JP2006343921A - タッチパネルの製造方法及び電気光学装置の製造方法 - Google Patents

タッチパネルの製造方法及び電気光学装置の製造方法 Download PDF

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正 露木
Shoji Hiuga
章二 日向
Tsukasa Funasaka
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Abstract

【課題】 超音波方式のタッチパネルにおいて、タッチ側基板と奥側基板とを貼り合せた後にタッチ側基板を薄くする処理を実行できるようにして、複数の正常なタッチパネルを安定して製造できるようにする。
【解決手段】 入力のために押されるタッチ側基板2のうちの奥側基板3に対向する表面に表面波を形成する表面波形成要素9a,9bと、その表面波を受波して信号を出力する表面波受要素11a,11bとを有するタッチパネルを製造するための製造方法である。この製造方法は、タッチ側基板2のうちの奥側基板3に対向する表面に表面波形成要素及び表面波受波要素を形成する工程と、タッチ側基板2と奥側基板3とを表面波形成要素及び表面波受波要素がそれらの基板間に挟まれるように貼り合せる基板貼合せ工程と、基板貼合せ工程の後にタッチ側基板2を薄くする基板薄化工程とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、面領域内でタッチされた位置を検出するタッチパネルを製造するための製造方法に関する。また、本発明は、液晶表示装置、EL表示装置等といった電気光学装置であってタッチパネルを備えた電気光学装置を製造するための製造方法に関する。
電気光学装置は、電気的な入力によって光学的な状態を制御する装置である。この電気光学装置として、現在、液晶表示装置、EL(Electro Luminescence)装置等が知られている。この電気光学装置は、例えば、携帯電話機、携帯情報端末機等といった電子機器において文字、数字、図形等を画像として表示する際に用いられる。
また、タッチパネルは、例えば、携帯電話機、携帯情報端末機、コンピュータ、その他の多くの電子機器において入力装置として用いられている。このタッチパネルは、タッチペン等といった入力器具や人間の指等によって平面内の任意の位置を指し示したときに、平面内におけるその位置を特定するために用いられる。このタッチパネルとして、従来、超音波方式のタッチパネルが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された超音波方式のタッチパネルでは、タッチパネルの表側の表面であって指等が触れる面(以下、このような面をタッチ面と呼ぶことがある)に表面波が形成されるようになっている。
また、タッチパネルとして、従来、抵抗膜方式のタッチパネルが知られている。(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に開示された抵抗膜方式のタッチパネルでは、タッチパネルを構成する一対の基板のうち指等が触れる側の基板(以下、この基板をタッチ側基板と呼ぶことがある)を他方の基板よりも薄く形成するという技術が開示されている。より詳しくは、上記一対の基板の両方を貼り合せた後に、タッチ側基板の表面をエッチングによって除去してその基板の厚さを薄くしている。
特開2002−342028号公報(第3頁、図3) 特開平10−326153号公報(第2〜3頁、図1)
特許文献1に開示された超音波方式のタッチパネルに関しては、特許文献2に開示された抵抗膜方式のタッチパネルと同様に、タッチ側基板を薄くすることが望まれる。しかしながら、従来の超音波方式のタッチパネルでは、タッチ側基板の表側の表面に表面波を形成していたので、その表側の表面には表面波を形成するための発信子やそれを受信するための受信子が設けられることになり、それ故、タッチ側基板とそれに対向する奥側基板とを貼り合せた後にタッチ側基板を薄くする処理ができなかった。
このため、従来の超音波方式のタッチパネルにおいてタッチ側基板を薄くする場合には、タッチ側基板を当初から薄く形成しておいて、表面波発生素子や表面波受信素子をその薄い基板に組み付け、さらにその薄い基板を奥側基板に貼り合わせるという処理が実施されていた。しかしながら、この方法を実施すると、タッチパネルの製造時にタッチ側基板が損傷し易く、歩留まりが著しく低下するおそれがあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、超音波方式のタッチパネルにおいて、入力する物が触れる基板とそれに対向する基板とを貼り合せた後に入力する物が触れる基板を薄くする処理を実行できるようにして、多数の正常なタッチパネルを安定して製造できるようにすることを目的とする。
本発明に係るタッチパネルの製造方法は、タッチパネルの製造方法において、前記タッチパネルは、可撓性を有する第1タッチパネル基板と、入力する側から見て前記第1タッチパネル基板の背面側に間隔を空けて配置される第2タッチパネル基板と、前記第1タッチパネル基板のうちの前記第2タッチパネル基板に対向する表面、又は前記第2タッチパネル基板のうちの前記第1タッチパネル基板に対向する表面に表面波を形成する表面波形成手段と、前記表面波を受波して信号を出力する表面波受波手段と、該表面波受波手段の出力信号に基づいて前記第1タッチパネル基板の押圧された位置を検出する位置検出手段と、を有し、前記第1タッチパネル基板のうちの前記第2タッチパネル基板に対向する表面又は前記第2タッチパネル基板のうちの前記第1タッチパネル基板に対向する表面に前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段を形成する工程と、前記第1タッチパネル基板と前記第2タッチパネル基板とを前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段がそれらの基板間に配置されるように貼り合せる基板貼合せ工程と、該基板貼合せ工程の後に前記第1タッチパネル基板を薄くする基板薄化工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係るタッチパネルは、表面波の変化に基づいて位置を検出する方式である超音波方式のタッチパネルである。「表面波」とは、2つの異なった媒質間の境界に沿い、エネルギーを放射することなしに伝搬する波である。この表面波のうち、固体の表面上を伝搬すると共にその表面に束縛されている音波は「表面弾性波」と呼ばれている。本発明で主に用いられる表面波は、この表面弾性波である。なお、音波としては、超音波を用いることが望ましい。
上記構成の本発明に係るタッチパネルの製造方法によれば、表面波形成手段及び表面波受波手段が、第1タッチパネル基板のうちの第2タッチパネル基板に対向する表面、又は第2タッチパネル基板のうちの第1タッチパネル基板に対向する表面に形成されるようになっているので、すなわち、表面波形成手段及び表面波受波手段がタッチパネルの内部に形成されるようになっているので、第1タッチパネル基板と第2タッチパネル基板とを貼り合せた後、第1タッチパネル基板の表側の表面には表面波形成手段や表面波受波手段が露出することがなく、それ故、第1タッチパネル基板と第2タッチパネル基板とを貼り合せた後に第1タッチパネル基板を薄くする処理、例えば、エッチング処理、研磨処理等を行うことが可能である。
そして、このように第1タッチパネル基板を薄くすれば、指、入力器具等といった入力する物が第1タッチパネル基板に触れたとき、その触れた位置を容易に局所的に変形させること、すなわち撓ませることができ、その位置で表面波に確実に変化をもたらすことができ、それ故、その触れた位置を確実に検出できる。また、第1タッチパネル基板を薄くするのは、第1タッチパネル基板と第2タッチパネル基板とを貼り合わせた後であって、それらを貼り合わせる前の第1タッチパネル基板の厚さは厚いので、タッチパネルの製造工程中に第1タッチパネル基板が傷ついたり、破損したりすることを防止でき、タッチパネルの製造における歩留まりを高く維持できる。
次に、本発明に係るタッチパネルの製造方法において、表面波形成手段及び表面波受波手段を形成する前記工程、前記基板貼合せ工程、及び前記基板薄化工程は、前記第1タッチパネル基板を複数個形成できる大きさの第1タッチパネルマザー基板、及び前記第2タッチパネル基板を複数個形成できる大きさの第2タッチパネルマザー基板に対して行うことができる。そしてその場合、前記第1タッチパネルマザー基板と前記第2タッチパネルマザー基板とを前記基板貼合せ工程において貼り合せて成る大判のパネル構造体は、前記基板薄化工程の後に個々のパネル構造体へと切断されることが望ましい。
