JP2008303150A - イミダゾール化合物の合成方法及び有機金属錯体 - Google Patents

イミダゾール化合物の合成方法及び有機金属錯体 Download PDF

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大 池水
Masahito Nishizeki
雅人 西関
Eisaku Kato
栄作 加藤
Hiroshi Kita
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Abstract

【課題】1,2−ジアリールイミダゾール化合物の新規合成法の提供。
【解決手段】1−アリルイミダゾールとハロゲン原子又はホウ素原子置換化合物を反応することにより、一般式(3)
Figure 2008303150

で示される1,2−ジアリ−ルイミダゾールを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、イミダゾール化合物の合成方法及び有機金属錯体に関する。
従来、イミダゾール化合物は、様々な用途に使用されている。特に、医薬、農薬の中間体として古くから合成法が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
近年では、有機エレクトロルミネッセンス材料の発光材料として注目を集めており、今後の発展が期待できる材料といえる。
従って、今後の発展性、特に、研究用途においては化合物のバリエーションを増やせるという観点で汎用性を持った化合物の合成法が求められ、更に、製造の観点からは、簡便な合成法が求められているのが現状である。
また、近年、2−フェニルイミダゾール誘導体を配位子として用いた金属錯体が有機エレクトロルミネッセンス材料の発光材料として有用であることが見出され(例えば、特許文献4参照。)、特に発光色、発光寿命の観点から1,2−ジアリールイミダゾール誘導体の有望性が注目されている。
更に、発光色の観点から、1位の芳香族炭化水素基(アリール基)にはオルト位に置換基を導入することで長波化を抑えることが可能になった。
また、これまでに配位子として使用可能な、1,2−ジアリールイミダゾール誘導体の合成方法としては様々なものが開示されている。
例えば、
(a)2−フェニルイミダゾールにヨウ化ベンゼンまたはフェニルボロン酸をカップリングさせ1,2−ジフェニルイミダゾールを得る方法(例えば、非特許文献1参照。)、
(b)ベンスアミジン誘導体とハロケトン誘導体やケトン化合物またはその誘導体を用い、イミダゾールを得る方法(例えば、非特許文献2,3及び4参照。)、
(c)アニリン誘導体とグリオキザール誘導体およびアルデヒドをアンモニア又はその塩と縮合させる方法(例えば、非特許文献5及び特許文献3参照。)、
等が知られている。
しかしながら、(a)に記載の、特定の電子吸引性基を持つ化合物以外はオルト位に置換基を導入した芳香族炭化水素基を1位に導入することは極めて困難である。
(b)に記載の方法においては、アミジン誘導体の市販品が少ないこと、また、合成が難しくバリエーションを広げることが困難であり、汎用性に乏しい。
更に、(c)に記載の合成方法においては、副生成物が出来やすく、特にオルト位に置換基を導入した芳香族炭化水素基を導入する場合は副生成物として2−アリールイミダゾールが多く生成するという問題点があることがわかっている。
上記の(a)、(b)及び(c)等のいずれの場合にも、オルト位に置換基を導入した芳香族炭化水素基、特に2,6位に置換基を有する芳香族炭化水素基をイミダゾール環の1位に導入した1,2−ジアリールイミダゾール誘導体の合成例は少なく、汎用性の高い合成法が求められているのが現状である。
特開平5−97815号公報 特開平8−53423号公報 米国特許出願公開第2006−0251923号明細書 国際公開第07/023659号パンフレット J.Am.Chem.Soc;125;35;2003;10580−10585 Chem.Pharm.Bull;45;6;1997;987−995 J.Chem.Soc.Perkin Trans1;20;1997;3065−3070 J.Med.Chem;45;14;2002;2942−2952 J.Prakt.Chem./Chem.−Ztg;339;8;1997;721−728
本発明の目的は、特定構造を有するイミダゾール化合物の合成方法、特に、2,6位に置換基を有する芳香族炭化水素基をイミダゾール環の1位に導入した1,2−ジアリールイミダゾール化合物の汎用性の高い新規な合成方法を提供することであり、更には、1,2−ジアリールイミダゾール化合物を部分構造として有する有機金属錯体を提供することである。
本発明の上記目的は下記の構成により達成された。
1.下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の合成方法。
Figure 2008303150
〔式中、Z1は炭化水素環基または複素環基を形成するのに必要な原子群を表し、R1は水素原子または置換基を表す。X1は水素原子またはハロゲン原子を表す。R2は水素原子または芳香族炭化水素基を表し、lは1または2を表す。〕
Figure 2008303150
〔式中、Z2はC−Cと共に5員〜6員の炭化水素環または5員〜6員の複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R3は水素原子または置換基を表し、mは1〜5の整数を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR12)(OR13)基(ここで、R12、R13は、各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でもよく異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
Figure 2008303150
〔式中、Z1、R1、R2、lは、前記一般式(1)における、Z1、R1、R2、lと各々同義である。Z2、R3、mは、前記一般式(2)における、Z2、R3、mと各々同義である。〕
2.前記一般式(2)のX2がハロゲン原子を表すことを特徴とする前記1に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
3.前記一般式(2)のX2が−B(OR12)(OR13)基を表すことを特徴とする前記1に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
4.前記一般式(2)で表される化合物の金属塩と前記一般式(1)で表される化合物とを反応させることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
5.前記金属塩を形成する金属が亜鉛またはマグネシウムであることを特徴とする前記4に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
6.前記一般式(1)で表される化合物の金属塩と一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
7.前記金属塩を形成する金属が亜鉛またはマグネシウムであることを特徴とする前記6に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
8.前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
Figure 2008303150
〔式中、R4、R5は、各々立体パラメータ(Es)値で−0.5以下の置換基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。R6は水素原子または置換基を表し、nは1から3の整数を表す。R7は水素原子または芳香族炭化水素基を表し、lは1または2を表す。〕
9.前記一般式(4)のR4、R5が、各々立体パラメータ(Es)値で−1.0以下の置換基を表すことを特徴とする前記8に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
10.前記一般式(4)のR4、R5が、各々メチル基または芳香族炭化水素基であることを特徴とする前記8に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
11.前記一般式(4)のXが、臭素原子または沃素原子を表すことを特徴とする前記8〜10のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
12.前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(5)または下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする前記1〜11のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
Figure 2008303150
〔式中、R8、R9、R10、R11、R12は、各々水素原子または置換基を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR13)(OR14)(ここで、R13、R14は各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
Figure 2008303150
〔式中、A1、A2、A3、A4は、各々窒素原子または−C(R15)基(ここで、R15は水素原子または置換基を表す。)を表し、A1〜A4のうち複数のR15が存在する場合、各々のR15は同一でも異なっていても良く、また、隣接する−C(R15)基が存在する場合、R15同士が連結して環を形成しても良い。但し、A1〜A4のうち少なくとも一つは窒素原子を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR13)(OR14)(ここで、R13、R14は各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
13.前記反応において触媒を用い、該触媒として、ニッケル化合物またはパラジウム化合物を用いることを特徴とする前記1〜12のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
14.前記ニッケル化合物が、Ni(dppb)Cl2、Ni(PPh32Cl2、NiCl2、NiBr2、Ni(PPh34からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする前記13に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
15.前記パラジウム化合物が、Pd(OAc)2、Pd(dba)2、Pd2(dba)3、PdCl2、Pd(OAc)、PdCl2(PPh32、Pd(PPh34からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする前記13または14に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
