JP2006343691A - 光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置 - Google Patents

光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 シェーディングの発生、及びレジストレーションの変化を低減し、高画質を得ることができる光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 アルミベース1の上に、ガラス板2aを積層し、アルミベース1と接触することなく偏光ビームスプリッタ105を配置する。また、偏光ビームスプリッタ10は、ガラス板2aの上に更にガラス板2bを積層して偏光ビームスプリッタ105と光軸が同一になるよう配置する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、反射型空間光変調素子及び反射型空間光変調素子の周辺光学部材が一体となった光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置に関する。
カラー投射表示装置は、白色光源から3原色光に係るR(赤)、G(緑)、B(青)の色光を分解して対応色の空間光変調素子に導き、当該空間光変調素子で映像信号に応じて光変調された色光を合成して投射し、スクリーン上にカラー映像を表示させるものである。
上述のカラー投射表示装置において、反射型の空間光変調素子を用いる投射表示装置では、分解した色光を反射型の空間光変調素子に入射させて光変調させ、その変調された色光を合成するために複数の偏光ビームスプリッタを組み合わせてなる光学系を有している。
この反射型の空間光変調素子を用いる投射表示装置では、偏光ビームスプリッタ、あるいはその他の光学部品等における光路中の複屈折により、シェーディング(色むら)が発生するという課題が存在する。すなわち、光源からの光が偏光ビームスプリッタを構成するガラスに照射されることによりガラスが温度上昇し、それによる歪みが光学的異方性を発生させて複屈折が生じることによるものである。その課題を解決するために、光弾性係数の小さなガラスを偏光ビームスプリッタに使用するということが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、反射型の空間光変調素子を用いる投射表示装置において、高コントラストを実現するためには一つの空間光変調素子に対して、通常2つ以上の偏光ビームスプリッタを作用させるために、これが反射型の投射表示装置の光学構成を複雑にしていた。そこで、2枚のセラミックスベースの間に4個の偏光ビームスプリッタを至近距離に配置して接着固定を行い光学系を構成することにより、1つの反射型空間光変調素子に対して3個の偏光ビームスプリッタを作用させていながら、比較的簡易な光学構成とすることができ、高コントラストな投射表示装置が実現できるものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9−054213号公報 特開2004−070202公報
ところで、特許文献1の提案においては、光弾性係数の小さなガラスを偏光ビームスプリッタに使用するということが開示されている。具体的には、波長0.4μm〜0.7μmの入射光に対し、その光弾性定数の絶対値が1.5×10-8cm2/N以下の透光性材料からなる部材から構成するというものである。しかしながら、これらの構成でも、その光弾性係数が0ではないため、シェーディングが発生するという課題が残在する。
また、特許文献2の提案においては、4個の偏光ビームスプリッタ等の光学部材をセラミックベースに挟み込む構造をとっている。従って、偏光ビームスプリッタとセラミックベースの熱膨張係数を極力近似した値として構成したとしても、挟み込む構造のために、応力が発生しやすく、シェーディングが残存するという問題があった。
さらに、反射型空間光変調素子を保持する板金部材は鉄とステンレスの構成であったため、光源からの長時間の照射による温度変化にさらされると歪みを生じ、レジストレーションが変化するという問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、シェーディングの発生、及びレジストレーションの変化を低減し、高画質を得ることができる光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜3)に記載の手段よりなる。
すなわち、
1)少なくとも反射型空間光変調素子と、光軸に対して直交する高さが異なる2つの三角柱形状のプリズムを偏光分離薄膜面を介して互いに接着した複数の偏光ビームスプリッタと、からなる光学デバイスであって、
第1の偏光ビームスプリッタを前記プリズムの一方の三角面側を底面としてガラスベース上に固定すると共に、
前記第1の偏光ビームスプリッタよりも高さが小である第2の偏光ビームスプリッタを、前記第1の偏光ビームスプリッタの高さ方向との中心が略一致するように、前記プリズムの一方の三角面を底面として、その底面の一部を残して前記ガラスベース上にガラススペーサを介して、光軸方向に隣接して固定配置するようにしたこと特徴とする光学デバイス。