この構成によれば、1回の製造工程の実施によって多数のタッチパネルを一度に製造できるので、多数のタッチパネルを効率良く製造できる。また、マザー基板はその面積が大きいが故に破損し易いものなので、第1タッチパネル基板のマザー基板を薄くするというのは破損の可能性をより一層高めることになって好ましくない。しかしながら、第1タッチパネル基板のマザー基板を薄くする工程を、第1タッチパネル基板のマザー基板と第2タッチパネル基板のマザー基板とを貼り合わせた後に実施することにすれば、第1パネル基板のマザー基板それ自体に対して何等かの処理を行う際、そのマザー基板の厚さは厚い状態にあるので、第1タッチパネル基板のマザー基板が損傷することを防止できる。
次に、本発明に係るタッチパネルの製造方法において、前記第1タッチパネル基板及び前記第2タッチパネル基板はガラスによって形成されることが望ましい。また、このガラスとしては、ソーダガラスを適用することが望ましい。一般に、これらの基板はガラスに限られず、プラスチックによって形成することもできるが、プラスチックを用いた場合には、経時変化が大きかったり、透明性が低かったり、熱による膨張及び収縮の変化が大きかったり、表面の平滑性を得難かったり、表面が傷つき易かったり、等といった各種の問題がある。第1タッチパネル基板及び第2タッチパネル基板をガラスによって形成すれば、それらの問題を一挙に解消できる。また、本発明によれば、ガラスによって形成された基板の損傷を防止できる。
次に、本発明に係るタッチパネルの製造方法において、前記基板薄化工程は、エッチング処理によって前記第1タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことが望ましい。エッチング処理は、例えば、処理対象である基板をエッチング液に浸漬することによって行うことができる。また、前記基板薄化工程は、研磨処理によって前記第1タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことが望ましい。なお、エッチング処理によって基板を薄くする際には、薄化の対象ではない前記第2タッチパネル基板の表面をエッチングされないようにマスクで覆うことが望ましい。
次に、本発明に係るタッチパネルの製造方法においては、タッチ側基板ではない前記第2タッチパネル基板がタッチ側基板である前記第1タッチパネル基板よりも厚い厚さを維持する範囲内で、前記第2タッチパネル基板の外側表面をエッチング処理によって薄くすることが望ましい。こうすれば、タッチパネルの製造過程に入る前又はタッチパネルの製造過程中に第2タッチパネル基板の表面に傷が生じても、その傷を除去できる。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、電気光学装置の製造方法であって、以上に記載した構成のタッチパネルの製造方法を有することを特徴とする。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法は、画像を表示する電気光学パネルと、該電気光学パネルと一体になるように該電気光学パネルに装着されるタッチパネルと、を有する電気光学装置の製造方法であって、前記電気光学パネルは電気光学物質を支持する電気光学パネル基板を有し、前記タッチパネルは、前記電気光学パネル基板に対して間隔を空けて対向して設けられるタッチパネル基板と、前記タッチパネル基板の前記電気光学パネル基板に対向する表面、又は前記電気光学パネル基板の前記タッチパネル基板に対向する表面に表面波を形成する表面波形成手段と、前記表面波を受波して信号を出力する表面波受波手段と、該表面波受波手段の出力信号に基づいて前記タッチパネル基板の押圧された位置を検出する位置検出手段と、を有し、前記タッチパネル基板の前記電気光学パネル基板に対向する表面又は前記電気光学パネル基板の前記タッチパネル基板に対向する表面に前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段を形成する工程と、前記タッチパネル基板と前記電気光学パネル基板とを前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段がそれらの基板間に挟まれるように貼り合せる基板貼合せ工程と、該基板貼合せ工程の後に前記第タッチパネル基板を薄くする基板薄化工程と、を有することを特徴とする。
ここに記載した電気光学装置は、電気光学パネルとタッチパネルとを併せて有する構成の電気光学装置である。また、この電気光学装置は、電気光学パネルとタッチパネルとがそれぞれ独立した構成を有するのではなく、電気光学パネルを構成する1つの基板である電気光学パネル基板がタッチパネルを構成する1つの基板としても機能する、という構成を有している。
上記構成の本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、表面波形成手段及び表面波受波手段が、タッチパネル基板のうちの電気光学パネル基板に対向する表面、又は電気光学パネル基板のうちのタッチパネル基板に対向する表面に形成されるようになっているので、つまり、表面波形成手段及び表面波受波手段がタッチパネルの内部に形成されるようになっているので、タッチパネル基板と電気光学パネル基板とを貼り合せた後、タッチパネル基板の表側の表面には表面波形成手段や表面波受波手段が露出することがなく、それ故、タッチパネル基板と電気光学パネル基板とを貼り合せた後に第1タッチパネル基板を薄くする処理、例えば、エッチング処理、研磨処理等を行うことが可能である。
そして、このようにタッチパネル基板を薄くすれば、指、入力器具等がタッチパネル基板に触れたとき、その触れた位置を容易に局所的に変形させること、すなわち撓ませることができ、その位置で表面波に確実に変化をもたらすことができ、それ故、その触れた位置を確実に検出できる。また、タッチパネル基板を薄くするのは、タッチパネル基板と電気光学パネル基板とを貼り合わせた後であって、それらを貼り合わせる前のタッチパネル基板の厚さは厚いので、電気光学装置の製造工程中にタッチパネル基板が傷ついたり、破損したりすることを防止でき、電気光学装置の製造における歩留まりを高く維持できる。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法において、表面波形成手段及び表面波受波手段を形成する前記工程、前記基板貼合せ工程、及び前記基板薄化工程は、前記タッチパネル基板を複数個形成できる大きさのタッチパネルマザー基板、及び前記電気光学パネル基板を複数個形成できる大きさの電気光学パネルマザー基板に対して行うことができる。そしてその場合、前記タッチパネルマザー基板と前記電気光学パネルマザー基板とを前記基板貼合せ工程において貼り合せて成る大判のパネル構造体は、前記基板薄化工程の後に個々のパネル構造体へと切断されることが望ましい。
この構成によれば、1回の製造工程の実施によって多数の電気光学装置を一度に製造できるので、多数の電気光学装置を効率良く製造できる。また、マザー基板はその面積が大きいが故に破損し易いものなので、タッチパネル基板のマザー基板を薄くするというのは破損の可能性をより一層高めることになって好ましくない。しかしながら、タッチパネル基板のマザー基板を薄くする工程を、タッチパネル基板のマザー基板と電気光学パネル基板のマザー基板とを貼り合わせた後に実施することにすれば、タッチパネル基板のマザー基板それ自体に対して何等かの処理を行う際、そのマザー基板の厚さは厚い状態にあるので、タッチパネル基板のマザー基板が損傷することを防止できる。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法において、前記タッチパネル基板及び前記電気光学パネル基板はガラスによって形成されることが望ましい。また、このガラスとしては、ソーダガラスを適用することが望ましい。一般に、これらの基板はガラスに限られず、プラスチックによって形成することもできるが、プラスチックを用いた場合には、経時変化が大きかったり、透明性が低かったり、熱による膨張及び収縮の変化が大きかったり、表面の平滑性を得難かったり、表面が傷付き易かったり、等といった各種の問題がある。タッチパネル基板及び電気光学パネル基板をガラスによって形成すれば、それらの問題を一挙に解消できる。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法において、前記基板薄化工程は、エッチング処理によって前記タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことが望ましい。エッチング処理は、例えば、処理対象である基板をエッチング液に浸漬することによって行うことができる。また、前記基板薄化工程は、研磨処理によって前記タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことが望ましい。なお、エッチング処理によって基板を薄くする際には、薄化の対象ではない前記電気光学パネル基板の表面をエッチングされないようにマスクで覆うことが望ましい。
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法において、前記電気光学パネルは、前記タッチパネル基板に対向する第1電気光学パネル基板と、該第1電気光学パネル基板に対向して配置され該第1電気光学パネル基板と協働して電気光学物質の層を挟持する第2電気光学パネル基板とを有することができる。そして、前記タッチパネル基板の厚さを「t1」とし、前記第1電気光学パネル基板の厚さを「t2」として、前記第2電気光学パネル基板の厚さを「t3」とするとき、
