JP2006336798A - 遮煙シート及び遮煙構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災時に排水管の周囲から煙が上階に漏れ出ないようにする。
【解決手段】集合住宅の下階の排水立て管の受け口に、上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備において使用される遮煙シートであって、下階の排水立て管における受け口の上端面と、コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、埋め戻し材の周縁に位置するコンクリートスラブの上面とを覆うことができるサイズに成形された煙遮断性能を有するシート本体84と、シート本体84を受け口の上端面、埋め戻し材の上面及びコンクリートスラブの上面に貼着させる貼着剤86とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備において使用される遮煙シート及び遮煙構造に関する。
特許文献1で開示されているように、従来の一般的な排水設備では、図16に示すように、排水管継手110の胴部112が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されている。排水管継手110の上部受け口110uには上階の排水立て管(図示省略)が接続され、横枝管受け口110s,110rには上階の排水横枝管(図示省略)が接続される。また、排水管継手110の胴部112の下端部がコンクリートスラブCSの下側で下階の排水立て管120と接続される。コンクリートスラブCSの貫通孔CHには、排水管継手110の胴部112が通された後、モルタルMが埋め戻される。これによって、火災等が発生した場合に煙がモルタルMによって遮られ、下階から上階に流れ難くなる。
特開2003−56744号公報
しかし、上記した構成では、固化したモルタルMと排水管継手110の胴部112との間、あるいはモルタルMと貫通孔CHの内周面との間に隙間が形成されることがある。特に、モルタルMの充填が不十分な場合には隙間が生じ易い。このため、火災時に前記隙間を通過して煙が下階から上階に漏れ出るおそれがある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、火災時に排水管の周囲から煙が上階に漏れ出ないようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備において使用される遮煙シートであって、下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とを覆うことができるサイズに成形された煙遮断性能を有するシート本体と、前記シート本体を受け口の上端面、前記埋め戻し材の上面及び前記コンクリートスラブの上面に貼着させる貼着剤とを有することを特徴とする。
なお、「排水立て管の受け口の上端面がコンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持される。」とは、前記受け口の上端面がコンクリートスラブの上面から数センチ程度突出しているような場合も含むものとする。
本発明によると、下階の排水立て管における受け口の上端面と、コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、その埋め戻し材の周縁に位置するコンクリートスラブの上面とを、煙遮断性能を有するシート本体で覆うことができる。さらに、そのシート本体を貼着剤によって前記受け口の上端面、埋め戻し材の上面及びコンクリートスラブの上面に貼着できる。このため、埋め戻し材が、例えば、モルタルのような材料で、排水立て管と埋め戻し材間、あるいは埋め戻し材とコンクリートスラブ間に隙間が存在しても、その隙間が煙遮断性能を有するシート本体で塞がれるため、火災時に排水立て管の周囲から煙が上階に漏れ出ることがない。また、埋め戻し材が、例えば、耐火性の無機質繊維材料等で若干通気性を有していても、埋め戻し材の上面が前記シート本体で塞がれるため、同じく排水立て管の周囲から煙が上階に漏れ出ることがない。
また、貼着剤でシート本体をコンクリートスラブの上面等に貼着する構成のため、遮煙対策が容易になる。
請求項2の発明によると、シート本体は、加熱される面以外の面に所定時間以上継続して火炎が出ないような遮炎性能を有していることを特徴とする。
請求項3の発明によると、シート本体は、加熱される面以外の面の温度が予め決められた温度を超えないような遮熱性能を有していることを特徴とする。
このため、シート本体が燃え難く、長時間に亘って煙遮断性能を維持できるようになる。
ここで、請求項4に示すように、シート本体は、煙遮断性能を有する煙遮断層と、遮炎性能を有する遮炎層との積層体、あるいは前記煙遮断層と、遮熱性能を有する遮熱層との積層体、あるいは前記煙遮断層と、前記遮炎層と、前記遮熱層との積層体とすることが好ましい。
なお、煙遮断層には、煙遮断性能のみを有する層のみならず、煙遮断性能と遮炎性能とを有する層や、あるいは煙遮断性能と遮熱性能とを有する層も含むものとする。
また、遮炎層には、遮炎性能のみを有する層のみならず、遮炎性能と遮熱性能とを有する層も含むものとする。
同様に、遮熱層には、遮熱性能のみを有する層のみならず、遮熱性能と遮炎性能とを有する層も含むものとする。
請求項5の発明によると、貼着剤として両面テープが使用されており、その両面テープにおいてシート本体に貼着されている面と反対側の面には離型紙が貼り付けられていることを特徴とする。
このため、現場で離型紙を剥し、両面テープの粘着面を排水立て管における受け口の上端面、埋め戻し材の上面、及びコンクリートスラブの上面に貼り付けることで、遮煙シートをコンクリートスラブの上面等に固定できる。このため、現場における遮煙シートの貼着作業が容易になる。
請求項6の発明によると、貼着剤としてコーキング剤が使用されていることを特徴とする。
このように、貼着剤としてコーキング剤が使用されるため、遮煙シートの防水性を確保できるようになる。
請求項7の発明は、上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備において使用される遮煙シートであって、前記排水管継手の横枝管受け口の下側に貼着可能に構成されており、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面の一部と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面の一部とを覆う煙遮断性能を有する受け口下側シートと、前記排水管継手の横枝管受け口の下側から前記埋め戻し材及びコンクリートスラブの上面に沿って張出した受け口下側シートの張出し部分と、前記受け口下側シートに覆われていない埋め戻し材の上面と、その埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とを覆う煙遮断性能を有する管継手周縁シートと、前記受け口下側シート及び管継手周縁シートを前記埋め戻し材の上面と前記コンクリートスラブの上面とに貼着させる貼着剤とを有することを特徴とする。
