗布してもよく、第2の接続対象部材上に異方性導電ペーストを塗布してもよい。
次に、異方性導電フィルム31を硬化させて接続部31Aを形成する。接続部31Aにより第1,第2の接続対象部材22,23を接続する。第1の電極22bと第2の電極23bとを導電性粒子51により電気的に接続する。この結果、図3に示す接続構造体41が得られる。
上記接続構造体の製造方法では、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に上記異方性導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧することが好ましい。加熱及び加圧により、第1,第2の電極に導電性粒子がより一層効果的に接触する。上記加圧の圧力は9.8×10〜4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120〜220℃程度である。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
また、実施例及び比較例では、異方性導電材料に以下の成分を用いた。
(導電性粒子)
導電性粒子1:ジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」、平均粒子径5.0μm)の表面が厚み0.5μmのパラジウム層(融点500℃以上)により被覆されており、高さ200nmの突起を複数有する、突起のヤング率200GPa
導電性粒子1の作製方法:
粒子径が5.0μmであるジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」)を用意した。この樹脂粒子をエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に樹脂粒子を添加し、攪拌した。その後、ろ過し、洗浄した。pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
パラジウムが付着された樹脂粒子をイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、金属ニッケル粒子スラリー(平均粒子径200nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、ニッケル粒子が付着された樹脂粒子を得た。
得られたニッケル粒子が付着された樹脂粒子の表面を、無電解パラジウムめっきにより、厚み0.5μmのパラジウム層で被覆して、導電性粒子1を得た。
導電性粒子2:ジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」、平均粒子径5.0μm)の表面が厚み0.5μmのパラジウム層(融点500℃以上)により被覆されており、高さ200nmの突起を複数有する、突起のヤング率110GPa
導電性粒子2の作製方法:
粒子径が5.0μmであるジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」)を用意した。この樹脂粒子をエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に樹脂粒子を添加し、攪拌した。その後、ろ過し、洗浄した。pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
パラジウムが付着された樹脂粒子をイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、金属パラジウム粒子スラリー(平均粒子径200nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、パラジウム粒子が付着された樹脂粒子を得た。
得られたパラジウム粒子が付着された樹脂粒子の表面を、無電解パラジウムめっきにより、厚み0.5μmのパラジウム層で被覆して、導電性粒子2を得た。
導電性粒子3:ジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」、平均粒子径5.0μm)の表面が厚み0.5μmのパラジウム層(融点500℃以上)により被覆されており、高さ200nmの突起を複数有する、突起のヤング率76GPa
導電性粒子3の作製方法:
粒子径が5.0μmであるジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」)を用意した。この樹脂粒子をエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に樹脂粒子を添加し、攪拌した。その後、ろ過し、洗浄した。pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
パラジウムが付着された樹脂粒子をイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、銀粒子スラリー(平均粒子径190nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、銀粒子が付着された樹脂粒子を得た。
得られた銀粒子が付着された樹脂粒子の表面を、無電解パラジウムめっきにより、厚み0.5μmのパラジウム層で被覆して、導電性粒子3を得た。
導電性粒子4:ジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」、平均粒子径5.0μm)の表面が厚み0.5μmのパラジウム層(融点500℃以上)により被覆されており、高さ10nmの突起を複数有する、突起のヤング率76GPa
導電性粒子4の作製方法:
粒子径が5.0μmであるジビニルベンゼン樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−205」)を用意した。この樹脂粒子をエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に樹脂粒子を添加し、攪拌した。その後、ろ過し、洗浄した。pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
パラジウムが付着された樹脂粒子をイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、金属パラジウム粒子スラリー(平均粒子径10nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、パラジウム粒子が付着された樹脂粒子を得た。