t1<t2及びt3<t2
であることが望ましい。「t1」と「t3」との関係については、必要に応じて適宜に設定することができ、例えば、t1>t3とすることもできるし、t1=t3とすることもできるし、t1<t3とすることもできる。
上記のように、t1<t2且つt3<t2に設定すれば、電気光学装置の全体的な厚さを薄くすることができる。なお、基板を薄くすることは、例えば、エッチングや研磨によって実現できる。
また、タッチパネル基板が入力器具や指等によって押されて撓むと、それに追従して第1電気光学パネル基板が撓むことがある。すると、その撓んだ部分において、第1電気光学パネル基板と第2電気光学パネル基板との間隔が狭くなったり、第1電気光学パネル基板と第2電気光学パネル基板とが接触することがある。こうなると、第1電気光学パネル基板が撓んだ部分において、電気光学装置の表示がにじむ等といった障害が発生するおそれがある。
上記のように、第2電気光学パネル基板を第1電気光学パネル基板よりも薄く形成すれば(すなわち、t3<t2にすれば)、第1電気光学パネル基板が撓んだ場合に、その撓みに追従して第2電気光学パネルが撓むことができるので、第1電気光学パネル基板と第2電気光学パネル基板との間隔を全域において一定に保持できる。その結果、電気光学装置の表示がにじむ等といった障害が発生することを防止できる。
(タッチパネルの製造方法の実施形態)
以下、本発明に係るタッチパネルの製造方法を具体的に説明するが、その前に、その製造方法によって製造されるタッチパネルについて説明する。なお、本発明がこれから説明する実施形態に限定されるものでないことは、もちろんである。また、これからの説明で用いる図面では、特徴となる部分を分かり易く示すために、実際の寸法比率と異なる寸法比率で構成要素を図示することがあることに注意を要する。
図1は本発明に係るタッチパネルの一実施形態を示している。図1において矢印Aが描かれた側が、タッチペン等といった入力器具や人間の指等によって位置指示動作、具体的にはタッチパネルの表面を軽く押す動作が行われる側である。
図1において、タッチパネル1は、矢印Aで示す観察側に位置する第1タッチパネル基板としての前基板2と、観察側から見て前基板2の裏側に位置する第2タッチパネル基板としての奥基板3とを、矢印A方向から見て正方形又は長方形で枠状の接着材4で貼り合せることによって形成されている。前基板2は、例えば、透光性のガラス等を用いて形成される可撓性を有する基板であり、例えば、約0.1mmの厚さに形成されている。この前基板2の外側表面には、保護膜6が、例えば貼着によって設けられている。この保護膜6は、例えば可撓性を有し破損し難い材料、例えばフィルム状のプラスチックを用いて形成することができる。
奥基板3は、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって、例えば約0.5mmの厚さに形成される。また、奥基板3のうちの前基板2に対向する面には、スペース部材としての複数の突起7が形成されている。前基板2と奥基板3との間には接着材4によって間隔が形成されている。上記複数の突起7はその間隔を保持する。なお、可撓性の基板である前基板2が十分な剛性を有する場合には、これらの突起7を設けなくてもよい。
図2(a)は、図1のタッチパネル1を矢印A方向から平面的に見た図である。図1は図2(a)のC−C線に従った断面図に相当する。また、図2(b)は、図2(a)のB−B線に従った断面図であり、指等といった入力する物8によって前基板2を押した状態を示している。なお、図2(a)では、タッチパネル1の構造を解り易く示すため、そのタッチパネル1の前基板2及び保護膜6を鎖線で示している。
本実施形態におけるタッチパネル1は、ガラス基板上に超音波の表面波、すなわち表面弾性波を形成すると共に入力する物によって押された位置をその表面波の変化に基づいて位置検出手段によって検出する、いわゆる超音波方式のタッチパネルである。ここで表面波とは、2つの異なった媒質間の境界に沿い、エネルギーを放射することなく伝搬する波のことである。本発明においては、固体であるガラス基板上を表面波が伝搬する。このように、固体の表面上を伝搬し、その表面に束縛されている音波が表面弾性波である。このようなタッチパネル1は、例えば、以下に説明するような構成とすることができる。
図2(a)及び図2(b)において、タッチパネル1の前基板2の内側の表面には、第1発信子9aと、第2発信子9bと、第1受信子11aと、第2受信子11bと、第1反射アレイ12aと、第2反射アレイ12bと、第3反射アレイ12cと、第4反射アレイ12dとが設けられる。第1発信子9a、第2発信子9b、反射アレイ12a〜12dは本発明における表面波形成手段として作用する。また、第1受信子11a及び第2受信子11bは本発明における表面波受波手段として作用する。
第1発信子9aは、接着材4の内側であって、前基板2の長辺2aと短辺2dとが成す角部の近傍に設けられている。また、第2発信子9bは、接着材4の内側の領域であって、前基板2の長辺2cと短辺2bとが成す角部の近傍に設けられている。また、第1受信子11a及び第2受信子11bは、前基板2の長辺2cと短辺2dとが成す角部の近傍に設けられている。
第1発信子9a及び第2発信子9bは、超音波を発生する要素であり、従って、前基板2のうちそれらの発信子9a,9bが設けられた側の表面に表面波Wsを励振する要素である。また、第1受信子11a及び第2受信子11bは、前基板2の表面を伝わってきた表面波Wsを受信する素子である。これらの第1発信子9a、第2発信子9b、第1受信子11a及び第2受信子11bのそれぞれには、例えば酸化亜鉛(ZnO)等から成る圧電体の表面に、例えばアルミニウム(Al)等から成るすだれ状の電極を配設して成る圧電素子を用いることができる。すだれ状電極については、例えば、特開平6−046496号に説明されている。
第1発信子9aの入力端子及び第2発信子9bの入力端子は発信制御回路13の出力端子に接続されている。発信制御回路13は、例えば、圧電素子を構成するすだれ状電極へ所望の電圧を安定状態で印加する。また、第1受信子11aの出力端子及び第2受信子11bの出力端子は位置検出手段としての位置検出回路14の入力端子に接続されている。位置検出回路14は、第1受信子11a及び第2受信子11bの出力信号に基づいて表面波の大きさを演算する回路や、時間を計数する計時回路等を含んで構成されている。
第1発信子9a及び第2発信子9bにおいては、圧電素子のすだれ状電極に高周波の電気信号を入力して圧電体に電界を印加すると、その圧電体に圧電効果が発生して、その圧電体に伸び縮みの変形やすべり変形が発生する。そしてこれにより、前基板2の表面に表面波を励振することができる。一方、第1受信子11a及び第2受信子11bでは、表面波が圧電体に伝わることによりその圧電体が変形すると、圧電効果により電界が発生し、すだれ状電極から電気信号を出力することができる。
各反射アレイ12a,12b,12c,12dは、前基板2の表面を伝搬する表面波を所定の方向に反射するための要素である。第1反射アレイ12aは、前基板2の長辺2aに沿って配設され、第1発信子9aによって励振されて第1反射アレイ12a上を伝搬する表面波を図に矢印で示すようにY方向へ順次反射する。また、第2反射アレイ12bは、前基板2の短辺2bに沿って配設され、第2発信子9bによって励振されて第2反射アレイ12b上を伝搬する表面波をX方向へ順次反射する。X方向へ進む表面波については図示を省略している。
また、第3反射アレイ12cは、前基板2の長辺2cに沿って配設され、第1反射アレイ12aによって反射されてY方向へ進んだ表面波を第1受信子11aに向けて反射する。また、第4反射アレイ12dは、前基板2の短辺2dに沿って配設され、第2反射アレイ12bによって反射されてX方向へ進んだ表面波を第2受信子11bに向けて反射する。発信制御回路13は、予め設定した異なるタイミングで第1発信子9aと第2発信子9bとを交互に駆動する。これにより、前基板2の内側表面には、あるタイミングでは図2(a)に示すようにY方向へ進む表面波が形成され、他のあるタイミングではX方向へ進む表面波が形成される。
以下、タッチパネル1によって前基板2の押圧位置を検出するための動作を説明する。図2(a)において、ある時点では、第1発信子9aに電界が印加されて長辺2aの部分に表面波が励振される。この表面波は第1反射アレイ12aによって順次に反射される。そして、前基板2の入力領域V0の全域にはY方向に伝搬する表面波が形成される。前基板2の表面をY方向に伝搬した表面波は、第3反射アレイ12cによって反射されて第1受信子11aに入力され、この第1受信子11aは、電気信号を位置検出回路14へ出力する。このとき、第1発信子9aに近い側の点P1を通る表面波と遠い側の点P2を通る表面波とでは、表面波が伝わる距離が異なるために、第1受信子11aに到達するまでの時間に差が生じている。
