JP2006342121A - トリアジン誘導体の合成方法 - Google Patents

トリアジン誘導体の合成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トリアジン化合物誘導体を高収率、高純度で合成する合成法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物を合成することを特徴とする合成方法。
Figure 2006342121

〔式中、Rは一般式(a)のRと同義である。Qはアルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、−NR1112(R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、複素環基を表し、R11とR12が互いに結合して環を形成してもよい)を表し、Lはフェニレン基、ナフチレン基、2価の複素環基を表す。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は、酸素原子が置換した複素環化合物の合成方法に関し、さらに詳しくは、写真用添加剤として有用な酸素原子が置換したトリアジン誘導体の合成方法に関する。
各種トリアジン誘導体の合成原料である2,4,6−トリクロロトリアジンは、高い反応性を有し、塩素原子との置換反応によって目的とする化合物とすることができる。導入する置換基が全て同一である場合を除き、順次必要とする置換基を導入して目的とする化合物を合成する方法が用いられる。
2,4,6−トリクロロトリアジンを原料として使用し、トリアジン化合物誘導体を合成する方法としては、種々の方法が挙げられるが、本発明の目的化合物に類似した構造を有する化合物の合成方法としては多数開示されて(例えば、特許文献1〜3参照。)いる。
クロル部位全てにアミノ基を有する化合物を導入する方法で比較的反応性が高い化合物を導入する合成法(例えば、特許文献1、2参照。)と、2−アニリノ−4,6−ジクロロトリアジンにフェニルフェノールを反応させることにより、2−アニリノ−4−ビフェニルオキシクロロトリアジンを合成する方法(例えば、特許文献3参照。)が開示されている。
一般にアルコキシ基、フェノキシ基の導入はアミノ基の導入と比較して反応性が低いため、反応が完結しにくいことが多く、反応を完結させるためには、反応条件を過激にする必要があった。そのため副反応による分解や着色が生じ高品質の目的物を得ることが困難になることが多く改良が望まれていた。
特開2004−161727号公報 (特許請求の範囲、実施例) 特開2002−139822号公報 (第13〜16頁) 特開平3−279369号公報 (特許請求の範囲、実施例)
本発明の目的は、トリアジン化合物誘導体を高収率、高純度で合成する合成法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
下記一般式(a)で表される化合物を経由して下記一般式(1)で表される化合物を合成することを特徴とする合成方法。
Figure 2006342121
〔式中、Rはアルキル基、アリール基、複素環基を表す。〕
Figure 2006342121
〔式中、Rは一般式(a)のRと同義である。Qはアルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、−NR1112(R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、複素環基を表し、R11とR12が互いに結合して環を形成してもよい)を表し、Lはフェニレン基、ナフチレン基、2価の複素環基を表す。〕
(請求項2)
一般式(a)で表される化合物を経由して一般式(1)で表される化合物を合成する際、下記一般式(e)で表される化合物を経由することを特徴とする請求項1に記載の合成方法。
Figure 2006342121
〔式中、RおよびLは一般式(1)におけるRおよびLと同義である。〕
本発明により、トリアジン化合物誘導体を高収率、高純度で合成する合成法を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。本発明者らは鋭意検討を行った結果、下記の反応式に従って合成を行うことにより本発明の目的が達成可能であることを見出した。
本発明の一般式(1)で表される化合物は以下の反応式によって合成される。
Figure 2006342121
上記反応式において、R、Q、Lは一般式(1)のR、Q、Lと同義の基を表す。Mは水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。
上記合成法の特徴は、
(1)2,4.6−トリクロロトリアジンとR−OMとの反応を第一工程で行い、
(2)第二工程以降で、順次置換反応を行い、目的とする置換基を導入して一般式(1)の化合物を得ることにある。
第二工程以降の反応順序については、反応させる置換基の性質によって任意に変更しても良く、本発明の合成法を行うことで、第一工程においては、反応性の高い状態でR−OMとの反応を行うことによって温和な反応条件での反応を可能とし、副生成物や着色等の低減を図ることができ、高収率高純度の目的物が得ることができる。
一般式(1)の化合物についてより詳細に説明する。一般式(1)で表される化合物おいてRはアルキル基、アリール基、複素環基を表す。
Rで表されるアルキル基の例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
Rで表されるアリール基の例としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
Rで表される複素環基の例としては炭素数2〜20の、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数3〜8の置換もしくは無置換の、5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
