JP2006343200A - 粒子濃度検出方法及び粒子濃度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光部や受光部といった検出部の特性が変化しても液体中の粒子濃度を精度よく検出することのできる粒子濃度検出方法及び粒子濃度検出装置を提供する。
【解決手段】粒子濃度検出装置は、発光部、受光部、及び発光部及び受光部の間に着脱可能な容器であって、内燃機関の潤滑油が入れられたセルを備えている。この潤滑油の粒子濃度に際しては、まずはじめに、セル未挿入状態において発光部を発光させて、このときに受光部にて受光される受光量OUT1を計測する(S100)。次に、セル挿入状態において発光部を発光させて、このときに受光部にて受光される透過光量OUT2を計測する(S120)。そして、受光量OUT1と透過光量OUT2との比である透過率Rを算出し(S130)、この透過率Rに基づいて潤滑油の粒子濃度RNを算出する(S140)。
【選択図】 図7
【解決手段】粒子濃度検出装置は、発光部、受光部、及び発光部及び受光部の間に着脱可能な容器であって、内燃機関の潤滑油が入れられたセルを備えている。この潤滑油の粒子濃度に際しては、まずはじめに、セル未挿入状態において発光部を発光させて、このときに受光部にて受光される受光量OUT1を計測する(S100)。次に、セル挿入状態において発光部を発光させて、このときに受光部にて受光される透過光量OUT2を計測する(S120)。そして、受光量OUT1と透過光量OUT2との比である透過率Rを算出し(S130)、この透過率Rに基づいて潤滑油の粒子濃度RNを算出する(S140)。
【選択図】 図7
Description
この発明は、液体の透過光量に基づいて同液体の粒子濃度を検出する粒子濃度検出方法及び粒子濃度検出装置に関するものである。
例えば機関潤滑油に混入した煤の濃度等、液体中の粒子濃度をその液体の光透過特性、具体的には同液体を透過する透過光の光量に基づいて検出するようにしたものが知られている。この検出方法では発光部から液体に向けて光を照射し、同液体を透過する透過光の光量を受光部で検出するようにしている。発光部から照射された光の一部は、液体に混入した粒子によって吸収・散乱されるため、受光部で検出される透過光量は液中粒子の量に応じたものとなる。従って、この透過光量に基づいて粒子濃度を検出することができる。
ところで、図10に例示するように、発光部の発光量は環境温度が高くなるほど減少するため、受光部で検出される透過光量もこれに応じて減少する傾向にある。従って、粒子濃度を精度よく検出する上では、こうした発光部の温度変化に起因する検出部(発光部及び受光部)の特性変化を抑えるようにすることが望ましい。
そこで、特許文献1に記載のものでは、発光部の発光素子をパルス点灯させることで、同発光素子の発熱を抑え、これにより発光部の環境温度の変化を抑えるようにしている。
また、特許文献2に記載のものでは、発光素子の温度特性に類似した特性を持つ合成抵抗をサーミスタ及び抵抗器にて構成するようにしている。そして、受光素子の出力増幅度がその合成抵抗の逆数に比例するように同受光素子の増幅回路を形成することにより、発光素子の温度特性の変化を補償し、もって発光部の温度変化に起因する検出部(発光部及び受光部)の特性変化を抑えるようにしている。
特開平8−178845号公報
特開平9−68496号公報
また、特許文献2に記載のものでは、発光素子の温度特性に類似した特性を持つ合成抵抗をサーミスタ及び抵抗器にて構成するようにしている。そして、受光素子の出力増幅度がその合成抵抗の逆数に比例するように同受光素子の増幅回路を形成することにより、発光素子の温度特性の変化を補償し、もって発光部の温度変化に起因する検出部(発光部及び受光部)の特性変化を抑えるようにしている。
ところで、特許文献1に記載のものでは、発光素子自身の発熱による検出部の特性変化についてはこれを抑えることができるものの、発光素子の周囲温度が変化した場合の特性変化については抑えることができないものとなっている。
また、特許文献2に記載のものでは、発光素子の温度特性を近似した合成抵抗にて発光素子の温度特性変化を補償するようにしているため、発光素子の温度特性の変化に起因する検出部の特性変化に対し、高精度な補償を行うことは困難なものとなっている。
このように、上記各文献に記載のものは、発光部や受光部から構成される検出部の特性が変化すると液体中の粒子濃度を精度よく検出することができず、こうした点においてさらなる改良の余地を残すものとなっている。
この発明はこうした事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、発光部や受光部といった検出部の特性が変化しても液体中の粒子濃度を精度よく検出することのできる粒子濃度検出方法及び粒子濃度検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するための手段及びその作用効果について以下に記載する。