ここで、図2(b)に示すように、例えば、指等といった入力する物8によって点P0の位置で前基板2を押すと、前基板2が点P0において撓んで曲がる。これにより、前基板2と奥基板3の互いに対向する表面が点P0において接触する。こうして前基板2と奥基板3とが接触すると、前基板2の表面に形成された表面波のうち、点P0を通る表面波W0が変化(例えば、減衰)し、その変化した表面波W1が第1受信子11aに入力される。第1受信子11aは、入力された表面波W1を電気信号に変換して出力する。この電気信号は位置検出回路14に入力され、この位置検出回路14よって表面波の変化及び到達時間を測定することができる。変化した表面波W1の到達時間は押圧された点P0の座標位置と相関しているので、位置検出回路14は押された点P0のY方向の位置を検出することができる。
一方、他のある時点では、第1発信子9aに代えて第2発信子9bに電界が印加されて短辺2bの部分に表面波が励振される。この表面波は第2反射アレイ12bによって順次に反射される。そして、前基板2の入力領域V0の全域にはX方向に伝搬する表面波が形成される。前基板2の表面をX方向に伝搬した表面波は、第4反射アレイ12dによって反射され第2受信子11bに入力され、この第2受信子11bは電気信号を位置検出回路14へ出力する。このとき、第2発信子9bに近い点P3を通る表面波と遠い点P4を通る表面波とでは、表面波が伝わる距離が異なるために、第2受信子11bに到達するまでの時間に差が生じている。
ここで、図2(b)に示すように、例えば、指等によって点P0の位置で前基板2を押すと、前基板2が点P0において撓んで曲がる。これにより、前基板2と奥基板3の互いに対向する表面が点P0において接触する。前基板2と奥基板3とが接触すると、前基板2の表面に形成された表面波のうち、点P0を通る表面波が変化(例えば、減衰)し、その変化した表面波が第2受信子11bに入力される。第2受信子11bは、入力された表面波を電気信号に変換して出力する。この電気信号は位置検出回路14に入力され、この位置検出回路14によって表面波の変化及び到達時間を測定することができる。変化した表面波の到達時間は押された点P0の座標位置と相関しているので、位置検出回路14は押圧された点P0のX方向の位置を検出することができる。
本実施形態では奥基板3の厚さが約0.5mmと厚くなっているので、奥基板3は容易には撓まないようになっている。これに対し、前基板2の厚さは約0.1mmと薄くなっているので、前基板2は入力する物8によって押されたときに容易に撓むようになっている。これにより、入力する物8が前基板2に軽く触れただけでもその接触位置を正確に検知することができる。
ところで、従来の超音波方式のタッチパネルでは、ガラス基板のうち入力する物が触れる面に表面波を形成していた。つまり、入力する物が表面波に直接に触れるようになっていた。換言すれば、表面波はガラス基板の外側の面に形成されて外部に露出していた。そのため、ガラス基板の外側の表面に異物や汚れが付着した場合には、そのガラス基板の表面を通る表面波がその異物等の存在に応じて変化してしまい、その結果、タッチパネルが誤動作を起こすおそれがあった。
このことに関し、本実施形態では、図2(b)に示すように、前基板2のうち奥基板3に対向する面に表面波Ws を形成した。これにより、表面波Wsが形成される面は外部に露出しないので、表面波Wsが形成されるその面に異物や汚れ等が付着することを防止できる。その結果、表面波Wsが異物や汚れ等の存在に起因して変化することがなくなるので、タッチパネル1が誤動作を起こすことを防止できる。
また、本実施形態では図1に示すように、発信子9a,9b、受信子11a,11b、及び反射アレイ12a〜12d等から成る位置検出手段は前基板2の内側表面に形成されていて、前基板2の外側表面に形成されることはないので、タッチパネル1の最も外側の面に容易に保護膜6を設けることができる。このように保護膜6を設ければ、例えば衝撃等によって前基板2や奥基板3が破損した場合でも、破片が外部へ飛散することをその保護膜6によって防止できる。また、前基板2は奥基板3の表面を覆うように配置されるので、例えば衝撃等によって奥基板3が破損した場合であっても、前基板2が破損しないで残っていれば、破損した奥基板3の破片が外部へ飛散することを前基板2によって防止できる。
以下、本発明に係るタッチパネルの製造方法を図1に示すタッチパネル1を製造する場合を例に挙げて図3に示す工程図に基づいて説明する。なお、本実施形態では、前基板2及び奥基板3を個々に用意してタッチパネル1を1つずつ製造するのではなく、図4(a)に示すように複数の前基板2を形成できる大きさの面積を有する前側マザー基板2’の上に前基板2の複数個分の要素を同時に形成するものとする。また、図4(b)に示すように複数の奥基板3を形成できる大きさの面積を有する奥側マザー基板3’の上に奥基板3の複数個分の要素を同時に形成するものとする。前側マザー基板2’及び奥側マザー基板3’は共に、例えば、厚さ0.5mmの透光性ガラスによって形成される。
まず、図3の工程P1において、図4(a)の前側マザー基板2’内の個々の前基板形成領域2内に、図2の発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a,12b,12c,12dを形成する。次に、工程P2において、前側マザー基板2’内の個々の前基板形成領域2の周りに図2(a)の接着材4を枠状に形成する。なお、接着材4は奥側マザー基板3’上に形成しても良い。
次に、工程P3において、図4(a)の前側マザー基板2’と図4(b)の奥側マザー基板3’とを図1の接着材14によって貼り合わせる。具体的には、発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a〜12dの各要素がそれらのマザー基板2’,3’の間に挟まれるように、マザー基板2’とマザー基板3’とを接着材4によって貼り合わせる。そして、必要に応じて接着材4を加熱又は紫外線照射によって硬化させる。
次に、工程P4において基板の薄化処理を実行する。具体的には、前側マザー基板2’と奥側マザー基板3’とを接着材4によって貼り合わせて成るパネル構造体のうち前側マザー基板2’を所定のエッチング液に所定時間、浸漬する。この場合には、前側マザー基板2’のみをエッチング液に浸漬するようにしても良いし、あるいは、奥側マザー基板3’の表面をマスクで覆った状態でパネル構造体の全体をエッチング液に浸漬するようにしても良い。
このように前側マザー基板2’をエッチング液に浸漬することにより、前側マザー基板2’の厚さを0.5mmの当初の厚さから、0.1mm程度まで均一に薄くする。この場合、前側マザー基板2’の外側表面には発信子、受信子、反射アレイ等といった要素が設けられることなく、平らで平滑な平面であるので、エッチングによる寸法調節を非常に正確に行うことができる。
次に、工程P5において、個々の前基板形成領域及び個々の奥基板形成領域の周りに切断用の溝、いわゆるブレイクラインを形成する。そして、工程P6において、そのブレイクラインに沿って大判のパネル構造体を切断、いわゆるブレイクして、図1に示すタッチパネル1を1つずつ切り出す。次に、工程P7において、図1の保護膜6を前基板2の表面に貼着することより、タッチパネル1が完成する。
以上に説明した本実施形態の製造方法によれば、発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a〜12d等といった表面波素子が、前側マザー基板2のうちの奥側マザー基板3’に対向する表面に形成されるようになっているので、前側マザー基板2’と奥側マザー基板3’とを貼り合せた後、前側マザー基板2’の表側の表面には表面波素子が露出することがなく、それ故、前側マザー基板2’と奥側マザー基板3’とを貼り合せた後に前側マザー基板2’を薄くする処理、例えば、エッチング処理を行うことが可能である。
また、本実施形態では、前側マザー基板2’を薄くするのは前側マザー基板2’と奥側マザー基板3’とを貼り合わせた後であって、それらを貼り合わせる前の前側マザー基板2’の厚さは厚いので、タッチパネルの製造工程中に前側マザー基板2’が傷ついたり、破損したりすることを防止でき、タッチパネルの製造における歩留まりを高く維持できる。
(変形例)
以上の説明では、図3の基板薄化工程P4をエッチング処理によって行ったが、これに代えて、研磨処理によって前側マザー基板2’を薄くすることもできる。また、エッチング処理、研磨処理以外の処理によって基板を薄くすることができるのであれば、そのような処理を用いることもできる。
また、以上の実施形態では、図1に示したように、前基板2の内側の表面に発信子9a,9b等といった表面波素子を設けて、その前基板2の内側の表面に表面波Wsを形成するようにしたが、これに代えて、図5に示すように、奥基板3のうちの前基板2に対向する表面に表面波素子を形成してその表面に表面波Ws を形成するようにしても良い。
(電気光学装置の製造方法の実施形態)