本発明によると、受け口下側シートを排水管継手の横枝管受け口の下側に貼着させた状態で、その排水管継手の胴部をコンクリートスラブの貫通孔に通して下階の排水立て管と接続させることができる。ここで、受け口下側シートは、埋め戻し材の上面の一部と、その埋め戻し材の周縁に位置するコンクリートスラブの上面の一部を覆う構成のため、その受け口下側シートが存在することで、前記貫通孔に埋め戻し材(例えば、モルタル)を充填する作業が妨げられることはない。そして、充填されたモルタルが固化した後、排水管継手の横枝管受け口の下側から張出した受け口下側シートの張出し部分と、前記受け口下側シートに覆われていないモルタルの上面と、そのモルタルの周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とを管継手周縁シートで覆うことができる。即ち、受け口下側シートを使用することで、従来は困難であった排水管継手の横枝管受け口とモルタルの上面との隙間に遮煙シートを挟み込むことができる。したがって、横枝管受け口の真下位置を含む排水管継手の胴部の周囲を遮煙シートで確実に覆うことができる。
このため、火災時に排水管継手の周囲から煙が上階に漏れ出ることがない。
請求項8の発明は、排水管継手の胴部に対する管継手周縁シートの接触部分、及び前記排水管継手の胴部に対する受け口下側シートの接触部分に、コーキング剤等の遮煙剤を充填可能な被充填層が設けられていることを特徴とする。
このため、管継手周縁シート等の被充填層にコーキング剤等の遮煙剤を充填することで、遮煙性能がさらに向上する。
請求項9の発明は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項1から請求項6のいずれかに記載された遮煙シートで覆われていることを特徴とする。
請求項10の発明によると、遮煙シートと、上階の排水管継手の胴部との間にはコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されていることを特徴とする。
このため、遮煙性能を一層向上させることができる。
請求項11の発明は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とがコーキング剤等の遮煙剤によって覆われていることを特徴とする。
このため、簡易的に遮煙対策を施すことができる。
請求項12の発明は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とには塗料状の遮煙剤が塗布されていることを特徴とする。
このように、塗料状の遮煙剤を必要個所に塗布するだけで遮煙対策が施せるため、現場での遮煙作業が容易になる。
請求項13の発明によると、下階の排水立て管は、コンクリートスラブの貫通孔に通されて、上端部に受け口、下端部に配管接続部を備えるスラブ貫通型短管と、前記コンクリートスラブの下側において前記スラブ貫通型短管の配管接続部に上端部が接続される排水立て管本体とから構成されていることを特徴とする。
請求項14の発明によると、上階の排水管継手は、コンクリートスラブの上面に固定された支持架台によって支持されていることを特徴とする。
このため、例えば、地震等による振動が排水設備に加わっても、スラブ上面に位置する下階の排水立て管の受け口から上階の排水管継手が抜けるような不具合がない。
請求項15の発明は、上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項7又は請求項8のいずれかに記載された遮煙シートで覆われており、前記排水管継手の胴部と前記遮煙シートとの間にコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されているとともに、前記胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記遮煙シートとの狭窄空間にもコーキング剤等の遮煙剤が充填されていることを特徴とする。
請求項16の発明は、上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、排水管継手の胴部と前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材との隙間部分、及びその埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とがコーキング剤等の遮煙剤によって覆われており、前記排水管継手の胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記埋め戻し材の上面との狭窄空間にコーキング剤等の遮煙剤が充填されていることを特徴とする。
このため、簡易的に遮煙対策を施すことができる。
請求項17の発明は、上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、排水管継手の胴部と前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材との隙間部分、及びその埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とには塗料状の遮煙剤が塗布されており、前記排水管継手の胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記埋め戻し材の上面との狭窄空間に塗料状の遮煙剤が充填されていることを特徴とする。
このように、塗料状の遮煙剤を必要個所に塗布するだけで遮煙対策が施せるため、現場での遮煙作業が容易になる。
請求項18の発明は、排水立て管の途中部分が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されている排水設備における遮煙構造であって、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載された遮煙シートで覆われており、前記排水立て管と前記遮煙シートとの間にコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されていることを特徴とする。
本発明によると、排水管の周囲の隙間等が煙遮断性能を有するシート本体等で塞がれるため、火災時の煙が排水管の周囲から上階に漏れ出ることがない。また、貼着剤でシート本体をコンクリートスラブの上面等に貼着する構成のため、遮煙対策を容易に実施できるようになる。