Rはさらに置換基により置換されていても良く、置換基の例としてはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、ヘテロ環オキシ基(例えば、ピリジルオキシ基、ピリジルオキシ基、トリアジニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、アルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、スルホンアミド基、スルホニル基、ホスホニル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基が挙げられる。
Rとして好ましくは無置換のアルキル基、またはフェニル基であり、より好ましくはアルキル基である。
一般式(1)で表される化合物おいてLはフェニレン基、ナフチレン基、2価の複素環基を表す。
Lで表されるフェニレン基またはナフチレン基としては、炭素数6〜20、好ましくは6〜15、さらに好ましくは6〜11の置換または無置換のフェニレン基またはナフチレン基であり、例えば1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、1,8−ナフチレン、4−カルボキシ−1,2−フェニレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、3−スルホ−1,4−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレン、2,5−ジメトキシ1,4−フェニレン、2,6−ジクロロー1,4−フェニレンが挙げられる。
2価の複素環基とは複素原子を含む芳香環、非芳香環上の任意の置換し得る位置から2個の結合手が伸びている連結基である。Lで表される二価の連結基となりうるヘテロ環としては具体的にはフラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等が挙げられる。
Lは、好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレンであり、さらに好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレンである。
一般式(1)で表される化合物おいてQはアルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、−NR1112(R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、複素環基を表し、R11とR12が互いに結合して環を形成してもよい)を表す。
Qで表されるアルキルチオ基を構成するアルキル基としては炭素数1〜20、好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−オクチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が挙げられる。
Qで表されるアリールチオ基を構成するアリール基としては炭素数6〜20、好ましくは6〜10、さらに好ましくは6〜8の置換もしくは無置換のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基が挙げられる。
Qで表される複素環チオ基を構成する複素環基としては炭素数2〜20の、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数3〜8の置換もしくは無置換の、5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
11、R12で表されるアルキル基としてはQで表されるアルキルチオ基を構成するアルキル基と同様のものを挙げられる。
11、R12で表されるアリール基としては、Qで表されるアリールチオ基を構成するアリール基と同様のものが挙げられる。
11、R12で表される複素環基としてはQで表される複素環チオ基を構成する複素環基と同様のものが挙げられる。
Qとして好ましくは、−NR1112であり、より好ましくは−NHR13(R13はアルキル基を表す。アルキル基の例としてはQで表されるアルキルチオ基を構成するアルキル基と同様のものを挙げられる。)である。
次に各工程の反応について説明する。
一般式(a)で表される化合物の反応についてより詳細に説明する。一般式(a)で表される化合物は2,4,6−トリクロロトリアジンと一般式(b)で表される化合物との反応により合成される。
一般式(b)において、Rは一般式(a)におけるRと同義である。Mは水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。Mで表されるアルカリ金属、アルカリ土類金属のなかで特に好ましいのはNaおよびKである。Mとしては好ましいものは水素原子、Naである。
この反応に用いる溶媒としては、水およびアルコール類、ケトン類、エーテル類、アミド類等の有機溶媒が挙げられるが、水および水溶性の有機溶媒が好ましく、これらの混合溶媒でも良い。RがR−OHにて表される、アルコール類である場合、それらを溶媒として用いてもよい。
一般式(a)で表される化合物の合成には塩基を用いてもよく、塩基としてはトリエチルアミン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基が挙げられる。
臭気や環境適正の観点から、無機塩基が好ましく、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムである。
無機塩基を反応に用いる場合には、結晶で添加しても水または可溶性の溶媒を用いて溶液として添加してもよい。
2,4,6−トリクロロトリアジンは結晶で投入しても、反応に使用する溶媒で溶解または分散状態で添加しても良い。
反応温度は−10〜100℃の範囲で可能であり、好ましくは0〜70℃より好ましくは、10〜50℃の範囲である。