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法をその一実施形態を挙げて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されるものでないことは、もちろんである。また、これからの説明で用いる図面では、特徴となる部分を分かり易く示すために、実際の寸法比率と異なる寸法比率で構成要素を図示することがあることに注意を要する。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の説明に入る前に、まず、その製造方法によって製造される電気光学装置について説明する。本実施形態では、電気光学装置の一例である図6に示す液晶表示装置を製造するものとする。図6において、本実施形態の液晶表示装置21は、電気光学パネルとしての液晶パネル22と、この液晶パネル22に実装された半導体要素としての駆動用IC23と、照明装置24と、タッチパネル31とを有する。照明装置24は、矢印Aが描かれている観察側から見て液晶パネル22の背面側に配置されてバックライトとして機能する。
照明装置24は、光源、具体的には点状光源としてのLED(Light Emitting Diode)26と、LED26から出射された点状の光を面状に変換して出射する導光体27とを有する。導光体27は、例えば透光性の樹脂によって形成される。LED26は、複数個、本実施形態では3個設けられている。図7に示すように、各LED26の発光面26aは、導光体27の1つの側面である光入射面27aに対向して設けられる。各LED26から出た光は、光入射面27aから導光体27の内部へ導入され、その導光体27の光出射面27bから面状の光として出射して液晶パネル22へ供給される。なお、光源は、LED26以外の点状光源や、冷陰極管等といった線状光源によって構成することもできる。
図6において、液晶パネル22は、第1電気光学パネル基板28と、第2電気光学パネル基板29と、第1偏光板36aと、第2偏光板36bとを有する。また、タッチパネル31は、第1タッチパネル基板32と、第2タッチパネルとして機能する電気光学パネル基板28とを有する。
タッチパネル31について見れば、矢印Aが描かれた観察側から平面的に見て枠状の接着材34によって、タッチパネル基板32と第1電気光学パネル基板28とが接着されている。タッチパネル基板32は、例えば、透光性のガラス等を用いて形成される可撓性を有する基板である。液晶パネル22を構成する第1偏光板36aはタッチパネル基板32の外側表面に、例えば貼着によって設けられている。本実施形態では、第1電気光学パネル基板28が、タッチパネル31のための基板と、液晶パネル22のための基板とを兼ねている。
第1電気光学パネル基板28は、例えば、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。また、第1電気光学パネル基板28のタッチパネル基板32に対向する面には、図7に示すように、スペース部材としての複数の突起39が形成されている。タッチパネル基板32と第1電気光学パネル基板28との間には接着材34によって間隔が形成されている。上記複数の突起39はその間隔を保持する。なお、可撓性の基板であるタッチパネル基板32が十分な剛性を有する場合には、これらの突起39を設けなくてもよい。
タッチパネル31は、例えば、図1に示したタッチパネル1と同じ構成とすることができる。従って、タッチパネル31の構成及び作用は、図1及び図2に関連して行ったタッチパネル1の説明と同じであるので、タッチパネル31の構成及び作用についての説明は省略することにする。なお、タッチパネル31を構成する要素とタッチパネル1を構成する要素との対応関係を説明すれば、図1の保護膜6は図7の第1偏光板36aに対応し、図1の前基板2は図7のタッチパネル基板32に対応し、図1の接着材4は図7の接着材34に対応し、図1の奥基板3は図7の第1電気光学パネル基板28に対応している。
図1の前基板2と奥基板3との間に、図2(a)に示したように、発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a〜12d等といった表面波素子が設けられることは既述した。図7に示す本実施形態においても、タッチパネル31のタッチパネル基板32と第1電気光学パネル基板28との間に、図2(a)に示した発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a〜12d等といった表面波素子が設けられている。これらの表面波素子は、タッチパネル基板32のうちの第1電気光学パネル基板28に対向する面に表面波Ws を形成する。
図6に示す液晶パネル22において、第1電気光学パネル基板28と第2電気光学パネル基板29は、矢印A方向から見て枠状のシール材33によって貼り合わされている。第1偏光板36aはタッチパネル31のタッチパネル基板32を介して第1電気光学パネル基板28の外側表面に設けられている。また、第2偏光板36bは、第2電気光学パネル基板29の外側表面に、例えば貼着によって設けられている。
図7に示すように、第1電気光学パネル基板28は、第2電気光学パネル基板29の外側へ張り出す張出し部37を有する。駆動用IC23は、例えば、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)を用いたCOG(Chip On Glass)技術によって張出し部37上に実装されている。
詳しい図示は省略するが、液晶パネル22を構成する第1電気光学パネル基板28及び第2電気光学パネル基板29のそれぞれの互いに対向する表面には電極が設けられる。さらに、それらの基板間には、図6に示すように、シール材33によって形成された隙間内、いわゆるセルギャップ内に液晶が封入されて液晶層41が形成される。照明装置24から液晶パネル22へ面状の光が供給されるとき、液晶パネル22の内部で互いに対向する一対の電極に印加する電圧を画素ごとに制御することにより、液晶層41を通過する光を画素ごとに変調する。
そして、液晶パネル22においては、液晶層41において変調された光をタッチパネル31のタッチパネル基板32上に設けた第1偏光板36aに通すことにより、その偏光板36aの光出射側に文字、数字、図形等といった像を表示する。これにより、矢印Aで示す観察側から液晶パネル22の表示を観察することができる。
液晶パネル22は任意の表示モードによって構成できる。例えば、液晶駆動方式でいえば、単純マトリクス方式及びアクティブマトリクス方式のいずれであっても良い。また、液晶モードの種別でいえば、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、負の誘電率異方性を持つ液晶(すなわち、垂直配向用液晶)、その他任意の液晶を用いることができる。また、採光方式でいえば、反射型、透過型又は透過及び反射兼用の半透過反射型のいずれであっても良い。
反射型とは、太陽光、室内光等といった外部光を液晶パネル22の内部で反射させて表示に用いる方式である。また、透過型とは、液晶パネル22を透過する光を用いて表示を行う方式である。また、半透過反射型とは、反射型表示と透過型表示の両方を選択的に行うことができる方式である。なお、本実施形態では照明装置24がバックライトとして設けられているので、採光方式としては透過型又は半透過反射型が採用されていることになる。
単純マトリクス方式とは、各画素に能動素子を持たず、走査電極とデータ電極との交差部が画素又はドットに対応し、駆動信号が直接に印加されるマトリクス方式である。この方式に対する液晶モードとしては、TN、STN、垂直配向モードが用いられる。次に、アクティブマトリクス方式とは、画素又はドットごとに能動素子が設けられ、書き込み期間では能動素子がON状態となってデータ電圧が書き込まれ、他の期間では能動素子がOFF状態になって電圧が保持されるマトリクス方式である。この方式で使用する能動素子には3端子型と2端子型がある。3端子型の能動素子には、例えば、TFT(Thin Film Transistor)がある。また、2端子型の能動素子には、例えば、TFD(Thin Film Diode)がある。
上記のような液晶パネル22において、カラー表示を行う場合には、一対の基板のうちの一方にカラーフィルタが設けられる。カラーフィルタは、特定の波長域の光を選択的に透過する複数のフィルタによって形成される。例えば、3原色であるB(青),G(緑),R(赤)の1色ずつを基板上の各画素に対応させて所定の配列、例えばストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列で並べることによって形成される。