16.前記ニッケル化合物または前記パラジウム化合物と配位可能な化合物を用いることを特徴とする前記13〜15のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
17.前記配位可能な化合物が、ホスフィン化合物またはイミダゾール化合物であることを特徴とする前記16に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
18.前記反応において、塩基を用いることを特徴とする前記1〜17のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
19.前記塩基が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、2級アミン類及び3級アミン類からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする前記18に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
20.前記反応において、溶媒を用いることを特徴とする前記1〜19のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
21.前記溶媒の沸点が60℃以上200℃未満であることを特徴とする前記20に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
22.前記反応の反応温度が、0℃以上160℃未満であることを特徴とする前記1〜21のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
23.前記反応の反応温度が、70℃以上140℃未満であることを特徴とする前記1〜21のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
24.前記1〜23のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法で得られたイミダゾール化合物の部分構造を有することを特徴とする有機金属錯体。
本発明により、特定構造のイミダゾール化合物の合成方法、特に2,6位に置換基を有する芳香族炭化水素基をイミダゾール環の1位に導入した1,2−ジアリールイミダゾール化合物の汎用性の高い新規な合成方法を提供することができ、更に、1,2−ジアリールイミダゾール化合物を部分構造として有する有機金属錯体を提供することができた。
本発明のイミダゾール化合物の合成方法においては、請求項1〜23のいずれか1項に規定される構成により、前記一般式(3)で表される、特定構造を有するイミダゾール化合物の合成方法、特に2,6位に置換基を有する芳香族炭化水素基をイミダゾール環の1位に導入した1,2−ジアリールイミダゾール化合物の汎用性の高い新規な合成方法を提供することができ、更に、1,2−ジアリールイミダゾール化合物を部分構造として有する有機金属錯体を提供することができた。
以下、本発明に係る各構成要素の詳細について、順次説明する。
《イミダゾール化合物の合成方法》
本発明のイミダゾール化合物の合成方法について説明する。
本発明のイミダゾール化合物の合成方法は、前記一般式(1)で表される化合物と、前記一般式(2)で表される化合物とを反応することで下記、前記一般式(3)で表されるイミダゾール化合物を合成するものである。
まず、本発明に係る一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、次いで、前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物との反応により得られる、一般式(3)で表されるイミダゾール化合物について説明する。
尚、合成反応の詳細については、後述する。
《一般式(1)で表される化合物》
一般式(1)において、Z1で表される炭化水素環基としては、非芳香族炭化水素環基、芳香族炭化水素環基が挙げられ、非芳香族炭化水素環基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの基は、無置換でも後述する置換基を有していてもよい。
また、芳香族炭化水素環基(芳香族炭化水素基、アリール基等ともいう)としては、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等が挙げられる。これらの基は、無置換でもよく、後述する一般式(1)においてR1で表される置換基を有してもよい。
一般式(1)において、Z1で表される複素環基としては、非芳香族複素環基、芳香族複素環基等が挙げられ、非芳香族複素環基としては、例えば、エポキシ環、アジリジン環、チイラン環、オキセタン環、アゼチジン環、チエタン環、テトラヒドロフラン環、ジオキソラン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、オキサゾリジン環、テトラヒドロチオフェン環、スルホラン環、チアゾリジン環、ε−カプロラクトン環、ε−カプロラクタム環、ピペリジン環、ヘキサヒドロピリダジン環、ヘキサヒドロピリミジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロピラン環、1,3−ジオキサン環、1,4−ジオキサン環、トリオキサン環、テトラヒドロチオピラン環、チオモルホリン環、チオモルホリン−1、1−ジオキシド環、ピラノース環、ジアザビシクロ[2,2,2]−オクタン環等から導出される基を挙げることが出来る。これらの基は無置換でも置換基を有していてもよい。
芳香族複素環基としては、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等が挙げられる。これらの基は、無置換でも更に置換基を有していてもよい。
以下に一般式(1)におけるZ1の好ましい例を挙げるが、Z1は以下の例示以外にも無置換であったり、更に置換基を有していてもよいなどこれらの例に限定されない。尚、*は結合位置を表す。
Figure 2008303150
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一般式(1)においてR1は水素原子または置換基を表す。
一般式(1)においてR1で表される置換基の例としてはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(芳香族炭化水素環基、芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基等)、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、キノリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、キノキサリニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基またはヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、ホスホノ基等が挙げられる。
また、これらの置換基は上記の置換基によって更に置換されていてもよい。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1)において、Xで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、更に好ましくは臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
一般式(1)において、R2で表される芳香族炭化水素基としては、一般式(1)において、R1で表される芳香族炭化水素基と同義である。尚、芳香族炭化水素基は、一般式(1)においてR1で表される置換基によって更に置換されていてもよい。
本発明に係る一般式(1)で表される化合物の中でも、前記一般式(4)で表される化合物が好ましく用いられる。
《一般式(4)で表される化合物》
一般式(4)において、R4、R5は、各々立体パラメータ(Es)値で−0.5以下の置換基を表すが、好ましいのは、立体パラメータ(Es)値が−1.0以下の置換基である。
ここで、Es値とは化学反応性より誘導された立体パラメータであり、この値が小さければ小さいほど立体的に嵩高い置換基ということができる。
以下、Es値について説明する。一般に、酸性条件下でのエステルの加水分解反応においては、置換基が反応の進行に対して及ぼす影響は立体障害だけと考えてよいことが知られており、この事を利用して置換基の立体障害を数値化したものがEs値である。
置換基XのEs値は、次の化学反応式
X−CH2COORX+H2O→X−CH2COOH+RXOH
で表される、酢酸のメチル基の水素原子1つを置換基Xで置換したα位モノ置換酢酸から誘導されるα位モノ置換酢酸エステルを酸性条件下で加水分解する際の反応速度定数kXと、次の化学反応式
CH3COORY+H2O→CH3COOH+RYOH
尚、RXとRYと同じである。上記のα位モノ置換酢酸エステルに対応する酢酸エステルを酸性条件下で加水分解する際の反応速度定数kHから次の式で求められる。
Es=log(kX/kH)
置換基Xの立体障害により反応速度は低下し、その結果kX<kHとなるのでEs値は通常負となる。実際にEs値を求める場合には、上記の二つの反応速度定数kXとkHを求め、上記の式により算出する。
本発明に係る立体パラメータ(Es)値の具体的な例は、Unger,S.H.,Hansch,C.,Prog.Phys.Org.Chem.,12,91(1976)に詳しく記載されている。
また、『薬物の構造活性相関』(化学の領域増刊122号、南江堂)、「American Chemical Society Professional Reference Book,’Exploring QSAR’p.81 Table 3−3」にも、その具体的な数値の記載がある。次にその一部を表1に示す。
Figure 2008303150
ここで、注意するのは本明細書で定義するところのEs値は、メチル基のそれを0として定義したのではなく、水素原子を0としたものであり、メチル基を0としたEs値から1.24を差し引いたものである。
本発明においてEs値は−0.5以下である。好ましくは−7.0以上−0.6以下である。最も好ましくは−7.0以上−1.0以下である。
ここで、本発明においては、立体パラメータ値(Es値)が−0.5以下の置換基にケト−エノール互変異性体が存在し得る場合、ケト部分はエノールの異性体としてEs値を換算している。他の互変異性が存在する場合も同様の換算方法においてEs値を換算する。更にEs値が−0.5以下の置換基は、電子的効果においては電子供与性の置換基であることが好ましい。
一般式(4)における、R4、R5で各々表される置換基としては、一般式(1)において、R1で表される置換基と同義であり、且つ、立体パラメータ(Es値)が−0.5以下である、好ましくは、−7.0〜−0.6であり、最も好ましくは−7.0〜−1.0の範囲の置換基である。