以下に一般式(a)で表される化合物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006342121
次に、一般式(a)で表される化合物と一般式(c)で表される化合物との反応についてより詳細に説明する。
一般式(c)で表される化合物おいて、Lは一般式(1)におけるLと同義である。
一般式(c)の化合物との反応に用いる溶媒としては、水およびケトン類、エーテル類、エステル類、アミド類等の有機溶媒が挙げられるが、水およびこれらの有機溶媒との混合溶媒でも良い。
この反応では塩基を用いることが好ましく、塩基としてはトリエチルアミン、ジメチルアニリン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
臭気や環境適正の観点から、無機塩基が好ましく、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウムである。
無機塩基を反応に用いる場合には、結晶で添加しても水または可溶性の溶媒を用いて溶液として添加してもよい。
反応温度は−10〜100℃の範囲で可能であり、好ましくは0〜90℃でありより好ましくは、10〜70℃の範囲である。
別の工程として一般式(a)で表される化合物と一般式(d)で表される化合物との反応についてより詳細に説明する。
一般式(d)において、Qは一般式(1)で表される化合物おけるQと同義である。Mは一般式(b)におけるMと同義である。
一般式(d)で表される化合物との反応に用いる溶媒としては、水およびケトン類、エーテル類、エステル類、アミド類等の有機溶媒が挙げられるが、水およびこれらの有機溶媒との混合溶媒でも良い。中でも好ましくは、水または、水とアセトンの混合系である。
一般式(d)で表される化合物との反応では塩基を用いてもよく、塩基としてはトリエチルアミン、ジメチルアニリン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
臭気や環境適正の観点から、無機塩基が好ましい。無機塩基を反応に用いる場合には、結晶で添加しても水または可溶性の溶媒を用いて溶液として添加してもよい。
反応温度は−10〜100℃の範囲で可能であり、好ましくは0〜90℃より好ましくは、20〜80℃の範囲である。
次に一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、R、LおよびQはそれぞれ一般式(a)(b)におけるR、一般式(c)におけるLおよび一般式(d)におけるQと同義であり、好ましい基も同様である。
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006342121
Figure 2006342121
Figure 2006342121
一般式(a)で表される化合物を経由して一般式(1)で表される化合物を合成する際には一般式(c)または一般式(d)との反応は目的とする置換基、または化合物の性質により第二工程で行っても第三工程で行っても良いが、第二工程において一般式(c)との反応を行い、一般式(e)で表される化合物を経由したほうが好ましい。
以下に、本発明の内容について具体的な反応例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1
化合物1−2の合成
Figure 2006342121
第一工程
200mlの4頭フラスコにメタノール23mlと炭酸水素ナトリウム9.56gを入れて水冷しつつ撹拌する。この分散液に、2,4,6−トリクロロトリアジン18.4gをメタノール23mlに分散しつつ徐々に添加してゆく。添加に伴い発熱するので内温20〜40℃で添加し、添加終了後、内温20〜30℃で1時間反応を行う。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は97.3%だった。反応終了後、水50mlを添加して1時間撹拌後、析出している結晶を濾別して、中間体1−2(a)17.2gを得た。収率95.3%HPLC純度は98.2%だった。
第二工程
200mlの4頭フラスコに中間体1−2(a)17.2gとアセトン80mlを入れて水冷下撹拌する。この液中に炭酸ナトリウム5.06gを水15mlに溶かした水溶液を添加する。この液中にm−フェニレンジアミン5.17gをアセトン8mlに溶かした溶液を内温20〜30℃で滴下する。滴下終了後同温度で1時間反応を行い反応終了とした。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は98.2%だった。
反応終了後、アセトンをロータリーエバポレーターにて減圧留去し、留去した残渣中に水55mlを加えて室温にて1時間撹拌後、析出している結晶を濾別して中間体1−2(b)18.6gを得た。収率98%HPLC純度は95.2%だった。
第三工程
200mlの4頭フラスコに中間体1−2(b)18.6g、アセトン66ml、水45mlを入れ、撹拌下、2−アミノエタンスルホン酸、11.78g炭酸ナトリウム9.98gを加えて4時間加熱撹拌して還流反応させた。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は95.6%だった。
反応終了後、内温20℃まで冷却して結晶を析出させた。析出した結晶を濾別して化合物1−2を27.4g得た。収率93.9%HPLC純度は96.7%だった。
実施例2
化合物1−2aの合成をルート変更して以下の反応式のルートにて合成を行った。
Figure 2006342121
第一工程は実施例1と同様に実施した。
第二工程〜第三工程
300mlの4頭フラスコに中間体1−2(a)17.2g、アセトン130mlを入れ撹拌下、食塩/氷浴にて3℃まで冷却した。この中にタウリン12.0g、炭酸ナトリウム11.2gを水120mlに溶解した液を3〜7℃にて滴下した。滴下終了後、2時間撹拌し反応終了とした。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は94.2%だった。
