JP2006336703A - 自動変速制御装置 - Google Patents

自動変速制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006336703A
JP2006336703A JP2005160121A JP2005160121A JP2006336703A JP 2006336703 A JP2006336703 A JP 2006336703A JP 2005160121 A JP2005160121 A JP 2005160121A JP 2005160121 A JP2005160121 A JP 2005160121A JP 2006336703 A JP2006336703 A JP 2006336703A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
torque
gear stage
transmission
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005160121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4696692B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Nishimura
伸之 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2005160121A priority Critical patent/JP4696692B2/ja
Publication of JP2006336703A publication Critical patent/JP2006336703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4696692B2 publication Critical patent/JP4696692B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】 エンジン負荷が短い周期で変化する場合であっても良好なシフトフィーリングを確保できる自動変速制御装置を提供する。
【解決手段】 車両の変速機3の各ギア段毎に、燃料消費率と、現在の運転状態を維持するために必要な必要トルクとを決定し、必要トルクがエンジンの最大トルク以下であるギア段の中で最も燃料消費率の低いギア段を目標ギア段として選定し、変速機3をその目標ギア段に変速する変速制御手段9と、車両が失速したときに、エンジンの最大トルクに所定係数(設定値2)を乗じて比較トルクを算出し、その比較トルクと変速制御手段により決定された現ギア段の必要トルクとを比較して、現ギア段の必要トルクが比較トルクよりも大きいときには、変速制御手段9による変速を禁止する変速禁止手段9と、を備えたものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、変速機を車両が失速しない範囲で最も低燃費で走行可能なギア段へと自動変速する自動変速制御装置に関するものである。
変速機を自動的に変速する自動変速制御装置において、変速機のギア段を、車両が失速しない範囲で最も低燃費で走行可能なギア段へと変速する低燃費モードと称される変速制御を実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この低燃費モードの変速制御内容の概略を図6を用いて説明する。
図中横軸がエンジン回転速度であり、縦軸が正味平均有効圧力Pme(エンジントルクに相当)である。図中実線Aで示す線図はエンジンの等燃費線図であり、同一ライン上であれば燃料消費率SFCが同じであることを意味している。また、この等燃費線図Aにおいて、内側のラインに近づくほど燃料消費率が低く(燃費が良く)、逆に外側のラインに近づくほど燃料消費率が高く(燃費が悪く)なる。点線Bで示すラインは、エンジンの最大トルク線図である。
低燃費モードでは、車両の運転状態に基づいて、現在の運転状態を維持するために最低限必要な馬力(つまり現在の状態で定常走行するために必要な出力)を決定し、その等馬力線図Cを作成する。定常走行に必要な馬力は、走行条件(路面の勾配など)やアクセル開度、つまりエンジン負荷に応じて変化する。
今、変速機のギア段がN段で、エンジン回転速度がR(N)で走行しているとする。すると、まず、現ギア段Nで現在の運転状態を維持するために最低限必要となる必要トルクT(N)が算出され、その必要トルクT(N)とエンジン回転速度R(N)とに基づいて等馬力線図Cが作成される。なお、図6において、エンジン回転速度R及びエンジントルクTの括弧内の記号は対応するギア段を示している。