一般式(4)において、R4、R5で各々表される、最も好ましい置換基としては、メチル基または芳香族炭化水素基(アリール基ともいう)が挙げられる。尚、前記芳香族炭化水素基は更に、一般式(1)においてR1で表される置換基によって置換されていてもよい。
一般式(4)において、R6で表される置換基は、一般式(1)においてR1で表される置換基と同義である。nは1〜3の整数を表す。
一般式(4)において、R7で表される芳香族炭化水素基は、一般式(1)においてR1で表される置換基と同義である。また、前記芳香族炭化水素基は、前記置換基で更に置換されていてもよい。
一般式(4)において、Xで表されるハロゲン原子は、一般式(1)におけるハロゲン原子と同義である。
本発明に係る一般式(1)または一般式(4)で各々表される化合物は、Eur.J.Chem.2005,1637−1643等に記載の方法で、イミダゾール化合物に対応するハロゲン化合物を反応させるか、SYNTHESIS 2003,17,2661−2666等に記載の、対応するアミンとグリオキザール、およびアルデヒドと塩化アンモニウムとの反応等を参照することにより合成可能である。
《一般式(2)で表される化合物》
一般式(2)において、Z2で表される、C−Cと共に形成する5員〜6員の炭化水素環としては、シクロペンタン環、シクロペンタジエン環、シクロヘキサン環、シクロヘキサジエン環、ベンゼン環等が挙げられる。
尚、これらの環は、一般式(1)においてR1で表される置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(2)において、Z2で表される5員〜6員の複素環としては、5員〜6員の芳香族複素環(例えば、オキサゾール環、オキサジアゾール環、オキサトリアゾール環、イソオキサゾール環、テトラゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、イソチアゾール環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環等)、5員〜6員の非芳香族複素環(例えば、ピロリジン環、ピペラジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環等)が挙げられる。
尚、これらの環は、一般式(1)においてR1で表される置換基によって更に置換されていてもよい。
以下に、一般式(2)において、Z2で表される5員〜6員の複素環の好ましい例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。また、例示の環は更に置換基を有していてもよい。尚、*はX2との結合位置を表す。
Figure 2008303150
Figure 2008303150
一般式(2)において、R3で表される置換基は、一般式(1)においてR1で表される置換基と同義であり、複数のR3が存在する場合、各々同一でも異なっていてもよく、
また、お互い連結して環を形成しても良い。
一般式(2)において、X2で表されるハロゲン原子は、一般式(1)において、Xで表されるハロゲン原子と同義である。
一般式(2)において、X2で表される−B(OR12)(OR13)基において、R12、R13で各々表されるアルキル基は、一般式(1)においてR1で表される置換基として挙げられているアルキル基と同義である。
本発明に係る一般式(2)で表される化合物の中でも、前記一般式(5)または前記一般式(6)で表される化合物が好ましく用いられる。
《一般式(5)または一般式(6)で表される化合物》
本発明に係る一般式(5)または一般式(6)で表される化合物について説明する。
一般式(5)において、R8、R9、R10、R11、R12で各々表される置換基は、一般式(1)においてR1で表される置換基と同義である。
一般式(5)において、X2で表されるハロゲン原子は、一般式(1)において、Xで表されるハロゲン原子と同義である。
一般式(5)において、X2で表される−B(OR13)(OR14)基において、R13、R14で、各々表されるアルキル基は、一般式(1)においてR1で表される置換基のアルキル基と同義である。
一般式(5)において、X2で表される芳香族炭化水素環基は、一般式(1)において、Z1で表される炭化水素環基における芳香族炭化水素環基と同義である。
一般式(6)において、A1、A2、A3、A4で、各々表される−C(R15)基のR15で表される置換基は、一般式(1)においてR1で表される置換基と同義である。
一般式(6)において、X2で表されるハロゲン原子は、一般式(1)において、Xで表されるハロゲン原子と同義である。
一般式(6)において、X2で表される−B(OR13)(OR14)基において、R13、R14で、各々表されるアルキル基は、一般式(1)においてR1で表される置換基のアルキル基と同義である。
一般式(6)において、X2で表される芳香族炭化水素環基は、一般式(1)において、Z1で表される炭化水素環基における芳香族炭化水素環基と同義である。
本発明に係る一般式(2)、一般式(5)または一般式(6)で各々表される化合物は、市販品を容易に入手できるものや、対応するハロゲン化合物からリチウム−ハロゲン交換を経て、−B(OR12)(OR13)へ変換することで入手することが出来る。
また、J.Org.Chem.1995,60,7508−7560等に記載の方法で対応するハロゲン化合物からリチウム−ハロゲン交換を経ることなく−B(OR12)(OR13)へ変換することでも入手可能である。
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との反応により得られる一般式(3)で表されるイミダゾール化合物について説明する。尚、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との反応においては、前記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物の置換基のいずれかが、反応中に他の置換基や金属塩に変化した後(例えば、置換基のハロゲン原子をアルカリ金属等により金属塩にして、反応させる等)に、一般式(3)で表される化合物を形成してもよい。
《一般式(3)で表される化合物》
本発明に係る一般式(3)で表される化合物について説明する。
一般式(3)において、Z1、R1、R2は、前記一般式(1)における、Z1、R1、R2と各々同義であり、また、Z2、R3、X2は、前記一般式(2)における、Z2、R3、X2と各々同義である。
以下に、一般式(3)で表される化合物の好ましい例を挙げる。但し、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2008303150
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Figure 2008303150
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《一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の合成反応》
本発明に係る一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の合成反応の詳細について説明する。
本発明は、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とを、反応させて一般式(3)で表されるイミダゾール化合物を得る合成方法である。
本発明の合成方法は、具体的には下記のような種々な態様が可能であり、以下に一例として説明する。
(a)一般式(1)で表される化合物の金属塩を形成し、得られた金属塩に一般式(2)で表される化合物を反応させる、所謂「Negishi coupling」や「Kumada coupling」と呼ばれる方法を用いることが出来る。
(b)一般式(2)で表される化合物のX2がハロゲン原子の場合、前記一般式(2)の金属塩を形成し、得られた金属塩と、一般式(1)の化合物とを「Negishi coupling」や「Kumada coupling」を行うことも可能である。
(c)一般式(1)の化合物におけるX1がハロゲン原子の場合、上記「Negishi coupling」や「Kumada coupling」を用いることが出来、また、
(d)一般式(2)のX2が−B(OR12)(OR13)で表される、すなわち、ボロン酸やボロン酸エステルである場合には「Suzuki Coupling」により、本発明に係る一般式(3)で表されるイミダゾール化合物を得ることが出来る。
(一般式(1)または一般式(2)で表される化合物の金属塩の調製)
ここで、一般式(1)または一般式(2)で表される化合物の金属塩の調製について説明する。
一般式(1)または一般式(2)で表される化合物の金属塩は、亜鉛、錫またはマグネシウムの塩であることが好ましい。
金属塩の合成方法は、一般式(1)または一般式(2)で表される化合物のX1が水素原子またはハロゲン原子である場合、アニオンを生成させた後に金属試薬と反応させる。または、直接金属や金属試薬と反応させることで調製することも可能である。
以下に具体例を数種類挙げる。
(1)一般式(1)のX1が、水素原子、またはハロゲン原子であるものに対し、n−ブチルリチウムを−60℃以下で滴下しイミダゾールの2位リチウム塩とした後、塩化亜鉛溶液を低温で滴下し、室温まで内温を上昇させ、一般式(1)で表される化合物の金属塩(亜鉛試薬)を調製する。
(2)前記(1)の条件でX1が、水素原子の場合、n−ブチルリチウムを−60℃以下で滴下しイミダゾールの2位リチウム塩としたのち、臭化エチルマグネシウムを滴下し、0℃〜室温まで内温を上昇させ、一般式(1)の亜鉛試薬を調製する。
(3)前記(1)の条件でX1が、ハロゲン原子の場合、0℃で臭化エチルマグネシウムまたはマグネシウムと反応させることでマグネシウム塩が調製できる。
(4)また、一般式(2)のX2がハロゲン原子の場合、前記(1)〜前記(3)に記載と同様の方法で金属塩を調製することができる。
(金属塩の調製に用いられる金属試薬)
ここで、金属塩の調製に使用できる金属試薬としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化トリアルキル錫、臭化トリアルキル錫、臭化アルキルマグネシウム、塩化アルキルマグネシウム、金属マグネシウム、金属亜鉛等が挙げられる。
金属試薬の使用量としては特に制限はないが、一般式(1)または一般式(2)の化合物に対し0.8〜3.0モル量の範囲が好ましく、更に好ましくは1.0〜2.0モル量の範囲であり、更に好ましくは1.0〜1.2モル量の範囲である。
金属試薬と一般式(1)または一般式(2)の化合物で金属塩を調製する際に使用する溶媒としては特に制限はないが、脱水溶媒が好ましい、
好ましい溶媒としては、ヘキサン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチレングリコールジアルキルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒が好ましい。