2)1)記載の光学デバイスにおいて、
前記第2の偏光ビームスプリッタの片方のプリズムの上面に第1の支持部材を固定し、その下面側の前記一部を残した三角面に第2の支持部材を固定し、前記反射型空間光変調素子に第3の支持部材を固定すると共に、
前記第2の支持部材と前記第3の支持部材とを固定し、前記第1の支持部材と前記第3の支持部材との間に第4の支持部材を介して固定した構成であり、
前記第4の支持部材の熱膨張係数は前記第3の支持部材の熱膨張係数より大なることを特徴とする光学デバイス。
3)1)、または、2)に記載の光学デバイスを色分解合成光学系に用いたことを特徴とする投射表示装置。
本発明の光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置によれば、光軸に直交する断面の高さが異なる複数の偏光ビームスプリッタを、その断面の高さが大きい偏光ビームスプリッタをガラスベースの上に、小さな偏光ビームスプリッタは、前記ガラスベースに同一材質のガラス板を積層し、光軸を設計上必要な位置に合致させ配置することにより、金属ベース直接各偏光ビームスプリッタを設置しないでガラスベース、ガラス板を介していることで、熱的に金属ベースと遮断する効果を得ている。
すなわち、各偏光ビームスプリッタを全て、ガラス材料の上に固定することで、応力を極力低減させている。これによりシェーディングが低減されるという効果を奏するものである。
また、光学部品の固定部材の線膨張係数を合わせることにより環境の温度が変化した際の熱膨張差が減少し、その結果歪みが減少するので、レジストレーションが安定するという効果を奏するものである。
以下、本発明に係る光学デバイス及びこれを用いた投射表示装置の発明を実施するための最良の形態につき、好ましい実施例により説明する。
図1は、本実施例に適用される光学デバイスの概略構成図を示したものである。光学デバイス30は、2個の直角三角柱を偏光分離面を介して張り合わせた形状の立方体または角柱状の偏光分離素子として作用する第1,第2,第3の偏光ビームスプリッタ102,103,104、偏光合成素子として作用する第4の偏光ビームスプリッタ105を、その偏光分離面121,131,141,151が全体として略X字状の如くに配置したものである。さらに図示しないが、第1の偏光ビームスプリッタ102の入射側の透光面(第1の偏光ビームスプリッタの上側面)には、R光とG光との偏波面を90度回転する機能を有する第1のカラー偏光子を、第1と第2の偏光ビームスプリッタ102,103間には、G光の偏波面を90°回転する機能を有する第2のカラー偏光子を備えている。また、第2と第4の偏光ビームスプリッタ103,105間には、R光の偏波面を90°回転する機能を有する第3のカラー偏光子、第3と第4の偏光ビームスプリッタ104,105間には、B光の偏波面を90°回転させる機能を有する第4のカラー偏光子を備えている。
本実施例に適用される光学デバイス30は次のように動作する。図2を用いて説明するが、説明をわかりやすくするため主要光学部品を抜粋している。
それぞれ図示しない光源から発した不定偏光の白色光はインテグレータ光学系に入射する。そして、白色光が均一化されるとともにS偏光にそろえられ第1のカラー偏光子に入射する。第1のカラー偏光子はR光とG光との偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるため、第1のカラー偏光子を透過するR光とG光とに係るS偏光はP偏光に変換される。また、第1のカラー偏光子は、B光に対しては何ら作用しないため、それらはS偏光のままである。
以後、それぞれの色光について個別にその光路及び偏波面の変移について説明する。
先ず、第1のカラー偏光子を透過したP偏光のG光は、第1の偏光ビームスプリッタ102の偏光分離面121を透過直進して、第2のカラー偏光子(不図示)に入射する。第2のカラー偏光子はG光の偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるため、第2のカラー偏光子を透過するG光に係るP偏光はS偏光に変換される。第2のカラー偏光子を透過したS偏光のG光は、第2の偏光ビームスプリッタ103に入射され、第2の偏光ビームスプリッタ103の偏光分離面131において反射され透光面103aより出射し、G対応の反射型空間光変調素子161に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子161においてG対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
光変調されて生成したG光のP偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッタ103の偏光分離面131を透過直進して、第3のカラー偏光子(不図示)に入射する。第3のカラー偏光子は、R光の偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるため、G光に対しては何ら作用せずG光のP偏光成分はP偏光のまま透過直進して、第4の偏光ビームスプリッタ105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッタ105の偏光分離面151を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッタ105の透光面105cより出射する。