[実施形態1]
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施形態1に係る遮煙シートの説明を行う。本実施形態に係る遮煙シートは、マンション等の集合住宅における排水設備に使用される遮煙シートであり、図1にその平面図及び縦断面図が示されている。また、図1〜図4は前記排水設備に使用される排水立て管の縦断面図及びその部分拡大図であり、図5〜図10は遮煙シートの使用態様を表している。
本実施形態に係る遮煙シート80の説明を行う前にマンション等の集合住宅における排水設備の説明を簡単に行う。
<排水設備の概要>
マンション等の集合住宅における排水設備は、図5(A)に示すように、下階の排水立て管10が上階と下階とを仕切るコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されて、その排水立て管10の受け口13の上端面がコンクリートスラブCSの上面CUとほぼ等しい高さ位置に保持されている。下階の排水立て管10の受け口13には、上階の排水管継手60の下部配管62が挿入接続され、その排水管継手60の上部受け口64に上階の排水立て管10(図示省略)の下端部が挿入接続される。また、排水管継手60の横枝管受け口66には、上階の各々の衛生器具(流し台、洗面台等)からの排水を導く排水横枝管(図示省略)が挿入接続される。上記構成により、各階の各衛生器具(流し台、洗面台等)からの排水は、前記排水横枝管によって排水管継手60まで導かれ、排水管継手60の位置で排水立て管10を流下する排水と合流して集合住宅の地下ピット等まで搬送される。
ここで、コンクリートスラブCSの貫通孔CHには、埋め戻し用のモルタルMが充填され、上階と下階とが仕切られる。即ち、モルタルMが本発明の埋め戻し材に相当する。
<排水設備の排水立て管10>
前記排水設備で使用される排水立て管10は、例えば、硬質塩化ビニル製の内管11を備えている。内管11は、図2に示すように、直管部12と、その直管部12の一端(図2では上端)に形成された受け口13とから構成されており、その受け口13に前述の排水管継手60(図5参照)の下部配管62が接続される。図2に示すように、内管11の直管部12と受け口13との間にはその受け口13側で拡開するテーパ状の境界拡開部13wが形成されている。
受け口13の先端(上端)には、その受け口13と排水管継手60の下部配管62との間をシールするシール材20が装着されている。シール材20は、リング状に形成された弾性体(例えば、ゴム)であり、図3に示すように、シール本体部22と周縁部24とから構成されている。なお、図3は、図2のIII矢視拡大図である。
シール本体部22は、受け口13と排水管継手60の下部配管62との間を実際にシールする部分であり、縦断面形状が略楔形をして、受け口13の奥側に傾斜した状態で形成されている。シール材20の周縁部24は、シール材20を受け口13の先端に保持するための部位であり、その受け口13の先端面13fを覆うことができるように、受け口13の配管肉厚寸法とほぼ等しい幅寸法でリング状に形成されている。
受け口13には、シール材20が装着された状態でシール材保持カバー30が被せられている。
シール材保持カバー30は、シール材20の周縁部24を押えてそのシール材20を受け口13の先端に保持しておくための、例えば、鋼板製のカバーであり、図3に示すように、円筒部32と、曲がり部33と、内フランジ部34とによって、縦断面形状が略逆L字形に形成されている。円筒部32には、受け口13の外周面の溝13mと係合可能な複数の係止爪36が円周方向に形成されている。
なお、シール材保持カバー30を硬質塩化ビニル等の樹脂により形成して、図4(A)に示すように、そのシール材保持カバー30の円筒部32を受け口13の外周面に接着しても良い。また、図4(B)に示すように、受け口13の外周面の溝13mと係止爪32kとを係合させた状態で、シール材保持カバー30の円筒部32を受け口13の外周面に接着しても良い。
図2に示すように、内管11の直管部12、受け口13及びシール材保持カバー30の円筒部32は、可撓性を有する耐火遮音筒40あるいは耐火遮音シート40によって覆われている。耐火遮音筒40あるいは耐火遮音シート40は、内側の吸音層42と外側の遮音層44とから構成されている。
なお、耐火遮音シート40の合わせ目部分、及び耐火遮音シート40と耐火遮音筒40との接続部分は、遮音層44とほぼ等しい材質のジョイントテープ46によって貼り合わされている。
<排水立て管10の施工方法>
下階の排水立て管10は、図5に示すように、コンクリートスラブCSの貫通孔CHに通された状態で、その排水立て管10のシール材保持カバー30の内フランジ部34がコンクリートスラブCSの上面CUとほぼ等しくなるように位置決めされる。
次に、コンクリートスラブCSの貫通孔CHの下側が平板(図示省略)等で塞がれた状態で、その貫通孔CHにモルタルMが充填される。そして、モルタルMが固化した後、そのモルタルMの上面MU及びその周縁のコンクリートスラブCSの上面CUに、本実施形態に係る遮煙シート80が装着される。そして、遮煙シート80の装着後、排水立て管10の受け口13に排水管継手60の下部配管62が挿入接続される。
<遮煙シート80>
本実施形態に係る遮煙シート80は、図1(A)に示すように、中央に円形開口82を備えるリング状のシートであり、シート本体84と、そのシート本体84をモルタルMの上面MU等に貼着させるための接着剤層86(図1(B)参照)とから構成されている。シート本体84は、煙遮断性能を有する布状部材であり、加熱される面以外の面に所定時間以上継続して火炎が出ないような遮炎性能と、加熱される面以外の面の温度が予め決められた温度(473K(ケルビン))を超えないような遮熱性能を有する材料により形成されている。ここで、シート本体84は、火災時に短時間(前記所定時間以内)のうちに燃焼して炭化することにより、前記煙遮断性能、遮炎性能及び遮熱性能を満足するものであっても良し、シート本体84自身が耐火性を有しており、燃焼することなく、前記煙遮断性能、遮炎性能及び遮熱性能を満足するものであっても良い。即ち、シート本体84は、熱膨張性あるいは非熱膨張性のいずれであっても良い。このように、シート本体84は、遮煙性能を満足できる材料であって炎や熱について実害を伴わない許容範囲内の性能を有するものであれば良い。
シート本体84の材料としては、例えば、アスファルトにポリマーやゴム等を添加した改質アスファルトと不織布等が使用される。
接着剤層86は、例えば、両面テープにより構成されており、片面の全体がシート本体84に貼着されている。そして、前記両面テープの他面(シート本体84と反対側の面)が離型紙86pによって覆われている。これによって、離型紙86pを剥せば、シート本体84を容易にモルタルMの上面MU等に貼着でき、シート本体84の固定作業が容易になる。