金属試薬と一般式(1)または一般式(2)の化合物で金属塩を調製する際の反応温度は、n−ブチルリチウム等でリチウム塩とする場合には−60℃以下が好ましく、金属試薬との反応後は0℃〜100℃、更に好ましくは0℃〜30℃である。
金属試薬で直接金属塩とする場合には、−20℃〜100℃の範囲が好ましく、より好ましくは0℃〜80℃、さらに好ましくは0℃〜50℃の範囲である。
(合成反応の触媒)
本発明の一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の合成に用いる触媒について説明する。
上記「Negishi coupling」や「Kumada coupling」を用いて一般式(3)の化合物を合成する場合、触媒を用いることが好ましい。
好ましい触媒の種類としては、ニッケル化合物またはパラジウム化合物が挙げられ、好ましいニッケル化合物としてはNi(dppb)Cl2、Ni(PPh32Cl2、NiCl2、NiBr2、Ni(PPh34等が挙げられる。
また、好ましいパラジウム化合物としてはPd(OAc)2、Pd(dba)2、Pd2(dba)3、PdCl2、Pd(OAc)、PdCl2(PPh32、Pd(PPh34等が挙げられる。
dppb:1,4−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン
dba :ジベンジリデンアセトン
本発明に係るニッケル化合物またはパラジウム化合物の使用量としては、触媒量が好ましく、具体的には、使用する一般式(1)で表される化合物に対し0.01モル量〜1.0モル量であることが好ましく、更に好ましくは0.03モル量〜0.5モル量であり、特に好ましくは0.05モル量〜0.1モル量の範囲である。
(配位可能な化合物)
上記反応において、ニッケルまたはパラジウムと配位可能な化合物を用いることができる。
使用可能な配位化合物の種類は、ニッケルまたはパラジウムと配位可能な化合物であれば特に制限はないが、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物であることが好ましい。
具体的には、4級イミダゾリニウム塩、トリアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィン−4フッ化ホウ酸塩等が使用可能である。
上記配位化合物の使用量としては、触媒量が好ましい。具体的には、例えば使用する一般式(1)で表される化合物に対し0.01モル量から1.0モル量、より好ましくは0.03モル量から0.5モル量、更に好ましくは0.05モル量から0.1モル量の範囲である。
上記反応に使用する溶媒としては特に制限はないが、脱水溶媒が好ましい。好ましい溶媒としては、ヘキサン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチレングリコールジアルキルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒が好ましい。
上記反応に使用する溶媒の沸点は特に制限はないが上記好ましい溶媒の沸点であることが好ましく、具体的には35℃〜200℃の範囲であるが、より好ましくは60℃〜200℃の範囲である。
上記反応に使用する反応温度としては特に制限はないが、0℃〜200℃の範囲、より好ましくは20℃〜160℃の範囲であることが好ましい。
上記反応においては、反応促進のためマイクロウェーブ反応装置も使用可能である。その場合、反応温度は50℃〜160℃の範囲であることが好ましい。
上記反応において、反応に応じて適宜還元剤を用いることも可能である、使用できる還元剤は特に制限はないが、場合に応じて水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどが用いられる。
(塩基)
一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物から一般式(3)で表される化合物を合成する際、特に「Suzuki Coupling」を行う場合には反応に塩基を用いることが出来る。
好ましい塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、2級アミン類、および3級アミン類等が挙げられ、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムである。
上記反応に使用する溶媒としては特に制限はないが、好ましい溶媒としては、ヘキサン、アセトン、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、エチレングリコールジアルキルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、酢酸、メタノール、エタノール、プロパノール、水などの極性溶媒等が用いられる。
上記反応に使用する溶媒の沸点は特に制限はないが上記好ましい溶媒の沸点であることが好ましく、具体的には35℃〜200℃の範囲であるが、より好ましくは60℃〜200℃の範囲である。
上記反応に使用する反応温度としては特に制限はないが、0℃〜200℃の範囲、より好ましくは70℃〜140℃の範囲であることが好ましい。
上記「Suzuki Coupling」を行う場合にはPd触媒を反応触媒として用いる。
好ましいパラジウム化合物としてはPd(OAc)2、Pd(dba)2、Pd2(dba)3、PdCl2、Pd(OAc)、PdCl2(PPh32、Pd(PPh34等が挙げられる。
上記パラジウム化合物の使用量としては、触媒量が好ましい。具体的には、例えば使用する一般式(1)の化合物に対し0.01モル量から1.0モル量、より好ましくは0.03モル量から0.5モル量、更に好ましくは0.05モル量から0.1モル量の範囲である。
上記反応において、パラジウムと配位可能な化合物を用いることができる。
使用可能な配位化合物の種類は、ニッケル、又はパラジウムと配位可能な化合物であれば特に制限はないが、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物であることが好ましい。
具体的には、4級イミダゾリニウム塩、トリアルキルホスフィン、トリアルキルホスフィン−4フッ化ホウ酸塩等が使用可能である。
上記配位化合物の使用量としては、触媒量が好ましい。具体的には、例えば使用する一般式(1)の化合物に対し0.01モル量〜1.0モル量、より好ましくは0.03モル量〜0.5モル量、更に好ましくは0.05モル量〜0.1モル量の範囲である。
上記反応においては、反応促進のためマイクロウェーブ反応装置も使用可能である。その場合、反応温度は50℃から160℃の範囲であることが好ましい。
次に、一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の部分構造を有する有機金属錯体について述べる。
(一般式(3)で表されるイミダゾールを部分構造として有する有機金属錯体)
一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の部分構造を有する有機金属錯体の構造には特に制限はないが、有機金属錯体の好ましい形態は下記一般式(7)で表される。
Figure 2008303150
一般式(7)において、Y1−L1−Y2は2座の配位子を表し、Y1、Y2は各々独立に炭素原子、窒素原子または酸素原子を表す。L1はY1、Y2と共に2座の配位子を形成する原子群を表す。
1−L1−Y2で表される2座の配位子の具体例としては、置換または無置換のフェニルピリジン、フェニルピラゾール、フェニルイミダゾール、フェニルトリアゾール、フェニルテトラゾール、ピラザボール、アセチルアセトン、ピコリン酸等が挙げられる。
n1は1、2または3の整数を表し、n2は0、1または2の整数を表すが、n1+n2は2または3である。中でも、n2は0である場合が好ましい。
一般式(7)において、M1は元素周期表における8〜10族の金属を表すが、中でも好ましくはイリジウムまたは白金である。
一般式(7)において、Z1、R1、R2、lは、前記一般式(1)における、Z1、R1、R2、lと各々同義であり、また、Z2、R3、mは、前記一般式(2)における、Z2、R3、mと各々同義である。
本発明者等は前記一般式(7)で表される金属錯体を有機EL素子材料として含む有機EL素子により、発光効率と発光寿命が大きく改善されるという知見を得た。
本発明者らは鋭意検討した結果、フェニルイミダゾール誘導体は、母核であるフェニルイミダゾールへの置換基の置換位置や種類の影響で錯体の安定性が大きく左右され、そのことが発光寿命に大きな影響を与えることが分かった。
本発明者らは、本発明に係る金属錯体のように、フェニルイミダゾールに特定の立体的パラメータまたは電子的パラメータを有する置換基を、複素環、芳香族複素環または芳香族炭化水素環に導入することにより、従来の青色用の金属錯体、特に電子吸引基によってのみ発光波長を短波側に制御してきた有機EL素子材料を用いて作製された有機EL素子の問題点であった発光寿命が大幅に改善されることを見出し、発光効率と発光寿命を両立できるに到った。
また、芳香環上の置換基の置換位置、及び立体的な大きさ(立体パラメータ(Es値))や電子的性質等を特定することにより、色純度の優れた青色用発光素子の更なる長寿命化を見出すことが分かり、有機EL素子の発光寿命の大幅な改善に成功した。
ここで、発明の概念を以下に示す。2−フェニルイミダゾールのN位にフェニル基等の芳香族炭化水素環を導入する例を挙げ説明する。
即ち、2−フェニルイミダゾールのN位にフェニル基を導入することは、直鎖アルキル基をN位に導入する場合と比較して、合成的にも困難であることが知られている。加えて、この配位子を用いた金属錯体は発光波長が長波長であり、波形がブロード化するという特徴があった。
これは、N位上のフェニル基が窒素原子を介しているにも関わらず共役系が切断されていないことを示唆しており、発光波長がブロードなのは、例えば、N−メチル体の配位子と比較しても回転による振動準位の存在確率が格段に高まるためと説明できる。この仮定は、GAUSSIANによる分子起動計算によってもサポートされている。
本発明者らは、鋭意検討の結果、フェニルイミダゾールのN位にオルト位に嵩高い置換基を有する環状置換基を導入することにより
1)フェニル基のねじれを大きくし、共役系を切断させ、短波化する
2)嵩高い置換基により自由回転を抑制することで振動準位の確率を低くする
3)酸化を受けやすいN位を嵩高い置換基で保護することで分子の安定性を大きく向上させる。更に、置換している原子の大きさと電子効果を組み合わせることにより短波化と長寿命化の両立が可能である。
以上の効果を見出し、本発明を完結させるに至った。
また、本発明に係る母核を有する配位子であっても、組み合わせる補助配位子や置換基自身が長波なものを置換基として導入することにより、金属錯体の発光波長を所望の領域に制御できる。従って、金属錯体の発光波長を長波な領域(緑〜赤)に制御する機能を付与するための分子設計は、本発明に係る一般式(7)を基本骨格設計の出発点とすることにより可能である。