次に、R光について説明する。第1のカラー偏光子を透過したP偏光のR光は、第1の偏光ビームスプリッタ102の偏光分離面121を透過直進して、第2のカラー偏光子に入射する。第2のカラー偏光子はG光の偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるため、R光に対しては何ら作用せず、R光はP偏光のまま第2の偏光ビームスプリッタ103に入射される。第2の偏光ビームスプリッタ103に入射されたP偏光のR光は、第2の偏光ビームスプリッタ103の偏光分離面131を透過直進して透光面103bより出射してR対応の反射型空間光変調素子162に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子162においてR対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
光変調されて生成したR光のS偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッタ103の偏光分離面131で反射され、第3のカラー偏光子に入射する。当該カラー偏光子は、R光の偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるため、R光のS偏光成分はP偏光に偏光変換されて第4の偏光ビームスプリッタ105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッタ105の偏光分離面151を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッタ105の透光面105cより出射する。
次に、B光について説明する。第1のカラー偏光子は、B光に対しては何ら作用しないため、B光はS偏光のままであるので、S偏光のB光は、第1の偏光ビームスプリッタ102の偏光分離面121で反射され、第3の偏光ビームスプリッタ104に入射する。
S偏光のB光は第3の偏光ビームスプリッタ104の偏光分離面141で反射され透光面104dより出射し、B対応の反射型空間光変調素子163に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子162においてB対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
光変調されて生成したB光のP偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッタ104の偏光分離面141を透過直進し第4のカラー偏光子に入射する。当該カラー偏光子は、前述したようにB光の偏波面を90°回転させる波長選択性偏光変換手段であるためB光のP偏光成分はS偏光に偏光変換されて第4の偏光ビームスプリッタ105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッタ105の偏光分離面151で反射され、第4の偏光ビームスプリッタ105の透光面105cを透過し投射レンズ130より出射する。
図3を用いて、光学デバイス30の構成を詳細に説明する。説明のため、第1の偏光ビームスプリッタ102、第4の偏光ビームスプリッタ105、G対応の反射型空間光変調素子161の部分に着目したものである。同図に示すように、アルミベース1の上に、ガラス板2aを積層し、その上にガラス製の第1の偏光ビームスプリッタ102、第4の偏光ビームスプリッタ105を配置する。ガラス板には青板ソーダガラスを使用している。
表1は、各種材料の熱伝導率(単位:w/mK)を示すものである。アルミは、熱伝導率が高いため、直接接していると熱伝導によりアルミ側のガラスが冷却され、各偏光ビームスプリッタが上下非対称に冷却される。そのために、複屈折が発生しやくなる。従って、上述した理由により、シェーディングの問題が発生する。そこで、熱伝導率が低く、かつ後述するように、各偏光ビームスプリッタのガラスと同じ熱膨張率となるガラスを各偏光ビームスプリッタとアルミベース1の間に挟む構造とする。
Figure 2006343691
光学ガラスの熱伝導率は、0.546〜1.126(w/mK)の範囲である。光学ガラスは、アルミ等の金属に比べて約200分の1の熱伝導であり、アルミナ、窒化ケイ素、ALN等のセラミックと比較しても最も熱伝導は小さいことがわかる。
また、4つの偏光ビームスプリッタは、その寸法を異ならせている。具体的には、照明エリアの大きい光路には大きな偏光ビームスプリッタ102,105を、照明エリアの小さな光路には小さな偏光ビームスプリッタ103,104を用いる。これは、光源からの照明光は反射型空間光変調素子の有効画素エリアに向かって収束され、その変調された変調光はコーンアングルを有しているため、投射レンズに向かって拡散していくからである。すなわち、反射型空間光変調素子が取り付けられている偏光ビームスプリッタ103,104においては、およそ反射型空間光変調素子の有効画素エリア分のサイズがあればよく、これに対して、光源側、あるいは投射レンズ側に設置される偏光ビームスプリッタ102,105ではそれより大なるサイズが必要となる。