請求項1に記載の発明は、発光部から液体に光を照射して同液体を透過した透過光量を受光部で計測し、その計測された透過光量に基づいて前記液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出方法において、前記発光部と前記受光部との間に前記液体が介在しない状態で前記発光部を発光させたときの前記受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて前記液体の粒子濃度を検出することをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、発光部から液体に光を照射して同液体を透過した透過光量を受光部で計測し、その計測された透過光量に基づいて前記液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出方法において、前記発光部と前記受光部との間に前記液体が介在しない状態で前記発光部を発光させたときの前記受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて前記液体の粒子濃度を検出することをその要旨とする。
同方法によれば、発光部と受光部との間に検査対象となる液体が介在しない状態において発光部を発光させたときの受光部の受光量が計測される。このときに計測される受光量は、現在の発光部の発光量を示すものであり、温度特性に起因する発光量の変化を含んだものとなる。また、発光部から液体に光を照射したときに受光部で計測される透過光量は、温度特性に起因する発光量の変化と液体中の粒子濃度とが反映されたものになる。
ここで、発光部や受光部から構成される検出部にあってその特性変化に起因する上記受光量の変化分と、同特性変化に起因する上記透過光量の変化分とはほぼ同一であるため、受光量と透過光量との比を求めて受光量の変化分と透過光量の変化分とを相殺することにより、その比には液体中の粒子濃度のみが反映されるようになる。従って、こうして求められる比に基づいて液体の粒子濃度を検出する上記方法によれば、発光部や受光部といった検出部の特性が変化しても液体中の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
なお、粒子濃度を精度よく検出する上では、前述したような発光部の温度変化に起因する検出部の特性変化を抑えるのみならず、検出部に付着する汚れ、あるいは経時変化等に起因する検出部の特性変化も補償することが望ましい。この点、前記各特許文献に記載のものでは、そうした検出部の汚れや経時変化に対して、何ら補償することはできないものとなっている。
これに対し同方法では、検出部の汚れや経時変化に起因して検出部の特性が変化し、その変化に起因にして上記受光量や透過光量が変化したとしても、それら受光量と透過光量との比を求めることにより、そうした検出部の特性変化に起因する受光量や透過光量の変化は補償される。従って、同方法によれば、検出部の環境温度のみならず、同検出部の汚れや経時変化によって当該検出部の特性が変化する場合であっても、液体中の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
ちなみに、前記特許文献1に記載のものでは、発光素子をパルス点灯させるための発進回路が必要になり、回路構成が複雑になってしまうといった問題がある。また、前記特許文献2に記載のものにあっては、発光素子の温度特性に個体差があるため、発光素子毎の温度特性に合わせて上述したような類似の合成抵抗を組み合わせる場合には多大な工数が必要になるといった問題もある。この点、同方法によればそうした問題も生じ得ない。
請求項2に記載の発明は、液体に光を照射する発光部と、前記液体を透過した透過光量を計測する受光部とを備え、前記発光部と前記受光部との間に前記液体が介在しない状態で前記発光部を発光させたときの前記受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて前記液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出装置であって、前記発光部及び前記受光部の間に着脱可能な前記液体用の容器を備えることをその要旨とする。
同構成では、発光部と受光部との間に液体が介在しない状態で同発光部を発光させたときの受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて液体の粒子濃度を検出するようにしている。従って、請求項1に記載の方法と同様に、発光部や受光部といった検出部の特性が変化しても液体中の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