次に、現在のエンジン回転速度R(N)と変速機の各ギア段のギア比とに基づいて、変速機の各ギア段毎に変速後の仮想エンジン回転速度を決定し、その仮想エンジン回転速度と等馬力線図Cとに基づいて、各ギア段毎に、変速後現在の運転状態を維持するために必要となる必要トルクを決定する。つまり、図6において、変速機を現ギア段Nから1段シフトアップした後の仮想エンジン回転速度がR(N+1)であり、そのN+1段で現在の運転状態を維持するために必要なトルクはT(N+1)である。また、変速機を現ギア段Nから2段シフトアップした後の仮想エンジン回転速度がR(N+2)であり、N+2段で現在の運転状態を維持するために必要なトルクはT(N+2)である。なお、図6では、現ギア段NからN+2段までしか示されていないが、変速機の全てのギア段に対して変速後の仮想エンジン回転速度Rと必要トルクTとが決定される。そして、その仮想エンジン回転速度R及び必要トルクTと等燃費線図Aとに基づいて、変速機の各ギア段毎に燃料消費率が決定される。
次に、必要トルクTが、エンジンの最大トルクB以下であるギア段のみを選択可能なギア段として決定する。これは、必要トルクTがエンジンの最大トルクBよりも大きいギア段に変速すると、変速後に車両が失速してしまうからである。そして、選択可能なギア段のなかで、最も燃料消費率の低い(燃費の良い)ギア段を目標ギア段として選定し、変速機をその目標ギア段へ変速する。
図6の例では、選択可能なギア段として、現ギア段Nと、現ギアよりも一つ高いギア段N+1が決定され、両者の燃料消費率が比較される。ここでは、現ギア段NよりもN+1段の方が燃料消費率が低いので、変速機がN+1段にシフトアップされることになる。
特開平11−082084号公報 特開2003−291684号公報
ところが、このような低燃費変速制御では、勾配が頻繁に変化する登坂路を車両が走行するときなど、エンジンの負荷が比較的短い周期で変化する場合、変速機の変速が頻繁に行われてしまい、ドライバーが感じるシフトフィーリングが悪化することがあった。
この理由を図7を用いて説明する。
今、変速機のギア段がN段で登坂路を走行中であり、そのN段における必要トルクT(N)がエンジンの最大トルクBよりも僅かに小さい状態であるとする(ラインC)。
この状態から走行路面の勾配が一時的に大きくなると、エンジン負荷が大きくなるため、N段での必要トルクが大きくなる(T(N)→T’(N)、ラインC→ラインC’)。これにより、N段での必要トルクT’(N)がエンジンの最大トルクBを越えると、N段が選択可能なギア段から除外されるため、N段よりも低速側のN−1段が新たな目標ギア段として選定され、変速機がN−1段へシフトダウンされる。
その後、路面の勾配が小さくなり、N段での必要トルクが最大トルクB以下になる(T’(N)→T(N))と、N段が選択可能となり、かつN段の燃料消費率がN−1段の燃料消費率よりも低いので、変速機がN段へシフトアップされることになる。
その後、路面の勾配が再び大きくなると、上述した理由から変速機が再度N−1段にシフトダウンされる。
このように、登坂路を走行しているときなど、エンジン負荷が比較的高く、現ギア段での必要トルクがエンジンの最大トルクBの近傍に位置している場合、エンジン負荷(路面勾配)の僅かな変化によって変速が実行されることになるため、勾配が頻繁に変化する登坂路を走行する場合など、エンジン負荷が短い周期で変化する場合、シフトダウンとシフトアップが短い周期で繰り返されることになり、シフトフィーリングが悪化してしまう。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジン負荷が短い周期で変化したときの頻繁な変速動作を防止して、良好なシフトフィーリングを確保できる自動変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、車両の変速機の各ギア段毎に、燃料消費率と、現在の運転状態を維持するために必要な必要トルクとを決定し、必要トルクがエンジンの最大トルク以下であるギア段の中で最も燃料消費率の低いギア段を目標ギア段として選定し、変速機をその目標ギア段に変速する変速制御手段と、車両が失速したときに、上記エンジンの最大トルクに所定係数を乗じて比較トルクを算出し、その比較トルクと上記変速制御手段により決定された現ギア段の必要トルクとを比較して、上記現ギア段の必要トルクが上記比較トルクより大きいときには、上記変速制御手段による変速を禁止する変速禁止手段と、を備えたものである。
ここで、上記変速禁止手段は、アクセル開度が小さくなっていないにもかかわらず車速が低下したときに、車両が失速したと判定しても良い。
また、上記所定係数は、上記変速機の各ギア段毎にそれぞれ設定されても良い。
また、上記変速禁止手段は、エンジンの回転速度が所定回転速度以下であるときには、上記現ギア段の必要トルクが上記比較トルクより大きくても、上記変速制御手段による変速の禁止を実行せず、既に上記変速制御手段による変速を禁止している場合にはその禁止を解除しても良い。
また、上記変速禁止手段は、上記変速制御手段による変速を禁止した後、所定期間を経過したときには、上記変速の禁止を解除しても良い。
