JP2006342452A - 育苗移植鉢用原紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 育苗中、十分な強度を有し、自動機械を使用した移植を行う場合でも、破れや折れが生じ難く、且つ、移植後は経時的に土中の菌類により生分解作用を受ける、育苗移植鉢用原紙を提供する。
【解決手段】 セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプを40〜100質量%配合した原料パルプを含有し、湿潤紙力増強剤を0.3〜4.0質量%添加されている紙料から製造されていることを特徴とする育苗移植鉢用原紙。該原紙より製造されている育苗移植鉢。
【選択図】 なし

Description

本発明は、育苗移植鉢用原紙に関し、詳しくは、育苗移植鉢として育苗に供された場合でも、育苗中や移植時に十分な強度を有する育苗移植鉢用原紙を供給するものである。
従来、育苗用の鉢としては、ポリエチレンやポリ塩化ビニル等のプラスチックで作られた、いわゆるポリ鉢が主流であり、育苗中の強度劣化がほとんどなく、取り扱いがしやすいために広く使われている。このポリ鉢で育苗後、苗を移植する際は、苗を土ごとポットから抜き取り畑に移植するが、この時に苗の細根を切ったり、傷つけたりしやすいために、移植後の苗を弱めてしまうという問題があった。
また、鉢を繰り返し使用すると菌が繁殖しやすくなり、苗が病気になるので、通常、鉢は使い捨てにするのが好ましい。しかし、ポリ鉢は不燃廃棄物であるため、処分に困るという問題があった。
このようなポリ鉢の問題を解決する手段として、紙が土中で腐食する特性を活かし、育苗移植用紙鉢として、定植の時に苗を鉢のまま移植する紙鉢及びこれら紙鉢に用いる原紙について、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、育苗移植用紙鉢に用いる耐菌又は耐腐食性紙について開示されている。また、特許文献4、特許文献5には、育苗中は必要強度を有し、移植後は苗の根の伸長を妨害しない紙鉢について開示されている。
これらの育苗移植用鉢体の用途に使用される原紙は、収穫時、最終的には紙中のパルプ成分、即ちセルロース成分が土中の菌類により生分解作用を受け、完全に形状がなくなることが望ましいが、一方、機械的な移植を実施するためには、土中に移植するまでの育苗中はある一定レベルの強度を維持する必要がある。
育苗中、育苗移植鉢として湿潤状態で十分な強度を維持する目的で、通常、紙料には、サイズ剤、紙力増強剤及び湿潤紙力増強剤が適宜添加され、サイズ性と湿潤強度が付与される。
紙用内添湿潤紙力増強剤としては、メラミンホルマリン系、尿素ホルマリン系、ポリエピクロロヒドリン系の3種類が一般的に使用されている。しかしながら、近年、ホルマリン系湿潤紙力増強剤は、遊離ホルマリンが発生し、作業環境の悪化を招く事から、ポリエピクロロヒドリン系への切替えが進行しつつある。
しかし、育苗移植鉢用原紙にポリエピクロロヒドリン系湿潤紙力増強剤を使用した場合、樹脂の特性上ホルマリン系湿潤紙力増強剤と比較して、水との親和性が高いため、菌類の活性が高くなり、育苗時の紙力低下が生じやすいとの問題があった。
特許文献6には、低置換度カルボキシメチルセルロースを添加して十分なサイズ性と湿潤紙力を有する原紙を安定して製造する手段が開示されている。この特許文献の発明を使用して製造された紙は、十分なサイズ性と湿潤紙力を有するものの、育苗中、土中の菌類に長期間に渡り作用を受けた場合、サイズ性と湿潤紙力低下が生じ、十分な紙力を維持することが困難であるといった問題があった。
即ち、ホルマリン系湿潤紙力増強剤を使用しない場合でも、育苗中、十分な紙力を有し、機械移植を実施しても、破れ、折れ等が発生し難い一方で、移植後は土中菌類により、経時的に生分解作用を受け、土中で崩壊する、育苗移植鉢用原紙が望まれている。
特公昭45−25845号公報 特公昭63−25120号公報 特開平5−268838号公報 特公平5−86165号公報 特公平6−67287号公報 特開2003−23874号公報
本発明は、育苗中、十分な強度を有し、自動機械を使用した移植を行う場合でも、破れや折れが生じ難く、且つ、移植後は経時的に土中の菌類により生分解作用を受ける、育苗移植鉢用原紙を提供する事を目的とする。
本発明者らは、育苗中の菌類による強度劣化につき、鋭意研究を進めた結果、セルラーゼに対する耐性が原料パルプにより異なることに着目し、セルラーゼに対する耐性が20%以上である原料パルプを全原料パルプ中40〜100質量%配合した原料パルプと、湿潤紙力増強剤を0.3〜4.0質量%添加した紙料により、育苗中も十分な強度を有する育苗移植鉢用原紙を安定的に製造可能であることを見出した。本発明は以下の各発明を包含する。