(配位子)
本発明に係る金属錯体は、例えば、上記一般式(7)で説明するとn1>n2である場合、n1を有する括弧内に示す部分構造、もしくはその互変異性体で表される部分構造を主配位子と称し、n2を有する括弧内に示す部分構造、もしくはその互変異性体で表される部分構造を副配位子と称す。
本発明においては、一般式(7)に代表されるように、該金属錯体は主配位子もしくはその互変異性体と副配位子もしくはその互変異性体の組み合わせで構成されるか、後述するが、n2=0の場合、即ち該金属錯体の配位子の全てが主配位子またはその互変異性体で表される部分構造のみで構成されていてもよい。
更に従来公知の金属錯体形成に用いられる、所謂配位子として当該業者が周知の配位子(配位化合物ともいう)を必要に応じて配位子として有していてもよい。
本発明に記載の効果を好ましく得る観点からは、錯体中の配位子の種類は1〜2種類から構成されることが好ましく、更に好ましくは1種類である。
従来公知の金属錯体に用いられる配位子としては、種々の公知の配位子があるが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社 H.Yersin著 1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社 山本明夫著 1982年発行等に記載の配位子(例えば、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子なと)が挙げられる。
(元素周期表の8〜10族の遷移金属元素)
本発明に係る、一般式(7)で表される金属錯体の形成に用いられる金属としては、元素周期表の8〜10族の遷移金属元素(単に遷移金属ともいう)が用いられるが、中でも、イリジウム、白金が好ましい遷移金属元素として挙げられる。
更に、このような有機EL素子材料を用いることにより、高い発光効率を示し、且つ発光寿命の長い有機EL素子、照明装置及び表示装置を提供することができた。
本発明の有機EL素子材料である金属錯体について説明する。
本発明に係る前記一般式(7)で表される金属錯体の含有層としては、発光層及び/または電子阻止層が好ましく、また発光層に含有する場合は、発光層中の発光ドーパントとして用いることにより、本発明の有機EL素子の外部取り出し量子効率の効率アップ(高輝度化)や発光寿命の長寿命化を達成することができる。
以下、本発明に係る前記一般式(7)で表される金属錯体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
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これらの金属錯体は、例えば、Organic Letter誌、vol3、No.16、2579〜2581頁(2001)、Inorganic Chemistry,第30巻、第8号、1685〜1687頁(1991年)、J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第41巻、第12号、3055〜3066頁(2002年)、New Journal of Chemistry.,第26巻、1171頁(2002年)、European Journal of Organic Chemistry,第4巻、695〜709頁(2004年)、米国特許US2005−0288507A1、更にこれらの文献中に記載の参考文献等の方法を適用することにより合成できる。
《有機EL素子材料の有機EL素子への適用》
本発明の有機金属錯体を用いて有機EL素子を作製する場合、有機EL素子の構成層の中で、発光層または電子阻止層に本発明の有機金属化合物を用いることが好ましい。また、発光層中では、後述する発光ドーパントとして好ましく用いられる。
(発光ホストと発光ドーパント)
発光層中の主成分であるホスト化合物である発光ホストに対する発光ドーパントとの混合比は、好ましくは質量で0.1質量%〜30質量%未満の範囲に調整することである。
但し、発光ドーパントは複数種の化合物を混合して用いてもよく、混合する相手は構造を異にする、その他の金属錯体やその他の構造を有するリン光性ドーパントや蛍光性ドーパントでもよい。
ここで、発光ドーパントとして用いられる金属錯体と併用してもよいドーパント(リン光性ドーパント、蛍光性ドーパント等)について述べる。発光ドーパントは大きく分けて、蛍光を発光する蛍光性ドーパントとリン光を発光するリン光性ドーパントの2種類がある。
前者(蛍光性ドーパント)の代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
後者(リン光性ドーパント)の代表例としては、好ましくは元素周期表で8族、9族、10族の遷移金属元素を含有する錯体系化合物であり、更に好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
具体的には以下の特許公報に記載されている化合物である。
国際公開第00/70655号パンフレット、特開2002−280178号公報、特開2001−181616号公報、特開2002−280179号公報、特開2001−181617号公報、特開2002−280180号公報、特開2001−247859号公報、特開2002−299060号公報、特開2001−313178号公報、特開2002−302671号公報、特開2001−345183号公報、特開2002−324679号公報、国際公開第02/15645号パンフレット、特開2002−332291号公報、特開2002−50484号公報、特開2002−332292号公報、特開2002−83684号公報、特表2002−540572号公報、特開2002−117978号公報、特開2002−338588号公報、特開2002−170684号公報、特開2002−352960号公報、国際公開第01/93642号パンフレット、特開2002−50483号公報、特開2002−100476号公報、特開2002−173674号公報、特開2002−359082号公報、特開2002−175884号公報、特開2002−363552号公報、特開2002−184582号公報、特開2003−7469号公報、特表2002−525808号公報、特開2003−7471号公報、特表2002−525833号公報、特開2003−31366号公報、特開2002−226495号公報、特開2002−234894号公報、特開2002−235076号公報、特開2002−241751号公報、特開2001−319779号公報、特開2001−319780号公報、特開2002−62824号公報、特開2002−100474号公報、特開2002−203679号公報、特開2002−343572号公報、特開2002−203678号公報等。
以下に、具体例の一部を示す。
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(発光ホスト)
本発明に用いられるホスト化合物とは、発光層に含有される化合物のうちで室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.01未満の化合物を表す。
本発明に用いられる発光ホストとしては構造的には特に制限はないが、代表的にはカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体、芳香族ボラン誘導体、含窒素複素環化合物、チオフェン誘導体、フラン誘導体、オリゴアリーレン化合物等の基本骨格を有するもの、またはカルボリン誘導体や該カルボリン誘導体のカルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つが窒素原子で置換されている環構造を有する誘導体等が挙げられる。中でも、カルバゾール誘導体、カルボリン誘導体や該カルボリン誘導体のカルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の少なくとも一つが窒素原子で置換されている環構造を有する誘導体が好ましく用いられる。
以下に具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。これらの化合物は正孔阻止材料として使用することも好ましい。
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本発明に係る発光層においては、ホスト化合物として公知のホスト化合物を複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。これらの公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
また、本発明に用いられる発光ホストは低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもいい。
発光ホストとしては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、且つ、高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。
発光ホストの具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が好適である。例えば、特開2001−257076号公報、特開2002−308855号公報、特開2001−313179号公報、特開2002−319491号公報、特開2001−357977号公報、特開2002−334786号公報、特開2002−8860号公報、特開2002−334787号公報、特開2002−15871号公報、特開2002−334788号公報、特開2002−43056号公報、特開2002−334789号公報、特開2002−75645号公報、特開2002−338579号公報、特開2002−105445号公報、特開2002−343568号公報、特開2002−141173号公報、特開2002−352957号公報、特開2002−203683号公報、特開2002−363227号公報、特開2002−231453号公報、特開2003−3165号公報、特開2002−234888号公報、特開2003−27048号公報、特開2002−255934号公報、特開2002−260861号公報、特開2002−280183号公報、特開2002−299060号公報、特開2002−302516号公報、特開2002−305083号公報、特開2002−305084号公報、特開2002−308837号公報等。
また、発光層はホスト化合物として更に蛍光極大波長を有するホスト化合物を含有していてもよい。この場合、他のホスト化合物とリン光性化合物から蛍光性化合物へのエネルギー移動で、有機EL素子としての電界発光は蛍光極大波長を有する他のホスト化合物からの発光も得られる。蛍光極大波長を有するホスト化合物として好ましいのは、溶液状態で蛍光量子収率が高いものである。ここで、蛍光量子収率は10%以上、特に30%以上が好ましい。具体的な蛍光極大波長を有するホスト化合物としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素等が挙げられる。蛍光量子収率は、前記第4版実験化学講座7の分光IIの362頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、合成した化合物の構造は1H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)およびMSスペクトル(質量分析スペクトル)によって確認した。