遮煙シート80の円形開口82の内径寸法は、排水立て管10におけるシール材保持カバー30の内フランジ部34の内径寸法にほぼ等しい値に設定されている。このため、遮煙シート80によってシール材保持カバー30の先端部(内フランジ部34)を全体的に覆うことができるようになる。遮煙シート80の外径寸法は、コンクリートスラブCSの貫通孔CHの内径寸法よりも約200mm程度大きな値に設定されている。このため、貫通孔CHの内周面から半径方向に約100mm以内にあるコンクリートスラブCSの上面CUを遮煙シート80で覆うことができるようになる(図5参照)。
なお、遮煙シート80をリング状に形成する例を示したが、図1(A)の二点鎖線で示すように、略角形に形成することも可能である。
<遮煙シート80の施工>
遮煙シート80は、下階の排水立て管10がコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通された後、その貫通孔CHに埋め戻されたモルタルMが固化した段階で、図5(A)(B)に示すように、前記モルタルMの上面MU及びコンクリートスラブCSの上面CU等に貼着される。即ち、遮煙シート80の接着剤層86の離型紙86pが剥された状態で、その遮煙シート80の円形開口82の周縁部分が排水立て管10のシール材保持カバー30の内フランジ部34に貼着され、その周縁部分の外側がモルタルMの上面MU及びコンクリートスラブCSの上面CUに貼着される。これによって、排水立て管10とモルタルMとの間、あるいはモルタルMとコンクリートスラブCSとの間に隙間(図示省略)が発生しても、その隙間が遮煙シート80によって塞がれるようになる。
なお、接着剤層86として両面テープを使用する例を示したが、両面テープの代わりに、コーキング剤を使用することも可能である。コーキング剤を使用することで、遮煙シート80の防水性を確保できるようになる。
<遮煙シート80の作用>
本実施形態に係る遮煙シート80によると、上記したように、排水立て管10とモルタルM間、あるいはモルタルMとコンクリートスラブCS間に隙間が存在しても、その隙間が煙遮断性能を有するシート本体84で塞がれるため、火災時に排水立て管10を伝って上昇する煙が前記隙間から上階に漏れ出ることがない。また、貼着剤でシート本体84をコンクリートスラブCSの上面CU等に貼着する構成のため、遮煙対策が容易になる。さらに、シート本体84は、遮炎性能及び遮熱性能を有しているため、シート本体84が燃え難く、長時間に亘って煙遮断性能を維持できるようになる。また、他の火災現場から移動してきた煙に対しても遮煙効果がある。さらに、貼着剤としてコーキング剤を使用することで、遮煙シート80の防水性を確保することができる。
<変更例>
なお、本実施形態では、図5(B)に示すように、排水立て管10のシール材保持カバー30及び耐火遮音シート40の上端面に遮煙シート80を直接的に貼着する例を示したが、図6に示すような構成(変更例)でも可能である。即ち、変更例では、排水立て管10の耐火遮音シート40の上端面にコーキング剤等の遮煙剤98が充填された後、その排水立て管10がコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通され、その貫通孔CHにモルタルMが充填される。次に、モルタルMが固化した状態で、図6に示すように、遮煙シート80の円形開口82の周縁部分が排水立て管10のシール材保持カバー30に貼着され、その周縁部分の外側がモルタルMの上面MU及びコンクリートスラブCSの上面CUに貼着される。そして、上階の排水管継手60の下部配管62が排水立て管10の受け口13に挿入接続された後に、その排水管継手60の胴部61を覆う耐火遮音シート40と遮煙シート80との間(境界部分)にコーキング剤等の遮煙剤98が全周に亘って充填される。
上記構成により、例えば、排水立て管10の内部を上昇してその排水立て管10の受け口13から上階に漏れ出ようとする煙も効率的に遮断できるようになる。また、排水立て管10の耐火遮音シート40の上端面にコーキング剤が充填されるため、モルタル中の水分が耐火遮音シート40の内側に入り込むことがない。
なお、図6では、排水管継手60の胴部61を覆う耐火遮音シート40と遮煙シート80との間(境界部分)にコーキング剤等の遮煙剤98を充填する例を示したが、排水管継手60の胴部61が耐火遮音シート40で覆われていない場合には、その排水管継手60の胴部61と遮煙シート80との間にコーキング剤等の遮煙剤98を充填しても良い。
<他の排水設備における遮煙シート80の使用例>
本実施形態では、受け口13の先端(上端)にシール材保持カバー30を備え、内管11の周囲が耐火遮音筒(シート)40で覆われている排水立て管10を備える排水設備に遮煙シート80を使用した例を示したが、他の排水設備に前記遮煙シート80を使用することも可能である。
例えば、図7(A)は、内管11の周囲が耐火繊維モルタル50で覆われた排水立て管10を備える排水設備に遮煙シート80を使用した例を示している。また、図7(B)は、図7(A)に示す耐火繊維モルタル50の上端に形成された内フランジ部54を省略し、この内フランジ部54の代わりに遮煙シート80を使用した例を表している。
図8は、耐火二層管71と伸縮両受けソケット72とからなる排水立て管10を備える排水設備に遮煙シート80を使用した例を示している。
図9は、鋳鉄管により形成された排水立て管10を備える排水設備に遮煙シート80を使用した例を示している。
図10は、排水立て管10の途中部分がコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されている排水設備に遮煙シート80を使用した例を表している。この場合、排水立て管10と遮煙シート80との間にコーキング剤等の遮煙剤98を全周に亘って充填するのが好ましい。
また、図7から図9に示す排水設備においても、図6、図10に示すように、上階の排水管継手60の胴部61と遮煙シート80との間にコーキング剤等の遮煙剤98を全周に亘って充填するのが好ましい。
また、本実施形態では、コンクリートスラブCSの貫通孔CHにモルタルMを充填する例を示したが、排水立て管10等からコンクリートスラブCSへの振動(固体伝播音)防止対策としてモルタルMの代わりに、例えば、ロックウールを充填した場合でも、遮煙シート80により火災時の煙の漏れを防止できる。
また、本実施形態では、遮煙シート80を使用して遮煙対策を行う例を示したが、例えば、図6において、遮煙シート80を省略し、排水立て管10のシール材保持カバー30をコーキング剤等の遮煙剤98で覆うとともに、排水立て管10と埋め戻し用のモルタルMとの間にコーキング剤等の遮煙剤98を充填することも可能である。このようにすることで、簡易的に遮煙対策を施すことができる。このとき、埋め戻し用のモルタルMとコンクリートスラブCSの貫通孔CHの内壁面との間にもコーキング剤等の遮煙剤98を充填するのが好ましい。