このとき、大きな方のサイズに統一させると、大きい偏光ビームスプリッタに小さい照明エリアの光が照射された場合、ガラスの中で光が照射される場所と照射されない場所が出来、不均一に温度上昇し、複屈折が発生しやすいため光路に応じた大きさとしている。
そして、小さな偏光ビームスプリッタ103,104は、上記のガラス板2aの上に同一材質のガラス板2bを積層し、光軸を合致させ配置する。アルミベース1の上に直接各偏光ビームスプリッタを設置しないでガラス板2a,2bを介していることで、熱的にアルミベース1と遮断する効果を得る。
また、各偏光ビームスプリッタを全て、ガラス板の上に固定することで、応力を極力低減させている。ガラス板2a,2bは青板ソーダガラスを用いている。後述するように、光学ガラスのガラス板2a,2bの熱膨張係数とそれぞれ偏光ビームスプリッタのガラスの熱膨張は殆ど等しい値であり、応力が極力低減される。
偏光ビームスプリッタ103の上下面には、それぞれL型のレジベース4a,4bが接着されている。下側のレジベース4bの下部には2本のガイドピン4b1が設けられている。上側レジベース4aには真鍮製の部材で形成されたフォーカスアジャスタ5がネジ留めされる。フォーカスアジャスタ5には、ガイドピン61を受けるために2箇所個のピン孔が空いている。
ここで、レジベース4a,4bは、偏光ビームスプリッタ103を構成する2個の直角三角柱ガラスの片側の直角三角柱1030のみに固定する。2個の直角三角柱ガラス1030,1031にまたがって固定すると、2個の直角三角柱ガラスの加熱状況の違いにより、2個の直角三角柱ガラス1030,1031が異なる膨張をしているために、歪みが多くなるからである。
すなわち、偏光ビームスプリッタ103はその偏光分離面131によって光を選択反射をしている結果、2個の直角三角柱ガラス1030,1031を通過する光量がそれぞれ異なるからである。
反射型空間光変調素子161は、反射型液晶素子13、アパーチャアセンブリ11、アパーチャパッキン12、波長板ホルダ9、トップパッキン8、トッププレート7により組み立てられている。アパーチャアセンブリ11は、反射型液晶の画素に対応する所のみに光を照射するための開口である。アパーチャパッキン12は塵等の侵入を防ぐものである。波長板ホルダは波長板10を保持するものである。トップパッキン8は、じゃばら状になっている面側が偏光ビームスプリッタ103に接しており、反射型液晶素子13の周りを密封して、塵の侵入を防止するために設けられている。トッププレート7は、これらのアセンブリを保持するためのものである。
反射型空間光変調素子161は、レジストレーション・フォーカス調整システムを用いて画像を投映しながら、画面のフォーカス及びレジストレーションを調整する。
フォーカスの設定は、レジプレート6の上側に立ててある2カ所のガイドピン61および、下側のレジベース4bに立てられている2カ所のガイドピン4b1をそれぞれ、フォーカスアジャスタ5の2つのピン孔および、レジプレート6下部の2つのピン孔に貫通させ、フォーカスが合った状態で、ピン孔に接着剤を注入し、スタッドとピン孔を接着固定する。
レジストレーションの設定は次のように行う。まず、トッププレート7をレジプレート6といざりさせ(摺動させて位置をずらすこと)て、3色のレジストレーションが合致した状態にする。その状態に保持したま、レジプレート上側孔とトッププレート下側孔に接着剤を注入して、トッププレート7とレジプレート6を固定する。
フォーカスアジャスタ5は、上下の各2本のガイドピン61,4b1間の取り付けピッチのバラツキを調整するために設けている。
次に、従来は素子を保持する板金部材は鉄とステンレスの構成であった。すなわち、レジベース4a,4bは鉄製であり、レジプレート6、トッププレート7、アパーチャアセンブリ11の部材は反射型液晶素子13の近傍に配置されるため、防錆性能や加工精度の点からSUS(ステンレス)が使用されていた。
Figure 2006343691
表2は、各種材料の熱膨張係数を比較したものである。各種光学ガラスは、その組成によらず熱膨張係数はほぼ等しい。しかしながら、ガラス材料に比べて、金属材料の熱膨張係数は大きく、また、金属種類によってもその値は異なることがわかる。
それら、従来の構造とその材質では、熱膨張係数に関して、以下に示す不具合が存在していたことが明らかになった。(以下の議論において、熱膨張係数は(*10-6/K)を単位とする。)
図3において、偏光ビームスプリッタ103とそれに取りつけた上下のレジベース4a,4bおよび、フォーカスアジャスタ5の熱膨張係数に着目すると、偏光ビームスプリッタ103のガラス、青板フロートガラス2a,2bの熱膨張係数はともにほぼ等しく約8.1である。また、レジベース4a,4bの熱膨張係数は、12.1である。
一方、それらに対向して、反射型液晶素子13を取りつけるために設けられるレジプレート6、トッププレート7やアパーチャアセンブリ11の部材の熱膨張係数は、17.3である。