実施例1
《1,2−ジフェニルイミダゾールの合成》:比較例1(従来公知の合成方法)
フェナントロリン1水和物3.30g(0.01734モル)を反応容器に入れ、減圧しながら過熱し、水分を取り除いた。冷却後、ヨウ化銅1.32g(0.006936モル)、2−フェニルイミダゾール10g(0.06936モル)、4Aモレキュラーシーブ7.0g、炭酸カリウム20.1g(0.1457モル)、ジメチルホルムアミド50ml、ヨウ化ベンゼン14.9g(0.07283モル)を加え、還流しながら10時間反応させた。その後、ヨウ化ベンゼンを追加し、ジメチルホルムアミドを留去しながら反応温度160℃付近で15時間反応させた。反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4)を行うことにより目的物を単離し、1,2−ジフェニルイミダゾールを9.52g(65.3%)得た。
《例示化合物114の合成》:比較例2(公知文献に記載の合成方法)
上記の1,2−ジフェニルイミダゾールの合成において、ヨウ化ベンゼンの代わりに、ヨウ化メシチルを用いた以外は同様にして反応を行ったが、反応は進行せず、目的化合物である、例示化合物114(2−フェニル−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール)は得られなかった。
以上から、上記の1,2−ジフェニルイミダゾールの合成に用いた従来公知の合成方法を、例示化合物114の合成に適用しても目的物が得られないことが判る。
《例示化合物114の合成》:比較例3
米国特許出願公開第2006/0251923号明細書を参照して合成を行った。
即ち、135.2g(1.0モル)のメシチルアミン及び145.1g(1.0mol)のグリオキザール(40%溶液)をメタノール400ml中で16時間反応させた後、212.2g(2.0モル)のベンズアルデヒド、105.6g(2.0モルの)塩化アンモニウム及びメタノール800mlを加えて加熱し、2時間煮沸還流した。
これに、136.7g(1.2モル)のリン酸(85%)を約15分で滴下し、さらに還流を18時間継続して反応終了とした。
得られた反応液を1.5L水中にあけ、水酸化ナトリウムでpH=9.0まで調整した後、酢酸エチルで有機物を抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。
この有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物114(2−フェニル−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール)を39.6g(15.1%)得た。
従来公知文献に記載の方法を用いても、目的の例示化合物114の収率が15.1%と極めて低いことがわかる。
《例示化合物114の合成》:本発明の合成例1
以下の工程1、工程2及び工程3を経て、例示化合物114を合成した。
工程1:1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾールの合成
合成例1と同様に水分を除いたフェナントロリン15.9g(0.08813モル)、ヨウ化銅7.2g(0.03781モル)炭酸カリウム102.3g(0.7402モル)、4Aモレキュラーシーブ25.0g、イミダゾール24.0g(0.3525モル)ジメチルアセトアミド300ml、ヨウ化メシチル25gおよび臭化メシチル78g(0.4935モル)を反応容器に加え内温が150度付近になったところからジメチルアセトアミドの留去を開始し、内温170℃付近で14時間反応させた。後処理および分離は、合成例1と同様に行い、目的の1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾールを35.4g(53.9%)得た。
工程2:2−ブロモ体の合成
1−メシチルイミダゾールを反応容器に入れ、窒素をフローしながら脱水テトラヒドロフランを500ml加えた。窒素フローを継続しながら内温を−60℃以下まで下げ、そこにn−ブチルリチウム(ヘキサン溶液:1.57M)を180ml滴下した。
その後、30分かけて内温を−30℃まで上昇させた後、再び内温を−60℃以下まで下げ、臭素14.5mlを滴下した。
滴下終了後、室温まで内温を上昇させたのち、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び炭酸水素ナトリウム水溶液、及び酢酸エチルを加えた。
有機層を分離、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)を行うことにより目的物を単離し、2−ブロモ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾールを49.7g(69.8%)得た。
工程3:例示化合物114の合成
6.5g(0.01131モル)のビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、6.3gの1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、エチレングリコールジメチルエーテル30mlを窒素フロー下50℃で30分攪拌した。
攪拌後、50.0g(0.1885モル)の2−ブロモ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール、27.6g(0.2263モル)のフェニルボロン酸、エチレングリコールジメチルエーテル1.3Lを加え、更に、62.5g(0.4526モル)の炭酸カリウムを300mlを水で溶解した水溶液を添加し、窒素フローを継続し、内温80℃付近を保ったまま12時間反応させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4)を行うことにより目的物を単離し、目的の例示化合物114(2−フェニル−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール)を17.9g(36.1%)得た。
《例示化合物114の合成》:本発明の合成例2
本発明の合成例1の例示化合物114の合成において、反応溶媒をトルエン/エタノール=95/5にした以外は同様して反応を行い、例示化合物114(2−フェニル−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール)を30.8g(62.2%)得た。
上記から、従来公知の合成方法を適用した場合、比較例1のように、無置換フェニル基を2つ有する1,2−ジフェニルイミダゾールを合成できるが、比較例2に示すように、公知文献に記載の合成方法を単に適用しても、目的物である、例示化合物114は全く得られないことがわかる。また、従来公知文献に記載を参考にした、比較例3では、収率は15.1%と極めて低いことが判った。
一方、本発明の合成方法を適用した、本発明の合成例1(収率36.1%)、本発明の合成例2(収率62.2%)と従来公知の合成方法に比べて、極めて高収率であることがわかる。
実施例2
《例示化合物119の合成》:本発明の合成例3
2.94g(13.9ミリモル)の2−ジベンゾフランボロン酸、3.0g(11.3ミリモル)の2−ブロモ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール、0.32gのビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、0.32gの1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、エチレングリコールジメチルエーテル33ml、3.78gの炭酸カリウム、水11mlを用い、実施例1の本発明の合成例1に記載と同様にして16時間反応させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/酢酸エチル=95/5〜80/20)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物119を2.1g(52.8%)得た。
実施例3
《例示化合物121の合成》:本発明の合成例4
9.6g(60.3ミリモル)の2,4−ジフルオロフェニルボロン酸、8.0g(30.2ミリモル)の2−ブロモ−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール、1.62gのビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、1.62gの1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン及びエチレングリコールジメチルエーテル90ml、9.6gの炭酸カリウムを用い、実施例1の本発明の合成例1に記載と同様にして24時間反応させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/2−7/3)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物121を2.85g(31.7%)得た。
実施例4
《例示化合物148の合成》:本発明の合成例5
10.24g(55ミリモル)の1−メシチルイミダゾールを脱水テトラヒドロフラン(関東化学製)50mlに溶解させた後、窒素気流下−70℃まで冷却し、これにn−ブチルリチウム34ml(1.6M:関東化学製)を30分かけて滴下した。
−70℃で30分攪拌後、55ml(1.0M:アルドリッチ製)の塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液を30分かけて滴下し、30分間−70℃で攪拌後、室温まで内温を上昇させた。
これに、8.6g(50ミリモル)の5−ブロモ−2−ピコリン、3.0g(3ミリモル)テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを加え、18時間還流させた。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物148を7.1g(50.6%)得た。
実施例5
《例示化合物148の合成》:本発明の合成例6
実施例4において、18時間還流を行う代わりに、マイクロウェーブ反応装置(intiator:Biotage社製)で160℃、30分間反応を行う以外は同様にして、例示化合物148を9.3g(66.3%)得た。
実施例6
《例示化合物150の合成》:本発明の合成例7
5−ブロモ−2−tert−ブチルピリミジン 10.75g(50ミリモル)を用いた以外は実施例5と同様に反応を行った。後処理も実施例5と同様に行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4−1/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物150を7.65g(47.8%)得た。
実施例7
《例示化合物152の合成》:本発明の合成例8
3.2g(10.6ミリモル)の2−tert−butyl−5−(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)benzo[d]oxazole、3.4g(12.7ミリモル)の2−ブロモ−1−メシチル−1H−イミダゾール、炭酸カリウム2.94g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム1.28gをエチレングリコールジメチルエーテル40mlおよび水20mlを溶媒として窒素気流下15時間還流させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4−1/2)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物152を1.47g(38.6%)得た。
実施例8
《例示化合物155の合成》:本発明の合成例9
実施例4において、8.2g(44ミリモル)の1−メシチルイミダゾール、脱水テトラヒドロフラン(関東化学製)40ml、n−ブチルリチウム28ml(1.6M:関東化学製)、44ml(1.0M:アルドリッチ製)の塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液、8.6g(40ミリモル)の3−ブロモ−2−ピコリン、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム2.4gを用いる以外は同様にして反応を行った。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物155を5.08g(45.8%)得た。
実施例9
《例示化合物156の合成》:本発明の合成例10
実施例4において、1.8g(3.59ミリモル)の5−(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)−2−(2,4,6−tri−tert−butylphenyl)benzo[d]oxazole、0.8g(3.26ミリモル)の2−ブロモ−1−メシチル−1H−イミダゾール、炭酸カリウム1.09g、0.144gのビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、0.138gの1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンおよびエチレングリコールジメチルエーテル30ml、水10mlを用いる以外は同様にして15時間反応させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物156を0.82g(41.6%)得た。
実施例10
《例示化合物157の合成》:本発明の合成例11
実施例4において、2.65g(10ミリモル)1−メシチルイミダゾール、脱水テトラヒドロフラン(関東化学(製))50ml、n−ブチルリチウム6.5ml(1.6M:関東化学(製))、11ml(1.0M:アルドリッチ製)の塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液、2.25g(10ミリモル)の6−ブロモ−4H−クロメン−4−オン、0.35gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いる以外は同様にして反応を行った。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=4/1−2/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物157を1.39g(42.0%)得た。
実施例11
《例示化合物158の合成》:本発明の合成例12
実施例5において、1.89g(10.2ミリモル)の1−メシチルイミダゾール、脱水テトラヒドロフラン(関東化学製)50ml、n−ブチルリチウム7ml(1.6M:関東化学(製))、11.2ml(1.0M:アルドリッチ製)の塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液、3.0g(9.3ミリモル)の2−ヨード−9H−キサンテン−9オン、0.45gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いる以外は同様に反応を行った。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/トリエチルアミン=9/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物158を1.67g(54.3%)得た。
実施例12
《例示化合物162の合成》:本発明の合成例13
実施例4において、1.89g(10.2ミリモル)の1−メシチルイミダゾール、脱水テトラヒドロフラン(関東化学製)50ml、n−ブチルリチウム7ml(1.6M:関東化学製)、11.2ml(1.0M:アルドリッチ製)塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液、3.12g(10ミリモル)の3−ヨード−1−メシチル−1H−ピラゾール、0.43gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いる以外は同様に反応を行った。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3/1−1/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物162を1.30g(35.2%)得た。
実施例13
《例示化合物165の合成》:本発明の合成例14
1.0g(3.4mミリモル)の8−(4,4,5,5−tetramethyl−1,3,2−dioxaborolan−2−yl)benzofuro[3,2−b]pyridine、1.1g(4.2ミリモル)の2−ブロモ−1−メシチル−1H−イミダゾール、炭酸ナトリウム0.86g、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム0.097g、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.094gをエチレングリコールジメチルエーテル15mlおよび水5mlを溶媒として窒素気流下17時間還流させた。
反応物を冷却後、酢酸エチルで溶液を希釈し、不溶物を濾別後、井水で洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/4−1/2)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物165を1.06g(37.5%)得た。
実施例14
《例示化合物175の合成》:本発明の合成例15
実施例4において、5.3g(20ミリモル)の2−ブロモ−1−メシチルイミダゾール、脱水テトラヒドロフラン(関東化学製)40ml、n−ブチルリチウム13.6ml(1.6M:関東化学製)、20ml(1.0M:アルドリッチ製)の塩化亜鉛ジエチルエーテル溶液、3.78g(22ミリモル)の6−ブロモ−2−ピコリン、0.58gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用いる以外は同様に反応を行った。
反応液にEDTA/炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1)を行うことにより目的物を単離し、例示化合物175を1.74g(31.4%)得た。
実施例15
《金属錯体112の合成》
本発明に係る、一般式(3)で表されるイミダゾール化合物を用いる金属錯体合成の一例を以下に示す。
Figure 2008303150
工程1:窒素雰囲気下で、18g(0.06861モル)の2−フェニル−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール(例示化合物114)を2−エトキシエタノール350mlに溶解した溶液に、塩化イリジウム3水和物、8.1g(0.02297モル)及び100mlの水を加え、窒素雰囲気下で5時間還流した。
反応液を冷却し、メタノール500mlを加え、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を更にメタノールで洗浄し、乾燥後15.2g(収率88.4%)の錯体Aを得た。
工程2:窒素雰囲気下で、14.5g(0.009662モル)の錯体A及び14.5gの炭酸ナトリウムを2−エトキシエタノール350mlに懸濁させた。
この懸濁液にアセチルアセトン3.9g(0.03895モル)を加え、窒素雰囲気下で2時間還流した。反応液を冷却後、減圧濾過によって炭酸ナトリウム及び無機塩を除去した。
溶媒を減圧濃縮した後に得られた固体に水1Lを加えて懸濁後、固体を濾取した。得られた結晶を更にメタノール/水=1/1混合溶液で洗浄し、乾燥後14.7g(収率93.6%)の錯体Bを得た。
工程3:窒素雰囲気下で、7.5g(0.009214モル)の錯体B、6.0g(0.02287モル)の2−フェニル−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾールをグリセリン400mlに懸濁させた。
窒素雰囲気下で反応温度150〜160℃の間で2時間反応させ、錯体Bの消失を確認したところで反応終了とした。反応液を冷却し、メタノール500mlを加え、析出した結晶を濾取した。
得られた結晶を更にメタノールで洗浄し、乾燥後収量7.1g(収率78.9%)の粗生成物を得た。この粗生成物を少量の塩化メチレンに溶解し、シカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(塩化メチレン)6.5g(収率72.2%)の金属錯体112を得た。
得られた例示化合物は1H−NMRよりfac(facial)体であった。
実施例16
以下に、本発明に係る、一般式(3)で表される化合物を用いた金属錯体合成のその他の例を示す。
Figure 2008303150
Figure 2008303150
《金属錯体142の合成例1》
工程1:窒素雰囲気下で、27.6g(0.1モル)の2−(4−メチルフェニル)−(2,4,6−トリメチルフェニル)−1H−イミダゾール(例示化合物144)を2−エトキシエタノール540mlに溶解した溶液に、14.1g(0.04モル)の塩化イリジウム3水和物及び180mlの水を加え、窒素雰囲気下で7時間還流した。
反応液を冷却し、メタノール1.0Lを加え、析出した結晶を濾取した。