[実施形態2]
以下、図11、図12に基づいて本発明の実施形態2に係る遮煙シートの説明を行う。本実施形態に係る遮煙シート90は、上階の排水立て管と排水横枝管(図示省略)とを下階の排水立て管10に接続する排水管継手60の胴部61が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通される構成の排水設備において使用される遮煙シートである。
一般的に、排水管継手60の胴部61は、横枝管受け口66がコンクリートスラブCSの上面CUにほぼ当接するまで、そのコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通される。この状態で、前記貫通孔CHに埋め戻し用のモルタルMが充填されると、固化したモルタルMの上面MU等と排水管継手60の横枝管受け口66との間に、実施形態1で説明した遮煙シート80を挟み込むことはできない。本実施形態では、排水管継手60の胴部61が通されるコンクリートスラブCSの貫通孔CHにおいて使用可能な遮煙シート90について説明する。なお、遮煙シート90の材質は、実施形態1で説明した遮煙シート80と同様であるため、説明を省略する。
<遮煙シート90>
遮煙シート90は、図12(A)の平面図に示すように、受け口下側シート92と、管継手周縁シート94と、押えシート96とから構成されている。受け口下側シート92は、排水管継手60の横枝管受け口66の真下位置及びその周縁部分を覆うことができる角形シートであり、排水管継手60の胴部61をコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通す前に、図12(C)に示すように、その排水管継手60の横枝管受け口66の下側に貼着される。なお、図12(C)は、図12(B)のC−C矢視断面図である。
管継手周縁シート94は、排水管継手60の横枝管受け口66の下側位置を除いて、その排水管継手60の周縁部分を覆うシートであり、略U字形に形成されている。また、押えシート96は、管継手周縁シート94の横枝管受け口66側の両端部と、受け口下側シート92の端部を押えるシートであり、角形に形成されている。
<遮煙シート90の施工>
先ず、図12(B)の左側に示すように、受け口下側シート92が排水管継手60の横枝管受け口66の下側に貼着される。この状態で、排水管継手60の胴部61がコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されて、その胴部61の下端部が下階の排水立て管10の受け口に挿入接続される(図11参照)。なお、図12(B)は、図11の模式平面図を表している。
次に、コンクリートスラブCSの貫通孔CHに埋め戻し用のモルタルMが充填される。前述のように、受け口下側シート92は、排水管継手60の横枝管受け口66の真下位置及びその周縁を覆う角形シートであるため、その受け口下側シート92の存在により、前記貫通孔CHをモルタルMで埋め戻す作業が妨げられることがない。
そして、前記モルタルMが固化した後、排水管継手60の横枝管受け口66の下側から張出した受け口下側シート92の張出し部分と、その受け口下側シート92に覆われていないモルタルMの上面と、そのモルタルMの周縁に位置するコンクリートスラブCSの上面CUとが管継手周縁シート94で覆われる(図12(B)の中央参照)。次に、管継手周縁シート94の横枝管受け口66側の両端部と、受け口下側シート92の端部とが押えシート96に覆われる(図12(B)の右端参照)。
<遮煙シート90の作用>
即ち、横枝管受け口66の真下位置を含む排水管継手60の胴部61の周囲(胴部61とモルタルMの境界部分、モルタルM部分及びモルタルMとコンクリートスラブCSの境界部分)を受け口下側シート92、管継手周縁シート94及び押えシート96で覆うことができる。
このため、排水管継手60の胴部61とモルタルM間、あるいはモルタルMとコンクリートスラブCS間に隙間が存在しても、火災時に排水管継手60の周囲から煙が上階に漏れ出ることがない。
<変更例1>
なお、図11に示すように、管継手周縁シート94の周縁上面、及び押えシート96の周縁上面に遮煙テープ99の幅方向片側を貼り、その遮煙テープ99の残りの片側をコンクリートスラブCSの上面CUに貼着するようにすれば、遮煙上さらに好ましい。
また、排水管継手60の胴部61と管継手周縁シート94及び受け口下側シート92の接触部分C1(図11参照)に、その排水管継手60の胴部61に沿ってコーキング剤等の遮煙剤を充填することにより遮煙性能がさらに向上する。このとき、排水管継手60の横枝管受け口66と受け口下側シート92と接触部分C2(図12(C)参照)にもコーキング剤等の遮煙剤を充填するのが好ましい。なお、排水管継手60の横枝管受け口66と埋め戻されたモルタルM(あるいはグラスウール等)の上面との狭窄空間にコーキング剤等の遮煙剤を充填することにより、受け口下側シート92を省略することも可能である。
即ち、排水管継手60の胴部61に対する管継手周縁シート94の接触部分C1、及び排水管継手60の胴部61に対する受け口下側シート92の接触部分C2がコーキング剤等の遮煙剤を充填可能な被充填層に相当する。
ここで、前記遮煙剤としては、コーキング剤の代わりに遮煙性のある塗布防水剤を使用することも可能である。
また、図11における受け口下側シート92、管継手周縁シート94、及び押えシート96を省略して、排水管継手60の胴部61と埋め戻し用のモルタルMとの間にコーキング剤等の遮煙剤を充填することで、簡易的に遮煙対策を施すことができる。このときも、埋め戻し用のモルタルMとコンクリートスラブCSの貫通孔CHの内壁面との間にコーキング剤等の遮煙剤98を充填するのが好ましい。
<変更例2>
また、本実施形態1に係る遮煙シート80のシート本体84は、一枚のシート本体84そのものが煙遮断性能、遮炎性能及び遮熱性能を有する材料により形成されている例(一層構造)を示した。しかし、上記したシート本体84の代わりに、シート本体を煙遮断層と遮炎及び遮熱層との積層体(二層構造)、あるいは前記煙遮断及び遮熱層と遮炎層との積層体(二層構造)、あるいは前記煙遮断及び遮炎層と遮熱層との積層体(二層構造)、あるいは前記煙遮断層と前記遮炎層と前記遮熱層との積層体(三層構造)により構成することも可能である。
例えば、前記シート本体を煙遮断層と遮炎層と遮熱層との三層構造にする場合、遮炎層を上面にすれば、中間を遮熱層、下面を煙遮断層にする場合と、中間を煙遮断層、下面を遮熱層にする場合の2通りの組合せがある。同様に、遮熱層を上面にすれば2通りの組合せ、煙遮断層を上面にすれば2通りの組合せがある。したがって、シート本体を三層構造にする場合には、煙遮断層と遮炎層と遮熱層との組合せは6通りある。