また、上記所定期間は、上記変速機の各ギア段毎にそれぞれ設定されても良い。
本発明によれば、エンジン負荷が短い周期で変化したときに変速機が頻繁に変速されることを防止でき、良好なシフトフィーリングを確保することができる。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施形態に係る車両の自動変速制御装置の概略図である。
本実施形態の自動変速制御装置は、トラック等の車両に搭載されるディーゼルエンジン1にクラッチ2を介して連結された多段変速機3(ここでは前進12段変速機)を自動変速するものである。
エンジン1はエンジン制御手段(ECU)6によって制御される。ECU6は基本的には、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転センサ7と、アクセルペダル5の開度を検出するアクセル開度センサ8との検出値からエンジンの運転状態(エンジン回転速度及びエンジン負荷)を読取り、そのエンジン運転状態に基づいてエンジン1の燃料噴射時期及び燃料噴射量(エンジン出力)等を制御する。
クラッチ2及び変速機3は、TMCU(変速制御手段)9によって自動制御される。ECU6とTMCU9とは互いにバスケーブル等を介して接続され、相互に連絡可能となっている。
クラッチ2にはクラッチアクチュエータ10が設けられ、TMCU9はこのクラッチアクチュエータ10に信号を出力し、クラッチアクチュエータ10を介してクラッチ2を断接制御する。なお、本実施形態では、クラッチ2はクラッチペダル11によるマニュアル断接も可能となっている。クラッチ2には、クラッチプレート(図示せず)の位置を検出するためのクラッチストロークセンサ14が設けられ、クラッチストロークセンサ14の検出値はECU6及びTMCU9に送信される。
また、変速機3にはギアシフトユニット(GSU)12が設けられ、TMCU9はこのGSU12に信号を出力し、GSU12を介して変速機3を変速制御する。変速機3には、そのギアポジションを検出するためのギアポジションセンサ23が設けられ、そのギアポジションセンサ23の検出値がTMCU9に送信される。また、変速機3には、そのアウトプットシャフト(図示せず)の回転速度を検出するためのアウトプットシャフトセンサ28が設けられ、そのアウトプットシャフトセンサ28の検出値がTMCU9に送信される。TMCU9は、アウトプットシャフトセンサ28の検出値に基づいて車速を算出する。
変速機3を変速する際には、TMCU9はまずクラッチアクチュエータ10に信号を出力してクラッチ2を断し、次いでGSU12に信号を出力して変速機3のギア抜き・ギアインを実行し、その後クラッチ2を接続する。なお、本実施形態では、変速機3はシフトチェンジ手段29によるマニュアル変速もできるようになっている。
TMCU9は、「背景技術」の欄で説明したような低燃費モードと称される変速制御を実行する。詳しくは上述したので省略するが、基本的には、変速機3の各ギア段毎に、燃料消費率と、現在の運転状態を維持するために必要な必要トルクとを決定し、必要トルクがエンジンの最大トルク以下であるギア段の中で最も燃料消費率が低い(燃費が良い)ギア段を目標ギア段として選定し、変速機3をその目標ギア段へと自動変速する。特に、本実施形態では、TMCU9は、現ギア段の必要トルクがエンジンの最大トルクを越えた場合、基本的には、その現ギア段の燃料消費率を、予め定められた最高燃料消費率(最悪燃費)とすることで、現ギア段を選択可能なギア段から除外するようにしている。
さて、本実施形態の自動変速制御装置の特徴は、TMCU9が、エンジン負荷が比較的短い周期で変化したときの不必要な変速動作を防止する「変速禁止手段」としての機能を備える点にあり、勾配が頻繁に変化する登坂路を車両が走行するときなど、エンジン負荷が比較的短い周期で変化するときのシフトフィーリング向上が図られている。
以下、この点について図2のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、TMCU9が所定周期毎に実行するものである。
まず、TMCU9は、図2のステップS1において、現在、車両が失速しているか否かを判定する。具体的には、TMCU9は、アクセル開度センサ8により検出されるアクセルペダル5の開度が小さくなっていないにもかかわらず、アウトプットシャフトセンサ28の検出値に基づいて算出される車速が低下したときに、車両が失速していると判定し、それ以外の場合には、車両が失速していないと判定する。
ステップS1で車両が失速していないと判定した場合、TMCU9は後述する変速機3の変速禁止制御は実行しない。また、既に変速禁止制御を実行している場合は、ステップ10においてその禁止を解除すると共に、後述するタイマをクリアする。車両が失速していなければ、変速機3の頻繁な変速動作が発生するおそれはないからである。
