JP2006338935A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の発光装置で任意の色調と照明用としての明るさとを安定的且つ効率的に得る。
【解決手段】ゲート電極10A,10B,10Cの開口部12を冷陰極電子放出源6のパターン領域と同じか若干大きく形成し、発光色の異なる蛍光体16A,16B,16Cを飽和状態で発光させる電圧をピーク値とするパルス電圧を各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に印加する。これにより、有害な金属スパッタを発生させることなく、冷陰極電子放出源6から放出される略全ての電子をアノード電極15に到達させ、各蛍光体16A,16B,A6Cを飽和状態で高輝度発光させて冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキによる輝度ムラを低減しつつ、パルス電圧の周波数或いはパルスパルス幅を可変することにより、蛍光体16全体としての発光面の色調及び明るさを安定的且つ効率的に調整することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷陰極電子放出源から電界放出された電子によって蛍光体を励起発光させる発光装置に関する。
近年、白熱電球や蛍光灯といった従来の発光装置に対し、真空中で冷陰極電子放出源から電界放出させた電子を高速で蛍光体に衝突させることにより、蛍光体を励起発光させる冷陰極電界放出型の発光装置が開発されており、電界放出型照明ランプ(Field Emission Lamp:FEL)や電界放出型表示装置(Field Emission Display:FED)としての用途が見込まれている。
この種の発光装置は、カソード電極に対して正の電位を与えたゲート電極によって電子を引き出し、更に正の高電圧を与えた蛍光板電極に電子を衝突させて蛍光発光させるものであるが、平面に冷陰極電子源を成膜したカソード電極に対向してゲート電極を配置する場合、カソード電極とゲート電極との間の電界によって引き出された電子は、一部は蛍光体に到達して発光に寄与するが、他はゲート電極に飛び込んで無効電子となり、無駄に電力を損失するという問題がある。
このような問題に対処するため、特許文献1には、FELに関連して、カソード電極表面と略平行な略平板に孔を設け、この孔端をカソード電極側に突き出した構造のグリッド電極(ゲート電極)とする技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、略平板領域における電界よりも孔端における電界を高くすることにより、カソード電極からグリッド電極に飛び込む無効電子を抑制することができる。
また、特許文献2には、同様にFELに関連して、部分的に開口を備えた半円筒状のグリッド電極が直方体形状カソード電極に対して間隙を持って囲む技術が開示されている。特許文献2の技術は、電子が蛍光板電極に突入したことによって叩き出された正イオンがカソード電極に突入することを抑制し、放電破壊を防止するものであるが、電子放出の軌跡を予め算出設計して開口を設けることにより、放出電子がグリッド電極に飛び込まずに開口を通り抜けて蛍光体に突入する確率を向上することができる。
更に、FED等においては、フォトリソグラフィー技術等により、カソード電極とゲート電極とを極めて近い距離で配置し、ゲート電極に電子が吸収されないように工夫している。図7は、FEDにおけるカソード側の代表的な構造を示すものであり、カソード電極100上に、電子放出源101及び絶縁層102を成膜し、絶縁層102の上層に金属材からなるゲート電極103を成膜している。絶縁層102の厚さAは、例えば20μm以下であり、ゲート電極103の開口寸法Bは、例えば、数μ〜数十μm程度である。
特開2004−207066号公報 特開2004−220896号公報
特許文献1や特許文献2に開示の技術によれば、無駄に電力を損失することなく効率的な発光装置とすることができるが、従来のFELは、照明用として一定の色調と明るさと前提としたものが多く、色調と明るさを所望に制御することは困難である。従って、冷陰極電界放出型の単一の発光装置で任意の色調と照明用としての明るさを得るには、一般的には、表示装置としてのFEDに関する技術を応用することが考えられる。
しかしながら、表示装置よりも遥かに高い輝度が要求され、平面状の発光面全体を発光させる照明用としての用途を考慮したとき、表示装置としてのFED等におけるフォトリソグラフィー技術は、設備と生産プロセスの費用が高額となり、製品価格が安価なFELの製造工程には適合が困難であるばかりでなく、カソード電極とゲート電極とを極めて近い距離に配置することから、真空容器内で高速移動しているガスイオンがゲート電極に衝突する際に金属スパッタが発生し易いという欠点につながり、カソード極の損傷を招く虞がある。