また、前記シート本体を煙遮断及び遮熱層と遮炎層との二層構造にする場合、2通りの組合せがある。
また、前記シート本体を煙遮断及び遮炎層と遮熱層との二層構造にする場合、2通りの組合せがある。
また、前記シート本体を煙遮断層と遮熱及び遮炎層との二層構造にする場合、2通りの組合せがある。
したがって、前記シート本体は、一層構造を含めると、二層構造の場合が6通り、三層構造の場合が6通り、合計で13通りの組合せがある。
[実施形態3]
以下、図13〜図14に基づいて本発明の実施形態3に係る排水設備の遮煙構造の説明を行う。本実施の形態では、遮煙シート80,90を使用しない遮煙構造を例示する。
先ず、前記遮煙構造の説明をする前に本実施形態に係る排水設備の説明を行う。
本実施形態に係る排水設備の排水立て管10は、コンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されるスラブ貫通型短管120と排水立て管本体122とから構成されている。スラブ貫通型短管120は、上部受け口124が形成された大径部120aと、テーパ部120bと、下端接続部124を備える小径部120cとから構成されている。
スラブ貫通型短管120は、上部受け口124の上端面が、図14(A)に示すように、コンクリートスラブCSの上面CUから若干(数センチ程度)突出するように、埋め戻し用モルタルMによってコンクリートスラブCSに固定されている。そして、スラブ貫通型短管120の上部受け口124に上階の排水管継手60の下部配管(胴部下部)62が挿入接続される(図13参照)。また、スラブ貫通型短管120の下端接続部124に排水立て管本体122の上端部が挿入接続される。排水立て管本体122は、耐火二層管であり、硬質塩化ビニル製の内管122eと耐火繊維モルタル製の外管122rとから構成されている。そして、排水立て管本体122がスラブ貫通型短管120の下端接続部124に接続される際に、その排水立て管本体122の外管122rとスラブ貫通型短管120との間に湿式の耐火目地材122mがリング状に詰め込まれる。なお、上階の排水立て管本体122の外管122rと上階の排水管継手60の上部受け口64との間には乾式の耐火目地材122mが挟まれる。
スラブ貫通型短管120の内側壁には、互いに対向する一対の上部減速ガイド125と一対の下部旋回ガイド126とが設けられており、流下する排水を螺旋状に旋回させられるようになっている。また、スラブ貫通型短管120の大径部120a及びテーパ部120bの外周面には、そのスラブ貫通型短管120の剛性を高めることで振動を抑えるための制振リブ120xが設けられている。
排水管継手60の横枝管受け口66には排水ヘッダー130が接続されている。排水ヘッダー130は、略筒状に形成されて先端部に配管接続部131が設けられており、基端部132が排水管継手60の横枝管受け口66に接続される。排水ヘッダー130の側面には軸方向に等間隔で複数個(図では三個)の横枝管受け部134が設けられており、それらの横枝管受け部134から約90°回転した位置に蓋付の掃除口135が設けられている。さらに、排水ヘッダー130の側面には、中央の掃除口135の反対側位置(180°回転した位置)に複数個(図では二個)の突起138が設けられている。突起138は、排水ヘッダー130を排水管継手60の横枝管受け口66に接続したときに、その排水ヘッダー130をコンクリートスラブCSの上面に対して平行に保持するための足として使用される。
また、排水ヘッダー130の先端に設けられた配管接続部131には、異径ソケット139を介してトイレ等からの排水横枝管67が接続される。
コンクリートスラブCSの上面CUには、スラブ貫通型短管120の上部受け口124に挿入接続された排水管継手60を支持するための支持架台140が固定されている。支持架台140は、排水管継手60の周囲に立設される複数のネジ軸状の支柱142と、それらの支柱142の上端部に連結されて排水管継手60の上部受け口64を支える支持バンド145とを備えている。
支柱142は、コンクリートスラブCSの上面CUに埋め込まれたホールインアンカ148にねじ込まれることで、コンクリートスラブCSの上面CUに固定される。
支持バンド145は、一対の半円状の金属バンド片から構成されており、それらの金属バンド片の両端部が互いに連結されることで、円環部が形成される。そして、前記円環部によってゴム板146等を介した状態で排水管継手60の上部受け口64が支持されるようになっている。
このように、排水管継手60が支持架台140によって支持されているため、例えば、排水設備に対して地震等の大きな振動が加わった場合でも、排水管継手60がスラブ貫通型短管120の上部受け口124から抜け難くなる。
<遮煙施工>
遮煙施工には、塗料状の遮煙剤が使用される。前記遮煙剤は、例えば、センメント状の粉末を水や油性の液体で練って塗料状にしたものであり、塗布後に自然乾燥させることにより、防水性及び遮煙性を発揮する。このため、先に説明した遮煙シート80,90を使用せずに現場で簡易的に遮煙施工を行う場合に使用される。
遮煙施工は、スラブ貫通型短管120がコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通された後、その貫通孔CHに埋め戻されたモルタルMが固化した段階で行われる。即ち、図13、図14に示すように、スラブ貫通型短管120の上端部からモルタルMの上面MU及びコンクリートスラブCSの上面CU等に塗料状の遮煙剤150が塗布される。なお、遮煙剤150の塗布は、刷毛やローラを使用する方法の他、吹き付け塗装による方法でも可能である。なお、遮煙剤150の塗布は複数回の分けて行い、塗膜が重なるようにするのが好ましい。さらに、スラブ貫通型短管120の上部受け口124に排水管継手60の下部配管(胴部下部)62が挿入接続された後、スラブ貫通型短管120の上端部と排水管継手60との間にコーキング剤等の遮煙剤98を全周に亘って充填すれば、スラブ貫通型短管120の上部受け口124から上階に漏れ出ようとする煙も効率的に遮断できるようになる。
ここで、スラブ貫通型短管120からコンクリートスラブCSへの振動(固体伝播音)防止対策として、図13の二点鎖線で示すように、スラブ貫通型短管120の周囲を実施形態1で説明した耐火遮音シート40で覆うことも可能である。また、スラブ貫通型短管120の周囲を熱膨張性シートで覆うようにすれば消防上の遮煙性能が一層向上する。
このように、塗料状の遮煙剤150を必要個所に塗布するだけで遮煙施工を行えるため、現場での遮煙作業が容易になる。
上記したように、本実施形態に係る排水設備は遮煙性等の消防上の性能を優先課題として検討された排水設備である。