ステップS1で車両が失速していると判定した場合、ステップS2に進み、エンジン回転センサ7により検出されるエンジン回転速度が、予めTMCU9に入力された所定回転速度(設定値1)よりも大きいか否かを判定する。この設定値1は、変速機3の変速(具体的にはシフトダウン)を禁止した場合、エンストが生じるおそれがあるような回転速度か、それよりも若干高く設定される。ここでは、設定値1は1100rpmである。
ステップS2で、エンジン回転速度が設定値1以下であると判定した場合、TMCU9は変速機3の変速禁止制御は実行せず、既に変速禁止制御を実行している場合は、ステップ10においてその禁止を解除すると共に、タイマをクリアする。この場合、変速を禁止するとエンストが生じるおそれがあるからである。
ステップS2で、エンジン回転速度が設定値1よりも大きいと判定した場合、ステップS3に進み、エンジンの最大トルクに、予めTMCU9に入力された所定係数(設定値2)を乗じて比較トルクを算出する。この設定値2は、1よりも大きな値に設定されるものであり、算出される比較トルクはエンジンの最大トルクよりも大きな値となる。つまり、最大トルクに所定係数を乗じてエンジンの最大トルクをかさ上げするのであり、その「かさ上げした最大トルク」のことを比較トルクと呼ぶ。
本実施形態では、設定値2(所定係数)は変速機3の各ギア段毎に定められ、各ギア段の値が、それよりも高速側のギア段の値以上となるように設定される。具体的に説明すると、設定値2は、図4に示すように、1速ギア段から7速ギア段までは同一の値に設定され、7速ギア段から12速ギア段までは、高速側のギア段に向かう程、小さくなるように設定される。
図2に戻り、TMCU9はステップS3で比較トルクを算出した後、ステップS4に進み、保持タイマ値(設定値3)を決定する。この設定値3は、変速機3の各ギア段毎に定められて予めTMCU9に入力されており、TMCU9はギアポジションセンサ23の検出値に基づいて、現ギア段に対応する保持タイマ値を選択する。本実施形態では、設定値3は、各ギア段の値が、それよりも高速側のギア段の値以上となるように設定される。具体的に説明すると、設定値3は、図5に示すように、1速ギア段から7速ギア段までは同一の値に設定され、7速ギア段から12速ギア段までは、高速側のギア段に向かう程、小さくなるように設定される。
TMCU9は、図2のステップS4で保持タイマ値を決定した後、ステップS5に進み、現ギア段の必要トルクがステップS3において決定した比較トルク(かさ上げした最大トルク)よりも大きいか否かを判定する。この時点では車両が失速している状態なので、現ギア段の必要トルクは、現在の出力トルク(エンジンの最大トルク)に失速をなくすために必要なトルク(現在不足しているトルク)を加えて算出する。
ステップS5で、現ギア段の必要トルクが比較トルク以下であると判定した場合、TMCU9は変速機3の変速禁止制御は実行せず、既に変速禁止制御を実行している場合は、ステップ10においてその禁止を解除すると共に、タイマをクリアする。
一方、ステップS5において、現ギア段の必要トルクが比較トルクよりも大きいと判定した場合、ステップS6にてTMCU9に内蔵されたタイマの値を増加した後、ステップS7に進み、タイマの値が、ステップS4で決定した保持タイマ値(設定値3)よりも大きいか否かを判定する。このステップS7が初めて実行されるときは、タイマの値は保持タイマ値よりも小さくなる。
ステップS7において、タイマの値が保持タイマ値よりも小さいと判定した場合、ステップS9に進み、TMCU9は、変速機3の変速動作を禁止する。つまり、この場合、現ギア段の必要トルクがエンジンの最大トルクよりも大きい状態(車両が失速している状態)であるにも関わらず、変速機3の変速が禁止される。
ステップS9で変速機3の変速を禁止した後、所定期間が経過して、ステップS7でタイマの値が保持タイマ値よりも大きくなったと判定したならば、ステップS8に進み、TMCU9は変速機3の変速禁止を解除する。車両が長期間失速するとドライバーのフィーリングを損なうからである。これにより、変速機3は必要トルクがエンジンの最大トルクよりも小さく、かつ燃料消費率が最も低いギア段へとシフトダウンされることになる。
このように、本実施形態の自動変速制御装置のTMCU9は、現ギア段の必要トルクがエンジンの最大トルクよりも大きくなって車両が失速したときに、エンジンの最大トルクに所定係数を乗じて最大トルクよりも大きな比較トルクを算出し、現ギア段の必要トルクが比較トルクよりも大きい場合は、所定期間だけ変速機3の変速を禁止する。つまり、走行路面の勾配が大きくなったとしても、その勾配が極端に大きくないときには、変速機3の変速(シフトダウン)を所定期間だけ留保するのである。これにより、一時的な負荷変動(勾配変動)に伴う不必要な変速を防止することができるため、勾配が頻繁に変化する登坂路を走行するときなどに変速回数を少なくすることができ、シフトフィーリングを向上させることができる。
これを図3を用いて説明する。