更に、一般的な方法で成膜された冷陰極電子放出源は、成膜された部分毎に一定の電界放出特性を有しておらず、この電界放出特性のバラツキに起因して、蛍光体の発光輝度にムラが発生することが避けられない。このため、例えば、ゲート電圧を直流的な電圧で制御しようとしても、領域によって電子放出の電流密度が異なることから、蛍光体で得られる明るさがばらつき、安定した色調及び明るさに制御することが困難となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、単一の装置で任意の色調と照明用としての明るさとを安定的且つ効率的に得ることのできる発光装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による発光装置は、冷陰極電子放出源を有するカソード電極と、発光色の異なる複数の蛍光体を有するアノード電極と、上記カソード電極と上記アノード電極との間で上記カソード電極に対向する面が真空中に露呈され、上記冷陰極電子放出源から放出された電子を通過させる開口部を有して上記複数の蛍光体の各々に対応する発光色毎のゲート電極と、上記発光色毎のゲート電極を互いに電気的に絶縁し、上記発光色毎のゲート電極の上記アノード電極側の非開口領域を覆うゲート板とを備えたことを特徴とする。
その際、発光の色調及び明るさを調整する調色調光回路を備え、発光色毎のゲート電極を同時或いは個別に制御して発光色毎のゲート電極からカソード電極にパルス電圧を印加し、該パルス電圧のピーク値を一定としてパルス幅と周波数との少なくも一方を可変制御することにより、複数の蛍光体の全体の色調と明るさとを調整することができる。
発光色毎のゲート電極の開口部の面積は、冷陰極電子放出源を発光色毎のゲート電極の開口部と相似形状の領域でパターン化した場合、冷陰極電子放出源の各パターン領域の面積以上とすることが望ましく、更に、冷陰極電子放出源の各パターン領域の周囲に、カソード電極を覆う導電性のカソードマスクを配置することが望ましい。
本発明による発光装置は、単一の発光装置で任意の色調と照明用としての明るさとを安定的且つ効率的に得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図6は本発明の実施の一形態に係り、図1は発光装置の基本構成図、図2はゲート電極及びゲート板を示す平面図、図3はゲート電極とカソード電極と冷陰極電子放出源との関係を示す説明図、図4はカソード電極と冷陰極電子放出源とカソードマスクとを示す説明図、図5は調色調光回路の構成図、図6はパルス変調駆動の説明図である。
図1に示すように、本実施の形態における発光装置1は、例えば平面状の電界放出型照明ランプとして用いられる発光装置であり、所定間隔で対向配置されたガラス基板2,3の内部を真空状態に維持し、この真空状態下で、カソード電極5、ゲート電極10、アノード電極15を基底面側から投光面側に向かって順に配置した基本構成を有している。
カソード電極5は、基底面となるガラス基板2上に形成された導電材からなり、例えば、アルミニウムやニッケル等の金属を蒸着やスパッタ法等によって堆積したり、銀ペースト材を塗布して乾燥・焼成する等して形成される。このカソード電極5の表面には、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォール、スピント型マイクロコーン、金属酸化物ウィスカー等のエミッタ材料が膜状に塗布され、以下に説明する蛍光体16に対応してパターン化された冷陰極電子放出源6が形成されている。
アノード電極15は、投光面となるガラス基板3の裏面側に配置された透明導電膜(例えば、ITO膜)からなり、ゲート電極10(カソード電極5)に対向する面に、冷陰極電子放出源6から放出された電子によって励起発光される蛍光体16が成膜されている。蛍光体16は、互いに発光色の異なる複数の蛍光体、本形態においては、赤色に発光する蛍光体16Aと、緑色に発光する蛍光体16Bと、青色に発光する蛍光体16CとのR,G,B(赤,緑,青)3原色の蛍光体をパターン化して配置したものであり、各蛍光体16A,16B,16Cが、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法、フォトグラフィ法、沈殿法、電着法等により、アノード電極15上に成膜されている。
一方、カソード電極5とアノード電極15との間の真空の空間内に配置されるゲート電極10は、パターン化された冷陰極電子放出源6及び各蛍光体16A,16B,16Cにそれぞれ対応する発光色毎のゲート電極10A,10B,10Cとして構成されている。各ゲート電極10A,10B,10Cは、ゲート板11によって互いに電気的に絶縁され、冷陰極電子放出源6から放出された電子を通過させる開口部12を備えている。