すなわち、偏光ビームスプリッタ側に存在する部材(ガラス、鉄)の熱膨張係数の平均は、「8.1と12.1の間の値」であるのに対し、反射型液晶素子13側に存在するレジプレート6、トッププレート7やアパーチャアセンブリ11の部材の熱膨張係数は17.3である。両者の間には、およそ、7程度の熱膨張係数の差が存在する。
よって、偏光ビームスプリッタ103側の熱膨張率がレジプレート6側の熱膨張係数に比べて、小さく、その結果として、長時間の温度変化にさらされると歪みを生じ、レジストレーションが変化する問題が明らかになった。
すなわち、そのような状態では、画面のフォーカス及びレジストレーションを調整して3色の画面のレジストレーションが一致している状態のあとで、温度変化が生じた場合に、レジずれ(3色のレジストレーションがずれる現象)が発生する。例えば、温度が上昇すると、偏光ビームスプリッタ103側に比べて、反射型液晶素子13側のレジプレート6が膨張する。逆に温度が低下すると、反射型液晶素子13側のレジプレート6が相対的に収縮する。そういった熱ストレスが蓄積されていくうちに、偏光ビームスプリッタ103に対しての反射型液晶素子13の位置が微妙にずれてくる場合がある。そのずれは、3色の光に対応する各偏光ビームスプリッタにおいてずれの方向が一致しない場合、レジずれの現象となる。
そこで、本実施例は、構造上の線膨張係数を合わせることにより、歪みを緩和させレジストレーションの安定を図るようにした。この目的を達成するための手段として、フォーカス・アジャスタ5を鉄材質から真鍮に換えるものである。
本実施例に適用される真鍮の熱膨張は20である。その結果、偏光ビームスプリッタ103側に存在する部材(ガラス、鉄、真鍮)の熱膨張係数の平均は、「8.1と12.1の間の値」であったものが、反射型液晶素子13側のレジプレート6等の熱膨張係数17.1に近づく。それによって、環境の温度が変化した際の熱膨張差が減少することにより、歪みが減少し、結果としてレジずれが低減する。
実験では、「−20度→70度ヒートサイクル」10回後のレジストレーションずれは、従来最大0.5画素であったものが今回の実施例では最大0.3画素に低減した。
上述のように、フォーカスアジャスタを真鍮部材にすることにより線膨張の均一化を達成し、歪みを緩和させレジストレーションの安定化という効果を得ることができた。
図5を用いて、本実施例に適用される投射表示装置の概略構成図を説明する。投射表示装置50は、外装キャビネット53内に光学デバイス30、ミラー51、スクリーン52を設置している。光学デバイス30の第4の偏光ビームスプリッタ105の透光面105cより出射したR光、G光、B光は、投射レンズ130を透過し、ミラー51で反射されスクリーン52にカラー映像を拡大表示する。
本実施例に適用される光学デバイスの概略構成図を示したものである。 本実施例に適用される光学デバイスの主要概略構成図を示したものである。 本実施例に適用される光学デバイスを説明するための概略組み立て図を示したものである。 本実施例に適用される光学デバイスを説明するための概略図を示したものである。 本実施例に適用される投射表示装置の概略構成図を示したものである。
符号の説明
30…光学デバイス
1…アルミベース
5…フォーカスアジャスタ
6…レジプレート
7…トッププレート
11…アパーチャアセンブリ
13…反射型液晶素子
161,162,163…反射型空間光変調素子
102,103,104,105…偏光ビームスプリッタ
121,131,141,151…偏光分離面、
1030,1031…直角三角柱ガラス
50…投射表示装置
53…外装キャビネット
51…ミラー
52…スクリーン

Claims (3)

  1. 少なくとも反射型空間光変調素子と、光軸に対して直交する高さが異なる2つの三角柱形状のプリズムを偏光分離薄膜面を介して互いに接着した複数の偏光ビームスプリッタと、からなる光学デバイスであって、
    第1の偏光ビームスプリッタを前記プリズムの一方の三角面側を底面としてガラスベース上に固定すると共に、
    前記第1の偏光ビームスプリッタよりも高さが小である第2の偏光ビームスプリッタを、前記第1の偏光ビームスプリッタの高さ方向との中心が略一致するように、前記プリズムの一方の三角面を底面として、その底面の一部を残して前記ガラスベース上にガラススペーサを介して、光軸方向に隣接して固定配置するようにしたこと特徴とする光学デバイス。
  2. 請求項1記載の光学デバイスにおいて、
    前記第2の偏光ビームスプリッタの片方のプリズムの上面に第1の支持部材を固定し、その下面側の前記一部を残した三角面に第2の支持部材を固定し、前記反射型空間光変調素子に第3の支持部材を固定すると共に、
    前記第2の支持部材と前記第3の支持部材とを固定し、前記第1の支持部材と前記第3の支持部材との間に第4の支持部材を介して固定した構成であり、
    前記第4の支持部材の熱膨張係数は前記第3の支持部材の熱膨張係数より大なることを特徴とする光学デバイス。
  3. 請求項1、または、請求項2に記載の光学デバイスを色分解合成光学系に用いたことを特徴とする投射表示装置。

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