今、変速機3のギア段がN段で登坂路を走行中であり、そのN段における必要トルクT(N)がエンジンの最大トルクBよりも僅かに小さい状態であるとする(ラインC)。
この状態から走行路面の勾配が一時的に大きくなると、エンジン負荷が大きくなるため、N段での必要トルクが大きくなる(T(N)→T’(N)、ラインC→ラインC’)。これにより、N段での必要トルクT’(N)がエンジンの最大トルクBを越えると、車両の失速が判定される(図2のステップS1でYESと判定される)。
このときのエンジンの回転速度R(N)が所定回転速度(設定値1)よりも大きい場合(ステップS2でYESと判定された場合)、TMCU9はエンジンの最大トルクBに所定係数(設定値2)を乗じて比較トルクB’を算出する(ステップS3)。
そして、現ギア段(N段)の必要トルクT’(N)が、この比較トルクB’より大きい場合(ステップS5でYESと判定された場合)、変速機3の変速が所定期間だけ禁止される(ステップS7、S9)。
この所定期間の間に走行路面の勾配が小さくなって、現ギア段(N段)の必要トルクが最大トルクB以下になる(T’(N)→T(N))と、車両の失速が終了し(ステップS1でNOと判定され)、変速機3の変速禁止が解除される(ステップS10)。この場合、現ギア段(N段)の必要トルクT(N)がエンジンの最大トルクB以下であり、かつ現ギア段の燃料消費率が最も低いので、変速機3は現ギア段(N段)に維持されることになる。結果的に、一時的な勾配変化に追従する変速機3の変速は実行されない。従って、変速回数が減り、シフトフィーリングが向上する。
以上説明してきたように、本実施形態の自動変速制御装置によれば、勾配が頻繁に変化する登坂路を走行する場合など、エンジン負荷が短い周期で変化する場合であっても、エンジン負荷の変動が一時的なものであれば変速機3の変速を行わないので、変速回数を低減でき、良好なシフトフィーリングを確保できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定はされない。
例えば、上記実施形態では、図2のステップS1において車両の失速を判定する際に、アクセルペダル開度と車速とに基づいて判定するとしたが、本発明はこの点において限定されない。例えば、TMCU9が決定した現ギア段の必要トルクがエンジンの最大トルクよりも大きいときに、車両が失速していると判定するようにしても良い。
また、TMCU9は常に低燃費モードに従って変速を行うものに限定はされず、通常時は、エンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて各ギア段の範囲を定めたマップに従って変速機3を変速し、所定の条件が成立したとき(例えば、ドライバが低燃費モードの開始スイッチをONしたときなど)にのみ低燃費モードに従った変速制御を行うもの等でも良い。
本発明の一実施形態に係る自動変速制御装置の概略図である。 変速禁止手段の制御内容を示す制御フローである。 変速禁止手段の制御内容を説明するための図である。 設定値2を定めたマップの一例である。 設定値3を定めたマップの一例である。 低燃費モードによる変速制御を説明するための図である。 エンジンの負荷が比較的短い周期で変化するときに、変速が頻繁に行われてしまう状態を説明するための図である。
符号の説明
1 エンジン
2 クラッチ
3 変速機
5 アクセルペダル
6 ECU
7 エンジン回転センサ
8 アクセル開度センサ
9 TMCU(変速制御手段、変速禁止手段)
28 アウトプットシャフトセンサ

Claims (6)

  1. 車両の変速機の各ギア段毎に、燃料消費率と、現在の運転状態を維持するために必要な必要トルクとを決定し、必要トルクがエンジンの最大トルク以下であるギア段の中で最も燃料消費率の低いギア段を目標ギア段として選定し、変速機をその目標ギア段に変速する変速制御手段と、
    車両が失速したときに、上記エンジンの最大トルクに所定係数を乗じて比較トルクを算出し、その比較トルクと上記変速制御手段により決定された現ギア段の必要トルクとを比較して、上記現ギア段の必要トルクが上記比較トルクより大きいときには、上記変速制御手段による変速を禁止する変速禁止手段と、
    を備えたことを特徴とする自動変速制御装置。
  2. 上記変速禁止手段は、アクセル開度が小さくなっていないにもかかわらず車速が低下したときに、車両が失速したと判定する請求項1記載の自動変速制御装置。
  3. 上記所定係数は、上記変速機の各ギア段毎にそれぞれ設定される請求項1又は2記載の自動変速制御装置。
  4. 上記変速禁止手段は、エンジンの回転速度が所定回転速度以下であるときには、
    上記現ギア段の必要トルクが上記比較トルクより大きくても、上記変速制御手段による変速の禁止を実行せず、既に上記変速制御手段による変速を禁止している場合にはその禁止を解除する請求項1〜3いずれかに記載の自動変速制御装置。
  5. 上記変速禁止手段は、上記変速制御手段による変速を禁止した後、所定期間を経過したときには、上記変速の禁止を解除する請求項1〜4いずれかに記載の自動変速制御装置。