また、図14に示すように、スラブ貫通型短管120の上端部がコンクリートスラブCSの上面から若干突出しているため、スラブ貫通型短管120に排水管継手60が接続されるまでの間、コンクリートスラブCSの上面に溜まった水がスラブ貫通型短管120に流れ込むような不具合がない。
<変更例>
本実施形態では、スラブ貫通型短管120の上端部をコンクリートスラブCSの上面から若干突出させる施工例を示したが、図14(B)に示すように、スラブ貫通型短管120の上端面に蓋をビス止めできるようなビス孔149を設けておけば、スラブ貫通型短管120の上端面とコンクリートスラブCSの上面とを面一にすることも可能である。即ち、スラブ貫通型短管120に排水管継手60が接続されるまでの間、スラブ貫通型短管120の上部受け口124を蓋(図示省略)で塞ぐことにより、コンクリートスラブCSの上面に溜まった水がスラブ貫通型短管120に流れ込むような不具合がない。
さらに、上記したように塗料状の遮煙剤150を塗布した後、遮煙シート80を装着することも可能である。
なお、本実施形態では、スラブ貫通型短管120と排水立て管本体122とからなる排水立て管10を備える排水設備の遮煙構造について例示したが、図15に示すように、上部受け口が形成された通常の排水立て管10を備える排水設備の遮煙対策に塗料状の遮煙剤150を使用することも可能である。
また、上記した塗料状の遮煙剤150を、遮炎性能を有する塗料、煙遮断性能を有する塗料、及び遮熱性能を有する塗料から構成し、各々の塗料により層分けをした状態で必要個所に塗布することも可能である。なお、前述の遮煙シート80の場合と同様に、遮煙剤150の層分けの組合せは、合計で13通りある。また、完全に層分けせずに、例えば、遮炎性能を有する塗料と煙遮断性能を有する塗料とを調合し、あるいは遮熱性能を有する塗料と煙遮断性能を有する塗料とを調合して遮煙剤150を構成することも可能である。さらに、遮炎性能、煙遮断性能、遮熱性能のそれぞれの機能を有する塗料を調合して遮煙剤150を構成することも可能である。なお、各々の塗料を調合する際の配分は、状況に応じて適宜変更可能である。
さらに、コーキング剤等の遮煙剤98の場合も、塗料状の遮煙剤150と同様に、遮炎性能を有する材料、煙遮断性能を有する材料、及び遮熱性能を有する材料から構成し、各々の材料により層分けをした状態で必要個所を覆うことも可能である。また、完全に層分けせずに、遮炎性能、煙遮断性能、遮熱性能のそれぞれの機能を有する材料を適宜組合せて調合し、遮煙剤98を構成することも可能である。
本発明の実施形態1に係る遮煙シートの平面図(A図)、及び縦断面図(B図)である。 排水立て管の破断縦断面図である。 図2のIII矢視拡大図である。 排水立て管の受け口部分の変更例を表す拡大縦断面図(A図、B図)である。 遮煙シートの施工例を表す縦断面図(A図)及びA図の部分拡大図(B図)である。 遮煙シートの別の施工例を表す縦断面図である。 遮煙シートの別の施工例を表す縦断面図(A図、B図)である。 遮煙シートの別の施工例を表す縦断面図である。 遮煙シートの別の施工例を表す縦断面図である。 遮煙シートの別の施工例を表す縦断面図である。 本発明の実施形態2に係る遮煙シートの施工例を表す縦断面図である。 遮煙シートの模式平面図(A図)、遮煙シートの施工手順を表す模式平面図(B図)及びB図の模式C−C矢視図(C図)である。 本発明の実施形態3に係る遮煙構造を表す縦断面図である。 図13の要部拡大図(A図)及び変更例を表す要部拡大図(B図)である。 遮煙構造の変更例を表す側面図である。 従来の排水設備の縦断面図である
符号の説明
CS コンクリートスラブ
CU 上面
CH 貫通孔
M モルタル
MU 上面
10 排水立て管
13 受け口
60 排水管継手
80 遮煙シート
82 貼着層
84 シート本体
86 貼着剤層
86p 離型紙
92 受け口下側シート
94 管継手周縁シート
98 コーキング剤等の遮煙剤
140 支持架台
150 塗料状の遮煙剤

Claims (18)

  1. 集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備において使用される遮煙シートであって、
    下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とを覆うことができるサイズに成形された煙遮断性能を有するシート本体と、
    前記シート本体を受け口の上端面、前記埋め戻し材の上面及び前記コンクリートスラブの上面に貼着させる貼着剤と、
    を有することを特徴とする遮煙シート。
  2. 請求項1に記載の遮煙シートであって、
    シート本体は、加熱される面以外の面に所定時間以上継続して火炎が出ないような遮炎性能を有していることを特徴とする遮煙シート。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の遮煙シートであって、
    シート本体は、加熱される面以外の面の温度が予め決められた温度を超えないような遮熱性能を有していることを特徴とする遮煙シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の遮煙シートであって、
    シート本体は、煙遮断性能を有する煙遮断層と、遮炎性能を有する遮炎層との積層体、あるいは前記煙遮断層と、遮熱性能を有する遮熱層との積層体、あるいは前記煙遮断層と、前記遮炎層と、前記遮熱層との積層体であることを特徴とする遮煙シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の遮煙シートであって、
    貼着剤として両面テープが使用され、
    その両面テープにおいてシート本体に貼着されている面と反対側の面には離型紙が貼り付けられていることを特徴とする遮煙シート。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の遮煙シートであって、
    貼着剤としてコーキング剤が使用されていることを特徴とする遮煙シート。
  7. 上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備において使用される遮煙シートであって、
    前記排水管継手の横枝管受け口の下側に貼着可能に構成されており、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面の一部と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面の一部とを覆う煙遮断性能を有する受け口下側シートと、
    前記排水管継手の横枝管受け口の下側から前記埋め戻し材及びコンクリートスラブの上面に沿って張出した受け口下側シートの張出し部分と、前記受け口下側シートに覆われていない埋め戻し材の上面と、その埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とを覆う煙遮断性能を有する管継手周縁シートと、