各ゲート電極10A,10B,10Cの開口部12以外の非開口領域は、一方の面がカソード電極5に対向して真空中に露呈される一方、アノード電極15側の他方の面がゲート板11によって覆われている。本形態においては、ゲート電極10A,10B,10Cは、ゲート板11上に一体的に形成されており、ニッケル材、ステンレス材、アンバー材等の導電性金属材料を用い、単純な機械加工、エッチング、スクリーン印刷等により、例えば厚さ1mm以下の電極としてゲート板11上に形成されている。ゲート板11は、セラミックやマイカ等の絶縁材料により、或いは金属板に絶縁被膜をコーティングして形成され、所定位置に配置された図示しないサポータを介してカソード電極5上に支持されている。
尚、後述するように、各ゲート電極10A,10B,10Cは、カソード電極5との電位差(ゲート電圧)を個別に制御可能であり、パターン毎の冷陰極電子放出源6に個別に電界を印加して電子線20A,20B,20Cを放出させ、R,G,B各色毎の蛍光体16A,16B,16Cを独立して発光させることができる。
各ゲート電極10A,10B,10Cの開口部12は、本形態においては、図2に示すように、ランド状に形成された冷陰極電子放出源6のパターン領域と同じか若干大きく形成された円孔として形成されている。これにより、冷陰極電子放出源6から放出される略全ての電子を通過させて発光に寄与する有効電子とすることができ、ゲート電極10での電力損失を低減し、無損失ゲートの実現を可能としている。
この無損失ゲートを有効に実現するには、図3に示すゲート電極10とカソード電極5との対向距離H、及び冷陰極電子放出源6のパターン領域の寸法D1とゲート電極10の開口部12の開口寸法D2との関係を適切に設定する必要がある。
先ず、ゲート電極10とカソード電極5との対向距離Hは、規定の下限値以上に設定される。この下限値は、ゲート電極10からカソード電極5への有害な金属スパッタの発生を防止可能な距離であると同時に、ゲート電極10とカソード電極5との距離が近すぎて電界が有効に発生せず冷陰極電子放出源6から放出される電子が極端に少なくなることを避けるための距離であり、例えば、H=0.1mm〜5mmに設定される。
また、冷陰極電子放出源6のパターン領域の寸法D1とゲート電極10の開口部12の開口寸法D2との関係は、蛍光体16の発光に要する電界強度やゲート電極10とカソード電極5とのアライメント誤差等を考慮して設定される。例えば、冷陰極電子放出源6のパターン領域の寸法D1をD1=0.1mm〜5mmとした場合、ゲート電極10の開口部12の開口寸法D2は、D2=D1〜D1+1mmの範囲に設定される。
この場合、ゲート電極10の開口部12と冷陰極電子放出源6のパターン領域(電子放出領域)とは、円形の形状に限らず矩形状等の他の形状でも良く、互いに相似形状であれば良い。上述した寸法D1,D2の関係は、ゲート電極10側と冷陰極電子放出源6側とで互いに相似となる開口部の面積が同じかゲート電極10側が若干大きい関係にあれば良いことを意味している。
好適には、図4に示すように、冷陰極電子放出源6の周囲に、カソード電極5を覆うカソードマスク7を配置することが望ましい。このカソードマスク7は、各ゲート電極10A,10B,10Cと同様の導電性の部材で形成され、冷陰極電子放出源6のパターン領域周縁への電界の集中を防止するものである。
このカソードマスク7を用いることにより、ゲート電極10からの金属スパッタの発生を確実に防止し、冷陰極電子放出源6から放出される略全ての電子をゲート電極10の開口部を通過させてアノード電極15に到達させ、発光に寄与する有効電子としてゲート電極10での電力損失を効果的に低減することができる。
尚、冷陰極電子放出源6をパターン化することなく、カソード電極5上に冷陰極電子放出源6を一様に成膜し、この一様に成膜した冷陰極電子放出源6上に、ゲート電極10A,10B,10Cの開口部12と相似形状で開口部12の面積以下の開口部を備えたカソードマスクを配置するようにしても良い。
以上の発光装置1においては、カソード電極5に対して、アノード電極15を所定の正の高電位に維持し、各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5へ所定のゲート電圧を印加して冷陰極電子放出源6から真空中に電子を電界放出させる。この電界放出された電子はアノード電極15に向って加速され、ゲート電極10A,10B,10Cの各開口部12を通過した電子が蛍光体16A,16B,16Cに衝突し、それぞれが、赤、緑、青の光を放つ。
従って、各ゲート電極10A,10B,10Cのゲート電圧を同時に或いは個別に制御して各蛍光体16A,16B,16Cの発光を制御することにより、単一の装置でありながら、単色から所望の色調までの任意の色調に制御することが可能となり、且つ照明用に適した明るさを得ることができる。発光の色調及び明るさを制御するには、一般的には、各ゲート電極10A,10B,10Cのゲート電圧を直流的に可変すれば良いが、実際には、冷陰極電子放出源6の電界放出特性は必ずしも一定ではなく、領域によって電子放出の電流密度が異なることから、ゲート電圧を単なる直流的な電圧で制御しようとしても、蛍光体16A,16B,16Cで得られる明るさがばらつき、安定した色調及び明るさに制御することが困難となる。