ここで、同構成に記載の装置は、発光部及び前記受光部の間に着脱可能な前記液体用の容器を備えるようにしている。従って、発光部及び受光部の間にその容器が装着されていない状態で発光部を発光させることにより、発光部と受光部との間に液体が介在しない状態での受光部の受光量を計測することができる。また、発光部及び受光部の間に同容器が装着された状態で発光部を発光させることにより、液体を透過した透過光量を計測することができる。すなわち、計測状態が異なる上記受光量と上記透過光量とを容易に計測することができるようになる。
以下、この発明にかかる粒子濃度検出方法及び粒子濃度検出装置を具体化した一実施形態について、図1〜図9を併せ参照して説明する。
図1に、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置の構成を示す。同粒子濃度検出装置は内燃機関の潤滑油を検査対象液とし、その潤滑油の透過光量に基づいて当該潤滑油に混入した粒子(例えば煤等)の濃度を検出するようにしている。そして、この粒子濃度検出装置は、検出機構10、演算部20、表示部30等から構成されている。
図1に、本実施形態にかかる粒子濃度検出装置の構成を示す。同粒子濃度検出装置は内燃機関の潤滑油を検査対象液とし、その潤滑油の透過光量に基づいて当該潤滑油に混入した粒子(例えば煤等)の濃度を検出するようにしている。そして、この粒子濃度検出装置は、検出機構10、演算部20、表示部30等から構成されている。
図2に、検出機構10の外観図を示す。この検出機構10は検査対象液である潤滑油の透過光量を計測する機構であり、大きくはボディー11、潤滑油の透過光量を計測する検出部12、潤滑油を入れる容器であって検出機構10から着脱可能なセル13、検出部12への電力供給や同検出部12からの計測信号が出力される入出力ポート14等から構成されている。
図3に、セル13の構造を示す。このセル13は、開口面を備える有底のケース13a及びその開口面を閉塞するプレート13bから構成されている。そして、検査対象液である潤滑油がケース13aに入れられた後、同潤滑油はプレート13bによってケース13a内に密閉される。なお、このセル13は光の減衰率が小さい素材、例えば石英ガラス等で形成されている。
図4に、ボディー11の部分断面図であって、先の図2に示すA部の断面構造を示す。この図4に示すように、ボディー11には、セル13を挿入可能な挿入穴15が形成されており、同セル13は検出機構10に対して着脱可能となっている。
また、ボディー11内には、光を発する発光部12aとその光を受光する受光部12bとから構成される上記検出部12が設けられている。これら発光部12aと受光部12bとは、前記挿入穴15を挟んで互いに対向するように配設されている。さらに、発光部12a及び受光部12bの間の光路が前記セル13の挿入方向に対して直交するように当該発光部12a及び受光部12bは配設されている。こうした構成により、セル13は、発光部12a及び受光部12bの間を着脱可能とされている。
発光部12aは、潤滑油に光を照射する部分であり、発光素子や発光用レンズ等から構成されている。発光素子は検査光を発する素子であり、所定の電流が流されると一定光量の光を発する。なお、本実施形態ではこの発光素子として、LED(発光ダイオード)を用いている。発光素子の先端には上記発光用レンズが設けられており、このレンズによって検査光は平行光に変換される。すなわち、発光用レンズによって発光素子から発せられる光のほとんどが拡散されることなく受光部12bに向けられる。
受光部12bは、発光部12aから発せられた検査光の光量を検出する部分であり、受光素子等から構成されている。受光素子は、上記検査光を受光してその光量を検出する素子であり、その出力は受光量が増大するほど大きくなる。なお、本実施形態ではこの受光素子として、フォトダイオードを用いており、当該受光素子の出力は増幅回路にて適宜増幅される。
そして、前記セル13が挿入穴15に挿入されていない状態、すなわち発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着されていない状態において発光部12aを発光させた場合には、発光部12aの発光量が受光部12bによって計測される。一方、前記セル13が挿入穴15に挿入されている状態、すなわち発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着されている状態において発光部12aを発光させた場合には、潤滑油を透過した透過光量が受光部12bによって計測される。
ここで、図5に、潤滑油の粒子濃度と透過率との関係について、発光素子から発せられる光の波長を種々変更した場合の変化傾向を模式的に示す。なお、透過率とは、発光素子の発光量と受光素子の受光量との比(受光素子の受光量/発光素子の発光量×100(%))で定義される値であり、粒子濃度が高くなるほどその値は小さくなる。
この図5に示されるように、波長が長くなるほど粒子濃度に対する透過率は高くなる傾向にあり、検出可能な粒子濃度の範囲は高濃度領域側に広くなる傾向にある。換言すれば検出可能な粒子濃度の上限値が大きくなる傾向にある。