この反応液にm−フェニレンジアミン5.17g、アセトン10mlからなる溶液を10〜15℃で滴下した。滴下終了後、炭酸ナトリウム5.06g、水15mlからなる溶液を15〜20℃で滴下したあと加熱を開始し、10時間還流反応を行った。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は93%だった。
反応終了後、ロータリーエバポレーターにて溶媒を留去し、淡褐色の固形物43.5gを得た。この固形物に水/エタノール=1/1混合液70mlを加えて加熱溶解後、冷却し析出した結晶を濾別して化合物1−225.5gを得た。収率は86.5%、HPLC純度は94.5%だった。
実施例3
化合物1−9の合成
Figure 2006342121
第一工程および第二工程の中間体1−2(b)までは実施例1と同様にして合成した。
第三工程
200mlの4頭フラスコに中間体1−2(b)18.6g、水20mlを入れ、撹拌下、ジエタノールアミン12.4g炭酸ナトリウム9.98gを加えて加熱撹拌して70〜75℃で4時間反応させた。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は93.7%だった。反応終了後、内温20℃まで冷却した後、アセトン40mlをいれて結晶を析出させた。
室温にて1時間撹拌後、析出した結晶を濾別して化合物1−9を21.3g得た。収率85%HPLC純度は92.5%だった。
実施例4
化合物1−13の合成
Figure 2006342121
第一工程
200mlの4頭フラスコにエタノール23mlと炭酸水素ナトリウム9.56gを入れて水冷しつつ撹拌する。この分散液に、2,4,6−トリクロロトリアジン18.4gをエタノール23mlに分散しつつ徐々に添加してゆく。添加に伴い発熱するので内温20〜40℃で添加し、添加終了後、内温20〜30℃で1時間反応を行う。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は98.2%だった。反応終了後、水50mlを添加して1時間撹拌後、析出している結晶を濾別して、中間体1−13(a)18.2gを得た。収率94.1%HPLC純度は98.2%だった。
第二工程及び第三工程
200ml4頭フラスコに中間体1−13(a)18.2gと酢酸エチル100mlを入れて水冷下撹拌する。この液中に酢酸ナトリウム7.73gを水30mlに溶かした水溶液を添加する。この液中にp−フェニレンジアミン5.07gを酢酸エチル20mlに溶かした溶液を内温20〜30℃で滴下する。滴下終了後同温度で1時間反応を行い反応終了とした。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は96.3%だった。
反応終了後、内温50℃まで加熱して析出物を溶解させた後に分液ロートに移して水層を除去した。水20mlにて2回水洗した後、有機層をロータリーエバポレーターにて減圧留去して淡褐色の固化物を得た。留去した残渣はそのまま、次工程に供した。濃縮残渣のHPLC純度は95%だった。
濃縮残渣に水60ml、水酸化ナトリウム11.3g、メルカプト酢酸12.96gを加えて70〜75℃にて2時間反応した。反応終了時のHPLC測定の結果、反応率は95.3%だった。
反応終了後ロータリーエバポレーターにて流出が止まるまで濃縮し褐色アメ状の残渣を得た。これに水20mlを加えて溶解後、エタノール200mlを加えて結晶を析出させた。1時間撹拌後、析出している結晶を濾別して化合物1−13(b)24.4gを得た。収率90%HPLC純度は97.8%だった。
比較例1
Figure 2006342121
200mlの4頭フラスコに2,4,6−トリクロロトリアジン18.4g、アセトン92mlを入れて溶解後、食塩/氷浴にて−10℃まで冷却した。この溶液(一部析出)にm−フェニレンジアミン5.4g、アセトン11mlからなる溶液を−10〜−2℃で滴下した。滴下終了後、内温−2〜5℃にて炭酸ナトリウム5.3g、水15mlからなる溶液を滴下した。滴下終了後室温に戻して1時間撹拌反応させた。反応終了時のHPLCでの反応率は94.5%だった。
反応終了後、ロータリーエバポレーターにてアセトンを留去し淡褐色の固形物を得た。この固形物にメタノール50ml、炭酸ナトリウム5.82gを入れて室温にて2時間40℃で2時間反応を行ったが、反応率は52%だった。
比較例1の合成法では、第一工程が同等の収率純度でえられても次工程以降、特に2量化工程での反応率が低下し、本発明ほどの収率は得られないことがわかる。
本発明の特徴である、R−OMとの反応を第一工程にて行わず、第二工程で行うことで反応率が低下していることがわかる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(a)で表される化合物を経由して下記一般式(1)で表される化合物を合成することを特徴とする合成方法。
    Figure 2006342121
    〔式中、Rはアルキル基、アリール基、複素環基を表す。〕
    Figure 2006342121
    〔式中、Rは一般式(a)のRと同義である。Qはアルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、−NR1112(R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、複素環基を表し、R11とR12が互いに結合して環を形成してもよい)を表し、Lはフェニレン基、ナフチレン基、2価の複素環基を表す。〕
  2. 一般式(a)で表される化合物を経由して一般式(1)で表される化合物を合成する際、下記一般式(e)で表される化合物を経由することを特徴とする請求項1に記載の合成方法。
    Figure 2006342121
    〔式中、RおよびLは一般式(1)におけるRおよびLと同義である。〕
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