得られたニッケル粒子が付着された樹脂粒子の表面を、無電解パラジウムめっきにより、厚み0.5μmのパラジウム層で被覆して、導電性粒子4を得た。
(バインダー樹脂)
熱硬化性化合物1(エポキシ基含有アクリル樹脂、三菱化学社製「ブレンマーCP−30」)
熱硬化性化合物2(ビスフェノールA型エポキシ化合物、三菱化学社製「YL980」)
熱硬化性化合物3(レゾルシノール型エポキシ化合物、ナガセケムテックス社製「EX−201」)
熱硬化性化合物4(CTBN変性エポキシ樹脂、ADEKA社製「EPR−4023」)
熱硬化剤1(イミダゾール化合物、四国化成工業社製「2P−4MZ」)
熱硬化剤2(イミダゾール化合物、日本曹達社製「TEP−2E4MZ」)
熱硬化剤3(アミン化合物、味の素ケミカル社製「MY−24」)
熱カチオン発生剤1(下記式(13)で表される化合物、加熱によりホウ素原子を含む有機酸イオンを放出する化合物)
Figure 2013149468
接着付与剤:信越化学工業社製「KBE−403」
(フラックス)
フラックス1:和光純薬社製「グルタル酸」
フラックス2:ロジン
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
下記の表1に示す成分を下記の表1に示す配合量で配合して、異方性導電ペーストを得た。
(評価)
(1)接続構造体Aの作製
L/Sが100μm/100μmの銅電極パターンを上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)を用意した。また、L/Sが100μm/100μmの銅電極パターンを下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
上記ガラスエポキシ基板の上面に、作製直後の異方性導電材料を厚さ50μmとなるように塗工し、異方性導電材料層を形成した。このとき、溶剤を含む異方性導電ペーストに関しては溶剤乾燥を行った。次に、異方性導電材料層の上面に上記フレキシブルプリント基板を、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電材料層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、フレキシブルプリント基板の上面に加圧加熱ヘッドを載せ、2.0MPaの圧力をかけて、異方性導電材料層を185℃で硬化させて、接続構造体Aを得た。
(2)接続構造体Bの作製
フェノキシ樹脂(三菱化学社製「4275」)35重量部とポリエーテルエステルアミド樹脂(下記合成例1で合成)20重量部と有機過酸化物(日油社製「パーブチルO」)0.01重量部とを配合して、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで10分間攪拌することにより、配合物を得た。得られた配合物を、ナイロン製ろ紙(孔径10μm)を用いてろ過することにより、絶縁材料を得た。
(合成例1)
3Lのセパラブルフラスコに、プリポール1009(式:HOOC−(CH34−COOH、クローダジャパン社製、分子量567)219重量部と、エチレンジアミン(分子量60)5重量部と、ピペラジン(分子量86)27重量部と、5重量%亜リン酸水溶液0.8重量部とを入れた。水分離管を取り付け、窒素フロー下にて、攪拌しながら190℃まで昇温し、重量平均分子量が1400になるまで重縮合反応を行った。その後、ドデカン二酸(東京化成工業社製)83重量部を添加し、内容物が透明になるまで190℃で攪拌した。その後、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(三菱化学社製「PTMG1000」、重量平均分子量1000)358重量部と、イルガノックス1098(BASFジャパン社製)1重量部とを添加し、均一になるまで攪拌した。その後、三酸化アンチモン0.1重量部とモノブチルヒドロキシスズオキシド0.1重量部とを添加し、250℃まで昇温し、30分間攪拌した。1mmHgまで減圧し、250℃で4時間反応を行った。
このようにして、重量平均分子量が32000、融点が120℃であるポリエーテルエステルアミド樹脂(ポリアミド・ポリエステルプロックポリマー)を得た。
上記ポリエーテルエステルアミド樹脂60重量部に、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(日本化成社製)1.5重量部と、イルガノックス1010(BASFジャパン社製)0.1重量部と、p―メトキシフェノール(和光純薬社製)0.1重量部とを添加し、均一になるまで撹拌した。その後、ナフテン酸クロム溶液0.5重量部を添加し、85℃まで昇温したのち、85℃で12時間反応を行い、ポリエーテルエステルアミド樹脂を得た。得られたポリエーテルエステルアミド樹脂は末端に、アクリロイル基を1つ有する。
バンプサイズが20μm×100μm、ピッチが30μmである銅バンプ(突出した電極、高さ12μm)を上面に有する半導体ウェーハ(厚み400μm)を用意した。この半導体ウェーハの上面全面に、得られた絶縁材料をスピンコートにより塗布した。その後、80℃オーブン内にて20分間溶剤を乾燥により除去し、複数の電極上と該複数の電極間の隙間上とに、複数の電極を覆うように絶縁材料層(フィルム状の絶縁材料層)を形成した。突出した電極上の絶縁材料層の厚みは4μm、突出した複数の電極間の隙間上の絶縁材料層の厚みは15μmであった。
その後、ダイサー(DISCO社製「DFD6361」)を用いて、絶縁材料層付き半導体ウェーハをダイシングし、15mm×1.6mm×0.415mmの大きさに個片化した。このようにして、突出した複数の電極を上面に有する半導体チップ(分割後半導体ウェーハ、第1の接続対象部材)と、複数の電極上と該複数の電極間の隙間上とに絶縁材料層とを有する第1の積層体を得た。
L/Sが20μm/10μmのITO電極を上面に有するガラス基板(第2の接続対象部材)を用意した。該ガラス基板上に、得られた異方性導電材料を厚さ20μmとなるようにスクリーン印刷により塗工し、異方性導電材料層を形成し、第2の積層体を得た。
次に、得られた第2の積層体の異方性導電材料層のガラス基板側と反対の表面上に、得られた第1の積層体を絶縁材料層側から電極/バンプ同士が対向するように積層した。その後、異方性導電材料層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、2.0MPaの圧力をかけて、異方性導電材料層を185℃で硬化させて、接続構造体Bを得た。
(3)接続構造体Cの作製
離型PETフィルム上に、得られた異方性導電材料を厚さ20μmとなるようにスクリーン印刷により塗工し、異方性導電材料層(異方性導電フィルム)を形成した。このとき、溶剤を含む異方性導電ペーストに関しては溶剤乾燥を行った。
また、離型PETフィルム上に、接続構造体Bの作製で得られた絶縁材料を厚さ4μmとなるようにスピンコートにより塗布し、絶縁材料層(絶縁フィルム)を形成した。異方性導電フィルムと絶縁フィルムとを積層し、多層フィルムを得た。
L/Sが100μm/100μmの銅電極パターンを上面に有するガラスエポキシ基板(FR−4基板)を用意した。また、L/Sが100μm/100μmの銅電極パターンを下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
上記ガラスエポキシ基板の上面に、得られた多層フィルムを異方性導電フィルム側から積層し、異方性導電材料層及び絶縁材料層を形成した。次に、絶縁フィルム上に上記フレキシブルプリント基板を、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電材料層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、フレキシブルプリント基板の上面に加圧加熱ヘッドを載せ、2.0MPaの圧力をかけて、異方性導電材料層を185℃で硬化させて、接続構造体Cを得た。
(4)導通性
得られた接続構造体A,B,Cの20箇所の抵抗値を4端子法にて評価した。導通性を下記の基準で判定した。
[導通性の判定基準]
○:全ての箇所で抵抗値が3Ω以下にある
△:抵抗値が3Ωを超える箇所が1箇所以上ある
×:全く導通していない箇所が1箇所以上ある
(5)絶縁性
得られた接続構造体A,B,Cの隣り合う電極20個においてリークが生じているか否かを、テスターで測定した。絶縁性を下記の基準で判定した。
[絶縁性の判定基準]
○:リーク箇所が全くない
×:リーク箇所がある
(6)耐マイグレーション性
得られた接続構造体A,B,Cの互いに絶縁された測定用端子間に20Vの電圧を印加した状態で85℃及び85%RHの雰囲気下にて500時間暴露した(絶縁信頼性試験)。この間、測定用端子間の抵抗値変化を測定した。抵抗値が10Ω以下となった場合を絶縁不良と判断した。耐マイグレーション性を下記基準で判定した。
[耐マイグレーション性の判定基準]
○○:10個の接続構造体のうち、絶縁不良が生じている接続構造体がなく、かつ絶縁信頼性試験後の平均抵抗値が10Ω以上
○:10個の接続構造体のうち、絶縁不良が生じている接続構造体がなく、かつ絶縁信頼性試験後の平均抵抗値が10Ω以上、10Ω未満
△:10個の接続構造体のうち、絶縁不良が生じている接続構造体がなく、かつ絶縁信頼性試験後の平均抵抗値が10Ω以上、10Ω未満
×:10個の接続構造体のうち、絶縁不良が生じている接続構造体が1個以上ある
結果を下記の表1に示す。
Figure 2013149468
1…異方性導電フィルム
1A…接続部
2…絶縁フィルム
2A…絶縁層
11…多層フィルム
21…接続構造体
22…第1の接続対象部材
22a…表面
22b…第1の電極
23…第2の接続対象部材
23a…表面
23b…第2の電極
31…異方性導電フィルム
31A…接続部
41…接続構造体
51…導電性粒子
51a…突起
52…基材粒子
53…導電層
53a…突起
54…芯物質
55…絶縁物質
61…導電性粒子
61a…突起
62…第2の導電層
63…導電層
63a…突起

Claims (9)

  1. 銅電極を表面に有する接続対象部材の接続に用いられる異方性導電材料であって、
    導電性粒子と、バインダー樹脂とを含み、
    前記導電性粒子が表面に複数の突起を有し、前記突起の高さが50nm以上であり、前記突起の25℃でのヤング率が100GPa以上である、異方性導電材料。
  2. 前記導電性粒子が、樹脂粒子と、前記樹脂粒子の表面上に配置された導電層とを有する、請求項1に記載の異方性導電材料。
  3. 前記導電性粒子の粒子径が、0.5μm以上、100μm以下である、請求項1又は2に記載の異方性導電材料。
  4. 前記突起の表面の金属が、パラジウム又はニッケルを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  5. 前記銅電極を表面に有する接続対象部材が、半導体ウェーハ又は半導体チップである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  6. 前記銅電極を表面に有する接続対象部材において、前記銅電極側に絶縁材料を介して積層されて用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  7. フィルム状の異方性導電フィルムである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の異方性導電材料。
  8. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材の前記第1の電極側及び前記第2の接続対象部材の前記第2の電極側に配置されており、かつ前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材との間に配置されている接続部とを備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極であり、
    前記接続部が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異方性導電材料により形成されており、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている、接続構造体。
  9. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異方性導電材料とを用いて、