(1)セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプを40〜100質量%配合した原料パルプを含有し、湿潤紙力増強剤を0.3〜4.0質量%添加されている紙料から製造されていることを特徴とする育苗移植鉢用原紙。
(2)前記セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプが、カッパー価40〜100の針葉樹未晒しクラフトパルプであることを特徴とする(1)項記載の育苗移植鉢用原紙。
(3)前記セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプが、段ボール古紙等から製造される古紙パルプであることを特徴とする(1)項記載の育苗移植鉢用原紙。
(4)前記原料パルプが合成繊維を含有することを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
(5)前記湿潤紙力増強剤が、ポリエピクロロヒドリン系紙力増強剤であることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
(6)前記紙料が、サイズ剤が添加されている紙料であることを特徴とする(1)項〜(5)項のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
(7)前記(1)項〜(6)項のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙を使用して製造されている育苗移植鉢。
本発明で得られる育苗移植鉢用原紙は、育苗中、優れた紙力を維持し、育苗移植鉢として十分な強度を有し、自動機械による移植の際も、破れや折れが生じ難い。また、移植後はセルロース主体で構成されることから、経時的に土中で生分解し崩壊するものである。
本発明者らは、紙製の育苗移植鉢の育苗時の紙力低下が、セルロース成分からなるパルプ繊維が菌類の持つセルロース分解酵素(セルラーゼ)による生分解反応により生じることに着目し、セルラーゼに対して耐性を有するパルプにつき調査、検討した。
原料パルプのセルラーゼに対する耐性は、原料パルプ絶乾質量1.6gを80mlのセルラーゼ3%酵素溶液に浸し、3日間40℃にて処理後、溶解成分をNo.2濾紙で濾過除去し、乾燥器にて105℃で恒量になるまで乾燥し、残質量の測定を実施して、酵素処理後残質量の酵素処理前質量に対する百分率にて表示した。
使用したセルラーゼは、ろ紙崩壊力として酵素活性3000μ/gの酵素力価のものであり、具体的にはヤクルト(株)製、オノズカ3S(Trichoderma viride生産)を使用した。また、リン酸二ナトリウムとクエン酸一水和物を添加することでpHを4.95〜5.00となるよう調整した。
本発明において、原料パルプにおける「セルラーゼに対する耐性」とは、上記のように測定し、算出された酵素処理後残質量の酵素処理前質量に対する百分率で表示される数値を意味する。
種々のパルプについて上記の方法でセルラーゼ耐性を測定したところ、セルラーゼに対する耐性は木材由来であるリグニン等の非セルロース成分が多くなると高くなることを見出した。
即ち、最も耐性が高いパルプは、リグニン等の非セルロース成分が非常に高い、サーモメカニカルパルプ等の機械パルプであり、セルラーゼ耐性は90%であった。このことは、土中の菌類が生成するセルロース分解酵素セルラーゼに対する耐性が高いため、育苗中の生分解速度が遅くなり、その結果、紙力強度劣化速度が抑制できるものであることを意味する。しかしながら、機械パルプはクラフトパルプと比較して、引張強度などの一般紙力が低下するので、一部、配合することは可能であるが、紙力や紙厚とのバランス上、その配合率には制限が生じる。
また、段ボール原紙等に使用される、カッパー価(JIS P 8211による)の高い針葉樹未晒しクラフトパルプ(以下、NUKPと略す)もセルラーゼ耐性の高いパルプであることが分かった。ここで、カッパー価とは、蒸解の程度を表す指標であり、過マンガン酸カリウムの消費量から算出されるが、一般的に、パルプ中の残留リグニン比率の目安として使用され、カッパー価が高いパルプは、残留リグニン成分比率も高いことが知られている。
NUKPは、漂白して針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPと略す)として使用する場合、漂白性を良好にするため、蒸解時のカッパー価は通常20〜40程度で製造される。しかしながら、このようにして製造されたNUKPのセルラーゼ耐性は5%程度であり、非常に低いことが分かった。
一方、段ボール原紙等に使用されるNUKPは、後段にて漂白処理を実施しないために蒸解時のカッパー価は40〜100で製造され、このようにして製造されたNUKPは、例えば、カッパー価70のNUKPのセルラーゼ耐性は45%であり、十分な紙力と土中での劣化防止能力を兼ね備えていることが分かった。
また、通常、高カッパー価NUKPが多く含まれる段ボール由来の古紙も、セルラーゼ耐性が30%と高く、高カッパー価のバージンNUKP程ではないものの、紙力、セルラーゼ耐性共に優れ、育苗移植鉢用原紙の原料パルプとしては良好である。
ただし、段ボール古紙を使用する場合は、耐水化段ボール古紙や製箱時使用される糊成分等の混入が避けられないため、適宜、粘着異物や、未離解結束等の除去が必要となり、配合率を高くするためには、精選工程に工夫が必要となる。
新聞古紙も、機械パルプを多く含む場合、高カッパー価であり、セルラーゼ耐性は35%と優れている。ただし、機械パルプ同様、一般紙力とのバランス上、その配合には制限が生じ、また、配合率をアップすると泡障害等、操業上のトラブルが生じ易いので、注意が必要である。
以上のように、セルラーゼ耐性が20%以上の原料パルプとしては、機械パルプ、カッパー価が40〜100の針葉樹未晒しクラフトパルプ、段ボール古紙由来のパルプ、新聞古紙由来のパルプが例として挙げられるが、セルラーゼ耐性が20%以上であれば、これらに限定されるものではない。
前記のセルラーゼ耐性のパルプ以外に用いられる原料パルプは、天然パルプ又は古紙パルプからなり、針葉樹あるいは広葉樹を用いたサルファイトパルプ、クラフトパルプ、ソーダパルプ等のケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、メカニカルパルプなどが挙げられ、未晒しパルプの状態でも晒しパルプの状態でもよい。また、麻やリンター等の非木材パルプでもよい。古紙を処理して製造されるパルプを使用することはリサイクルの面から好ましい。これらのパルプは単独で使用してもよく、複数種類混合してもよい。
ただし、セルラーゼ耐性のパルプ以外の原料パルプを用いる場合にも、優れた育苗紙力を得るためには、セルラーゼ耐性が20%以上有するパルプを全パルプ中40〜100質量%配合する必要がある。また、前述したように、各パルプのそれぞれには特徴があることから、適宜、操業状況と要求品質を勘案した配合が必要となる。
また、育苗時の紙力を維持するため、ポリオレフィン系や、ポリエチレン系、ポリビニルアルコール系、ポリ乳酸系等の合成繊維を混合して用いてもよい。合成繊維は前記に限定されるものではなく、任意の配合率で配合してもよいが、本発明の主旨である、移植後土中の菌類により生分解作用を受ける育苗移植鉢用原紙を供するためには、その配合率は特に、生分解性を有さない、あるいは極めて生分解性が低い合成繊維の場合は、必要最低限であることが望ましい。
本発明に使用される湿潤紙力増強剤は、メラミンホルマリン樹脂系、尿素ホルマリン樹脂系、ポリエピクロロヒドリン樹脂系等、特に限定は設けないが、特に近年、遊離ホルマリンが作業環境上問題となることが多いことから、環境面からは、ポリエピクロロヒドリン樹脂系の湿潤紙力増強剤が望ましい。
育苗中、十分な紙力を有するためには、湿潤紙力増強剤の添加率は、紙料の乾燥質量当たり0.3質量%〜4.0質量%が望ましい。添加率が0.3質量%より小さいと強度が不足し、育苗時や移植時に破れが発生しやすくなる。また、湿潤紙力増強剤の添加率が4.0質量%を上回ると、非経済的であると共に、製造時、系内汚れ等の問題が発生しやすくなるため望ましくない。
また、育苗中、原紙水分が高くなり過ぎると、土中菌類の繁殖が活性化され、紙力低下が生じ易くなるため、適宜、サイズ剤を添加し、サイズ性を維持することが望ましい。
サイズ剤は、特に限定されるものではないが、一例をあげると、ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤、アルケニルコハク酸塩、アルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー、ワックス系サイズ剤等の一般的な製紙用サイズ剤が使用できる。本発明においては、さらに数種類のサイズ剤を併用することもできる。
また、湿潤紙力増強剤やサイズ剤の歩留り向上の目的で歩留り向上剤を使用してもよく、乾紙紙力を増大させる目的で紙力増強剤を添加してもよい。本発明に使用される、紙力増強剤は、酸化澱粉、両性澱粉、カチオン化澱粉、アセチル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉類、カチオン化グアーガム、カルボキシメチル化グアーガムなどのグアーガム類、ポリエチレンイミン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂等の、いわゆる製紙用紙力増強剤が使用可能である。本発明においては、紙力増強剤の種類には特に限定はなく、さらに数種類の紙力増強剤を併用することもできる。