図8は、図6に示した液晶表示装置21を製造するための製造方法の一実施形態を工程図として示している。以下、図8に基づいて本発明に係る液晶表示装置の製造方法の一実施形態を説明する。なお、本実施形態では、図7のタッチパネル基板32、第1電気光学パネル基板28及び第2電気光学パネル基板29を個々に用意してタッチパネル31及び液晶パネル22を1つずつ製造するのではなく、図9(a)に示すように複数のタッチパネル基板32を形成できる大きさの面積を有するタッチパネル基板用マザー基板32’の上にタッチパネル基板32のための複数個分の要素を同時に形成するものとする。また、図9(b)に示すように複数の第1電気光学パネル基板28を形成できる大きさの面積を有する第1電気光学パネル基板用マザー基板28’の上に第1電気光学パネル基板28のための複数個分の要素を同時に形成するものとする。また、図9(c)に示すように複数の第2電気光学パネル基板29を形成できる大きさの面積を有する第2電気光学パネル基板用マザー基板29’の上に第2電気光学パネル29のための複数個分の要素を同時に形成するものとする。本実施形態では、各マザー基板32’、28’、29’はいずれも透光性ガラスによって形成され、それらの基板の厚さt1,t2,t3は、t1=t2=t3=0.5mmに設定される。
次に、図8の工程P11において、図9(a)のタッチパネル基板用マザー基板32’の表面上の個々のタッチパネル基板の形成領域内に、図2に示した発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a,12b,12c,12dを形成する。次に、工程P12において、タッチパネル基板用マザー基板32’内の個々のタッチパネル基板の形成領域32の周りに図7の接着材34を枠状に形成する。なお、接着材34は第1電気光学パネル基板用マザー基板28’上に形成しても良い。
次に、図8の工程P20において、図9(b)の第1電気光学パネル基板用マザー基板28’の一方の表面にタッチパネル31のための要素を形成し、他の一方の表面に液晶パネル22のための要素を形成する。タッチパネル31のための要素としては、例えば、図7に示したスペーサ用突起39等が考えられる。なお、第1電気光学パネル基板用マザー基板28’上に液晶パネル22のための要素を形成する工程は、例えば、図10に示すように行われる。
図10において、まず、工程P61においてTFD素子、TFT素子等といったスイッチング素子を形成する。次に、工程P62においてスイッチング素子の上に層間絶縁膜としてのオーバーレイヤを形成し、次に、そのオーバーレイヤの上に画素電極をドットマトリクス状に形成する。次に、工程P64において、画素電極やオーバーレイヤの上にフォトリソグラフィ処理によってスペーサ、いわゆるフォトスペーサを形成する。次に、工程P65において、フォトスペーサやオーバーレイヤの上に配向膜を形成し、次に、工程P66において、配向膜に対して配向処理、例えばラビング処理を行う。そして、次に、工程P67において、図6のシール材33を印刷等によって形成し、以上により、図9(b)の第1電気光学パネル基板用マザー基板28’の一方の表面に液晶パネル22のための各種の要素が液晶パネル22の複数個分、形成される。
次に、図8の工程P30において、図9(c)の第2電気光学パネル基板用マザー基板29’の表面に液晶パネル22のための各種要素を形成する。具体的には、図11に示す一連の工程を実施する。すなわち、図11の工程P71において、光反射膜を形成する。画素内において光反射膜が設けられた領域は反射表示を行なう反射領域になり、画素内において光反射膜が設けられていない領域は透過表示を行なう透過領域となる。次に工程P72において、カラーフィルタの着色要素や、ブラックマスクを形成する。次に、工程P73においてオーバーコート膜を形成する。次に、工程P74において、必要に応じて帯状電極や面状電極を形成する。次に、工程P75において、電極の上に配向膜を形成し、さらに工程P76においてその配向膜に配向処理、例えばラビング処理を行う。以上により、図9(c)の第2電気光学パネル基板用のマザー基板29’の表面に液晶パネル22のための各種の要素が液晶パネル22の複数個分、形成される。
次に、図8の工程P41において、図9(b)の第1電気光学パネル基板用マザー基板28’と図9(c)の第2電気光学パネル基板用マザー基板29’とを図6のシール材33を間に挟んで貼り合せる。次に、工程P42において、シール材33を加熱又は紫外線照射によって硬化させる。次に、第1電気光学パネル基板用マザー基板28’上の個々の第1電気光学パネル基板形成領域の周りに切断用の溝、いわゆるブレイクラインを形成する。
次に、工程P11及びP12を経由した図9(a)のタッチパネル基板用マザー基板32’を、工程P44において、図9(b)の第1電気光学パネル基板用マザー基板28’の外側表面上に図7の接着材34によって貼り合せる。次に、工程P45において、タッチパネル基板用マザー基板32’の薄化処理を実行する。具体的には、図9(a)のマザー基板32’と図9(b)のマザー基板28’とを図7の接着材34によって貼り合わせた上で、さらに図9(b)のマザー基板28’と図9(c)のマザー基板29’とをシール材34によって貼り合わせて成るパネル構造体のうちタッチパネル基板用マザー基板32’を所定のエッチング液に所定時間、浸漬する。この場合には、タッチパネル基板用マザー基板32’のみをエッチング液に浸漬するようにしても良いし、あるいは、第2電気光学パネル基板用マザー基板29’の表面をマスクで覆った状態でパネル構造体の全体をエッチング液に浸漬するようにしても良い。
このようにタッチパネル基板用マザー基板32’をエッチング液に浸漬することにより、そのマザー基板32’の厚さをt1=0.5mmの当初の厚さから、t1=0.1mm程度まで均一に薄くする。この場合、タッチパネル基板用マザー基板32’の外側表面には発信子、受信子、反射アレイ等といった表面波素子が設けられることなく、そのマザー基板32’の表面は平らで平滑な平面であるので、エッチングによる寸法調節を非常に正確に行うことができる。
次に、工程P46において、タッチパネル基板用マザー基板32’上の個々のタッチパネル基板の形成領域の周りにブレイクラインを形成し、さらに、第2電気光学パネル基板用マザー基板29’上の個々の第2電気光学パネル基板の形成領域の周りにブレイクラインを形成する。そして、工程P47において、それらのブレイクラインに沿って大判のパネル構造体を1次切断、いわゆる1次ブレイクして、図6に示す液晶パネル22及びタッチパネル31から成るパネル構造体が複数個、直線状に並んだ状態で含まれる中面積のパネル構造体、いわゆる短冊状のパネル構造体が複数個、形成される。図6のシール材34にはその適所に予め開口が設けられており、上記の1次ブレイクが行われると、その開口が外部に露出する。
工程P48では、上記のシール材34の開口を通して液晶が各液晶パネル領域部分に注入されて、図6の液晶層41が個々の第1電気光学パネル基板28と第2電気光学パネル基板29との間のセルギャップ内に形成される。次に、工程P46で形成したブレイクラインに従って2回目の切断、いわゆる2次ブレイクが実行されて、図6に示されたような、タッチパネル31付きの液晶パネル22が個々に形成される。
次に、工程P50において、図6の駆動用IC23を第1電気光学パネル基板28の張出し部37の表面に実装し、さらに、第1偏光板36aをタッチパネル基板32を介して第1電気光学パネル基板28の表面に装着し、さらに、もう1つの偏光板36bを第2電気光学パネル基板29の表面に装着する。次に、工程P51において、液晶パネル22の背面、すなわち第2電気光学パネル基板29の表面に対向して照明装置24を設ける。具体的には、導光体27の光出射面27bが偏光板36bに対向するように照明装置24を設ける。そして、以上により、液晶表示装置21が製造される。
以上に説明した本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、発信子9a,9b、受信子11a,11b、反射アレイ12a〜12d等といった表面波素子(図2参照)が、図7のタッチパネル基板32用のマザー基板のうちの第1電気光学パネル基板28用のマザー基板に対向する表面に形成されるようになっているので、それらのマザー基板を図8の工程P44において貼り合せた後、タッチパネル基板32用のマザー基板の表側の表面には表面波素子が露出することがなく、それ故、タッチパネル基板32用のマザー基板と第1電気光学パネル基板28用のマザー基板とを貼り合せた後に、タッチパネル基板32用のマザー基板を薄くする処理、例えば、エッチング処理を行うことが可能である。
また、本実施形態では、タッチパネル基板32用のマザー基板を薄くするのは、タッチパネル基板32用のマザー基板と第1電気光学パネル基板28用のマザー基板とを貼り合わせた後であって、それらを貼り合わせる前のタッチパネル基板32用のマザー基板の厚さは厚いので、電気光学装置の製造工程中にタッチパネル基板32用のマザー基板が傷ついたり、破損したりすることを防止でき、電気光学装置の製造における歩留まりを高く維持できる。
(変形例)
図7の実施形態では、タッチパネル31を構成するタッチパネル基板32及びそのマザー基板32’(図9(a)参照)の厚さをt1とし、タッチパネル31と液晶パネル22とで兼用する第1電気光学パネル基板28及びそのマザー基板28’(図9(b)参照)の厚さをt2とし、液晶パネル22を構成する第2電気光学パネル基板29及びそのマザー基板29’(図9(c)参照)の厚さをt3としたとき、t1<t2=t3に設定した。具体的には、t1=0.1mm、t2=t3=0.5mmに設定した。しかしながら、それに代えて、t1<t3且つt3<t2に設定することもできる。