  6. 上記所定期間は、上記変速機の各ギア段毎にそれぞれ設定される請求項5記載の自動変速制御装置。
JP2005160121A 2005-05-31 2005-05-31 自動変速制御装置 Expired - Fee Related JP4696692B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005160121A JP4696692B2 (ja) 2005-05-31 2005-05-31 自動変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005160121A JP4696692B2 (ja) 2005-05-31 2005-05-31 自動変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006336703A true JP2006336703A (ja) 2006-12-14
JP4696692B2 JP4696692B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=37557436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005160121A Expired - Fee Related JP4696692B2 (ja) 2005-05-31 2005-05-31 自動変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4696692B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103206525A (zh) * 2012-01-12 2013-07-17 本田技研工业株式会社 自动变速器的控制装置
KR101846877B1 (ko) * 2016-02-15 2018-04-09 현대자동차 주식회사 차량용 크루즈 제어 장치 및 방법

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62200065A (ja) * 1986-02-27 1987-09-03 Toyoda Autom Loom Works Ltd 車両の自動変速機制御方法
JPH0461A (ja) * 1990-04-17 1992-01-06 Mitsubishi Electric Corp 自動変速機制御装置
JPH0742820A (ja) * 1993-08-05 1995-02-10 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の自動変速装置
JPH09264417A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の自動変速装置
JPH10299882A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Unisia Jecs Corp 自動変速機の変速制御装置
JPH1159233A (ja) * 1997-08-27 1999-03-02 Honda Motor Co Ltd シフトダウン制御装置
JP2002227995A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Suzuki Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JP2005133895A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Isuzu Motors Ltd 自動変速制御装置
JP2005133896A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Isuzu Motors Ltd 自動変速制御装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62200065A (ja) * 1986-02-27 1987-09-03 Toyoda Autom Loom Works Ltd 車両の自動変速機制御方法
JPH0461A (ja) * 1990-04-17 1992-01-06 Mitsubishi Electric Corp 自動変速機制御装置
JPH0742820A (ja) * 1993-08-05 1995-02-10 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の自動変速装置
JPH09264417A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の自動変速装置
