JP2006340042A - キャリブレーション装置及びキャリブレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 AD変換器にてゲイン誤差が発生した場合においても符号が欠落する事無く所望のディジタル出力を得る。
【解決手段】 AD変換器に対して入力された2つの異なるアナログ入力信号に応じて出力された各々のデジタル出力信号を取得し、デジタル出力信号を用いてAD変換器のゲインを補正するゲイン誤差値を算出するゲイン誤差算出手段と、AD変換器に接続され、ゲイン誤差値をDA変換し、アナログ変換した当該ゲイン誤差値をAD変換器の基準電圧に設定して更新する2の補数表現を用いたDA変換器と、このDA変換器に接続され、DA変換器の基準電圧をAD変換器で予め初期設定された基準電圧の2倍の値に設定する基準電圧源とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アナログ−デジタル変換器(以下、AD変換器という)のキャリブレーションを行うキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法に関するものである。
アナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器のキャリブレーションは、例えば、AD変換器に値の異なる2つのアナログ信号を順次入力し、変換後の2つのデジタル信号に基づいて補正係数を算出し、その補正係数に基づいてAD変換器から出力されるデジタル信号を補正することにより行っていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−295102号公報(第1図)
しかしながら従来のAD変換器のキャリブレーションは、AD変換器の出力デジタル信号に対してデジタル演算を施す事により、いわゆるゲイン誤差と呼ばれるAD変換器の実際の変換直線に対する理論上の変換直線との傾きの差を補正しているため、AD変換器内部で発生するゲイン誤差により入力アナログ信号に対して割り当てられる出力デジタル信号の符号数が減少した場合、減少前の符号数に復元する事ができなかった。出力デジタル信号の符号数が減少することにより、AD変換器の変換精度が粗くなるという課題があった。
本発明は、AD変換器内部で発生するゲイン誤差により入力アナログ信号に対して割り当てられる出力デジタル信号の符号数が減少した場合においても、減少前の符号数を復元するキャリブレーションを実行することにより、AD変換器の実際の変換精度を向上させることができるキャリブレーション装置を得ることを目的とする。
この発明によるキャリブレーション装置は、アナログ−デジタル変換器に対して入力された2つの異なるアナログ入力信号に応じて出力された各々のデジタル出力信号を取得し、前記デジタル出力信号を用いて前記アナログ−デジタル変換器のゲインを補正するゲイン誤差値を算出するゲイン誤差算出手段と、前記アナログ−デジタル変換器に接続され、前記ゲイン誤差値をデジタル−アナログ変換し、アナログ変換した当該ゲイン誤差値を前記アナログ−デジタル変換器の基準電圧に設定して更新する2の補数表現を用いたデジタル−アナログ変換器と、前記デジタル−アナログ変換器に接続され、前記デジタル−アナログ変換器の基準電圧を、前記アナログ−デジタル変換器で予め初期設定された基準電圧の2倍の値に設定する基準電圧源とを備えた。
この発明によれば、AD変換器内部で発生するゲイン誤差により入力アナログ信号に対して割り当てられる出力デジタル信号の符号数が減少した場合においても、減少前の符号数を復元するキャリブレーションを実行することにより、AD変換器の変換精度を向上させることができるキャリブレーション装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るAD変換器のキャリブレーションを示すブロック構成図である。図1はAD変換器2とAD変換器2のゲイン誤差のキャリブレーションを実施するキャリブレーション装置100とからなり、キャリブレーション装置100はゲイン誤差算出手段4とDA変換器6とDA基準電圧源8とから構成される。
図1を用いてAD変換器のキャリブレーションの動作を説明する。AD変換器2は、アナログ信号Ain1を入力とし、任意のビット数にて変換されたデジタル出力信号Ds3を出力とする。基準電圧Aref7はAD変換器2のアナログ信号Ain1に対するデジタル出力信号Ds3の値を決める基準電圧であり、例えばAD変換ビット数を8ビット、デジタル出力符号を2の補数、Aref7を10Vとした場合の理想AD変換器では、アナログ信号Ain1がプラスフルスケールの時すなわち10Vと等しくなった場合にデジタル出力信号Ds3が7Fとなり、Ain1がマイナスフルスケールすなわち0Vと等しくなった場合にデジタル出力信号Ds3が80となる動作を有する。このように、AD変換器2はAref7を基準電圧として、アナログ入力信号Ain1をデジタル出力信号Ds3に変換して出力する。
しかしながら実際のAD変換器では、AD変換器内部にてアナログ信号をデジタル信号に変換する際に、理想AD変換特性に対して実際のAD変換特性の傾きが異なる、いわゆるゲイン誤差が発生しており、これによりデジタル出力信号Ds3にゲイン誤差が生じる。このAD変換内部で発生したゲイン誤差により、出力されるデジタル出力信号Ds3の符号数が減少することがある。
図2を用いて符号数の減少について説明する。図2は、一例として、AD変換ビット数を3ビット、基準電圧Aref7を10Vとした際のAD変換器のAD変換特性を示す図である。図2で、LIは座標原点を通り、AD変換器2のAD変換ビット数と基準電圧と
から定まる理想的なAD変換特性である。実際のAD変換器ではAD変換器内部でゲイン誤差が発生するため、図2のLHおよびLLに示すように、理想的なAD変換特性LIとはその傾きが異なったAD変換特性を示す。LH、LI、LLに隣接する階段状の直線は、あるアナログ入力Ainに対して各AD変換特性を元に算出されたデジタル信号Dsの変化の様子を示したものである。LHの変換特性の傾きはLIの変換特性の傾きよりも大きくなるようなゲイン誤差が発生した場合であり、LLの変換特性の傾きはLIの変換特性の傾きよりも小さくなるようなゲイン誤差が発生した場合である。
ここでAinの変動に対するDsの変動に着目すると、LIはAinが0Vから10.00Vまで変動する間に0から7の8ビットの符号が割り当てられるため、8通りの符号が均等に割り当てられた事になる。
LHはAinが0Vから10.00Vまで変動する間に0から7の8ビットの符号が割り当てられるため、8通りの符号が割り当てられた事になる。
一方、LLはAinが0Vから10.00Vまで変動する間に0から3の4ビットの符号が割り当てられるため、4通りの符号が割り当てられた事になる。
ゲイン誤差の無い理想的なAD変換特性LIでは8通りのデジタル出力信号の符号が存在したにも関わらず、変換特性LLではゲイン誤差の影響を受けたことにより4通りの符号数に減少してしまう。このようにして減少した符号は、従来のAD変換器のゲイン誤差キャリブレーションにおいては復元することができない。
この減少した符号数を復元するため、本発明では、AD変換器から出力されたデジタル出力信号を補正するのではなく、AD変換器の変換特性を補正する。図3及び図4を用いて、このAD変換器の変換特性を補正する補正内容について説明する。
図3は、この発明の実施の形態1におけるAD変換器の変換特性を補正する補正内容を説明する図である。
図3のL1Hは、デジタル出力信号の最大符号をDmax、最小符号を0、基準電圧Aref7をAref_aであるとした際の理想的なAD変換特性であり、理想的なAD変換特性L1Hの傾きをk1hとする。k1hは式(1)で表現できる。
Figure 2006340042
L2Hは実際のAD変換器において発生したゲイン誤差により、AD変換特性の傾きがL1Hよりも大きくなった場合の変換特性であり、AD変換特性L2Hの傾きをk2hとする。L3Hはゲイン誤差キャリブレーションにより補正された変換特性であり、補正された変換特性L3Hの傾きをk3hとする。図3において、実際に使用されるAD変換器2の変換特性は、理想変換特性L1Hになるべきところがゲイン誤差が生じたため変換特性の傾きが増加しL2Hとなった。ゲイン誤差Dgerr5は図1のゲイン誤差算出手段4にて式(2)の様に算出する。
Figure 2006340042
なお、図3において、AgHおよびAhLはAD変換器2に入力されるアナログ入力信号Ain1の任意の2点の電圧値であり、Dg2hHおよびDh2hLはAD変換器2から出力されたAgH及びAgLに対応するAD変換結果である。ゲイン誤差により、実際のAD変換器2のAD変換特性が理想的なAD変換特性L1Hから傾きが増加しL2Hに成るような場合においては、L1Hの傾きを予め減少させておくことによりゲイン誤差による増加分を補正する事が可能である。すなわち、理想のAD変換特性L1Hの傾きk1hを予めゲイン誤差値Dgerr倍だけ減少させ、L3Hで示した傾きk3hとなるように補正すれば良い。L3Hの傾きk3hは式(3)の様に表現できる。
Figure 2006340042
またk3hは式(4)の様に表現できるため、式(1)〜式(4)を用いると式(5)を得る。
Figure 2006340042
Figure 2006340042
従って、AD変換器2の基準電圧Aref7を初期設定したAref_aからAref_bに変更する事により、理想AD変換器の変換特性L1Hの傾きk1hをL3Hの傾きk3hに補正することができる。この結果、AD変換器2の基準電圧Aref7をAref_bに変更した後は、実際のAD変換器2で発生するゲイン誤差が補正され、AD変換器2からは理想的な変換特性L1Hに限りなく近いAD変換特性に基づいたデジタル出力が得られる。このようにして、AD変換器2内部でゲインが高くなるゲイン誤差が発生した場合においても、理想の変換特性に限りなく近い所望のデジタル出力を得ることができる。
図4は、この発明の実施の形態1におけるAD変換器の変換特性を補正する他の補正内容を説明する図である。
図4のL1Lは、デジタル出力信号の最大符号をDmax、最小符号を0、基準電圧Aref7をAref_aであるとした際の理想的なAD変換特性であり、理想的なAD変換特性L1Lの傾きをk1lとする。k1lは式(6)で表現できる。
Figure 2006340042
L2Lは実際のAD変換器において発生したゲイン誤差により、AD変換特性の傾きがL1Lよりも小さくなった場合の変換特性であり、AD変換特性L2Lの傾きをk2lとする。L3Lはゲイン誤差キャリブレーションにより補正された変換特性であり、補正された変換特性L3Lの傾きをk3lとする。図4において、実際に使用されるAD変換器2の変換特性は、理想変換特性LlLになるべきところがゲイン誤差が生じたため変換特性の傾きが減少しL2Lとなった。ゲイン誤差Dgerr5は図1のゲイン誤差算出手段4にて式(7)の様に算出する。
Figure 2006340042
なお、図4において、AgHおよびAhLはAD変換器2に入力されるアナログ入力信号Ain1の任意の2点の電圧値であり、Dg2lHおよびDh2lLはAD変換器2から出力されたAgH及びAgLに対応するAD変換結果である。ゲイン誤差により、実際のAD変換器2のAD変換特性が理想的なAD変換特性L1Lから傾きが減少しL2Lに成るような場合においては、L1Lの傾きを予め増加させておくことによりゲイン誤差による減少分を補正する事が可能である。すなわち、理想のAD変換特性L1Lの傾きk1lを予めゲイン誤差値Dgerr倍だけ増加させ、L3Lで示した傾きk3lとなるように補正すれば良い。L3Lの傾きk3lは式(8)の様に表現できる。
Figure 2006340042
またk3lは式(9)の様に表現できるため、式(6)〜式(9)を用いると式(10)を得る。
Figure 2006340042
Figure 2006340042
従って、AD変換器2の基準電圧Aref7を初期設定したAref_aからAref_cに変更する事により、理想AD変換器の変換特性L1Lの傾きk1lをL3Lの傾きk3lに補正することができる。この結果、AD変換器2の基準電圧Aref7をAref_cに変更した後は、実際のAD変換器2で発生するゲイン誤差が補正され、AD変換器2からは理想的な変換特性L1Lに限りなく近いAD変換特性に基づいたデジタル出力が得られる。このようにして、AD変換器2内部でゲインが小さくなるゲイン誤差が発生した場合においても、理想の変換特性に限りなく近い所望のデジタル出力を得ることができる。
このようなAD変換特性の傾き補正を実現するためには、ゲイン誤差算出手段4において得られたゲイン誤差値Dgerr5をデジタル値からアナログ値に変換し、AD変換器2の基準電圧にフィードバックする必要がある。このため、図1に示すように、ゲイン誤差値Dgerr5をDA変換器6へ入力し、アナログ変換された出力をAD変換器2の基準電圧に入力させる構成をとる。
DA基準電圧源8はDA変換器6の基準電圧を供給する。例えばDA変換ビット数を8ビット、デジタル符号を2の補数、Dref9を10Vとした場合の理想DA変換器では、デジタル信号Dgerr5がプラスフルスケールの時すなわち7Fと等しくなった場合にアナログ信号Aout7が10Vとなり、Dgerr5マイナスフルスケールすなわち80と等しくなった場合にAout7が0Vとなる動作を有する。
仮に、ゲイン誤差が無いAD変換器における基準電圧Aref7を5Vとし、DA変換器のDA変換ビット数を8ビット、デジタル符号を2の補数、Dref9を10Vとした場合、ゲイン誤差算出手段4で算出されるDgerr5は符号01で表現され、ゲイン誤差が増加した場合のDgerr5の最大符号は7Fで表現され、ゲイン誤差が減少した場合のDgerr5の最小符号は80で表現される。これらをDA変換すると、符号01の時は5Vが得られ、符号7Fの時は10×(255/256)Vが得られ、符号80の時は0Vが得られる。従ってDgerr5が増加した場合においても、減少した場合においてもAD変換器の基準電圧Aref7が得られる事がわかる。また、符合01の時の出力電圧はDref9の半分の電圧値が得られるという特徴がある。
図5は、上記で説明したAD変換器2のキャリブレーションの手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートは初期設定のステップ(S101〜S107)と、実際にAD変換器2のキャリブレーションを実行するステップ(S108〜S118)とからなる。
ステップS101において、AD変換器2の基準電圧の初期値Aref_aをゲイン誤差算出手段4へ入力し、AD基準電圧初期値記憶エリア204に格納する。なお、AD変換器2の基準電圧の初期値は、AD変換器2を使用する者が入力されるアナログ入力信号の電圧値などを考慮しながら、任意に設定することができる。
ステップS102において、DA変換器6のDA変換基準電圧となるDA基準電圧源8から出力されるDA変換基準電圧値Dref9をAref_aの2倍の値に設定する。
ステップS103において、ゲイン誤差算出手段4の初期値としてDg1hHをメモリA200に格納し、同様にステップS104では初期値としてDg1hLをメモリB201に格納する。
ステップS105において、ゲイン誤差算出手段4にてゲイン誤差値Dgerr5を算出する。このとき、ステップS103およびS104でメモリAおよびBに格納した初期値を使用するとゲイン誤差値Dgerr5の演算結果は1となる。
ステップS106おいて、DA変換器6にゲイン誤差値Dgerr5を入力し、DA変換結果Aref_aを得る。前述の通り、DA変換器のデジタル符号が2の補数表現であり、DA変換器の入力すなわちDgerr5が1である場合、DA変換器の出力値はDref9の半分となる特徴をもつため、Aref7はDref9/2=Aref_aを得る。
ステップS107において、AD変換器2の基準電圧Aref7に、DA変換結果Aref_aが設定される。以上で、キャリブレーション装置100の初期設定が完了する。
ステップS108において、AD変換器2のアナログ入力Ain1に任意のアナログ電圧1、例えばAgHを入力する。ステップS109では、アナログ電圧1AgHを記憶エリア230のメモリ203に格納する。ステップS110では、AD変換器2はアナログ電圧1(AgH)のAD変換結果Dg2hHを出力する。ステップS111において、出力されたAD変換結果Dg2hHを記憶エリア230のメモリA200に格納する。
ステップS112において、AD変換器2のアナログ入力Ain1に任意のアナログ電圧2、例えばAgLを入力する。ステップS113では、アナログ電圧2(AgL)を記憶エリア202に格納する。ステップS114では、アナログ電圧2AgLのAD変換結果Dg2hLを出力する。ステップS115では、AD変換結果Dg2hLをメモリB201に格納する。
ステップS116において、ゲイン誤差算出手段4はゲイン誤差値Dgerr5を算出する(式(2)参照)。このとき、ステップS101、S109、S111、S113およびS115で記憶エリア230に格納した基準電圧の初期値、AD変換器2に入力された2つの異なるアナログ電圧の値、アナログ電圧をAD変換したAD変換結果を用いて、ゲイン誤差値Dgerr5を算出する。
ステップS117において、DA変換器6にゲイン誤差値Dgerr5を入力し、DA変換結果Aref_bを得る。
ステップS118では、AD変換器2の基準電圧Aref7が、DA変換結果Aref_bとなるように設定更新する。
以上のように、任意2点のアナログ入力から導かれるゲイン誤差値Dgerr5に基づいてAD変換器の基準電圧Aref7を調整することにより、AD変換器2の内部で発生するゲイン誤差により入力アナログ信号に対して割り当てられる出力デジタル信号の符号数の減少を抑える事が可能であり、結果としてAD変換器の実際の変換精度を理論上の変換精度に限りなく近づける事が可能となる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るAD変換器のキャリブレーション手順を示すフローチャートである。実施の形態2においては、ゲイン誤差補正手段をループさせることにより、AD変換動作を止めること無くリアルタイムにゲイン誤差補正を行う。図6のフローチャートを用いて実施の形態2の動作を説明する。なお、このフローチャートは初期設定のステップと、実際のキャリブレーションのステップとからなる。
ステップS101からステップS118までは、実施の形態1で説明した動作と同じである。
S201では、メモリA200に格納されているアナログ電圧1(AgH)に対するAD変換結果(Dg2hH)と、メモリB201に格納されているアナログ電圧2(AgL)に対するAD変換結果(Dg2hL)と、メモリ202に格納されているアナログ入力値1(AgH)と、メモリ203に格納されているアナログ入力値2(AgL)のデータをすべて削除する。ゲイン誤差補正には2点のアナログ電圧1(AgH)ならびにアナログ電圧2(AgL)が必要であるため、S108ループバックし、再び、アナログ電圧1(AgH)ならびにアナログ電圧2(AgL)を取得し、ステップS108〜ステップS118において、AD変換器2のキャリブレーションを実施する。
以上のように、ゲイン誤差の補正をループバックによって継続的に行うようにすることで、ゲイン誤差補正のためにAD変換動作を止めること無く、リアルタイムにゲイン誤差補正が可能となる。また、補正を繰り返し実施することで、AD変換器の変換精度をより向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係るキャリブレーション装置の構成図である。 この発明の実施の形態1におけるゲイン誤差によるAD変換器出力符号の減少を説明する図である。 この発明の実施の形態1におけるAD変換器の変換特性を補正する補正内容を説明する図である。 この発明の実施の形態1におけるAD変換器の変換特性を補正する他の補正内容を説明する図である。 この発明の実施の形態1におけるAD変換器のキャリブレーションの手順を示すフローチャート図である。 この発明の実施の形態2におけるAD変換器のキャリブレーションの手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 アナログ入力信号
2 AD変換器
3 AD変換器デジタル出力信号
4 ゲイン誤差算出手段
5 ゲイン誤差値
6 DA変換器
7 AD変換器の基準電圧値
8 DA変換器基準電源
9 DA変換器の基準電圧値
10 AD変換器基準電圧値の2倍値
100 キャリブレーション装置
200 メモリA
201 メモリB
202 アナログ入力値2
203 アナログ入力値1
204 AD基準電圧初期値
220 入力手段
210 演算処理部
230 記憶エリア

Claims (3)

  1. アナログ−デジタル変換器を接続して前記アナログ−デジタル変換器をキャリブレーションするキャリブレーション装置であって、
    前記アナログ−デジタル変換器に対して入力された2つの異なるアナログ入力信号に応じて出力された各々のデジタル出力信号を取得し、前記デジタル出力信号を用いて前記アナログ−デジタル変換器のゲインを補正するゲイン誤差値を算出するゲイン誤差算出手段と、
    前記アナログ−デジタル変換器に接続され、前記ゲイン誤差値をデジタル−アナログ変換し、アナログ変換した当該ゲイン誤差値を前記アナログ−デジタル変換器の基準電圧に設定して更新する2の補数表現を用いたデジタル−アナログ変換器と、
    前記デジタル−アナログ変換器に接続され、前記デジタル−アナログ変換器の基準電圧を、前記アナログ−デジタル変換器で予め初期設定された基準電圧の2倍の値に設定する基準電圧源とを備えたことを特徴とするキャリブレーション装置。
  2. 前記ゲイン誤差算出手段は演算処理部と記憶エリアを備え、
    前記記憶エリアは、前記アナログ−デジタル変換器に対して入力された2つの異なるアナログ入力信号の電圧値と前記アナログ信号に応じて出力された前記アナログ−デジタル変換器の出力結果と前記アナログ−デジタル変換器の基準電圧の初期値とを前記記憶エリアに一旦記憶し、
    前記処理部は、前記アナログ入力信号の電圧値と前記アナログ−デジタル変換器の出力結果と前記基準電圧の初期値とに基づいて、前記ゲイン誤差値を算出することを特徴とする請求項1記載のキャリブレーション装置。
  3. アナログ−デジタル変換器を接続して前記アナログ−デジタル変換器をキャリブレーションするキャリブレーション方法であって、
    キャリブレートすべきアナログ−デジタル変換器に対して2つの異なるアナログ信号を入力するステップと、
    前記アナログ−デジタル変換器に対して入力された2つの異なるアナログ入力信号に応じて出力された各々のデジタル出力信号を取得し、前記アナログ信号と前記デジタル出力信号と前記アナログ−デジタル変換器で予め初期設定された基準電圧の初期値とに基づいて前記アナログ−デジタル変換器のゲインを補正するゲイン誤差値を算出するステップと、
    2の補数表現を用いたデジタル−アナログ変換器の基準電圧を前記アナログ−デジタル変換器の基準電圧の初期値の2倍の値に設定するステップと、
    前記ゲイン誤差値を前記デジタル−アナログ変換器に入力してアナログ変換し、アナログ変換された前記ゲイン誤差値を前記アナログ−デジタル変換器の基準電圧に設定し更新するステップとを備えたことを特徴とするキャリブレーション方法。
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