一方、波長が短くなるほど、高濃度領域では粒子濃度の差違に起因する透過率の変化は小さくなる。このため波長が短くなるほど高濃度領域にある粒子濃度を検出することは困難になり、検出可能な粒子濃度の範囲は狭くなる。しかし、同図5に示されるように、低濃度領域では波長が短くなるほど粒子濃度の差違に起因する透過率の変化は大きくなる傾向にあるため、わずかな粒子濃度の違いも検出することができるようになる。すなわち、波長が長くなるほどより高濃度の粒子濃度を検出することができる一方、波長が短くなるほど低濃度領域における粒子濃度の検出精度を向上させることができる。従って、前記検査光の波長を、計測しようとしている潤滑油の粒子濃度範囲にあわせて適宜設定したり、可変としたりすることにより、その粒子濃度を適切に検出することができる。
他方、図6に、潤滑油の粒子濃度と透過率との関係について、発光部12aと受光部12bとの間の距離、すなわち光路長を種々変更した場合の傾向を模式的に示す。なお、同図6においてL1〜L7で示される値は、種々設定された上記光路長の値を表している。
この図6に示されるように、光路長が短くなるほど粒子濃度に対する透過率は高くなる傾向にあり、検出可能な粒子濃度の範囲は高濃度領域側に広くなる傾向にある。換言すれば検出可能な粒子濃度の上限値が大きくなる傾向にある。これは光路長が短くなるほど透過光量における減衰量が小さくなり、受光部12bで受光される光量が増大するためである。
一方、光路長が長くなるほど透過光量における減衰量は大きくなるため、高濃度領域では粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は小さくなる。このため光路長が長くなるほど高濃度領域にある粒子濃度を検出することは困難になり、検出可能な粒子濃度の範囲は狭くなる。しかし、同図6に示されるように、低濃度領域では光路長が長くなるほど粒子濃度の差違に起因する光透過率の変化は大きくなる傾向にあるため、わずかな粒子濃度の違いも検出することができるようになる。すなわち、光路長が短くなるほどより高濃度の粒子濃度を検出することができる一方、光路長が長くなるほど低濃度領域における粒子濃度の検出精度をより向上させることができる。従って、計測しようとしている潤滑油の粒子濃度範囲にあわせて上記光路長を適宜設定したり、可変としたりすることにより、その粒子濃度を適切に検出することができる。そこで、本実施形態では、先の図3に示したセル13のケース13aにあって、その深さDが種々異なる複数のケース13a、実質的には光路長が種々異なる複数のケース13aを用意するようにしている。そして、潤滑油の粒子濃度検出に際しては、計測しようとしている潤滑油の粒子濃度範囲に適した深さDを有するケース13aを使用するようにしており、これにより幅広い粒子濃度を精度よく検出することができるようにしている。ちなみに、ガソリンエンジン用の潤滑油であって、0〜10wt%の範囲における粒子濃度を検出する場合には、深さDが0.2mmに形成されているケース13aを使用することが望ましい。
前記演算部20は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心として構成されている。この演算部20は、検出機構10の入出力ポート14から出力される信号を演算処理して潤滑油の粒子濃度を算出するとともに、その演算結果、例えば検出された粒子濃度等を表示部30に表示する。
次に、本実施形態における潤滑油の粒子濃度検出方法について、図7及び図8を併せ参照して説明する。
図7に、上記粒子濃度検出方法についてその検出手順をフローチャート形式にて示す。なお、この検出手順に先立って、セル13には、予め検査対象液である潤滑油が入れられている。
図7に、上記粒子濃度検出方法についてその検出手順をフローチャート形式にて示す。なお、この検出手順に先立って、セル13には、予め検査対象液である潤滑油が入れられている。
この検出手順では、まずはじめに、セル13が挿入穴15に未挿入とされている状態での受光量OUT1が計測される(S100)。ここでは、発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着されていない状態で発光部12aを発光させることにより、図8の(A)に示すごとく、発光部12aと受光部12bとの間に潤滑油が介在しない状態での受光部12bの受光量OUT1が計測される。
この受光量OUT1が計測されると、直ちにセル13が挿入穴15に挿入され(S110)、同セル13が挿入穴15に挿入されている状態での透過光量OUT2が計測される(S120)。ここでは、発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着されている状態で発光部12aを発光させることにより、先の図8の(B)に示すごとく、同発光部12aの発光量のうちで、潤滑油を透過した透過光量OUT2が受光部12bで計測される。
次に、潤滑油の透過率Rが次式(1)に基づいて算出される(S130)。
透過率R=透過光量OUT2/受光量OUT1×100(%) …(1)
