JP2006342408A - 箔容器用アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法 - Google Patents

箔容器用アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より耐食性に優れた箔容器用アルミニウム合金クラッド材を提供する。
【解決手段】芯材及び前記芯材の両面に皮材をクラッドしてなるクラッド材であって、(1)前記芯材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなり、(2)前記皮材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%及びMg:0.5〜1.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる、ことを特徴とする箔容器用アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐食性(耐腐食性)に優れた箔容器用クラッド材及びその製造方法に関する。
従来、アルミニウム箔容器は、携帯用容器だけでなく、食品を盛るために広く使用されている。このアルミニウム箔容器の1つとして、側壁にしわのついた「しわ付き箔容器」がある。この「しわ付き箔容器」は、しわによって強度が確保されるために容器強度に優れ、大量の食品(特に流動性食品、薄肉食品等)収容する容器として使用されている。
しわ付き箔容器は、アルミニウム箔を打ち抜きした後、絞り加工して所定のしわ付き容器を形成し、次いで材料のしわをできる限り伸ばさずにダイに押し込んで均一なしわを発生させた後、縁巻きを行って成形する。このときに使用されるアルミニウム箔は、しわ付き箔容器の強度を確保するためにMnを含むAl合金(例えば3000番系のAl合金)が使用されている。
しかし、液汁を含む流動性食品又は薄肉食品をしわ付き箔容器に入れたまま加熱して殺菌し、冷凍して長期間保存した後、再び直接オーブンで加熱して食するなど、しわ付き箔容器が塩分を含んだ液汁とともに長期間接触状態に保持されることが多い。このとき、塩分を含んだ液汁は、加熱時の高温多湿状態化での箔容器のアルミニウムを腐食させ、腐食穴が発生する。この問題に対し、すきま腐食性の向上を図るため、純アルミニウム、Al−Zn系合金、Al−Mg系合金、Al−Zn−Mg系合金を皮材とし、Mnを含む3000番系のAl合金を芯材とした複合アルミニウム箔が提案されている(特許文献1)。
また、Mg:0.1〜2.0重量%、Cr:0.03〜0.5重量%含有し、所望によりTi、Mn、Cu、Si、Feの1種以上を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる皮材を被覆した複合アルミニウム箔で構成したしわ付き箔容器が提案されている(特許文献2)。このしわ付き箔容器によれば、腐食性の強い塩分を含んだ流動食品や薄肉食品の液汁に対しても長期にわたってすき間腐食の発生が抑えられる、とされている。
特開平8−308740 特開2002−19835
しかしながら、これら従来技術においても、耐食性という点においては、なお改善の余地が残されている。
従って、本発明の主な目的は、より耐食性に優れた箔容器用アルミニウム合金クラッド材を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の箔容器用アルミニウム合金クラッド材及びその製造方法に係る。
1. 芯材及び前記芯材の両面に皮材をクラッドしてなるクラッド材であって、
(1)前記芯材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなり、
(2)前記皮材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%及びMg:0.5〜1.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる、
ことを特徴とする箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
2. 塩分濃度が0.5重量%以上の内容物を収容するための箔容器に用いられる、前記項1に記載の箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
3. 前記項1に記載の箔容器用アルミニウム合金クラッド材を製造する方法であって、
(1)Fe、Si、Cu、Mn及びMgならびに残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなる芯材用材料の両面に、Fe、Cu、Siを含み、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有するアルミニウム合金を皮材用材料として積層する第1工程、
(2)前記積層体を熱処理することにより芯材用材料中のMgの一部を皮材用材料に拡散させる第2工程、
を含む、箔容器用アルミニウム合金クラッド材の製造方法。
4. 皮材用材料が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%であり、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満(特に0重量%以上0.4重量%以下)を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金である、前記項3に記載の製造方法。