これらの紙力増強剤の添加率は、紙の種類、用途、及び要求される性能に応じて変えられるが、パルプ繊維の乾燥質量当たり3.0質量%以下、好ましくは2.0質量%以下である。本発明においては、紙力増強剤が少ない添加率でも効果が発現し、3質量%を超える添加率で紙力増強剤を使用すると、かえって紙の地合悪化、ろ水性の低下、抄紙系の汚れなどの問題点が生じる場合があり好ましくない。
本発明をいっそう理解しやすくするために、以下に実施例を示すが、下記の実施例は本発明を制限するものではない。文中の%は固形分質量%を示す。
<実施例1>
シングルディスクリファイナーにてカナディアンスタンダードフリーネス(CSF:JIS P 8121による)350mlに叩解したカッパー価70の針葉樹未晒しクラフトパルプ(NUKP セルラーゼ耐性45%)55%と、パルパーにて十分に離解後、デラックスファイナーにて400mlまで叩解した段ボール古紙35%(セルラーゼ耐性30%)と、ビニロン繊維(繊度1d、繊維長5mm、クラレ社製VPB102)絶乾質量10%とを配合し、パルプ絶乾質量に対して、硫酸バンド2.0%、製紙用ロジンサイズ剤(商品名サイズパインE、荒川化学製)1.5%、紙力増強剤(商品名ポリストロン194−7、荒川化学製)0.7%、湿潤紙力増強剤(商品名WS−4024、星光PMC製)2.5%、を順次添加し紙料とし、TAPPI標準丸型手抄マシンにて目標坪量60g/m2のシートを作製した。シートはプレス後、ドラム式乾燥機にて110℃で5分間乾燥させた。
<実施例2>
原料として、カッパー価20からなるNUKP(セルラーゼ耐性5%)を45%、段ボール古紙(セルラーゼ耐性30%)を45%とする以外は、実施例1と同様にシートを作製した。
<実施例3>
原料として、カッパー価20からなるNUKP(セルラーゼ耐性5%)を30%、段ボール古紙(セルラーゼ耐性30%)を50%、ダブルディスクリファイナーにて二次叩解後のフリーネスが100mlのサーモメカニカルパルプ(以下、TMPと略す。セルラーゼ耐性90%)10%を使用する以外は、実施例1と同様にシートを作製した。
<比較例1>
カッパー価70のNUKP(セルラーゼ耐性45%)の替わりに、カッパー価20のNUKP(セルラーゼ耐性5%)を使用する以外は、実施例1と同様にシートを作製した。
(シートの土壌処理後の強度試験方法)
得られたシートは、巾60mm、長さ130mmの紙片に切り揃え、耕作畑の土壌(水分33%に調整)に、30℃で二週間、完全に埋没させた。なお、試験中はビニル袋で被覆し、土壌が乾燥しないようにした。
二週間後、紙片を土壌から取り出し、土を洗い出した後、余分な水分を軽く濾紙で拭取り、紙筒を二つ折りにしてショッパー引張り試験機にて強度を測定(JIS P 8135に準じた)した。結果を表1に示す。
土壌で処理後の引張り強度は、実機製造品の場合、縦横相乗平均値で0.1kN/m(0.6kgf/60mm)以上あれば、経験上、自動機械による移植においても、破れや折れが発生し難いことが分かっている。各実施例と比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2006342452
表1から明らかのように、本発明は土壌処理後も自動移植機械に使用可能な十分な強度を有している。
本発明の育苗移植鉢用原紙は、各種植物の育苗移植鉢の製造に利用できる。特に、育苗中や移植時には破れが生じ難く、移植後は生分解作用を受ける育苗移植用鉢として利用でき、自動移植機械に使用可能である。

Claims (7)

  1. セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプを40〜100質量%配合した原料パルプを含有し、湿潤紙力増強剤を0.3〜4.0質量%添加されている紙料から製造されていることを特徴とする育苗移植鉢用原紙。
  2. 前記セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプが、カッパー価40〜100の針葉樹未晒しクラフトパルプであることを特徴とする請求項1記載の育苗移植鉢用原紙。
  3. 前記セルラーゼに対する耐性が20%以上であるパルプが、段ボール古紙等から製造される古紙パルプであることを特徴とする請求項1記載の育苗移植鉢用原紙。
  4. 前記原料パルプが合成繊維を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
  5. 前記湿潤紙力増強剤が、ポリエピクロロヒドリン系紙力増強剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
  6. 前記紙料が、サイズ剤が添加されている紙料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかに記載の育苗移植鉢用原紙を使用して製造されている育苗移植鉢。

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