上記受光量OUT1は、今回の検出時における発光部12aの発光量を示すものであり、先の図10に示したような発光部12aの温度特性に起因する発光量の変化を含んだものになっている。また、透過光量OUT2は、温度特性に起因する上記発光量の変化と潤滑油中の粒子濃度とが反映されたものになっている。
透過率R=透過光量OUT2/受光量OUT1×100(%) …(1)
上記受光量OUT1は、今回の検出時における発光部12aの発光量を示すものであり、先の図10に示したような発光部12aの温度特性に起因する発光量の変化を含んだものになっている。また、透過光量OUT2は、温度特性に起因する上記発光量の変化と潤滑油中の粒子濃度とが反映されたものになっている。
ここで、発光部12aや受光部12bから構成される検出部12にあってその特性変化に起因する上記受光量OUT1の変化分と、同特性変化に起因する上記透過光量OUT2の変化分とはほぼ同一になる。すなわち、検出部12の環境温度の変化による発光部12aの光量変化と、この光量変化に起因する透過光量OUT2の光量変化はほぼ同一であり、例えば、検出部12の特性変化に起因して受光量OUT1が減少する場合には、その減少分だけ透過光量OUT2も減少する。従って、受光量OUT1と透過光量OUT2との比を求めれば、受光量OUT1の変化分と透過光量OUT2の変化分とを相殺することができ、その比、すなわち上記透過率Rには潤滑油の粒子濃度のみが反映される。
そして、このように検出部12の特性変化が補償された透過率Rに基づき、予め求められている透過率Rと粒子濃度RNとの関係から潤滑油の粒子濃度RNが算出されて(S140)、本検出手順は終了される。
ちなみに、受光量OUT1を計測する際には、セル13の構成材料による検査光の減衰は生じ得ない。しかし、透過光量OUT2を計測する際には、同構成材料によるそうした減衰がある程度生じるおそれがあり、その減衰の分だけ透過光量OUT2は少なくなる。そこで、本実施形態では、セル13の構成材料による検査光の減衰量を予め計測しておき、その減衰量の分だけ透過光量OUT2を増量補正することにより、そうした減衰による粒子濃度RNの検出誤差を抑え、より精密な粒子濃度検出ができるようにしている。なお、同減衰量にあわせて受光量OUT1を補正する、あるいは同減衰量にあわせて上記透過率Rと粒子濃度RNとの関係を予め修正しておくようにしても同様な効果が得られる。
図9に、粒子濃度が種々異なる潤滑油を試験的に作り、それら各潤滑油の粒子濃度を上記検出手順にて検出した場合にあって、検出機構10の周囲温度を20℃から30℃まで変化させたときの検出結果を示す。この図9に示されるように、検出機構10の周囲温度を20℃から30℃まで変化させても、同検出手順によれば、その検出される粒子濃度のばらつきは各潤滑油において±1%以下の範囲に収まっていることが確認された。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)発光部12aと受光部12bとの間に潤滑油が介在しない状態において発光部12aを発光させたときの受光部12bの受光量OUT1を計測するとともに、潤滑油を透過した透過光量OUT2を計測するようにしている。そして、受光量OUT1と透過光量OUT2との比、すなわち透過率Rを求めることにより、検出部12にあってその特性変化に起因する受光量OUT1の変化分と、同特性変化に起因する透過光量OUT2の変化分とを相殺し、その結果として潤滑油の粒子濃度のみが反映された透過率Rに基づき、粒子濃度RNを算出するようにしている。従って、発光部12aや受光部12bといった検出部12の特性が変化しても潤滑油の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
(1)発光部12aと受光部12bとの間に潤滑油が介在しない状態において発光部12aを発光させたときの受光部12bの受光量OUT1を計測するとともに、潤滑油を透過した透過光量OUT2を計測するようにしている。そして、受光量OUT1と透過光量OUT2との比、すなわち透過率Rを求めることにより、検出部12にあってその特性変化に起因する受光量OUT1の変化分と、同特性変化に起因する透過光量OUT2の変化分とを相殺し、その結果として潤滑油の粒子濃度のみが反映された透過率Rに基づき、粒子濃度RNを算出するようにしている。従って、発光部12aや受光部12bといった検出部12の特性が変化しても潤滑油の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
(2)潤滑油の粒子濃度を精度よく検出する上では、前述したような発光部12aの温度変化に起因する検出部12の特性変化を抑えるのみならず、検出部12に付着する汚れ、あるいは経時変化等に起因する検出部12の特性変化も補償することが望ましい。この点、前記各特許文献に記載のものでは、そうした検出部12の汚れや経時変化に対して、何ら補償することはできないものとなっている。