この電子放出特性のばらつきは、単に蛍光体16A,16B,16C毎に存在するばかりでなく、同じ蛍光体においても領域によってばらつきが存在することを意味し、特に、R,G,B3原色を混合して白色光を得ようとする場合、蛍光体16A,16B,16Cの個々における輝度ムラによって完全な白色光を得ることが困難となり、また、R,G,Bの何れかで単色発光させようとしても、輝度ムラが目立つ結果となる。
このため、本発光装置1の調色調光制御においては、通常のゲート電圧よりも高い電圧をカソード電極5にパルス状に印加し、各蛍光体16A,16B,16Cを高輝度で発光させる電流密度となるような電界強度をカソード電極5に与えることにより、冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキによる領域毎の発光輝度の差を、実用上問題のないレベルとする。
すなわち、一般に、電界放出の電流密度は、印加する電界強度が比較的小さい場合には、電界強度の増加に応じて電流密度も緩やかに増加するが、或る電界強度を越えると、電流密度が急激に増加する。一方、蛍光体は、電流密度の増加に応じて発光輝度が高くなるが、所定の電流密度以上では発光が飽和状態となり、それ以上電流密度を増加させても、発光輝度は高くならない。従って、カソード電極5に与える電界強度を通常よりも大きくして各蛍光体16A,16B,16Cを飽和状態或は飽和状態に近い高輝度で発光させることにより、冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキによる領域毎の発光輝度の差を小さくすることができる。
本実施の形態においては、各蛍光体16A,16B,16Cの発光が飽和状態に達する電流密度以上となる電界強度を発生させる電圧をピーク値として、このピーク値のパルス電圧を各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に印加することで、各蛍光体16A,16B,A6Cを飽和状態で高輝度発光させる。そして、このパルス電圧の繰り返し周波数、或いはパルス電圧を印加する期間(パルス幅)を可変することにより、蛍光体16全体としての発光面の色調及び明るさを調整する。
この際、ゲート電極10A,10B,10Cの開口部12を冷陰極電子放出源6のパターン領域と同じか若干大きく形成しているため、冷陰極電子放出源6から放出される略全ての電子をアノード電極15に到達させ、色調と光量とを効率的に調整することができる。しかも、ゲート電極10A,10B,10Cを真空中でカソード電極5から適切に離間した位置に配置しているため、有害な金属スパッタの発生を防止し、更には、ゲート電極10A,10B,10Cのアノード電極15に対向する側をゲート板11で覆っているため、蛍光体に電子が突入して叩き出される正イオンのカソード電極5への突入を阻止することも可能であり、安定して色調と光量とを調整することができる。
図5は、ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に印加するパルス電圧の周波数或いはパルス幅を可変するパルス変調方式により調色調光制御を行う調色調光回路の例を示している。この調色調光回路50は、各蛍光体16A,16B,16Cを飽和発光させる電界強度を与える一定の高電圧を発生する高電圧源HV、ゲート電極10A,10B,10Cを個別に駆動するドライバ(図においてはハーフブリッジ型ドライバ)Q1,Q2,Q3、これらのドライバQ1,Q2,Q3を制御するコントローラCTを備えて構成されている。
コントローラCTは、図示しない操作パネル等からの信号に基づいて、内蔵或いは外部接続のパルス発生源からのパルス信号を変調し、変調したパルス信号によってドライバQ1,Q2,Q3を駆動する。その結果、高電圧源HVからの電圧をピーク値とするパルス電圧が各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に周期的に印加され、発光面全体が所望の色調と明るさで発光する。
すなわち、各蛍光体16A,16B,16Cを飽和状態で発光させる一定のゲート電圧を各ゲート電極10A,10B,10Cに印加することにより、冷陰極電子放出源6の電界放出特性のバラツキに拘わらず、R,G,B各色毎の蛍光体16A,16B、16Cを均一な明るさで発光させ、この均一に発光するR,G,B各色の発光時間或いは発光間隔を調整することにより、所望の色調と明るさを得ることができる。