    前記第1の接続対象部材の前記第1の電極側及び前記第2の接続対象部材の前記第2の電極側に前記異方性導電材料を配置して、かつ前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材との間に前記異方性導電材料を配置して、前記異方性導電材料により異方性導電材料層を形成する工程と、
    前記異方性導電材料層により接続部を形成する工程とを備え、
    前記第1の電極及び前記第2の電極の内の少なくとも一方が銅電極であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが前記導電性粒子により電気的に接続されている接続構造体を得る、接続構造体の製造方法。
JP2012008823A 2012-01-19 2012-01-19 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法 Pending JP2013149468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008823A JP2013149468A (ja) 2012-01-19 2012-01-19 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008823A JP2013149468A (ja) 2012-01-19 2012-01-19 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013149468A true JP2013149468A (ja) 2013-08-01

Family

ID=49046793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012008823A Pending JP2013149468A (ja) 2012-01-19 2012-01-19 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013149468A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015201631A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 積水化学工業株式会社 バックコンタクト方式の太陽電池モジュールの製造方法及び導電材料
JP2015233129A (ja) * 2014-05-12 2015-12-24 積水化学工業株式会社 バックコンタクト方式の太陽電池モジュール用の導電ペースト、並びにバックコンタクト方式の太陽電池モジュール及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015201631A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 積水化学工業株式会社 バックコンタクト方式の太陽電池モジュールの製造方法及び導電材料
JP2015233129A (ja) * 2014-05-12 2015-12-24 積水化学工業株式会社 バックコンタクト方式の太陽電池モジュール用の導電ペースト、並びにバックコンタクト方式の太陽電池モジュール及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5320523B1 (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、導電材料及び接続構造体
JP5323284B1 (ja) 導電材料及び接続構造体
JP2013143292A (ja) 異方性導電フィルム材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP2013152867A (ja) 導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体
JP2013149466A (ja) 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP5596767B2 (ja) 異方性導電材料及び接続構造体
JP2016014115A (ja) 導電材料及び接続構造体
JP5946978B1 (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、導電材料及び接続構造体
JP5613220B2 (ja) 電子部品接続材料及び接続構造体
JP2013054851A (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
JP2013118181A (ja) 異方性導電材料及び接続構造体
JP2013149467A (ja) 異方性導電フィルム、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP2016126878A (ja) 導電ペースト、接続構造体及び接続構造体の製造方法
TWI663900B (zh) 連接構造體之製造方法
JP2013149774A (ja) 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP2013149468A (ja) 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP2013033735A (ja) 異方性導電材料及び接続構造体
TW201708470A (zh) 導電材料及連接構造體
JP2013054852A (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
JP5850674B2 (ja) 異方性導電材料及びその製造方法、並びに接続構造体
JP2013142127A (ja) 異方性導電材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP2013157416A (ja) 異方性導電フィルム材料、接続構造体及び接続構造体の製造方法
TW201709220A (zh) 導電材料及連接構造體
TW201721660A (zh) 導電材料及連接構造體
JP2013131321A (ja) 導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体