ここで、検出部12の汚れや経時変化に起因して検出部12の特性が変化し、その変化に起因にして上記受光量OUT1や透過光量OUT2が変化する場合の各光量の変化分は、上記温度特性の変化に起因する変化分と同様に、それぞれほぼ同一となる。そのため、検出部12の汚れや経時変化に起因して検出部12の特性が変化する場合であっても、受光量OUT1と透過光量OUT2との比を求めることにより、そうした検出部12の特性変化に起因する受光量OUT1や透過光量OUT2の変化は補償される。従って、本実施形態によれば、検出部12の環境温度のみならず、同検出部12の汚れや経時変化によって当該検出部12の特性が変化する場合であっても、潤滑油の粒子濃度を精度よく検出することができるようになる。
(3)本実施形態にかかる粒子濃度検出装置、より詳細には検出機構10において、潤滑油を入れる容器であり、発光部12a及び受光部12bの間に着脱可能なセル13を備えるようにしている。従って、発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着されていない状態で発光部12aを発光させることにより、上記受光量OUT1を計測することができる。また、発光部12a及び受光部12bの間にセル13が装着された状態で発光部12aを発光させることにより、上記透過光量OUT2を計測することができる。すなわち、発光部12a及び受光部12bの間に着脱可能なセル13を備えているため、計測状態が異なる上記受光量OUT1と上記透過光量OUT2とを容易に計測することができるようになる。
(4)前記特許文献1に記載のものでは、発光素子をパルス点灯させるための発進回路が必要になり、回路構成が複雑になってしまうといった問題がある。また、前記特許文献2に記載のものにあっては、発光素子の温度特性に個体差があるため、発光素子毎の温度特性に合わせて上述したような類似の合成抵抗を組み合わせる場合には多大な工数が必要になるといった問題がある。この点、本実施形態によればそうした問題も生じ得ない。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、受光量OUT1を計測した後に透過光量OUT2を計測するようにしたが、透過光量OUT2を計測した後に受光量OUT1を計測するようにしてもよい。
・上記実施形態では、受光量OUT1を計測した後に透過光量OUT2を計測するようにしたが、透過光量OUT2を計測した後に受光量OUT1を計測するようにしてもよい。
・上記実施形態における受光量OUT1は、セル13が挿入穴15に挿入されていない状態で発光部12aを発光させたときに受光部12bで検出される光量であった。これに代えて、潤滑油が入っていないセル13を挿入穴15に挿入し、その状態で発光部12aを発光させたときに受光部12bで検出される光量を受光量OUT1とするようにしてもよい。この場合には、セル13の構成材料における検査光の減衰量に対する上記補正が不要になる。
・上記実施形態では、検査光として可視光及び赤外光といった2つの波長の光を使用するようにしたが、この他の波長の光を使用するようにしてもよい。また、検査光として使用する波長の数は、適宜変更してもよい。
・上記セル13の構造は一例である。要は、発光部12a及び受光部12bの間を着脱可能であって、潤滑油を入れることができる構造を有しているものであればよい。
・検出機構10に演算部20や表示部30を内蔵させるようにしてもよい。
・検出機構10に演算部20や表示部30を内蔵させるようにしてもよい。
・上記実施形態では内燃機関の潤滑油の粒子濃度を検出するようにしたが、他の液体の粒子濃度を検出する場合にも本発明は同様に適用することができる。
10…検出機構、11…ボディー、12…検出部、12a…発光部、12b…受光部、13…セル(容器)、13a…ケース、13b…プレート、14…入出力ポート、15…挿入穴、20…演算部、30…表示部。
Claims (2)
- 発光部から液体に光を照射して同液体を透過した透過光量を受光部で計測し、その計測された透過光量に基づいて前記液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出方法において、
前記発光部と前記受光部との間に前記液体が介在しない状態で前記発光部を発光させたときの前記受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて前記液体の粒子濃度を検出する
ことを特徴とする粒子濃度検出方法。 - 液体に光を照射する発光部と、前記液体を透過した透過光量を計測する受光部とを備え、前記発光部と前記受光部との間に前記液体が介在しない状態で前記発光部を発光させたときの前記受光部の受光量を計測し、この計測された受光量と前記透過光量との比に基づいて前記液体に混入した粒子の濃度を検出する粒子濃度検出装置であって、
前記発光部及び前記受光部の間に着脱可能な前記液体用の容器を備える
ことを特徴とする粒子濃度検出装置。
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