なお、タッチパネル基板32のマザー基板32’と第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’の厚さを共に薄くする場合には、それらを同一の工程によって薄くすることが出来る。この工程は、例えば、それらのマザー基板をエッチングによって薄くする際に、露光用のマスクの厚さを適宜に変えることによって実現できる。
一般に、タッチパネル基板32が入力器具や指等によって押されて撓むと、それに追従して第1電気光学パネル基板28が撓むことがある。すると、その撓んだ部分において、第1電気光学パネル基板28と第2電気光学パネル基板29との間隔が狭くなったり、第1電気光学パネル基板28と第2電気光学パネル基板29とが接触することがある。こうなると、第1電気光学パネル基板28が撓んだ部分において、電気光学装置の表示がにじむ等といった障害が発生するおそれがある。
これに対し、上記のようにt3<t2にすれば、第1電気光学パネル基板28が撓んだ場合に、その撓みに追従して第2電気光学パネル基板29が撓むことができるので、第1電気光学パネル基板28と第2電気光学パネル基板29との間隔を全域において一定に保持できる。その結果、電気光学装置の表示がにじむ等といった障害が発生することを防止できる。
また、図7の実施形態では、タッチパネル基板32の内側表面に表面波Ws を形成したが、これに代えて、図12に示すように、第1電気光学パネル基板28のうちのタッチパネル基板32に対向する表面に表面波Ws を形成するようにしても良い。
また、図7及び図12の実施形態では、液晶パネル22の第1偏光板36aをタッチパネル31の外側に設けたが、これに代えて、図13に示すように、第1電気光学パネル基板28の外側表面に第1偏光板36aを装着し、その偏光板36aの表面に対向してタッチパネル31のタッチパネル基板32を設け、そのタッチパネル基板32の内側表面に表面波Wsを形成するようにしても良い。
また、図14に示すように、第1電気光学パネル基板28の外側表面に第1偏光板36aを装着し、その偏光板36aの表面に対向してタッチパネル31のタッチパネル基板32を設け、第1偏光板36aの表面に表面波Wsを形成するようにしても良い。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の説明では、図2に示したように、発信子9a,9bで発生した超音波、すなわち表面弾性波、すなわち表面波を、複数の反射アレイ12a又は複数の反射アレイ12bで反射することにより入力領域V0の全域に行き渡らせるようにした。しかしながら、このような複数の反射アレイを用いる構成に代えて、特開2002−342028号公報の図3に開示されたように、複数の圧電板アレイを入力領域の辺部分に並べて設けるようにしても良い。
また、以上の説明では、電気光学装置として液晶表示装置を製造する場合を例示したが、本発明の製造方法は液晶表示装置以外の電気光学装置、例えば、EL装置、プラズマディスプレイ等に対してタッチパネルを付設する場合にも適用できる。
図7の液晶表示装置21を図8に示す製造方法によって製造した。この場合、第1タッチパネル基板32のマザー基板32’(図9(a)参照)として厚さt1=0.5mmの大判のガラス板を用い、第1電気光学パネル基板28のマザー基板28’(図9(b)参照)として厚さt2=0.5mmの大判のガラス板を用い、第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’(図9(c)参照)として厚さt3=0.5mmの大判のガラス板を用いた。
そして、3枚のマザー基板を図7のように貼り合わせ、さらに第2電気光学パネル基板29のマザー基板の表面をマスクで覆ってその表面がエッチング処理を受けないようにした後、マザー基板の貼合せ構造体をエッチング液に浸漬して、タッチパネル基板32のマザー基板をエッチングによってt1=0.1mmまで薄くした。そしてその後、ブレイク処理によって個々の液晶表示装置21を切り出した。こうして得られた複数の液晶表示装置21について、薄く形成したタッチパネル基板32に損傷があるか否かをチェックしたところ、損傷は非常に少なかった。つまり、歩留りが向上した。
次に、図7の液晶表示装置21を図8に示す製造方法によって製造した。この場合、第1タッチパネル基板32のマザー基板32’(図9(a)参照)として厚さt1=0.5mmの大判のガラス板を用い、第1電気光学パネル基板28のマザー基板28’(図9(b)参照)として厚さt2=0.5mmの大判のガラス板を用い、第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’(図9(c)参照)として厚さt3=0.5mmの大判のガラス板を用いた。
そして、3枚のマザー基板を図7のように貼り合わせ、さらにタッチパネル基板32のマザー基板を研磨によってt1=0.1mmまで薄くした。そしてその後、ブレイク処理によって個々の液晶表示装置21を切り出した。こうして得られた複数の液晶表示装置21について、薄く形成したタッチパネル基板32に損傷があるか否かをチェックしたところ、損傷は非常に少なかった。つまり、歩留りが向上した。
なお、本発明者は、実施例2において、タッチパネル基板32のマザー基板の研磨をある程度まで行い、途中からエッチング処理によってそのマザー基板を薄くする処理を行った。これにより、タッチパネル付きの液晶表示装置を効率的に製造することができた。
次に、図7の液晶表示装置21を図8に示す製造方法によって製造した。この場合、タッチパネル基板32のマザー基板32’(図9(a)参照)として厚さt1=0.6mmの大判のガラス板を用い、第1電気光学パネル基板28のマザー基板28’(図9(b)参照)として厚さt2=0.6mmの大判のガラス板を用い、第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’(図9(c)参照)として厚さt3=0.6mmの大判のガラス板を用いた。
そして、3枚のマザー基板を図7のように貼り合わせ、さらに第2電気光学パネル基板29のマザー基板の表面をエッチング処理によってt3=0.2mmまで薄くし、さらにタッチパネル基板32のマザー基板をエッチングによってt1=0.1mmまで薄くした。そしてその後、ブレイク処理によって個々の液晶表示装置21を切り出した。こうして得られた複数の液晶表示装置21について、薄く形成したタッチパネル基板32に損傷があるか否かをチェックしたところ、損傷は非常に少なかった。つまり、歩留りが向上した。
さらに、第2電気光学パネル基板29の厚さをt3=0.2mmまで薄くしたことにより、第1電気光学パネル基板28が撓んで変形した場合でも、第2電気光学パネル基板29をそれに追従させて撓ませることができるようになり、その結果、液晶表示装置21を割れ難くすることができた。
次に、図7の液晶表示装置21を図8に示す製造方法によって製造した。この場合、第1タッチパネル基板32のマザー基板32’(図9(a)参照)として厚さt1=0.7mmの大判のガラス板を用い、第1電気光学パネル基板28のマザー基板28’(図9(b)参照)として厚さt2=0.7mmの大判のガラス板を用い、第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’(図9(c)参照)として厚さt3=0.7mmの大判のガラス板を用いた。
そして、3枚のマザー基板を図7のように貼り合わせ、さらに第2電気光学パネル基板29のマザー基板29’の表面をエッチング処理によってt3=0.1mmまで薄くし、さらにタッチパネル基板32のマザー基板32’をエッチングによってt1=0.1mmまで薄くした。そしてその後、ブレイク処理によって個々の液晶表示装置21を切り出した。こうして得られた複数の液晶表示装置21について、薄く形成したタッチパネル基板32に損傷があるか否かをチェックしたところ、損傷は非常に少なかった。つまり、歩留りが向上した。
さらに、第2電気光学パネル基板29の厚さをt3=0.1mmまで薄くしたことにより、第1電気光学パネル基板28が撓んで変形した場合でも、第2電気光学パネル基板29をそれに追従させて撓ませることができるようになり、その結果、液晶表示装置21を割れ難くすることができた。
本発明に係るタッチパネルの製造方法によって製造されるタッチパネルの一例を示す断面図である。 (a)は図1のタッチパネルの平面図であり、(b)は図2(a)のB−B線に従った断面図である。 本発明に係るタッチパネルの製造方法の一実施形態を示す工程図である。 図3の製造方法で用いるマザー基板を示す図である。 タッチパネルの変形例を示す断面図である。 本発明に係る電気光学装置の製造方法によって製造される液晶表示装置の一例を示す斜視図である。 図6の液晶表示装置の断面図である。 本発明に係る電気光学装置の製造方法の一実施形態を示す工程図である。 図8の製造方法で用いるマザー基板を示す図である。 図8の製造方法の要部を示す工程図である。 図8の製造方法の他の要部を示す工程図である。 液晶表示装置の変形例を示す断面図である。 液晶表示装置の他の変形例を示す断面図である。 液晶表示装置のさらに他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