5. 熱処理温度が300〜450℃である、前記項3又は4に記載の製造方法。
6. 前記項3〜5のいずれかに記載の製造方法により得られる箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
本発明のクラッド材によれば、特定の合金組成を有する芯材及び皮材との組み合わせを採用しているので、従来品よりも優れた耐食性を実現することができる。とりわけ、芯材と皮材との孔食電位差を一定値に制御する場合には、いっそう高い耐食性を得ることができる。
このため、本発明クラッド材は、例えば塩分(NaCl濃度0.5重量%以上、特に2重量%以上、さらに8重量%以上、さらに10重量%以上)を含む内容物の容器として好適に用いることができる。より具体的には、塩分を含む食品用の容器として有効である。本発明のクラッド材は、これらの内容物に対しても優れた耐食性を長期にわたり発揮することができる。
1.箔容器用アルミニウム合金クラッド材
本発明の箔容器用アルミニウム合金クラッド材は、芯材及び前記芯材の両面に皮材をクラッドしてなるクラッド材であって、
(1)前記芯材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなり、
(2)前記皮材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%及びMg:0.5〜1.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる、
ことを特徴とする。
芯材
芯材は、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる。
以下に芯材の各成分の主な役割を示す。ただし、本発明の効果は、各成分が相乗的に作用することにより得られるものであることから、必ずしも下記の役割に限定されるものではない。
Feは、0.2〜0.4重量%とし、好ましくは0.2〜0.35重量%とする。Feの配合により、特に芯材の強度を高めることができる。従って、Fe量が0.2重量%未満の場合は、所望の強度を得ることができない。また、Fe量が0.4重量%を超えると芯材の耐食性が低下する。
Siは、0.05〜0.25重量%とし、好ましくは0.05〜0.20重量%とする。Siの配合により、主としてMgと反応してMgSiを析出し、これにより芯材の強度を高めることができる。従って、Si量が0.05重量%未満の場合は、所望の強度を得ることができない。また、Si量が0.25重量%を超える加工性が低下するとともに、耐食性も低下するという問題が生じる。
Cuは、0.3重量%以下とし、好ましくは0.25重量%以下とする。Cuの配合により、特に強度を高めることができる。従って、Cu量が0.3重量%を超えると耐食性が低下する。
Mnは、0.04〜0.1重量%とし、好ましくは0.04〜0.95重量%とする。Mnの配合により、特に芯材の強度を高めることができる。従って、Mn量が0.04重量%未満の場合は、所望の強度を得ることができない。また、Mn量が0.1重量%を超えると加工性(圧延性)が低下する。
Mgは、2.2〜2.8重量%とし、好ましくは2.3〜2.8重量%とする。Mgの配合により、特に芯材の強度を高めることができる。従って、Mg量が2.2重量%未満の場合は、所望の強度を得ることができない。また、Mg量が2.8重量%を超えると加工性(圧延性)が低下する。
芯材の厚みは特に制限されず、用途、使用方法等に応じて適宜設定することができる。一般的には50〜100μm程度、好ましくは60〜90μmとすれば良い。
皮材
皮材は、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%及びMg:0.5〜1.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる。かかる合金組成を採用することによって、より高い強度と耐食性とを得ることができる。このようなアルミニウム合金は、公知の純アルミニウム系合金から適宜選択して用いることもできる。
以下に皮材の各成分の主な役割を示す。ただし、本発明の効果は、各成分が相乗的に作用することにより得られるものであることから、必ずしも下記の役割に限定されるものではない。
Feは、0.2〜0.4重量%とし、好ましくは0.23〜0.37重量%とする。上記範囲に設定することによって、皮材の強度をより高めながら優れた耐食性を得ることができる。
Siは、0.02〜0.15重量%とし、好ましくは0.03〜0.13重量%とする。Siの配合により、耐食性とともに皮材の強度を高めることができる。
Mgは、0.5〜1.8重量%とし、好ましくは0.7〜1.8重量%とする。Mg量が0.5重量%未満の場合には、所望の耐食性を得ることが困難となる。また、Mg量が1.8重量%を超える場合には、芯材との電位差が小さくなり、芯材の犠牲効果がなくなり、所望の耐食性が得られなくなる。
Cuは、0.05重量%以下とし、好ましくは0.04重量%以下とする。特に、芯材のCu量と比較して皮材のCu量が少なくなるように設定することが望ましい。これによって、より確実に皮材の電位を卑に維持することができ、より高い耐食性を発揮させることができる。
皮材の厚み(各1層の厚み)は特に制限されず、用途、使用方法等に応じて適宜設定することができる。一般的には5〜30μm程度、好ましくは5〜25μmとすれば良い。芯材の両面に形成される両皮材の厚みは、互いに同じ厚みであっても良いし、あるいは互いに異なっていても良い。
また、芯材の厚みに対する割合は、クラッド材の厚みを100%とすると、芯材の厚み:皮材の厚み(2つの層の合計)=70〜85%:15〜30%程度とすれば良い。
クラッド材
本発明のクラッド材は、箔容器用(特に内容物に接触する面)の材料として用いることができる。例えば、しわ付き箔容器の材料として用いることができる。特に、塩分濃度0.5重量%以上、好ましくは2重量%以上、より好ましくは8重量%以上、最も好ましくは10重量%以上の比較的高濃度の塩分を含む内容物(食品等)を収容する容器の材料として好適に用いることができる。
クラッド材の厚み(合計厚み)は、限定的でないが、一般的には0.1〜0.4mmの範囲内で目的とする容器の種類、内容物の種類等に応じて適宜設定することができる。
本発明クラッド材を用いて容器を成形する場合は、例えばブランキング、ドローイング、ワイプダウン、カーリング等の公知の方法に従えば良い。

2.箔容器用アルミニウム合金クラッド材の製造方法
本発明のクラッド材は、上記のような構成が得られる限りは、基本的には公知の製造方法にならって製造することもできる。例えば、所定の組成に調整された原料を鋳造、面削、均質化処理等の工程を経て芯材用合金及び皮材用合金を調製した後、芯材用合金の両面に皮材用合金を積層し、圧延、焼鈍等の工程を実施することにより、所定のクラッド材を得ることができる。
特に、本発明の製造方法により好適に製造することができる。すなわち、(1)Fe、Si、Cu、Mn及びMgならびに残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなる芯材用材料の両面に、Fe、Cu、Siを含み、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有するアルミニウム合金を皮材用材料として積層する第1工程、(2)前記積層体を熱処理することにより芯材用材料中のMgの一部を皮材用材料に拡散させる第2工程、を含む、箔容器用アルミニウム合金クラッド材の製造方法によって得ることができる。
第1工程では、Fe、Si、Cu、Mn及びMgならびに残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなる芯材用材料の両面に対し、Fe、Cu、Siを含み、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有するアルミニウム合金を皮材用材料として積層(クラッド)する。
芯材用材料は、Fe、Si、Cu、Mn及びMgならびに残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金を用いる。合金組成は、最終的に得られるクラッド材としての芯材が、上記1.で示した組成比率となるように適宜調整すれば良い。すなわち、得られる芯材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金となるように設定すれば良い。例えば、後記の実施例にも示すように、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.3〜2.8重量%(特に2.3〜2.7重量%)を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金を芯材用材料として用いることができる。
皮材用材料は、Fe、Cu、Siを含み、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有するアルミニウム合金を用いる。このように、Mg含有量が少ない組成を有する皮材用材料を用いることによって、クラッド材製造工程において優れた加工性を得ることができ、クラッド不良が抑制ないしは防止されたクラッド材を製造することができ、その結果として優れた耐食性等を有するクラッド材を提供することができる。
皮材用材料の組成は、上記Mg含有量以外は限定的でない。本発明では、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%であり、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満(特に0重量%以上0.4重量%以下)を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金を用いることが望ましい。
第1工程では、芯材用材料の両面に皮材用材料を積層する。積層方法は特に限定されず、公知のクラッド材の製法に従って実施すればよい。この場合、芯材用材料及び皮材用材料は、積層しやすいように板状にあらかじめ成形しておくことが望ましい。
次いで、第2工程では、前記積層体を熱処理することにより芯材用材料中のMgの一部を皮材用材料に拡散させる。
前記積層体は、第1工程を経た直後のものであっても良いし、あるいは第1工程の後に他の工程(圧延工程等)を経たものであっても良い。換言すれば、第2工程は、中間焼鈍及び/又は最終焼鈍として実施することができる。特に、最終焼鈍ではクラッド材の厚みが既に薄くなっており、エネルギー効率が良くなるという点で、第2工程を最終焼鈍として実施することが望ましい。