    前記受け口下側シート及び管継手周縁シートを前記埋め戻し材の上面と前記コンクリートスラブの上面とに貼着させる貼着剤と、
    を有することを特徴とする遮煙シート。
  8. 請求項7に記載の遮煙シートであって、
    排水管継手の胴部に対する管継手周縁シートの接触部分、及び前記排水管継手の胴部に対する受け口下側シートの接触部分に、コーキング剤等の遮煙剤を充填可能な被充填層が設けられていることを特徴とする遮煙シート。
  9. 集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項1から請求項6のいずれかに記載された遮煙シートで覆われていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  10. 請求項9に記載された排水設備における遮煙構造であって、
    遮煙シートと、上階の排水管継手の胴部との間にはコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  11. 集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とがコーキング剤等の遮煙剤によって覆われていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  12. 集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に下階の排水立て管が通されて、その排水立て管の受け口の上端面が前記コンクリートスラブの上面とほぼ等しい高さ位置に保持されており、前記下階の排水立て管の受け口に上階の排水管継手を介して上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    下階の排水立て管における受け口の上端面と、前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とには塗料状の遮煙剤が塗布されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  13. 請求項9から請求項12のいずれかに記載された排水設備における遮煙構造であって、
    下階の排水立て管は、
    コンクリートスラブの貫通孔に通されて、上端部に受け口、下端部に配管接続部を備えるスラブ貫通型短管と、
    前記コンクリートスラブの下側において前記スラブ貫通型短管の配管接続部に上端部が接続される排水立て管本体とから構成されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  14. 請求項9から請求項13のいずれかに記載された排水設備における遮煙構造であって、
    上階の排水管継手は、コンクリートスラブの上面に固定された支持架台によって支持されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  15. 上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項7又は請求項8のいずれかに記載された遮煙シートで覆われており、
    前記排水管継手の胴部と前記遮煙シートとの間にコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されているとともに、前記胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記遮煙シートとの狭窄空間にもコーキング剤等の遮煙剤が充填されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  16. 上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    排水管継手の胴部と前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材との隙間部分、及びその埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とがコーキング剤等の遮煙剤によって覆われており、
    前記排水管継手の胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記埋め戻し材の上面との狭窄空間にコーキング剤等の遮煙剤が充填されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  17. 上階の排水立て管と上階の排水横枝管とが接続される排水管継手の胴部が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されて、その排水管継手の胴部の下端部が前記コンクリートスラブの下側において下階の排水立て管と接続される構成の排水設備における遮煙構造であって、
    排水管継手の胴部と前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材との隙間部分、及びその埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とには塗料状の遮煙剤が塗布されており、
    前記排水管継手の胴部の側面に形成された横枝管受け口と前記埋め戻し材の上面との狭窄空間に塗料状の遮煙剤が充填されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
  18. 排水立て管の途中部分が集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの貫通孔に通されている排水設備における遮煙構造であって、
    前記コンクリートスラブの貫通孔に充填された埋め戻し材の上面と、前記埋め戻し材の周縁に位置する前記コンクリートスラブの上面とが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載された遮煙シートで覆われており、
    前記排水立て管と前記遮煙シートとの間にコーキング剤等の遮煙剤が全周に亘って充填されていることを特徴とする排水設備における遮煙構造。
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JP2011257001A (ja) * 2010-05-13 2011-12-22 Sekisui Chem Co Ltd 更新配管の施工構造及びこの施工構造に用いられる床スラブ貫通用配管材

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