得られた結晶を更にメタノールで洗浄し、乾燥後20.9g(収率67.0%)の錯体Dを得た。
工程2:窒素雰囲気下で、10.0g(0.0064モル)の錯体D及び10.0gの炭酸ナトリウムを2−エトキシエタノール240mlに懸濁させ、得られた懸濁液にアセチルアセトン2.6g(0.026モル)を加え、窒素雰囲気下で2時間還流した。
反応液を冷却後、減圧濾過によって炭酸ナトリウム及び無機塩を除去した。
溶媒を減圧濃縮した後に得られた固体に水1Lを加えて懸濁後、固体を濾取した。得られた結晶を更にメタノール/水=1/1混合溶液で洗浄し、乾燥後7.92g(収率73.2%)の錯体Eを得た。
工程3:窒素雰囲気下で、7.5g(0.0089モル)の錯体E、及び、6.2g(0.02227モル)の例示化合物144をグリセリン350mlに懸濁させた。
窒素雰囲気下で反応温度150℃〜160℃の間で3時間反応させ、錯体Eの消失を確認したところで反応終了とした。
反応液を冷却し、メタノール400mlを加え、析出した結晶を濾取した。
得られた結晶を更にメタノールで洗浄し、乾燥後収量7.1g(収率78.9%)の粗生成物を得た。
この粗生成物を少量の塩化メチレンに溶解し、シカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(塩化メチレン)4.97g(収率55.6%)の金属錯体142を得た。
得られた例示化合物は1H−NMRより、mer(meridional)体:fac(facial)体=2:1の混合物であった。
《金属錯体142の合成例2》
合成例1とは別工程を経由する金属錯体142の合成例2を以下に示す。
窒素雰囲気下で、10.0g(0.0064モル)の錯体D、及び6.2g(0.016モル)の例示化合物144、トリフルオロ酢酸銀4.92g(0.01606)を酢酸フェニル250ml中に懸濁させた。
窒素雰囲気下で、反応温度150〜170℃の間で2時間反応させ、錯体Dの消失を確認したところで反応終了とした。
反応液を冷却し、ヘキサン400mlを加え、シカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン/テトラヒドロフラン=99/1−4/1)4.44g(収率49.7%)の金属錯体142を得た。
得られた金属錯体142は、1H−NMRよりfac(facial)体であった。

Claims (24)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物と下記一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式(3)で表されるイミダゾール化合物の合成方法。
    Figure 2008303150
    〔式中、Z1は炭化水素環基または複素環基を形成するのに必要な原子群を表し、R1は水素原子または置換基を表す。X1は水素原子またはハロゲン原子を表す。R2は水素原子または芳香族炭化水素基を表し、lは1または2を表す。〕
    Figure 2008303150
    〔式中、Z2はC−Cと共に5員〜6員の炭化水素環または5員〜6員の複素環を形成するのに必要な原子群を表す。R3は水素原子または置換基を表し、mは1〜5の整数を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR12)(OR13)基(ここで、R12、R13は、各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でもよく異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
    Figure 2008303150
    〔式中、Z1、R1、R2、lは、前記一般式(1)における、Z1、R1、R2、lと各々同義である。Z2、R3、mは、前記一般式(2)における、Z2、R3、mと各々同義である。〕
  2. 前記一般式(2)のX2がハロゲン原子を表すことを特徴とする請求項1に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  3. 前記一般式(2)のX2が−B(OR12)(OR13)基を表すことを特徴とする請求項1に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  4. 前記一般式(2)で表される化合物の金属塩と前記一般式(1)で表される化合物とを反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  5. 前記金属塩を形成する金属が亜鉛またはマグネシウムであることを特徴とする請求項4に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  6. 前記一般式(1)で表される化合物の金属塩と一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  7. 前記金属塩を形成する金属が亜鉛またはマグネシウムであることを特徴とする請求項6に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  8. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
    Figure 2008303150
    〔式中、R4、R5は、各々立体パラメータ(Es)値で−0.5以下の置換基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。R6は水素原子または置換基を表し、nは1から3の整数を表す。R7は水素原子または芳香族炭化水素基を表し、lは1または2を表す。〕
  9. 前記一般式(4)のR4、R5が、各々立体パラメータ(Es)値で−1.0以下の置換基を表すことを特徴とする請求項8に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  10. 前記一般式(4)のR4、R5が、各々メチル基または芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項8に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  11. 前記一般式(4)のXが、臭素原子または沃素原子を表すことを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  12. 前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(5)または下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
    Figure 2008303150
    〔式中、R8、R9、R10、R11、R12は、各々水素原子または置換基を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR13)(OR14)(ここで、R13、R14は各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
    Figure 2008303150
    〔式中、A1、A2、A3、A4は、各々窒素原子または−C(R15)基(ここで、R15は水素原子または置換基を表す。)を表し、A1〜A4のうち複数のR15が存在する場合、各々のR15は同一でも異なっていても良く、また、隣接する−C(R15)基が存在する場合、R15同士が連結して環を形成しても良い。但し、A1〜A4のうち少なくとも一つは窒素原子を表す。X2はハロゲン原子または−B(OR13)(OR14)(ここで、R13、R14は各々水素原子、アルキル基または芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい、また、互いに連結して環を形成しても良い。)を表す。〕
  13. 前記反応において触媒を用い、該触媒として、ニッケル化合物またはパラジウム化合物を用いることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  14. 前記ニッケル化合物が、Ni(dppb)Cl2、Ni(PPh32Cl2、NiCl2、NiBr2、Ni(PPh34からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする請求項13に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  15. 前記パラジウム化合物が、Pd(OAc)2、Pd(dba)2、Pd2(dba)3、PdCl2、Pd(OAc)、PdCl2(PPh32、Pd(PPh34からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする請求項13または14に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  16. 前記ニッケル化合物または前記パラジウム化合物と配位可能な化合物を用いることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  17. 前記配位可能な化合物が、ホスフィン化合物またはイミダゾール化合物であることを特徴とする請求項16に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  18. 前記反応において、塩基を用いることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  19. 前記塩基が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、2級アミン類及び3級アミン類からなる群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする請求項18に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  20. 前記反応において、溶媒を用いることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  21. 前記溶媒の沸点が60℃以上200℃未満であることを特徴とする請求項20に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  22. 前記反応の反応温度が、0℃以上160℃未満であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  23. 前記反応の反応温度が、70℃以上140℃未満であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載のイミダゾール化合物の合成方法で得られたイミダゾール化合物の部分構造を有することを特徴とする有機金属錯体。
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