1.タッチパネル、 2.前基板(第1タッチパネル基板)、 2’.前側マザー基板、
2a,2b,2c,2d.辺、 3.奥基板(第2タッチパネル基板)、 4.接着材、
6.保護膜、 7.突起(スペース部材)、 8.入力する物、 9a,9b.発信子、
11a,11b.受信子、 12a〜12d.反射アレイ、
21.液晶表示装置(電気光学装置)、 22.液晶パネル(電気光学パネル)、
23.駆動用IC、 24.照明装置、 26.LED、 27.導光体、
28.電気光学パネル基板、
28’.電気光学パネル基板用のマザー基板、 29.第2電気光学パネル基板、
29’.第2電気光学パネル基板用のマザー基板、 31.タッチパネル、
32.第1タッチパネル基板、 32’.第1タッチパネル基板用のマザー基板、
33.シール材、 34.接着材、 36a,36b.偏光板 37.張出し部、
38.ACF、 39.突起(スペース部材)、 41.液晶層、 V0.入力領域、
W0,W1,WS .表面波

Claims (15)

  1. タッチパネルの製造方法において、
    前記タッチパネルは、
    可撓性を有する第1タッチパネル基板と、
    入力する側から見て前記第1タッチパネル基板の背面側に間隔を空けて配置される第2タッチパネル基板と、
    前記第1タッチパネル基板のうちの前記第2タッチパネル基板に対向する表面、又は前記第2タッチパネル基板のうちの前記第1タッチパネル基板に対向する表面に表面波を形成する表面波形成手段と、
    前記表面波を受波して信号を出力する表面波受波手段と、
    該表面波受波手段の出力信号に基づいて前記第1タッチパネル基板の押圧された位置を検出する位置検出手段と、を有し、
    前記第1タッチパネル基板のうちの前記第2タッチパネル基板に対向する表面又は前記第2タッチパネル基板のうちの前記第1タッチパネル基板に対向する表面に前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段を形成する工程と、
    前記第1タッチパネル基板と前記第2タッチパネル基板とを前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段がそれらの基板間に配置されるように貼り合せる基板貼合せ工程と、
    該基板貼合せ工程の後に前記第1タッチパネル基板を薄くする基板薄化工程と、
    を有することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  2. 請求項1記載のタッチパネルの製造方法において、
    表面波形成手段及び表面波受波手段を形成する前記工程、前記基板貼合せ工程、及び前記基板薄化工程は、前記第1タッチパネル基板を複数個形成できる大きさの第1タッチパネルマザー基板、及び前記第2タッチパネル基板を複数個形成できる大きさの第2タッチパネルマザー基板に対して行われ、
    前記第1タッチパネルマザー基板と前記第2タッチパネルマザー基板とを前記基板貼合せ工程において貼り合せて成る大判のパネル構造体は、前記基板薄化工程の後に個々のパネル構造体へと切断される
    ことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のタッチパネルの製造方法において、前記第1タッチパネル基板及び前記第2タッチパネル基板はガラスによって形成されることを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のタッチパネルの製造方法において、前記基板薄化工程は、エッチング処理によって前記第1タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  5. 請求項4記載のタッチパネルの製造方法において、前記エッチング処理の際、前記第2タッチパネル基板の表面をエッチングされないようにマスクで覆うことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のタッチパネルの製造方法において、前記基板薄化工程は、研磨処理によって前記第1タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のタッチパネルの製造方法において、前記第2タッチパネル基板が前記第1タッチパネル基板よりも厚い厚さを維持する範囲で前記第2タッチパネル基板の外側表面をエッチング処理によって薄くすることを特徴とするタッチパネルの製造方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載のタッチパネルの製造方法を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 画像を表示する電気光学パネルと、該電気光学パネルと一体になるように該電気光学パネルに装着されるタッチパネルと、を有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記電気光学パネルは電気光学物質を支持する電気光学パネル基板を有し、
    前記タッチパネルは、
    前記電気光学パネル基板に対して間隔を空けて対向して設けられるタッチパネル基板と、
    前記タッチパネル基板の前記電気光学パネル基板に対向する表面、又は前記電気光学パネル基板の前記タッチパネル基板に対向する表面に表面波を形成する表面波形成手段と、
    前記表面波を受波して信号を出力する表面波受波手段と、
    該表面波受波手段の出力信号に基づいて前記タッチパネル基板の押圧された位置を検出する位置検出手段と、を有し、
    前記タッチパネル基板の前記電気光学パネル基板に対向する表面又は前記電気光学パネル基板の前記タッチパネル基板に対向する表面に前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段を形成する工程と、
    前記タッチパネル基板と前記電気光学パネル基板とを前記表面波形成手段及び前記表面波受波手段がそれらの基板間に挟まれるように貼り合せる基板貼合せ工程と、
    該基板貼合せ工程の後に前記第タッチパネル基板を薄くする基板薄化工程と、
    を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項9記載の電気光学装置の製造方法において、
    表面波形成手段及び表面波受波手段を形成する前記工程、前記基板貼合せ工程、及び前記基板薄化工程は、前記タッチパネル基板を複数個形成できる大きさのタッチパネルマザー基板、及び前記電気光学パネル基板を複数個形成できる大きさの電気光学パネルマザー基板に対して行われ、
    前記タッチパネルマザー基板と前記電気光学パネルマザー基板とを前記基板貼合せ工程において貼り合せて成る大判のパネル構造体は、前記基板薄化工程の後に個々のパネル構造体へと切断される
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 請求項9又は請求項10記載の電気光学装置の製造方法において、前記タッチパネル基板及び前記電気光学パネル基板はガラスによって形成されることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項9から請求項11のいずれか1つに記載の電気光学装置の製造方法において、前記基板薄化工程は、エッチング処理によって前記タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の電気光学装置の製造方法において、前記エッチング処理の際、前記電気光学パネル基板の表面をエッチングされないようにマスクで覆うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  14. 請求項9から請求項11のいずれか1つに記載の電気光学装置の製造方法において、前記基板薄化工程は、研磨処理によって前記タッチパネル基板の外側表面を一様な厚さで除去する処理を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  15. 請求項9から請求項14のいずれか1つに記載の電気光学装置の製造方法において、
    前記電気光学パネルは、前記タッチパネル基板に対向する第1電気光学パネル基板と、該第1電気光学パネル基板に対向して配置され該第1電気光学パネル基板と協働して電気光学物質の層を挟持する第2電気光学パネル基板とを有し、
    前記タッチパネル基板の厚さをt1とし、前記第1電気光学パネル基板の厚さをt2として、前記第2電気光学パネル基板の厚さをt3とするとき、
    t1<t2及びt3<t2
    であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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