各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に印加するパルス電圧のパルス幅や周波数は、同時に或いは個別に制御される。すなわち、同じパルス幅及び周波数のパルス電圧をゲート電極10A,10B,10Cに同時に印加することにより、R,G,B各色を混合した白色光を得ることができ、また、パルス電圧のパルス幅或いは周波数を可変することにより、R,G,B各色のそれぞれの発光強度を調整して所望の色調とすることができる。更には、ゲート電極10A,10B,10Cの何れか1つのみにパルス電圧を印加してR,G,Bの何れかの単色発光とすることもできる。この場合、パルス電圧の周波数を50Hz以上とすることにより、人間の視覚の残像現象を利用した連続発光として認識させることができる。
図6(a)は、各ゲート電極10A,10B,10Cからのパルス電圧のピーク値Vpとパルス幅T2とを一定として周波数を可変制御する例を示している。図6(a)においては、赤色発光に対応するゲート電極10Aのパルス電圧の周期T1R、緑色発光に対応するゲート電極10Bのパルス電圧の周期T1G、青色発光に対応するゲート電極10Cのパルス電圧の周期T1Bの順に、周期を長く(周波数を低く)しており、発光面全体としては赤みがかかった色調となる。発光面全体の明るさは、各ゲート電極10A,10B,10Cでパルス幅T2を一律に変更することで調整することができる。
また、図6(b)に示すように、各ゲート電極10A,10B,10Cからカソード電極5に印加するパルス電圧のピーク値Vpと周期T1とを一定として、パルス幅を可変することにより、色調を調整することもできる。この場合においても、周波数を50Hz以上の一定値とすることにより、人間の視覚の残像現象を利用した連続発光として認識させることができる。
図6(b)の例では、赤色発光に対応するゲート電極10Aのパルス電圧のパルス幅T2R、緑色発光に対応するゲート電極10Bのパルス電圧のパルス幅T2G、青色発光に対応するゲート電極10Cのパルス電圧のパルス幅T2Bの順にパルス幅を長くしており、発光面全体としては青みがかかった色調となる。発光面全体の明るさは、各ゲート電極10A,10B,10Cで周波数(周期T1)を一律に変更することで調整することができる。
実際の装置設計では、目的とする発光輝度と発光の均一性を得るように、蛍光体16A,16B,16Cの種類や厚み、アノード電極15及びゲート電極10A,10B,10Cの電圧、パルス電圧の周期やパルス幅等を最適に調節する。また、カソード電極5に流れる平均電流または実効電流を検出し、常時一定のカソード電流が流れ続けるように、駆動周期或いはパルス幅を自動調節すれば、カソードの経年的な変化に伴う発光輝度の低下を自動的に補正することも可能である。
発光装置の基本構成図、 ゲート電極及び絶縁板を示す平面図 ゲート電極とカソード電極と冷陰極電子放出源との関係を示す説明図 カソード電極と冷陰極電子放出源とカソードマスクとを示す説明図 調色調光回路の構成図 パルス変調駆動の説明図 従来の電界放出型表示装置におけるカソード側の代表的な構造を示す説明図
符号の説明
1 発光装置
5 カソード電極
6 冷陰極電子放出源
10A,10B,10C ゲート電極
15 アノード電極
16A,16B,16C 蛍光体
50 調色調光回路

Claims (4)

  1. 冷陰極電子放出源を有するカソード電極と、
    上記カソード電極との間の真空中で上記冷陰極電子放出源から電界放出された電子により励起され、互いに発光色の異なる複数の蛍光体を有するアノード電極と、
    上記カソード電極と上記アノード電極との間で上記カソード電極に対向する面が真空中に露呈され、上記冷陰極電子放出源から放出された電子を通過させる開口部を有して上記複数の蛍光体の各々に対応する発光色毎のゲート電極と、
    上記発光色毎のゲート電極を互いに電気的に絶縁し、上記発光色毎のゲート電極の上記アノード電極側の非開口領域を覆うゲート板とを備えたことを特徴とする発光装置。
  2. 上記発光色毎のゲート電極を同時或いは個別に制御して上記発光色毎のゲート電極から上記カソード電極にパルス電圧を印加し、該パルス電圧のピーク値を一定としてパルス幅と周波数との少なくも一方を可変制御することにより、上記複数の蛍光体の全体の色調と明るさとを調整する調色調光回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 上記冷陰極電子放出源を上記発光色毎のゲート電極の開口部と相似形状の領域でパターン化し、上記発光色毎のゲート電極の開口部の面積を上記冷陰極電子放出源の各パターン領域の面積以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載の発光装置。
  4. 上記冷陰極電子放出源の各パターン領域の周囲に、上記カソード電極を覆う導電性のカソードマスクを配置したことを特徴とする請求項3記載の発光装置。
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