熱処理温度は限定的ではないが、一般的には300〜450℃、特に330〜430℃とすることが望ましい。300℃未満の場合は、熱処理に時間がかかりすぎ、経済的に不利となるおそれがある。また、450℃を超える場合は、材料が変色するおそれがある。
熱処理時間は、熱処理温度等にもよるが、通常は5〜50時間の範囲とすれば良い。かかる範囲に設定することによって、より優れたMg拡散効果を効率的に得ることができる。
本発明の製造方法では、第1工程及び第2工程以外にも、必要に応じてアルミニウムクラッド材の製法で適用される一般的な工程(例えば、熱間圧延,冷間圧延等)を適宜行うこともできる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
表1に示す組成をもつ原料を溶解及び鋳造した後、面削及び均質化処理することにより、芯材用合金(厚み400mm)及び皮材用合金(厚み50mm)をそれぞれ製造した。
Figure 2006342408
次いで、表2に示す芯材及び皮材の組み合わせで芯材用合金の両面に皮材用合金をそれぞれ配した。これらを熱間(500℃)にてクラッド圧延(1パス)して厚み4mmとした後、中間焼鈍(約380℃×5時間)及び冷間圧延(3パス)を行うことにより厚み0.090mm(皮材各10%厚、芯材80%)のクラッド箔材(本発明試料No.1−7、比較例試料No.8−13)をそれぞれ作製した。
上記クラッド箔材に対してブランキング、ドローイング、ワイプダウン及びカーリングの成形工程を複合ダイにて実施し、箔容器を作製した。
得られた容器に醤油を含む水溶液(醤油濃度20重量%(塩分濃度2%))を入れ、40℃で14日間保管した後、容器の腐食状態を観察した。腐食状態の観察においては、箔に貫通孔が開いていないものを「○」とし、貫通孔が開いたものを「×」と評価した。その結果を表2に示す。
また、作製されたアルミニウム合金クラッド材の皮材中(皮材の厚み方向の中央付近)に含まれるMg含有量を測定した。その結果を表2に示す。測定方法としては、最終焼鈍後のクラッド材において皮材表面から皮材の厚み方向の中央付近までエメリー研磨紙により機械的に除去した後、発光分光分析にて測定し求めた。
さらに、上記クラッド箔のクラッド性(クラッド不良発生の有無)を調べた。その結果を表2に示す。クラッド性の評価は、クラッド圧延した材料の手順により実施した。評価は、クラッド不良が全くないものを「◎」、実用上問題がないものを「○」、一部にクラッド不良が認められたものを「△」、クラッド不良が顕著に認められたものを「×」とした。
Figure 2006342408
表2の結果からも明らかなように、本発明の箔容器用アルミニウム合金クラッド材は、優れた耐食性等を発揮することがわかる。

Claims (6)

  1. 芯材及び前記芯材の両面に皮材をクラッドしてなるクラッド材であって、
    (1)前記芯材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Si:0.05〜0.25重量%、Cu:0.3重量%以下、Mn:0.04〜0.1重量%及びMg:2.2〜2.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなり、
    (2)前記皮材が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%及びMg:0.5〜1.8重量%を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物であるアルミニウム合金からなる、
    ことを特徴とする箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
  2. 塩分濃度が0.5重量%以上の内容物を収容するための箔容器に用いられる、請求項1に記載の箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
  3. 請求項1に記載の箔容器用アルミニウム合金クラッド材を製造する方法であって、
    (1)Fe、Si、Cu、Mn及びMgならびに残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金からなる芯材用材料の両面に、Fe、Cu、Siを含み、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有するアルミニウム合金を皮材用材料として積層する第1工程、
    (2)前記積層体を熱処理することにより芯材用材料中のMgの一部を皮材用材料に拡散させる第2工程、
    を含む、箔容器用アルミニウム合金クラッド材の製造方法。
  4. 皮材用材料が、Fe:0.2〜0.4重量%、Cu:0.05重量%以下、Si:0.02〜0.15重量%であり、かつ、Mgが0重量%以上0.5重量%未満を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からなるアルミニウム合金である、請求項3に記載の製造方法。
  5. 熱処理温度が300〜450℃である、請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の製造方法により得られる箔容器用アルミニウム合金クラッド材。
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