JPH10299882A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Unisia Jecs Corp 自動変速機の変速制御装置
JPH1159233A (ja) * 1997-08-27 1999-03-02 Honda Motor Co Ltd シフトダウン制御装置
JP2002227995A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Suzuki Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JP2005133895A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Isuzu Motors Ltd 自動変速制御装置
JP2005133896A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Isuzu Motors Ltd 自動変速制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103206525A (zh) * 2012-01-12 2013-07-17 本田技研工业株式会社 自动变速器的控制装置
US20130184949A1 (en) * 2012-01-12 2013-07-18 Honda Motor Co., Ltd. Control device for automatic transmission
US9020714B2 (en) * 2012-01-12 2015-04-28 Honda Motor Co., Ltd. Control device for automatic transmission
KR101846877B1 (ko) * 2016-02-15 2018-04-09 현대자동차 주식회사 차량용 크루즈 제어 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4696692B2 (ja) 2011-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7908065B2 (en) Control apparatus and control method of a vehicle, program for realizing that control method using a computer, and recording medium on which that program is recorded
JP5573228B2 (ja) 変速指示装置
JP5786648B2 (ja) 変速制御装置および変速制御方法
JP2010241376A (ja) 車両の制御装置
JP6306435B2 (ja) 車両の制御装置
JP4538306B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法及びシステム
JP2009275628A (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP4696692B2 (ja) 自動変速制御装置
JP2010265959A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP4792818B2 (ja) 自動変速制御装置
JP4622234B2 (ja) 自動変速制御装置
JP4760143B2 (ja) 自動変速制御装置
JP5673004B2 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP4712295B2 (ja) 自動変速制御装置
JP4415310B2 (ja) 自動変速制御装置
JP2005133895A (ja) 自動変速制御装置
JP4415309B2 (ja) 自動変速制御装置
JP2005265147A (ja) 自動変速制御装置
JP4600291B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP4779531B2 (ja) 自動変速装置
JP2008215198A (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
JP6595411B2 (ja) 車両の制御装置
JP2005155753A (ja) 自動変速制御装置
JP5955588B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2009047204A (ja) 車両用変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110214

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees